JP2009191933A - Fluid bearing device, spindle motor using the same, and information device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)等の情報装置に搭載されている流体軸受装置と、それを用いたスピンドルモータ及び情報装置に関するものである。 The present invention relates to a hydrodynamic bearing device mounted on an information device such as an HDD (Hard Disk Drive), a spindle motor using the same, and an information device.
近年、HDDを搭載した各種情報装置は携帯に便利なように軽薄短小化が図られている。 2. Description of the Related Art In recent years, various information devices equipped with HDDs have been made lighter, thinner and smaller for convenience of carrying.
その一方で小型ながら高記憶容量を維持向上し続けることが必要とされている。この記憶容量を向上していくためには、ヘッドとディスクの位置をいかに精度良く正確にコントロールしていくかが重要な技術課題となっている。このため、HDDに使用されるスピンドルモータの軸受としては、回転精度が高い流体軸受装置が主に使用されている。 On the other hand, it is necessary to maintain and improve the high storage capacity while being small. In order to improve the storage capacity, how to accurately and accurately control the position of the head and the disk is an important technical issue. For this reason, as a spindle motor bearing used in the HDD, a hydrodynamic bearing device with high rotational accuracy is mainly used.
流体軸受装置は、固定部と回転部を備えており、この固定部と回転部の間に潤滑流体を充填させて軸受部を構成している。そして、回転部が回転した時に軸受部に動圧を発生させて潤滑流体を介して回転部を支持する構成となっている。 The hydrodynamic bearing device includes a fixed portion and a rotating portion, and a lubricating fluid is filled between the fixed portion and the rotating portion to constitute the bearing portion. And when a rotation part rotates, it has the structure which generates a dynamic pressure in a bearing part and supports a rotation part via lubricating fluid.
例えば、特許文献1にはラジアル方向の軸受の剛性を高くするためにラジアル軸受部の長さを確保する技術が開示されている。すなわち、最外周に環状壁を設けた逆カップ状のカバーを、スリーブの端面に隙間を介して接着固定し、このカバーとスリーブの隙間で潤滑流体のシール部を構成している。したがって、シール部をシャフトより大きな径の部分に構成できるので、シャフトとスリーブの隙間で構成するラジアル軸受部の長さをより長くすることが可能となる。これにより、流体軸受装置のラジアル剛性を高くすることが出来る。
For example,
図13(a)は従来の流体軸受装置のカバー101とスリーブ102の接着部103の接着状態を表わす部分断面図である。なお、接着状態をよりわかりやすくするために、接着部103の隙間は実際の状態より大きく誇張して表現している。
FIG. 13A is a partial cross-sectional view showing the bonding state between the
図13(a)に示すように、カバー101とスリーブ102の隙間に充填する接着剤104は円周面の全面に充填されるわけではなく接着剤104とスリーブ102の隙間やカバー101と接着剤104の隙間には部分的に空気が入った状態の空気部105が介在している。
As shown in FIG. 13A, the
カバー101は形状が複雑な為に樹脂材料を用いて成形しており、スリーブ102には加工精度を出すために切削性のよい銅系合金などを用いている。
以上のように前記従来の流体軸受装置では、カバー101と接着剤104とスリーブ102の線膨張係数が大きく異なる。したがって、例えば、高温になるとカバー101と接着剤104はスリーブ102より大きく膨張しようとするのでF1の方向に力が発生して、接着剤104とスリーブ102の間には引っ張り応力歪が発生し接着剤104はスリーブ102から剥離しようとする。その結果、図13(b)に示すように、接着剤104とスリーブ102の間で剥離部107が発生する。剥離部107で繋がった空気部105には潤滑流体106が剥離部107を経由して流れ込む。
As described above, in the conventional hydrodynamic bearing device, the linear expansion coefficients of the
一方、低温時はこのように発生した剥離部107は逆方向に力を受ける。
On the other hand, the
このように、熱衝撃が繰り返し加わることによって接着剤104に繰り返し応力が作用するので、接着剤104が疲労して図13(b)に示すように、剥離部107が拡大する。その結果、潤滑流体106が外部まで漏れ出てしまうという課題を有していた。
As described above, since the stress is repeatedly applied to the
そこで、本発明は、熱衝撃が繰り返し加わっても潤滑流体が外部に漏れ出さない流体軸受装置を提供することを目的とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide a hydrodynamic bearing device in which a lubricating fluid does not leak to the outside even when thermal shock is repeatedly applied.
