以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技機用枠(台枠)2と、遊技機用枠2により支持固定されて遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)6とから、構成されている。遊技盤6には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域7が形成されている。この遊技領域7には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技機用枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3が設けられ、打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射するために遊技者が操作する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。遊技盤6は、遊技機用枠2の背面にて着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。
遊技盤6の所定位置(図1に示す例では、遊技領域7の下部左側)には、第1特別図柄表示器8aが設けられ、遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域7の下部右側)には、第2特別図柄表示器8bが設けられている。第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器8aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器8bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特図または第2特図の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を行う飾り図柄表示領域がある。すなわち、演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報となる飾り図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアのうちには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rがある。各図柄表示エリア9L、9C、9Rの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよい。また、各図柄表示エリア9L、9C、9Rとなる表示領域として、3つ領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。演出表示装置9における表示動作は、図4などに示す演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄表示器8aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cが設けられている。上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときに点滅する。また、左側には、可動部材78が設けられている。可動部材78は、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動するものであり、擬似連の演出が実行されるときに動作する。なお、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cの近傍には、各LEDの取付部分を振動させる振動モータ(図示せず)が設けられている。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口(第1始動口)13を形成する普通入賞球装置が設けられている。普通入賞球装置は、例えば所定の玉受部材から構成され、第1始動入賞口13を常に一定の開放状態に保っている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
普通入賞球装置の下方には、第2始動入賞口(第2始動口)14を形成する普通可変入賞球装置15が設けられている。普通可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備えている。一例として、普通可変入賞球装置15では、ソレノイド16がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口14に進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置15では、ソレノイド16がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口14に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置15は、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口14には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置15は、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口14を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口14には遊技球が進入しないように構成してもよい。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。また、このとき第1始動入賞口13に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件(「第1実行条件」ともいう)が成立する。第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。また、このとき第2始動入賞口14に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件(「第2実行条件」ともいう)が成立する。
ここで、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値を、合計保留記憶数という。
普通可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、ソレノイド21によって開閉駆動される開閉板を備え、その開閉板によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置20では、ソレノイド21がオフ状態であるときに開閉板が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置20では、ソレノイド21がオン状態であるときに開閉板が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置20に形成された大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、飾り図柄とは異なる装飾用(演出用)の識別情報となる第1付属図柄の可変表示を行う第1付属図柄表示器9aが設けられている。第2特別図柄表示器8bの近傍には、飾り図柄とは異なる装飾用(演出用)の識別情報となる第2付属図柄の可変表示を行う第2付属図柄表示器9bが設けられている。例えば、第1付属図柄表示器9aと第2付属図柄表示器9bはそれぞれ、2つのLEDで構成されていればよい。第1付属図柄表示器9aでは、第1特別図柄表示器8aによる第1特図の可変表示中に、第1付属図柄の可変表示が行われる。第2付属図柄表示器9bでは、第2特別図柄表示器8bによる第2特図の可変表示中に、第2付属図柄の可変表示が行われる。第1付属図柄表示器9aと第2付属図柄表示器9bにおける表示動作は、図4などに示す演出制御基板80に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。
遊技盤6の所定位置(図1に示す例では、遊技領域7の右側方)には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。例えば、普通図柄表示器10は、「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることにより、普通図柄の可変表示を行うものであればよい。あるいは、普通図柄表示器10は、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示してもよい。あるいは、普通図柄表示器10は、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示してもよい。
第1付属図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことなどに基づいて更新される第1保留記憶数を特定可能に表示する第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第2付属図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことなどに基づいて更新される第2保留記憶数を特定可能に表示する第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。例えば、第1特別図柄保留記憶数表示器18aと第2特別図柄保留記憶表示器18bはそれぞれ、4つの装飾ランプ(又はLED)から構成される表示器であればよい。第1特別図柄保留記憶数表示器18aでは、第1始動入賞口13に遊技球が入賞して第1始動条件が成立する毎に、点灯するランプ(又はLED)の数を1増加させる一方で、第1特別図柄表示器8aによる第1特図の可変表示が開始される毎に、点灯するランプ(又はLED)の数を1減少させる。また、第2特別図柄保留記憶表示器18bでは、第2始動入賞口14に遊技球が入賞して第2始動条件が成立する毎に、点灯するランプ(又はLED)の数を1増加させる一方で、第2特別図柄表示器8bによる第2特図の可変表示が開始される毎に、点灯するランプ(又はLED)の数を1減少させる。
演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値である合計保留記憶数を特定可能に表示する合計保留記憶表示部18cが設けられている。この合計保留記憶表示部18cにて合計保留記憶数が特定可能に表示されることにより、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数(合計数)を把握しやすくすることができる。なお、合計保留記憶表示部18cが設けられていれば、第1特別図柄保留記憶表示器18a及び第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
普通図柄表示器10の上部には、普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。例えば、普通図柄保留記憶表示器41は、4つの装飾ランプ(又はLED)から構成される表示器であり、ゲート32を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。ここで、ゲート32を通過した遊技球がゲートスイッチ32aによって検出されたときには、普図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、普通図柄表示器10による普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。そして、普図始動条件が成立したものの、先に開始された普図ゲームが実行中であることなどにより、普図ゲームを開始するための普図開始条件が成立しないときには、普図ゲームの保留が発生する。このときには、普図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、普通図柄保留記憶表示器41にて点灯するランプ(又はLED)の数を1増加させる。その一方で、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示が開始される毎に、普図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、普通図柄保留記憶表示器41にて点灯するランプ(又はLED)の数を1減少させる。
遊技盤6における遊技領域7内の表面には、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技盤6における遊技領域7内の所定位置には、一般入賞口となる入賞口29、30、33、39が設けられている。例えば、各入賞口29、30、33、39は、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれるものであればよい。入賞口29、30、33、39に入賞した遊技球はそれぞれ、各入賞口に対応して設けられた入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aによって検出される。このときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤6における遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン38が設置されている。この操作ボタン38は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっている。なお、操作ボタン38は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン38に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン38は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン38に対してなされた遊技者の操作行為は、操作検出スイッチ38aによって検出される。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。
遊技領域7に入った遊技球がゲート32を通過してゲートスイッチ32aにより検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普図ゲームにおける可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。これに対して、普通図柄表示器10における可変表示の終了時に上側のランプが点灯すれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示結果が「普図当り」である場合には、普通可変入賞球装置15における可動翼片が所定回数、所定時間だけ傾動制御され、第2始動入賞口14が拡大開放状態になる。すなわち、普通可変入賞球装置15は、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」である場合に、第2始動入賞口14を遊技者にとって不利な通常開放状態から有利な拡大開放状態に変化させる。
遊技領域7に入った遊技球が第1始動入賞口13に入賞して第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特図の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特図の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1付属図柄表示器9aにおいて第1付属図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特図、第1付属図柄及び飾り図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に基づいて実行される。第1特図の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1加算することにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
遊技領域7に入った遊技球が第2始動入賞口14に入賞して第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特図の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特図の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2付属図柄表示器9bにおいて第2付属図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特図、第2付属図柄及び飾り図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に基づいて実行される。第2特図の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1加算することにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
演出表示装置9の合計保留記憶表示部18cには、第1始動条件や第2始動条件が先に成立した特図ゲームなどの可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。一例として、第1始動条件が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動条件が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。なお、合計保留記憶表示部18cは、表示色の変更により合計保留記憶数を特定可能に表示するものに限定されず、所定キャラクタの表示個数や数字の表示などにより、合計保留記憶数を特定可能に表示するものであってもよい。
第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が停止表示(導出表示)される。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤6の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態である閉鎖状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や時短状態等の特別遊技状態及び小当り遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄のうち「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とはならずに通常状態となるようにしてもよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態や通常状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。この実施の形態では、このような確変状態が、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。これに対して、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。また、確変状態において所定回数の特図ゲームが実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。また、「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様の態様で特別可変入賞装置20おける大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20が備える開閉板により大入賞口を第2期間(例えば0.5秒間)にわたり開放状態とする動作が、第2回数(例えば「2」)に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。確変状態と時短状態とでは、確変状態では確率変動制御(確変制御)が行われる以外の制御は同様である。したがって、普通可変入賞球装置15における可動翼片の制御態様からパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるか時短状態であるかを、遊技者が判別することは困難となる。
第1付属図柄表示器9aや第2付属図柄表示器9bによる付属図柄の可変表示は、2つのLEDが所定時間(例えば0.5秒)毎に交互に点灯する状態を継続することによって実現されるものであればよい。ここで、第1付属図柄表示器9aによる第1付属図柄の可変表示は、第1特別図柄表示器8aによる第1特図の可変表示と同期している。また、第2付属図柄表示器9bによる第2付属図柄の可変表示は、第2特別図柄表示器8bによる第2特図の可変表示と同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであり、可変表示の期間が同じであることをいう。第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1付属図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2付属図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。付属図柄において大当りを想起させる表示結果の一例としては、上側のLEDが点灯されるものであればよい。その一方で、ハズレを想起させる付属図柄の表示結果としては、下側のLEDが点灯されるものであればよい。なお、第1付属図柄表示器9aおよび第2付属図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1付属図柄及び第2付属図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、図柄表示エリア9L、9C、9Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の図柄表示エリア9Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。なお、スクロール表示が行われる方向は、上方から下方へと向かうものに限定されず、例えば右側から左側へ、あるいは、左側から右側へと向かう横方向のものや、下方から上方へと向かうものであってもよい。スクロール表示が行われる方向は、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージ(後述)のいずれであるかに応じて、異ならせるようにしてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示画面にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの図柄表示エリア(例えば「中」の図柄表示エリア9Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置9の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行されることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、演出表示装置9の表示画面における表示動作のみならず、スピーカ27による音声出力動作や、枠LED28の点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」ともいう)が異なる。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の図柄表示エリア(例えば「左」の図柄表示エリア9Lと「右」の図柄表示エリア9Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて、図2に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される飾り図柄である。そして、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、擬似連変動が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中には、擬似連変動の進行に伴って、例えば上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cを点滅させることや、可動部材78を動作させること、演出表示装置9の表示画面に所定のキャラクタ画像を表示することといった、擬似連演出(再変動演出)が実行される。
第1例として、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rのいずれにおいても飾り図柄が仮停止表示されていないときに、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cのうち、少なくともいずれかが点灯されることがある。このときには、開始条件が1回成立したことに基づいて行われた擬似連変動の回数に応じて、LEDの点灯態様を異ならせる点灯動作(いわゆるステップアップ動作)が行われるようにしてもよい。第2例として、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて飾り図柄が仮停止表示あるいは最終停止表示される以前に、可動部材78が所定の動作態様で動作(稼働動作)することがある。このときには、開始条件が1回成立したことに基づいて行われた擬似連変動の回数に応じて、可動部材78の動作態様を異ならせる演出動作(いわゆるステップアップ動作)が行われるようにしてもよい。第3例として、演出表示装置9の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示(キャラクタ表示)が行われることがある。このときには、開始条件が1回成立したことに基づいて行われた擬似連変動の回数に応じて、予め用意された複数種類のキャラクタ画像を所定の順番に従って表示させることや、表示されるキャラクタ画像の個数を異ならせることといった、表示態様を異ならせる演出表示(いわゆるステップアップ表示)が行われるようにしてもよい。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や「滑り」及び「擬似連」といった可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。一例として、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「ボタン操作予告」といった、複数種類の予告演出のうちいずれかが、選択的に、あるいは、混合的に、実行されるものであればよい。「キャラクタ表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、演出表示装置9の表示画面における所定位置にて予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。「ステップアップ画像」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、演出表示装置9の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。「ボタン操作予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により操作ボタン38が操作されたことに応じて、例えば演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ27から出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうちいずれであるかに応じて、異なる演出態様で予告演出が実行されることがある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態または通常状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後、もしくは、大当り種別が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となる場合には、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示された後、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、あるいは、大当り遊技状態の終了時などに、確変状態に制御される旨を報知する演出動作が行われることがあるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、突確チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、大当り種別が「突確」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうちで大当り種別が「突確」となるときに限り停止表示され、可変表示結果が「小当り」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、通常状態へと制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「通常」あるいは「確変」であるときには、飾り図柄の可変表示中に変動中昇格演出が実行されてもよい。変動中昇格演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄と、通常大当り組合せとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「通常」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「通常」あるいは「確変」であるときには、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、確変状態に制御するか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行されてもよい。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や飾り図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。なお、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「確変」であるときに、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、大当り中昇格演出が実行されないようにすればよい。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9の表示画面にて飾り図柄を可変表示させ、通常図柄と、確変図柄のうちいずれかを、演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では通常図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、演出表示装置9の表示画面にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。大当り種別が「確変」でありながら通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示された場合には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、確変状態となる昇格がある旨を報知すればよい。大当り種別が「通常」である場合には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、確変状態となる昇格がある旨の報知は行われないようにすればよい。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態として、互いに演出態様が異なる複数のステージが予め用意されている。一例として、4つのステージX1、X2、Y1、Y2が設けられている。ここで、ステージX1とステージX2では、飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出を実行することがある一方で、ステージY1とステージY2では、飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出を実行することがない。各ステージX1、X2、Y1、Y2の間では、原則として、飾り図柄の可変表示中であるか否かにかかわりなく、他のステージに移行することができる。その一方で、ステージX1やステージX2において飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、例外的に、ステージX1及びステージX2のいずれかと、ステージY1及びステージY2のいずれかとの間において、他のステージへの移行が制限されることがある。ここで、互いに演出態様が異なるとは、例えば演出表示装置9の表示画面における演出画像(背景画像やキャラクタ画像、飾り図柄の表示色、形状、大きさ、変動方向、飾り図柄そのものの表示の有無など)の表示態様や、スピーカ27からの音声出力態様、枠LED28や装飾LED25等の点灯動作態様などといった、各種の演出動作態様が異なることである。複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうちの1つから、他の1つのステージへの移行は、例えば操作検出スイッチ38aにより操作ボタン38の操作が検出されたことなどに基づいて、実行することができればよい。このように、ステージX1及びステージX2は、飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出が実行され得るグループ(擬似連可能ステージ群)に分類され、ステージY1及びステージY2は、飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の可変表示演出が実行されることがないグループ(擬似連不能ステージ群)に分類される。
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板(遊技制御基板)31、演出制御基板80、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、払出制御基板37といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板31と演出制御基板80との間で伝送される各種の制御信号を中継する中継基板77なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤6などの背面には、例えば電源基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板31は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板31は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板80などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板31は、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器10の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板31には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ560に伝送する入力ドライバ回路58、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのソレノイド駆動信号をソレノイド16、21に伝送する出力回路59などが搭載されている。
演出制御基板80は、主基板31とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板77を介して主基板31から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置9、スピーカ27及び枠LED28等を含んだ演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板80は、演出表示装置9における表示動作や、スピーカ27からの音声出力動作の全部又は一部、枠LED28や装飾LED25等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声出力基板70は、演出制御基板80とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板80からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ27から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプドライバ基板35は、演出制御基板80とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板80からの指令や制御データなどに基づき、枠LED28や装飾LED25等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図3に示すように、主基板31には、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a、30a、33a、39aは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板31には、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線の他にも、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線などが接続されている。その他にも、主基板31には、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)などが、搭載されていてもよい。
主基板31から演出制御基板80に向けて伝送される制御信号は、中継基板77によって中継される。主基板31には、例えば中継基板77に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ560との間には、例えば図4に示すように、出力バッファ回路を含んだ出力ポート571が接続されている。出力ポート571に含まれる出力バッファ回路は、主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板77から主基板31への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板80や中継基板77の側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。
中継基板77には、例えば主基板31から演出制御基板80に対して制御信号を伝送するための配線毎に、例えば図4に示すような伝送方向規制回路74が設けられていればよい。各伝送方向規制回路74は、主基板31対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板80対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路74は、演出制御基板80から中継基板77への信号の入力を阻止して、主基板31から演出制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板80の側から主基板21側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板77において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路74を設けるとともに、主基板31にて遊技制御用マイクロコンピュータ560と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を含んだ出力ポート571設けることで、外部から主基板31への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板77を介して主基板31から演出制御基板80に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置9における演出画像の表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ27からの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、枠LED28や装飾LED25の点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9の表示画面における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「通常」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「通常」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「確変」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「突確」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前判定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」及び「大当り」及び「小当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する大入賞口開放後指定コマンドである。大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態あるいは小当り遊技状態における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始時点から終了時点まで継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置が形成する第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、演出表示装置9の表示画面に設けられた合計保留記憶表示部18cなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図20に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板80の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板31から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
