JP2009171308A - 衛星搭載用マルチビームアンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポインティングエラーによる利得低下を小さくするために、クロスオーバーレベルを高くするようビームを配置し、同一周波数方向に、アンテナビームのヌルを形成するとともに、ビーム間の直交性を利用することにより、ビーム間干渉を低減するようにした衛星搭載用マルチビームアンテナ装置を得る。
【解決手段】或るビームのヌル方向に同一周波数のビームのピークが重なるようにビームを配置し、同一周波数の2つ以上のビームのピークとヌル点が一致させるようにビームを形成することで、ビーム間の直交性が得るように構成した。これにより、同一周波数による干渉レベルが小さくなり、クロスオーバーレベルを高くすることができ、利得向上が実現する。
【選択図】図6

Description

この発明は、人工衛星や宇宙航行体などの宇宙機器に搭載される衛星搭載用マルチビームアンテナ装置に関するものである。
従来から、海外において、衛星を用いたマルチビームによる通信が行われており、L帯(従来波長帯城)を用いた移動体衛星通信サービス(MSS:Mobile Satellite Service)として、Thuraya、AceS(衛星携帯電話)が実現されている(たとえば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
衛星ブロードバンドサービスを低コストで提供するためには、システム周波数帯域や衛星送信電力などの衛星システムリソースを効率的に配分しなければならない。
マルチビームシステムは、周波数帯域を繰り返し利用することによりシステム全体の通信容量を向上することが可能であり、次世代の大容量衛星通信を実現するための、有望な方式も提案されている(たとえば、非特許文献3参照)。
しかし、マルチビームにおいては、同一周波数を利用するビーム間干渉が通信品質に与える影響が大きいので、システムリソースの配分は、周辺ビームからの電力干渉を考慮して行う必要がある。また、移動体衛星通信において、サービスエリアでのユーザは、偏在し、かつ変動するという特徴があるので、マルチビームにおいては、特定ビームへのトラフィック集中などの不均一なトラフィック分布に対応して、常に通信容量が最大になるように、システムリソースの配分を行う必要がある。
たとえば、FDMA(Frequency Division Multiple Access)方式では、隣接ビーム間で利用周波帯域がオーバーラップしないように、周波数繰り返しを行い、3色、4色、7色の繰り返しが検討されている。
周波数繰り返し利用を行うためには、同一周波数(または、同一時間スロット、同一コード)を利用するビーム間での干渉を考慮する必要がある。
また、移動体通信衛星の特徴を考慮すると、時間的、地理的なトラフィック変動に柔軟に対応することが必要になってくるので、こうした背景から、マルチビームによるビーム間干渉およびトラフィック変動を前提としたリソースの配分が必要となる。このような性能・機能を有するアンテナとして、オフセットパラボラ反射鏡と給電素子アレーからなる衛星搭載用マルチビームアンテナ装置がある。
また、衛星移動通信(MSS)周波数帯域において、衛星通信事業者にのみ許された地上系を補助的に利用するシステムとして、ATC(Ancillary Terrestrial Component)が米国MSV(Mobile Satellite Ventures)社から提案されている。
ATCは、衛星系および地上系の周波数をビームごとに入替え、同一周波数を共用するシステムである。すなわち、衛星の見通しエリアは衛星通信を利用し、建物内、衛星信号のシャドウイングエリアは、ATC基地局との間での地上通信を利用するものである。
こうしたATCシステムを実現するためには、さらにビームを細くしたマルチビームが必要であり、地上のATC基地局からの干渉も考慮する必要がある。
通信容量を大きくするためには、ビーム幅を小さくして、周波数繰り返しを多くする必要がある。一方、人工衛星は、常に姿勢制御を行うが、完全に姿勢を固定することはできないので、わずかではあるが姿勢変動が生じる。また、外径が10m〜20mの大型展開アンテナになると、これもわずかではあるが、軌道上での熱変形が生じ、ビーム方向の変動が生じる。こうした変動は、ポインティングエラーと呼ばれ、ビームの指向性が変動することになる。
また、一般的に、マルチビームの場合、カバレッジ範囲EOC(Edge of Coverage)を3dB〜4dBのビーム幅で覆うことが多いが、このカバレッジ範囲EOCにおいて、ビームの指向性が変動することは、すなわち、実際のビームの中心が目的とする中心線からずれることになり、カバレッジ範囲EOCが変化する。このようなカバレッジ範囲EOCの変化は、アンテナ利得の低下を招くことになる。
さらに、上記のような大型展開アンテナになると、ビーム幅は、0.5[degree]〜1.0[degree]程度の極めて細いビームとなり、細いビーム幅でポインティングエラーが生じると、利得変化量は、数dB以上にもなる。この結果、ポインティングエラーにともなう利得低下が数dBにもなり、通信容量および通信品質に与える影響は大きい。
安井他、「N−STARcと衛星管制システムの開発」、NTT DoCoMoテクニカルジャーナル、Vol.11、No.11、pp.67−76、Nov.2003. 鈴木他、"技術試験衛星VIII型搭載フェーズドアレー給電反射鏡アンテナ用独立指向方向制御型ビーム形成装置"、信学論(B)、Vol.J87−B、No.8、pp.1053−1062、2004. M.Ueba、et al、「Broadband and scalable mobile satellite communication system for future access networks」、AIAA 2004−3154、2004.
