JP2009180963A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】観測点から見たときに、観測者に観測させたい観測画像が視認されるように、対象物の非平面状の表面に、対象物の表面の非平面形状に起因して発生する歪みを相殺した画像を描画することのできる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置1は、スクリーン2の光走査面21に光を走査することにより画像を描画する画像描画装置3を有している。画像描画装置3は、光を出射する光源ユニット4と、この光を光走査面21に走査する光走査部5と、光源ユニット4の駆動パターンを生成する駆動パターン生成手段7と、光源ユニット4の作動を制御する作動制御装置8とを有している。駆動パターン生成手段7は、観測者が観測点からスクリーン2を見たときに、光走査面21の非平面形状に起因した画像の歪みが相殺されるような駆動パターンを生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
例えば、光を投影して画像を表示する画像形成装置として、特許文献1のような投射型プロジェクタが知られている。
特許文献1の投射型プロジェクタは、プロジェクタ本体をスクリーンに対して傾斜して配置した場合に、スクリーン上に映し出される画像(映像)の上側と下側とで、スクリーン横方向の長さが異なる「台形歪み」と呼ばれる歪みを補正する台形歪み補正手段を有している。
しかしながら、このような台形歪み補正手段を有する特許文献1の投射型プロジェクタでは、略平面のスクリーンに映し出される画像の台形歪みを補正することができても、非平面のスクリーンに映し出される画像の、このスクリーンの非平面形状に起因して発生する歪みを補正することができない。
特開2001−249401号公報
本発明の目的は、観測点から見たときに、観測者に観測させたい観測画像が視認されるように、対象物の非平面状の表面に、対象物の表面の非平面形状に起因して発生する歪みを相殺した画像を描画することのできる画像形成装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の画像形成装置は、実質的に位置および形状が変化しない対象物の非平面の表面に、光を走査することにより画像を描画するよう構成され、
光を出射する光出射部と、
前記光出射部から出射された光を反射する光反射部を備えた可動板が少なくとも一方向または互いに直交する二方向へ回動可能に設けられ、当該回動によって前記光反射部で反射した光を前記対象物の表面に投射するアクチュエータを有する光走査部と、
観測者が観測点から前記対象物の表面を見たときに、前記観測者に観測させたい観測画像が視認されるように、前記対象物の表面の非平面形状に起因した前記画像の歪みを相殺するような前記光出射部の駆動パターンを生成する駆動パターン生成手段と、
前記駆動パターン生成手段により生成された前記駆動パターンに対応するように、前記光出射部の作動を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
これにより、観測者に観測させたい観測画像が視認されるように、対象物の非平面状の表面に、対象物の表面の非平面形状に起因して発生する歪みを相殺した画像を描画することができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記観測点と前記対象物の表面との間に仮想的な観測者用仮想スクリーンを設定し、前記観測者用仮想スクリーン上に設定された観測者用の多数の点を特定し、前記観測点から見たときの、前記観測者用仮想スクリーン上に設定された前記観測者用の多数の点を、それぞれ、前記対象物の表面上の位置に対応付け、その対応付けられた前記表面上の位置に前記光出射部から出射された光が照射されるような駆動パターンを生成することが好ましい。
これにより、対象物の表面の非平面形状に起因した画像の歪みが相殺された画像を対象物の表面に描画することができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記観測者用の多数の点について、それぞれ、その点および前記観測点を通る線分と前記対象物の表面との交点の3次元座標を求めることにより、前記対応付けられた位置を求めることが好ましい。
これにより、比較的簡単にかつ正確に、観測者用仮想スクリーン上に設定された多数の点を、それぞれ、対象物の表面上の位置に対応付けることができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記光出射部と前記対象物の表面との間に仮想的な画像描画装置用仮想スクリーンを設定し、前記画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された画像描画装置用の多数の点を特定し、前記対象物の表面上の位置に対応付けられた前記観測者用の多数の点を、それぞれ、前記画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された前記画像描画装置用の多数の点に対応付け、その対応付けられた前記表面上の位置に前記光出射部から出射された光が照射されるような駆動パターンを生成することが好ましい。
これにより、対象物の表面上の位置を、それぞれ、画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された多数の点に対応付けることができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記対象物の表面との交点について、それぞれ、その交点および前記光出射部を通る線分と前記画像描画装置用の多数の点との交点の3次元座標を求めることにより、前記対応付けられた位置を求めることが好ましい。
これにより、画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された多数の点を、それぞれ、観測者用仮想スクリーン上に設定された多数の点に対応付けることができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記画像描画装置用仮想スクリーン上の光の軌跡上に沿って、前記画像描画装置用の多数の点を対応付けることが好ましい。
これにより、すべての点に光を照射し得るため、描画特性が向上する。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された前記画像描画装置用の多数の点と、前記観測者用仮想スクリーン上に設定された前記観測者用の多数の点とを対応付け、その対応付けられた前記観測者用仮想スクリーン上の前記点に前記光出射部から出射された光が照射されるような駆動パターンを生成することが好ましい。
これにより、より効果的に、対象物の表面の非平面形状に起因して発生する歪みを相殺した画像を描画することができる。
本発明の画像形成装置では、前記光走査部は、1対の前記アクチュエータを備え、
前記1対のアクチュエータは、それぞれ、前記可動板と、該可動板を回動可能に支持する支持部と、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部と、前記可動板を回動させる駆動手段とを有しており、互いに、前記可動板の回動中心軸が直交するように設けられていることが好ましい。
これにより、比較的簡単な構成で対象物の表面に2次元画像を描画することができる。
本発明の画像形成装置では、前記光走査部は、前記アクチュエータの前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段を有し、前記制御手段は、前記挙動検知手段の検知結果および前記駆動パターンに基づいて、前記光出射部の作動を制御することが好ましい。