この実施の形態では、第1及び第2始動口入賞指定コマンドと保留記憶数指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1始動条件及び第2始動条件のいずれが成立したかの通知内容と、合計保留記憶数の通知内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、成立した始動条件(第1始動条件あるいは第2始動条件)と合計保留記憶数との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、成立した始動条件と合計保留記憶数とを特定できるようにしてもよい。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、例えば図3に示すように、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)54と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)55と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)56と、I/O(Input/Output port)57と、CPU56とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路503とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、CPU56がROM54から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU56がROM54から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU56がRAM55に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU56がRAM55に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU56がI/O57を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU56がI/O57を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ560を構成する1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56の他にRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O57は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ560ではCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板31では、例えば図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備える乱数回路503などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板31の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板31の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、リーチ判定用の乱数値MR3、変動パターン種別決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路503は、これらの乱数値MR1〜MR5の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU56は、例えば図20に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路503によりCPU56とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2〜MR5を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路503は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR3は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR5は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
図7は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示している。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5、非リーチPB1−1及び非リーチPB1−2、非リーチPC1−1及び非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合に対応して予め用意された変動パターンを例示している。図8に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−3、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−3、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンが用意されている。ここで、「ノーマル」の変動パターンでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、例えば「中」の図柄表示エリア9Cにて飾り図柄の減速表示が行われてから、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される。「スーパー」の変動パターンでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、例えば「ノーマル」の変動パターンとは異なる特別のリーチ演出が行われてから、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される。「特殊」の変動パターンでは、可変表示結果が「小当り」となる場合や、大当り種別が「突確」となる場合に対応して、特別の演出動作が行われてから、あるいは、特別の演出動作が行われることなく、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図9は、ROM54が記憶する特図表示結果判定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。特図表示結果判定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態である確変時と、通常状態や時短状態である非確変時とのいずれであるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1が、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データと対応付けられるように、割り振られている。そして、特図表示結果判定テーブル130では、確変時に、非確変時に比べて多くの乱数値MR1が、大当り判定値データに割り振られている。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態である確変時には、遊技状態が通常状態や時短状態である非確変時に比べて高い確率で、可変表示結果が「大当り」となる。すなわち、特図表示結果判定テーブル130では、確変状態であるときに、通常状態や時短状態に比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り振られている。なお、第1特図と第2特図のいずれが可変表示されるかに応じて、可変表示結果が「小当り」となる確率を異ならせるように、乱数値MR1が小当り判定値データと対応付けられるようにしてもよい。一例として、第1特図が可変表示される場合には、0個よりも多い所定個数の乱数値MR1が小当り判定値データと対応付けられる一方で、第2特図が可変表示される場合には、乱数値MR1が小当り判定値データとは対応付けられないように、割り振られていてもよい。このような設定では、第1特図を用いた特図ゲームにおいて、所定割合で可変表示結果が「小当り」となることがある一方で、第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果が「小当り」となることはない。
図10は、ROM54に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、大当り種別決定用の乱数値MR2が、「通常」、「確変」、「突確」の大当り種別に割り振られている。大当り種別決定テーブル131において大当り種別決定用の乱数値MR2を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り遊技状態に制御するかの決定結果や、15ラウンド大当り状態に制御する場合に確変状態に制御するか否かの決定結果に割り振られる決定用データとなっている。例えば、「通常」または「確変」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果を示す一方で、「突確」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果を示している。また、「通常」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果を示す一方で、「確変」または「突確」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。なお、第1特図と第2特図のいずれが可変表示されるかに応じて、大当り種別が「突確」に決定される割合を異ならせるように、乱数値MR2が大当り種別のいずれかと対応付けられるようにしてもよい。一例として、第1特図が可変表示される場合には、0個よりも多い所定個数の乱数値MR2が「突確」の大当り種別と対応付けられる一方で、第2特図が可変表示される場合には、乱数値MR2が「突確」の大当り種別とは対応付けられないように、割り振られていてもよい。このような設定では、第1特図を用いた特図ゲームにおいて、所定割合で大当り種別が「突確」に決定されることがある一方で、第2特図を用いた特図ゲームにおいて、大当り種別が「突確」に決定されることはない。
図11及び図12は、ROM54に記憶される大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、大当り変動パターン種別決定テーブルとして、図11(A)〜(F)及び図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gが、予め用意されている。大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を「大当り」にすると判定(事前判定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gは、図12(B)に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の決定結果に応じて選択される。
各大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する決定値が設定されている。
例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。より具体的には、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられ、大当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられていない。また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられず、大当り変動パターン種別決定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、各遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132A、132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられている。こうして、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り変動パターン種別決定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には決定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、決定値が割り当てられている。こうして、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(D)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Dとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。大当り変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられ、大当り変動パターン種別決定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して決定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り変動パターン種別決定テーブル132A、132D(「通常」のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132B、132E(「確変」のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル132C、132F、132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図13は、ROM54に記憶される小当り変動パターン種別決定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、小当り変動パターン種別決定テーブルとして、図13(A)〜(C)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが、予め用意されている。小当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Gは、可変表示結果を「小当り」にすると判定(事前判定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、例えば、図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した決定値を含む。
図13(A)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル133Aにおいて決定値が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図11(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Cにおいても決定値が割り当てられている。図13(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル133Bにおいて決定値が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図11(F)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Fにおいても決定値が割り当てられている。図13(C)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル133Cにおいて決定値が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Gにおいても決定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Cや、図11(F)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132F、図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図14は、ROM54に記憶されるリーチ判定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、リーチ判定テーブルとして、図14(A)〜(C)に示すリーチ判定テーブル134A〜134Cが、予め用意されている。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」にすると判定(事前判定)されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR3に基づいて、判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図14(D)に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割り当てられている。保留記憶数が「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「235」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図15は、ROM54に記憶されるリーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、リーチ変動パターン種別決定テーブルとして、図15(A)〜(C)に示すリーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが、予め用意されている。リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にすると判定(リーチ判定)されたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4の値と比較される数値(決定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(決定値)を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ変動パターン種別決定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(決定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16は、ROM54に記憶される非リーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、非リーチ変動パターン種別決定テーブルとして、図16(A)〜(C)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cが、予め用意されている。非リーチ変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしないと判定されたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4の値と比較される数値(決定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(決定値)を含む。
図17(A)及び(B)、図18は、ROM54に記憶される当り変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、当り変動パターン決定テーブルとして、図17(A)及び(B)、図18に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cが、予め用意されている。当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」又は「小当り」にすると判定(事前判定)されたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」又は「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(決定値)を含む。
図19は、ROM54に記憶されるハズレ変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、ハズレ変動パターン決定テーブルとして、図19(A)及び(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bが、予め用意されている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」にすると判定(事前判定)されたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン決定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(決定値)を含む。なお、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチハズレ変動パターンともいう。ハズレ変動パターン決定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(決定値)を含む。なお、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチハズレ変動パターンともいう。
図19(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4あるいは非リーチPA1−5といった「滑り」あるいは「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(図7参照)に、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。このような設定によって、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」にする判定、及び、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない判定に対応して、非リーチPA1−4及び非リーチPA1−5の変動パターンのいずれかにする決定を行い、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出(非リーチPA1−4では「滑り」の可変表示演出、非リーチPA1−5では「擬似連」の可変表示演出)を実行することができる。
また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチPA1−5を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図16(A)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「231」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「237」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられ、非リーチHA1−5に対して「237」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対しては、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられて、非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「235」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「5」〜「8」である場合には、保留記憶数が「0」〜「4」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
また、非リーチPA1−5を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に対しては、図16(C)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Cにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)であって、非リーチHC1−1に対して「234」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられ、非リーチHC1−2に対して「235」〜「241」の範囲の決定値が割り当てられている。また、非リーチHC1−2に対しては、図14(C)に示すリーチ判定テーブル134Cにおいて、保留記憶数が「2」以上である場合にも、保留記憶数が「0」または「1」である場合にも、リーチ判定用の乱数値MR3と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「231」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHC1−1に対するよりも、非リーチHC1−2に対して割り当てられている判定値数が少ないので、保留記憶数が「2」以上である場合には、保留記憶数が「0」または「1」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図7に例示した変動パターンでは、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の可変表示演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の可変表示演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して「滑り」や「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、これらの演出動作が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて「滑り」や「擬似連」の可変表示演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図19(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
例えば、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3の変動パターンのように、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−3の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図19(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。スーパーPA3−6の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。スーパーPB3−3の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるRAM55は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM55には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図20に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図20に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、始動データ記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置が形成する第1始動入賞口13に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口13への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU56により乱数回路503等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口14への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU56により乱数回路503等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14のいずれに遊技球が入賞したかを示す始動データを、各遊技球の入賞順を特定可能として記憶する。一例として、始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口13への入賞に対応した「第1」の始動データ、あるいは、第2始動入賞口14への入賞に対応した「第2」の始動データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と関連付けて記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図47のステップS15や図48に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器10による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図47のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする判定(事前判定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「小当り」とする判定(事前判定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、小当りフラグがクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板31の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板31の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板31の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路503とは別個に、CPU56がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU56によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。また、ラウンド数カウンタは、小当り遊技状態における大入賞口の開放回数をカウントするために用いられてもよい。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられていればよい。
送信コマンドバッファは、主基板31からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM54における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかとする決定結果(大当り種別決定結果)に対応したバッファ値が格納される。一例として、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるI/O57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図3に示す演出制御基板80には、例えば図4に示すような演出制御用マイクロコンピュータ100が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、付属図柄を可変表示する第1付属図柄表示器9a及び第2付属図柄表示器9bにおける表示制御や、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9における表示制御などを行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤6に設けられている装飾LED25の点灯制御や、遊技機用枠2に設けられている枠LED28の点灯制御などを行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27における音声出力制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35及び音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35及び音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35及び音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU101や、演出に関する情報を記憶するRAMなどを含んで構成されていればよい。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていなくてもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵又は外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。なお、以下では、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵又は外付けのROMを、演出制御用ROMともいう。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを一時記憶(展開)するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路であればよい。入力ドライバ102に入力された演出制御コマンド等は、入力ポート103を介して演出制御用マイクロコンピュータ100へと伝送される。また、入力ポート103には、操作検出スイッチ38aからの情報信号としての操作検出信号を伝送するための配線も接続されている。入力ポート103に入力された操作検出信号は、演出制御用マイクロコンピュータ100へと伝送される。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。さらに、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cの近傍に設けられ各LEDの取付部分を振動させる振動モータ87a、87b、87cを、出力ポート106を介して駆動する。ここで、振動モータ87aは上演出LED85aを振動させ、振動モータ87bは中演出LED85bを振動させ、振動モータ87cは下演出LED85cを振動させる。さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介しランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介し音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて、枠LED28などといった遊技機用枠2の側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤6の側に設けられている装飾LED25、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声データROM704には、音番号データに応じた音声データが格納されている。音番号データに応じた音声データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生させるための音声データを音声データROM704から読み出して所定の音声RAM等に一時記憶(展開)した後、音声データに対応して生成した音声信号(アナログ音声信号)を増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100では、内蔵又は外付けの乱数回路(図示せず)などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図21は、演出制御基板80の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図21に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2、第1及び第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1、SR3−2、滑りパターン決定用の乱数値SR4−1、擬似連パターン決定用の乱数値SR4−2、予告実行判定用の乱数値SR5、第1〜第3予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵又は外付けの乱数回路は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3−1及びSR3−2、SR4−1及びSR4−2、SR5、SR6−1〜SR6−3の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU101は、例えば図46に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3−1及びSR3−2、SR4−1及びSR4−2、SR5、SR6−1〜SR6−3の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板80に乱数回路が搭載されていない場合には、演出制御用CPU101がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3−1及びSR3−2、SR4−1及びSR4−2、SR5、SR6−1〜SR6−3の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、演出表示装置9の表示画面における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに導出表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出を実行するにあたり「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rのいずれかにて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。第1及び第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1、SR3−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出を実行するにあたり「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2は「1」〜「229」の範囲の値をとる。
滑りパターン決定用の乱数値SR4−1は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出の内容に対応した滑りパターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「71」の範囲の値をとる。擬似連パターン決定用の乱数値SR4−2は、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出の内容や、「擬似連」の可変表示演出に伴って実行される再変動演出の内容に対応した擬似連パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
予告実行判定用の乱数値SR5は、飾り図柄の可変表示を開始するにあたり、その可変表示中に予告演出を実行するか否かを判定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第3予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3は、予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した予告パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1は、「キャラクタ表示」の予告演出を実行する場合における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「499」の範囲の値をとる。第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2は、「ステップアップ画像」の予告演出を実行する場合における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「1009」の範囲の値をとる。第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3は、「ボタン操作予告」の予告演出を実行する場合における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵又は外付けの演出制御用ROMには、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、演出制御用ROMには、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図22(A)〜(C)は、演出制御用ROMに記憶される最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cは、予め定められた複数通りの非リーチ組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、演出制御用ROMには図23に示すような左右出目判定テーブル161を構成するテーブルデータが記憶されており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、決定値が割り当てられていない。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとはならないようにすることができる。また、最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、決定値が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、さらには、図24に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される決定値が割り当てられていない。図24に示すような飾り図柄の組合せは、例えば擬似連チャンス目GC1〜GC8などと同一の飾り図柄を含み、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける飾り図柄の並び順が異なるといったように、遊技者が擬似連チャンス目GC1〜GC8などと見まちがえる可能性が高い飾り図柄の組合せを含んでいる。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8などや、こうしたチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図25(A)及び(B)は、演出制御用ROMに記憶される最終停止図柄決定テーブル162A、162Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル162A、162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aでは、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する場合に、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図26(A)及び(B)は、演出制御用ROMに記憶される最終停止図柄決定テーブル163A、163Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル163A、163Bは、予め定められた複数通りの大当り組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル163Bは、通常大当り組合せ及び確変大当り組合せのいずれかとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄あるいは確変図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、最終停止図柄決定テーブル163Aは、大当り種別が「通常」となる場合に使用され、最終停止図柄決定テーブル163Bは、大当り種別が「確変」となる場合に使用される。
