JP2009182148A - 受信機、送受信機、および電子機器 - Google Patents

受信機、送受信機、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】一般的な送受信機を使用した上で、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能な受信機を提供する。
【解決手段】赤外線通信機100は、受光素子101A、101Bに対して、所定の電圧値VRの逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電圧印加手段172を備える。また、受光素子101A、101Bは、逆バイアス電圧印加手段172により印加される逆バイアス電圧の電圧値に応じて、受光素子101A、101Bの接合面積が設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、受信機、送受信機、およびこれらのいずれかを備えた電子機器に関する。特に、本発明は、赤外線通信における世界標準規格であるIrDA(Infra-red Data Association)規格において、通信速度が最大4Mbpsと高速なFIR(Fast Infra Red)規格に準拠した受信機、送受信機、およびこれらのいずれかを備えた電子機器に関する。
複数の電子機器間におけるデータ通信の分野においては、赤外線通信が注目されている。
赤外線通信は、携帯電話端末、ワイヤレスイヤホン等の様々な電子機器において採用されている。中でも、IrDA規格に準拠した赤外線通信デバイスである、IrDA通信デバイスは、ユーザー間の情報交換手段として、多くの携帯電話端末に採用されている。また、近年では、FIR規格に準拠したIrDA通信デバイスの普及が著しい。
図6は、複数の電子機器間におけるデータ通信を行う、一般的な送受信機の等価回路を示す図である。
図6に示す赤外線通信機IC(Integrated Circuit)600は、複数の電子機器間におけるデータ通信を行う送受信機の一構成例であり、FIR規格に準拠した一般的なIrDA通信デバイスに使用されている赤外線通信機のICを例示するものである。つまり、図6に示す赤外線通信機IC600は、赤外線通信によるデータ受信機能およびデータ送信機能を兼備することで、他のIrDA通信デバイスとの双方向通信を可能とする、赤外線通信機のICである。
図6に示す赤外線通信機IC600は、受信処理回路610と送信処理回路620とを備える構成である。
まずは、赤外線通信機IC600におけるデータ受信機能について説明する。
赤外線通信機IC600は、受信処理回路610において、図示しない他のIrDA通信デバイスから送信された光信号を、受光素子601により受信する。
受光素子601は、受信した光信号を、光電変換により電気信号に変換し、アンプ602へと出力する。なお、この時点で電気信号は、いわゆる光電流と呼ばれる電流である。
アンプ602は、受光素子601からの電気信号に対して、電流‐電圧変換を行うと共に、該電圧としての電気信号を増幅し、アンプ603へと出力する。
アンプ603は、アンプ602からの電気信号をさらに増幅し、コンパレータ604の一方の入力端、例えば非反転入力端へと出力する。なお、ここでは、アンプ603が出力した電気信号を、出力AO603と称する。
コンパレータ604の一方の入力端には、上述したとおり、出力AO603が入力される。一方、コンパレータ604の他方の入力端、例えば反転入力端には、所定の電圧レベルを有する信号である検出用閾値信号が、端子605から入力される。コンパレータ604は、出力AO603の電圧レベルと、検出用閾値信号の電圧レベルと、を比較し、比較結果に応じてデジタル信号CO604を生成する、即ち、出力AO603の信号波形を整形してデジタル信号CO604を生成する。コンパレータ604は、生成したデジタル信号CO604を、インバータ606へと出力する。
インバータ606は、コンパレータ604からのデジタル信号CO604に対して論理反転処理を施し、出力端子607から図示しない後段のシステムへと出力する。
次は、赤外線通信機IC600におけるデータ送信機能について説明する。
赤外線通信機IC600では、送信処理回路620において、図示しない前段のシステムから送信された電気信号が、入力端子611を介して制御回路612へと入力される。なお、この時点で電気信号は、電圧である。
制御回路612は、入力された電気信号に対して各種の信号処理を行い、駆動回路613へと出力する。なお、説明を省略している参照符号614の部材は、制御回路612のシャットダウン端子である。
駆動回路613は、制御回路612からの電気信号に基づいて、発光素子615を駆動するための電気信号を、電流として生成し、端子616を介して発光素子615へと出力する。
発光素子615は、駆動回路613からの電気信号(電流)に応じて発光する、即ち、光信号を出力する。発光素子615から出力された光信号は、上記他のIrDA通信デバイスへと送信される。
ここで、通信レートは現在、2.4kbps〜4Mbpsである。また、データ送信に用いられる光の放射強度は、20cmのデータ通信を可能とする程度の強度であるローパワーと、1mのデータ通信を可能とする程度の強度であるハイパワーと、が存在する。つまり、送信処理回路620は、通信レートと、発光素子615が出力する光の放射強度と、に応じたデータ送信を実施するシステムである。
また、特許文献1に開示されている受光モジュールは、集光レンズと受光素子とからなる受光部を2つ有する構成を採用しており、この構成により、受光感度を向上させ、かつ、指向角を広大化させている。
また、特許文献2には、アバランシェフォトダイオードに逆バイアス電圧を印加することで、受光感度を向上させる光検出器回路が開示されている。
特開2005−353928号公報(2005年12月22日公開) 特表2005−532695号公報(2005年10月27日公表) 特開2004−120145号公報(2004年4月15日公開) 特開2004−328061号公報(2004年11月18日公開)
ところで、複数の電子機器間におけるデータ通信を行う、受信機または送受信機の受信処理回路(以下、「受信側」と称する)に関しては、通信距離(受信距離)の長距離化が要求されている。
