JP2009195776A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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博敏 石丸
Toru Miyasaka
徹 宮坂
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Abstract

【課題】粒子混合インクに含まれる微小粒子の表面修飾を損傷することなく、且つ単純な装置構成で正確にインク粘度を測定し、インク粘度が増大した場合には、適正なインク粘度に調整可能なインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
【解決手段】制御部219は、粒子混合インクが供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203に送液される第1の流路604における粒子混合インクの流量変化を、供給タンク202と循環タンク203に備わる第1液面センサ220及び第2液面センサ221が検出する液面の高さに基づいて算出する。さらに、算出した流量変化に基づいて、粒子混合インクのインク粘度を算出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、溶媒と微小粒子を混合した液体(粒子混合インク)を液滴として吐出し、塗布対象への粒子混合インクの塗布を目的としたインクジェット記録装置に関し、特にインクジェット記録ヘッドから、粒子混合インクを安定して吐出できるインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット記録装置は、情報処理システムの出力手段として利用されている。インクジェット記録装置は、微小な液滴(インク)をインクジェット記録ヘッドのヘッドノズルから吐出させて塗布対象にインクを塗布し、文字や図形等の記録を行うもので、高精度な画像が記録できるという特徴がある。
さらには、多色のインクを使用することによってカラー画像の印刷も可能であり、インクジェット記録装置の小型化や画像の高解像度化も容易であることより、パーソナル向けの記録装置として非常に多くのインクジェット記録装置が市場に出回っている。
加えて、最近は、例えば各種基板上に導電膜配線を印刷したり、ディスプレイ用のカラーフィルタを印刷する産業用のインクジェット記録装置の数も増加している。
このような産業用のインクジェット記録装置は、インクジェット記録ヘッドの上方にインクを貯蔵する供給タンクを配置し、インクジェット記録ヘッドの内部に並ぶ微小なインク室に適切な圧力でインクを供給する。
すなわち、インク室内の圧力を大気圧に対して数百Paの負圧に減圧し、インク室内のインクに瞬間的な高圧力をその負圧に対して印加し、インク室壁面に設けられた微小な小孔(オリフィス)を介してヘッドノズルから塗布対象に向けてインクを吐出する。
また、高速で多量のインク吐出を必要とする産業用のインクジェット記録装置では、その使用目的と用途から、より高精度かつ高安定な吐出動作が要求される。そして、インク吐出動作時における高い精度、及び安定性を得るためには、インク室壁面に設けられるオリフィスにおける液面形状(メニスカス)を適正に保持することが必要である。ここでいう適正な形状とは、メニスカスがオリフィス(ヘッドノズル)内側に若干凹んだ凹面状となる状態である。このように適正なメニスカスを形成するための方法として、例えばインクジェット記録ヘッドに接続された供給タンクにエアポンプなどの圧力制御手段を設け、供給タンク内の圧力を制御する方法が一般的である。
しかしながら前記した方法の場合、エアポンプなどによって供給タンク内を圧力制御するため、供給タンク内のインクがエアポンプから供給される大気と接触し、かつ、数百Paという、大気圧に対する負圧の状態が長時間続くため、インクの溶媒が蒸発しやすく経時的にインク粘度が増大する。そして、使用するインクのインク粘度が増大すると、インク吐出性能(インク吐出量、吐出速度、ふらつき、着弾位置)が悪化し、画像品位が低下するという問題があった。
このような問題を解決する方法として、例えば特許文献1には、インクジェット記録ヘッドに供給されるインクのインク粘度を測定し、インク粘度が増大した場合は、粘度調整剤を注入する技術が開示されている。また、例えば特許文献2には、小型で且つ安価、しかも測定時間が短く且つ高精度なインク粘度測定方法が開示されている。さらに、例えば特許文献3には、インク粘度の変化に対応して液滴の吐出制御を行う吐出駆動方法が開示されている。
特開2006−88398号公報(段落0018〜段落0020、図3参照) 特開2003−63032号公報(段落0021、図1参照) 特開2004−299097号公報(段落0019〜段落0020、図1参照)
しかしながら、例えば液晶パネルのガラス基板に、スペーサとなるビーズを塗布する装置としてインクジェット記録装置を使用する場合、使用するインクは、直径が数μmの微小粒子(ビーズ)が混合される粒子混合インクとなる。さらに、ガラス基板に効率よく微小粒子を付着させるため、微小粒子の表面には数十nmの厚みで接着剤が表面修飾されている。
そのため、例えば特許文献1〜特許文献3に記載される従来技術を適用した場合、微小粒子の壁面付着による流路閉塞、粘度計自体への微小粒子の付着、表面修飾された微小粒子の損傷などが問題となる。
例えば特許文献1に開示されるインクジェットプリントシステムは、インク粘度を測定するために、インク保持容器内のインク中に直接粘度計を設置する必要がある。このような構成の場合、接着剤が表面修飾された微小粒子を含む粒子混合インクを使用すると、粒子混合インクの微小粒子が粘度計壁面に付着し、正確な粘度測定が困難になる可能性がある。さらに粘度計などの装置構成部品が増えるとともに、定期的な粘度計のメンテナンスが必要となり工数が増えるという問題点がある。
また、特許文献1に開示される技術は、流量測定を1箇所のみで実施しているため、流量が変化した場合、異常として検出するべきインク粘度の変化による流量の変化か、配管の流路抵抗の増大による流量の変化かの判断が困難であるという問題点がある。
また、例えば特許文献2に開示される液体調整装置は、粘度測定装置を外部に設置しているため、装置構成が複雑かつ大型になる。さらに、インク粘度を測定するためにシリンダとプランジャの隙間にインクを導入することから、インク粘度の測定の際にインクに対して摩擦が生じる。前記のとおり、産業用インクジェット記録装置で使用する粒子混合インクの中には、直径が数μm程度の微小粒子(例えばプラスチック粒子)が含まれており、さらに塗布対象への接着性を向上させるために、微小粒子に数十nmの厚さで接着剤を表面修飾している。このため、粘度測定で生じる摩擦によって表面修飾された接着剤が剥離するなど、微小粒子の表面修飾に悪影響を与えるという問題点がある。
また、例えば特許文献3に開示される技術に、粒子混合インクを使用する場合、粒子混合インクの中に設置される電極部に微小粒子が付着して、正確な粘度測定が困難になるという問題がある。さらに粒子混合インク中の微小粒子に超音波の伝播が妨害されることによる、粒子混合インクの微妙な粘度変化に対する充分な検討がなされていない。
また、粒子混合インクを基板上に塗布するインクジェット記録装置において、前記したインク粘度測定手段を搭載した場合、微小粒子の付着による粘度計の詰まり、粘度計の定期的な洗浄およびメンテナンスが必要であるという共通の問題点がある。
そこで本発明は、粒子混合インクに含まれる微小粒子の表面修飾を損傷することなく、且つ単純な装置構成で正確にインク粘度を測定し、インク粘度が増大した場合には、適正なインク粘度に調整可能なインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、インク流量に基づいてインク粘度を算出するインクジェット記録装置とした。
本発明によれば、粒子混合インクに含まれる微小粒子の表面修飾を損傷することなく、且つ単純な装置構成で正確にインク粘度を測定し、インク粘度が増大した場合には、適正なインク粘度に調整可能なインクジェット記録装置を提供できる。
《第1の実施形態》
以下、本発明を実施するための最良の形態について、適宜図を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す図である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、ステージ101と、ステージ101の上部をまたぐように配置される門型ガイドレール102を含んでなる。ステージ101の上には、門型ガイドレール102の備わる方向と略直角方向に摺動可能に移動テーブル103が備わり、門型ガイドレール102をくぐる方向104に摺動するように構成されている。インクジェットシステム(以下、IJシステムと称する)105は、門型ガイドレール102に摺動可能に設置され、ステージ101に備わる移動テーブル103の移動方向104と略直交するヘッド移動方向(109、110)に移動可能に構成されている。
IJシステム105に搭載されるインクジェット記録ヘッド(以下、IJヘッドと称する)106は、ステージ101の移動テーブル103上に配置される、インク塗布対象の、例えばガラス基板などの基板107に対して、数mmのギャップで近接するように設置される。
また、基板107に塗布されるインク(粒子混合インク)を貯蔵する供給タンク202、及び粒子混合インクを回収して一時的に貯蔵する循環タンク203は、IJヘッド106の上方に配置され、IJヘッド106と一体に、門型ガイドレール102をステージ101の移動方向104と略直交するヘッド移動方向109、110に摺動可能である。
なお、IJヘッド106、供給タンク202、及び循環タンク203を含んでインク供給循環システム2を形成する。
粒子混合インクを、塗布対象である基板107に塗布する塗布動作は、ステージ101に備わる移動テーブル103の上に基板107を固定配置し、IJヘッド106を粒子混合インク塗布を開始する位置へ移動した後に、移動テーブル103を移動方向104の方向に移動しながらIJヘッド106から粒子混合インクを吐出し、粒子混合インクを基板107に塗布する。
次にIJヘッド106を、次の塗布位置に、ヘッド移動方向109、110に沿って移動させる。このような動作を繰り返し、移動テーブル103上に固定配置された基板107に対して、面状に塗布動作を行う。
