JP2009219036A - 撮影装置および撮影装置の製造方法 - Google Patents
撮影装置および撮影装置の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009219036A JP2009219036A JP2008063022A JP2008063022A JP2009219036A JP 2009219036 A JP2009219036 A JP 2009219036A JP 2008063022 A JP2008063022 A JP 2008063022A JP 2008063022 A JP2008063022 A JP 2008063022A JP 2009219036 A JP2009219036 A JP 2009219036A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- blur
- psf
- unit
- camera
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Studio Devices (AREA)
Abstract
【課題】手振れ補正の検査を可能とすることができる撮影装置および撮影装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】撮影対象の画像を取得する画像取得部44と、画像取得部44で得られた画像から当該画像の点像分布関数(PSF)を検出し、画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出する検出部42と、画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを用いて、前記画像の良否を判断する判断部40とを有するカメラ。
【選択図】図1
【解決手段】撮影対象の画像を取得する画像取得部44と、画像取得部44で得られた画像から当該画像の点像分布関数(PSF)を検出し、画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出する検出部42と、画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを用いて、前記画像の良否を判断する判断部40とを有するカメラ。
【選択図】図1
Description
本発明は、カメラなどの撮影装置および撮影装置の製造方法に関する。
近年デジタルカメラの多くは、オートフォーカス(AF)および手振れ補正が搭載されている。一方でこれらを具備したカメラを出荷する時には、AFや手振れ補正の検査および測定などが必要となる。
上記AFおよび手振れ補正の検査には、それぞれ専用の検査装置が必要となる。これら検査装置は、設備費としてコストアップの要因となるだけでなく、検査工程で出荷のスループットが落ちるという問題があった。
手振れ補正検査の場合であれば、加振台を用いて、カメラを加振させ、決まったタイミングで画像を取得する。人間の手振れ量から加振台は加振量最大±0.3deg、振れの周波数は1〜10Hz程度である。手振れ補正の効果が正常であれば、チャートの振れ量の減衰が規格値以内に収まる。
そこで、外部コンピュータなどにより、チャートの解像が自動計算によって検査される。手振れ補正の効果が異常であれば、チャートはぼけた状態となり、自動計算によりNGと判定される。なお、特許文献1に示すように、ブレの最大値および最小値の変位から、手振れ補正の動作をチェックするものもあるが、それ以外にも誤差の要因があり、総合的な手振れ補正の検査には撮影画像から判断するほうが確実である。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、手振れ補正の検査を可能とすることができる撮影装置および撮影装置の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る撮影装置は、
撮影対象の画像を取得する画像取得部(44)と、
前記画像取得部(44)で得られた画像から当該画像の点像分布関数(PSF)を検出し、前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出する検出部(42)と、
前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを用いて、前記画像の良否を判断する判断部(40)とを有する。
撮影対象の画像を取得する画像取得部(44)と、
前記画像取得部(44)で得られた画像から当該画像の点像分布関数(PSF)を検出し、前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出する検出部(42)と、
前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを用いて、前記画像の良否を判断する判断部(40)とを有する。
本発明の撮影装置では、撮影装置自体において、いわゆるPSFを利用して、手振れ補正などの検査を可能とすることができる。そのため、検査工程に用いる検査装置において、画像の解析などを計算するためのパソコンなどの設備が不要となり、検査工程におけるコストおよび検査スペースの削減およびスループットの向上が可能となる。
