JP2009192417A - 落下検出装置およびこれを備えた携帯型装置 - Google Patents

落下検出装置およびこれを備えた携帯型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば、装置自身が回転しながら落下する状態においても確実に落下状態を検出し、また、落下状態にない場合の落下状態の誤検出を防止することが可能な落下検出装置およびこれを備えた携帯型装置を提供する。
【解決手段】携帯型磁気ディスク装置1は、加速度を検出する加速度検出部301と、この加速度検出部301によって検出された加速度anの時間による2階微分値a"nを含む加速度情報を算出する算出部302と、落下状態であるか否かを判定するための加速度anに対する加速度閾値athを、加速度成分の2階微分値a"nに基づいて設定する閾値設定部304と、加速度成分が閾値設定部304によって設定された加速度閾値athに達する場合、落下状態であることを検出する落下検出部305と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、装置が落下状態にあるときに、その装置が自身の落下状態を検出する落下検出装置およびこれを搭載した携帯型装置に関する。
携帯電話やデジタルカメラ等のような携帯型機器は、据え置き型機器と比較して、使用中にその使用者の手や置き場所などから落下する危険性が高い。特に、磁気記録媒体などのいわゆるヘッドとディスクとを備える機器は、落下衝突による衝撃によってヘッドとディスクとが衝突し、互いに損傷を及ぼすおそれがある。
これまでの落下検出装置(機構)においては、装置が自由落下している状態の加速度が略0(ただし、静止状態の加速度を1G(G=9.8m/s2)とする)であることを利用して落下検出を行っている。つまり、加速度に対する閾値を略0とし、加速度がこの閾値に達し(下回り)、この状態が所定時間以上継続したときに落下を検出し、所定の耐衝撃処理を実行する(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このような構成では、例えば、装置が回転しながら落下した場合、回転運動により、装置に内蔵する加速度センサに対して遠心力が作用し、加速度が略0とならない場合がある。
したがって、この構成の装置では、装置自身が回転しながら落下した場合は、正確に落下を検出できないおそれがある。一方、このような問題を解決するため、落下状態であることを検出しやすいように、加速度に対する閾値を比較的高く設定すると、使用者の動作による装置の上下動を落下状態であると誤検出するおそれがある。
また、このような誤検出を防ぐために、加速度に対する閾値を2つ設定し、これらの閾値に対して加速度が所定の条件を満たした場合には、落下の検出を行わない時間を設ける構成を備える落下検出機構がある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3441668号公報(平成15年6月20日登録) 特開2007−109355号公報(平成19年4月26日公開)
しかし、このような構成であっても、例えば、使用者がその装置を目線の高さから下ろすというような動作をした場合、上記の所定の条件を満たさないおそれがある。したがって、このような装置の構成においても、装置が落下状態であると誤検出されるおそれがあり、正確な落下検出を実行できるとは言い難い。
本発明の課題は、例えば、装置自身が回転しながら落下する状態においても確実に落下状態を検出するとともに、落下状態にない場合の落下状態の誤検出を防止して、高精度な落下検出を行うことが可能な落下検出装置を提供することにある。
第1の発明に係る落下検出装置は、加速度検出部と、算出部と、閾値設定部と、落下検出部と、を備えている。加速度検出部は、移動加速度を検出する。算出部は、加速度検出部によって検出された移動加速度における加速度成分と、この加速度成分の時間による2階微分値と、を含む加速度情報を算出する。閾値設定部は、落下状態か否かを判定するための加速度成分に対する加速度閾値を、加速度成分の2階微分値に基づいて設定する。落下検出部は、上記加速度成分が閾値設定部によって設定された加速度閾値に達する場合、落下状態にあることを検出する。
ここでは、携帯型記録装置などに搭載された落下検出装置が、使用時に落下した場合にその落下状態を検出する落下検出装置において、確実に落下状態にあることを検出しつつ、落下状態の誤検出を防ぐために以下のような構成を採用している。
本発明の落下検出装置は、当該落下検出装置の移動加速度の加速度成分の2階微分値に基づいて、この装置が落下状態であるか否かを判定するための閾値(加速度閾値)を設定する閾値設定部を備える。そして、当該落下検出装置は、この閾値設定部によって設定された閾値(加速度閾値)に加速度成分が達する場合、落下状態を検出する。
ここで、加速度検出部は、例えば、互いに交差する3軸方向における加速度検出部自身の移動加速度をそれぞれ検出することが可能な3軸加速度センサを有していることが好ましい。また、加速度検出部は、当該落下検出装置が静止している状態では重力加速度(1G)のみを加速度として検出することが好ましく、この場合、自由落下している状態では略0として出力されることになる。加速度閾値は、加速度に対する閾値であって、落下検出のために用いられる。
このような構成によると、当該装置が落下している場合、閾値設定部は、落下状態を検出するための加速度に対する加速度閾値を、落下検出しやすい加速度閾値に設定することができる。これは、物体が静止状態から落下するとき、この落下の初期において、加速度の2階微分値が、負方向に急激に変化する(大きなピークを有する)ため、この変化に基づいて、閾値設定部が加速度閾値を変更することができるからである。したがって、落下検出部は、例えば加速度閾値を2倍大きくすることで、従来の落下検出機構で検出できる回転落下に対し、回転速度が約1.4倍速い回転落下まで検出することが可能になる。
