JP2009204513A - 岩石の利用可否判定方法 - Google Patents

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【課題】掘削された岩石におけるダム用コンクリートの骨材としての利用可否を簡易に判定することができる利用可否判定方法を提供する。
【解決手段】この利用可否判定方法は、岩石の掘削の難易度に基づいて、所定の難易度以上の岩石を合格品とし、それ以外の岩石を、骨材として利用不可能であると判定する第1選別工程S101と、第1選別工程S101で合格品とされた岩石の圧縮強度を測定し、所定の強度閾値以上の岩石を合格品とし、それ以外の岩石を、骨材として利用不可能であると判定する第2選別工程S102と、第2選別工程S102で合格品とされた岩石のうち所定の粒径以上の岩石を、骨材として利用可能であると判定し、それ以外の岩石を、骨材として利用不可能であると判定する第3選別工程S103と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、掘削された岩石が、ダム用コンクリートの骨材として利用可能であるか否かを判定する岩石の利用可否判定方法に関するものである。
従来から建設分野においてコンクリートを用いる場合、粒径ごとに選別され、かつ耐久性を有した骨材を使用して製造されたコンクリートを、レディーミクストコンクリート工場から購入して使用する場合が多い。ところが、ダムの建設においては、大量のコンクリートが必要であるため、コンクリート製造設備を自ら設置し、ダム用コンクリートを製造して使用することが多い。そのような場合には、ダム用コンクリートの骨材多くは、ダム建設現場に近い原石山から岩石を掘削し、骨材製造プラントで適度な粒径に加工して用いる。
この場合、当然ながら、原石山から掘削される岩石のすべてが、ダム用コンクリートの骨材として利用可能な耐久性を備えているとは限らないので、事前調査から作成された岩質区分図及び岩級区分図に基づいて、現場技術員や地質コンサルタント等による岩石の判定が行われる。そして、掘削した岩石の中から、耐久性の規格要求を確実に満足すると見られる岩石のみを骨材として採用するといった手法が一般的であった。なお、掘削する岩盤を判定する技術としては、例えば、下記特許文献1に開示された技術が知られている。この手法では、必要な耐久性を確実に備えているもののみが骨材として選択されているので、月1回程度の頻度で骨材の耐久性試験を事後的に行えば、骨材の品質管理としては十分であった。
特開2000−345793号公報
しかしながら、上記の方法によれば、掘削した岩石のうち、確実に利用可能と言えるもの以外はすべて処分せざるを得ないので、必要な処分用地も大きく、また無駄な掘削も多くなり、工事コスト低減の観点からは好ましくない。この従来の方法において処分されていた岩石の中にも、必要な耐久性を備えているものがあり得るが、前述のように月1回程度の耐久性試験を行う運用下では耐久性が保証されず、骨材として採用することは難しい。従って、コスト低減の観点からも、掘削した岩石を骨材として有効に利用すべく、岩石の利用可否を簡易に判定できることが求められる。
そこで、本発明は、掘削された岩石におけるダム用コンクリートの骨材としての利用可否を簡易に判定することができる利用可否判定方法を提供することを目的とする。
本発明の利用可否判定方法は、掘削された岩石が、ダム用コンクリートの骨材として利用可能であるか否かを判定する岩石の利用可否判定方法であって、岩石の掘削の難易度に基づいて、所定の難易度以上の岩石を合格品とし、それ以外の岩石を、骨材として利用不可能であると判定する第1選別工程と、第1選別工程で合格品とされた岩石の圧縮強度を測定し、所定の強度閾値以上の岩石を合格品とし、それ以外の岩石を、骨材として利用不可能であると判定する第2選別工程と、第2選別工程で合格品とされた岩石のうち所定の粒径以上の岩石を、骨材として利用可能であると判定し、それ以外の岩石を、骨材として利用不可能であると判定する第3選別工程と、を備えたことを特徴とする。
