JP2009192065A - 燃焼式リニアアクチュエータ - Google Patents

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Yojiro Ishino
洋二郎 石野
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Abstract

【課題】重量物を駆動する場合,筒内燃焼による圧力がピストンをストロークする以前に,筒内燃焼ガスが冷却されることのない燃焼式リニアアクチュエータを提供する。
【解決手段】シリンダー、ラチェット内蔵コンロッド付きピストン、及びバネを備えた筒内燃焼式リニアアクチュエータであって,筒内燃焼によってもたらされたピストンの変位(ストローク)を前記バネに力学的エネルギーとして蓄積し,必要な時期にそのエネルギーを利用することを特徴とする燃焼式リニアアクチュエータ。
【選択図】図1

Description

本発明は筒内燃焼式リニアアクチュエータに関する。
従来、ピストンとシリンダーからなる燃焼式リニアアクチュエーターの研究として,二足走行用ロボットの駆動源となるピストン・シリンダ形の燃焼直動アクチュエータの研究が本発明者によって為されている(非特許文献1)。
このアクチュエータは、二脚走行等身大ヒューマノイドロボットの駆動を目的とするの単シリンダー型の燃焼式直動アクチュエーターであり、総質量0.614 kg、燃焼室ボア径46 mm,初期燃焼室長さ15 mm、最大ストローク105 mm、ピストン質量0.161 kgのアクチュエータが試作され、燃料/酸化剤としてプロパン/空気を使用した場合の燃焼特性および駆動出力特性の把握が行われた。このとき、アクチュエータの駆動負荷として、ピストンのみ、ピストン+錘(質量1 kg),及び、ピストン+錘(2 kg)の3条件が採用され、アクチュエーター内圧力,ストローク量および火炎発光強度などの計測結果の分析から本アクチュエータの特性として(1)当量比1.0〜1.4の範囲での良好なサイクル間燃焼変動特性,(2)駆動負荷の燃焼特性への低依存性,(3)燃料噴射からの点火待ち時間の燃焼特性への高依存性,などの結果が得られている。しかしながら、燃焼後の筒内圧力変化は、燃焼開始直後からの、高温筒内燃焼ガスの壁面冷却に起因する圧力低下を示しており、燃焼圧力を長時間保つことが不可能であることを示している。このことは、より高加重・長作動時間によって特徴づけられる大規模システムの駆動に対して、当該燃焼式アクチュエータの利用が不可能であることを明示するものである。
「自立型二足移動等身大ヒューマノイドロボット用の燃焼式直動アクチュエータ駆動システムの作動実験」,石野 洋二郎,豊田研究報告,2005年5月,No. 58、p.181-187,May 2005」
この研究の燃焼式リニアアクチュエーターは、ロボットをはじめとする大質量装置やショックアブソーバー(緩衝装置)を有する装置を駆動する場合,筒内燃焼による圧力がピストンをストロークする以前に,筒内燃焼ガスが冷却され,十分な駆動を得られないという問題点を有する。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、筒内燃焼によってもたらされたピストンの変位(ストローク)を前記バネに力学的エネルギーとして蓄積し,必要な時期にそのエネルギーを利用できる燃焼式リニアアクチュエータを提供することを解決すべき課題としている。
本発明の燃焼式リニアアクチュエータは、シリンダー、ピストン、バネ、及びラチェット機構を備えた筒内燃焼式リニアアクチュエータであって,筒内燃焼によってもたらされたピストンの変位(ストローク)を前記ラチェット機構及び前記バネにより前記バネに力学的エネルギーとして蓄積し、必要な時期にそのエネルギーを利用することを特徴とする。