図27は、演出制御用ROMに記憶される滑りパターン決定テーブル164の構成例を示している。滑りパターン決定テーブル164は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、滑りパターン決定用の乱数値SR4−1に基づいて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4といった複数の滑りパターンのうちから、使用パターンとなる滑りパターンを決定するために参照されるテーブルである。滑りパターン決定テーブル164では、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−5、スーパーPA4−2、スーパーPA4−5、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2の変動パターンといった、「滑り」の可変表示演出が実行される変動パターン(図7及び図8参照)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の各滑りパターンに、滑りパターン決定用の乱数値SR4−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
滑りTP1−1の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
例えば、変動パターンが非リーチPA1−4である場合には、前回演出値(前回演出保存データ:前回の飾り図柄の変動パターンを示す値)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、前回演出値が1〜4のいずれであるかに応じて、選択し得る滑りTP1−1〜滑りTP1−4を変更する。なお、前回演出値となる1〜4のそれぞれは、滑りTP1−1〜滑りTP1−4のそれぞれを示している。演出制御用CPU101は、滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)を決定したときに、RAMにおける保存領域に前回演出値を設定する。そして、滑りパターン決定テーブル164を、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように決定値が割り当てられたテーブルとする。演出制御用CPU101が、そのように構成された滑りパターン決定テーブル164を用いて滑りパターンを決定する場合には、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の可変表示演出が実行されるときに、前回実行された「滑り」の可変表示演出における滑りパターンと同一の滑りパターンにはならないようにすることができる。
また、滑りパターン決定テーブル164の構成を変更するのではなく、演出制御用CPU101の制御によって、前回実行された「滑り」の可変表示演出における滑りパターンと同一の滑りパターンにはならないようにするようにしてもよい。その場合には、図27に例示された滑りパターン決定テーブル164を使用するが、決定した滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)が前回判定値で特定される滑り演出態様と一致する場合には、演出態様を差し替える(例えば、決定した滑り演出態様が滑りTP1−nであれば、滑りTP1−(n+1)あるいは滑りTP1−(n−1)に差し替える)。
図28は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「滑り」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための仮停止図柄決定テーブルとして、図28(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル165A〜165Dが、予め用意され、演出制御用ROMの所定領域に記憶されている。各仮停止図柄決定テーブル165A〜165Dは、滑りパターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて選択される。すなわち、滑りパターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル165Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル165Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル165Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル165Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル165A〜165Dでは、飾り図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)が割り当てられている。
例えば、仮停止図柄決定テーブル165Aには、滑りTP1−1の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄(右最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)を割り当てたテーブルデータが含まれている。仮停止図柄決定テーブル165Bには、滑りTP1−2の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)を割り当てたテーブルデータが含まれている。仮停止図柄決定テーブル165Cには、滑りTP1−3の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄(右最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)を割り当てたテーブルデータが含まれている。仮停止図柄決定テーブル165Dには、滑りTP1−4の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される値(決定値)を割り当てたテーブルデータが含まれている。
図29は、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための仮停止図柄決定テーブルとして、図29(A)〜(C)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Cが、予め用意され、演出制御用ROMの所定領域に記憶されている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Cは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動(全再変動)となる表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。擬似連変動の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル166Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図29(A)及び(B)に示す仮停止図柄決定テーブル166A、166Bはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄(左最終停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1と比較される数値(決定値)を割り当てたテーブルデータを含んでいる。図29(C)に示す仮停止図柄決定テーブル166Cは、仮停止図柄決定テーブル166Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2と比較される数値(決定値)を割り当てたテーブルデータを含んでいる。
仮停止図柄決定テーブル166A〜166Cを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図30に示すように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(初回変動を含む)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
図31及び図32は、演出制御用ROMに記憶される擬似連パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、擬似連パターン決定テーブルとして、図31及び図32に示す擬似連パターン決定テーブル170A、170Bが、予め用意されている。擬似連パターン決定テーブル170A、170Bは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連パターン決定用の乱数値SR4−2に基づいて、複数の擬似連パターンのうちから、使用パターンとなる擬似連パターンを決定するために参照されるテーブルである。擬似連パターン決定テーブル170A、170Bでは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3の変動パターンといった、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターン(図7及び図8参照)や、パチンコ遊技機1における演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかなどに応じて、複数の擬似連パターン、あるいは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない「擬似連なし」の決定結果に、擬似連パターン決定用の乱数値SR4−2と比較される値(決定値)が割り当てられている。なお、擬似連パターン決定テーブル170Aは合計保留記憶数が「0」〜「3」である場合に使用され、擬似連パターン決定テーブル170Bは合計保留記憶数が「4」〜「8」である場合に使用される。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであるときに、例えば演出制御用CPU101が、その変動パターンや合計保留記憶数、パチンコ遊技機1における現在のステージ(ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれか)に応じて、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かを決定し、実行する場合には複数の擬似連パターンのうちから、いずれかを使用パターンに決定する。擬似連パターン決定テーブル170A、170Bの設定では、変動パターンにかかわりなく、パチンコ遊技機1における演出状態がステージY1及びステージY2のいずれかであるときには、常に「擬似連」の可変表示演出を実行しない「擬似連なし」に決定される。したがって、ステージY1及びステージY2のいずれかであるときには、「擬似連」の可変表示演出が実行されない。これに対して、パチンコ遊技機1における演出状態がステージX1及びステージX2のいずれかであるときには、変動パターン等に応じて、複数の擬似連パターンから使用パターンが決定される。したがって、ステージX1及びステージX2のいずれかであるときには、「擬似連」の可変表示演出が実行される。
ここで、擬似連パターンは、変動パターンに対応した「擬似連」の可変表示演出における具体的な演出内容に対応して、複数用意されている。図33は、「擬似連」の可変表示演出における動作例を示す説明図である。図33(A)に示すパターンaは、それぞれの変動表示(初回変動も含む)の期間中に、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cのうち点灯されるものが1つずつ増えていくように制御される。なお、仮停止期間において、LED(上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85c)は全て消灯状態であってもよい。また、再変動(初回変動も含む)の期間中に、LEDは点滅するように制御されてもよいし、表示色が変わるように制御されてもよいし、点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されるのではなく上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cのうちで点灯するものが変わるように制御されるようにしてもよい。また、図33(A)には、飾り図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の変動表示(初回変動も含む)が行われる例が示されているが、仮停止の回数は1回の場合もあってもよいし、仮停止の回数は3回以上であってもよい。また、それぞれの変動表示(初回変動も含む)に伴う演出動作A1、A2、A3を、第1再変動演出態様の再変動演出ということがある。
なお、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合の初回変動において使用される演出態様(図33に示す例では、A1、B1、C1、D1)は、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンにおける演出態様の一部としても用いられるようにしてもよい。
図33(B)に示すパターンbは、それぞれの変動表示(初回変動も含む)の期間中に、可動部材78が動作する。なお、仮停止期間において、可動部材78は停止状態であってもよい。また、図33(B)には、飾り図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の変動表示(初回変動も含む)が行われる例が示されているが、仮停止の回数は1回の場合もあってもよいし、仮停止の回数は3回以上であってもよい。また、それぞれの変動表示(初回変動も含む)に伴う演出動作B1、B2、B3を、第2再変動演出態様(I)の再変動演出ということがある。
図33(C)に示すパターンcは、それぞれの変動表示(初回変動も含む)の期間中に、演出表示装置9において特定のキャラクタ画像が表示される。なお、仮停止期間では、特定のキャラクタ画像が表示されないようにしてもよい。また、図33(C)には、飾り図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の変動表示(初回変動も含む)が行われる例が示されているが、仮停止の回数は1回の場合もあってもよいし、仮停止の回数は3回以上であってもよい。また、それぞれの変動表示(初回変動も含む)に伴う演出動作C1、C2、C3を、第2再変動演出態様(II)の再変動演出ということがある。
図33(D)に示すパターンa,b,c混在は、複数の変動表示(初回変動も含む)の期間の1つ以上の期間において、第1再変動演出態様と第2再変動演出態様(第2再変動演出態様(I)と第2再変動演出態様(II)の一方、または、第2再変動演出態様(I)と第2再変動演出態様(II)の双方)で演出が実行されるパターンである。なお、仮停止期間では、第1再変動演出態様および第2再変動演出態様の演出が実行されないようにしてもよい。また、図33(D)には、飾り図柄の1回の変動中に2回の仮定期間が設けられ、3回の変動表示(初回変動も含む)が行われる例が示されているが、仮停止の回数は1回の場合もあってもよいし、仮停止の回数は3回以上であってもよい。また、それぞれの変動表示(初回変動も含む)に伴う演出動作D1、D2、D3を、第3再変動演出態様の再変動演出ということがある。
なお、図33(D)において、「2つ点灯」のボックスが破線で示されているのは、その演出が実行される場合もあり、実行されない場合もあることを示す。実行されない場合には、初回変動においてLED(上演出LED85a、中演出LED85b又は下演出LED85c)を用いた演出が実行され、次に実行される再変動において、可動部材78を用いた演出が実行されるが、LEDを用いた演出は実行されないことを示す。
図34は、この実施の形態における擬似連パターンによる演出動作の具体例を示す説明図である。図34(A)は、パターンaに分類される擬似連パターンでの演出動作を示す。図34(A)における「A・A」は、初回変動とそれに続く再変動のそれぞれにて、図33(A)に示された第1再変動演出態様の再変動演出が実行されることを意味する。「A・A・A」は、初回変動、それに続く再変動、およびさらに続く再変動のそれぞれにて、図33(A)に示された第1再変動演出態様の再変動演出が実行されることを意味する。なお、A1、A2、A3は、図33(A)に示された第1再変動演出態様の再変動演出を示す。
図34(B)は、パターンbに分類される擬似連パターンでの演出動作を示す。図34(B)における「B・B」は、初回変動とそれに続く再変動のそれぞれにて、図33(B)に示された第2再変動演出態様(I)の再変動演出が実行されることを意味する。「B・B・B」は、初回変動、それに続く再変動、およびさらに続く再変動のそれぞれにて、図33(B)に示された第2再変動演出態様(I)の再変動演出が実行されることを意味する。なお、B1、B2、B3は、図33(B)に示された第2再変動演出態様(I)の再変動演出を示す。
図34(C)は、パターンcに分類される擬似連パターンでの演出動作を示す。図34(C)における「C・C」は、初回変動とそれに続く再変動のそれぞれにて、図33(C)に示された第2再変動演出態様(II)の再変動演出が実行されることを意味する。「C・C・C」は、初回変動、それに続く再変動、およびさらに続く再変動のそれぞれにおいて図33(C)に示された第2再変動演出態様(II)の再変動演出が実行されることを意味する。なお、C1、C2、C3は、図33(C)に示された第1再変動演出態様の再変動演出を示す。
図34(D)は、パターンdに分類される擬似連パターンでの演出動作を示す。図34(D)における「A・AB」は、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出A2と再変動演出B2とがともに実行されることを意味する。「A・AC」は、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出A2と再変動演出C2とがともに実行されることを意味する。「B・BC」は、初回変動において再変動演出B1が実行され、再変動において、再変動演出B2と再変動演出C2とがともに実行されることを意味する。「A・B・BC」は、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出B2が実行され、さらに続く再変動において再変動演出B3と再変動演出C3とがともに実行されることを意味する。「B・B・BC」は、初回変動において再変動演出B1が実行され、再変動において、再変動演出B2が実行され、さらに続く再変動において再変動演出B3と再変動演出C3とがともに実行されることを意味する。「A・AB・ABC」は、初回変動において再変動演出A1が実行され、再変動において、再変動演出A2と再変動演出B2とがともに実行され、さらに続く再変動において再変動演出A3と再変動演出B3と再変動演出C3とが実行されることを意味する。
図31及び図32において、擬似連パターンに対応した()内の記号(A・Aなど)は、図34(A)〜(D)にて示した記号に対応している。つまり、例えば、図31に示す擬似連TPA1−5−1の擬似連パターンに対応した「擬似連あり(A・A)」の演出内容は、図34(A)に示された「A・A」の演出動作における第1再変動演出態様に相当する。なお、図34に示された擬似連パターンでの演出動作は一例であって、第1再変動演出態様の再変動演出と、第2再変動演出態様(I)と、第2再変動演出態様(II)とを任意に組み合わせて、擬似連パターンとすることができる。一例として、先に第2再変動演出態様(I)又は第2再変動演出態様(II)が実行され、次に、第1再変動演出態様の再変動演出が実行されるようにしてもよい。
図31及び図32に示す擬似連パターン決定テーブル170A、170Bの設定により、合計保留記憶数に応じて、第1再変動演出(Aで示される演出)、第2再変動演出(B又はCで示される演出)及び第3再変動演出(ABのようにA、B、Cのうちの2つ以上が複合した演出)の選択割合が異なる。
この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に「擬似連」の可変表示演出を実行可能とする変動パターンとして、非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6及びスーパーPB3−3のいずれかが選択され得る(図7参照)。また、可変表示結果が「小当り」や「大当り」である場合に「擬似連」の可変表示演出を実行可能とする変動パターンとして、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3及び特殊PG1−3のいずれかが選択され得る(図8参照)。
図31及び図32に示す擬似連パターン決定テーブル170A、170Bの設定では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に選択され得る非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6及びスーパーPB3−3のグループに対して、可変表示結果が「小当り」や「大当り」の場合に選択され得るスーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3及び特殊PG1−3のグループの方が、2回の再変動演出(初回変動の演出を含む)のそれぞれが異なっている割合や、3回の再変動演出(初回変動の演出を含む)のそれぞれが異なっている割合が高くなっている。ここで、例えば(A・AB)は、初回変動では再変動演出A1であり、擬似連変動に続く2回目の変動では再変動演出A2と再変動演出B2との組み合わせであって異なっている。また、例えば(A・AB・ABC)は、初回変動では再変動演出A1であり、擬似連変動に続く2回目の変動では再変動演出A2と再変動演出B2との組み合わせであり、さらに擬似連変動に続く3回目の変動では再変動演出A3と再変動演出B3と再変動演出C3との組み合わせであって異なっている。このように、2回の再変動演出における演出態様が異なっていたり3回の再変動演出における演出態様が異なっていたりすることによって、遊技者に、可変表示結果が「小当り」や「大当り」となる期待感を抱かせることができる。
また、可変表示結果が「ハズレ」である場合に選択され得る非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6及びスーパーPB3−3の変動パターンに対して、可変表示結果が「小当り」や「大当り」である場合に選択され得るスーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3及び特殊PG1−3の変動パターンの方が、AB、AC、BC、ABCといった演出態様が異なる再変動演出を組み合わせた演出動作が実行される確率が高い。こうして、演出態様が異なる再変動演出を組み合わせた演出動作を実行することによって、遊技者に、可変表示結果が「小当り」や「大当り」となる期待感を抱かせることができる。
大当り種別が「通常」である場合には、図11(A)及び(D)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132A、132Dでの設定に基づいて変動パターン種別が決定され、図17(A)及び(B)、図18に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cでの設定に基づいて変動パターンが決定される。これにより、ステージX1あるいはステージX2(擬似連可能ステージ群)であれば「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンとして、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6及びスーパーPB4−3のいずれかが選択され得る。これに対して、大当り種別が「確変」である場合には、図11(B)及び(E)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132B、132Eでの設定に基づいて変動パターン種別が決定され、図17(A)及び(B)、図18に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cでの設定に基づいて変動パターンが決定される。これにより、ステージX1あるいはステージX2(擬似連可能ステージ群)であれば「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンとして、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6及びスーパーPB4−3に加えて、スーパーPA5−3及びスーパーPB5−3のいずれかが選択され得る。
そして、大当り種別が「確変」である場合にのみ選択され得るスーパーPA5−3及びスーパーPB5−3の変動パターンに対応して、AB、BC、ABCといった、演出態様が異なる再変動演出を組み合わせた擬似連パターンには、他の変動パターンである場合よりも多くの決定値が割り当てられている。したがって、大当り種別が「確変」である場合には、AB、BC、ABCといった演出態様が異なる再変動演出を組み合わせた擬似連パターンによる擬似連演出が実行される確率が高い。これにより、演出態様が異なる再変動演出を組み合わせた擬似連演出が実行されたときには、遊技者に、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる期待感を抱かせることができる。
図35は、演出制御用ROMに記憶される予告実行判定テーブル171の構成例を示している。予告実行判定テーブル171は、予告演出を実行するか否かを、予告実行判定用の乱数値SR5に基づいて、判定するために参照されるテーブルである。予告実行判定テーブル171は、予告実行判定用の乱数値SR5と比較される数値(判定値)であって、予告なしの判定結果や、予告ありCY1〜予告ありCY3といった予告ありの判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。ここで、予告ありCY1〜予告ありCY3の判定結果は、例えば「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「ボタン操作予告」といった、複数種類の予告演出の種別と、それぞれ対応付けられている。すなわち、予告実行判定テーブル171を参照して予告演出を実行すると判定されるときには、予告演出の種別を複数種類のいずれとするかも決定されることになる。これに対して、まず、予告演出の有無を判定して、予告演出を実行する場合には別途、予告演出の種別を複数種類のいずれとするかを決定するようにしてもよい。予告実行判定テーブル171では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて、予告なしの判定結果や、予告ありCY1〜予告ありCY3といった予告ありの判定結果のいずれかに、予告実行判定用の乱数値SR5と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図36(A)及び(B)、図37は、演出制御用ROMに記憶される予告パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、予告パターン決定テーブルとして、図36(A)及び(B)、図37に示す予告パターン決定テーブル172A〜172Cが、予め用意されている。予告パターン決定テーブル172A〜172Cは、予告演出を実行する場合に、予告演出の種別に応じて、予告パターンを、第1〜第3予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3のいずれかに基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各予告パターン決定テーブル172A〜172Cは、予告実行判定テーブル171を用いて決定された予告演出の種別に応じて選択される。すなわち、予告ありCY1に決定された場合には、予告パターン決定テーブル172Aが選択され、予告ありCY2に決定された場合には、予告パターン決定テーブル172Bが選択され、予告ありCY3に決定された場合には、予告パターン決定テーブル172Cが選択される。
予告パターン決定テーブル172Aは、第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1と比較される数値(決定値)であって、予告YP1−1〜予告YP1−4といった複数の予告パターンに対応する判定値を含む。ここで、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンでは、互いに異なる演出態様で、「キャラクタ表示」の予告演出における演出動作が行われる。例えば、「キャラクタ表示」の予告演出では、予告YP1−1〜予告YP1−4の各予告パターンに対応するキャラクタ画像を、演出表示装置9の表示画面に表示させる。予告パターン決定テーブル172Aでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンに、第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
予告パターン決定テーブル172Bは、第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2と比較される数値(決定値)であって、予告YP2−1〜予告YP2−4といった複数の予告パターンに対応する判定値を含む。ここで、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンでは、互いに異なるステップ数の演出態様で、「ステップアップ画像」の予告演出における演出動作が行われる。例えば、「ステップアップ画像」の予告演出では、予告YP2−1〜予告YP2−4の各予告パターンに対応して、所定の順番に従い複数ステップの演出画像を表示する。予告パターン決定テーブル172Bでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンに、第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
予告パターン決定テーブル172Cは、第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3と比較される数値(決定値)であって、予告YP3−1〜予告YP3−3といった複数の予告パターンに対応する判定値を含む。ここで、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンでは、互いに異なる演出態様で、「ボタン操作予告」の予告演出における演出動作が行われる。例えば、「ボタン操作予告」の予告演出では、操作ボタン38の操作を促す演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させた後、操作検出スイッチ38aにより操作ボタン38に対する操作行為が検出されたことに応じて、予告YP3−1〜予告YP3−3の各予告パターンに対応した演出画像を表示させる一方で、操作ボタン38に対する操作行為が検出されなければ、各予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「ボタン操作予告」の予告演出では、操作ボタン38に対する操作行為が検出されたことに応じて演出動作が変化する。
予告パターン決定テーブル172Bでは、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターンに比べて、可変表示態様が「リーチ」となる変動パターンであるときに、ステップ数の多い予告パターンに決定される割合が高い。また、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンに比べて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる変動パターンであるときに、ステップ数の多い予告パターンに決定される割合が高い。このような設定により、「ステップアップ画像」の予告演出が実行されたときに、そのステップ数が多ければ、少ない場合よりも、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる期待感や、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる期待感が、高められる。
予告パターン決定テーブル172Cでは、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターンである場合には、予告YP3−3の予告パターンに決定されない一方で、可変表示態様が「リーチ」となる変動パターンである場合には、所定割合で予告YP3−3の予告パターンに決定される可能性がある。また、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターンに比べて、可変表示態様が「リーチ」となる変動パターンであるときに、予告YP3−2や予告YP3−3の予告パターンに決定される割合が高い。さらに、可変表示結果が「ハズレ」となる変動パターンに比べて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる変動パターンであるときに、予告YP3−2や予告YP3−3の予告パターンに決定される割合が高い。このような設定により、「ボタン操作予告」の予告演出における演出態様に応じて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる期待感や、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる期待感を、異ならせることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵又は外付けされた演出制御用ROMには、ステージX1、X2、Y1、Y2といった複数のステージに対応して、図38に示すような演出制御パターンテーブル180A〜180Dを構成するテーブルデータが記憶されている。各演出制御パターンテーブル180A〜180Dには、パチンコ遊技機1における演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、互いに演出態様が異なる各種の演出動作の制御内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。例えば、演出制御パターンテーブル180A〜180Dのそれぞれには、変動中制御パターンテーブルと、予告演出制御パターンテーブルとが、含まれている。変動中制御パターンテーブルには、複数の変動パターン等に対応して、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示画面における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、変動中制御パターンとして複数種類格納されていればよい。予告演出制御パターンテーブルには、複数種類の予告パターン等に対応して、例えば予告演出における演出表示動作といった、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。なお、各演出制御パターンテーブル180A〜180Dは、複数種類の演出制御パターンを構成するパターンデータの記憶アドレスを管理するアドレス管理テーブルとしてもよい。この場合、演出制御用ROMにおいて、各演出制御パターンテーブル180A〜180Dを構成するテーブルデータが所定の記憶領域に記憶され、この記憶領域とは別の領域に、個々の演出制御パターンを構成するパターンデータが記憶されていればよい。
図39は、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステージX1用として設けられた演出制御パターンテーブル180Aに含まれる変動中制御パターンテーブル181Aの構成例を示している。なお、変動中制御パターンテーブル181Aに付された符号181Aに含まれる「A」の記号は、ステージX1用として設けられた演出制御パターンテーブル180Aに含まれることを意味しており、この記号が「B」であればステージX2用として設けられた演出制御パターンテーブル180Bに含まれること、「C」であればステージY1用として設けられた演出制御パターンテーブル180Cに含まれること、「D」であればステージY2用として設けられた演出制御パターンテーブル180Dに含まれることを、それぞれ意味している。ここで、ステージX1は「擬似連」の可変表示演出を実行可能なグループ(擬似連可能ステージ群)に含まれており、パチンコ遊技機1における演出状態がステージX1であるときには、「擬似連」の可変表示演出が実行され得る。そのため、図39に示す変動中制御パターンテーブル181Aには、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−5やスーパーPA3−3など)である場合に、図31及び図32に示す擬似連パターン決定テーブル170A、170Bを用いて決定可能な複数の擬似連パターンそれぞれに対応して、複数の変動中制御パターン(例えば変動中制御パターンX1A1−5−1〜変動中制御パターンX1A1−5−3や変動中制御パターンX1A3−3−1〜変動中制御パターンX1A3−3−4など)が格納されている。
図40は、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステージX1用として設けられた演出制御パターンテーブル180Aに含まれる予告演出制御パターンテーブル182Aの構成例を示している。なお、予告演出制御パターンテーブル182Aに付された符号182Aに含まれる「A」の記号のように、予告演出制御パターンテーブルに付された符号に含まれる記号は、前述した変動中制御パターンテーブルに付された符号に含まれる記号と同様の意味を有している。
予告演出制御パターンテーブル182Aには、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンそれぞれに対応して、予告演出制御パターンX1P1−1〜予告演出制御パターンX1P1−4が格納されている。ここで、予告演出制御パターンX1P1−1は、予告YP1−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MX101を表示させる。予告演出制御パターンX1P1−2は、予告YP1−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MX101とキャラクタ画像MX102を表示させる。予告演出制御パターンX1P1−3は、予告YP1−3の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MX101とキャラクタ画像MX103を表示させる。予告演出制御パターンX1P1−4は、予告YP1−4の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MX101〜MX103を表示させる。キャラクタ画像MX101〜MX103はいずれも、ステージX1に対応して表示可能となる固有の演出画像として、予め用意されたものであればよい。あるいは、キャラクタ画像MX101〜MX103のうちには、ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれにも対応して表示可能となる共通の演出画像として、予め用意されたものが含まれてもよい。
予告演出制御パターンテーブル182Aには、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンそれぞれに対応して、予告演出制御パターンX1P2−1〜予告演出制御パターンX1P2−4が格納されている。ここで、予告演出制御パターンX1P2−1は、予告YP2−1の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させて予告演出を終了する。予告演出制御パターンX1P2−2は、予告YP2−2の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像に続き第2ステップの演出画像を表示させて予告演出を終了する。予告演出制御パターンX1P2−3は、予告YP2−3の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像、第2ステップの演出画像、第3ステップの演出画像を順次に表示させた後に予告演出を終了する。予告演出制御パターンX1P2−4は、予告YP2−4の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像、第2ステップの演出画像、第3ステップの演出画像、第4ステップの演出画像を順次に表示させた後に予告演出を終了する。各予告演出制御パターンX1P2−1〜予告演出制御パターンX1P2−4により表示される各ステップの演出画像はいずれも、ステージX1に対応して表示可能となる固有の演出画像として、予め用意されたものであればよい。あるいは、各予告演出制御パターンX1P2−1〜予告演出制御パターンX1P2−4により表示される各ステップの演出画像には、ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれにも対応して表示可能となる共通の演出画像として、予め用意されたものが含まれてもよい。
予告演出制御パターンテーブル182Bには、予告YP3−1の予告パターンに対応して予告演出制御パターンX1P3−1−1及び予告演出制御パターンX1P3−1−2が格納され、予告YP3−2の予告パターンに対応して予告演出制御パターンX1P3−2−1及び予告演出制御パターンX1P3−2−2が格納され、予告YP3−3の予告パターンに対応して予告演出制御パターンX1P3−3−1及び予告演出制御パターンX1P3−3−2が格納されている。ここで、予告演出制御パターンX1P3−1−1は、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン38に対する操作行為が検出される以前における演出画像を表示させる。予告演出制御パターンX1P3−1−2は、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン38に対する操作行為が検出された後における演出画像を表示させる。予告演出制御パターンX1P3−2−1は、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン38に対する操作行為が検出される以前における演出画像を表示させる。予告演出制御パターンX1P3−2−2は、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン38に対する操作行為が検出された後における演出画像を表示させる。予告演出制御パターンX1P3−3−1は、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン38に対する操作行為が検出される以前における演出画像を表示させる。予告演出制御パターンX1P3−3−2は、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン38に対する操作行為が検出された後における演出画像を表示させる。予告演出制御パターンX1P3−1−1及び予告演出制御パターンX1P3−1−2、予告演出制御パターンX1P3−2−1及び予告演出制御パターンX1P3−2−2、予告演出制御パターンX1P3−3−1及び予告演出制御パターンX1P3−3−2のそれぞれにより表示される演出画像はいずれも、ステージX1に対応して表示可能となる固有の演出画像として、予め用意されたものであればよい。あるいは、予告演出制御パターンX1P3−1−1及び予告演出制御パターンX1P3−1−2、予告演出制御パターンX1P3−2−1及び予告演出制御パターンX1P3−2−2、予告演出制御パターンX1P3−3−1及び予告演出制御パターンX1P3−3−2のそれぞれにより表示される演出画像には、ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれにも対応して表示可能となる共通の演出画像として、予め用意されたものが含まれてもよい。
