現在、3GPP(3rd Generation Partnership Project)においては、W−CDMA方式が第三世代セルラー移動通信方式として標準化され、順次サービスが開始されている。また、通信速度を更に上げたHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)も標準化され、サービスが開始されようとしている。
一方、3GPPでは、第三世代無線アクセスの進化(Evolved Universal Terrestrial Radio Access、以下、EUTRAと称する)が検討されている。このEUTRAの下りリンクとして、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が提案されている。また、EUTRAの上りリンクとして、DFT(Discrete Fourier Transform)−spread OFDM方式のシングルキャリア通信方式が提案されている。
EUTRAの上りリンクは、図17に示すように、上りリンクパイロットチャネルUPiCH(Uplink Pilot Channel)、ランダムアクセスチャネルRACH(Random Access Channel)、上りリンク共用データチャネルUL−SCH(Uplink Shared Channel)、上りリンク共用制御チャネルPUCCH(Physical Uplink Control Channel)から構成されている。
EUTRAの下りリンクは、図17に示すように、下りリンクパイロットチャネルDPiCH(Downlink Pilot Channel)、下りリンク同期チャネルDSCH(Downlink Synchronization Channel)、下りリンク共通制御チャネルCCPCH(Common Control Physical Chanel)、下りリンク共用制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel)(L1/L2(Layer1/Layer2)制御チャネル)、下りリンク共用データチャネルDL−SCH(Downlink−Shared Channel)から構成されている(例えば、非特許文献1参照)。
OFDM方式の通信方式においては、複数の移動局から基地局に送信される各移動局の信号をまとめて復調するため、各移動局からの信号の基地局への到達時間を一定にする制御が必要となる。OFDM方式では、ガードインターバル(例えば、15kHzサブキャリア、70マイクロ秒OFDMシンボルで、5マイクロ秒)を設け、遅延による干渉を防ぐことが可能であるが、このガードインターバルを超えてタイミングがずれると干渉を起してしまう。
ランダムアクセスチャネルの最小単位は、1.25MHz帯域を使用し、例えば、図18に示すように、複数のアクセス用チャネルを用意して、多数のアクセスに対応できるように構成されている。
図18は、ランダムアクセスチャネルRACHと、上りリンク共用データチャネルUL−SCHと、上りリンクパイロットチャネルUPiCHと、上りリンク共用制御チャネルPUCCHの無線リソース上への配置例を示した図である。図18は、横軸に時間をとり、縦軸に周波数をとっている。また、図18は、1つの無線フレームの構成を示しており、この無線フレームは複数の無線リソースに分割される。この例では、無線リソースは、周波数方向に1.25MHz、時間方向に1msの領域を単位として構成され、これらの領域に、図17にて説明したランダムアクセスチャネルRACHと、上りリンク共用データチャネルUL−SCHとが図示のように割り当てられている。このように、ランダムアクセスチャネルRACHの最小単位は、1.25MHzの帯域を使用する。なお、図18において、上りリンクパイロットチャネルUPiCHは、上りリンク共用データチャネルUL−SCHの領域内に、シンボル単位、サブキャリア単位で分散して配置される。
ランダムアクセスチャネルの使用目的は、移動局装置(以下、「移動局」という)と基地局装置(以下、「基地局」という)との間を同期させることが最大の目的である。また、無線リソースを割り当てるスケジューリングのリクエストなどの数ビットの情報を送信し、移動局と基地局との間の接続時間を短縮することも考慮されている(例えば、非特許文献2参照)。
ランダムアクセスにおいては、同期をとるためにプリアンブルのみが送信される。このプリアンブルには、情報を表す信号パターンであるシグネチャが含まれ、数十種類のシグネチャを用意することで数ビットの情報を指定することが可能となっている。現在では、6ビットの情報の送信が想定されており、64種類のシグネチャを用意することが想定されている。
6ビットの情報には、5ビットにランダムID、残りの1ビットにランダムアクセスの理由、下りリンクのパスロス/CQI(Channel Quality Indicator)などのような情報を割り当てることが想定されている(例えば、非特許文献3参照)。
図19は、従来のランダムアクセスの手順の一例について説明するためのシーケンスチャートである。図19に示すように、従来のランダムアクセスの手順においては、まず、移動局が、ランダムID、ランダムアクセスの理由、下りリンクのパスロス/CQI情報などに基づいてシグネチャを選択する(ステップ(以下、「ST」と略す)1901)。そして、この選択したシグネチャを含むプリアンブル(ランダムアクセスプリアンブル)を、ランダムアクセスチャネルで送信する(ST1902:メッセージ1)。
基地局は、移動局からプリアンブルを受信すると、プリアンブルから移動局と基地局との間の同期タイミングずれを算出し、L2/L3(Layer2/Layer3)メッセージを送信するためのスケジューリングを行なう(ST1903)。そして、基地局は、ランダムアクセス理由からC−RNTI(Cell−Radio Network Temporary Identity)が必要な移動局にはC−RNTIを割り当て、同期タイミングずれ情報(同期情報)、スケジューリング情報、シグネチャID番号およびC−RNTIを含むランダムアクセスレスポンスを送信する(ST1904:メッセージ2)。
移動局は、基地局からこれらの情報を受信すると、送信したシグネチャID番号が含まれる基地局からの応答を抽出する(ST1905)。そして、移動局は、基地局よりスケジューリングされた無線リソースでL2/L3メッセージを送信する(ST1906:メッセージ3)。基地局は、移動局からL2/L3メッセージを受信すると、移動局との間で衝突が発生しているかどうか判断するためのコンテンションレゾリューションを移動局に送信する(ST1907:メッセージ4)(例えば、非特許文献3参照)。
このようなランダムアクセスの問題点としては、異なる複数の移動局において、同一のシグネチャおよびランダムアクセスチャネルが選択された場合に衝突が発生することである。複数の移動局が、同一のシグネチャを選択すると共に、同一の時間・周波数を有する無線リソースブロック、すなわち同一のランダムアクセスチャネルで送信した場合には、図19に示すプリアンブル(ST1902)において衝突が発生する。
このような衝突によって基地局がプリアンブル(ST1902)を検出できない場合、同期情報等を含む応答(ST1904)を返すことができない。この場合、移動局は、基地局からの応答(ST1904)を受信できないので、一定時間の経過後、再びシグネチャおよびランダムアクセスチャネルを選択し、ランダムアクセスを行なう必要がある。
一方、基地局が、プリアンブル(ST1902)を検出できた場合、基地局は、L2/L3メッセージスケジューリングと同期タイミングずれを算出し、移動局に応答(ST1904)を返す。しかし、複数の移動局が基地局からの応答(ST1304)を受信することになる。このため、複数の移動局が、スケジューリングされた無線リソースでL2/L3メッセージ(ST1906)を送信する結果、L2/L3メッセージ(ST1906)において衝突が発生する。
このような衝突によって基地局がL2/L3メッセージ(ST1906)を検出できない場合、応答(ST1907)を返すことができない。この場合、移動局は、基地局からの応答(ST1907)を受信できないので、一定時間の経過後、再びシグネチャおよびランダムアクセスチャネルを選択し、ランダムアクセスを行なう必要がある。このように、複数の移動局において、同一のシグネチャおよびランダムアクセスチャネルが選択された場合には、衝突が発生し得ると共に、衝突が発生した場合には、当該衝突を検出するまでに最大で図19に示すST1907までの時間を要することとなる。
一方、下りリンク共用データチャネルDL−SCHの送信には、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)が適用される。HARQでは、移動局において、DL−SCHのデコード後、CRC(Cyclic Redundancy Check)が成功した場合にACK(Acknowledgement)、失敗した場合にNACK(Negative Acknowledgement)を基地局に対してフィードバックすることにより、基地局は、再送を行なうかどうかを判断する。このACK/NACKは、DL−SCHの受信直後の上りリンク共用制御チャネルPUCCHで、送信される。移動局は、下りリンクリソース割当て(PDCCH)を受信後、下りリンク共用データチャネルDL−SCHを受信し、CRCが成功した場合にACKを送信する。
ところで、移動局と基地局との間の上りリンク同期が外れた状態(例えば、長い期間データの送受信がなく、移動局が長い周期で下りリンクリソース割当ての信号を監視しているDRX状態)の場合、基地局からの下りデータ送信が再開されると、移動局は、PUCCHにてHARQのACK/NACK(Hybrid Automatic Repeat Request Acknowledgement/Negative Acknowledgement)を送信することができない。なぜなら、上りリンク同期が外れているので、HARQのACK/NACKを送信すると、他の移動局に対して干渉してしまうためである。従って、下りリンクデータを再開する際には、ランダムアクセスにより上りリンク同期をとる必要がある。
この場合、ランダムアクセスを行なうことから、衝突は避けられず、下りリンクデータの送信再開のために長く時間がかかることが懸念されている。このような事態を回避するために、下りリンクデータの送信再開用のシグネチャを用いるなどして、下りリンクデータの送信再開時のランダムアクセスにおいて、衝突を発生させないような提案が行なわれている(例えば、非特許文献4参照)。ここで、非特許文献4で提案される下りリンクデータの送信再開の手順について図20を用いて説明する。