好ましくは、この撮影装置は、
前記画像の像ブレを補正する振れ補正機構(34)を有し、
前記画像取得部(44)は、前記振れ補正機構(34)が動作しているときの前記画像を取得し、
前記判断部(40)は、前記振れ補正機構(34)の動作に関する情報、前記検出部(42)で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、前記画像の良否を判断する。
前記画像の像ブレを補正する振れ補正機構(34)を有し、
前記画像取得部(44)は、前記振れ補正機構(34)が動作しているときの前記画像を取得し、
前記判断部(40)は、前記振れ補正機構(34)の動作に関する情報、前記検出部(42)で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、前記画像の良否を判断する。
好ましくは、この撮影装置は、
前記画像の焦点を合わせるフォーカス機構(57)を有し、
前記画像取得部(44)は、前記フォーカス機構(57)が動作しているときの前記画像を取得し、
前記判断部(40)は、前記フォーカス機構(57)の動作に関する情報、前記検出部(42)で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、前記画像の良否を判断することを特徴とする。これらの場合には、AFと手振れ補正とを両方一度に検査することが可能となる。
前記画像の焦点を合わせるフォーカス機構(57)を有し、
前記画像取得部(44)は、前記フォーカス機構(57)が動作しているときの前記画像を取得し、
前記判断部(40)は、前記フォーカス機構(57)の動作に関する情報、前記検出部(42)で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、前記画像の良否を判断することを特徴とする。これらの場合には、AFと手振れ補正とを両方一度に検査することが可能となる。
好ましくは、この撮影装置は、前記判断部(40)から出力される良否データを表示する表示手段を有する。良否データを表示させることで、検査者は、撮影装置から、検査結果を見ることができる。
好ましくは、この撮影装置は、前記検出部(42)で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、撮影状態の調整を行う調整部を有する。たとえば、撮影装置の内部で検査して、検査結果がNGだった場合には、撮影装置内のデータベースを参照し、検査でのエラー分に応じて、撮影装置内の情報パラメータを、自動または手動で変更することも可能である。
具体的には、振れ補正の検査において、振れ補正の効果が小さい場合には、駆動力不足のおそれがあるため、振れ補正装置の駆動機構の出力(たとえば電流値)を上げるなどの微調整も可能である。また、AF検査においてフォーカス不良である場合には、レンズの位置を光軸方向に微調整したり、AF用モータの出力を微調整したりすることも可能である。
本発明に係る撮影装置の製造方法は、
撮影対象の画像を取得し、
取得された前記画像から点像分布関数を検出し、
検出された前記点像分布関数に基づいて、前記画像の良否を判断することを特徴とする。
撮影対象の画像を取得し、
取得された前記画像から点像分布関数を検出し、
検出された前記点像分布関数に基づいて、前記画像の良否を判断することを特徴とする。
好ましくは、前記点像分布関数を用いて、前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出する。
なお、上述の説明では、本発明をわかりやすく説明するために、実施形態を示す図面の符号に対応つけて説明したが、本発明は、これに限定されるものでない。後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。更に、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る一眼レフカメラの概略ブロック図、
図2は図1に示すカメラの検査装置の一例を示す概略図、
図3は図1に示すカメラの検査動作を示すフローチャート図、
図4(A)〜図4(C)は画像ブレや画像ぼけとPSFとの関係を示す概略図、
図5(A)および図5(B)は検査の他の例を示す概略図、
図6はPSFの概念を示す概略図、
図7は図2に示すPSF演算処理の詳細を示すフローチャート図、
図8はPSF演算処理におけるブロック分割の概略図、
図9は図8の続きの工程を示す概略図、
図10は図9の続きの工程を示す概略図、
図11は図10の続きの工程を示す概略図である。
図1は本発明の一実施形態に係る一眼レフカメラの概略ブロック図、
図2は図1に示すカメラの検査装置の一例を示す概略図、
図3は図1に示すカメラの検査動作を示すフローチャート図、
図4(A)〜図4(C)は画像ブレや画像ぼけとPSFとの関係を示す概略図、
図5(A)および図5(B)は検査の他の例を示す概略図、
図6はPSFの概念を示す概略図、
図7は図2に示すPSF演算処理の詳細を示すフローチャート図、
図8はPSF演算処理におけるブロック分割の概略図、
