JP2009210027A - Ball joint - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、ボールジョイントに関するものである。 The present invention relates to a ball joint.
ボールジョイントには、筒状のハウジング内に金属製のボールが収容されたものがある(例えば特許文献1参照)。ハウジングとボールとの間には、合成樹脂製の樹脂シートが介在している。ボールは、樹脂シートに対して摺動するようになっている。
前述のように、ボールは樹脂シートに対して摺動する。そのため、樹脂シートが摩耗して、ボールにがたつきが生じる場合がある。このようながたつきは、ボールジョイントの特性(例えば、トルク特性や静音特性など)を低下させる原因の一つとなる。
そこで、この発明の目的は、樹脂シートの摩耗を低減することができるボールジョイントを提供することである。
As described above, the ball slides with respect to the resin sheet. For this reason, the resin sheet may be worn and the ball may be rattled. Such rattling is one of the causes of reducing ball joint characteristics (for example, torque characteristics, silence characteristics, etc.).
Then, the objective of this invention is providing the ball joint which can reduce the abrasion of a resin sheet.
前記目的を達成するための請求項1記載の発明は、球面状の外表面に潤滑剤を保持するための凹凸(42,43,45,46)が形成された球頭部(23,39)を有するボールスタッド(18,31)と、前記外表面を覆い、前記球頭部を摺動可能に保持する樹脂シート(17,30)と、前記球頭部と前記樹脂シートとの間に充填された潤滑剤と、前記球頭部および樹脂シートが収容されたハウジング(16,29)とを備える、ボールジョイント(12,13)である。
In order to achieve the above object, the invention according to
なお、この項において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
この発明によれば、ボールスタッドの球頭部および樹脂シートがハウジング内に収容されており、このハウジング内において球頭部が樹脂シートに覆われている。また、球頭部は、樹脂シートに対して摺動可能となっており、球頭部と樹脂シートとの間には、潤滑剤が充填されている。さらに、球面状をなす球頭部の外表面には、潤滑剤を保持するための凹凸が形成されている。そのため、球頭部と樹脂シートとの間に充填された潤滑剤の少なくとも一部は、凹内に保持される。したがって、球頭部と樹脂シートとの間から潤滑剤が失われることはなく、樹脂シートに対する球頭部の良好な潤滑状態が確実に維持される。これにより、球頭部の摺動により生じる樹脂シートの摩耗が低減される。
In this section, alphanumeric characters in parentheses represent reference numerals of corresponding components in the embodiments described later, but the scope of the claims is not limited by these reference numerals.
According to this invention, the ball head of the ball stud and the resin sheet are accommodated in the housing, and the ball head is covered with the resin sheet in the housing. The ball head is slidable with respect to the resin sheet, and a lubricant is filled between the ball head and the resin sheet. Furthermore, unevenness for holding the lubricant is formed on the outer surface of the spherical spherical head. Therefore, at least a part of the lubricant filled between the ball head and the resin sheet is held in the recess. Therefore, the lubricant is not lost between the ball head and the resin sheet, and the good lubrication state of the ball head with respect to the resin sheet is reliably maintained. Thereby, wear of the resin sheet caused by sliding of the ball head is reduced.
前記凹凸は、球頭部の外表面の一部に形成されていてもよく、当該外表面の全域に形成されていてもよい。球頭部の外表面全域に前記凹凸を形成することにより、球頭部の外表面全域に潤滑剤を保持させることができる。これにより、球頭部の潤滑性を向上させることができる。
請求項2記載の発明は、前記凹凸は、前記外表面の全域に形成された複数のディンプル(42)を含む、請求項1に記載のボールジョイントである。
The unevenness may be formed on a part of the outer surface of the ball head, or may be formed on the entire outer surface. By forming the unevenness on the entire outer surface of the sphere head, the lubricant can be held on the entire outer surface of the sphere head. Thereby, the lubricity of the ball head can be improved.