基地局は、上りリンクの同期が外れた移動局に対する下りリンクデータの送信再開を決定すると、図20に示すように、移動局に対して、上りリンク同期要求を送信する(ST2001)。上りリンク同期要求は、L1/L2(Layer1/Layer2)制御チャネルPDCCH(Physical Downlink Control Channel)を使って送信される。この上りリンク同期要求の中には、移動局が送信するべきランダムアクセスのシグネチャID番号が含まれている。以下においては、これを専用シグネチャと呼ぶものとする。
移動局は、基地局から上りリンク同期要求を受信すると、上りリンク同期要求で受信した専用シグネチャを含むプリアンブル(ランダムアクセスプリアンブル)を、ランダムアクセスチャネルで基地局に対して送信する(ST2002)。基地局は、移動局から、専用シグネチャを含むプリアンブルを受信すると、移動局に対して、同期タイミングのずれを示すTA(Timing Advance)コマンドをランダムアクセスへの応答(プリアンブル応答)として送信する(ST2003)。
基地局は、TAコマンドを送信した後、下りリンクリソース割当てを含むL1/L2制御チャネルを、移動局に対して送信する(ST2004)。そして、これに続いて、基地局は、下りリンクデータを、移動局に対して送信する(ST2005)。
しかしながら、下りリンクデータの送信再開の際には、専用シグネチャをL1/L2制御チャネルに含めて送信することが検討されているが、割当て可能な専用シグネチャが足りない場合には、上りリンク同期要求を送ることができない。その結果、専用シグネチャを割り当てられなかった場合に、L1/L2制御チャネルを無駄に使用してしまうという問題がある。このような問題は、基地局および移動局の双方で、例えば、上りリンク同期の継続をタイマー管理する場合に限られず、基地局で上りリンク同期外れを検出するような場合にも同様に発生する。
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、上りリンクの同期が外れた状態で、専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することができる移動通信システム、基地局装置および移動局装置を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明に係る移動局装置は、上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、上りリンクまたは下りリンクのリソース割り当てを検知した場合、ランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、上りリンクまたは下りリンクのリソース割り当てを検知した場合、ランダムアクセスを行なうので、基地局装置は、簡単な動作で、効率的に移動局装置にランダムアクセスを指示することができる。
(2)また、本発明の移動局装置は、専用シグネチャを検知した場合、専用シグネチャでランダムアクセスを行ない、専用シグネチャとして予約されていないシグネチャを検知した場合、ランダムに選択したシグネチャでランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、専用シグネチャを検知した場合、専用シグネチャでランダムアクセスを行ない、専用シグネチャとして予約されていないシグネチャを検知した場合、ランダムに選択したシグネチャでランダムアクセスを行なうので、基地局装置は、簡単な動作で、効率的に移動局装置にランダムアクセスを指示することができる。
(3)また、本発明の移動通信システムは、基地局装置が、移動局装置に対する上りリンクまたは下りリンクのリソース割り当てを行ない、移動局装置が、上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、上りリンクまたは下りリンクのリソース割り当てを検知した場合、ランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、基地局装置が、移動局装置に対する上りリンクまたは下りリンクのリソース割り当てを行ない、移動局装置が、上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、上りリンクまたは下りリンクのリソース割り当てを検知した場合、ランダムアクセスを行なうので、基地局装置は、簡単な動作で、効率的に移動局装置にランダムアクセスを指示することができる。
(4)また、本発明の移動通信システムは、基地局装置が、移動局装置に対するシグネチャの指定を行ない、移動局装置が、専用シグネチャを検知した場合、専用シグネチャでランダムアクセスを行ない、専用シグネチャとして予約されていないシグネチャを検知した場合、ランダムに選択したシグネチャでランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、基地局装置が、移動局装置に対するシグネチャの指定を行ない、移動局装置が、専用シグネチャを検知した場合、専用シグネチャでランダムアクセスを行ない、専用シグネチャとして予約されていないシグネチャを検知した場合、ランダムに選択したシグネチャでランダムアクセスを行なうので、基地局装置は、簡単な動作で、効率的に移動局装置にランダムアクセスを指示することができる。
(5)また、本発明に係る移動通信システムは、基地局装置が移動局装置にDL−SCHを送信する移動通信システムであって、前記移動局装置は、前記DL−SCHに含まれる情報および当該DL−SCHのCRCのチェック結果に応じて使用するシグネチャを変えてランダムアクセスを行ない、前記基地局装置は、ランダムアクセスで使用されたシグネチャに応じてコンテンションレゾリューションの送信の有無を切り替えて下りリンクデータを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置でDL−SCHに含まれる情報および当該DL−SCHのCRCのチェック結果に応じて使用するシグネチャを変えてランダムアクセスを行ない、ランダムアクセスで使用されたシグネチャに応じて基地局装置でコンテンションレゾリューションの送信の有無を切り替えて下りリンクデータを送信することから、移動局装置で選択されたシグネチャに応じて他の移動局装置との間で衝突が発生する事態を想定しながら下りリンクデータの送信再開が可能となるので、下りリンクデータの送信再開の際、例えば、下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。また、上り再同期の際においても、例えば、上り再同期用の専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。
(6)本発明に係る移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャの指定情報を含む前記DL−SCHを受信し、当該DL−SCHのCRCチェックが成功すると、前記専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、前記基地局装置は、前記コンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置が専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行なうと、コンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータが送信されることから、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャが割り当てることができる場合に効率的な手順を実現することが可能となる。
(7)本発明の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャの指定情報を含む前記DL−SCHを受信し、当該DL−SCHのCRCチェックが失敗すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、前記基地局装置は、前記コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置がランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうと、コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータが送信されることから、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。
(8)また、本発明の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている場合に下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャの指定情報を含まない前記DL−SCHを受信すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、前記基地局装置は、前記コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置がランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうと、コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータが送信されることから、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。
(9)さらに、本発明の移動通信システムにおいて、前記基地局装置は、前記DL−SCHを送信しないことでランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを指示することを特徴としている。
このように、DL−SCHを送信しないことでランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことが指示されることから、下りリンクのリソースを使用することなく、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを指示することが可能となる。