そして、この目的を達成するために、本発明の流体軸受装置は、 シャフトと、シャフトが回転自在な状態で挿入される軸受孔を有し、一方の端面が開口端であるスリーブと、スリーブの開口端側端面を、空間を有した状態で覆うカバーと、カバーをスリーブに固着する接着剤と、カバーの外周とスリーブの開口端側に設けられた環状凹部との間に形成された接着剤溜り部と、シャフトとスリーブとの間隙、およびカバーとスリーブとの間の開口端側空間を含むスリーブ内空間に保持された潤滑流体と、を備え、接着剤溜り部がスリーブの開口端側端面から軸方向外側、または半径方向外側に向かうにしたがって大きくなる隙間である構成としたものである。 In order to achieve this object, the hydrodynamic bearing device of the present invention includes a shaft, a bearing hole into which the shaft is rotatably inserted, one end face of which is an open end, A cover that covers the open end side end face with a space, an adhesive that fixes the cover to the sleeve, and an adhesive formed between the outer periphery of the cover and the annular recess provided on the open end side of the sleeve A reservoir, a gap between the shaft and the sleeve, and a lubricating fluid held in a space in the sleeve including an open end side space between the cover and the sleeve, and the adhesive reservoir is an open end side end surface of the sleeve It is the structure which is a clearance gap which becomes large as it goes to an axial direction outer side or radial direction outer side.
以上のように本発明によれば、接着剤が充填された領域において熱衝撃によって接着剤が剥離して潤滑流体が漏れ出しても接着溜まり部の毛管力により潤滑流体を軸受内部側に引き込もうとするので潤滑流体が軸受外部へ漏れ出すことを防止することが出来る。 As described above, according to the present invention, even if the adhesive peels off due to thermal shock in the region filled with the adhesive and the lubricating fluid leaks, the lubricating fluid is drawn into the bearing inside by the capillary force of the adhesive pool portion. Therefore, it is possible to prevent the lubricating fluid from leaking out of the bearing.
さらに、接着溜り部に充填された接着剤も同様に毛管力で接着溜り部の内部側に入り込もうとする。これにより、接着溜り部を形成するスリーブに設けられた環状凹部と接着剤との接合面に介在している空気が外部に押し出され、接合面に接する接着剤の面積を大きくすることが出来るので、接着強度が向上し、熱衝撃が繰り返し加わっても接着部に剥離が発生しにくくなる。 Furthermore, the adhesive filled in the adhesive pool portion also tends to enter the inside of the adhesive pool portion by capillary force. As a result, the air intervening in the joint surface between the annular recess provided in the sleeve forming the adhesive pool and the adhesive is pushed out, and the area of the adhesive contacting the joint surface can be increased. In addition, the adhesive strength is improved, and even when the thermal shock is repeatedly applied, the adhesive portion is less likely to be peeled off.
以下に、本発明に係る流体軸受装置及びスピンドルモータの実施の形態を図面に基づき説明する。なお、以下の説明では、便宜上、図面の上下方向を「軸方向上側」、「軸方向下側」などと表現するが、流体軸受装置及びスピンドルモータの実際の使用状態を限定するものではない。 Hereinafter, embodiments of a hydrodynamic bearing device and a spindle motor according to the present invention will be described with reference to the drawings. In the following description, for the sake of convenience, the vertical direction of the drawing is expressed as “axially upper side”, “axially lower side”, etc., but does not limit the actual usage state of the hydrodynamic bearing device and the spindle motor.