すなわち、上述のように、自由落下時に略0の加速度を出力する加速度センサを用いた場合、加速度が1Gから0Gに急激に変化する。したがって、加速度の2階微分値は、負方向に少なくとも1つの大きなピークを有することになる。これにより、閾値設定部が加速度閾値を落下検出しやすい値に変更する。したがって、落下検出部は、回転運動をしながら落下した場合であっても、落下状態にあることを検出することができる。
また、使用者の動作による移動などの本来落下ではない状態においては、自由落下のときに観られる加速度の急激な変化がなく、2階微分値は大きな変化(ピーク)を有しない。したがって、閾値変更部は、落下状態を判定するための加速度閾値を、上術のように落下検出しやすい加速度閾値に設定することがない。したがって、このような使用者の動作によって上下に移動した場合は、落下検出部が落下を検出しにくいため、落下の誤検出を軽減することができる。このため、落下検出部は、誤って、落下検出して保護動作に入る等の誤動作を起こすことがないため、携帯型機器の動作に支障を与えることがない。
この結果、使用者が当該落下検出装置(または、この装置を備える機器)を持上げたり、下ろしたりする等の動作によって、落下検出装置の移動加速度が変化する場合でも、落下状態にあるものとして誤検出することを軽減することができる。また、例えば、回転しながら落下する場合のように遠心力等の影響により落下検出が困難な場合でも、正確に落下検出を行うことができる。
第2の発明に係る落下検出装置は、第1の発明に係る落下検出装置であって、閾値設定部は、加速度成分の2階微分値が所定の2階微分閾値に達した場合、加速度閾値を変更する。
ここで、所定の2階微分閾値とは、加速度の2階微分値に対する閾値であって、閾値設定部が加速度閾値の変更を判断するための基準値として用いられる。また、加速度検出部が、自由落下時に略0の加速度を出力する場合、閾値設定部が加速度閾値を変更する前の加速度閾値よりも変更した後の加速度閾値が高い値であることが好ましい。また、より好ましくは、閾値設定部が予め設定している加速度閾値は0G〜0.3Gであり、加速度閾値を変更した後の加速度閾値は、0.3〜0.7Gである。
これにより、閾値設定部は、加速度成分の2階微分値が所定の閾値に達した場合、加速度閾値を落下検出部にとって落下検出しやすい値に変更することができる。したがって、加速度閾値が変更される基準を明確に定めることができる。
この結果、装置毎に所定の2階微分閾値を予め適切に設定することによって、当該落下検出装置は、安定した落下検出を実行することが可能になる。
第3の発明に係る落下検出装置は、第1または第2の発明に係る落下検出装置であって、落下検出部は、加速度成分が加速度閾値に達している状態で所定の第1時間が経過した場合、落下を検出する。
ここで、装置の落下は、通常、人の手から落下する状況が想定され、その高さをおよそ50cm以上と想定すると、重力加速度が9.8m/s2として、物体が50cm自由落下するときにかかる時間は、およそ319msである。したがって、所定の第1時間は、例えば、100ms程度であることが好ましい。
これにより、移動加速度が加速度閾値に一時的に達した場合でも、その状態が所定の第1時間以上継続しない限り、落下検出部は落下状態にあるものとして検出しない。このとき、上記加速度の2階微分値が上記2階微分閾値に達している場合は、加速度閾値が落下検出しやすい値に設定されているため、移動加速度が加速度閾値に達している時間は継続しやすい。しかし、2階微分値が2階微分閾値に達していない場合は、加速度閾値が落下を検出しにくい値に設定されている。このため、移動加速度が加速度閾値に達している時間が短くなる。
この結果、例えば、使用者が当該落下検出装置(または、この装置を備える機器)を持上げたり、下ろしたりする等の動作によって、落下検出装置の移動加速度が加速度閾値に一時的に達した場合でも、落下状態にあるものとして誤検出することをより確実に防止することができる。
第4の発明に係る落下検出装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る落下検出装置であって、閾値設定部が、2階微分値に基づいて加速度閾値を変更した場合、この変更したときから所定の第2時間後に、変更する前の加速度閾値に戻す。
ここでは、閾値変更部が、落下検出のための加速度成分に対する加速度閾値を、例えば、第1加速度閾値から第2加速度閾値に変更した後、所定の第2時間を経過すると第2加速度閾値から元の第1加速度閾値に設定し直す。
ここで、上記所定の第2時間は、例えば、200ms程度であることが好ましい。
以下では、説明のため、閾値設定部が、加速度成分の2階微分値に基づいて変更した後の加速度閾値を第2加速度閾値とし、変更する前の加速度閾値を第1加速度閾値とする。
これにより、落下状態を検出しやすい第2加速度閾値、すなわち第1閾値に比べて1Gに近い値の第2加速度閾値を、加速度の2階微分値が所定の閾値に達してから所定の第2時間の間のみ、落下を検出するための閾値として用いることが可能になる。仮に、第2加速度閾値が設定されたまま、あるいは、使用者が所定の操作を行うまで第1加速度閾値に変更されない場合は、落下ではない装置の空間的移動に対しても、加速度が落下検出に対する第2加速度閾値に達してしまい、落下の誤検出につながるおそれがある。
したがって、落下検出のための加速度に対する閾値が第2加速度閾値に設定されている時間を制限することにより、落下状態の場合は確実に落下を検出し、使用者の動作による上下動などの場合は落下を検出しない、落下検出装置を提供することができる。
この結果、当該落下検出装置が落下を検出したときに当該装置あるいは当該装置を備える機器が一時的に耐衝撃処理を施す構成である場合、その使用に支障を来たすことを防ぐことが可能になる。
第5の発明に係る落下検出装置は、第1から第4のいずれか1つの発明に係る落下検出装置であって、加速度検出部が、互いに交差する3軸方向の移動加速度をそれぞれ検出する3軸加速度センサを有している。
ここでは、加速度検出部として、一般的な3軸加速度センサを用いる。
ここで、互いに交差する3軸方向とは、例えば、互いに直交する3方向の軸を意味している。
これにより、当該装置にいずれの方向への加速度が生じている場合においても、その加速度を、3軸方向それぞれの加速度センサの出力の合成として検出することができる。