(10)さらに、本発明の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、上り同期要求および上り再同期用の専用シグネチャの指定情報を含む前記DL−SCHを受信し、当該DL−SCHのCRCチェックが成功すると、前記上り再同期用の専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、前記基地局装置は、前記コンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置が上り再同期用の専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行なうと、コンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータが送信されることから、上り再同期の際、上り再同期用の専用シグネチャが割り当てることができる場合に効率的な手順を実現することが可能となる。特に、基地局装置から上り同期要求を含むDL−SCHを受信した場合に移動局装置が上り再同期用の専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことから、移動局装置で上りリンク同期外れを認識していない場合においても、上り再同期を実現することが可能となる。
(11)さらに、前記移動局装置は、上り同期要求を含む一方、前記上り再同期用の専用シグネチャの指定情報を含まない前記DL−SCHを受信すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、前記基地局装置は、前記コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置がランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうと、コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータが送信されることから、上り再同期の際、上り再同期用の専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。特に、基地局装置から上り同期要求を含むDL−SCHを受信した場合に移動局装置がランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことから、移動局装置で上りリンク同期外れを認識していない場合においても、上り再同期を実現することが可能となる。
(12)本発明の基地局装置は、上りリンクの同期が外れた状態にある移動局装置に対してDL−SCHを送信する基地局装置であって、下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャに関する情報を含む前記DL−SCHを送信する送信手段と、前記移動局装置からのランダムアクセスで使用されたシグネチャに応じてコンテンションレゾリューションの送信の有無を切り替える制御手段と、を備えることを特徴としている。
このように、移動局装置からのランダムアクセスで使用されたシグネチャに応じてコンテンションレゾリューションの送信の有無が切り替えられることから、移動局装置で選択されたシグネチャに応じて衝突が発生する事態を想定しながら下りリンクデータの送信再開が可能となるので、下りリンクデータの送信再開の際、例えば、下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。
(13)本発明の基地局装置において、前記送信手段は、前記専用シグネチャの指定情報を含む前記DL−SCHを送信し、前記制御手段は、前記専用シグネチャを使用したランダムアクセスを検出すると前記コンテンションレゾリューションを送信しないことを特徴としている。
このように、移動局装置から専用シグネチャを使用したランダムアクセスを受けると、コンテンションレゾリューションを送信しないことから、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャが割り当てることができる場合に効率的な手順を実現することが可能となる。
(14)本発明の基地局装置において、前記送信手段は、前記専用シグネチャの指定情報を含む前記DL−SCHを送信し、前記制御手段は、ランダムに選択されたシグネチャを使用したランダムアクセスを検出すると前記コンテンションレゾリューションを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置からランダムに選択したシグネチャを使用したランダムアクセスを受けると、コンテンションレゾリューションが送信されることから、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。
(15)本発明の基地局装置において、前記送信手段は、前記専用シグネチャの指定情報を含まない前記DL−SCHを送信し、前記制御手段は、ランダムに選択されたシグネチャを使用したランダムアクセスを検出すると前記コンテンションレゾリューションを送信することを特徴としている。
このように、移動局装置からランダムに選択したシグネチャを使用したランダムアクセスを受けると、コンテンションレゾリューションが送信されることから、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。
(16)本発明の基地局装置において、前記送信手段は、前記DL−SCHを送信しないことでランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを指示することを特徴としている。
このように、DL−SCHを送信しないことでランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことが指示されることから、下りリンクのリソースを使用することなく、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを指示することが可能となる。
(17)本発明の基地局装置において、上りリンクの同期が外れた状態にある移動局装置に対してDL−SCHを送信する基地局装置であって、上り同期要求および上り再同期用の専用シグネチャに関する情報を含む前記DL−SCHを送信する送信手段を備えることを特徴としている。
このように、上りリンクの同期が外れた状態にある移動局装置に対して、上り同期要求および上り再同期用の専用シグネチャに関する情報を含むDL−SCHが送信されることから、通信中に上り同期要求および上り再同期用の専用シグネチャに関する情報を送信することが可能となる。
(18)本発明の移動局装置は、基地局装置からDL−SCHを受信する移動局装置であって、前記DL−SCHに含まれる情報および当該DL−SCHのCRCのチェック結果を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて使用するシグネチャを変えてランダムアクセスを行なうランダムアクセス実行手段と、を備えることを特徴としている。
このように、DL−SCHに含まれる情報および当該DL−SCHのCRCのチェック結果の判定結果に応じて使用するシグネチャを変えてランダムアクセスが行なわれることから、例えば、基地局装置でランダムアクセスに使用されるシグネチャに応じて衝突が発生する事態を想定しながら下りリンクデータの送信再開が可能となるので、下りリンクデータの送信再開の際、下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。また、基地局装置でランダムアクセスに使用されるシグネチャに応じて衝突が発生する事態を想定しながら上り再同期を行なうことが可能となるので、上り再同期の際、上り再同期用の専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。
(19)本発明の移動局装置において、前記移動局装置はさらに上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、前記判定手段が、前記DL−SCHに下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャの指定情報が含まれると共に当該DL−SCHのCRCのチェック結果が成功であると判定した場合、前記ランダムアクセス実行手段は、前記専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、DL−SCHに下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャの指定情報が含まれると共に、当該DL−SCHのCRCのチェック結果が成功であると判定すると、専用シグネチャを使用してランダムアクセスが行なわれることから、例えば、基地局装置で専用シグネチャを使用したランダムアクセスに応じてコンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータを送信することにより、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャが割り当てることができる場合に効率的な手順を実現することが可能となる。
(20)本発明の移動局装置において、前記移動局装置はさらに上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、前記判定手段が、前記DL−SCHのCRCのチェック結果が失敗であると判定した場合、前記ランダムアクセス実行手段は、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、DL−SCHのCRCのチェック結果が失敗であると判定すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスが行なわれることから、例えば、基地局装置でランダムに選択されたシグネチャを使用したランダムアクセスに応じてコンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信することにより、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。
(21)本発明の移動局装置において、前記移動局装置はさらに上りリンク同期を管理し、上りリンク同期が外れている状態で、前記判定手段が、前記DL−SCHに下りリンクデータの送信再開用の専用シグネチャの指定情報が含まれないと判定した場合、前記ランダムアクセス実行手段は、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、DL−SCHに専用シグネチャの指定情報が含まれないと判定すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスが行なわれることから、例えば、基地局装置でランダムに選択されたシグネチャを使用したランダムアクセスに応じてコンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信することにより、下りリンクデータの送信再開の際、専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。
