JP2009215923A - 内燃機関の油路シール構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】2重のシール効果が確実に働いて外部へのオイル漏れ防止の信頼性を高め、かつ脱落したシール部材を容易に回収できる内燃機関の油路シール構造を供する。
【解決手段】機関側壁に大径開口部45が外部に開口して形成され、大径開口部45の奥側に小径開口部44が形成され、小径開口部44が内燃機関の潤滑部位にオイルを供給する高圧油路41と連通し、大径開口部45が潤滑部位からオイルパン7にオイルを戻す低圧油路47と連通し、小径開口部44が第1シール部材72により閉塞され、大径開口部45が第2シール部材73により閉塞され、大径開口部45は閉塞された第2シール部材73の内側に小径開口部44より大きい内径の低圧油路47が開口する空洞45cが形成される内燃機関の油路シール構造。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の油路シール構造に関する。
内燃機関の潤滑構造において、油路の外部への開口部を2重にシールして、油路を確実に閉塞しようとするシール構造が、既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−9371号公報
同特許文献1に開示された油路シール構造は、油路の開口部に外部に向かって漸次もしくは段階的に内径が大きくなるシール穴が形成され、シール穴の大径部と小径部にそれぞれ大小のシールボールを圧入して2重にシールする。
そして、シール穴の大径部と小径部との間にドレーン部へ通じる通路が設けられ、万一小径ボールが脱落しても、油路の油圧を通路を介してドレーン部へ抜くことで、大径ボールのシールは確保され、外部にオイルが漏れることを防止できるとするものである。
しかるに、油圧をドレーン部へ抜く通路の開口は、小径ボールより小さいので、特許文献1の構成では小径ボールが脱落した場合、大径部に流入してくる油量はドレーン部へ流出する油量より多いため、大径ボールにかかる油圧が急激に増大して大径ボールの脱落を招き、結果オイルが外部に噴出してしまう危険性を確実に防止できるものではない。
また、小径ボールが脱落するときは、脱落した小径ボールはドレーン部へ通じる通路を抜けることなく、場合によっては、脱落した小径ボールが大径ボールに直接衝突し、大径ボールを脱落させる可能性があり、2重シールの効果が万全とはいえない。
また、シール穴の小径部から脱落した小径ボールは、ドレーン部へ通じる通路を抜けないでシール穴の大径部に残り、ドレーン部には脱落しないので、小径ボールの回収が面倒である。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、2重のシール効果が確実に働いて外部へのオイル漏れ防止の信頼性を高め、かつ脱落したシール部材を容易に回収できる内燃機関の油路シール構造を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、機関側壁に大径開口部が外部に開口して形成され、前記大径開口部の奥側に小径開口部が形成され、前記小径開口部が内燃機関の潤滑部位にオイルを供給する高圧油路と連通し、前記大径開口部が前記潤滑部位からオイルパンにオイルを戻す低圧油路と連通し、前記小径開口部が第1シール部材により閉塞され、前記大径開口部が第2シール部材により閉塞され、前記大径開口部は閉塞された前記第2シール部材の内側に前記小径開口部より大きい内径の低圧油路が開口する空洞が形成される内燃機関の油路シール構造とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関の油路シール構造において、前記大径開口部と前記小径開口部は同軸水平方向に連続して形成され、前記低圧油路の開口は前記大径開口部の空洞の下側に形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の内燃機関の油路シール構造において、前記第1シール部材は前記小径開口部に圧入されるシールボールであり、前記第2シール部材は前記大径開口部に螺着または嵌着されるシールプラグまたはシールキャップであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の内燃機関の油路シール構造において、前記高圧油路が、動弁機構の潤滑部位にオイルを供給する高圧オイル通路であることを特徴とする。
請求項1記載の内燃機関の油路シール構造によれば、低圧油路に連通する大径開口部が第2シール部材により閉塞され、該大径開口部の奥側の高圧油路に連通する小径開口部が第1シール部材により閉塞され、大径開口部は閉塞された第2シール部材の内側に小径開口部より大きい内径の低圧油路が開口する空洞が形成される構造であるので、高圧油路を閉塞する第1シール部材が脱落するような場合でも、高圧油路が低圧油路と連通して油圧を下げ、第2シール部材による閉塞は確保され、オイルが外部に漏れ出ることは防止される。
