JP2009215757A - 床版構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 床版構造体内にコンクリートを打設する時、該床版構造体の変形を抑制し、鋼製型枠の撓みを所定値以内に抑えることができる床版構造体を提供する。
【解決手段】 橋軸方向に平行に架設された橋桁B上に、直角に交差して載置固定する床版構造体Aであって、上下に所定の間隔を置いて配設した主鉄筋1,2を鋼製金具3で連結し、且つ下側の主鉄筋2より下方に鋼製型枠5を配置すると共に、該鋼製型枠5は前記鋼製金具3に一端を連結した吊り金具4で吊り下げ支持する床版構造体において、
前記吊り金具4を、正面視略逆V字型をしたトラス形に形成し、その頂点側は鋼製金具3に連結し、他端の拡開する2点を鋼製型枠5に連結した。
【選択図】 図1
【解決手段】 橋軸方向に平行に架設された橋桁B上に、直角に交差して載置固定する床版構造体Aであって、上下に所定の間隔を置いて配設した主鉄筋1,2を鋼製金具3で連結し、且つ下側の主鉄筋2より下方に鋼製型枠5を配置すると共に、該鋼製型枠5は前記鋼製金具3に一端を連結した吊り金具4で吊り下げ支持する床版構造体において、
前記吊り金具4を、正面視略逆V字型をしたトラス形に形成し、その頂点側は鋼製金具3に連結し、他端の拡開する2点を鋼製型枠5に連結した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、床版を構成する床版構造体に関し、詳しくは該床版構造体内にコンクリートを打設する時、鋼製型枠の撓みを所定値以内に抑えることができる床版構造体に関する。
一般に床版は、合板ベニアを支保工で支えて型枠を組み、その型枠の内側に鉄筋を配筋した後、コンクリート打設(注入)して乾燥養生後、前記型枠材を解体して完成させる施工方法である。
しかし、上記した施工方法は支保工の組み立て、型枠の組み立て、鉄筋の組み立て等、工期が長くなり、工事費も高騰するなど、問題点が多いものである。
しかし、上記した施工方法は支保工の組み立て、型枠の組み立て、鉄筋の組み立て等、工期が長くなり、工事費も高騰するなど、問題点が多いものである。
そこで、上記問題点を解決するために、研究開発が行なわれ、その結果、工期は短く、製作及び施工コストが低くて、しかも大きな剛性、耐震性を備えた床版構造体、及び施工方法が開発提案されている(例えば、特許文献1参照)。
その特許文献1で提案されている床版構造体は、鉄筋と鋼製型枠とで構成された床版構造体であって、当該床版は、鉄筋が上下2段に配置され、当該上段の鉄筋と当該下段の鉄筋はX型鋼製金具の各端縁部のそれぞれと固定されており、且つ当該X型鋼製金具のX字中心部に、その一端部が当該鋼製型枠と接続されている吊金具の他端部が接続されており、それによって当該上段鉄筋、当該下段鉄筋、当該X型鋼製金具からなる立体構成物と当該鋼製型枠とが吊金具を介して一体的に固定されている。そして、この床版構造体は、複数個を橋台上、又は橋脚上、又は梁上に相互が隣接するように架設搭載し、配力筋を挿入して結束した後、床版構造体内にコンクリートを打設して完成するというものである。
そして、上記床版構造体における主要な構造物を全て、工場で製作し、これを現場に搬入し、わずか配力筋を挿入して結束するだけの工程を消化するだけで、コンクリート打設作業ができるので、工期を短縮でき、労働力の縮減を計ることができ、工事費を大幅に低減することが可能となる効果が発揮される。
しかし、上記特許文献1に記載の床版構造体においても、床版を支える支点(例えば、橋脚上に架設された鈑桁等)の間隔が3mを超えるPC床版、床版の厚さが20cm程度以下となる人道橋、張出部が無い単純版構造の場合は、コンクリート打設時に前記鉄筋、鋼製型枠の撓み値が許容値(例えば、5mm)を超える問題がある。