このように、移動テーブル103の移動、インク供給循環システム2の移動、及びIJヘッド106による粒子混合インクの、基板107に対する吐出を制御するため、インクジェット記録装置1にはインクジェット記録装置制御ユニット108が具備される。
インクジェット記録装置制御ユニット108は、例えば図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などを備えるコンピュータおよびプログラム、周辺回路などを含んで構成され、ROMに記憶されるプログラムによって制御される。
次に、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置1におけるインク供給循環システムについて説明する。
図2は、第1の実施形態に係るインク供給循環システムの構成を示す図である。図2に示すように、第1の実施形態に係るインク供給循環システム2は、IJヘッド106、IJヘッド106の図示しない内部流路における粒子混合インクの圧力を検出するIJヘッド圧力センサ201、粒子混合インクを貯蔵する供給タンク202と、粒子混合インクを一時的に貯蔵する循環タンク203、供給タンク202内の圧力を調整するエアポンプ204と供給タンク202を大気に開放する大気開放用電磁弁207、循環タンク203内の圧力を調整するエアポンプ205と循環タンク203を大気に開放する大気開放用電磁弁206、供給タンク202内の圧力を検出する圧力センサ208と、貯蔵される粒子混合インクの液面の高さを検出する第1液面センサ220、循環タンク203内の圧力を検出する圧力センサ209と、貯蔵される粒子混合インクの液面の高さを検出する第2液面センサ221、及び循環タンク203から供給タンク202へ粒子混合インクを送液するポンプ(第2の送液手段)212を含んでなる。
さらに供給タンク202及び循環タンク203には、粒子混合インクに含まれる微小粒子の沈殿を防止するためにインク攪拌器211が備わる。
インク攪拌器211は、例えば鉄などの磁性体からなる部材が、図示しない磁石等によって駆動され、供給タンク202及び循環タンク203内に貯蔵される粒子混合インクを攪拌し、微小粒子の沈殿を防止する。
そして、インク送液用配管Piは、粒子混合インクが供給タンク202、IJヘッド106、循環タンク203をこの順に接続して、粒子混合インクが供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203に送液される第1の流路604を形成し、循環タンク203と供給タンク202を直接に接続して、粒子混合インクが循環タンク203から供給タンク202に送液される第2の流路605を形成する。そして、第2の流路605には、粒子混合インクを循環タンク203から供給タンク202に送液するためのポンプ212が備わる。
IJヘッド106には、オリフィスで形成されるヘッドノズル106aが備わり、供給タンク202からインク送液用配管Piを介してIJヘッド106に供給される粒子混合インクは、ヘッドノズル106aから吐出し、塗布対象である基板107に塗布される。
また、供給タンク202に備わる第1液面センサ220、及び循環タンク203に備わる第2液面センサ221は、限定するものではないが、供給タンク202及び循環タンク203に貯蔵される粒子混合インクの液面の高さを非接触に検出できる構成が好適である。このように非接触に粒子混合インクの液面の高さを検出することで、粒子混合インクに含まれる微小粒子の付着による誤差の発生を抑制できる。
非接触に液面の高さを検出する液面センサは限定しないが、例えば超音波を使用するものがある。これは、液面に向けて超音波を発射し、液面からの反射波を検知するまでの時間や強さによって液面までの距離を測定して、液面の高さを検出できる。
供給タンク202とIJヘッド106を接続するインク送液用配管Piには電磁弁904aが備わってインク送液用配管Piを開閉できる。そして電磁弁904aによってインク送液用配管Piが閉塞されると、供給タンク202からIJヘッド106への粒子混合インクの送液が遮断される。
また、IJヘッド106と循環タンク203を接続するインク送液用配管Piには電磁弁904bが備わってインク送液用配管Piを開閉できる。そして電磁弁904bによってインク送液用配管Piが閉塞されると、IJヘッド106から循環タンク203への粒子混合インクの送液が遮断される。
そしてこの状態で、粒子混合インクが供給タンク202からIJヘッド106に送液されると、IJヘッド106に送液された粒子混合インクは、ヘッドノズル106aから吐出する。
さらにインク供給循環システム2には、インク粘度を調整するためのインク溶媒213a、214a、215aを貯蔵する溶媒タンク213、214、215が具備され、供給タンク202にインク溶媒213a、214a、215aを送り込むポンプ216、217、218を介して、溶媒タンク213、214、215と供給タンク202が接続されている。インク溶媒は、粒子混合インクを構成する溶媒であり、例えばエチレングリコール、イソプロピルアルコール、純水などである。
なお、図2には、3種類のインク溶媒を記載したが、これは限定するものではなく、使用する粒子混合インクに対応して、適宜備えればよい。
そしてインク供給循環システム2は、制御部219で制御される。制御部219は、前記したポンプ216、217、218、エアポンプ204、205、大気開放用電磁弁206、207、第1液面センサ220、第2液面センサ221、IJヘッド圧力センサ201等の制御対象と図示しない信号線を介して接続され、各制御対象を制御する。制御部219は、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108に備わる。
また、制御部219は、電磁弁904a、904bと図示しない信号線を介して接続され、電磁弁904a、904bの開閉を制御することで、供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203に粒子混合インクを送液したり、送液を遮断したりすることができる。
さらに、制御部219には記憶部219aが備わり、インク供給循環システム2を制御するのに必要なデータ等が記憶される。
また、制御部219は、IJヘッド106の図示しない内部流路における粒子混合インクの圧力をIJヘッド圧力センサ201で検出し、検出したIJヘッド106の内部流路における粒子混合インクの流路圧力に基づいて、供給タンク202内の圧力設定値を可変制御する。このことによって制御部219は、IJヘッド106の駆動条件の変化に対応したインク流速変動に伴って発生する供給タンク202とIJヘッド106間の圧力変動の影響を受けることなく、IJヘッド106の内部流路における粒子混合インクの流路圧力をコントロールしてメニスカスコントロールが可能となる。このように、適正なメニスカスが形成された状態を維持するため、制御部219は、IJヘッド106の内部流路の流路圧力を、大気圧に対して数百Pa程度の弱い負圧に維持する構成とする。
また、粒子混合インクの塗布対象である基板107に対する、粒子混合インクの塗布を停止した状態が長時間(例えば、数十分程度)続くと、粒子混合インクに含まれる微小粒子が沈殿し始める。この現象は、供給タンク202、循環タンク203だけで起こるものではなく、粒子混合インクが送液されるインク送液用配管Piや、IJヘッド106の図示しない内部流路でも起こり得る。したがって、インク塗布の停止中は、積極的に粒子混合インクを流動させておく必要がある。
そこで、第1の実施形態に係るインク供給循環システム2において制御部219は、エアポンプ204、205を駆動して供給タンク202と循環タンク203との間に圧力差を発生させて、粒子混合インクを供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203へ送液するとともに、必要に応じてポンプ212を駆動し、粒子混合インクを循環タンク203からポンプ212を介して供給タンク202へ強制的に戻す。
このように、エアポンプ204、205は、粒子混合インクを供給タンク202から循環タンク203へ送液する第1の送液手段を構成する。
すなわち、制御部219は、エアポンプ204、205(第1の送液手段)と、ポンプ212(第2の送液手段)を制御して、粒子混合インクの送液を制御する。
粒子混合インクを供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203へ送液する場合、制御部219は、エアポンプ204、205を駆動して、循環タンク203内の圧力を供給タンク202内の圧力より低くする。この場合においても、IJヘッド106のメニスカスを維持するために、供給タンク202内の圧力及び循環タンク203内の圧力は、大気圧に対して、数百Pa程度の負圧になるように制御する。
さらに、粒子混合インクを循環タンク203から供給タンク202に戻す場合、制御部219はエアポンプ204、205を駆動して、循環タンク203内の圧力と供給タンク202内の圧力を略同等にするとともに、ポンプ212を駆動して、粒子混合インクを循環タンク203から供給タンク202に戻す。
なお、インク供給循環システム2においては、ポンプ212を備えない構成であってもよい。この場合に粒子混合インクを循環タンク203から供給タンク202に戻すときは、例えば制御部219は、電磁弁904bを駆動してIJヘッド106と循環タンク203の間のインク送液用配管Piを閉塞するとともに、エアポンプ204、205を駆動して、循環タンク203内の圧力を供給タンク202内の圧力より高くすればよい。
次に、第1の実施形態に係る、インク粘度の調整について説明する。
第1の実施形態は、主に、粒子混合インクに含まれる微小粒子の表面が未修飾の場合、すなわち、微小粒子の表面が接着材で修飾されていない場合に対応したインク粘度の調整である。この場合、微小粒子を粒子混合インクによって基板107(図1参照)に塗布した後、例えば加熱することによって基板107に微小粒子を固定する。
第1の実施形態に係るインク粘度の調整は、使用する粒子混合インクのインク粘度とインク流量が反比例の関係にあることを利用し、インク送液用配管Piにおける粒子混合インクのインク流量を測定して、インク粘度に換算する。
図3は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における、インク粘度を調整する工程を示すフローチャート、図4は循環圧力差とインク流量の関係を示すグラフである。
