JP2009219232A - 電源装置、およびこれを用いた電源システム - Google Patents

電源装置、およびこれを用いた電源システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の電圧出力が得られるとともに、小形、軽量、低コスト化を図ることが可能な電源装置、これを用いた電源システムを提供する。
【解決手段】電源装置PSは、エネルギ供給手段BatHVから供給される電力を安定化された直流電圧にして出力する電圧安定化手段200と、この電圧安定化手段200からの出力電圧を基準として略n倍および/または略1/n倍(nは整数)にした複数の電圧にして出力する多倍圧DC/DC電力変換回路100とで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、定格電圧の異なる複数の電気負荷に給電するため、主電源の電圧や発電機の出力電圧を変換した複数の電圧出力を得ることができる電源装置、およびこれを用いた電源システムに関する。
一般に、ハイブリッド自動車や電気自動車においては、駆動用モータに給電する高電圧の主電源や発電機の出力を利用して、その電力を、例えば灯火電装品、空調コンプレッサ、ヒータなどの電装機器や走行制御装置などの制御回路といった各種の電気負荷への給電として使用する。その場合、主電源の電圧や発電機の出力電圧と、上記の電装機器や制御回路等の各種の電気負荷の定格電圧とは大きく異なるため、主電源の電圧や発電機の出力電圧を変換して各種電気負荷の定格電圧に適合した複数の電圧出力を得ることが必要となる。
そこで、従来技術では、高電圧の主電源の電圧とは定格電圧が異なる各種の電気負荷に給電するために、主電源に対して、各種の電気負荷に個別に対応して、各電気負荷に適合した複数の電圧出力に変換する複数のDC/DCコンバータを設けるとともに、各DC/DCコンバータに対して個別に副電源(バッテリ)を設け、各々のDC/DCコンバータからの出力電圧により副電源を充電するとともに、各種の電気負荷に給電するようにした電源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−200902号公報
上記の特許文献1に示された電源装置は、複数の電圧出力を得るためには、電圧出力毎に個別にDC/DCコンバータを設ける必要がある。このため、電源装置の全体の体積が大きく、またその重量も重くなり、小型化を図ることが難しい。特に、電気自動車にこの電源装置を設けた場合には、電気自動車の総重量が大きくなるので、エネルギ効率が悪化して1回の充電当たりの走行距離が短くなり、また、電源装置の体積が大きくなることにより居住スペースが狭くなる。しかも、各DC/DCコンバータ毎に電圧制御用の制御回路が必要となり、その結果、各々のDC/DCコンバータの容積が大きくなるとともに、制御回路全体のコストも高くなるといった課題がある。
本発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、定格電圧の異なる複数の電気負荷に給電するために複数の電圧出力を得ることができるとともに、小形、軽量、低コスト化を図ることが可能な電源装置、およびこれを用いた電源システムを提供することを目的としている。
本発明による電源装置は、バッテリや発電機などのエネルギ供給手段からの電力を安定化された直流電圧にして出力する電圧安定化手段と、この電圧安定化手段からの出力電圧を基準として略n倍および/または略1/n倍(nは整数)の複数の電圧にして出力する多倍圧DC/DC電力変換手段とから構成されていることを特徴としている。
そして、この電源装置を、自動車、ハイブリッド自動車、または電気自動車の内のいずれか一つに電源系統として設けて電源システムを構成している。
本発明による電源装置は、電圧安定化手段で基準となる電圧が所定の値になるように安定化させ、次いで、多倍圧DC/DC電力変換手段で、電圧安定化手段からの出力電圧を基準として略n倍および/または略1/n倍(nは整数)の複数の電圧にして出力する。したがって、従来技術のように、各種の電気負荷の定格電圧に適合するように、電圧出力毎に個別にDC/DCコンバータを設ける必要はなく、電圧安定化手段と多倍圧DC/DC電力変換手段の2つのみで電源装置を構成することができる。このため、従来に比べて装置の小形、軽量化を図れるとともに、電圧制御用の制御回路の数も削減でき、低コスト化を実現することが可能となる。
そして、この電源装置を、自動車、ハイブリッド自動車、または電気自動車の電源系統として設ければ、これらの車両の電源システムを小型化、低コスト化することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における電源システムの全体を示す構成図である。
この実施の形態1の電源システムは、ハイブリッド自動車の電気駆動系に適用されるもので、電源装置PSと、バッテリBat1、Bat2、Bat3と、電気負荷601、602、603と、高圧バッテリBatHVと、インバータ300と、モータジェネレータ400と、エンジン500から構成されている。そして、電源装置PSは、多倍圧DC/DC電力変換手段としての多倍圧DC/DC電力変換回路100と、電圧安定化手段としての電圧安定化部200とからなる。
まず、ハイブリッド自動車の電気駆動系の全体構成について説明する。
エンジン500の回転軸は、機械的にハイブリッド自動車の車軸(図示せず)とモータジェネレータ400の回転軸(回転子)と接続されている。モータジェネレータ400は、3相の固定子巻線が接続された電圧端子40U、40V、40Wを備えている。インバータ300は、3相分の交流電圧端子30U、30V、30W、および2つの直流電圧端子30H、30Lを備えている。モータジェネレータ400の電圧端子40Uはインバータ300の交流電圧端子30Uと、電圧端子40Vは交流電圧端子30Vと、電圧端子40Wは交流電圧端子30Wと接続されている。
電圧安定化部200は、2つの直流入力電圧端子20MH、20ML、および2つの直流出力電圧端子20BH、20BLを備えている。インバータ300の直流電圧端子30Hは、高圧バッテリBatHVの正極電圧端子と、電圧安定化部200の直流入力電圧端子20MHとに接続され、インバータ300の直流電圧端子30Lは高圧バッテリBatHVの負極電圧端子と、電圧安定化部200の直流入力電圧端子20MLとに接続されている。
多倍圧DC/DC電力変換回路100は、2つの直流入力電圧端子10MH、10ML、および4つの直流出力電圧端子10B3、10B2、10B1、10BLを備えている。電圧安定化部200の直流出力電圧端子20BHは、多倍圧DC/DC電力変換回路100の直流入力電圧端子10MHに接続され、直流出力電圧端子20BLは、直流入力電圧端子10MLに接続されている。多倍圧DC/DC電力変換回路100の直流出力電圧端子10B3は、バッテリBat3の正極端子と電気負荷603の正電圧側端子に接続されている。直流出力電圧端子10B2は、バッテリBat2の正極端子と電気負荷602の正電圧側端子に接続され、直流出力電圧端子10B1は、バッテリBat1の正極端子と電気負荷601の正電圧側端子に接続されている。バッテリBat3、Bat2、Bat1の負極端子と、各電気負荷603、602、601の負電圧側端子は、いずれも多倍圧DC/DC電力変換回路100の直流出力電圧端子10BLに共通に接続されて接地されている。また、多倍圧DC/DC電力変換回路100の直流出力電圧端子10B1の電圧(バッテリBat1の電圧)は、電圧安定化部200内の制御回路202(図3参照)に入力されている。
次に、電源装置PSの動作の概略について説明する。
電源装置PSは、高圧バッテリBatHVからの直流電圧を安定化された3種類の直流電圧Vout1、Vout2、Vout3に変換して、バッテリBat1、Bat2、Bat3を充電するとともに、各電気負荷601、602、603を駆動する。
