JP2009166072A - Method for manufacturing yoke for universal joint - Google Patents
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Abstract
Description
この発明に係る自在継手用ヨークの製造方法は、例えば自動車用操舵装置に組み込まれ、同一直線上に存在しない1対の回転軸の端部同士を連結して、これら両回転軸同士の間で回転力の伝達を可能とする自在継手を構成するヨークの製造方法に関する。 A universal joint yoke manufacturing method according to the present invention is, for example, incorporated in a steering apparatus for an automobile, and connects ends of a pair of rotating shafts that do not exist on the same straight line. The present invention relates to a method of manufacturing a yoke that constitutes a universal joint capable of transmitting a rotational force.
自動車用操舵装置は、例えば図13に示す様に、ステアリングホイール1と、このステアリングホイール1を後端部(図13の右端部)に固定したステアリングシャフト2と、このステアリングシャフト2を内径側に回転自在に支持するステアリングコラム3と、このステアリングシャフト2に補助動力を付与する為の操舵力補助装置4と、このステアリングシャフト2の回転に基づいてタイロッド5、5を変位させる(押し引きする)為の、ステアリングギヤユニット6とを備える。
For example, as shown in FIG. 13, a steering apparatus for an automobile includes a steering wheel 1, a
上記ステアリングホイール1の操作に基づく上記ステアリングシャフト2の回転は、自在継手7a、7b、及び、特許請求の範囲に記載した回転軸に相当する中間シャフト8を介して、上記ステアリングギヤユニット6の入力軸9に伝達される。このステアリングギヤユニット6は、図示しないラックとピニオンとを備え、このうちのピニオンに上記入力軸9を結合している。又、このピニオンと噛合する上記ラックは、両端部に上記両タイロッド5、5を連結しており、このラックの変位に基づいてこれら各タイロッド5、5を押し引きする事により、図示しない操舵輪に所望の舵角を付与する。
The rotation of the
又、上記両自在継手7a、7bはそれぞれ、図14に詳示する様に、本発明の製造方法の対象となる第一ヨーク10と、本発明の製造方法の対象から外れる第二ヨーク11と、これら第一、第二両ヨーク10、11同士を連結する為の十字軸12とから構成される。このうちの第一ヨーク10は、上記中間シャフト8の両端部に、それぞれ溶接により結合固定されている。この第一ヨーク10は、略円環状の基部13と、この基部13の直径方向反対側2個所位置(図14の上下位置)から、同方向(図14の左右方向)にほぼ直角方向に折れ曲がった1対の腕部14、14とを備える。又、上記基部13の中央部には、上記中間シャフト8の端部を外嵌固定する為の結合孔15を形成しており、上記両腕部14、14の先端部には、上記十字軸12の先端部を支持する為の円孔16、16を、互いに同心に形成している。
Further, the two
これに対し、上記第二ヨーク11は、上記ステアリングシャフト2の前端部及び上記ステアリングギヤユニット6の入力軸9の端部に連結する為の欠円筒状の基部17と、この基部17の軸方向一端縁の直径方向反対側位置(図14の表裏位置)から軸方向に延びる1対の腕部18とを有する。又、これら両腕部18の先端部には、それぞれ図示しない円孔を、互いに同心に形成している。
On the other hand, the
そして、上記十字軸12の4個所の先端部を、第一、第二ヨーク10、11にそれぞれ1対ずつ設けられた第一、第二各円孔16の内側に、軸受カップ19、19を介して、回転自在に支持している。この様な構成により、同一直線上に存在しない、ステアリングシャフト2、中間シャフト8、入力軸9と言った回転軸の端部同士をそれぞれ連結して、これら複数の回転軸2、8、9同士の間で、回転力の伝達を可能としている。
Then, the
自動車用操舵装置、及び、この自動車用操舵装置に組み込まれた自在継手7a、7bの構成及び作用に就いては、上述の通りであるが、この様な自在継手7a、7bを構成する第一ヨーク10は従来から、例えば特許文献1に記載される様に、鋼板等、十分な剛性を有する金属板に塑性加工を施す事により造られていた。図15は、上記特許文献1に記載された、自在継手用ヨーク(第一ヨーク10)の製造工程を示している。
The configuration and operation of the automobile steering device and the
図15の(A)に示す様に、先ず、鋼板等の金属板である素材20に、十字軸12(図14参照)の端部を支持する為の円孔16、16を、パンチ等を用いて穿設する。次いで、この素材20に打ち抜き加工を施す事により、同図の(B)に示す様な、第一中間素材21を得る。この第一中間素材21は、略円板状の素基部22と、この素基部22の直径方向反対側位置に、それぞれこの素基部22の直径方向外方に延出する状態で形成された、1対の舌状部23、23とから成る。尚、この状態で、上記両円孔16、16は、これら各舌状部23、23の先端部に存在する。
As shown in FIG. 15 (A), first,
次いで、この様な形状を有する第一中間素材21に曲げ加工を施して、同図の(C)に示す様な第二中間素材24を得る。具体的には、上記両舌状部23、23を、上記素基部22に対してほぼ直角になるまで同方向に折り曲げて、1対の腕部14、14を形成する。そして、最後に、上記素基部22の中央部に結合孔15を穿設して、同図の(D)に示した様な第一ヨーク10を得る。
Next, the first
上述の様な工程を経て製造される第一ヨーク10の場合、次の様な不都合を生じる可能性がある。即ち、上記図15の(B)→(C)に示した様に、上記両舌状部23、23に曲げ加工を施して上記両腕部14、14を形成する際に、これら両舌状部23、23(乃至腕部14、14)の基端部と上記素基部22(基部13)との折れ曲がり部25、25の、曲げ方向外側部分に、曲げによる強い引っ張り応力が作用する。この為、これら両折れ曲がり部25、25に割れや亀裂等の損傷が生じる可能性がある。この様な引っ張り応力に基づく損傷を防止する為に、例えば、上記素材20として、薄肉の金属板を用いる事が考えられる。ところが、この様に薄肉の金属板を用いた場合には、近年、要求が高まりつつある、肉厚で高強度のヨークを造る事ができなくなる。
In the case of the
一方、自在継手を構成するヨークを、鋼板等の金属板ではなく、金属製の丸棒素材に冷間鍛造加工を施す事により造る事も、例えば特許文献2に記載され、従来から知られている。この特許文献2に記載された製造方法の場合には、ヨークを構成する1対の腕部を、上述した様な曲げ加工ではなく、後方押し出し加工により形成する。具体的には、丸棒素材から、1対の腕部全体を直接押し出す事により形成する。この為、これら両腕部と基部との折れ曲がり部に、上述した様な割れや亀裂が発生する事を防止できる。但し、後方押し出し加工により、1対の腕部全体を直接形成する場合には、金属材料の流動量が大きくなり、大きなプレス荷重が必要になる為、設備が大型化する事が避けられない。
On the other hand, it is also described in
本発明は、上述の様な事情に鑑み、十分な強度を確保でき、しかも基部と1対の腕部との折れ曲がり部に割れや亀裂等の欠陥が発生する事を防止できる自在継手用ヨークを、設備を大型化する事なく製造できる製造方法を実現すべく発明したものである。 In view of the circumstances as described above, the present invention provides a universal joint yoke capable of ensuring sufficient strength and preventing occurrence of defects such as cracks and cracks in the bent portion between the base portion and the pair of arm portions. The present invention was invented to realize a manufacturing method that can be manufactured without increasing the size of the equipment.
