JP2009182926A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】急激な輝度変化を抑え、自然な動画を記録可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】フィールド画全体の輝度値を算出し、該輝度値に応じて露出制御を行う露出制御手段と、ストロボ発光手段を具備する外部装置との通信を行う通信手段を介して外部装置から受信したストロボ発光量を基に、予め保持している適正露出変換テーブルから露出値を選択し、露出制御手段の露出制御を前記選択した露出値による露出制御に変更させる露出変更手段とを有し、露出変更手段が、外部装置から受信したストロボ発光タイミングを基に、該ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間を算出し、露出制御の変更により設定される露光時間が、ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間以上の場合に、露出制御の変更を行う(#208→#210)。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばビデオカメラなどの撮像装置に関するものである。
例えば、同一被写体に対して、ストロボ機能を備えたスチルカメラとビデオカメラを同時に用いて撮影する場合がある。スチルカメラは、被写体を測光し、その輝度値が低いようであれば、その輝度値から求めた発光量にてストロボ発光を行うことで、適正輝度の静止画を得ようとする(例えば、特許文献1)。つまり、ビデオカメラが動画記録している最中に、スチルカメラで静止画を記録しようとすると、ストロボモードや被写体の明るさによってはストロボ発光が行われ、静止画記録が行われる。
特開2005−316128号公報
しかしながら、ストロボ機能を備えたスチルカメラとビデオカメラにて、同時に同一被写体を撮影した場合、以下のような課題を有していた。つまり、スチルカメラにてストロボ発光がなされると、そのストロボ発光の時間は非常に短いため、ビデオカメラの自動露出制御が急激な輝度変化に追従できない。そのため、発光時のフィールド画は明るく、またその明るさに露出制御が追従して行われ、発光終了後の次フィールドでは非常に画が暗くなってしまい、ビデオカメラの画質品位を損なってしまっていた。
(発明の目的)
本発明の目的は、急激な輝度変化を抑え、自然な動画を記録することのできる撮像装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、撮像素子より出力される画像信号からフィールド画を形成する画像処理手段と、前記フィールド画全体の輝度値を算出し、該輝度値に応じて露出制御を行う露出制御手段とを有する撮像装置において、ストロボ発光手段を具備する外部装置との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して前記外部装置から受信したストロボ発光量を基に、予め保持している適正露出変換テーブルから露出値を選択し、前記露出制御手段の露出制御を前記選択した露出値による露出制御に変更させる露出変更手段とを有し、前記露出変更手段が、前記外部装置から受信したストロボ発光タイミングを基に、該ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間を算出し、前記露出制御の変更により設定される露光時間が、前記ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間以上の場合に、前記露出制御の変更を行う撮像装置とするものである。
本発明によれば、急激な輝度変化を抑え、自然な動画を記録することができる撮像装置を提供できるものである。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1および2に示す通りである。
図1は本発明の実施例1に係るスチルカメラとビデオカメラを示す概略構成図である。図1において、100は動画を撮影する為のビデオカメラ、110は静止画を撮影する為のスチルカメラである。このスチルカメラとビデオカメラは別々のユーザーによって操作されているものとする。
