JP2009167581A - 炭塗工紙 - Google Patents

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Shinrin Kenkyusho KK
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Abstract

【課題】 コストが安く、柔軟性と強度があり、紫外線や腐敗性生物などの影響で劣化しない屋根材や外装材や容器が望ましい。
【解決する手段】 炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウム、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、の内二以上を混合して得た混合炭粉であり、この混合炭粉と酢酸ビニル接着剤と水を混合した炭塗工液を得て、これを塗工した紙や布及び屋外用品である。
【選択図】図1

Description

炭粉層を有する不織布と紙に関する。
従来の技術では紙や不織布のような柔らかな素材に炭粉を塗布したものは、90度以上曲げると炭粉の層が割れるため実用化できなかった。
炭を塗布した紙はあるが、使用されているのはカーボンであり、カーボンを水溶性接着剤中に分散させて得た、例えば墨汁のようなものを紙に塗ったものである。しかし、カーボンと本発明で使用する木炭粉、竹炭粉、活性炭粉とは物理的な性質や質感が違う異質なものであり、加工方法も異なる。
また、特開2001−234466に竹粉炭を特殊糊にて溶いた流体を木綿、不織布、毛布等の布に吹き付け、その面を重ね合せ乾燥させて、乾燥した竹炭粉層シ−トの竹炭粉漏れ、変形等を防止する為の補強を行ったものはある。
従来は木炭、竹炭、活性炭の炭粉を塗工した紙や不織布で、自在に折り曲げができる柔軟性があり、炭粉が剥離しないものはなかった。
特開2001−234466
炭の特性を活用するために、竹炭や木炭や活性炭のいわゆる炭を紙と一体化させる試みは、様々な方法で実施されてきて、繊維に混合して炭粉の含有重量比率5〜6%程度は紙に漉き込むことまでは可能になっている。しかし、これを超える量を混入させると炭粉が剥落するため実用化することは困難である。
以下には竹炭粉、木炭粉、活性炭粉を炭粉と記載する。
炭は刺激によって破砕する性質があり、不織布や紙を構成する繊維層の隙間より炭粉が小さくなって漏れて剥落するため、多量の炭粉を繊維の間に閉じ込めることは困難である。
このため、多量の炭粉を閉じ込めるためには、目の細かい特殊な不織布を多層使用して、仕切りを設けて袋状にして封入している。しかし、厚みにばらつきができ、コストが高くなる難点があり、不織布に覆われるため炭の美しい表情は見えない。
炭の上品で気品ある表情を現すためには、炭の層を有する炭塗工紙が最適であり、不織布の片面に炭粉層を形成して一体化するのが適当である。
しかし、炭粉とデンプン糊や酢酸ビニルのような水溶性接着剤を混合したものを塗布しただけでは、不織布と接着した炭粉層は形成されるが、炭粉同士も接着するために硬くなり曲げると割れる。これは炭粉をどのように微細化しても同じである。
不織布の柔軟性を失わず、折り曲げても炭粉が剥離しない、高湿度下でも汚れない炭塗工紙を得るためには、炭粉層が曲げに柔軟に適応して、割れない性質を有することが必要であり、接着剤が高湿度下でも溶解しないようにする必要がある。
炭は脆く、こすると粉塵が生じる性質があるため、炭粉塗工紙で柔軟性を得るためには、全ての炭粉が不織布と強く接着していて、炭粉同士には隙間があり移動できる部分があることが必要である。また移動によって粉塵が発生しないよう、炭の吸着特性を保持しながら、炭粉表面を補強する必要がある。
炭粉の形状は夫々が違っていて、大きさも千差万別であるが、概ね平らな台形である。
発明者は、水溶性接着剤と0.1mm〜0.5mmの炭粉と接着剤を適切な比率で混合して、炭粉層が不織布上に一層程度になるように配置しながら、ロールで圧迫すると、脆いところが破砕されて、いたる所に大小さまざまな空間と割れ目ができる。ここに接着剤が浸入して炭表面を補強するため、柔軟性が増し、脆い部分が無くなって、曲げても粉塵が出ないと考えた。また、繊維が緩んで擦られるため、繊維と炭粉が一体化する部分が多くできると考えた。
