JP2009214503A - インクジェット記録装置及びノズル位置特定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットヘッドのノズル位置を光学的に高精度且つ容易に特定することのできるインクジェット記録装置及びノズル位置特定方法を提供すること。
【解決手段】多数のノズルが配列されたインクジェットヘッドを主走査方向に沿って移動させ、移動に伴って出力されるエンコーダパルスと同期してノズルからインク滴を吐出させ、発光素子からのビーム光Dを受光する受光面41がビーム光Dの中心又はその近傍において縦方向の境界42によって分割され、各受光面41A、41Bがインクジェットヘッドから吐出されたインク滴11の通過によって捉えられる陰影に応じた信号を出力する分割受光素子4の境界42を挟む一方の受光面41A又は41Bによって得られた信号と他方の受光面41B又は41Aによって得られた信号とエンコーダパルスとから、インクジェットヘッドのノズルが分割受光素子4の境界42位置にあることを特定する。
【選択図】 図5

Description

本発明はインクジェット記録装置及びノズル位置特定方法に関し、詳しくは、インクジェットヘッドのノズル位置を高精度且つ容易に特定することのできるインクジェット記録装置及びノズル位置特定方法に関する。
従来、インクジェットヘッドのノズル位置やヘッド位置を検査する方法として、複数のヘッドに位置合わせ用の画像(チェックパターン)を打たせ、目視や画像認識装置によってズレを確認し、ヘッド位置を調整する方法がある(特許文献1)。しかし、この方法では、チェックパターンを印刷して確認するという面倒な作業が必要となる。しかも、目視では正確な判断が難しく、ばらつきが出る問題がある。また、画像認識装置は高価な上にスペースも必要となる。
そこで、一対の投受光素子を用い、その間に形成されるビーム光をインク滴が通過した際の信号を検出することにより、ノズル位置やヘッド位置を光学的に検出する方法が提案されている。
このような方法を利用した技術として、特許文献2には、一対の投受光素子間に形成されるビーム光を含むある検出範囲を、インクジェットヘッドからインク滴を吐出させながら横切り、その間に検出される信号のピーク位置をヘッドのノズル位置として特定する方法が開示されている。
また、特許文献3には、一対の投受光素子間に形成されるビーム光を含むある検出範囲を、インクジェットヘッドからインク滴を吐出させながら横切り、そのとき得られた検出信号の範囲の中央位置を求め、その中央位置をヘッドのノズル位置として特定する方法が開示されている。
特開2007−18375号公報 特開平8−309963号公報 特開2003−165204号公報 特開平5−60986号公報
一般に、インク滴を光学的に検出する場合、微小なインク滴を捉えた微弱な信号をかなり増幅しなくてはならないため、検出信号のピーク位置を求める特許文献2に記載の方法では、検出信号のノイズの問題や、検査光量の均一度や平行度のばらつき等の要因によって、検出信号の真のピーク位置を特定することが困難であったり、ピーク位置そのものが真のノズル位置からずれていたりする場合があり、位置の特定ミスに繋がるおそれが高い問題がある。
特許文献3に記載の方法は、このような特許文献2に記載の方法に見られる問題は改善されるが、中央位置の算出はビーム光の光束の境界線上で検出せざるを得ず、従って、光束が広がったり狭まったりしている場合、光束上の検出位置によって算出の元になる検査範囲が変化してしまう。このため、検査範囲が広がっている場合はそれに応じて中央位置もばらつき、また、検査位置により中央位置算出値が変化してしまうおそれがある。これを回避するには、ビーム光を完全な平行光にすればよいが、ビーム光を完全な平行光にするには光学系を新たに組み込まなくてはならず、コストが掛かる問題がある。
そこで、本発明の課題は、インクジェットヘッドのノズル位置を光学的に高精度且つ容易に特定することのできるインクジェット記録装置及びノズル位置特定方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