そして、上記通信距離の長距離化は、受信側のパッケージを大型化すると共に、受光素子のサイズを大型化すること、即ち、該受光素子の接合面積を広大化することで実現可能である。
しかしながら、上記通信距離の長距離化のために、受光素子の接合面積を広大化すると、該受光素子の接合容量は、非常に大きくなってしまい、受信側において要求される設計上の許容値から大幅に逸脱してしまう。そしてこれにより、受信側では、高周波ノイズに対する耐ノイズ性が劣化してしまうという問題が発生する。また、該耐ノイズ性の劣化に伴い、受信側では、通信距離が短くなってしまうという問題が発生する。
とりわけ、IrDA通信デバイスの市場においては、IrDA通信デバイスの受信側に関して、通信距離(受信距離)の長距離化が要求されている。以下では、IrDA通信デバイスにおける上記の問題について説明する。
IrDA規格上、データ送信に用いられる光の放射強度が100mW/srである場合、IrDA通信デバイスの受信側における通信距離は、最大で1mとなる。その一方で、IrDA通信デバイスでは、該通信距離の仕様値を満足できる範囲において、パッケージの小型化が要求される。これらのことを考慮した結果、従来、IrDA通信デバイスの受信側の受光素子としては、接合容量が10pF前後となるような接合面積を有する素子が使用されてきた。またこの場合、IrDA通信デバイスで使用されている赤外線通信機のICでは、受光素子の接合容量が10pF前後である場合において最適となるように、耐ノイズ性が決定されてきた。
ここで、上記通信距離の長距離化を実現するためには、IrDA通信デバイスの受信側に備えられる受光素子の接合面積を、例えば従来の4倍にすることが考えられる。しかしながら、受光素子の接合面積を従来の4倍とした場合、接合容量についても同様に、4倍の40pF前後となってしまう。結果、受光素子の接合容量は、上記赤外線通信機のICにおける設計上の許容値(例えば、10pF以下)から大幅に逸脱してしまう。これにより、該赤外線通信機のICの高周波ノイズに対する耐ノイズ性は劣化してしまい、通信距離は短くなってしまう。
また、特許文献1に開示されている受光モジュールは、受光部を2つ有する構成とするために、受信した信号の入力端子を2端子設ける必要があるため、複数の電子機器間におけるデータ通信を行う、一般的な送受信機(図6参照)への適用が容易でないという問題が発生する。
一般的な送受信機を使用した上で、上記通信距離の長距離化を実現するためには、接合面積が広大化された受光素子において、接合容量の増大を抑制させるための設計が要求される。
また、特許文献2に開示されている光検出器回路では、アバランシェフォトダイオードに逆バイアス電圧を印加することで、受光感度を向上させているため、ある程度の通信距離の長距離化が可能である。しかしながら、特許文献2に開示されている光検出器回路では、当然ながら、予め定められた接合面積を有しているアバランシェフォトダイオードの耐圧を超える逆バイアス電圧を印加することができないため、通信距離の長距離化に限界がある。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的は、一般的な送受信機を使用した上で、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能な受信機、送受信機、およびこれらのいずれかを備えた電子機器を提供することにある。
本発明に係る受信機は、上記の問題を解決するために、受光素子を備える受信機であって、上記受光素子に対して所定の逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電圧印加手段を備え、上記逆バイアス電圧の電圧値に応じて、上記受光素子の接合面積が設定されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る受信機は、逆バイアス電圧印加手段により、受光素子に逆バイアス電圧を印加することで、該受光素子の接合容量を低下させることができるため、受光感度を向上させることが可能であり、受信側に関し、通信距離の長距離化が可能である。
さらに、本発明に係る受信機では、受光素子に逆バイアス電圧を印加することで、該受光素子の接合容量を低下させることができるという特徴を利用して、受光素子の接合面積を、逆バイアス電圧の電圧値に応じて設定している。
例えば、通常、接合容量が10pFである受光素子の接合面積が4倍になると、接合容量も同様に、約4倍の40pF程度と大きくなってしまう。しかしながら、20Vの逆バイアス電圧が、該接合面積が4倍である受光素子に印加される場合は、該受光素子の接合容量を、40pF程度から約20pFにまで低下させることができる。このことから、本発明に係る受信機では、接合容量が10pFである受光素子の接合面積を4倍にしたとしても、接合容量を約20pFとすることが可能である。そのため、該接合面積が4倍である受光素子を用いたとしても、受光素子の応答速度の低速化、および受信側における高周波ノイズに対する耐ノイズ性の劣化に係る悪影響を抑制することができる。
また、上記接合面積が4倍である受光素子を用いることにより、受信側に関し、上記通信距離のさらなる長距離化が可能であることは言うまでもない。
さらに、本発明に係る受信機は、受光素子(受光部)を1つ有する構成であっても、上記通信距離の充分な長距離化が実現可能であるため、例えば一般的な送受信機(図6参照)への適用に際しても都合がよい。
従って、一般的な送受信機を使用した上で、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能であるという効果を奏する。
また、本発明に係る受信機は、上記受光素子からの信号を復調する復調手段をさらに備え、上記受光素子の接合面積は、上記逆バイアス電圧が印加された上記受光素子の接合容量が、上記復調手段における設計上の許容値を満足するような接合面積に設定されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、受光素子の接合面積は、逆バイアス電圧が印加された受光素子の接合容量が、復調手段における設計上の許容値を満足するような接合面積に設定されている。つまり、受光素子の接合面積は、該許容値の範囲内において、可能な限り広大化することができるため、上記通信距離のさらなる長距離化が実現可能である。