これにより、より確実に、光出射部から光を投射するタイミングを導くことができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記対象物の表面および前記観測点の3次元座表を予め記憶していることが好ましい。
これにより、画像形成装置を使用する前に、前記対象物の表面、前記光走査部および前記観測点の3次元座表を入力する必要がなくなり、画像形成装置の操作が煩雑となることを防止できる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記観測点の3次元座表を予め複数記憶しており、前記複数の3次元座標のうちからいずれかを選択可能であることが好ましい。
これにより、画像形成装置を使用する前に、観測点の3次元座標を入力する必要がなくなり、操作性が向上する。また、観測点を複数格納することにより、観測者の位置に応じて最も適した観測点を選択することができ、画像形成装置の画像描画特性が向上する。
本発明の画像形成装置では、前記観測者の位置を検出する位置検出手段を有し、該位置検出手段により検出された前記観測者の位置に基づいて、前記複数の観測点のうちからいずれかを選択することが好ましい。
複数の観測点の中から観測点を選択することで、観測者が対象物の表面を見たときに、観測画像として認識される画像を対象物の表面に描画することができる。
本発明の画像形成装置では、前記複数の観測点のうち、前記観測者の位置から最も近位に位置する観測点を選択することが好ましい。
これにより、複数の観測点の中から最も適した観測点を選択することができ、より正確に、観測者が対象物の表面を見たときに、観測画像として認識される画像を対象物の表面に描画することができる。
本発明の画像形成装置では、前記駆動パターン生成手段は、前記光出射部の3次元座表を予め記憶していることが好ましい。
これにより、画像形成装置を使用する前に、光出射部の3次元座標を入力する必要がなくなり、操作性が向上する。
本発明の画像形成装置では、前記対象物としてのスクリーンを有することが好ましい。
これにより、スクリーン上に観測画像として認識される画像を描画することができ、視認性が向上する。
以下、本発明の画像形成装置の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の画像形成装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す構成図、図2は、図1のスクリーンを示す模式的斜視図、図3は、図1の画像描画装置を示すブロック図、図4は、図3のアクチュエータを示す模式的斜視図、図5は、図4に示すアクチュエータの駆動を示す模式的断面図、図6は、図3の位置検出手段を示すブロック図、図7は、図3の駆動パターン生成部を示すブロック図、図8は、図7に示す駆動パターン生成部が備えるLUT記録部のLUTを作成する方法を示す図、図9は、図7のLUT記録部のLUTの作成方法を示す図、図10は、図9の画像描画装置用仮想スクリーンの設定例を示す図、図11は、図8の光走査面形状ポリゴンの設定例を示す図、図12は、図8の光走査面形状ポリゴンと交点の例を示す図、図13は、図9のLUTの例を示す図、図14は、スクリーンに描画された画像を観測点以外の場所から観測したときの模式図、図15は、スクリーンに描画された画像を観測点から観測したときの模式図、図16は、表示する映像データのデータ配置の例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図4、図5、図16中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」と言い、左側を「左」と言う。
図1に示すように、画像形成装置1は、スクリーン2と、スクリーン2に光を走査し画像を形成する画像描画装置(画像形成装置本体)3とを有している。このような画像形成装置1は、図示しない観測者が、観測点(すなわち、図1に示す観測点P1またはP2)からスクリーン2を見たときに、観測者に観測させたい観測画像が視認されるように、スクリーン2上に画像を映し出すよう構成されている。以下、これらについて、順次説明する。
スクリーン2は、実質的に一定の形状を保ち、その位置も変位しない。このようなスクリーン2の画像描画装置3側の面は、画像描画装置3によって光が走査される光走査面21を構成している。このようなスクリーン2を用いることにより、画像の視認性が向上する。
図2に示すように、光走査面21は、非平面である。光走査面21の形状としては、非平面であれば特に限定されないが、本実施形態のスクリーン2には、2つの鋸歯状の凸部を有する第1の凹凸領域21aと、3つの球面状の凸部を有する第2の凹凸領域21bと、不均一に波打った凹凸を有する第3の凹凸領域21cとが形成されている。
このようなスクリーン2の構成材料としては、実質的に形状を一定に保つことができれば、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、アクリル系樹脂、ABS樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
次に、画像描画装置3について説明する。
図3に示すように、画像描画装置3は、光を出射する光源ユニット(光出射部)4と、光源ユニット4から出射した光を光走査面21に走査する光走査部5と、観測者の位置を検出する位置検出手段6と、光源ユニット4の駆動パターンを生成する駆動パターン生成手段7と、光源ユニット4の作動を制御する作動制御装置(制御手段)8とを有している。以下、これらについて順次説明する。
図3に示すように、光源ユニット4は、各色のレーザ光源41r、41g、41bと、各レーザ光源41r、41g、41bに対応して設けられたコリメータレンズ42r、42g、42bおよびダイクロイックミラー43r、43g、43bとを備えている。
各色のレーザ光源41r、41g、41bは、それぞれ赤色、緑色、及び青色のレーザ光RR、GG、BBを射出する。レーザ光RR、GG、BBは、それぞれ、作動制御装置8から送信される駆動信号(後述する駆動パターン)に対応して変調された状態で射出され、コリメート光学素子であるコリメータレンズ42r、42g、42bによって平行化されて細いビームとされる。
ダイクロイックミラー43r、43g、43bは、それぞれ、赤色レーザ光RR、緑色レーザ光GG、青色レーザ光BBを反射する特性を有し、各色のレーザ光RR、GG、BBを結合して1つのレーザ光LLを射出する。
なお、コリメータレンズ42r、42g、42bに代えてコリメータミラーを用いることができ、この場合も、平行光束の細いビームを形成することができる。また、各色のレーザ光源41r、41g、41bから平行光束が射出される場合、コリメータレンズ42r、42g、42bは、省略することができる。さらに、レーザ光源41r、41g、41bについては、同様の光束を発生する発光ダイオード等の光源に置換することができる。
次いで、光走査部5について説明する。
図3に示すように、光走査部5は、一対のアクチュエータ51、51と、各アクチュエータ51の挙動を検知する挙動検知手段52とを有している。なお、以下では、一対のアクチュエータ51、51は、互いに同様の構成であるため、一方のアクチュエータ51について代表して説明し、他方のアクチュエータ51については、その説明を省略する。
図4に示すように、アクチュエータ51は、基体511と、基体511の下面に対向するよう設けられた対向基板513と、基体511と対向基板513との間に設けられたスペーサ部材512とを有している。