図9は図8の続きの工程を示す概略図、
図10は図9の続きの工程を示す概略図、
図11は図10の続きの工程を示す概略図である。
まず、図1に基づき、本発明の一実施形態に係る一眼レフカメラ1の全体について説明する。図1に示すように、一眼レフカメラ1は、カメラボディ1aと、レンズ鏡筒1bとを有し、これらは着脱自在に装着される。
カメラボディ1aの内部において、撮像素子2を有する撮像素子ユニット4のZ軸方向の前方には、図示省略してあるシャッタが配置してある。シャッタのZ軸方向の前方には、ミラー6が配置してあり、そのZ軸方向の前方には、レンズ鏡筒1bに内蔵してある絞り部8および光学レンズ群10が配置してある。
カメラボディ1aには、ボディCPU12が内蔵してあり、レンズ接点14を介してレンズCPU16に接続してある。レンズ接点14は、カメラボディ1aに対してレンズ鏡筒1bを連結することで、ボディCPU12と、レンズCPU16とを電気的に接続するようになっている。ボディCPU12には、電源18が接続してある。電源18は、カメラボディ1aに内蔵してある。
ボディCPU12には、レリーズスイッチ20、ストロボ22、表示部24、防振CPU25、PSF判別部40、AFセンサ50が接続してある。防振CPU25には、ジャイロセンサ26、EEPROM(メモリ)28、防振スイッチ30、防振モードスイッチ32、防振追随制御IC33が接続してある。
防振追随制御IC33には、防振駆動ドライバ34が接続してある。防振駆動ドライバ34は、ボイスコイルモータなどの駆動機構を制御するものであり、撮像素子ユニット4を、光軸Zに対して垂直な方向に移動させて振れ補正を行う。なお、光軸Zに対する撮像ユニット4の位置検出は、位置センサ38により行われ、その検出出力が、アンプ36にて増幅され、防振追随制御IC33へ入力され、防振駆動ドライバ34を制御する。
位置センサ38は、たとえばホール素子とマグネットとの対で構成され、マグネットの移動により生じた磁束の変化をホール素子で検出することにより位置検出を行う。なお、位置センサ38としては、PSDが用いられても良い。
PSF判別部40には、PSF演算部42が接続してあり、PSF演算部42には、画像コントローラ44が接続される。PSF判別部40およびPSF演算部42の詳細に関しては後述するが、これらのPSF判別部40およびPSF演算部42は、ボディCPU12の内部に含まれていても良い。
画像コントローラ44には、インターフェース回路46を介して、撮像素子ユニット4の撮像素子2が接続してあり、撮像素子2にて撮像された画像の画像処理を制御可能になっている。撮像素子2は、たとえば電荷結合素子(CCD)などで構成され、光学ローパスフィルタ(OLPF)を有する。撮像素子2は、画像コントローラ44およびインターフェース回路46からの入力信号を受けて、アナログ処理回路に画像データを出力する。
ボディCPU12は、レンズ鏡筒1bとの通信機能と、カメラボディ1aの制御機能を有している。また、防振CPU25は、ボディCPU12と共同して、EEPROM28から入力された情報と、ジャイロセンサ26からの出力を受けて算出したブレの角度、焦点距離情報、距離情報などから、防振駆動部目標位置を算出し、その防振駆動部目標位置を防振追従制御IC33へ出力する。
また、ボディCPU12は、レンズ鏡筒1bとの装着が完全であるか否かの通信を行い、防振CPU25と共に、レンズCPU16から入力された焦点距離、距離情報、およびジャイロセンサ26からのデータに基づき、防振駆動部目標位置を算出する。また、レリーズスイッチ20が半押し時であれば、ボディCPU12は、AE、AFなどの状況に応じて防振駆動等の撮影準備動作の指示を、レンズCPU16と、防振追従制御IC33とに出力する。全押し時には、ボディCPU12は、ミラー駆動、シャッター駆動、絞り駆動等の指示を出力する。
表示部24は、主として液晶表示装置などで構成され、出力結果やメニューなどを表示する。レリーズスイッチ20は、シャッター駆動のタイミングを操作するスイッチであり、ボディCPU12にスイッチの状態を出力し、半押し時にはAF、AE、状況により防振駆動を行い、全押し時には、ミラーアップ、シャッター駆動等を行う。
ミラー6は、構図決定の際にファインダーに像を映し出すためのもので、露光中は光路から退避する。ボディCPU12からレリーズスイッチ20の情報が入力され、全押し時にミラーアップ、露光終了後にミラーダウンを行う。不図示のミラー駆動部(例えばDCモータ)により駆動される。ミラー6には、サブミラー6aが連結してある。
サブミラー6aは、AFセンサ50に光を送るためのミラーであり、ミラー6aを通過した光束を反射してAFセンサ50に導く。このサブミラー6aは、露光中は光路から退避する。
図示省略してあるシャッタ部材は、露光時間を制御する機構である。ボディCPU12からレリーズスイッチ20の情報が入力され、全押し時にシャッター駆動を行う。不図示のシャッター駆動部(例えばDCモータ)により駆動される。
AFセンサ50は、オートフォーカス(AF)を行うためのセンサである。このAFセンサとしては、通常CCDが用いられる。防振スイッチ30は、防振ON、OFFの状態を撮像素子ユニットCPUに出力する。防振モードスイッチ32は、防振のモードを選択するためのスイッチである。手振れ補正あるいは三脚振れ補正など防振モードを選択できる。