The invention according to
この発明によれば、複数のディンプル内に潤滑剤を保持させることができる。これにより、樹脂シートに対する球頭部の潤滑性が確保される。そのため、球頭部の摺動により生じる樹脂シートの摩耗が低減される。さらに、複数のディンプルが、球頭部の外表面全域に形成されているので、球頭部の潤滑性がさらに向上されている。また、複数のディンプルを形成することにより球頭部の表面積が拡大されているので、より多くの潤滑剤を球頭部の外表面に保持させることができる。 According to the present invention, the lubricant can be held in the plurality of dimples. Thereby, the lubricity of the ball head with respect to the resin sheet is ensured. Therefore, wear of the resin sheet caused by sliding of the ball head is reduced. Furthermore, since the plurality of dimples are formed over the entire outer surface of the ball head, the lubricity of the ball head is further improved. Further, since the surface area of the ball head is increased by forming a plurality of dimples, more lubricant can be held on the outer surface of the ball head.
請求項3記載の発明は、前記凹凸は、前記外表面の全域に形成され、当該外表面に沿って延びる複数の凹溝(45)を含む、請求項1に記載のボールジョイントである。
この発明によれば、複数の凹溝内に潤滑剤を保持させることができる。これにより、樹脂シートに対する球頭部の潤滑性が確保される。そのため、球頭部の摺動により生じる樹脂シートの摩耗が低減される。さらに、複数の凹溝が、球頭部の外表面全域に形成されているので、球頭部の潤滑性がさらに向上されている。また、複数の凹溝を動圧溝として機能させることができるので、球頭部が樹脂シートに対して摺動するときに、樹脂シートに対して球頭部を非接触にさせることができる。これにより、球頭部の摺動により生じる樹脂シートの摩耗を一層低減することができる。
The invention according to claim 3 is the ball joint according to
According to this invention, the lubricant can be held in the plurality of concave grooves. Thereby, the lubricity of the ball head with respect to the resin sheet is ensured. Therefore, wear of the resin sheet caused by sliding of the ball head is reduced. Furthermore, since the plurality of concave grooves are formed in the entire outer surface of the ball head, the lubricity of the ball head is further improved. In addition, since the plurality of concave grooves can function as dynamic pressure grooves, the spherical head can be brought into non-contact with the resin sheet when the spherical head slides with respect to the resin sheet. Thereby, abrasion of the resin sheet caused by sliding of the ball head can be further reduced.
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るボールジョイントを備えるステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。ステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、転舵輪(図示せず)を転舵する転舵機構としてのラックアンドピニオン機構3とを備えている。
Embodiments of the present invention will be specifically described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating a schematic configuration of a
ステアリングホイール2は、ステアリングシャフト4および中間軸5を介して、ラックアンドピニオン機構3に連結されている。ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト4および中間軸5を介してラックアンドピニオン機構3に伝達される。