基体511は、可動板511aと、可動板511aを回動可能に支持する支持部511bと、可動板511aと支持部511bとを連結する1対の連結部511c、511dとを有している。
可動板511aは、その平面視にて、略長方形状をなしている。このような可動板511aの上面には、光反射性を有する光反射部511eが設けられている。光反射部511eは、例えば、Al、Ni等の金属膜で構成されている。また、可動板511aの下面には、永久磁石514が設けられている。
支持部511bは、可動板511aの平面視にて、可動板511aの外周を囲むように設けられている。すなわち、支持部511bは、枠状をなしていて、その内側に可動板511aが位置している。
連結部511cは、可動板511aの左側にて、可動板511aと支持部511bとを連結し、連結部511dは、可動板511aの右側にて、可動板511aと支持部511bとを連結している。
連結部511c、511dは、それぞれ、長手形状をなしている。また、連結部511c、511dは、それぞれ、弾性変形可能である。このような1対の連結部511c、511dは、互いに同軸的に設けられており、この軸(以下「回動中心軸J」と言う)を中心として、可動板511aが支持部511bに対して回動する。
このような基体511は、例えば、シリコンを主材料として構成されていて、可動板511aと支持部511bと連結部511c、511dとが一体的に形成されている。このように、シリコンを主材料とすることにより、優れた回動特性を実現できるとともに、優れた耐久性を発揮することができる。また、微細な処理(加工)が可能であり、アクチュエータ51の小型化を図ることができる。
スペーサ部材512は、枠状をなしていて、その上面が基体511の下面と接合している。また、スペーサ部材512は、可動板511aの平面視にて、支持部511bの形状とほぼ等しくなっている。このようなスペーサ部材512は、例えば、各種ガラス、各種セラミックス、シリコン、SiOなどで構成されている。
なお、スペーサ部材512と基体511との接合方法としては、特に限定されず、例えば、接着剤等の別部材を介して接合してもよいし、スペーサ部材512の構成材料などによっては陽極接合などを用いてもよい。
対向基板513は、スペーサ部材512と同様に、例えば、各種ガラス、シリコン、SiOなどで構成されている。このような対向基板513の上面であって、可動板511aと対向する部位には、コイル515が設けられている。
永久磁石514は、板棒状をなしていて、可動板511aの下面に沿って設けられている。このような永久磁石514は、可動板511aの平面視にて、回動中心軸Jに対して直交する方向に磁化(着磁)されている。すなわち、永久磁石514は、両極(S極、N極)を結んだ線分が、回動中心軸Jに対して直交するよう設けられている。図5に示すように、本実施形態では、回動中心軸Jの左側がN極、右側がS極となっている。
このような永久磁石514としては、特に限定されず、例えば、ネオジウム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石などを用いることができる。
コイル515は、可動板511aの平面視にて、永久磁石514の外周を囲むように設けられている。このようなコイル515には、作動制御装置8により、所定の電圧が印加される。
例えば、作動制御装置8によりコイル515に交番電圧を印加すると、可動板511aの厚さ方向(図5中上下方向)の磁界が発生し、かつ、その磁界の向きが周期的に切り換わる。すなわち、コイル515の上側付近がS極、下側付近がN極となる状態Aと、コイル515の上側付近がN極、下側付近がS極となる状態Bとが交互に切り換わる。
状態Aでは、図5(a)に示すように、永久磁石514の右側が、コイル515への通電により発生する磁界との反発力により上側へ変位するとともに、永久磁石514の左側が、前記磁界との吸引力により下側へ変位する。これにより、可動板511aが反時計回りに傾斜する。
反対に、状態Bでは、図5(b)に示すように、永久磁石514の右側が下側へ変位するとともに、永久磁石514の左側が上側へ変位する。これにより、可動板511aが時計回りに傾斜する。
このような状態Aと状態Bとを交互に繰り返すことにより、連結部511c、511dを捩り変形させながら、可動板511aが回動中心軸Jまわりに回動する。
なお、このようなアクチュエータ51の構成としては、可動板511aを回動させることができれば、特に限定されず、いわゆる2自由度振動系のアクチュエータであってもよいし、コイル515と永久磁石514とを用いた電磁駆動にかえて、圧電素子を用いた圧電駆動や静電引力を用いた静電駆動としてもよい。
ここで、図3に示すように、一対のアクチュエータ51、51は、互いの回動中心軸Jが直交するように設けられている。一対のアクチュエータ51、51をこのように設けることにより、光源ユニット4から出射したレーザ光LLを光走査面21に2次元的に走査することができる。これにより、比較的簡単な構成で、光走査面21に2次元画像を描画することができる。
次に、挙動検知手段52について説明する。
なお、一対のアクチュエータ51、51のうちの一方のアクチュエータ51の可動板511aの挙動を検知する手段と、他方のアクチュエータ51の可動板511aの挙動を検知する手段とは、互いに同様の構成であるため、一方のアクチュエータ51の可動板511aの挙動を検知する手段について代表して説明し、他方のアクチュエータ他方のアクチュエータ51の可動板511aの挙動を検知する手段については、その説明を省略する。
図4に示すように、挙動検知手段52は、アクチュエータ51の連結部321c上に設けられた圧電素子521と、圧電素子521から発生する起電力を検出する起電力検出部522と、起電力検出部522の検出結果に基づいて可動板511aの挙動を検知する挙動検知部523とを有している。
圧電素子521は、可動板511aの回動に伴って連結部511cが捩り変形すると、それに伴って変形する。圧電素子521は、外力が付与されていない自然状態から変形すると、その変形量に応じた大きさの起電力を発生する性質を有しているため、挙動検知部523は、起電力検出部522で検出された起電力の大きさに基づいて、連結部511cの捩れの程度を求め、さらに、その捩れの程度から可動板511aの挙動(回動角)を検知する。このようにして検知された可動板511aの挙動に関する信号は、作動制御装置8に送信される。
このような挙動検知手段52は、可動板511aの挙動をリアルタイムで検知していてもよいし、例えば、所定のタイミング(時刻)で可動板511aの挙動を検知した後は、その検知タイミングと、コイル515に印加する交番電圧(波形や周波数)とに基づいて可動板511aの挙動を予測してもよい。
なお、挙動検知手段52としては、可動板511aの挙動を検知することができれば、本実施形態のような圧電素子を用いたものに限定されず、例えば、フォトダイオードを用いてもよい。この場合には、例えば、可動板511aが所定の傾き(回動角)となった時に、フォトダイオードが光を受光する(または、受光が遮られる)よう構成されていて、このフォトダイオードでの受光タイミングから可動板511aの挙動を検知するよう構成してもよい。
次に、位置検出手段6について説明する。
図6に示すように、本実施形態の位置検出手段6は、直交コイル式(直交コイル型)の位置センサ61と、位置センサ61に作用する磁界を発生させる磁界発生部62と、位置センサ61で検出された信号を処理する信号処理部63と、情報処理部64とを有している。
位置センサ61は、観測者に装着したり、観測者に把持させたりして用いられるものである。ここで、位置センサ61は、なるべく観測者の目付近に位置していることが好ましい。例えば、位置センサ61が観測者の耳に装着可能な装着部に固定されていたり、頭に装着可能な帽子に固定されていたりしてもよい。