この結果、算出部は、いかなる落下状態においても、加速度検出部に実際に生じている自由落下方向の加速度成分と精度よく一致する加速度成分を算出することが可能になる。
第6の発明に係る携帯型装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る落下検出装置と、保護部と、を備えている。保護部は、落下検出装置が落下を検出した場合、耐衝撃処理を行う。
ここで、耐衝撃処理とは、当該携帯型装置が落下した場合の地面や床との衝突による衝撃に対して、その衝撃を緩和するための処理や、当該携帯型装置に備えられた精密部品を保護するための処理などである。
これにより、例えば、カメラや携帯電話などの手で持って使用する携帯型機器を、使用者が誤って落下させてしまった場合、当該携帯型装置は、当該携帯型装置自身を衝撃から保護するための処理を床や地面に衝突する前に実行することができる。
この結果、落下時の衝撃による故障や損傷を軽減することが可能になる。
第7の発明に係る携帯型磁気ディスク装置は、第6の発明に係る携帯型磁気ディスク装置であって、磁気記録ディスクに対して記録再生を行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを退避領域に退避させる制御部と、をさらに備えている。
ここでは、携帯型装置が磁気ディスク装置を搭載している構成において、磁気ヘッドと磁気ディスクとの衝突による互いの損傷を防ぐために、落下検出装置において落下検出された場合には、制御部が、磁気ヘッドを退避領域に退避させる。
ここで、退避領域とは、例えば、落下時の衝撃によって磁気ヘッドが大きく移動したり振動したりした場合でも、磁気ヘッドが磁気ディスクに衝突しない保護領域である。
これにより、落下時に落下検出装置が落下を検出し、この検出によって磁気ヘッドを退避領域に退避させることができる。したがって、磁気ヘッドと磁気ディスクとの衝突を防ぐことができる。
この結果、磁気ディスクや磁気ヘッド自身、あるいは磁気ディスクに記憶されている情報を保護して、耐衝撃性に優れた携帯型装置を得ることができる。
本発明に係る落下検出装置によれば、使用者が落下検出装置を搭載した携帯型装置を持上げたり、下ろしたりする等の動作によって、落下検出装置の移動加速度が変化する場合でも、落下状態にあるものとして誤検出することを防止しつつ、例えば、回転しながら落下する場合のように遠心力等の影響により落下検出が困難な場合でも、正確に落下検出を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る携帯型磁気ディスク装置(携帯型装置)1について、図1〜図9を用いて説明すれば以下の通りである。
[携帯型磁気ディスク装置1の構成]
本実施形態の携帯型磁気ディスク装置1は、磁気ディスク101に映像や画像などを記録する装置であって、主に、図1に示すように、磁気ディスク装置100と、緩衝材200と、落下検出装置300と、クロック生成器400とを備えている。
(磁気ディスク装置100)
磁気ディスク装置100は、主に、図1に示すように、磁気ディスク101と、磁気ヘッド102と、ロータアーム103と、ランプロード(保護部)104と、制御部105と、を有している。
磁気ディスク101は、円盤状の情報記録媒体であって、一方の面側に隣接する領域間における磁気状態の差異によって情報を記録することができる情報記録層を有している。
磁気ヘッド102は、磁気ディスク101に記録された情報を読み取るため、あるいは磁気ディスク101に情報を記録するための部材である。
ロータアーム103は、磁気ヘッド102を支持する部材であって、磁気ディスク101の半径方向において磁気ヘッド102が移動することができるように回動可能に取り付けられている。
ランプロード104は、磁気ヘッド102と磁気ディスク101との接触を防止するために、磁気ディスク101の外周部に対して径方向外側に設けられている。
制御部105は、後段で詳述する落下検出装置300から落下検出信号を受け取ると、ロータアーム103を回動させて磁気ヘッド102をランプロード104へ移動させる。これにより、磁気ヘッド102を磁気ディスク101上から退避させることで、落下による衝撃によって磁気ディスク101と磁気ヘッド102が衝突することを防止することができる。
(緩衝部200)
緩衝部200は、携帯型磁気ディスク装置1が落下したときに磁気ディスク装置100に加わる落下衝撃を緩衝するための部材であって、磁気ディスク装置100の外縁部に取り付けられている。また、この緩衝部200は、衝撃吸収性の高いゴム、またはウレタン材で構成されている。これにより、緩衝部200は、外部から加わる衝撃を吸収および緩和し、磁気ディスク装置200を保護することができる。
(落下検出装置300)
落下検出装置300は、落下による衝撃が磁気ディスク装置100に加わる前に磁気ディスク装置100を保護する処理動作を行うために、当該携帯型磁気ディスク装置1が落下状態であることを検出し、制御部105に対して落下検出信号を出力する。この落下検出装置300は、主に、図2に示すように、加速度検出部301と、算出部302と閾値格納部303と、閾値設定部304と、落下検出部305と、を有している。
加速度検出部301は、当該携帯型磁気ディスク1の筐体に固定されている。また、この加速度検出部301は、互いに直交する3方向(X軸,Y軸,Z軸)のそれぞれの加速度(ax,ay,az)をそれぞれ検出する3軸加速度センサ301aを有している。そして、加速度検出部301は、3軸加速度センサ301aが検出した加速度をそれぞれ算出部302に対して出力する。
本実施形態では、3軸加速度センサ301aとして、ピエゾ素子を用いている。ピエゾ素子は、圧電材料を含み、この圧電材料の歪み量の変化によってその抵抗値が変化する性質を利用して各方向における加速度を検出するものである。すなわち、ピエゾ素子は、歪み量の大きさの変化によって、加速度の変化に比例して大きくなる電気信号を出力する。また、空間的な静止(等速直線運動を含む)状態では、3軸加速度センサ301aが示す加速度(ax,ay,az)の値は、Z軸が鉛直下方向を向いている場合、それぞれ、(0,0,G)であり、鉛直下向き方向に1Gの加速度を検出する。