以下、図3及び図4を参照して、第1の実施形態に係る、粒子混合インクのインク粘度を調整する工程を説明する。(適宜図1、図2参照)。
図3に示すように、制御部219は、エアポンプ205を駆動して循環タンク203を減圧し、供給タンク202から循環タンク203へ粒子混合インクを送液する(ステップS1)。
このとき、大きな圧力で循環タンク203を減圧するとIJヘッド106のヘッドノズル(オリフィス)106aのメニスカスが破壊され、気泡を巻き込み正確な流量測定ができなくなるため、適切な圧力値に設定する必要がある。そこで循環タンク203を減圧する圧力は、供給タンク202に対して、例えば数百Paから1kPa程度の減圧が好適である。
そして、粒子混合インクの送液が開始したら制御部219は、供給タンク202に備わる第1液面センサ220で、供給タンク202の液面の高さを検出する(ステップS2)。
さらに、制御部219は、第1液面センサ220で検出する供給タンク202の液面の高さの変化に基づいて、粒子混合インクのインク流量Q1を算出する。
インク流量Q1は、第1の流路604のインク流量であることから、以下インク流量Q1を第1流量Q1と称する。
すなわち、制御部219は、所定時間(例えば単位時間)における供給タンク202の液面の高さの低下を第1液面センサ220で検出することで、供給タンク202からの、所定時間における粒子混合インクの流出量を測定でき、この流出量に基づいて粒子混合インクの第1流量Q1を算出する。
また、制御部219は、あらかじめ測定されている、供給タンク202と循環タンク203の圧力差(以下、循環圧力差と称する)と、適正なインク粘度を有する粒子混合インクのインク流量(以下、第1適正流量と称する)の関係に基づいて、循環圧力差に対応する、第1適正流量を算出する。さらに制御部219は、供給タンク202の液面の低下に基づいて算出した粒子混合インクの第1流量Q1の、算出した第1適正流量に対する流量変化ΔQ1(例えば、第1適正流量と第1流量Q1の差。以下、第1流量変化と称する)を算出する(ステップS3)。
なお、適正なインク粘度は、インクジェット記録装置1に規定されるインク吐出性能を維持できる粒子混合インクの粘度である。
供給タンク202と循環タンク203の循環圧力差と、適正なインク粘度を有する粒子混合インクの第1適正流量の関係は、循環圧力差に対応する第1適正流量を、例えば実験等で測定し、その結果を例えば図4に示すグラフとして管理する。そして、循環圧力差に対応する第1適正流量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
さらに、循環圧力差に対応する第1適正流量が、例えば図4の実線402のように示される場合、例えば実線402を中心に一点鎖線403、及び一点鎖線404の範囲を所定の許容範囲として、循環圧力差に対応する第1適正流量に許容範囲を設定してもよい。
所定の許容範囲は、インク供給循環システム2に固有の値であって、例えば、あらかじめ設定しておけばよい。
そして第1流量変化ΔQ1が、循環圧力差に対応する第1適正流量に対する所定の許容範囲内にある場合、すなわち、第1流量変化ΔQ1が図4の一点鎖線403と一点鎖線404の範囲内にある場合(ステップS4→Yes)、制御部219は、粒子混合インクのインク粘度は適正と判断し、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108を介してインクジェット記録装置1に指令を与え、基板107へのインク塗布を開始する(ステップS8)。
一方、第1流量変化ΔQ1が、循環圧力差に対応する第1適正流量に対する所定の許容範囲より大きい場合、すなわち、図4に破線405で示すように、第1流量変化ΔQ1が一点鎖線403と一点鎖線404の範囲内にない場合に(ステップS4→No)、制御部219は、第1の流路604の、粒子混合インクに対する流路抵抗が増大したと判定する。そして制御部219は、粒子混合インクのインク粘度が増大したと判定し、粒子混合インクのインク粘度を調整する。
制御部219は、循環圧力差に対応する第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1に基づいて、適正なインク粘度からのインク粘度変化量(例えば、第1流量変化ΔQ1に基づいて算出されるインク粘度と適正なインク粘度の差)を算出する(ステップS5)。
なお、第1流量変化ΔQ1と粒子混合インクのインク粘度変化量の関係は、例えばあらかじめ実験等で求めておいて、第1流量変化ΔQ1に対応するインク粘度変化量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
さらに制御部219は、算出したインク粘度変化量に基づいて、インク溶媒分注量を算出する(ステップS6)。
なお、粒子混合インクのインク粘度変化量とインク溶媒分注量との関係は、例えば、あらかじめ実験等で求めておいて、インク粘度変化量に対応したインク溶媒分注量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
例えば、図2に示すように3種類のインク溶媒213a、214a、215aが備わる場合、粒子混合インクのインク溶媒が10%蒸発して、インク粘度が約10%増粘したときに、制御部219は適当量のインク溶媒213a、214a、215aを供給タンク202に注入するように、ポンプ216、217、218を駆動する。3種類のインク溶媒213a、214a、215aの成分は限定するものではなく、例えば前記したようにエチレングリコール、イソプロピルアルコール、純水などが考えられるが、限定されるものではなく、使用する粒子混合インクに対応して、適宜備えればよい。
このとき、インク溶媒213a、214a、215aを注入する量の配分比率は、対象としている粒子混合インクの成分比率に従って決定することが好ましい。一つの成分のインク溶媒を注入することでもインク粘度を調整することが可能であるが、粒子混合インクに含まれる微小粒子の粒子濃度が変化するという新たな問題が発生する。この粒子濃度の変化はIJヘッド106(図2参照)からのインク吐出量、吐出速度などに影響し、粒子混合インクの高精度かつ高安定な吐出を阻害する要因となる。したがって、例えば対象としている粒子混合インクに対応した、インク溶媒213a、214a、215aの配分比率をあらかじめ設定しておいて、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
制御部219は、インク溶媒分注量を算出したとき、記憶部219aに記憶される配分比率を参照して、インク溶媒213a、214a、215aの配分比率を算出する。そして、算出した配分比率に基づいてポンプ216、217、218を制御する。
このように、制御部219は、供給タンク202内のインク粘度を調整する(ステップS7)。
そして、制御部219は制御をステップS1に戻して、ステップS1からステップS7のステップを繰り返し、供給タンク202に貯蔵される粒子混合インクのインク粘度が適正なインク粘度になったら(ステップS4→Yes)、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108を介してインクジェット記録装置1に指令を与え、基板107へのインク塗布を開始する(ステップS8)。
なお、図3においては、粒子混合インクのインク粘度を調整する工程を、インクジェット記録装置1(図1参照)で基板107にインク塗布する前の工程として説明したが、粒子混合インクのインク粘度を調整する工程は、例えば定期的に実行するように構成してもよい。
また、例えばインクジェット記録装置1を操作する操作者が、基板107へのインク塗布の精度が落ちてきたと判断したときに、制御部219に実行させるように、操作者が操作できる構成としてもよい。
以上のように、第1の実施形態においては、粒子混合インクを適正なインク粘度に調整することができ、より高精度かつ高安定に塗布対象へ粒子混合インクを塗布できるという優れた効果を奏する。
《第2の実施形態》
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、例えば表面が接着剤で修飾された微小粒子を含む粒子混合インクを使用する場合に対応した実施形態である。
図5は、第2の実施形態に係る、インク粘度を調整する工程を示すフローチャート、図6の(a)は、第2の実施形態に係る粒子混合インクの流路を示す図、(b)は、循環圧力差とインク流量の関係を示すグラフ、(c)は、ポンプの吐出圧力とインク流量の関係を示すグラフである。
なお、図6の(a)に示す第2の実施形態に係るインク供給循環システム2の構成は、第1の実施形態に係るインク供給循環システム2(図2参照)と同等であり、詳細な説明は省略する。
第2の実施形態に係るインク供給循環システム2においては、第1の流路604と第2の流路605で、粒子混合インクのインク流量を測定し、第1の流路604における粒子混合インクのインク流量と、第2の流路605における粒子混合インクのインク流量の流量変化を比較して、インク粘度の調整、または配管経路のメンテナンスを実施するものである。
以下、図5及び図6を参照して、第2の実施形態に係る、粒子混合インクのインク粘度を調整するステップを説明する。(適宜図1、図2参照)。
図5に示すように、制御部219は、エアポンプ205を駆動して循環タンク203を減圧し、供給タンク202内の粒子混合インクを、第1の流路604を介して循環タンク203へ送液する(ステップS100)。そして、制御部219は、供給タンク202に備わる第1液面センサ220で、供給タンク202の液面の高さを検出する(ステップS101)。
さらに制御部219は、第1液面センサ220が検出した供給タンク202の液面の高さに基づいて、粒子混合インクの、第1の流路604における第1流量Q1を算出する。
供給タンク202の液面の高さを検出して、第1流量Q1を算出する方法は、第1の実施形態と同様である。
そして制御部219は、粒子混合インクが適正なインク粘度のときの、第1の流路604におけるインク流量(第1適正流量)に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1を算出する(ステップS102)。
これは、適正なインク粘度を有する粒子混合インクの第1の流路604における第1適正流量と、供給タンク202と循環タンク203の圧力差(循環圧力差)との関係をあらかじめ実験等で計測し、循環圧力差と第1適正流量の関係を、例えば図6の(b)に実線で示されるグラフで管理する。そして、循環圧力差に対応する第1適正流量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