上記問題は、鋼製型枠が鋼製金具に接続された吊金具で1点吊りされているため、鉄筋と鋼製型枠で構成される床版構造体に変形が生じるためである。
本発明は上記した従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、床版構造体内にコンクリートを打設する時、該床版構造体の変形を抑制し、鋼製型枠の撓みを所定値以内に抑えることができる床版構造体を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明が講じた技術的手段は、上側の主鉄筋と下側の主鉄筋を連結固定する鋼製金具に、吊り金具の一端(上端)を連結し、その吊り金具の他端(下端)に前記下側の主鉄筋より下方に配置する鋼製型枠を吊り下げ支持する床版構造体において、前記吊り金具を、正面視略逆V字型をしたトラス形に形成し、その頂点側は鋼製金具に連結し、他端の拡開する2点を鋼製型枠に連結した構成を特徴とする。
本発明で言う上側の主鉄筋、下側の主鉄筋は、床版構造体の鋼製型枠を基準水平面として、該鋼製型枠に近い方の主鉄筋を下側、遠い方の主鉄筋を上側という。
又、前記上側の主鉄筋と下側の主鉄筋を所定の間隔に連結保持する鋼製金具は、高耐食性鋼板を用いて正面視略矩形状に打ち抜き、その上辺と下辺をそれぞれ前記上側の主鉄筋、及び下側の主鉄筋に係着し得るようにカール状に湾曲形成されている。尚、この鋼製金具は平板の上下をカールした係着部を設けただけでもよいが、軽量化及び架設後本床版構造体に注入するコンクリートの流動を阻害しないように、矩形鋼板に所定形状の打ち抜きを施して正面視略H型、或いは正面視略N型、正面視略Z型等としてもよい。
又、前記上側の主鉄筋と下側の主鉄筋を所定の間隔に連結保持する鋼製金具は、高耐食性鋼板を用いて正面視略矩形状に打ち抜き、その上辺と下辺をそれぞれ前記上側の主鉄筋、及び下側の主鉄筋に係着し得るようにカール状に湾曲形成されている。尚、この鋼製金具は平板の上下をカールした係着部を設けただけでもよいが、軽量化及び架設後本床版構造体に注入するコンクリートの流動を阻害しないように、矩形鋼板に所定形状の打ち抜きを施して正面視略H型、或いは正面視略N型、正面視略Z型等としてもよい。
上記鋼製型枠は、床版の底面を構成すると共に、コンクリート打設時の型枠をなすもので、高耐食性鋼板が好適である。高耐食性鋼板の使用により、風化劣化作用を防止し、コンクリートの剥離もなく、床版コンクリートの寿命を向上できる。
上記吊り金具は、鋼板から打ち抜き形成した細幅帯片を2本組み合わせて正面視略逆V字型に形成しても、或いは鋼板から正面視略逆V字型に打ち抜いたもの等、何れでもよく、要は鋼製型枠との連結箇所が2点で、トラスの原理により鉄筋と鋼製型枠とで構成される床版構造体の変形を抑制できればよい。
上記吊り金具は、鋼板から打ち抜き形成した細幅帯片を2本組み合わせて正面視略逆V字型に形成しても、或いは鋼板から正面視略逆V字型に打ち抜いたもの等、何れでもよく、要は鋼製型枠との連結箇所が2点で、トラスの原理により鉄筋と鋼製型枠とで構成される床版構造体の変形を抑制できればよい。
上記手段によれば、上下の主鉄筋を連結する鋼製金具に連結した吊り金具を、正面視略逆V字型とし、鋼製型枠を2点で支持するようにしたことによって、トラスの原理により鉄筋と鋼製型枠とで構成される床版構造体の変形を抑制することができる。即ち、鋼製型枠の変形移動をトラス構造の変形抑制機能により、床版自重による変形量を減少させることができる。
前記吊り金具は、前記床版構造体において、鋼製型枠を吊り下げ支持する全ての吊り金具に採用してもよいが、少なくとも該床版構造体を支持する橋桁(支点)近傍に配置される吊り金具に採用する(請求項2)。その場合、橋桁(支点)近傍以外に配置する吊り金具は、一点支持の直線棒状の吊り金具、例えば特許文献1(特許第3579333号公報)に開示されているものを使用することができる。