電圧安定化部200は、高圧バッテリBatHVの端子20MH、20HL間に発生している直流電力を所望の安定化された電圧値に降圧調整して多倍圧DC/DC電力変換回路100に供給する。この場合、多倍圧DC/DC電力変換回路100の直流出力電圧端子10B1、10BL間の電圧が所定の電圧値Vout1になるように、その両端子10B1、10BL間で検出した電圧に基づいて電圧安定化部200の直流出力電圧端子20BH、20BL間の電圧が調整される。
多倍圧DC/DC電力変換回路100の10B2−10BL間の出力電圧をVout2、10B3−10BL間の出力電圧をVout3、10B1−10BL間の出力電圧をVout1とすると、これらの関係は、ほぼVout2=2×Vout1、Vout3=3×Vout1となっている(詳細は後述)。
各バッテリBat1、Bat2、Bat3は、多倍圧DC/DC電力変換回路100を介して充電され、また、電気負荷601、602、603はこれらの各バッテリBat1、Bat2、Bat3から供給される電力によって駆動される。この実施の形態1の場合の各使用電圧は、例えばバッテリBat1と電気負荷601はVout1=14V、バッテリBat2と電気負荷602はVout2=28V、バッテリBat3と電気負荷603はVout3=42Vである。
各バッテリBat1、Bat2、Bat3の構成の一例を図2に示す。バッテリBat1は1つのセルから構成され、充電電圧は14Vとなっている。バッテリBat2は2つのセルが直列接続された構成をなし、充電電圧は28Vとなっている。バッテリBat3は3つのセルが直列接続された構成をなし、充電電圧は42Vとなっている。バッテリBat1〜Bat3は鉛バッテリであり、充電電圧を一定に制御することによりバッテリへの充電を行なう。よって、この場合、複数のバッテリへの充電制御は、3つのバッテリのうち1つの電圧を所定の値になるように制御することにより、簡単に行なうことができる。
各バッテリBat1〜Bat3は、エネルギ密度は劣るが電気二重層キャパシタのような、電圧での充電制御が可能なエネルギ蓄積源で代替することもできる。また、高圧バッテリBatHVからエネルギを供給することができることから、各バッテリBat1〜Bat3が無くてもハイブリッド自動車の電源システムを動作させることはできる。もちろん、エンジンだけでの車両の走行を可能とするために(高圧バッテリBatHVが何らかの理由で動作しなかった場合)、高圧バッテリBatHVとバッテリBat1〜Bat3の内どれか1つとの組み合わせた電源システムとすることも可能である。
なお、電気負荷601はオーディオやカーナビゲーションシステムやラジオや制御装置等であり、また、電気負荷602は灯火系電装品等であり、また、電気負荷603は電動パワーステアリングやヒータやウォーターポンプ等である。
エネルギ供給手段としての高圧バッテリBatHVは、上記のように電源装置PSを介して、各電気負荷の駆動や各バッテリの充電を行なったり、インバータ300を介してモータジェネレータ400を駆動したり、モータジェネレータ400により発電されたエネルギを吸収する役割がある。なお、この実施の形態1の場合、高圧バッテリBatHVの電圧は100Vとなっている。
インバータ300は、モータジェネレータ400を駆動するために、バッテリBatHVの直流電力を3相の交流電力に変換してモータジェネレータ400へ出力したり、モータジェネレータ400により発電された3相交流電力を直流電力に変換して高圧バッテリBatHVへ出力している。
モータジェネレータ400は、インバータ300からの3相交流電力により固定子巻き線に電流が流れると回転子が回転駆動される。回転子と車軸は機械的に接続されているため、車輪が回転し車両が走行動作する。また、車軸はエンジン500とも機械的に接続されているため、エンジン500の動力や車両が停止する時の制動力により回転子が外部から回転され、モータジェネレータ400の交流電圧端子には3相の交流電力が発生する。
以上のように、この実施の形態1の電源システムに使用される電源装置PSは、従来技術のように、各種の電気負荷の定格電圧に適合するように、電圧出力毎に個別にDC/DCコンバータを設ける必要はなく、電圧安定化部200と多倍圧DC/DC電力変換回路100の2つの手段のみで各種の電気負荷の定格電圧に適合した複数の電圧出力を得ることができる。このため、装置の小形、軽量化を図ることができるとともに、低コスト化を図ることが可能となる。
なお、本発明の実施の形態1の場合、高圧バッテリBatHVからモータジェネレータ400をインバータ300を介して駆動するので、バッテリBatHVの電圧が変動する。このため、高圧バッテリBatHVの電圧を電圧安定化部200により電圧を予め安定化して多倍圧DC/DC電力変換回路100に出力している。しかし、モータジェネレータ400の駆動の必要が無い場合、すなわち、モータジェネレータ400からの発電電力によりバッテリBat1〜Bat3を充電するだけの自動車用の電気システムの場合、高圧バッテリBatHVを省略できるとともに、モータジェネレータ400の出力電圧はインバータ300で調整可能であるので、図1の構成における電圧安定化部200も同時に省略することが可能である。
また、この実施の形態1の場合、エンジン500とモータジェネレータ400とで車両を動作させるハイブリッド自動車の電気駆動系に適用した場合であるが、エンジンの無いモータジェネレータ400のみで車両を動作させる、電気自動車に電源システムを適用してもよい。その場合には、図1の構成においてエンジン500が省かれる。
次に、電源装置PSを構成する電圧安定化部200の詳細について図3を参照して説明する。
この電圧安定化部200は、一般的な降圧形の非絶縁型DC/DC電力変換回路と同じ構成のものであって、主回路201と制御回路202とを備える。主回路201は、IGBTSwと、ダイオードDi1と、ダイオードDi2と、磁気回路部品としてのインダクタLcとを有する。ダイオードDi1は、そのアノード端子がIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)Swのエミッタ端子に接続され、カソード端子がIGBTSwのコレクタ端子に接続されている。IGBTSwは、そのコレクタ端子が直流入力電圧端子20MHに接続され、またエミッタ端子がダイオードDi2のカソード端子とインダクタLcの一方の端子が接続されている。ダイオードDi2のアノード端子は、直流入力電圧端子20MLと直流出力電圧端子20BLが接続されている。インダクタLcの他方の端子は、直流出力電圧端子20BHに接続されている。IGBTSwのゲート端子には、制御回路202からのゲート駆動信号Gateが入力される。制御回路202には、多倍圧DC/DC電力変換回路100の直流出力電圧端子10B1の電圧Vout1が入力される。
上記構成を有する電圧安定化部200の動作について説明する。
制御回路202は、多倍圧DC/DC電力変換回路100の出力電圧Vout1(10B1−10BL間の電圧)を検出する。そして、この検出された電圧Vout1と目標の電圧(この場合は14V)とを比較して、IGBTSwのゲート端子に入力するゲート信号のデューティー比を決める。ゲート信号は、目標電圧よりも検出電圧が小さい場合は、デューティー比が大きく調整され、目標電圧よりも検出電圧が大きい場合は、デューティー比が小さく調整される。
このゲート信号はIGBTSwのゲート端子に入力される。そして、制御回路202によってゲート信号のデューティー比が上記のように変化されることにより、この電圧安定化部200は、直流入力電圧端子20MH−20ML間に入力された電圧V1を、IGBTSwの、直流出力電圧端子20BH−20BL間に電圧V2として降圧調整して出力する。このとき、電圧V2は14Vの4倍の約56Vに調整されることになる。その理由は、後段の多倍圧DC/DC電力変換回路100の回路構成が、電圧V2(56V)を1/4倍、2/4倍、3/4倍の各電圧に降圧して出力するためである。なお、この電圧安定化部200の動作原理は既に公知であるから、ここでは詳しい説明は省略する。