ジャイロセンサ26は、ボディに生じるブレの角速度を検出し、防振CPU25に出力する。EEPROM28は、ジャイロセンサのゲイン値、角度調整値などの情報を有し、防振CPU25に出力する。
防振追従制御IC33は、防振制御を行うためのICである。防塵CPU25から入力された防振駆動部目標位置と、位置検出部から入力された防振駆動部位置情報から、防振駆動部移動量を算出し、防振駆動ドライバ34へ出力する。すなわち、防振追随制御IC33には、位置センサ38からの撮像素子ユニットの位置信号が入力されると共に、ボディCPU12からの出力信号が入力される。
ボディCPU12では、ジャイロセンサ26の出力を受けて算出したブレの角度、焦点距離エンコーダで検出された焦点距離情報、距離エンコーダ64で検出された距離情報などから、防振駆動部目標位置を算出し、その防振駆動部目標位置を防振追従制御IC33へ出力する。
防振駆動ドライバ34は、防振駆動部を制御するためのドライバであり、防振追従制御IC33から駆動量の入力を受けて、防振駆動部の駆動方向、駆動量を制御する。すなわち、防振駆動ドライバ34は、防振追従制御IC33からの入力情報に基づき、ユニット4を移動させるためのコイルに駆動電流を流し、撮像素子ユニット4を光軸Zに垂直な平面方向に移動させ、像ブレ補正制御を行う。
図1に示すレンズ鏡筒1bには、焦点距離エンコーダ52、距離エンコーダ54、絞り部8、絞り部8を制御する駆動モータ56、AFモータ57、レンズCPU16、ボディ部とのレンズ接点14、及び、複数のレンズ群10が具備してある。レンズ接点14には、カメラボディ1aからレンズ駆動系電源を供給するための接点と、レンズCPU16を駆動するためのCPU電源の接点とデジタル通信用の接点がある。
駆動系電源およびCPU電源はカメラボディ1aの電源18から供給され、レンズCPU16や駆動系の電源を供給している。デジタル通信用接点ではレンズCPU16から出力された焦点距離、被写体距離、フォーカス位置情報等のデジタル情報をボディCPU12に入力するための通信と、ボディCPU12から出力されたフォーカス位置や絞り量等のデジタル情報をレンズCPU16に入力するための通信を行う。ボディCPU12からのフォーカス位置情報や絞り量情報を受けてレンズCPU16がAF制御および絞り制御を行う。
焦点距離エンコーダ52は、ズームレンズ群の位置情報より焦点距離を換算する。すなわち、焦点距離エンコーダ52は、焦点距離をエンコードし、レンズCPU16に出力する。
距離エンコーダ54は、フォーカシングレンズ群の位置情報より被写体距離を換算する。すなわち、距離エンコーダ54は、被写体距離をエンコードし、レンズCPU16に出力する。
レンズCPU16は、カメラボディ1aとの通信機能、レンズ群10の制御機能を有している。レンズCPU16には、焦点距離、被写体距離等が入力され、レンズ接点を介してボディCPU12に出力する。レンズCPU16には、ボディCPU12からレンズ接点14を介して、レリーズ情報、AF情報が入力される。レンズCPU16は、ボディCPU12からのAF情報に基づき、AFモータ57を駆動し、オートフォーカス動作を行う。
図1に示すカメラ1は、図2に示すように、出荷前に、検査台60の上に載せられ、振れ補正の検査と、AFの検査とが行われる。検査台60は、振動手段62により振動が可能になっている。カメラ1には、レリーズケーブル64を介してタイミング回路66が接続してある。なお、タイミング回路66は、カメラ1が内蔵してあっても良い。
カメラ1は、点光源68を撮影可能な位置で、検査台60の上に設置され、必要に応じて検査台60が振動され、タイミング回路66に同期して、点光源68を撮影可能になっている。点光源としては、特に限定されず、たとえばLEDが用いられる。レリーズケーブル64を用いてタイミング回路66から決まったタイミングで、カメラ1のAF動作を行い、シャッタを切り画像を取得する。これ以外の方法でも、検査用のカメラソフトウエア等を用いて決まったタイミングで、カメラ1のAF動作をおこないシャッタを切るようにしても良い。
次に、主として図3に基づき、本発明の一実施形態に係る検査制御のフローチャートについて説明する。まず図3に示すように、ステップS1にて、検査を開始する。次にステップS2では、図1に示すジャイロセンサ26の電源をオンにする。これはジャイロセンサ26の出力ドリフトの影響を少なくするために検査時に手振れ補正に悪影響がないよう早めに起動する。
次に、ステップS3にて自動露光(AE)を開始し、ステップS4にて、オートフォーカス(AF)を開始する。次に、ステップS5にて、図1に示すボディCPU12は、AFが合焦しているか否かを判断し、AFが合焦していれば、ステップS9へ進み、レンズCPU16から焦点距離データを入手する。
焦点距離データは、手振れ補正に必要なデータであり、そのデータを含む情報に基づき、ブレ補正量を求めている。ステップS5にて、合焦してないと判断された場合には、ステップS6に行き、フラグが−1か否かを判断し、−1でない場合には、ステップS7へ行き、フラグを−1に設定し、ステップS4以降の動作を行う。