上記手段によれば、床版構造体を支持する橋桁(支点)近傍に配置されている吊り金具がトラス構造を有することで、支点近傍における床版構造体の変形を抑制でき、それにより床版自重による変形量を減少させることができる。
又、前記床版構造体の鋼製型枠における橋桁(支点)近傍を吊り下げ支持する直線棒状の吊り金具における鋼製金具との連結位置から、前記橋桁上に亘って支え杆(ステーバー)を架設固定すると更に有効である(請求項3)。
上記手段によれば、床版構造体の上下の主鉄筋を連結する鋼製金具と橋桁(支点)が支え杆で連結固定されるため、床版構造体の変形を更に抑制することができる。
本発明の床版構造体は請求項1、2記載の構成により、トラスの原理により鉄筋と鋼製型枠とで構成された床版構造体の変形を抑制することができる。それにより、従来の床版構造体では鋼製型枠の撓み値が許容値を超えて適用が困難であった床版支間が3mを超えるPC床版、床版厚さが20cm程度以下となる人道橋(歩道橋)、単純版構造への適用が可能となる。
又、請求項3記載の構成により、床版構造体の変形を更に抑制することができる。
又、請求項3記載の構成により、床版構造体の変形を更に抑制することができる。
以下、本発明に係る床版構造体の実施の一例を図面に基づいて説明する。
図1は、床版構造体(パネル)Aを示す断面図で、図中、1は上側の主鉄筋、2は下側の主鉄筋、3は前記上側の主鉄筋1と下側の主鉄筋2を所定の間隔をおいて連結する鋼製金具、4は前記鋼製金具3に一端(上端)を連結した吊り金具、5は前記吊り金具4の他端(下端)に連結されて吊り下げ支持される鋼製型枠、6は橋桁B上に並設架設した複数の床版構造体(パネル)A相互に亘って挿入、結束する配力筋である。
図1は、床版構造体(パネル)Aを示す断面図で、図中、1は上側の主鉄筋、2は下側の主鉄筋、3は前記上側の主鉄筋1と下側の主鉄筋2を所定の間隔をおいて連結する鋼製金具、4は前記鋼製金具3に一端(上端)を連結した吊り金具、5は前記吊り金具4の他端(下端)に連結されて吊り下げ支持される鋼製型枠、6は橋桁B上に並設架設した複数の床版構造体(パネル)A相互に亘って挿入、結束する配力筋である。
上記上側の主鉄筋1及び下側の主鉄筋2は、床版の主材を成すもので、土木建築等で一般的に使用されている鉄筋を使用する。そして、その鉄筋を鉛直線上に所定の間隔をおいて配置するが、その鉄筋間の間隔は鋼製金具3で保持される。尚、上側の主鉄筋1と下側の主鉄筋2との間隔(軸芯間距離)は、構築しようとする床版の厚さによって決定される。 又、上側の主鉄筋1と下側の主鉄筋2は、同一の太さのものを用いる、或いは上側と下側で太さを変えるなど何れでもよい。
上記鋼製金具3は、図3(a),(b)に示すように、鋼板から正面視略N型に打ち抜き形成し、その左右の縦辺の上端及び下端に、前記上側の主鉄筋1と下側の主鉄筋2の外周面に巻き付け係着する係着部3aが形成されている。この係着部3aを主鉄筋に対して固定する方法は、該係着部を主鉄筋の外周面に被せカシメ固定する。
尚、鋼製金具3を主鉄筋1、2に対して固定する方法は、カシメ固定に限定されず、例えば、上側及び下側の主鉄筋1、2の所定箇所に鋼製リングを予め嵌着且つ圧着固定し、その鋼製リングに鋼製金具3の縦辺の上端及び下端を溶接して固定してもよい。
尚、鋼製金具3を主鉄筋1、2に対して固定する方法は、カシメ固定に限定されず、例えば、上側及び下側の主鉄筋1、2の所定箇所に鋼製リングを予め嵌着且つ圧着固定し、その鋼製リングに鋼製金具3の縦辺の上端及び下端を溶接して固定してもよい。
又、上記鋼製金具3は、正面視略N型に限定されず、正面視略H型、或いは正面視略Z型、矩形平板等、何れでもよいが、床版構造体Aに打設されるコンクリートの流動性、及び床版構造体の軽量化を考慮した場合は、矩形平板型より正面視略N型、正面視略H型、正面視略Z型が好適である。