破砕すると粉塵が生じるが、接着剤によって固化する。割れた部分には接着剤が侵入して炭表面を覆って脆さを補強する。大きな隙間の割れ部分では炭粉同士が接着しないが小さなところは接着して固定されるため、曲げると弱い接着部分は外れるが、強く接着している部分が残るために剥離しない。
接着剤は不織布や炭の気孔に吸収されていくため、炭粉と不織布は強固に接着し、炭は細かく破砕されて、割れた表面が接着剤で覆われ補強された小さな塊になって柔軟性ができる。破砕されて割れた状態は、複雑な形になるため曲げても剥落しない。
粘土などの0.03mm未満の微粉末を10%〜30%重量加えると、塗布時のすべりが良くなると共に、炭粉間や割れ目に進入して炭粉間のすべりがよくなり、炭粉同士の接着を阻害するため柔軟性が増す。
しかし、炭粉層の厚さが0.3mmを超えると180度に曲げれば、炭粉同士がぶつかるようになって柔軟性を失う。
接着剤が少ないと炭粉表面を覆う量が少なくなり、折りたたんだときに粉塵が生じる。接着剤が適量であると、接着剤が不織布や炭粉に吸着されて炭と不織布は強固に接着し、炭粉表面は接着剤に覆われ補強されるが、炭粉間には多くの接着剤が残らないため破砕された炭粉の一部は接着せず、粉炭間には適度の隙間ができて折り曲げても粉落ちは無い。
接着剤が多すぎると不織布や粉炭の吸着範囲を超えて炭粉層中に残るため、多くの炭粉同士が接着するばかりか、不織布も硬くなり、柔らかさが失われる。
試験の結果、炭粉と接着剤と水の混合重量比率は1:1:1〜2程度が適当であり、不織布は坪量50g程度のものを使用するのがよい。この時使用した接着剤は小西製酢酸ビニル接着剤である。
請求項1は水溶性接着剤を混合した0.1mm〜0.5mmの炭粉を不織布に塗工したものであり、炭粉を不織布の上に配置してロールで圧力をかけて、炭粉を破砕しながら塗工するのが特徴であり、柔軟に曲げることができることが特徴である炭塗工紙であるが、耐水性は劣る。
請求項2は0.1mm〜0.5mmの炭粉に、ベントナイトなどの0.03mm未満の微細粒状の粘土を混入させた混合物を得ることが特徴であり、これを不織布上に配置してロールで圧力をかけて破砕しながら塗工する時、炭粉間の隙間や割れ目に微細粒状物が侵入してクッションになって、折り曲げが可能な柔軟性ができることが特徴であり、請求項1より優れた柔軟性を有する炭塗工紙になるが、耐水性は劣る。
請求項1、請求項2共に使用する接着剤は安価な水溶性接着剤であればよく、デンプン系でもビニル系でもよい。
炭粉に微細粉末にした硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの内二以上加えると、炭粉間の隙間に微細粉末が挟まれてクッションになって大きな曲げにも対応できると伴に、各無機物の水和反応によって固化するため、水溶性接着剤を使用しても、汚れにくく、一定の耐水機能も生まれ、柔軟性に優れた耐水性ある炭塗工紙ができる。
この時、デンプン系接着剤は水和反応を阻害するので、酢酸ビニルまたはビニルウレタンまたはポリビニルアルコールなどのビニル系接着剤を使用する。
請求項3では、炭粉を不織布や紙に塗工するために、0.1mm〜0.5mmの炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなど無機物の内二以上を混合して混合炭粉を得るのが特徴であり、この混合炭粉にビニル系接着剤を混合して接着剤含有混合炭粉を得る。そして、不織布上に炭粉を配置しながらロールで圧迫して炭粉を破砕しながら塗布するのが特徴で、折り曲げが可能な柔軟性が特徴であり、耐水性を有する炭塗工紙ができる。
炭粉にはばらつきがあるため、図1のように炭粉層も厚みのばらつきができ均一には塗工できないが、柔軟性を増すためには好ましい。また請求項3の混合炭粉は乾燥すると、炭粉層の体積が2.6%ほど膨張するため、仕上がりが綺麗である。
請求項1、請求項2、請求項3の炭塗工紙は絶縁物であるが、どのような摩擦を与えても静電気が発生することはない。
請求項4は、静電気を吸収するために行われたものであり、炭層に導電性機能を与えるために請求項1、請求項2、請求項3の炭粉に導電性カーボンやアルミニウムなどの導電性微粉末を加えたものである。