また、本発明に係る受信機は、上記逆バイアス電圧は、上記復調手段の電源電圧よりも高い電圧値であることを特徴としている。
上記の構成によれば、復調手段の電源電圧よりも高い電圧値である逆バイアス電圧を受光素子に印加することにより、該受光素子の接合容量を充分に低下させることが可能となるため、受光素子の応答速度の低速化、および受信側における高周波ノイズに対する耐ノイズ性の劣化に係る悪影響をさらに抑制することが可能となる。またこれにより、受信側では、通信距離をさらに長距離化することができる。
また、本発明に係る受信機は、上記受光素子が、ミラーウエハを含む素子であることを特徴としている。
上記の構成によれば、受光素子として、接合容量が比較的低いミラーウエハを含む素子を採用することにより、拡散型のウエハを含む素子を使用した場合よりも、同一接合面積に対する接合容量を低下させることができる。具体的に、ミラーウエハを含む受光素子は、拡散型のウエハを含む受光素子と比較して、接合容量が約半分であるため、受光素子の接合面積の広大化に伴う接合容量の増大を、さらに抑制することができる。
また、本発明に係る受信機は、上記受光素子と上記逆バイアス電圧印加手段との間に、ローパスフィルタが接続されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、受光素子と逆バイアス電圧印加手段との間に、ローパスフィルタが接続されることにより、外部から受信機の信号入力端子へと侵入する雑音成分(飛び込みノイズ成分または電源ノイズ成分)を低減することができる。これにより、通信距離を短くさせる要因となる雑音成分を除去することが可能となるため、上記通信距離をさらに長距離化することができる。
また、本発明に係る受信機は、発光素子を駆動する駆動手段を備えることにより送受信機として構成されており、上記発光素子が受信機自身の内部から省略されており、上記発光素子が省略された受信機自身の内部に、上記受光素子をさらに備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、本来送受信機として構成された受信機において、発光素子のかわりに受光素子をさらに備える構成とすることができる。
つまり、本発明に係る受信機では、受光素子(受光部)を2つ有する構成とする場合であっても、受信した信号の入力端子を1端子だけ設ける構成で充分であるため、例えば一般的な送受信機(図6参照)への適用に際しても都合がよい。また、受光素子を2個、ひいては受光素子を複数個設ける構成とすることにより、上記通信距離を飛躍的に長距離化することが可能となる。
また、本発明に係る受信機は、自身の外部に接続された発光素子をさらに備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、本来送受信機として構成された受信機において、発光素子のかわりに受光素子をさらに備える構成とする場合であっても、発光素子を、受信機自身の外部に設け、駆動手段に外付けすることにより、光信号の送信が可能となる。
また、本発明に係る受信機は、上記受光素子は、IrDA規格に準拠した通信方式に基づく光信号を受光するものであるのが好ましく、さらには、通信速度が4Mbps以上であるのが好ましい。
上記の構成によれば、IrDA規格に準拠した赤外線受信機において、一般的なIrDA通信デバイスを使用した上で、IrDA通信デバイスの受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能であるという効果を奏する。
即ち、従来、IrDA通信デバイスで使用されている赤外線通信機のICでは、受光素子の接合容量が例えば10pF前後である場合において最適となるように、耐ノイズ性が決定されてきた。
ここで、上記通信距離の長距離化を実現するために、IrDA通信デバイスの受信側に備えられる受光素子の接合面積を、例えば従来の4倍にする場合は、該受光素子の接合容量を、従来の40pF前後から、例えば20pF前後にまで低下させることができる。結果、受光素子の接合容量を、上記赤外線通信機のICにおける設計上の許容値に近づけることができる。そのため、該接合面積が4倍である受光素子を用いたとしても、受光素子の応答速度の低速化、およびIrDA通信デバイスの受信側における高周波ノイズに対する耐ノイズ性の劣化に係る悪影響を抑制することができる。
また、上記接合面積が4倍である受光素子を用いることにより、IrDA通信デバイスの受信側に関し、上記通信距離のさらなる長距離化が可能であることは言うまでもない。
さらに、本発明に係る受信機は、受光素子(受光部)を1つ有する構成であっても、上記通信距離の充分な長距離化が実現可能であるため、例えば一般的なIrDA通信デバイス(図6参照)への適用に際しても都合がよい。
さらにこうした構成は、通信速度が4Mbps以上と高速な受信機に適用されるのが特に都合よい。
本発明に係る送受信機は、上記の問題を解決するために、受光素子と、発光素子と、該発光素子を駆動する駆動手段と、を備える送受信機であって、上記発光素子が送受信機自身の内部から省略されており、上記発光素子が省略された送受信機自身の内部に、上記受光素子をさらに備え、上記駆動手段は、送受信機自身の外部に接続された発光素子を駆動するものであることを特徴としている。
上記の構成によれば、本来発光素子が備えられる送受信機部分において、該発光素子のかわりに受光素子をさらに備える構成とすることができる。
つまり、本発明に係る送受信機では、受光素子(受光部)を2つ有する構成とする場合であっても、受信した信号の入力端子を1端子だけ設ける構成で充分であるため、例えば一般的な送受信機(図6参照)への適用に際しても都合が良い。また、受光素子を2個、ひいては受光素子を複数個設ける構成とすることにより、上記通信距離を飛躍的に長距離化することが可能となる。
また、上記の構成によれば、駆動手段は、送受信機自身の外部に接続された発光素子を駆動するものであるため、本来発光素子が備えられる送受信機部分において、該発光素子のかわりに受光素子をさらに備える構成とする場合であっても、該発光素子を、送受信機自身の外部に設け、駆動手段に外付けすることにより、光信号の送信が可能となる。