上記鋼製金具3によって上側の主鉄筋1と下側の主鉄筋2を所定に間隔に固定するが、主鉄筋1列に対する鋼製金具3の取付個数は、床版構造体の規模によって適宜決定される。 又、鋼製金具3の取付間隔は、図示するように等間隔に限定されず、不等間隔、例えば、橋桁(支点)B近傍が狭く、中央部に近づくに従って間隔が広くなるように配置してもよい。
そして、上記鋼製金具3の左右の縦辺を結ぶ斜辺の略中央位置には取付孔7が開設され、その取付孔7を用いて吊り金具4の一方側がリベット8で連結固定されている。
そして、上記鋼製金具3の左右の縦辺を結ぶ斜辺の略中央位置には取付孔7が開設され、その取付孔7を用いて吊り金具4の一方側がリベット8で連結固定されている。
吊り金具4は、図3(a),(b)に示すように、鋼板を短冊状に切断加工してなり、これを2個重ね組み合わせて正面視略逆V字型に構成し、その重ねた頂部側(上端)4aを前記鋼製金具3に取付孔7を用いてリベット8で固定する。
又、正面視略逆V字型の吊り金具4における拡開側(下端)4b,4b’は、鋼製型枠5に連結固定する。吊り金具4と鋼製型枠5との連結は、該吊り金具4の先端部をL字型に折り曲げ、その折り曲げた水平片を鋼製型枠に直接リベットで固定してもよいが、予め鋼製型枠5に所定の間隔をおいてL字型取付片9を固着し、そのL字型取付片9に前記吊り金具4の拡開側4b,4b’をリベットで連結固定してもよい。
又、正面視略逆V字型の吊り金具4における拡開側(下端)4b,4b’は、鋼製型枠5に連結固定する。吊り金具4と鋼製型枠5との連結は、該吊り金具4の先端部をL字型に折り曲げ、その折り曲げた水平片を鋼製型枠に直接リベットで固定してもよいが、予め鋼製型枠5に所定の間隔をおいてL字型取付片9を固着し、そのL字型取付片9に前記吊り金具4の拡開側4b,4b’をリベットで連結固定してもよい。
正面視略逆V字型の吊り金具4は、図9に示すように、橋桁(支点)B近傍(図面では橋桁(支点)B上に配置される鋼製金具3及び該鋼製金具3から中央方向に向かって2個目)の鋼製金具3を除き全ての鋼製金具3に対して取り付けてもよいが、床版構造体の変形を抑制する本発明の効果を得るためには、図1及び図8に示すように、少なくとも橋桁(支点)B近傍(図面では橋桁(支点)B上に配置される鋼製金具3から中央方向に向かって3個目)の鋼製金具3に本吊り金具4を取り付け、それ以外の鋼製金具3には図4にしめすように、短冊状に切断加工した1点支持の吊り金具4’を使用する。
上記正面視略逆V字型の吊り金具4は、短冊状に切断加工した金具を2個組み合わせて構成する形態に限定されず、鋼板からV字型に打ち抜いた一体物を用いてもよい。
上記正面視略逆V字型の吊り金具4は、短冊状に切断加工した金具を2個組み合わせて構成する形態に限定されず、鋼板からV字型に打ち抜いた一体物を用いてもよい。
又、橋桁(支点)B近傍(図面では橋桁(支点)B上に配置される鋼製金具3から中央方向に向かって2個目)の鋼製金具3には1点支持の吊り金具4’が取り付けられているが、図1及び図10に示すように、吊り金具4’と鋼製金具3との連結箇所から橋桁(支点)Bの上フランジ上面に亘って支え杆10を架設固定してトラス構造を付加し、床版構造体Aの変形を更に抑制することができる。
尚、支え杆10を橋桁(支点)Bの上フランジに固定する位置は、後述する高さ調整用のボルト12の下端が橋桁の上フランジと当接する位置の近傍に限定されず、トラスの原理による変形抑制機能が発揮されれば橋桁の上フランジ上のどこでもよい。又、支え杆10を橋桁(支点)Bの上フランジ上面に対する固定は、該フランジ上面にL型取付片9’を溶接固定し、そのL型取付片9’にリベット等で固定する。
尚、支え杆10を橋桁(支点)Bの上フランジに固定する位置は、後述する高さ調整用のボルト12の下端が橋桁の上フランジと当接する位置の近傍に限定されず、トラスの原理による変形抑制機能が発揮されれば橋桁の上フランジ上のどこでもよい。又、支え杆10を橋桁(支点)Bの上フランジ上面に対する固定は、該フランジ上面にL型取付片9’を溶接固定し、そのL型取付片9’にリベット等で固定する。