したがって本発明の燃焼式リニアアクチュエータによれば、必要な時期にそのエネルギーを利用できる。
本発明の燃焼式リニアアクチュエータは、荷重の大きな負荷を高速駆動できる。
本発明の燃焼式リニアアクチュエータは、作動時間が長い負荷を駆動できる。
本発明の燃焼式リニアアクチュエータは、軽量ガスカートリッジ、送風ファン、乾電池により作動が可能である。
本発明の燃焼式リニアアクチュエータは、油圧/空気圧供給ホース、電源供給ケーブルを必要としない。
本発明の燃焼式リニアアクチュエータは、被駆動機器への、コンプレッサー、高圧空気ボンベ、電源装置などの重量物の搭載を不必要とすることができ、本発明の燃焼式リニアアクチュエータは単独自立駆動を目的とするロボットなどの機器への搭載に適する。
本発明では,筒内燃焼によってもたらされたピストンの変位(ストローク)を一旦,バネに力学的エネルギーとして蓄積し,必要な時期にそのエネルギーを利用できるアクチュエーターとした。このことにより,駆動に時間を要する等身大人型ロボットをはじめとする重量物の駆動を効率よく行うことができるようになった。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
実施例1の燃焼式リニアアクチュエータについて図1に概要図、図2に実験装置の概略と系統図を示す。この実施例は,作動開始直後から駆動力を必要とする場合の実施例であり,作動開始用のラチェット機構が省略されている。
本アクチュエータは,主として,シリンダ(1),ラチェット内蔵コンロッド付きピストン(2)およびバネ(3)から構成され,人工筋肉としての使用に配慮し,作動時に全長が収縮する作動動作が実現されている。主要寸法としては,等身大モデルの大腿部への収納を想定し,燃焼室直径72.3 mm,燃焼室長60 mm,全長250 mmに設計されている。駆動出力端(4)(5)は,シリンダおよバネ下端に接続されている。本実験では駆動出力端(5)には,質量55.2 kg,長さ2970 mmの鋼材の片端を,重量加重として接続する。
ここで,作動原理を説明する。まず,燃焼時に生じる燃焼圧力によりピストン(2)とバネ固定スライダー(6)が上昇する。駆動出力端(5)には重量物が接続されるため,バネ下端は急激には移動せず,ピストンストロークによるエネルギーがバネの力学エネルギーとして蓄えられる。ここで,ピストンおよびバネ上端は,コンロッドに内蔵されるラチェット機構(7)(8)により最大ストローク位置で固定される。その後,伸長したバネにより重量物の高速吊り上げ駆動が実行される。駆動終了後,ラチェット爪(7)の解除によりピストンは初期位置に戻る。
本アクチュエータにおける燃焼サイクルは,任意のタイミングでの駆動の必要性から,無圧縮サイクルであるルノアールサイクル(非特許文献2)を用いた。シリンダに供給する予混合気(ブタン・空気,当量比0.95)は,燃焼室側壁のスライドバルブユニット(9)を通じて給気され,点火電極(10)による着火の後,同バルブから新気によって掃気される。ここで,熱力学的に作動動作について図3を参照しつつ述べる。片端が壁に固定されているバネ(バネ定数k )が取り付けられたピストンと,シリンダとの間(間隔L)に,質量mの理想気体(大気圧po ,温度T0,等容比熱Cv,比熱比K )が閉じこめられているとする。この理想気体に等容状態で熱量Qが加えられ,その後,ピストンが移動し平衡状態に達したとする。平衡時のバネ駆動力Fおよびバネ伸長xは次式から算出される。
F = k x (1)
F = S (p1 { L/ (L+x) } K - po ) (2)

