JP2009206650A - 無線ネットワーク、およびそれにおける無線通信方法 - Google Patents

無線ネットワーク、およびそれにおける無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ネットワークの負荷を低減してデータをマルチキャストする無線ネットワークを提供する。
【解決手段】幹経路TRKを構成する無線装置1,2,5,6,8は、クライアントノードへ提供する映像データを共有する。そして、無線装置1,2,5,6のうち、無線装置2は、無線装置9からの映像データの送信要求に応じて、映像データを無線装置3へユニキャストし、無線装置3は、無線装置2から受信した映像データを無線装置9へユニキャストする。また、無線装置1,2,5,6のうち、無線装置1は、無線装置11からの映像データの送信要求に応じて、映像データを無線装置4へユニキャストし、無線装置4は、無線装置1から受信した映像データを無線装置11へユニキャストする。
【選択図】図30

Description

この発明は、無線ネットワーク、およびそれにおける無線通信方法に関し、特に、階層構造における経路を利用してデータをマルチキャストする無線ネットワーク、およびそれにおける無線通信方法に関するものである。
従来、データをマルチキャストする経路制御プロトコルとして、ODMRP(On Demand Multicast Routing Protocol)が知られている(非特許文献1)。
このプロトコルは、頑健性が高く、シンプルな経路制御プロトコルである。そして、このプロトコルにおいては、データをマルチキャストする送信元のサーバーノードは、周期的にマルチキャストアドレスを含むサービス維持用の制御パケットJQをフラッディングする。そうすると、マルチキャストされたデータの受信先であるクライアントノードは、制御パケットJQを発信または中継した隣接ノードのうち、最も望ましいノードを当該マルチキャストパケットの中継ノードとして指定するメッセージを含むサービス参加用の制御パケットJRを制御パケットJQに応える形で周期的に隣接ノードへブロードキャストする。
制御パケットJRにおいて指定された隣接ノードは、制御パケットJRを受信すると、自己が受信した当該サービスのマルチキャストパケットを中継する最も望ましいノードを指定するメッセージを含む制御パケットJRを生成し、その生成した制御パケットJRを周期的に隣接ノードへブロードキャストする。
そして、いずれかのノードの中継ノードに指定されたノードは、当該サービスのマルチキャストアドレスが宛先となったパケットを受信すると、そのマルチキャストアドレスを宛先にしたままパケットを転送する。
また、データをマルチキャストする別の経路制御プロトコルとして、MAODV(Multicast Ad−hoc On−demand Distance Vector)が知られている(非特許文献2)。
このプロトコルは、接ぎ木するように共有木を生成して経路を維持管理する経路制御プロトコルである。そして、このプロトコルにおいては、マルチキャストに参加しようとするノードは、マルチキャストアドレスを含む経路要求パケットRREQをフラッディングし、既に当該マルチキャストアドレスの共有木を構成する複数のノードは、経路要求パケットRREQに対する応答として応答パケットRREPをユニキャストによって経路要求パケットRREQの送信元へ送信する。
複数の応答パケットRREPを受信した経路要求パケットRREQの送信元は、最適な応答パケットRREPの送信元までの経路を活性化し、その活性化した経路を新たに共有木に接ぎ木するための制御パケットMACTをユニキャストによって、最適な応答パケットRREPの送信元へ送信する。
さらに、データをマルチキャストするプロアクティブ型の経路制御プロトコルとして、OLSR(Optimized Link State Routing)が知られている(非特許文献3)。
この経路制御プロトコルは、フラッディングを効率的に行なうことに主眼を置き、MPR(Multi Point Relay)集合という概念を導入し、MPRに選択されたノードがトポロジー制御メッセージTC(Topology Control)を周期的にフラッディングすることにより、経路表を作成し、その作成した経路表を用いてパケットを送信するものである。
この経路制御プロトコルを用いてパケットをマルチキャストする場合、マルチキャストの送信元は、マルチキャストアドレスをフラッディングし、マルチキャストの受信先になろうとするクライアントノードは、参加用の制御メッセージを送信元へユニキャストすることによって、マルチキャストパケットを中継するノードにマルチキャストのための経路表を作成する。
そして、マルチキャストの送信元は、中継ノードに作成された経路表を用いてマルチキャストパケットをマルチキャストする。
S. Lee, W. Su and M. Gerla, On-Demand multicast Routing protocol (ODMRP) for ad hoc networks," Internet draft-ietfmanet-odmrp-02.txt, 2000. E. Royer, C. Perkins, Multicast Ad hoc On-Demand Distance Vector (MAODV) Routing," Internet draft, draft-ietf-manet-maodv-00.txt, 2000. T. Clausen, P. Jacquet, "Optimized Link State Routing Protocol (OLSR)," RFC 3626, 2003.
しかし、従来の経路制御プロトコルを用いたパケットのマルチキャストにおいては、パケットの受信を希望するクライアントノードは、マルチキャストの送信元へデータの送信要求を送信するため、複数のクライアントノードがデータの受信を希望する場合、データの送信要求がマルチキャストの送信元に集中し、ネットワークの負荷が増大するという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ネットワークの負荷を低減してデータをマルチキャストする無線ネットワークを提供することである。
また、この発明の別の目的は、ネットワークの負荷を低減してデータをマルチキャストする無線通信方法を提供することである。
この発明によれば、無線ネットワークは、第n+1(nは正の整数)階層に属する無線装置が第n階層に属する1個の無線装置と直接無線通信を行なうように構築された階層構造からなる無線ネットワークであって、第1の無線装置と、第2の無線装置と、第3の無線装置とを備える。第1の無線装置は、データの提供元である。第2の無線装置は、第1の無線装置とデータを共有する。第3の無線装置は、データの提供を受ける。そして、第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置は、第3の無線装置からのデータの送信要求に応じて、階層構造を利用した経路を介してデータを第3の無線装置へ送信する。
好ましくは、第2の無線装置は、第1の無線装置が属する階層よりも上位の階層に属する。第1の無線装置は、第2の無線装置との間でデータを共有するための幹経路を階層構造を利用して形成するとともに、その形成した幹経路を介してデータを第2の無線装置と共有する。
好ましくは、第2の無線装置は、第4の無線装置と、m(mは正の整数)個の第5の無線装置とを含む。第4の無線装置は、階層構造の最上位に配置される。m個の第5の無線装置は、階層構造において第1の無線装置から第4の無線装置へ到る経路上に配置される。そして、第1の無線装置は、第4の無線装置およびm個の第5の無線装置との間に階層構造を利用した経路である幹経路を形成するとともに、その形成した幹経路を介してデータを第4の無線装置およびm個の第5の無線装置と共有する。第1の無線装置、第4の無線装置およびm個の第5の無線装置のいずれかの無線装置は、第3の無線装置からのデータの送信要求に応じて、階層構造を利用した経路を介してデータを第3の無線装置へ送信する。
好ましくは、第1の無線装置は、幹経路が形成されると、第3の無線装置が送信要求を送信する前に、データを第4の無線装置およびm個の第5の無線装置と共有する。
好ましくは、第1の無線装置は、第3の無線装置が送信要求を送信する前に幹経路を形成するとともに、第3の無線装置から送信要求を受信すると、データを第4の無線装置およびm個の第5の無線装置と共有する。
好ましくは、第1の無線装置およびm個の第5の無線装置の各々は、幹経路が形成されていることを確認するための第1の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する。m個の第5の無線装置の各々は、自己が属する階層よりも下位の階層に属する第1または第5の無線装置から第1の制御メッセージを受信すると、第1の制御メッセージの受信時に構築されている階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する第5の無線装置または第4の無線装置へ第1の制御メッセージをユニキャストによって送信する。
好ましくは、無線ネットワークは、k(kは正の整数)個の第6の無線装置をさらに備える。k個の第6の無線装置は、第1および第2の無線装置のいずれかと第3の無線装置との間に配置され、第1および第2の無線装置のいずれかから第3の無線装置へ到る経路であるデータ送信経路を階層構造における経路を利用して形成する。そして、第3の無線装置およびk個の第6の無線装置の各々は、データ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する。
好ましくは、k個の第6の無線装置の各々は、自己が属する階層よりも下位の階層に属する第3または第6の無線装置から第2の制御メッセージを受信すると、第2の制御メッセージの受信時に構築されている階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する第1の無線装置、第2の無線装置および第6の無線装置へ第2の制御メッセージをユニキャストによって送信する。
好ましくは、無線ネットワークは、k(kは正の整数)個の第6の無線装置をさらに備える。k個の第6の無線装置は、第1および第2の無線装置のいずれかと第3の無線装置との間に配置され、第1および第2の無線装置のいずれかから第3の無線装置へ到る経路であるデータ送信経路を階層構造における経路を利用して形成する。そして、第3の無線装置およびk個の第6の無線装置の各々は、自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置が変わると、データ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって送信する。
好ましくは、第2の無線装置は、データの提供を受ける第4の無線装置へデータを送信する経路上に配置されたj(jは正の整数)個の第5の無線装置からなる。そして、j個の第5の無線装置の各々は、第4の無線装置または第4の無線装置側に配置された第5の無線装置から受信した制御メッセージを自己よりも上位の階層に属する第5の無線装置または第1の無線装置を宛先とするときの次に送信すべき無線装置へユニキャストする。
また、この発明によれば、無線通信方法は、第n+1(nは正の整数)階層に属する無線装置が第n階層に属する1個の無線装置と直接無線通信を行なうように構築された階層構造からなる無線ネットワークにおける無線通信方法であって、データの提供元である第1の無線装置が、第2の無線装置との間でデータを共有するための経路を階層構造における経路を利用して形成する第1のステップと、第1の無線装置が、第2の無線装置との間でデータを共有する第2のステップと、第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が、データの送信要求を階層構造における経路を利用して第3の無線装置から受信する第3のステップと、第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が、送信要求の受信に応じて、データを階層構造における経路を利用して第3の無線装置へ送信する第4のステップとを備える。
好ましくは、第1の無線装置は、第1のステップにおいて自己が属する階層よりも上位の階層に属する第2の無線装置との間でデータを共有するための幹経路が形成されると、第2のステップにおいて、第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が送信要求を受信する前にデータを第2の無線装置との間で共有する。
好ましくは、第1の無線装置は、第1のステップにおいて自己が属する階層よりも上位の階層に属する第2の無線装置との間でデータを共有するための幹経路が形成され、かつ、第3のステップにおいて第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が送信要求を受信すると、第2のステップにおいてデータを第2の無線装置との間で共有する。
好ましくは、第2の無線装置は、階層構造の最上位に配置された第4の無線装置と、階層構造において第1の無線装置から第4の無線装置へ到る経路上に配置されたm(mは正の整数)個の第5の無線装置とを含む。そして、無線通信方法は、第1の無線装置およびm個の第5の無線装置の各々が、幹経路が形成されていることを確認するための第1の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する第5のステップと、m個の第5の無線装置の各々が、自己が属する階層よりも下位の階層に属する第1または第5の無線装置から第1の制御メッセージを受信すると、第1の制御メッセージの受信時に構築されている階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する第5の無線装置または第4の無線装置へ第1の制御メッセージをユニキャストによって送信する第6のステップとをさらに備える。
好ましくは、第1および第2の無線装置のいずれかと第3の無線装置との間に配置されたk(kは正の整数)個の第6の無線装置、および第3の無線装置の各々が、データを第3の無線装置へ送信するためのデータ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する第7のステップをさらに備える。
好ましくは、k個の第6の無線装置の各々は、第7のステップにおいて、自己が属する階層よりも下位の階層に属する第3または第6の無線装置から第2の制御メッセージを受信すると、第2の制御メッセージの受信時に構築されている階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する第1の無線装置、第2の無線装置および第6の無線装置へ第2の制御メッセージをユニキャストによって送信する。
好ましくは、第1および第2の無線装置のいずれかと第3の無線装置との間に配置されたk(kは正の整数)個の第6の無線装置、および第3の無線装置の各々が、自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置が変わると、データを第3の無線装置へ送信するためのデータ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって送信する第7のステップをさらに備える。
好ましくは、第2の無線装置は、データの提供を受ける第4の無線装置へデータを送信する経路上に配置されたj(jは正の整数)個の第5の無線装置からなる。そして、無線通信方法の第1のステップは、第4の無線装置が制御メッセージを自己よりも上位の階層に属する第5の無線装置へユニキャストする第1のサブステップと、j個の第5の無線装置の各々が、第4の無線装置または第4の無線装置側に配置された第5の無線装置から受信した制御メッセージを自己よりも上位の階層に属する第5の無線装置または第1の無線装置を宛先とするときの次に送信すべき無線装置へユニキャストする第2のサブステップとを含む。
この発明においては、クライアントノードである第3の無線装置がデータの送信要求を送信すると、データの提供元である第1の無線装置、および第1の無線装置とデータを共有する第2の無線装置のいずれかがデータを第3の無線装置へ送信する。つまり、この発明においては、複数の無線装置のいずれかがクライアントノードからの要求に応じてデータをクライアントノードへ送信する。その結果、データの提供元の無線装置が全てのクライアントノードへデータを送信する場合よりも、第1の無線装置への通信量が低減する。
したがって、この発明によれば、無線ネットワークにおける負荷を低減できる。
また、この発明によれば、制御メッセージは、ユニキャストされるため、制御メッセージがマルチホップによって送信される場合よりも負荷を低減できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による無線ネットワークの概念図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による無線ネットワーク100は、無線装置1〜12を備える。
無線装置1〜12は、無線ネットワーク100のユーザによってルーツノードが指定されると、その指定されたルーツノードがルーツアナウンスメッセージをブロードキャストすることによって階層構造を構築する。たとえば、無線装置1がルーツノードに指定されると、無線装置1は、ルーツアナウンスメッセージを無線ネットワーク100内でブロードキャストすることによって、無線装置1〜12は、階層構造を構築する。
また、無線装置1〜12のうち、たとえば、ストリーミング用の映像データのサービスを提供しようとする無線装置(サーバー)は、自己からルーツノードまでの階層構造における経路上に配置された無線装置(トランクノード)と映像データを共有する。そして、サーバーまたはトランクノードは、映像データの受信を希望する無線装置(クライアントノード)から映像データの送信要求を受信すると、階層構造における経路を利用して映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
階層構造を構築する具体的な方法および各クライアントノードへ映像データをマルチキャストする具体的な方法については、後述する。
なお、この発明においては、「ルーツノード」とは、階層構造に配置された複数の無線装置のうち、最上位に配置された無線装置を言い、1個の無線装置からなる。
また、以下においては、各無線装置1〜12は、映像データをクライアントノードへマルチキャストするときのマルチキャストアドレスを事前に保持していることを前提として、ネットワークの負荷を低減して映像データをマルチキャストする方法について説明する。
さらに、この発明においては、映像データをマルチキャストするとは、マルチキャストアドレス、またはマルチキャストアドレスおよびサーバーアドレスを宛先として映像データを送信することを言う。
図2は、図1に示す無線装置1の実施の形態1における構成を示す概略図である。図2を参照して、無線装置1は、アンテナ110と、インターフェース120と、通信手段130と、ルーティングテーブル140と、マルチキャストトランクテーブル150と、マルチキャストルーティングテーブル160と、タイマー170とを含む。
アンテナ110は、無線通信空間からパケットを受信し、その受信したパケットをインターフェース120へ送信する。また、アンテナ110は、インターフェース120からパケットを受信し、その受信したパケットを無線通信空間へ送信する。
インターフェース120は、ルーツアナウンスメッセージRAM、ルーツリプライメッセージRRM、トランクメッセージTRNKおよびジョインメッセージJOINを通信手段130から受信し、その受信したルーツアナウンスメッセージRAM、ルーツリプライメッセージRRM、トランクメッセージTRNKおよびジョインメッセージJOINをアンテナ110へ送信する。
また、インターフェース120は、ルーツアナウンスメッセージRAM、ルーツリプライメッセージRRM、トランクメッセージTRNKおよびジョインメッセージJOINをアンテナ110から受信し、その受信したルーツアナウンスメッセージRAM、ルーツリプライメッセージRRM、トランクメッセージTRNKおよびジョインメッセージJOINを通信手段130へ送信する。
さらに、インターフェース120は、通信用のパケットを通信手段130から受信し、その受信したパケットをアンテナ110へ送信するとともに、通信用のパケットをアンテナ110から受信し、その受信したパケットを通信手段130へ送信する。
通信手段130は、電源(図示せず)がオンされ、無線ネットワーク100のユーザによって無線装置1がルーツノードに指定されると、後述するルーツアナウンスメッセージRAMを作成し、その作成したルーツアナウンスメッセージRAMをインターフェース120へ送信する。
また、通信手段130は、インターフェース120を介して、無線装置1が配置された階層よりも下位の階層に配置された無線装置からルーツリプライメッセージRRMを受信すると、その受信したルーツリプライメッセージRRMに基づいて、各無線装置を宛先とする経路をルーティングテーブル140に格納する。
さらに、通信手段130は、無線装置1がルーツノードでない場合、インターフェース120を介して、無線装置1が属する階層よりも上位の階層に配置された無線装置からルーツアナウンスメッセージRAMを受信すると、その受信したルーツアナウンスメッセージRAMに基づいて、無線装置1が属する階層よりも上位の階層に配置された無線装置を宛先とする経路を計算し、その計算した経路をルーティングテーブル140に格納する。そして、通信手段130は、ルーツアナウンスメッセージRAMに対する応答メッセージであるルーツリプライメッセージRRMを作成して上位の階層に配置された無線装置へ送信するとともに、無線装置1が属する階層よりも下位の階層に配置された無線装置へルーツアナウンスメッセージRAMを転送する。
さらに、通信手段130は、無線装置1がルーツノードでない場合、インターフェース120を介して、無線装置1が属する階層よりも下位の階層に配置された無線装置からルーツリプライメッセージRRMを受信すると、その受信したルーツリプライメッセージRRMに基づいて、無線装置1が属する階層よりも下位の階層に配置された無線装置を宛先とする経路を計算し、その計算した経路をルーティングテーブル140に格納する。そして、通信手段130は、無線装置1が所属する階層よりも上位の階層に配置された無線装置へルーツリプライメッセージRRMを転送する。
さらに、通信手段130は、無線装置1が映像データを提供するサーバーである場合、階層構造が構築されると、階層構造における無線装置1からルートノードまでの経路上に存在する無線装置へトランクメッセージTRNKを定期的にユニキャストするとともに、マルチキャストトランクテーブル150を作成して映像データを共有するための幹経路を形成する。そして、通信手段130は、幹経路が形成されると、その形成された幹経路を用いて幹経路上に配置された無線装置(トランクノード)へ映像データを定期的にマルチキャストする。