本発明に係る電子機器は、上記のいずれかの受信機、もしくは送受信機を備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、一般的な送受信機を使用した上で、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能な電子機器を提供することができる。
以上のとおり、本発明に係る受信機は、受光素子を備える受信機であって、上記受光素子に対して所定の逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電圧印加手段を備え、上記逆バイアス電圧の電圧値に応じて、上記受光素子の接合面積が設定されている構成である。
また、本発明に係る送受信機は、受光素子と、発光素子と、該発光素子を駆動する駆動手段と、を備える送受信機であって、上記発光素子が送受信機自身の内部から省略されており、上記発光素子が省略された送受信機自身の内部に、上記受光素子をさらに備え、上記駆動手段は、送受信機自身の外部に接続された発光素子を駆動する構成である。
従って、一般的な送受信機を使用した上で、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能であるという効果を奏する。
本発明は、従来の受信機(例えば、FIR規格に準拠したIrDA通信デバイス)に内蔵される受光素子よりも大きなサイズの受光素子を使用する、および/または複数個の受光素子を並列使用するものであり、これにより、受信側に関し、通信距離の長距離化を可能にするものである。
本発明の一実施の形態について、図1〜図5に基づいて説明すると以下の通りである。
〔実施の形態1〕
図1は、本発明の実施形態を示すものであり、受信機の等価回路を示す図である。
図1に示す赤外線通信機(受信機)100は、複数の後述する電子機器間におけるデータ通信を行う受信機の一構成例であり、好ましくは、IrDA規格に準拠した通信方式に基づく光信号を受信(受光)する、および/または、通信速度が4Mbps以上である、受信機を例示するものである。図1に示す赤外線通信機100は例えば、赤外線通信によるデータ受信機能を具備する受信機である。
図1に示す赤外線通信機100は、並列に接続された受光素子101A、101Bと、赤外線通信機のIC150と、を備える構成である。
受光素子101A、101Bは、IrDA通信デバイス等の、図示しない他の通信デバイスから送信された光信号を受信し、該光信号を光電変換により電気信号に変換し、IC150へと出力する。なお、この時点で電気信号は、いわゆる光電流と呼ばれる電流である。受光素子101A、101B等の、本発明に係る受光素子としては、PD(Photo Diode:フォトダイオード)、PDとトランジスタとを含んで構成されるフォトトランジスタ(Photo Transistor)、または、PDと信号処理回路(後述する、受信処理回路110、送信処理回路120等)とが同一のICに内蔵された受光ICであるOPIC(Optical Integrated Circuit:登録商標)等の素子が使用される。
なお、受光素子がPDである場合は、該PDのアノード面積が、本発明に係る「受光素子の接合面積」である。また、受光素子がフォトトランジスタである場合は、該フォトトランジスタのPN接合部分の接合面積が、本発明に係る「受光素子の接合面積」である。また、受光素子がOPICである場合は、該OPIC自身に設けられているPDのアノード面積が、本発明に係る「受光素子の接合面積」である。さらに、該「受光素子の接合面積」等に応じて決定される、受光素子の容量値は、本発明に係る「受光素子の接合容量」である。
IC150は、受信処理回路(復調手段)110を備える構成である。なお、受信処理回路110は、アンプ102、103、コンパレータ104、およびインバータ106を含んで構成されている。
IC150は、受信処理回路110において、受光素子101A、101Bから送信された電気信号を、アンプ102により受信する。
アンプ102は、受光素子101A、101Bからの電気信号に対して、電流‐電圧変換を行うと共に、該電圧としての電気信号を増幅し、アンプ103へと出力する。
アンプ103は、アンプ102からの電気信号をさらに増幅し、コンパレータ104の一方の入力端、例えば非反転入力端へと出力する。なお、ここでは、アンプ103が出力した電気信号を、出力AO103と称する。
コンパレータ104の一方の入力端には、上述したとおり、出力AO103が入力される。一方、コンパレータ104の他方の入力端、例えば反転入力端には、所定の電圧レベルを有する信号である検出用閾値信号が、端子105から入力される。
コンパレータ104は、出力AO103の電圧レベルと、検出用閾値信号の電圧レベルと、を比較し、比較結果に応じてデジタル信号CO104を生成する、即ち、出力AO103の信号波形を整形してデジタル信号CO104を生成する。コンパレータ104は、生成したデジタル信号CO104を、インバータ106へと出力する。
インバータ106は、コンパレータ104からのデジタル信号CO104に対して論理反転処理を施し、IC150の出力端子107Iおよび赤外線通信機100の出力端子107Rを介して、後段のシステム(例えば、図7に示すインターフェース回路702)へと出力する。
また、赤外線通信機100において特に機能を有するものではないが、IC150は、送信処理回路120を備える構成である。なお、送信処理回路120は、制御回路112および駆動回路(駆動手段)113を含んで構成されている。
制御回路112は、前段のシステム(例えば、図7に示すインターフェース回路702)から送信された電気信号が、赤外線通信機100の入力端子111RおよびIC150の入力端子111Iを介して入力されると、該電気信号に対して各種の信号処理を行った後、駆動回路113へと出力することが可能なものである。駆動回路113は、制御回路112からの電気信号に基づいて、別の電気信号を、電流として生成し、IC150の出力端子116Iおよび赤外線通信機100の出力端子116Rを介して、出力することが可能なものである。なお、説明を省略している参照符号114I、114Rの部材はいずれも、制御回路112のシャットダウン端子である。