従来の衛星搭載用マルチビームアンテナ装置では、通信容量を大きくするためには、ビーム幅を小さくし、繰り返しを多くする必要があるが、外径10〜20mの大型展開アンテナを用いた衛星搭載用マルチビームアンテナ装置では、ビーム幅は、0.5〜1.0[degree]程度の極めて細く、この細いビーム幅にてポインティングエラーが生じると、ポインティングエラーにともなう利得低下量が数dB以上にもなるので、ポインティングエラーにともなう利得低下により通信容量および通信品質が劣化するという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、ポインティングエラーによる利得低下を小さくすることにより、通信容量および品質を改善した衛星搭載用マルチビームアンテナ装置を得ることを目的とする。
この発明による衛星搭載用マルチビームアンテナ装置は、マルチビームを放射するためのアンテナと、アンテナに給電を行うフィードアレーと、フィードアレーを制御する制御手段とを備え、マルチビームの周波数帯域を繰り返し利用して地上端末との間で相互通信を行う衛星搭載用マルチビームアンテナ装置であって、フィードアレーは、制御手段の制御下で、第1の周波数のビームと第1の周波数のビームに隣接する第2の周波数のビームとがクロスするクロスオーバー点が、1dB前後となるカバレッジ範囲を有するように、アンテナに対してアンテナビームを供給するとともに、周波数帯域の繰り返し利用を行う同一周波数、同一時間スロット、または、同一コードを有する方向に、アンテナビームのヌルを形成するものである。
この発明によれば、ポインティングエラーによる利得低下を小さくすることが可能となり、通信容量および品質を改善することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1が適用される衛星搭載用マルチビームアンテナ装置を示す説明図であり、人工衛星1を用いたマルチビーム通信システムの全体構成を概略的に示している。
図1において、人工衛星1は、衛星搭載アンテナ(後述する)を備えており、衛星ゲートウェイ局2および衛星通信用の地上端末3(たとえば、携帯電話)との間で相互に通信可能に構成されている。
人工衛星1の衛星搭載アンテナにより形成されたマルチビーム4は、同一周波数が割り当てられたビーム(セル)5a〜5fを含む。
各ビーム5a〜5fは、同一周波数が割り当てられているので、周波数の有効利用を図ることができる。ただし、そのためには、同一周波数を使用することから、ビーム間干渉が所望のレベルまで小さくなるようにする必要がある。
図1のように、多くのマルチビームを形成するためには、衛星搭載アンテナのアンテナ開口径Dを、使用周波数の波長λに比べて大きく設定する必要がある。一般的に、マルチビームのビーム幅BW[degree]は、近似的に以下の式(1)で表される。
BW=70(λ/D) ・・・(1)
式(1)から明らかなように、ビーム幅BWは、アンテナ開口径Dに反比例することが分かる。したがって、アンテナ開口径Dが大きくなるほど、ビーム幅BWが小さくなるので、マルチビーム数を多く配置することができるようになる。
一方、各ビームの電力および周波数帯域幅の割り当てを同一に設定した場合、i番目のビームを評価ビーム、j番目のビームを与干渉ビームとすると、i番目の評価ビームにおける信号/与干渉のC/I比(C/I)は、評価エリアにおける利得Gを用いて、以下の式(2)で表される。
(C/I)=Gij/Σj=1ij ・・・(2)
したがって、式(1)で与えられるビーム幅BWと、式(2)で与えられるC/I比とに基づいて、周波数繰り返しのビームレイアウトおよびその領域の大きさが決定される。
図2は一般的な人工衛星1を示す説明図であり、マルチビームを形成するための大型展開アンテナ6(以下、単に「アンテナ6」という)を搭載した状態を示している。
図2において、フィードアレー(または、デフォーカスフィードアレー)7は、マルチビームを作り出すためのアンテナ給電部を構成している。
アンテナ6は、人工衛星1の打上げ時には収納されており、人工衛星1の打上げ後に軌道上で展開される。アンテナ6は、外径10m〜20m級のメッシュアンテナからなり、大型展開リフレクタを構成する。
フィードアレー7は、アンテナ6への給電制御を行うために、放射素子やダイプレクサなどを含むいくつかの要素により構成される。放射素子(後述する素子アンテナ8)は、複数のアレー配列からなり、ダイポール、ヘリカル、ホーンなどの素子が採用される。放射素子には、送信/受信周波数を分離するダイプレクサが接続されるとともに、送信用の増幅器(通常、マルチポートアンプが用いられる)や、受信用のLNA(低雑音増幅器)が接続されている。
フィードアレー7は、一般的にアンテナ6の焦点付近に配置されるが、ビームのフレキシビリティを得るために、数波長程度だけデフォーカスされてもよい。
図3はフィードアレー7を構成する素子アンテナ8の配列例を示す平面図である。
図3において、素子アンテナ8は、ダイポール、ヘリカル、ホーンなどの素子を三角配列で配置して構成されており、ここでは、全体で37個の素子を正六角形状に配列した場合を示している。
図4はこの発明の実施の形態1に適用されるフィードアレー7の具体的な構成例を示すブロック図である。
図4において、フィードアレー7は、アンテナ(リフレクタ)6と協働するm個の素子アンテナ8に加えて、各素子アンテナ8に接続されたm系統の増幅器(AMP)からなるフィード素子20と、フィード素子20に接続されたBFN(Beam Forming Network)からなるビーム形成回路21とを備えている。
フィードアレー7には、フィードアレー7を制御するための制御回路9が接続されている。なお、ここでは図示を省略するが、フィード素子20と各素子アンテナ8との間には、送受信切替え用のダイプレクサが挿入されている。
フィードアレー7を構成するフィード素子20およびビーム形成回路21は、制御回路9の制御下で切換動作する。すなわち、フィード素子20は、送信用の場合には高出力増幅器として機能し、受信用の場合には低雑音増幅器として機能する。図4では、送信用の場合の信号の流れを示している。
ビーム形成回路21は、n個のマルチビームB1〜Bnを、m個の素子用のビーム信号b1〜bmとして分配する。また、ビーム形成回路21は、ビームB1〜Bnごとに所望の励振振幅になるように、複数の素子アンテナ8を励振するための給電回路を構成する。
なお、ビーム形成回路21は、アナログ的に線路で構成してもよく、または、デジタル的に、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成するDBF(Digital Beam Forming)を適用してもよい。
ビーム形成回路21で形成されたビーム信号b1〜bmは、フィード素子20で増幅されて各素子アンテナ8からn個のマルチビームB1〜Bnとして同時に放射される。マルチビームB1〜Bnは、アンテナ6を介して、たとえば図示したような配列で放射される。