又、図5(a),(b)に示すように、橋桁(支点)B上に位置する鋼製金具3の外表面の略中央位置にはナット11が軸芯を鉛直方向に向けて溶接固定され、そのナット11に高さ調整用のボルト12が螺合挿通されている。それにより、ボルト12を回動することによりナット11より下方に突出するボルト12の長さを調整でき、鋼製型枠5に対する主鉄筋1、2の鉛直方向の位置を調整することができる。尚、ボルト12の下端は橋桁(支点)Bの上フランジ上面に当接させるのみで、固定はしない。
鋼製型枠5は、高耐食性鋼板を所定の寸法に切断、折り曲げ、及びL字型取付片9をリベット止めするための孔開け加工等を行なって構成される。尚、橋桁(支点)Bの上フランジ上面に載置する部分近傍はハンチ部を形成し、これにより橋桁近傍の床版厚さを他の部分より厚く形成することができる。
上記構成の床版構造体Aは、工場にて組み立て、完成した床版構造体(パネル)Aを現場に搬入し、橋軸方向に沿って設置された橋脚上の橋桁(支点)B上に、床版構造体Aの主鉄筋1,2の軸方向を直角に交差させて複数個を平行に架設し、架設後、並設した床版構造体Aに亘って配力筋6を挿入し、結束する。配力筋6を挿入し、結束後、床版構造体A内にコンクリートCを打設して完成する。
そして、打設したコンクリートが固化するまでに作用する重量は、上側の主鉄筋1、下側の主鉄筋2、及び鋼製型枠5が一体となった構造にて支持する。これにより、通常用いられている床版支保工が不要となる。
そして、打設したコンクリートが固化するまでに作用する重量は、上側の主鉄筋1、下側の主鉄筋2、及び鋼製型枠5が一体となった構造にて支持する。これにより、通常用いられている床版支保工が不要となる。
次に、本発明に係る床版構造体と従来構造の床版構造体について、撓み値の解析を行なった。各床版構造体の最大撓み値は表1に示す通りである。
[解析に用いた床版構造体]
図6に示す橋桁上に、比較例(図7参照)、及び本発明に係る床版構造体の実施例1(図8参照)、実施例2(図9参照)、実施例3(図10参照)を架設した場合の撓み値を解析した。尚、解析に用いた各床版構造体の寸法(図6参照)は下記の通りで、且つ各構成部材の材質、板厚等は各床版構造体とも同じである。
L(支点間距離):3200mm
L1(床版幅寸法):3400mm
L2(鋼製金具間隔):150mm
L3(鋼製金具間隔):162mm
L4(鋼製金具間隔):194mm
L5(鋼製金具間隔):250mm
主鉄筋1、2の直径 : 19mm
床版の厚さ:140mm
上側の鉄筋と、下側の鉄筋の中心間隔:60mm
上側の鉄筋の中心から床版の上面までの距離:40mm
下側の鉄筋の中心から床版の下面までの距離:40mm
比較例:鋼製金具に1点支持の吊り金具を介して鋼製型枠を吊り下げ支持した床版構造体。
実施例1:図8に示すように、支点近傍に位置する鋼製金具に連結される吊り金具を、逆V字型の2点支持の吊り金具4とした床版構造体。
実施例2:図9に示すように、支点上とその隣に位置する鋼製金具以外の鋼製金具に連結される吊り金具を、全て逆V字型の2点支持の吊り金具4とした床版構造体。
実施例3:図10に示すように実施例1に支え杆10を追加した床版構造体。
[解析に用いた床版構造体]
図6に示す橋桁上に、比較例(図7参照)、及び本発明に係る床版構造体の実施例1(図8参照)、実施例2(図9参照)、実施例3(図10参照)を架設した場合の撓み値を解析した。尚、解析に用いた各床版構造体の寸法(図6参照)は下記の通りで、且つ各構成部材の材質、板厚等は各床版構造体とも同じである。
L(支点間距離):3200mm
L1(床版幅寸法):3400mm
L2(鋼製金具間隔):150mm
L3(鋼製金具間隔):162mm
L4(鋼製金具間隔):194mm