このような位置センサ61は、図6に示すように、中心軸が互いに直交するX方向検出コイル(第1のコイル)611と、Y方向検出コイル(第2のコイル)612と、Z方向検出コイル(第3のコイル)613とで構成される。
磁界発生部62としては、例えば、位置センサ61とほぼ同じ構成のもの、すなわち、直交コイル式(直交コイル型)の磁界発生器(X方向コイル、Y方向コイル、Z方向コイル)を用いることができる。このような磁界発生部62は、作動制御装置8と接続されており、作動制御装置8により電圧が印加されることで磁界を発生する。
磁界発生部62で発生した磁界は、位置センサ61で検出される。この場合、磁界発生部62のX方向コイル、Y方向コイルおよびZ方向コイルから、順次、磁界を発生し、それぞれを、位置センサ61のX方向検出コイル611、Y方向検出コイル612およびZ方向検出コイル613の3つのコイルで検出する。
位置センサ61によってXYZ各方向について検出された各信号(検出データ)は、それぞれ、信号処理部63の増幅部631にて増幅され、A/D変換部632にてデジタル信号に変換された後、情報処理部64に送信される。
情報処理部64では、前記信号を受信し、その信号(情報)に基づいて、観測者の位置(すなわち、3次元座標)を導出する。このように位置検出手段6を設けることにより、観測者の位置を正確かつ確実に求めることができる。
次に、駆動パターン生成手段7について説明する。
図7に示すように、駆動パターン生成手段7は、観測点P1、P2の3次元座標およびその観測方向を格納する観測点情報用格納部711と、画像描画装置3の3次元座標およびその方向を格納する画像描画装置情報用格納部712と、光走査面21の形状を特定する形状特定部72と、観測者用仮想スクリーンを設定する観測者用仮想スクリーン設定部731と、画像描画装置用仮想スクリーンを設定する画像描画装置用仮想スクリーン設定部732と、観測者用仮想スクリーンと画像描画装置用仮想スクリーンSS1とを対応付けたルックアップテーブル(以下、単に「LUT」と言う)を記録するLUT記録部74と、LUT記録部74から所定のLUTを選択するLUT選択部75と、画像描画装置用仮想スクリーン上に、変換した画像を表示させることで、観測者用仮想スクリーン上に観測画像(観測者に視認させたい画像を言う。以下同じ)を形成する画像形成部76と、光源ユニット4の駆動パターンを生成する生成部77とを有している。
観測点情報用格納部711には、観測点P1、P2の3次元座標とその観測方向がそれぞれ格納されている。このように複数の観測点の3次元画像を格納することにより、その中から観測者の位置に応じて最も適した観測点を選択でき、画像形成装置1の画像描画特性が向上する。なお、本実施形態では、観測点として観測点P1、P2の2箇所を設定したものについて説明しているが、設定する観測点の数としては、これに限定されず、1箇所のみであってもよいし、3箇所以上であってもよい。言うまでもないが、設定された観測点の数が多いほど、前記効果が顕著となる。
画像描画装置情報用格納部712には、画像描画装置3の3次元座標およびその向きが格納されている。
形状特定部72は、スクリーン2の光走査面21の形状を図11に示すような複数のポリゴンの集合体として定義するとともに、各ポリゴンの頂点G1、G2…Gi…Gn(ただし、i、nはともに自然数である)の3次元座標をそれぞれ格納する。
ここで、観測点P1、P2の3次元座標、その観測方向および各頂点G1〜Gnの3次元座標は、それぞれ、例えば画像形成装置1の製造時や出荷時に、予め観測点情報用格納部711および形状特定部72に格納しておくことが好ましい。これにより、画像形成装置1を使用する前に、それぞれの3次元座標や観測方向を入力(設定)する必要がなくなり、画像形成装置1の操作の煩雑化を防止できる。
観測者用仮想スクリーン設定部731は、観測点P1とスクリーン2との間および観測点P2とスクリーン2との間に、それぞれ、観測者用仮想スクリーンS1および観測者用仮想スクリーンS2を仮想的に設定する。また、観測者用仮想スクリーン設定部731は、観測者用仮想スクリーンS1上に、多数の点(微小領域)Q1、Q2…Qm(ただし、mは自然数である)を設定し、各点Q1〜Qmの3次元座標をそれぞれ格納する。観測者用仮想スクリーン設定部731は、観測者用仮想スクリーンS2についても同様の3次元座標を格納する。
図1に示すように、観測者用仮想スクリーンS1は、平面状をなし、観測点P1と光走査面21のほぼ中央とを通る線分に対して直交するよう設定される。また、観測点P1から見た平面視にて、観測者用仮想スクリーンS1の領域内に、光走査面21の全域が含まれていることが好ましい。
なお、点Q1〜Qmは、観測者用仮想スクリーンS1上に規則的に設定されていてもよいし、不規則に設定されていてもよいが、その配置は、表示する映像のデータと一致させるのが好ましい。例えば、図16に示すように、表示する映像データSDが、v行×u列(v、uはともに自然数)のデータ配置で、左上の画像データから格子状に規則正しく並んだ状態であれば、点Q1〜Qmも観測者用仮想スクリーンS1の一番左上の点から規則正しく並べて設定する。なお、設定する点Qの数が多いほど、より鮮明な画像を光走査面21に描画することができる。この点の数としては、光走査面21の大きさ(面積)などによっても異なるが、1万〜1000万個(例えば、横640個×縦480個)であることが好ましい。
同様に、画像描画装置用仮想スクリーン設定部732は、画像描画装置3とスクリーン2との間に、画像描画装置用仮想スクリーンSS1を仮想的に設定する。
図1に示すように、画像描画装置用仮想スクリーンSS1も、観測者用仮想スクリーンS1、S2と同様に平面状をなし、画像描画装置3と光走査面21のほぼ中央とを通る線分に対して直交するよう設定される。また、画像描画装置3から見た平面視にて、画像描画装置用仮想スクリーンSS1の領域内に、光走査面21の全域が含まれていることが好ましい。
図10に示すように、画像描画装置用仮想スクリーン設定部732は、画像描画装置用仮想スクリーンSS1上に、画像描画装置3から出射される光の軌跡78上の多数の点(以下描画点という)D1、D2…Dk(ただし、kは自然数である)を設定し、各点D1〜Dkの3次元座標をそれぞれ格納する。このように、軌跡78上に描画点D1〜Dkを設定することにより、すべての描画点にレーザ光LLを照射し得るため、描画特性が向上する。
これらの描画点D1〜Dkの隣り合う間隔は、画像描画装置3の最大分解能力に設定するのが好ましい。なお、この点の数としては、画像描画装置3の最大解像度と同等(例えば、横1280×縦960)である事が望ましい。
LUT記録部74には、観測点P1からスクリーン2を見た場合に、点Q1〜Qmが、それぞれ、描画点D1〜Dk中どの描画点と対応するかを対応つけたLUT741と、これと同様に、観測点P2からスクリーン2を見た場合に、点Q1〜Qmが、それぞれ、描画点D1〜Dk中どの描画点と対応するかを対応付けたLUT742とが記録されている。
以下、前記対応付けの方法について一例を挙げて説明する。なお、言うまでもないが、対応付けの方法は、以下に説明する方法に限定されるものではない。また、対応付けの方法としては、観測者用仮想スクリーンS1、S2で互いに同様であり、さらに、点Q1〜Qmで互いに同様であるため、以下では、説明の便宜上、観測者用仮想スクリーンS1の点Q1について代表して説明し、その他については、その説明を省略する。