なお、ここでの電圧安定化部200は、1次側と2次側が絶縁されていない非絶縁型DC/DC電力変換回路としたが、トランスを用いて1次側と2次側を絶縁したDC/DC電力変換回路を用いることも可能である。この構成の場合、高圧側と低圧側が電気的に絶縁されるため、感電の危険を軽減したハイブリッド自動車の構成にし易くできるので、安全性が向上するといったメリットがある。
次に、多倍圧DC/DC電力変換回路100の具体的な構成について、図4を参照して説明する。
この多倍圧DC/DC電力変換回路は、主回路101(同図(a))と、ゲート駆動信号発生回路102(同図(b))とを備え、主回路101はゲート駆動信号発生回路102から与えられるゲート駆動信号により駆動制御される。
そして、この主回路101は、直流入力電圧端子10MH−10ML間に入力された電圧V2(約56V)を、約1/4倍に降圧された電圧Vout1(14V)にして直流出力電圧端子10B1−10BL間に出力し、また、約2/4倍に降圧された電圧Vout2(28V)にして直流出力電圧端子10B2−10BL間に出力し、さらに、約3/4倍に降圧された電圧Vout3(42V)にして直流出力電圧端子10B3−10BL間に出力する。
この場合の主回路101は、低圧側と高圧側のスイッチング素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)(Mos4L、Mos4H)を直列接続したものを、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3、Cs4の両端子間に並列に接続してなる4段の回路A1、A2、A3、A4を有し、各回路A1〜A4が順次直列に接続されている。なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
そして、各回路A1、A2、A3、A4内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、所定の1つの回路A1の中間端子と、他の各回路A2、A3、A4の各中間端子との間に、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr13、Cr14およびインダクタLr12、Lr13、Lr14を直列に接続してなるエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13、LC14がそれぞれ接続されている。そして、各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
次に、この多倍圧DC/DC電力変換回路100内の接続状態の詳細について説明する。
平滑コンデンサCs1の低電圧側端子は、直流入出力電圧端子10MLと10BLに接続されている。平滑コンデンサCs1の高電圧側端子は、直流出力電圧端子10B1と平滑コンデンサCs2の低電圧側端子に接続されている。平滑コンデンサCs2の高電圧側端子は、直流出力電圧端子10B2と平滑コンデンサCs3の低電圧側端子に接続されている。平滑コンデンサCs3の高電圧側端子は、直流出力電圧端子10B3と平滑コンデンサCs4の低電圧側端子に接続されている。平滑コンデンサCs4の高電圧側端子は、直流入力電圧端子10MHに接続されている。
Mos1Lのソース端子は直流入出力電圧端子10MLと10BLに、また、Mos1Hのドレイン端子とMos2Lのソース端子とは平滑コンデンサCs1の高電圧側端子にそれぞれ接続されている。Mos2Hのドレイン端子とMos3Lのソース端子とは平滑コンデンサCs2の高電圧側端子に接続されている。Mos3Hのドレイン端子とMos4Lのソース端子とは平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続され、またMos4Hのドレイン端子は平滑コンデンサCs4の高電圧側端子に接続されている。LC直列体LC12の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos2LとMos2Hとの接続点に接続されている。LC直列体LC13の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos3LとMos3Hとの接続点に接続されている。LC直列体LC14の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos4LとMos4Hとの接続点に接続されている。
MOSFET(Mos1L〜Mos4H)の各ゲート端子には、ゲート駆動信号発生回路102からそれぞれゲート駆動信号G1L〜G4Hが供給される。(G1L、G1H)と(Mos1L、Mos1H)、(G2L、G2H)と(Mos2L、Mos2H)、(G3L、G3H)と(Mos3L、Mos3H)、および(G4L、G4H)と(Mos4L、Mos4H)は互いが対応している。各ゲート駆動信号は、対応するMOSFETのソース端子電圧を基準とした電圧信号になっている。ゲート駆動のタイミングは、G1LとG2LとG3LとG4Lは同じであり、また、G1HとG2HとG3HとG4Hは同じとなっている。すなわち、高電圧側MOSFETに関しては全ての動作タイミングが同じであり、また、低電圧側MOSFETに関しては全ての動作タイミングが同じである。
次に、上記構成を有する多倍圧DC/DC電力変換回路100の動作について説明する。
上述したように、主回路101は、直流入力電圧端子10MH−10ML間に入力された電圧V2(約56V)を、約1/4倍、約2/4倍、約3/4倍にそれぞれ降圧された電圧Vout1(14V)、Vout2(28V)、Vout3(42V)を出力するが、この降圧動作において、3つの各回路A2、A3、A4はインバータ回路として動作し、1つの回路A1はインバータ回路A4〜A2で駆動された電流を整流してエネルギを低電圧側へ移行する整流回路として動作する。
この場合、電圧安定化部200の制御回路202は、多倍圧DC/DC電力変換回路100の出力電圧Vout1が常に一定になるようにフィードバック制御し、また、多倍圧DC/DC電力変換回路100内において入力電圧V2が電圧Vout1〜Vout3に降圧した電力として移行されることから、入力電圧V2は、出力電圧Vout1(14V)の4倍の電圧56Vよりもやや大きな値となっている。
図5は、高電圧側と低電圧側の各MOSFETに与えられる各ゲート駆動信号、ならびにインバータ回路A2〜A4および整流回路A1内の高圧側と低圧側の各MOSFET(Mos2H〜Mos4H、Mos1H)、(Mos2L〜Mos4L、Mos1L)に流れる電流の相互関係を示すタイミングチャートである。
図5に示すように、各ゲート駆動信号は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13、LC14で定まる共振周期Tを1周期とした場合、デューティ比が約50%のオンオフ信号である。そして、各MOSFETはゲート駆動信号がハイ電圧でオンする。
高圧側MOSFETへのゲート駆動信号により各回路A2〜A4、A1の高圧側MOSFETであるMos2H、Mos3H、Mos4H、Mos1Hがオン状態となると、電圧差があるため、各平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す各経路をそれぞれ経由して各コンデンサCr12、Cr13、Cr14に移行する。
・Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Cr14⇒Lr14⇒Mos1H
・Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Cr13⇒Lr13⇒Mos1H
・Cs2⇒Mos2H⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos1H
次いで、低圧側MOSFETへのゲート駆動信号により各回路A2〜A4、A1の低圧側MOSFETであるMos2L、Mos3L、Mos4L、Mos1Lがオン状態となると、電圧差があるため、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14に充電されたエネルギが、以下に示す各経路をそれぞれ経由して各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に移行する。
・Cr14⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L⇒Lr14
・Cr13⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L⇒Lr13
・Cr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L⇒Lr12
このように、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14の充放電により、各平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4から平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3にエネルギが移行する。そして、直流入力電圧端子10MH−10ML間に入力された電圧V2(約56V)を、約1/4倍の電圧Vout1(14V)に降圧して直流出力電圧端子10B1−10BL間に出力し、また、約2/4倍の電圧Vout2(28V)に降圧して直流出力電圧端子10B2−10BL間に出力し、さらに、約3/4倍の電圧Vout3(42V)に降圧して直流出力電圧端子10B3−10BL間に出力する。
この場合において、各コンデンサCr12、Cr13、Cr14には、インダクタLr12、Lr13、Lr14が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13、LC14が構成されているので、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、スイッチング素子の状態が変化(オン⇔オフ)するときの過渡的な損失が無く、このため、大きなエネルギ量を効率よく移行することができる。しかも、整流回路A1のスイッチング素子としてMOSFETを用いているため、ダイオードを用いたものに比べて導通損失を低減でき、電力変換効率を向上することができる。
このような工夫により、この多倍圧DC/DC電力変換回路100は、効率の点で優れているため、回路を冷却するための放熱器が小さくなることから小形化が可能である。また、スイッチング素子のスイッチング時の過渡的な損失が無いため、スイッチングの周波数を高く設定することができる。その結果、各LC直列体LC12、LC13、LC14の共振周波数を大きくでき、エネルギ移行用のインダクタとコンデンサのインダクタンス値と容量値を小さく設定することができるので、これら回路素子も小形化できる。よって、この多倍圧DC/DC電力変換回路100を非常に小形化することができる。
なお、ここでは整流回路として動作する回路A1をMOSFETで構成したが、ダイオードで構成しても同様の動作が実現できる。ダイオードは導通時の電圧降下が大きいので、電力損失がやや大きくなり、効率もやや悪化する反面、MOSFETのゲート端子を駆動するための回路素子が不要になるといったメリットがある。
また、この多倍圧DC/DC電力変換回路100は、エネルギ移行用の素子としてインダクタとコンデンサとからなるLC直列体LC12、LC13、LC14を利用したが、コンデンサのみでも同様の動作が実現できる。ただし、この場合、エネルギの移行量が小さくなることと、回路内を流れる電流の実効値が大きくなることから、電力損失は大きくなり効率が悪化する。コンデンサのみの構成は、小形化の面で不利となるものの、制御回路部分を小さく、かつ低コストにできるメリットがある。
ところで、従来の電圧調整機能を備えた3つの各DC/DCコンバータが、いずれも図3に示したこの実施の形態1の電圧安定化部200と同じ構成のもの、つまりエネルギ蓄積用のインダクタを有する非絶縁型DC/DC電力変換回路と同じ構成であるとすると、従来の各DC/DCコンバータに使用されるインダクタを3つ合わせた大きさと、この実施の形態1の電圧安定化部200に使用される1つのインダクタLcの大きさとが問題となる。
すなわち、従来およびこの実施の形態1のいずれの電源装置においても、インダクタの装置全体に占める容積の割合が大きいので、従来の各DC/DCコンバータに使用されるインダクタを3つ合わせたものと、この実施の形態1の電圧安定化部200に使用されるインダクタLcの大きさとが略同じになるならば、本発明の電源装置PS全体を小形化できるとは一概に言い難い。
そこで、各バッテリBat1〜Bat3へ供給する電力の総和は従来の場合もこの実施の形態1の場合も同じであるとすると、従来の3つのDC/DCコンバータが扱う電力量と、この実施の形態1の電圧安定化部200が扱う電力量は同じになるので、これを前提として、インダクタの大きさを見積もって比較してみることとする。なお、以下では従来の3つのDC/DCコンバータをそれぞれ従来回路と、この実施の形態1における電圧安定化部200の回路を本件回路と称することとする。
いま、従来回路の各々が扱う電力を1kW、本件回路が扱う電力はその3倍の3kWとする。すると、従来回路と本件回路の仕様は下記のようになる。
・従来回路1:入力電圧100V、出力電圧14V、電流71.4A(1kW)
・従来回路2:入力電圧100V、出力電圧28V、電流35.7A(1kW)
・従来回路3:入力電圧100V、出力電圧42V、電流23.8A(1kW)
・本件回路 :入力電圧100V、出力電圧56V、電流53.6A(3kW)
回路の駆動周波数を20kHz、電流のリプル電流を平均電流値の1/3とすると、インダクタの仕様は下記のようになる。
・従来回路1:インダクタンス値25.3μH、平均電流71.4A
・従来回路2:インダクタンス値84.7μH、平均電流35.7A
・従来回路3:インダクタンス値154μH、平均電流23.8A
・本件回路 :インダクタンス値68.8μH、平均電流53.6A
これらのインダクタの体積は下記のようになる。
・従来回路1:71.4cc
・従来回路2:60.5cc
・従来回路3:48.1cc
・本件回路 :109cc
よって、3つの従来回路1〜3のインダクタの体積の合計は180ccとなるのに対して、本件回路では109ccとなる。よって、大形部品であるインダクタの体積が従来の約60%になることが分かる。
また、従来回路でも本件回路でもIGBTやダイオードといった半導体素子の耐圧は同じものを使用するとして上記電流値をみると、従来回路の場合の半導体素子に流れる電流の合計は130.9Aである。これに対して、本件回路では53.6Aとなっている。よって、使用する半導体素子の数においても本件回路の方が少なくてよい。このサイズの差には、フィルタ部品や制御回路部品やケースや冷却器も加わることになるから、3つの従来回路と1つの本件回路とでさらにサイズ差が広がることになる。よって、本発明の電源装置PSにおいて、電圧安定化部200に多倍圧DC/DC電力変換回路100を合わせても、従来の電源装置よりもサイズは小さくなる。また、ここでは電圧出力数は3つの場合について示したが、この出力数が増えれば増えるほど、このようなサイズ効果は一層顕著になることが理解される。
実施の形態2.