本発明は、回転軸の端部に結合固定する為の略円環状の基部と、この基部の直径方向反対側2個所位置から同方向にほぼ直角方向に折れ曲がった1対の腕部とを備えた自在継手用ヨークを、金属製の丸棒素材から造る、自在継手用ヨークの製造方法である。
特に、本発明の場合には、上記素材に、径方向及び軸方向に潰す押圧加工等の所定の塑性加工、並びに、必要に応じてバリを除去する為のトリム加工等を施す事により、第一中間素材を得る。この第一中間素材は、略円柱状若しくは略円板状の厚肉部と、この厚肉部の軸方向一端側で直径方向反対側位置にそれぞれこの厚肉部の直径方向外方に延出する状態で設けられた、上記厚肉部よりも肉薄で板状の1対の舌状部とを備える。そして、この第一中間素材に、予備立ち上げ工程、及び、立ち上げ工程を施す。
The present invention includes a substantially annular base for coupling and fixing to the end of a rotating shaft, and a pair of arms bent in a substantially right-angle direction in the same direction from two positions on the diametrically opposite side of the base. The universal joint yoke is manufactured from a metal round bar material.
In particular, in the case of the present invention, the above-mentioned material is subjected to predetermined plastic processing such as pressing in the radial direction and axial direction, and trim processing to remove burrs as necessary. Get an intermediate material. The first intermediate material has a substantially cylindrical or substantially disk-shaped thick portion and extends radially outward from the thick portion at a position opposite to the diametrical direction at one axial end of the thick portion. And a pair of tongue-like portions that are thinner and plate-like than the thick-walled portion. Then, a preliminary start-up process and a start-up process are performed on the first intermediate material.
このうちの予備立ち上げ工程では、上記第一中間素材を、上記厚肉部の軸方向及び上記1対の舌状部とこの厚肉部との配列方向(所謂長手方向)に対し、直角方向両側から拘束しつつ、このうちの厚肉部を押し側パンチと受側パンチとの間で軸方向一端側から軸方向に圧縮する。そして、この厚肉部の軸方向に関する肉厚を低減させつつ、この厚肉部を構成する金属材料の一部を、上記配列方向に関して上記両舌状部側に流動させる。これにより、これら両舌状部を、その軸方向一側面が上記第一中間素材の中心軸に近づく方向に立ち上げて、少なくともそれぞれの先端部が上記両舌状部により構成され、先端部に向かう程互いに対向する内側面同士の間隔を広げる方向に傾斜した1対の傾斜腕部を形成する。又、これら両傾斜腕部を形成すると同時に、これら両傾斜腕部の基端部同士の間に、上記基部を形成する為の略円板状の素基部を形成して、第二中間素材を得る。
又、上記立ち上げ工程では、この様な予備立ち上げ工程の後、上記第二中間素材を構成する上記1対の傾斜腕部が平行若しくは略平行になるまで、これら両傾斜腕部に曲げ加工を施し、これら両傾斜腕部から上記1対の腕部を形成する
In the preliminary start-up process, the first intermediate material is perpendicular to the axial direction of the thick part and the arrangement direction (so-called longitudinal direction) of the pair of tongues and the thick part. While restraining from both sides, the thick part is compressed in the axial direction from one axial end side between the push side punch and the receiving side punch. Then, while reducing the thickness of the thick part in the axial direction, a part of the metal material constituting the thick part is caused to flow toward the both tongues in the arrangement direction. As a result, the two tongue-shaped portions are raised in a direction in which one side surface in the axial direction approaches the central axis of the first intermediate material, and at least the respective distal end portions are constituted by the both tongue-shaped portions, and the distance toward the distal end portion increases. A pair of inclined arm portions that are inclined in the direction of increasing the interval between the inner side surfaces facing each other are formed. Further, at the same time as forming both the inclined arm portions, a substantially disc-shaped element base portion for forming the base portion is formed between the base end portions of the both inclined arm portions, and the second intermediate material is formed. obtain.
Further, in the above-described startup process, after such a preliminary startup process, the two inclined arm portions constituting the second intermediate material are bent or paralleled until the pair of inclined arm portions are parallel or substantially parallel. And the pair of arms are formed from these inclined arms.
上述の様な本発明の自在継手ヨークの製造方法を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、上記第一中間素材を構成する厚肉部を略円柱状とし、この厚肉部の外周面形状を、円周方向に関して、1対の平坦面部と、1対の凸円弧面部とを交互に連続させた形状とする。そして、これら両平坦面部を、円周方向の位相が上記1対の舌状部と一致する部分に設けると共に、これら両舌状部の基端縁部から上記厚肉部の軸方向他端側に向かう程この厚肉部の中心軸に近づく方向に傾斜させる。
Preferably, when carrying out the method for manufacturing a universal joint yoke of the present invention as described above, the thick part constituting the first intermediate material is substantially cylindrical, as in the invention described in
或は、請求項3に記載した発明の様に、上記第一中間素材を構成する厚肉部を略円板状とし、この厚肉部の軸方向他端面のうち、1対の舌状部とこの厚肉部との配列方向に関して両端部に、同じく中間部よりも軸方向他端側に突出した1対の膨出部を設ける。
Alternatively, as in the invention described in
又、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、上記第一中間素材を構成する厚肉部の軸方向一端面に、この厚肉部の軸方向及び1対の舌状部とこの厚肉部との配列方向に対し、直角方向に貫通する凹入部を設ける。そして、予備立ち上げ工程の際に、前記押し側パンチの先端部を、この凹入部の底部に当接させる。 Moreover, when implementing this invention, Preferably, like the invention described in Claim 4, the axial direction of this thick part and 1 in the axial direction one end surface of the thick part which comprises said 1st intermediate material. A recessed portion that penetrates in a direction perpendicular to the arrangement direction of the pair of tongue-shaped portions and the thick-walled portion is provided. In the preliminary start-up step, the tip end portion of the push side punch is brought into contact with the bottom portion of the recessed portion.
上述の様な請求項4に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した発明の様に、上記押し側パンチとして、外周面に1対の外側平面が設けられており、これら両外側平面とこの押し側パンチの先端面との間に凸曲面部が設けられたものを用いる。そして、これら両凸曲面部の断面形状の曲率半径を、予備立ち上げ工程の際に、これら両凸曲面部を当接させる部分である、凹入部の幅方向両端寄り部分の断面形状の曲率半径よりも小さくする。
When carrying out the invention described in claim 4 as described above, preferably, as in the invention described in
更に、本発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した発明の様に、上記第一中間素材を構成する厚肉部の軸方向他端面と上記受側パンチとの間に作用する摩擦力を、この厚肉部の軸方向一端面と上記押し側パンチとの間に作用する摩擦力よりも小さくする。 Furthermore, when implementing this invention, Preferably, like the invention described in Claim 6, it acts between the axial direction other end surface of the thick part which comprises the said 1st intermediate material, and the said receiving side punch. The frictional force is made smaller than the frictional force acting between the one axial end surface of the thick part and the push side punch.