さらに、通信手段130は、無線装置1がトランクノードである場合、トランクメッセージTRNKを受信すると、その受信したトランクメッセージTRNKに基づいて、マルチキャストトランクテーブル150を作成するとともに、トランクメッセージTRNKを生成し、その生成したトランクメッセージTRNKを無線装置1よりも上位の階層に属する無線装置(トランクノード)へ送信する。
さらに、通信手段130は、無線装置1がルーツノードである場合、トランクメッセージTRNKを受信すると、その受信したトランクメッセージTRNKに基づいて、マルチキャストトランクテーブル150を作成する。この場合、通信手段130は、トランクメッセージTRNKを生成し、その生成したトランクメッセージTRNKを他の無線装置へ送信することはしない。トランクメッセージTRNKによって形成される幹経路は、サーバーからルーツノードまでの階層構造における経路であり、階層構造においてルーツノードから伸びる複数の経路に跨って幹経路が形成されることはないからである。
さらに、通信手段130は、無線装置1がトランクノードである場合、サーバーから映像データを受信すると、その受信した映像データを保持するとともに、その受信した映像データを無線装置1よりも上位の階層に存在するトランクノードへマルチキャストする。
さらに、通信手段130は、無線装置1がサーバーまたはトランクノードである場合、クライアントノードからジョインメッセージJOINを受信すると、保持している映像データを階層構造における経路を利用してクライアントノードへマルチキャストする。
さらに、通信手段130は、無線装置1がクライアントノードである場合、マルチキャストルーティングテーブル160を作成するとともに、映像データをサーバーから受信するためのジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを階層構造における経路を利用して無線装置1の“親”の無線装置へ定期的にユニキャストする。
さらに、通信手段130は、無線装置1がトランクノードとクライアントノードとの間で無線通信を中継する無線装置である場合、クライアントノードからのジョインメッセージJOINを受信すると、その受信したジョインメッセージJOINに基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160を作成する。そして、通信手段130は、無線装置1におけるジョインメッセージJOINを新たに生成し、その生成したジョインメッセージJOINを無線装置1よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストする。つまり、通信手段130は、クライアントノードからのジョインメッセージJOINを転送するのではなく、ジョインメッセージJOINを新たに生成してユニキャストする。
さらに、通信手段130は、無線装置1がトランクノードとクライアントノードとの間で無線通信を中継する無線装置である場合、トランクノードから映像データを受信すると、その受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160に基づいてクライアントノードへマルチキャストする。
ルーティングテーブル140は、各無線装置を宛先とする経路を格納する。マルチキャストトランクテーブル150は、幹経路において、サーバーを送信先とするときの次に送信すべき無線装置を格納する。マルチキャストルーティングテーブル160は、クライアントノードを送信先とするときの次に送信すべき無線装置を格納する。タイマー170は、通信手段130からの指示によって時間を計測する。
なお、図1に示す無線装置2〜12の各々も、図2に示す無線装置1の構成と同じ構成からなる。
図3は、図2に示すルーティングテーブル140の構成を示す概念図である。図3を参照して、ルーティングテーブル140は、送信先(dst)と、次の無線装置(next hop)と、メトリック(metric)と、シーケンス番号(sequence number)と、関係(relation)と、階層ID(class ID)とからなる。そして、送信先、次の無線装置、メトリック、シーケンス番号、関係および階層IDは、相互に対応付けられる。
送信先は、無線通信の相手先のIPアドレスを示す。次の無線装置は、送信元と送信先との間で無線通信が行なわれるときに、各無線装置がパケットを送信する隣りの無線装置のIPアドレスを示す。メトリックは、送信先の無線装置までのホップ数を示す。シーケンス番号は、各経路の生成順を表す数値からなり、たとえば、より大きい数値は、経路が新しいことを示す。関係は、各無線装置と送信先の無線装置との間の関係を示し、“ルーツノード(root)”、“親(parent)”、“子(children)”、“兄弟(silbing)”および“不明(unknown)”のいずれかからなる。階層IDは、送信先の無線装置が配置される階層を示す。
図4は、キャッシュテーブルの構成を示す概念図である。図4を参照して、キャッシュテーブルCT(Cache Table)は、図3に示すルーティングテーブル140と同じ構成からなり、各無線装置が無線通信を行なうときに逐一作成されるものである。そして、この発明においては、キャッシュテーブルCTは、通信手段130によって無線通信ごとに作成される。
図5は、マルチキャストトランクテーブルの構成を示す概念図である。図5を参照して、マルチキャストトランクテーブル150は、マルチキャストアドレスと、次の無線装置とを含む。マルチキャストアドレスおよび次の無線装置は、相互に対応付けられる。
マルチキャストアドレスは、各サービス(たとえば、映像データ)に対応して設定されるアドレスであり、上述したように、各無線装置1〜12に事前に登録されている。
次の無線装置は、幹経路において、送信先であるサーバーへパケットを送信するときに、トランクノードである無線装置が送信すべき隣の無線装置のIPアドレスからなる。
図6は、マルチキャストルーティングテーブルの構成を示す概念図である。図6を参照して、マルチキャストルーティングテーブル160は、マルチキャストアドレスと、子の無線装置とを含む。マルチキャストアドレスおよび子の無線装置は、相互に対応付けられる。
マルチキャストアドレスについては、上述したとおりである。子の無線装置は、送信先であるクライアントノードへパケットを送信するときに、各無線装置が送信すべき隣の無線装置のIPアドレスからなる。
図7は、ルーツアナウンスメッセージRAMの構成を示す概念図である。図7を参照して、ルーツアナウンスメッセージRAMは、IPヘッダIPHと、アナウンスメッセージAMとからなる。
IPヘッダIPHは、バージョン(vrsion)と、ヘッダ長(header length)と、サービスタイプ(type of service)と、トータル長(total length)と、識別番号(identification)と、フラグ(flag)と、フラグメントオフセット(fragment offset)と、生存時間(time to live)と、プロトコル(protocol)と、ヘッダチェックサム(header checksum)と、送信元IPアドレス(source IP address)と、送信先IPアドレス(destination IP address)と、オプション(option)と、パディング(padding)とからなる。
バージョンは、4ビットからなり、ヘッダ長は、4ビットからなり、サービスタイプは、8ビットからなり、トータル長は、16ビットからなり、識別番号は、16ビットからなり、フラグは、3ビットからなり、フラグメントオフセットは、13ビットからなり、生存時間は、8ビットからなり、プロトコルは、8ビットからなり、ヘッダチェックサムは、16ビットからなり、送信元IPアドレスは、32ビットからなり、送信先IPアドレスは、32ビットからなり、オプションは、16ビットからなり、パディングは、16ビットからなる。
アナウンスメッセージAMは、メッセージタイプ(message type)と、メッセージ長(message length)と、ホップ数(hop count)と、TTLと、シーケンス番号(sequence number)と、階層ID(class ID)と、ルーツIPアドレス(root IP address)とからなる。
メッセージタイプ、メッセージ長、ホップ数、TTLおよび階層IDの各々は、8ビットからなり、シーケンス番号は、16ビットからなり、ルーツIPアドレスは、32ビットからなる。
メッセージタイプは、アナウンスメッセージAMの種類を示す。メッセージ長は、アナウンスメッセージAMの長さを示す。ホップ数は、転送回数を示し、アナウンスメッセージAMを受信した無線装置によって“1”つづインクリメントされる。
TTLは、アナウンスメッセージAMの生存時間を示し、アナウンスメッセージAMの最大転送回数(通常は、255)が格納される。シーケンス番号は、アナウンスメッセージAMの生成順を表す数値からなり、たとえば、より大きい数値は、アナウンスメッセージAMが新しいことを示す。そして、シーケンス番号は、ルーツノードによって管理される。
階層IDは、アナウンスメッセージAMの送信元の無線装置が所属する階層を示す数値からなる。そして、ルーツノードの階層IDは、“1”である。ルーツIPアドレスは、ルーツノードのIPアドレスを示す。
図8は、ルーツリプライメッセージRRMの構成を示す概念図である。図8を参照して、ルーツリプライメッセージRRMは、IPヘッダIPHと、リプライメッセージRMとからなる。IPヘッダIPHについては、図7において説明したとおりである。
リプライメッセージRMは、メッセージタイプ(message type)と、メッセージ長(message length)と、ホップ数(hop count)と、TTLと、シーケンス番号(sequence number)と、階層ID(class ID)と、リーフIPアドレス(leaf IP address)とからなる。
メッセージタイプ、メッセージ長、ホップ数、TTLおよび階層IDは、8ビットからなり、シーケンス番号は、16ビットからなり、リーフIPアドレスは、32ビットからなる。
メッセージタイプは、リプライメッセージRMの種類を示す。メッセージ長は、リプライメッセージRMの長さを示す。ホップ数は、転送回数を示し、リプライメッセージRMを受信した無線装置によって“1”つづインクリメントされる。
TTLは、リプライメッセージRMの生存時間を示し、リプライメッセージRMの最大転送回数(通常は、255)が格納される。シーケンス番号は、リプライメッセージRMの生成順を表す数値からなり、たとえば、より大きい数値は、リプライメッセージRMが新しいことを示す。そして、シーケンス番号は、ルーツノードによって管理される。
階層IDは、リプライメッセージRMの送信元の無線装置が所属する階層を示す数値からなる。リーフIPアドレスは、リプライメッセージRMを生成した無線装置のIPアドレスを示す。
(階層構造の構築)
図1に示す無線ネットワーク100における階層構造の構築について説明する。なお、以下においては、無線装置1がルーツノードであるものとして説明する。
図9は、図1に示す無線ネットワーク100における階層構造の一例を示す図である。無線装置1がルーツノードである場合、複数の無線装置1〜12は、たとえば、図9に示す階層構造に配置される。すなわち、無線装置1は、階層1に配置され、無線装置2,4は、階層1よりも下位の階層である階層2に配置され、無線装置1と直接無線通信を行なう。また、無線装置3,5,10,11は、階層2よりも下位の階層である階層3に配置される。そして、無線装置3,5は、無線装置2と直接無線通信を行ない、無線装置10,11は、無線装置4と直接無線通信を行なう。さらに、無線装置6,7,9,12は、階層3よりも下位の階層である階層4に配置される。そして、無線装置6は、無線装置5と直接無線通信を行ない、無線装置7,9は、無線装置3と直接無線通信を行ない、無線装置12は、無線装置10と直接無線通信を行なう。さらに、無線装置8は、階層4よりも下位の階層である階層5に配置され、無線装置6と直接無線通信を行なう。
この場合、無線装置1は、無線装置2,4の“親(parent)”であり、無線装置2,4は、無線装置1の“子(children)”である。また、無線装置2は、無線装置3,5の“親(parent)”であり、無線装置3,5は、無線装置2の“子(children)”である。さらに、無線装置3は、無線装置7,9の“親(parent)”であり、無線装置7,9は、無線装置3の“子(children)”である。さらに、無線装置5は、無線装置6の“親(parent)”であり、無線装置6は、無線装置5の“子(children)”である。さらに、無線装置6は、無線装置8の“親(parent)”であり、無線装置8は、無線装置6の“子(children)”である。
さらに、無線装置4は、無線装置10,11の“親(parent)”であり、無線装置10,11は、無線装置4の“子(children)”である。さらに、無線装置10は、無線装置12の“親(parent)”であり、無線装置12は、無線装置10の“子(children)”である。さらに、無線装置2,4は、相互に“兄弟(silbing)”であり、無線装置3,5,10,11は、相互に“兄弟(silbing)”であり、無線装置6,7,9,12は、相互に“兄弟(silbing)”である。
図9に示すように、第n+1(nは正の整数)階層に配置された1個以上の無線装置が、上位の階層(=第n階層)に所属する1個の無線装置と直接無線通信を行なえるように配置された階層構造を「木構造」という。すなわち、この発明においては、“親”が1個になるように複数の無線装置が階層状に配置された階層構造を「木構造」という。
次に、図9に示す階層構造を構築する具体的な方法について説明する。なお、以下においては、同じ階層に所属する無線装置同士は、相互に無線通信を行なわないことを前提として説明する。
図10は、ルーツノードとしての無線装置1が作成するルーツアナウンスメッセージRAM1を示す概念図である。また、図11は、ルーツノードとしての無線装置1がルーツアナウンスメッセージRAM1の送信時に作成するキャッシュテーブルの概念図である。さらに、図12は、ルーツノードとしての無線装置1がルーツアナウンスメッセージRAM1の送信時に作成するルーティングテーブルの概念図である。
さらに、図13は、ルーツアナウンスメッセージRAM1を受信した無線装置2が作成するキャッシュテーブルの概念図である。さらに、図14は、ルーツアナウンスメッセージRAM1を受信した無線装置2が作成するルーティングテーブルの概念図である。さらに、図15は、ルーツアナウンスメッセージRAM1を受信した無線装置2が作成するルーツリプライメッセージRRM1の概念図である。さらに、図16は、ルーツリプライメッセージRRM1を受信した無線装置1が作成するキャッシュテーブルの概念図である。さらに、図17は、ルーツリプライメッセージRRM1を受信した無線装置1が作成するルーティングテーブルの概念図である。
無線ネットワーク100のユーザによって、無線装置1がルーツノードとして決定されると、無線装置1の通信手段130は、図11に示すキャッシュテーブルCT1を作成するとともに、キャッシュテーブルCT1と同じ構成からなるルーティングテーブル140−1を作成する(図12参照)。この場合、無線装置1の通信手段130は、無線装置1の下位に存在する無線装置を知らないので、無線装置1宛てのキャッシュテーブルCT1およびルーティングテーブル140−1を作成する。
そして、無線装置1の通信手段130は、図10に示すルーツアナウンスメッセージRAM1を作成し、その作成したルーツアナウンスメッセージRAM1をブロードキャストする。
そうすると、無線装置2の通信手段130は、無線装置1からブロードキャストされたルーツアナウンスメッセージRAM1をアンテナ110およびインターフェース120を介して受信する。そして、無線装置2の通信手段130は、受信したルーツアナウンスメッセージRAM1に基づいて、図13に示すキャッシュテーブルCT2を作成するとともに、図14に示すルーティングテーブル140−2を作成する。ルーティングテーブル140−2における送信先=IPadd1、次の無線装置=IPadd1、シーケンス番号=1および階層=1は、ルーツアナウンスメッセージRAM1から抽出されたものであり、メトリック=1は、ルーツアナウンスメッセージRAM1のホップ数=0に基づいて求められたものであり、関係=rootは、ルーツアナウンスメッセージRAM1の送信元IPアドレス=IPadd1とルーツIPアドレス=IPadd1とが一致していることに基づいて求められたものである。
その後、無線装置2の通信手段130は、図15に示すルーツリプライメッセージRRM1を作成する。この場合、無線装置2の通信手段130は、ルーツノードである無線装置1からルーツアナウンスメッセージRAM1を直接受信したので、“2”を階層IDに格納してルーツリプライメッセージRRM1を作成する。そして、無線装置2の通信手段130は、その作成したルーツリプライメッセージRRM1を無線装置1へ送信する。
無線装置1の通信手段130は、無線装置2から送信されたルーツリプライメッセージRRM1を受信し、その受信したルーツリプライメッセージRRM1に基づいて、図16に示すキャッシュテーブルCT1−1および図17に示すルーティングテーブル140−1−1を作成し、無線装置1から無線装置2への経路を登録する。この場合、無線装置1の通信手段130は、階層ID=2である無線装置2からルーツリプライメッセージRRM1を直接受信したので、キャッシュテーブルCT1−1およびルーティングテーブル140−1−1の“関係”に“childrenn”を格納し、“階層ID”に“2”を格納し、“メトリック”に“1”を格納し、“送信先”および“次の無線装置”に“IPadd2”を格納する。また、無線装置1の通信手段130は、ルーツリプライメッセージRRM1のシーケンス番号=1を抽出して、キャッシュテーブルCT1−1およびルーティングテーブル140−1−1の“シーケンス番号”に“1”を格納する。
この段階で、図9に示す無線装置1−無線装置2間の階層構造が構築される。
図18は、中継ノードとしての無線装置2が作成するルーツアナウンスメッセージRAM2を示す概念図である。また、図19は、転送されたルーツアナウンスメッセージRAM2を受信した無線装置3,5が作成するキャッシュテーブルの概念図である。さらに、図20は、転送されたルーツアナウンスメッセージRAM2を受信した無線装置3,5が作成するルーティングテーブルの概念図である。
無線装置2の通信手段130は、図18に示すルーツアナウンスメッセージRAM2を作成し、その作成したルーツアナウンスメッセージRAM2をブロードキャストする。この場合、無線装置2の通信手段130は、ルーツアナウンスメッセージRAM1の“送信元IPアドレス”を“IPadd1”から“IPadd2”に変え、“ホップ数”を“0”から“1”に変え、“階層ID”を“1”から “2”(=無線装置2の階層)に変え、“TTL”を“255”から“254”に変えてルーツアナウンスメッセージRAM2を作成する。
そして、無線装置3,5の各々において、通信手段130は、無線装置2から送信されたルーツアナウンスメッセージRAM2を受信し、その受信したルーツアナウンスメッセージRAM2に基づいて、図19に示すキャッシュテーブルCT3−1,CT3−2および図20に示すルーティングテーブル140−3−1,140−3−2を作成し、自己が搭載された無線装置(無線装置3,5のいずれか)から無線装置1,2への経路を登録する。
この場合、キャッシュテーブルCT3−1およびルーティングテーブル140−3−1は、無線装置3において作成され、キャッシュテーブルCT3−2およびルーティングテーブル140−3−2は、無線装置5において作成される。
また、無線装置3の通信手段130は、ルーツアナウンスメッセージRAM2のルーツIPアドレス=IPadd1を参照して、無線装置1がルーツノードであることを検知する。さらに、無線装置3の通信手段130は、送信元IPアドレス=IPadd2、ホップ数=1、TTL=254および階層ID=2を参照して、ルーツアナウンスメッセージRAM2を階層=2に属する無線装置2から受信したこと、無線装置1までのホップ数(=メトリック)が“2”であること、無線装置2が無線装置3の“親”であること、および無線装置3が階層=3に属することを検知する。そして、無線装置3の通信手段130は、これらの検知した事項に基づいて、キャッシュテーブルCT3−1およびルーティングテーブル140−3−1を作成する。無線装置5の通信手段130も、無線装置3の通信手段130と同じ方法によってキャッシュテーブルCT3−2およびルーティングテーブル140−3−2を作成する。
図21は、ルーツアナウンスメッセージRAM2を受信した無線装置3が作成するルーツリプライメッセージRRM2の概念図である。また、図22は、ルーツリプライメッセージRRM2を受信した無線装置2が作成するキャッシュテーブルの概念図である。さらに、図23は、ルーツリプライメッセージRRM2を受信した無線装置2が作成するルーティングテーブルの概念図である。
さらに、図24は、ルーツリプライメッセージRRM2を受信した無線装置2が作成するルーツリプライメッセージRRM3の概念図である。また、図25は、ルーツリプライメッセージRRM3を受信した無線装置1が作成するキャッシュテーブルの概念図である。さらに、図26は、ルーツリプライメッセージRRM3を受信した無線装置1が作成するルーティングテーブルの概念図である。
そして、無線装置3の通信手段130は、図21に示すルーツリプライメッセージRRM2を作成し、その作成したルーツリプライメッセージRRM2を無線装置2へ送信する。また、無線装置5の通信手段130は、ルーツリプライメッセージRRM2の“送信元IPアドレス”を“IPadd3”から“IPadd5”に変え、“リーフIPアドレスを“IPadd3”から“IPadd5”に変えたルーツリプライメッセージRRMを作成し、その作成したルーツリプライメッセージRRMを無線装置2へ送信する。
無線装置2の通信手段130は、無線装置3から送信されたルーツリプライメッセージRRM2と、無線装置5から送信されたルーツリプライメッセージRRMとを受信する。そして、無線装置2の通信手段130は、その受信した2つのルーツリプライメッセージRRM2,RRMに基づいて、図22に示すキャッシュテーブルCT2−1および図23に示すルーティングテーブル140−2−1を作成し、無線装置2から無線装置3,5への経路を登録する。
この場合、無線装置2の通信手段130は、ルーツリプライメッセージRRM1(図15参照)を受信した無線装置1の通信手段130と同じ方法によってキャッシュテーブルCT2−1およびルーティングテーブル140−2−1を作成する。