ラックアンドピニオン機構3は、ピニオン軸6およびラック軸7を備えている。ピニオン軸6は、中間軸5に連結された軸部8と、この軸部8の先端に連結されたピニオン9とを含む。ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト4および中間軸5を介してピニオン軸6に伝達される。
The
The rack and pinion mechanism 3 includes a pinion shaft 6 and a
ラック軸7は、車両の左右方向に沿って延びている。ラック軸7には、ラック10が形成されている。ピニオン9およびラック10は、互いに噛み合わされている。ピニオン軸6の回転は、ラック10およびピニオン9により、ラック軸7の軸方向移動に変換される。
ラック軸7は筒状のハウジング11に挿通されている。ラック軸7の両端部は、それぞれハウジング11から突出している。ラック軸7の各端部には、インナーボールジョイント12を介して、タイロッド14の一端が連結されている。また、タイロッド14の他端(いわゆるタイロッドエンド)には、アウターボールジョイント13が設けられている。図示はしないが、転舵輪は、ナックルアームを介してアウターボールジョイント13に連結されている。
The
The
また、ハウジング11の各端部には、筒状のラックブーツ15が配置されている。各ラックブーツ15の一端は、ハウジング11の端部に外嵌しており、当該端部に固定されている。また、各ラックブーツ15の他端は、タイロッド14に外嵌しており、当該タイロッド14に固定されている。ハウジング11の端部およびインナーボールジョイント12は、対応するラックブーツ15により覆われている。このラックブーツ15によって、水や埃などの異物が、ハウジング11内やインナーボールジョイント12内に進入することが防止されている。
A
操舵操作(回転操作)では、前述したように、ステアリングホイール2の回転がステアリングシャフト4および中間軸5によってピニオン軸6に伝達され、ピニオン9の回転がラック10を通じてラック軸7の軸方向移動に変換される。そのときのラック軸7の軸方向移動は、インナーボールジョイント12を介してタイロッド14に伝えられ、さらに、タイロッド14の動きがアウターボールジョイント13を介してナックルアームへと伝えられる。
In the steering operation (rotation operation), as described above, the rotation of the
図2は、インナーボールジョイント12およびアウターボールジョイント13を含むステアリング装置1の一部の断面図である。
インナーボールジョイント12は、ラック軸7の端部に連結されるハウジング16と、このハウジング16に保持された樹脂シート17およびボールスタッド18とを備えている。ハウジング16は、樹脂シート17およびボールスタッド18を保持する保持部19と、ラック軸7の端部に連結される連結部20とを含む。保持部19は、一端が封止された筒状であり、開口部を有している。保持部19は、開口部付近の外径が他の部分よりも縮径されている。また、樹脂シート17は、カップ状であり、周壁部21と底部22とを含む。樹脂シート17は、底部22が保持部19の底に位置するように配置されている。
FIG. 2 is a cross-sectional view of a part of the
The
ボールスタッド18は、球面状の外表面を有する球頭部23と、この球頭部23から突出するように延びるロッド24とが一体的に形成されている。球頭部23は、保持部19内で樹脂シート17に覆われており、ロッド24は、保持部19から突出している。タイロッド14の一部は、ボールスタッド18によって構成されている。すなわち、タイロッド14は、ボールスタッド18と、このボールスタッド18のロッド24に連結された連結軸25とによって構成されている。
The
ロッド24の先端部(図2では右端部)には、雄ねじ部26が形成されている。雄ねじ部26は、連結軸25に形成された雌ねじ孔27に螺合されている。雄ねじ部26が雌ねじ孔27に螺合されることにより、連結軸25がボールスタッド18に同軸的に連結されている。また、雄ねじ部26にはロックナット28が螺合されている。ボールスタッド18および連結軸25は、ロックナット28によって互いに固定されている。雌ねじ孔27に対する雄ねじ部26のねじ込み量は、ロックナット28によって調節されている。雌ねじ孔27に対する雄ねじ部26のねじ込み量を調節することにより、転舵輪のトー角を調節することができる。
A
球頭部23は、樹脂シート17を介して保持部19に包み込まれるように保持されている。樹脂シート17の内周面は、球頭部23の外表面に沿う形状とされている。球頭部23は、樹脂シート17に対して摺動可能となっている。樹脂シート17と球頭部23との間には、グリース等の潤滑剤が充填されている。ボールスタッド18は、球頭部23を支点として、ハウジング16に対して揺動可能となっている。したがって、ラック軸7(図1参照)の軸方向への動きは、軸方向へ直線的にタイロッド14に伝達されるのではなく、インナーボールジョイント12が揺動する角度方向へ伝達される。
The