図5および図6は各ビーム間干渉を示す説明図であり、図5は通常方式によるビーム間の干渉を示し、図6はこの発明の実施の形態1の方式でのビーム間の干渉を示している。
図5においては、同一周波数を使用するビーム10a、10b(実線参照)と、ビーム10a、10bとは異なる周波数のビーム11(破線参照)とが示されている。ここで、ビーム10a、10bは、同一周波数を使用するので、一定間隔以上離して配置する必要がある。
なぜなら、一般的に、ビーム10a、10bには、メインビーム以外に干渉レベル(サイドローブ)12a、12bが存在し、このサイドローブ12a、12bが同一周波数を使用するビーム内に入ることで、サイドローブレベルでの干渉が生じるからである。この干渉波は、異なる信号が含まれているので、干渉波の強度が或る閾値以上に高くなると、BER(Bit Error Rate)の劣化により、通信品質が劣化して通信ができなくなる。したがって、干渉波が或る一定レベル以下になるようにビーム間隔を離す必要がある。
一方、ビーム10a、10bを離すことにより、周波数の繰り返し数が低減するので、周波数の利用効率は低下する。一般的には、7色での繰り返しが行われることが多い。
隣接ビーム間でビームがクロスするレベルをクロスオーバーと定義することにする。ビームが或るレベルのクロスオーバーにてマルチビームが配置される。ここで問題となるのは、クロスオーバーレベルが小さくなると、カバレッジ内のEOC利得が低下するので、できるだけクロスオーバーレベルを高く設定する必要があり、通常は、3dB〜4dB程度のクロスオーバー(図5参照)に設定することが多い。
なぜなら、クロスオーバーを3dBよりも高く設定すると、同一周波数のビーム間の干渉が大きくなり過ぎてBERが劣化し、逆に、クロスオーバーを3dBよりも小さく設定すると、EOC利得が小さくなり過ぎて同様にBERが劣化し、ビームのエッジのユーザに対して通信品質が低下するからである。
一般に、リフレクタとしてアンテナ6(図2)を用いる場合、人工衛星1の姿勢変動で生じる変動以外に、アンテナ6の熱変形などにともなうビーム方向の変動が生じ、こうした変動よるポインティングエラーは、0.1[degree]程度生じることが知られている。
特に、前述の式(1)から明らかなように、外径10〜20mのアンテナ6の場合に、S帯(2GHz帯)周波数になると、ビーム幅BWは0.5〜1.0[degree]程度と極めて細くなる。したがって、ポインティングエラーが高々0.1[degree]程度であったとしても、ビーム幅BWに対して無視できるものではなく、ポインティングエラーによる利得低下は数dBにもなる。
そこで、この発明の実施の形態1においては、図6に示すように、ポインティングエラーによる利得低下を小さくするために、ビーム間のクロスオーバーレベルが約1dB程度(実際は、ビームよるばらつきがあるので、1dB±0.5dBに設定することが望ましい)となるように、各ビーム13a、13b、14、15を密に配置する。
図6において、同一周波数を用いるビーム13a、13b(実線参照)は、互いに離間配置されているが、異なる周波数のビーム14、15(破線参照)に関しては、図5内の各ビーム10a、10b、11よりも密に配置されている。
図6のように、各ビーム13a、13b、14、15を密に配置することにより、同一周波数のビーム13a、13bの干渉が抑圧されて、クロスオーバーレベルは高くなる。
ビームを密に配置することで、ポインティングエラーによるクロスオーバーレベルの変動が抑圧されて小さくなり、利得低下が小さくなる。しかしながら、ビーム間隔を狭く密に設定すると、その分だけ同一周波数のビーム間隔が狭くなるので、干渉が増加し、干渉によるC/I比の劣化により、通信ができなくなる問題がある。
そこで、図6に示すように、フィードアレー7の励振振幅位相を調整することにより、同一周波数を使うビームの方向にヌル16a、16bの干渉レベル(サイドローブ)を形成する。
すなわち、同一周波数を使うビーム13a、13bはあらかじめ決められているので、その特定方向にビームのヌル16a、16bが形成されるように、励振振幅位相を調整する。これにより、干渉を低減させることができる。
ここで、ヌル16a、16bは、放射パターンのサイドローブレベルを低下させるものであり、必ずしもヌルである必要はないが、レベルを低下させるという意味で「ヌル」と表現する。また、ヌルを形成するようにビームを形成した場合、ビームのピーク方向がシフトすることもあり、ヌル制御に重点をおくか、ユーザ方向の利得を考慮してビームのピーク方向を調整するかは、ビームの形成法により変わるものとする。
図7は放射パターンの例を示す説明図であり、放射パターン(電力[dB])とポインティングエラー(角度[degree])との関係を示している。
図7において、カバレッジ範囲EOCが「3dB」であって、ポインティングエラーが0.1[degree]の場合には、この変動による利得低下量は、約3dBとなる。
一方、カバレッジ範囲EOCが「1dB」であって、ポインティングエラーが0.1[degree]の場合には、この変動による利得低下量は、約0.5dBとなる。
このように、ビーム間のクロスオーバーレベルを約「1dB」に設定することにより、利得低下量が改善される(3dB→0.5dB)ことが分かる。
図8はヌル制御の有無による干渉エリアの領域を示す説明図であり、同一周波数を用いるビーム内の干渉レベルの計算例を示している。
図8において、横軸はC/I比を表し、縦軸は、同一周波数を使うビームエリアのうち、所望のC/I比を満たすエリアの比[%]を表している。また、実線はヌル制御無し特性、破線はヌル制御有りの特性をそれぞれ示している。
図8から明らかなように、同一周波数方向へのヌル制御の有無によって、カバレッジ範囲[%]が変化しており、ヌル制御を行うことで、約2倍程度、C/I比が所望値となる領域が増加することが分かる。
したがって、この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナ装置によれば、クロスオーバーレベルを高くすることができるので、EOC利得を高くし、かつ、ポインティングエラーによる利得低下を小さくすることができる。
なお、ここでは、アンテナ6の開口径DやS帯周波数の例を示したが、この範囲以外でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
また、フィードアレー7の構成としては、マルチポートアンテナを使用したセミアクティブアレー以外に、ダイレクトにアンプを使用したアクティブアレーであってもよい。
以上のように、この発明の実施の形態1に係る衛星搭載用マルチビームアンテナ装置(図1〜図4参照)は、通信システム全体の通信容量を向上させることを目的として、マルチビームの周波数帯域を繰り返し利用して地上端末3との間で相互通信を行うために、マルチビームを放射するためのアンテナ6と、アンテナ6に給電を行うフィードアレー7と、フィードアレー7を制御する制御回路(制御手段)9とを備えている。