そして、小径開口部から大径開口部の空洞に脱落した第1シール部材は、空洞に開口した小径開口部より大きい内径の低圧油路に抜けてオイルパンに落下し、脱落した第1シール部材を容易に回収することができる。
小径開口部から脱落した第1シール部材は、小径開口部より大きい内径の低圧油路に抜ける動きをするので、第2シール部材に直接衝突することは避けられ、第2シール部材が脱落する可能性は低く、2重のシール効果がほぼ確実に働き、信頼性を向上させることができる。
請求項2記載の内燃機関の油路シール構造によれば、大径開口部と小径開口部は同軸水平方向に連続して形成されるので、加工作業が容易にできる。
また、低圧油路の開口は大径開口部の空洞の下側に形成されているので、小径開口部から大径開口部の空洞に脱落した第1シール部材は低圧油路の開口に入って抜け易い。
請求項3記載の内燃機関の油路シール構造によれば、小径開口部はシールボールが圧入されて閉塞されるので、小スペース構造で、かつ低コストである。
大径開口部はシールプラグまたはシールキャップが螺着または嵌着されて閉塞されるので、脱落したシールボールが衝突したとしてもシールプラグまたはシールキャップの脱落は確実に回避され、2重のシール効果が確実に働き、信頼性を一層向上させることができる。
請求項4記載の内燃機関の油路シール構造によれば、高圧油路が動弁機構の潤滑部位にオイルを供給する高圧オイル通路であるので、第1シール部材が小径開口部から脱落すると、動弁機構の潤滑部位にオイルを供給していた高圧油路の油圧が低下し、そのため動弁機構に異音が生じることから、ユーザが早期に第1シール部材の脱落に気付くことができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図12に基づいて説明する。
本実施の形態の内燃機関1は、V型6気筒のディーゼル機関である。
内燃機関1はクランク軸2を車両前後方向に指向させる縦置き配置で車両に搭載され、3気筒ずつ左右に傾いた左バンクBと右バンクBがV字に構成されている(図1参照)。
図1を参照して、クランク軸2を回転自在に軸支して収納するクランクケース3は、左右にそれぞれ3気筒が直列に配列される左シリンダブロック4Lと右シリンダブロック4Rを前面視でV字をなすように斜め上方に延出形成している。
左右シリンダブロック4L,4Rには、左右シリンダヘッド5L,5Rがそれぞれ斜め上に重ねられてヘッドボルト8により締結され、同左右シリンダヘッド5L,5Rの上を左右ヘッドカバー6L,6Rがそれぞれヘッドカバー締結ボルト9により締結されて覆っている。
なお、クランクケース3の下方は、オイルパン7が覆っている。
左バンクBと右バンクBは、互いにほぼ左右対称の構造をしており、よって左右シリンダヘッド5L,5Rの構造もほぼ左右対称であるため、以下、主に左シリンダヘッド5Lをもとにして説明する。
そこで、左シリンダヘッド5Lをシリンダヘッド5と称して説明し、必要に応じて左シリンダヘッド5Lと称する。
図1を参照して、シリンダヘッド5(5L)に設けられる動弁機構50は、SOHC型の動弁機構で1本のカム軸51により吸気バルブ52と排気バルブ53が駆動される。
左シリンダブロック4Lの3つのシリンダボア4bの3本の中心軸線(シリンダ軸線)Lcを含む平面に関して互いに反対側に吸気側Siと排気側Seが構成されている。
左バンクBと右バンクBの間のバンク内側が吸気側Siで外側が排気側Seである。
シリンダヘッド5において、各気筒のシリンダボア4bの上部の燃焼室10に吸気側Siで開口した前後一対の吸気ポート11がバンク内側に向けて延出し、同燃焼室10に排気側Seで開口した前後一対の排気ポート12が、途中1つに集合して集合排気ポート13としてバンク外側に向けて延出している。
吸気バルブ52および排気バルブ53は、シリンダヘッド5に嵌着されたバルブガイド52g,53gにそれぞれ摺動自在に支持され、吸気バルブ52は吸気ポート11の燃焼室10に臨む開口を開閉し、排気バルブ53は排気ポート12の燃焼室10に臨む開口を開閉する。
この吸気バルブ52と排気バルブ53を、開閉駆動する1本のカム軸51が、シリンダヘッド5のバンク外側である排気側Seに偏って気筒配列方向(前後方向)に指向して配設されている。
カム軸51は、シリンダヘッド5(5L)の左ヘッドカバー6Lとの合せ面と同一面に、カム軸受壁28とカムホルダ55に挟まれて回転自在に軸支される。