(22)本発明の移動局装置において、前記判定手段で、前記DL−SCHに上り同期要求および上り再同期用の専用シグネチャの指定情報が含まれると共に、当該DL−SCHのCRCのチェック結果が成功であると判定すると、前記ランダムアクセス実行手段が前記上り再同期用の専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行なうことを特徴としている。
このように、DL−SCHに、上り同期要求および上り再同期用の専用シグネチャの指定情報が含まれると共に、当該DL−SCHのCRCのチェック結果が成功であると判定すると、上り再同期用の専用シグネチャを使用してランダムアクセスが行なわれることから、例えば、基地局装置で専用シグネチャを使用したランダムアクセスに応じてコンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータを送信することにより、上り再同期の際、上り再同期用の専用シグネチャが割り当てることができる場合に効率的な手順を実現することが可能となる。特に、DL−SCHに上り同期要求が含まれると判定した場合にランダムアクセスが行なわれることから、移動局装置で上りリンク同期外れを認識していない場合においても、上り再同期を実現することが可能となる。
(23)本発明の移動局装置において、前記判定手段で、前記DL−SCHに上り同期要求が含まれる一方、上り再同期用の専用シグネチャの指定情報が含まれないと判定すると、前記ランダムアクセス実行手段がランダムに選択したシグネチャを行なうことを特徴としている。
このように、DL−SCHに上り同期要求が含まれる一方、上り再同期用の専用シグネチャの指定情報が含まれないと判定すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスが行なわれることから、例えば、基地局装置でランダムに選択されたシグネチャを使用したランダムアクセスに応じてコンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信することにより、上り再同期の際、上り再同期用の専用シグネチャを割り当てることができない場合においても、他の移動局装置との衝突を考慮しつつ、効率的な手順を実現することが可能となる。特に、DL−SCHに上り同期要求が含まれると判定した場合にランダムアクセスが行なわれることから、移動局装置で上りリンク同期外れを認識していない場合においても、上り再同期を実現することが可能となる。
本発明によれば、移動局装置で選択されたシグネチャに応じて他の移動局装置との間で衝突が発生する事態を想定しながら下りリンクデータの送信再開や上り再同期が可能となるので、上りリンクの同期が外れた状態にある際に専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ここで、本発明の一実施形態に係る移動通信システム(以下、適宜「通信システム」という)の説明の前提となるランダムアクセスチャネルRACHおよびプリアンブルの内容について簡単に説明する。ランダムアクセスチャネルRACHは、ガードタイム(例えば97マイクロ秒)を持つチャネルであり、同期の取れていない移動局装置(以下、適宜「移動局」という)でも送信することができるチャネルである。プリアンブル(例えばプリアンブル長0.8ms)は、64個のシグネチャから選択可能であり、移動局は、64個のシグネチャの一つを選択し、基地局装置(以下、適宜「基地局」という)に対して送信する。基地局は、移動局からのランダムアクセスプリアンブルを受信すると、プリアンブルの到着時刻が、基準時刻からどれだけずれているかを検出する。タイミングずれの情報の粒度は、例えば、0.52マイクロ秒である。
本実施形態に係る通信システムにおいて、基地局は、上りリンクの同期が外れた移動局に対する下りリンクデータの送信再開の際、L1/L2制御チャネルPDCCHで下りリンクリソース割当てを送信し、下りリンク共用データチャネル(以下、「DL−SCH」という)で下りリンクデータと、下りリンクデータの送信再開用のシグネチャ(以下、「専用シグネチャ」という)とを送信する。移動局は、DL−SCHのCRC(Cyclic Redundancy Check)が成功しなかった場合、他の移動局との衝突があることを示すRACHを送信する。一方、DL−SCHのCRCチェックが成功した場合、DL−SCH内のL2/L3メッセージに含まれる専用シグネチャを用いて、他の移動局との衝突がないことを示すRACHを送信する。
以下、本実施形態に係る通信システムが有する基地局および移動局の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る通信システムが有する基地局の構成の一例を示すブロック図である。図2は、本実施形態に係る通信システムが有する移動局の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、基地局100は、データ制御部101、OFDM変調部102、スケジューリング部103、無線部104、チャネル推定部105、DFT−Spread−OFDM復調部(DFT−S−OFDM復調部)106、制御データ抽出部107、プリアンブル検出部108、並びに、シグネチャ管理部109から構成される。
データ制御部101は、制御データおよびユーザデータの入力を受け、スケジューリング部103からの指示に応じて制御データを下りリンク共通制御チャネル、下りリンク同期チャネル、下りリンクパイロットチャネルおよび下りリンク共用制御チャネルにマッピングする一方、各移動局に対する送信データ(ユーザデータ)を共用データチャネルにマッピングする。
OFDM変調部102は、データ変調、入力信号の直列/並列変換、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)変換、CP(Cyclic Prefix)挿入、並びに、フィルタリングなどOFDM信号処理を行ない、OFDM信号を生成する。
スケジューリング部103は、下りリンクのスケジューリングを行なうDLスケジューリング部103aと、上りリンクのスケジューリングを行なうULスケジューリング部103bとから構成される。DLスケジューリング部103aは、移動局から通知されるCQI情報や上位層から通知される各ユーザーのデータ情報から下りリンクの各チャネルにユーザデータをマッピングするためのスケジューリングを行なう。ULスケジューリング部103bは、チャネル推定部105からの上りリンクの無線伝搬路推定結果および移動局からのリソース割当て要求から、上りリンクの各チャネルにユーザデータをマッピングするためのスケジューリングを行なう。
無線部104は、OFDM変調されたデータを無線周波数にアップコンバートして、移動局に送信する。また、無線部104は、移動局からの上りリンクのデータを受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートして、受信データをチャネル推定部105、DFT−S−OFDM復調部106およびプリアンブル検出部108に出力する。
チャネル推定部105は、上りリンクパイロットチャネルUPiCHから無線伝搬路特性を推定し、DFT−S−OFDM復調部106に推定結果を出力する。また、チャネル推定部105は、上りリンクのスケジューリングを行なうために無線伝搬路推定結果をスケジューリング部103に出力する。なお、上りリンクの通信方式は、DFT−S−OFDM等のようなシングルキャリア方式を想定しているが、OFDM方式のようなマルチキャリア方式でも構わない。
DFT−S−OFDM復調部106は、チャネル推定部105からの無線伝搬路推定結果に応じて、無線部104から入力された受信データを復調する。制御データ抽出部107は、受信データをユーザデータ(上りリンク共用データチャネルUL−SCH)と、制御データ(上りリンク共用制御チャネルPUCCH)とに分離する。そして、制御データ抽出部107は、分離した制御データのうち、下りリンクのCQI情報をスケジューリング部103に出力し、その他の制御データおよびユーザデータを上位層に出力する。
プリアンブル検出部108は、プリアンブルを検出し、同期タイミングずれ量を算出し、シグネチャID番号および同期タイミングずれ量を上位層に報告する。ここで、シグネチャID番号が、シグネチャ管理部109から通知されたシグネチャである場合は、専用シグネチャフラグを「1」に設定し、シグネチャ管理部109から通知されていないシグネチャである場合は、専用シグネチャフラグを「0」に設定する。また、シグネチャID番号が、シグネチャ管理部109から通知されたシグネチャである場合は、シグネチャ管理部109から通知されたシグネチャID番号のプリアンブルを検出したことを上位層に報告する。
シグネチャ管理部109は、上位層からの指示により、シグネチャを選択し、選択したシグネチャのID番号(シグネチャID番号)を上位層に通知する。また、シグネチャ管理部109は、選択したシグネチャをプリアンブル検出部108に通知する。なお、シグネチャ管理部109は、使用しているシグネチャID番号を確認し、使用しているシグネチャを除いた中からシグネチャの選択を行なう。シグネチャ管理部109は、選択されたシグネチャID番号を保存し、プリアンブル検出部108で検出されたシグネチャを保存内容から削除する。
このような構成を有する基地局100に対して、上位層は、以下に示す図3〜図9に示す手順で処理を実行するように制御する。
一方、移動局200は、図2に示すように、データ制御部201、DFT−S−OFDM変調部202、スケジューリング部203、シグネチャ選択部204、プリアンブル生成部205、同期補正部206、無線部207、チャネル推定部208、OFDM復調部209、並びに、制御データ抽出部210から構成される。
データ制御部201は、ユーザデータと制御データの入力を受け、スケジューリング部203からの指示に応じて、これらのデータを上りリンクスケジューリングチャネルにマッピングする。DFT−S−OFDM変調部202は、データ変調を行ない、DFT変換、サブキャリアマッピング、IFFT変換、CP(Cyclic Prefix)挿入、フィルタリングなどDFT−S−OFDM信号処理を行ない、DFT−Spread−OFDM信号を生成する。なお、上りリンクの通信方式は、DFT−Spread OFDM等のようなシングルキャリア方式を想定しているが、OFDM方式のようなマルチキャリア方式でも構わない。
スケジューリング部203は、後述するチャネル推定部208から通知されるCQI情報や、上位層からの通知されるスケジューリング情報から上りリンクの各チャネルにユーザデータをマッピングするためのスケジューリングを行なう。シグネチャ選択部204は、上位層からの指示に応じて、ランダムアクセスで使用するシグネチャID番号を選択する。そして、シグネチャ選択部204は、選択したシグネチャID番号をプリアンブル生成部205に出力する。