図41は、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステージY1用として設けられた演出制御パターンテーブル180Cに含まれる変動中制御パターンテーブル181Cの構成例を示している。ここで、ステージY1は「擬似連」の可変表示演出を実行しないグループ(擬似連不能ステージ群)に含まれており、パチンコ遊技機1における演出状態がステージY1であるときには、たとえ「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−5やスーパーPA3−3など)に決定された場合でも、「擬似連」の可変表示演出が実行されない。そのため、図41に示す変動中制御パターンテーブル181Cには、「擬似連」の可変表示を実行する変動パターンである場合に、「擬似連」の可変表示演出を実行しない「擬似連なし」に対応した変動中制御パターン(例えば変動中制御パターンY1A1−5や変動中制御パターンY1A3−3など)が格納されている。
図42は、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステージY1用として設けられた演出制御パターンテーブル180Cに含まれる予告演出制御パターンテーブル182Cの構成例を示している。予告演出制御パターンテーブル182Cには、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンそれぞれに対応して、予告演出制御パターンY1P1−1〜予告演出制御パターンY1P1−4が格納されている。ここで、予告演出制御パターンY1P1−1〜予告演出制御パターンY1P1−4では、図40に示す予告演出制御パターンX1P1−1〜予告演出制御パターンX1P1−4と比べて、キャラクタ画像の表示動作手順は同様であるが、表示されるキャラクタ画像の種類が異なることなどにより、予告演出における演出態様を異ならせてあればよい。すなわち、予告演出制御パターンY1P1−1は、予告YP1−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MY101を表示させる。予告演出制御パターンY1P1−2は、予告YP1−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MY101とキャラクタ画像MY102を表示させる。予告演出制御パターンY1P1−3は、予告YP1−3の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MY101とキャラクタ画像MY103を表示させる。予告演出制御パターンY1P1−4は、予告YP1−4の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MY101〜MY103を表示させる。キャラクタ画像MY101〜MY103はいずれも、ステージY1に対応して表示可能となる固有の演出画像として、予め用意されたものであればよい。あるいは、キャラクタ画像MY101〜MY103のうちには、ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれにも対応して表示可能となる共通の演出画像として、予め用意されたものが含まれてもよい。
予告演出制御パターンテーブル182Cには、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンそれぞれに対応して、予告演出制御パターンY1P2−1〜予告演出制御パターンY1P2−4が格納されている。ここで、予告演出制御パターンY1P2−1〜予告演出制御パターンY1P2−4では、図40に示す予告演出制御パターンX1P2−1〜予告演出制御パターンX1P2−4と比べて、各ステップの演出画像の表示動作手順は同様であるが、表示される演出画像の種類が異なることなどにより、予告演出における演出態様を異ならせてあればよい。すなわち、各予告演出制御パターンY1P2−1〜予告演出制御パターンY1P2−4により表示される各ステップの演出画像はいずれも、ステージY1に対応して表示可能となる固有の演出画像として、予め用意されたものであればよい。あるいは、各予告演出制御パターンY1P2−1〜予告演出制御パターンY1P2−4により表示される各ステップの演出画像には、ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれにも対応して表示可能となる共通の演出画像として、予め用意されたものが含まれてもよい。
予告演出制御パターンテーブル182Cには、予告YP3−1の予告パターンに対応して予告演出制御パターンY1P3−1−1及び予告演出制御パターンY1P3−1−2が格納され、予告YP3−2の予告パターンに対応して予告演出制御パターンY1P3−2−1及び予告演出制御パターンY1P3−2−2が格納され、予告YP3−3の予告パターンに対応して予告演出制御パターンY1P3−3−1及び予告演出制御パターンY1P3−3−2が格納されている。ここで、予告演出制御パターンY1P3−1−1及び予告演出制御パターンY1P3−1−2、予告演出制御パターンY1P3−2−1及び予告演出制御パターンY1P3−2−2、予告演出制御パターンY1P3−3−1及び予告演出制御パターンY1P3−3−2では、図40に示す予告演出制御パターンX1P3−1−1及び予告演出制御パターンX1P3−1−2、予告演出制御パターンX1P3−2−1及び予告演出制御パターンX1P3−2−2、予告演出制御パターンX1P3−3−1及び予告演出制御パターンX1P3−3−2と比べて、予告YP3−1〜予告YP3−3の各予告パターンや操作ボタン38に対する操作行為が検出されたか否かに対応した演出画像の表示動作手順は同様であるが、表示される演出画像の種類が異なることなどにより、予告演出における演出態様を異ならせてあればよい。すなわち、予告演出制御パターンY1P3−1−1及び予告演出制御パターンY1P3−1−2、予告演出制御パターンY1P3−2−1及び予告演出制御パターンY1P3−2−2、予告演出制御パターンY1P3−3−1及び予告演出制御パターンY1P3−3−2のそれぞれにより表示される演出画像はいずれも、ステージY1に対応して表示可能となる固有の演出画像として、予め用意されたものであればよい。あるいは、予告演出制御パターンY1P3−1−1及び予告演出制御パターンY1P3−1−2、予告演出制御パターンY1P3−2−1及び予告演出制御パターンY1P3−2−2、予告演出制御パターンY1P3−3−1及び予告演出制御パターンY1P3−3−2のそれぞれにより表示される演出画像には、ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれにも対応して表示可能となる共通の演出画像として、予め用意されたものが含まれてもよい。
図43は、演出制御パターンの構成例を示している。変動中制御パターンテーブル181x(x=A〜Dのいずれか)に格納された変動中制御パターンや、予告演出制御パターンテーブル182x(x=A〜Dのいずれか)に格納された予告演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、図46に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ27からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば枠LED28や装飾LED25といった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。可動部材制御データには、可動部材78を駆動するモータ86やLED(上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85c)を振動させる振動モータ87a、87b、87cの動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、可動部材制御データは、可動部材78の制御状態や、振動モータ87a、87b、87cの制御状態を指定するデータである。
図44は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ27から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で発光体を点滅させる制御を行い、可動部材制御データにより指定される態様で可動部材78等を動作させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されていればよい。
演出制御用CPU101は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、演出制御用ROMから読み出して演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMの所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータの演出制御用ROMにおける記憶アドレスを、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMの所定領域に一時記憶させて、演出制御用ROMにおける記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU101は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28などの発光体、モータ86など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、可動部材制御データ#1〜可動部材制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
この実施の形態では、演出制御パターンをセットする際に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであれば、滑りパターンの決定結果や予告パターンの決定結果などに基づき、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した演出制御パターンを読取可能に設定(セット)する。そして、セットした各演出制御パターンに従った指令をVDP109に対して出力するとともに、セットした各演出制御パターンに従った音番号データを音声出力基板70に対して出力する。演出制御用CPU101からの指令を受けたVDP109は、その指令に示される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した画像データをCGROMから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した画像データを並行して展開させる。なお、画像データを並行して展開させる際には、複数の画像データを厳密に同時並行(パラレル処理として)してCGROMから読み出してVRAMに一時記憶させる必要はなく、例えばタイムスライス方式により時分割された複数のタスクを短時間で順次に切り替えて実行することにより、実質的に並行して展開できればよい。また、演出制御用CPU101から音番号データを受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、音番号データに示される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した音声データを、音声データROM704から読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した音声データを並行して展開させる。なお、音声データを並行して展開させる際にも、画像データを展開する場合と同様に、実質的に並行して展開できればよい。
その一方で、演出制御パターンをセットする際に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−5やスーパーPA3−3など)であれば、パチンコ遊技機1における演出状態が、「擬似連」の可変表示演出を実行するステージX1及びステージX2のいずれかであるか(擬似連可能ステージ群であるか)、あるいは、「擬似連」の可変表示演出を実行しないステージY1及びステージY2のいずれかであるかを(擬似連不能ステージ群)、判定する。このときには、擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれと判定されたかに応じて、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の一部に対応した演出制御パターンを読取可能に設定(セット)する。一例として、擬似連可能ステージ群と判定された場合には、ステージX1及びステージX2に対応した演出制御パターンを読取可能に設定(セット)する。他の一例として、擬似連不能ステージ群と判定された場合には、ステージY1及びステージY2に対応した演出制御パターンを読取可能に設定(セット)する。そして、セットした各演出制御パターンに従った指令をVDP109に対して出力するとともに、セットした各演出制御パターンに従った音番号データを音声出力基板70に対して出力する。演出制御用CPU101からの指令を受けたVDP109は、その指令に示されるステージX1、X2、Y1、Y2の一部(擬似連可能ステージ群又は擬似連不能ステージ群)に対応した画像データをCGROMから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより、擬似連可能ステージ群に含まれるステージX1及びステージX2のそれぞれに対応した画像データ、あるいは、擬似連不能ステージ群に含まれるステージY1及びステージY2のそれぞれに対応した画像データを、並行して展開させる。また、演出制御用CPU101から音番号データを受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、音番号データに示されるステージX1、X2、Y1、Y2の一部(擬似連可能ステージ群又は擬似連不能ステージ群)に対応した音声データを、音声データROM704から読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより、擬似連可能ステージ群に含まれるステージX1及びステージX2のそれぞれに対応した音声データ、あるいは、擬似連不能ステージ群に含まれるステージY1及びステージY2のそれぞれに対応した音声データを、並行して展開させる。
また、演出制御用CPU101からは、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、並行して展開された画像データや音声データのうちで、実際に演出表示装置9の表示画面における表示動作やスピーカ27からの音声出力に用いるデータを指定する指令が、VDP109や音声出力基板70に対して出力される。VDP109は、演出制御用CPU101からの指令に基づき、並行して展開された画像データのうちから、演出表示装置9の表示制御に用いるデータを選択して、演出画像を表示するための表示信号を生成することなどにより、現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じた表示制御を実行すればよい。音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、演出制御用CPU101からの指令に基づき、並行して展開された音声データのうちから、スピーカ27の音声出力制御に用いるデータを選択して、効果音等を出力するための音声信号を生成することなどにより、現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じた音声出力制御を実行すればよい。
図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dとは別に、図45に示すような各種演出制御パターンテーブル183を構成するテーブルデータが、演出制御用ROMに記憶されている。各種演出制御パターンテーブル183には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間などにおける、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。なお、各種演出制御パターンテーブル183は、変動中制御パターンテーブルや予告演出制御パターンテーブルとともに、各ステージX1、X2、Y1、Y2に対応して、演出制御パターンテーブル180A〜180Dのそれぞれに含まれるように構成してもよい。この場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間などにおける演出動作の演出態様を、パチンコ遊技機1における演出状態がステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、異ならせることができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMには、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図46に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図46に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板31では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が起動し、CPU56によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU56は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM55がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU56へ送出され、CPU56は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU56は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図47のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図47に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU56は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、入力ドライバ回路110を介してゲートスイッチ32a、第1及び第2始動口スイッチ13a、14a、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板31の側で用いられる乱数値MR1〜MR5などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU56は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置20における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU56は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器10における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置15における可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、通常状態であるときと比べて第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高めるための設定や制御が行われる。例えば、確変状態や時短状態であるときには、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置15における可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御、あるいは、これらの制御のいずれかを組み合わせて行うための設定などが、行われる。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU56は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板31から演出制御基板80などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O57に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板80に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図48は、特別図柄プロセス処理として、図47に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図49は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図49に示す始動入賞判定処理において、CPU56は、まず、図1及び図3に示す第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aのうち、普通入賞球装置が形成する第1始動入賞口13に対応して設けられた第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数である第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU56は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第1保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS204)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。このときには、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第1始動入賞口13への入賞に対応した「第1」の始動データを記憶させるとよい。続いて、例えばROM54における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板80に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS206の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶された合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS207)。続いて、例えばROM54における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板80に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS201にて第1始動口スイッチ13aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS208の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14に対応して設けられた第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS209)。このとき、第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS209;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ14aからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS209;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数である第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS210)。このとき、CPU56は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
ステップS210にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS210;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS210;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS211)。そして、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS212)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS213)。このときには、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを記憶させるとよい。続いて、例えばROM54における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板80に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS214)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ステップS214の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS215)。続いて、例えばROM54における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板80に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS216)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図48に示すステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、付属図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前判定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かのリーチ判定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける値(特図変動タイマ値)を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグと小当りフラグのいずれかがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新し、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。また、大当りフラグと小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれかであることに対応して15ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して2ラウンド大当り状態に制御される場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド21に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置9やスピーカ27、枠LED28及び装飾LED25などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド21に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、演出表示装置9やスピーカ27、枠LED28及び装飾LED25などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図50は、図48のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図50に示す特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS231;No)、始動データ記憶部151Cから始動データを読み出す(ステップS232)。ここでは、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
この実施の形態では、第1始動条件と第2始動条件とを区別することなく、先に成立した始動条件に対応する特図ゲームから順次に実行するものとして説明する。これに対して、例えば第2保留記憶数が「0」でないことを条件として、第1特図を用いた特図ゲームよりも、第2特図を用いた特図ゲームを優先して実行するようにしてもよい。この場合には、例えばステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、第2保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定する。そして、第2保留記憶数カウント値が「0」であれば、始動データ記憶部151Cから「第1」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行する一方で、第2保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、始動データ記憶部151Cから「第2」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行すればよい。あるいは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうち、いずれの保留記憶数が多いかを判定し、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を用いた特図ゲームを優先して実行するようにしてもよい。この場合には、例えばステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、第1保留記憶数カウント値と第2保留記憶数カウント値とを比較する。そして、第1保留記憶数カウント値の方が大きい場合には、始動データ記憶部151Cから「第1」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行する一方で、第2保留記憶数カウント値の方が大きい場合には、始動データ記憶部151Cから「第2」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行すればよい。このとき、第1保留記憶数カウント値と第2保留記憶数カウント値が一致した場合には、第1特図を用いた特図ゲームを優先して実行してもよいし、第2特図を用いた特図ゲームを優先して実行してもよい。このように、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を用いた特図ゲームを優先して実行することで、無効な始動入賞の発生を低減することができる。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した始動データに応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS234)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す。
ステップS234の処理に続いて、始動データに応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、始動データに応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS235)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。この後、始動データに応じて変動開始となる特別図柄を設定する(ステップS236)。例えば、ステップS236の処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)を、ステップS232にて読み出した始動データに応じた値に更新する。一例として、始動データが「第1」であれば変動特図指定バッファ値を「1」に設定する一方で、始動データが「第2」であれば変動特図指定バッファ値を「2」に設定する。
ステップS236の処理に続いて、可変表示結果を「大当り」とするか否かや「小当り」とするか否かを判定するための使用テーブルとして、図9に示す特図表示結果判定テーブル130を選択してセットする(ステップS237)。CPU56は、こうしてセットされた特図表示結果判定テーブル130を参照することにより、ステップS234にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS238)。このとき、乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS238;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS239)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS240)。そして、ステップS234にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS240にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という複数種類のうち、いずれかに決定する(ステップS241)。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を更新することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(ステップS242)。一例として、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS238にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS238;No)、ステップS234にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、ハズレ判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS243)。このとき、ハズレ判定値データと合致しなければ(ステップS243;No)、小当り判定値データに合致するものとして、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS244)。
ステップS243にて乱数値MR1を示す数値データがハズレ判定値データと合致する場合や(ステップS243;Yes)、ステップS242、S244の処理のいずれかを実行した後には、可変表示結果の判定結果や大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS245)。一例として、ステップS243にて乱数値MR1を示す数値データがハズレ判定値データと合致する場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS238にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS241における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS243にて乱数値MR1を示す数値データがハズレ判定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の事前判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS245にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。
図51は、図48のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図51に示す変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるか、及び、図50に示すステップS241の処理で決定された大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに基づき、図12(B)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択してセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態から特定すればよい。また、大当り種別は、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値などから特定すればよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS263;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図13(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS264)。
ステップS263にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図14(D)に示すテーブル選択設定に従い、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS265)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS266)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ判定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS267)。そして、ステップS267にて抽出したリーチ判定用の乱数値MR3に基づき、ステップS265にてセットしたリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照することにより、リーチ表示状態の有無を判定する(ステップS268)。
ステップS268においてリーチあり(飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とすること)とする旨のリーチ判定結果が得られた場合には(ステップS269;Yes)。ステップS268におけるリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1の判定結果といったリーチ表示状態ありの各判定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS270)。これに対して、ステップS268においてリーチなし(飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないこと)とする旨のリーチ判定結果が得られた場合には(ステップS269;No)、ステップS268における非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果といったリーチ表示状態なしの各判定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図16(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS271)。
ステップS262、S264、S270、S271の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別決定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS272)。そして、ステップS272にて抽出した変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS262、S264、S270、S271のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。
ここで、ステップS272、S273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS272、S273の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS273の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS273にて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図17(A)及び(B)、図18に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cや図19(A)及び(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS274)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR5を抽出する(ステップS275)。そして、ステップS275にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR5に基づき、ステップS274にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS276)。
ここで、ステップS275、S276の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示器8aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示器8bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR5を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS275、S276の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR5を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS276の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS276における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの決定結果に応じた特図変動時間を設定する(ステップS277)。その後、例えば変動特図指定バッファ値などに応じて、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS278)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示器8aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示器8bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS278の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS279)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU56は、主基板21から演出制御基板80に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM54における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM54における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS279での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図47に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板31から演出制御基板80に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS279での設定に続いて、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS280)、変動パターン設定処理を終了する。