一方、アウターボールジョイント13は、ハウジング29と、このハウジング29に保持された樹脂シート30およびボールスタッド31とを備えている。ハウジング29は、樹脂シート30がその内側に配置された筒状部材32と、この筒状部材32の一端(図2では下端)を塞ぐように当該一端に固定された閉鎖板33とを含む。筒状部材32は、例えば連結軸25の先端部に一体的に形成されている。
On the other hand, the outer ball joint 13 includes a
樹脂シート30は、カップ状の第1シート34と、板状の第2シート35とを含む。第1シート34は、周壁部36と底部37とを一体的に備えている。第1シート34は、周壁部36が筒状部材32の内周面に沿うように配置されている。また、第2シート35は、第1シート34の底部37と閉鎖板33との間に介在している。樹脂シート30は、筒状部材32の他端(図2では上端)からその内側に突出する環状の鍔部38と、閉鎖板33との間で保持されている。
The
ボールスタッド31は、球面状の外表面を有する球頭部39と、この球頭部39から上方へ突出するロッド40とが一体的に形成されている。球頭部39は、筒状部材32内で第1シート34に覆われており、ロッド40は、筒状部材32から突出している。球頭部39は、第1シート34を介してハウジング29に保持されている。すなわち、ボールスタッド31は、第1シート34を介してハウジング29に保持されている。
The
第1シート34の内周面は、球頭部39の外表面に沿う形状とされている。球頭部39は、樹脂シート30に対して摺動可能となっている。第1シート34と球頭部39との間には、グリース等の潤滑剤が充填されている。ボールスタッド31は、球頭部39を支点としてハウジング29に対して揺動可能となっている。また、ボールスタッド31は、ロッド40の中心軸線まわりに回転可能となっている。アウターボールジョイント13により、タイロッド14の動きをその揺動する角度方向へ向けてナックルアームに伝達する。
The inner peripheral surface of the
ハウジング29およびボールスタッド31には、筒状のカバー41が取り付けられている。カバー41の一端は、筒状部材32の端部に外嵌しており、当該端部に固定されている。また、カバー41の他端は、ロッド40に外嵌しており、当該ロッド40に固定されている。筒状部材32の端部およびロッド40の一部は、カバー41によって覆われている。このカバー41によって、水や埃などの異物が、アウターボールジョイント13内に進入することが防止されている。
A
このように、本発明に係るボールジョイントは、ステアリング装置1のインナーボールジョイント12やアウターボールジョイント13として利用することができる。次に、この実施形態に係るボールジョイントの具体的構成について説明する。
図3は、球頭部23を含むボールスタッド18の一部の拡大図である。また、図4は、球頭部23の拡大図であり、図5は、球頭部23に形成されたディンプル42の断面図である。また、図6は、複数のディンプル42の加工方法の一例について説明するための概略図である。
Thus, the ball joint according to the present invention can be used as the inner ball joint 12 and the outer ball joint 13 of the
FIG. 3 is an enlarged view of a part of the
以下では、図3〜図6を参照して、インナーボールジョイント12に備えられたボールスタッド18の球頭部23の表面形状および、当該球頭部23に形成された複数のディンプル42の加工方法について説明する。アウターボールジョイント13のボールスタッド31についての説明は省略するが、当該ボールスタッド31の球頭部39は、インナーボールジョイント12のボールスタッド18と同様の表面形状を有している。
In the following, with reference to FIGS. 3 to 6, the surface shape of the
図3〜図5を参照して、球頭部23の外表面全域には、複数のディンプル42(凹)が形成されている。図3では、複数のディンプル42の一部を図示している。球頭部23の外表面においてディンプル42が形成されていない部分が凸43となっている。図5に示すように、ディンプル42と凸43とは、滑らかに連なっている。
各ディンプル42は、例えば、直径が数マイクロメートルから数ミリメートル程度の円形とされている。各ディンプル42の深さは、例えば、数十マイクロメートル程度とされている。すなわち、球頭部23の外表面全域には、微細な複数の凹凸が形成されており、球頭部23の外表面が梨地状となっている。複数のディンプル42を球頭部23に形成することにより、球頭部23の表面積が拡大されている。
With reference to FIGS. 3 to 5, a plurality of dimples 42 (concaves) are formed on the entire outer surface of the
Each
球頭部23と樹脂シート17との間に充填された潤滑剤の少なくとも一部は、この複数のディンプル42に保持される。すなわち、球頭部23と樹脂シート17との間に充填された潤滑剤の一部が各ディンプル42内に入り込み、当該ディンプル42内に保持される。そのため、樹脂シート17に対する球頭部23の摺動が繰り返されても、球頭部23と樹脂シート17との間から潤滑剤が失われることはなく、樹脂シート17に対する球頭部23の良好な潤滑状態が確実に維持される。これにより、球頭部23の摺動により生じる樹脂シート17の摩耗を低減することができる。