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における流体軸受装置1を備えたスピンドルモータ2が搭載されたHDD(情報装置)3の断面図を示すものである。
(Embodiment 1)
FIG. 1 shows a cross-sectional view of an HDD (information device) 3 on which a
[HDD3全体の構成]
本実施形態に係るHDD3は、図1に示すように、ヘッド部4と、スピンドルモータ2とを内部に搭載している。そして、それぞれの記録再生ヘッド4aによってディスク(記録媒体)5に対する情報の書き込み、あるいは既に書き込まれた情報の再生を行う。
[Configuration of
As shown in FIG. 1, the
ヘッド部4は、複数の記録再生ヘッド4aを搭載しており、ディスク5の表裏面に近接するように配置されている。
The
ディスク5は、HDD3に取り付けられる直径が、例えば、0.85インチ、1.0インチ、1.8インチ、2.5インチ、または3.5インチ等の円板状の記録媒体である。
The
ベース6は、例えば、SECC等の板材やアルミ系合金の鋳造を加工して形成されており、表裏面はNiメッキや電着塗装を施して形成されて、スピンドルモータ2の静止側の部分を構成するとともに、HDD3の密閉筐体の一部を構成している。
The
さらに、ベース6は、その中心部分付近に、流体軸受装置1のスリーブ7が接着や圧入などによって固定され、流体軸受装置1の回転側の部分にはロータハブ8が取付けられている。
Further, the
ロータハブ8は、例えば、磁性を有するフェライト系ステンレス鋼(SUS430など)によって略逆カップ状に形成されている。そして、流体軸受装置1のシャフト9の外周上端部に嵌合され、接着や圧入などによって固定されてシャフト9と一体となって回転する。
The
また、ロータハブ8は、シャフト9が上端部に挿入される中央孔8aと、ロータマグネット10が取り付けられる円筒状垂下壁であるマグネット保持部8bと、円板状のディスク5が載置される円形段状のディスク載置面8cとを有している。
Further, the
ディスク5は、略円盤状のディスククランプ11のディスク固定面11aとディスク載置面8cの間に挟まれている。そして、ディスククランプ11の中央部に設けたネジ止め用孔11bを介してネジ12をシャフト9に設けたネジ部9aに締め付けることでディスク5をディスククランプ11によって押圧固定している。なお、ディスククランプ11の押圧部11cがロータハブ8の位置規制面8dと当接した状態で、ディスク5に対して所定の押圧力が加わるようにしている。
The
また、スピンドルモータ2は、ディスク5を回転駆動するための回転駆動源となる装置であって、ロータマグネット10、ステータコア13、ステータコイル14および軸受部である流体軸受装置1等を備えている。
The
[スピンドルモータ2を構成する各部材の説明]
ロータマグネット10は、隣接する磁極がN極、S極と交互に配置された、円環状の部材であって、Nd−Fe−B系樹脂マグネット等によって形成されている。
[Description of each member constituting the spindle motor 2]
The
そして、ロータマグネット10は、ステータコア13と径方向に一定の隙間を介して、ロータハブ8のマグネット保持部8bに対して装着され、例えば、接着などによって固着されている。
The
ステータコア13は、円周方向に沿ってほぼ等角度間隔で配置された複数の突極部を有しており、この突極部に対してそれぞれステータコイル14が巻回される。
そして、ステータコア13は、ステータコイル14に電流を流すことで発生する磁場によって、ロータマグネット10に対して、回転力を付与する。
The
The
流体軸受装置1は、スピンドルモータ2に含まれる流体軸受装置であって、スピンドルモータ2における中央部付近に配置されている。
The hydrodynamic bearing
[流体軸受装置1を構成する各部材の説明]
流体軸受装置1は、ベース6に固定された略円筒状のスリーブ7に対してシャフト9が回転するシャフト回転型の流体軸受装置である。
[Description of each member constituting the hydrodynamic bearing device 1]
The hydrodynamic bearing
図2は流体軸受装置1の断面図を示しており、この流体軸受装置1は、スリーブ7の軸受孔15に、シャフト9を間隙(空間) を介して回転自在な状態に挿入している。シャフト9 の下端部にはスラストフランジ16が外嵌結合やねじにより固定されている。スラストフランジ16の下面にはアキシャル方向に間隙を有する姿勢で対向するようにスラスト板17がスリーブ7の底部に固定されている。
FIG. 2 shows a cross-sectional view of the hydrodynamic bearing