この利用可否判定方法によれば、岩石選別工程において、第1選別工程で所定以上の掘削難易度を持つ岩石が選別され、更に第2選別工程で所定以上の圧縮強度を持つ岩石が選別され、更に第3選別工程で所定粒径以上の岩石が選別される。そして、上記のような岩石選別工程で選別された岩石が利用可能と判定される。上記第1〜第3選別工程では簡易な試験方法が用いられるので、この判定方法は掘削現場で簡易に実行することができる。
従って、従来であれば廃棄されていた品質不明確な岩石も、掘削現場でリアルタイムに岩石の利用可否を判定することで、一部は利用可能とされるので、掘削された岩石の利用率を向上させることができる。その結果、無駄な掘削が避けられ、掘削量及び岩石処分量が低減され、工事コストの低減を図ることができる。また、この判定方法では、上記3つの条件で利用可能性を判定するので、耐久性不足の岩石が、利用可能とされる岩石に混入する可能性が低く、骨材の品質を確保することができる。
また、本発明の利用可否判定方法は、掘削された複数の岩石の圧縮強度と吸水率とを測定し、岩石の圧縮強度と吸水率との相関関係を得る相関関係取得工程と、相関関係取得工程で得られた相関関係に基づいて、骨材として要求される吸水率の基準に対応する圧縮強度を、第2選別工程における強度閾値として定める閾値設定工程と、を更に備えることとしてもよい。
この場合、第2選別工程においては、骨材として要求される吸水率を満足しているか否かを、比較的測定容易な圧縮強度を測定することにより調べることができる。また、上記相関関係取得工程によれば、掘削された複数の岩石の圧縮強度と吸水率とを測定し両者の相関関係を得るので、当該掘削現場に特有の相関関係を得ることができる。従って、当該掘削現場に特有の正確な強度閾値を設定することができ、正確な岩石の利用可否判定が可能となる。
具体的には、第2選別工程では、岩石の点載荷試験によって岩石の一軸圧縮強度を測定することとしてもよい。また、第1選別工程では、岩石の目視検査と岩検ハンマーによる岩石の打音検査とによって岩石の掘削の難易度を判定することとしてもよい。また、第3選別工程では、振動篩装置を用いて所定の粒径以上の岩石を選別することとしてもよい。
また、本発明の利用可否判定方法は、第2選別工程において合格品とされた岩石の吸水率を測定する吸水率測定工程と、吸水率測定工程で測定された岩石の吸水率と、第2選別工程で測定された当該岩石の圧縮強度との関係に基づいて、第2選別工程における強度閾値を更新する閾値更新工程と、を更に備えることとしてもよい。この場合、閾値を随時更新することにより、第2選別工程において、要求される岩石の吸水率により正確に対応した岩石の選別が可能となる。
また、本発明の利用可否判定方法は、第3選別工程において骨材として利用可能であると判定された岩石の圧縮強度と吸水率とを測定する品質測定工程と、品質測定工程で測定された岩石の圧縮強度と吸水率との関係に基づいて、第2選別工程における強度閾値を更新する他の閾値更新工程と、を更に備えることとしてもよい。この場合、閾値を随時更新することにより、第2選別工程において、要求される岩石の吸水率により正確に対応した岩石の選別が可能となる。
本発明の利用可否判定方法によれば、掘削された岩石におけるダム用コンクリートの骨材としての利用可否を簡易に判定することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る利用可否判定方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1にフローを示す利用可否判定方法は、原石山から掘削された岩石が、ダム用コンクリートの骨材として必要な特性を備えているか否か、すなわちダム用コンクリートの骨材として利用可能であるか否かを判定するための判定方法である。通常、原石山の岩石の一部には、バックホウのバケットでは掘削不可能で、ブレーカや発破によって掘削せざるを得ない程度に非常に硬いものがある。このようなブレーカや発破によって掘削される岩石は、十分な耐久性を備えていることが明らかであるので、所定粒径未満のものを篩い落とした後、ダム用コンクリートの骨材として利用可能なものとされる。同様に、スプリッタやロードヘッダを用いて掘削される岩石も、十分な耐久性を備えているものとして、ダム用コンクリートの骨材として利用可能なものとされる。