フィードアレー7は、制御回路9の制御下で、第1の周波数のビームと第1の周波数のビームに隣接する第2の周波数のビームとがクロスするクロスオーバー点が、1dB前後となるカバレッジ範囲EOC(図6参照)を有するように、アンテナ6に対してアンテナビームを供給するとともに、周波数帯域の繰り返し利用を行う同一周波数、同一時間スロット、または、同一コードを有する方向に、アンテナビームのヌルを形成する。
このように、ビームのカバーするEOCをピークから1dB前後で覆うように周波数繰り返しを行い、周波数繰り返し利用を行う同一周波数、同一時間スロット、または、同一コードの方向に、アンテナビームのヌルを形成して、同一周波数の干渉を低減させることにより、クロスオーバーレベルを高くすることができるので、EOC利得を高くし、かつ、ポインティングエラーによる利得低下を小さくすることが可能となる。
したがって、通信システム全体の通信容量を向上させるとともに、通信容量および品質を改善することができる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図6)では特に言及しなかったが、図9のように、同一周波数f1の2つ以上のビームのピークとヌル点とが一致するように、複数ビームを形成してもよい。
図9はこの発明の実施の形態2によるビーム間干渉を示す説明図であり、マルチビームの形成にて、或るビームのヌル方向に同一周波数f1のビームのピークが重なるようにビームを配置した状態を示している。なお、この発明の実施の形態2に係る衛星搭載用マルチビームアンテナ装置の全体構成は、前述(図1〜図4参照)と同様である。
図9において、同一周波数f1のビーム31a、31bは、周波数f1とは異なる周波数のビーム32の両側に配置されており、各ビーム31a、31bのピーク方向(点線参照)には、ピーク位置と一致するようにヌル33a、33bが形成されている。すなわち、ビーム31aのヌル33bは、ビーム31bのピーク位置と一致し、ビーム31bのヌル33aは、ビーム31aのピーク位置と一致している。
このように、同一周波数f1の2つ以上のビーム31a、31bのピークとヌル点33a、33bとが一致するようにビーム31a、31bを形成し、ビーム間の直交性が得るようにして、ビーム間の直交性を利用することにより、ビーム間干渉をさらに低減することができる。
図10はヌルを形成した計算例を示す説明図であり、同一周波数を使用する3つのビーム(1点鎖線、破線、実線参照)に関して干渉を低減するために、励振振幅位相を制御して、各ビームのピーク(点線参照)に一致したヌル34a、34b、34cを形成した状態を示している。
図10において、ヌル34a、34b、34cは、同一周波数を有する各ビームのピーク方向に形成されていることが分かる。すなわち、破線ビームのヌル34cは、1点鎖線ビームのピーク位置と一致し、破線ビームのヌル34a、34cは、実線ビームおよび1点鎖線ビームの各ピーク位置と一致し、実線ビームおよび1点鎖線ビームのヌル34bは、破線ビームのピーク位置と一致している。
なお、3つのビーム(1点鎖線、破線、実線参照)のビーム間には、異なる周波数のビーム(図示せず)が配置される。
以上のように、この発明の実施の形態2によるフィードアレー7(図4参照)は、制御回路9の制御下で、周波数帯域の繰り返し利用を行う同一周波数f1(または、同一時間スロット、または、同一コード)を有する複数のアンテナビーム31a、31bを、相互間が直交関係を維持するように配置し、複数のアンテナビーム31a、31bの相互間および周囲に、他の複数の周波数を有する複数のビーム32を配置する(図9参照)。また、他の周波数を有し周波数帯域の繰り返し利用を行うビーム間は、それぞれ直交関係を有するようにビームを配置する。
このように、或るビームのヌルの方向に同一周波数のビームのピークが重なるようにビームを配置し、同一周波数の2つ以上のビームのピークとヌル点が一致させるようにビームを形成して、ビーム間の直交性が得るようにし、ビーム間の直交性を利用することにより、ビーム間干渉をさらに低減させることができる。
したがって、通信システム全体の通信容量を向上させるとともに、通信容量および品質を改善することができる。
なお、ここでは、マルチビームのビーム幅がほぼ同一の場合で、クロスオーバーレベルも同程度の例を示したが、基本的にはビーム幅に依存することはなく、ビーム幅の異なるビームを複数配置した場合や、ビームごとにビーム幅が異なる場合であっても、この発明を適用することができる。たとえば、都市部が集中するエリア(関東や近畿など)では、クロスオーバーレベルが高くなるように多数のビームを配置し、それ以外の陸地や海洋域では、干渉が低減するようにクロスオーバーレベルが低くなるようにビームを配置するか、またはビーム数を減らすように、ビーム幅を広げてビームを配置してもよい。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1、2(図6、図9)では特に言及しなかったが、同一周波数が使用されている時間のみに、検知された地点にヌルを形成してもよい。
通常、100ビームを超えるような超マルチビームの場合、多数のビーム間干渉が存在するが、送信電力が有限であることから、実際に通信が行われているビームは限られる。したがって、同一周波数を使うビームの割り当ては多くあり、あらかじめ決められているが、同一時間に使用している同一周波数の割り当てビームは限られるうえ、この割り当てビームは刻々変化する。
そこで、実使用しているビームのエリアのみの干渉をダイナミックに抑圧するために、同一時間に同一周波数を使っているビーム方向のみにヌルを設けることが望ましい。
この場合、使用していない同一周波数ビーム方向の干渉レベルは、瞬時において上昇するが、使用していないので問題が生じることはない。
前述の実施の形態1では、ヌル方向を固定させているので、強い信号からの干渉や変動にともなう干渉レベル変動に対応することができないが、ダイナミックな制御を行うことにより、干渉を低減することができ、C/Iの劣化を抑制することができる。
以下、図1〜図4とともに、図11を参照しながら、この発明の実施の形態3について説明する。
この場合、制御回路9は、ヌルを形成する地点として、同一周波数が使用されている地点を検知し、同一周波数が使用されている時間のみに、検知された地点にヌルを形成するようにフィードアレー7を制御する。
図11はこの発明の実施の形態3によるC/Iの解析例を示す説明図であり、ヌル制御する同一周波数ビームの地点数を、5点、10点、16点に変えた場合のC/I解析例を示している。
図11において、地点数が5点(黒三角ポイントの特性参照)の場合に、最もカバレッジ範囲EOCが大きくなっており、ヌルを形成する方向を少なくすることによってC/Iが改善されることが分かる。したがって、同一周波数を使っている方向のみを検知して、ダイナミックにヌルを形成することにより、C/Iを改善することができる。