At least a part of the lubricant filled between the
また、球頭部23の表面積が拡大されているので、球頭部23の外表面により多くの潤滑剤を保持させることができる。さらに、ディンプル42と凸43とが滑らかに連なっているので、球頭部23が樹脂シート17に対して摺動するときに、ディンプル42と凸43との連結部分により樹脂シート17が削り取られることが防止されている。
次に、図6を参照して、複数のディンプル42の加工方法の一例について説明する。
Further, since the surface area of the
Next, an example of a method for processing the plurality of
複数のディンプル42は、例えばショットブラストにより形成することができる。具体的には、ボールスタッド18(ここでは、複数のディンプル42が形成されていないので、ボールスタッド18の中間体を意味する。)がロッド24の中心軸線まわりに回転される。そして、この状態で、たとえば直径1ミリメートル程度のショット粒がショットノズル44から球頭部23に向けて吹き付けられる。球頭部23に向けてショット粒が吹き付けられることで、球頭部23にショット粒が衝突し、その衝撃によって球頭部23が塑性変形する。これにより、球頭部23の外表面に微細な複数のディンプル42が形成される。
The plurality of
球頭部23にショットブラストを施すことにより、球頭部23の外表面全域に対して微細な複数のディンプル42を容易に形成することができる。また、球頭部23を塑性変形させてディンプル42を形成するので、ディンプル42と凸43との連結部分を滑らかな形状とすることができる。さらに、ショットブラストが行われる前に例えば切削加工が球頭部23に施されている場合に、切削加工により生じたバリやエッジ部分をショットブラストにより除去して、球頭部23の外表面を滑らかにすることができる。これにより、球頭部23が樹脂シート17に対して摺動するときに、バリやエッジ部分により樹脂シート17が削り取られることを防止することができる。
By subjecting the
以上のように本実施形態では、複数のディンプル42を設けて、潤滑剤を保持するための凹凸を球頭部23の外表面に形成することにより、樹脂シート17に対する球頭部23の良好な潤滑状態を確実に維持することができる。これにより、球頭部23の摺動により生じる樹脂シート17の摩耗を低減することができる。また、球頭部23の外表面に複数のディンプル42を形成するだけでよく、インナーボールジョイント12に含まれるその他の構成は従来からのものを用いることができるので、インナーボールジョイント12の製造コストの増加を抑制しつつ樹脂シート17の摩耗を低減することができる。
As described above, in the present embodiment, by providing the plurality of
また、アウターボールジョイント13のボールスタッド31についての具体的な説明は省略したが、アウターボールジョイント13もインナーボールジョイント12と同様に、球頭部39の摺動により生じる樹脂シート30の摩耗を低減することができ、さらに、アウターボールジョイント13の製造コストの増加を抑制することができる。
図7は、本発明の別の実施形態に係るボールスタッド18の一部の拡大図である。また、図8は、前記別の実施形態に係るボールスタッド18の球頭部23の拡大図である。この図7および図8において、前述の図1〜図6に示された各部と同等の構成部分については、図1〜図6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
Further, although a specific description of the
FIG. 7 is an enlarged view of a part of a
本実施形態が前述の実施形態と主に相違するのは、前述の実施形態では、複数のディンプル42が球頭部23の外表面に形成されていたのに対し、本実施形態では、球頭部23の外表面に沿って延びる複数の凹溝45が形成されていることにある。球頭部23の外表面において凹溝45が形成されていない部分が凸46となっている。
各凹溝45は、例えば、球頭部23の周方向に沿って延びる環状をなしている。これらの凹溝45は、それぞれ平行に配置されている。複数の凹溝45は、例えばロッド24の中心軸線に沿う方向に配列されている。また、図8に示すように、凹溝45と凸46とは滑らかに連なっている。各凹溝45の幅W1は、例えば1ミリメートル程度とされている。また、各凹溝45の深さD1は、例えば10マイクロメートル程度とされている。すなわち、球頭部23の外表面全域には、微細な複数の凹凸が形成されている。複数の凹溝45を球頭部23に形成することにより、球頭部23の外表面の表面積が拡大されている。
The main difference between the present embodiment and the previous embodiment is that the
Each