図6の(b)は、循環圧力差と第1適正流量の関係を実線で示し、所定の許容範囲を一点鎖線で示している。所定の許容範囲は、インク供給循環システム2に固有の値であって、例えば、あらかじめ設定しておけばよい。
制御部219は、圧力センサ208で計測する供給タンク202内の圧力と圧力センサ209で計測する循環タンク203内の圧力に基づいて循環圧力差を算出し、記憶部219aを参照して、算出した循環圧力差に対応する第1適正流量を算出する。
そして制御部219は、第1適正流量に対する第1流量Q1の流量変化である第1流量変化ΔQ1(例えば、第1適正流量と第1流量Q1の差)を算出する。
そして、第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1が、所定の許容範囲内にある場合(ステップS103→Yes)、すなわち、図6の(b)に一点鎖線で示される許容範囲より小さい場合、制御部219は、粒子混合インクのインク粘度は適正と判定し、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108を介してインクジェット記録装置1に指令を与え、基板107へのインク塗布を開始する(ステップS104)。
一方、第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1が、所定の許容範囲より大きい場合(ステップS103→No)、すなわち第1流量変化ΔQ1が、図6の(b)に破線で示すように、一点鎖線で示す許容範囲から外れた場合、制御部219は、第1の流路604の流路抵抗が増大したと判定する。
そして、制御部219は、エアポンプ204、205を駆動して供給タンク202内の圧力と循環タンク203内の圧力を略同等にするとともに、ポンプ212を駆動して、循環タンク203から第2の流路605を介して供給タンク202へ粒子混合インクを送液する(ステップS105)。
なお、ポンプ212を備えない構成の場合、制御部219は、電磁弁904bを駆動してIJヘッド106と循環タンク203の間のインク送液用配管Piを閉塞するとともに、エアポンプ204、205を駆動して、循環タンク203内の圧力を供給タンク202内の圧力より高くすればよい。
そして、制御部219は、循環タンク203に備わる第2液面センサ221で液面の高さを検出し(ステップS106)、第2の流路605におけるインク流量Q2を測定する。すなわち、制御部219は、所定時間(例えば単位時間)における循環タンク203の液面の高さの低下を第2液面センサ221で検出することで、所定時間における循環タンク203からの、粒子混合インクの流出量を算出できる。そして制御部219は、この流出量に基づいて粒子混合インクのインク流量Q2を算出する。このように算出されるインク流量Q2は、第2の流路605における粒子混合インクのインク流量であり、インク流量Q2は以下、第2流量Q2と称する。
さらに制御部219は、粒子混合インクが適正なインク粘度のときの、第2の流路605における粒子混合インクのインク流量(第2適正流量)に対する第2流量Q2の流量変化ΔQ2(以下、第2流量変化と称する)を算出する(ステップS107)。
これは、適正なインク粘度を有する粒子混合インクの第2の流路605における第2適正流量と、ポンプ212の吐出圧力との関係をあらかじめ実験等で計測し、ポンプ212の吐出圧力と第2適正流量の関係を、例えば図6の(c)に示されるグラフとして管理する。そして、ポンプ212の吐出圧力に対応する第2適正流量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
制御部219は、例えばポンプ212を駆動する制御電圧からポンプ212の吐出圧力を算出し、さらに、記憶部219aを参照して測定したポンプ212の吐出圧力に対応する第2適正流量を算出する。そして制御部219は、第2適正流量に対する第2流量Q2の第2流量変化ΔQ2(例えば、第2適正流量と第2流量Q2の差)を算出する。
制御部219は、算出した第1の流路604の第1流量変化ΔQ1と第2の流路605の第2流量変化ΔQ2を比較し(ステップS108)、第1流量変化ΔQ1と第2流量変化ΔQ2が等しい場合は(ステップS108→Yes)、制御をステップS112に進めるが、第1流量変化ΔQ1と第2流量変化ΔQ2が等しくない場合(ステップS108→No)、制御部219は、第1の流路604又は第2の流路605の流路抵抗が増大したと判定し、第1流量変化ΔQ1と第2流量変化ΔQ2の大小を判定する。そして、第1流量変化ΔQ1が第2流量変化ΔQ2より大きい場合に(ステップS109→Yes)、制御部219は、第1の流路604の流路抵抗が増大したと判定する。
前記のとおり、粒子混合インクに含まれる微小粒子には、塗布対象(例えば基板107)への接着性を向上させるため、表面に接着剤が修飾してある。そのため、インクジェット記録装置1を長時間運転していると、粒子混合インクが送液されるインク送液用配管Piの壁面等に、粒子混合インクに含まれる微小粒子が付着し、それが流路抵抗となる。
とくに、IJヘッド106の内部流路の構造は複雑であるため、粒子混合インクが供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203へ送液される第1の流路604は、第2の流路605より微小粒子の付着による流路抵抗が発生しやすい。したがって、制御部219がステップS109で第1流量変化ΔQ1>第2流量変化ΔQ2と判定した場合に(ステップS109→Yes)、制御部219は、第1の流路604の流路抵抗が増大したと判定する。そして制御部219は、第1の流路604の流路抵抗が増大したと判定した場合には、第1の流路604に微小粒子が付着したと判定し、第1の流路604の配管メンテナンスを実行する(ステップS110)。
図7は、第1の流路の配管メンテナンスの工程を示すフローチャートである。図7を参照して、第1の流路604の配管メンテナンスを説明する(適宜図1、図2、図6参照)。
図7に示すように、制御部219は、第1の流路604の配管メンテナンスを開始すると、インクジェット記録装置制御ユニット108を介し、IJヘッド106が搭載されるIJシステム105を、門型ガイドレール102に沿ってメンテナンス位置に移動する(ステップS200)。
次に制御部219は、循環タンク203に備わる大気開放用電磁弁206を開き(ステップS201)、供給タンク202に接続されているエアポンプ204で供給タンク202内を加圧する(ステップS202)。このように供給タンク202内を加圧することによって、第1の流路604を高圧の粒子混合インクが送液されるため、インク送液用配管Pi及びIJヘッド106の内部流路に付着した微小粒子を除去することができる。
さらに、エアポンプ204で加圧される供給タンク202内の圧力を段階的にコントロールすることで、より効率的に、インク送液用配管PiやIJヘッド106の内部流路に付着した微小粒子を除去することが可能である。
また、供給タンク202に備わる大気開放用電磁弁207を開き、循環タンク203に接続されているエアポンプ205で循環タンク203内を加圧し、第1の流路604において、循環タンク203から供給タンク202に粒子混合インクを送液しても同等の効果が得られる。
第1の流路604の配管メンテナンスを実行中は、供給タンク202の加圧によって粒子混合インクを送液するため、IJヘッド106のヘッドノズル(オリフィス)106aからも粒子混合インクが流出する。そこで、流出した粒子混合インクを回収する回収容器と、回収した粒子混合インクを供給タンク202に戻すためのポンプを設置してもよい(図示せず)。
図5のステップS109に戻って、第1流量変化ΔQ1が第2流量変化ΔQ2より小さい場合(ステップS109→No)、制御部219は、第2の流路605の流路抵抗が増大したと判定する。そして、制御部219は、第2の流路605の配管メンテナンスを実行する(ステップS111)。
第2の流路605の配管メンテナンスは、例えばポンプ212を駆動して、粒子混合インクを第2の流路605内に送液する方法などが考えられる。第2の流路605は、第1の流路604に比べて流路構造が単純であるため、粒子混合インクに含まれる微小粒子の付着及び堆積による流路抵抗が増大する可能性は低く、配管メンテナンスも容易である。
そして、第1の流路604の配管メンテナンス、又は第2の流路605の配管メンテナンスが終了したら、制御部219は制御をステップS100に戻す。
図5のステップS108に戻って、第1流量変化ΔQ1と第2流量変化ΔQ2が等しい場合(ステップS108→Yes)、制御部219は粒子混合インクのインク粘度が増大したと判定して、制御をステップS112に進め、第1流量変化ΔQ1に基づいてインク粘度変化量を算出する。
さらに制御部219は、算出したインク粘度変化量に基づいて、インク溶媒分注量を算出し(ステップS113)、供給タンク202内のインク粘度を調整する(ステップS114)。そして制御部219は、制御をステップS100に戻す。
なお、図5における、ステップS112からステップS114は、図3に示すステップS5からステップS7と同等であるため、詳細な説明は省略する。
なお、図5においては、粒子混合インクのインク粘度を調整する工程及び配管メンテナンスの工程を、インクジェット記録装置1(図1参照)で基板107にインク塗布する前の工程として説明したが、第1の実施形態の場合と同様に、例えば定期的に実行するように構成してもよいし、インクジェット記録装置1を操作する操作者が、基板107へのインク塗布の精度が落ちてきたと判断したときに、制御部219に実行させるように、操作者が操作できる構成としてもよい。
このように、第2の実施形態においては、第1の流路604と第2の流路605の粒子混合インクのインク流量を算出することによって、制御部219は、インク送液用配管Pi及びIJヘッド106の内部流路の流路抵抗の増大を判定できるとともに、内部抵抗が増大した流路の配管メンテナンスを実行できるという優れた効果を奏する。
そして、前記流量測定と粘度調整および配管メンテナンスを繰り返しても、適正なインク粘度に調整できない場合、制御部219(図2参照)は、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108(図1参照)を介して、インクジェット記録装置1(図1参照)を操作する操作者に対し異常を報知する構成とすればよい。異常を報知する方法は、例えば図示しない警報ブザーを鳴らす、図示しない警告ランプを点滅するなどの方法が考えられる。