請求項5は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4で炭塗工紙を得た後に、接着剤を炭層表面に塗布したものであり、炭粉表面を更に汚れにくい性質にすることができる。使用する接着剤は水溶性接着剤でも有機溶剤系接着剤でもよいが、有機溶剤系の接着剤を塗布すると炭粉層表面は耐水性になり高湿度でも汚れ難い。
粒径の大きな炭粉を使用すれば炭の含有量を多くすることができるが、不織布のように柔軟に曲げることができるためには、炭粉層の厚みは0.1mmが望ましく、0.3mm程度が限界である。
別紙の塗工試験表は縦245mm、横310mmの不織布に、0.2mm以下の炭粉75%重量と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウム、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの無機質25%重量を混合して得た混合炭粉と、酢酸ビニル接着剤を混合したものを塗工したものであり、8番が最適であった。
この時8番で使用した不織布の厚さは0.1mmであり、炭塗工紙の厚みは約0.2mmになり、一平方メートルあたりの全重量は137gであり、不織布重量は50gである。
炭塗工紙の片面に両面テープを貼ると、様々な場所に簡単に張り付けることができて便利である。両面テープは表面でも裏面でもよく、用途に応じて貼り分ければよい。
使用する炭粉は、木粉炭、竹粉炭、活性炭粉のいずれでもよい。
不織布の代わりに紙を使用してもよく、接着剤の吸着性や強度など、目的に応じた適切な品質のものを使用すればよい。
表が上品で気品のある炭の表情を持ち、裏が不織布の表情を有するシートであり、吸着性能や吸湿性能は炭粉と大きく変わらない。不織布を折り曲げても炭粉が剥離しなくて汚れない。コストが安く不織布と同様の柔軟性を有しているため、壁紙他あらゆる形状のものにも応用することができ、炭の美しさと機能を生活の様々な場所で利用できる。
請求項3を実施したものであり、0.2mmの炭粉に、0.03mm未満に微細粉末にした硫酸カルシュウムの他酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの無機質群を10:3の重量比率で加え混合炭粉を得る。この時、無機質の概ねの配合比率は、硫酸カルシュウム:酸化鉄:酸化カルシュウム:酸化ケイ素:酸化アルミニウム=3:3:64:24:6である。
混合炭粉:酢酸ビニル:水=1:1:1の割合で混合して、接着剤含有混合炭粉を得る。そして、この接着剤含有混合炭粉を紙や不織布上に炭粉が一層程度なるように配置して、ロールで圧力をかけ、破砕しながら塗工する。
表面乾燥後、有機溶剤系接着剤を噴霧塗布して乾燥させた後巻き取る。
片面に両面テープを貼る。
壁紙ほか消臭、吸湿を目的とした身の回り品の多くに利用できる。また、遠赤外線作用を利用した商品や静電気防止材として使用できる。
は発明を実施するための最良の形態でなされた炭塗工紙の切断面を拡大した概略図である。
符号の説明
1.破砕された炭粉
2.無機物
3.不織布
4.空洞
炭層を有する不織布と紙と布に関する。
従来の水溶性接着剤には柔軟性と耐水性がなかったため、紙や不織布のような柔らかな素材に炭粉を塗布したものは90度以上曲げると炭粉の層が割れるため粉塵が生じ、水が付くと汚れていたため実用化できなかった
また、炭を塗布した紙はあるが、使用されているのはカーボンであり、カーボンを水溶性接着剤中に分散させて得た、例えば墨汁のようなものを紙や不織布に塗ったものであり、炭層も0.1mm未満で、炭含有量が少ない。しかし、カーボンと本発明で使用する木炭粉、竹炭粉、活性炭粉とは物理的な性質や質感が違う異質なものであり、加工方法も異なる。
また、特開2001−234466に竹粉炭を特殊糊にて溶いた流体を木綿、不織布、毛布等の布に吹き付け、その面を重ね合せ乾燥させて、乾燥した竹炭粉層シートの竹炭粉漏れ、変形等を防止する為の補強を行ったものはある。
このように従来は木炭、竹炭、活性炭の炭粉層を有する紙や不織布や布では自在に折り曲げができるような柔軟性と耐水性を保持させることは困難であり、衝撃によって炭粉層から炭が剥離することを防ぐことはできなかった。
特開2001−234466
炭の特性を活用するために、竹炭や木炭や活性炭のいわゆる炭を紙のような柔らかい物と一体化させる試みは、様々な方法で実施されてきて、繊維に混合して炭粉の含有重量比率5〜6%程度は紙に漉き込むことまでは可能になっている。しかし、これを超える量を混入させると粉炭が剥落するため実用化することは困難である。