上述した様な本発明の自在継手用ヨークの製造方法によれば、十分な強度を確保でき、しかも基部と1対の腕部との折れ曲がり部に割れや亀裂が発生する事を防止できる自在継手用ヨークを、設備を大型化する事なく製造できる。
即ち、本発明の場合には、予備立ち上げ工程を組み込む事で、自在継手用ヨークを構成する1対の腕部を、段階的(舌状部→傾斜腕部→腕部)に形成できるだけでなく、上記予備立ち上げ工程で、舌状部から傾斜腕部を、引っ張り応力の作用する曲げ加工ではなく、圧縮による金属材料の流れ速度の差を利用して形成できる。つまり、引っ張り応力を作用させずに、1対の傾斜腕部を形成できる。従って、続いて行う立ち上げ工程により、これら両傾斜腕部に曲げ加工を施して1対の腕部を形成する際に、これら両傾斜腕部(乃至各腕部)と素基部との連続部に存在する、1対の折れ曲がり部に作用する引っ張り応力を、十分に小さく抑えられる。この結果、これら両折れ曲がり部に、引っ張り応力に起因した割れや亀裂等の欠陥が生じる事を有効に防止できる。
又、本発明の場合にも、上記両傾斜腕部を形成する際に、前述した特許文献2に記載された製造方法(後方押し出し加工)の場合と同様に、金属材料を流動させるが、本発明の場合には、上記両傾斜腕部を上記両舌状部を利用して形成できる為、上記特許文献2に記載された発明の場合に比べて、金属材料の流動量を少なくできる。この為、必要なプレス荷重を小さく抑えられて、自在継手用ヨークを製造する為の設備が大型化する事を防止できる。
更に、本発明の場合には、素材として丸棒素材を用いる為、前述した特許文献1に記載された発明の場合の様に、完成品のヨークを構成する1対の腕部及び基部の肉厚が、素材の肉厚に制限される事がない。この為、1対の腕部及び基部の肉厚を大きくする事ができて、強度の高いヨークを製造できる。
According to the method for manufacturing a yoke for a universal joint of the present invention as described above, a universal joint that can ensure sufficient strength and can prevent the bending portion between the base portion and the pair of arm portions from being cracked or cracked. York can be manufactured without increasing the size of the equipment.
That is, in the case of the present invention, by incorporating a preliminary start-up process, a pair of arms constituting the universal joint yoke can be formed stepwise (tongue-shaped portion → inclined arm portion → arm portion). Instead, in the preliminary start-up step, the inclined arm portion can be formed from the tongue-like portion by utilizing the difference in the flow rate of the metal material due to compression, not by the bending process in which the tensile stress acts. That is, a pair of inclined arm portions can be formed without applying tensile stress. Therefore, when forming a pair of arm portions by bending the both inclined arm portions in the subsequent startup process, a continuous portion of these inclined arm portions (or each arm portion) and the base portion. The tensile stress acting on the pair of bent portions existing in the case can be sufficiently reduced. As a result, it is possible to effectively prevent the occurrence of defects such as cracks and cracks due to the tensile stress in both bent portions.
Also in the case of the present invention, when forming both the inclined arm portions, as in the case of the manufacturing method (rear extrusion process) described in
Further, in the case of the present invention, since a round bar material is used as the material, as in the case of the invention described in Patent Document 1 described above, a pair of arm portions and base portion meats constituting the finished product yoke are used. The thickness is not limited by the thickness of the material. For this reason, the thickness of the pair of arms and base can be increased, and a strong yoke can be manufactured.
又、前述した請求項2に記載した発明によれば、厚肉部の容積を、軸方向一端側から他端側に向かう程低減できる為、この厚肉部のうちで、押し側パンチ側を流動する金属材料の流れ速度と、受側パンチ側を流動する金属材料の流れ速度との差を大きくできる。従って、1対の傾斜腕部の傾斜角度(舌状部の立ち上げ角度)を、より大きくできる(90度に近づけられる)。
Further, according to the invention described in
又、前述した請求項3に記載した発明によれば、曲げモーメントと、膨出部が押し潰される事により生じる金属材料の流れ速度の差との、2段階で両舌状部を立ち上げる事ができる。この為、金属材料の流動量を少なく抑える事ができて、プレス荷重をより低く抑えられる。従って、設備の大型化をより有効に防止できる。
Further, according to the invention described in
又、前述した請求項4に記載した発明の場合には、厚肉部の軸方向一端面に凹入部を設ける、言い換えれば、この軸方向一端面のうち1対の舌状部寄りの両側部分を、中央部に比べて突出させる事により、1対の舌状部と厚肉部との配列方向に関して、押し側パンチの両側に存在する金属材料(流れを妨害する金属材料)の容積を増やす事ができる。この為、上記厚肉部のうちで、押し側パンチ側を流動する金属材料の流れ速度を遅くする事ができる。従って、上述した請求項2に記載された発明の場合と同様に、1対の傾斜腕部の傾斜角度を、より大きくできる。
Further, in the case of the invention described in claim 4 described above, a recessed portion is provided on one end surface in the axial direction of the thick portion, in other words, both side portions of the one end surface near the pair of tongue-shaped portions. The volume of the metal material (metal material that obstructs the flow) existing on both sides of the push-side punch is increased with respect to the arrangement direction of the pair of tongue-shaped parts and the thick-walled parts by projecting the sword. I can do things. For this reason, the flow speed of the metal material which flows on the push side punch side in the thick part can be reduced. Therefore, as in the case of the invention described in
又、前述した請求項5に記載した発明の場合には、押し側パンチの先端部に設けられた凸曲面部と、厚肉部の軸方向一端面に設けられた凹入部との当接部の面圧を大きくする事ができて、当該当接部に作用する摩擦力を大きくできる。この為、上記厚肉部のうちで押し側パンチ側を流動する金属材料の流れ速度を遅くできる。この為、上述した請求項2及び請求項4に記載された発明の場合と同様に、1対の傾斜腕部の傾斜角度をより大きくできる。
Further, in the case of the invention described in
又、前述した請求項6に記載した発明の場合には、厚肉部のうちで押し側パンチ側を流動する金属材料の流れ速度と、受側パンチ側を流動する金属材料の流れ速度との差を、より大きくできる。この為、上述した請求項2、4、5に記載された発明の場合と同様に、1対の傾斜腕部の傾斜角度をより大きくできる。 In the case of the invention described in claim 6, the flow rate of the metal material flowing on the push side punch side in the thick part and the flow rate of the metal material flowing on the receiving side punch side are The difference can be made larger. For this reason, the inclination angle of the pair of inclined arm portions can be further increased as in the case of the inventions described in the second, fourth, and fifth aspects.
[実施の形態の第1例]
図1〜9は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の場合には、先ず、図示しないアンコイラから引き出した所定の外径を有する長尺な線材を、所定長さに切断する事により、図1の(A)に示す様な円板状の素材26を得る。本例の場合には、上記線材として、炭素鋼(S10〜35C)製で、外径が50〜60mmのものを使用し、この線材を、完成品の第一ヨーク10(図14参照)の容積よりも大きな容積となる位置で切断して、上記素材26を得る。尚、この素材26が、特許請求の範囲に記載した丸棒素材に相当する。又、本例の場合、一部の工程(熱処理工程、表面処理工程、トリム加工工程)を除いて、ほぼ全ての工程を冷間鍛造加工により行う。
[First example of embodiment]
1 to 9 show a first example of an embodiment of the present invention corresponding to
上述の様にして得た素材26には、軟化焼鈍、球状化焼鈍等の熱処理を施して、冷間鍛造加工の加工性の向上を図る。更に、本例の場合には、この様な熱処理を施した後に、各種工具の寿命の確保と、鍛造精度の向上を図るべく、ボンデ処理等の表面処理を施す。 The material 26 obtained as described above is subjected to heat treatment such as soft annealing and spheroidizing annealing to improve the workability of cold forging. Furthermore, in the case of this example, after performing such a heat treatment, a surface treatment such as a bonder treatment is performed in order to ensure the life of various tools and improve forging accuracy.