その後、無線装置2の通信手段130は、図24に示すルーツリプライメッセージRRM3を作成し、その作成したルーツリプライメッセージRRM3を無線装置1へ送信する。
そして、無線装置1の通信手段130は、無線装置2から送信されたルーツリプライメッセージRRM3を受信し、その受信したルーツリプライメッセージRRM3に基づいて、図25に示すキャッシュテーブルCT1−2を作成し、無線装置1から無線装置3,5への経路をルーティングテーブル140−1−1(図17参照)に追加して図26に示すルーティングテーブル140−1−2を作成する。
この段階で、無線装置1−無線装置2−無線装置3,5からなる階層構造が構築される。
以後、上述した動作を繰り返し実行し、無線装置1〜12は、図9に示す階層構造を構築する。そして、図9に示す階層構造が構築された段階においては、ルーツノードである無線装置1は、無線装置2〜12の各々を送信先とする経路をルーティングテーブル140に格納している。また、無線装置2は、無線装置1,3,5〜9の各々を送信先とする経路をルーティングテーブル140に格納している。さらに、無線装置3は、無線装置1,2,7,9の各々を送信先とする経路をルーティングテーブル140に格納しており、無線装置5は、無線装置1,2,6,8の各々を送信先とする経路をルーティングテーブル140に格納している。無線装置4,6〜12についても同様である。
すなわち、各無線装置1〜12は、自己からルーツノード(=無線装置1)までの経路上に存在する無線装置と、自己を経由してパケットをルーツノード(=無線装置1)と送受信する無線装置とを送信先とする経路をルーティングテーブル140に格納しており、自己と兄弟関係にある無線装置にアクセス可能な無線装置を送信先とする経路をルーティングテーブル140に格納することはない。
ルーツノードである無線装置1は、上述した方法によって図9に示す階層構造が構築された後、周期的(たとえば、1秒間隔)にルーツアナウンスメッセージRAMを生成してブロードキャストし、上述した方法によって階層構造を構築し直す。つまり、ルーツノードである無線装置1は、階層構造を周期的に更新する。
引き続いて、図9に示す階層構造における経路を用いてサーバーからクライアントノードへ映像データをマルチキャストする方法について説明する。
(データのマルチキャスト)
無線ネットワーク100を構成する各無線装置1〜12は、たとえば、映像データをマルチキャストするためのマルチキャストアドレスMCAadd00を無線ネットワーク100のユーザによって予め登録されている。
そして、以下においては、無線装置8がサーバーであり、無線装置9,11がクライアントノードであるとして、映像データをマルチキャストする方法について説明する。
図27は、幹経路の形成を説明するための図である。また、図28は、マルチキャストトランクテーブル150の具体例を示す図である。
図27を参照して、サーバーである無線装置8の通信手段130は、階層構造が構築されると、自己が撮影した映像データを無線装置1,2,5,6と共有するためのトランクメッセージTRNK1を作成する。この場合、無線装置8の通信手段130は、予め登録されたマルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置8のIPアドレスIPadd8とを含むトランクメッセージTRNK1を作成する。そして、無線装置8の通信手段130は、その作成したトランクメッセージTRNK1をルーティングテーブル140を参照して無線装置8の“親”である無線装置6へユニキャストする。
無線装置6の通信手段130は、無線装置8(=サーバー)からトランクメッセージTRNK1を受信し、その受信したトランクメッセージTRNK1からマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレス=IPadd8を抽出して、マルチキャストトランクテーブル150−1(図28の(a)参照)を作成する。
その後、無線装置6の通信手段130は、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置6のIPアドレスIPadd6とを含むトランクメッセージTRNK2を作成し、その作成したトランクメッセージTRNK2をルーティングテーブル140を参照して無線装置6の“親”である無線装置5へユニキャストする。
そして、無線装置5の通信手段130は、無線装置6からトランクメッセージTRNK2を受信し、その受信したトランクメッセージTRNK2からマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレス=IPadd6を抽出して、マルチキャストトランクテーブル150−2(図28の(b)参照)を作成する。
引き続いて、無線装置5の通信手段130は、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置5のIPアドレスIPadd5とを含むトランクメッセージTRNK3を作成し、その作成したトランクメッセージTRNK3をルーティングテーブル140を参照して無線装置5の“親”である無線装置2へユニキャストする。
そして、無線装置2の通信手段130は、無線装置5からトランクメッセージTRNK3を受信し、その受信したトランクメッセージTRNK3からマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレス=IPadd5を抽出して、マルチキャストトランクテーブル150−3(図28の(c)参照)を作成する。
その後、無線装置2の通信手段130は、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置2のIPアドレスIPadd2とを含むトランクメッセージTRNK4を作成し、その作成したトランクメッセージTRNK4をルーティングテーブル140を参照して無線装置2の“親”である無線装置1へユニキャストする。
そうすると、無線装置1の通信手段130は、無線装置2からトランクメッセージTRNK4を受信し、その受信したトランクメッセージTRNK4からマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレス=IPadd2を抽出して、マルチキャストトランクテーブル150−4(図28の(d)参照)を作成する。
これによって、無線ネットワーク100において、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6−無線装置8からなる幹経路TRKが形成される。
無線装置8(=サーバー)の通信手段130は、幹経路TRKが形成されると、幹経路TRKを用いて映像データを無線装置6,5,2,1へ定期的に送信する。これによって、無線装置1,2,5,6,8は、映像データを共有する。
図29および図30は、それぞれ、映像データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するための第1および第2の図である。また、図31は、マルチキャストルーティングテーブル160の具体例を示す図である。
図29を参照して、クライアントノードである無線装置9の通信手段130は、サーバー(=無線装置8)が提供する映像データの取得を希望する場合、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置9のIPアドレスIPadd9とを含むジョインメッセージJOIN1を定期的(たとえば、1秒間隔)に作成し、その作成したジョインメッセージJOIN1をユニキャストによって無線装置9の“親”である無線装置3へ送信する。この場合、無線装置9の通信手段130は、ルーティングテーブル140を参照して無線装置9の“親”が無線装置3であることを検出する。
無線装置3の通信手段130は、無線装置9から送信されたジョインメッセージJOIN1を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN1からマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd9を抽出してマルチキャストルーティングテーブル160−1(図31の(a)参照)を作成する。
そして、無線装置3の通信手段130は、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置3のIPadd3とを含むジョインメッセージJOIN2を定期的に作成し、その作成したジョインメッセージJOIN2をユニキャストによって無線装置3の“親”である無線装置2へ送信する。この場合、無線装置3の通信手段130は、ルーティングテーブル140を参照して無線装置3の“親”が無線装置2であることを検出する。
トランクノードである無線装置2の通信手段130は、無線装置3から送信されたジョインメッセージJOIN2を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN2からマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd3を抽出してマルチキャストルーティングテーブル160−2(図31の(b)参照)を作成する。
そして、無線装置2(=トランクノード)の通信手段130は、ジョインメッセージJOIN2の受信に応じて、サーバー(=無線装置8)から送信された映像データを無線装置3へマルチキャストする。より具体的には、無線装置2(=トランクノード)の通信手段130は、マルチキャストルーティングテーブル160−2を参照して、マルチキャストアドレスMCAadd00に対応するIPアドレスIPadd3を検出し、映像データの送信先が無線装置3であることを検知する。そして、無線装置2(=トランクノード)の通信手段130は、IPアドレスIPadd3と、マルチキャストアドレスMCAadd00と、映像データDATAとを含むパケットPKT1=[IPadd3/MCAadd00/DATA]を生成し、その生成したパケットPKT1=[IPadd3/MCAadd00/DATA]をユニキャストによって無線装置3へ送信する(図30参照)。
無線装置3の通信手段130は、無線装置2から送信されたパケットPKT1=[IPadd3/MCAadd00/DATA]を受信し、その受信したパケットPKT1=[IPadd3/MCAadd00/DATA]に含まれるマルチキャストアドレスMCAadd00を検出し、マルチチャネルルーティングテーブル160−1を参照して、マルチキャストアドレスMCAadd00に対応するIPアドレスIPadd9を検出し、映像データの送信先が無線装置9であることを検知する。そして、無線装置3の通信手段130は、パケットPKT1=[IPadd3/MCAadd00/DATA]のIPアドレスIPadd3をIPアドレスIPadd9に変えたパケットPKT2=[IPadd9/MCAadd00/DATA]を生成し、その生成したパケットPKT2=[IPadd9/MCAadd00/DATA]をユニキャストによって無線装置9へ送信する。
そして、無線装置9(=クライアント)の通信手段130は、無線装置3から送信されたパケットPKT2=[IPadd9/MCAadd00/DATA]を受信し、映像データDATAを受理する。
一方、クライアントノードである無線装置11の通信手段130は、無線装置9の通信手段130と同じ方法によって、ジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11]を定期的に生成し、その生成したジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11]を無線装置11の“親”である無線装置4へユニキャストによって送信する。この場合、無線装置11の通信手段130は、ルーティングテーブル140を参照して無線装置11の“親”が無線装置4であることを検出する。
そして、無線装置4の通信手段130は、ジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11]に含まれるマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd11を抽出してマルチキャストルーティングテーブル160−3(図31の(c)参照)を作成する。
その後、無線装置4の通信手段130は、ジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4]を作成し、その作成したジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4]を無線装置4の“親”である無線装置1へユニキャストによって送信する。この場合、無線装置4の通信手段130は、ルーティングテーブル140を参照して無線装置4の“親”が無線装置1であることを検出する。
そして、無線装置1の通信手段130は、ジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4]に含まれるマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd4を抽出してマルチキャストルーティングテーブル160−4(図31の(d)参照)を作成する。
その後、トランクノードである無線装置1の通信手段130は、無線装置2(=トランクノード)の通信手段130と同じ方法によって映像データを無線装置4へマルチキャストし、無線装置4の通信手段130は、無線装置1から送信された映像データを無線装置3の通信手段130と同じ方法によって無線装置11(=クライアントノード)へマルチキャストする。そして、無線装置11(クライアントノード)の通信手段130は、無線装置4から送信された映像データを受信する(図30参照)。
上述したように、実施の形態1においては、映像データの提供元である無線装置8(=サーバー)は、階層構造が構築されると、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6−無線装置8からなる幹経路TRKを形成し、その形成した幹経路TRKを用いてトランクノードである無線装置1,2,5,6へ映像データを定期的にマルチキャストし、映像データを無線装置1,2,5,6と共有する。
そして、トランクノードである無線装置1,2は、それぞれ、無線装置4,3からジョインメッセージJOIN4,JOIN2を受信すると、映像データを無線装置4,3へそれぞれマルチキャストし、無線装置4,3は、映像データをクライアントノードである無線装置11,9へそれぞれマルチキャストする。つまり、無線装置1,2は、階層構造における経路を利用して映像データを無線装置9,11(=クライアントノード)へマルチキャストする。
したがって、サーバー(=無線装置8)がジョインメッセージJOINを受信しなくても、トランクノード(=無線装置1,2)がジョインメッセージJOINを受信すれば、2個のクライアントノード(=無線装置9,11)は、サーバー(=無線装置8)によって提供された映像データを取得できる。
その結果、サーバー(=無線装置8)が全てのクライアントノードへ映像データをマルチキャストする場合よりも無線装置2−無線装置8間の通信量が低減される。
したがって、この発明によれば、無線ネットワーク100における負荷を低減して映像データをクライアントノード(=無線装置9,11)へマルチキャストできる。
また、クライアントノードである無線装置3,4,9,11は、ジョインメッセージを定期的に送信するが、ジョインメッセージJOINをユニキャストによって送信するので、ジョインメッセージJOINをマルチホップによって送信する場合よりも無線ネットワーク100における負荷を小さくできる。
すなわち、無線装置3の“子”である無線装置7,9の両方がクライアントノードである場合、無線装置3の通信手段130は、無線装置7,9から2個のジョインメッセージJOINを受信しても、自己が生成した1個のジョインメッセージJOINを無線装置2へ送信するだけである。
一方、ジョインメッセージJOJNがマルチホップによって送信される場合、無線装置3の通信手段130は、無線装置7,9から2個のジョインメッセージJOINを受信すると、2個のジョインメッセージを無線装置2へ送信する。
その結果、ジョインメッセージJOINがユニキャストされる場合、無線装置2−無線装置3間の通信量は、ジョインメッセージJOINがマルチホップによって送信される場合よりも少なくなる。つまり、無線ネットワーク100における負荷を小さくできる。
さらに、無線装置3,4,9,11は、ジョインメッセージJOINを定期的に生成してユニキャストするので、無線装置3,4は、それぞれ、クライアントノードである無線装置9,11が存在していることを確認でき、無線装置1,2は、それぞれ、無線装置4,3が存在していることを確認できる。
したがって、この発明によれば、無線装置3,4,9,11がジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストすることによって映像データをクライアントノード(無線装置9,11)へマルチキャストするときの経路をメンテナンスできる。
図32および図33は、それぞれ、階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するための第1および第2の図である。また、図34は、マルチキャストルーティングテーブル160の他の具体例を示す図である。
図32を参照して、無線装置2−無線装置3間のリンクが切断されても、ルーツノードである無線装置1の通信手段130は、ルーツアナウンスメッセージRAMを定期的(1秒間隔)に生成してブロードキャストし、上述した方法によって、階層構造を再構築する。その結果、無線装置3の“親”が無線装置2から無線装置4へ変更され、無線装置3の通信手段130は、無線装置4を経由して無線装置1(=ルーツノード)へアクセスする経路をルーティングテーブル140に格納してルーティングテーブル140を更新する。
そして、無線装置3の通信手段130は、無線装置9からユニキャストされたジョインメッセージJOIN1を受信すると、その受信したジョインメッセージJOIN1に基づいて、上述した方法によってマルチキャストルーティングテーブル160−5(図34の(a)参照)を作成する。その後、無線装置3の通信手段130は、更新されたルーティングテーブル140を参照して、無線装置3の“親”が無線装置2から無線装置4に変更されたことを検知し、ジョインメッセージJOIN2を定期的に生成して無線装置4へユニキャストする。
無線装置4の通信手段130は、無線装置3からジョインメッセージJOIN2を受信し、無線装置11からジョインメッセージJOIN3を受信する。そして、無線装置4の通信手段130は、2つのジョインメッセージJOIN2,JOIN3に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−6(図34の(b)参照)を作成するとともに、ジョインメッセージJOIN4を定期的に生成して無線装置1へユニキャストする。
無線装置1の通信手段130は、無線装置4からのジョインメッセージJOIN4を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN4に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−7(図34の(c)参照)を作成する。
そして、無線装置1の通信手段130は、マルチキャストルーティングテーブル160−7を参照して映像データを無線装置4へマルチキャストし、無線装置4は、無線装置1から受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−6を参照して無線装置3,11へマルチキャストし、無線装置3は、無線装置4から受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−5を参照して無線装置9へマルチキャストする。これによって、クライアントノードである無線装置9,11は、映像データを受信する(図33参照)。
上述したように、無線装置2−無線装置3間のリンクが切断された場合、階層構造が再構築され、無線装置3は、再構築された階層構造における経路を利用してジョインメッセージJOIN2を自己の“親”である無線装置4へユニキャストする。
したがって、この発明によれば、無線ネットワード100におけるいずれかのリンクが切断されても、再構築された階層構造における経路を用いてジョインメッセージJOINをトランクノード(無線装置1)まで送信することができ、クライアントノード(=無線装置9,11)は、継続して映像データを受信できる。
階層構造の再構築によって、無線装置6の“親”が無線装置5から無線装置3へ切り替わった場合、無線装置6の通信手段130は、無線装置8からトランクメッセージTRNK1を受信すると、マルチキャストトランクテーブル150−1(図28の(a)参照)を作成するとともに、トランクメッセージTRNK2を生成して無線装置3へユニキャストする。
そして、無線装置3の通信手段130は、無線装置6からトランクメッセージTRNK2=[MCAadd00/IPadd6]を受信すると、その受信したトランクメッセージTRNK2=[MCAadd00/IPadd6]に基づいて、MCAadd00:IPadd6をエントリとするマルチキャストトランクテーブル150を作成するとともに、トランクメッセージTRNK=[MCAadd00/IPadd3]を生成して無線装置2へユニキャストする。
そうすると、無線装置2の通信手段130は、無線装置2からトランクメッセージTRNK=[MCAadd00/IPadd3]を受信し、その受信したトランクメッセージTRNK=[MCAadd00/IPadd3]に基づいて、マルチキャストトランクテーブル150−3(図28の(c)参照)のエントリ(=MCAadd00:IPadd5)を削除し、MCAadd00:IPadd3をエントリとするマルチキャストトランクテーブル150を作成する。
その結果、無線装置3は、通常のノードからトランクノードに変更され、無線装置5は、トランクノードから通常のノードに変更される。
このように、階層構造が再構築されても、定期的にユニキャストされるトランクメッセージTRNKを用いて幹経路を再構築できる。
クライアントノードである無線装置9,11の通信手段130は、映像データの受信を停止する場合、ジョインメッセージJOINのユニキャストを停止する。そうすると、無線装置9,11の“親”である無線装置3,4は、ジョインメッセージJOINがユニキャストされる周期(タイマー170によって計測される)を経過しても無線装置9,11からジョインメッセージJOINを受信しないとき、無線装置9,11が映像データの受信を停止したことを検知し、マルチキャストルーティングテーブル160から無線装置9,11のIPアドレスIPadd9,IPadd11と、IPアドレスIPadd9,IPadd11に対応するマルチキャストアドレスMCAadd00とをそれぞれ削除するとともに、ジョインメッセージJOINの無線装置2,1へのユニキャストを停止する。