以下には竹炭粉、木炭粉、活性炭粉を炭粉と記載する。
炭は刺激によって破砕する性質があり、不織布や紙を構成する繊維層の隙間より炭粉が小さくなって漏れて剥落するため、多量の炭粉を繊維の間に閉じ込めることは困難である。
このため、多量の炭粉を閉じ込めるためには、目の細かい特殊な不織布や通気性フイルムを使用して、仕切りを設けて袋状にして封入している。しかし、コストが高くなる難点があり、通気性の悪い被服材で覆うため吸着性が悪くなる。
炭の上品で気品ある表情を現すためには、炭の層を有する炭塗工紙が最適であり、不織布や紙や布の片面や両面に炭粉層を形成して一体化するのが適当である。
一般的な接着剤を使用して、粉炭を不織布表面に塗工することは可能であるが、硬くなって不織布や紙の特性である柔軟性が失われ、曲げると炭粉層が割れるばかりか、粉塵が生じて汚れる。また、一般的な水溶性接着剤を使用して塗工した場合は、水を吸収すると接着剤が緩んで接着力が弱くなり炭層と接触したものが黒く汚れる。
不織布の柔軟性を失わず、折り曲げても炭粉が剥離せず、水を吸収しても汚れない炭塗工紙を得るためには、炭粉層が曲げに適応して、しかも曲げたとき破砕粉が出ない特性を持たせることが必要であり、耐水性を得る必要がある。
課題を解決する手段
炭は脆く、こすると粉塵が生じる性質があるため、炭粉塗工紙を柔軟で汚れなくするためには、全ての炭粉が不織布と強く接着していて、接着剤が伸縮することが必要である。また気孔を塞がないようにして、粉塵が生じないように炭粉表面を接着剤で補強する必要がある。
炭粉の形状は夫々が違っていて、大きさも千差万別であるが、概ね平らな台形である。
デンプン糊や酢酸ビニル接着剤やアクリル系接着剤のような一般的な水溶性接着剤を炭粉と混合して不織布に塗布すると、不織布に強く接着した炭粉層は形成される。しかし、樹脂が硬くなるため曲げると割れ、水にも非常に弱い性質になる。
そこで、発明者は最近開発されたコニシ株式会社製の紙工用水性エマルジョン系接着剤であるエチレン酢酸ビニル接着剤SP210Nに着目して使用した。以下接着剤SP210Nと記す。
接着剤SP210Nと一定量の水を混合すると、不織布や炭の気孔に吸収されるため、炭粉同士や炭粉と不織布は強固に接着し、気孔部分を除く炭粉表面は接着剤の層ができて補強される。
更に、エチレン系であれば一定の耐水性も有すると考えた。
接着剤SP210Nに混合する水が少ないと気孔を含む表面全てを接着剤が覆うため、気孔が塞がれ吸着性能が低下して炭の吸着機能は失われる。
水量が多いと炭粉表面を接着剤が十分に覆うことができず、炭粉同士の接着力も弱く、耐水性も弱い。
接着剤SP210Nに混合する水が適量であると、適正な粘度になって、接着剤の一定量が気孔を除く表面を覆い、気孔にも浸透して吸収されるため炭粉表面は接着剤に覆われ補強されるが、気孔を塞ぐことは妨げられる。不織布や炭粉に接着剤が吸収されて炭粉同士や炭粉と不織布は強固に接着する。
気孔中に浸透して吸収された接着剤は水分が70パーセント以上含まれているため、乾燥に伴って水が蒸発して、樹脂分だけが残るため一定の気孔は塞がれるが多くは残り、吸着性への影響は少ない。
試験の結果、炭粉とエチレン酢酸ビニル接着剤と水の混合重量比率は1:1:1が適当であり、一定の耐水性も有し通常の使用に差しさわりがないものであった。炭紛量比率を増やして液量を低減すると容易に厚く塗工することができるため、厚く塗りたい場合には液量を低減すればよい。
接着剤SP210Nは柔らかいため炭粉層の厚さが5mm程度では曲げても割れず剥落しない。不織布の厚さによって変わってくるが、180度に曲げれば炭粉層が0.7mmを超えると割れるが0.1〜0.5mmだと割れることはない。
別紙の試験表は縦245mm、横310mmの不織布に、0.2mmの炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウム、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムを混合して得た混合炭粉と、接着剤SP210Nと水を混合したものを塗工したものであり、8番が最適であった。