まず、LUT記録部74は、観測点情報用格納部711および観測者用仮想スクリーン設定部731から、それぞれ、観測点P1の3次元座標、観測方向および観測者用仮想スクリーンS1上の点Q1の3次元座標を読み出し、双方の3次元座標に基づいて、観測点P1と点Q1とを通る線分(以下、「線分L」と言う)を求める。
次いで、LUT記録部74は、形状特定部72に格納された各頂点G1〜Gnの3次元座標を読み出し、線分Lが、図11で示すような頂点G1〜Gn中の近接する3点で決定されるポリゴンと、どの座標で交わるかを求める。図8に示すように、線分Lは、交点T1で交わっている。
更に、LUT記録部74は、画像描画装置情報用格納部712、および画像描画装置用仮想スクリーン設定部732から、それぞれ、画像描画装置3の3次元座標、向き、および画像描画装置用仮想スクリーンSS1上の座標情報を読み出し、双方の3次元座標に基づいて、交点T1と画像描画装置3とを通る線分(以下、「線分L1」と言う)を求め、画像描画装置用仮想スクリーンSS1とこのL1との交点の座標(画像描画装置用仮想スクリーンSS1上での座標)を求め、更に描画点D1〜Dkの中から、この交点にもっとも距離が近い描画点を実際の交点とする。図9では、D1が一番近いため、前記交点は、描画点D1となる。
また、LUT記録部74は、描画点D1の座標と点Q1とを対応付け、その情報をLUT741に記録する。このような方法によれば、比較的簡単にかつ正確に、前記対応付けをすることができる。なお、線分Lが頂点G1〜Gnの近接する3点で決定されるポリゴンのいずれとも交わらない場合、もしくは、線分L1が画像描画装置用仮想スクリーンSS1とも交わらない場合には、スクリーン2の範囲外ということであり、非表示として、0を対応付ける。
最後に、LUT記録部74は、画像描画装置用仮想スクリーンSS1上の座標全てをチェックし、対応付けが無い座標に関しては、上下左右の座標で対応付けが行われている座標から線形補間等の手法で対応付けを行い、図13に示すようなLUT741を生成する。図13のLUT741では、交点Q1〜Qm(ただしr、sはともに1からmまでの自然数である)を線形補間して描画点D1〜Dkに対応付けている。
LUT選択部75は、前述した位置検出手段6によって検出された観測者の位置と、観測点情報用格納部711に格納された観測点P1、P2の3次元座標に基づいて、LUT741、742から一方のLUTを選択する。これにより、LUT741、742のうちから最適なLUTを選択することができ、観測者がスクリーン2を見たときに、観測画像として認識される画像を光走査面21上に描画することができる。すなわち、光走査面21の非平面形状に起因する画像の歪みが相殺されている画像を光走査面21上に描画することができる。
LUT741、742から一方を選択する方法としては、例えば、観測点P1、P2のうち、観測者の位置から近い方の観測点に対応するLUTを選択してもよい。これにより、前記効果が顕著となる。
また、観測者とスクリーン2のほぼ中央部とを結ぶ直線上または当該直線から最も近位に位置する観測点に対応するLUTを選択してもよい。なお、前記直線上に複数の観測点が位置する場合には、それらの中で最も観測者に近位に位置する観測点を選択するのが好ましい。
なお、以下では、説明の便宜上、LUT741を選択した場合について代表して説明する。
画像形成部76は、図示しない外部装置から入力された観測画像信号に基づいて、観測者用仮想スクリーンS1上に観測画像を仮想的に形成する。また、画像形成部76は、観測者用仮想スクリーンS1上に形成された観測画像に基づいて、観測者用仮想スクリーンS1上に設定された各点Q1〜Qmについて、その点に対応する領域に表示されている色を特定する。
生成部77は、画像形成部76で特定された各点Q1〜Qmの色情報と、LUT選択部75で選択されたLUT741とに基づいて、光源ユニット4の駆動パターンを生成する。
具体的に説明すれば、生成部77は、各点Q1〜Qmの色情報に基づいて、LUT741によって各点Q1〜Qmと対応付けされている描画点D1〜Dkに、それぞれ、その描画点と対応付けされた点(例えば描画点D1であれば点Q1)と同色のレーザ光LLが投射されるような駆動パターンを生成する。すなわち、生成部77は、画像描画装置用仮想スクリーンSS1上の描画点D1〜Dk中のどの描画点に、何色のレーザ光LLを投射すればよいかを決定する。このように生成された駆動パターンによれば、観測者が観測点P1からスクリーン2を見たとき、観測者に観測画像を視認させることができる。このようにして生成された駆動パターンに関する信号は、作動制御装置8へ送信される。
作動制御装置8には、挙動検知手段52から一対の可動板511a、511aの挙動に関する信号が送信されているため、作動制御装置8は、生成部77で生成された駆動パターンに対応させて、例えば、一対の可動板511a、511aのそれぞれの傾きが描画点D1に対応するものとなるとほぼ同時に、点Q1と同色のレーザ光LLを出射するよう光源ユニット4を作動することにより、観測者がスクリーン2を見たときに、観測画像として認識される画像を光走査面21上に描画することができる。
以上のような画像形成装置1によれば、観測点P1(P2)の位置および光走査面21の形状に応じて、光走査面21に設定された多数の頂点のうちから、光を投射する頂点を1つまたは複数選択し、この選択された頂点にレーザ光LLを投射するよう構成されているため、観測画像の画像劣化を招くことなく、光走査面21の非平面形状に起因して発生する歪みを相殺し、観測者がスクリーン2を見たときに、観測画像として認識される画像を光走査面21に描画することができる。
このような画像形成装置1により光走査面21に画像を描画したとき、例えば、画像形成装置本体3付近からスクリーン2を見ると、図14のように光走査面21の非平面形状に起因して画像が歪んでいるが、観測点P1からスクリーン2を見ると、光走査面21の非平面形状に起因する画像の歪みが相殺された図15のような観測画像を視認することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の画像形成装置の第2実施形態について説明する。
図17は、本発明の第2実施形態に係る画像描画装置が備えるアクチュエータを示す模式的平面図、図18は、図17中のB−B線断面図、図19は、図17に示すアクチュエータが備える駆動手段を示すブロック図、図20は、図19に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、図17中の紙面手前側を「上」、紙面奥側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言い、図18中の上側を「上」、下側を「下」、右側を「右」、左側を「左」と言う。
以下、第2実施形態の画像表示装置について、前述した実施形態の画像表示装置との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる画像形成装置は、光走査部が備えるアクチュエータの構成が異なる以外は、第1実施形態の画像形成装置とほぼ同様である。また、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
光走査部5は、1つのアクチュエータ53を有している。
アクチュエータ53は、図17に示すような第1の振動系54aと第2の振動系54bと支持部54cとを備える基体54と、基体54と対向配置された対向基板56と、基体54と対向基板56との間に設けられたスペーサ部材55と、永久磁石57と、コイル58とを備えている。
第1の振動系54aは、枠状の支持部54cの内側に設けられた枠状の駆動部541aと、駆動部541aを支持部54cに両持ち支持する1対の第1の連結部542a、543aとで構成されている。