IC150の電源入力端子160Iは、赤外線通信機100の電源入力端子160Rを介して、図示しない電圧源に接続されている。IC150には、該電圧源からの電源電圧(例えば、3V)が印加されている。
図1に示す赤外線通信機100では、受光素子101A、101Bとして、PDが使用されている。受光素子101A、101BとしてのPDはいずれも、カソードが、IC150の端子(信号の入力端子)170Iを介して、受信処理回路110のアンプ102に接続されており、アノードが、赤外線通信機100の端子170R、RCフィルタ回路(ローパスフィルタ)171を介して、逆バイアス電圧源(逆バイアス電圧印加手段)172に接続されている。なお、説明を省略している参照符号173Rの部材は、逆バイアス電圧源172の接地端子である。RCフィルタ回路171は、コンデンサC1と抵抗R1との並列回路により構成されている。
逆バイアス電圧源172は、所定の電圧値VRの逆バイアス電圧を、受光素子101A、101BとしてのPDのアノードに印加するものである。ここで、逆バイアス電圧の電圧値VRは、IC150の電源電圧、即ち、受信処理回路110の電源電圧よりも高い電圧値であるのが好ましい。例えば、上述したとおり、受信処理回路110(IC150)の電源電圧が3Vである場合、逆バイアス電圧の電圧値VRは、20V以上、受光素子101A、101Bの耐圧以下とするのが好ましい。ちなみに、受光素子101A、101Bの耐圧は、例えば30V以下である。
また、受光素子101A、101Bは、その接合面積が、逆バイアス電圧源172から印加される逆バイアス電圧の電圧値に応じて設定されている。具体的に、受光素子101A、101Bは、逆バイアス電圧源172からの逆バイアス電圧が印加された受光素子101A、101Bの接合容量が、IC150における該接合容量の設計上の許容値、即ち、受信処理回路110における該接合容量の設計上の許容値を満足するような接合面積に設定されているのが好ましい。
ここで、受光素子101Aまたは受光素子101B(以下、「受光素子101」と称する)における、有効面積(接合面積)と容量値(接合容量)と逆バイアス電圧源172からの逆バイアス電圧の電圧値VRとの関係について、図2に基づいて説明する。
図2は、受光素子101の有効面積、受光素子101の容量値、および受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値の相関を示すグラフである。なお、図2に示すグラフにおいて、縦軸は、受光素子101の容量値(フォトダイオード容量値)を、横軸は、受光素子101の有効面積(フォトダイオードアノード有効面積)をそれぞれ示している。
図2に示すグラフでは、受光素子101として、拡散ウエハ(拡散型のウエハ)を含むPDを使用した例と、ミラーウエハを含むPDを使用した例と、について示しており、かつ、各々のPDに対して、印加する逆バイアス電圧の電圧値VRを、0.5Vとした例と、2Vとした例と、について示している。
ここからは、受光素子101として、拡散ウエハを含むPDを使用した場合について、受光素子101の有効面積、受光素子101の容量値、および受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値の相関を説明する。
まずは、受光素子101として拡散ウエハを含むPDを使用し、逆バイアス電圧の電圧値VRを0.5Vとした場合について考察する。なお、この場合における上記相関は、図2のグラフ内に点線で示すと共に、考察を行ったグラフ部分に黒三角を付した。
この場合は、受光素子101の有効面積が約1mmであるとき、受光素子101の容量値が10pF程度となっているが、受光素子101の有効面積が約4mmであるとき、受光素子101の容量値が4倍の40pF程度となり、受光素子101の有効面積が約16mmであるとき、受光素子101の容量値が100pF近くにまで増大してしまう。
続いては、受光素子101として拡散ウエハを含むPDを使用し、逆バイアス電圧の電圧値VRを20Vとした場合について考察する。なお、この場合における上記相関は、図2のグラフ内に実線で示すと共に、考察を行ったグラフ部分に白三角を付した。
この場合は、受光素子101の有効面積が約1mmであるとき、受光素子101の容量値が5pF程度となり、逆バイアス電圧の電圧値VRを20Vとした場合と大差ない。一方で、この場合は、受光素子101の有効面積が約4mmであるとき、受光素子101の容量値が20pF程度となり、受光素子101の有効面積が約16mmであるときでも、受光素子101の容量値が40pF程度となる。
受光素子101として、同じ拡散ウエハを含むPDを使用する場合であっても、逆バイアス電圧の電圧値VRを0.5Vにするのと20Vにするのとでは、受光素子101の有効面積を広大化した場合において、受光素子101の容量値が大幅に異なる。受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRは、大きいほうが、受光素子101の容量値をより低下させることができる。
ここからは、受光素子101として、ミラーウエハを含むPDを使用した場合について、受光素子101の有効面積、受光素子101の容量値、および受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値の相関を説明する。
まずは、受光素子101としてミラーウエハを含むPDを使用し、逆バイアス電圧の電圧値VRを0.5Vとした場合について考察する。なお、この場合における上記相関は、図2のグラフ内に点線で示すと共に、考察を行ったグラフ部分に黒四角を付した。
この場合は、受光素子101の有効面積が約4mmであるとき、受光素子101の容量値が25pF程度となり、受光素子101の有効面積が約16mmであるとき、受光素子101の容量値が70pF程度となる。
逆バイアス電圧の電圧値VRを、同じ0.5Vとする場合であっても、受光素子101として、拡散ウエハを含むPDを使用するのとミラーウエハを含むPDを使用するのとでは、受光素子101の有効面積を広大化した場合において、受光素子101の容量値が大幅に異なる。即ち、受光素子101としては、ミラーウエハを含む素子が使用されるほうが、容量値をより低下させることができる。