異常を確認した操作者は、直ちにインクジェット記録装置1(図1参照)を停止し、搭載されているIJヘッド106(図2参照)、インク送液用配管Pi(図2参照)、大気開放用電磁弁206、207(図2参照)などを取り外して洗浄する。洗浄方法は超音波洗浄器などを使えば良い。そして、取り外し洗浄が終了後、再度、IJヘッド106、インク送液用配管Pi、大気開放用電磁弁206、207などを組立てて、インク粘度を測定し、正常なインク粘度であることを確認した上でインク塗布を再開することができる。
《第3の実施形態》
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。図8は、第3の実施形態に係る、インク粘度を調整する工程を示すフローチャート、図9の(a)は、第1の流路を示す図、(b)は、循環圧力差とインク流量の関係を示すグラフ、図10の(a)は、第3の流路を示す図、(b)は、供給タンクの圧力とインク流量の関係を示すグラフである。
図9の(a)に示すように、第3の実施形態に係るインク供給循環システム2aは、供給タンク202とIJヘッド106を接続するインク送液用配管Piに第1三方弁803を設け、洗浄用インク溶媒804aが貯蔵されるインク溶媒供給タンク804が、第1三方弁803を介してインク送液用配管Piに接続されている。洗浄用インク溶媒804aは、インク送液用配管Pi及びIJヘッド106を洗浄するためのインク溶媒で、例えば微小粒子が混合されていないインク溶媒である。
第1三方弁803は、2つの入力803a、803bと1つの出力803cとからなる弁であって、2つの入力の一方(例えば入力803a)に供給タンク202がインク送液用配管Piを介して接続され、他方の入力(入力803b)にインク溶媒供給タンク804がインク送液用配管Piを介して接続される。さらに、第1三方弁803の出力803cにはIJヘッド106がインク送液用配管Piを介して接続される。
そして、第1三方弁803に備わる弁体を切り換え、入力803aと出力803cが連通すると、供給タンク202に貯蔵される粒子混合インクがIJヘッド106に送液され、入力803bと出力803cが連通すると、インク溶媒供給タンク804に貯蔵される洗浄用インク溶媒804aがIJヘッド106に送液される。
さらに、循環タンク203とIJヘッド106を接続するインク送液用配管Piには、第2三方弁807が備わる。
第2三方弁807は、2つの出力807b、807cと1つの入力807aからなる弁であって、2つの出力の一方(例えば出力807c)に循環タンク203がインク送液用配管Piを介して接続され、他方の出力(出力807b)にIJヘッド106内を洗浄した洗浄用インク溶媒804aを回収するインク溶媒回収タンク806がインク送液用配管Piを介して接続される。さらに、第2三方弁807の入力807aにはIJヘッド106がインク送液用配管Piを介して接続される。
そして、第2三方弁807に備わる弁体を切り換え、入力807aと出力807cを連通すると、IJヘッド106から送液される粒子混合インクを循環タンク203に回収することができ、入力807aと出力807bを連通すると、IJヘッド106から送液される洗浄用インク溶媒804aをインク溶媒回収タンク806に回収できる。
なお、第1三方弁803、第2三方弁807はそれぞれ、例えば制御部219(図2参照)と図示しない信号線で接続され、制御部219のからの指令で駆動する構成とする。
また、インク溶媒供給タンク804には、圧力調整用のエアポンプ(第3の送液手段)808と大気開放用電磁弁809が備わり、インク溶媒回収タンク806には、大気開放用電磁弁810が備わる。そして、インク溶媒供給タンク804に貯蔵される洗浄用インク溶媒804aは、エアポンプ808と大気開放用電磁弁809、810を制御することにより、インク溶媒供給タンク804とインク溶媒回収タンク806の圧力差によって、インク溶媒供給タンク804からインク溶媒回収タンク806に送液される。
エアポンプ808は、例えば制御部219(図2参照)と図示しない信号線で接続され、制御部219からの指令によって、駆動が制御される構成とする。
第3の実施形態において、供給タンク202から第1三方弁803、IJヘッド106、及び第2三方弁807を介して循環タンク203までの流路は、第1の実施形態と同様に第1の流路604とする。また、図10の(a)に示すように、供給タンク202から第1三方弁803を介して、IJヘッド106に備わるヘッドノズル106aまでの流路を、第3の流路903とする。
その他、第3の実施形態に係るインク供給循環システム2aの構成は、第1の実施形態に係るインク供給循環システム2(図2参照)と同様であり、詳細な説明は省略する。
第3の実施形態は、第1の流路604(図9の(a)参照)と第3の流路903(図10の(a)参照)の粒子混合インクの流量変化を比較することで、インク粘度の調整やインク送液用配管Pi及びIJヘッド106のヘッドノズル106aのメンテナンスを実施するものである。
以下、図8〜図10を参照して、第3の実施形態に係る、粒子混合インクのインク粘度を調整するステップを説明する(適宜図1、図2参照)。
図8に示すように、制御部219は、エアポンプ205を駆動して循環タンク203を減圧し、供給タンク202内の粒子混合インクを、第1の流路604を介して循環タンク203へ送液する(ステップS300)。そして、制御部219は、供給タンク202内に設置される第1液面センサ220で液面の高さを検出する(ステップS301)。
制御部219は、検出した供給タンク202の液面の高さに基づいて、粒子混合インクのインク流量Q1(第1流量Q1)を算出する。供給タンク202の液面の高さを検出して、第1流量Q1を算出する方法は、第1の実施形態と同様である。
さらに制御部219は、第1の実施形態と同様に、粒子混合インクが適正なインク粘度のときの第1の流路604のインク流量(第1適正流量)に対する第1流量Q1の流量変化である第1流量変化ΔQ1を算出する(ステップS302)。
すなわち、適正なインク粘度を有する粒子混合インクの、第1の流路604におけるインク流量と、供給タンク202と循環タンク203の圧力差(循環圧力差)との関係をあらかじめ実験等で計測し、循環圧力差と適正なインク粘度を有する粒子混合インクのインク流量(第1適正流量)の関係を、例えば図9の(b)に実線で示されるグラフで管理する。そして、循環圧力差に対応する第1適正流量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておく。
図9の(b)は、循環圧力差と第1適正流量の関係を実線で示し、所定の許容範囲を一点鎖線で示している。所定の許容範囲は、インク供給循環システム2a(図9の(a)参照)に固有の値であって、例えば、あらかじめ設定しておけばよい。
制御部219は、圧力センサ208で計測する供給タンク202内の圧力と圧力センサ209で計測する循環タンク203内の圧力に基づいて循環圧力差を算出し、記憶部219aを参照して、算出した循環圧力差に対応する第1適正流量を算出する。
そして、制御部219は、第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1(例えば、第1適正流量と第1流量の差)を算出する。
さらに、第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1が、所定の許容範囲にある場合(ステップS303→Yes)、すなわち、図9の(b)に一点鎖線で示される許容範囲内にある場合、制御部219は、粒子混合インクのインク粘度は適正と判定し、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108を介してインクジェット記録装置1に指令を与え、基板107へのインク塗布を開始する(ステップS304)。
一方、第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1が、所定の許容範囲内にない場合(ステップS303→No)、すなわち、図9の(b)に破線で示すように、一点鎖線で示す許容範囲から外れた場合、制御部219は電磁弁904bを駆動してインク送液用配管Piを閉塞するとともに、供給タンク202に備わるエアポンプ204を駆動して、供給タンク202内を加圧し、供給タンク202からIJヘッド106のヘッドノズル106aに粒子混合インクを送液する(ステップS305)。
さらに制御部219は、供給タンク202に備わる第1液面センサ220で液面の高さを検出し(ステップS306)、検出した供給タンク202の液面の高さに基づいて、粒子混合インクのインク流量を算出し、粒子混合インクのインク流量Q3を算出する。供給タンク202の液面の高さを検出して、インク流量Q3を算出する方法は、第1の実施形態と同様である。このように算出されるインク流量Q3は、第3の流路903における粒子混合インクのインク流量であり、インク流量Q3は以下、第3流量Q3と称する。
そして制御部219は、粒子混合インクが適正なインク粘度のときの第3の流路903における粒子混合インクのインク流量(第3適正流量)に対する第3流量Q3の流量変化ΔQ3(例えば、第3適正流量と第3流量Q3の差。以下、第3流量変化と称する)を算出する(ステップS307)。
これは、適正なインク粘度を有する粒子混合インクの第3の流路903におけるインク流量(第3適正流量)と、供給タンク202内の圧力との関係をあらかじめ実験等で計測して、供給タンク202内の圧力と第3適正流量の関係を、例えば図10の(b)に実線で示されるグラフとして管理する。そして、供給タンク202内の圧力に対応する第3適正流量を、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておけばよい。
制御部219は記憶部219aを参照して、圧力センサ208で計測する供給タンク202内の圧力に対応する粒子混合インクの第3適正流量を算出する。
そして、制御部219は、図10の(b)に実線で示される第3適正流量に対する第3流量Q3の第3流量変化ΔQ3(例えば、第3適正流量と第3流量の差)を算出する。