図52は、図48のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図52に示す特別図柄停止処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM54における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295では、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行回数をカウントするための特図変動回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS297)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS297;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS298)。例えば、ステップS298の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS298の処理に続いて、ステップS293の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板31から演出制御基板80に対して送信するための設定を行う(ステップS299)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。そして、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS301)。
また、ステップS297にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS297;No)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS302)。ステップS301、S302の処理のいずれかを実行した後には、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、特図変動回数カウンタの値(特図変動回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新し、更新後の特図変動回数カウント値が所定の特別遊技状態終了判定値と合致するか否かの判定が行われる。このとき、特別遊技状態終了判定値と合致すれば、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確変状態や時短状態を終了して通常状態に制御すればよい。他方、特別遊技状態終了判定値と合致しなければ、確変フラグや時短フラグの状態を維持して、ステップS303の処理を終了すればよい。こうした確変状態や時短状態の終了判定を実行した後には、特別図柄停止処理が終了する。なお、特図変動回数カウント値に基づく終了判定は、時短状態である場合のみ行うようにして、確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続されるようにしてもよい。あるいは、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM54などに格納された確変状態終了判定テーブルを参照することにより、確変状態を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。
図53は、図48のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図53に示す大当り終了処理において、CPU56は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図48に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれに決定されたかを特定する(ステップS312)。続いて、ステップS312にて特定した大当り種別が「通常」であるか否かを判定する(ステップS313)。このとき、大当り種別が「通常」であれば(ステップS313;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS314)。一例として、ステップS314の処理では、時短フラグがオン状態にセットされるとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS312にて特定された大当り種別が「通常」以外(すなわち「確変」又は「突確」)である場合には(ステップS313;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS315)。一例として、ステップS315の処理では、確変フラグがオン状態にセットされるとともに、確変状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。なお、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変状態が継続されるようにした場合には、ステップS315の処理において、特図変動回数カウンタの設定を行う必要はない。ステップS314、S315の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS316)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板80における動作を説明する。演出制御基板80では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御用CPU101が起動し、図54のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図54に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU101は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMのクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板80に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMの演出制御カウンタ設定部193などに設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板80の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板31から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板31からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU101は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU101は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、例えば図4に示す入力ポート103のうちで、中継基板77を介して主基板31から伝送された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMの演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU101は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ27からの音声出力動作、枠LED28及び装飾LED25における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板31から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
図55は、図54のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図55に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の飾り図柄変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動開始待ち処理には、主基板31から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、演出表示装置9の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける飾り図柄の可変表示や、第1付属図柄表示器9aあるいは第2付属図柄表示器9bにおける付属図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示器8aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示器8bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄や付属図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じた最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄、滑りパターン、擬似連パターン、予告演出の有無、予告パターン等を決定し、その決定結果に応じて、予め用意された複数種類の演出制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択して設定する処理などが含まれている。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、例えば演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)などに対応して、使用パターンとなる演出制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。そして、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の可変表示終了値(例えば「0」)となったこと、あるいは、主基板31から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。演出制御プロセスタイマ値が可変表示終了値となったことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板31からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板80の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板31から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「小当り」である場合には、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する音番号データの出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する信号出力により枠LED28及び装飾LED25等の発光体を点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板31から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応して演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する音番号データの出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する信号出力により枠LED28及び装飾LED25等の発光体を点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板31から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS166のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることや、音声出力基板70に対する音番号データの出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプドライバ基板35に対する信号出力により枠LED28及び装飾LED25等の発光体を点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図56は、図55のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。図56に示す飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、飾り図柄の可変表示において最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する(ステップS501)。また、ステップS501の処理では、第1付属図柄表示器9aや第2付属図柄表示器9bにおける付属図柄の可変表示結果を決定するための処理が実行されてもよい。例えば、ステップS501の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチハズレ変動パターンであるか否かを判定する。
ステップS501にて非リーチハズレ変動パターンが指定されたと判定した場合には、まず、図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図23に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図22(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
このように、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することによって、飾り図柄の停止図柄をリーチ組合せや大当り組合せにすることがない。また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図2に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8や図24に示されたような一定の非リーチ組合せになることもない。 ステップS501にて非リーチハズレ変動パターンが指定されていないと判定した場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがリーチハズレ変動パターンであるか否かを判定する。このとき、リーチハズレ変動パターンが指定されていれば、まず、図25(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図25(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、リーチハズレ変動パターンが指定された場合には、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS501にてリーチハズレ変動パターンが指定されていないと判定した場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであるか、これら以外の変動パターンであるかを判定する。ここで、図8に示すように、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。そこで、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかが指定された場合には、非リーチハズレ変動パターンが指定された場合と同様にして、最終停止図柄となる飾り図柄を決定すればよい。
ステップS501にて特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのうち、いずれの変動パターンでもないと判定した場合には、可変表示結果通知コマンドにより通知された大当り種別などに応じて、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を、決定する。この場合、例えば通知された大当り種別が「通常」であるときには、図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。これに対して、通知された大当り種別が「確変」又は「突確」であるときには、例えば図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、通常大当り組合せ又は確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。このとき、大当り種別が「確変」でありながら通常大当り組合せの確定飾り図柄が決定された場合には、大当り中昇格演出を実行すると決定されればよい。あるいは、大当り中昇格演出を実行するか否かを決定してから、通常大当り組合せとするか、確変大当り組合せとするかを、決定してもよい。
以上のように、ステップS501にて最終停止図柄を決定した後には、滑り/擬似連設定処理を実行する(ステップS502)。図57は、ステップS502にて実行される滑り/擬似連設定処理の一例を示すフローチャートである。図57に示す滑り/擬似連設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−4やノーマルPA2−2、スーパーPA3−2など)であるか否かを判定する(ステップS701)。
ステップS701にて「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS701;Yes)、複数の滑りパターンのいずれかを使用パターンに決定するためのテーブルとして、図27に示す滑りパターン決定テーブル164を、選択してセットする(ステップS702)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑りパターン決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する(ステップS703)。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、滑りパターン決定テーブル164を参照することにより、滑りパターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する(ステップS704)。
このとき、演出制御用CPU101は、決定した滑りパターンに応じて、RAMの所定領域に記憶された前回演出値を更新してもよい。例えば、滑りTP1−1の滑りパターンに決定された場合には前回演出値を「1」に更新し、滑りTP1−2の滑りパターンに決定された場合には前回演出値を「2」に更新し、滑りTP1−3の滑りパターンに決定された場合には前回演出値を「3」に更新し、滑りTP1−4の滑りパターンに決定された場合には前回演出値を「4」に更新する。こうして、「滑り」の可変表示演出における演出態様を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出態様の種類を示すデータが記憶される。そして、滑りパターン決定テーブル164を、前回演出値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には滑りTP1−nが選択されないように決定値が割り当てられたテーブルとして構成すれば、「滑り」の可変表示演出が実行されるときに、前回実行された「滑り」の可変表示演出における滑りパターンと同一の滑りパターンにはならないようにすることができる。
ステップS704にて滑りパターンを決定した後には、決定された滑りパターンに応じて、「滑り」の可変表示演出が実行される際に仮停止表示させる飾り図柄としての滑り時仮停止図柄を決定する(ステップS705)。例えば、ステップS705の処理では、ステップS704にて決定された滑りパターンに対応して、図28(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル165A〜165Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。すなわち、滑りTP1−1の滑りパターンに決定された場合には仮停止図柄決定テーブル165Aを選択し、滑りTP1−2の滑りパターンに決定された場合には仮停止図柄決定テーブル165Bを選択し、滑りTP1−3の滑りパターンに決定された場合には仮停止図柄決定テーブル165Cを選択し、滑りTP1−4の滑りパターンに決定された場合には仮停止図柄決定テーブル165Dを選択する。また、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、選択した仮停止図柄決定テーブル165A〜165Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。
ステップS701にて「滑り」の可変表示演出を実行しない変動パターンであると判定された場合には(ステップS701;No)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−5やスーパーPA3−3など)であるか否かを判定する(ステップS706)。例えば、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを、図31に示す擬似連パターン決定テーブル170Aや図32に示す擬似連パターン決定テーブル170Bにて設定された変動パターンと比較する。そして、擬似連パターン決定テーブル170A、170Bに設定された変動パターンのいずれかと合致した場合には、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定する一方で、いずれの変動パターンとも合致しない場合には、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであると判定すればよい。このとき、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであると判定された場合には(ステップS706;No)、滑り/擬似連設定処理を終了する。これに対して、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合には(ステップS706;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられたステージ移行制限フラグをオン状態にセットする(ステップS707)。これにより、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンに対応した飾り図柄の可変表示が開始されるときには、その飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果が停止表示されるまでの可変表示中において、分類されるグループ(擬似連可能ステージ群、又は、擬似連不能ステージ群)が異なるステージへの移行が制限されることになる。例えば、パチンコ遊技機1における演出状態がステージX1である場合には、飾り図柄の可変表示中において、同一の擬似連可能ステージ群に分類されるステージX2との間では移行できるのに対して、別個の擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2との間では移行することができなくなる。
ステップS707の処理を実行した後には、パチンコ遊技機1における現在の演出状態がステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかを判定する(ステップS708)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されない擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のいずれかであれば(ステップS708;Y1/Y2)、「擬似連」の可変表示演出を実行するための設定を行うことなく、滑り/擬似連設定処理を終了する。これに対して、「擬似連」の可変表示演出が実行される擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2のいずれかであれば(ステップS708;X1/X2)、「擬似連」の可変表示演出を実行するための設定を行う。すなわち、例えば保留記憶数通知コマンドにより通知されてRAMの所定領域に記憶されている合計保留記憶数を特定し(ステップS709)、特定された合計保留記憶数に応じて、図31及び図32に示す擬似連パターン決定テーブル170A、170Bのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS710)。例えば、ステップS709にて特定された合計保留記憶数が「0」〜「3」のいずれかであれば擬似連パターン決定テーブル170Aを選択し、合計保留記憶数が「4」〜「8」のいずれかであれば擬似連パターン決定テーブル170Bを選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、擬似連パターン決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する(ステップS711)。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、選択した擬似連パターン決定テーブル170A、170Bのいずれかを参照することにより、各変動パターンに対応して予め用意された複数の擬似連パターンのうちから、使用パターンとなるものを決定する(ステップS712)。なお、上記ステップS708の処理を実行せずに、パチンコ遊技機1における現在の演出状態がステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかにかかわりなくステップS709〜S712の処理を実行することにより、擬似連パターン決定テーブル170A、170Bのいずれかを参照して擬似連パターンの決定を行うようにしてもよい。この場合、現在の演出状態がステージY1、Y2のいずれかであれば、図31に示す擬似連パターン決定テーブル170Aや図32に示す擬似連パターン決定テーブル170Bを参照することにより、ステップS712にて使用パターンとなる擬似連パターンが決定されず、「擬似連なし」とすることが決定される。そして、ステップS712にて使用パターンとなる擬似連パターンが決定されなかったときには、滑り/擬似連設定処理を終了すればよい。
ステップS712にて擬似連パターンの決定を行った後には、決定された擬似連パターンに応じて、「擬似連」の可変表示演出が実行される際に仮停止表示させる飾り図柄としての擬似連時仮停止図柄を決定する(ステップS713)。例えば、ステップS713の処理では、まず、受信した変動パターン指定コマンドなどから特定される擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。このとき、「擬似連」の可変表示演出における再変動回数(初回変動を含まない)が1回の変動パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、再変動回数が2回の変動パターンである場合には、定数Mを「2」に設定する。なお、「擬似連」の可変表示演出における再変動回数は、「擬似連」の可変表示演出を実行する複数の変動パターンそれぞれに対応して、予め定められていればよい。あるいは、ステップS712にて使用パターンに決定され得る複数の擬似連パターンそれぞれに対応して、予め定められていてもよい。続いて、決定し終えた仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図29(A)に示す仮停止図柄決定テーブル166Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図29(B)に示す仮停止図柄決定テーブル166Bを使用テーブルとして選択する。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−1を示す数値データに基づき、選択した仮停止図柄決定テーブル166A、166Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS713の処理を終了するとともに、滑り/擬似連設定処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図29(C)に示す仮停止図柄決定テーブル166Cを使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新することで、更新後の変数Nが定数Mと合致するので、ステップS713の処理を終了するとともに、滑り/擬似連設定処理を終了する。
図56に示すステップS502にて以上のような滑り/擬似連設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS503)。図58は、ステップS503にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図58に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図35に示す予告実行判定テーブル171を、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS721)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、予告実行判定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS722)。そして、抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、予告実行判定テーブルを参照することにより、変動パターンに応じて、予告演出の有無を決定する(ステップS723)。このときには、予告実行判定テーブルの参照結果により、予告なしといった予告演出なし、あるいは、予告ありCY1〜予告ありCY3といった予告演出ありのいずれとするかが、判定される。また、予告演出ありと判定するときには、予告ありCY1〜予告ありCY3という複数の予告種別のいずれとするかが決定される。
ステップS723にて予告演出なしと決定された場合には(ステップS724;Yes)、予告演出設定処理を終了する。これに対して、予告演出ありと決定された場合には(ステップS724;No)、予告ありCY1〜予告ありCY3という複数の予告種別のいずれに決定されたかに応じて、図36(A)及び(B)、図37に示す予告パターン決定テーブル172A〜172Cのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS725)。すなわち、予告ありCY1に決定された場合には予告パターン決定テーブル172Aを選択し、予告ありCY2に決定された場合には予告パターン決定テーブル172Bを選択し、予告ありCY3に決定された場合には予告パターン決定テーブル172Cを選択する。その後、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1〜第3予告パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3のうちで、決定した予告種別に応じた乱数値を示す数値データを抽出する(ステップS726)。すなわち、予告ありCY1に決定された場合には第1予告パターン決定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出し、予告ありCY2に決定された場合には第2予告パターン決定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出し、予告ありCY3に決定された場合には第3予告パターン決定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する。
ステップS726にて乱数値を示す数値データを抽出した後には、その乱数値を示す数値データに基づき、ステップS725にてセットした予告パターン決定テーブル172A〜172Cのいずれかを参照することにより、変動パターンに応じて、予告パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS727)。こうして予告パターンが決定されると、予告演出設定処理が終了する。
図56に示すステップS503にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを取得するためのテーブルとして、図38に示すように、各ステージX1、X2、Y1、Y2用として設けられた演出制御パターンテーブル180A〜180Dを、選択してセットする(ステップS504)。このときには、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かに応じて、選択するテーブルを異ならせてもよい。例えば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合には、複数のステージX1、X2、Y1、Y2に対応して設けられた演出制御パターンテーブル180A〜180Dの全部を、使用テーブルとして選択する。これに対して、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターン(例えば非リーチPA1−5やスーパーPA3−3など)である場合には、パチンコ遊技機1における現在の演出状態であるステージが分類されるグループに含まれるステージに対応して設けられた演出制御パターンテーブルを、使用テーブルとして選択する。第1具体例として、現在の演出状態がステージX1であれば、そのステージX1が分類されるグループである擬似連可能ステージ群に含まれるステージX1及びステージX2に対応して設けられた演出制御パターンテーブル180A、180Bを、使用テーブルとして選択する。第2具体例として、現在の演出状態がステージY1であれば、そのステージY2が分類されるグループである擬似連不能ステージ群に含まれるステージY1及びステージY2に対応して設けられた演出制御パターンテーブル180C、180Dを、使用テーブルとして選択する。
ステップS504にて演出制御パターンテーブルをセットした後には、選択した演出制御パターンを参照することにより、変動パターンや滑りパターン、擬似連パターン、予告パターンなどに応じて、複数のステージX1、X2、Y1、Y2毎の演出制御パターンから、使用パターンを選択してセットする(ステップS505)。例えば、ステップS504にて演出制御パターンテーブル180A〜180Dの全部をセットした場合(「擬似連」の可変表示演出が実行されない変動パターンの場合)には、各演出制御パターンテーブル180A〜180Dから、変動パターンや、先に決定した滑りパターン及び予告パターンなどに対応した演出制御パターン(変動中制御パターンと予告演出制御パターン、又は、変動中制御パターンのみ)を特定して、使用パターンにセットする。この場合には、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した変動中制御パターンや予告演出制御パターンが、使用パターンとしてセットされることになる。その一方で、ステップS504にて演出制御パターンテーブル180A、180Bをセットした場合(「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンで現在の演出状態がステージX1及びステージX2のいずれかである場合)には、演出制御パターンテーブル180A、180Bから、変動パターンや、先に決定した擬似連パターン及び予告パターンなどに対応した演出制御パターン(変動中制御パターンと予告演出制御パターン、又は、変動中制御パターンのみ)を特定して、使用パターンにセットする。この場合には、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち、擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2に対応した変動中制御パターンや予告演出制御パターンが、使用パターンとしてセットされることになる。また、ステップS504にて演出制御パターンテーブル180C、180Dをセットした場合(「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンで現在の演出状態がステージY1及びステージY2のいずれかである場合)には、演出制御パターンテーブル180C、180Dから、変動パターンや、先に決定した予告パターンなどに対応した演出制御パターン(変動中制御パターンと予告演出制御パターン、又は、変動中制御パターンのみ)を特定して、使用パターンにセットする。
ステップS505にて演出制御パターンをセットした後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS506)。そして、例えばステップS505にてセットした変動中制御パターンに含まれる表示制御データに対応した表示制御指令をVDP109に対して出力することなどにより、演出表示装置9の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS507)。このとき、演出制御用CPU101からの表示制御指令を受けたVDP109は、その表示制御指令に示される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部又は一部(同一のグループに分類される複数のステージ)に対応した画像データをCGROMから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部又は一部に対応した画像データを並行して展開させる。また、演出制御用CPU101は、例えばステップS505にてセットした変動中制御パターンに含まれる音声制御データに対応した音番号データを音声出力基板70に対して出力してもよい。このとき、演出制御用CPU101からの音番号データを受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、その音番号データに示される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部又は一部(同一のグループに分類される複数のステージ)に対応した音声データを音声データROM704から読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部又は一部に対応した音声データを並行して展開させる。
加えて、演出制御用CPU101からは、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、並行して展開された画像データや音声データのうちで、実際に演出表示装置9の表示画面における表示動作やスピーカ27からの音声出力に用いるデータを指定する指令が、VDP109や音声出力基板70に対して出力される。また、演出制御用CPU101は、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに対応して、ステップS505にてセットした変動中制御パターンの1つに含まれるランプ制御データを読み取り、そのランプ制御データに対応してランプドライバ基板35に対する信号出力を行うことにより、枠LED28及び装飾LED25といった発光体を、現在の演出状態や変動パターンに応じて異なる点灯態様で点灯/消灯/点滅させればよい。さらに、演出制御用CPU101は、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに対応して、ステップS505にてセットした変動中制御パターンの1つに含まれる可動部材制御データを読み取り、その可動部材制御データに対応した駆動信号をモータ86及び振動モータ87a、87b、87cに対して出力することにより、可動部材78やLED(上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85c)を、現在の演出状態や変動パターンに応じて異なる動作態様で動作させればよい。こうしたステップS507における設定を行った後には、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS508)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図59は、図55のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図59に示す飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS521)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS522)。
ステップS522にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS522;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された各種制御データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、終了コードのいずれか)を読み出す(ステップS523)。ここで、ステップS522の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の制御データを、ステップS523の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS523にて読み出された制御データが終了コードであるか否かの判定を行う(ステップS524)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS524;No)、ステップS523にて読み出された制御データに応じた指令や設定を行うための演出制御指令処理を実行する(ステップS525)。
ステップS522にていずれのタイマ判定値とも合致しない場合や(ステップS522;No)、ステップS525にて演出制御指令処理を実行した後には、ステージ移行実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS526)。ここで、ステージ移行実行タイミングとなったか否かは、予め定められたステージ移行条件が成立したか否かにより、判定されればよい。第1具体例として、飾り図柄の可変表示が開始されてからの所定期間内(例えば、「左」の図柄表示エリア9Lにて飾り図柄が停止表示されるまでの期間内、あるいは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間内など)に、操作検出ボタン38aからの検出信号がオン状態となることにより、操作ボタン38に対する操作行為が検出されたときには、ステージ移行条件が成立したと判定する。第2具体例として、飾り図柄の可変表示回数を示す可変表示カウント値が所定の移行判定値(例えば「10」、「20」、「30」のいずれかなど)に達したときには、飾り図柄の可変表示中における所定タイミングにてステージ移行条件が成立したと判定する。ここで、可変表示カウント値は、例えば飾り図柄の可変表示が開始される毎に1加算され、ステージ移行条件が成立したときには「0」に初期化されるものであればよい。また、移行判定値は、ステージ移行条件が成立する毎に、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから抽出した移行判定値決定用の乱数値に基づき、複数通りの設定値(例えば「10」、「20」、「30」など)のうちから、いずれかに設定されればよい。第3具体例として、飾り図柄の可変表示が開始される毎に、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから抽出したステージ移行判定用の乱数値に基づき、予め演出制御用ROMなどに格納されたステージ移行判定テーブルを参照することにより、ステージ移行条件を成立させるか否かを判定する。そして、ステージ移行条件を成立させると判定した場合には、飾り図柄の可変表示中における所定タイミングにてステージ移行条件が成立したと判定する。第4具体例として、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRTCM(リアルタイムクロックモジュール)により現在の「年」、「月」、「日」、「曜日」、「時」、「分」、「秒」(現在日時)を特定するための計時を行い、飾り図柄の可変表示が開始される毎に、現在日時が所定日時を経過したか否かを判定する。そして、所定日時を経過したと判定された場合には、飾り図柄の可変表示中における所定タイミングにてステージ移行条件が成立したと判定する。第5具体例として、例えば主基板31から伝送される背景指定コマンドなどにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が前回の可変表示時における遊技状態から変化したか否かを判定する。そして、遊技状態が変化したと判定された場合には、飾り図柄の可変表示中における所定タイミングにてステージ移行条件が成立したと判定する。