球頭部23の外表面に複数の凹溝45を形成することにより、球頭部23と樹脂シート17との間に充填された潤滑剤の少なくとも一部をこれらの凹溝45内に保持させて、球頭部23と樹脂シート17との間から潤滑剤が失われることを防止することができる。これにより、樹脂シート17に対する球頭部23の良好な潤滑状態を確実に維持することができる。そのため、球頭部23の摺動により生じる樹脂シート17の摩耗を低減することができる。また、複数の凹溝45を動圧溝として機能させることができるので、球頭部23が樹脂シート17に対して摺動するときに、樹脂シート17に対して球頭部23を非接触にさせて完全潤滑状態にすることができる。これにより、球頭部23の摺動により生じる樹脂シート17の摩耗を一層低減することができる。
By forming a plurality of
図9は、複数の凹溝45の加工方法の一例について説明するための概略図であり、ボールスタッド18と、電解加工機47の概略構成とを示している。電解加工機47は、電解液が貯留された電解槽48と、その一部が電解液に浸漬された電極工具49と、電源50とを備えている。
複数の凹溝45は、例えば電解加工により形成することができる。具体的には、電極工具49が電源50の負極に接続され、ボールスタッド18(ここでは、複数の凹溝45が形成されていないので、ボールスタッド18の中間体を意味する。)が電源50の正極に接続される。
FIG. 9 is a schematic diagram for explaining an example of a method for processing the plurality of
The plurality of
その後、電極工具49の一部およびボールスタッド18の球頭部23が電解槽48内の電解液に浸漬される。電極工具49は、加工面51が電解液中で球頭部23に対向するように配置される。図示はしないが、電極工具49の加工面51には、複数の凹溝45に対応する複数の凹溝が形成されている。
次に、電解液中で電極工具49の加工面51が球頭部23に対向配置された状態で、電極工具49およびボールスタッド18に通電される。さらに、電極工具49およびボールスタッド18に通電された状態で、ボールスタッド18がロッド24の中心軸線まわりに回転される。このとき、電極工具49の加工面51と球頭部23との間には、電解液が介在している。
Thereafter, a part of the electrode tool 49 and the
Next, the electrode tool 49 and the
電極工具49およびボールスタッド18に通電されることにより、球頭部23の外表面が溶融して加工面51の形状に対応する複数の凹部が球頭部23の外表面に形成される。さらに、ボールスタッド18がロッド24の中心軸線まわりに回転されることにより、球頭部23の外表面に、当該外表面に沿って周方向に延びる複数の凹溝が形成される。これにより、球頭部23の外表面全域に複数の凹溝45が形成される。電解加工を行うことにより、球頭部23の外表面全域に対して、複数の凹溝45を容易に形成することができる。また、電解加工を行うことにより、寸法精度のよい複数の凹溝45を容易に形成することができる。
When the electrode tool 49 and the
図10は、複数の凹溝45の加工方法の他の例について説明するための図である。この図10において(a)〜(d)は、それぞれ、レジスト塗布、露光、レジスト除去およびエッチングが球頭部23に施されている状態を示している。
複数の凹溝45は、例えばエッチングにより形成することができる。具体的には、図10(a)に示すように、ボールスタッド18(ここでは、複数の凹溝45が形成されていないので、ボールスタッド18の中間体を意味する。)がロッド24の中心軸線まわりに回転される。そして、この状態で、レジスト液供給ノズル52からレジスト液が球頭部23に向けて吐出される。これにより、球頭部23の外表面全域にレジスト液が供給される(レジスト塗布工程)。その結果、球頭部23の外表面全域にレジスト膜が形成される。
FIG. 10 is a diagram for explaining another example of the processing method of the plurality of
The plurality of
次に、図10(b)に示すように、ボールスタッド18がロッド24の中心軸線まわりに回転された状態で、複数の凹溝45に対応するパターンが形成されたマスク53を介して、照射源54から球頭部23に光が照射される(露光工程)。その後、図10(c)に示すように、ボールスタッド18がロッド24の中心軸線まわりに回転された状態で、レジスト除去液供給ノズル55から球頭部23にレジスト除去液が供給される。これにより、不要なレジスト膜が除去され(レジスト除去工程)、球頭部23の外表面において複数の凹溝45が形成される部分のみが露出される。
Next, as shown in FIG. 10B, irradiation is performed through a
不要なレジスト膜が除去された後は、図10(d)に示すように、ロッド24の中心軸線まわりに回転されるボールスタッド18の球頭部23に、エッチング液供給ノズル56からエッチング液が供給される(エッチング工程)。これにより、球頭部23の外表面がエッチング液によって溶融され、球頭部23の外表面全域に複数の凹溝45が形成される。エッチング加工を行うことにより、球頭部23の外表面全域に対して、複数の凹溝45を容易に形成することができる。また、エッチング加工を行うことにより、寸法精度のよい複数の凹溝45を容易に形成することができる。
After the unnecessary resist film is removed, as shown in FIG. 10D, the etching solution is supplied from the etching