以上のように、この発明の実施の形態3による制御回路9は、周波数繰り返し利用を行う同一周波数、または同一時間スロット、または同一コード方向に、アンテナビームのヌルが形成されるよう制御するとともに、通信時における瞬時をモニタして、同一周波数が使用されている時間のみに、検知地点にアダプティブにヌルを形成する。
このように、ダイナミックにヌル制御することにより、干渉を抑圧した地点のみの干渉を低減することができるので、利得低下を抑制することができる。
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1〜3では特に言及しなかったが、振幅位相制御でビーム方向を変化させることにより、同一素子を用いて複数のビームを形成することによって、クロスオーバー点がほぼ3dBになるカバレッジ範囲のエリアをカバーするように、ビームフォーミングネットワークを構成してもよい。
以下、図1〜図4とともに、図12を参照しながら、この発明の実施の形態4について説明する。
この場合、フィードアレー7は、制御回路9により選択される複数の素子アンテナ8を備え、複数の素子アンテナ8は、制御回路9の制御下で、クロスオーバー点が1dB前後を有するビームを形成するように振幅位相制御され、振幅位相制御が変化されることにより、ビーム方向を変化させて複数のビームを形成する。複数のビームは、4個の円形ビーム(または、3個の円形ビーム、2個の楕円ビーム)からなり、クロスオーバー点がほぼ3dBになるカバレッジ範囲のエリア40をカバーするように、ビームフォーミングネットワークを構成する。
一般に、サイドローブの低減を行うためには、励振振幅位相を調整する必要があり、1ビームを形成するためには、複数の素子アンテナ8を励振する必要がある。また、少ない素子数では、ビーム形成に制約が生じるので、10素子以上を用いて低サイドローブ化を図ることになる。
このとき、ビーム数が増加するにしたがい、ビーム形成回路(BFN)21の規模が大きくなる。ビーム形成回路21は、ビーム数が少ない場合にはアナログ方式でも可能であるが、100ビーム規模になると、アナログではハードウエア規模が大きくなり、デジタル方式でビームを形成するDBFの適用が妥当になる。
DBFの場合、デジタル回路にてビーム形成を行うので、ビーム数が増加しても、デジタル回路規模を増やすことで対応可能である。しかし、ビーム数が多くなるにしたがい、回路規模が複雑になり、重量および消費電力が増加するという問題が生じる。
ここで、クロスオーバーレベルを1dBに設定すると、3dBの場合に比べて、ビーム数が約4倍になる。以下、ビーム形成回路の規模を小さくするためのこの発明の実施の形態4によるシステム構成について説明する。
クロスオーバーレベルを1dBに設定した場合、ビームごとに励振素子アンテナを決定するのではなく、クロスオーバーレベル3dBの場合の励振素子アンテナを用いて、この励振素子アンテナの振幅位相を変えることにより、4ビームを同時に作りだすことができる。
図12は4つのビームで各エリア41a〜41dを形成した場合の例を示す説明図である。
図12において、破線コンターで示すエリア40は、クロスオーバーレベルが3dBの場合のビームのカバレッジ範囲を示している。
これに対し、実線コンターで示すエリア41a〜41dは、クロスオーバーレベルが1dBの場合のビームのカバレッジ範囲を示している。
図12から明らかなように、各ビームのクロスオーバーレベルを1dBに設定することにより、エリア41a〜41dのように、クロスオーバーレベルが3dBの場合のエリア(カバレッジ範囲)40を4ビームで覆うことが分かる。
このとき、4ビームになっても、各ビームが覆うエリア(カバレッジ範囲)40は、ほぼ変化しないので、同一の素子アンテナを用いて、励振振幅位相のみを変えることによって、4つのビームを同時に形成することができる。
なお、図12では、円ビームからなる複数ビーム(クロスオーバーレベルが1dB)でエリア40を覆う場合を示したが、これに限られることはない。
たとえば、図13のように、クロスオーバーレベルが1.5dBの複数ビームのエリア(カバレッジ範囲)42a〜42cで、エリア40を覆ってもよい。
また、図14のように、楕円ビームからなる2つのビーム43a、43bで同じエリア40を覆ってもよい。
図13、図14のいずれの場合も、図12の場合と同様に、励振振幅位相のみを変えることにより、3つまたは2つのビームを同時に形成することができるので、ビーム形成回路21の規模を大きくすることなく、ビーム数を2〜4倍に増加させることができる。
図15は具体的な地図上でのマルチビームの配置例を示す説明図であり、各ビームのクロスオーバーレベルが3dBの場合の例を示している。
また、図16は複数ビームを同時に作り出した場合のマルチビーム配置例を示す説明図であり、図15のマルチビームを形成した素子アンテナと同一の素子アンテナ8を用いて、励振振幅位相のみを変えて、4つのビームを同時に作り出した場合の配置例を示している。
図15、図16に示すように、クロスオーバーの高いビームを作りだすことができる。
なお、図15、図16では、ビーム幅(クロスオーバーレベル)が同一の場合を示しているが、クロスオーバーレベルをビームごとに変えてもよい。たとえば、都市部が集中するエリア(関東や近畿など)では、ビーム数を多く設定し、それ以外の陸地ではビーム数を少なく設定してもよい。
また、海洋領域では、さらにビーム数を少なく設定して、通信容量の多いエリアほど多くのビームを形成し、通信容量の少ないエリアでは、ビーム数を少なく設定してもよい。これにより、全体ビーム数が削減され、ビーム形成回路規模もさらに小さくすることができる。このように、通信量に対応してクロスオーバーレベルをエリアごとに変えても、必要となる通信量を確保することができる。
以上の考え方は、前述の実施の形態1〜3においても共通しており、また、後述する実施の形態5、6においても共通することは言うまでもない。
以上のように、この発明の実施の形態4によるフィードアレー7は、制御回路9により選択される複数の素子アンテナ8を備え、複数の素子アンテナ8は、制御回路9の制御下で、或る周波数のビームと、これに隣接する周波数の異なるビームとがクロスするクロスオーバー点が約1dB前後を有するビームを形成するために選択されるとともに、クロスオーバー点が1dB前後を有するビームを形成するように振幅位相制御され、振幅位相制御が変化されることにより、ビーム方向を変化させて複数のビームを形成する。
複数のビームは、4個の円形ビーム(または、3個の円形ビーム、2個の楕円ビーム)からなり、クロスオーバー点がほぼ3dBになるカバレッジ範囲のエリア40をカバーするように、ビームフォーミングネットワークを構成する。
このように、同一の素子アンテナ8(給電素子)を用いて、複数(2〜4)のビームを形成することにより、ビーム形成回路(BFN)21の構成を小型化することができる。
実施の形態5.