ステップS526にてステージ移行実行タイミングではないと判定されたときには(ステップS526;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。これに対して、ステージ移行実行タイミングであると判定されたときには(ステップS526;Yes)、ステージ移行制限フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS527)。そして、ステージ移行制限フラグがオフであれば(ステップS527;No)、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部を移行対象として、パチンコ遊技機1における演出状態を切り替える全ステージ間でのステージ移行を実行する(ステップS528)。このときには、予め定められた順序(例えばステージX1→ステージX2→ステージY1→ステージY2→ステージX1)で循環的にステージを移行させるようにしてもよい。あるいは、操作ボタン38に対する操作行為の態様(例えばジョグの回転量、ボタンの押下回数など)に応じて、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれに移行するかを選択的に決定できるようにしてもよい。あるいは、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから抽出した移行先ステージ決定用の乱数値に基づき、予め演出制御用ROMなどに格納された移行先ステージ決定テーブルを参照することなどにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれに移行するかを抽選により決定してもよい。あるいは、RTCMにより特定される現在日時に応じて、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれに移行するかを選択的に決定してもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれに移行するかを選択的に決定してもよい。このときには、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから抽出した移行先ステージ決定用の乱数値に基づき、予め演出制御用ROMなどに格納された移行先ステージ決定テーブルを参照することなどにより、現在の遊技状態に応じて移行先となるステージを異ならせるようにしてもよいし、各ステージが移行先に決定される決定割合を異ならせるようにしてもよい。
ステップS527にてステージ移行制限フラグがオンである場合には(ステップS527;Yes)、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうちで、現在のステージが分類されるグループと同一のグループ(擬似連可能ステージ群又は擬似連不能ステージ群)に分類されるステージ(同種ステージ)を移行対象として、パチンコ遊技機1における演出状態を切り替える同種ステージ間でのステージ移行を実行する(ステップS529)。例えば、現在のステージが擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2のいずれかである場合には、そのステージが分類される擬似連可能ステージ群に属するステージX1及びステージX2を交互に切り替えるように、ステージ移行を行えばよい。また、現在のステージが擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のいずれかである場合には、そのステージが分類される擬似連不能ステージ群に属するステージY1及びステージY2を交互に切り替えるように、ステージ移行を行えばよい。
ステップS524にて終了コードであると判定された場合には(ステップS524;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、大当り開始コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS530)。そして、演出プロセスフラグの値を大当り開始待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS531)、飾り図柄可変表示中処理を終了する。また、ステップS524にて終了コードであると判定されたときには、飾り図柄の可変表示が終了することに対応して、ステージ移行制限フラグをクリアしてオフ状態とすればよい。
図60は、図59のステップS525にて実行される演出制御指令処理の一例を示すフローチャートである。図60に示す演出制御指令処理において、演出制御用CPU101は、まず、図59に示すステップS523の処理で読み出された制御データの種類を、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データのうちから特定する(ステップS741)。そして、ステップS741にて特定された制御データの種類は表示制御データであるか否かの判定を行う(ステップS742)。
ステップS742にて表示制御データであると判定された場合には(ステップS742;Yes)、読み出した表示制御データに従って作成した表示制御指令をVDP109に対して出力し伝送させる(ステップS743)。ここで、ステップS743にて表示制御データに従って作成した表示制御指令を出力する毎に、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに対応して、並行して展開される画像データのうちで実際に演出表示装置9での表示動作に使用するものを指定する表示制御指令(ステージ表示指令)を、VDP109に対して出力し伝送させてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、現在のステージを示すステージ表示指令を出力し、図59に示すステップS528、S529の処理のいずれかにてステージ移行が行われたときに、移行後のステージを示すステージ表示指令を出力するようにしてもよい。
ステップS742にて表示制御データではないと判定された場合や(ステップS742;No)、ステップS743の処理を実行した後には、ステップS741にて特定された制御データの種類は音声制御データであるか否かを判定する(ステップS744)。このとき、制御データの種類が音声制御データであれば(ステップS744;Yes)、読み出した音声制御データに従って作成した音番号データを音声出力基板70に対して出力し伝送させる(ステップS745)。ここで、ステップS745にて音声制御データに従って作成した音番号データを出力する毎に、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに対応して、並行して展開される音声データのうちで実際にスピーカ27からの音声出力動作に使用するものを指定する音声制御指令(ステージ音声指令)を、音声出力基板70に対して出力し伝送させてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、現在のステージを示すステージ音声指令を出力し、図59に示すステップS528、S529の処理のいずれかにてステージ移行が行われたときに、移行後のステージを示すステージ音声指令を出力するようにしてもよい。
ステップS744にて音声制御データではないと判定された場合(ステップS744;No)、あるいは、ステップS745の処理を実行した後には、ステップS741にて特定された制御データの種類はランプ制御データであるか否かを判定する(ステップS746)。このとき、制御データの種類がランプ制御データであれば(ステップS746;Yes)、読み出したランプ制御データに従ってランプドライバ基板35に対する信号出力を行い、ランプデータに対応したランプドライバ信号などを伝送させる(ステップS747)。ここで、ステップS747の処理では、演出制御用CPU101がパチンコ遊技機1における現在の演出状態(ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれか)を特定し、特定されたステージに対応する演出制御パターンから読み出したランプ制御データに従って、ランプドライバ基板35に対する信号出力を行えばよい。すなわち、ランプドライバ基板35では、演出制御用CPU101から伝送されたランプドライバ信号などに対応する点灯動作を、そのまま枠LED28及び装飾LED25等の発光体にて実行させればよく、VDP109や音声出力基板70におけるような並行したデータ展開は行わなくてもよい。あるいは、ランプドライバ基板35においても、VDP109や音声出力基板70と同様に、複数のステージX1、X2、Y1、Y2それぞれに対応する並行したデータ展開を行い、現在のステージに応じて実際の点灯動作を制御するようにしてもよい。
ステップS746にてランプ制御データではないと判定された場合(ステップS746;No)、あるいは、ステップS747の処理を実行した後には、ステップS741にて特定された制御データの種類は可動部材制御データであるか否かを判定する(ステップS748)。このとき、制御データの種類が可動部材制御データであれば(ステップS748;Yes)、読み出した可動部材制御データに従った駆動信号を出力ポート106を介してモータ86や振動モータ87a、87b、87cに出力し伝送させることにより、モータ駆動データに対応したモータ駆動信号などを伝送させる(ステップS749)。ここで、ステップS749の処理では、演出制御用CPU101がパチンコ遊技機1における現在の演出状態(ステージX1、X2、Y1、Y2のいずれか)を特定し、特定されたステージに対応する演出制御パターンから読み出した可動部材制御データに従って、モータ86や振動モータ87a、87b、87cに対する信号出力を行えばよい。ステップS748にて可動部材制御データではないと判定された場合(ステップS748;No)、あるいは、ステップS749の処理を実行した後には、演出制御指令処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における演出動作を制御する処理の具体的な実行例について説明する。この実施の形態では、飾り図柄の可変表示中であっても、パチンコ遊技機1における演出状態を複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部又は一部の間で移行させることができ、演出制御基板80の側では、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部又は一部に対応して、例えば演出制御パターン(変動中制御パターンや予告演出制御パターン)を決定する処理といった、演出制御を実行するための処理が、並行して実行される。なお、演出制御を実行するための処理が並行して実行される際には、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応する複数の処理が同時(パラレル)に実行されてもよいし、例えばタイムスライス方式により複数の処理を短時間で切り替えて(時分割で)実行することにより、実質的に並行して実行されてもよい。
演出制御基板80において、VDP109に内蔵又は外付けされたVRAMには、複数のステージX1、X2、Y1、Y2に対応する複数の画像データを並行して展開するために、それぞれの画像データに対応した複数の展開領域が確保される。また、音声出力基板70において、音声合成用IC703に内蔵又は外付けされた音声RAMには、複数のステージX1、X2、Y1、Y2に対応する複数の音声データを並行して展開するために、それぞれの音声データに対応した複数の展開領域が確保される。こうしたVRAMや音声RAMにて複数の展開領域を確保するための処理としては、例えば演出制御用CPU101が図54に示すステップS401の初期化処理を実行したときに、VDP109に対して所定の表示制御指令を出力することや、音声出力基板70に対して所定の音声制御指令を出力することにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応する展開領域を確保する処理が実行されてもよい。あるいは、例えば演出制御用CPU101が図56に示すステップS507にて飾り図柄の可変表示を開始する設定を行うときに、VDP109に対して所定の表示制御指令を出力することや、音声出力基板70に対して所定の音声制御指令を出力することにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部(「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンの場合)又は一部(「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンの場合)に対応する展開領域を確保する処理が実行されてもよい。
演出動作を制御する処理の第1実行例として、図3に示すような主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56により非リーチPA1−1の変動パターンが決定され、また、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101により予告YP1−1の予告パターンが決定されるものとする。図61は、この場合に実行される各種処理の概要を示している。非リーチPA1−1の変動パターンは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであることから、演出制御基板80の側では、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応して、例えば演出制御パターン(変動中制御パターンや予告演出制御パターン)を決定する処理といった、演出制御を実行するための処理が、並行して実行される。
この第1実行例では、まず、主基板31の側において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、図50に示すステップS243の処理にて、特図表示結果判定用の乱数値MR1がハズレ判定値データと合致する旨の判定を行う(ステップS243;Yes)。その後、図51に示すステップS261にて大当りフラグがオフである旨の判定(ステップS261;No)、ステップS263にて小当りフラグがオフである旨の判定(ステップS263;No)、及び、ステップS269にて飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないリーチなしとする旨の判定が(ステップS269;No)、それぞれ行われる。このとき、例えばステップS271にて選択してセットした非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Aを参照することにより、ステップS273にて所定割合で非リーチCA1−1の変動パターン種別に決定することができる。そして、この非リーチCA1−1の変動パターン種別に対応して、ステップS274にて選択してセットしたハズレ変動パターン決定テーブル138Aを参照することにより、ステップS276にて非リーチPA1−1の変動パターンに決定することができる。こうして決定された非リーチPA1−1の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドは、図51に示すステップS279におけるコマンド送信設定に基づき、図47に示すステップS17にてコマンド制御処理が実行されたときに、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ここで、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間や、飾り図柄及び付属図柄の可変表示時間は、ステップS276にて決定された変動パターンに対応して、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかにかかわりなく、共通の可変表示時間として決定される。すなわち、ステップS276にて1つの変動パターンが決定されたときには、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれである場合でも、決定された1つの変動パターンに対応する共通の可変表示時間が特定されることになる。そして、ステップS279でのコマンド送信設定に基づいて主基板31から演出制御基板80に対して伝送される変動パターン指定コマンドは、1つの変動パターンを指定することで、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであっても、同一の可変表示時間を特定可能な演出制御コマンドとなっている。
続いて、第1実行例では、演出制御基板80の側において、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が、図58に示すステップS723にて所定割合で予告ありCY1に決定することにより、ステップS724にて予告演出ありとする旨の判定(ステップS724;No)が行われる。この判定結果に基づき、ステップS725にてセットした図36(A)に示す予告パターン決定テーブル172Aを参照することにより、ステップS727では非リーチPA1−1の変動パターンに応じて予告YP1−1の予告パターンに決定することができる。なお、非リーチPA1−1の変動パターンである場合には、図57に示すステップS706にて「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンであると判定されるので(ステップS706;No)、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであっても、ステップS712にて擬似連パターンが決定されることはない。また、ステップS707にてステージ移行制限フラグがオン状態にセットされることもないので、飾り図柄の可変表示中において、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部の間において、ステージ移行を行うことが可能である。
その後、第1実行例では、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかにかかわりなく、演出制御用CPU101により、図56に示すステップS505にて複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した複数の演出制御パターンを使用パターンとして選択してセットする処理が、並行して実行される。例えば、ステージX1に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージX1用の演出制御パターンテーブル180Aを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−1の変動パターンに対応した変動中制御パターンX1A1−1や、ステップS727にて決定された予告YP1−1の予告パターンに対応した予告演出制御パターンX1P1−1が、使用パターンとして選択される。また、ステージX2に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージX2用の演出制御パターンテーブル180Bを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−1の変動パターンに対応した変動中制御パターンX2A1−1や、ステップS727にて決定された予告YP1−1の予告パターンに対応した予告演出制御パターンX2P1−1が、使用パターンとして選択される。ステージY1に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージY1用の演出制御パターンテーブル180Cを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−1の変動パターンに対応した変動中制御パターンY1A1−1や、ステップS727にて決定された予告YP1−1の予告パターンに対応した予告演出制御パターンY1P1−1が、使用パターンとして選択される。ステージY2に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージY2用の演出制御パターンテーブル180Bを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−1の変動パターンに対応した変動中制御パターンY2A1−1や、ステップS727にて決定された予告YP1−1の予告パターンに対応した予告演出制御パターンY2P1−1が、使用パターンとして選択される。
こうして使用パターンとなる複数の演出制御パターンを選択した後には、例えば図56に示すステップS507の設定に基づき、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、ステップS505にて使用パターンとして選択された演出制御パターンのいずれかにおける演出制御プロセスタイマ判定値が、図59に示すステップS522にて演出制御プロセスタイマ値と合致すると判定されたときに、ステップS524における終了コードではない旨の判定(ステップS524;No)に基づき、ステップS525にて演出制御指令処理が実行される。ここで、ステップ522にて、演出制御プロセスタイマ値が複数の演出制御パターンに含まれる演出制御プロセスタイマ判定値と同時に合致すると判定されたときには、各演出制御パターンから読み出した複数の制御データに対応して複数の指令を出力するための演出制御指令処理が、ステップS525にて並行して実行される。例えば、ステージX1に対応する変動中制御パターンX1A1−1に含まれる演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nのいずれか1つと、ステージX2に対応する変動中制御パターンX2A1−1に含まれる演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nのいずれか1つとが、ステップS522にて同時に演出制御プロセスタイマ値と合致すると判定されたときには、各変動中制御パターンX1A1−1、X2A1−1にて演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた複数の制御データが並行して読み出され、それらの制御データに従った複数の指令がVDP109や音声出力基板70などに対して並行して出力されればよい。あるいは、複数の制御データに従った指令を、VDP109や音声出力基板70といった指令の出力先ごとに1つに統合して、それぞれの出力先に対して出力してもよい。なお、同時に合致すると判定されたときとは、厳密に時間差なく合致の判定が行われる必要はなく、例えば1回のタイマ割込みに応じて実行される処理内(例えば図54に示すステップS406の演出制御プロセス処理内)にて、順次に演出制御プロセスタイマ値と比較した演出制御プロセスタイマ判定値のうちに、演出制御プロセスタイマ値と合致するものが複数あればよい。
第1実行例では、演出制御用CPU101からの指令(例えば表示制御指令)を受けたVDP109が、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した画像データをCGROMから読み出してVRAMにて確保した複数の展開領域のそれぞれに一時記憶させることにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した画像データを並行して展開させる。また、演出制御用CPU101からの指令(例えば音番号データや音声制御指令)を受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した音声データを音声データROM704から読み出して音声RAMにて確保した複数の展開領域のそれぞれに一時記憶させることにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部に対応した音声データを並行して展開させる。このとき、演出制御用CPU101は、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、並行して展開された画像データや音声データのうちで、実際の演出動作に用いるデータを指定する指令を、VDP109や音声出力基板70に対して出力する。VDP109は、演出制御用CPU101からの指令により指定された画像データを用いて生成した表示信号(画像信号)を演出表示装置9に対して出力すればよい。これにより、現在のステージに対応する演出画像を、演出表示装置9の表示画面の表示させる演出動作を制御することができる。また、音声出力基板70において、音声合成用IC703は、演出制御用CPU101からの指令により指定された音声データを用いて生成した音声信号(アナログ音声信号)を、増幅回路705で増幅してからスピーカ27に供給すればよい。これにより、現在のステージに対応する効果音や音声を、スピーカ27から出力させる演出動作を制御することができる。
図62は、非リーチPA1−1の変動パターンにより飾り図柄の可変表示を実行する際のタイムスケジュールを示すタイミング図である。各変動パターンには、飾り図柄をどのように変動させるかを示すタイムスケジュールが割り当てられており、飾り図柄の可変表示は、選択されたタイムスケジュールに沿って演出制御用CPU101とVDP109との協働により、演出表示装置9の表示画面における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにて実行される。このタイムスケジュールは、例えば図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dに含まれる図39に例示するような変動中制御パターンテーブル181Aや図41に例示するような変動中制御パターンテーブル181Cといった、変動中制御パターンテーブルにて各変動パターンに対応して格納あるいはアドレス管理された変動中制御パターンにおいて、表示制御データなどにより予め定められていればよい。
図62に示すように、非リーチPA1−1の変動パターンには、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部における飾り図柄の加速(全図柄加速)、全図柄の高速変動(高速)、左図柄の減速停止や右図柄の減速停止や中図柄の減速停止(各図柄減速)、全図柄の停止表示(停止)というタイムスケジュールが割り当てられている。そして、非リーチPA1−1の変動パターンは、「擬似連」の可変表示演出が実行されない変動パターンであることから、図62(A1)、(A2)、(B1)、(B2)を包含する円環状の矢印で示すように、飾り図柄の可変表示中でも複数のステージX1、X2、Y1、Y2の全部の間において、ステージ移行を行うことができる。例えば、非リーチPA1−1の変動パターンによる飾り図柄の可変表示中に、操作検出ボタン38aからの検出信号がオン状態となることにより、操作ボタン38に対する操作行為が検出されたときには、図59に示すステップS526におけるステージ移行実行タイミングとなった旨の判定や、ステップS527におけるステージ移行制限フラグがオフである旨の判定に基づき、ステップS528にて、所定順序で、あるいは、ランダムに、移行先のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち(移行前のステージは除外すればよい)から決定されればよい。
演出動作を制御する処理の第2実行例として、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56により非リーチPA1−5の変動パターンが決定され、また、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101により予告YP2−2の予告パターンが決定されるものとする。図62は、この場合に実行される各種処理の概要を示している。非リーチPA1−5の変動パターンは、ステージX1やステージX2といった擬似連可能ステージ群に分類されるステージであれば「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである。そこで、演出制御基板80の側では、飾り図柄の可変表示が開始される時点におけるステージに基づき、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち、擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2、あるいは、擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2という、擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれか一方に分類される複数のステージに対応して、例えば演出制御パターン(変動中制御パターンや予告演出制御パターン)を決定する処理といった、演出制御を実行するための処理が、並行して実行される。
この第2実行例でも、第1実行例と同様に、まずは、主基板31の側において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、図50に示すステップS243の処理にて、特図表示結果判定用の乱数値MR1がハズレ判定値データと合致する旨の判定を行う(ステップS243;Yes)。続いて、図51に示すステップS261にて大当りフラグがオフである旨の判定(ステップS261;No)、ステップS263にて小当りフラグがオフである旨の判定(ステップS263;No)、及び、ステップS269にて飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないリーチなしとする旨の判定が(ステップS269;No)、それぞれ行われる。このとき、例えばステップS271にて選択してセットした非リーチ変動パターン種別決定テーブル136Aを参照することにより、ステップS273にて所定割合で非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定することができる。そして、この非リーチCA1−4の変動パターン種別に対応して、ステップS274にて選択してセットしたハズレ変動パターン決定テーブル138Aを参照することにより、ステップS276にて所定割合で非リーチPA1−5の変動パターンに決定することができる。こうして決定された非リーチPA1−5の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドは、図51に示すステップS279におけるコマンド送信設定に基づき、図47に示すステップS17にてコマンド制御処理が実行されたときに、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
ここで、ステップS279でのコマンド送信設定に基づいて主基板31から演出制御基板80に対して伝送される変動パターン指定コマンドは、ステップS276にて決定された1つの変動パターンを指定することで、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであっても、同一の可変表示時間を示す演出制御コマンドとなっている。例えば、非リーチPA1−5の変動パターンといった、ステージX1及びステージX2のいずれかであれば「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドであっても、現在のステージにかかわりなく同一の可変表示時間を示している。その一方で、現在のステージが、ステージX1及びステージX2のいずれかといった擬似連可能ステージ群に分類されるステージである場合には、非リーチPA1−5の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが伝送されたときに、「擬似連」の可変表示演出が実行される。これに対して、現在のステージが、ステージY1及びステージY2のいずれかといった擬似連不能ステージ群に分類されるステージである場合には、非リーチPA1−5の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが伝送されたときでも、「擬似連」の可変表示演出が実行されない。
続いて、第2実行例では、演出制御基板80の側において、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が、図57に示すステップS706にて非リーチPA1−5の変動パターンに応じて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである旨の判定を行う(ステップS706;Yes)。そして、ステップS707にてステージ移行制限フラグがオン状態にセットされることにより、飾り図柄の可変表示中においては、擬似連可能ステージ群に分類されるステージと、擬似連不能ステージ群に分類されるステージとの間では、ステージ移行が制限される。その一方で、擬似連可能ステージ群に分類されるステージどうしの間や、擬似連不能ステージ群に分類されるステージどうしの間では、飾り図柄の可変表示中においても、ステージ移行を行うことが可能である。また、ステップS708にて現在のステージが擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2のいずれかであると判定されたときには(ステップS708;X1/X2)、ステップS710にて選択してセットした擬似連パターン決定テーブル170A、170Bのいずれかを参照することにより、ステップS712にて所定割合で擬似連TPA1−5−3の擬似連パターンに決定することができる。さらに、図58に示すステップS723にて所定割合で予告ありCY2に決定することにより、ステップS724にて予告演出ありとする旨の判定(ステップS724;No)が行われる。この判定結果に基づき、ステップS725にてセットした図36(B)に示す予告パターン決定テーブル172Aを参照することにより、ステップS727では非リーチPA1−5の変動パターンに応じて所定割合で予告YP2−2の予告パターンに決定することができる。
その後、第2実行例では、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれか一方に分類される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の一部に対応した複数の演出制御パターンを使用パターンとして選択してセットする処理が並行して実行される。例えば、現在のステージが擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2のいずれかである場合には、その擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2のそれぞれに対応する複数の演出制御パターンをセットする処理が、並行して実行される。これに対して、現在のステージが擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のいずれかである場合には、その擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のそれぞれに対応する複数の演出制御パターンをセットする処理が、並行して実行される。
第2実行例において、ステージX1に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージX1用の演出制御パターンテーブル180Aを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−5の変動パターンと、ステップS712にて決定された擬似連TPA1−5−3の擬似連パターンとに対応した変動中制御パターンX1A1−5−3や、ステップS727にて決定された予告YP2−2の予告パターンに対応した予告演出制御パターンX1P2−2が、使用パターンとして選択される。また、ステージX2に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージX2用の演出制御パターンテーブル180Bを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−5の変動パターンと、ステップS712にて決定された擬似連TPA1−5−3の擬似連パターンとに対応した変動中制御パターンX2A1−5−3や、ステップS727にて決定された予告YP2−2の予告パターンに対応した予告演出制御パターンX2P2−2が、使用パターンとして選択される。ステージY1に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージY1用の演出制御パターンテーブル180Cを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−5の変動パターンと、ステップS712にて決定された擬似連TPA1−5−3の擬似連パターンとに対応した変動中制御パターンY1A1−5−3や、ステップS727にて決定された予告YP2−2の予告パターンに対応した予告演出制御パターンY1P2−2が、使用パターンとして選択される。ステージY2に対応する演出制御パターンをセットする処理では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dのうちで、ステップS504にて選択されたステージY2用の演出制御パターンテーブル180Bを用いて、変動パターン指定コマンドにより指定された非リーチPA1−5の変動パターンと、ステップS712にて決定された擬似連TPA1−5−3の擬似連パターンとに対応した変動中制御パターンY2A1−5−3や、ステップS727にて決定された予告YP2−2の予告パターンに対応した予告演出制御パターンY2P2−2が、使用パターンとして選択される。
こうして使用パターンとなる複数の演出制御パターンを選択した後には、例えば図56に示すステップS507の設定に基づき、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、ステップS505にて使用パターンとして選択された演出制御パターンのいずれかにおける演出制御プロセスタイマ判定値が、図59に示すステップS522にて演出制御プロセスタイマ値と合致すると判定されたときに、ステップS524における終了コードではない旨の判定(ステップS524;No)に基づき、ステップS525にて演出制御指令処理が実行される。ここで、ステップ522にて、演出制御プロセスタイマ値が複数の演出制御パターンに含まれる演出制御プロセスタイマ判定値と同時に合致すると判定されたときには、各演出制御パターンから読み出した複数の制御データに対応して複数の指令を出力するための演出制御指令処理が、ステップS525にて並行して実行される。例えば、ステージX1に対応する変動中制御パターンX1A1−5−3に含まれる演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nのいずれか1つと、ステージX2に対応する変動中制御パターンX2A1−5−3に含まれる演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nのいずれか1つとが、ステップS522にて同時に演出制御プロセスタイマ値と合致すると判定されたときには、各変動中制御パターンX1A1−1、X2A1−1にて演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた複数の制御データが並行して読み出され、それらの制御データに従った複数の指令がVDP109や音声出力基板70などに対して並行して出力されればよい。あるいは、複数の制御データに従った指令を、VDP109や音声出力基板70といった指令の出力先ごとに1つに統合して、それぞれの出力先に対して出力してもよい。
第2実行例では、演出制御用CPU101からの指令(例えば表示制御指令)を受けたVDP109が、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち、擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれか一方に分類される一部のステージに対応した画像データをCGROMから読み出してVRAMにて確保した複数の展開領域のそれぞれに一時記憶させることにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の一部(具体的には2つのステージ)に対応した画像データを並行して展開させる。また、演出制御用CPU101からの指令(例えば音番号データや音声制御指令)を受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち、擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれか一方に分類される一部のステージに対応した音声データを音声データROM704から読み出して音声RAMにて確保した複数の展開領域のそれぞれに一時記憶させることにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2の一部(具体的には2つのステージ)に対応した音声データを並行して展開させる。このとき、演出制御用CPU101は、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、並行して展開された画像データや音声データのうちで、実際の演出動作に用いるデータを指定する指令を、VDP109や音声出力基板70に対して出力する。VDP109は、演出制御用CPU101からの指令により指定された画像データを用いて生成した表示信号(画像信号)を演出表示装置9に対して出力すればよい。これにより、現在のステージに対応する演出画像を、演出表示装置9の表示画面に表示させる演出動作を制御することができる。また、音声出力基板70において、音声合成用IC703は、演出制御用CPU101からの指令により指定された音声データを用いて生成した音声信号(アナログ音声信号)を、増幅回路705で増幅してからスピーカ27に供給すればよい。これにより、現在のステージに対応する効果音や音声を、スピーカ27から出力させる演出動作を制御することができる。
図64は、非リーチPA1−5の変動パターンにより飾り図柄の可変表示を実行する際のタイムスケジュールを示すタイミング図である。図64に示すように、非リーチPA1−5の変動パターンには、擬似連可能ステージに分類されるステージX1及びステージX2のいずれかである場合と、擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のいずれかである場合とで、異なるタイムスケジュールが割り当てられている。すなわち、擬似連可能ステージに分類されるステージX1及びステージX2のいずれかである場合には、図64(A1)及び(A2)に示すように、全図柄加速及び高速というスケジュールに続いて、全図柄減速及び仮停止というスケジュールが割り当てられることにより、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて、飾り図柄が仮停止表示される。その後、再び全図柄加速及び高速というスケジュールが割り当てられることにより、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行される。続いて、各図柄減速及び停止というスケジュールにより、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される。これに対して、擬似連不能ステージに分類されるステージY1及びステージY2のいずれかである場合には、図64(B1)及び(B2)に示すように、全図柄加速、高速、各図柄減速、停止というタイムスケジュールが割り当てられており、「擬似連」の可変表示演出における飾り図柄の仮停止表示や擬似連変動が実行されない。