ここで、加速度Gは、大きさが9.8m/s2のいわゆる重力加速度である。一方、3軸加速度センサ301aは、この3軸加速度センサ301aが自由落下している状態では、3方向における加速度(ax,ay,az)は、それぞれ(0,0,0)であり、この総和Aが略0の加速度を検出する。すなわち、この3軸加速度センサ301aが出力する加速度の総和Aは、運動加速度(bx,by,bz)として、A=g−(bx+by+bz)で表される。ただし、(A,ax,ay,az,bx,by,bz,g)は、それぞれベクトルであり、上記等式はベクトル演算を用いることによって成立するものである。
算出部302は、加速度検出部301が出力する信号を当該携帯型磁気ディスク装置1で用いられるクロック周波数(tclk)に同期する間隔で取得する。そして、算出部302は、取得した加速度(ax,ay,az)から、当該携帯型磁気ディスク装置1の加速度の絶対値(加速度成分)an(以後、加速度anと記載する)と、加速度anの2階微分値a"nとを算出する。つまり、算出部302は、加速度an=(ax2+ay2+az21/2と、この加速度anの時間による2階微分値a"n=an・d2/dt2を算出する。
閾値格納部303は、落下検出部305において携帯型磁気ディスク装置1が落下状態であるか否かを判定するための加速度anに対応する加速度閾値ath(本実施形態ではa1およびa2)と、落下検出部305によって落下検出信号を出力するか否かを判定するための落下時間閾値(所定の第1時間)Tdropと、を格納する。またさらに、閾値格納部303は、2階微分値に対する閾値である2階微分閾値a”thやa2継続時間Taなども格納する。これらの加速度閾値athおよび落下時間閾値Tdropなどは、閾値設定部304に対して出力される。
閾値設定部304は、算出部302において算出された加速度anの2階微分値a"nに基づいて、閾値格納部303に格納された複数の落下検出閾値の中から落下状態であるか否かの判定を行う際に用いられる閾値を設定する。本実施形態では、加速度の2階微分値a"nが2階微分閾値a"thを下回った場合、閾値設定部304は、加速度anに対する加速度閾値athをa1からa2に変更するものとする。そして、閾値設定部304は、加速度閾値athをa2に変更した後、所定時間経過した場合には、加速度閾値athを再びa2からa1に設定し直すように制御を行う。
落下検出部305は、算出部302において算出された加速度anと閾値設定部304において設定された加速度閾値athとを比較し、携帯型磁気ディスク装置1が落下状態であるか否かの判定を行う。本実施形態では、落下検出部305は、加速度anが加速度閾値athを下回る場合に落下状態であるとの判定を行う。そして、落下状態、すなわち加速度an≦加速度閾値ath、である時間が継続して落下時間閾値Tdropに達すると、磁気ディスク装置100を落下による衝撃から保護するために磁気ディスク装置100(制御部105)に対して落下検出信号を出力する。
(クロック生成器400)
クロック生成器400は、落下検出装置300に対して加速度情報を取得するタイミングおよび落下判定動作の基準となるクロックを供給する。
<携帯型磁気ディスク装置1の落下検出処理>
次に、携帯型磁気ディスク装置1の落下検出処理について詳しく説明する。
まず、携帯型磁気ディスク装置1に加わる加速度は、3軸加速度センサ301aにおいて検出され、加速度に応じた信号が出力される。例えば、図3に示すように、携帯型磁気ディスク装置1が静止している状態では、鉛直下方向にZ軸が向いている場合、重力加速度1Gを検出しており、出力する加速度成分信号はax=ay=0、az=1Gとなる。この状態から携帯型磁気ディスク装置1が自由落下し無重力状態になると、Z軸の加速度信号azは、1Gから0Gに変化する。
続いて、算出部302は、3軸加速度センサ301aから出力される加速度信号を、携帯型磁気ディスク装置1において生成されるクロック周波数(tclk)間隔で、加速度信号(ax,ay,az)を取得し、加速度an=(ax2+ay2+az21/2と、加速度anの2階微分値a"n=とを算出する。
また、閾値格納部303は、閾値設定部304において設定される加速度anに対する加速度閾値(a1およびa2)を格納する。
続いて、閾値設定部304が行う処理について、図4を用いて具体的に説明する。
まず、ステップS10では、閾値設定部304は、当該携帯型磁気ディスク装置1の電源がON状態であることを検出して、次のステップS11に進む。
ステップS11では、閾値設定部304は、加速度閾値athをa1に設定する。
ステップS12では、閾値設定部304は、2階微分値a"nが2階微分閾値a"th以下であるか否かを判定する。ここで、閾値設定部304が、2階微分値a"nが2階微分閾値a"th以下ではないと判定した場合、再び、このステップS11を繰り返す。一方、閾値設定部304が、2階微分値a"nがa"th以下であると判定した場合、ステップS13に進む。
ステップS13では、閾値設定部304は、加速度閾値athをa1からa2に変更する。
ステップS14およびステップS15では、閾値設定部304は、加速度閾値athがa2である時間をカウントするために、当該携帯型磁気ディスク装置1のクロック周波数tclkを用いる。つまり、加速度閾値athとしてa2が設定されている時間t(n)=t(n−1)+tclk(ただし、n=1,2,・・・)が、a2継続時間(所定の第2時間)Ta以上になるまで、このループ演算を繰り返し行う。そして、時間tnがa2継続時間Taに達すると、ステップS16に進む。
ステップS16では、閾値設定部304は、加速度閾値athをa2から、再びa1に設定し直す。
ステップS17では、閾値設定部304は、再び加速度閾値athがa1からa2に変更されるときに備え、時間tnをリセットしてtn=0にする。
ステップS18では、当該携帯型磁気ディスク装置1の電源がOFF状態であるか否かによって動作を終了(end)するか、ステップS12に戻るかを判定する。すなわち、閾値設定部304は、電源がOFF状態にならない限り、ステップS12からステップS17までの処理を繰り返し行う。