請求項1記載の発明は、インク滴を吐出する多数のノズルが配列されたインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドを主走査方向に沿って移動させる移動手段と、前記インクジェットヘッドの移動に伴って出力されるエンコーダパルスと同期して前記ノズルからインク滴を吐出させる吐出制御手段と、主走査方向と直交し、且つ、前記インクジェットヘッドのノズル列と平行する方向にインク滴検出用のビーム光を照射する1つの発光素子と、前記発光素子からのビーム光を受光する受光面が前記ビーム光の中心又はその近傍において縦方向の境界によって分割され、各受光面が前記インクジェットヘッドから吐出されたインク滴の通過によって捉えられる陰影に応じた信号を出力する分割受光素子と、主走査方向に移動する前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出されたインク滴が前記ビーム光を通過することにより前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号と他方の受光面によって得られた信号と前記エンコーダパルスとから、前記インクジェットヘッドの前記ノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定するノズル位置特定手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
請求項2記載の発明は、前記ノズル位置特定手段は、前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号と他方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号との差分の絶対値信号を、予め設定された基準電位と比較し、該基準電位以下と検出された範囲の中央位置を前記エンコーダパルスによって算出することにより、前記インクジェットヘッドのノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置である。
請求項3記載の発明は、前記ビーム光を通過させるためのインク滴を前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出させる主走査方向の範囲は、前記ビーム光の光束径よりも狭いことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置である。
請求項4記載の発明は、前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出させたインク滴が前記ビーム光を通過した際の陰影を、前記分割受光素子における少なくともいずれか一つの前記受光面において捉え、該受光面から出力される信号の有無によって、前記ノズルからのインク滴の吐出の有無を検出する吐出検出手段を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェット記録装置である。
請求項5記載の発明は、前記インクジェットヘッドは複数の平行なノズル列を有しており、前記吐出検出手段は、前記分割受光素子の各受光面が、それぞれ異なる前記ノズル列のノズルからのインク滴の有無を検出することを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置である。
請求項6記載の発明は、主走査方向と直交し、且つ、インクジェットヘッドのノズル列と平行する方向にインク滴検出用のビーム光を照射する1つの発光素子と、前記発光素子からのビーム光を受光する受光面が前記ビーム光の中心又はその近傍において縦方向の境界によって複数に分割され、各受光面が前記インクジェットヘッドから吐出されたインク滴の通過に応じた信号を出力する分割受光素子とを備え、エンコーダパルスと同期して前記インクジェットヘッドを主走査方向に移動させながらインク滴を吐出して前記ビーム光を通過させ、該インク滴が前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号と他方の受光面によって得られた信号と前記エンコーダパルスとから、前記インクジェットヘッドのノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定することを特徴とするノズル位置特定方法である。
請求項7記載の発明は、前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号と他方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号との差分の絶対値信号を、予め設定された基準電位と比較し、該基準電位以下と検出された範囲の中央位置を前記エンコーダパルスによって算出することにより、前記インクジェットヘッドのノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定することを特徴とする請求項6記載のノズル位置特定方法である。