そして、非リーチPA1−5の変動パターンは、ステージX1やステージX2であれば「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンであることから、図62(A2)及び(B1)の間に示すように、飾り図柄の可変表示中において、現在のステージが分類されるグループと相違するグループに分類されるステージ(異種ステージ)を移行対象とする異種ステージ間でのステージ移行が制限される。その一方で、図62(A1)及び(A2)の間や、図62(B1)及び(B2)の間に曲線矢印で示すように、飾り図柄の可変表示中において、現在のステージが分類されるグループと同一のグループに分類されるステージ(同種ステージ)を移行対象とする同種ステージ間であればステージ移行を行うことができる。例えば、現在のステージがステージX1である場合には、非リーチPA1−5の変動パターンによる飾り図柄の可変表示中に、操作検出ボタン38aからの検出信号がオン状態となることにより、操作ボタン38に対する操作行為が検出されたときには、図59に示すステップS526におけるステージ移行実行タイミングとなった旨の判定や、ステップS527におけるステージ移行制限フラグがオンである旨の判定に基づき、ステップS529にて、移行先のステージをステージX2として、擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2の間での同種ステージ移行が実行されればよい。また、現在のステージがステージY1である場合には、非リーチPA1−5の変動パターンによる飾り図柄の可変表示中に、操作検出ボタン38aからの検出信号がオン状態となることにより、操作ボタン38に対する操作行為が検出されたときには、図59に示すステップS526におけるステージ移行実行タイミングとなった旨の判定や、ステップS527におけるステージ移行制限フラグがオンである旨の判定に基づき、ステップS529にて、移行先のステージをステージY2として、擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2の間での同種ステージ移行が実行されればよい。
図65は、複数のステージX1、X2、Y1、Y2それぞれに対応して使用される背景画像の一例を示している。図65(A)は、ステージX1である場合における「海」の背景を示している。図65(B)は、ステージX2である場合における「山」の背景を示している。図65(C)は、ステージY1である場合における「空」の背景を示している。図65(D)は、ステージY2である場合における「宇宙」の背景を示している。このように、パチンコ遊技機1における演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、異なる背景画像を演出表示装置9の表示画面に表示させることなどにより、複数のステージX1、X2、Y1、Y2それぞれにおける演出動作の演出態様を、互いに異ならせればよい。なお、演出態様を異ならせることは、演出表示装置9の表示画面に表示される背景画像を変化させることに限定されず、例えば表示されるキャラクタ画像の種類や飾り図柄の表示色、形状、大きさ、変動方向、飾り図柄そのものの表示の有無といった各種演出画像の表示態様(これらの全部又は一部)を異ならせることを含んでいてもよいし、スピーカ27からの音声出力態様を異ならせること、あるいは、枠LED28及び装飾LED25といった発光体の点灯動作態様を異ならせること、こうした演出動作態様の全部又は一部を組み合わせて変化させることなどを、含んでいてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中には、初回変動を含む擬似連変動の進行に伴って、所定の演出装置を用いた擬似連演出(再変動演出)が実行される。こうした擬似連演出における演出態様は、図57のステップS712にて決定された擬似連パターンに対応して、互いに異なる複数の演出態様のいずれかとすることができる。
図66は、演出表示装置9におけるパターンaによる再変動演出の具体的な一例を示している。パターンaの再変動演出では、図66(A)に示す状態(左中右の飾り図柄が停止している状態)から飾り図柄の変動が開始されると、例えば図66(B)に示すように、所定期間において飾り図柄の変動が実行される。そして、所定期間が経過すると、例えば図66(C)に示すように、左中右の飾り図柄が仮停止する。続いて、所定の仮停止期間が経過すると、例えば図66(D)に示すように、左中右の飾り図柄が再変動する擬似連変動が行われ、所定の再変動期間が経過した後、例えば図66(E)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。その後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。図66に示す例では、図66(B)及び(C)に示すような初回変動の期間において、下演出LED85cが点灯し、図66(D)及び(E)に示すような初回変動に続く再変動期間において、中演出LED85bおよび下演出LED85cが点灯する。なお、図66に示す例は、1回の仮停止表示(擬似連変動)が行われる場合の例である。ここで、図66(A)〜(C)の期間は、図33(A)に示されたA1の期間に相当し、図66(D)及び(E)の期間は、図33(A)に示されたA2の期間に相当する。ただし、図66に示す例では、仮停止表示(擬似連変動)が1回実行された後に、A2の期間が終了するとリーチ状態となる。これは、図34(A)に示すパターンaのうち、「A・A」の演出動作に相当する。飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチ状態になると説明したが、例えば非リーチPA1−5の変動パターンである場合のように、再変動演出が終了するときに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならず最終停止する場合もある。
図66において、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cのうち黒で表示されているLEDは点灯状態であるLEDを示している。また、点灯状態であるLEDは、図4に示すような振動モータ87a,87b,87cによって振動させられる。図66において、下向き矢印は、飾り図柄が可変表示されている(変動している)ことを示している。これは、後述する図67〜図70においても同様である。
図67は、演出表示装置9におけるパターンbによる再変動演出の具体的な一例を示している。パターンbの再変動演出では、図67(A)に示す状態(左中右の飾り図柄が停止している状態)から飾り図柄の変動が開始されると、例えば図67(B)及び(C)に示すように、所定期間において飾り図柄の変動が実行される。そして、所定期間が経過すると、例えば図67(D)に示すように、左中右の飾り図柄が仮停止する。続いて、所定の仮停止期間が経過すると、例えば図67(E)に示すように、左中右の飾り図柄が再変動する擬似連変動が行われ、所定の再変動期間が経過した後、例えば図67(F)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。その後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。図67に示す例では、図67(B)に示すような初回変動が実行されている所定期間内において、可動部材78が動作(演出表示装置9の全面に進入した後、元の位置である表示画面外に戻るように動作)し、図67(E)に示すような初回変動に続く再変動期間内においても、可動部材78が動作する。なお、図67に示す例は、1回の仮停止表示(擬似連変動)が行われる場合の例である。ここで、図67(A)〜(D)の期間は、図33(B)に示されたB1の期間に相当し、図67(E)及び(F)の期間は、図33(B)に示されたB2の期間に相当する。ただし、図67に示す例では、仮停止表示(擬似連変動)が1回実行された後に、B2の期間が終了するとリーチ状態となる。これは、図34(B)に示すパターンbのうち、「B・B」の演出動作に相当する。飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチ状態になると説明したが、例えば非リーチPA1−5の変動パターンである場合のように、再変動演出が終了するときに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならず最終停止する場合もある。
図68は、演出表示装置9におけるパターンcによる再変動演出の具体的な一例を示している。パターンcの再変動演出では、図68(A)に示す状態(左中右の飾り図柄が停止している状態)から飾り図柄の変動が開始されると、例えば図68(B)に示すように、所定期間において飾り図柄の変動が実行される。そして、所定期間が経過すると、例えば図68(C)に示すように、左中右の飾り図柄が仮停止する。続いて、所定の仮停止期間が経過すると、例えば図68(D)に示すように、左中右の飾り図柄が再変動する擬似連変動が行われ、所定の再変動期間が経過した後、例えば図68(E)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。その後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。図68に示す例では、図68(B)に示すような初回変動が実行されている所定期間内において、特定のキャラクタ画像79aが演出表示装置9の表示画面において表示され、図68(D)に示すような初回変動に続く再変動期間内において、特定のキャラクタ画像79b(特定のキャラクタ画像79aと関連する画像であって、演出が発展したかのように遊技者に感じさせる画像)が演出表示装置9の表示画面において表示される。なお、図68に示す例は、1回の仮停止表示(擬似連変動)が行われる場合の例である。ここで、図68(A)〜(C)の期間は、図33(C)に示されたC1の期間に相当し、図68(D)及び(E)の期間は、図33(C)に示されたC2の期間に相当する。ただし、図68に示す例では、仮停止表示(擬似連変動)が1回実行された後に、C2の期間が終了するとリーチ状態となる。これは、図34(C)に示すパターンcのうち、「C・C」の演出動作に相当する。飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチ状態になると説明したが、例えば非リーチPA1−5の変動パターンである場合のように、再変動演出が終了するときに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならず最終停止する場合もある。
図69及び図70は、演出表示装置9におけるパターンa,b,c混在による再変動演出の具体的な一例を示している。パターンa,b,c混在の再変動演出では、図69(A)に示す状態(左中右の飾り図柄が停止している状態)から飾り図柄の変動が開始されると、例えば図69(B)に示すように、所定期間において飾り図柄の変動が実行される。そして、所定期間が経過すると、例えば図69(C)に示すように、左中右の飾り図柄が仮停止する。続いて、所定の仮停止期間が経過すると、例えば図69(D)及び(E)に示すように、左中右の飾り図柄が再変動する擬似連変動が行われ、所定の再変動期間が経過した後、例えば図69(F)に示すように、左中右の飾り図柄が再び仮停止する。さらに、所定の仮停止期間が経過すると、例えば図70(G)に示すように、左中右の飾り図柄が再変動する擬似連変動が行われ、所定の再変動期間が経過した後、例えば図70(H)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。図69及び図70に示す例では、図69(B)及び(C)に示すような初回変動が実行される所定期間内において、下演出LED85cが点灯し、図69(D)〜(F)に示すような初回変動に続く1回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において、中演出LED85b及び下演出LED85cが点灯するとともに、可動部材78が動作する。また、図70(G)及び(H)に示すような1回目の擬似連変動に続く2回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において、上演出LED85a、中演出LED85b、下演出LED85cの全部が点灯し、可動部材78が動作するとともに、特定のキャラクタ画像79c(特定のキャラクタ画像79a,79bと関連する画像であって、演出がさらに発展したかのように遊技者に感じさせる画像)が演出表示装置9の表示画面において表示される。なお、図69及び図70に示す例は、2回の仮停止表示(擬似連変動)が行われる場合の例である。ここで、図69(A)〜(C)の期間は、図33(D)に示されたD1の期間に相当し、図69(D)〜(F)の期間は、図33(D)に示されたD2の期間に相当し、図70(G)及び図70(H)の期間は、図33(D)に示されたD3の期間に相当する。図69及び図70に示す例では、仮停止表示(擬似連変動)が2回実行された後に、D3の期間が終了するとリーチ状態となる。これは、図34(D)に示すパターンa,b,c混在のうち、「A・AB・ABC」の演出動作に相当する。飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後、左中右の飾り図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチ状態になると説明したが、例えば特殊PG1−3の変動パターン(図8にて「リーチ演出」が「非リーチ」)である場合のように、再変動演出が終了するときに、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならず最終停止する場合もある。
図69及び図70において、上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85cのうち黒で表示されているLEDは点灯状態であるLEDを示している。また、点灯状態であるLEDは、図4に示すような振動モータ87a,87b,87cによって振動させられる。
図69(A)〜(C)に示すように、初回変動に対応してパターンaによる再変動演出が実行された後、図69(D)〜(F)に示すように、1回目の擬似連変動に対応してパターンbによる再変動演出が実行される。すなわち、例えばパターンaによる第1再変動演出を実行した後に、例えばパターンbによる第2再変動演出を実行することが可能である。また、図69(D)〜(F)に示すように、パターンbによる再変動演出が実行されるときにもパターンaによる再変動演出(LEDの点灯)が実行されているが、パターンbによる再変動演出が実行されるときに、パターンaによる再変動演出(LEDの点灯)が実行されなくてもよい。あるいは、図69(D)〜(F)に示すようなパターンaによる再変動演出とパターンbによる再変動演出とが組み合わされた演出動作を、第2再変動演出と捉えることもできる。つまり、演出態様が異なる任意の2つの再変動演出は、第1再変動演出と第2再変動演出に相当すると捉えることができる。
さらに、パターンaによる再変動演出を第1再変動演出と捉え、パターンaとは異なるパターン(例えばパターンb)による再変動演出を第2再変動演出と捉え、パターンaによる再変動演出とパターンaとは異なるパターン(例えばパターンb)による再変動演出とが組み合わされた演出動作を第3再変動演出と捉えることもできる。そのように捉えた場合には、第1再変動演出または第2再変動演出を実行した後に第3再変動演出を実行することが可能であることになる。
識別情報(ここでは、飾り図柄)の可変表示が開始されてから可変表示結果となる最終停止図柄が停止表示されるまでに一旦非特定表示結果(大当りを想起させない飾り図柄の組み合わせ)となる識別情報を仮停止させた後に全ての識別情報について可変表示を再度実行する再変動(擬似連変動)を1回または複数回実行する「擬似連」の可変表示演出に対応して実行される複数種類の再変動演出として、発光体(上演出LED85a、中演出LED85b及び下演出LED85c)、可動部材78、特定のキャラクタ画像79a,79b,79cを用いた演出態様を例示したが、他の演出態様を用いてもよい。例えば、スピーカ27による音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば、可動部材78)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、演出表示装置9においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。
また、図57に示すステップS712にて1つの擬似連パターンに決定された場合であっても、パチンコ遊技機1における現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、「擬似連」の可変表示演出に対応して実行される再変動演出における演出態様を、互いに異なる演出態様としてもよい。図71は、1つの擬似連パターンに対応しているが、現在のステージに応じて異なる演出態様で実行される再変動演出の実行例を示している。
図71(A1)〜(A4)は、現在のステージがステージX1である場合に実行される再変動演出となる演出画像の表示例を示している。図71(A1)〜(A4)に示す演出画像はそれぞれ、初回変動、1回目の擬似連変動、2回目の擬似連変動、3回目の擬似連変動に対応して、演出表示装置9の表示画面に表示されるものであればよい。そして、現在のステージがステージX1である場合には、初回変動が実行される所定期間内において図71(A1)に示す「タツノオトシゴ」の演出画像を表示し、初回変動に続く1回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において図71(A2)に示す「イルカ」の演出画像を表示し、1回目の擬似連変動に続く2回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において図71(A3)に示す「アンコウ」の演出画像を表示し、2回目の擬似連変動に続く3回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において図71(A4)に示す「潜水艦」の演出画像を表示する。
図71(B1)〜(B4)は、現在のステージがステージX2である場合に実行される再変動演出となる演出画像の表示例を示している。図71(B1)〜(B4)に示す演出画像はそれぞれ、初回変動、1回目の擬似連変動、2回目の擬似連変動、3回目の擬似連変動に対応して、演出表示装置9の表示画面に表示されるものであればよい。そして、現在のステージがステージX2である場合には、初回変動が実行される所定期間内において図71(B1)に示す「雨」の演出画像を表示し、初回変動に続く1回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において図71(B2)に示す「雪」の演出画像を表示し、1回目の擬似連変動に続く2回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において図71(B3)に示す「晴れ+地震」の演出画像を表示し、2回目の擬似連変動に続く3回目の擬似連変動が実行される再変動期間内において図71(A4)に示す「晴れ+噴火」の演出画像を表示する。
また、現在のステージが擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のいずれかである場合には、「擬似連」の可変表示演出が実行されないことから、再変動演出も実行されない。すなわち、現在のステージがステージY1である場合には、図71(C1)〜(C4)に示すように、飾り図柄の可変表示中において再変動演出に対応するような演出画像の表示は行われず、背景画像の表示も変化しない。現在のステージがステージY2である場合には、図71(D1)〜(D4)に示すように、飾り図柄の可変表示中において再変動演出に対応するような演出画像の表示は行われず、背景画像の表示も変化しない。
なお、図71に示す再変動演出の実行例は、擬似連変動が3回実行される場合のものであるが、より少ない回数の擬似連変動が実行される場合には、その途中で再変動演出を終了させるようにすればよい。例えば、現在のステージがステージX1及びステージX2のいずれかである場合に、2回の擬似連変動が実行される場合には、図71(A1)〜(A3)に示す演出画像の表示や、図71(B1)〜(B3)に示す演出画像の表示が、それぞれのステージに対応した再変動演出として実行されればよい。
上記の構成例及び各種処理の実行例では、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のそれぞれに対応して、例えば図38に示すような演出制御パターンテーブル180A〜180Dを設け、図56に示すステップS507の設定により飾り図柄の可変表示を開始させる以前に、各ステージに対応した演出制御パターンを使用パターンとして選択しセットしている。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始するときには、共通の演出制御パターンを用いて飾り図柄を変動させ、飾り図柄の可変表示中において、各ステージに対応した演出制御パターンを選択するようにしてもよい。
この場合には、図43に示した構成を有する演出制御パターンに代えて、図72(A)に示すように構成された区分演出制御パターンを用意すればよい。ここで、図72(A)に示す区分演出制御パターンは、図43に示した演出制御パターンに含まれる複数の演出制御実行データ#1〜#nのうち、いずれか1つに相当する演出制御データから構成されたものであればよい。そして、図38に示した演出制御パターンテーブル180A〜180Dに代えて、図72(B)に示すように、全ステージ共通の区分演出制御パターンが格納される区分演出制御パターンテーブル200と、各ステージX1、X2、Y1、Y2に専用の区分演出制御パターンが格納される区分演出制御パターンテーブル200A〜200Dと、区分演出組合せパターンテーブル201とを、設けるようにすればよい。
区分演出組合せパターンテーブル201には、例えば図73に示すような構成を有する区分演出組合せパターンが、複数の変動パターンや滑りパターン、擬似連パターン、予告パターンの組合せなどに対応して、複数種類格納されていればよい。区分演出組合せパターンは、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの可変表示期間において、区分演出制御パターンテーブル200、200A〜200Dにそれぞれ格納されている区分演出制御パターンを使用パターンとして選択するタイムスケジュールを示している。図73に示す構成例では、使用パターンとして選択される区分演出制御パターンを指定する区分演出指定データ#1、#2、…がそれぞれ、演出制御プロセスタイマ判定値#1、#2、…のそれぞれと対応付けられており、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値#1、#2、…のいずれかと合致する毎に、使用テーブルとして選択される区分演出制御パターンが切り替えられる。また、ステージ移行制限フラグ設定データ#1、#2、…は、ステージ移行制限フラグをオン状態とするかオフ状態とするかのフラグ設定を示している。そして、ステージ移行制限フラグ設定データ#1、#2、…がそれぞれ、演出制御プロセスタイマ判定値#1、#2、…のそれぞれと対応付けられており、飾り図柄の可変表示中であっても、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値#1、#2、…のいずれかと合致する毎に、ステージ移行制限フラグをオン状態とオフ状態とで切り替えることができる。さらに、ステージ条件指定データ#1、#2、…は、各区分演出制御パターンを使用パターンとして選択するための条件となる、現在のステージを示している。例えば、ステージ条件指定データが全ステージ共通を示していれば、現在のステージがステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであっても、同一の区分演出制御パターンが使用パターンとして選択される。その一方で、ステージ条件指定データがステージX1、X2、Y1、Y2のいずれかを示していれば、現在のステージがステージ条件指定データに示されるステージである場合に、対応する区分演出指定データに示される区分演出制御パターンが使用パターンとして選択される。
この構成例では、図55に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理として、図56のフローチャートに示す処理に代えて、図74のフローチャートに示す処理が実行されればよい。なお、図56及び図74において、同様の処理内容には同一の符号が付されている。図74に示すように、区分演出制御パターンや区分演出組合せパターンを使用する場合には、図56に示すステップS504、S505のようなステージ毎の演出制御パターンを飾り図柄の可変表示開始前において選択する必要がない。その一方で、図74に示すステップS503にて予告演出設定処理を実行した後には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、図57のステップS704にて決定した滑りパターン、ステップS712にて決定した擬似連パターン、図58のステップS727にて決定した予告パターンなどに対応して、区分演出組合せパターンテーブル201に格納された複数種類の区分演出組合せパターンのうちで、使用パターンとなるものを選択してセットする(ステップS601)。区分演出組合せパターンは、飾り図柄の可変表示中にて区分演出制御パターンを選択するタイムスケジュールを示していることから、表示制御データや音声制御データなどからなる演出制御実行データを含んだ図43に示す演出制御パターンに比べれば、そのデータ容量は小さなものとなる。また、区分演出組合せパターンは、現在のステージにかかわりなく変動パターン等に対応した共通のものとすることができるので、ステップS601にて使用パターンをセットする処理負担は、図56に示すステップS504、S505での処理負担よりも軽減される。
なお、ステップS601にて区分演出組合せパターンをセットしただけでは、未だ複数の区分演出制御パターンのうちで使用パターンとなるものが選択されていない。そのため、図74に示すステップS506の処理を実行した後には、図56に示すステップS507の処理が実行されず、ステップS508の処理に進むことになる。また、区分演出組合せパターンでは、ステージ移行制限フラグ設定データによりステージ移行制限フラグの設定内容が指定されるので、図57に示すステップS707の処理は不要である。加えて、区分演出組合せパターンを使用する場合には、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合でも、飾り図柄の可変表示中に、擬似連可能ステージ群に分類されるステージX1及びステージX2と、擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2との間で、ステージ移行が可能となる期間がある。そこで、図57に示すステップS706にて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定されたときには、ステップS708の処理を実行することなくステップS709〜S713の処理を実行して、擬似連パターン等の決定を行う。
また、この構成例では、図55に示すステップS162の飾り図柄変動中処理として、図57のフローチャートに示す処理に代えて、図75のフローチャートに示す処理が実行されればよい。なお、図57及び図75において、同様の処理内容には同一の符号が付されている。図75に示すように、区分演出制御パターンや区分演出組合せパターンを使用する場合には、ステップS522にて演出制御プロセスタイマ値が区分演出組合せパターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときに(ステップS522)、そのタイマ判定値と対応付けて区分演出組合せパターンに格納された各種データ(ステージ移行制限フラグ設定データ、ステージ条件指定データ、区分演出指定データ、終了コードのいずれか)を読み出す(ステップS523)。そして、ステップS523にて読み出されたデータが終了コードであるか否かの判定を行う(ステップS524)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS524;No)、ステップS523にて読み出されたステージ移行制限フラグ設定データに対応して、ステージ移行制限フラグをオン状態とオフ状態のいずれかに設定する(ステップS621)。続いて、ステップS523にて読み出されたステージ条件指定データに基づき、現在のステージに対応した区分演出指定データに応じて、指定された区分演出制御パターンを使用パターンとして選択しセットする(ステップS622)。その後、予告演出を実行するための予告実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS623)。
ここで、予告演出を実行するための区分演出制御パターンを、予告パターンや複数のステージX1、X2、Y1、Y2のそれぞれに対応して複数用意して、図72(B)に示す各ステージX1、X2、Y1、Y2に専用の区分演出制御パターンテーブル200A〜200Dに格納しておいてもよい。この場合には、予告演出を実行するための区分演出制御パターンを使用パターンに指定する区分演出指定データと対応付けられた演出制御プロセスタイマ判定値と、演出制御プロセスタイマ値とが合致したときに、予告実行タイミングとなった旨の判定がなされることになる。あるいは、区分演出制御パターンとは別個に、予告演出を実行するための予告演出制御パターンを、予告パターンや複数のステージX1、X2、Y1、Y2のそれぞれに対応して複数用意してもよい。この場合、予告演出制御パターンは、例えば非リーチPA1−1の変動パターンによる飾り図柄の可変表示が実行される際における予告演出のタイムスケジュールといった、予告演出が実行される標準的なタイムスケジュールを示すものであればよい。そして、区分演出組合せパターンには、変動パターン等に対応して、標準的なタイムスケジュールを調整して各変動パターンに応じたタイムスケジュールで予告演出を実行するためのオフセット値を示すデータが含まれていればよい。このような構成では、各変動パターンに対応して調整されたタイムスケジュールに基づいて、予告実行タイミングとなったか否かが判定されることになる。
図75に示す飾り図柄変動中処理では、ステップS522にてタイマ判定値と合致しない場合にも(ステップS522)、ステップS623と同様に、予告実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS624)。例えば、区分演出制御パターンとは別個に予告演出制御パターンを用意した場合には、区分演出組合せパターンに示された演出制御プロセスタイマ判定値からは、予告演出の実行タイミングを具体的に特定できないことがある。そこで、予告演出制御パターンに示された標準的なタイムスケジュールと、区分演出組合せパターンで示されたオフセット値とにより調整されたタイムスケジュールにより、ステップS624でも予告実行タイミングとなったか否かを判定すればよい。
ステップS623、S624のいずれかにて予告実行タイミングであると判定された場合には(ステップS623;Yes、又は、ステップS624;Yes)、現在のステージに応じた予告演出制御パターンを使用テーブルにセットする(ステップS625)。ステップS623にて予告実行タイミングではないと判定されたときや(ステップS623;No)、ステップS625の処理を実行した後には、ステップS525にて演出制御指令処理を実行すればよい。その一方で、ステップS624にて予告実行タイミングではないと判定されたときには、ステップS526の処理に進めばよい。
図76及び図77は、この構成例において演出動作を制御する場合に実行される各種処理の概要を示している。図76及び図77に示す例では、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56によりスーパーPB5−3の変動パターンが決定され、また、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101により予告YP3−3の予告パターンが決定されるものとする。スーパーPB5−3の変動パターンは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであり、「擬似連」の可変表示演出を実行した後には飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、最終停止図柄として大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示される。
図76及び図77に示す例では、まず、主基板31の側において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が、図50に示すステップS238の処理にて、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致する旨の判定を行う(ステップS238;Yes)。このときには、ステップS239にて大当りフラグがオン状態にセットされる。その後、図51に示すステップS261にて大当りフラグがオンである旨の判定がなされる(ステップS261;Yes)。このとき、例えばステップS262にて選択してセットした大当り変動パターン種別決定テーブル132Eを参照することにより、ステップS273にて所定割合でスーパーCA3−6の変動パターン種別に決定することができる。そして、このスーパーCA3−6の変動パターン種別に対応して、ステップS274にて選択してセットした当り変動パターン決定テーブル137Aを参照することにより、ステップS276にて所定割合でスーパーPB5−3の変動パターンに決定することができる。こうして決定されたスーパーPB5−3の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドは、図51に示すステップS279におけるコマンド送信設定に基づき、図47に示すステップS17にてコマンド制御処理が実行されたときに、主基板31から演出制御基板80に対して伝送される。
続いて、図76及び図77に示す例では、演出制御基板80の側において、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が、図57に示すステップS706にてスーパーPB5−3の変動パターンに応じて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである旨の判定を行う(ステップS706;Yes)。なお、このときには、図57に示すステップS707の処理によりステージ移行制限フラグを設定する必要はない。また、現在のステージにかかわりなく、ステップS709〜S713の処理を実行して、擬似連パターン等の決定を行う。そして、ステップS710にて選択してセットした擬似連パターン決定テーブル170A、170Bのいずれかを参照することにより、ステップS712にて所定割合で擬似連TPB5−3−2の擬似連パターンに決定することができる。さらに、図58に示すステップS723にて所定割合で予告ありCY3に決定することにより、ステップS724にて予告演出ありとする旨の判定(ステップS724;No)が行われる。この判定結果に基づき、ステップS725にてセットした予告パターン決定テーブル172Cを参照することにより、ステップS727ではスーパーPB5−3の変動パターンに応じて所定割合で予告YP3−3の予告パターンに決定することができる。
その後、図76及び図77に示す例では、図74に示すステップS601にて、スーパーPB5−3の変動パターン用として用意された区分演出組合せパターンをセットする。そして、図75に示すステップS522にて演出制御プロセスタイマ値が区分演出組合せパターンに示される演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致すると判定される毎に(ステップS522;Yes)、対応するデータが終了コードでなければ(ステップS524;No)、合致したタイマ判定値と対応付けられた区分演出制御パターンがセットされる(ステップS622)。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値#1と合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値#1と対応付けられた区分演出指定データ#1に示される区分演出制御パターンを、使用パターンに決定する。また、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値#2と合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値#2と対応付けられた区分演出指定データ#2に示される区分演出制御パターンを、使用パターンに決定する。一例として、区分演出指定データ#1は、飾り図柄の可変表示が開始されるときに全図柄を加速変動させるために選択される区分演出制御パターンとして、全ステージに共通の区分演出制御パターンを示すデータであればよい。また、区分演出指定データ#2は、飾り図柄の可変表示が開始された後に全図柄を所定期間において高速変動させるために選択される区分演出制御パターンとして、全ステージに共通の区分演出制御パターンを示すデータであればよい。この場合、演出制御プロセスタイマ判定値#1と対応付けられたステージ条件指定データ#1や演出制御プロセスタイマ判定値#2と対応付けられたステージ条件指定データ#2はいずれも、全ステージ共通であることを示していればよい。
こうして飾り図柄の可変表示中に、演出制御プロセスタイマ値が所定の演出制御プロセスタイマ判定値と合致して、そのタイマ判定値と対応付けられたステージ条件指定データが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち、いずれか1つを示していれば、図75に示すステップS622にて現在のステージに応じた区分演出制御パターンをセットすればよい。このときには、例えば図77に示すように、現在のステージに応じて個別の区分演出制御パターンをセットする処理などが実行されればよく、他のステージに対応する区分演出制御パターンをセットする処理などは不要である。例えば、現在のステージがステージX1である場合には、図75に示すステップS523にて読み出した区分演出指定データのうちで、ステージX1を指定するステージ条件指定データと対応付けられたデータにより、使用パターンとなる区分演出制御パターンを決定する。また、現在のステージがステージX2である場合には、ステップS523にて読み出した区分演出指定データのうちで、ステージX2を指定するステージ条件指定データと対応付けられたデータにより、使用パターンとなる区分演出制御パターンを決定する。現在のステージがステージY1である場合には、ステップS523にて読み出した区分演出指定データのうちで、ステージY1を指定するステージ条件指定データと対応付けられたデータにより、使用パターンとなる区分演出制御パターンを決定する。現在のステージがステージY2である場合には、ステップS523にて読み出した区分演出指定データのうちで、ステージY2を指定するステージ条件指定データと対応付けられたデータにより、使用パターンとなる区分演出制御パターンを決定する。
また、図75に示すステップS623又はステップS624にて予告実行タイミングであると判定されたときには、ステップS625にて現在のステージに応じた予告演出制御パターンをセットする。このときにも、区分演出制御パターンをセットする場合と同様に、現在のステージに応じて個別の予告演出制御パターンをセットする処理などが実行されればよく、他のステージに対応する予告演出制御パターンをセットする処理などは不要である。こうして使用パターンとなる区分演出制御パターンや予告演出制御パターンを選択した後には、ステップS525にて演出制御指令処理が実行される。図76及び図77に示す例では、全ステージに共通する区分演出制御パターン、あるいは、現在のステージだけに対応する区分演出制御パターンが、使用パターンとして選択される。そのため、ステップS525の演出制御指令処理では、1つの区分演出制御パターンから読み出した制御データに応じて指令を出力する処理が実行されればよい。なお、区分演出制御パターンとは別個に予告演出制御パターンを用意した場合には、区分演出制御パターンから読み出した制御データに応じて指令を出力する処理と、予告演出制御パターンから読み出した制御データに応じて指令を出力する処理とが、並行して実行されることがある。この場合であっても、全ステージに共通の区分演出制御パターン及び予告演出制御パターン、あるいは、現在のステージだけに対応する区分演出制御パターン及び予告演出制御パターンが、使用パターンとして選択され、現在のステージとは異なるステージに専用の区分演出制御パターンや予告演出制御パターンが使用パターンとして選択されることはない。
図76及び図77に示す例では、演出制御用CPU101からの指令(例えば表示制御指令)を受けたVDP109が、全ステージに共通の画像データ、あるいは、現在のステージに専用の画像データを、CGROMから読み出してVRAMにて確保した展開領域に一時記憶させることにより、全ステージに共通の画像データ、あるいは、現在のステージに専用の画像データを、個別に展開させる。そのため、VRAMにて確保される展開領域は、複数のステージX1、X2、Y1、Y2に対応した複数の展開領域である必要がなく、個別の画像データを展開可能な領域であればよい。また、演出制御用CPU101からの指令(例えば音番号データや音声制御指令)を受けた音声出力基板70では、例えば音声合成用IC703が、全ステージに共通の音声データ、あるいは、現在のステージに専用の音声データを、音声データROM704から読み出して音声RAMにて確保した展開領域に一時記憶させることにより、全ステージに共通の画像データ、あるいは、現在のステージに専用の画像データを、個別に展開させる。そのため、音声RAMにて確保される展開領域は、複数のステージX1、X2、Y1、Y2に対応した複数の展開領域である必要がなく、個別の音声データを展開可能な領域であればよい。VDP109は、VRAMに展開した画像データを用いて生成した表示信号(画像信号)を演出表示装置9に対して出力することにより、全ステージに共通する演出画像、あるいは、現在のステージに専用の演出画像を、演出表示装置9の表示画面に表示させる演出動作を制御することができる。また、音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音声RAMに展開した音声データを用いて生成した音声信号(アナログ音声信号)を、増幅回路705で増幅してからスピーカ27に供給すればよい。これにより、全ステージに共通の効果音や音声、あるいは、現在のステージに専用の効果音や音声を、スピーカ27から出力させる演出動作を制御することができる。