続いて、落下検出部305が行う処理について、図5を用いて具体的に説明する。
まず、ステップS100では、当該携帯型磁気ディスク装置1の電源がON状態であることを検出して、次のステップS101に進む。
ステップS101では、落下検出部305が、閾値設定部304によって設定された加速度閾値athがa1であるか否かを判定する。ここで、落下検出部305が、ath=a1であると判定すると、ステップS102に進む。一方、落下検出部305が、ath≠a1であると判定すると、ステップS108に進む。
ステップS102では、落下検出部305は、加速度anがa1以下であるか否かを判定する。ここで、落下検出部305が、加速度an≦a1であると判定すると、ステップS104に進む。一方、落下検出部305が、加速度an>a1であると判定すると、ステップS103に進む。
ステップS103では、落下検出部305は、当該携帯型磁気ディスク1の電源がOFF状態であるか否かによって動作を終了するか、あるいはステップS101に戻るかを判定する。すなわち、落下検出部305は、電源がOFF状態にならない限り、ステップS101から後述するステップS112までの処理を繰り返し行う。
ステップS104およびステップS105では、落下検出部305は、加速度anが加速度閾値ath(ここでは、a1)を下回っている時間tmをカウントするために、当該携帯型磁気ディスク装置1のクロック周波数tclkを用いる。つまり、落下検出部305では、加速度anがa1を下回っている時間t(m)=t(m−1)+tclk(ただし、m=1,2,・・・)が落下時間閾値Tdropを超えるまでの間、あるいは加速度anがa1を上回るまでの間、ステップS102、ステップS104およびステップS105が繰り返し行われる。そして、ステップS105では、加速度検出部305が、加速度an≦a1である時間tmが落下時間閾値Tdropを超えたと判定した場合、当該携帯型磁気ディスク装置1が落下状態であると判定してステップS106に進む。
ステップS106では、落下検出部305は、磁気ディスク装置100(制御部105)に対して落下検出信号を出力する。
ステップS107では、落下検出部304は、再び加速度anが加速度閾値ath(ここでは、a1)を下回ったときに備え、時間tmをリセットして時間tm=0にする。
また、ステップS108では、落下検出部305は、加速度an≦a2であるか否かを判定する。ここで、落下検出部305が、加速度an≦a2であると判定すると、ステップS109に進む。一方、落下検出部305が、加速度an>a2であると判定すると、ステップS103に進む。
ステップS109およびステップS110では、落下検出部305は、加速度anが加速度閾値ath(ここでは、a2)を下回っている時間tkをカウントするために、携帯型磁気ディスク装置1のクロック周波数tclkを用いる。つまり、落下検出部305では、加速度anがa2を下回っている時間tkが落下時間閾値Tdropを超えるまでの間、あるいは加速度anがa2を上回るまでの間、ステップS108、ステップS109およびステップS110が繰り返し行われる。そしてステップS110では、加速度検出部305が、加速度an≦a2である時間tkが落下時間閾値Tdropを超えたと判定した場合、携帯型磁気ディスク装置1が落下状態であると判定してステップS111に進む。
ステップS111では、落下検出部305は、磁気ディスク装置100に対して落下検出信号を出力する。
ステップS112では、落下検出部304は、再び加速度anが加速度閾値ath(ここでは、a1)を下回ったときに備え、時間tkをリセットして時間tk=0にする。
以上のように、落下検出部305は、算出部302において算出された加速度anと、閾値設定部304において設定された加速度閾値athとを比較し、an≦athの場合、携帯型磁気ディスク装置1は落下状態であるとの判定を行う。そして、落下検出部305は、落下状態が落下時間閾値Tdropに達すると磁気ディスク装置100(制御部105)に対して落下検出信号を出力する。そして、磁気ディスク装置100(制御部105)は、落下検出信号を受信すると、磁気ヘッド102をランプロード104に退避させる。
以下に、当該携帯型磁気ディスク装置1が実際に落下した場合や使用者の動作によって上下動した場合などの例を、図6から図10を用いて説明する。
まず、図6に示すように、当該携帯型磁気ディスク装置1が落下したときの例を説明する。3軸加速度センサ301aにかかる加速度anは、時間t51で当該携帯型磁気ディスク装置1の落下開始と同時に急激に減少する。また2階微分値a"nが負側にピークを持ち2階微分閾値a"thを下回るので、閾値設定部304は、時間t51から継続時間Tth=200ms(ミリ秒)の間、加速度閾値athをa1からa2に変更する。本実施形態では、時間t52において加速度anが落下検出閾値ath(ここでは、a2)を下回るので、落下検出部305は落下状態であるとの判定を行う。
ここで、近年の小型の磁気ディスク装置100の動作時の耐衝撃性は約500Gであって、緩衝材200の衝撃緩衝効果により、磁気ディスク装置100が30cmの高さからの落下に耐えられる場合、落下開始から落下衝撃が加わるまでの時間は約250msとなる。したがって、磁気ディスク装置100の磁気ヘッド102がランプロード104に退避するまでの時間を考慮すると、落下時間閾値Tdropは、100msに設定される。この場合、時間t52から落下時間閾値Tdrop=100ms経過後の時間t53まで、加速度anは加速度閾値athを下回っており、落下状態が継続している。このため、落下検出部305は、磁気ディスク装置100(制御部105)に落下検出信号を出力する。これにより、携帯型磁気ディスク装置1に内蔵されている磁気ディスク装置100(制御部105)は、衝撃が伝わる前に磁気ヘッド102をランプロード104に退避させることができる。
次に、図7に示すように、携帯型磁気ディスク装置1が回転落下した場合における落下検出の判定について説明する。