図6はこの実施の形態2における電源システムの多倍圧DC/DC電力変換回路を示す回路構成図である。
この実施の形態2の電源システムの全体構成は、図1で示したものと同様である。この実施の形態2の特徴は、多倍圧DC/DC電力変換回路100を構成する主回路101(図6(a))とゲート駆動信号発生回路102(図6(b))の内、主回路101の構成の内、LC直列体の接続の仕方が実施の形態1の場合と異なっていることである。したがって、ここでは、主回路101の構成について説明し、他の部分についての説明は省略する。
この実施の形態2の多倍圧DC/DC電力変換回路100の主回路101は、実施の形態1の場合と同様に、直流入力電圧端子10MH−10ML間に入力された電圧V2(約56V)を、約1/4倍に降圧された電圧Vout1(14V)にして直流出力電圧端子10B1−10BL間に出力し、また、約2/4倍に降圧された電圧Vout2(28V)にして直流出力電圧端子10B2−10BL間に出力し、さらに、約3/4倍に降圧された電圧Vout3(42V)にして直流出力電圧端子10B3−10BL間に出力する。
ただし、実施の形態1の構成(図4)と異なる点は、各回路A1、A2、A3、A4内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、隣接する各回路、すなわち(A1,A2)(A2,A3)(A3,A4)の中間端子間にそれぞれ、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr23、Cr34およびインダクタLr12、Lr23、Lr34を直列に接続してなるエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC23、LC34が接続されていることである。
すなわち、LC直列体LC12の一端は、Mos1LとMos1Hとの接続点に接続され、他端はMos2LとMos2Hとの接続点に接続されている。LC直列体LC23の一端は、Mos2LとMos2Hの接続点に接続され、他端はMos3LとMos3Hの接続点に接続されている。LC直列体LC34の一端は、Mos3LとMos3Hの接続点に接続され、他端はMos4LとMos4Hの接続点に接続されている。そして、各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。図6におけるその他の構成は、図4に示した実施の形態1のものと同じである。
次に、上記構成を有する主回路101の動作について説明する。
上述したように、主回路101は、直流入力電圧端子10MH−10ML間に入力された電圧V2(約56V)を、約1/4倍、約2/4倍、約3/4倍にそれぞれ降圧された電圧Vout1(14V)、Vout2(28V)、Vout3(42V)を出力するが、この降圧動作の場合、一つの回路A4はインバータ回路として動作し、他の回路A1〜A3は整流回路として動作する。この整流回路A1〜A3の内、回路A1は実質的に整流のために用いられるが、他の回路A2、A3は、MOSFET(Mos2L、Mos2H、Mos3L、Mos3H)のオンオフ動作により、コンデンサCr12、Cr23へのエネルギ移行も行うので、インバータ回路の役割もなす。
制御回路102から出力される高電圧側、低電圧側のゲート駆動信号は、上記実施の形態1と同様であり、各回路A1〜A4内のMOSFETに流れる電流と、ゲート駆動信号との関係も上記実施の形態1(図5)で示したものと同様である。
なお、この実施の形態2の場合も実施の形態1の場合と同様、入力された電圧V2の電力は、電圧Vout1〜Vout3に降圧した電力として移行されることから、電圧V2は、電圧Vout1(14V)の4倍の電圧56Vよりもやや大きな値となっている。
高圧側MOSFETへのゲート駆動信号により、各回路A2〜A4、A1の高圧側MOSFETであるMos2H、Mos3H、Mos4H、Mos1Hがオン状態となると、電圧差があるため、各平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す各経路をそれぞれ経由して各コンデンサCr12、Cr23、Cr34に移行する。
・Cs2⇒Cs3⇒Cs4⇒Mos4H⇒Cr34⇒Lr34⇒Cr23⇒Lr23⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos1H
・Cs2⇒Cs3⇒Mos3H⇒Cr23⇒Lr23⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos1H
・Cs2⇒Mos2H⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos1H
次いで、低圧側MOSFETへのゲート駆動信号により、各回路A2〜A4、A1の低圧側MOSFETであるMos2L、Mos3L、Mos4L、Mos1Lがオン状態となると、電圧差があるため、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34に充電されたエネルギが、以下に示す各経路をそれぞれ経由して各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3に移行する。
・Cr12⇒Lr23⇒Cr23⇒Lr34⇒Cr34⇒Mos4L⇒Cs3⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L⇒Lr12
・Cr12⇒Lr23⇒Cr23⇒Mos3L⇒Cs2⇒Cs1⇒Mos1L⇒Lr12
・Cr12⇒Mos2L⇒Cs1⇒Mos1L⇒Lr12
このように、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34の充放電により、各平滑コンデンサCs2、Cs3、Cs4から各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3にエネルギが移行する。そして、直流入力電圧端子10MH−10ML間に入力された電圧V2を、約1/4倍に降圧された電圧Vout1(14V)にして直流出力電圧端子10B1−10BL間に出力し、また、約2/4倍に降圧された電圧Vout2(28V)にして直流出力電圧端子10B2−10BL間に出力し、さらに、約3/4倍に降圧された電圧Vout3(42V)にして直流出力電圧端子10B3−10BL間に出力する。
この場合において、各コンデンサCr12、Cr23、Cr34には、インダクタLr12、Lr23、Lr34が直列に接続されてLC直列体LC12、LC23、LC34が構成されているので、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、スイッチング素子の状態が変化(オン⇔オフ)するときの過渡的な損失が無く、このため、大きなエネルギ量を効率よく移行することができる。しかも、整流回路A1〜A3のスイッチング素子としてMOSFETを用いているため、ダイオードを用いたものに比べて導通損失を低減でき、電力変換効率を向上することができる。
このような工夫により、この多倍圧DC/DC電力変換回路100は、効率の点で優れているため、回路を冷却するための放熱器が小さくなることから小形化が可能である。また、スイッチング素子のスイッチング時の過渡的な損失が無いため、スイッチングの周波数を高く設定することができる。その結果、各LC直列体LC12、LC23、LC34の共振周波数を大きくでき、エネルギ移行用のインダクタとコンデンサのインダクタンス値と容量値を小さく設定することができるので、これら回路素子も小形化できる。よって、この多倍圧DC/DC電力変換回路100を非常に小形化することができる。
なお、ここでは整流回路として動作する回路A1〜A3をMOSFETで構成したが、ダイオードで構成しても同様の動作が実現できる。ダイオードは導通時の電圧降下が大きいので、電力損失がやや大きくなり、効率もやや悪化する反面、MOSFETのゲート端子を駆動するための回路素子が不要になるといったメリットがある。
また、この多倍圧DC/DC電力変換回路100は、エネルギ移行用の素子としてインダクタとコンデンサとからなるLC直列体LC12、LC23、LC34を利用したが、コンデンサのみでも同様の動作が実現できる。ただし、この場合、エネルギの移行量が小さくなることと、回路内を流れる電流の実効値が大きくなることから、電力損失は大きくなり効率が悪化する。このため、コンデンサのみの構成は、小形化の面で不利となるものの、制御回路部分を小さく、かつ低コストにできるメリットがある。
実施の形態3.