プリアンブル生成部205は、シグネチャ選択部204が選択したシグネチャID番号を用いてプリアンブルを生成し、DFT−S−OFDM変調部202に出力する。同期補正部206は、制御データ抽出部210から入力された同期情報に基づいて送信タイミングを決定し、送信タイミングに合うように変調されたデータを無線部207に出力する。
無線部207は、変調されたデータを無線周波数にアップコンバートして、基地局100に送信する。また、無線部207は、基地局100からの下りリンクのデータを受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートして、受信データをOFDM復調部209に出力する。チャネル推定部208は、下りリンクパイロットチャネルに基づいて無線伝搬路特性を推定し、その推定結果をOFDM復調部209に出力する。また、チャネル推定部208は、基地局100に無線伝搬路推定結果を通知するために、推定結果をCQI情報に変換し、スケジューリング部203にCQI情報を出力する。
OFDM復調部209は、チャネル推定部208から入力された無線伝搬路推定結果に応じて、無線部207から入力された受信データを復調する。制御データ抽出部210は、受信データを、ユーザデータと制御データとに分離する。そして、制御データ抽出部210は、分離した制御データにおけるスケジューリング情報を、スケジューリング部203に出力し、上りリンクの同期情報を同期補正部206に出力し、これ以外の制御データおよびユーザデータを上位層に出力する。
このような構成を有する移動局200に対して、上位層は、後述する図3〜図7および図10に示す手順で処理を実行するように制御する。
次に、上記構成を有する基地局100と移動局200とで構成される通信システムにおいて、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作について図3〜図5を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合の動作を示すシーケンスチャートである。図4は、本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合の動作を示すシーケンスチャートである。図5は、本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信しない場合の動作を示すシーケンスチャートである。
まず、図3を用いて本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合の動作について説明する。基地局100は、移動局200の上りリンク同期を管理している。例えば、タイマーを設定し、ある一定期間、上りリンクの送信がない状態が継続した場合や、上りリンク同期情報の更新がない状態が継続した場合に、「上りリンクの同期が外れた」と特定する。同様に、移動局200もまた上りリンク同期を管理している。
基地局100は、上りリンクの同期が外れた移動局200に対するデータの到着を検知すると(ST301)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST302、ST304)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。なお、DL−SCHには、専用シグネチャを指定する情報が含まれている。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、両者でCRCチェックが成功したことを検出する(ST303、ST305)。そして、移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび専用シグネチャを検知すると、専用シグネチャを使用して、ランダムアクセスチャネルのプリアンブルを送信する(ST306:メッセージ1)。
基地局100は、ランダムアクセスチャネルで専用シグネチャを検出すると、プリアンブル応答を送信する(ST307:メッセージ2)。この場合において、基地局100は、専用シグネチャの検出により、移動局200を特定することが可能であり、移動局200の識別情報であるC−RNTIを特定する。
プリアンブル応答は、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHで構成されている。L1/L2制御チャネルには、プリアンブル応答であることを識別するRA−RNTI、或いは、移動局200を直接指定するC−RNTIが含まれている。DL−SCHには、同期情報が含まれている。RA−RNTIが使用される場合には、DL−SCHに、専用シグネチャまたはC−RNTIが含まれる。
基地局100は、プリアンブル応答を送信した後、これに続いて、通常のデータ送信を再開する(ST308、ST309)。基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合には、以上のように、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作が行なわれる。
なお、ここで、ST304の下りリンクデータ、ST307のプリアンブル応答、並びに、ST309の下りリンクデータに、基地局100に到達したユーザーのデータを含めて送信するようにしても良い。この場合には、ST306のプリアンブルは、下りリンクデータST304に対するHARQのACKとして機能する。
次に、図4を用いて基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合の動作について説明する。図3での説明と同様に、基地局100は、移動局200の上りリンク同期を管理している。同様に、移動局200もまた上りリンク同期を管理している。
基地局100は、上りリンク同期外れの移動局200に対するデータの到着を検知すると(ST401)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST402、ST404)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。なお、DL−SCHには、専用シグネチャを指定する情報が含まれている。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、前者でCRCチェックが成功したことを検出する一方、後者でCRCチェックが失敗したことを検出する(ST403、ST405)。そして、移動局200は、下りリンクリソース割当てを検知すると、ランダムに選択したシグネチャを使用して、ランダムアクセスチャネルのプリアンブルを送信する(ST406:メッセージ1)。
基地局100は、ランダムアクセスチャネルでシグネチャを検出すると、プリアンブル応答を送信する(ST407:メッセージ2)。この場合において、基地局100は、シグネチャの検出では移動局200を特定することができない。プリアンブル応答は、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHで構成される。L1/L2制御チャネルには、プリアンブル応答であることを識別するRA−RNTIが含まれている。DL−SCHには、同期情報とシグネチャのマッピング情報、シグネチャと新しいC−RNTI(T−C−RNTI)のマッピング情報、メッセージ3のスケジューリング情報が含まれている。この時点で、基地局100は、移動局200が何を理由にランダムアクセスをしてきたのかを把握することができない。
移動局200は、プリアンブル応答を受信すると、メッセージ3のスケジューリング情報に従ってメッセージ3を送信する(ST408:メッセージ3)。メッセージ3には、C−RNTIが含まれている。基地局100は、C−RNTIを受信すると、ST402の下りリンクリソース割当て、並びに、ST404の下りリンクデータで指示された移動局200からの応答であることを検知する。
また、基地局100は、メッセージ3を受信すると、ST406のプリアンブルで複数の移動局200が同時に同じシグネチャを使った送信をしていた場合の衝突解決情報としてコンテンションレゾリューションを送信する(ST409:メッセージ4)。メッセージ4のL1/L2制御チャネルには、メッセージ2で基地局100が指定したT−C−RNTIが含まれており、DL−SCHには、メッセージ3で基地局100が検知した移動局識別情報が含まれている。
基地局100は、コンテンションレゾリューションを送信した後、これに続いて、通常のデータ送信を再開する(ST410、ST411)。基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合には、以上のように、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作が行なわれる。
なお、ここで、ST404の下りリンクデータに、基地局100に到達したユーザーのデータを含めて送信するようにしても良い。ユーザーのデータが含まれている場合は、ST404の下りリンクデータおよびST411の下りリンクデータでHARQを適用するように構成しても良い。この場合には、ST408のメッセージ3は、下りリンクデータST404に対するHARQのNACKとして機能する。
また、以上のように説明した通信システムにおける動作は、基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信せず、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合においても、同様に実行される。
次に、図5を用いて基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信せず、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合の動作について説明する。図3および図4での説明と同様に、基地局100は、移動局200の上りリンク同期を管理している。同様に、移動局200もまた、上りリンク同期を管理している。
基地局100は、上りリンク同期外れの移動局200に対するデータの到着を検知すると(ST501)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST502、ST504)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。