ステップS6にて、図1に示すボディCPU12が、フラグ=−1であると判断した場合とは、ステップS5にて、二回繰り返して、合焦してないと判断された場合であり、そのような場合には、ステップS6からステップS8へ行く。ステップS8では、図1に示すボディCPU12が、表示部24に警告表示を行う。警告表示の内容としては、「AF不良、振れ補正未検査」などの表示である。
ステップS5にて、図1に示すボディCPU12が合焦と判断した場合には、前述したように、ステップS9へ進み、その後に、ステップS10へと進む。ステップS10では、図1に示すボディCPU12からの信号に基づき、シャッタ駆動を開始する。次に、ステップS11では、図1に示すボディCPU12からの信号に基づき、シャッタを切り画像を入手する。
次に、ステップS12では、図1に示すPSF演算部42において、撮像素子2にて撮像された図2に示す点光源68の画像を、インターフェース回路46および画像処理コントローラ44を介して取り込み、その点像画像からPSF(点像分布関数)を求める。PSFの求め方については、図6以降の説明で後述する。
ステップS12にてPSFが求められると、次に、図3に示すステップS13〜S19に示すように、図1に示すPSF判別部40が、PSFの振れの幅と振れの長さを判断し、AF不良なのか、手振れ補正(以下、VR(Vibration Reduction)とも記す)不良なのかを判断する。判断値は、ぶれ、ぼけの規格値とする。
具体的には、ステップS13にて、まず、PSFの振れの幅がしきい値より小さいかを、図1に示すPSF判別部40が判断する。求められたPSFがしきい値より小さい場合には、ステップS14にて、PSF判別部40が、PSFの振れの長さがしきい値よりも小さいかを判断する。
ステップS14にてしきい値よりも小さいとPSF判別部40が判断した場合には、ステップS15にて、図1に示すボディCPU12は表示部24に、検査結果を表示する。ステップS13およびステップS14にて、PSF振れ幅とPSF振れ長さとが、それぞれ、しきい値よりも小さいと判断される場合とは、図4(A)に示すように、点光源の画像が鮮明に得られる場合であり、そのような場合には、「AFおよびVR双方共に検査OKである」旨の表示を行う。
また、ステップS14にて、PSF振れの長さがしきい値以上である場合には、たとえば図4(C)で示すように、点光源の画像にブレが生じている場合と考えられ、図1に示すボディCPU12からの制御信号に基づき、表示部24に、「VR不良」などの表示を行う。
ステップS13にてPSF振れの幅がしきい値以上であり、ステップS17へ行き、PSF振れの長さがしきい値よりも小さい場合には、図4(B)に示すように、点光源の画像にぼけが生じている場合と考えられ、図1に示すボディCPU12からの制御信号に基づき、表示部24に、「AF不良」などの表示を行う。
ステップS17にて、PSF振れの長さがしきい値以上である場合には、図4(B)および図4(C)に示すぼけとブレとが同時に発生していると考えられ、図1に示すボディCPU12からの制御信号に基づき、表示部24に、「AFおよびAR不良」などの表示を行う。なお、判断結果の表示は、カメラ1の表示部24以外でも良く、カメラ1からの外部出力を行い、結果が分かるようにしてもよい。
また、AFおよびVRがNGであっても、PSFのぼけの幅や長さから、規格値からの乖離量が分かる。そこで過去の実験パラメータなどから、どの程度パラメータ量が足りないかを推定できる。たとえばAFのボケ具合からフォーカス量不足分を加算(減算)することにより、適切な合焦を得られることが予測できる。またVRも同様で、補正量が足りない(多いため)にNGになった可能性がある。
そのため、図1に示すボディCPU12は、EEPROM28に書き込まれた関連するパラメータ値を、カメラボディ1a内部で判断して適切な補正値に変更する機能を持っても良い。または、カメラ1の表示部24に、パラメータを表示して、検査員がパラメータを設定するようにしても良い。パラメータ変更が適切であれば、再度検査を行えばNG品からOK品になる。
具体的には、図1に示すボディCPU12に、微調節部58を接続し、振れ補正の検査において、振れ補正の効果が小さい場合には、駆動力不足のおそれがあるため、微調節部58が、自動または手動で、振れ補正装置の駆動機構の出力(たとえば電流値)を上げるなどの微調整も可能である。
また、AF検査においてフォーカス不良である場合には、微調節部58およびボディCPU12からの信号に基づき、レンズCPU16が、レンズ10の位置を光軸方向に微調整したり、AFモータ57の出力を微調整したりする信号を出力することも可能である。微調節部58は、ボディCPU12あるいはレンズCPU16の内部に組み込まれてあっても良い。
また、手振れ補正の検査として、たとえば、駆動のストロークや振れの速度について詳細な検査方法としても扱える。上述した検査方法と同様であるが、図2に示す検査台を加振させず、たとえば以下のように検査を行う。
すなわち、点光源68での点像が写る状況でカメラ1を検査台60の上に設置する。しかも、長時間露光を行い、任意の手振れ補正装置において制御駆動を行う。その結果として、露光中における手振れ補正装置の駆動軌跡を示すPSFがわかる。