なお、上記実施の形態1〜4では特に言及しなかったが、図17、図18のように、第1の周波数f1で受信された受信信号を取り出す際に、第1のビーム50に隣接する1つ以上のビーム51にて受信された第1の周波数f1とほぼ同相になるようにダイバーシチ受信合成することにより、新たなビームを形成してもよい。
以下、図1〜図4とともに、図17および図18を参照しながら、この発明の実施の形態5について説明する。
一般に、クロスオーバーレベルが3dBの場合、隣接するビームの利得は、クロスオーバー点においては、3dBダウンで同じレベルであるが、当然ながら、すぐに角度とともに利得が低下する。
しかし、クロスオーバーレベルが1dBの場合、隣接するクロスオーバー点においては、1dBダウンであり、しかも、角度とともに利得が急激に低下しない。
そこで、隣接するビームに関しても、同じ周波数を受信する受信機を設けておけば、隣接ビームにおいても、比較的高いレベルで受信することができる。
したがって、所望のビーム以外に、隣接するビームでの受信レベルも同相となるように最大比合成すれば、受信レベルを高くすることができる。なお、ノイズは、コヒーレントではないので、電力的に合成されるのみである。
図17はこの発明の実施の形態5による受信機60を概略的に示すブロック図であり、フィードアレー7(図4参照)が受信機として機能した場合の構成を示している。
ここでは、複数ビーム50〜53(周波数f0〜f3)のうち、第1のビーム51(第1の周波数f1)に対応した第1および第2の受信機61、62と、第2のビーム52(第2の周波数f2)に対応した第3および第4の受信機63、64とに注目して、第1および第4の受信機61、64の出力信号(受信信号)S1、S2および合成信号S3(=S1+S2)を示している。
図17において、フィードアレー7により構成される受信機60は、マルチビームのうちの第1のビーム51に関連して、第1の周波数f1を受信する第1の受信機61と、第1の周波数f1に隣接する周波数f0を受信する第2の受信機62とを備えるとともに、第1のビーム51に隣接する第2のビーム52に関連して、第2の周波数f2を受信する第3の受信機63と、第1のビーム51の周波数f1を受信する第4の受信機64とを備えている。
第1のビーム51には、周波数f1、f0の第1および第2の受信機61、62が接続され、第1のビーム51に隣接する第2のビーム52には、周波数f2、f1の第3および第4の受信機63、64が接続されている。
すなわち、第1のビーム51に隣接する第2のビーム52にも、第1の周波数f1の第4の受信機64が接続されている。
第1の周波数f1で受信された受信信号を取り出す際には、第1のビーム51に隣接する第2のビーム52(1つ以上のビーム)にて受信された第1の周波数f1とほぼ同相になるように、第1および第4の受信機61、64の出力信号S1、S2をダイバーシチ受信合成することにより、合成信号S3(=S1+S2)からなる新たなビームを形成する。
このように、第1および第4の受信機61、64からの出力信号S1、S2を、同相となるように最大比合成することにより、最終的な合成信号S3の受信レベルを増大させることができる。
通常の3dB程度のクロスオーバーの場合には、隣接する周波数のビームの利得が小さいので、合成したとしても受信レベルの向上は期待できないが、この発明の実施の形態5によれば、前述のようにクロスオーバーレベルを高く設定することにより、合成によるメリットが発揮される。
図18はダイバーシチ最大比合成時のアンテナ受信利得を示す説明図であり、隣接する2つのビーム51、52の受信出力信号S1、S2を同相合成した場合の、合成信号S3の利得上昇を示している。
図18において、2つのビーム51、52を電界合成することにより、受信レベルは、約5dBだけ高くなることが分かる。ただし、この合成により、ノイズレベルも3dB程度高くなるので、C/N比としては、約2dBだけ高くなる。
なお、第1のビーム51(第1の周波数f1)に限らず、他のビームについても、隣接するビームに基づいて同様に合成信号が得られ、同等の作用効果を奏することは言うまでもない。
また、第1のビーム51に隣接する第2のビーム52のみならず、第2のビーム52に隣接する第3のビーム53にも、第1の周波数f1の受信機(図示せず)を設け、3つのビームを合成することにより、さらに受信レベルを増大させてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態5(図17)によれば、第1のビーム51に関連して、第1の周波数f1を受信する第1の受信機61と、第1の受信機61に隣接して別の周波数f0を受信する第2の(1つ以上の)受信機62とを有するとともに、第1のビーム51に隣接する第2のビーム52に関連して、第1の周波数f1に隣接した第2の周波数f2を受信する第3の受信機63と、第1の周波数f1を受信する第4の受信機64とを有している。
そして、第1の周波数f1で受信された信号を取り出す際に、1つ以上の隣接する第1および第2のビーム51、52で受信された第1の周波数f1の出力信号S1、S2を、ほぼ同相になるようにダイバーシチ受信合成することにより、利得の高い新たなビーム(合成信号S3)を形成する。
なお、ここでは、同時に形成した2つのビームを受信後に信号合成する例を示したが、受信機を1つのみとして、ビームをスイッチ切替えにより合成してもよい。また、ビームは、前述の実施の形態4で示したように、ビーム方向を走査させることで形成してもよく、受信機数を増加させないで、利得の高いビームを得ることができる。さらに、ダイバーシチとしては、最大比合成する場合を例として示したが、スイッチ切替えによる選択合成や等利得合成、または時間ダイバーシチでもあっても有効である。
このように、1つのビームに関連して2つ以上の受信機を設け、使用する第1のビーム51と隣接する第2のビーム52とに接続された受信機60のうち、同一周波数成分を受信する受信機が存在する場合に、各ビーム51、52をダイバーシチ最大比合成することにより、受信時における利得を改善することができる。
また、衛星での受信利得が等価的に向上するので、G/T(総合性能指数)が改善され、地上端末3(図1参照)を小型化することができる。
実施の形態6.