無線装置1,2も、無線装置3,4と同様にして、マルチキャストルーティングテーブル160から無線装置4,3のIPアドレスIPadd4,IPadd3と、IPアドレスIPadd4,IPadd3に対応するマルチキャストアドレスMCAadd00とをそれぞれ削除する。これによって、映像データの無線装置9,11へのマルチキャストを停止できる。
図35は、映像データの受信を停止する他の方法を説明するための図である。図35を参照して、映像データの受信を停止する無線装置9(=クライアントノード)は、プルーンメッセージPRUN1を生成して“親”の無線装置3へユニキャストするようにしてもよい。
この場合、無線装置9の通信手段130は、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置9のIPアドレスIPadd9とを含むプルーンメッセージPRUN1=[MCAadd00/IPadd9]を生成する。
そして、無線装置3の通信手段130は、無線装置9からユニキャストされたプルーンメッセージPRUN1=[MCAadd00/IPadd9]を受信し、その受信したプルーンメッセージPRUN1=[MCAadd00/IPadd9]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160からマルチキャストアドレスMCAadd00と、マルチキャストアドレスMCAadd00に対応するIPアドレスIPadd9とを削除する。
その後、無線装置3の通信手段130は、プルーンメッセージPRUN2=[MCAadd00/IPadd3]を生成し、その生成したプルーンメッセージPRUN2=[MCAadd00/IPadd3]を“親”の無線装置2へユニキャストする。
そうすると、無線装置2の通信手段130は、無線装置3からユニキャストされたプルーンメッセージPRUN2=[MCAadd00/IPadd3]を受信し、その受信したプルーンメッセージPRUN2=[MCAadd00/IPadd3]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160からマルチキャストアドレスMCAadd00と、マルチキャストアドレスMCAadd00に対応するIPアドレスIPadd3とを削除する。これによって、映像データの無線装置9へのマルチキャストを停止できる。
図36は、データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するためのフローチャートである。図36を参照して、一連の動作が開始されると、映像データの提供元であるサーバー(無線装置8)が、トランクメッセージTRNK1を無線装置6へ定期的にユニキャストし、無線装置6が無線装置8からのトランクメッセージTRNK1に応じて、トランクメッセージTRNK2を無線装置5へ定期的にユニキャストし、無線装置5が無線装置6からのトランクメッセージTRNK2に応じて、トランクメッセージTRNK3を無線装置2へ定期的にユニキャストし、無線装置2が無線装置5からのトランクメッセージTRNK3に応じて、トランクメッセージTRNK4を無線装置1へ定期的にユニキャストすることにより、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6−無線装置8からなる幹経路TRKを形成する。
すなわち、映像データの提供元であるサーバー(無線装置8)が、自己よりも上位の階層に属する無線装置1,2,5,6との間で映像データを共有するための幹経路TRKを形成する(ステップS1)。
そして、サーバー(無線装置8)が、映像データを無線装置6へ定期的にマルチキャストし、無線装置6が無線装置8から受信した映像データを無線装置5へ定期的にマルチキャストし、無線装置5が無線装置6から受信した映像データを無線装置2へ定期的にマルチキャストし、無線装置2が無線装置5から受信した映像データを無線装置1へ定期的にマルチキャストし、無線装置1が無線装置2から映像データを受信する。すなわち、サーバー(無線装置8)が、無線装置1,2,5,6と映像データを共有する(ステップS2)。
その後、無線装置9,11(クライアントノード)がそれぞれジョインメッセージJOIN1,JOIN3を無線装置3,4へ定期的にユニキャストし(ステップS3)、無線装置3,4がそれぞれジョインメッセージJOIN2,JOIN4を無線装置2,1へ定期的にユニキャストする(ステップS4)。
サーバー(無線装置8)または無線装置1,2,5,6のいずれかの無線装置2が階層構造における経路を利用してジョインメッセージJOIN2を受信し、サーバー(無線装置8)または無線装置1,2,5,6のいずれかの無線装置1が階層構造における経路を利用してジョインメッセージJOIN4を受信する(ステップS5)。
そして、サーバー(無線装置8)または無線装置1,2,5,6のいずれかの無線装置2が映像データを階層構造における経路を利用して無線装置9へマルチキャストし、サーバー(無線装置8)または無線装置1,2,5,6のいずれかの無線装置1が映像データを階層構造における経路を利用して無線装置11へマルチキャストする(ステップS6)。
そして、無線装置9,11は、映像データを受信する。これによって、一連の動作が終了する。
実施の形態1によれば、映像データを無線装置1,2,5,6,8間で共有し、無線装置1,2,5,6,8のいずれかがクライアントノードからの映像データの送信要求に応じて映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
したがって、この発明によれば、サーバー(=無線装置8)が全てのクライアントノードへ映像データをマルチキャストする場合よりも負荷を低減できる。
[実施の形態2]
図37は、この発明の実施の形態2による無線ネットワークの概念図である。図37を参照して、この発明の実施の形態2による無線ネットワーク100Aは、無線装置1A〜12Aを備える。
無線装置1A〜12Aは、無線装置1〜12と同じように、上述した方法によって階層構造を構築する。
また、無線装置1A〜12Aの各々は、クライアントノード、またはトランクノードとクライアントノードとの間に配置された無線装置である場合、自己の“親”が切り替わると、ジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを“親”の無線装置へユニキャストする。そして、無線装置1A〜12Aの各々は、自己よりも下位の階層に属する無線装置からジョインメッセージJOINを受信すると、ジョインメッセージJOINを新たに生成し、その新たに生成したジョインメッセージJOINを“親”の無線装置へユニキャストする。
無線装置1A〜12Aの各々は、その他、無線装置1〜12と同じ機能を果たす。
図38は、図37に示す無線装置1Aの構成を示す概略図である。図38を参照して、無線装置1Aは、図2に示す無線装置1の通信手段130を通信手段130Aに代えたものであり、その他は、無線装置1と同じである。
通信手段130Aは、ルーティングテーブル140を参照して、無線装置1Aの“親”が切り替わったことを検知すると、ジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを無線装置1Aの“親”の無線装置へユニキャストする。
また、通信手段130Aは、無線装置1Aよりも下位の階層に属する無線装置からジョインメッセージJOINを受信すると、ジョインメッセージJOINを新たに生成し、その新たに生成したジョインメッセージJOINを無線装置1Aの“親”の無線装置へユニキャストする。
通信手段130Aは、その他、通信手段130と同じ機能を果たす。
なお、図37に示す無線装置2A〜12Aの各々は、図38に示す無線装置1Aと同じ構成からなる。
図39は、映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第1の図である。図40は、マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。図41は、映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第2の図である。図42は、マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。図43は、映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第3の図である。
映像データの提供元であるサーバー(無線装置8A)は、図27に示す方法によってトランクメッセージTRNK1を無線装置6Aへ定期的にユニキャストし、無線装置1A,2A,5A,6Aとの間で幹経路TRKを形成する。
そして、サーバー(無線装置8A)は、その形成した幹経路TRKを用いて映像データを無線装置1A,2A,5A,6Aへ定期的にマルチキャストし、映像データを無線装置1A,2A,5A,6Aと共有する。
その後、クライアントノードである無線装置9Aの通信手段130Aは、映像データを受信するためのジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd9A]を上述した方法によって生成し、その生成したジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd9A]を無線装置9Aの“親”である無線装置3Aへユニキャストする。
また、クライアントノードである無線装置11Aの通信手段130Aは、映像データを受信するためのジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11A]を上述した方法によって生成し、その生成したジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11A]を無線装置11Aの“親”である無線装置4Aへユニキャストする(図39参照)。
そうすると、無線装置3Aの通信手段130Aは、無線装置9AからユニキャストされたジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd9A]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd9A]に基づいて、上述した方法によってマルチキャストルーティングテーブル160−8を作成する(図40の(a)参照)。
また、無線装置4Aの通信手段130Aは、無線装置11AからユニキャストされたジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11A]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd11A]に基づいて、上述した方法によってマルチキャストルーティングテーブル160−9を作成する(図40の(b)参照)。
その後、無線装置3Aの通信手段130Aは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]を生成し、その生成したジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]を無線装置3Aの“親”である無線装置2Aへユニキャストする。
また、無線装置4Aの通信手段130Aは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4A]を生成し、その生成したジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4A]を無線装置4Aの“親”である無線装置1Aへユニキャストする(図41参照)。
そうすると、無線装置2Aの通信手段130Aは、無線装置3AからユニキャストされたジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]に基づいて、上述した方法によってマルチキャストルーティングテーブル160−10を作成する(図42の(a)参照)。
また、無線装置1Aの通信手段130Aは、無線装置3AからユニキャストされたジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4A]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4A]に基づいて、上述した方法によってマルチキャストルーティングテーブル160−11を作成する(図42の(b)参照)。
その後、無線装置2Aの通信手段130Aは、マルチキャストルーティングテーブル160−10を参照して映像データを無線装置3Aへマルチキャストし、無線装置3Aの通信手段130Aは、無線装置2Aから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−8を参照して無線装置9Aへマルチキャストする。
また、無線装置1Aの通信手段130Aは、マルチキャストルーティングテーブル160−11を参照して映像データを無線装置4Aへマルチキャストし、無線装置4Aの通信手段130Aは、無線装置1Aから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−9を参照して無線装置11Aへマルチキャストする(図43参照)。
これによって、無線装置9A,11A(=クライアントノード)は、映像データを受信できる。
図44および図45は、それぞれ、階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第1および第2の図である。図46は、マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。
図44を参照して、無線装置9A,11Aが上述した方法によって映像データを受信しているときに、無線ネットワーク100Aにおける階層構造が再構築され、無線装置3Aの“親”が無線装置2Aから無線装置4Aに切り替わると、無線装置3Aの通信手段130Aは、ルーティングテーブル140を参照して、無線装置3Aの“親”が無線装置2Aから無線装置4Aに切り替わったことを検知し、マルチキャストアドレスMCAadd00とIPアドレスIPadd3Aとを含むジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]を生成し、その生成したジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]を無線装置4Aへユニキャストする。
無線装置4Aの通信手段130Aは、無線装置3AからユニキャストされたジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd3A]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−9を更新し、マルチキャストルーティングテーブル160−12(図46参照)を作成する。
そして、無線装置4Aの通信手段130Aは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4A]を生成し、その生成したジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd4A]を無線装置1Aへユニキャストする(図44参照)。
その後、無線装置1Aの通信手段130Aは、マルチキャストルーティングテーブル160−11を参照して、映像データを無線装置4Aへマルチキャストし、無線装置4Aの通信手段130Aは、無線装置1Aから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−12を参照して無線装置3A,11Aへマルチキャストし、無線装置3Aは、無線装置4Aから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−8を参照して無線装置9Aへマルチキャストする(図45参照)。
これによって、無線装置9A,11A(=クライアントノード)は、映像データを受信できる。
図47は、データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するためのフローチャートである。図47に示すフローチャートは、図36に示すフローチャートのステップS3,4をそれぞれステップS3A,S4Aに代え、ステップS7〜ステップS9を追加したものであり、その他は、図36に示すフローチャートと同じである。
図47を参照して、一連の動作が開始されると、上述したステップS1,S2が順次実行される。この場合、無線装置8を無線装置8Aに読み替え、無線装置1,2,5,6をそれぞれ無線装置1A,2A,5A,6Aに読み替える。
そして、ステップS2の後、クライアントノードである無線装置9A,11AがジョインメッセージJOINを生成してそれぞれ無線装置3A,4Aへユニキャストする(ステップS3A)。
その後、無線装置3A,4Aは、それぞれ、無線装置9A,11AからジョインメッセージJOINを受信し、その受信したジョインメッセージJOINに基づいてマルチキャストルーティングテーブル160を作成するとともに、ジョインメッセージJOINを生成してそれぞれ無線装置2A,1Aへユニキャストする(ステップS4A)。
そして、上述したステップS5,S6が順次実行される。この場合も、無線装置8を無線装置8Aに読み替え、無線装置1,2,5,6をそれぞれ無線装置1A,2A,5A,6Aに読み替える。
ステップS6の後、無線装置3A,4A,9A,11Aの通信手段130Aは、ルーティングテーブル140を参照して、親が変更されたか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7において、親が変更されていないと判定されたとき、一連の動作は、終了する。
一方、ステップS7において、親が変更されたと判定されたとき、親が変更された子の無線装置3Aは、ジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを変更後の親である無線装置4Aへユニキャストする。そして、無線装置4Aは、無線装置3AからのジョインメッセージJOINを受信してマルチキャストルーティングテーブル160を更新し、ジョインメッセージJOINを生成して無線装置1Aへユニキャストする。すなわち、無線装置3Aは、ジョインメッセージJOINを生成してユニキャストし、映像データをクライアントノードへマルチキャストするための経路を変更する(ステップS8)。
そして、サーバー(無線装置8A)または無線装置1A,2A,5A,6Aのいずれの無線装置1Aが、変更された経路を利用して映像データを無線装置9A,11A(クライアントノード)へマルチキャストする(ステップS9)。これによって、一連の動作が終了する。
上述したように、実施の形態2においては、各無線装置1A〜12Aは、ジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストするのではなく、最初にジョインメッセージJOINをユニキャストして映像データを受信した後に親が切り替わると、ジョインメッセージJOINをユニキャストする。
その結果、ジョインメッセージJOINの量が実施の形態1よりも少なくなる。
したがって、無線ネットワーク100よりも負荷を低減できる。
なお、実施の形態2においては、クライアントノードである無線装置9A,11Aは、映像データの受信を停止する場合、上述したプルーンメッセージPRUNを生成してユニキャストする。
その他は、実施の形態1と同じである。
[実施の形態3]
図48は、この発明の実施の形態3による無線ネットワークの概念図である。図48を参照して、この発明の実施の形態3による無線ネットワーク100Bは、無線装置1B〜12Bを備える。
無線装置1B〜12Bは、無線装置1〜12と同じように、上述した方法によって階層構造を構築する。
また、無線装置1B〜12Bのうち、映像データのサービスを提供しようとする無線装置(サーバー)は、自己からルーツノードまでの階層構造における経路を用いて幹経路を形成し、その後、映像データの受信を希望する無線装置(クライアントノード)から映像データの送信要求を受信すると、幹経路上における無線装置(トランクノード)と映像データを共有するとともに、階層構造における経路を利用して映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
図49は、図48に示す無線装置1Bの構成を示す概略図である。図49を参照して、無線装置1Bは、図2に示す無線装置1の通信手段130を通信手段130Bに代えたものであり、その他は、無線装置1と同じである。
通信手段130Bは、無線装置1Bがサーバーである場合、通信手段130と同じ方法によって幹経路TRKを形成する。その後、通信手段130Bは、ジョインメッセージJOINを受信すると、幹経路TRKを利用して幹経路上における無線装置(トランクノード)と映像データを共有するとともに、階層構造における経路を利用して映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
この場合、通信手段130Bは、一旦、ジョインメッセージJOINを受信すると、マルチキャストルーティングテーブル160の全てのエントリが削除されるまで、すなわち、全てのクライアントノードが映像データの受信を停止するまで、映像データをトランクノードへ定期的にマルチキャストする。
通信手段130Bは、その他、通信手段130と同じ機能を果たす。
なお、図48に示す無線装置2B〜12Bの各々は、図49に示す無線装置1Bと同じ構成からなる。
図50および図51は、それぞれ、映像データをマルチキャストする実施の形態3における方法を説明するための第1および第2の図である。図52は、マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。
サーバーである無線装置8Bは、実施の形態1において説明した方法によって幹経路TRKを形成する(図50参照)。
そして、クライアントノードである無線装置9Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN1を無線装置3Bへ定期的にユニキャストする。
無線装置3Bの通信手段130Bは、無線装置9BからのジョインメッセージJOIN1=[MACadd00/IPadd9B]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN1=[MACadd00/IPadd9B]に基づいて、上述した方法によってマルチキャストルーティングテーブル160−13(図52の(a)参照)を作成する。