このカム軸51の吸気側Siに寄った斜め下方に、ロッカアーム支軸56により基端が軸支された吸気ロッカアーム57が揺動自在に配設され、同吸気ロッカアーム57の基端より上方に膨出した端部にカム軸51の吸気カムが接し、同吸気ロッカアーム57の先端が吸気バルブ52のバルブステム上端に接している。
また、カム軸51の下方には、排気ロッカアーム58が配設されており、同排気ロッカアーム58は基端をシリンダヘッド5に嵌着されたロッカアーム支点部材59の頭部に球面接触し、中央部にカム軸51の排気カムが接し、先端が排気バルブ53のバルブステム上端に接している。
カム軸51は、クランク軸2の回転が図示されないカムチェーン伝達機構を介して伝達されてクランク軸2の2分の1の回転速度で回転し、このカム軸51の回転により吸気ロッカアーム57を介して吸気バルブ52が所要のタイミングで開閉駆動するとともに、排気ロッカアーム58を介して排気バルブ53が所要のタイミングで開閉駆動する。
バンク内側に延出した吸気ポート11は、湾曲して上方に向き左右バンクB,Bに共通に構成された吸気マニホールド15に連結され、バンク外側に延出した排気ポート12の集合排気ポート13は斜め下方に向き排気マニホールド16に連結される。
上記動弁機構50を備えるシリンダヘッド5は、アルミニウム製であり、その構造を、以下図2ないし図8に基づき説明する。
シリンダヘッド5は、概ね前後に長尺の長方形状のヘッド底壁21を矩形枠状のヘッド周壁22が囲む外形をなし、ヘッド周壁22の内部が略中央高さ位置に設けられたカム室底壁23により仕切られて上側の空間が前記動弁機構50が配設される動弁カム室24として構成されている。
カム室底壁23の下側には前記吸気ポート11と排気ポート12および集合排気ポート13が形成され、吸気マニホールド15に連結される合せ面である吸気ポート11の上流側開口端面11aがヘッド周壁22の右側壁下部から斜め上方へ膨出した端部に形成され、排気マニホールド16に連結される合せ面である集合排気ポート13の下流側開口端面13aがヘッド周壁22の左側壁22lの下部に形成されている。
燃焼室10の天井面を構成するヘッド底壁21の上側でカム室底壁23の下側は、上記吸気ポート11と排気ポート12および集合排気ポート13以外に主に冷却水通路空間25が形成されている。
また、ヘッド底壁21の燃焼室10の天井面中央から上方にシリンダ軸線Lcに沿って嵌挿孔を貫通させて燃料噴射弁70を嵌挿する燃料噴射弁嵌挿ボス部26が、動弁カム室24に3本カム軸方向に並んで突出して形成されている。
本内燃機関1は、燃料噴射弁70により燃焼室10の内部に直接燃料を噴射する直噴内燃機関である。
各燃料噴射弁嵌挿ボス部26の周囲に吸気バルブ52のバルブガイド52gと排気バルブ53のバルブガイド53gがそれぞれ吸気側Siと排気側Seに一対ずつ嵌着されており、さらにその外周囲すなわち燃焼室10の外周囲に前記ヘッドボルト8が貫通するボルト孔27hを有するヘッドボルトボス部27が、4本、ヘッド周壁22の内周面に沿って形成されている。
燃焼室10の外周囲を4本のヘッドボルト8でシリンダヘッド5がシリンダブロック4Lに締結される。
なお、隣り合う燃焼室10間に共通のヘッドボルトボス部27が形成されるので、3つの燃焼室10に対してヘッドボルトボス部27は、ヘッド外周部の吸気側Siと排気側Seの各外側縁部にそれぞれ4本のヘッドボルトボス部27がカム軸方向に各気筒を挟む間隔で直列に配列され、全てのヘッドボルトボス部27はヘッド周壁22の内側の動弁カム室24内にある。
ヘッド周壁22の上端面は、ヘッドカバー6Lとシール部材18を介して合わされて内側の動弁カム室24を密閉するシール面22sをなす。
前記燃料噴射弁嵌挿ボス部26の上端面は、このシール面22sと同一面をなし、ヘッドボルトボス部27の上端面は動弁カム室24内にあってシール面22sより低い位置にあり、バルブガイド52g,53gはさらに低い位置にあるカム室底壁23の上面から上方に突出している。
カム室底壁23より上側の概ね前後左右の側壁からなるヘッド周壁22のうち排気側Seの左側壁22lは、排気側Seに直列に配列された4本のヘッドボルトボス部27に沿って直線状に形成されており、同左側壁22lと燃料噴射弁嵌挿ボス部26とを連結してカム軸受壁28がカム軸方向(前後方向)と直交して形成されている。
カム軸受壁28の上端面は合せ面28sをなし、同合せ面28sを半円弧状に切欠くようにカム軸51を軸支する軸受円弧面28aが形成され、軸受円弧面28aの左右両側の合せ面28sにカムホルダ55を固定するためのボルト孔が穿孔されている。
ヘッド周壁22の前側壁22fと後側壁22rにも、カム軸51を軸支する軸受円弧面22fa,22raとボルト孔22fb,22rbが形成されている。