まず、ビデオカメラ100側の構成について説明する。
101は、被写体からの光束を収束し、焦点を合わせるためのオートフォーカス(AF)機構やズーム機構が組み込まれたレンズ群である。102は被写体からの光束を制御して露出制御の一部を担う絞り部、103はレンズ群101を通過した被写体光を電気信号に変換する為の撮像素子であるところのCCDである。104はCCDドライバであり、CCD103を直接制御し、該CCD103から出力される画像信号の信号レベルを検出するCDS部、信号成分を増幅する為のAGC部、および、画像信号をデジタル信号に変換する為のA/D変換部を含む。
105は画像処理部であり、CCDドライバ104から出力されるデジタル画像信号に対して、輪郭強調補正、ガンマ補正、ノイズリダクション、ホワイトバランス等の画像処理を行い、NTSC,PALなどの動画フォーマットに変換して記録部106に出力する。106は画像処理部105から出力される動画を記録する為のテープなどを記録媒体として用いる記録部である。107はビデオカメラ100のあらゆる回路部の制御を司るCPUであり、不図示の通信手段を介してスチルカメラ110のCPU(後述)と通信する機能を持つ。
次に、スチルカメラ110側の構成について説明をする。
111はレンズ群、112は絞り部、113は撮像素子であるところのCCD、114はCCDドライバである。115は画像処理部であり、所定の画像処理を行い、JPEG等の静止画フォーマットに変換するものである。116は画像処理部115から出力される静止画を記録する為のカードなどを記録媒体として用いる記録部、117は撮影ボタン等の操作部、118は被写体に閃光を与えるストロボ(閃光装置)である。119はスチルカメラ110のあらゆる回路を制御する為のCPUであり、ビデオカメラ100と通信する機能を持つ。
次に、図2のフローチャートを用いて、本実施例1に係る動作について説明する。
ステップ#200において、ビデオカメラ100及びスチルカメラ110の電源が投入されると、ステップ#201へ進み、それぞれ通常の撮影モードに入る。
ステップ#201において、ビデオカメラ100では、レンズ群101及び絞り部102を通過した被写体光がCCD103に照射される。CCDドライバ104は、CCD103に対し、露光時間を決定する為の電子シャッタ信号を1/60[s]毎に出力する事で、最大1/60[s]の範囲内で任意の時間露光する。CCD103で適正時間露光され、電気信号に変換されると、随時CCDドライバ104に出力される。CCDドライバ104は、CDS部で信号成分を取り出し、さらにAGC部で適当なゲインをかけて増幅し、A/D変換部でデジタル信号に変換して、画像処理部105に出力する。画像処理部105は、ノイズリダクション、ガンマ補正、輪郭強調補正、ホワイトバランス等の一連の画像処理を施し、さらに1/60[s]毎のフィールド画としてDVフォーマットに変換し、録画状態であれば記録部106に画像を記録させる。
本実施例1では、動画フォーマットをNTSC方式としているので、1/60[s]単位で1フィールド、2フィールドで1フレームを形成するが、PAL方式の場合、1/50[s]単位で1フィールド画を形成することになる。
また、CPU107では、画像処理部105からフレーム毎の輝度情報を読み出し、適切な明るさにする為に、絞り部102、電子シャッタ及びCCDドライバ104内のAGC部を制御する事で、自動露出制御を行う。
ここで、図3に示した露出線図を用いて、ビデオカメラ100での露出制御について説明する。図3の横軸は被写体像の明るさ(被写体輝度)であり、縦軸は絞り値、電子シャッタ速度、ゲインである。また、Aは絞り、Bは電子シャッタ速度、Cはゲインの動きを示している。
画像処理部105からの被写体輝度情報を基に、CPU107は、絞りがF16、電子シャッタ速度が1/500[s]、ゲインが0dBの状態から、被写体の明るさが暗くなれば絞りを明るさに応じて、F16からF4まで開く。さらに暗くなれば、電子シャッタを1/500[s]から1/60[s]まで設定し、次に絞りをF4からF2まで開き、最後はゲインを0dBから18dBに設定し、図3のDの領域では露出制御不能となる。