このとき、3軸加速度センサ301aにかかる加速度anは、時間t61経過時において携帯型磁気ディスク装置1の落下開始と同時に急激に減少する。また、2階微分値a"nが負側にピークを持ち、2階微分閾値a"thを下回る。このため、閾値設定部304は、時間t61から継続時間Tth=200msの間、加速度閾値athをa1からa2に変更する。そして、時間t62経過時において、加速度anが落下検出閾値ath(ここでは、a2)を下回るので、落下検出部305は落下状態であるとの判定を行う。
時間t62から落下時間閾値Tdrop=100ms経過後の時間t63まで加速度のanは、加速度閾値athを下回り、落下状態が継続している。このため、落下検出部305は、磁気ディスク装置100(制御部105)に対して落下検出信号を出力する。これにより、磁気ディスク装置100(制御部105)は、磁気ヘッド102をランプロード104へと退避させることができる。
一方、図8に示すように、落下状態ではなく、使用者が当該携帯型磁気ディスク装置1を持上げたとき落下検出の判定について説明する。
このとき、3軸加速度センサ301aにかかる加速度anは、携帯型磁気ディスク装置1が一旦上昇するので1Gより大きな加速度anが加わり、その後、静止するときに1G以下の加速度anになる。しかし、使用者が携帯型磁気ディスク装置1を動かす際にかかる加速度anの2階微分値a"nは、図6および図7に示す落下の開始時に比べて低く、加速度の2階微分値a"nは2階微分閾値a"thを下回らない。よって、閾値設定部304は、加速度閾値athをa1に設定したままで、a2には変更しない。
そして、時間t71で加速度anは加速度閾値ath(ここでは、a1)を下回るので、落下検出部305は落下状態であるとの判定を行う。しかし、ここでは、加速度閾値athは、a1のままである。したがって、加速度anは、時間t72で加速度閾値athを上回る。このため、落下検出部305は、落下状態ではないとの判定を行う。この結果、落下状態の継続時間は時間t71から時間t72までであって、落下時間閾値Tdrop=100msより短いので、落下検出されない。つまり、携帯型磁気ディスク装置1は、使用者の動作によって落下状態に近い移動加速度の変化を検出した場合でも、落下状態にあるとの誤検出することを回避することができる。よって、落下の誤検出によって携帯型磁気ディスク装置1が保護状態へ移行し、使用者の使用感を損なうことを防止することができる。
次に、図9に示すように、使用者が携帯型磁気ディスク装置1を引き下げたとき落下検出について説明する。
このとき、3軸加速度センサ301aにかかる加速度anは、携帯型磁気ディスク装置1が空間的に下降するので1Gより大きな加速度が加わることがなく、1G以下の加速度になる。しかし、使用者が携帯型磁気ディスク装置1を操作する際にかかる加速度anの2階微分値an"は、図6および図7に示す落下開始時のときに比べて低く、加速度anの2階微分値a"nは閾値a"thを下回らない。よって、落下検出部305は、加速度閾値athをa1に設定したままとし、a1からa2へ変更することはない。
そして、加速度anは、時間t81で加速度閾値ath(ここでは、a1)を下回る。よって、落下検出部305は、加速度閾値athをa1のままとし、時間t82経過時に加速度anは落下検出閾値athを上回る。そして、落下検出部305は、落下状態ではないとの判定を行う。この結果、落下検出部305は、落下状態である継続時間は、時間t81から時間t82までであって、落下時間閾値Tdrop=100msより短いため、落下検出信号を出力しない。つまり、本実施形態の携帯型磁気ディスク装置1は、使用者の動作に起因する移動加速度の検出によって、落下状態にあると誤検出されることを防止することができる。よって、落下の誤検出により、携帯型磁気ディスク装置1が保護状態へ移行してしまい、使用者の使用感を損なうことを防止することができる。
また、図10に示すように、使用者が携帯型磁気ディスク装置1を携帯したまま走ったときの落下検出について説明する。
このとき、携帯型磁気ディスク装置1は、空間的に上下動を繰り返す。このため、3軸加速度センサ301aにかかる加速度anは、2.5G〜3.0G程度のピーク値を有し、0からそのピーク値の間で上昇・下降を繰り返す。またこのとき、加速度anが上記ピーク値になるタイミングで、加速度anの2階微分値a”nは、比較的大きな負側のピークを有し、2階微分閾値a"thを下回る。したがって、閾値設定部304は、時間t101からa2継続時間Ta=200ms(ミリ秒)の間、加速度閾値athをa1からa2に変更する。しかし、この場合は、加速度anが落下時間閾値Tdrop=100msの間落下検出閾値ath(ここでは、a2)を下回ることはなく、落下検出部305は落下状態であると判定しない。したがって、この場合においても、落下の誤検出により、携帯型磁気ディスク装置1が保護状態へ移行してしまい、使用者の使用感を損なうことを防止することができる。
[本落下検出装置300の特徴]
(1)
本実施形態における落下検出装置300は、図2に示すように、加速度(ax,ay,az)を検出する加速度検出部301と、算出部302と、閾値設定部304と、落下検出部305と、を備えている。算出部302は、加速度検出部301によって検出された加速度anの時間による2階微分値a"nを含む加速度情報を算出する。閾値設定部304は、落下状態であるか否かを判定するための加速度anに対する加速度閾値athを加速度成分の2階微分値a"nに基づいて設定する。落下検出部305は、加速度成分が閾値設定部304によって設定された加速度閾値athに達する場合、落下状態であることを検出する。
これにより、携帯型磁気ディスク装置1が落下状態にある場合、閾値設定部304は、落下状態であることを検出するための加速度anに対する加速度閾値athを、落下検出しやすい加速度閾値a2に設定することができる。これは、物体が静止状態から落下するとき、この落下の初期において、加速度anの2階微分値a"nが、負方向に急激に変化する(大きなピークを有する)ことを利用して、閾値設定部304が加速度閾値athをa1からa2に変更したためである。したがって、落下検出部305は、例えば、従来では落下の検出が困難であった携帯型磁気ディスク装置1が回転しながら落下する場合、すなわち加速度anが回転時の遠心力等の影響を受けて増減を繰り返す場合においても、高精度に落下検出を行うことができる。