制御部219は、算出した第1流量変化ΔQ1と第3流量変化ΔQ3を比較し(ステップS308)、第1流量変化ΔQ1と第3流量変化ΔQ3が等しい場合は(ステップS308→Yes)、粒子混合インクのインク粘度が増大したと判定し、第1流量変化ΔQ1に基づいたインク粘度変化量を算出する(ステップS312)。
さらに制御部219は、算出したインク粘度変化量に基づいて、インク溶媒分注量を算出し(ステップS313)、供給タンク202内のインク粘度を調整する(ステップS314)。
なお、図8における、ステップS312からステップS314は、図3に示すステップS5からステップS7と同等であるため、詳細な説明は省略する。
ステップS308に戻って、第1流量変化ΔQ1と第3流量変化ΔQ3が等しくない場合(ステップS308→No)、制御部219はインク送液用配管Pi、もしくはIJヘッド106の内部流路の流路抵抗が増大していると判定する。
特に第1の流路604に含まれるIJヘッド106の内部流路は、数百μm角程度の断面を持つ流路を備え、ヘッドノズル106aが設けてあるインク室はさらに小さい断面を持つ流路であり、直径が数μmの、表面修飾をされた微小粒子が付着しやすい。そして流路に付着する微小粒子によって増大する流路抵抗が、高精度、高安定な粒子混合インクの吐出を妨害する要因となる。
そこで制御部219は、第1の流路604の流路抵抗が増大しているか否かを判定する。すなわち、制御部219は、第1流量変化ΔQ1と第3流量変化ΔQ3を比較し、第1流量変化ΔQ1>第3流量変化ΔQ3の場合(ステップS309→Yes)、第1の流路604の流路抵抗が増大していると判定する。そして、制御部219は、第1の流路604の配管メンテナンスを実行する(ステップS310)。
図11の(a)は、第1の洗浄流路を示す図、(b)は、第1の流路の配管メンテナンスの工程を示すフローチャートである。
図11の(a)、及び(b)を参照して、第3の実施形態に係る第1の流路604の配管メンテナンスの工程を説明する(適宜図1、図2、図9、図10参照)。
図11の(b)に示すように、制御部219はインクジェット記録装置制御ユニット108を介し、IJヘッド106が搭載されたIJシステム105を、門型ガイドレール102に沿ってメンテナンス位置に移動する(ステップS400)。
次に制御部219は、第1三方弁803を駆動して、入力803bと出力803cとを連通させるとともに、第2三方弁807を駆動して、入力807aと出力807bとを連通する。すなわち、図11の(a)に示すように、インク溶媒供給タンク804、IJヘッド106、及びインク溶媒回収タンク806からなる流路を第1の洗浄流路604aとしたとき、第1の洗浄流路604aを開通する(ステップS401)。
制御部219は、インク溶媒回収タンク806に接続された大気開放用電磁弁810を開放するとともに(ステップS402)、インク溶媒供給タンク804に備わるエアポンプ808を駆動してインク溶媒供給タンク804内を加圧し、洗浄用インク溶媒804aを、IJヘッド106を介してインク溶媒回収タンク806に送液する(ステップS403)。
このように、インク溶媒供給タンク804からインク溶媒回収タンク806に洗浄用インク溶媒804aを送液することで、インク送液用配管PiとIJヘッド106の内部流路を洗浄用インク溶媒804aが送液される。そして、洗浄用インク溶媒804aが、流路に付着した微小粒子を除去することで、第1の流路604(図9の(a)参照)を洗浄できる。さらに、制御部219がエアポンプ808の加圧する圧力を段階的にコントロールすることで、より効率的に微小粒子を除去することが可能である。
図8のステップS309に戻って、第1流量変化ΔQ1<第3流量変化ΔQ3の場合(ステップS309→No)、制御部219は、IJヘッド106に、粒子混合インクに含まれる微小粒子が付着して流路抵抗が増大したと判定する。そして制御部219は、インクジェットヘッドノズルメンテナンス(IJヘッドノズルメンテナンス)を開始する(ステップS311)。
図12の(a)は、第3の洗浄流路を示す図、(b)は、IJヘッドノズルメンテナンスの工程を示すフローチャートである。図12の(a)、及び(b)を参照して、第3の流路903のIJヘッドノズルメンテナンスの工程を説明する(適宜図1参照)。
図12の(b)に示すように、制御部219は、インクジェット記録装置制御ユニット108を介し、IJヘッド106が搭載されたIJシステム105を、門型ガイドレール102に沿ってメンテナンス位置に移動する(ステップS500)。次に制御部219は、第1三方弁803を駆動して、図12の(a)に示すように入力803bと出力803cとを連通させるとともに、電磁弁904bを駆動して、IJヘッド106と循環タンク203を接続するインク送液用配管Piを閉塞する。すなわち、図12の(a)に示すように、インク溶媒供給タンク804、IJヘッド106、及びヘッドノズル106aからなる流路を第3の洗浄流路903aとしたとき、第3の洗浄流路903aを開通する(ステップS501)。
制御部219は、インク溶媒供給タンク804に備わるエアポンプ808を駆動してインク溶媒供給タンク804内を加圧し、洗浄用インク溶媒804aを、IJヘッド106を介してヘッドノズル106aに送液する(ステップS502)。
このように洗浄用インク溶媒804aが、インク送液用配管Piを介してIJヘッド106の内部流路、IJヘッド106に備わる図示しないインク室、及びヘッドノズル106aに送液され、各所に付着している微小粒子を除去することで洗浄する。
なお、IJヘッドノズルメンテナンスの実行中、ヘッドノズル106aの下方に洗浄後の洗浄用インク溶媒804aを回収するための廃液タンク1003を設置し、洗浄用インク溶媒804aを回収してもよい。
なお、図8においては、粒子混合インクのインク粘度を調整する工程、配管メンテナンスの工程及びIJヘッドノズルメンテナンスの工程を、インクジェット記録装置1(図1参照)で基板107にインク塗布する前の工程として説明したが、第1の実施形態の場合と同様に、例えば定期的に実行するように構成してもよいし、インクジェット記録装置1を操作する操作者が、基板107へのインク塗布の精度が落ちてきたと判断したときに、制御部219に実行させるように、操作者が操作できる構成としてもよい。
このように、第3の実施形態においては、第1の流路604と第3の流路903の粒子混合インクのインク流量を算出することによって、インク送液用配管Piの流路抵抗が増大したと判定できるとともに、インク送液用配管Piの配管メンテナンスに加えて、IJヘッド106のヘッドノズル106aのIJヘッドノズルメンテナンスを実行できるという優れた効果を奏する。
さらに、第3の実施形態においては、洗浄用インク溶媒804aを使用することで、より確実に、第1の流路604及び第3の流路903を洗浄できるという優れた効果を奏する。
《第4の実施形態》
次に、第4の実施形態について説明する。
図13の(a)は、第4の流路、及び第5の流路を示す図、(b)は、流路圧力の圧力損失を示すグラフ、図14は第4の実施形態に係る、インク粘度を調整する工程を示すフローチャート、図15の(a)は、第4の流路の圧力損失が増大することを示すグラフ、(b)は、IJヘッドの内部流路の圧力損失が増大することを示すグラフ、(c)は、第5の流路の圧力損失が増大することを示すグラフである。
図13の(a)に示すように、第4の実施形態に係るインク供給循環システム2bは、供給タンク202からIJヘッド106までの第4の流路1105と、IJヘッド106から循環タンク203までの第5の流路1106を含んでなる。
第4の流路1105には、供給タンク202の側のインク送液用配管Piの流路圧力を検出する第1圧力センサ1101、及び第1圧力センサ1101よりIJヘッド106の側に備わって、インク送液用配管Piの流路圧力を検出する第2圧力センサ1102が備わる。
さらに、第5の流路1106には、循環タンク203の側のインク送液用配管Piの流路圧力を検出する第4圧力センサ1104、及び第4圧力センサ1104よりIJヘッド106の側に備わって、インク送液用配管Piの流路圧力を検出する第3圧力センサ1103が備わる。
その他、インク供給循環システム2bの構成は、第3の実施形態に係るインク供給循環システム2a(図9の(a)参照)と同じであり、詳細な説明は省略する。
第4の実施形態は、供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203に粒子混合インクを送液するときの、インク送液用配管PiやIJヘッド106における圧力損失の変化と粒子混合インクのインク流量の流量変化とに基づいて、インク送液用配管PiやIJヘッド106の内部流路の流路抵抗の増大やインク粘度の増大を判定する。
そのため、適正なインク粘度を有する粒子混合インクが第4の流路1105、IJヘッド106の内部流路、及び第5の流路1106を送液する場合の圧力損失をあらかじめ実験等で測定して、図13の(b)に示すグラフで管理し、例えば制御部219に備わる記憶部219aに、テーブルデータ形式で記憶しておく。
すなわち、供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203に粒子混合インクが送液される場合、インク送液用配管Pi及びIJヘッド106で圧力損失が発生し、下流に行くに従って流路圧力は低下する。圧力損失には、第4の流路1105の圧力損失、IJヘッド106の内部流路の圧力損失、及び第5の流路1106の圧力損失などが含まれる。
このような圧力損失によって、供給タンク202から循環タンク203に送液される粒子混合インクの流路圧力は、下流に行くに従って低下する。
したがって、第1圧力センサ1101、第2圧力センサ1102、第3圧力センサ1103、及び第4圧力センサ1104で検出される各圧力の値は、例えば図13の(b)に示すように低下する。
図13の(b)は、横軸は第1圧力センサ1101、第2圧力センサ1102、第3圧力センサ1103、及び第4圧力センサ1104の位置を示し、縦軸は各圧力センサ(1101、1102、1103、1104)が検出する流路圧力の値を示す。
そして、供給タンク202からIJヘッド106を介して循環タンク203に送液される粒子混合インクの流れが定常状態になったときの、第1圧力センサ1101、第2圧力センサ1102、第3圧力センサ1103、及び第4圧力センサ1104が検出する流路圧力の値を示している。
図13の(b)に示すように、第1圧力センサ1101が検出する検出値と第2圧力センサ1102が検出する検出値の差が、第4の流路1105の圧力損失であり、以下、第1圧力損失と称する。