以上のように、各フィールド毎の被写体輝度情報により、図3の露出線図に沿って、CPU107が自動露出制御を行い、不図示の操作部により録画ボタンが押されれば動画記録を開始する。
また、図2のステップ#201において、スチルカメラ110では、ビデオカメラ100と同様に、所定の絞り値、電子シャッタ速度およびゲインに設定し、CCD113に被写体光を露光させ、電気信号に変換する。CCDドライバ114は、CDS部で信号成分を取り出し、AGC部で所定のゲインで増幅し、さらにA/D変換部でデジタル信号に変換して画像処理部115に出力する。CPU119は、画像処理部115からの輝度情報を基に、絞り値、電子シャッタ速度、ゲインを所定の露出値になるように制御する。画像処理部115では一連の画像処理を行い、不図示の表示部に画像を表示する。そして、操作部117の静止画取り込みボタンが押されると、画像処理部115から記録部116にJPEG等のフォーマットに変換して静止画記録を行う。
以上、ビデオカメラ100およびスチルカメラ110にて一連の通常撮影が終了するとステップ#201からステップ#202へ進む。そして、ステップ#202において、ビデオカメラ100及びスチルカメラ110が同時記録モードに設定されているか否かを判定する。同時記録モードに設定されていなければステップ#201に戻り、通常撮影を繰り返す。同時記録モードに設定されていればステップ#203へ進む。
図4は、スチルカメラ110でのストロボ発光時間と発光量の関係を示しており、横軸が発光時間であり、縦軸が発光量である。被写体輝度に応じて発光レベルを3段階もっており、発光レベル1が図4のE、発光レベル2がF、発光レベル3がGであり、ストロボ入力電力を変化させる事で、ストロボ発光量を3通り持つ。さらに、スチルカメラ110のCPU119には、発光量と発光時間を考慮したストロボ特性として、各発光レベル1〜3に対応するガイドナンバー(GN)が記憶されており、発光レベル1はGN8、発光レベル2はGN5.6、発光レベル3はGN4とする。尚、ガイドナンバーとは、被写体距離1m、ISO感度100とした時に、適正露出とする為のFナンバーであり、ストロボ118の明るさを示す指標である。
図2に戻り、次のステップ#203において、スチルカメラ110のCPU119は、上記各発光レベルのガイドナンバーを該スチルカメラ110のストロボ特性として、存在する発光レベルの数とそれぞれの発光レベルをビデオカメラ100に送信する。本実施例1では、発光レベルが3通り、発光レベル1がGN8、発光レベル2がGN5.6、発光レベル3がGN4というデータをビデオカメラ100に送信することになる。尚、本実施例1では、発光レベルを3通りとしたが、この限りではない。
続くステップ#204において、スチルカメラ110のCPU119は、該スチルカメラ100に具備される撮影ボタンが押されるのを待機し、該撮影ボタンが押されるとステップ#205へ進む。ステップ#205においては、ストロボ発光モードであるか否かを判定する。ここで、スチルカメラ100に具備されるストロボ発光モードには、強制発光モードと自動発光モードの発光モードがある。強制発光モードとは、被写体によらず強制的にストロボ発光を行うモードであり、自動発光モードとは、被写体の明るさに応じてストロボ発光を行うモードである。判定の結果、ストロボ発光モードでなければステップ#204へ戻る。一方、ストロボ発光モード、つまり強制発光モードもしくは自動発光モードに設定されていて、被写体像の明るさがある基準値以下であればステップ#206へ進む。
次のステップ#206において、スチルカメラ110のCPU119は、ビデオカメラ100と通信し、該ビデオカメラ100が動画記録中であるか否かを判定する。この結果、動画記録中でなければストロボ118を発光させ、静止画を記録してステップ#204へ戻る。また、動画記録中であればステップ#207へ進み、スチルカメラ110のCPU119は、被写体までの距離を測る為にストロボ118をプリ発光させる。プリ発光の発光量は、非常に小さく、ビデオカメラ100の画像に与える影響は殆どないものである。スチルカメラ110のCPU119には、予め輝度変化Xと被写体距離の関係を示すテーブルが記録されており、プリ発光時のフレーム画と発光前のフレーム画との輝度変化Xを画像処理部119から読み出す。そして、読み出した輝度変化Xより被写体距離を求める。また、被写体距離と被写体像の明るさから適切な発光レベルを決定し、さらにストロボ118の残充電量から決定した発光レベルに必要なストロボ充電量を求める。さらにそのストロボ充電量から充電時間を算出し、実際にストロボ118を発光させるまでの時間T[s]を決定する。さらに、ストロボ発光タイミングを予めビデオカメラ100のCPU107が受信するまでの遅延時間Ta[s]を差し引いたストロボ発光タイミングTx[s]を算出する。そして、次のステップ#208へ進む。