なお、DL−SCHには、下りリンクデータの送信再開にて、専用シグネチャが割り当てられないことを示す情報が含まれている。専用シグネチャが割り当てられないことを示す情報とは、新たに情報を追加する以外に、単純にデータの中に専用シグネチャが含まれていないことや、専用シグネチャとして予約されていないシグネチャが含まれていることによって移動局200で検知してもよい。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、両者でCRCチェックが成功したことを検出する(ST503、ST505)。そして、移動局200は、下りリンクリソース割当てと専用シグネチャなしを示す情報を検知すると、ランダムに選択したシグネチャを使用して、ランダムアクセスチャネルのプリアンブルを送信する(ST506:メッセージ1)。
基地局100は、ランダムアクセスチャネルでシグネチャを検出すると、プリアンブル応答を送信する(ST507:メッセージ2)。この場合において、基地局100は、シグネチャの検出では移動局200の特定をすることができない。プリアンブル応答は、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHで構成される。L1/L2制御チャネルには、プリアンブル応答であることを識別するRA−RNTIが含まれている。DL−SCHには、同期情報とシグネチャのマッピング情報、シグネチャと新しいC−RNTI(T−C−RNTI)のマッピング情報、メッセージ3のスケジューリング情報が含まれている。この時点で、基地局100は、移動局200が何を理由にランダムアクセスをしてきたのかを把握することができない。
移動局200は、プリアンブル応答を受信すると、メッセージ3のスケジューリング情報に従ってメッセージ3を送信する(ST508:メッセージ3)。メッセージ3には、C−RNTIが含まれている。基地局100は、C−RNTIを受信すると、ST502の下りリンクリソース割当て、並びに、ST504の下りリンクデータで指示された移動局200からの応答であることを検知する。
基地局100は、また、メッセージ3を受信すると、ST506のプリアンブルで複数の移動局200が同時に同じシグネチャを使った送信をしていた場合の衝突解決情報としてコンテンションレゾリューションを送信する(ST509:メッセージ4)。メッセージ4のL1/L2制御チャネルには、メッセージ2で基地局100が指定したT−C−RNTIが含まれており、DL−SCHには、メッセージ3で基地局100が検知した移動局識別情報が含まれる。
基地局100は、コンテンションレゾリューションを送信した後、これに続いて、通常のデータ送信を再開する(ST510、ST511)。基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信せず、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合には、以上のように、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作が行なわれる。
なお、ここで、ST504の下りリンクデータに、基地局100に到達したユーザーのデータを含めて送信するようにしても良い。ユーザーのデータが含まれている場合は、ST504の下りリンクデータおよびST511の下りリンクデータでHARQを適用するように構成しても良い。この場合には、ST508のメッセージ3は、HARQのACKまたはNACKとして機能する。
また、以上のように説明した通信システムにおける動作は、基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信せず、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合においても、同様に実行される。
ところで、図4および図5で説明したように、基地局100がDL−SCHで専用シグネチャを送信せず、下りリンクデータも送信しない場合においては、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合と失敗した場合とで同一の動作が実行される。すなわち、この場合には、DL−SCHの送信を省略することが可能である。
従って、他の動作として、基地局100は、ST404またはST504で下りリンクデータを送信せず、移動局200が必ずCRCチェックを失敗するようにしても良い。これにより、下りリンクリソースを使用することなく、専用シグネチャが割り当てられないことを移動局200に対して伝えることが可能である。以下、この場合における上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作について図6を用いて説明する。
図6に示すように、上りリンクの同期が外れた移動局200に対するデータの到着を検知すると(ST601)、基地局100は、下りリンクリソース割当てを送信する(ST602)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信される。なお、下りリンクデータは、送信されない。
移動局200は、下りリンクリソース割当てを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、前者でCRCチェックが成功したことを検出する一方、後者でCRCチェックが失敗したことを検出する(ST603、ST604)。そして、移動局200は、下りリンクリソース割当てを検知すると、ランダムに選択したシグネチャを使用して、ランダムアクセスチャネルのプリアンブルを送信する(ST605:メッセージ1)。当然ながら、専用シグネチャがDL−SCHに含まれないならば、移動局200は、DL−SCHのCRCチェックを行なうことなく、下りリンクリソース割当てを検知すると(ST603)、ランダムに選択したシグネチャを使用して、ランダムアクセスチャネルのプリアンブルを送信する(ST605)。
さらに、L1/L2制御チャネルは、上りリンクリソース割当てを送信するチャネルでもある。通常、上りリンクリソース割当てを受信した移動局200は、UL−SCHの送信を行なう。しかし、上りリンクの同期が外れている移動局200は、上りリンクリソース割当てを検知すると、同様に、コンテンションベースのランダムアクセスを行なう。すなわち、上りリンクの同期が外れている移動局200は、なんらかのリソース割当て(上りリンクまたは下りリンク)を検知すると、ランダムアクセスを行なう。ここでのリソース割当ては、永続性(パーシステント)スケジューリング(上位層の信号を使った周波数・時間領域の指定によって割り当てる)の場合も含む。これにより、基地局100は、簡単な動作で移動局200にランダムアクセスを指示することができる。
基地局100は、ランダムアクセスチャネルでシグネチャを検出すると、プリアンブル応答を送信する(ST606:メッセージ2)。基地局100は、シグネチャの検出では移動局を特定することができない。プリアンブル応答は、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHで構成される。L1/L2制御チャネルには、プリアンブル応答であることを識別するRA−RNTIが含まれている。DL−SCHには、同期情報とシグネチャのマッピング情報、シグネチャと新しいC−RNTI(T−C−RNTI)のマッピング情報、メッセージ3のスケジューリング情報が含まれている。この時点で、基地局100は、移動局200が何を理由にランダムアクセスをしてきたのかを把握することができない。
移動局200は、プリアンブル応答を受信すると、メッセージ3のスケジューリング情報に従ってメッセージ3を送信する(ST607:メッセージ3)。メッセージ3には、C−RNTIが含まれている。基地局100は、C−RNTIを受信すると、ST602の下りリンクリソース割当てで指示された移動局200からの応答であることを検知する。
基地局100は、また、メッセージ3を受信すると、ST605のプリアンブルで複数の移動局200が同時に同じシグネチャを使った送信をしていた場合の衝突解決情報としてコンテンションレゾリューションを送信する(ST608:メッセージ4)。メッセージ4のL1/L2制御チャネルには、メッセージ2で基地局100が指定したT−C−RNTIが含まれており、DL−SCHには、メッセージ3で基地局100が検知した移動局識別情報が含まれる。
基地局100は、コンテンションレゾリューションを送信した後、これに続いて、通常のデータ送信を再開する(ST609、ST610)。基地局100がDL−SCHの送信を省略した場合には、以上のように、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作が行なわれる。
ここで、本実施形態に係る移動局200が、L1/L2制御チャネルのCRCチェックを失敗した場合の動作について図7を用いて説明する。図3〜図5での説明と同様に、基地局100においては、移動局200の上りリンク同期を管理している。同様に、移動局200においても、上りリンク同期を管理している。
基地局100は、上りリンク同期外れの移動局200に対するデータの到着を検知すると(ST701)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST702、ST704)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、両者のCRCチェックが失敗したことを検出する(ST703、ST705)。移動局200は、下りリンクリソース割当てを検知できないため、次の受信サイクルまで受信を停止し、再度L1/L2制御チャネルの受信動作を行なう。
基地局100は、定められたウインドウタイム内に移動局200からの応答(なお、応答方法は、上述した図4〜図6の状況によって異なる)を得られない場合、移動局200が下りリンクリソース割当てを受信できなかったことを検知する(ST706)。そして、基地局100は、移動局203の非受信を検出すると、次の送信サイクルまで待機し、再度上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開のための動作を行なう(ST707、ST708)。
このように、本実施形態に係る通信システムにおいては、基地局100による専用シグネチャの割当て状況に応じた各種の動作を予め準備しておくことにより、専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず、下りリンクデータの送信再開を効率よく行なうことが可能である。
以下、本実施形態に係る基地局100において、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作について説明する。図8は、本実施形態に係る基地局100において、上りリンクの同期が外れた移動局200に対する下りリンクデータの送信再開の際の動作について説明するためのフローチャートである。