図78及び図79は、この構成例において、スーパーPB5−3の変動パターンにより飾り図柄の可変表示を実行する際のタイムスケジュールを示すタイミング図である。図78及び図79に示すように、スーパーPB5−3の変動パターンには、擬似連可能ステージに分類されるステージX1及びステージX2のいずれかである場合と、擬似連不能ステージ群に分類されるステージY1及びステージY2のいずれかである場合とで、異なるタイムスケジュールが割り当てられている。そして、図78に示す区分演出指定データ#1により指定される区分演出制御パターンは、全ステージに共通の区分演出制御パターンとなっており、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄の変動を加速(全図柄加速)させるパターンである。また、区分演出指定データ#2により指定される区分演出制御パターンも、全ステージに共通の区分演出制御パターンとなっており、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄を高速変動(高速)させるパターンである。なお、ステージX1やステージX2である場合に、「擬似連」の可変表示演出が実行されることに対応した再変動演出を実行する場合には、区分演出指定データ#2により指定される区分演出制御パターンは、現在のステージに応じて異なるパターンとすればよい。
図78に示す区分演出指定データ#3〜#5等により指定される区分演出制御パターンは、現在のステージに応じて異なる区分演出制御パターンとなっている。そして、ステージX1及びステージX2のいずれかである場合には、区分演出指定データ#5により全図柄加速の区分演出制御パターンが指定されるのに対して、ステージY1及びステージY2のいずれかである場合には、区分演出指定データ#5によりリーチ演出の区分演出制御パターンが指定される。こうして、ステージY1及びステージY2のように擬似連不能ステージ群に分類されるステージでは、例えばスーパーPB5−3の変動パターンといった「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでのリーチ時間が、ステージX1及びステージX2のように擬似連可能ステージ群に分類されるステージにおけるリーチ時間よりも、長くなるように設定される。一例として、図79(B1)及び(B2)に示すように、ステージY1及びステージY2のいずれかである場合には、期間D04〜D09にてリーチ演出を実行する。これに対して、図79(A1)及び(A2)に示すように、ステージX1及びステージX2のいずれかである場合には、期間D09にてリーチ演出を実行する。
また、この構成例では、図73に示すような区分演出組合せパターンを用いることにより、演出制御プロセスタイマ値に応じて、ステージ移行制限フラグをオフ状態とオフ状態とで切り替えることができる。したがって、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定された場合でも、飾り図柄の可変表示中に、現在のステージが分類されるグループと相違するグループに分類されるステージ(異種ステージ)を移行対象とする異種ステージ間でのステージ移行を実行可能な期間を設けることができる。一例として、図79に示す期間D01、D04、D07のように、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のうち、いずれかのステージにて飾り図柄を遊技者が視認しがたい態様で高速に変動させる期間(高速可変表示期間)では、ステージ移行制限フラグをオフ状態に設定することにより、異種ステージ間でのステージ移行を実行することができる。その一方で、図79に示す期間D02、D03、D05、D06、D08〜D10のように、高速可変表示期間以外となる飾り図柄の可変表示中では、ステージ移行制限フラグをオン状態に設定することにより、異種ステージ間でのステージ移行が制限される。なお、ステージ移行制限フラグがオン状態であるときには、異種ステージ間でのステージ移行だけでなく、全てのステージ移行が制限されるようにしてもよい。
ここで、図79に示す期間D02、D03、D05、D06、D08、D09のように、ステージ移行が制限される可変表示中の所定期間では、現在のステージに対応する固有の予告演出を実行できればよい。この場合には、期間D02、D03、D05、D06、D08、D09のいずれかであるときに、図75に示すステップS623又はステップS624にて予告実行タイミングであると判定されるように、区分演出組合せパターンにおける演出制御プロセスタイマ判定値、あるいは、予告演出制御パターンに示される標準的なタイムスケジュールを調整するためのオフセット値が、予め定められていればよい。こうして、ステップS623又はステップS624にて予告実行タイミングであると判定されたときに、ステップS625にてセットした予告演出制御パターンに基づき、ステップS525の演出制御指令処理を実行する。
図80は、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のそれぞれに固有の予告演出となる演出画像の表示例を示している。図80(A1)〜(A4)は、現在のステージがステージX1である場合に、「ステップアップ画像」の予告演出として実行される演出画像の表示例を示している。図80(A1)〜(A4)に示す演出画像はそれぞれ、第1〜第4ステップのそれぞれに対応して、演出表示装置9の表示画面にて表示が切り替えられるものであればよい。これらの演出画像は、いずれもステージX1における「海」の背景に関連した表示画像であり、その表示内容が段階的に発展していく様子を示すものであればよい。
図80(B1)〜(B4)は、現在のステージがステージX2である場合に、「ステップアップ画像」の予告演出として実行される演出画像の表示例を示している。図80(B1)〜(B4)に示す演出画像はそれぞれ、第1〜第4ステップのそれぞれに対応して、演出表示装置9の表示画面にて表示が切り替えられるものであればよい。これらの演出画像は、いずれもステージX2における「山」の背景に関連した表示画像であり、その表示内容が段階的に発展していく様子を示すものであればよい。
図80(C1)〜(C4)は、現在のステージがステージY1である場合に、「ステップアップ画像」の予告演出として実行される演出画像の表示例を示している。図80(C1)〜(C4)に示す演出画像はそれぞれ、第1〜第4ステップのそれぞれに対応して、演出表示装置9の表示画面にて表示が切り替えられるものであればよい。これらの演出画像は、いずれもステージY1における「空」の背景に関連した表示画像であり、その表示内容が段階的に発展していく様子を示すものであればよい。
図80(D1)〜(D4)は、現在のステージがステージY2である場合に、「ステップアップ画像」の予告演出として実行される演出画像の表示例を示している。図80(D1)〜(D4)に示す演出画像はそれぞれ、第1〜第4ステップのそれぞれに対応して、演出表示装置9の表示画面にて表示が切り替えられるものであればよい。これらの演出画像は、いずれもステージY2における「宇宙」の背景に関連した表示画像であり、その表示内容が段階的に発展していく様子を示すものであればよい。
図81は、演出表示装置9におけるスーパーPB5−3の変動パターンに対応した表示動作の具体的な一例を示している。ここで、図81(A1)〜(A11)は、現在のステージがステージX1である場合の表示動作例を示している。図81(B1)〜(B11)は、現在のステージがステージX2である場合の表示動作例を示している。図81(C1)〜(C5)は、現在のステージがステージY1である場合の表示動作例を示している。図81(D1)〜(D5)は、現在のステージがステージY2である場合の表示動作例を示している。
現在のステージがステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるときにも、まずは、図78に示す区分演出指定データ#1により指定される区分演出制御パターンにより、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄の変動を加速(全図柄加速)させる。これにより、ステージX1であれば図81(A1)に示すように飾り図柄の変動が加速され、ステージX2であれば図81(B1)に示すように飾り図柄の変動が加速され、ステージY1であれば図81(C1)に示すように飾り図柄の変動が加速され、ステージY2であれば図81(D1)に示すように飾り図柄の変動が加速される。その後、図78に示す区分演出指定データ#2により指定される区分演出制御パターンにより、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄を高速変動(高速)させる。このとき、ステージX1であれば図81(A2)に示すように飾り図柄の変動とともに再変動演出が実行され、ステージX2であれば図81(B2)に示すように飾り図柄の変動とともに再変動演出が実行される。これに対して、ステージY1であれば図81(C2)に示すように再変動演出は実行されず、ステージY2であれば図81(D2)に示すように再変動演出は実行されない。続いて、図78に示す区分演出指定データ#3や区分演出指定データ#4により指定される区分演出制御パターンにより、ステージX1又はステージX2であれば「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄の変動を減速させて仮停止表示させ、ステージY1又はステージY2であれば「左」及び「右」の図柄表示エリア9L、9Rにて飾り図柄の変動を減速させて仮停止表示させる。こうして、ステージX1であれば図81(A3)に示すように全図柄が仮停止表示され、ステージX2であれば図81(B3)に示すように全図柄が仮停止表示される。これに対して、ステージY1であれば図81(C3)に示すように左図柄が仮停止表示されてから、図81(C4)に示すように右図柄も仮停止表示されることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。また、ステージY2であれば図81(D3)に示すように左図柄が仮停止表示されてから、図81(D4)に示すように右図柄も仮停止表示されることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。この後、ステージY1又はステージY2であれば、図78に示す区分演出指定データ#5により指定される区分演出制御パターンにより、リーチ演出が開始される。
ステージX1又はステージX2であれば、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる1回目の擬似連変動が実行された後、さらに「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄の変動を減速させて仮停止表示させる。このときには、1回目の擬似連変動に対応して、現在のステージに応じた再変動演出が実行される。例えば、ステージX1であれば図81(A5)及び(A6)に示すような演出画像の表示による再変動演出が実行される。ステージX2であれば図81(B5)及び(B6)に示すような演出画像の表示による再変動演出が実行される。続いて、ステージX1又はステージX2であれば、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる2回目の擬似連変動が実行された後、左図柄が仮停止表示されてから、右図柄も仮停止表示されることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。このときには、2回目の擬似連変動に対応して、現在のステージに応じた再変動演出が実行される。例えば、ステージX1であれば図81(A8)〜(A11)に示すような演出画像の表示による再変動演出が実行される。ステージX2であれば図81(B8)〜(B11)に示すような演出画像の表示による再変動演出が実行される。こうして飾り図柄の可変表示時間が経過すると、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される。例えば、ステージX1であれば図81(A11)に示すように全図柄が停止表示され、ステージX2であれば図81(B11)に示すように全図柄が停止表示され、ステージY1であれば図81(C5)に示すように全図柄が停止表示され、ステージY2であれば図81(D5)に示すように全図柄が停止表示される。
図73に示すような区分演出組合せパターンの構成では、ステージ移行制限フラグの設定内容を示すステージ移行制限フラグ設定データが、演出制御プロセスタイマ判定値のみと対応付けられている。そのため、例えば図79に示すように、飾り図柄の可変表示中における所定期間ごとに、現在のステージにかかわりなく、ステージ移行を可能とするか制限するかを、切り替えることになる。これに対して、飾り図柄の可変表示中における所定期間ごとに、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、ステージ移行を可能とするか制限するかを、切り替えるようにしてもよい。
この場合には、例えば図82に示すように、区分演出組合せパターンに含まれるプロセスデータ#k(k=1〜nのいずれか)において、ステージ条件指定データごとに対応するステージ移行制限フラグ設定データを設け、現在のステージが複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかに応じて、ステージ移行制限フラグの設定内容を異ならせればよい。図83は、このようなプロセスデータ#kの設定において、スーパーPB5−3の変動パターンにより飾り図柄の可変表示を実行する際のタイムスケジュールを示すタイミング図である。図83に示す例では、期間D01のように、全ステージに共通して飾り図柄を遊技者が視認しがたい態様で高速に変動させる高速可変表示期間となる場合には、全ステージに共通してステージ移行制限フラグをオフ状態に設定することにより、全ステージ間でのステージ移行を実行することができる。その一方で、期間D04、D07のように、ステージX1又はステージX2であれば高速可変表示期間となり、ステージY1又はステージY2であれば高速可変表示期間以外の可変表示中となる期間では、現在のステージが、ステージX1又はステージX2であればステージ移行は実行できるのに対し、ステージY1又はステージY2であればステージ移行は制限する。この場合には、例えば図82に示すようなプロセスデータ#kにおいて、ステージX1及びステージX2に対応するステージ移行制限フラグ設定データではステージ移行制限フラグをオフ状態に設定することが指定され、ステージY1及びステージY2に対応するステージ移行制限フラグ設定データではステージ移行制限フラグをオン状態に設定することが指定されればよい。こうして、現在のステージに応じて、ステージ移行を可能とするか制限するかを、切り替えることができる。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、ステージX1及びステージX2のように、「擬似連」の可変表示演出が実行され得るステージと、ステージY1及びステージY2のように、「擬似連」の可変表示演出が実行されないステージとがある。そして、例えば非リーチPA1−5の変動パターンなどのように、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが変動パターン指定コマンドにより指定されたときに、飾り図柄の可変表示を開始する以前に、図56のステップS505にて擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれか一方に分類される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の一部に対応した複数の演出制御パターンを使用パターンとして選択してセットする処理が並行して実行される。また、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたことに対応して、図57のステップS707にてステージ移行制限フラグをオン状態にセットする。これにより、飾り図柄の可変表示中においては、擬似連可能ステージ群に分類されるステージと、擬似連不能ステージ群に分類されるステージとの間では、ステージ移行が制限される。これにより、「擬似連」の可変表示演出を実行するステージと、「擬似連」の可変表示演出を実行しないステージとの間でステージ移行が行われることによる演出の矛盾を回避することができる。また、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図57に示すステップS707の処理が実行されないので、飾り図柄の可変表示中であっても、全てのステージの間でステージ移行を行うことができる。これにより、多様なステージによる演出効果を高めることができる。また、変動パターン指定コマンドは、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであっても、共通の演出制御コマンドとなるので、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56などにおける処理負担の増大を防止できる。
ステージ移行制限フラグをオン状態としたことにより、異種ステージ間でのステージ移行が制限されたときでも、例えばステージX1とステージX2との間におけるステージ移行、あるいは、ステージY1とステージY2との間におけるステージ移行のように、同種ステージ間でのステージ移行は、制限されずに実行することができる。これにより、ステージ移行が制限されているときでも、所定範囲でのステージ移行は可能となり、演出の矛盾を回避しつつ、多様なステージにおける演出効果を高めることができる。
あるいは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが変動パターン指定コマンドにより指定されたときに、図74のステップS601にてセットした区分演出組合せパターンに基づき、全ステージに共通の区分演出制御パターンにより全ステージに共通の態様で飾り図柄の可変表示を開始する。その後、区分演出組合せパターンでの設定に応じて、飾り図柄の可変表示中において、ステージX1又はステージX2であれば「擬似連」の可変表示演出を実行する区分演出制御パターンを選択する一方で、ステージY1又はステージY2であれば「擬似連」の可変表示演出を実行しない区分演出制御パターンを選択する。そして、ステージY1及びステージY2といった擬似連不能ステージ群に分類されるステージでは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでのリーチ時間が、ステージX1及びステージX2といった擬似連可能ステージ群に分類されるステージにおけるリーチ時間よりも、長くなるように設定される。これにより、「擬似連」の可変表示演出を実行するステージと実行しないステージとで飾り図柄の可変表示時間が同一になる場合に、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるタイミングを合致させて、演出の矛盾を回避することができる。また、「擬似連」の可変表示演出を実行しないステージであるときには、「擬似連」の可変表示演出を実行するステージであるときよりも短時間で飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるまでの間延びを解消して、飾り図柄の可変表示中における遊技興趣の低下を防止することができる。さらに、変動パターン指定コマンドは、複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであっても、共通の演出制御コマンドとなるので、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56などによる処理負担の増大を防止できる。
図73に示すような区分演出組合せパターンを用いる場合には、飾り図柄の可変表示中における所定期間毎に、ステージ移行制限フラグをオフ状態とオン状態とで切り替えることで、飾り図柄を遊技者が視認しがたい態様で高速に変動させる高速可変表示期間では、異種ステージ間でもステージ移行を実行できる一方で、高速可変表示期間以外の可変表示中では、異種ステージ間におけるステージ移行を制限する。これにより、演出の矛盾が生じない範囲で、複数のステージにおける移行を可能にして、多様なステージにおける演出効果を高めることができる。
図73に示すような区分演出組合せパターンを用いる場合には、ステージ移行が制限されている可変表示中において、例えば図80に示したように、現在のステージに対応した固有の演出態様となる予告演出を実行する。これにより、予告演出の矛盾を回避することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、図11〜図13、図14及び図15に示す変動パターン種別決定テーブルを用いて変動パターン種別を決定した後、その変動パターン種別に基づき、図17〜図19に示す変動パターン決定テーブルを用いて詳細な変動パターンを決定する。これにより、変動パターン種別の追加や発生率の変更を行う場合には、変動パターン種別決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、詳細な変動パターンの追加や発生率の変更を行う場合には、変動パターン決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。すなわち、変動パターン種別の決定割合と、変動パターンの決定割合とを、別個に設定することができるので、変動パターン種別や変動パターンの振分けにかかわる設計変更を容易に行うことができる。
「擬似連」の可変表示演出を実行するときには、擬似連パターン決定テーブル170A、170Bのいずれかを用いて決定した擬似連パターンに基づき、擬似連変動(初回変動を含む)の進行に伴って再変動演出を実行する。そして、再変動演出には、例えばパターンaのような第1再変動演出態様の再変動演出と、第1再変動演出態様とは異なるパターンbのような第2再変動演出態様の再変動演出とが含まれるように構成されているので、第1再変動演出態様および第2再変動演出態様によって擬似連の演出が実行されていることを遊技者に認識させることが可能である上に、複数種類の再変動演出態様によって擬似連の演出による演出効果を向上させることができる。そして、例えば図57のステップS712にて擬似連パターンを決定することにより、第1再変動演出態様の再変動演出、第2再変動演出態様の再変動演出または第3再変動演出態様の再変動演出が選択される。また、擬似連パターン決定テーブル170A、170Bの設定では、可変表示結果が「大当り」となる場合に、再変動演出として、第1再変動演出態様の再変動演出および第2再変動演出態様の再変動演出よりも高い割合で第3再変動演出態様の再変動演出が決定されるように、決定値が割り当てられている。これにより、再変動演出における演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる期待感を異ならせて、再変動演出による演出効果を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、ステージX1及びステージX2が「擬似連」の可変表示演出を実行できるグループ(擬似連可能ステージ群)に分類され、ステージY1及びステージY2が「擬似連」の可変表示を実行しないグループ(擬似連不能ステージ群)に分類されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、各グループに少なくとも1つのステージが分類されるものであればよい。また、「擬似連」の可変表示演出を実行できる擬似連可能ステージ群に分類されるステージと、「擬似連」の可変表示演出を実行しない擬似連不能ステージ群に分類されるステージのうち、少なくともいずれか一方のステージが複数あればよい。この場合、図59に示すステップS527にてステージ移行制限フラグがオンであると判定されたときに、現在のステージが分類されるグループに他のステージも分類されている(ステージが複数ある)場合には、ステップS529にて同一のグループに分類されるステージ間でのステージ移行を行うようにすればよい。これに対して、現在のステージが分類されるグループに他のステージが分類されていない(ステージが1つだけ)場合には、ステップS529にてステージ移行を行わないように、ステージ移行を制限すればよい。
上記実施の形態では、図57に示すステップS706にて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定された場合に、ステップS707にてステージ移行制限フラグをオン状態にセットするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば滑り/擬似連設定処理を開始するときに(ステップS701を実行する前に)、ステージ移行制限フラグをオン状態にセットすることなどにより、飾り図柄の可変表示が開始されるときには、常に分類されるグループが異なるステージへの移行が制限されるようにしてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、ステージの移行を制限するか否かの判定を行うようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン、あるいは、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果の種類などに応じて、ステージの移行を制限する旨の判定割合が異なる判定テーブルなどを用いてもよい。例えば、この判定テーブルは、ステージの移行を制限するか否かを判定するために演出制御用マイクロコンピュータ100の乱数回路などにより更新可能にカウントされるステージ移行制限判定用の乱数値を示す数値データと比較される判定値(判定用データ)であって、変動パターンあるいは可変表示結果の種類に応じてステージの移行を制限する旨の判定結果となる割合を異ならせた判定値(判定用データ)などを含んで構成されていればよい。より具体的には、可変表示結果が「大当り」となる場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い判定割合で、ステージの移行を制限する旨の判定がなされるように、判定値(判定用データ)が各判定結果に割り当てられていればよい。このような設定では、飾り図柄の可変表示が開始されるときにステージの移行が制限されることで、ステージの移行が制限されないときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。こうして、ステージの移行が制限されるか否かに応じて、可変表示結果が「大当り」となる期待感を異ならせることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンである場合に、ステージX1、X2のいずれであるかにかかわりなく、擬似連変動の回数が変動パターンに対応して決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、「擬似連」の可変表示演出を実行する共通の変動パターンが指定された場合であっても、「擬似連」の可変表示演出が実行される複数のステージにそれぞれ対応する擬似連変動の回数を設定することなどにより、複数のステージに応じて擬似連変動の回数を異ならせるようにしてもよい。一例として、ステージX1に対応して設けられた変動中制御パターンテーブル181Aと、ステージX2に対応して設けられた変動中制御パターンテーブル181Bとでは、「擬似連」の可変表示演出を実行する共通の変動パターンに対応する変動中制御パターンとして、互いに擬似連変動の回数が異なるように設定された変動中制御パターンが格納されていればよい。また、「擬似連」の可変表示演出を実行する共通の変動パターンが指定された場合であっても、「擬似連」の可変表示演出が実行される複数のステージに応じて、使用パターンとなる擬似連パターンの種類、あるいは、各擬似連パターンの決定割合を、異ならせるようにしてもよい。例えば、図31及び図32に示す擬似連パターン決定テーブル170A、170Bでは、ステージX1、X2のいずれであるかに応じて、異なる擬似連パターンに決定値を割り当てるようにしてもよいし、各擬似連パターンに対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
さらに、「擬似連」の可変表示演出として、例えば飾り図柄の可変表示態様や停止表示態様(飾り図柄の仮停止順序など)が異なる複数種類の可変表示演出がある場合に、「擬似連」の可変表示演出が実行される複数のステージにそれぞれ対応する「擬似連」の可変表示演出における演出態様を設定することなどにより、複数のステージに応じて「擬似連」の可変表示演出の種類を異ならせるようにしてもよい。一例として、ステージX1に対応する変動中制御パターンテーブル181Aに格納された変動中制御パターンや、ステージX2に対応する変動中制御パターンテーブル181Bに格納された変動中制御パターンなどの設定により、ステージX1では「擬似連」の可変表示演出を実行する際に「左」→「右」→「中」の順に飾り図柄が仮停止される一方で、ステージX2では「擬似連」の可変表示演出を実行する際に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにて同時に飾り図柄が仮停止されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dに格納された変動中制御パターンなどの演出制御パターンを用いて飾り図柄の可変表示等を実行する場合に、図57に示すステップS706にて「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンであると判定されたときには、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまで、分類されるグループが異なるステージへの移行が制限されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dに格納された演出制御パターンを用いて飾り図柄の可変表示等を実行する場合でも、飾り図柄の可変表示中に、現在のステージが分類されるグループと相違するグループに分類されるステージ(異種ステージ)を移行対象とする異種ステージ間でのステージ移行を実行可能な期間を設けるようにしてもよい。一例として、各ステージに対応して設けられた変動中制御パターンにおいて、図73に示す区分演出組合せパターンと同様のステージ移行制限フラグ設定データを設け、例えば、現在のステージ、あるいは、複数のステージのいずれかにて飾り図柄を遊技者が視認しがたい態様で高速に変動させる期間(高速可変表示期間)では、ステージ移行制限フラグをオフ状態に設定することにより、異種ステージ間でのステージ移行を実行できるようにしてもよい。その一方で、高速可変表示期間以外となる飾り図柄の可変表示中では、ステージ移行制限フラグをオン状態に設定することにより、異種ステージ間あるいは全ステージ間でのステージ移行を制限してもよい。
また、図72(A)に示すような区分演出制御パターンを用いて飾り図柄の可変表示等を実行する場合に、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが送信されたことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出表示されるまで、分類されるグループが異なるステージへの移行が制限されるようにしてもよい。この場合、図73に示す区分演出組合せパターンからステージ移行制限フラグ設定データを除外して、図57に示すステップS706の処理やステップS707の処理を実行すればよい。
上記実施の形態では、図78に示す区分演出指定データ#5などにより、ステージX1及びステージX2のいずれかである場合には全図柄加速の区分演出制御パターンが指定されるのに対して、ステージY1及びステージY2のいずれかである場合にはリーチ演出の区分演出制御パターンが指定されることで、ステージY1及びステージY2のように擬似連不能ステージに分類されるステージでは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでのリーチ時間が、ステージX1及びステージX2のように擬似連可能ステージ群に分類されるステージにおけるリーチ時間よりも、長くなるように設定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、図38に示す演出制御パターンテーブル180A〜180Dに格納された変動中制御パターンなどの演出制御パターンを用いて飾り図柄の可変表示等を実行する場合でも、ステージY1及びステージY2のように擬似連不能ステージに分類されるステージでは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでのリーチ時間が、ステージX1及びステージX2のように擬似連可能ステージ群に分類されるステージにおけるリーチ時間よりも、長くなるように設定されるようにしてもよい。この場合、各演出制御パターンテーブル180A〜180Dに格納された各ステージに対応した変動中制御パターンにおける設定などにより、ステージY1及びステージY2のように擬似連不能ステージに分類されるステージでは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでのリーチ時間が、ステージX1及びステージX2のように擬似連可能ステージ群に分類されるステージにおけるリーチ時間よりも、長くできればよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示器8a及び第2特別図柄表示器8bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示器が設けられたパチンコ遊技機にも本発明を適用することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が、図57のステップS704にて滑りパターンを決定し、ステップS712にて擬似連パターンを決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、滑りパターンや擬似連パターンの決定を、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56などにより、行うようにしてもよい。この場合には、主基板31の側で決定された滑りパターンや擬似連パターンを、変動パターンとともに指定するための変動パターン指定コマンドを用意すればよい。また、主基板31の側では、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンに決定された場合に、パチンコ遊技機1における現在の演出状態が複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれであるかにかかわりなく、擬似連パターンの決定を行うようにしてもよい。あるいは、主基板31の側において、パチンコ遊技機1における演出状態を複数のステージX1、X2、Y1、Y2のいずれかに移行させる処理を実行してもよい。この場合には、例えば操作検出スイッチ38aからの検出信号が、入力ドライバ回路58などを介して遊技制御用マイクロコンピュータ560に入力される。そして、CPU56は、例えば図48に示すステップS112の特別図柄変動処理にて、操作検出スイッチ38aからの検出信号に応じて、ステージ移行を実行するか否かを判定する。このとき、ステージ移行を実行すると判定すれば、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられたステージバッファ値を移行後のステージに対応する値に更新するとともに、主基板31から演出制御基板80に対して、移行先のステージを通知する演出制御コマンドを伝送させればよい。
上記実施の形態では、演出制御基板80に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が、図56に示すステップS501にて最終停止図柄を決定することや、ステップS502にて滑り/擬似連設定処理を実行すること、ステップS503にて予告演出設定処理を実行すること、ステップS504及びS505の処理を実行することなどにより、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板80と演出表示装置9との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが演出表示装置9における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板80に搭載されたVDP109は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、演出表示装置9における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板80からの表示制御指令や演出制御基板80を介して主基板31から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図56に示すステップS501の処理を実行することにより、最終停止図柄を決定してもよい。また、表示制御用CPUは、ステップS502の滑り/擬似連設定処理を実行することにより、滑りパターンや擬似連パターン、仮停止図柄の決定を行うようにしてもよい。さらに、表示制御用CPUは、ステップS504及びS505の処理を実行することなどにより、演出制御パターンのいずれかを使用パターンに決定してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU101が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。一例として、表示制御用CPUは、例えば非リーチPA1−5の変動パターンなどのように、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定される変動パターン指定コマンドが主基板31から送信されたことに基づいて、図56に示すステップS505と同様の処理を実行することにより、擬似連可能ステージ群と擬似連不能ステージ群のいずれか一方に分類される複数のステージX1、X2、Y1、Y2の一部に対応した複数の演出制御パターンを使用パターンとして選択してセットする処理を並行して実行する。また、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定される変動パターン指定コマンドが主基板31から送信された場合には、図57に示すステップS707と同様の処理を実行することによりステージ移行制限フラグをオン状態にセットして、擬似連可能ステージ群に分類されるステージと、擬似連不能ステージ群に分類されるステージとの間におけるステージ移行を制限する。他の一例として、表示制御用CPUは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定される変動パターン指定コマンドが主基板31から送信されたことに基づいて、図74に示すステップS601と同様の処理を実行して変動パターンに対応した区分演出組合せパターンをセットする。その後、図75に示すステップS622、S625と同様の処理を実行することなどにより、全ステージに共通の区分演出制御パターンにより全ステージに共通の態様で飾り図柄の可変表示を開始する。また、区分演出組合せパターンでの設定に応じて、飾り図柄の可変表示中において、ステージX1又はステージX2であれば「擬似連」の可変表示演出を実行する区分演出制御パターンを選択する一方で、ステージY1又はステージY2であれば「擬似連」の可変表示演出を実行しない区分演出制御パターンを選択する。そして、ステージY1及びステージY2といった擬似連不能ステージ群に分類されるステージでは、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンが指定されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでのリーチ時間が、ステージX1及びステージX2といった擬似連可能ステージ群に分類されるステージにおけるリーチ時間よりも、長くなるように設定される。なお、音声出力基板70やランプドライバ基板35は、演出制御基板80からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板80と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板80では、例えば演出制御用CPU101により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声出力基板70やランプドライバ基板35が備える機能を、演出制御基板80に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声出力基板70やランプドライバ基板35となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板80と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU101により図56のステップS505にてセットした演出制御パターンに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板80から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図4に示す構成において、音声出力基板70に搭載されたマイクロコンピュータやランプドライバ基板35に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU101が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、演出表示装置9における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ27における音声出力動作の制御内容を決定するための処理、枠LED28及び装飾LED25といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、大当り種別決定用の乱数値MR2を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる可変表示パターン種別や可変表示パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の可変表示パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、可変表示パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の可変表示パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。そして、始動条件の成立時に特図判定結果が「突然時短」や「突然通常」となることが特定された場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、同様の保留表示態様に決定したり、突確小当り演出及び突確小当り継続演出のいずれかを実行するための変動中演出パターンに付された演出コードを決定したりすればよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御される場合には、15ラウンド大当り状態に制御される場合とは異なる演出態様での演出動作が可能となり、また、2ラウンド大当り状態に制御されることを認識できるようにして、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高めて始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、可変表示時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「確変」と「突確」ののいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出表示装置9の表示画面において、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rが設けられ、各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて1個の飾り図柄が停止表示されることで、予め定められた1個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにて「上段」、「中段」、「下段」の3カ所に飾り図柄を停止表示可能とし、5個あるいは8個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるようにしてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。