続いては、受光素子101としてミラーウエハを含むPDを使用し、逆バイアス電圧の電圧値VRを20Vとした場合について考察する。なお、この場合における上記相関は、図2のグラフ内に実線で示すと共に、考察を行ったグラフ部分に白四角を付した。
この場合は、受光素子101の有効面積が約4mmであるとき、受光素子101の容量値が10pF程度となり、受光素子101の有効面積が約16mmであるとき、受光素子101の容量値が20pF程度となる。
以上のことから、受光素子101の容量値は、受光素子101としてミラーウエハを含む素子が使用されており、かつ、受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRが大きい場合において、最も低下可能であることが分かる。
受光素子101において、例えば10倍以上の受光感度(電流感度)を得たい場合には、受光素子101の有効面積も同様に、10倍以上とする必要がある。ここで、受信処理回路110における受光素子101の接合容量の許容値は、設計上、IC150の内部に設けられている図示しないダミー容量との整合により決定される。受光素子101の接合容量が、この設計上の許容値から大幅に逸脱してしまうと、IC150の耐ノイズ性は劣化してしまい、通信距離は短くなってしまう。
上記通信距離が短くなってしまうことを抑制するためには、受光素子101の接合容量を、上記設計上の許容値に極力近づける必要があるため、受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRを、受光素子101の耐圧付近にまで上昇させると共に、受光素子101としてミラーウエハを含む素子を使用することが有効である。
なお、逆バイアス電圧の電圧値VRを、受光素子101の耐圧付近とした場合は、受光素子101の接合容量を、約1/2に低下することが可能となる。また、受光素子101を、拡散ウエハを含む素子からミラーウエハを含む素子へと変更した場合は、受光素子101の接合容量を、上記逆バイアス電圧の電圧値VRを受光素子101の耐圧付近とした場合と独立に、約1/2に低下することが可能となる。
従って、これらの対策により、例えば、受光素子101の接合面積を4倍以上とした場合における接合容量は、上記設計上の許容値(例えば、10pF以下)を達成こそしないものの充分に低下できるため、これらの対策が為された赤外線通信機100では、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能である。
また、図3は、受光素子101の有効面積、通信距離、および、受光素子101の構成および印加される逆バイアス電圧の電圧値の相関を示すグラフである。なお、図2に示すグラフにおいて、縦軸は、通信距離を、横軸は、受光素子101の有効面積(フォトダイオード有効面積)をそれぞれ示している。
受光素子101として拡散ウエハを含むPDを使用し、かつ、受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRが0.7Vである場合、受光素子101の有効面積が約1mmであるときの通信距離は、100cm、即ち、1m程度となる。
受光素子101として拡散ウエハを含むPDを使用し、かつ、受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRが18Vである場合、受光素子101の有効面積が約4mmであるときの通信距離は、190cm、即ち、1.9m程度となる。
受光素子101としてミラーウエハを含むPDを使用し、かつ、受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRが18Vである場合、受光素子101の有効面積が約16mmであるときの通信距離は、380cm、即ち、3.8m程度となる。
1.受光素子101としてミラーウエハを含む素子を使用すること
2.受光素子101に印加される逆バイアス電圧の電圧値VRを充分大きくすること
3.受光素子101の接合面積を充分大きくすること
により、通信距離の実力が3m以上の赤外線通信機100が実現可能である。
なお、受光素子101A、101Bに逆バイアス電圧を印加することによる効果は、受光素子101A、101Bの接合容量を充分に低下させる効果だけでなく、受光素子101A、101Bの応答速度を高速化させる効果も存在する。
また、受光素子101A、101Bを、IC150の外部に備えることによって、赤外線通信機100の端子170R、もしくはIC150の端子170I、等に発生し得る雑音成分(飛び込みノイズ成分、電源ノイズ成分、電磁ノイズ成分等)を低減するためには、図1に示すとおり、受光素子101A、101Bと逆バイアス電圧源172との間に、RCフィルタ回路171が接続されているのが好ましい。これにより、通信距離を短くする要因となる雑音成分を除去することが可能となるため、通信距離をさらに長距離化することができる。
また、IC150は、受光素子および発光素子が省略されている点を除けば、図6に示す赤外線通信機IC600と実質同一の構成を有するものであると言える。即ち、IC150は、図6に示す赤外線通信機IC600において、受光素子601および発光素子615を省略することのみで得られるため、該IC150に受光素子101A、101Bを接続した赤外線通信機100の構成は、図6に示す赤外線通信機IC600への適用に際しても都合がよいものであると言える。
即ち、図6に示す赤外線通信機IC600等の、受光素子および発光素子を備える送受信機では一般的に、該受光素子および発光素子の総数だけ、図示しない集光レンズを備えるが、赤外線通信機100は、こうした送受信機を、受信専用の通信デバイス(受信機)として流用することで得られるものである。赤外線通信機100は、受光素子および発光素子を備える送受信機において、該発光素子を省略し、該発光素子が省略された部分に、別の受光素子を備えることにより、該省略された発光素子用に備えられた上記集光レンズを該別の受光素子用として流用することにより構成された受信機であると解釈することができる。つまり、赤外線通信機100は、一般的な送受信機を受信専用のデバイスとして流用することで、本来発光素子が備えられるべき部分にも、受光素子を備える構成を実現している。結果、赤外線通信機100では、発光素子が省略されるかわりに、受光素子101A、101Bという、2個の受光素子を備える構成を可能としている。