したがって、カム軸51は、シリンダ軸線Lcより排気側Seにおいて、カム軸受壁28の軸受円弧面28aおよび前側壁22fと後側壁22rの各軸受円弧面22fa,22raに支持され、カムホルダ55の上側軸受円弧面および左ヘッドカバー6Lの前後側壁の上側軸受円弧面に挟まれて回転自在に保持される。
また、左側壁22lからは少なくともカム軸受壁28の前後位置において外側に膨出して左ヘッドカバー6Lを締結するヘッドカバー締結ボルト9の雌ねじ孔を有するヘッドカバー締結ボルトボス部29lが形成されている。
ヘッド周壁22のうちカム軸51が支持される排気側Seとは反対の吸気側Siの右側壁は、ヘッドボルトボス部27の近傍の外周部と燃料噴射弁嵌挿ボス部26とを交互に連結して上面視で凹凸形状に形成されている。
すなわち、ヘッド周壁22の右側壁は、ヘッドボルトボス部27に沿って外周を湾曲して動弁カム室24の外側に凸出した凸側壁22rpと、隣り合うヘッドボルトボス部27,27間で燃料噴射弁嵌挿ボス部26に向かって動弁カム室24の内側に凹出した凹側壁22rqとが交互に形成されて、凸側壁22rpと凹側壁22rqが連続して繰り返される波形状を形成している。
ヘッド周壁22は、以上のように形成されており、したがって、その端面であるシール面22sは、排気側Seが排気側Seの4本のヘッドボルトボス部27に沿って直線状をなし、吸気側Siが吸気側Siのヘッドボルトボス部27の近傍の外周部と燃料噴射弁嵌挿ボス部26とを交互に連結して凹凸形状をなす。
すなわち、ヘッド周壁22の右側壁に対応してシール面22sの吸気側Siは、ヘッドボルトボス部27に沿って外周を湾曲して外側に凸出した凸出シール面部22spと燃料噴射弁嵌挿ボス部26で動弁カム室24側に凹出した凹出シール面部22sqとを繰り返して波形状に形成されている。
したがって、図3に示すように、ヘッド周壁22における凹側壁22rqの端面の凹出シール面部22sqと凸側壁22rpの端面の凸出シール面部22spとの互いの連結シール面部分22scが、上面視で燃料噴射弁嵌挿ボス部26すなわち燃焼室10から放射方向に直線的に延出している。
この吸気側のシール面22sに対応して右側壁は、凹側壁22rqと凸側壁22rpの互いの連結側壁部分22rcが燃焼室10から放射状に延出している。
また、燃料噴射弁嵌挿ボス部26から排気側Seにはカム軸受壁28が延出するとともに、カム軸受壁28の端面(カムホルダ55との合せ面28s)がシール面22sと同一面をなして延出している。
すなわち、シリンダヘッド5は、燃焼室10の中央に位置する燃料噴射弁嵌挿ボス部26から放射方向に2辺の連結側壁部分22rcと1辺のカム軸受壁28が延出しており、同時にシリンダヘッド5の上端面において燃料噴射弁嵌挿ボス部26から放射方向に2本の連結シール面部分22scと1本のカムホルダ55との合せ面28sが延設されている。
ヘッド周壁22の吸気側Siの凹側壁22rqの2辺の連結側壁部分22rcの間に挟まれた動弁カム室24の外側の凹出空間22vに、ヘッドカバー6Lを締結するカバー締結ボルト9を螺合する雌ねじ孔29rhを有するヘッドカバー締結ボルトボス部29rが、外周囲を肉抜きされて上方に突出して形成されている。
このヘッドカバー締結ボルトボス部29rの上端面は、ヘッド周壁22のシール面22sと同一の高さ位置にある。
なお、ヘッドカバー締結ボルトボス部29rが突出する動弁カム室24の外側の凹出空間22vに臨んで最も奥まった位置に後記するクランプ取付けボルト82のクランプボルト孔30が穿設されている。
クランプボルト孔30は、カバー締結ボルトボス部29rと燃料噴射弁嵌挿ボス部26の間の略中間位置にある。
図3の燃料噴射弁嵌挿ボス部26を通るIV−IV線で切断した断面を示す斜視図である図4を参照して、燃焼室10の中央から燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hが上方に貫通しており、この嵌挿孔26hの上部最大内径部にアルミニウムよりヤング率の高い鉄鋼製の補強円筒部材31が下半部を圧入されて突設される。
シリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26の存在する前後位置(クランク軸方向位置)において、燃料噴射弁嵌挿ボス部26より排気側Se(図4では右方)で、燃料噴射弁嵌挿ボス部26と左側壁22lとの間はカム軸51と直交するカム軸受壁28が連結しており、このカム軸受壁28とその下方のカム室底壁23との間を補強リブ32が連結している(図4,図6,図7参照)。
補強リブ32の燃料噴射弁嵌挿ボス部26寄りには動弁カム室24の下部を連通するオイル連通孔24gが開口している。
また、補強リブ32の左側壁22l寄りには高圧オイル通路41がカム軸方向に指向して穿孔されている。
なお、高圧オイル通路41からはカム軸受壁28を斜めに貫通して軸受円弧面28aに開口する軸受給油路42が形成されている。