図8に示すように、基地局100は、下りリンクデータの送信再開を検知すると(ST801)、移動局200の上りリンク同期を確認する(ST802)。基地局100は、上りリンクの同期が外れている状態ではない場合、通常のデータ送信を行なう(ST810)。一方、基地局100は、上りリンクの同期が外れている状態の場合には、専用シグネチャの割当てが可能かどうかを確認する(ST803)。
ここで、基地局100は、専用シグネチャを割り当てることが可能である場合、専用シグネチャを選択し(ST804)、移動局200に対して下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST805、ST806)。下りリンクデータには、専用シグネチャを含んでいる。
一方、基地局100は、専用シグネチャを割り当てることが不可能である場合、移動局200に対して、少なくとも下りリンクリソース割当てを送信する(ST807)。そして、基地局100は、移動局200に対して専用シグネチャを割り当てないことを示す情報を含めて下りリンクデータを送信するか、或いは、下りリンクデータを送信しない(ST808)。基地局100は、ST806等で下りリンクデータを送信した後、予め定められたウインドウタイム以内に移動局200から応答を受け取ったかどうかを判定する(ST809)。基地局100は、応答を受け取っていない場合は、処理をST803に戻し、再びST803以降の処理を行なう。
次に、本実施形態に係る基地局100において、ランダムアクセス制御の際の動作について説明する。図9は、本実施形態に係る基地局100において、ランダムアクセス制御の際の動作について説明するためのフローチャートである。
図9に示すように、基地局100は、ランダムアクセスチャネルにて、プリアンブルを受信すると(ST901)、そのプリアンブルが専用シグネチャかどうかを確認する(ST902)。ここで、プリアンブルが専用シグネチャである場合は、プリアンブル応答を送信し(ST903)、データ送信を継続する(ST909)。
一方、基地局100は、プリアンブルが専用シグネチャではない場合は、メッセージ3のスケジューリング情報を含むプリアンブル応答を送信し(ST904)、メッセージ3の受信処理に入る。基地局100は、メッセージ3を受信すると(ST905)、メッセージ3内に下りリンクデータの送信再開の移動局200のC−RNTIが含まれるかどうかを確認する(ST906)。
ここで、下りリンクデータの送信再開の移動局200以外の移動局200のC−RNTIや他のIDを検知した場合、別要因のランダムアクセス処理を行なう(ST907)。これに対し、下りリンクデータの送信再開の移動局200のC−RNTIを検知した場合には、当該移動局200に対してコンテンションレゾリューションを送信し(ST908)、データ送信を継続する(ST909)。
次に、本実施形態に係る上りリンクの同期が外れた移動局200において、下りリンクデータの送信再開の際の動作について説明する。図10は、本実施形態に係る上りリンクの同期が外れた移動局200において、下りリンクデータの送信再開の際の動作について説明するためのフローチャートである。
図10に示すように、移動局200は、L1/L2制御チャネルで自身のC−RNTIを検出すると(ST1001)、上りリンク同期を確認する(ST1002)。移動局200は、上りリンクの同期が外れている状態ではない場合、通常のデータ受信を行なう(ST1012)。一方、移動局200は、上りリンクの同期が外れている状態である場合、下りリンクデータを受信し(ST1003)、CRCチェックが成功か否かを判定する(ST1004)。
ここで、移動局200は、CRCチェックが失敗である場合には、ランダムに選択したシグネチャでプリアンブル送信を行なう(ST1005)。当然ながら、移動局200は、専用シグネチャがDL−SCHに含まれないならば、L1/L2制御チャネルで自身のC−RNTIを検出すると(ST1001)、上りリンク同期を確認し、同期が外れている状態と判断する(ST1012)と、ランダムに選択したシグネチャでプリアンブル送信を行なう(ST1005)。移動局200は、ランダムに選択したシグネチャでプリアンブルを送信した後、基地局100からのプリアンブル応答(メッセージ2)を受信する(ST1006)。
そして、移動局200は、このプリアンブル応答(メッセージ2)から、同期情報とシグネチャのマッピング情報、シグネチャと新しいC−RNTI(T−C−RNTI)のマッピング情報、メッセージ3のスケジューリング情報を取得し、自身のC−RNTIを含むメッセージ3を送信する(ST1007)。移動局200は、メッセージ3を送信した後、基地局100からコンテンションレゾリューション(メッセージ4)を受信する(ST1008)。その後、移動局200は、データ受信を継続する(ST1012)。
一方、移動局200は、ST1004でCRCチェックが成功である場合には、専用シグネチャが下りリンクデータの中に含まれるかを確認する(ST1009)。なお、移動局200は、専用シグネチャが含まれていない場合は、ランダムに選択したシグネチャでプリアンブル送信を行なう(ST1005)。
移動局200は、専用シグネチャが含まれている場合は、専用シグネチャでプリアンブル送信を行なう(ST1010)。移動局200は、専用シグネチャでプリアンブルを送信した後、基地局100からのプリアンブル応答(メッセージ2)を受信する(ST1011)。そして、移動局200は、このプリアンブル応答(メッセージ2)から同期情報を取得し、データ受信を継続する(ST1012)。
このように、本実施形態に係る通信システムにおいては、移動局200でDL−SCHに含まれる情報および当該DL−SCHのCRCのチェック結果に応じて使用するシグネチャを変えてランダムアクセスを行ない、ランダムアクセスで使用されたシグネチャに応じて基地局100でコンテンションレゾリューションの送信の有無を切り替えて下りリンクデータを送信する。これにより、移動局200で選択されたシグネチャに応じて他の移動局200との間で衝突が発生する事態を想定しながら下りリンクデータの送信再開が可能となるので、下りリンクデータの送信再開の際に専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。
なお、上記実施形態に係る通信システムにおいては、移動局200および基地局100側でタイマー管理を行ない、両者で上りリンク同期の管理を行なっている場合について説明しているが、本発明は、基地局100側で、上りリンク同期外れを検知して上りリンク同期要求を送信する場合にも適用することが可能である。以下、基地局100側で、上りリンク同期外れを検知して上りリンク同期要求を送信する場合について説明する。
基地局は、定期的な移動局からの上りリンクパイロットチャネルUPiCH(Uplink Pilot Channel)を監視して、同期情報を生成する。基地局は、上りリンクパイロットチャネルの到着時刻が、基準時刻からどれだけずれているかを検出し、そのずれの値を同期情報とする。15kHzのサブキャリア、70マイクロ秒OFDMシンボルで、例えば、タイミングずれの情報の粒度は、0.52マイクロ秒である。通常は、基地局が、定期的に同期情報を移動局に送信することにより、上りリンクの同期を維持する。しかし、この同期情報が上りリンク同期維持の許容範囲を超えた場合に、基地局は、ランダムアクセスを使った上りリンク再同期が必要かどうかを判断する。
図11は、本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで上りリンク同期要求および上り再同期用の専用シグネチャ(以下、「専用シグネチャ」という)を送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合の動作を示すシーケンスチャートである。図12は、本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで上りリンク同期要求を送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合の動作を示すシーケンスチャートである。図13は、本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで上りリンク同期要求を送信する場合の動作を示すシーケンスチャートである。
まず、図11を用いて本実施形態に係る基地局100がDL−SCHで上りリンク同期要求および専用シグネチャを送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを成功した場合の動作について説明する。基地局100は、移動局200の上りリンク同期を管理している。例えば、移動局200から送信される上りリンクの物理特性などから、ランダムアクセスを使った上りリンク再同期が必要かどうかを判断する。
基地局100は、上りリンク再同期が必要と判断すると(ST1101)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST1102、ST1104)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。なお、DL−SCHには、上りリンク同期要求および専用シグネチャを指定する情報が含まれている。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、両者でCRCチェックが成功したことを検出する(ST1103、ST1105)。そして、移動局200は、DL−SCH内のデータを参照し、下りリンクリソース割当てと上りリンク同期要求と専用シグネチャを検知すると(ST1106)、専用シグネチャを使用して、専用シグネチャランダムアクセス処理を行なう(ST1107)。この処理は、図3のST306とST307と同様である。なお、DL−SCHの受信時に、通常PUCCHで送信されるHARQのACKは、上りリンク同期要求を検出した場合は送信しない。専用シグネチャランダムアクセス処理が行なわれると、上りリンクデータおよび下りリンクデータの通信が再開される(ST1108)。
次に、図12を用いて基地局100がDL−SCHで上りリンク同期要求を送信し、移動局200がDL−SCHのCRCチェックを失敗した場合の動作について説明する。図11での説明と同様に、基地局100においては、移動局200の上りリンク同期を管理している。
基地局100は、上りリンク再同期が必要と判断すると(ST1201)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST1202、ST1204)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。なお、DL−SCHには、上りリンク同期要求が含まれている。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、前者でCRCチェックが成功したことを検出する一方、後者でCRCチェックが失敗したことを検出する(ST1203、ST1205)。そして、移動局200は、下りリンクリソース割当てを検知すると、PUCCHで送信されるHARQのNACKを送信する(ST1206)。この場合、NACKはタイミング調整を行なわないで送信されることになる。この信号は信頼性が低いため、基地局100は、移動局200からのランダムアクセスを待って、ランダムアクセスが起こらなかった場合に、再度上り同期要求を送信する。