さらにこれらの構成に加えて、スリーブ7の上端面との間に空間S1を介して覆うとともに、外気に通じる1つの通気孔18を有したカバー19を設けている。そして、この流体軸受装置1において、スリーブ7における外周面寄りの箇所に、軸心Oと平行に延びる1つの循環用連通路20が穿孔されている。
Further, in addition to these configurations, a
この循環用連通路20により、スラストフランジ16を収納する空間を形成する円形段状の凹部である大径部15aと、空間S1とが連通されている。なお、シャフト9とスラストフランジ16は一体で形成されたものであってもよい。
Through the
また、シャフト9の外周面とスリーブ7の軸受孔15との間隙、およびカバー19の内側面とスリーブ7の開口端側端面との間の開口端側空間である空間S1を含むスリーブ7の内部の空間には潤滑流体21が保持されている。そして、カバー19のシャフト9に臨む内周面には開口側ほど広がるように形成されて、外気に連通して毛管力によって潤滑流体21を溜める潤滑流体溜め部22が形成されている。
Further, the inside of the
また、スリーブ7の軸受孔15の内周面には上下にヘリングボーン形状などのラジアル動圧溝(図示せず)が形成され、シャフト9とスリーブ7とが相対的に回転した際に、このラジアル動圧溝により掻き集められる潤滑流体21の力により動圧が発生し、シャフト9とスリーブ7とがラジアル方向(半径方向)に所定間隙を介して非接触で回転自在に支持されるラジアル流体軸受を構成している。
Further, a radial dynamic pressure groove (not shown) such as a herringbone shape is formed on the inner peripheral surface of the bearing
なお、このラジアル動圧溝はシャフト9の外周面、若しくは、スリーブ7の軸受孔15の内周面とシャフト9の外周面の両方に設けてもよい。
The radial dynamic pressure grooves may be provided on the outer peripheral surface of the
一方、スラストフランジ16の上面と下面には、例えば、スパイラル形状などのスラスト動圧溝(図示せず)が形成され、シャフト9に取り付けられたスラストフランジ16とスリーブ7とが相対的に回転した際に、このスラスト動圧溝により掻き出される潤滑流体21の力により動圧が発生し、シャフト9とスリーブ7とがスラスト方向(軸心方向)に所定間隙を介して非接触で回転自在に支持されるスラスト流体軸受が構成されている。
On the other hand, a thrust dynamic pressure groove (not shown) having a spiral shape or the like is formed on the upper surface and the lower surface of the
また、ラジアル動圧溝はヘリングボーン形状に限定されるものではなく、スパイラル形状であっても良い。同様に、スラスト動圧溝はスパイラル形状に限定されるものではなく、ヘリングボーン形状であっても良い。 Further, the radial dynamic pressure groove is not limited to the herringbone shape, and may be a spiral shape. Similarly, the thrust dynamic pressure groove is not limited to a spiral shape, and may be a herringbone shape.
そして、スリーブ7とカバー19とは接着剤23で固着されており、潤滑流体21が外部に漏れ出すことを防止している。スリーブ7とカバー19の接着に関してより詳細に説明する。
The
図3はカバー19とスリーブ7に接着剤23を塗布した状態の拡大断面図である。カバー19は外周側に軸方向下側に延びる円形の環状壁19aを有しており、環状壁19aの外周面下側には角度θ1の環状壁テーパ19bを設けている。この角度θ1はカバー19の環状壁19aの軸方向下面と環状壁テーパ19bのテーパ面がなす角度である。
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of the
また、スリーブ7の外周側には円形の環状凹部7aを有しており、環状凹部7aの内周面には環状壁テーパ19bの角度θ1より小さな角度θ2のテーパを有する突起対向壁7bを設けている。この角度θ2はスリーブ7の環状凹部7aの内底面と突起対向壁7bのテーパ面がなす角度である。ここで、本実施形態では例えば、角度θ1を70度、角度θ2を30度とした。
In addition, a circular
また、環状凹部7aの内底面である肩部7cと環状凹部7aの内側外周面で形成される小径円筒部7dには、例えば、耐油性のある熱硬化性エポキシ系の接着剤23を塗布している。この接着剤23は突起対向壁7bの角度θ2のテーパ面で、環状凹部7aの内側に保持できるので外に溢れ出ることはない。なお、スリーブ7の材料は、例えば、真鍮等の銅合金が用いられており、表面には無電解ニッケルメッキなどが施されている。