また、使用者が携帯型磁気ディスク装置1(落下検出装置300)を持上げるまたは下ろすといった動作で加速度が低下する場合でも誤検出することがない。
よって、例えば、回転して落下するような落下検出が困難な場合でも正確に落下検出ができるとともに、使用者の動作による移動加速度の変化を検出して落下状態にあるとの誤検出を軽減して、信頼性の高い落下検出が可能になる。
(2)
本実施形態における落下検出装置300は、図4に示すように、閾値設定部304が、2階微分値a"nが所定の2階微分閾値a"thに達した場合、加速度閾値athをa1からa2に変更する。
これにより、閾値設定部304は、加速度anの2階微分値a"nが所定の閾値a"thに達した場合、加速度閾値athをa1から落下検出部305にとって落下検出しやすい値であるa2に変更することができる。したがって、加速度閾値athが変更される基準を明確に定めることができる。
この結果、当該携帯型磁気ディスク装置1に対する固有の2階微分閾値a"thを予め適切に設定することによって、落下検出装置300は、安定した落下検出を実行することが可能になる。
(3)
本実施形態における落下検出装置300は、図5に示すように、落下検出部305が、加速度anが加速度閾値athに達している状態で落下時間閾値Tdropが経過した場合、落下状態であることを検出する。
これにより、図8、図9および図10に示すように、加速度anが加速度閾値ath(a1またはa2)に一時的に達した場合でも、その状態が落下時間閾値Tdrop以上継続しない限り、落下検出部305は落下検出信号を出力しない。このとき、上記加速度の2階微分値が上記2階微分閾値に達している場合は、図6および図7に示すように、加速度閾値athが落下検出しやすい値であるa2に設定されているため、加速度anが加速度閾値athに達している時間tkは継続しやすい。しかし、2階微分値a″nが2階微分閾値a″thに達していない場合は、加速度閾値athが落下を検出しにくい値であるa1に設定されている。このため、加速度anが加速度閾値athに達している時間tmが短くなる。また、図10に示すように、使用者が走ったときの上下動により2階微分値a"nが2階微分閾値a"thを下回った場合、すなわち加速度閾値athがa1からa2に変更された場合であっても、落下時間閾値Tdropを設けることによって、落下の誤検出を防止することができる。
この結果、使用者が当該落下検出装置300(または、携帯型磁気ディスク装置1)を持上げたり、下ろしたりする等の動作によって、落下検出装置300の加速度anが加速度閾値athに一時的に達した場合でも、落下状態にあるものとして誤検出することをより確実に防止することができる。
(4)
本実施形態における落下検出装置300は、図4に示すように、閾値設定部304が、加速度anの2階微分値a"nに基づいて加速度閾値athをa1からa2に変更した場合、この変更したときからa2継続時間(所定の第2時間)Ta経過後に、a2からa1に戻す。
これにより、落下状態を検出しやすい加速度閾値a2、すなわちa1に比べて1Gに近い値であるa2を、加速度anの2階微分値a"nが所定の閾値a"thに達してからa2継続時間Taの間のみ、落下を検出するための閾値として用いることが可能になる。仮に、加速度閾値athとしてa2が設定されたまま、あるいは、使用者が所定の操作を行うまでa1に変更されない場合は、落下ではない空間的移動に対しても、加速度anがa2に達してしまうおそれがあり、落下の誤検出につながる。
したがって、落下検出のための加速度anに対する加速度閾値athがa2に設定されている時間を制限することにより、落下状態の場合は確実に落下を検出し、使用者の動作による上下動などの場合は落下を検出しない、当該携帯型磁気ディスク装置1(落下検出装置300)を提供することができる。
この結果、落下検出装置300が落下状態を適切に検出するため、落下の誤検出を防ぐことができ、当該携帯型磁気ディスク装置1の使用に支障を来たすことを防ぐことが可能になる。
(5)
本実施形態における落下検出装置300は、図5に示すように、加速度検出部301が、互いに交差する3軸方向の加速度(ax,ay,az)をそれぞれ検出する3軸加速度センサ301aを有する。
これにより、当該携帯型磁気ディスク装置1にいずれの方向への加速度anが生じている場合においても、その加速度anを、3軸方向それぞれの加速度センサの出力(ax,ay,az)の合成として検出することができる。
この結果、算出部302は、いかなる落下状態においても、加速度検出部305に実際に生じている加速度と精度よく一致する加速度anを算出することが可能になる。
(6)
本実施形態における携帯型磁気ディスク装置1は、図1に示すように、落下検出装置300と、この落下検出装置300が落下検出信号を出力した場合、耐衝撃処理を行う制御部105と、を備えている。
これにより、使用者が誤って当該携帯型磁気ディスク装置1を落下させてしまった場合、当該携帯型磁気ディスク装置1は、当該装置1自身を衝撃から保護するために磁気ヘッド102をランプロード104へ退避させる処理を、床や地面に衝突する前に実行することができる。
この結果、落下時の衝撃による磁気ディスク101と磁気ヘッド102との衝突による故障や損傷を防ぐことが可能になる。
(7)
本実施形態における携帯型磁気ディスク装置1は、図1に示すように、磁気記録ディスク101に対して記録再生を行う磁気ヘッド102と、落下検出時には磁気ヘッド102をランプロード104に移動させる制御部105と、を備えている。
これにより、落下時に落下検出装置300が落下を検出して落下検出信号を出力すると、制御部105は、この落下検出信号を受信して、磁気ヘッド102をランプロード104へと退避させることができる。したがって、携帯型磁気ディスク装置1が地面等に落下して衝撃が付与された場合でも、装置内における磁気ヘッド102と磁気ディスク101との衝突を防ぐことができる。