一方、上記のような明らかに良質な岩石以外の品質不明確な岩石については、図1に示す利用可否判定方法が適用され、ダム用コンクリートの骨材として利用可能であるか否かが判断される。
図1に示す利用可否判定方法は、バックホウのバケット、ブルドーザの排土板、又はリッパ工法(表土、軟岩)等により掘削可能な程度の硬さの岩石を対象とする。この利用可否判定方法は、岩石を選別するための第1選別工程(S101)、第2選別工程(S102)、及び第3選別工程(S103)といった3つの選別工程を備えている。そして、掘削された岩石のうち、上記第1〜第3選別工程の各条件すべてを満足した岩石を、骨材として利用可能であると判定し(S111)、それ以外の岩石を骨材として利用不可能であると判定する(S112)。
以下、上記第1〜第3選別工程の詳細について、各々説明する。
(第1選別工程)
第1選別工程(S101)では、岩級区分及び岩質区分を考慮しつつ、岩石の掘削の難易度に基づき、所定の基準以上に掘削困難である岩石のみを選別する。この選別は、掘削が困難であるほど岩石の耐久性が高く、ダム用コンクリートの骨材に適しているとの知見に基づくものである。
岩石の掘削の難易度の判定は、岩石の目視検査と岩検ハンマーによる岩石の打音検査とを用いて、以下のように行う。
まず、岩石の目視検査を行い、下表1に従って岩石の「割れ目間隔の区分」を判定すると共に、下表2に従って岩石の「割れ目状態の区分」を判定する。
Figure 2009204513


Figure 2009204513

次に、岩検ハンマーによる岩石の打音検査を行い、下表3に従って、「岩石の硬さ区分」を判定する。
Figure 2009204513

続いて、判定された岩石の割れ目間隔の区分(I〜IV)、割れ目状態の区分(a〜d)、及び硬さ区分(AA〜D)を、下表4に当てはめて、当該岩石の岩級区分(B、C、C、C、D)を決定する。例えば、割れ目間隔の区分が”I”であり、割れ目状態の区分が”b”であり、硬さ区分が”A”であると判定された岩石は、下表4に当てはめて、岩級区分”C”に分類される。
Figure 2009204513

そして、岩級区分”B”、”C”、”C”に分類された岩石を「掘削困難」であると判定し、岩級区分”C”、”D”に分類された岩石を「掘削容易」であると判定する。なお、上表1〜4は、文献「加藤勉,林日出喜,山本力:浦山ダムの基礎岩盤の分類と強度評価,ダム技術,No.27,pp93〜94,1988」に記載されている表から引用したものである。
上述の検査により、掘削困難と判定された岩石は、合格品として後述の第2選別工程(S102)に送られる。一方、打音検査により、掘削容易と判定された岩石は、不合格品とされ、骨材として利用不可能と判定(S112)される。なお、この第1選別工程では、掘削された岩石について全数検査を行うことが好ましい。
(第2選別工程)
第2選別工程(S102)では、上記第1選別工程で合格品とされた岩石について、一軸圧縮強度が測定され、所定の強度閾値以上の一軸圧縮強度をもつ岩石のみを更に選別する。この選別は、ダム用コンクリートの骨材に要求される特性として、吸水率3%以下との条件が「コンクリート標準示方書[ダムコンクリート編]」、及びJIS A 5005の「コンクリート用砕石及び砕砂」で定められていることに対応するものである。ここで、岩石の吸水率の測定には時間がかかるので、掘削現場でリアルタイムに岩石の吸水率を知ることは困難である。そこで、岩石の吸水率が、その岩石の一軸圧縮強度との間に負の相関関係を持つことに着目すれば、岩石の吸水率3%以下という条件は、岩石の一軸圧縮強度が所定の値以上であるという条件に置き換えることができる。この知見に基づき、この第2選別工程では、掘削現場でも比較的容易に実行可能である点載荷試験を行うことで、岩石の一軸圧縮強度を測定することとしている。