In addition, for example, an oil-resistant thermosetting
また、カバー19の材料としてはポリエーテルイミド樹脂などを用いている。このカバー19をスリーブ7に対して図3に示す矢印Aの方向に位置決め固定した状態を図4に示す。
Further, as the material of the
図4に示すように、カバー19は位置決め部19cがスリーブ7と当接した状態で、スリーブ7に対して軸方向の位置を規制される。カバー19の環状壁19aがスリーブ7の小径円筒部7dに組み合わされ、スリーブ7の環状凹部7aに押し込まれることによって同時に接着剤23を押し込むので、接着剤23は環状凹部7aから外側に向かって溢れようとする。
As shown in FIG. 4, the position of the
このとき、カバー19とスリーブ7とが組み合わされた状態では、環状壁テーパ19bの角度θ1は突起対向壁7bの角度θ2より大きくしているので、環状壁テーパ19bと突起対向壁7bによって形成される隙間である接着剤溜り部25はスリーブ7の外側、すなわち半径方向外側または軸方向外側に向うにしたがって大きくなっている。
At this time, in the state in which the
したがって、この接着剤溜り部25において接着剤23は、毛管力によって矢印F2の方向に引き込まれる力を受ける。
Therefore, the adhesive 23 receives a force drawn in the direction of the arrow F2 by the capillary force in the
また、環状壁19aの軸方向下面と環状凹部7aの肩部7cとの間に形成される隙間である第2接着剤溜り部26や、環状壁19aの内周面19dとスリーブ7の環状凹部7aの小径円筒部7dとの間に形成される隙間である第3接着剤溜り部27にも同様に毛管力が作用する。
Further, the second
これにより、図5(a)に示すように接着溜り部25を形成するスリーブ7に設けられた環状凹部7aと接着剤23との接合面に介在している空気部24が圧力の小さい方向であるスリーブ7の外側に押し出される。そして、図5(b)に示すように空気部24は矢印Mの方向に移動して環状凹部7aと接着剤23との接合面の外に出ていく。
As a result, as shown in FIG. 5A, the
また、接着剤23は熱硬化をする時の加熱で一時的に粘度が下がるので、空気部24の空気が移動しやすくなり、外部に容易に排出されやすくなる。このように、空気部24の空気が外部に排出された結果、接着剤23とカバー19やスリーブ7との接合面に接する接着剤23の面積が大きい状態で硬化される。このため、接着強度が向上し、熱衝撃が繰り返し加わっても接着部に剥離が発生しにくくなる。
In addition, since the viscosity of the adhesive 23 is temporarily lowered by heating at the time of thermosetting, the air in the
また、図4に示すように第3接着剤溜り部27では、熱衝撃が加わった時にカバー19とスリーブ7との線膨張係数の差によって、例えば、高温になった時には接着剤23とスリーブ7の間に引っ張り応力が生じる。一方、接着剤溜り部25では、接着剤23とスリーブ7の間で圧縮応力が生じるので互いの変形応力を打ち消しあう。その結果、第3接着剤溜り部27の引っ張り応力が軽減されて接着剤23がスリーブ7から剥離することを防止できる。
Further, as shown in FIG. 4, in the third
また、図6に示すように、接着剤23と、カバー19やスリーブ7との接合面に剥離が生じて潤滑流体21が接着剤溜り部25から外側に漏れ出した場合でも、接着剤23と大気との境界面23aは接着剤溜り部25の最外部より内側にあるので、漏れ潤滑流体21aは保持空間S2に確保される構成となっている。すなわち、保持空間S2は、スリーブ7の突起対向壁7bとカバー19の環状壁テーパ19bによって形成される隙間角度(θ1―θ2)である隙間を有している。この隙間はスリーブ7の外側、すなわち半径方向外側または軸方向外側に向うにしたがって大きくなっているので、漏れ潤滑流体21aには毛管力によって矢印F3の方向に引き込まれ力が作用して漏れ潤滑流体21aを軸受内部側へ保持する力が発生する。これにより、漏れ潤滑流体21aが軸受外部へ漏れ出すことを防止することができる。
Further, as shown in FIG. 6, even when the adhesive 23 and the
以上のように本実施形態の流体軸受装置は、環状壁テーパ19bの角度θ1を突起対向壁7bの角度θ2より大きくすることで、仮に、潤滑流体21が接着剤溜り部25から漏れ出しても、毛管力により漏れ潤滑流体21aを軸受内部側へ保持し、漏れ潤滑流体21aが軸受外部へ漏れ出すことを防止できる流体軸受装置を提供することができる。