次のステップ#208において、スチルカメラ110のCPU119は、ストロボ発光タイミングTx[s]をビデオカメラ100に送信する。すると、ビデオカメラ100のCPU107は、内部のフィールドカウンタで、受信してからのフィールド数をカウントする。また、ビデオカメラ100のCPU107は、ストロボ発光タイミングTx[s]を基に、受信してから実際にスチルカメラ110のストロボ118が発光するまでのビデオカメラ100のフィールド数を算出する。ビデオカメラ100の1フィールド期間は1/60[s]であるので、Tx[s]×60で算出される。例えば、Tx=0.5[s]であれば、スチルカメラ110のストロボ118が発光されるまでのビデオカメラ100のフィールド数は30フィールドとなる。また、実際にストロボ発光されている時に、CCD103に被写体光が露光されているか否かを判定する為に、実際にストロボ発光されてから次フィールドまでに要する時間Tb[s]を算出する。
図5は、スチルカメラ110のCPU119が、ビデオカメラ100にストロボ発光タイミングを送信してから、実際にストロボ発光が行われるまでのタイミングチャートである。
図5のデータ送信のt1で、スチルカメラ110のCPU119がストロボ発光タイミングをビデオカメラ100に送信する。すると、ビデオカメラ100のCPU107は、データ受信のt2で、ストロボ発光タイミングを受信すると同時に、受信したタイミングから次のフィールドまでの時間Ta[s]を算出する。尚、フィールド期間は、NTSC方式の場合、CCD103が露光できる最大の1/60[s]間隔の期間であり、フィールド間の適当なタイミングで電子シャッタ信号を出力する事で、1/60[s]以下の露光を可能とする。
また、図5のt3で、CPU119はデータ受信してからTx[s]経過後にストロボ発光を行わせ、ストロボ発光後のTb[s]経過後に、次フィールドが開始し、Tb[s]が電子シャッタ速度よりも短ければ、ストロボ発光時にCCD103に露光させる。例えば、図5のt4の位置時に電子シャッタ信号が出力されると、露光時間は図5のTc[s]となり、Tc[s]>Tb[s]であるので、露光時間中にストロボ発光となる。また、ビデオカメラ100のCPU107は、Tx[s]からTa[s]を減算し、1/60[s]で除算した時の余りを1/60[s]から減算する事で、Tb[s]を算出する。
同様に、スチルカメラ110のCPU119は、ストロボ発光レベルをビデオカメラ100に送信し、ステップ#209に進む。尚、ビデオカメラ100のCPU107には、予めガイドナンバー毎に、現状の各露出値に対して、ストロボが発光された時の被写体輝度変化に対し、ストロボ発光前と同等の輝度値が得られる様な適性露出変換テーブルが記録されている。
図6に、本実施例1における各発光レベルの適正露出変換テーブルを示す。横軸に被写体輝度を、縦軸に露出値を、それぞれ示しており、露出値は、絞り、電子シャッタ速度、ゲインを合わせてある。すなわち、図6において、露出値のEは、絞りがF16、電子シャッタ速度が1/500[s]、ゲインが0dBである。そして、E〜Fで絞りがF16〜F4まで変化し、F〜Gで電子シャッタ速度が1/500〜1/60に変化し、G〜Hで絞りがF4〜F2まで変化し、H〜Iでゲインが0dB〜18dBまで変化する。
図6のaが通常の適正露出の変化を示し、bが発光レベル3の場合の適正露出値の変化を示し、cが発光レベル2の場合の適正露出値の変化を示し、dが発光レベル1の場合の適正露出値の変化を示す。