第2の振動系54bは、駆動部541aの内側に設けられた可動板541bと、可動板541bを駆動部541aに両持ち支持する1対の第2の連結部542b、543bとで構成されている。
駆動部541aは、図17の平面視にて、円環状をなしている。なお、駆動部541aの形状は、枠状をなしていれば特に限定されず、例えば、図17の平面視にて、四角環状をなしていてもよい。このような駆動部541aの下面には、永久磁石57が接合されている。
第1の連結部542a、543aは、それぞれ、長手形状をなしており、弾性変形可能である。第1の連結部542a、543aは、それぞれ、駆動部541aを支持部54cに対して回動可能とするように、駆動部541aと支持部54cとを連結している。このような、第1の連結部542a、543aは、互いに同軸的に設けられており、この軸(以下、「回動中心軸J1」という)を中心として、駆動部541aが支持部54cに対して回動するように構成されている。
第1の連結部542aには、可動板541bの挙動(回動中心軸J1まわりの回動角)を検知するための圧電素子521が設けられている。
可動板541bは、図17の平面視にて、円形状をなしている。だたし、可動板541bの形状は、駆動部541aの内側に形成することができれば特に限定されず、例えば、図9の平面視にて、楕円形状をなしていてもよいし、四角形状をなしていてもよい。このような可動板541bの上面には、光反射性を有する光反射部544bが形成されている。
第2の連結部542b、543bは、それぞれ、長手形状をなしており、弾性変形可能である。第2の連結部542b、543bは、それぞれ、可動板541bを駆動部541aに対して回動可能とするように、可動板541bと駆動部541aとを連結している。このような第2の連結部542b、543bは、互いに同軸的に設けられており、この軸(以下、「回動中心軸J2」という)を中心として、可動板541bが駆動部541aに対して回動するように構成されている。
第2の連結部542bには、可動板541bの挙動(回動中心軸J2まわりの回動角)を検知するための圧電素子521が設けられている。
図17に示すように、回動中心軸J1と回動中心軸J2とは、互いに直交している。また、駆動部541aおよび可動板541bの中心は、それぞれ、図9の平面視にて、回動中心軸J1と回動中心軸J2との交点上に位置している。なお、以下、説明の便宜上、回動中心軸J1と回動中心軸J2との交点を「交点G」ともいう。
図18に示すように、以上のような基体54は、スペーサ部材55を介して対向基板56と接合している。対向基板56の上面には、永久磁石57に作用する磁界を発生させるコイル58が設けられている。
永久磁石57は、図17の平面視にて、交点Gを通り、回動中心軸J1および回動中心軸J2のそれぞれの軸に対して傾斜した線分(以下、この線分を「線分M」と言う)に沿って設けられている。
このような永久磁石57は、交点Gに対して長手方向の一方側がS極、他方側がN極となっている。図18では、永久磁石57の長手方向の左側がS極、右側がN極となっている。
図17の平面視にて、線分Mの回動中心軸Xに対する傾斜角θは、30〜60度であるのが好ましく、40〜50度であるのがより好ましく、ほぼ45度であるのがさらに好ましい。このように永久磁石57を設けることで、円滑に、可動板541bを回動中心軸J1および回動中心軸J2のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。本実施形態では、線分Mは、回動中心軸Xおよび回動中心軸Yのそれぞれの軸に対して約45度傾斜している。
また、図18に示すように、永久磁石57の上面には、凹部57aが形成されている。この凹部57aは、永久磁石57と可動板541bとの接触を防止するための逃げ部である。このような凹部57aを形成することで、可動板541bが回動中心軸J2まわりに回動する際、永久磁石57と接触してしまうことを防止することができる。
コイル58は、図17の平面視にて、駆動部541aの外周を囲むように形成されている。これにより、アクチュエータ53の駆動の際、駆動部541aとコイル58との接触を確実に防止することができる。その結果、コイル58と永久磁石57との離間距離を比較的短くすることができ、コイル58から発生する磁界を効率的に永久磁石57に作用させることができる。
コイル58は、電圧印加手段59と電気的に接続されていて、電圧印加手段59によりコイル58に電圧が印加されると、コイル58から回動中心軸J1および回動中心軸J2のそれぞれの軸に直交する軸方向の磁界が発生する。
図19に示すように、電圧印加手段59は、可動板541bを回動中心軸J1まわりに回動させるための第1の電圧V1を発生させる第1の電圧発生部591と、可動板541bを回動中心軸J2まわりに回動させるための第2の電圧V2を発生させる第2の電圧発生部592と、第1の電圧V1と第2の電圧V2とを重畳し、その電圧をコイル58に印加する電圧重畳部593とを備えている。
第1の電圧発生部591は、図20(a)に示すように、周期T1で周期的に変化する第1の電圧V1(垂直走査用電圧)を発生させるものである。
第1の電圧V1は、鋸波のような波形をなしている。そのため、アクチュエータ53は、効果的に光を垂直走査(副走査)することができる。なお、第1の電圧V1の波形は、これに限定されない。ここで、第1の電圧V1の周波数(1/T1)は、垂直走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、30〜80Hz(60Hz程度)であるのが好ましい。
本実施形態では、第1の電圧V1の周波数は、駆動部541aと1対の第1の連結部542a、543aとで構成された第1の振動系54aのねじり共振周波数と異なる周波数となるように調整されている。
一方、第2の電圧発生部592は、図20(b)に示すように、周期T1と異なる周期T2で周期的に変化する第2の電圧V2(水平走査用電圧)を発生させるものである。
第2の電圧V2は、正弦波のような波形をなしている。そのため、アクチュエータ53は効果的に光を主走査することができる。なお、第2の電圧V2の波形は、これに限定されない。
このような第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数よりも高いのが好ましい。これにより、より確実かつより円滑に、可動板541bを回動中心軸J1まわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸J2まわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。
また、第2の電圧V2の周波数は、第1の電圧V1の周波数と異なり、かつ、水平走査に適した周波数であれば、特に限定されないが、10〜40kHzであるのが好ましい。このように、第2の電圧V2の周波数を10〜40kHzとし、前述したように第1の電圧V1の周波数を60Hz程度とすることで、スクリーンでの描画に適した周波数で、可動板541bを回動中心軸J1および回動中心軸J2のそれぞれの軸まわりに回動させることができる。ただし、可動板541bを回動中心軸J1および回動中心軸J2のそれぞれの軸まわりに回動させることができれば、第1の電圧V1の周波数と第2の電圧V2の周波数との組み合わせなどは、特に限定されない。
本実施形態では、第2の電圧V2の周波数は、可動板541bと1対の第2の連結部542b、543bとで構成された第2の振動系54bのねじり共振周波数と等しくなるように調整されている。これにより、可動板541bの回動中心軸J2まわりの回動角を大きくすることができる。