また、図4を参照して、燃料噴射弁嵌挿ボス部26と同一クランク軸方向位置(前後位置)において、カム室底壁23とヘッド底壁21との間を連結壁33が連結して形成されている。
連結壁33の燃料噴射弁嵌挿ボス部26寄りには冷却水通路空間25の一部が必要最小限開口しており、左側壁22l寄りには集合排気ポート13が形成されている。
この集合排気ポート13の上流側の一対の排気ポート12,12が交わる辺りに燃料噴射弁嵌挿ボス部26と同一クランク軸方向位置に整流壁34が連結壁33の延長として形成されている。
なお、集合排気ポート13の上方のカム室底壁23および下方のヘッド底壁21の各々に、排気マニホールド16を取り付けるためのスタッド雌ねじ孔36,36が集合排気ポート13の下流側開口端面13aに開口して右方(図4で左方)に向かって穿孔されている。
他方、燃料噴射弁嵌挿ボス部26より吸気側Si(図4で左方)においては、燃料噴射弁嵌挿ボス部26と同一クランク軸方向位置で冷却水通路空間25を仕切るように仕切壁35が一部冷却水通路空間25を連通する開口を必要最小限残して形成されている。
この仕切壁35には、前記クランプボルト孔30が穿孔されるとともに、燃焼室10から左方斜め上向きにシールドプラグ(予熱栓)71が嵌挿されるプラグ孔37が穿孔されている。
以上のように、本シリンダヘッド5は、燃料噴射弁嵌挿ボス部26が存在する前後位置には、吸気側Siで仕切壁35が存在するとともに、排気側Seでカム軸受壁28,補強リブ32,連結壁33,整流壁34が、カム室底壁23,ヘッド底壁21に連結して必要最小限の冷却水通路空間25等を除いて一連の連続壁を形成している。
本シリンダヘッド5の潤滑系について簡単に説明すると、カム軸51の斜め下方にカム軸51と平行に穿設された前記高圧オイル通路41は、動弁機構50の潤滑部位にオイルを供給する高圧油路であり、途中からカム軸51の軸受部に給油する前記軸受給油路42が分岐するとともに、吸気ロッカアーム57の摺動部位に給油する吸気ロッカアーム給油路43iが吸気側Siに向けて分岐し、排気ロッカアーム58の摺動部位に給油する排気ロッカアーム給油路43eが高圧オイル通路41に沿って上下方向に向いて分岐している(図3,図6参照)。
なお、排気ロッカアーム給油路43eは前記ロッカアーム支点部材59が嵌挿され、ロッカアーム支点部材59内を経由してオイルが排気ロッカアーム58との球面接触部位に供給される。
図5および図6を参照して、高圧オイル通路41の吸気ロッカアーム給油路43iと反対側(排気側Se)に小径開口部44を経て大径開口部45がシリンダヘッド5の左側壁22lに突出形成されている。
すなわち、シリンダヘッド5の左側壁22lの側面に開口する大径開口部45の奥側に小径開口部44が高圧オイル通路41に連通して形成されている。
小径開口部44には第1シール部材であるシールボール72が圧入されて高圧オイル通路41を大径開口部45から遮断閉塞し、大径開口部45には第2シール部材であるシールキャップ73が嵌着されて、大径開口部45の内部を外部から遮断閉塞する。
なお、第2シール部材としては、シールキャップのように脱落が略確実に防止されるものであればよく、例えばシールプラグのように螺合して固着されるものでもよい。
図5および図6に示すように、大径開口部45の嵌着されたシールキャップ73の内側には、シールボール72との間に空洞45cが形成され、空洞45cには低圧油路であるオイル戻し通路47の開口47aが斜め後方の下側に形成されている。
このオイル戻し通路47の開口47aは、内径が小径開口部44の内径より大きい。
オイル戻し通路47の開口47aの上方には、カム室底壁23を貫通したオイル戻し口46が形成されている。
図1の左バンクBと同じ構造の右バンクBの右シリンダヘッド5R、右シリンダブロック4R、クランクケース3を参照して、右シリンダヘッド5Rの大径開口部45におけるシールボール72とシールキャップ73の間の空洞45cに開口するオイル戻し通路47は、シリンダ軸線Lcに平行に排気側の側壁面に沿って下方に延出し、右シリンダブロック4Rおよびクランクケース3のオイル戻し通路48に連通しており、オイル戻し通路48からオイルパン7にオイルが戻される。
したがって、動弁カム室24内で動弁機構50の潤滑部位を潤滑したオイルは、カム室底壁23に集まり、排気側Seが低く傾斜したカム室底壁23を排気側Seに流れてオイル戻し口46に流入し、オイル戻し通路47,48を流下してオイルパン7に貯留される。
また、高圧オイル通路41が何らかの原因で必要以上の高圧となり、シールボール72が小径開口部44から脱落するようなことがあると、小径開口部44から漏れたオイルは、大径開口部45の空洞45cからオイル戻し通路47に流入してオイルパン7に戻される。