ビデオカメラ100のCPU107は、図2のステップ#203にて受信したストロボ特性より、各発光レベルに対応したガイドナンバーから適性露出値のテーブルを選択する。すなわち、本実施例1では、発光レベル1であればGN8、発光レベル2であればGN5.6、発光レベル3であればGN4のテーブルを選択する。例えば、スチルカメラ110に具備されるストロボ118にてストロボ発光が行われる前のビデオカメラ110の露出状態が、図6のXの位置(F2,1/60,18db)であるとする。そして、受信した発光レベルが発光レベル3であれば、図6のX1(F2,1/60,9dB)が、発光レベル2であれば、図6のX2の位置(F2,1/60,0dB)が、それぞれストロボ発光された時の適正露出値となる。
ビデオカメラ100のCPU107は、内部のフィールドカウンタにおいて、スチルカメラ110に具備されたストロボ118が発光される1フィールド前の露出状態を取得する。そして、図6のテーブルから適性露出値(絞り、電子シャッタ速度Tc[s]、ゲイン)を求める。そして、図2のステップ#209において、電子シャッタ速度Tc[s]がTb[s]より小さいと判定すれば、露出変更は行わずにステップ#204に戻り、次の撮影待機状態となる。また、Tc[s]≧Tb[s](図5参照)であればステップ#210へ進み、ストロボ発光時のフィールドで適正露出状態にし、次フィールドで通常露出状態に戻す。
尚、本実施例1では、ビデオカメラとストロボ機能付のスチルカメラの組み合わせに限定したが、ストロボ機能、スチル撮影機能付のビデオカメラ及び動画撮影機能付のスチルカメラでも構わない。
以上の実施例1においては、ストロボ機能を具備したスチルカメラ110とビデオカメラ100にて、同時に同一被写体を撮影する場合、ストロボ発光タイミングで、ストロボ特性を基に適正露出に制御するようにしている。詳しくは、ストロボ発光タイミングを受信した時間Tx[s]を基に、ストロボ発光されるタイミングから次フィールドまでの時間Tb[s]を算出する。そして、電子シャッタ速度によって制限される露光時間Tc[s]が、前記ストロボ発光されるタイミングから次フィールドまでの時間Tb[s]より短い場合は、露出値の変更を行わないようにしている。よって、急激な輝度変化を抑え、自然な動画を記録することが可能となる。
図7は本発明の実施例2に係るスチルカメラとビデオカメラを示す概略構成図である。図7において、図1と異なるのは、ビデオカメラ700に、被写体までの距離を測定するのに用いる測距センサ708を備えた点のみで、その他は同様である。したがって、図1の101〜107、111〜119の符号を、図7では701〜707、711〜719で示している。尚、測距センサ708を用いての距離測定方式には、赤外発光ダイオードを用いた光学測距方式などがある。
上記実施例1と同様に、ビデオカメラ700およびスチルカメラ710に電源が投入されると、通常撮影状態に入る。そしてお互いに、同時撮影モードに設定されていれば、ストロボ発光時に、露出補正を行うモードに入る。ビデオカメラ700のCPU707は、測距センサ708に一定間隔でアクセスし、該ビデオカメラ100から被写体までの距離Hv[m]を随時検出する。
次に、スチルカメラ710に具備された撮影ボタンが押されれば、実施例1と同様、スチルカメラ710のCPU719は、強制ストロボモードもしくは、被写体の明るさが一定値以下ならストロボ発光を行う。さらに、スチルカメラ710のCPU719は、ビデオカメラ700のCPU707と通信し、該ビデオカメラ700が動画記録中でなければ、通常にストロボ発光し、静止画記録を行う。一方、動画記録中であれば、実施例1と同様、プリ発光を行い、スチルカメラ710から被写体までの距離Hs[m]を検出する。また、CPU719は、距離Hs[m]と被写体の明るさを基に、適切なストロボ発光量を求め、その発光量からストロボ718のガイドナンバーを求める。さらに、実施例1と同様、所望のストロボ発光量を実現する為のストロボ充電時間を基に、ストロボ718の発光タイミングTxを求め、ガイドナンバー、発光タイミングTx、スチルカメラ710から被写体までの距離Hs[m]をビデオカメラ700に送信する。