請求項8記載の発明は、前記ビーム光を通過させるためのインク滴を前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出させる主走査方向の範囲は、前記ビーム光の光束径よりも狭いことを特徴とする請求項6又は7記載のノズル位置特定方法である。
本発明によれば、インクジェットヘッドのノズル位置を光学的に高精度且つ容易に特定することのできるインクジェット記録装置及びノズル位置特定方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置に設けられたノズル位置検出装置の概略構成を示している。
インクジェットヘッド1は、図示しない主走査モータによって、図中に示す主走査方向に沿って往復移動可能に設けられている。インクジェットヘッド1の下面には、主走査方向と直交する方向に沿って、インク滴11を吐出する多数のノズル(図示せず)が配列されてノズル列を構成している。
インクジェットヘッド1の主走査方向に沿う位置は、図示しないエンコーダによって検出される。エンコーダはインクジェットヘッド1の移動に応じてエンコーダパルスを出力する。インクジェットヘッド1は、図示しない吐出制御手段によって、このエンコーダパルスに同期してノズルからインク滴11を吐出する。
なお、カラー画像の記録を行うインクジェットヘッドは、通常、Y、M、C、K等の各色のインクにより記録を行うため、各色毎のヘッドを有しているが、ここでは説明の便宜のため、一つのインクジェットヘッド1のみを図示している。
ノズル位置検出装置2は、インクジェットヘッド1による画像記録領域外に固定装備されており、互いの位置関係が固定された一対の発光素子3と受光素子4とを有している。発光素子3はインク滴検出用のビーム光Dを受光素子4に向けて出射する。発光素子3にはLED、好ましくはレーザーを用いることができる。受光素子4は、発光素子3との間にインクジェットヘッド1のノズル列が納まる程度の距離をおいて発光素子3に対向状に設けられており、これら発光素子3及び受光素子4が、インクジェットヘッド1に対して、ビーム光Dの光軸がインクジェットヘッド1の主走査方向と直交し且つインクジェットヘッド1のノズル列方向と平行となるように配置されている。これによりビーム光Dの光軸は、インクジェットヘッド1が発光素子3と受光素子4との間に位置したとき、各ノズルから吐出されるインク滴の進行経路と交差する。
ビーム光Dの下方には、ビーム光Dに向けて吐出されたインク滴11を受け入れるためのインク受け皿5が配置されている。
図2は受光素子4の詳細を示す正面図である。
受光素子4は、発光素子3からのビーム光Dを受光する受光面41がビーム光Dの中心又はその近傍において縦方向の境界42によって複数に分割された分割受光素子からなる。図中の破線は、受光面41に照射されたビーム光Dの光束径を示している。ビーム光Dは、その光軸中心が分割受光素子4の境界42上又はその近傍に位置するように照射される。
なお、分割受光素子4は、ここでは、受光面41は縦方向の境界42によって、受光面41Aと受光面41Bとの左右に2分割されたものを示しているが、本発明において分割受光素子4の受光面41は、少なくとも縦方向の1つの境界42を有して分割されていればよく、2分割のものに限定されず、例えば受光面が上下左右に4分割された分割受光素子等でもよい。
分割受光素子4は、インクジェットヘッド1のノズルから吐出されたインク滴11がビーム光Dを通過した際に、そのインク滴11の通過位置に応じて受光面41A又は41Bがインク滴11の陰影を捉え、その陰影に応じた光量信号を受光面41A又は41Bがそれぞれ出力するが、各受光面41A、41B間の境界42の部位では陰影は捉えられず、インク滴11が受光面41Aから受光面41Bに移動する過程で、光量信号が途切れる又は低下する期間が存在する。本発明は、この境界42の部位で光量信号が途切れる又は低下することを利用して、境界42の位置を検出し、インク滴11が吐出されたノズルがこの境界42上に位置していることを特定する。この境界42の幅は、ノズル位置特定の検出精度を良くする観点から、インク滴11の液滴径と同等またはそれ以下であることが好ましい。
分割受光素子4から出力される光量信号はノズル位置を特定するための位置特定検出部6に入力される。
図3は位置特定検出部6の概略構成を示すブロック図である。
分割受光素子4の各受光面41A、41Bの光量信号は、それぞれ電流増幅回路43A、43B及び交流増幅回路44A、44Bによって増幅された後、位置特定検出部6に入力される。位置特定検出部6は、2つのピークホールド61A、61B、差動増幅回路62、絶対値回路63、2値化回路64及びヘッド位置特定部65を有している。