請求項1は接着剤SP210Nと水と0.1mm〜0.5mmの炭粉を1:1〜1.5:1〜2の比率で混合して炭粉塗工剤を得ることが特徴であり、これを不織布や紙や布に圧着又は噴霧して塗工したものであり、折り曲げができ耐水性があることが特徴である炭塗工紙である。
炭粉に微細粉末にした硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの内二以上加えると、炭粉間の隙間に微細粉末が挟まれてクッションになって大きな曲げにも対応できると伴に、各無機物の水和反応によって固化するため、汚れにくく、耐水機能が増強され、優れた耐水性ある炭塗工紙ができる。
請求項2では、0.1mm〜0.5mmの炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなど無機物の内二以上を混合して混合炭粉を得るのが特徴であり、接着剤SP210Nと水と混合炭粉を1:1〜1.5:1〜2の比率で混合して混合炭粉塗工剤を得ることが特徴であり、これを紙や不織布や布に圧着又は塗布して塗工したものであり、折り曲げができ耐水性が優れていることが特徴の炭塗工紙ができる。
不織布の柔軟性を保つためには、炭粉層の厚みは0.3mm程度が望ましく0.7mmが限界である。炭粉塗工剤や混合炭粉塗工剤は木材など固いものに塗工することも容易にでき、この場合は厚く塗っても問題はない。
使用する炭粉は、木粉炭、竹粉炭、活性炭粉のいずれでもよく、塗工面は片面でも両面でもよい。
炭塗工紙の片面に両面テープを貼ると、様々な場所に簡単に張り付けることができて便利である。
炭粉塗工剤や混合炭粉塗工剤は不織布でも紙でも布でも同様に接着するので、用途に応じて不織布又は紙又は布を使い分けて、目的に応じた適切な性質を得ることができる。
エチレン酢酸ビニル接着剤SP210Nはエチレン酢酸ビニル樹脂52%水48%を混合したものであり、水性エマルジョン系接着剤に属するため、安全で使いやすい。
発明の効果
不織布片面に塗工したものは、表が上品で気品のある炭の表情を持ち、裏が不織布の表情を有するシートであり、吸着性能や吸湿性能は炭粉と大きく変わらない。不織布を折り曲げても炭粉が剥離しなくて汚れない。コストが安く不織布と同様の柔軟性を有しているため、壁紙他あらゆる形状のものにも応用することができ、炭の美しさと機能を生活の様々な場所で利用できる。また、紙に塗工したものは、果実の包装材や樹木の害虫防護シートとして使用でき、布に塗工したものはインソールなどに使用できる。
0.2mmの炭粉に、0.03mm未満に微細粉末にした硫酸カルシュウムの他酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの無機質群を10:3の重量比率で加え混合炭粉を得る。この時、無機質の概ねの配合比率は、硫酸カルシュウム:酸化鉄:酸化カルシュウム:酸化ケイ素:酸化アルミニウム=3:3:64:24:6である。
混合炭粉:接着剤SP210N:水=1:1:1の割合で混合して、混合炭粉塗工剤を得る。これを紙や不織布や布に圧着して炭粉層が均一になるよう塗工する。
塗工後、乾燥して巻き取る。
片面に両面テープを貼る。
壁紙や介護用シートほか消臭、吸湿や遠赤外線作用を目的とした身の回り品の多くに利用できる。木材などの固いものにも炭粉塗工剤や混合炭粉塗工剤が容易に塗工できる。
請求項1の炭塗工紙の切断面の概略図である。
符号の説明
1.炭粉
2.不織布
3.接着剤
炭層を有する資材に関する。
特願2001−061349のような吸着性塗料を使用して、炭を塗布した紙はあるが、使用されている炭は5%程度と少量であり、塗料に粉炭を加えたようなものである。当然、接着剤が多いため炭の細孔がふさがれて、炭としての機能は少なく吸着性も劣っている。紙や不織布に塗っても炭の作用は少ない。
また、特開2001−234466に竹粉炭を特殊糊にて溶いた流体を木綿、不織布、毛布等の布に吹き付け、その面を重ね合せ乾燥させて、乾燥した竹炭粉層シ−トの竹炭粉漏れ、変形等を防止する為の補強を行ったものはある。
このように従来は木炭、竹炭、活性炭の炭粉層を有するもでは、吸着性が低下することや、粉塵を生じさせないための方法が困難であり、炭加工品が普及に至っていない大きな原因であった。
特開2001−234466
参考文献2
特願2001−061349