すると、ビデオカメラ100のCPU707は、実施例1と同様、Txを受信したタイミングから次のフィールドまでの時間Ta[s]を算出し、実際にストロボ718が発光されてから次フィールドまでに要する時間Tb[s]を算出する。ビデオカメラ700のCPU707内には、予め通常の露出状態とストロボ発光された時の適正露出が対応付けられた各ガイドナンバー毎のテーブルが記録されているので、受信したガイドナンバーの変換テーブルを選択する。本実施例2では、ガイドナンバー4(GN4)でストロボ発光するものとし、GN4の適正露出テーブルを選択する。
図8に、GN4の適正露出と通常露出状態のテーブルを示す。図8のeは通常時の露出状態を示し、fはGN4のストロボが発光された時にビデオカメラ100が通常時と変わらない露出状態を保つ為のテーブルである。
ビデオカメラ700のCPU707は、実施例1と同様、ストロボ718が発光する1フィールド前の露出状態(絞り、電子シャッタ速度Tc、ゲイン)を取得する。また、実施例1と同様に、ストロボ発光の1フィールド前の電子シャッタ速度Tc[s]がTb[s]より小さければ露出変更は行わず、スチルカメラ710の撮影待機状態となる。逆に、Tc[s]がTb[s]以上であれば、ストロボ発光時に適正露出の変更を行う。そして、図8の変換テーブルから、1フィールド前の露出状態に対応する適正露出値を求める。
本実施例2での1フィールド前の露出状態を、図8のX3(F2,1/60,18dB)とする。すると、適正露出値は図8のX4(F2,1/60,9dB)となり、1フィールド前のTc[s]がTb[s]より大きいので、ストロボ発光時に適正露出の変更を行う。尚、適正露出値はビデオカメラ700とスチルカメラ710が被写体に対して、同じ距離にある時の適正露出値とする。
次に、ビデオカメラ700のCPU707は、測距センサ708を用いて検出したビデオカメラ700から被写体までの距離Hv[m]から、受信したスチルカメラ710から被写体までの距離Hs[m]を減算したHg[m]を算出する。尚、ビデオカメラ700のCPU707内には、予め求められた適正露出値X4に対して、スチルカメラ700とビデオカメラ719の被写体からの距離の差(Hg[m])に対応した変換テーブルを記録している。
図9に、距離の差を考慮した変換テーブルを示す。横軸はスチルカメラ710とビデオカメラ700の被写体からの距離の差Hgであり、縦軸は露出である。
Hg=0[m]の時の露出値がX4であり、Hg<0の時は、スチルカメラ710よりも被写体に近いので、X4よりも露出を絞り、Hg>0の時は、スチルカメラ710よりも被写体から遠いので、露出を開ける様に変換する。例えば、図9のHg=0[m]の時の適正露出値X4に対して、Hg=−J[m]にある時は、Y2の露出状態(F2,1/60,0dB)が距離の差Hgを考慮した適性露出値である。また、Hg=+J[m]にある時は、Y1の露出状態(F2,1/60,18dB)が距離の差Hgを考慮した適性露出値となる。
ビデオカメラ700のCPU707は、Hg=0[m]の時の適正露出値X4から、実際に求められた距離の差Hgを基に、被写体までの距離差を考慮した適正露出状態を求める。
以上の様にして、求められた適正露出値を、実施例1と同様にして、ストロボ発光するフィールド時に適用する。
以上の実施例2によれば、スチルカメラ710とビデオカメラ700にて、同時に同一被写体を撮影する場合、ストロボ発光タイミングで、ストロボ特性と、さらにスチルカメラ701とビデオカメラ700の被写体間の距離差を基に適正露出に制御する。よって、スチルカメラ710とビデオカメラ700の被写体間の距離差があっても、急激な輝度変化を抑え、自然な動画を記録することが可能となる。
(本発明と実施例の対応)
画像処理部105、705が、本発明の、撮像素子より出力される電気信号からフィールド画を形成する画像処理手段に相当する。また、CPU107,707が、本発明の、フィールド画全体の輝度値を算出し、該輝度値に応じて露出制御を行う露出制御手段に相当する。また、スチルカメラ110,710が本発明のストロボ発光手段を具備する外部装置に相当する。また、CPU107,707が、本発明の、通信手段を介して外部装置から受信したストロボ発光量を基に、予め保持している適正露出変換テーブルから露出値を選択する露出変更手段に相当する。そして、露出変更手段は、露出制御手段の露出制御を選択した露出値を変更させる。