シールボール72が小径開口部44から脱落してもシールキャップ73に高圧は作用せず、シールキャップ73による閉塞は確保され、オイルが外部に漏れ出ることは確実に防止される。
なお、小径開口部44から脱落したシールボール72も空洞45cから下側に形成された小径開口部44より内径の大きい開口47aに導かれて落下しオイル戻し通路47,48を通ってオイルパン7に達するので、回収が容易にできる。
概ね以上のようなシリンダヘッド5(5L)がクランクケース3と一体の左シリンダブロック4Lに重ねられて、燃焼室10の外周囲のヘッドボルトボス部27のボルト孔27hを貫通したヘッドボルト8が左シリンダブロック4Lに螺合されることによりシリンダヘッド5(5L)が左シリンダブロック4Lに締結される。
ヘッドボルトボス部27の上端面は、湾曲した凸側壁22rpのシール面22spより低い位置にあって、動弁カム室24内にあるので、ヘッドボルト8が締結されるヘッドボルトボス部27の上端面は完全に外気と遮断されて、シリンダヘッド5の膨張・収縮変形があってもヘッドボルト8による締結の耐久性を向上させることができる。
シリンダヘッド5(5L)の上に被せられる左ヘッドカバー6Lは、図9に図示されるような構造をしている。
左ヘッドカバー6Lは、概略シリンダヘッド5のシール面22sに対向したシール面6sを有する前後長尺の概ね矩形のカバー枠部62の内側が上方に膨出してカバー上壁61を形成している。
カバー枠部62の排気側Seは、シリンダヘッド5の左側壁22lと同様直線状の左側壁62lが形成され、同直線状の左側壁62lからカバー締結ボルトボス部29lに対応してボルトボス部63lが膨出している。
他方、カバー枠部62の吸気側Siは、シリンダヘッド5の凸側壁22rpに対応した大凸壁62pとカバー締結ボルトボス部29rを覆うように小さく膨出した小凸壁62qとが交互に連続する凹凸形状を形成している。
シリンダヘッド5のカバー締結ボルトボス部29rに対応して小凸壁62qに沿ってボルトボス部63rが形成されている。
カバー上壁61には、シリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26に対応して燃料噴射弁貫通ボス部64が燃料噴射弁貫通孔64hを有して形成されており、燃料噴射弁嵌挿ボス部26と前記ボルトボス部63rとの間に開口空洞部65が形成されている。
なお、ボルトボス部63rの近傍前方にも小さい開口空洞部66が形成されている。
これら開口空洞部65,66は、シリンダヘッド5の凹側壁22rqに挟まれた動弁カム室24の外側の凹出空間22vに対応しており、特に開口空洞部65は、クランプボルト孔30と重なる位置に形成されている。
動弁機構50等の一部を省略して左シリンダヘッド5Lおよびその周辺の一部切断した分解斜視図を図10に示し、その組付けた状態の斜視図を図11に図示する。
シリンダヘッド5(5L)の排気側Seにおいて、集合排気ポート13の下流側開口端面13aに形成されたスタッド雌ねじ孔36にスタッドボルト76を螺着して突出させておき、この下流側開口端面13aに排気マニホールド16の取付基板16fを当接し、そのとき突出したスタッドボルト76は取付基板16fの取付孔16fbに貫通させる。
そして、取付基板16fの取付孔16fbを貫通したスタッドボルト76にナット77を螺合し緊締してシリンダヘッド5に排気マニホールド16を取り付けて集合排気ポート13を排気マニホールド16の排気管に連結させる。
一方、シリンダヘッド5(5L)の上側において、燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hの上部に鉄鋼製の補強円筒部材31の下半部を圧入して上半部を突出させた状態とし、動弁機構50を組み込み、カム軸51は補強円筒部材31より排気側Seのカム軸受壁28の軸受円弧面28aに載せられ、ボルト75によるカムホルダ55のカム軸受壁28への固着によりカム軸51は回転自在に挟まれて保持される。
そして、ヘッドカバー6Lのシール面6sにシール部材18を添着して、シリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26から突出した3本の補強円筒部材31に、該ヘッドカバー6Lの3つの燃料噴射弁貫通孔64hを合せて嵌入するようにしてシリンダヘッド5の上にシール部材18を介してヘッドカバー6Lを重ね合わせ、カバー締結ボルト9をヘッドカバー6Lの周縁のボルトボス部63l,63rに貫通しシリンダヘッド5のカバー締結ボルトボス部29l,29rの雌ねじ孔29lh,29rhに螺合して締結する。
次に、燃料噴射弁70をヘッドカバー6Lの燃料噴射弁貫通孔64hに貫通させて、シリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hに嵌挿させる。