また、第2圧力センサ1102が検出する検出値と第3圧力センサ1103が検出する検出値の差がIJヘッド106の圧力損失であり、以下、第2圧力損失と称する。
さらに、第3圧力センサ1103が検出する検出値と第4圧力センサ1104が検出する検出値の差が第5の流路1106の圧力損失であり、以下、第3圧力損失と称する。
そこで、図13の(b)に実線で示されるように、供給タンク202内の圧力と循環タンク203内の圧力をそれぞれ所定の設定圧力にした場合の、第1圧力センサ1101、第2圧力センサ1102、第3圧力センサ1103、及び第4圧力センサ1104が検出する流路圧力をあらかじめ実験等で計測し、例えばテーブルデータ形式で、制御部219に備わる記憶部219a(図2参照)に記憶しておく。
このとき、供給タンク202内、及び循環タンク203内は、それぞれ所定の設定圧力に設定される。供給タンク202内の所定の設定圧力、及び循環タンク203内の所定の設定圧力は、圧力センサ209が検出する循環タンク203内の圧力が、圧力センサ208が検出する供給タンク202内の圧力より低い設定圧力であれば、限定する圧力ではない。
そして、第4の実施形態を適用してインク粘度の調整と配管メンテナンスを実行する場合の基準となる圧力とする。
すなわち、供給タンク202内の圧力と循環タンク203内の圧力をそれぞれ所定の設定圧力にした状態における、第1圧力損失、第2圧力損失、及び第3圧力損失を算出して、インク粘度の調整と配管メンテナンスを実行する。
さらに、供給タンク202内の圧力と循環タンク203内の圧力をそれぞれ所定の設定圧力にしたときの圧力差(循環圧力差)に対応する、粒子混合インクの第4の流路1105の第4適正流量と第5の流路1106の第5適正流量をあらかじめ実験等で求め、循環圧力差と第4の流路1105の第4適正流量、及び循環圧力差と第5の流路1106の第5適正流量の関係を、例えばテーブルデータの形式で制御部219に備わる記憶部219aに記憶しておく。適正流量とは、適正なインク粘度を有する粒子混合インクのインク流量である。
以下、図13、図14、及び図15を参照して、第4の実施形態に係る、インク粘度の調整と配管メンテナンスを実行するステップを説明する(適宜図1、図2参照)。
図14に示すように、制御部219は、供給タンク202内の圧力と循環タンク203内の圧力を所定の設定圧力に設定する(ステップS600)。前記したように、供給タンク202内と循環タンク203内を所定の設定圧力に設定した場合、供給タンク202内の圧力が循環タンク203内の圧力より高くなることから、粒子混合インクは、第4の流路1105、IJヘッド106及び第5の流路1106を介して、供給タンク202から循環タンク203に送液される。
制御部219は、第4の流路1105及び第5の流路1106のインク流量を算出する。第4の流路1105及び第5の流路1106は、図2に示す第1の流路604を形成する流路であることから、制御部219は、例えば供給タンク202に備わる第1液面センサ220が検出する液面の高さに基づいて、第1の流路604の第1流量Q1を算出することで、第4の流路1105及び第5の流路1106のインク流量を算出できる。すなわち、ステップS601において、制御部219は第1流量Q1を算出する。
そして、制御部219は、記憶部219aを参照して、供給タンク202内の圧力と循環タンク203内の圧力をそれぞれ所定の設定圧力にしたときの圧力差(循環圧力差)に対応する第1の流路604の第1適正流量を求め、第1の流路604における第1適正流量に対する第1流量Q1の第1流量変化ΔQ1(例えば、第1適正流量と第1流量Q1の差)を算出する(ステップS602)。
次に制御部219は、第2圧力センサ1102が検出する検出値に基づいて、第1圧力損失が増大しているか否かを判定する。
これは、図15の(a)に実線で示すように、あらかじめ第2圧力センサ1102で検出され、記憶部219aに記憶されている流路圧力と、第2圧力センサ1102が検出する検出値を比較する。そして、図15の(a)に破線で示すように、第2圧力センサ1102が検出する検出値が、記憶部219aに記憶されている流路圧力より小さいときに、制御部219は、第1圧力損失が増大していると判定する。
そして、第1圧力損失が増大している場合(ステップS603→Yes)、制御部219は、ステップS602で算出した第1流量変化ΔQ1が、所定の許容範囲内にあるか否かを判定し、第1流量変化ΔQ1が、所定の許容範囲内にない場合は(ステップS604→No)、制御部219は、粒子混合インクのインク粘度は適正ではないと判定する。
所定の許容範囲は、インク供給循環システム2bに固有の値であって、例えばあらかじめ実験等で求めておけばよい。
そして制御部219は、インク粘度を調整する(ステップS605)。インク粘度の調整は、例えば図3のステップS5〜ステップS7に示すステップを実行すればよい。
一方、第1流量変化ΔQ1が所定の許容範囲内にある場合(ステップS604→Yes)、制御部219は、粒子混合インクのインク粘度は適正と判定し、第1圧力損失は、インク送液用配管Piの流路抵抗が増大したことによると判定する。そして、第4の流路1105の配管メンテナンスを実行する(ステップS606)。
第4の流路1105の配管メンテナンスは、例えば図11の(b)に示すステップを実行すればよい。
そして、インク粘度の調整又は第4の流路1105の配管メンテナンスを実行した後、制御部219は制御をステップS600に戻す。
ステップS603に戻って、第1圧力損失が増大していない場合(ステップS603→No)、制御部219は第2圧力損失が増大したか否かを判定する(ステップS607)。
これは、図15の(b)に実線で示すように、あらかじめ第3圧力センサ1103で検出され、記憶部219aに記憶されている流路圧力と、第3圧力センサ1103が検出する検出値を比較する。そして、図15の(b)に破線で示すように、第3圧力センサ1103が検出する検出値が、記憶部219aに記憶されている流路圧力より小さいときに、制御部219は、第2圧力損失が増大していると判定する。
そして、第2圧力損失が増大している場合(ステップS607→Yes)、制御部219は、IJヘッド106の内部流路の流路抵抗が増大したと判定し、IJヘッドノズルメンテナンスを実行する(ステップS608)。
IJヘッドノズルメンテナンスは、例えば図12の(b)に示すステップを実行すればよい。
そして、IJヘッドノズルメンテナンスを実行した後、制御部219は制御をステップS600に戻す。
一方、第2圧力損失が増大していない場合(ステップS607→No)、制御部219は、第4圧力センサ1104が検出する検出値に基づいて、第3圧力損失が増大しているか否かを判定する。
これは、図15の(c)に実線で示すように、あらかじめ第4圧力センサ1104で検出され、記憶部219aに記憶されている流路圧力と、第4圧力センサ1104が検出する検出値を比較する。そして、図15の(c)に破線で示すように、第4圧力センサ1104が検出する検出値が、記憶部219aに記憶されている流路圧力より小さいときに、制御部219は、第3圧力損失が増大していると判定する。
そして、第3圧力損失が増大している場合(ステップS609→Yes)、制御部219は、第5の流路1106のインク送液用配管Piの流路抵抗が増大したと判定する。そして、第5の流路1106の配管メンテナンスを実行する(ステップS610)。第5の流路1106の配管メンテナンスは、例えば図11の(b)に示すステップを実行すればよい。
そして、第5の流路1106の配管メンテナンスを実行した後、制御部219は制御をステップS600に戻す。
第3圧力損失が増大していない場合(ステップS609→No)、制御部219は、例えばインクジェット記録装置制御ユニット108を介してインクジェット記録装置1に指令を与え、基板107へのインク塗布を開始する(ステップS611)。
なお、図14においては、粒子混合インクのインク粘度を調整する工程、配管メンテナンスの工程、及びIJノズルヘッドメンテナンスの工程を、インクジェット記録装置1(図1参照)で基板107にインク塗布する前の工程として説明したが、第1の実施形態の場合と同様に、例えば定期的に実行するように構成してもよいし、インクジェット記録装置1を操作する操作者が、基板107へのインク塗布の精度が落ちてきたと判断したときに、制御部219に実行させるように、操作者が操作できる構成としてもよい。
以上のように、第4の実施形態においては、第1圧力損失、第2圧力損失、及び第3圧力損失を算出することで、粒子混合インクのインク粘度の増大、及びインク送液用配管PiやIJヘッド106の内部流路の流路抵抗の増大を算出できる。
そして、インク粘度の調整及び配管メンテナンスを実行できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、粒子混合インクに含まれる微小粒子の表面修飾を損傷することなく、且つ粘度計を具備することなく、粒子混合インクのインク粘度を測定できる。そして、粒子混合インクのインク粘度を、適正なインク粘度に調整することが可能となり、高精度で且つ高安定なインク塗布が実現できる。
また、供給タンクから供給される粒子混合インクが送液されるインク送液用配管の流量を測定してインク粘度を算出するため、制御部は、インク送液用配管の詰まりによる流路抵抗の増大を判定可能となり、流路抵抗が増大しているインク送液用配管を特定することができる。そして、流路抵抗の増大が発生した場合、流路抵抗の増大が発生しているインク送液用配管のみをメンテナンスすればよいので、洗浄用インクの使用量、及び廃液の量を削減できるという優れた効果を奏する。
さらに、IJヘッドの内部流路を含む流路は、供給タンクから循環タンクまでの平均流路直径が小さいため、より感度の高い流量測定が可能となり、微小粒子の付着による流路の閉塞を効率よく解消することができる。
そして、本発明に係るインクジェット記録装置は、従来開示される技術のように、専用の粘度センサや粘度測定装置などを具備する必要が無いことから、インクジェット記録装置を小型化できるとともに、粘度センサや粘度測定装置のメンテナンスが不要となるという優れた効果を奏する。