この様な表面処理を施した後は、上記素材26を、1対のプレス型同士の間で圧縮して(押圧加工を施して)、図1の(B)に示す様な、第一予備中間素材27を得る。この様に、上記素材26から第一予備中間素材27を得る作業は、図2に示す様な、第一上型28と、第一下型29とを用いて行う。これら第一上型28及び第一下型29には、互いに対向する面(第一上型28の下面及び第一下型29の上面)に、部分円筒面状の凹曲面部30a、30bと、平面部31a、31bとを、それぞれ設けている。
After performing such surface treatment, the
そして、先ず、図2の(A)に示す様に、上記第一上型28の下面に設けられた凹曲面部30aと、上記第一下型29の上面に設けられた凹曲面部30bとの間で、上記素材26を、その中心軸を水平方向に配置した状態で、鉛直方向(図2の上下方向)両側から挟持する。次いで、同図の(B)に示した状態まで、上記第一上型28と上記第一下型29との距離を近づける(第一上型28を下降させる)事により、上記素材26を、図2の上下方向(素材26の直径方向)に押し潰す。これにより、互いに対向する上記両凹曲面部30a、30b同士の間に、これら各凹曲面部30a、30bの内面形状に合致した外周面形状を有する円板部32を形成すると同時に、この円板部32の直径方向反対側位置で、互いに対向する上記両平面部31a、31b同士の間に、1対の素舌状部33、33を形成して、上記第一予備中間素材27を得る。
First, as shown in FIG. 2A, a concave
尚、本例の場合には、上記各凹曲面部30a、30bの曲率半径R30を、上記素材26の直径dの1/2よりも少しだけ小さく(R30<d/2)すると共に、上記各凹曲面部30a、30bと上記各平面部31a、31bとを滑らかに連続させている。この様な構成により、本例の場合には、金属材料の流動性を良好にし、プレス荷重の低減を図っている。
Incidentally, in the case of this example, each of
次いで、上述の様にして得た上記第一予備中間素材27を、別のプレス型同士の間で軸方向に圧縮して、図1の(C)に示す様な、第二予備中間素材34を得る。この様に、上記第一予備中間素材27からこの第二予備中間素材34を得る作業は、図3に示す様な、第二上型35と第二下型36とを用いて行う。具体的には、先ず、図3の(A)に示す様に、上記第一予備中間素材27を、その中心軸を上記第二上型35及び上記第二下型36の中心軸にそれぞれ一致させた(鉛直方向に配置した)状態で、この第二下型36の上面に載置する。この第二下型36の上面には、その中央部に厚肉部成形用凹部37が設けられており、上記第一予備中間素材27を上記第二下型36の上面に載置した状態で、この厚肉部成形用凹部37が上記円板部32の下方に位置する。上記厚肉部成形用凹部37の上端開口部の直径は、この円板部32の外径とほぼ等しい。従って、上記両素舌状部33、33のみが、上記第二下型36の上面に載置された状態となる。
Next, the first preliminary
又、上記第二上型35の下面のうちで、上記両素舌状部33、33に対向する部分には、それぞれ舌状部成形用凹部38、38が設けられている。又、これら両舌状部成形用凹部38、38の間部分で、上記円板部32に対向する部分には、断面略台形状の押込用凸部39が設けられている。尚、図示の場合には、この押込用凸部39の先端面を、上記第二上型35の下面のうちで上記両舌状部成形用凹部38、38以外の面と同一平面上に位置する様に描いているが、実際の場合には、同一平面上に位置させなくても良い。
Further, on the lower surface of the second
上述の様にして、上記第一予備中間素材27を上記第二下型36の上面に載置した後は、上記第二上型35を、その下面がこの第二下型36の上面に対し近接対向するまで下降させる。これにより、上記第一予備中間素材27を構成する金属材料を、上記各凹部37、38により構成される空間40内に充満させて、上記第二予備中間素材34を得る。この第二予備中間素材34は、略円柱状の厚肉部41と、この厚肉部41の軸方向一端側{図1の(C)及び図3の(B)−(a)、(c)の上端側}で直径方向反対側位置に、それぞれこの厚肉部41の直径方向外方に延出した板状の1対の舌状部42、42とから成る。尚、これら各舌状部42、42の肉厚T42は、上記厚肉部41の肉厚T41{図1の(C)}に比べて小さく(T42<T41)、この厚肉部41の肉厚T41は、上記第一予備中間素材27の肉厚T27よりも十分に大きく(T41≫T27)なる。
As described above, after placing the first preliminary
又、上記厚肉部41は、上記厚肉部成形用凹部37の内面形状に合致する外面形状を有し、特に外周面形状を、円周方向に関して、1対の平坦面部43、43と1対の凸円弧面部44、44とを、交互に連続させた形状としている。又、これら両平坦面部43、43は、円周方向の位相が上記各舌状部42、42と一致する部分に設けられており、これら各舌状部42、42の基端縁部から上記厚肉部41の軸方向他端側{図1の(C)及び図3の(B)−(a)、(c)の下端側}に向かう程、この厚肉部41の中心軸に近づく方向に傾斜している。この為、この厚肉部41の容積は、軸方向一端側から他端側に向かう程低減したものとなる。
The
又、上記厚肉部41の軸方向一端面には、上記第二上型35に設けられた押込用凸部39により、この厚肉部41の軸方向及び上記1対の舌状部42、42とこの厚肉部41との配列方向{長手方向を指し、図1の(C)及び図3の(B)−(a)、(b)の左右方向、図3の(B)−(c)の表裏方向}に対し、直角方向{図1の(C)及び図3の(B)−(a)の表裏方向、図3の(B)−(b)の上下方向、図3の(B)−(c)の左右方向}に亙り貫通する状態で、凹入部45が形成されている。
Further, the axial direction of the
又、本例の場合には、前記第一予備中間素材27(及び素材26)の容積を、前記空間40の容積に比べ過剰にして、その余剰分をバリ46として逃がしている。具体的には、このバリ46を、上記第二上型35の下面と上記第二下型36の上面との間部分から径方向外方に逃がす様にしている。この為、得られた第二予備中間素材34の外周面のうちで、軸方向に関して上記第二上型35の下面と上記第二下型36の上面との当接位置に整合する部分に、全周に亙りバリ46が形成される。
In the case of this example, the volume of the first preliminary intermediate material 27 (and the material 26) is made larger than the volume of the
上述の様にして生じたバリ46は、トリム加工(トリミング加工)を行う事により除去する。このトリム加工を行うには、先ず、図4の(A)に示す様に、上記第二予備中間素材34に形成されたバリ46のみを、1対の抑え型47a、47b同士の間で挟持する。具体的には、これら両抑え型47a、47bのうちで、上方に配置された抑え型47aを、圧縮バネ等の押圧手段により、下方に配置された抑え型47bに向け押し付けて、上記バリ46をこれら両抑え型47a、47bにより挟持する。次いで、先端部の形状が、上記第二予備中間素材34の軸方向一端面の形状に合致した打ち抜きパンチ48を用いて、この第二予備中間素材34を上方から下方に向けて押し込む。これにより、この第二予備中間素材34から上記バリ46のみを除去して、図1の(D)及び図5に示す様な、第一中間素材49を得る。この第一中間素材49は、上記第二予備中間素材34から上記バリ46のみを除去されたものであるから、これら第一中間素材49と第二予備中間素材34とで、前記厚肉部41及び1対の舌状部42、42の形状は同じとなる。