なお、上記実施の形態5(図17)では、隣接する複数ビームを合成して受信信号を形成したが、図19のように、2つの直交する直線偏波(または、右旋および左旋を含む2つの円偏波)に対応した第1および第2の偏波を有する一対の給電端子(以下、単に「端子」という)71、72を各素子アンテナ8に設けるとともに、各端子71、72の出力信号を合成して受信する第1および第2の受信機75、76と、出力回路77とを設け、各素子アンテナ8の第1の偏波(端子71の出力信号)を合成した第1のビーム信号S11と、各素子アンテナ8の第2の偏波(端子72の出力信号)を合成した第2のビーム信号S12と、に基づいて受信ビーム信号S13を形成してもよい。
以下、図1〜図4とともに、図19を参照しながら、この発明の実施の形態6について説明する。
図19はこの発明の実施の形態6によるフィードアレー7(受信機)の機能構成を概略的に示すブロック図であり、フィードアレー7が受信機として機能した場合を示している。
図19において、通信対象となる第1および第2のビームB11、B12(同一周波数)のうち、第1のビームB11(実線)は、第1の偏波のビームを示し、第2のビームB12(破線)は、第2の偏波のビームを示している。
複数の素子アンテナ8(受信アンテナ)には、第1の偏波を有する端子73と、第2の偏波を有する端子74とが設けられている。
なお、第1および第2の偏波は、2つの直交する直線偏波(垂直および水平)、または、右旋および左旋を含む2つの円偏波の各々に対応する。
各素子アンテナ8の端子71からの各出力信号は、第1の合成回路73により合成されて第1の受信機75に入力される。すなわち、1つのビーム形成において複数の素子アンテナを合成することは、前述の実施の形態1で説明したとおりである。
同様に、各素子アンテナ8の端子72からの各出力信号は、第2の合成回路74により合成されて第2の受信機76に入力される。
第1の受信機75は、第1の合成回路73と協働して各素子アンテナ8の第1の偏波を合成することにより、第1のビームB11に対応した第1のビーム信号S11を形成する。
同様に、第2の受信機76は、第1の合成回路74と協働して各素子アンテナ8の第2の偏波を合成することにより、第2のビームB12に対応した第2のビーム信号S12を形成する。
出力回路77は、第1および第2のビーム信号S11、S12の受信レベルを比較して受信レベルの高い方のビームを選択するか、または、第1および第2のビーム信号S11、S12を同相となるように合成するか、または、受信レベルが高くなるように位相および振幅の両方を調整しながら合成することにより、受信ビーム信号S13として出力する。
この場合、出力回路77は、前述(図17参照)と同様の加算機能を有し、各素子アンテナ8の第1の偏波(端子71の出力信号)を合成した第1のビーム信号S11と、各素子アンテナ8の第2の偏波(端子72の出力信号)を合成した第2のビーム信号S12と、を同相となるように合成して受信ビーム信号S13を形成するダイバーシチ回路により構成されている。
一般に、移動体通信用の地上端末3(図1参照)に用いられるアンテナは、衛星通信の場合、直線偏波ではなく円偏波が用いられ、また、地上端末3が携帯電話の場合も、円偏波用のアンテナが用いられる。円偏波を用いた場合には、直線偏波に比べて、アンテナ構成が複雑になり、且つ大型化することが知られている。
地上端末3が携帯端末の場合は、特に小型のアンテナが要求されるが、円偏波用アンテナの小型化が難しい。地上の携帯電話には直線偏波が使用されており、また、アンテナが内蔵化されているものもあるが、円偏波用アンテナは、通常太く端末から飛び出た構成になる。そこで、円偏波の場合であっても、携帯端末に直線偏波のアンテナを用いることで、端末アンテナの小型化を図ることが考えられる。
しかしながら、人工衛星1が円偏波なので、約3dB程度の偏波損が発生し、通信性能が劣化する可能性がある。その分、携帯端末にて送信電力を増加することは、端末の小型化を阻害することになるので、携帯端末を小型化するためには、人工衛星1側での受信能力を高める必要がある。
この発明の実施の形態6は、上記問題に鑑み、人工衛星1では2つの偏波(第1および第2の偏波)を受信することで、偏波損を補うようにしている。すなわち、人工衛星1が2つの円偏波(右旋、左旋)を受信することができれば、地上端末3が直線偏波であっても、偏波損が生じることなく受信することができる。
また、人工衛星1が2つの直交した直線偏波であっても、偏波制御を行うことで、偏波損を無くすることができる。
したがって、各素子アンテナ8に2つの偏波を有する端子71、72を設けることにより、複数の素子アンテナ8を用いて、第1のビームB11(第1の偏波)に対して第1のビーム信号S11を形成し、第2のビームB12(第2の偏波)に対して第2のビーム信号S12を形成し、出力回路77(ダイバーシチ回路)において偏波ダイバーシチを行うことにより、偏波損を無くした受信ビーム信号S13を形成することができる。
なお、図19では、各端子71、72からのビームを合成した後に、出力回路77で偏波ダイバーシチを行う構成としたが、各素子アンテナ8にダイバーシチ回路を設けて、最初に偏波ダイバーシチを行い、ダイバーシチ後の各素子アンテナ8からのビーム信号を合成しても同様のダイバーシチ効果は得られる。
以上のように、この発明の実施の形態6によるフィードアレー7は、複数の素子アンテナ8と、複数の素子アンテナ8の各々に設けられ、2つの直交する直線偏波、または、右旋および左旋を含む2つの円偏波に対応した第1および第2の偏波を有する一対の端子71、72と、一対の端子71、72の各々に設けられた第1および第2の受信機75、76と、第1および第2の受信機75、76の出力信号を選択または合成する出力回路77とを備えている。
第1の受信機75は、各素子アンテナ8の第1の偏波を合成することにより第1のビーム信号B11を形成し、第2の受信機76は、各素子アンテナ8の第2の偏波を合成することにより第2のビーム信号B12を形成する。
出力回路77は、第1および第2のビーム信号B11、B12の受信レベルを比較して受信レベルの高い方のビームを選択するか、または、第1および第2のビーム信号B1、B12を同相となるように合成して、受信ビーム信号S13として出力する。
ここでは、同時に形成した2つの偏波のビームを受信後に信号合成する例を示したが、受信機を1つのみとして、ビームをスイッチ切替えにより合成してもよく、これにより、受信機数を増加させることなく、利得の高いビームを得ることができる。
また、ダイバーシチとしては、最大比合成する場合を例として示したが、スイッチ切替えによる選択合成や等利得合成、または時間ダイバーシチでもあっても有効である。
さらに、ここでは受信ビーム信号の場合を示したが、送信ビームの場合であっても、地上端末の利得が高くなるように偏波ダイバーシチを行うことは可能となる。
また、送信ビームの場合は、右旋および左旋のいずれか一方の円偏波のみを送信する給電回路であっても、地上端末が直線偏波であれば、約3dB程度の偏波損しか生じないので、ハイパワーの人工衛星給電回路構成を簡易化することができるメリットがある。
特定のビームの送信EIRP(Equivalent Isotropically Radiated Power)を増大させたい場合は、そのビームの送信電力を2倍にすることで、偏波損分を補うことができる。このように、受信と送信ビームの給電回路構成を変えることも可能である。
このように、1つの素子アンテナ8に各偏波に対応する2つ以上の受信機75、76を設け、各偏波のビーム信号S11、S12をダイバーシチ合成することにより、受信時における利得改善を実現することができる。
また、人工衛星1での受信利得が等価的に向上するので、人工衛星でのG/Tが改善され、地上端末3のアンテナを小型化することができる。