第1の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す図である。 第1の実施形態に係るインク供給循環システムの構成を示す図である。 第1の実施形態に係るインクジェット記録装置における、インク粘度を調整する工程を示すフローチャートである。 循環圧力差とインク流量の関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る、インク粘度を調整する工程を示すフローチャートである。 (a)は、第2の実施形態に係る粒子混合インクの流路を示す図、(b)は、循環圧力差とインク流量の関係を示すグラフ、(c)は、ポンプの吐出圧力とインク流量の関係を示すグラフである。 第1の流路の配管メンテナンスの工程を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る、インク粘度を調整する工程を示すフローチャートである。 (a)は、第1の流路を示す図、(b)は、循環圧力差とインク流量の関係を示すグラフある。 (a)は、第3の流路を示す図、(b)は、供給タンクの圧力とインク流量の関係を示すグラフである。 (a)は、第1の洗浄流路を示す図、(b)は、第1の流路の配管メンテナンスの工程を示すフローチャートである。 (a)は、第3の洗浄流路を示す図、(b)は、IJヘッドノズルメンテナンスの工程を示すフローチャートである。 (a)は、第4の流路、及び第5の流路を示す図、(b)は、流路圧力の圧力損失を示すグラフである。 第4の実施形態に係る、インク粘度を調整する工程を示すフローチャートである。 (a)は、第4の流路の圧力損失が増大することを示すグラフ、(b)は、IJヘッドの内部流路の圧力損失が増大することを示すグラフ、(c)は、第5の流路の圧力損失が増大することを示すグラフである。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
106 IJヘッド(インクジェット記録ヘッド)
106a ヘッドノズル
202 供給タンク
203 循環タンク
204、205 エアポンプ(第1の送液手段)
212 ポンプ(第2の送液手段)
219 制御部
219a 記憶部
220 第1液面センサ(流量測定手段)
221 第2液面センサ(流量測定手段)
604 第1の流路
605 第2の流路
803 第1三方弁
804 インク溶媒供給タンク(洗浄用タンク)
804a 洗浄用インク溶媒(洗浄用インク)
806 インク溶媒回収タンク(回収タンク)
807 第2三方弁
808 エアポンプ(第3の送液手段)
903 第3の流路
904a、904b 電磁弁
1101 第1圧力センサ
1102 第2圧力センサ
1103 第3圧力センサ
1104 第4圧力センサ
1105 第4の流路
1106 第5の流路

Claims (9)

  1. 微小粒子を含む粒子混合インクをヘッドノズルから吐出するインクジェット記録ヘッドと、
    前記粒子混合インクを貯蔵する供給タンクと、
    前記供給タンクから送液される前記粒子混合インクを回収する循環タンクと、
    前記粒子混合インクが、前記供給タンクから前記インクジェット記録ヘッドを介して前記循環タンクに送液される第1の流路と、
    前記粒子混合インクが、前記循環タンクから前記供給タンクに送液される第2の流路と、
    前記第1の流路を介して前記供給タンクから前記循環タンクに前記粒子混合インクを送液する第1の送液手段と、
    前記第2の流路を介して前記循環タンクから前記供給タンクに前記粒子混合インクを送液する第2の送液手段と、
    前記第1の流路、及び前記第2の流路のインク流量を測定する流量測定手段と、
    前記第1の送液手段、及び前記第2の送液手段を制御して前記粒子混合インクの送液を制御する制御部と、
    適正なインク粘度を有する前記粒子混合インクが、前記第1の送液手段によって前記供給タンクから前記循環タンクに送液されるときの前記第1の流路におけるインク流量を第1適正流量として記憶している記憶部と、を備えてなるインクジェット記録装置において、
    前記制御部は、
    前記粒子混合インクが、前記第1の送液手段によって前記供給タンクから前記循環タンクに送液されるときに前記流量測定手段で測定される前記第1の流路のインク流量の、前記記憶部に記憶された前記第1適正流量に対する第1流量変化ΔQ1が所定の許容範囲より大きい場合に、前記第1の流路の、前記粒子混合インクに対する流路抵抗が増大したと判定することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第1流量変化ΔQ1が前記所定の許容範囲より大きい場合に、前記粒子混合インクのインク粘度が増大したと判定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記憶部は、
    適正なインク粘度を有する前記粒子混合インクが、前記第2の送液手段によって前記循環タンクから前記供給タンクに送液されるときの前記第2の流路におけるインク流量を第2適正流量として記憶しており、
    前記制御部は、
    前記第1流量変化ΔQ1が前記所定の許容範囲より大きい場合に、
    前記粒子混合インクが、前記第2の送液手段によって前記循環タンクから前記供給タンクに送液されるときに前記流量測定手段で測定される前記第2の流路のインク流量の、前記記憶部に記憶された前記第2適正流量に対する第2流量変化ΔQ2を算出し、
    前記第1流量変化ΔQ1と前記第2流量変化ΔQ2が等しいときに、前記粒子混合インクのインク粘度が増大したと判定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御部は、
    前記第1流量変化ΔQ1が前記所定の許容範囲より大きい場合に、前記第1流量変化ΔQ1と前記第2流量変化ΔQ2を比較し、前記第1流量変化ΔQ1が前記第2流量変化ΔQ2より大きなときは、
    前記第1の流路に、前記粒子混合インクに含まれる前記微小粒子が付着したと判定することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1の流路を洗浄する洗浄用インクを貯蔵する洗浄用タンクが、前記供給タンクと前記インクジェット記録ヘッドの間に備わる、前記制御部で制御される第1三方弁に接続されており、
    前記洗浄用インクを回収する回収タンクが、前記インクジェット記録ヘッドと前記循環タンクの間に備わる、前記制御部で制御される第2三方弁に接続されており、
    前記洗浄用タンクには、前記洗浄用インクを前記洗浄用タンクから前記回収タンクに送液する、前記制御部で制御される第3の送液手段が備わり、
    前記制御部は、
    前記第1流量変化ΔQ1が前記所定の許容範囲より大きい場合には、
    前記第1三方弁を制御して、前記洗浄用タンクと前記インクジェット記録ヘッドを連通するとともに、
    前記第2三方弁を制御して、前記インクジェット記録ヘッドと前記回収タンクを連通し、
    前記第3の送液手段を制御して、前記洗浄用インクを、前記洗浄用タンクから前記回収タンクに送液することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記粒子混合インクが前記供給タンクから前記インクジェット記録ヘッドに送液され、前記ヘッドノズルから吐出される第3の流路が備わるとともに、
    前記インクジェット記録ヘッドと前記循環タンクの間には、前記制御部で制御される電磁弁が備わり、
    前記制御部は、
    前記第3の送液手段によって、前記洗浄用インクを、前記洗浄用タンクから前記回収タンクに送液する場合には、前記電磁弁を制御して、前記インクジェット記録ヘッドと前記循環タンクの間を閉塞し、
    前記洗浄用インクを前記ヘッドノズルから吐出させることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第1の流路は、
    前記粒子混合インクが、前記供給タンクから前記インクジェット記録ヘッドまで送液される第4の流路と、
    前記粒子混合インクが、前記インクジェット記録ヘッドから前記循環タンクまで送液される第5の流路と、を含んでなり、
    前記第4の流路は、前記粒子混合インクの流路圧力を検出する第1圧力センサと、前記第1圧力センサより前記インクジェット記録ヘッドの側に備わる第2圧力センサとを有し、
    前記第5の流路は、前記粒子混合インクの流路圧力を検出する第4圧力センサと、前記第4圧力センサより前記インクジェット記録ヘッドの側に備わる第3圧力センサとを有し、
    前記記憶部は、
    適正なインク粘度を有する前記粒子混合インクが、前記第1の送液手段によって前記供給タンクから前記循環タンクに送液されるときの、前記第1圧力センサと前記第2圧力センサの間の第1圧力損失、前記第2圧力センサと前記第3圧力センサの間の第2圧力損失、及び前記第3圧力センサと前記第4圧力センサの間の第3圧力損失を記憶しており、
    前記制御部は、
    前記第1圧力センサと前記第2圧力センサが検出する検出値に基づいて算出する圧力損失が、前記記憶部に記憶された前記第1圧力損失より大きい場合には、前記第4の流路の流路抵抗が増大したと判定し、
    前記第2圧力センサと前記第3圧力センサが検出する検出値に基づいて算出する圧力損失が、前記記憶部に記憶された前記第2圧力損失より大きい場合には、前記インクジェット記録ヘッドの内部の流路抵抗が増大したと判定し、
    前記第3圧力センサと前記第4圧力センサが検出する検出値に基づいて算出する圧力損失が、前記記憶部に記憶された前記第3圧力損失より大きい場合には、前記第5の流路の流路抵抗が増大したと判定することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記制御部は、
    前記第1圧力センサと前記第2圧力センサが検出する検出値に基づいて算出する圧力損失が、前記記憶部に記憶された前記第1圧力損失より大きい場合に、
    前記第1流量変化ΔQ1が前記所定の許容範囲より小さいときには、
    前記粒子混合インクのインク粘度が増大したと判定することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記流量測定手段は、前記供給タンクに貯蔵される前記粒子混合インクの液面の高さを検出する第1液面センサと、
    前記循環タンクに貯蔵される前記粒子混合インクの液面の高さを検出する第2液面センサと、を含んでなることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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