As described above, in the hydrodynamic bearing device of the present embodiment, even if the lubricating
さらに、接着剤23を充填したときに環状壁テーパ19bと突起対向壁7bとの隙間で毛管力が接着剤23に働くことで空気部24の空気を外部に排出し、接着剤23とカバー19やスリーブ7との接合面に接する接着剤23の面積を大きくすることができるので接着強度が向上し、熱衝撃が繰り返し加わっても、剥離が発生しにくく、潤滑流体21が漏れ出しにくい流体軸受装置を提供することができる。
Further, when the adhesive 23 is filled, the capillary force acts on the adhesive 23 in the gap between the
そして、さらに、接着剤溜り部25にも接着剤23を充填することで、第3接着剤溜り部27に発生する引張り応力と接着剤溜り部25に発生する圧縮応力とが互いの応力を打ち消し合うので、第3接着剤溜り部27に作用する応力を軽減することが出来る。このため、接着剤溜り部25や第3接着剤溜り部27に剥離が発生しにくくなるので潤滑流体21が漏れ出しにくい流体軸受装置を提供することができる。
Further, by filling the
このような流体軸受装置を使用することで、軸受内部の潤滑流体が軸受外部に漏れ出しにくく、信頼性の高いスピンドルモータや情報装置を提供できる。 By using such a hydrodynamic bearing device, it is possible to provide a highly reliable spindle motor and information device in which the lubricating fluid inside the bearing is less likely to leak out of the bearing.
(他の実施の形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(Other embodiments)
As mentioned above, although one Embodiment of this invention was described, this invention is not limited to the said embodiment, A various change is possible in the range which does not deviate from the summary of invention.
(A)
上記実施形態では、図2に示すようにスリーブ7の材料として銅合金にニッケルメッキを施したものを用い、カバー19の材料としてポリエーテルイミド樹脂を用いたが、これに限定されるものではない。
(A)
In the above embodiment, as shown in FIG. 2, the
例えば、スリーブ7の材料としてステンレス鋼材や焼結材料を用いた組合せや、カバー19の材料として他の樹脂や金属材料を用いた組合せであってもよい。
For example, a combination using a stainless steel material or a sintered material as a material for the
この場合も、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。特に、スリーブ7にメッキのないステンレス鋼を用いた場合やカバー19に金属材料を使用した場合は接着剤23の濡れ性がより良くなるので、接着剤23のシール特性をより向上することが出来る。
Also in this case, the same effect as in the first embodiment can be obtained. In particular, when stainless steel without plating is used for the
(B)
上記実施形態では、図4に示すように角度θ1を70度として角度θ2を30度として構成したが、これに限定されるものではない。
(B)
In the above embodiment, the angle θ1 is set to 70 degrees and the angle θ2 is set to 30 degrees as shown in FIG. 4, but the present invention is not limited to this.
例えば、角度θ2を5度以上、より好ましくは15度以上にしておけば良い。 For example, the angle θ2 may be set to 5 degrees or more, more preferably 15 degrees or more.