L5(鋼製金具間隔):250mm
主鉄筋1、2の直径 : 19mm
床版の厚さ:140mm
上側の鉄筋と、下側の鉄筋の中心間隔:60mm
上側の鉄筋の中心から床版の上面までの距離:40mm
下側の鉄筋の中心から床版の下面までの距離:40mm
比較例:鋼製金具に1点支持の吊り金具を介して鋼製型枠を吊り下げ支持した床版構造体。
実施例1:図8に示すように、支点近傍に位置する鋼製金具に連結される吊り金具を、逆V字型の2点支持の吊り金具4とした床版構造体。
実施例2:図9に示すように、支点上とその隣に位置する鋼製金具以外の鋼製金具に連結される吊り金具を、全て逆V字型の2点支持の吊り金具4とした床版構造体。
実施例3:図10に示すように実施例1に支え杆10を追加した床版構造体。
表1に示す通り、比較例(従来構造)を実施例1に変更することで、従来構造で発生した撓み量を25%減少(改善)でき、実施例2の構成とした場合は従来構造で発生した撓み量を30%減少(改善)でき、更に実施例3の構成とした場合は従来構造で発生した撓み量を約半分減少(改善)することが解析結果から判明した。
本発明の床版構造体は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で、変更可能である。
(1)吊り金具は、短冊状の帯板を組み合わせて構成したが、略V字型に打ち抜き加工した一体物でもよい。
(2)吊り金具は、帯板に限らず、棒材で構成してもよい。
(1)吊り金具は、短冊状の帯板を組み合わせて構成したが、略V字型に打ち抜き加工した一体物でもよい。
(2)吊り金具は、帯板に限らず、棒材で構成してもよい。
A…床版構造体 B…橋桁(支点)
1…上側の主鉄筋 2…下側の主鉄筋
3…鋼製金具 4,4’…吊り金具
5…鋼製型枠 10…支え杆
1…上側の主鉄筋 2…下側の主鉄筋
3…鋼製金具 4,4’…吊り金具
5…鋼製型枠 10…支え杆
Claims (3)
- 橋軸方向に平行に架設された橋桁上に、直角に交差して載置固定する床版構造体であって、上下に所定の間隔を置いて配設した主鉄筋を鋼製金具で連結し、且つ下側の主鉄筋より下方に鋼製型枠を配置すると共に、該鋼製型枠は前記鋼製金具に一端を連結した吊り金具で吊り下げ支持されている床版構造体において、
前記吊り金具を、正面視略逆V字型をしたトラス形に形成し、その頂点側は鋼製金具に連結し、他端の拡開する2点を鋼製型枠に連結したことを特徴とする床版構造体。 - 前記吊り金具は、少なくとも前記床版構造体において、該床版構造体を支持する橋桁近傍に配置されていることを特徴とする請求項1記載の床版構造体。
- 前記床版構造体における鋼製型枠の橋桁近傍に位置する直線棒状の吊り金具における鋼製金具との連結位置から、前記橋桁上に亘って支え杆を架設したことを特徴とする請求項2記載の床版構造体。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018059397A (ja) * | 2012-10-09 | 2018-04-12 | 株式会社横河住金ブリッジ | 大スパンコンクリート床版型枠および該床版型枠を用いた施工方法 |
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2008
- 2008-03-10 JP JP2008059463A patent/JP2009215757A/ja active Pending
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JP2018059397A (ja) * | 2012-10-09 | 2018-04-12 | 株式会社横河住金ブリッジ | 大スパンコンクリート床版型枠および該床版型枠を用いた施工方法 |
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