そして、無線装置3Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN2=[MACadd00/IPadd3B]を生成して無線装置2Bへユニキャストする。
一方、クライアントノードである無線装置11Bの通信手段130Bも、上述した方法によってジョインメッセージJOIN3=[MACadd00/IPadd11B]を生成して無線装置4Bへユニキャストする。
そして、無線装置4Bの通信手段130Bは、無線装置11BからのジョインメッセージJOIN3=[MACadd00/IPadd11B]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN3=[MACadd00/IPadd11B]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−14(図52の(b)参照)を作成する。
その後、無線装置4Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN4=[MACadd00/IPadd4B]を生成して無線装置1Bへユニキャストする。
そして、無線装置1Bの通信手段130Bは、無線装置4BからジョインメッセージJOIN4=[MACadd00/IPadd4B]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN4=[MACadd00/IPadd4B]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−15(図52の(c)参照)作成する。
その後、無線装置1Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN5=[MACadd00/IPadd1B]を生成して無線装置2Bへユニキャストする。この場合、無線装置1Bの通信手段130Bは、マルチキャストアドレスMCAadd00が無線装置8によって提供される映像データに対して付与されており、マルチキャストトランクテーブル150を参照すれば、ジョインメッセージJOINを無線装置8へ送信するためには、ジョインメッセージJOIN5を無線装置2Bへ送信すればよいことを検知できるので、ジョインメッセージJOIN5=[MACadd00/IPadd1B]を無線装置2Bへユニキャストする。
無線装置2Bの通信手段130Bは、無線装置1BからジョインメッセージJOIN5=[MACadd00/IPadd1B]を受信し、無線装置3BからジョインメッセージJOIN2=[MACadd00/IPadd3B]を受信する。そして、無線装置2Bの通信手段130Bは、2つのジョインメッセージJOIN2,JOIN5に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−16(図52の(d)参照)を作成する。
その後、無線装置2Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN6=[MACadd00/IPadd2B]を生成して無線装置5Bへユニキャストする。この場合、無線装置2Bの通信手段130Bは、無線装置1Bの通信手段130BがジョインメッセージJOIN5=[MACadd00/IPadd1B]を無線装置2Bへユニキャストするのと同じ理由によって、ジョインメッセージJOIN6=[MACadd00/IPadd2B]を無線装置5Bへユニキャストする。
無線装置5Bの通信手段130Bは、無線装置2BからジョインメッセージJOIN6=[MACadd00/IPadd2B]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN6=[MACadd00/IPadd2B]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−17(図52の(e)参照)を作成する。
そして、無線装置5Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN7=[MACadd00/IPadd5B]を生成して無線装置6Bへユニキャストする。この場合、無線装置5Bの通信手段130Bは、無線装置1Bの通信手段130BがジョインメッセージJOIN5=[MACadd00/IPadd1B]を無線装置2Bへユニキャストするのと同じ理由によって、ジョインメッセージJOIN7=[MACadd00/IPadd5B]を無線装置6Bへユニキャストする。
無線装置6Bの通信手段130Bは、無線装置5BからジョインメッセージJOIN7=[MACadd00/IPadd5B]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN7=[MACadd00/IPadd5B]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−18(図52の(f)参照)を作成する。
そして、無線装置6Bの通信手段130Bは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN8=[MACadd00/IPadd6B]を生成して無線装置8Bへユニキャストする。この場合、無線装置6Bの通信手段130Bは、無線装置1Bの通信手段130BがジョインメッセージJOIN5=[MACadd00/IPadd1B]を無線装置2Bへユニキャストするのと同じ理由によって、ジョインメッセージJOIN8=[MACadd00/IPadd6B]を無線装置8Bへユニキャストする。
無線装置8Bの通信手段130Bは、無線装置6BからジョインメッセージJOIN8=[MACadd00/IPadd6B]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN8=[MACadd00/IPadd6B]に基づいて、マルチキャストルーティングテーブル160−19(図52の(g)参照)を作成する(図50参照)。
そうすると、無線装置8Bの通信手段130Bは、マルチキャストルーティングテーブル160−19を参照して、映像データを無線装置6Bへ定期的にマルチキャストし、無線装置6Bの通信手段130Bは、無線装置8Bから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−18を参照して無線装置5Bへ定期的にマルチキャストし、無線装置5Bの通信手段130Bは、無線装置6Bから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−17を参照して無線装置2Bへ定期的にマルチキャストする。
そして、無線装置2Bの通信手段130Bは、マルチキャストルーティングテーブル160−16を参照して、映像データを無線装置1Bへ定期的にマルチキャストするとともに、無線装置3Bへユニキャストし、無線装置3Bの通信手段130Bは、無線装置2Bから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−13を参照して無線装置9Bへマルチキャストする。そして、クライアントノードである無線装置9Bは、映像データを受信する。
また、無線装置1Bの通信手段130Bは、無線装置2Bから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−15を参照して無線装置4Bへマルチキャストし、無線装置4Bの通信手段130Bは、無線装置1Bから受信した映像データをマルチキャストルーティングテーブル160−14を参照して無線装置11Bへマルチキャストする(図51参照)。そして、クライアントノードである無線装置11Bは、映像データを受信する。
上述したように、実施の形態3においては、ジョインメッセージJOINは、サーバー(=無線装置8B)まで送信され、サーバー(=無線装置8B)は、ジョインメッセージJOINを受信すると、映像データをトランクノード(=無線装置1B,2B,5B,6B)へ定期的にマルチキャストするとともに、クライアントノード(=無線装置9B,11B)へ映像データをマルチキャストする。
そして、サーバー(=無線装置8B)は、マルチキャストルーティングテーブル160の全てのエントリが削除されるまで、映像データをトランクノード(=無線装置1B,2B,5B,6B)へ定期的にマルチキャストする。
すなわち、実施の形態3においては、サーバー(=無線装置8B)は、ジョインメッセージJOINを最初に受信してから全てのクライアントノードが映像データの受信を停止するまで映像データをトランクノード(=無線装置1B,2B,5B,6B)へ定期的にマルチキャストする。
その結果、実施の形態1におけるように、幹経路TRKが形成されると、それ以後、映像データをトランクノードへ送信し続ける場合よりも通信量を低減でき、無線ネットワーク100Bにおける負荷を低減できる。
図53は、トランクノードの再構築を説明するための図である。図54は、マルチキャストトランクテーブル150の他の具体例を示す図である。図55は、マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。
図53を参照して、図50および図51に示すように、映像データがクライアントノード(=無線装置9B,11B)にマルチキャストされている状態で、無線ネットワーク100Bにおける階層構造が再構築され、無線装置6Bの“親”が無線装置5Bから無線装置3Bに切り替わると、無線装置6Bの通信手段130Bは、トランクメッセージTRNK2を無線装置3Bへ定期的にユニキャストし、無線装置3Bは、トランクメッセージTRNK5を無線装置2Bへ定期的にユニキャストする。
その結果、無線装置5Bの通信手段130Bは、無線装置6BからトランクメッセージTRNKを定期的に受信しなくなり、マルチキャストトランクテーブル150−5のエントリ(MCAdd00:IPadd6B)を削除する(図54の(a),(b)参照)。これによって、無線装置5Bは、トランクノードから通常のノードに変更される。
また、無線装置3Bの通信手段130Bは、無線装置6Bから受信したトランクメッセージTRNK2に基づいて、マルチキャストトランクテーブル150−6(図54の(c)参照)を作成する。これによって、無線装置3Bは、通常のノードからトランクノードに変更される。
さらに、無線装置2Bの通信手段130Bは、無線装置3Bから受信したトランクメッセージTRNK5に基づいて、既に作成していたマルチキャストトランクテーブルのエントリ(MCAdd00:IPadd6B)を削除し、エントリ(MCAdd00:IPadd3B)を追加してマルチキャストトランクテーブル150−7(図54の(d)参照)を作成する。
これによって、幹経路TRK1が新たに形成される。
幹経路TRK1が形成された後に、クライアントノードである無線装置9B,11BがジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストした場合、無線装置5Bの通信手段130Bは、無線装置2BからジョインメッセージJOINを受信しないので、マルチキャストルーティングテーブル160−17のエントリ(MACadd00:IPadd2B)を削除する(図55の(a),(b)参照)。
また、無線装置3Bの通信手段130Bは、無線装置2B,9BからジョインメッセージJOINを受信するため、マルチキャストルーティングテーブル160−13(図52の(a)参照)にエントリ(MACadd00:IPadd2B)を追加してマルチキャストルーティングテーブル160−13をマルチキャストルーティングテーブル160−20(図55の(c)参照)に更新する。
さらに、無線装置6Bの通信手段130Bは、無線装置3BからジョインメッセージJOINを受信するため、マルチキャストルーティングテーブル160−18のエントリ(MACadd00:IPadd5B)を削除し、エントリ(MACadd00:IPadd3B)を追加してマルチキャスルーティングテーブル160−18(図55の(d)参照)を作成する。
このように、実施の形態3においては、定期的にユニキャストされるトランクメッセージTRNKによって幹経路が再構築され、幹経路の再構築に伴ってマルチキャストトランクテーブル150およびマルチキャストルーティングテーブル160の両方が変更される。
図56は、映像データをマルチキャストする実施の形態3における方法を説明するためのフローチャートである。図56を参照して、一連の動作が開始されると、サーバー(=無線装置8B)は、図36に示すステップS1と同じ動作によって無線装置1B,2B,5B,6Bとの間で幹経路TRKを形成する(ステップS11)。
そして、クライアントノードである無線装置9B,11Bは、図36に示すステップS3と同じ動作によってジョインメッセージJOINを“親”の無線装置へ定期的にユニキャストし(ステップS12)、無線装置3B,4Bは、図36に示すステップS4と同じ動作によってジョインメッセージJOINを“親”の無線装置へ定期的にユニキャストする(ステップS13)。
その後、サーバー(=無線装置8B)は、ジョインメッセージJOINを受信し(ステップS14)、図36に示すステップS2と同じ動作によって無線装置1B,2B,5B,6Bと映像データを共有する(ステップS15)。
そして、サーバー(=無線装置8B)または無線装置1B,2B,5B,6Bのいずれかの無線装置2Bが映像データを無線装置9Bへマルチキャストし、サーバー(=無線装置8B)または無線装置1B,2B,5B,6Bのいずれかの無線装置1Bが映像データを無線装置11Bへマルチキャストする(ステップS16)。そして、無線装置9B,11Bは、映像データを受信する。
その後、サーバー(=無線装置8B)は、一定期間(=ジョインメッセージJOINがユニキャストされる周期+α)内にジョインメッセージJOINを受信したか否かを判定することによって、全てのクライアントノードが映像データの受信を停止したか否かを判定する(ステップS17)。
そして、ステップS17において、全てのクライアントノードが映像データの受信を停止していないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS15へ戻る。
一方、ステップS17において、全てのクライアントノードが映像データの受信を停止したと判定されたとき、サーバー(=無線装置8B)は、映像データの無線装置1B,2B,5B,6Bへの定期的なマルチキャストを停止する(ステップS18)。
その後、サーバー(=無線装置8B)は、ジョインメッセージJOINを受信したか否かを判定する(ステップS19)。そして、ステップS19において、ジョインメッセージJOINを受信したと判定されたとき、一連の動作は、ステップS15へ戻る。
一方、ステップS19において、ジョインメッセージJOINを受信しなかったと判定されたとき、一連の動作は、終了する。
このように、実施の形態3においては、サーバー(=無線装置8B)は、幹経路TRKが形成された後に、ジョインメッセージJOINを受信してから全てのクライアントノードによる映像データの受信が停止されるまでの間だけ、映像データをトランクノード(無線装置1B,2B,5B,6B)と共有する。
その結果、実施の形態1におけるように、幹経路TRKが形成されると、それ以後、映像データをトランクノードへ送信し続ける場合よりも通信量を低減でき、無線ネットワーク100Bにおける負荷を低減できる。
その他は、実施の形態1と同じである。
[実施の形態4]
図57は、この発明の実施の形態4による無線ネットワークの概念図である。図57を参照して、この発明の実施の形態4による無線ネットワーク100Cは、無線装置1C〜12Cを備える。
無線装置1C〜12Cは、無線装置1〜12と同じように、上述した方法によって階層構造を構築する。
また、無線装置1C〜12Cのうち、映像データのサービスを提供しようとする無線装置(サーバー)は、自己からルーツノードまでの階層構造における経路を用いて幹経路を形成し、その後、映像データの受信を希望する無線装置(クライアントノード)から映像データの送信要求を受信すると、幹経路上における無線装置(トランクノード)と映像データを共有するとともに、階層構造における経路を利用して映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
さらに、無線装置1C〜12Cの各々は、クライアントノード、またはトランクノードとクライアントノードとの間に配置された無線装置である場合、自己の“親”が切り替わると、ジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを“親”の無線装置へユニキャストする。そして、無線装置1C〜12Cの各々は、自己よりも下位の階層に属する無線装置からジョインメッセージJOINを受信すると、ジョインメッセージJOINを新たに生成し、その新たに生成したジョインメッセージJOINを“親”の無線装置へユニキャストする。
図58は、図57に示す無線装置1Cの構成を示す概略図である。図58を参照して、無線装置1Cは、図2に示す無線装置1の通信手段130を通信手段130Cに代えたものであり、その他は、無線装置1と同じである。
通信手段130Cは、無線装置1Cがサーバーである場合、通信手段130と同じ方法によって幹経路TRKを形成する。その後、通信手段130Cは、ジョインメッセージJOINを受信すると、幹経路TRKを利用して幹経路上における無線装置(トランクノード)と映像データを共有するとともに、階層構造における経路を利用して映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
この場合、通信手段130Cは、一旦、ジョインメッセージJOINを受信すると、マルチキャストルーティングテーブル160の全てのエントリが削除されるまで、すなわち、全てのクライアントノードが映像データの受信を停止するまで、映像データをトランクノードへ定期的にマルチキャストする。
また、通信手段130Cは、ルーティングテーブル140を参照して、無線装置1Cの“親”が切り替わったことを検知すると、ジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを無線装置1Cの“親”の無線装置へユニキャストする。
さらに、通信手段130Cは、無線装置1Cよりも下位の階層に属する無線装置からジョインメッセージJOINを受信すると、ジョインメッセージJOINを新たに生成し、その新たに生成したジョインメッセージJOINを無線装置1Cの“親”の無線装置へユニキャストする。
通信手段130Cは、その他、通信手段130と同じ機能を果たす。
なお、図57に示す無線装置2C〜12Cの各々は、図58に示す無線装置1Cと同じ構成からなる。
図59は、無線ネットワーク100Cにおける階層構造の例を示す図である。無線ネットワーク100Cにおいては、無線装置1C〜12Cは、たとえば、図59に示す階層構造を構築する。
そして、無線ネットワーク100Cにおいては、実施の形態3における無線ネットワーク100Bと同様に、幹経路TRKが形成され、かつ、ジョインメッセージJOINがサーバー(=無線装置8C)へ到達すると、サーバー(=無線装置8C)は、映像データを無線装置1C,2C,5C,6Cとの間で共有するとともに、映像データをクライアントノード(=無線装置9C,11C)へマルチキャストする。
そして、映像データがクライアントノード(=無線装置9C,11C)へ正常に送信されている期間、ジョインメッセージJOINがユニキャストされることはなく、映像データをクライアントノード(=無線装置9C,11C)へマルチキャストする経路上のいずれかの無線装置において、“親”の切り替えが検知されると、“親”が切り替わった子の無線装置は、ジョインメッセージJOINを生成して変更後の“親”である無線装置へユニキャストする。
たとえば、無線装置3Cの“親”が無線装置2Cから無線装置4Cへ切り替わったとき、無線装置3Cの通信手段130Cは、ジョインメッセージJOINを生成して無線装置4Cへユニキャストする。
その後、無線装置4Cは、ジョインメッセージJOINを無線装置1Cへユニキャストし、無線装置1Cは、ジョインメッセージJOINを無線装置2Cへユニキャストし、無線装置2Cは、ジョインメッセージJOINを無線装置5Cへユニキャストし、無線装置5Cは、ジョインメッセージJOINを無線装置6Cへユニキャストし、無線装置6Cは、ジョインメッセージJOINを無線装置86Cへユニキャストする。
これによって、クライアントノードである無線装置9Cへ映像データをマルチキャストする経路が変更される。
図60は、映像データをマルチキャストする実施の形態4における方法を説明するためのフローチャートである。図60に示すフローチャートは、図56に示すフローチャートのステップS16とステップS17との間に図47に示すステップS7〜ステップS9を挿入したものである。
したがって、実施の形態4においては、ステップS11〜S16,S7〜S9,S17〜S19に従ってクライアントノードへの映像データのマルチキャストが行なわれる。
実施の形態4によれば、サーバー(=無線装置8C)は、幹経路TRKが形成された後に、ジョインメッセージJOINを受信してから全てのクライアントノードによる映像データの受信が停止されるまでの間だけ、映像データをトランクノード(無線装置1C,2C,5C,6C)と共有する。
その結果、実施の形態1におけるように、幹経路TRKが形成されると、それ以後、映像データをトランクノードへマルチキャストし続ける場合よりも通信量を低減でき、無線ネットワーク100Cにおける負荷を低減できる。
また、ジョインメッセージJOINは、定期的にではなく、“親”の無線装置が切り替わったときにユニキャストされるので、無線ネットワーク100CにおけるジョインメッセージJOINの通信量が無線ネットワーク100,100Bよりも少なくなる。
したがって、無線ネットワーク100Cにおける負荷を低減できる。
[実施の形態5]
図61は、この発明の実施の形態5による無線ネットワークの構成を示す概念図である。図61を参照して、この発明の実施の形態5による無線ネットワーク100Dは、無線装置1D〜12Dを備える。
無線装置1D〜12Dは、無線装置1〜12と同じように、上述した方法によって階層構造を構築する。
また、無線装置1D〜12Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、サーバー(=無線装置8D)のIPアドレスIPadd8Dとを予め登録されている。そして、無線装置1D〜12Dのうち、サーバー(=無線装置8D)から映像データの受信を希望するクライアントノード(=無線装置9D,11D)は、マルチキャストアドレスMCAadd00とIPアドレスIPadd8Dと自己のIPアドレスIPadd9D,IPadd11Dとを含むジョインメッセージJOINを自己の“親”の無線装置へ定期的にユニキャストする。