角度θ2を5度以上にすることでより接着剤23を突起対向壁7bの内部に確保することが出来る。また、この場合の角度θ1と角度θ2の差は3度〜45度が毛管力を得るために好ましい。
By setting the angle θ2 to 5 degrees or more, the adhesive 23 can be secured inside the
(C)
上記実施形態では、図3に示すように先にスリーブ7の環状凹部7aに接着剤23を塗布して組立てを行ったが、これに限定されるものではない。
(C)
In the above embodiment, as shown in FIG. 3, the adhesive 23 is first applied to the
例えば、図7(a)に示すようにカバー30の環状壁30aの内周面30bにカバー側接着剤31aを塗布して、スリーブ32の肩部32aにスリーブ側接着剤31bを塗布しておいても良い。また、スリーブ32の小径円筒部32bに塗布(接着剤は図示せず)しておいてもよい。
For example, as shown in FIG. 7A, a cover side adhesive 31a is applied to the inner
この場合は、実施の形態1と同様の効果を得ることができるとともに、例えば、カバー側接着剤31aに狭い隙間に塗布するのに適した接着剤を使用して、スリーブ側接着剤31bにはシール性の高い、カバー側接着剤31aと異なった接着剤を用いることで、それぞれの目的により適した接着剤をそれぞれの位置に用いることが出来る。これにより、さらに安定した接着を行うことが出来る。 In this case, the same effect as in the first embodiment can be obtained. For example, an adhesive suitable for applying to the cover side adhesive 31a in a narrow gap is used, and the sleeve side adhesive 31b is used as the sleeve side adhesive 31b. By using an adhesive having a high sealing property and different from the cover side adhesive 31a, an adhesive suitable for each purpose can be used at each position. Thereby, more stable adhesion can be performed.
また、図7(b)に示すように接着剤31の量をコントロールする場合は、熱硬化のための加熱前に、ディスペンサー33により接着剤31を補充することで、より正確に接着剤31の量をコントロールすることが出来る。
In addition, when the amount of the adhesive 31 is controlled as shown in FIG. 7B, the adhesive 31 is more accurately replenished by replenishing the adhesive 31 with the
(D)
上記実施形態では、図3に示すように突起対向壁7bと環状壁テーパ19bを角度のある直線で構成したが、これに限定されるものではない。
(D)
In the above embodiment, as shown in FIG. 3, the
例えば、図8(a)に示すように、突起対向壁34や環状壁テーパ35を半径Rの曲線で構成してもよい。また、図8(b)に示すように環状壁テーパ36をC面としてもよい。
For example, as shown in FIG. 8A, the
この場合も突起対向壁34や環状壁テーパ35によって形成される隙間が半径方向外側または軸方向外側に向うにつれて広がる拡大部となっていれば実施の形態1と同様の効果を得ることができる。なお、この隙間によって毛管力を得るためには、この半径RやC面は0.15以上とすることが好ましい。
Also in this case, the same effect as in the first embodiment can be obtained as long as the gap formed by the
(E)
上記実施形態では、図3に示すようにスリーブ7の外周部を直線の円周面で構成しているが、これに限定されるものではない。
(E)
In the above embodiment, as shown in FIG. 3, the outer peripheral portion of the
例えば、図9(a)に示すように、スリーブ37の外周部の先端側に薄肉部37aをもうけてもよい。
For example, as shown in FIG. 9A, a
図9(b)に示すように、この薄肉部37aは流体軸受装置1をベース38に組込む時に軽いバネ性を有しており、ベース38に取付けると流体軸受装置1の中心位置の取付け精度を高くするだけでなく、接着部39の長さもより長くできるのでスリーブ37とベース38の接着強度も向上する。
As shown in FIG. 9B, the
(F)
上記実施形態では、図1に示すようにベース6のスリーブ7の保持部を直線の円周面で構成しているが、これに限定されるものではない。
(F)
In the above embodiment, as shown in FIG. 1, the holding portion of the
図10に示すように、ベース40にスリーブ41の突起対向壁41bの延長線上に傾斜部40aを設けても良い。
As shown in FIG. 10, the
ベース40の傾斜部40aとカバー42によって形成される隙間においても、この隙間が半径方向外側または軸方向外側に向うにしたがって拡大するように角度θ3を設けることによって、傾斜部40aとカバー42との間にも毛管力により軸受内部側に向かって潤滑流体43を保持することが出来る。
Even in the gap formed by the
(G)
上記実施形態では、図2に示すようにカバー19の軸方向上側に通気孔18を有した構成で説明したが、これに限定されるものではない。
(G)
In the embodiment described above, the
図11(a)に示すように、通気孔44を径方向に設けて接着剤溜り部45を設ける構成でもよい。また、図12に示すように通気孔がなく軸方向下側にカバー46を設けて潤滑流体47を接着剤溜り部48で封止接着する構成であっても良い。
As shown in FIG. 11A, a configuration may be employed in which the vent holes 44 are provided in the radial direction and the