具体的には、図2に示すような点載荷試験機21を用いて岩石の一軸圧縮強度を測定する。上記点載荷試験機21は、測定対象の岩石Rを挟み込む上盤23及び下盤25と、上盤23を加圧する加圧部27と、加圧部27による圧力を示す圧力計29とを備えている。上盤23には下面から突出する突起部23aが設けられ、下盤25には上面から突出する突起部25aが設けられている。このような構成の点載荷試験機21としては、例えば、手動式の油圧ジャッキが用いられる。この点載荷試験機21では、突起部23aと突起部25aとで岩石Rが挟まれ、加圧部27により上盤23に圧力が加えられる。そして、岩石Rが破断した時に圧力計で最大荷重が読み取られ、この最大荷重値により岩石Rの一軸圧縮強度が求められる。なお、この点載荷試験は、上記第1選別工程で選別された岩石についての全数検査ではなく、地層や岩質を参考にしながら岩石をサンプリングし抜き取り検査として行う。
岩石の一軸圧縮強度は、吸水率とは異なり、このような簡易な装置によって掘削現場でもリアルタイムで測定可能である。また、このような一軸圧縮強度測定は、粒径が小さい岩石(例えば粒径40mm未満)には適用が困難であるが、この利用可否判定方法にあっては、ダム建設に用いられる大粒径の岩石(例えば粒径50mm以上)を対象としているので、一軸圧縮強度測定を特に好適に用いることができる。
第2選別工程では、測定された一軸圧縮強度が、所定の強度閾値以上である岩石が合格品として選別され、岩石仮置ヤードにストックされた後、後述の第3選別工程(S103)に送られる。また、一軸圧縮強度が上記強度閾値未満の岩石は、骨材として利用不可能と判定(S112)される。
ここで、上記の強度閾値は、事前の試験により予め設定されている。以下、この強度閾値の設定の仕方について説明する。
前述したような岩石の吸水率と一軸圧縮強度との相関関係は、岩石の岩質により異なるので、岩石の掘削を行う原石山ごとに上記相関関係を求め、原石山に特有の強度閾値を設定する必要がある。そこで、図3に示すように、この第2選別工程に先立って、掘削を行う原石山から多数の岩石を予め掘削・採取し(S302)、それぞれの岩石について、吸水率と一軸圧縮強度とを測定する(S304:相関関係取得工程)。吸水率の測定には、例えば、JIS A 1110で定められた「粗骨材の密度及び吸水率試験方法」を用いることができる。また、一軸圧縮強度の測定には、前述の点載荷試験機21(図2)を用いることができる。
このように、多数の岩石についての測定値を得ることで、当該原石山における岩石の吸水率と一軸圧縮強度との相関関係を得ることができる(S306:相関関係取得工程)。ここでは、図4に例示するような相関関係のグラフが得られる。この図中の白丸印、黒丸印、白三角印、及び黒三角印は、多数の岩石についての測定値をそれぞれプロットしたものであり、吸水率と一軸圧縮強度との相関関係は、図中の2曲線で挟まれた範囲で示される。そして、この図4の相関関係の例によれば、吸水率3%以下の条件は、図中の上側の曲線から、一軸圧縮強度が約2000kgf/cm以上という条件に置き換えられることが判る。従ってこの例の場合、上記強度閾値は、2000kgf/cm(196MPa)に設定される(S308:閾値設定工程)。
また、設定された上記強度閾値は、適宜更新されていく。具体的には、図5に示すように、上記第2選別工程で合格品とされた岩石について、事後的に吸水率が測定される(S502:吸水率測定工程)。そして、当該岩石の吸水率の測定値と、既に第2選別工程で測定されている当該岩石の一軸圧力強度の測定値を、既に作成されている図4の相関関係に反映させて、この相関関係のグラフを更新する(S504)。そして、設定されている上記強度閾値を、更新された相関関係グラフに基づいて更新する(S506:閾値更新工程)。