また、第1の振動系54aの共振周波数をf[Hz]とし、第2の振動系54bの共振周波数をf[Hz]としたとき、fとfとが、f>fの関係を満たすことが好ましく、f≧10fの関係を満たすことがより好ましい。これにより、より円滑に、可動板541bを回動中心軸J1まわりに第1の電圧V1の周波数で回動させつつ、回動中心軸J2まわりに第2の電圧V2の周波数で回動させることができる。
第1の電圧発生部591および第2の電圧発生部592は、それぞれ、作動制御装置8に接続され、この作動制御装置8からの信号に基づき駆動する。このような第1の電圧発生部591および第2の電圧発生部592には、電圧重畳部593が接続されている。
電圧重畳部593は、コイル58に電圧を印加するための加算器593aを備えている。加算器593aは、第1の電圧発生部591から第1の電圧V1を受けるとともに、第2の電圧発生部592から第2の電圧V2を受け、これらの電圧を重畳しコイル58に印加するようになっている。
以上のような構成のアクチュエータ53は、次のようにして駆動する。
例えば、図20(a)に示すような第1の電圧V1と、図20(b)に示すような電圧V2とを電圧重畳部593にて重畳し、重畳した電圧をコイル58に印加する(この重畳された電圧を「電圧V3」ともいう)。
すると、電圧V3中の第1の電圧V1に対応する電圧によって、永久磁石57のS極側をコイル58に引き付けようとするとともに、N極側をコイル58から離間させようとする磁界と、永久磁石57のS極側をコイル58から離間させようとするとともに、N極側をコイル58に引き付けようとする磁界とが交互に切り換わる。これにより、第1の連結部542a、543aを捩れ変形させつつ、駆動部541aが可動板541bとともに、第1の電圧V1の周波数で回動中心軸J1まわりに回動する。
なお、第1の電圧V1の周波数は、第2の電圧V2の周波数に比べて極めて低く設定されており、また、第1の振動系54aの共振周波数は、第2の振動系54bの共振周波数よりも低く設計されている。そのため、第1の振動系54aは、第2の振動系54bよりも振動しやすくなっており、第1の電圧V1によって、可動板541bが回動中心軸J2まわりに回動してしまうことを防止することができる。
一方、電圧V3中の第2の電圧V2に対応する電圧によって、永久磁石57のS極側をコイル58に引き付けようとするとともに、N極側をコイル58から離間させようとする磁界と、永久磁石57のS極側をコイル58から離間させようとするとともに、N極側をコイル58に引き付けようとする磁界とが交互に切り換わる。これにより、第2の連結部542b、543bを捩れ変形させつつ、可動板541bが第2の電圧V2の周波数で回動中心軸J2まわりに回動する。
なお、第2の電圧V2の周波数が第2の振動系54bのねじり共振周波数と等しいため、第2の電圧V2によって、支配的に、可動板541bを回動中心軸J2まわりに回動させることができる。そのため、第2の電圧V2によって、可動板541bが回動中心軸J1まわりに回動してしまうことを防止することができる。
以上のようなアクチュエータ53によれば、1つのアクチュエータで2次元的に光を走査でき、光走査部5の省スペース化を図ることができる。また、例えば、第1実施形態のように一対のアクチュエータを用いる場合には、アクチュエータ同士の相対的位置関係を高精度に設定しなければならないが、本実施形態ではその必要がないため、製造の容易化を図ることができる。
このような第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の画像形成装置について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明の画像形成装置では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、形状特定部は、光走査面の形状を複数のポリゴンの集合体として定義し、各ポリゴンの頂点の3次元座標を格納するものについて説明したが、光走査面の形状を特定することができれば、これに限定されず、例えば、光走査面の形状が幾何学的形状であって、2つの変数からなる関数(例えば、z=f(x、y))により特定できる場合には、その関数を格納するよう構成されていてもよい。この場合には、格納された関数を演算処理すれば、観測点と観測者用仮想スクリーン上の1つの点とを通る線分と光走査面との交点を求めることができ、同様に光走査面と表示装置とを通る線分と表示装置用仮想スクリーンとの交点も求めることができる。
また、前述した実施形態では、画像形成装置本体がスクリーン上に画像を描画するものについて説明したが、これに限定されず、例えば、岩、壁などに画像を描画してもよい。
また、前述した実施形態では、予め設定された複数の観測点から最適な観測点を選択するよう構成されているものについて説明したが、これに限定されず、例えば、観測点が1箇所しか設定されていないものであってもよい。これによれば、予め設定された観測点からスクリーンを見なければ、スクリーンに映し出された画像を正確に認識することができない。すなわち、観測点に立つ観測者には、画像を認識できるが、その周りにいる人々には、画像が歪んで見え、認識することができない。
このような性質を利用すれば、例えば、遊園地におけるアトラクションの待ち時間中に、所定の位置に来たときだけマスコットの画像が認識できるよう構成することで、待人の気分を高め、待ち時間をより快適とすることができる。この場合、画像形成装置によって、予め配置されているスクリーンに画像を描画してもよいし、例えば、付近にある岩や壁に画像を描画してもよい。
また、前述した実施形態では、観測者の位置を検出して、その検出結果に基づいて、複数の観測点から最適な観測点を選択するよう構成されているものについて説明したが、これに限定されず、例えば、観測者が複数の観測点のうちからいずれかを選択するものであってもよい。すなわち、観測者の位置を検出する位置検出手段を省略してもよい。
本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す構成図である。 図1に示すスクリーンを示す模式的斜視図である。 図1の画像描画装置を示すブロック図である。 図3のアクチュエータを示す模式的斜視図である。 図4に示すアクチュエータの駆動を示す模式的断面図である。 図3の位置検出手段を示すブロック図である。 図3の駆動パターン生成部を示すブロック図である。 図7のLUT記録部のLUTの作成方法を示す図である。 図7のLUT記録部のLUTの作成方法を示す図である。 図9の画像描画装置用仮想スクリーンの設定例を示す図である。 図8の光走査面形状ポリゴンの設定例を示す図である。 図8の光走査面形状ポリゴンと交点の例を示す図である。 図9のLUTの例を示す図である。 図1に示すスクリーンに描画された画像を観測点以外の場所から観測したときの模式図である。 図1に示すスクリーンに描画された画像を観測点から観測したときの模式図である。 表示する映像データのデータ配置の例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る画像描画装置が備えるアクチュエータを示す模式的平面図である。 図17中のB−B線断面図である。 図17に示すアクチュエータが備える駆動手段を示すブロック図である。 図19に示す第1の電圧発生部および第2の電圧発生部での発生電圧の一例を示す図である。
符号の説明