その際に、燃料噴射弁70のクランプ機構80も一緒に組み付ける。
燃料噴射弁70は、太径のノズルボディ部70aの先端に細径のノズル部70bが突出しており、ノズルボディ部70aの基端側の所定箇所にフランジ70cが突出形成されている。
一方、シリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hには、燃焼室側に燃料噴射弁70のノズル部70bが嵌挿される小径部26hbが形成され、小径部26hbから段部26hdを介して大径部26haが形成されている(図4参照)。
したがって、燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hに嵌挿された燃料噴射弁70は、小径部26hbにノズル部70bを挿入して段部26hdにノズルボディ部70aの先端面を当接することで、燃料噴射弁70の軸方向の位置決めがなされる。
こうして軸方向の位置決めがなされた燃料噴射弁70は、鉄鋼製の補強円筒部材31にノズルボディ部70aを保持されて、ヘッドカバー6Lの燃料噴射弁貫通孔64hを貫通して上部を外部に突出させている。
この燃料噴射弁70をノズルボディ部70aの基端側で押さえるクランプ部材81は、図10ないし図12を参照して、その略中央部にクランプ取付けボルト82が貫通する貫通孔81hが穿孔され、この貫通孔81hが形成された中央部を挟んで互いに反対方向に押えフォーク部81aと支持アーム部81bとが延びている。
押えフォーク部81aは、中央部からフォーク状に2股に分かれて延びており、燃料噴射弁70のノズルボディ部70aの基端側(上部)でフランジ70cの上側を挟むように係合し、フランジ70cに中心部の両側から均等に軸方向荷重を作用させる。
一方、支持アーム部81bは、その先端部が吸気側Siのヘッドカバー締付ボルト9の頭部に上方から当接する。
クランプ部材81の中央部の貫通孔81hを貫通するクランプ取付けボルト82は、貫通孔81hを上方から貫通して上端の拡径した頭部82aが貫通孔81hの開口上端面に当接し、シリンダヘッド5のクランプボルト孔30に挿入されて下部のねじ部82bにより螺着される。
燃料噴射弁70をシリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hに嵌挿させる際に、上記クランプ機構80が一緒に組み付けられる。
すなわち、図10を参照して、クランプ部材81の押えフォーク部81aを燃料噴射弁70のノズルボディ部70aの上部でフランジ70cの直上に係合し、クランプ部材81の中央部の貫通孔81hにクランプ取付けボルト82を貫通させた状態で、ヘッドカバー6Lの上方から燃料噴射弁70を左ヘッドカバー6Lの燃料噴射弁貫通孔64hに貫通させてシリンダヘッド5の燃料噴射弁嵌挿ボス部26の嵌挿孔26hに嵌挿すると同時に、クランプ取付けボルト82を左ヘッドカバー6Lに形成された開口空洞部65に貫通させてシリンダヘッド5のクランプボルト孔30に螺入する。
すると、クランプ部材81は、押えフォーク部81aが燃料噴射弁70のノズルボディ部70aのフランジ70cを軸方向下方に押さえ、支持アーム部81bの先端部が吸気側Siのヘッドカバー締付ボルト9の頭部に上方から当接する。
クランプ取付けボルト82がクランプボルト孔30に所定深さまで螺入して剛性の高いシリンダヘッド5に固着されると、クランプ部材81は、中央部がクランプ取付けボルト82により固定され、支持アーム部81bの先端部がやはりシリンダヘッド5に締結されたヘッドカバー締結ボルト9に当接して支持されて、反対側の押えフォーク部81aがフランジ70cを押圧するようにして燃料噴射弁70を押え固定するので、支持剛性が高く、燃料噴射弁70を確固として固定することができる(図11、図12参照)。
また、メンテナンス等で燃料噴射弁70を外すときも、ヘッドカバー6Lをシリンダヘッド5に締結した状態のままで、クランプ取付けボルト82を弛めクランプ機構80とともに燃料噴射弁70を取り外すことができる。
前記したように、本シリンダヘッド5の潤滑系において、低圧油路であるオイル戻し通路47に連通する大径開口部45がシールキャップ73により閉塞され、該大径開口部45の奥側の高圧オイル通路41に連通する小径開口部44がシールボール72により閉塞され、大径開口部45は閉塞されたシールキャップ73の内側に小径開口部44より大きい内径のオイル戻し通路47が開口する空洞45cが形成される構造であるので、高圧オイル通路41を閉塞するシールボール72が脱落するような場合でも、高圧オイル通路41がオイル戻し通路47と連通して油圧を下げ、シールキャップ73による閉塞は確保され、オイルが外部に漏れ出ることは防止される。