この発明の実施の形態1が適用されるマルチビーム通信システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態1が適用される衛星システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るフィードアレーを構成する素子アンテナの配列例を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係るフィードアレーの具体的構成例を示すブロック図である。 ビーム制御しない通常方式によるビーム間の干渉状態を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によりビーム間干渉を低減した場合のビーム間干渉状態を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による放射パターンとポインティングエラーとの関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるヌル制御の有無による干渉エリアの領域を示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるビームの直交性を示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるビームの直交性の計算例を示す説明図である。 この発明の実施の形態3によりヌル制御する地点数を変えた場合のC/Iの解析例を示す説明図である。 この発明の実施の形態4により3dBコンターを1dBコンター4ビームで覆った場合のビーム配置を示す説明図である。 この発明の実施の形態4により3dBコンターを1.5dBコンター3ビームで覆った場合のビーム配置を示す説明図である。 この発明の実施の形態4により3dBコンターを楕円コンター2ビームで覆った場合のビーム配置を示す説明図である。 この発明の実施の形態4により各ビームを3dBコンターとした場合のビーム配置例を示す説明図である。 この発明の実施の形態4により3dB領域を4つのビームで覆った場合のビーム配置例を示す説明図である。 この発明の実施の形態5によるダイバーシチ最大比合成を行うフィードアレー構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5によるダイバーシチ最大比合成を行った場合のアンテナ受信利得を示す説明図である。 この発明の実施の形態6による偏波ダイバーシチを行うフィードアレー構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 人口衛星、3 地上端末、4 マルチビーム、5 同一周波数を用いるビーム、6 アンテナ(大型展開リフレクタ)、7 フィードアレー、8 素子アンテナ、9 制御回路、13a、13b 同一周波数f1のビーム、14 異なる周波数f2のビーム、15 異なる周波数f3のビーム、16a、16b ヌル、20 フィード素子(増幅器)、21 ビーム形成回路(BFN)、31a、31b 同一周波数f1のビーム、32 異なる周波数f2のビーム、33a、33b ヌル、40 エリア(3dBコンター)、41a、41b、41c、41d 4つのビームのエリア(1dBコンター)、42a、42b、42c 3つのビームビームのエリア(1dBコンター)、43a、43b 2つの楕円ビームビームのエリア(1dBコンター)、51 第1のビーム、52 第2のビーム、60 受信機、61 第1の受信機、62 第2の受信機、63 第3の受信機、64 第4の受信機、S1、S2 出力信号(受信レベル)、S3 合成信号(最大比合成出力)、B11、B12 合成ビーム、71、72 端子、73、74 合成回路、75 第1の受信機、76 第2の受信機、77 出力回路(ダイバーシチ回路)。

Claims (6)

  1. マルチビームを放射するためのアンテナと、前記アンテナに給電を行うフィードアレーと、前記フィードアレーを制御する制御手段とを備え、前記マルチビームの周波数帯域を繰り返し利用して地上端末との間で相互通信を行う衛星搭載用マルチビームアンテナ装置であって、
    前記フィードアレーは、前記制御手段の制御下で、
    第1の周波数のビームと前記第1の周波数のビームに隣接する第2の周波数のビームとがクロスするクロスオーバー点が、1dB前後となるカバレッジ範囲を有するように、前記アンテナに対してアンテナビームを供給するとともに、
    前記周波数帯域の繰り返し利用を行う同一周波数、同一時間スロット、または、同一コードを有する方向に、前記アンテナビームのヌルを形成することを特徴とする衛星搭載用マルチビームアンテナ装置。
  2. 前記フィードアレーは、前記制御手段の制御下で、
    前記周波数帯域の繰り返し利用を行う同一周波数、同一時間スロット、または、同一コードを有する複数のアンテナビームを、相互間が直交関係を維持するように配置し、
    前記複数のアンテナビームの相互間および周囲に、他の複数の周波数を有する複数のビームを配置し、
    前記他の周波数を有し前記周波数帯域の繰り返し利用を行うビーム間は、それぞれ直交関係を有するようにビームを配置することを特徴とする請求項1に記載の衛星搭載用マルチビームアンテナ装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記ヌルを形成する地点として、前記同一周波数が使用されている地点を検知し、
    前記同一周波数が使用されている時間のみに、検知された前記地点にヌルを形成するように前記フィードアレーを制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の衛星搭載用マルチビームアンテナ装置。
  4. 前記フィードアレーは、前記制御手段により選択される複数の素子アンテナを備え、
    前記複数の素子アンテナは、前記制御手段の制御下で、
    前記クロスオーバー点が1dB前後を有するビームを形成するように振幅位相制御され、
    前記振幅位相制御が変化されることにより、ビーム方向を変化させて複数のビームを形成し、
    前記複数のビームは、4個の円形ビーム、または3個の円形ビーム、または2個の楕円ビームからなり、前記クロスオーバー点がほぼ3dBになるカバレッジ範囲のエリアをカバーするように、ビームフォーミングネットワークを構成することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の衛星搭載用マルチビームアンテナ装置。
  5. 前記フィードアレーは、
    前記マルチビームのうちの第1のビームに関連して、第1の周波数f1を受信する第1の受信機と、前記第1の周波数f1に隣接した周波数f0を受信する第2の受信機とを備えるとともに、
    前記第1のビームに隣接する第2のビームに関連して、第2の周波数f2を受信する第3の受信機と、前記第1のビームの周波数f1を受信する第4の受信機とを備え、
    前記第1の周波数f1で受信された受信信号を取り出す際に、前記第1のビームに隣接する1つ以上のビームにて受信された前記第1の周波数f1とほぼ同相になるように、前記第1および第4の受信機の出力信号をダイバーシチ受信合成することにより、新たなビームを形成することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の衛星搭載用マルチビームアンテナ装置。
  6. 前記フィードアレーは、
    複数の素子アンテナと、
    前記複数の素子アンテナの各々に設けられ、2つの直交する直線偏波、または、右旋および左旋を含む2つの円偏波に対応した第1および第2の偏波を有する一対の端子と、
    前記一対の端子の各々に設けられた第1および第2の受信機と、
    前記第1および第2の受信機の出力信号を選択または合成する出力回路とを備え、
    前記第1の受信機は、前記複数の素子アンテナの第1の偏波を合成することにより第1のビームを形成し、
    前記第2の受信機は、前記複数の素子アンテナの第2の偏波を合成することにより第2のビームを形成し、
    前記出力回路は、前記第1および第2のビームの受信レベルを比較して受信レベルの高い方のビームを選択するか、または、前記第1および第2のビームを同相となるように合成するか、または、振幅および位相の両方を調整して受信信号が最大になるように合成して、受信ビームとして出力することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の衛星搭載用マルチビームアンテナ装置。
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