1……画像形成装置 2……スクリーン 21……光走査面 21a……第1凹凸領域 21b……第2凹凸領域 21c……第3凹凸領域 3……画像描画装置 4……光源ユニット(光出射部) 41r、41g、41b……レーザ光源 42r、42g、42b……コリメータレンズ 43r、43g、43b……ダイクロイックミラー 5……光走査部 51……アクチュエータ 511……基体 511a……可動板 511b……支持部 511c、511d……連結部 511e……光反射部 512……スペーサ部材 513……対向基板 514……永久磁石 515……コイル 52……挙動検知手段 521……圧電素子 522……起電力検出部 523……挙動検知部 53……アクチュエータ 54……基体 54a……第1の振動系 541a……駆動部 542a、543a……第1の連結部 54b……第2の振動系 541b……可動板 542b、543b……第2の連結部 544b……光反射部 54c……支持部 55……スペーサ部材 56……対向基板 57……永久磁石 57a……凹部 58……コイル 59……電圧印加手段 591……第1の電圧発生部 592……第2の電圧発生部 593……電圧重畳部 593a……加算器 6……位置検出手段 61……位置センサ 611……X方向検出コイル(第1のコイル) 612……Y方向検出コイル(第2のコイル) 613……Z方向検出コイル(第3のコイル) 62……磁界発生部 63……信号処理部 631……増幅部 632……A/D変換部 64……情報処理部 7……駆動パターン生成手段 711……観測点情報用格納部 712……画像描画装置情報用格納部 72……形状特定部 731……観測者用仮想スクリーン設定部 732……画像描画装置用仮想スクリーン設定部 74……LUT記録部 741、742……LUT 75……LUT選択部 76……画像形成部 77……生成部 78……軌跡 8……作動制御装置 G1〜Gn……頂点 S1、S2……観測者用仮想スクリーン SS1……画像描画装置用仮想スクリーン Q1〜Qm……点 T1〜Tn……交点 D1〜Dk……描画点

Claims (15)

  1. 実質的に位置および形状が変化しない対象物の非平面の表面に、光を走査することにより画像を描画するよう構成され、
    光を出射する光出射部と、
    前記光出射部から出射された光を反射する光反射部を備えた可動板が少なくとも一方向または互いに直交する二方向へ回動可能に設けられ、当該回動によって前記光反射部で反射した光を前記対象物の表面に投射するアクチュエータを有する光走査部と、
    観測者が観測点から前記対象物の表面を見たときに、前記観測者に観測させたい観測画像が視認されるように、前記対象物の表面の非平面形状に起因した前記画像の歪みを相殺するような前記光出射部の駆動パターンを生成する駆動パターン生成手段と、
    前記駆動パターン生成手段により生成された前記駆動パターンに対応するように、前記光出射部の作動を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記駆動パターン生成手段は、前記観測点と前記対象物の表面との間に仮想的な観測者用仮想スクリーンを設定し、前記観測者用仮想スクリーン上に設定された観測者用の多数の点を特定し、前記観測点から見たときの、前記観測者用仮想スクリーン上に設定された前記観測者用の多数の点を、それぞれ、前記対象物の表面上の位置に対応付け、その対応付けられた前記表面上の位置に前記光出射部から出射された光が照射されるような駆動パターンを生成する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記駆動パターン生成手段は、前記観測者用の多数の点について、それぞれ、その点および前記観測点を通る線分と前記対象物の表面との交点の3次元座標を求めることにより、前記対応付けられた位置を求める請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記駆動パターン生成手段は、前記光出射部と前記対象物の表面との間に仮想的な画像描画装置用仮想スクリーンを設定し、前記画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された画像描画装置用の多数の点を特定し、前記対象物の表面上の位置に対応付けられた前記観測者用の多数の点を、それぞれ、前記画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された前記画像描画装置用の多数の点に対応付け、その対応付けられた前記表面上の位置に前記光出射部から出射された光が照射されるような駆動パターンを生成する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記駆動パターン生成手段は、前記対象物の表面との交点について、それぞれ、その交点および前記光出射部を通る線分と前記画像描画装置用の多数の点との交点の3次元座標を求めることにより、前記対応付けられた位置を求める請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記駆動パターン生成手段は、前記画像描画装置用仮想スクリーン上の光の軌跡上に沿って、前記画像描画装置用の多数の点を対応付ける請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記駆動パターン生成手段は、前記画像描画装置用仮想スクリーン上に設定された前記画像描画装置用の多数の点と、前記観測者用仮想スクリーン上に設定された前記観測者用の多数の点とを対応付け、その対応付けられた前記画像描画装置用仮想スクリーン上の前記点に前記光出射部から出射された光が照射されるような駆動パターンを生成する請求項4ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記光走査部は、1対の前記アクチュエータを備え、
    前記1対のアクチュエータは、それぞれ、前記可動板と、該可動板を回動可能に支持する支持部と、前記可動板と前記支持部とを連結する連結部と、前記可動板を回動させる駆動手段とを有しており、互いに、前記可動板の回動中心軸が直交するように設けられている請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記光走査部は、前記アクチュエータの前記可動板の挙動を検知する挙動検知手段を有し、前記制御手段は、前記挙動検知手段の検知結果および前記駆動パターンに基づいて、前記光出射部の作動を制御する請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記駆動パターン生成手段は、前記対象物の表面および前記観測点の3次元座表を予め記憶している請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 前記駆動パターン生成手段は、前記観測点の3次元座表を予め複数記憶しており、前記複数の3次元座標のうちからいずれかを選択可能である請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記観測者の位置を検出する位置検出手段を有し、該位置検出手段により検出された前記観測者の位置に基づいて、前記複数の観測点のうちからいずれかを選択する請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記複数の観測点のうち、前記観測者の位置から最も近位に位置する観測点を選択する請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記駆動パターン生成手段は、前記光出射部の3次元座表を予め記憶している請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 前記対象物としてのスクリーンを有する請求項1ないし14のいずれかに記載の画像形成装置。
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