たとえば図5(A)に示すように、点像を中心よりずらして配置し、図2に示す点光源68は移動させずに、カメラ1の補正機構の駆動により、図5(B)に示すように、四角のリング状に等速動作させる場合を考えてみる。PSFは、後述するように、長さと重みが求められる。
このことからPSFより手振れ補正装置の駆動の長さおよび速度の変化を求めることができる。すなわち所定の制御どおりに動いているかが分かる。たとえば予め決まった制御駆動信号とPSFとを比較することで、ストロークや速度の異常判断が可能となる。
例えば等速駆動において速度の異常であれば、図4(B)に示す点像の移動軌跡において、白い軌跡の幅が途中で幅広になったり狭くなったり、あるいは、白の濃淡が疎らに現れる。そのような場合には、補正機構の駆動部分に異物が混入している可能性やすべり摩擦特性を良くするための鋼球の形状が異常といった可能性が想定される。
次に、図3に示すステップS12におけるPSF算出の詳細について説明する。まず、PSFの概略について説明する。
ブレやぼけを含む劣化画像を復元する公知の方法として、ブレやぼけを点像の広がり関数(PSF:Point Spread Function)として推定し、劣化画像を復元する手法が一般的に知られている。(x、y)を画像上の座標とし、ブレ、ぼけを含む劣化画像をg(x、y)、ブレ、ぼけのない理想画像をh(x、y)、ブレやぼけによって広がった点像の情報(PSF)をp(x、y)とすると、この3つの式は、次の関係式1を満たす。
ここで、*は、コンボリューション(畳み込み積分)演算を表すものである。図6は、この関係式1を、模式的に表した図である。ここで、関係式1をフーリエ変換して、空間周波数(u,v)領域2にすると、式1は、以下の式2になる。
ここで、劣化画像g(x,y)に加えて、何らかの方法によりPSF関数p(x,y)を知ることができれば、それぞれのスペクトルを算出し、式2を変形した以下の式3により、理想画像のスペクトルH(u,v)を算出することができる。
そして、H(u,v)を逆フーリエ変換すれば、理想画像h(x、y)を算出することができる。すなわち、撮像された画像から、何らかの方法によりPSF関数p(x,y)を求めることができれば、理想画像への画像回復が可能となる。
PSFの算出方法として公知なものとしては、劣化画像のフーリエ変換の振幅スペクトルがゼロになる周期と方向を検出してブレの大きさと方向を検出する方法(特開2006−221347)や、動きベクトルを利用して算出する方法(特開2007−6045)などが挙げられる。ここでは、画像の自己相関に基づきPSFを算出する方法について説明する。図7は、図1に示すPSF演算部14(CPU2)が行うPSF算出のフローを示す。
図7に示すように、ステップS12におけるPSF算出では、まず、ステップS51にて、図2に示すステップS11にて取得された画像に対応するPSF演算領域を、図1に示すPSF演算部42が読み込み、その画像を内部メモリに取り込む。
次に、図7に示すステップS52では、PSF演算部42は、選択された領域について、カラーのRGB信号の内のG成分を抽出する。G成分のデータが、R成分、B成分のデータよりも多く、PSF算出には、色成分は不要であるため、画像のRGB成分中のG成分を抽出する。
次に、図7に示すステップS53では、PSF演算部42は、演算量を小さくするため、ダウンサンプリングして画像サイズを小さくする。この画像を、図8に示す画像gとする。
次に、図7に示すステップS54では、PSF演算部42は、図8に示すように、画像gを、たとえば7×7の領域にブロック分割する。なお、分割するブロックの数は特に限定されない。
次に、図7に示すステップS55では、PSF演算部42は、全ブロック中、画素値が飽和している画素を有するブロックを演算から除外する。また、ステップS56では、PSF演算部42は、ラプラシアン処理によって輪郭を強調させる。さらに、ステップS57では、PSF演算部42は、全ブロック中、テクスチャ(模様)の無いブロックは、ブレ、ぼけを検出できないので除外する。
次に、ステップS58では、PSF演算部42は、除外されず残っているブロックについて自己相関値を演算する。図9の例では、画像gの内太線の4つのブロックが残っているブロックであり、それぞれのブロックについて演算を行う。2次元の自己相関関数値Rffは次式4で定義される。
ここで、画像Bをブロック化された画像(5×5pixel)として、aおよびbを、X、Y方向の画素間距離、Nは自己相関を演算する領域のX方向の長さ、MはY方向の長さを示す。自己相関値の演算は、図9に示すように、画像Bをずらしながら重なり合っている領域の画素同士の積の結果を加算し、領域の面積で割った値である。
次に図7に示すステップS59では、PSF演算部42は、ステップS58にて計算された自己相関値の演算結果を基に、自己相関画像を作成する。自己相関値は、a=0およびb=0の時、つまり画素が完全に重なっている時に最大となる。Rff(0,0)を基に正規化を行い、グレースケール0〜255に対応させ画像を作成する。図10に、算出された自己相関画像の例を示す。この例では、4つのブロックにおいて、それぞれ斜め方向への自己相関が高く、ブレが斜め方向に生じていると推定される。