上記同期が外れているNACK送信は、頻繁には生じないおよび他の移動局への影響はそれほど深刻なものではないため、そのまま許容することも可能であるが、もし、上記NACK送信を回避する必要がある場合は、以下のような方法を使用する。すなわち、基地局100は、L1/L2制御チャネルの情報の中に、NACKを送信するべきではないことを示す情報を付与する。例えば、上りリンク再同期用のDL−SCHには、HARQが使用されないため、HARQの情報フィールドであるHARQプロセス番号およびHARQ Redundancy Versionの情報列の一つ(すべて0など)を予約しておき、その情報がHARQの情報フィールドに含まれている場合は、NACKを送信しない等の取り決めを移動局200との間で行なう。または、単純にL1/L2制御チャネルに1ビット追加して、NACKを送信しない等の取り決めを移動局200との間で行なう。これによって、基地局100は、同期の取れていない移動局からのNACKを回避することが可能となり、他の移動局に対する干渉を削減することができる。この方法によれば、移動局でのタイマーによる同期管理がない場合でも、移動局は、L1/L2制御チャネルの受信時点で上りリンク再同期用のDL−SCHであることが検出できる。すなわち、このL1/L2制御チャネルを受信した移動局は、DL−SCHのCRCチェックの失敗でコンテンションベースのランダムアクセスを行なうことが可能となる。
次に、図13を用いて基地局100がDL−SCHで上りリンク同期要求を送信する場合の動作について説明する。図11および図12での説明と同様に、基地局100においては、移動局200の上りリンク同期を管理している。
基地局100は、上りリンク再同期が必要と判断すると(ST1301)、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを送信する(ST1302、ST1304)。ここで、下りリンクリソース割当ては、L1/L2制御チャネルで送信され、下りリンクデータは、下りリンク共用データチャネルDL−SCHで送信される。
なお、DL−SCHには、上りリンク再同期にて、専用シグネチャが割り当てられないことを示す情報が含まれている。専用シグネチャが割り当てられないことを示す情報とは、新たに情報を追加する以外に、単純にデータの中に専用シグネチャが含まれていないことや、専用シグネチャとして予約されていないシグネチャが含まれていることによって移動局200で検知してもよい。
移動局200は、下りリンクリソース割当ておよび下りリンクデータを受信すると、L1/L2制御チャネルおよびDL−SCHのCRCチェックを行なう。この場合、移動局200は、両者でCRCチェックが成功したことを検出する(ST1303、ST1305)。そして、移動局200は、下りリンクリソース割当てと上り同期要求と専用シグネチャなしを示す情報を検知すると(ST1306)、ランダムに選択したシグネチャを使用して、コンテンションベースランダムアクセス処理を行なう(ST1307)。この処理は、図5のST506〜ST509と同様である。なお、DL−SCHの受信時に、通常PUCCHで送信されるHARQのACKは、上りリンク同期要求を検出した場合は送信しない。コンテンションベースランダムアクセス処理が行なわれると、上りリンクデータおよび下りリンクデータの通信が再開される(ST1308)。
次に、本実施形態に係る移動局200において、上りリンク再同期の際の動作について説明する。図14は、本実施形態に係る移動局200において、上りリンク再同期の際の動作について説明するためのフローチャートである。
図14に示すように、移動局200は、L1/L2制御チャネルで自身のC−RNTIを検出すると(ST1401)、下りリンクデータを受信し(ST1402)、CRCチェックが成功か否かを判定する(ST1403)。
ここで、移動局200は、CRCチェックが失敗である場合には、HARQのNACKを送信する(ST1404)。移動局200は、L1/L2制御チャネルの情報の中に、NACKを送信するべきではないことを示す情報が付与される場合は、NACKを送信しない。移動局200は、CRCチェックが成功した場合には、上り同期要求をデータの中に含んでいるか否かを確認する(ST1405)。移動局200は、上り同期要求が含まれていない場合は、HARQのACKを送信する(ST1406)。移動局200は、上りリンク同期要求が含まれている場合は、さらに専用シグネチャが下りリンクデータの中に含まれるかを確認する(ST1407)。
ここで、移動局200は、専用シグネチャが含まれていない場合は、ランダムに選択したシグネチャでプリアンブル送信を行なう(ST1408)。移動局200は、ランダムに選択したシグネチャでプリアンブルを送信した後、基地局100からのプリアンブル応答(メッセージ2)を受信する(ST1409)。そして、移動局200は、このプリアンブル応答(メッセージ2)から、同期情報とシグネチャのマッピング情報、シグネチャと新しいC−RNTI(T−C−RNTI)のマッピング情報、メッセージ3のスケジューリング情報を取得し、自身のC−RNTIを含むメッセージ3を送信する(ST1410)。移動局200は、メッセージ3を送信した後、基地局100からコンテンションレゾリューション(メッセージ4)を受信する(ST1411)。その後、移動局200は、データ送受信を継続する(ST1412)。
一方、移動局200は、ST1407で専用シグネチャが含まれている場合は、専用シグネチャでプリアンブル送信を行なう(ST1413)。移動局200は、専用シグネチャでプリアンブルを送信した後、基地局100からのプリアンブル応答(メッセージ2)を受信する(ST1414)。そして、移動局200は、このプリアンブル応答(メッセージ2)から同期情報を取得し、データ送受信を継続する(ST1412)。
ここで、上述したように上りリンク同期の継続をタイマー管理する場合と、基地局100からの上り同期要求を受信する場合の動作について図15を用いて説明する。図15は、本実施形態に係る移動局200において、上りリンク同期の継続をタイマー管理する場合と、基地局100からの上り同期要求を受信する場合の動作について説明するためのフローチャートである。なお、図15において、図10および図14と同一の処理を行なう工程については、同一の符号を付しその説明を省略する。
図15に示すように、移動局200は、L1/L2制御チャネルで自身のC−RNTIを検出すると(ST1501)、上りリンク同期の継続を管理するタイマーが満了しているかを判定する(ST1502)。そして、移動局200は、上りリンク同期の継続を管理するタイマーが満了している場合には、図10に示すST1003以降の処理を行なう。一方、移動局200は、上りリンク同期の継続を管理するタイマーが満了していない場合には、図14に示すST1402以降の処理を行なう。
図16は、本実施形態に係る移動局200の上位層の一部の構成を示すブロック図である。上り同期管理部1601は、基地局100から受信したDL−SCHに基づいて上りリンク同期を管理し、上りリンク同期の継続の有無に応じて図10または図14に示す処理を行なうようにCRC結果判定部1602に指示する。上りリンク同期のタイマーが満了している場合には、図10に示す処理を行なうことを指示する一方、満了していない場合には、図14に示す処理を行なうことを指示する。
CRC結果判定部1602は、DL−SCHのCRCチェックを行なうと共に、そのチェック結果を判定する。そして、CRCチェックが失敗で、且つ、上りリンク同期が外れている場合は、ランダムアクセス実行部1603にコンテンションベースランダムアクセスの実行を指示する。それ以外の場合は、ランダムアクセス判定部1604にランダムアクセスの必要性を判定するように指示する。
ランダムアクセス判定部1604は、DL−SCH内に上りリンク同期要求や専用シグネチャが含まれているか否かを確認し、DL−SCH内に含まれている情報に応じて、HARQ ACK/NACKを送信するように指示したり、ランダムアクセス実行部1603に専用シグネチャランダムアクセスまたはコンテンションベースランダムアクセスを指示したりする。ランダムアクセス実行部1603は、CRC結果判定部1602またはランダムアクセス判定部1604からの指示に応じてランダムアクセスを実行する。
このように、本実施形態に係る通信システムにおいては、上り同期要求および専用シグネチャの指定情報を含むDL−SCHを受信し、当該DL−SCHのCRCチェックが成功すると、専用シグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、基地局100が、コンテンションレゾリューションを送信することなく下りリンクデータを送信する。一方、上り同期要求を含む一方、専用シグネチャの指定情報を含まないDL−SCHを受信すると、ランダムに選択したシグネチャを使用してランダムアクセスを行ない、基地局100が、コンテンションレゾリューションを送信した後に下りリンクデータを送信する。このように、基地局100から上り同期要求を含むDL−SCHを受信した場合に移動局200がランダムアクセスを行なうことから、移動局200で上りリンク同期外れを認識していない場合においても、上り再同期を実現することが可能となる。
なお、基地局側100で上りリンク同期外れを検出する場合における上りリンク同期外れとは、実際に上りリンク同期は外れているかどうかにかかわらず、移動局200がランダムアクセスにて再同期する必要があると、基地局100が判断した状態である。
以上説明したように、本実施形態によれば、移動局装置でDL−SCHに含まれる情報および当該DL−SCHのCRCのチェック結果に応じて使用するシグネチャを変えてランダムアクセスを行ない、ランダムアクセスで使用されたシグネチャに応じて基地局装置でコンテンションレゾリューションの送信の有無を切り替えて下りリンクデータを送信することから、移動局装置で選択されたシグネチャに応じて他の移動局装置との間で衝突が発生する事態を想定しながら下りリンクデータの送信再開や上り再同期が可能となるので、上りリンクの同期が外れた状態にある際に専用シグネチャを割当て可能かどうかに関わらず効率的な手順を実現することが可能となる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。