このように多数の測定値を蓄積していき、上記相関関係をより高精度に更新していくことにより、第2選別工程において、基準の吸水率により正確に対応した岩石の選別が可能となる。また、上記相関関係の信頼性が向上するので、強度閾値を小さい値とすることができるようになる。その結果、第2選別工程においてより多くの岩石が選別されることとなり、廃棄される岩石をより低減することができる。
(第3選別工程)
図1に示す第3選別工程(S103)では、上記第2選別工程で合格品とされた岩石のうち、粒径50mm以上のものを更に選別する。この選別は、例えば、表土などの不純物や岩石の微細分といったような相対的に強度や耐久性が劣る成分を除去するためのものである。具体的には、図6に示すように櫛歯フィルタをもつグリズリーフィーダ(振動篩装置)31に、上記第2選別工程で選別された岩石の全部を投入し、粒径50mm未満のものを篩い落とす。そして、選別された粒径50mm以上の岩石は、ダム用コンクリートの骨材として利用可能であると判定(S111)され、粒径50mm未満のものは、利用不可能であると判定(S112)される。
以上のような第1〜第3選別工程を経て、骨材として利用可能であると判定(S111)された岩石は、その後、骨材プラントにおいて適度な粒径に加工され、ダム用コンクリートの骨材とされる。一方、骨材として利用不可能であると判定(S112)された岩石は、廃棄処分される。
更に、図7に示すように、骨材プラントでは、骨材に加工された岩石について、月1回程度の頻度で規定された日常管理試験が行われ、骨材品質の確認が行われる。この管理試験では、骨材(加工された岩石)の吸水率が測定される(S702:品質測定工程)。更に、この管理試験に合わせて当該骨材の点載荷試験を行い一軸圧縮強度を測定する(S704:品質測定工程)。このように得られた吸水率と一軸圧縮強度との測定値を、既に作成されている図4の相関関係に反映させて、この相関関係のグラフを更新する(S706)。そして、設定されている上記強度閾値を、更新された相関関係グラフに基づいて更新する(S708:他の閾値更新工程)。
このように多数の測定値を蓄積していき、上記相関関係をより高精度に更新していくことにより、第2選別工程において、基準の吸水率により正確に対応した岩石の選別が可能となる。また、上記相関関係の信頼性が向上するので、強度閾値を小さい値とすることができるようになる。その結果、第2選別工程においてより多くの岩石が選別されることとなり、廃棄される岩石をより低減することができる。なお、図4中の×印で示したデータは、日常管理試験における測定値をプロットしたものである。
以上説明したように、上記第1〜第3選別工程ではそれぞれ簡易な試験方法が用いられるので、この利用可否判定方法は、掘削現場で簡易に実行することができる。
従来であれば、掘削した岩石のうち、十分な耐久性を備えることが明らかなもののみをダム用コンクリートの骨材として利用可能とし、残りの品質不明確な岩石は廃棄していた。これに対し、上記利用可否判定方法によれば、上記品質不明確な岩石の利用可否を、掘削現場でリアルタイムに判定することができる。従って、従来廃棄されていた品質不明確な岩石の一部は利用可能とされるので、掘削された岩石の利用率を向上させることができる。その結果、無駄な掘削が避けられ、掘削量及び岩石処分量が低減され、工事コストの低減を図ることができる。また、この判定方法では、上記3つの条件で岩石の利用可能性を判定するので、耐久性不足の岩石が、利用可能とされる岩石に混入する可能性が低く、骨材の品質を確保することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、第2選別工程における上記の点載荷試験機21は、圧縮強度の測定装置の一例を示すものであり、他の構成の測定装置を用いてもよい。また、第3選別工程における振動篩装置31による選別も、粒径による岩石の選別の一例であり、粒径による他の選別手法を用いてもよい。また、第3選別工程においては粒径50mm以上の岩石を選別しているが、この粒径は適宜変更されもよい。