この結果、磁気ディスク101や磁気ヘッド102、あるいは磁気ディスク101に記憶されている情報の損傷を回避して、装置を保護することが可能になる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、落下検出装置300が、携帯型磁気ディスク装置1に搭載されている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、磁気ディスク記録再生装置などの据え置き型装置であってもよい。
この場合でも、据え置き型装置の搬送時に、搬送者が誤って落下させてしまった場合において、落下検出装置300は、その据え置き型装置における落下衝撃に対する保護対象部を保護するための信号を出力することができる。
(B)
上記実施形態では、携帯型装置として、携帯型磁気ディスク装置1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、携帯電話や携帯情報端末(PDA)、デジタルカメラ等の他の携帯型装置に対して本発明の落下検出装置を搭載してもよい。
(C)
上記実施形態では、落下時間閾値Tdrop=100ms、a2継続時間Ta=200msとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、落下時間閾値Tdropとしては、100ms未満、あるいは100msよりも長い時間が設定されていてもよい。同様に、a2継続時間Taについても、200ms未満、あるいは200msより長い時間が設定されていてもよい。
(D)
上記実施形態では、加速度検出部301がピエゾ素子を有する3軸加速度センサ301aを搭載する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、搭載される加速度センサとしては、静電容量型や熱検知型の加速度センサであってもよい。
(E)
上記実施形態では、制御部(保護部)105が、磁気ヘッド102をランプロード(退避部)104に退避させる例を挙げて説明した。しかし本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、落下による衝撃が付与された場合でも、磁気ヘッド102が磁気ディスク101に接触(衝突)しないようにすることが可能な機能または構成を有していればよい。
本発明の一実施形態に係る携帯型磁気ディスク装置1の機能的構成を示すブロック図。 図1に示す落下検出装置の機能的構成を示すブロック図。 図2に示す3軸加速度センサが静止状態から落下状態に変化したときの出力例。 図2に示す閾値設定部の処理動作を示すフローチャート図。 図2に示す落下検出部の処理動作を示すフローチャート図。 図1に示す携帯型磁気ディスク装置が静止状態から落下したときの加速度、加速度の2階微分値および各閾値を示す図。 図1に示す携帯型磁気ディスク装置が静止状態から回転落下したときの加速度、加速度の2階微分値および各閾値を示す図。 図1に示す携帯型磁気ディスク装置を使用者が持ち上げたときの加速度、加速度の2階微分値および各閾値を示す図。 図1に示す携帯型磁気ディスク装置を使用者が下ろしたときの加速度、加速度の2階微分値および各閾値を示す図。 図1に示す携帯型磁気ディスク装置を、使用者が携帯して走ったときの加速度、加速度の2階微分値および各閾値を示す図。
符号の説明
1 携帯型磁気ディスク装置(携帯型装置)
100 磁気ディスク装置
101 磁気ディスク
102 磁気ヘッド
103 ロータアーム
104 ランプロード(退避部)
105 制御部
200 緩衝材
300 落下検出装置
301 加速度検出部
301a 3軸加速度センサ
302 算出部
303 閾値格納部
304 閾値設定部
305 落下検出部
400 クロック生成器
an 加速度
a"n 2階微分値
ath 加速度閾値
a"th 2階微分閾値
S ステップ
Tdrop 落下時間閾値(所定の第1時間)
Ta a2継続時間(所定の第2時間)

Claims (7)

  1. 移動加速度を検出する加速度検出部と、
    前記加速度検出部によって検出された前記移動加速度における加速度成分と、この加速度成分の時間による2階微分値と、を含む加速度情報を算出する算出部と、
    落下状態であるか否かを判定するための前記加速度成分に対する加速度閾値を、前記加速度成分の前記2階微分値に基づいて設定する閾値設定部と、
    前記加速度成分が前記閾値設定部によって設定された前記加速度閾値に達する場合、落下状態にあることを検出する落下検出部と、
    を備える落下検出装置。
  2. 前記閾値設定部は、前記2階微分値が所定の2階微分閾値に達した場合、前記加速度閾値を変更する、
    請求項1に記載の落下検出装置。
  3. 前記落下検出部は、前記加速度成分が前記加速度閾値に達している状態で所定の第1時間が経過した場合、落下状態にあることを検出する、
    請求項1または2に記載の落下検出装置。
  4. 前記閾値設定部は、前記2階微分値に基づいて前記加速度閾値を変更した場合、この変更したときから所定の第2時間後に、変更する前の加速度閾値に戻す、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の落下検出装置。
  5. 前記加速度検出部は、互いに交差する3軸方向の前記移動加速度をそれぞれ検出する3軸加速度センサを有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の落下検出装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の落下検出装置と、
    前記落下検出装置が落下を検出した場合、耐衝撃処理を行う保護部と、
    を備える携帯型装置。
  7. 磁気記録ディスクに対して記録再生を行う磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを退避領域に退避させる制御部と、
    をさらに備えた請求項6に記載の携帯型装置。
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