ピークホールド61A、61Bは、対応する受光面41A、41Bからの増幅された光量信号を入力する。光量信号は、後述するように主走査方向に沿って移動するインクジェットヘッド1から連続して吐出されるインク滴11の陰影を捉えるため、主走査方向の移動に伴って、インクジェットヘッド1の位置に応じた複数の光量信号が得られる。これらの光量信号は、インクジェットヘッド1の主走査方向に沿う移動に伴って、インク滴11が一方の受光面41Aから境界42に至るにつれて次第に弱くなり、境界42から他方の受光面41Bに至るにつれて次第に強くなる。ピークホールド部61A、61Bは、この複数の光量信号のピーク位置をホールドし、それぞれ差動増幅回路62に出力する。
差動増幅回路62は、ピークホールド61Aの出力信号とピークホールド61Bの出力信号との電圧差を求め、絶対値回路63に出力する。
絶対値回路63では、差動増幅回路62で求められた電圧差の信号の絶対値信号を生成し、2値化回路64に出力する。
2値化回路64では、絶対値回路63から出力された絶対値信号を、予め設定されている基準電位(V-ref)と比較し、この基準電位を下回った場合にHi信号を、上回った場合にLow信号をそれぞれヘッド位置特定部65に出力する。
ヘッド位置特定部65では、2値化回路64から出力された2値化信号と、インクジェットヘッド1の主走査方向に沿う移動に伴って出力されるエンコーダパルスに基づいて、ノズルが分割受光素子4の境界42上の位置にあることをエンコーダパルスによって特定する。
次に、図4に示すフローチャートに基づいて、本発明においてノズル位置を特定する方法を説明する。ノズル位置の特定作業は、インクジェット記録装置内の図示しない制御部によって、予め記憶された所定のプログラムシーケンスに従って、位置特定を行う必要のあるノズル分だけ実行される。
まず、主走査モータを駆動して、例えばホームポジションに位置するインクジェットヘッド1を主走査方向に沿って移動させる。これによりインクジェットヘッド1のノズル面に形成されたノズル列は主走査方向に沿って移動する(S1)。このインクジェットヘッド1の移動に伴ってエンコーダパルスが発生するため、このエンコーダパルスを積算していく(S2)。
ホームポジションからノズル位置検出装置2のビーム光Dの近傍までの位置は予め決まっており、そのおおよその位置はエンコーダパルスによって知ることができる。ノズル位置を検出するための動作範囲は、ノズルがこのビーム光Dを含んでこれを横切る範囲であるため、エンコーダパルスの積算値がこの範囲内となるまで移動させる(S3)。
本発明においてノズル位置特定のためにインク滴11を吐出する主走査方向の範囲は、分割受光素子4の境界42を中心とするその極く近傍の範囲でよく、例えば分割受光素子4の全幅を含む範囲やビーム光Dの光束径の全幅を含む範囲である必要はない。すなわち、図2に示すように、この範囲Wはビーム光Dの光束径をD1としたとき、W<D1とすることができる。本発明ではこの範囲Wを狭くできるので、それだけノズル位置特定作業に要する時間及びインク消費量を低減させることができる。
その後、インクジェットヘッド1を主走査方向に移動させながら、ノズル列のいずれかのノズル(対象ノズル)から連続してインク滴11を吐出する。検出用のインク滴11を連続して吐出することにより、ビーム光Dを通過した際の陰影を捉え易くすることができる。連続して吐出されるインク滴11は、インクジェットヘッド1の主走査方向に沿う移動によってビーム光Dを横切り、その間に分割受光素子4からの光量信号を検出する(S4)。
インク滴11を吐出させながらインクジェットヘッド1を移動させることにより、連続して吐出されるインク滴11は、図5(a)〜(c)に示すように、ビーム光Dの一方側から他方側に向けて横切っていく。これにより分割受光素子4は、インク滴11の通過位置に応じて受光面41A又は41Bから陰影に応じた光量信号を出力する。
すなわち、インク滴11が図5(a)のように分割受光素子4の受光面41A上のビーム光Dを通過している間、位置特定検出部6には、図6に示す信号a1のような信号が入力される。この信号a1は、インク滴11が分割受光素子4の境界42上を経由し(図5(b))、隣の受光面41B上に移動するにつれて(図5(c))、次第に小さくなりやがて消失する。
一方、インク滴11が図5(c)のように分割受光素子4の受光面41B上のビーム光Dを通過するように移動すると、位置特定検出部6には、図6に示す信号b1のような信号が入力される。この信号b1は、分割受光素子4の境界42上を経由するころから検出され始め、インク滴11が受光面41B上に移動してくるにつれて次第に大きくなる。