本発明では竹炭、木炭、活性炭を炭粉にして使用するため、以下に炭粉と記載する。
炭は刺激によって破砕する性質があり、不織布や紙や布を構成する繊維層の隙間より炭粉が小さくなって漏れて剥落するため、多量の炭粉を繊維の間に閉じ込めることは困難である。
このため、多量の炭粉を閉じ込めるためには、目の細かい特殊な不織布を使用して、仕切りを設けて袋状にして封入している。しかし、厚みにばらつきができ、コストが高くなる難点があり、不織布に覆われるため炭の美しい表情は見えない。
炭の上品で気品ある表情を現すためには、炭の層を有する炭塗工紙や炭塗工布が最適であり、片面に炭粉層を形成して一体化するのが適当である。
一般的な接着剤を使用して、粉炭を不織布表面に張り付けることは可能であるが、硬くなって不織布の特性である柔軟性が失われ、曲げると炭粉層が割れるばかりか、粉塵が生じて汚れる。また、細孔が塞がれて吸着性が減少する。
不織布の柔軟性を失わず、折り曲げても炭粉が剥離しない、高湿度下でも汚れない炭塗工紙を得るためには、炭粉層が曲げに適応して、しかも曲げたとき破砕粉が出ない特性を持たせることが必要であり、炭粉が水を吸着しても汚れない性質に変化させる必要がある。
炭は脆く、こすると粉塵が生じる性質があるため、炭粉塗工で柔軟性を得るためには、全ての炭粉が不織布と強く接着していて、接着剤が伸縮することが必要である。また粉塵が発生しないよう炭粉表面を補強する必要がある。
炭粉の形状は夫々が違っていて、大きさも千差万別であるが、概ね平らな台形である。
そこで、炭粉に微細化した硫酸カルシュウム、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、の内二以上を混合して得た混合炭粉に酢酸ビニル接着剤と水を加えて炭塗工液を得、不織布に塗工した。
発明者は、接着剤に柔軟性があれば、0.03mm〜0.5mmの炭粉と接着剤を適切な比率で混合することで、接着剤が炭表面を補強するため、脆い部分が無くなって、曲げても粉塵が出ないと考えた。また、繊維の中に接着剤が浸み込んで、繊維と炭粉が一体化すると考えた。
硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、の内二以上を混合して得た混合炭粉であれば、耐水性も更に増す。
接着剤は不織布や炭に吸収されていくため、炭粉と不織布は強固に接着し、炭粉表面は接着剤の層ができて補強される。酢酸ビニルは柔らかいため炭の厚さが0.3mm程度では曲げても折れず剥落しない。
炭粉層が0.5mmを超えると180度に曲げれば、酢酸ビニルの柔軟性の限度を超えて、炭粉同士がぶつかるようになって柔軟性を失うが0.3mmまでだと折れる問題はない。
接着剤が少ないと炭粉表面を覆う量が少なくなり、折りたたんだときに粉が落ちる。接着剤が適量であると、接着剤が不織布や炭粉に吸着されて炭と不織布は強固に接着し、炭粉表面は接着剤に覆われ補強されるが、炭粉間には多くの接着剤が残らない。接着剤が多すぎると不織布や粉炭の吸着範囲を超えて炭粉層中に残るため、吸着性が減少する。
試験の結果、炭粉と接着剤と水の混合重量比率は1:1:1程度が適当であり、不織布は坪量50g程度のものを使用するのがよく、耐水性も通常の使用に差しさわりがないものであった。
別紙の試験表は縦245mm、横310mmの不織布に、0.2mmの炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウム、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムを混合して得た混合炭粉と、酢酸ビニル接着剤を混合したものを塗工したものであり、8番が最適であった。
請求項1は炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウム酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、の内二以上を混合して得た混合炭粉であり、この混合炭粉と酢酸ビニル接着剤と水を混合した炭塗工液を得、不織布や紙や布に塗布して炭層を0.01mmから0.5mmの範囲で設けたのが特徴であり、折り曲げできることが特徴である炭塗工紙である。