The
次いで、上述の様にして得た上記第一中間素材49に、予備立ち上げ工程を施す事で、図1の(E)に示す様な、第二中間素材50を得る。この予備立ち上げ工程は、図6に示す様に、潰しパンチ51と、カウンターパンチ52と、拘束型53とを用いて行う。このうちの潰しパンチ51は、特許請求の範囲に記載した押し側パンチに相当し、その外周面に1対の外側平面54、54を有する断面小判形で、これら両外側平面54、54と、平坦面状の先端面55とを、それぞれ凸曲面部56、56により連続させている。この様な構成により、上記潰しパンチ51の先端部の形状を、上記厚肉部41の軸方向一端面に形成された凹入部45の内面形状に合致させている。
Next, the first
又、上記カウンターパンチ52は、特許請求の範囲に記載した受側パンチに相当し、その受面である上面に、上記厚肉部41の軸方向他端面を支持する為の受凹面部57を設けている。この受凹面部57の幅寸法のうち、上記1対の舌状部42、42と上記厚肉部41との配列方向{図6の(A)−(a)、(b)の左右方向、同図の(A)−(c)表裏方向}に関する幅寸法は、同方向に関する上記厚肉部41の軸方向他端部の幅寸法(1対の平坦面部43、43同士の間隔)よりも大きくしている。
The
又、上記拘束型53の中央部には、軸方向に貫通する状態で、拘束孔58を設けている。この拘束孔58は、互いに対向する1対の拘束面59、59を有し、これら両拘束面59、59は、この拘束孔58の内側に上記第一中間素材49を挿入した状態で、この第一中間素材49(厚肉部41及び各舌状部42)を、上記厚肉部41の軸方向及び上記配列方向に対し、直角方向{図1の(D)及び図6の(A)−(a)の表裏方向、図6の(A)−(b)の上下方向、図6の(A)−(c)の左右方向}両側から拘束する。尚、本例の場合には、上記各拘束面59、59のうち、幅方向両側部分に設けられた平坦面部により、上記各舌状部42、42を拘束し、幅方向中央部に設けられた部分円筒面状の凹曲面部により上記厚肉部41を拘束している。但し、この厚肉部41に対する拘束は省略する事もできる。
A
上述の様な構成を有する、潰しパンチ51と、カウンターパンチ52と、拘束型53とを用いて、上記第一中間素材49から上記第二中間素材50を得る作業は、次の様にして行う。先ず、図6の(A)に示す様に、この第一中間素材49を、上記拘束孔58の内側に配置した上記カウンターパンチ52の上面に載置する。即ち、上記第一中間素材49を、上記1対の拘束面59、59により拘束しつつ、上記厚肉部41の軸方向他端部を上記カウンターパンチ52の受凹面部57に載置する。尚、この様に上記第一中間素材49をセットした状態で、この第一中間素材49の中心軸と、上記潰しパンチ51、上記カウンターパンチ52、上記拘束型53の中心軸とが、それぞれ一致する。
The operation of obtaining the second
次いで、この状態から上記潰しパンチ51を下降させて、この潰しパンチ51の先端部を、上記厚肉部41の軸方向一端面に設けられた凹入部45の底部に当接させる。そして、図6の(A)→(B)に示す様に、上記潰しパンチ51を更に下降させて、上記厚肉部41をこの潰しパンチ51と上記カウンターパンチ52との間で軸方向に圧縮し、軸方向一端側から押し潰す。これにより、上記厚肉部41の軸方向に関する肉厚を低減させつつ、この厚肉部41を構成する金属材料の一部を、上記両拘束面59、59から外れた部分である、上記配列方向に関して前記両舌状部42、42側に流動させる。
Next, the crushing
この結果、これら両舌状部42、42が、その軸方向一側面{図6の(A)−(a)の上面、同図の(A)−(b)の表面}を上記第一中間素材49の中心軸に近づける方向に、所定角度{図1の(E)のθ}分だけ立ち上げられる。これにより、図1の(E)及び図6の(B)に示す様に、先端部に向かう程、互いに対向する内側面同士の間隔を広げる方向に傾斜した、1対の傾斜腕部60、60が形成される。以下、この様に、上記両舌状部42、42が立ち上がる理由に就いて、図7を加えて説明する。
As a result, both of the tongue-
上述の様に、上記潰しパンチ51と上記カウンターパンチ52との間で、上記厚肉部41を軸方向に押し潰していくと、押し退けられた金属材料は、上記配列方向に関して上記両舌状部42、42側(図7の左右両側)に流動(移動)する。この流動に関して、上記厚肉部41の軸方向一端側と他端側とで、金属材料の流れ速度(移動速度)を考えた場合、速度の大きさを矢印の長さで表す様に、他端側の流れ速度の方が、一端側の流れ速度よりも速くなる。言い換えれば、金属材料の流れ速度は、上記潰しパンチ51側よりも上記カウンターパンチ52側で速くなる。この為、これら両パンチ51、52の間部分から押し退けられた金属材料が、このカウンターパンチ52の受凹面部57に沿って速い速度で流動し、上記潰しパンチ51の先端部に設けられた凸曲面部56、56の近傍を基点として、上記両舌状部42、42を図7の上方に押し上げる。この結果、これら両舌状部42、42が、その軸方向一側面を上記第一中間素材49の中心軸に近づける方向に立ち上がる。
As described above, when the
以上の説明から明らかな通り、本例の場合には、比較的多くの金属材料が上記両パンチ51、52の間部分から押し退けられて、上記両舌状部42、42を立ち上げる。この為、本例の場合には、上記1対の傾斜腕部60、60のうち、それぞれの基半部61、61が上記押し退けられた金属材料により構成され、それぞれの先半部62、62が上記両舌状部42、42により構成される。尚、本例の場合には、上記両傾斜腕部60、60の内側面のうち、上記両基半部61、61と上記両先半部62、62との間部分に、上記両舌状部42、42の輪郭の一部が、段差部63、63となって現れる。
As is clear from the above description, in the case of this example, a relatively large amount of metal material is pushed away from the portion between both the
又、本例の場合には、上記両傾斜腕部60、60を形成すると同時に、これら両傾斜腕部60、60の基端部同士の間部分に、前記第一ヨーク10を構成する基部13(図14参照)を形成する為の、略円板状の素基部64が形成される。この様にして、本例の場合には、上記第一中間素材49から、上記両傾斜腕部60、60と上記素基部64とを備えた第二中間素材50が得られる。以上の様に、本例の場合には、上記両舌状部42、42から上記両傾斜腕部60、60を形成する際に、上記両パンチ51、52の間部分から押し退けられた金属材料に生じる、流れ速度の差を利用する。この為、上記両傾斜腕部60、60を形成するのに伴って、これら各傾斜腕部60、60の基端部と上記素基部64との折れ曲がり部25a、25aの、曲げ方向外側部分に、曲げによる引っ張り応力が作用する事はない。
In the case of this example, both the
上述の様にして上記第二中間素材50を得た後は、続いて、立ち上げ工程として、上記両傾斜腕部60、60に曲げ加工を施す。本例の場合には、上述の様に、これら両傾斜腕部60、60の内側面に段差部63、63が設けられている為、この立ち上げ工程を、2段階に分けて行う。先ず、第1段階では、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61のみを、上記素基部64に対して同方向にほぼ直角方向に折り曲げて、図1の(F)に示す様な、第三中間素材65を得る。この為に本例の場合には、図8に示す様な、押込パンチ66と、分割ダイス67と、台座68とを用いて、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61に曲げ加工を施す。このうちの押込パンチ66は、上述した予備立ち上げ工程で使用した、潰しパンチ51(図6、7参照)と同様のものを使用する。