ただしp1 = po (1+Q/(mCvT0) )である.一方,バネに蓄えられるエネルギーEおよび熱効率h は次式で定義される。
E = (1/2) k x 2 ,h = E/Q (3),(4)
これらの数値を本実験条件に適用することで,最適なバネ定数kの選択が可能となる。燃焼室断面積S = 0.0039 m2,燃焼室長さL = 60 mm,初期温度293 K,比熱比1.40,気体定数287 J/kgKを採用し,加熱後の温度を2400 Kと仮定した場合の,平衡時のバネ駆動力F,バネ伸長xおよび熱効率h を図4に示した。本研究で駆動目的とする等身大ロボットモデルの駆動にはバネ伸長x = 60 mmおよび駆動力F = 80 kgfを要するが,この図から,この条件を満たすバネ定数が120 kgf/(100 mm)程度であることが分かる。本装置では,バネ定数2.1 N/mmのバネ6本を使用し,合成バネ定数129 kgf/(100mm)を実現した。
図5、6および7に,計測結果を示す。図5は燃焼室内圧力の点火からの時間変化を,図6は高速度映像から計測されたバネの上端(□)および下端(△)の初期位置からの移動量を,それぞれ表す。また,図7は高速度撮影映像(1000fps)であり,この図中に記入した3本の破線は,上からバネ上端,下端および重量物接続端の位置を,この図中の数値は点火からの経過時間を指示している。はじめに,高速度映像(図7)から,アクチュエータの作動により重量物が上方に吊り上げ駆動されている様子が確認される。さて,図5から,燃焼による圧力上昇が点火直後から二次関数的に始まり,点火後からの時刻25ms程度で最大圧力0.44 MPaに達することが分かる。図6によれば,ピストンと一体となって移動するバネ上端(□)は,この時刻から移動を開始し,時刻35msで最大ストローク50mmに達する。しかしながら,重量物に接続されているバネ下端(△)は不動のままであるので,時刻35msにおいて,バネ伸長が最大値となっていることが示される。このバネ伸長のエネルギーによって,重量物接続端はこの後100ms程度で57mm上方に移動する。一方,燃焼室圧力は,時刻100msでは最大圧力から約半分にまで低下している。この圧力低下は,ピストンが移動していない期間であることを考慮すれば,燃焼ガスから壁面への冷却熱損失に起因すると考えられる。なお,バネ上端位置が時刻35ms以降ほとんど変化しないことから,最大ストローク位置でのピストン位置およびバネ上端位置の固定がラチェット機能により正常に実行されていることが確認された。
なお,駆動力を必要とする時期を制御する場合は,作動開始用のラチェット機構を,図1における(5)と(1)あるいは(4)との間に挿入するだけで用意に実現できる。
村山・常本,自動車エンジン工学,(1999),17
本発明の燃焼式リニアアクチュエーは燃焼ガスの冷却に無関係にエネルギーを利用できる力学エネルギー蓄積燃焼アクチュエータであって、ロボットをはじめとする重量物を駆動する様々な分野に利用可能である。
実施例1の燃焼式リニアアクチュエータについて概要図を示す説明図である。 実施例1の燃焼式リニアアクチュエータについて実験装置の概略と系統図を示す説明図である。 実施例1の熱力学的に作動動作について説明する図である。 実施例1の平衡時のバネ駆動力F,バネ伸長xおよび熱効率h の関係を示す図である。 実施例1の燃焼室内圧力の点火からの時間変化の関係を示す図である。 実施例1の高速度映像から計測されたバネの上端(□)および下端(△)の初期位置からの移動量を,それぞれ表す図である。 実施例1の高速度撮影映像(1000fps)を表す図である。
符号の説明
(1)…シリンダ
(2)…ラチェット内蔵コンロッド付きピストン
(3)…バネ
(4)(5)…駆動出力端
(6)…バネ固定スライダー
(7)(8)…ラチェット機構
(9)…スライドバルブユニット
(10)…点火電極

Claims (1)

  1. シリンダー、ピストン、バネ、及びラチェット機構を備えた筒内燃焼式リニアアクチュエータであって,筒内燃焼によってもたらされたピストンの変位(ストローク)を前記ラチェット機構及び前記バネにより前記バネに力学的エネルギーとして蓄積し、必要な時期にそのエネルギーを利用することを特徴とする燃焼式リニアアクチュエータ。
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