炭粉に微細粉末にした硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの内二以上加えると、炭粉間の隙間に微細粉末が挟まれてクッションになって大きな曲げにも対応できると伴に、各無機物の水和反応によって固化するため、炭の機能を保持した汚れにくく、耐水機能が増強され、柔軟性に優れた耐水性ある炭塗工紙ができる。
請求項2は、炭の紫外線による劣化を防ぐ作用を利用して、請求項1の炭塗工液を塗工して炭層を得た瓦、雨樋、板であり、紫外線を吸収するため、太陽に晒される場所で長期間使用しても劣化しないのが特徴である。
また炭には細菌が増殖しない性質があることが、当社が関わった試験により判明している。更に、炭塗工液は吸湿性、吸着性があり、虫や細菌が侵入、繁殖しないため、腐敗しないのも特徴である。
このように吸湿性、吸着性があり、腐敗しない、劣化しない性質は木材の補強に最適である。
炭粉の粒径を大きくすれば炭の含有量を多くすることができるが、不織布のように柔軟に曲げることができるためには、炭粉層の厚みは0.05〜0.2mmが望ましく、0.5mm程度が限界である。
使用する炭粉は、木粉炭、竹粉炭、活性炭粉のいずれでもよい。
酢酸ビニル接着剤は水性エマルジョン系接着剤に属する。
表が上品で気品のある炭の表情を持ち、裏が素材の表情を有するシートであり、吸着性能や吸湿性能は炭粉と大きく変わらない。折り曲げても炭粉が剥離しなくて汚れない。コストが安く柔軟性を有しているため、炭の吸着機能や吸湿機能や遠赤外線機能を有するため、壁紙他あらゆる形状のものにも応用することができ、炭の美しさと機能を生活の様々な場所で利用できる。
特に炭層を有する瓦、雨樋、液体容器、板は紫外線を吸収して劣化しないのが特徴であり、屋外での使用に適している。
0.2mmの炭粉に、0.03mm未満に微細粉末にした硫酸カルシュウムの他酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムの無機質群を10:3の重量比率で加え混合炭粉を得る。この時、無機質の概ねの配合比率は、硫酸カルシュウム:酸化鉄:酸化カルシュウム:酸化ケイ素:酸化アルミニウム=3:3:64:24:6である。
混合炭粉と酢酸ビニル接着剤と水を混合して塗工液を得て、紙、布、不織布に塗工する。その後、乾燥して巻き取る。
壁紙や介護用シートほか消臭、吸湿や遠赤外線作用を目的とした身の回り品のほか、建築資材など屋外で使用するものに多くに利用できる。
は発明を実施するための最良の形態でなされた炭塗工紙の切断面の概略図である。
符号の説明
1.破砕された炭粉
2.無機物
3.不織布
4.空洞

Claims (5)

  1. 炭粉と、デンプン系接着剤またはビニル系接着剤を混合したものを得、これを不織布上に配置して炭粉を圧迫破砕しながら塗工したものであり、曲げることが出来る炭塗工紙。
  2. 炭粉と粘土の混合物を得て、これにデンプン系接着剤またはビニル系接着剤を混合したものを得、これを不織布上に配置して炭粉を圧迫破砕しながら塗工したものであり、自在に折り曲げ可能な炭塗工紙。
  3. 炭粉と、0.03mm未満に微細化した硫酸カルシュウムの他に、酸化鉄、酸化カルシュウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、の内二以上を混合して得た混合炭粉であり、この混合炭粉とビニル系接着剤を混合したものを得、これを不織布上に配置して炭粉を圧迫破砕しながら塗工したものであり、耐水性を有し、自在に折り曲げ可能な炭塗工紙。
  4. 請求項1、請求項2、請求項3、の炭粉に、微粉末にした導電性カーボン、アルミニュウム、鉄、銅の内一以上を加えて得た、導電性を有する炭塗工紙である。
  5. 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4で得た炭塗工紙の表面を乾燥した後、有機溶剤系接着剤又は水溶性接着剤を炭粉表面に塗布する。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180056008A (ko) * 2016-11-18 2018-05-28 (주)티엘머티리얼 이온성화합물을 이용한 고저항 접착제 및 도료, 이를 응용한 제품

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