各信号a1、a2は、位置特定検出部6のピークホールド61A、61Bによって、それぞれ図6に示す信号b1、b2となる。差動増幅回路62は、これら信号b1、b2の電圧差(b1−b2)を求め、図6に示す信号cを生成する。
この信号cは正負の電圧信号となるため、絶対値回路63は、この信号cから図6に示す絶対値信号dを生成する。2値化回路64は、この絶対値信号dを基準電位(V-ref)と比較し、この基準電位を下回った場合にHi信号を、上回った場合にLow信号を出力することにより、図6に示す2値化信号eを生成する。この2値化信号eは、分割受光素子4の各受光面41A、41Bからの信号が途絶えた又は低下した範囲を示しており、すなわち分割受光素子4の境界42を中心とする主走査方向の範囲を示している。
そこで、ヘッド位置特定部65において、2値化回路64で絶対値信号dが基準電位(V-ref)を下回った場合に出力されるHi信号から、そのHi信号出力時の位置をエンコーダパルスの積算値から取得し、メモリに記憶する(S6)。次いで、絶対値信号dが基準電位(V-ref)を下回った場合に出力されるLow信号から、そのLow信号出力時の位置をエンコーダパルスの積算値から取得し、メモリに記憶する(S8)。
これにより2値化信号eの立上がり時と立下り時の位置がエンコーダパルスによって取得される。分割受光素子4の境界42の位置は、この2値化信号eの立上がりと立下りの信号の中間に位置しているため、これらのエンコーダパルスの値からその信号の中央位置を算出する(S9)。この中央位置が分割受光素子4の境界42の位置であり、これによりインクジェットヘッド1のノズルが分割受光素子4の境界42上の位置にあることをエンコーダパルスの積算値から特定する。その後、インク滴11の吐出を終了する(S10)。
これによるノズル位置は、ビーム光D上のある1点として特定されるのではなく、装置本体に装備された分割受光素子4の境界42という構成部位によって特定されるため、検査光量の均一度や平行度のばらつき等の要因が位置の特定ミスに繋がるおそれがない。また、ビーム光Dの光束の広がりにかかわらずにノズル位置を特定することができるため、インク滴11の検査位置如何によって検査精度にばらつきが発生するおそれや、ビーム光Dを完全な平行光にする必要もない。
しかも、最終的に中央位置を求める2値化信号eの範囲は、分割受光素子4の境界42を中心とするその極く近傍位置で済む。この境界42の幅は極めて狭小であるため、2値化信号eの範囲もこの境界42を中心とする極めて狭小な範囲となる。従って、ビーム光Dの光束の境界線上で検出する必要はなく、ビーム光Dと同程度の幅に亘る広範囲の検出範囲から中央位置を求めるのに比べ、より精度の高い中央位置の検出が可能となり、高精度にノズル位置を特定することができる。
なお、本発明において、かかるノズル位置の特定は、インクジェットヘッド1が複数のノズル列を有する場合には、ノズル列毎に行うことができる。また、カラー画像を記録するインクジェット記録装置のように、インクジェットヘッドが複数ヘッドからなる場合は、各ヘッド毎にノズル位置を特定することができる。
かかるノズル位置の特定の際にインク滴を吐出するノズルは、ノズル列中のいずれか1ノズルでよいが、例えば、ノズル列中のいずれか2ノズルの各ノズル位置を特定することにより、図7に示すように、インクジェットヘッドの取付け傾きを検出することができる。図7に示すインクジェットヘッド10は、2列のノズル列12a、12bを有しているが、そのうちの一方のノズル列12a中のいずれか1つのノズル12aのノズル位置A1と、他の1つのノズル12aのノズル位置A2との差(エンコーダパルスのパルス数)の有無により、インクジェットヘッド10の取り付け傾きの有無及び傾きの向きを検出することができ、その差の大きさから傾き角度の大きさを検出することができる。この場合にインク滴を吐出する2つのノズルは、傾きを容易に検出できる点で、ノズル列中の最端部に位置する各ノズルであることが好ましい。
本発明において、分割受光素子4は、もちろん従来同様にノズルからのインク滴の吐出の有無の検出(吐出検出)を行うことも可能である。
図8は、吐出検出を行う様子を示す分割受光素子4の正面図である。
吐出検出を行う場合、分割受光素子4のいずれか1つの受光面41A又は41Bを使用すればよい。このため、インクジェットヘッド1を主走査方向に移動させ、上述の方法によって特定されたノズル位置の情報とエンコーダパルスの積算値とに基づいて、インク滴11がいずれかの受光面(ここでは41A)上においてビーム光Dを通過する位置に停止させる。その後、各ノズル12から順次インク滴11を吐出し、そのインク滴11が受光面41A上に照射されるビーム光Dを通過した際の陰影を捉えたか否かによって、当該ノズル12からのインク滴11の吐出の有無を検出する。