また、該露出変更手段は、外部装置からストロボ発光タイミングを基に、ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間を算出する。そして、露出制御の変更により設定される露光時間が、ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間以上の場合に露出制御の変更を行う。露光時間が、ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間より短い場合には、露出制御の変更を行わない。また、測距センサ708、CPU707が本発明の測距手段に相当する。
本発明の実施例1に係るスチルカメラとビデオカメラの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係るスチルカメラとビデオカメラを用いて同一被写体を撮影する際の動作を示すフローチャートである。 図1のビデオカメラに係る自動露出制御を示す露出線図である。 図1のスチルカメラに係るストロボ発光時間と発光量の関係を示す図である。 本発明の実施例1に係るストロボ発光時のタイミングチャートである。 本発明の実施例1に係る各発光レベルの適正露出変換テーブルを示す図である。 本発明の実施例2に係るスチルカメラとビデオカメラの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る被写体からスチルカメラとビデオカメラまでの距離差が0の時のある発光レベルの適正露出変換テーブルを示す図である。 本発明の実施例2に係る被写体からスチルカメラとビデオカメラまでの距離差を考慮した適性露出変換テーブルを示す図である。
符号の説明
100 ビデオカメラ
101 レンズ群
102 絞り部
103 CCD
105 画像処理部
107 CPU
110 スチルカメラ
111 レンズ群
112 絞り部
113 CCD
115 画像処理部
118 ストロボ
119 CPU
700 ビデオカメラ
701 レンズ群
702 絞り部
703 CCD
705 画像処理部
707 CPU
708 測距センサ
710 スチルカメラ
711 レンズ群
712 絞り部
713 CCD
715 画像処理部
718 ストロボ
719 CPU

Claims (3)

  1. 撮像素子より出力される画像信号からフィールド画を形成する画像処理手段と、
    前記フィールド画全体の輝度値を算出し、該輝度値に応じて露出制御を行う露出制御手段とを有する撮像装置において、
    ストロボ発光手段を具備する外部装置との通信を行う通信手段と、
    前記通信手段を介して前記外部装置から受信したストロボ発光量を基に、予め保持している適正露出変換テーブルから露出値を選択し、前記露出制御手段の露出制御を前記選択した露出値による露出制御に変更させる露出変更手段とを有し、
    前記露出変更手段は、前記外部装置から受信したストロボ発光タイミングを基に、該ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間を算出し、前記露出制御の変更により設定される露光時間が、前記ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間以上の場合に、前記露出制御の変更を行うことを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体までの距離を測定する測距手段を有し、
    前記露出変更手段は、前記外部装置から送信されてくる前記外部装置と被写体までの距離と前記測距手段にて測定される被写体の距離との差と、前記ストロボ発光量を基に、前記適正露出変換テーブルから露出値を選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記露出変更手段は、前記露出制御の変更により設定される露光時間が、前記ストロボ発光タイミングから次フィールドまでの時間より短い場合には、前記露出制御の変更を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
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