After obtaining the second
又、上記分割ダイス67は、上側ダイス69aと下側ダイス69bとを上下方向に直列に組み合わせて成るもので、このうちの上側ダイス69aの中央部には、軸方向に貫通する状態で、加工用孔70が設けられている。この加工用孔70は、1対の拘束面59a、59aと、1対の加工面部71、71とから構成される。このうちの両拘束面59a、59aは、前述した拘束型53(図6参照)の場合と同様に、上記加工用孔70の内側に上記第二中間素材50を挿入した状態で、この第二中間素材50を、上記素基部64の軸方向及び上記1対の傾斜腕部60、60とこの素基部64との配列方向に対し、直角方向{図8の(A)−(a)の表裏方向、(A)−(b)の上下方向、(A)−(c)の左右方向}両側から拘束する。
The split die 67 is formed by combining an
又、上記各加工面部71、71は、開口側{図8の(A)−(a)の上側}から順に、案内面部72、72と、絞り部73、73と、逃げ部74、74とを備える。このうちの案内面部72、72は、開口側に向かう程これら両案内面部72、72同士の間隔(開口幅)を広げる方向に凸に湾曲しており、上記第二中間素材50を上記加工用孔70に挿入した状態で、上記両傾斜腕部60、60の外側面をそれぞれ支持する。又、上記絞り部73、73は、上記両案内面部72、72の下方に滑らかに連続する垂直平面で、これら両絞り部73、73同士の間隔(開口幅)は、完成品の第一ヨーク10を構成する1対の腕部14、14(図14参照)の外側面同士の間隔(幅寸法)と等しい。又、上記逃げ部74、74は、上記両絞り部73、73の下方に滑らかに連続する状態で設けられ、これら両逃げ部74、74同士の開口幅は、上記両絞り部73、73同士の開口幅よりも少しだけ大きい。
In addition, each of the processed
又、上記下側ダイス69bの中央部にも、軸方向に貫通する状態で、加工用孔70aが設けられており、この加工用孔70aも、1対の拘束面59b、59bと、加工面部71a、71aとから構成される。これら両拘束面59b、59bは、上記両拘束面59a、59aに連続する状態で設けられている。又、上記各加工面部71a、71aは、やはり上記各加工面部71、71に連続する状態で設けられ、上記上側ダイス69aの逃げ部74、74に連続する状態で設けられた逃げ部74a、74aと、これら両逃げ部74a、74aの下方に連続する状態で設けられた1対の平坦部75、75とを備える。
Further, a
又、上記台座68は、その上面に、上記第二中間素材50を構成する上記素基部64の軸方向他端部(下端部)を支持する為の支持凹部76を有し、上記分割ダイス67(上側ダイスの69aの加工用孔70及び下側ダイス69bの加工用孔70a)の内側に、上下移動可能に、且つ、上方に向いた弾力を付与された状態で設けられている。
Further, the
上述の様な構成を有する、押込パンチ66と、分割ダイス67と、台座68とを用いて、前記両傾斜腕部60、60に曲げ加工を施す作業は、次の様にして行う。先ず、図8の(A)に示す様に、上記第二中間素材50を、上記分割ダイス67を構成する上側ダイス69aの加工用孔70に挿入する。この状態で、この第二中間素材50を構成する上記両傾斜腕部60、60の外側面(下面)が、前記両加工面部71、71を構成する案内面部72、72の上面により支持される。又、上記第二中間素材50を構成する上記素基部64の軸方向他端部が、上記台座68に設けられた支持凹部76によって支持される。
Using the pushing
次いで、上方に配置された上記押込パンチ66を下降させて、この押込パンチ66の先端部を、上記素基部64の軸方向一端面に当接させる。この状態から、この押込パンチ66を更に下降させる事により、上記両傾斜腕部60、60の基端部を上記両絞り部73、73に押し込んでいく。本例の場合には、図8の(B)に示す様に、上記両傾斜腕部60、60の内側面に形成された段差部63、63が、上記押込パンチ66の外周面に設けられた外側平面54a、54aに当接するまで、この押込パンチ66を下降させる。これにより、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61の外側面を、下方から上方に向けて、上記両絞り部73、73により扱きつつ、それぞれの内側面を上記両外側平面54a、54aに押し付ける。つまり、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61を、上記押込パンチ66と上記両絞り部73、73との間で圧縮力を負荷しつつ、上方に立ち上げる。これにより、前記各折れ曲がり部25a、25aに作用する引っ張り応力を低く抑えた状態で、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61を、上記素基部64に対しほぼ直角方向に折り曲げる事ができる。この結果、図1の(F)に示した様な、第三中間素材65を得られる。
Next, the pushing
上述の様にして、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61に曲げ加工を施した後は、立ち上げ工程の第2段階として、これら両傾斜腕部60、60の先半部62、62に曲げ加工を施し、図1の(G)に示す様な第四中間素材77を得る。この為に、本例の場合には、上記押込パンチ66を、上記両基半部61、61の内側面同士の間部分から抜き取った後、図9の(A)に示す様に、この間部分に別の押込パンチ66aの先端部を挿入する。この押込パンチ66aは、上記押込パンチ66と同様に、1対の外側平面54a、54aを有し、これら両外側平面54a、54aの幅方向中央部に軸方向に亙り、上記両先半部62、62の幅寸法よりも僅かに大きな(但し、上記両基半部61、61の幅寸法よりも小さな)幅寸法を有する凹溝部78、78を設けている。この為、図9の(A)に示す様に、上記押込パンチ66aの先端部を、上記両基半部61、61の内側面同士の間部分に挿入した状態で、これら両基半部61、61の内側面と、上記両凹溝部78、78の底部とが(凹溝部78の溝深さ分だけ)離隔した状態となる。尚、図9の(A)は、上記両傾斜腕部60、60の内側面に形成された段差部63、63が、上記両凹溝部78、78の底部に当接するまで、上記押込パンチ66aを下降させた状態を示している。
After bending the
そして、上記押込パンチ66aの先端部を上記素基部64の軸方向一端面に当接させた状態から、この押込パンチ66aを更に下降させる事で、上記両傾斜腕部60、60の先半部62、62を、前記両絞り部73、73に押し込んでいく。この際に、これら両傾斜腕部60、60の先半部62、62の外側面は、前記両案内面部72、72により支持されつつ、上記両絞り部73、73に案内される。これにより、上記両先半部62、62の外側面をこれら両絞り部73、73により扱きつつ、それぞれの内側面を上記両凹溝部78、78の底部に押し付ける。これにより、上記両傾斜腕部60、60の先半部62、62を、上記両基半部61、61の延長線上に位置する状態まで折り曲げる。この結果、上記両傾斜腕部60、60同士が、基端部から先端部に亙る全範囲でほぼ平行になり、1対の腕部14、14が形成される。
Then, by further lowering the