本発明に係る利用可否判定方法の実施形態を示すフローチャートである。 第2選別工程における点載荷試験を示す図である。 強度閾値を設定する処理を示すフローチャートである。 岩石の吸水率と一軸圧縮強度との相関関係を示す図である。 強度閾値を更新する処理を示すフローチャートである。 第3選別工程で用いる振動篩装置を示す斜視図である。 強度閾値を更新する他の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
21…点載荷試験機、31…振動篩装置、R…岩石、S101…第1選別工程、S102…第2選別工程、S103…第3選別工程、S306…相関関係取得工程、S308…閾値設定工程、S502…吸水率測定工程、S506…閾値更新工程、S704…品質測定工程、S708…他の閾値更新工程。

Claims (7)

  1. 掘削された岩石が、ダム用コンクリートの骨材として利用可能であるか否かを判定する岩石の利用可否判定方法であって、
    前記岩石の掘削の難易度に基づいて、所定の難易度以上の前記岩石を合格品とし、それ以外の前記岩石を、前記骨材として利用不可能であると判定する第1選別工程と、
    前記第1選別工程で合格品とされた前記岩石の圧縮強度を測定し、所定の強度閾値以上の前記岩石を合格品とし、それ以外の前記岩石を、前記骨材として利用不可能であると判定する第2選別工程と、
    前記第2選別工程で合格品とされた前記岩石のうち所定の粒径以上の前記岩石を、前記骨材として利用可能であると判定し、それ以外の前記岩石を、前記骨材として利用不可能であると判定する第3選別工程と、を備えたことを特徴とする岩石の利用可否判定方法。
  2. 掘削された複数の前記岩石の圧縮強度と吸水率とを測定し、前記岩石の圧縮強度と吸水率との相関関係を得る相関関係取得工程と、
    前記相関関係取得工程で得られた前記相関関係に基づいて、前記骨材として要求される吸水率の基準に対応する圧縮強度を、前記第2選別工程における前記強度閾値として定める閾値設定工程と、を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の岩石の利用可否判定方法。
  3. 前記第2選別工程では、
    前記岩石の点載荷試験によって前記岩石の一軸圧縮強度を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載の岩石の利用可否判定方法。
  4. 前記第1選別工程では、
    前記岩石の目視検査と岩検ハンマーによる前記岩石の打音検査とによって前記岩石の掘削の難易度を判定することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の岩石の利用可否判定方法。
  5. 前記第3選別工程では、
    振動篩装置を用いて前記所定の粒径以上の岩石を選別することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の岩石の利用可否判定方法。
  6. 前記第2選別工程において合格品とされた前記岩石の吸水率を測定する吸水率測定工程と、
    前記吸水率測定工程で測定された前記岩石の吸水率と、前記第2選別工程で測定された当該岩石の圧縮強度との関係に基づいて、前記第2選別工程における前記強度閾値を更新する閾値更新工程と、を更に備えることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の岩石の利用可否判定方法。
  7. 前記第3選別工程において前記骨材として利用可能であると判定された前記岩石の圧縮強度と吸水率とを測定する品質測定工程と、
    前記品質測定工程で測定された前記岩石の圧縮強度と吸水率との関係に基づいて、前記第2選別工程における前記強度閾値を更新する他の閾値更新工程と、を更に備えることを特徴とする請求項2〜6の何れか1項に記載の岩石の利用可否判定方法。
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