本発明には、図3に示すように、分割受光素子4の各受光面41A、41Bから出力される信号に基づいてインク滴11の吐出の有無を検出するための、各受光面41A、41Bに対応する吐出検出部7A、7Bを備えている。各吐出検出部7A、7Bの具体的構成は、受光面41A、41Bに捉えられたインク滴11の陰影の光量信号から吐出の有無を検出可能であれば特に問わず、適宜公知の手段を採用することができる。
吐出検出部は少なくとも1つあればよいが、ここでは受光面41A、41Bにそれぞれ対応する吐出検出部7A、7Bを備えているので、図9に示すように、2列のノズル列12a、12bを有するインクジェットヘッド10の各ノズル列12a、12bをそれぞれ分割受光素子4の受光面41A、41Bに対応させることにより、各ノズル列12a、12bの吐出検出をインクジェットヘッド10を移動させることなく行うことができる。従って、複数のノズル列を有するインクジェットヘッドの吐出検出のための作業時間の短縮化を図ることができる。
本発明において、分割受光素子4を用いてインク滴11の吐出曲がりを検出することができる。
図10は、吐出曲がりを検出する様子を示しており、インクジェットヘッド1を主走査方向に移動させ、上述の方法によって特定されたノズル位置の情報とエンコーダパルスの積算値とに基づいて、ノズル位置が分割受光素子4の境界42の近傍位置のいずれかの受光面(ここでは41A)上にくるように停止させる。その後、ノズルからインク滴11を吐出し、そのインク滴11が受光面41A上に照射されるビーム光Dを通過した際の陰影を捉える。
インク滴11がノズルから真っ直ぐに吐出されている場合、インク滴11の軌跡は破線のようになり、境界42を跨いで隣接する受光面41B上に陰影を落とすことはない。しかし、インク滴11に曲がりが発生していると、インク滴11の軌跡は実線のようになり、境界42を跨いで隣接する受光面41B上に陰影を落とし、この陰影が受光面41Bに対応する吐出検出部7B(図3)によって検出される。従って、当該ノズルの吐出曲がりの発生を検出することができる。
分割受光素子4の受光面41が、図11に示すように十字状に交差する2本の境界42a、42bによって上下左右に4分割された4つの受光面41A、41B、41C、41Dを有している場合、インク滴11がノズルから真っ直ぐに吐出されている場合、インク滴11の軌跡は破線のように受光面41A、41Cに陰影を落とすが、インク滴11に曲がりが発生していると、インク滴11の軌跡は実線のように境界42a及び42bを跨いで隣接する受光面41B及び41D又は受光面41D上に陰影を落とすことによって、当該ノズルの吐出曲がりの発生を検出することができる。この場合は、受光面41C、41Dに対応する吐出検出部が付加されていることはもちろんである。
本発明に係るインクジェット記録装置に設けられたノズル位置検出装置の概略構成を示す図 分割受光素子の一例を示す正面図 位置特定検出部の概略構成を示すブロック図 ノズル位置を特定する方法を説明するフローチャート (a)〜(c)は分割受光素子の各受光面とインク滴との位置関係を示す図 位置特定検出部における各検出信号のタイムチャート インクジェットヘッドの取り付け傾きの様子を示す図 吐出検出を行う様子を示す分割受光素子の正面図 2列のノズル列を有するインクジェットヘッドの吐出検出を行う様子を示す分割受光素子の正面図 インク滴の吐出曲がりを検出する様子を示す分割受光素子の正面図 インク滴の吐出曲がりを検出する様子を示す4分割された受光面を有する分割受光素子の正面図
符号の説明
1、10:インクジェットヘッド
11:インク滴
12、12a、12a:ノズル
12a、12b:ノズル列
2:ノズル位置検出装置
3:発光素子
4:分割受光素子
41、41A、41B、41C、41D:受光面
42、42a、42b:境界
43A、43B:電流増幅回路
44A、44B:交流増幅回路
5:インク受け皿
6:位置特定検出部
61A、61B:ピークホールド
62:差動増幅回路
63:絶対値回路
64:2値化回路
65:ヘッド位置特定部
7A、7B:吐出検出部
D:ビーム光

Claims (8)

  1. インク滴を吐出する多数のノズルが配列されたインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドを主走査方向に沿って移動させる移動手段と、
    前記インクジェットヘッドの移動に伴って出力されるエンコーダパルスと同期して前記ノズルからインク滴を吐出させる吐出制御手段と、