次に、図7に示すステップS60では、PSF演算部42は、求めた自己相関画像を平均化した画像(この例では4つの画像の平均)を、PSF推定結果として算出する。図11に、PSFの算出結果例を示す。PSF算出結果から直線的なブレの長さ、方向、ぼけの幅が判る。
PSF算出結果から直線的なブレの長さ、方向、ぼけの幅が分かれば、そのデータに基づき、図1に示すPSF判別部40は、前述した図3に示すステップS13〜S19の動作を行う。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、手振れ補正機構をカメラボディ1a側に装着したが、手振れ補正機構は、レンズ鏡筒1b側にあっても良い。
さらに、本発明では、撮影装置としては、カメラの種類は特に限定されない。また、スチルカメラに限らず、ビデオカメラ、顕微鏡、携帯電話などの光学機器にも適用できる。
1… カメラ
1a… カメラボディ
1b… レンズ鏡筒
2… 撮像素子
4… 撮像素子ユニット
12… ボディCPU
16… レンズCPU
24… 表示部
25… 防振CPU
33… 防振追随制御IC
34… 防振駆動ドライバ
40… PSF演算部
42… PSF判別部
44… 画像処理コントローラ
57… AFモータ
1a… カメラボディ
1b… レンズ鏡筒
2… 撮像素子
4… 撮像素子ユニット
12… ボディCPU
16… レンズCPU
24… 表示部
25… 防振CPU
33… 防振追随制御IC
34… 防振駆動ドライバ
40… PSF演算部
42… PSF判別部
44… 画像処理コントローラ
57… AFモータ
Claims (7)
- 撮影対象の画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部で得られた画像から当該画像の点像分布関数を検出し、前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出する検出部と、
前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを用いて、前記画像の良否を判断する判断部とを有することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1に記載された撮影装置であって、
前記画像の像ブレを補正する振れ補正機構を有し、
前記画像取得部は、前記振れ補正機構が動作しているときの前記画像を取得し、
前記判断部は、前記振れ補正機構の動作に関する情報、前記検出部で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、前記画像の良否を判断することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1又は2に記載された撮影装置であって、
前記画像の焦点を合わせるフォーカス機構を有し、
前記画像取得部は、前記フォーカス機構が動作しているときの前記画像を取得し、
前記判断部は、前記フォーカス機構の動作に関する情報、前記検出部で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、前記画像の良否を判断することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載された撮影装置であって、
前記判断部から出力される良否データを表示する表示手段を有することを特徴とする撮影装置。 - 請求項1から請求項4までの何れか1項に記載された撮影装置であって、
前記検出部で検出された前記画像のブレの長さ、及び、前記画像のぼけの幅を用いて、撮影状態の調整を行う調整部を有することを特徴とする撮影装置。 - 撮影対象の画像を取得し、
取得された前記画像から点像分布関数を検出し、
検出された前記点像分布関数に基づいて、前記画像の良否を判断することを特徴とする撮影装置の製造方法。 - 請求項1に記載された撮影装置の製造方法であって、
前記点像分布関数を用いて、前記画像のブレの長さと、前記画像のぼけの幅とを検出することを特徴とする撮影装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008063022A JP2009219036A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 撮影装置および撮影装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008063022A JP2009219036A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 撮影装置および撮影装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009219036A true JP2009219036A (ja) | 2009-09-24 |
Family