そして、小径開口部44から大径開口部45の空洞45cに脱落したシールボール72は、空洞45cに開口した小径開口部44より大きい内径の開口47aからオイル戻し通路47に抜けてオイルパン7に落下し、脱落したシールボール72を容易に回収することができる。
小径開口部44から脱落したシールボール72は、小径開口部44より大きい内径のオイル戻し通路47に抜ける動きをするので、シールキャップ73に直接衝突することは避けられ、シールキャップ73が脱落する可能性は低く、2重のシール効果がほぼ確実に働き、信頼性を向上させることができる。
大径開口部45と小径開口部44は同軸水平方向に連続して形成されるので、加工作業が容易にできる。
また、大径開口部45の空洞45cに臨むオイル戻し通路47の開口47aは下方に向いて形成されているので、小径開口部44から大径開口部45の空洞45cに脱落したシールボール72はオイル戻し通路47の開口47aに入って抜け易い。
小径開口部44はシールボール72が圧入されて閉塞されるので、小スペース構造で、かつ低コストである。
大径開口部45はシールキャップ73が嵌着されて閉塞されるので、脱落したシールボール72が衝突したとしてもシールキャップ73の脱落は確実に回避され、2重のシール効果が確実に働き、信頼性を一層向上させることができる。
高圧油路が動弁機構50の潤滑部位にオイルを供給する高圧オイル通路41であるので、シールボール72が小径開口部44から脱落すると、動弁機構50の潤滑部位にオイルを供給していた高圧オイル通路41の油圧が低下し、そのため動弁機構50に異音が生じることから、ユーザが早期に第1シール部材の脱落に気付くことができる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の断面図である。 シリンダヘッドの斜視図である。 同シリンダヘッドの上面図である。 図3のIV−IV線で切断した同シリンダヘッドの斜視図である。 図3のV−V線で切断した同シリンダヘッドの斜視図である。 図4のVI−VI線で切断した同シリンダヘッドの断面図である。 図4のVII−VII線で切断した同シリンダヘッドの断面図である。 図4のVIII−VIII線で切断した同シリンダヘッドの断面図である。 ヘッドカバーの上面図である。 一部を省略して左シリンダヘッドおよびその周辺の一部切断した分解斜視図である。 左シリンダヘッドおよびその周辺の組付けた状態の一部切断した斜視図である。 同断面図である。
符号の説明
1…内燃機関、2…クランク軸、3…クランクケース、4L…左シリンダブロック、4R…右シリンダブロック、5(5L)…左シリンダヘッド、5R…右シリンダヘッド、6L…左ヘッドカバー、6R…右ヘッドカバー、7…オイルパン、21…ヘッド底壁、22…ヘッド周壁、22l…左側壁、
41…高圧オイル通路、42…軸受給油路、43i…吸気ロッカアーム給油路、43e…排気ロッカアーム給油路、44…小径開口部、45…大径開口部、46…オイル戻し口、47…オイル戻し通路、48…オイル戻し通路、
50…動弁機構、70…燃料噴射弁、71…シールドプラグ、72…シールボール、73…シールキャップ、

Claims (4)

  1. 機関側壁に大径開口部が外部に開口して形成され、
    前記大径開口部の奥側に小径開口部が形成され、
    前記小径開口部が内燃機関の潤滑部位にオイルを供給する高圧油路と連通し、
    前記大径開口部が前記潤滑部位からオイルパンにオイルを戻す低圧油路と連通し、
    前記小径開口部が第1シール部材により閉塞され、
    前記大径開口部が第2シール部材により閉塞され、
    前記大径開口部は閉塞された前記第2シール部材の内側に前記小径開口部より大きい内径の低圧油路が開口する空洞が形成されることを特徴とする内燃機関の油路シール構造。
  2. 前記大径開口部と前記小径開口部は同軸水平方向に連続して形成され、
    前記低圧油路の開口は前記大径開口部の空洞の下側に形成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の油路シール構造。
  3. 前記第1シール部材は前記小径開口部に圧入されるシールボールであり、
    前記第2シール部材は前記大径開口部に螺着または嵌着されるシールプラグまたはシールキャップであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関の油路シール構造。
  4. 前記高圧油路が、動弁機構の潤滑部位にオイルを供給する高圧オイル通路であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の内燃機関の油路シール構造。
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