さらに、他の無線装置からジョインメッセージJOINを受信した各無線装置1D〜12Dは、サーバー(=無線装置8D)へジョインメッセージJOINを送信するときの次の無線装置を検知できるとき、その検知した無線装置へジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストし、サーバー(=無線装置8D)へジョインメッセージJOINを送信するときの次の無線装置を検知できないとき、自己の“親”の無線装置へジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストする。
なお、無線装置1D〜12Dは、トランクメッセージTRNKを定期的にユニキャストしない。したがって、無線ネットワーク100Dにおいては、幹経路は、形成されない。
図62は、図61に示す無線装置1Dの構成を示す概略図である。図62を参照して、無線装置1Dは、図2に示す無線装置1の通信手段130を通信手段130Dに代え、マルチキャストルーティングテーブル160をマルチキャストテーブル160Aに代え、マルチキャストトランクテーブル150を削除したものであり、その他は、無線装置1と同じである。
通信手段130Dは、無線装置1Dがクライアントノードである場合、マルチキャストアドレスMCAadd00と無線装置1DのIPアドレスIPadd1Dとを含むジョインメッセージJOINを生成して無線装置1Dの親の無線装置へ定期的にユニキャストする。
また、通信手段130Dは、無線装置1D以外の無線装置からジョインメッセージJOINを受信すると、その受信したジョインメッセージJOINを無線装置1Dの“親”の無線装置、またはジョインメッセージJOINをサーバーへ送信するときの次の無線装置へジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストする。
さらに、通信手段130Dは、無線装置1Dがサーバーおよびクライアントノード以外である場合において、少なくとも1つのエントリがマルチキャストテーブル160Aに登録されている限り、その登録されたエントリのマルチキャストアドレスおよびサーバーアドレスと同じマルチキャストアドレスおよびサーバーアドレスを含むジョインメッセージJOINを受信すると、マルチキャストテーブル160Aに登録された子の無線装置へ映像データをマルチキャストする。
なお、通信手段130Dは、トランクメッセージTRNKをユニキャストしない。
その他、通信手段130Dは、通信手段130と同じ機能を果たす。
マルチキャストテーブル160Aは、クライアントノードを送信先とするときの次に送信すべき無線装置を格納する。
なお、図61に示す無線装置2D〜12Dの各々は、図62に示す無線装置1Dと同じ構成からなる。
図63は、図62に示すマルチキャストテーブル160Aの構成を示す概念図である。図63を参照して、マルチキャストテーブル160Aは、マルチキャストアドレスと、サーバーと、子の無線装置とを含む。マルチキャストアドレス、サーバーおよび子の無線装置は、相互に対応付けられる。
マルチキャストアドレスおよび子の無線装置については、上述したとおりである。サーバーは、映像データの提供元のIPアドレスからなる。
図64および図65は、それぞれ、映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第1および第2の図である。また、図66は、マルチキャストアドレスの具体例を示す図である。
図64を参照して、クライアントノードである無線装置9Dの通信手段130Dは、サーバー(=無線装置8D)から映像データの受信を希望する場合、マルチキャストアドレスMCAadd00と、サーバー(=無線装置8D)のIPアドレスIPadd8Dと、無線装置9DのIPアドレスIPadd9Dとを含むジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd9D]を生成し、その生成したジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd9D]を無線装置9Dの“親”である無線装置3Dへ定期的にユニキャストする。
そして、無線装置3Dの通信手段130Dは、無線装置9DからユニキャストされたジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd9D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN1=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd9D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8Dに基づいて、ジョインメッセージJOIN1の送信先が無線装置8Dであることを検知する。
その後、無線装置3Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8D,IPadd9Dに基づいて、マルチキャストテーブル160A−1(図66の(a)参照)を作成する。
そして、無線装置3Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置8DのIPアドレスIPadd8Dと、無線装置3DのIPアドレスIPadd3Dとを含むジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd3D]を生成する。
そうすると、無線装置3Dの通信手段130Dは、ルーティングテーブル140を参照して、ジョインメッセージJOIN2を無線装置8Dへ送信するときの次の無線装置を検索するが、無線装置8Dは、無線装置3Dから無線装置1D(=ルーツノード)までの経路上に存在しないので、無線装置8Dを送信先とする経路は、無線装置3Dのルーティングテーブル140に登録されていない。
したがって、無線装置3Dの通信手段130Dは、ジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd3D]を無線装置3Dの“親”である無線装置2Dへ定期的にユニキャストする。
そして、無線装置2Dの通信手段130Dは、無線装置3DからユニキャストされたジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd3D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN2=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd3D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8Dに基づいて、ジョインメッセージJOIN2の送信先が無線装置8Dであることを検知する。
その後、無線装置2Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8D,IPadd3Dに基づいて、マルチキャストテーブル160A−2(図66の(b)参照)を作成する。
そして、無線装置2Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置8DのIPアドレスIPadd8Dと、無線装置2DのIPアドレスIPadd2Dとを含むジョインメッセージJOIN6=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd2D]を生成する。
そうすると、無線装置2Dの通信手段130Dは、ルーティングテーブル140を参照して、ジョインメッセージJOIN6を無線装置8Dへ送信するときの次の無線装置5Dを検出し、ジョインメッセージJOIN6を無線装置5Dへ定期的にユニキャストする。
そして、無線装置5Dの通信手段130Dは、無線装置2DからユニキャストされたジョインメッセージJOIN6=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd2D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN6=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd2D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8Dに基づいて、ジョインメッセージJOIN6の送信先が無線装置8Dであることを検知する。
その後、無線装置5Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8D,IPadd2Dに基づいて、マルチキャストテーブル160A−3(図66の(c)参照)を作成する。
そして、無線装置5Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置8DのIPアドレスIPadd8Dと、無線装置5DのIPアドレスIPadd5Dとを含むジョインメッセージJOIN7=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd5D]を生成する。
そうすると、無線装置5Dの通信手段130Dは、ルーティングテーブル140を参照して、ジョインメッセージJOIN7を無線装置8Dへ送信するときの次の無線装置6Dを検出し、ジョインメッセージJOIN7を無線装置6Dへ定期的にユニキャストする。
そして、無線装置6Dの通信手段130Dは、無線装置5DからユニキャストされたジョインメッセージJOIN7=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd5D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN7=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd5D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8Dに基づいて、ジョインメッセージJOIN7の送信先が無線装置8Dであることを検知する。
その後、無線装置6Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8D,IPadd5Dに基づいて、マルチキャストテーブル160A−4(図66の(d)参照)を作成する。
そして、無線装置6Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置8DのIPアドレスIPadd8Dと、無線装置6DのIPアドレスIPadd6Dとを含むジョインメッセージJOIN8=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd6D]を生成する。
そうすると、無線装置6Dの通信手段130Dは、ルーティングテーブル140を参照して、ジョインメッセージJOIN8を無線装置8Dへ送信するときの次の無線装置8Dを検出し、ジョインメッセージJOIN8を無線装置8Dへ定期的にユニキャストする。
そして、無線装置8Dの通信手段130Dは、無線装置6DからユニキャストされたジョインメッセージJOIN8=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd6D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN8=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd6D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8Dに基づいて、ジョインメッセージJOIN8が無線装置8D宛てであることを検知する。
その後、無線装置8Dの通信手段130Dは、ジョインメッセージJOIN8=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd6D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPadd8D,IPadd6Dに基づいて、マルチキャストテーブル160A−5(図66の(e)参照)を作成する。これによって、映像データを無線装置9D(=クライアントノード)へマルチキャストするための経路MRT1が形成される。
そうすると、サーバーである無線装置8Dの通信手段130Dは、マルチキャストテーブル160A−5を参照して映像データを無線装置6Dへマルチキャストし、無線装置6Dの通信手段130Dは、無線装置8Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−4を参照して無線装置5Dへマルチキャストし、無線装置5Dの通信手段130Dは、無線装置6Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−3を参照して無線装置2Dへマルチキャストする。
そして、無線装置2Dの通信手段130Dは、無線装置5Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−2を参照して無線装置3Dへマルチキャストし、無線装置3Dの通信手段130Dは、無線装置2Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−1を参照して無線装置9Dへマルチキャストし、無線装置9Dの通信手段130Dは、無線装置3Dから映像データを受信する(図65参照)。
このように、ジョインメッセージJOINを用いて形成した経路MRT1を介して映像データがクライアントノード(=無線装置9D)へマルチキャストされる。そして、映像データがサーバー(=無線装置8D)からクライアントノード(=無線装置9D)へマルチキャストされる過程で、サーバー(=無線装置8D)は、無線装置6D,5D,2D,3Dとの間で映像データを共有する。
図67および図68は、それぞれ、映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第3および第4の図である。また、図69は、マルチキャストアドレスの他の具体例を示す図である。
図67を参照して、無線装置9D(=クライアントノード)が経路MRT1を介して無線装置8Dから映像データを受信している状態で、無線装置11D(=クライアントノード)が無線装置8D(=サーバー)からの映像データの受信を希望する場合、無線装置11Dの通信手段130Dは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、無線装置8DのIPアドレスIPadd8Dと、無線装置11DのIPアドレスIPadd11Dとを含むジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd11D]を生成し、その生成したジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd11D]を無線装置11Dの“親”である無線装置4Dへ定期的にユニキャストする。
そして、無線装置4Dの通信手段130Dは、無線装置11DからジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd11D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd11D]に基づいて、無線装置3Dの通信手段130Dと同じ方法によって、マルチキャストテーブル160A−6(図69の(a)参照)を作成するとともに、ジョインメッセージJOIN4=MCAadd00/IPadd8D/IPadd4D]を生成して無線装置4Dの“親”の無線装置1Dへ定期的にユニキャストする。
その後、無線装置1Dの通信手段130Dは、無線装置4DからジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd4D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd4D]に基づいて、無線装置2Dの通信手段130Dと同じ方法によって、マルチキャストテーブル160A−7(図69の(b)参照)を作成するとともに、ジョインメッセージJOIN5=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd1D]を生成して無線装置2Dへ定期的にユニキャストする。
そうすると、無線装置2Dの通信手段130Dは、無線装置1DからジョインメッセージJOIN5=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd1D]を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN5=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd1D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPdd8Dと、マルチキャストテーブル160A−2(図66の(b)参照)に登録されたマルチキャストアドレスMCAadd00およびサーバーアドレスIPdd8Dとが一致するので、無線装置5Dから既に受信している映像データの送信要求を無線装置1Dから受信したことを検知する。
そして、無線装置2Dの通信手段130Dは、ジョインメッセージJOIN5=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd1D]のマルチキャストアドレスMCAadd00およびIPアドレスIPdd8D,IPadd1Dに基づいて、MCAadd00:IPdd8D:IPadd1Dからなるエントリをマルチキャストテーブル160A−2(図66の(b)参照)に追加してマルチキャストテーブル160A−2をマルチキャストテーブル160A−8(図69の(c)参照)に更新する。これによって、映像データを無線装置11D(=クライアントノード)へマルチキャストするための経路MRT2が形成される。
その後、無線装置2Dの通信手段130Dは、無線装置5Dから既に受信している映像データをマルチキャストテーブル160A−8を参照して無線装置1D,3Dへマルチキャストし、無線装置3Dの通信手段130Dは、無線装置2Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−1を参照して無線装置9Dへマルチキャストする。そして、無線装置9Dの通信手段130Dは、映像データを受信する。
一方、無線装置1Dの通信手段130Dは、無線装置2Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−7を参照して無線装置4Dへマルチキャストし、無線装置4Dの通信手段130Dは、無線装置1Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−6を参照して無線装置11Dへマルチキャストする。そして、無線装置11Dの通信手段130Dは、映像データを受信する。即ち、映像データは、経路MRT2を介して無線装置2Dから無線装置11D(=クライアントノード)へマルチキャストされる(図68参照)。
このように、実施の形態5においては、最初に映像データをサーバーから受信しようとする無線装置9Dは、ジョインメッセージJOINを用いてサーバー(=無線装置8D)との間に映像データをマルチキャストするための経路MRT1を形成し、2番目以降に映像データをサーバーから受信しようとする無線装置11Dは、ジョインメッセージJOINを用いて、既に形成されているマルチキャストのための経路MRT1上に存在する無線装置2Dまでの経路MRT2を形成し、映像データを受信する。
その結果、無線装置8D(=サーバー)および無線装置2Dは、協同して映像データを無線装置9D,11D(クライアントノード)へマルチキャストする。つまり、無線装置8D(=サーバー)は、経路MRT1を用いて無線装置9D(=クライアントノード)へ映像データをマルチキャストするときに無線装置2D,3D,5D,6Dと映像データを共有し、無線装置8D(=サーバー)および無線装置2D,3D,5D,6Dのいずれかの無線装置2Dは、無線装置11D(=クライアントノード)からの映像データの送信要求に応じて映像データを無線装置11D(=クライアントノード)へマルチキャストする。
したがって、無線ネットワーク100Dにおける負荷を低減できる。
また、実施の形態5においては、トランクメッセージTRNKをユニキャストしないので、無線ネットワーク100Dの負荷をさらに低減できる。
図70および図71は、それぞれ、階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第1および第2の図である。また、図72は、マルチキャストテーブル160Aのさらに他の具体例を示す図である。
図70を参照して、無線装置2D−無線装置3D間のリンクが切断されても、ルーツノードである無線装置1Dの通信手段130Dは、ルーツアナウンスメッセージRAMを定期的(1秒間隔)に生成してブロードキャストし、上述した方法によって、階層構造を再構築する。その結果、無線装置3Dの“親”が無線装置2Dから無線装置4Dへ変更され、無線装置3Dの通信手段130Dは、無線装置4Dを経由して無線装置1D(=ルーツノード)へアクセスする経路をルーティングテーブル140に格納してルーティングテーブル140を更新する。
そして、無線装置3Dの通信手段130Dは、無線装置9DからユニキャストされたジョインメッセージJOIN1を受信すると、その受信したジョインメッセージJOIN1に基づいて、上述した方法によってマルチキャストテーブル160A−1(図66の(a)参照)を作成する。その後、無線装置3Dの通信手段130Dは、更新されたルーティングテーブル140を参照して、無線装置3Dの“親”が無線装置2Dから無線装置4Dに変更されたことを検知し、ジョインメッセージJOIN2を定期的に生成して無線装置4Dへユニキャストする。
無線装置4Dの通信手段130Dは、無線装置3DからジョインメッセージJOIN2を受信し、無線装置11DからジョインメッセージJOIN3を受信する。そして、無線装置4Dの通信手段130Dは、2つのジョインメッセージJOIN2,JOIN3に基づいて、MCAadd00:IPadd8D:IPadd3Dからなるエントリをマルチキャストテーブル160A−6(図69の(a)参照)に追加し、マルチキャストテーブル160A−6をマルチキャストテーブル160A−9(図72の(a)参照)に更新するとともに、ジョインメッセージJOIN4を定期的に生成して無線装置1Dへユニキャストする。
無線装置1Dの通信手段130Dは、無線装置4DからのジョインメッセージJOIN4を受信し、その受信したジョインメッセージJOIN4に基づいて、マルチキャストテーブル160A−7(図72の(c)参照)を維持する。