図7は本発明の実施の形態3における電源システムの全体を示す構成図である。
この実施の形態3の電源システムは、自動車の電気駆動系に適用されるもので、電源装置PSと、バッテリBat1、Bat2、Bat3と、電気負荷601、602、603と、エンジン500とから構成されている。そして、電源装置PSは、多倍圧DC/DC電力変換手段としての多倍圧DC/DC電力変換回路110と、電圧安定化手段と発電手段とを兼ね備えたオルタネータ610とからなる。
まず、自動車の電気システムの電気駆動系の全体構成について説明する。
エンジン500の回転軸は、オルタネータ610の回転軸(回転子)とベルト等で機械的に接続されている。多倍圧DC/DC電力変換回路110は、2つの直流入力電圧端子11MH、11ML、および4つの直流出力電圧端子11B3、11B2、11B1、11BLを備えている。オルタネータ610は、2つの直流出力電圧端子61H(高圧側)、61L(低圧側)を備えており、一方の直流出力電圧端子61Hが直流入力電圧端子11MHに、他方の直流出力電圧端子61Lが直流入力電圧端子11MLにそれぞれ接続されている。
そして、直流出力電圧端子11B3は、バッテリBat3の正極端子と電気負荷603の正電圧側端子に接続されている。直流出力電圧端子11B2は、バッテリBat2の正極端子と電気負荷602の正電圧側端子に接続され、直流出力電圧端子11B1は、バッテリBat1の正極端子と電気負荷601の正電圧側端子に接続されている。バッテリBat3、Bat2、Bat1の負極端子と、電気負荷603、602、601の負電圧側端子はいずれも、多倍圧DC/DC電力変換回路110の直流出力電圧端子11BLに共通に接続されて接地されている。
多倍圧DC/DC電力変換回路110の11B2−11BL間の出力電圧をVout2、11B3−11BL間の出力電圧をVout3、11B1−11BL間の出力電圧をVout1とすると、これらの関係は、実施の形態1、2と同様に、略Vout2=2×Vout1、Vout3=3×Vout1となっている。
各バッテリBat1、Bat2、Bat3は、多倍圧DC/DC電力変換回路110を介して充電され、また、各電気負荷601、602、603は、各バッテリBat1、Bat2、Bat3から供給される電力によって駆動される。この実施の形態3の場合の各使用電圧は、実施の形態1、2と同様、バッテリBat1と電気負荷601はVout1=14V、バッテリBat2と電気負荷602はVout2=28V、バッテリBat3と電気負荷603はVout3=42Vである。
各バッテリBat1、Bat2、Bat3の構成も実施の形態1と同様(図2)である。したがって、この場合も複数のバッテリへの充電制御は、3つのバッテリBat1、Bat2、Bat3の内の1つの電圧を所定の値になるように制御することにより、簡単に行なうことができる。
この実施の形態3においても、バッテリBat1〜Bat3は、エネルギ密度は劣るが電気二重層キャパシタのような、電圧での充電制御が可能なエネルギ蓄積源で代替することもできる。また、始動時には始動用セルモータを動作させるのにバッテリの1つは必要なので、各バッテリBat1〜Bat3の内のどれか1つがあれば、この自動車の電源システムを動作させることができる。なお、各電気負荷601、602、603は実施の形態1の場合と同様である。
次に、電源装置PSを構成するオルタネータ610の詳細について、図8を参照して説明する。
オルタネータ610は、発電とその発電量(発電電圧)を調整する発電部611と、発電により発生した3相の交流電力を直流電力に変換する整流回路部612と、発電量を制御するためのゲート駆動信号を生成する制御回路613とから構成されている。
上記の発電部611は、界磁巻線KCLを備えた回転子と、界磁巻線KCLに界磁電流を供給する回路614と、U相、V相、W相の巻線を回転子の外周部に備えた固定子とから構成される。
そして、界磁電流を供給する回路614は、MOSFETMosxとダイオードDixとからなる。界磁巻線KCLの一端はダイオードDixのカソード端子に接続されるとともに、直流出力電圧端子61Hを介して図示しないバッテリに接続され、他端はダイオードDixのアノード端子に接続されるとともに、MOSFETMosxのドレイン端子に接続されている。MOSFETMosxのソース端子は接地され、また、ゲート端子は制御回路613に接続されている。制御回路613には、直流出力電圧端子61Hの電圧V2が入力されている。
整流回路部612は、6つのダイオードDiUH、DiUL、DiVH、DiVL、DiWH、DiWLからなり、その内のダイオードDiUH、DiVH、DiWHのカソード端子は直流出力電圧端子61Hに接続され、またダイオードDiUL、DiVL、DiWLのアノード端子は直流出力電圧端子61Lに接続されている。ダイオードDiUHのアノードとDiULのカソードは互いに接続されて固定子のU相の巻線の一端に接続されている。ダイオードDiVHのアノードとDiVLのカソードは互いに接続されて固定子のV相の巻線の一端に接続されている。ダイオードDiWHのアノードとDiWLのカソードは互いに接続されて固定子のW相の巻線の一端に接続されている。
次に、上記構成を有するオルタネータ610の動作について説明する。
制御回路613は、オルタネータ610の出力電圧として検出される電圧V2が目標の電圧値になるように、ゲート駆動信号のデューティー比を調整し、その調整されたゲート駆動信号によりMOSFETMosxを駆動する。この場合のゲート駆動信号は、目標電圧よりも検出電圧が小さい場合は、デューティー比が大きく調整され、目標電圧よりも検出電圧が大きい場合は、デューティー比が小さく調整される。
MOSFETMosxのスイッチング動作が上記のように制御されると、界磁巻線KCLに流れる電流の大きさが制御され、界磁巻線KCLを備えた回転子が発生する磁束の量が制御される。そして、この回転子の発生磁束の量に応じて、U相、V相、W相の固定子巻線に誘起される交流電圧(交流電力)が変化する。誘起されたU相、V相、W相の交流電圧は、整流回路部612によって直流電圧(直流電力)に変換され、直流出力電圧端子61H−61L間に電圧V2として出力される。このようにして、オルタネータ610は、出力電圧V2が目標の電圧となるように界磁電流を制御して発電電力を制御している。
次に、多倍圧DC/DC電力変換回路110の具体的な構成について図9を参照して説明する。
この多倍圧DC/DC電力変換回路110は、主回路111(図9(a))とゲート駆動信号発生回路112(図9(b))とを備え、主回路111はゲート駆動信号発生回路112から与えられるゲート駆動信号によって駆動される。
そして、この主回路111は、直流入力電圧端子11MH−11ML間に入力された電圧V2(14V)を、電圧Vout1としてそのまま直流出力電圧端子11B1−11BL間に出力し、また、約2倍に昇圧された電圧Vout2(28V)にして直流出力電圧端子11B2−11BL間に出力し、また、約3倍に昇圧された電圧Vout3(42V)にして直流出力電圧端子11B3−11BL間に出力する。
この場合の主回路111は、低圧側と高圧側の各スイッチング素子としての2つのMOSFET(Mos1L、Mos1H)(Mos2L、Mos2H)(Mos3L、Mos3H)を直列接続したものを、各平滑コンデンサCs1、Cs2、Cs3の両端子間に並列に接続してなる3段の回路A1、A2、A3を有し、これらの各回路A1、A2、A3が順次直列に接続されている。なお、各MOSFETは、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETである。