ID=41190441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008063022A Pending JP2009219036A (ja) | 2008-03-12 | 2008-03-12 | 撮影装置および撮影装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009219036A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009223401A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Olympus Corp | 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法 |
JP2012065187A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Fujifilm Corp | 撮像装置及び復元ゲインデータ生成方法 |
-
2008
- 2008-03-12 JP JP2008063022A patent/JP2009219036A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009223401A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Olympus Corp | 画像処理装置、撮像装置及び画像処理方法 |
JP2012065187A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Fujifilm Corp | 撮像装置及び復元ゲインデータ生成方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN106954007B (zh) | 摄像装置和摄像方法 | |
JP5328307B2 (ja) | 振れ補正機能を有する撮影装置及びその制御方法 | |
US8004570B2 (en) | Image processing apparatus, image-pickup apparatus, and image processing method | |
JP5895270B2 (ja) | 撮像装置 | |
JP2005072629A (ja) | 電子カメラ及びその制御プログラム | |
KR20090081345A (ko) | 더스트 검출 시스템 및 디지털 카메라 | |
US7684684B2 (en) | Image sensing apparatus having autofocus function, and method of controlling same | |
JP6432038B2 (ja) | 撮像装置 | |
WO2014125837A1 (ja) | 撮像装置の異物情報検出装置および異物情報検出方法 | |
US20160275657A1 (en) | Imaging apparatus, image processing apparatus and method of processing image | |
JP5387341B2 (ja) | 撮像装置 | |
US11190704B2 (en) | Imaging apparatus and control method for performing live view display of a tracked object | |
JP2009219036A (ja) | 撮影装置および撮影装置の製造方法 | |
JP5188293B2 (ja) | 撮像装置及びその制御方法及びプログラム | |
JP6579369B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム | |
US10943328B2 (en) | Image capturing apparatus, method for controlling same, and storage medium | |
JP5699806B2 (ja) | 撮像装置 | |
JP6089232B2 (ja) | 撮像装置 | |
JP4038103B2 (ja) | オートフォーカスカメラ | |
JP2012054919A (ja) | 撮像装置 | |
US20240022707A1 (en) | Handheld blur evaluating apparatus, handheld blur evaluating method, manufacturing method of imaging unit, and storage medium | |
WO2020235167A1 (ja) | 撮像装置、撮像方法及び記憶媒体 | |
US20230370722A1 (en) | Evaluating apparatus, evaluating method, manufacturing method of imaging unit, and storage medium | |
JP2017183813A (ja) | 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム | |
WO2020012960A1 (ja) | 撮像装置 |