そして、無線装置1Dの通信手段130Dは、上述したジョインメッセージJOIN5=[MCAadd00/IPadd8D/IPadd1D]を生成して無線装置2Dへ定期的にユニキャストする。
そうすると、無線装置2Dの通信手段130Dは、無線装置3DからジョインメッセージJOIN2を受信せず、無線装置2DからジョインメッセージJOIN5を受信したので、マルチキャストテーブル160A−8(図69の(c)参照)のMCAadd00:IPadd8D:IPadd3Dからなるエントリを削除し、マルチキャストテーブル160A−8をマルチキャストテーブル160A−10(図72の(c)参照)に更新する。
そして、無線装置2Dの通信手段130Dは、マルチキャストテーブル160A−10を参照して映像データを無線装置1Dへマルチキャストし、無線装置1Dは、無線装置2Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−7を参照して無線装置4Dへマルチキャストし、無線装置4Dは、無線装置1Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−9を参照して無線装置3D,11Dへマルチキャストし、無線装置3Dは、無線装置4Dから受信した映像データをマルチキャストテーブル160A−1を参照して無線装置9Dへマルチキャストする。これによって、クライアントノードである無線装置9D,11Dは、映像データを受信する(図71参照)。
上述したように、無線装置2D−無線装置3D間のリンクが切断された場合、階層構造が再構築され、無線装置3Dは、再構築された階層構造における経路を利用してジョインメッセージJOIN2を自己の“親”である無線装置4Dへユニキャストする。
したがって、この発明によれば、無線ネットワード100Dにおけるいずれかのリンクが切断されても、再構築された階層構造における経路を用いてジョインメッセージJOINをサーバー(無線装置8D)または映像データを既にマルチキャストしている無線装置2Dまで送信することができ、クライアントノード(=無線装置9D,11D)は、継続して映像データを受信できる。
図73は、データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するためのフローチャートである。図73を参照して、一連の動作が開始されると、クライアントノード(=無線装置9D)がジョインメッセージJOIN1を無線装置3Dへ定期的にユニキャストし、無線装置3DがジョインメッセージJOIN1に応じてジョインメッセージJOIN2を無線装置2Dへ定期的にユニキャストし、無線装置2DがジョインメッセージJOIN2に応じてジョインメッセージJOIN6を無線装置5Dへユニキャストし、無線装置5DがジョインメッセージJOIN6に応じてジョインメッセージJOIN7を無線装置6Dへ定期的にユニキャストし、無線装置6DがジョインメッセージJOIN7に応じてジョインメッセージJOIN8を無線装置8Dへ定期的にユニキャストする。これによって、クライアントノード(=無線装置9D)が映像データを受信するための経路MRT1が、クライアントノード(=無線装置9D)とサーバー(=無線装置8D)との間に形成される。
すなわち、映像データの提供を受けるクライアントノード(=無線装置9D)が映像データの提供元であるサーバー(=無線装置8D)へジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストし、サーバー(=無線装置8D)との間で映像データを受信するための経路MRT1を階層構造における経路を利用して形成する(ステップS21)。
そして、サーバー(=無線装置8D)は、映像データを無線装置6Dへマルチキャストし、無線装置6Dは、サーバー(=無線装置8D)から受信した映像データを無線装置5Dへマルチキャストし、無線装置5Dは、無線装置6Dから受信した映像データを無線装置2Dへマルチキャストし、無線装置2Dは、無線装置5Dから受信した映像データを無線装置3Dへマルチキャストし、無線装置3Dは、無線装置2Dから受信した映像データを無線装置9Dへマルチキャストする。
すなわち、サーバー(=無線装置8D)は、経路MRT1を介して映像データをクライアントノード(=無線装置9D)へマルチキャストする(ステップS22)。
その後、新たなクライアントノード(=無線装置11D)がジョインメッセージJOIN3を無線装置4Dへ定期的にユニキャストし、無線装置4Dは、ジョインメッセージJOIN3に応じてジョインメッセージJOIN4を無線装置1Dへ定期的にユニキャストし、無線装置1Dは、ジョインメッセージJOIN4に応じてジョインメッセージJOIN5を無線装置2Dへ定期的にユニキャストする。これによって、クライアントノード(=無線装置11D)が映像データを受信するための経路MRT2が、経路MRT1上の無線装置2Dとクライアントノード(=無線装置11D)との間で形成される。
すなわち、新たなクライアントノード(=無線装置11D)がジョインメッセージJOINを定期的にユニキャストし、経路MRT1上のいずれかの無線装置2Dとの間で映像データを受信するための経路MRT2を階層構造における経路を利用して形成する(ステップS23)。
そして、無線装置2Dは、サーバー(=無線装置8D)から既に受信している映像データを無線装置1Dへマルチキャストし、無線装置1Dは、無線装置2Dから受信した映像データを無線装置4Dへマルチキャストし、無線装置4Dは、無線装置1Dから受信した映像データを無線装置11Dへマルチキャストする。
すなわち、経路MRT1上の無線装置2Dは、経路MRT2を介して映像データをクライアントノード(=無線装置11D)へマルチキャストする(ステップS24)。これによって、一連の動作が終了する。
なお、ステップS21において、経路MRT1が形成される場合、各無線装置9D,3Dは、サーバーである無線装置8DへジョインメッセージJOINを送信するときの次の無線装置を検知できないので、自己の“親”の無線装置3D,2DへジョインメッセージJOINをユニキャストし、無線装置2D,5D,6Dは、サーバーである無線装置8DへジョインメッセージJOINを送信するときの次の無線装置を検知できるので、それぞれ、無線装置5D,6D,8DへジョインメッセージJOINをユニキャストする。
したがって、経路MRT1は、階層構造における経路を利用して形成されることになる。ステップS23において形成される経路MRT2についても同様である。
また、上述したステップS22は、サーバー(=無線装置8D)が無線装置6D,5D,2D,3Dと映像データを共有するステップを構成する。
さらに、実施の形態5において、クライアントノード(=無線装置9D,11D)が映像データの受信を停止する方法は、実施の形態1においてクライアントノード(=無線装置9,11)が映像データの受信を停止する方法と同じである。
さらに、上記においては、経路MRT1上の無線装置2Dが、クライアントノード(=無線装置11D)からのジョインメッセージJOINのユニキャストに起因してジョインメッセージJOINを受信する場合について説明したが、経路MRT1上の他の無線装置3D,5D,6DがジョインメッセージJOINを受信した場合も、ジョインメッセージJOINは、ジョインメッセージJOINを受信した経路MRT1上の無線装置において停止され、サーバー(=無線装置8D)まで送信されない。そして、映像データは、そのジョインメッセージJOINを受信した無線装置からクライアントノードへマルチキャストされる。その結果、サーバー(=無線装置8D)と、最初に形成された経路MRT1上のいずれかの無線装置とが協同して映像データをクライアントノードへマルチキャストする。
したがって、この発明によれば、無線ネットワーク100Dにおける負荷を低減できる。
その他は、実施の形態1と同じである。
[実施の形態6]
図74、この発明の実施の形態6による無線ネットワークの構成を示す概念図である。図74を参照して、この発明の実施の形態6による無線ネットワーク100Eは、無線装置1E〜12Eを備える。
無線装置1E〜12Eは、無線装置1〜12と同じように、上述した方法によって階層構造を構築する。
また、無線装置1E〜12Eは、マルチキャストアドレスMCAadd00と、サーバー(=無線装置8E)のIPアドレスIPadd8Eとを予め登録されている。そして、無線装置1E〜12Eは、サーバーから映像データの受信を希望する場合、または階層構造の再構築によって自己の“親”の無線装置が切り替わった場合に、マルチキャストアドレスMCAadd00とIPアドレスIPadd8Eと自己のIPアドレスとを含むジョインメッセージJOINを自己の“親”の無線装置へユニキャストする。
なお、無線装置1E〜12Eは、トランクメッセージTRNKを定期的にユニキャストしない。したがって、無線ネットワーク100Eにおいても、幹経路は、形成されない。
無線装置1E〜12Eは、その他、無線装置1〜12と同じ機能を果たす。
図75は、図74に示す無線装置1Eの構成を示す概略図である。図75を参照して、無線装置1Eは、図62に示す無線装置1Dの通信手段130Dを通信手段130Eに代えたものであり、その他は、無線装置1Dと同じである。
通信手段130Eは、無線装置1Eがクライアントノードである場合、またはルーティングテーブル140を参照して無線装置1Eの“親”の無線装置が切り替わったことを検知したとき、マルチキャストアドレスMCAadd00とIPアドレスIPadd8Eと無線装置1EのIPアドレスIPadd1Eとを含むジョインメッセージJOINを無線装置1Eの“親”の無線装置へユニキャストする。
また、通信手段130Eは、映像データの受信を停止するとき、プルーンメッセージPRUNを生成して無線装置1Eの“親”の無線装置へユニキャストする。
その他、通信手段130Eは、通信手段130Dと同じ機能を果たす。
なお、図74に示す無線装置2E〜12Eの各々は、図75に示す無線装置1Eと同じ構成からなる。
図76および図77は、それぞれ、映像データをマルチキャストする実施の形態6における方法を説明するための第1および第2の図である。
図76を参照して、クライアントノードである無線装置9Eは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN1を生成して無線装置3Eへユニキャストし、無線装置3Eは、無線装置9EからのジョインメッセージJOIN1に応じてジョインメッセージJOIN2を生成して無線装置2Eへユニキャストし、無線装置2Eは、無線装置3EからのジョインメッセージJOIN2に応じてジョインメッセージJOIN6を生成して無線装置5Eへユニキャストし、無線装置5Eは、無線装置2EからのジョインメッセージJOIN6に応じてジョインメッセージJOIN7を生成して無線装置6Eへユニキャストし、無線装置6Eは、無線装置5EからのジョインメッセージJOIN7に応じてジョインメッセージJOIN8を生成して無線装置8Eへユニキャストする。そして、無線装置8Eは、ジョインメッセージJOIN8を受信する。
この場合、無線装置3E,2E,5E,6E,8Eは、それぞれ、図66に示すマルチキャストテーブル160A−1,160A−2,160A−3,160A−4,160A−5と同じマルチキャストテーブル160Aを作成する。これによって、経路MRT1が形成される。
そして、図65に示す方法と同じ方法によって、映像データは、サーバー(=無線装置8E)からクライアントノード(=無線装置9E)へマルチキャストされ、クライアントノード(=無線装置9E)は、映像データを受信する。
図77を参照して、無線装置9E(=クライアントノード)が経路MRT1を介して無線装置8Eから映像データを受信している状態で、無線装置11E(=クライアントノード)が無線装置8Eからの映像データの受信を希望する場合、無線装置11Eの通信手段130Eは、上述した方法によってジョインメッセージJOIN3=[MCAadd00/IPadd8E/IPadd11E]を生成して無線装置4Eへユニキャストし、無線装置4Eは、ジョインメッセージJOIN3に応じてジョインメッセージJOIN4=[MCAadd00/IPadd8E/IPadd4E]を生成して無線装置1Eへユニキャストする。
その後、無線装置1Eは、ジョインメッセージJOIN4に応じてジョインメッセージJOIN5=[MCAadd00/IPadd8E/IPadd1E]を生成して無線装置2Eへユニキャストし、無線装置2Eは、ジョインメッセージJOIN5を受信する。
この場合、無線装置4E,1E,2Eは、それぞれ、図69に示すマルチキャストテーブル160A−6,160A−7,160A−8と同じマルチキャストテーブル160Aを作成する。これによって、経路MRT2が形成される。
そして、図68に示す方法と同じ方法によって、映像データは、無線装置2Eからクライアントノード(=無線装置11E)へマルチキャストされ、クライアントノード(=無線装置11E)は、映像データを受信する。
なお、実施の形態6において、各無線装置の“親”の無線装置が階層構造の再構築によって切り替わったときの動作は、実施の形態5における図70〜図71に示す動作と同じである。
図78は、映像データをマルチキャストする実施の形態6における方法を説明するためのフローチャートである。図78を参照して、一連の動作が開始されると、クライアントノード(=無線装置9E)がジョインメッセージJOIN1を無線装置3Eへユニキャストし、無線装置3EがジョインメッセージJOIN1に応じてジョインメッセージJOIN2を無線装置2Eへユニキャストし、無線装置2EがジョインメッセージJOIN2に応じてジョインメッセージJOIN6を無線装置5Eへユニキャストし、無線装置5EがジョインメッセージJOIN6に応じてジョインメッセージJOIN7を無線装置6Eへユニキャストし、無線装置6EがジョインメッセージJOIN7に応じてジョインメッセージJOIN8を無線装置8Eへユニキャストする。これによって、クライアントノード(=無線装置9E)が映像データを受信するための経路MRT1が、クライアントノード(=無線装置9E)とサーバー(=無線装置8E)との間に形成される。
すなわち、映像データの提供を受けるクライアントノード(=無線装置9E)が映像データの提供元であるサーバー(=無線装置8E)へジョインメッセージJOINをユニキャストし、サーバー(=無線装置8E)との間で映像データを受信するための経路MRT1を階層構造における経路を利用して形成する(ステップS21A)。
そして、サーバー(=無線装置8E)は、映像データを無線装置6Eへマルチキャストし、無線装置6Eは、サーバー(=無線装置8E)から受信した映像データを無線装置5Eへマルチキャストし、無線装置5Eは、無線装置6Eから受信した映像データを無線装置2Eへマルチキャストし、無線装置2Eは、無線装置5Eから受信した映像データを無線装置3Eへマルチキャストし、無線装置3Eは、無線装置2Eから受信した映像データを無線装置9Eへマルチキャストする。
すなわち、サーバー(=無線装置8E)は、経路MRT1を介して映像データをクライアントノード(=無線装置9E)へマルチキャストする(ステップS22)。
その後、新たなクライアントノード(=無線装置11E)がジョインメッセージJOIN3を無線装置4Eへユニキャストし、無線装置4Eは、ジョインメッセージJOIN3に応じてジョインメッセージJOIN4を無線装置1Eへユニキャストし、無線装置1Eは、ジョインメッセージJOIN4に応じてジョインメッセージJOIN5を無線装置2Eへユニキャストする。これによって、クライアントノード(=無線装置11E)が映像データを受信するための経路MRT2が、経路MRT1上の無線装置2Eとクライアントノード(=無線装置11E)との間で形成される。
すなわち、新たなクライアントノード(=無線装置11E)がジョインメッセージJOINをユニキャストし、経路MRT1上のいずれかの無線装置2Eとの間で映像データを受信するための経路MRT2を階層構造における経路を利用して形成する(ステップS23A)。
そして、無線装置2Eは、サーバー(=無線装置8E)から既に受信している映像データを無線装置1Eへマルチキャストし、無線装置1Eは、無線装置2Eから受信した映像データを無線装置4Eへマルチキャストし、無線装置4Eは、無線装置1Eから受信した映像データを無線装置11Eへマルチキャストする。
すなわち、経路MRT1上の無線装置2Eは、経路MRT2を介して映像データをクライアントノード(=無線装置11E)へマルチキャストする(ステップS24)。
ステップS24の後、無線装置1E,2E,3E,4E,5E,6E,9E,11Eの通信手段130Eは、ルーティングテーブル140を参照して、親が変更されたか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25において、親が変更されていないと判定されたとき、一連の動作は、終了する。
一方、ステップS25において、親が変更されたと判定されたとき、親が変更された子の無線装置3Eは、ジョインメッセージJOINを生成し、その生成したジョインメッセージJOINを変更後の親である無線装置4Eへユニキャストする。そして、無線装置4Eは、無線装置3EからのジョインメッセージJOINを受信してマルチキャストテーブル160Aを更新し、ジョインメッセージJOINを生成して無線装置1Eへユニキャストする。すなわち、無線装置3Eは、ジョインメッセージJOINを生成してユニキャストし、映像データをクライアントノードへマルチキャストするための経路を変更する(ステップS26)。
そして、経路MRT1上のいずれの無線装置2Eが、変更された経路を利用して映像データを無線装置9E,11E(クライアントノード)へマルチキャストする(ステップS27)。これによって、一連の動作が終了する。
上述したように、実施の形態6においては、無線装置8E(=サーバー)は、経路MRT1を用いて無線装置9E(=クライアントノード)へ映像データをマルチキャストするときに無線装置2E,3E,5E,6Eと映像データを共有し、無線装置8E(=サーバー)および無線装置2E,3E,5E,6Eのいずれかの無線装置2Eは、無線装置11E(=クライアントノード)からの映像データの送信要求に応じて映像データを無線装置11E(=クライアントノード)へマルチキャストする。
したがって、この発明によれば、無線ネットワーク100Eの負荷を低減できる。
また、無線ネットワーク100Eにおいては、トランクメッセージTRNKがユニキャストされず、ジョインメッセージJOINは、映像データの受信を開始する場合および“親”の無線装置が切り替わった場合にのみユニキャストされるので、無線ネットワーク100Eにおける負荷を無線ネットワーク100Dよりもさらに低減できる。
その他は、実施の形態1,5と同じである。
上述したように、映像データは、マルチキャストルーティングテーブル160を参照して、マルチキャストアドレスMCAadd00を送信先として子の無線装置へ送信される。また、映像データは、マルチキャストテーブル160Aを参照して、マルチキャストアドレスMCAadd00およびサーバーアドレス(IPadd8D,IPadd8E)を送信先として子の無線装置へ送信される。
したがって、この発明においては、上述したように、映像データをマルチキャストするとは、マルチキャストアドレス、またはマルチキャストアドレスおよびサーバーアドレスを宛先として映像データを送信すると定義される。
上述した実施の形態1〜実施の形態4においては、サーバー(=無線装置8,8A,8B,8C)がトランクノードと映像データを共有し、サーバー(=無線装置8,8A,8B,8C)およびトランクノードのいずれかがクライアントノードからの映像データの送信要求に応じて映像データをクライアントノードへマルチキャストする場合について説明し、実施の形態5,6においては、サーバー(=無線装置8D,8E)が経路MRT1上の無線装置2D,3D,5D,6D(または無線装置2E,3E,5E,6E)と映像データを共有し、サーバー(=無線装置8D,8E)および無線装置2D,3D,5D,6D(または無線装置2E,3E,5E,6E)のいずれかが、クライアントノード(=無線装置11D,11E)からの映像データの送信要求に応じて映像データをクライアントノード(=無線装置11D,11E)へマルチキャストする場合について説明した。
したがって、この発明による無線ネットワークは、映像データの提供元であるサーバー(=無線装置8,8A,8B,8C,8D,8E)と、サーバー(=無線装置8,8A,8B,8C,8D,8E)と映像データを共有する無線装置1,2,5,6(または無線装置1A,2A,5A,6Aまたは無線装置1B,2B,5B,6Bまたは無線装置1C,2C,5C,6Cまたは無線装置2D,3D,5D,6Dまたは無線装置2E,3E,5E,6E)と、映像データの提供を受ける無線装置9,11(または無線装置9A,11Aまたは無線装置9B,11Bまたは無線装置9C,11Cまたは無線装置11Dまたは無線装置11E)とを備え、サーバー(=無線装置8,8A,8B,8C,8D,8E)および無線装置1,2,5,6(または無線装置1A,2A,5A,6Aまたは無線装置1B,2B,5B,6Bまたは無線装置1C,2C,5C,6Cまたは無線装置2D,3D,5D,6Dまたは無線装置2E,3E,5E,6E)のいずれかが、無線装置9,11(または無線装置9A,11Aまたは無線装置9B,11Bまたは無線装置9C,11Cまたは無線装置11Dまたは無線装置11E)へ映像データをマルチキャストするものであればよい。
なお、上記においては、マルチキャストアドレスは、各無線装置1〜12,1A〜12A,1B〜12B,1C〜12Cに予め登録されていると説明したが、この発明においては、これに限らず、ルーツノードである無線装置がマルチキャストアドレスを付与するようにしてもよい。ルーツノードは、自己よりも下位の階層に属する全てのサーバーの存在を検知可能であるので、ルーツノードがマルチキャストアドレスを付与することによって、マルチキャストアドレスを異なるサーバーに重複して付与しないように管理できるからである。
また、この発明においては、同様の理由により、幹経路TRK,TRK1が形成されない場合、ルーツノードである無線装置がマルチキャストアドレスおよびサーバーのIPアドレスを付与するようにしてもよい。
さらに、この発明においては、データの提供元であるサーバーがマルチキャストアドレスを付与するようにしてもよい。この場合、マルチキャストアドレスは、サービスである各データに対して付与されるサービスアドレスと、各サーバーのIPアドレスとのペアからなる。各サーバーのIPアドレスは、一意に決定されるので、マルチキャストアドレスをサービスアドレスと各サーバーのIPアドレスとから構成することにより、マルチキャストアドレスの重複を回避できるからである。
さらに、この発明においては、映像データ以外のデータをクライアントノードへマルチキャストするようにしてもよい。