そして、各回路A1、A2、A3内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、所定の1つの回路A1の中間端子と、他の各回路A2、A3の各中間端子との間に、エネルギ移行用のコンデンサCr12、Cr13およびインダクタLr12、Lr13で構成されエネルギ移行素子として機能するLC直列体LC12、LC13がそれぞれ接続されている。この場合、各段のインダクタLrとコンデンサCrのインダクタンス値と容量値から定まる共振周期の値は、それぞれ等しくなるように設定されている。
このように、この実施の形態3の多倍圧DC/DC電力変換回路110は、3段の回路A1〜A3を備えているため、各回路A1、A2、A3内の2つのMOSFETの中間端子に接続されるLC直列体LC12、LC13も2つだけになっている。
また、この多倍圧DC/DC電力変換回路110は、オルタネータ610からの入力電圧V2を昇圧して出力する関係上、直流入出力電圧端子の接続が実施の形態1の場合と異なっている。すなわち、直流入力電圧端子11MHは、平滑コンデンサCs1の高電圧側端子に接続されるとともに、直流出力電圧端子11B1に接続されている。直流入力電圧端子11MLは、平滑コンデンサCs1の低電圧側に接続されるとともに、直流出力電圧端子11BLに接続されている。直流出力電圧端子11B2は平滑コンデンサCs2の高電圧側端子に接続され、直流出力電圧端子11B3は平滑コンデンサCs3の高電圧側端子に接続されている。
次に、上記構成を有する多倍圧DC/DC電力変換回路110の動作について説明する。
上述したように、主回路111は、直流入力電圧端子11MH−11ML間に入力された電圧V2(14V)を、約1倍、約2倍、約3倍にそれぞれ昇圧した電圧Vout1(14V)、電圧Vout2(28V)、Vout3(42V)を出力するが、この昇圧動作の場合、1つの回路A1はインバータ回路として動作し、他の回路A2、A3は、インバータ回路A1で駆動された電流を整流してエネルギを高電圧側へ移行する整流回路として動作する。
この場合、入力された電圧V2の電力は、Vout2、Vout3に昇圧した電力として移行されることから、各電気負荷が電力を消費している状態であると、出力電圧Vout2は2×V2よりもやや小さな値(0.3V程度低い値)に、また出力電圧Vout3は3×V2よりもやや小さな値(0.6V程度低い値)となっている。
図10は、高電圧側と低電圧側の各MOSFETに与えられるゲート駆動信号、ならびにインバータ回路A1および整流回路A2、A3内の高圧側と低圧側の各MOSFET(Mos1H、Mos2H〜Mos3H)、(Mos1L、Mos2L〜Mos3L)に流れる電流の相互関係を示すタイミングチャートである。
図10に示すように、各ゲート駆動信号は、LrとCrによるLC直列体LC12、LC13で定まる共振周期Tを1周期とした場合、デューティー比が約50%のオンオフ信号である。そして、各MOSFETはゲート駆動信号がハイ電圧でオンする。
低圧側MOSFETへのゲート駆動信号により、各回路A1〜A3の低圧側MOSFETであるMos1L、Mos2L、Mos3Lがオン状態となると、電圧差があるため、各平滑コンデンサCs1、Cs2に蓄えられた一部のエネルギが、以下に示す各経路をそれぞれ経由して各コンデンサCr12、Cr13に移行する。
・Cs1⇒Mos2L⇒Cr12⇒Lr12⇒Mos1L
・Cs1⇒Cs2⇒Mos3L⇒Cr13⇒Lr13⇒Mos1L
次いで、高圧側MOSFETへのゲート駆動信号により、各回路A1〜A3の高圧側MOSFETであるMos1H、Mos2H、Mos3Hがオン状態となると、電圧差があるため、各コンデンサCr12、Cr13に充電されたエネルギが、以下に示す各経路をそれぞれ経由して各平滑コンデンサCs2、Cs3に移行する。
・Cr12⇒Mos2H⇒Cs2⇒Mos1H⇒Lr12
・Cr13⇒Mos3H⇒Cs3⇒Cs2⇒Mos1H⇒Lr13
このように、コンデンサCr12、Cr13の充放電により、平滑コンデンサCs1、Cs2から平滑コンデンサCs2、Cs3にエネルギが移行する。そして、直流入力電圧端子11MH−11ML間に入力された電圧V2は、電圧Vout1としてそのまま直流出力電圧端子11B1−11BL間に出力され、約2倍に昇圧された電圧Vout2(28V)にして直流出力電圧端子11B2−11BL間に出力され、また、約3倍に昇圧された電圧Vout3(42V)にして直流出力電圧端子11B3−11BL間に出力される。
この場合において、各コンデンサCr12、Cr13には、インダクタLr12、Lr13が直列に接続されてLC直列体LC12、LC13が構成されているので、上記エネルギの移行は共振現象を利用したものとなり、スイッチング素子の状態が変化(オン⇔オフ)するときの過渡的な損失が無く、このため、大きなエネルギ量を効率よく移行することができる。しかも、整流回路A2、A3のスイッチング素子としてMOSFETを用いているため、ダイオードを用いたものに比べて導通損失を低減でき、電力変換効率を向上することができる。
このような工夫により、この多倍圧DC/DC電力変換回路111は、効率の点で優れているため、回路を冷却するための放熱器が小さくなることから小形化が可能である。また、スイッチング素子のスイッチング時の過渡的な損失が無いため、スイッチングの周波数を高く設定することができる。その結果、各LC直列体LC12、LC13の共振周波数を大きくでき、エネルギ移行用のインダクタとコンデンサのインダクタンス値と容量値を小さく設定することができるので、これら回路素子も小形化できる。よって、この多倍圧DC/DC電力変換回路111を非常に小形化することができる。
なお、ここでは、整流回路として動作する回路A2、A3をMOSFETで構成したが、ダイオードで構成しても同様の動作が実現できる。ダイオードは導通時の電圧降下が大きいので、電力損失がやや大きくなり、効率もやや悪化する反面、MOSFETのゲート端子を駆動するための回路素子が不要になるといったメリットがある。
また、この多倍圧DC/DC電力変換回路111は、エネルギ移行用の素子としてインダクタとコンデンサとからなるLC直列体LC12、LC13を利用したが、コンデンサのみでも同様の動作が実現できる。ただし、この場合、エネルギの移行量が小さくなることと、回路内を流れる電流の実効値が大きくなることから、電力損失は大きくなり効率が悪化する。このため、コンデンサのみの構成は、小形化の面で不利となるものの、制御回路部分を小さく、かつ低コストにできるメリットがある。
また、従来技術でオルタネータ610を設けた場合、このオルタネータ610に加えて14Vから28Vへ昇圧するDC/DCコンバータと、14Vから42Vに昇圧するDC/DCコンバータの2つの回路が別途必要であるのに対して、この実施の形態3では、単一の多倍圧DC/DC電力変換回路111を設けるだけで済み、また、電圧値を一定に制御するための制御回路の数も削減できるため、小型化およびコストダウンを図ることができる。
なお、この実施の形態3において、多倍圧DC/DC電力変換回路111は、各回路A1、A2、A3内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、所定の1つの回路A1の中間端子と他の各回路A2、A3の中間端子との間にLC直列体LC12、LC13を接続した形態としたが、これに限らず、例えば上記実施の形態2で説明したように、各回路A1、A2、A3内の2つのMOSFETの接続点を中間端子として、互いに隣接した各回路の中間端子間に、LC直列体LC12、LC13を接続した形態とすることもでき、同様の効果を得ることができる。