本例の場合には、上述の様にして前記第四中間素材77を形成した後は、上記両腕部14、14の先端部に、打ち抜き加工を施して、十字軸12の端部を支持する為の円孔16、16(図14参照)を互いに同心に形成する。又、上記両腕部14、14の基端部同士の間部分に形成された素基部64の中心に、やはり打ち抜き加工を施して、回転軸の端部を外嵌固定する為の結合孔15(図14参照)を形成する。これにより、上記素基部64から、略円環状の基部13(図14参照)を形成する事ができて、完成品の第一ヨーク10(図14参照)を得られる。
In the case of this example, after forming the fourth
以上の様に、本例の自在継手用ヨークの製造方法の場合には、予備立ち上げ工程を組み込む事で、上記1対の腕部14、14を、段階的(舌状部42→傾斜腕部60→腕部14)に形成できるだけでなく、この予備立ち上げ工程で、舌状部42から傾斜腕部60を、引っ張り応力の作用する曲げ加工ではなく、前記図7に示した様に、圧縮による金属材料の流れ速度の差を利用して形成できる。即ち、本例の場合には、第一中間素材49を構成する厚肉部41を、潰しパンチ51とカウンターパンチ52との間で圧縮する事により、これら両パンチ51、52の間部分から押し退けられた金属材料に生じる流れ速度の差により、上記両傾斜腕部60、60(の基半部61、61)を形成できる。この為、これら両傾斜腕部60、60を形成する際に、これら両傾斜腕部60、60の基端部と上記素基部64との折れ曲がり部25a、25aに引っ張り応力が作用する事がない。そして、本例の場合には、立ち上げ工程(の第1段階)で、上記両傾斜腕部60、60のうちの基半部61、61を、それぞれの内側面を前記押込パンチ66に押し付けつつ外側面を扱く事により、圧縮力を負荷した状態で立ち上げる。この様に、本例の場合には、予備立ち上げ工程と立ち上げ工程とを採用する事で、段階的に上記両舌状部42、42を立ち上げると共に、この立ち上げ工程で、上記両傾斜腕部60、60の基半部61、61を、圧縮力を負荷した状態で立ち上げる為、これら両傾斜腕部60、60(乃至腕部14、14)と素基部64との折れ曲がり部25a、25aに作用する引っ張り応力を、十分に小さく抑えられる。この結果、これら両折れ曲がり部25a、25aに、引っ張り応力に起因した割れや亀裂が生じる事を有効に防止できる。
As described above, in the case of the method for manufacturing a universal joint yoke according to the present example, the pair of
特に、本例の場合には、前記図5等に示した様に、上記第一中間素材49を構成する厚肉部41の容積を、軸方向一端側から他端側に向かう程低減させている為、流動を妨害する金属材料が、上記厚肉部41のうちの軸方向一端側で多く、他端側で少なくなる。この為、上記潰しパンチ51側と上記カウンターパンチ52側との間で生じる、金属材料の流れ速度の差を、より大きくできる。この為、上記両傾斜腕部60、60の傾斜角度(舌状部42、42の立ち上がり角度)をより大きくできる。
In particular, in the case of this example, as shown in FIG. 5 and the like, the volume of the
又、本例の場合には、上記厚肉部41の軸方向一端面に凹入部45を設けている。言い換えれば、軸方向一端面の両側部分を、中央部に対して、土手状に突出させている。この為、上記厚肉部41の軸方向一端側で、金属材料の移動方向に存在する金属材料(流れを妨げる金属材料)を、上述の様な凹入部45を設けない(両側部分を土手状に突出させない)場合に比べて増やす事ができる。この為、上記潰しパンチ51側での金属材料の流れ速度をより遅くする事ができて、やはり上記両傾斜腕部60、60の傾斜角度をより大きくできる。従って、これら両傾斜腕部60、60から上記1対の腕部14、14を形成する際に、これら両傾斜腕部60、60の曲げ変形量を少なくする事ができて、これら両傾斜腕部60(乃至腕部14)と上記素基部64との折れ曲がり部25a、25aの、曲げ方向外側部分に作用する、引っ張り応力を有効に抑えられる。
In the case of this example, a recessed
更に、本例の場合には、前記図1に示した様に、上記厚肉部41の軸方向に関する肉厚T41を、前記両舌状部42、42の肉厚T42に比べて十分に大きく(T41≫T42)し、この厚肉部41の軸方向他端部(図1の下端部)を、上記両舌状部42、42の軸方向他側面(図1の下面)から大きく突出させている。この為、潰しパンチ51による潰し代を大きく確保できて、金属材料の流動に関して速度差が生じた状態を持続させる事ができる。又、上記潰しパンチ51とカウンターパンチ52との間部分に形成される素基部64を十分に加工硬化させる事もできる。
Further, in the case of this example, as shown in FIG. 1, the thickness T 41 in the axial direction of the
又、本例の場合には、上記両傾斜腕部60、60の先半部62、62を、それぞれ舌状部42、42により構成する事で、これら両傾斜腕部60、60を形成するのに必要となる、金属材料の流動量を少なく抑えている。即ち、前述した特許文献3に記載された製造方法の場合の様に、腕部全体を、後方押し出し加工による金属材料の流動により形成する場合に比べて、金属材料の流動量を少なくできる。この為、本例の場合には、予備立ち上げ工程を行う際に必要となるプレス荷重をより小さく抑えられる。この為、設備の大型化を防止できる。
Further, in the case of this example, the
更に、本例の場合には、前述した特許文献1に記載された発明の場合の様に、完成品の第一ヨーク10を構成する1対の腕部14、14及び基部13の肉厚が、金属製である素材20の肉厚(板厚)に規制される事がない為、1対の腕部14、14及び基部13の肉厚を大きく確保する事ができて、強度の確保を十分に図れる第一ヨーク10を製造できる。
以上の様に、本例の製造方法によれば、十分な強度を確保でき、しかも基部と1対の腕部との折れ曲がり部に割れや亀裂等の欠陥が発生する事を防止できる自在継手用ヨークを、設備を大型化する事なく製造できる。
尚、本例の場合には上記両傾斜腕部60、60の内側面に段差部63、63が存在していた為、立ち上げ工程を2段階に分けて行ったが、この様な段差部63、63が存在しない場合には、前述した立ち上げ工程の第1段階により、上記両傾斜腕部60、60から1対の腕部14、14を形成できる。
Further, in the case of this example, as in the case of the invention described in Patent Document 1 described above, the thickness of the pair of
As described above, according to the manufacturing method of this example, sufficient strength can be secured, and further, it is possible to prevent the occurrence of defects such as cracks and cracks in the bent portion between the base and the pair of arms. The yoke can be manufactured without increasing the size of the equipment.