この発明においては、無線装置8,8A,8B,8C,8D,8Eは、「第1の無線装置」を構成し、無線装置1,2,5,6(または無線装置1A,2A,5A,6Aまたは無線装置1B,2B,5B,6Bまたは無線装置1C,2C,5C,6Cまたは無線装置2D,3D,5D,6Dまたは無線装置2E,3E,5E,6E)は、「第2の無線装置」を構成する。
また、この発明においては、無線装置1,1A,1B,1Cは、「第4の無線装置」を構成し、無線装置2,5,6(または無線装置2A,5A,6Aまたは無線装置2B,5B,6Bまたは無線装置2C,5C,6C)は、「m(mは正の整数)個の第5の無線装置」を構成する。
さらに、この発明においては、無線装置9,11(または無線装置9A,11Aまたは無線装置9B,11Bまたは無線装置9C,11Cまたは無線装置11Dまたは無線装置11E)は、「第3の無線装置」を構成する。
さらに、この発明においては、無線装置3,4(または無線装置3A,4Aまたは無線装置3B,4Bまたは無線装置3C,4C)は、「k(kは正の整数)個の第6の無線装置」を構成する。
さらに、この発明においては、定期的にユニキャストされるトランクメッセージTRNKは、幹経路が形成されていることを確認するための「第1の制御メッセージ」を構成する。
さらに、この発明においては、トランクノードからクライアントノードまでの経路は、「データ送信経路」を構成する。
さらに、この発明においては、定期的にユニキャストされるジョインメッセージJOINは、データ送信経路が形成されていることを確認するための「第2の制御メッセージ」を構成する。
さらに、この発明においては、経路MRT1は、サーバーである無線装置8D(または無線装置8E)が無線装置6D,5D,2D,3D(または無線装置6E,5E,2E,3E)とデータを共有するための「経路」を構成する。
さらに、この発明においては、ジョインメッセージは、「制御メッセージ」を構成する。
さらに、この発明においては、無線装置9D(または無線装置9E)は、「第4の無線装置」を構成し、無線装置6D,5D,2D,3D(または無線装置6E,5E,2E,3E)は、「j(jは正の整数)個の第5の無線装置」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、ネットワークの負荷を低減してデータをマルチキャストする無線ネットワークに適用される。また、この発明は、ネットワークの負荷を低減してデータをマルチキャストする無線通信方法に適用される。
この発明の実施の形態1による無線ネットワークの概念図である。 図1に示す無線装置の実施の形態1における構成を示す概略図である。 図2に示すルーティングテーブルの構成を示す概念図である。 キャッシュテーブルの構成を示す概念図である。 マルチキャストトランクテーブルの構成を示す概念図である。 マルチキャストルーティングテーブルの構成を示す概念図である。 ルーツアナウンスメッセージの構成を示す概念図である。 ルーツリプライメッセージの構成を示す概念図である。 図1に示す無線ネットワークにおける階層構造の一例を示す図である。 ルーツノードとしての無線装置が作成するルーツアナウンスメッセージRAM1を示す概念図である。 ルーツノードとしての無線装置がルーツアナウンスメッセージRAM1の送信時に作成するキャッシュテーブルの概念図である。 ルーツノードとしての無線装置がルーツアナウンスメッセージRAM1の送信時に作成するルーティングテーブルの概念図である。 ルーツアナウンスメッセージRAM1を受信した無線装置2が作成するキャッシュテーブルの概念図である。 ルーツアナウンスメッセージRAM1を受信した無線装置2が作成するルーティングテーブルの概念図である。 ルーツアナウンスメッセージRAM1を受信した無線装置2が作成するルーツリプライメッセージRRM1の概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM1を受信した無線装置1が作成するキャッシュテーブルの概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM1を受信した無線装置1が作成するルーティングテーブルの概念図である。 中継ノードとしての無線装置2が作成するルーツアナウンスメッセージRAMを示す概念図である。 転送されたルーツアナウンスメッセージRAM2を受信した無線装置3,5が作成するキャッシュテーブルの概念図である。 転送されたルーツアナウンスメッセージRAM2を受信した無線装置3,5が作成するルーティングテーブルの概念図である。 ルーツアナウンスメッセージRAM2を受信した無線装置3が作成するルーツリプライメッセージRRM2の概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM2を受信した無線装置2が作成するキャッシュテーブルの概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM2を受信した無線装置2が作成するルーティングテーブルの概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM2を受信した無線装置2が作成するルーツリプライメッセージRRM3の概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM3を受信した無線装置1が作成するキャッシュテーブルの概念図である。 ルーツリプライメッセージRRM3を受信した無線装置1が作成するルーティングテーブルの概念図である。 幹経路の形成を説明するための図である。 マルチキャストトランクテーブル150の具体例を示す図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するための第1の図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストルーティングテーブル160の具体例を示す図である。 階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するための第1の図である。 階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストルーティングテーブル160の他の具体例を示す図である。 映像データの受信を停止する他の方法を説明するための図である。 データをマルチキャストする実施の形態1における方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態2による無線ネットワークの概念図である。 図37に示す無線装置1Aの構成を示す概略図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第1の図である。 マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第3の図である。 階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第1の図である。 階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。 データをマルチキャストする実施の形態2における方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態3による無線ネットワークの概念図である。 図48に示す無線装置1Bの構成を示す概略図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態3における方法を説明するための第1の図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態3における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。 トランクノードの再構築を説明するための図である。 マルチキャストトランクテーブル150の他の具体例を示す図である。 マルチキャストルーティングテーブル160のさらに他の具体例を示す図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態3における方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態4による無線ネットワークの概念図である。 図57に示す無線装置1Cの構成を示す概略図である。 無線ネットワーク100Cにおける階層構造の例を示す図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態4における方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態5による無線ネットワークの構成を示す概念図である。 図61に示す無線装置1Dの構成を示す概略図である。 図62に示すマルチキャストテーブル160Aの構成を示す概念図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第1の図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストアドレスの具体例を示す図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第3の図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第4の図である。 マルチキャストアドレスの他の具体例を示す図である。 階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第1の図である。 階層構造が変化した場合の映像データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するための第2の図である。 マルチキャストテーブル160Aのさらに他の具体例を示す図である。 データをマルチキャストする実施の形態5における方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態6による無線ネットワークの構成を示す概念図である。 図74に示す無線装置1Eの構成を示す概略図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態6における方法を説明するための第1の図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態6における方法を説明するための第2の図である。 映像データをマルチキャストする実施の形態6における方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1〜12,1A〜12A,1B〜12B,1C〜12C,1D〜12D,1E〜12E 無線装置、100,100A,100B,100C,100D,100E 無線ネットワーク、110 アンテナ、120 インターフェース、130,130A,130B,130C,130D,130E 通信手段、140 ルーティングテーブル、150 マルチキャストトランクテーブル、160 マルチキャストルーティングテーブル、160A マルチキャストテーブル、170 タイマー。

Claims (18)

  1. 第n+1(nは正の整数)階層に属する無線装置が第n階層に属する1個の無線装置と直接無線通信を行なうように構築された階層構造からなる無線ネットワークであって、
    データの提供元である第1の無線装置と、
    前記第1の無線装置と前記データを共有する第2の無線装置と、
    前記データの提供を受ける第3の無線装置とを備え、
    前記第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置は、前記第3の無線装置からの前記データの送信要求に応じて、前記階層構造を利用した経路を介して前記データを前記第3の無線装置へ送信する、無線ネットワーク。
  2. 前記第2の無線装置は、前記第1の無線装置が属する階層よりも上位の階層に属し、
    前記第1の無線装置は、前記第2の無線装置との間で前記データを共有するための幹経路を前記階層構造を利用して形成するとともに、その形成した幹経路を介して前記データを前記第2の無線装置と共有する、請求項1に記載の無線ネットワーク。
  3. 前記第2の無線装置は、
    前記階層構造の最上位に配置された第4の無線装置と、
    前記階層構造において前記第1の無線装置から前記第4の無線装置へ到る経路上に配置されたm(mは正の整数)個の第5の無線装置とを含み、
    前記第1の無線装置は、前記第4の無線装置および前記m個の第5の無線装置との間に前記階層構造を利用した経路である幹経路を形成するとともに、その形成した幹経路を介して前記データを前記第4の無線装置および前記m個の第5の無線装置と共有し、
    前記第1の無線装置、前記第4の無線装置および前記m個の第5の無線装置のいずれかの無線装置は、前記第3の無線装置からの前記データの送信要求に応じて、前記階層構造を利用した経路を介して前記データを前記第3の無線装置へ送信する、請求項2に記載の無線ネットワーク。
  4. 前記第1の無線装置は、前記幹経路が形成されると、前記第3の無線装置が前記送信要求を送信する前に、前記データを前記第4の無線装置および前記m個の第5の無線装置と共有する、請求項3に記載の無線ネットワーク。
  5. 前記第1の無線装置は、前記第3の無線装置が前記送信要求を送信する前に前記幹経路を形成するとともに、前記第3の無線装置から前記送信要求を受信すると、前記データを前記第4の無線装置および前記m個の第5の無線装置と共有する、請求項3に記載の無線ネットワーク。
  6. 前記第1の無線装置および前記m個の第5の無線装置の各々は、前記幹経路が形成されていることを確認するための第1の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信し、
    前記m個の第5の無線装置の各々は、自己が属する階層よりも下位の階層に属する前記第1または第5の無線装置から前記第1の制御メッセージを受信すると、前記第1の制御メッセージの受信時に構築されている前記階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する前記第5の無線装置または前記第4の無線装置へ前記第1の制御メッセージをユニキャストによって送信する、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の無線ネットワーク。
  7. 前記第1および第2の無線装置のいずれかと前記第3の無線装置との間に配置され、前記第1および第2の無線装置のいずれかから前記第3の無線装置へ到る経路であるデータ送信経路を前記階層構造における経路を利用して形成するk(kは正の整数)個の第6の無線装置をさらに備え、
    前記第3の無線装置および前記k個の第6の無線装置の各々は、前記データ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線ネットワーク。
  8. 前記k個の第6の無線装置の各々は、自己が属する階層よりも下位の階層に属する前記第3または第6の無線装置から前記第2の制御メッセージを受信すると、前記第2の制御メッセージの受信時に構築されている前記階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する前記第1の無線装置、前記第2の無線装置および前記第6の無線装置へ前記第2の制御メッセージをユニキャストによって送信する、請求項7に記載の無線ネットワーク。
  9. 前記第1および第2の無線装置のいずれかと前記第3の無線装置との間に配置され、前記第1および第2の無線装置のいずれかから前記第3の無線装置へ到る経路であるデータ送信経路を前記階層構造における経路を利用して形成するk(kは正の整数)個の第6の無線装置をさらに備え、
    前記第3の無線装置および前記k個の第6の無線装置の各々は、自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置が変わると、前記データ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって送信する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線ネットワーク。
  10. 前記第2の無線装置は、前記データの提供を受ける第4の無線装置へ前記データを送信する経路上に配置されたj(jは正の整数)個の第5の無線装置からなり、
    前記j個の第5の無線装置の各々は、前記第4の無線装置または前記第4の無線装置側に配置された第5の無線装置から受信した制御メッセージを自己よりも上位の階層に属する第5の無線装置または前記第1の無線装置を宛先とするときの次に送信すべき無線装置へユニキャストする、請求項1に記載の無線ネットワーク。
  11. 第n+1(nは正の整数)階層に属する無線装置が第n階層に属する1個の無線装置と直接無線通信を行なうように構築された階層構造からなる無線ネットワークにおける無線通信方法であって、
    データの提供元である第1の無線装置が、第2の無線装置との間で前記データを共有するための経路を前記階層構造における経路を利用して形成する第1のステップと、
    前記第1の無線装置が、前記第2の無線装置との間で前記データを共有する第2のステップと、
    前記第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が、前記データの送信要求を前記階層構造における経路を利用して第3の無線装置から受信する第3のステップと、
    前記第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が、前記送信要求の受信に応じて、前記データを前記階層構造における経路を利用して前記第3の無線装置へ送信する第4のステップとを備える無線通信方法。
  12. 前記第1の無線装置は、前記第1のステップにおいて自己が属する階層よりも上位の階層に属する前記第2の無線装置との間で前記データを共有するための幹経路が形成されると、前記第2のステップにおいて、前記第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が前記送信要求を受信する前に前記データを前記第2の無線装置との間で共有する、請求項11に記載の無線通信方法。
  13. 前記第1の無線装置は、前記第1のステップにおいて自己が属する階層よりも上位の階層に属する前記第2の無線装置との間で前記データを共有するための幹経路が形成され、かつ、前記第3のステップにおいて前記第1および第2の無線装置のいずれかの無線装置が前記送信要求を受信すると、前記第2のステップにおいて前記データを前記第2の無線装置との間で共有する、請求項11に記載の無線通信方法。
  14. 前記第2の無線装置は、
    前記階層構造の最上位に配置された第4の無線装置と、
    前記階層構造において前記第1の無線装置から前記第4の無線装置へ到る経路上に配置されたm(mは正の整数)個の第5の無線装置とを含み、
    前記無線通信方法は、
    前記第1の無線装置および前記m個の第5の無線装置の各々が、前記幹経路が形成されていることを確認するための第1の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する第5のステップと、
    前記m個の第5の無線装置の各々が、自己が属する階層よりも下位の階層に属する前記第1または第5の無線装置から前記第1の制御メッセージを受信すると、前記第1の制御メッセージの受信時に構築されている前記階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する前記第5の無線装置または前記第4の無線装置へ前記第1の制御メッセージをユニキャストによって送信する第6のステップとをさらに備える、請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の無線通信方法。
  15. 前記第1および第2の無線装置のいずれかと前記第3の無線装置との間に配置されたk(kは正の整数)個の第6の無線装置、および前記第3の無線装置の各々が、前記データを前記第3の無線装置へ送信するためのデータ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって定期的に送信する第7のステップをさらに備える、請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の無線通信方法。
  16. 前記k個の第6の無線装置の各々は、前記第7のステップにおいて、自己が属する階層よりも下位の階層に属する前記第3または第6の無線装置から前記第2の制御メッセージを受信すると、前記第2の制御メッセージの受信時に構築されている前記階層構造における経路を用いて自己が属する階層よりも上位の階層に属する前記第1の無線装置、前記第2の無線装置および前記第6の無線装置へ前記第2の制御メッセージをユニキャストによって送信する、請求項15に記載の無線通信方法。
  17. 前記第1および第2の無線装置のいずれかと前記第3の無線装置との間に配置されたk(kは正の整数)個の第6の無線装置、および前記第3の無線装置の各々が、自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置が変わると、前記データを前記第3の無線装置へ送信するためのデータ送信経路が形成されていることを確認するための第2の制御メッセージを自己が属する階層よりも上位の階層に属する無線装置へユニキャストによって送信する第7のステップをさらに備える、請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の無線通信方法。
  18. 前記第2の無線装置は、前記データの提供を受ける第4の無線装置へ前記データを送信する経路上に配置されたj(jは正の整数)個の第5の無線装置からなり、
    前記無線通信方法の前記第1のステップは、
    前記第4の無線装置が制御メッセージを自己よりも上位の階層に属する第5の無線装置へユニキャストする第1のサブステップと、
    前記j個の第5の無線装置の各々が、前記第4の無線装置または前記第4の無線装置側に配置された第5の無線装置から受信した制御メッセージを自己よりも上位の階層に属する第5の無線装置または前記第1の無線装置を宛先とするときの次に送信すべき無線装置へユニキャストする第2のサブステップとを含む、請求項11に記載の無線通信方法。
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