    主走査方向と直交し、且つ、前記インクジェットヘッドのノズル列と平行する方向にインク滴検出用のビーム光を照射する1つの発光素子と、
    前記発光素子からのビーム光を受光する受光面が前記ビーム光の中心又はその近傍において縦方向の境界によって分割され、各受光面が前記インクジェットヘッドから吐出されたインク滴の通過によって捉えられる陰影に応じた信号を出力する分割受光素子と、
    主走査方向に移動する前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出されたインク滴が前記ビーム光を通過することにより前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号と他方の受光面によって得られた信号と前記エンコーダパルスとから、前記インクジェットヘッドの前記ノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定するノズル位置特定手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ノズル位置特定手段は、前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号と他方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号との差分の絶対値信号を、予め設定された基準電位と比較し、該基準電位以下と検出された範囲の中央位置を前記エンコーダパルスによって算出することにより、前記インクジェットヘッドのノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記ビーム光を通過させるためのインク滴を前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出させる主走査方向の範囲は、前記ビーム光の光束径よりも狭いことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出させたインク滴が前記ビーム光を通過した際の陰影を、前記分割受光素子における少なくともいずれか一つの前記受光面において捉え、該受光面から出力される信号の有無によって、前記ノズルからのインク滴の吐出の有無を検出する吐出検出手段を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクジェットヘッドは複数の平行なノズル列を有しており、前記吐出検出手段は、前記分割受光素子の各受光面が、それぞれ異なる前記ノズル列のノズルからのインク滴の有無を検出することを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  6. 主走査方向と直交し、且つ、インクジェットヘッドのノズル列と平行する方向にインク滴検出用のビーム光を照射する1つの発光素子と、前記発光素子からのビーム光を受光する受光面が前記ビーム光の中心又はその近傍において縦方向の境界によって複数に分割され、各受光面が前記インクジェットヘッドから吐出されたインク滴の通過に応じた信号を出力する分割受光素子とを備え、
    エンコーダパルスと同期して前記インクジェットヘッドを主走査方向に移動させながらインク滴を吐出して前記ビーム光を通過させ、該インク滴が前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号と他方の受光面によって得られた信号と前記エンコーダパルスとから、前記インクジェットヘッドのノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定することを特徴とするノズル位置特定方法。
  7. 前記分割受光素子の前記境界を挟む一方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号と他方の受光面によって得られた信号をピークホールドした信号との差分の絶対値信号を、予め設定された基準電位と比較し、該基準電位以下と検出された範囲の中央位置を前記エンコーダパルスによって算出することにより、前記インクジェットヘッドのノズルが前記分割受光素子の前記境界位置にあることを特定することを特徴とする請求項6記載のノズル位置特定方法。
  8. 前記ビーム光を通過させるためのインク滴を前記インクジェットヘッドの前記ノズルから吐出させる主走査方向の範囲は、前記ビーム光の光束径よりも狭いことを特徴とする請求項6又は7記載のノズル位置特定方法。
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