また、この実施の形態3では、オルタネータ610の出力電圧V2がバッテリBat1の定格電圧に適合させている場合について説明したが、オルタネータ610の出力電圧V2が電気負荷603の定格電圧に適合している場合には、直流入力電圧端子11MHを平滑コンデンサCs3の高電圧側に設けるようにしてもよい。その場合の多倍圧DC/DC電力変換回路111の動作は、実施の形態1、2に説明したような降圧動作となる。またオルタネータ610の出力電圧V2が電気負荷602の定格電圧に適合している場合には、直流入力電圧端子11MHを平滑コンデンサCs2の高電圧側に設けるようにしてもよい。その場合の多倍圧DC/DC電力変換回路111の動作は、Bat2からBat1への降圧動作と、Bat2からBat3への昇圧動作となる。
なお、上記の各実施の形態1〜3では、多倍圧DC/DC電力変換回路100の主回路101、111において、インバータ回路や整流回路を構成する各スイッチング素子に、ソース、ドレイン間に寄生ダイオードが形成されているパワーMOSFETを用いたが、本発明はこのような素子に限らず、例えばIGBT等、制御電極でオンオフ動作が制御できる他のスイッチング素子を適用することができる。その場合、ダイオードが逆並列接続されたものを用い、このダイオードがパワーMOSFETの寄生ダイオードの機能を果たす。これにより、上記各実施の形態1〜3と同様の制御により同様の効果が得られる。
また、実施の形態1〜3において示した入力電圧値および出力電圧値は例示であり、電気負荷に対して必要な電圧に応じて設定してもよい。
本発明の電源システムをハイブリッド自動車の電気駆動系に適用した場合の実施の形態1における全体を示す構成図である。 本発明の実施の形態1における電源システムのバッテリの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1における電源システムの電圧安定化部を示す構成図である。 本発明の実施の形態1における電源システムの多倍圧DC/DC電力変換回路の構成図である。 本発明の実施の形態1において、多倍圧DC/DC電力変換回路のゲート駆動信号と各MOSFETに流れる電流との関係を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2における電源システムの多倍圧DC/DC電力変換回路の構成図である。 本発明の電源システムを自動車の電気駆動系に適用した場合の実施の形態3における全体を示す構成図である。 本発明の実施の形態3における電源システムのオルタネータの構成図である。 本発明の実施の形態3における電源システムの多倍圧DC/DC電力変換回路の構成図である。 本発明の実施の形態3において、多倍圧DC/DC電力変換回路のゲート駆動信号と各MOSFETに流れる電流との関係を示すタイミングチャートである。
符号の説明
PS 電源装置、100 多倍圧DC/DC電力変換回路、200 電圧安定化部、
400 モータジェネレータ、500 エンジン、601,602,603 電気負荷、BatHV,Bat1,Bat2,Bat3 バッテリ、101 主回路、
102,112 ゲート駆動信号発生回路、201 主回路、
202,613 制御回路、Sw IGBT、
Di1,Di2,Dix,DiUH,DiUL,DiVH,DiVL,DiWH,DiWL ダイオード、
Lc,Lr12,Lr13,Lr14,Lr23,Lr34 インダクタ、
Cr12,Cr13,Cr14,Cr23,Cr34 コンデンサ、
Mos1L,Mos1H,Mos2L,Mos2H,Mos3L,Mos3H,Mos4L,Mos4H,Mosx スイッチング素子(MOSFET)、
LC12,LC13,LC14,LC23,LC34 LC直列体、
Cs1,Cs2,Cs3,Cs4 平滑コンデンサ、KCL 界磁巻線。

Claims (12)

  1. エネルギ供給手段からの電力を安定化された直流電圧にして出力する電圧安定化手段と、この電圧安定化手段からの出力電圧を基準として略n倍および/または略1/n倍(nは整数)の複数の電圧にして出力するDC/DC電力変換手段とから構成されていることを特徴とする電源装置。
  2. 上記DC/DC電力変換手段は、上記直流電圧を昇圧した電圧を出力するとともに、上記直流電圧を降圧した電圧を出力するものであることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 上記電圧安定化手段は、インダクタやトランスの磁気回路部品を備え、この磁気回路部品の磁気エネルギの蓄積量や放出量を時間間隔で制御することにより安定化された直流電圧を得るものである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  4. 上記電圧安定化手段は、インバータであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  5. 上記エネルギ供給手段および上記電圧安定化手段は、内部に界磁巻線を備えたオルタネータであり、上記界磁巻線の界磁電流を制御して発生磁束を増減させることにより出力電圧を安定化させるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  6. 上記DC/DC電力変換手段は、高圧側と低圧側の各スイッチング素子の直列体に平滑コンデンサを並列接続してなる複数の回路を備え、各回路の内の少なくとも一つをインバータ回路として、他の回路を整流回路として各回路を互いに直列に接続するとともに、上記各回路内の上記高圧側と低圧側の各スイッチング素子の接続点を中間端子として、上記回路間の中間端子間にエネルギ移行用のコンデンサを配設して構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求5のいずれか1項に記載の電源装置。
  7. 上記エネルギ移行用のコンデンサは、上記複数の回路の内、一つの回路とそれ以外の回路との間の上記各中間端子間にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  8. 上記エネルギ移行用のコンデンサは、上記複数の回路の内、互いに隣接する各回路の上記中間端子間にそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項6に記載の電源装置。
  9. 上記DC/DC電力変換手段は、上記エネルギ移行用のコンデンサが充放電する経路内にインダクタが配設されていることを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の電源装置。
  10. 上記各コンデンサのコンデンサ容量と、この各コンデンサの充放電経路内の上記各インダクタのインダクタンスとで決まる共振周期は、それぞれ等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項9に記載の電源装置。
  11. 上記各スイッチング素子は、ソース・ドレイン間に寄生ダイオードを有するパワーMOSFET、あるいはダイオードを逆並列に接続した半導体スイッチング素子であることを特徴とする請求項6ないし請求項10のいずれか1項に記載の電源装置。
  12. 上記請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の電源装置を、自動車、ハイブリッド自動車、または電気自動車の内のいずれか一つに電源系統として設けていることを特徴とする電源システム。
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