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、前述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。たとえば、前述の実施形態では、インナーボールジョイント12およびアウターボールジョイント13に本発明が適用された場合ついて説明したが、これに限らず、インナーボールジョイント12およびアウターボールジョイント13以外のボールジョイントに本発明が適用されてもよい。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the contents of the above-described embodiments, and various modifications can be made within the scope of the claims. For example, in the above-described embodiment, the case where the present invention is applied to the inner ball joint 12 and the outer ball joint 13 has been described. The invention may be applied.
また、前述の実施形態では、本発明に係るボールジョイントが用いられる装置が、ステアリング装置である場合について説明したが、本発明に係るボールジョイントは、ステアリング装置以外の装置に用いられてもよい。さらに、前述の実施形態では、ステアリング装置がマニュアル式のステアリング装置である場合について説明したが、これに限らず、ステアリング装置は、油圧式や電動式などのその他のステアリング装置であってもよい。 In the above-described embodiment, the case where the device using the ball joint according to the present invention is a steering device has been described. However, the ball joint according to the present invention may be used in a device other than the steering device. Furthermore, in the above-described embodiment, the case where the steering device is a manual steering device has been described. However, the present invention is not limited to this, and the steering device may be other hydraulic or electric steering devices.
12・・・インナーボールジョイント(ボールジョイント)、13・・・アウターボールジョイント(ボールジョイント)、16・・・ハウジング、17・・・樹脂シート、18・・・ボールスタッド、23・・・球頭部、29・・・ハウジング、30・・・樹脂シート、31・・・ボールスタッド、39・・・球頭部、42・・・ディンプル(凹)、43・・・凸、45・・・凹溝、46・・・凸
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記外表面を覆い、前記球頭部を摺動可能に保持する樹脂シートと、
前記球頭部と前記樹脂シートとの間に充填された潤滑剤と、
前記球頭部および樹脂シートが収容されたハウジングとを備える、ボールジョイント。 A ball stud having a spherical head formed with irregularities for holding a lubricant on a spherical outer surface;
A resin sheet that covers the outer surface and slidably holds the ball head;
A lubricant filled between the ball head and the resin sheet;
A ball joint comprising: a ball head and a housing in which a resin sheet is accommodated.
The ball joint according to claim 1, wherein the unevenness includes a plurality of concave grooves formed along the entire outer surface and extending along the outer surface.
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2008
- 2008-03-04 JP JP2008053756A patent/JP2009210027A/en active Pending
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