どちらの場合も、接着剤溜り部45または48が半径方向外側または軸方向外側に向うにつれて広がる隙間となっていれば実施の形態1と同様の効果を得ることが出来る。なお、図11(b)は潤滑流体49と空気50の状態を理解しやすくする為に図11(a)のA方向からの断面を示している。
In either case, the same effect as in the first embodiment can be obtained if the
(H)
上記実施形態では、図1に示すように、情報装置としてHDD3に用いられるスピンドルモータ2について、本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(H)
In the above embodiment, as shown in FIG. 1, the
例えば本実施形態のスピンドルモータを搭載する装置としては、HDD以外にも、光磁気ディスク装置、光ディスク装置、フロッピー(登録商標)ディスク装置、レーザプリンタ装置、レーザスキャナ装置、ビデオカセットレコーダ装置、データストリーマ装置等に対して搭載することが可能である。 For example, as a device on which the spindle motor of this embodiment is mounted, in addition to the HDD, a magneto-optical disk device, an optical disk device, a floppy (registered trademark) disk device, a laser printer device, a laser scanner device, a video cassette recorder device, a data streamer device. It can be mounted on a device or the like.
本発明に係る流体軸受装置と、それを用いたスピンドルモータ及び情報装置は、熱衝撃などが加わった場合でも、潤滑流体が外部へ漏れ出すことを防止することが出来るので、今後、より過酷な環境条件で使用される情報装置や薄型で高速な回転が必要なスピンドルモータに有用である。 The hydrodynamic bearing device according to the present invention and the spindle motor and information device using the hydrodynamic bearing device can prevent the lubricating fluid from leaking to the outside even when a thermal shock or the like is applied. It is useful for information devices used in environmental conditions and spindle motors that require thin and high-speed rotation.
1 流体軸受装置
2 スピンドルモータ
3 HDD(情報装置)
7 スリーブ
7a 環状凹部
7b 突起対向壁
7c 肩部
7d 小径円筒部
9 シャフト
15 軸受孔
19 カバー
19a 環状壁
19b 環状壁テーパ
21 潤滑流体
21a 漏れ潤滑流体
23 接着剤
24 空気部
25 接着剤溜り部
26 第2接着剤溜り部
27 第3接着剤溜り部
S2 保持空間
1
7
Claims (4)
前記シャフトが回転自在な状態で挿入される軸受孔を有し、一方の端面が開口端であるスリーブと、
前記スリーブの開口端側端面を、空間を有した状態で覆うカバーと、
前記カバーを前記スリーブに固着する接着剤と、
前記カバーの外周と前記スリーブの開口端側に設けられた環状凹部との間に形成された接着剤溜り部と、
前記シャフトと前記スリーブとの間隙、および前記カバーと前記スリーブとの間の開口端側空間を含むスリーブ内空間に保持された潤滑流体と、を備え、
前記接着剤溜り部が前記スリーブの開口端側端面から軸方向外側、または半径方向外側に向かうにしたがって大きくなる隙間である流体軸受装置。 A shaft,
A sleeve having a bearing hole into which the shaft is rotatably inserted, and one end surface of which is an open end;
A cover that covers the open end side end surface of the sleeve in a state having a space;
An adhesive for fixing the cover to the sleeve;
An adhesive reservoir formed between the outer periphery of the cover and an annular recess provided on the opening end side of the sleeve;
A lubricating fluid held in a space in the sleeve including a gap between the shaft and the sleeve, and an open end side space between the cover and the sleeve;
A hydrodynamic bearing device in which the adhesive reservoir is a gap that increases from the end surface on the opening end side of the sleeve toward the outside in the axial direction or the outside in the radial direction.
An information device using the spindle motor according to claim 3.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008032871A JP2009191933A (en) | 2008-02-14 | 2008-02-14 | Fluid bearing device, spindle motor using the same, and information device |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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-
2008
- 2008-02-14 JP JP2008032871A patent/JP2009191933A/en active Pending
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