従って、受光素子を2つ有する構成とする場合であっても、受信した信号の入力端子をIC150の端子170Iの1端子だけ設ける構成で充分であるため、例えば一般的な送受信機(図6参照)への適用に際しても都合がよい。また、受光素子を2個、ひいては受光素子を複数個設ける構成とすることにより、上記通信距離を飛躍的に長距離化することが可能となる。
〔実施の形態2〕
図4は、本発明の実施形態を示すものであり、別の受信機の等価回路を示す図である。なお、説明の便宜上、すでに図面を用いて説明した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
図4に示す赤外線通信機400は、図1に示す赤外線通信機100の構成において、発光素子115をさらに備える構成である。
発光素子115は、IC150の出力端子116Iおよび赤外線通信機400の出力端子116Rを介して、送信処理回路120の駆動回路113に接続されている。また、発光素子115は、赤外線通信機400の外部に備えられる、即ち、赤外線通信機400に外付けされている。発光素子115等の、本発明に係る発光素子としては、LED(Light Emitting Diode)等の素子が使用される。
図4に示す赤外線通信機400は、受信機としてのデータ受信機能に加え、発光素子115および送信処理回路120によるデータ送信機能をさらに具備するものである。
即ち、赤外線通信機400のIC150では、送信処理回路120において、上記前段のシステムから送信された電気信号が、赤外線通信機400の入力端子111RおよびIC150の入力端子111Iを介して、制御回路112へと入力される。なお、この時点で電気信号は、電圧である。
制御回路112は、入力された電気信号に対して各種の信号処理を行い、駆動回路113へと出力する。
駆動回路113は、制御回路112からの電気信号に基づいて、発光素子115を駆動するための電気信号を、電流として生成し、IC150の出力端子116Iおよび赤外線通信機400の出力端子116Rを介して、発光素子115へと出力する。
発光素子115は、駆動回路113からの電気信号(電流)に応じて発光する、即ち、光信号を出力する。発光素子115から出力された光信号は、図示しない他の通信デバイスへと送信される。
なお、送信処理回路120は、通信レート(2.4kbps〜4Mbps)と、発光素子115が出力する光の放射強度(20cmのデータ通信を可能とする程度の強度であるローパワーおよび1mのデータ通信を可能とする程度の強度であるハイパワー)と、に応じたデータ送信を実施するシステムである。
上記の構成によれば、図4に示す赤外線通信機400内部のように、本来発光素子が備えられる赤外線通信機400部分において、該発光素子のかわりに受光素子を備える構成とする場合であっても、発光素子115を、赤外線通信機400自身の外部に設け、駆動回路113に外付けすることにより、光信号の送信が可能となる。結果、図4に示す赤外線通信機400は、例えば赤外線通信によるデータ受信機能およびデータ送信機能を兼備することで、他の通信デバイスとの双方向通信を可能とする、受信機として好適に用いることができる。
なお、便宜上、本実施の形態では、図4に示す赤外線通信機400を、「データ送信機能をさらに備える受信機」と定義してきたが、当然ながら、この赤外線通信機400は、データ受信機能およびデータ送信機能を兼備する「送受信機」と定義することも可能である。
つまり、図4に示す赤外線通信機400は、受光素子101Aと、発光素子115と、駆動回路113と、を備え、赤外線通信機400内部から発光素子115を省略し、発光素子115が省略された赤外線通信機400内部に受光素子101Bをさらに備え、駆動回路113が、赤外線通信機400に外付けされた発光素子115を駆動する「送受信機」と解釈することも可能である。
〔実施の形態3〕
図5は、本発明の実施形態を示すものであり、別の受信機の等価回路を示す図である。なお、説明の便宜上、すでに図面を用いて説明した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
図5に示す赤外線通信機500は、図1に示す赤外線通信機100の構成において、受光素子101A、101Bのかわりに、受光素子101を備える構成である。即ち、赤外線通信機500は、赤外線通信機100の構成において、受光素子が1個省略された構成である。
図5に示す赤外線通信機500の構成においては、受光素子および発光素子の総数が1個(即ち、受光素子101)であるため、上述した集光レンズについても同様に、1個備えるだけで充分である。
そのため、図5に示す赤外線通信機500では、図1に示す赤外線通信機100、および図4に示す赤外線通信機400と比較して、省スペース化が実現可能である。
〔実施の形態4〕
図7は、本発明の実施形態を示すものであり、電子機器の構成例を示すブロック図である。なお、説明の便宜上、すでに図面を用いて説明した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記してその説明を省略する。
図7に示すとおり、本電子機器は、例えばIrDA規格に準拠した赤外線通信機能を具備しており、赤外線によって他の通信デバイスとの間でデータ通信を行うものである。図7に示す電子機器は、IrDAモジュール700と、インターフェース回路702と、電池703と、筐体704と、を備える構成である。
赤外線通信素子であるIrDAモジュール700は、送信回路711および受信回路712を内蔵すると共に、発光素子715および受光素子701を有しており、発光素子715および受光素子701を外部に露出させるように筐体704に取り付けられている。筐体704の内部には、インターフェース回路702および電池703が設けられている。
インターフェース回路702は、送信情報に基づいて変調処理等を行うことにより、送信回路711に与えるための送信データ(送信信号)を生成する。また、インターフェース回路702は、受信回路712からの受信データ(受信信号)に基づいて復調処理等を行うことにより受信情報を出力する。
電池703は、IrDAモジュール700に電力を供給するために設けられており、電源ライン(Vcc)およびGNDラインを介して、IrDAモジュール700に接続されている。なお、この電池703は、インターフェース回路702に電力を供給していてもよい。なお、説明を省略している参照符号Iccの部材は、図示しない保護回路用の電源ラインである。
受信回路712は、受光素子701によって受信した光信号を光電変換して得られた電気信号を増幅して、受信データを出力する回路である。受信回路712としては、受信処理回路110(図1、図4、図5参照)が、受光素子701としては、受光素子101A、101B(図1、図4参照)、もしくは受光素子101(図5参照)が、それぞれ用いられる。
送信回路711は、送信信号(電気信号)を、発光素子715によって光信号に変換して外部に送信するために、発光素子715を駆動する駆動回路を含んでいる。送信回路711としては、送信処理回路120(図1、図4、図5参照)が、発光素子715としては、発光素子115(図4参照)が用いられる。
つまり、本電子機器では、受信回路712として、図1に示す赤外線通信機100、もしくは図5に示す赤外線通信機500を、送信回路711および受信回路712を兼備するものとして、図4に示す赤外線通信機400を、それぞれ適用することが可能である。
これにより、電子機器においても、一般的な送受信機を使用した上で、受信側に関し、通信距離の充分な長距離化が実現可能である。
このように、本発明に係る受信機は、伝送された光信号を受信する電子機器における受信機として、好適に適用することができる。また同様に、本発明に係る送受信機は、伝送された光信号を受信する機能と、かつ、光信号を送信する機能とを兼備する電子機器における送受信機として、好適に適用することができる。こうした電子機器としては、携帯電話機をはじめとする携帯端末、赤外線ワイヤレスイヤホン等が挙げられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、受信機、送受信機、およびこれらのいずれかを備えた電子機器に適用可能である。特に、本発明は、IrDA規格のFIR規格に準拠した赤外線受信機、赤外線送受信機、およびこれらのいずれかを備えた電子機器に適用可能である。
本発明の実施形態を示すものであり、受信機の等価回路を示す図である。 受信機の受光素子の有効面積、該受光素子の接合容量、および該受光素子に印加される逆バイアス電圧の電圧値の相関を示すグラフである。 上記受光素子の有効面積、通信距離、および、該受光素子の構成および該受光素子に印加される逆バイアス電圧の電圧値の相関を示すグラフである。 本発明の実施形態を示すものであり、別の受信機の等価回路を示す図である。 本発明の実施形態を示すものであり、別の受信機の等価回路を示す図である。 複数の電子機器間におけるデータ通信を行う、一般的な送受信機の等価回路を示す図である。 本発明の実施形態を示すものであり、電子機器の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
100、400、500 赤外線通信機(受信機)
101、101A、101B、701 受光素子
110 受信処理回路(復調手段)
113 駆動回路(駆動手段)
115、715 発光素子
171 RCフィルタ回路(ローパスフィルタ)
172 逆バイアス電圧源(逆バイアス電圧印加手段)
700 IrDAモジュール(受信機、送受信機)

Claims (12)

  1. 受光素子を備える受信機であって、
    上記受光素子に対して所定の逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電圧印加手段を備え、
    上記逆バイアス電圧の電圧値に応じて、上記受光素子の接合面積が設定されていることを特徴とする受信機。
  2. 上記受光素子からの信号を復調する復調手段をさらに備え、
    上記受光素子の接合面積は、
    上記逆バイアス電圧が印加された上記受光素子の接合容量が、上記復調手段における設計上の許容値を満足するような接合面積に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  3. 上記逆バイアス電圧は、上記復調手段の電源電圧よりも高い電圧値であることを特徴とする請求項2に記載の受信機。
  4. 上記受光素子が、ミラーウエハを含む素子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の受信機。
  5. 上記受光素子と上記逆バイアス電圧印加手段との間に、ローパスフィルタが接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の受信機。
  6. 発光素子を駆動する駆動手段を備えることにより送受信機として構成されており、
    上記発光素子が受信機自身の内部から省略されており、
    上記発光素子が省略された受信機自身の内部に、上記受光素子をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の受信機。
  7. 自身の外部に接続された発光素子をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の受信機。
  8. 上記受光素子は、IrDA規格に準拠した通信方式に基づく光信号を受光するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の受信機。
  9. 通信速度が4Mbps以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の受信機。
  10. 受光素子と、発光素子と、該発光素子を駆動する駆動手段と、を備える送受信機であって、
    上記発光素子が送受信機自身の内部から省略されており、
    上記発光素子が省略された送受信機自身の内部に、上記受光素子をさらに備え、
    上記駆動手段は、送受信機自身の外部に接続された発光素子を駆動するものであることを特徴とする送受信機。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の受信機を備える電子機器。
  12. 請求項10に記載の送受信機を備える電子機器。
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