In the case of this example, since the
[実施の形態の第2例]
請求項1、2、4、6に対応する、本発明の実施の形態の第2例に就いて、図10を用いて説明する。本例の場合には、予備立ち上げ工程に使用する、潰しパンチ51の先端部、及び、カウンターパンチ52aの受面のそれぞれの表面性状を工夫して、第一中間素材49を構成する厚肉部41の軸方向他端面と、上記カウンターパンチ52aの受面との間に作用する摩擦力を、この厚肉部41の軸方向一端面と、上記潰しパンチ51の先端部との間に作用する摩擦力よりも小さくしている。
[Second Example of Embodiment]
A second example of the embodiment of the present invention corresponding to
図10は、本例に係る発明の効果を確認すべく、カウンターパンチ52aの受凹面部57aの摩擦係数を大小変化させた場合の傾斜腕部60の傾斜角度を、コンピュータシミュレーションにより求めた結果を示している。図10の(A)が、本例の実施品に相当し、カウンターパンチ52aの受凹面部57aの摩擦係数を小さくした(ラップ面とした)場合の結果を示している。一方、同図の(B)が、比較品であり、上記受凹面部57aの摩擦係数を大きくした(粗面とした)場合の結果を示している。図10の(A)と(B)とにそれぞれ示した、傾斜腕部60の傾斜角度θ1 とθ2 とを対比すれば明らかな通り、上記カウンターパンチ52aの受凹面部57aの摩擦係数が小さい場合に、上記傾斜角度が大きくなる。この様に、傾斜角度を大きくする事は、上記受凹面部57aの摩擦係数をそのままとする代わりに(或いは、この受凹面部57aの摩擦係数を小さくすると共に)、上記潰しパンチ51の先端部の摩擦係数を大きくする事でも行える。
FIG. 10 is a graph showing a result obtained by computer simulation of the inclination angle of the
即ち、潰しパンチ51と上記カウンターパンチ52aとの間部分から押し退けられる金属材料の流れ速度を考えた場合に、図10の(A)の場合には、上記潰しパンチ51側の流れ速度と、上記カウンターパンチ52a側の流れ速度との差がより大きくなる為、上記各傾斜腕部60の傾斜角度θ1 が大きくなる。これに対して、図10の(B)の場合には、上記潰しパンチ51側の流れ速度と、上記カウンターパンチ52a側の流れ速度との差が小さくなる為、上記各傾斜腕部60の傾斜角度θ2 が小さくなる。
That is, when considering the flow speed of the metal material pushed away from the portion between the crushing
以上の様なコンピュータシミュレーションの結果からも明らかな通り、本例の場合には、上述した実施の形態の第1例の場合に比べて、1対の傾斜腕部60の傾斜角度(各舌状部42の立ち上がり角度)を大きくできる。この為、これら両傾斜腕部60に曲げ加工を施して、1対の腕部14、14(図1、14参照)を形成する際に、これら両傾斜腕部60(乃至腕部14、14)と素基部64との間の折れ曲がり部25aの、曲げ方向外側部分に作用する引っ張り応力をより小さくできる。この為、これら各折れ曲がり部25aに、割れや亀裂が生じる事をより有効に防止できる。
As is clear from the results of the computer simulation as described above, in the case of this example, compared with the case of the first example of the above-described embodiment, the inclination angles of the pair of inclined arm portions 60 (each tongue shape) The rising angle of the
尚、上記カウンターパンチ52aの受面(受凹面部57a)の摩擦係数を小さくする具体的な手段としては、例えば、このカウンターパンチ52aを、ダイス鋼(SKD11、SKD61)や、高速度鋼(SKH51、ハイス鋼)、超硬合金等から造り、表面にTiCN等の表面処理やラップ処理を施す事が考えられる。
In addition, as a concrete means for reducing the friction coefficient of the receiving surface (receiving
これに対し、上記潰しパンチ51の先端部(先端面55、凸曲面部56)の摩擦係数を大きくする具体的な手段としては、この先端部を切削面のままとしたり、或は、この先端部に粒度の大きい砥石を用いて研削処理を施す事が考えられる。但し、上記潰しパンチ51の表面粗さを大きくし過ぎると、この潰しパンチ51の先端部が当接する、上記厚肉部41の軸方向一端面に摩耗が生じ易くなる。この為、上記カウンターパンチ52aの摩擦係数を低くする事のみで、上記両傾斜腕部60を必要程度傾斜させられる限り、上記潰しパンチ51の先端部にはラップ処理等の表面処理を施しておく事が好ましい。
その他の工程及び作用・効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
On the other hand, as a specific means for increasing the friction coefficient of the tip portion (
Other processes and operations / effects are the same as those in the first example of the embodiment described above.
[実施の形態の第3例]
請求項1、2、4、5に対応する、本発明の実施の形態の第3例に就いて、図11を用いて説明する。本例の場合には、潰しパンチ51aの先端部を構成する凸曲面部69aの断面形状の曲率半径を、予備立ち上げ工程の際に、これら各凸曲面部69aが当接する部分である、第一中間素材49を構成する厚肉部41の軸方向一端面に設けられた凹入部45の幅方向両端寄り部分の断面形状の曲率半径よりも小さくしている。
[Third example of embodiment]
A third example of the embodiment of the present invention corresponding to
図11は、本例に係る発明の効果を確認すべく、上記凸曲面部69aの断面形状の曲率半径を、上記凹入部45の両端寄り部分の断面形状の曲率半径との関係で大小変化させた場合の傾斜腕部60の傾斜角度を、コンピュータシミュレーションにより求めた結果を示している。尚、このコンピュータシミュレーションは、上記凹入部45の幅方向両端寄り部分の断面形状の曲率半径を9mm(R9)として行った。又、図中に示した矢印は、潰しパンチ51a側を流動する金属材料に作用する摩擦力を示しており、その長さは摩擦力の大きさを示している。同じく欠楕円状及び三日月状部分は、上記凹入部45に作用する面圧の大きさの分布を示している。
FIG. 11 shows a change in the radius of curvature of the cross-sectional shape of the convex
図11の(A)が、本例の実施品に相当し、上記各凸曲面部69aの断面形状の曲率半径を、上記凹入部45の両端寄り部分の断面形状の曲率半径よりも小さく{4mm(R4)に}した場合の結果を示している。一方、同図の(B)が、比較品であり、凸曲面部69aの曲率半径を、上記凹入部45の断面形状の曲率半径と同じ(R9)にした場合の結果を示している。図11の(A)と(B)とにそれぞれ示した、傾斜腕部60の傾斜角度θ1 とθ2 とを対比すれば明らかな通り、上記各凸曲面部69aの断面形状の曲率半径が、上記凹入部45の断面形状の曲率半径よりも小さい場合に、上記各傾斜腕部60の傾斜角度θ1 が大きくなる。
(A) in FIG. 11 corresponds to the embodiment product, and the radius of curvature of the cross-sectional shape of each convex
図11の(A)に示した様に、傾斜角度が大きくなる理由は、次の通りである。即ち、上記両凸曲面部69aの断面形状の曲率半径が小さい場合には、上記潰しパンチ51aの先端部と、上記厚肉部41の軸方向一端面に設けられた凹入部45の底部とが当接した際に、上記両凸曲面部69aと上記凹入部45の幅方向両端寄り部分との間の面圧が高くなる。この為、当該当接部分に作用する摩擦力が大きくなる。従って、上記潰しパンチ51aとカウンターパンチ52との間部分から押し退けられる金属材料のうち、この潰しパンチ51a側を流動する金属材料が、当該当接部分で停留し易くなる。この結果、上記潰しパンチ51a側を流動する金属材料の流れ速度と、上記カウンターパンチ52側を流動する金属材料の流れ速度との差を大きくする事ができて、上記両傾斜腕部60の傾斜角度を大きくできる。
As shown in FIG. 11A, the reason why the inclination angle increases is as follows. That is, when the curvature radius of the cross-sectional shape of the both convex
これに対して、上記両凸曲面部69aの断面形状の曲率半径が、上記凹入部45の断面形状の曲率半径と同じ(若しくは大きい)場合には、上記両凸曲面部69aとこの凹入部45の幅方向両端寄り部分との当接部の面圧が低くなる。この為、当該当接部分に作用する摩擦力が小さくなる。従って、上記潰しパンチ51aとカウンターパンチ52との間部分から押し退けられる金属材料のうち、この潰しパンチ51a側を流動する金属材料が、当該当接部分で停留しにくくなる。この結果、上記潰しパンチ51a側を流動する金属材料の流れ速度と、上記カウンターパンチ52側を流動する金属材料の流れ速度との差が小さくなり、上記両傾斜腕部60の傾斜角度が小さくなる。
On the other hand, when the curvature radius of the cross-sectional shape of the biconvex
以上の様なコンピュータシミュレーションの結果からも明らかな通り、本例の場合には、前述した実施の形態の第1例の場合に比べて、1対の傾斜腕部60の傾斜角度(各舌状部42の立ち上がり角度)を大きくできる。この為、これら両傾斜腕部60に曲げ加工を施して、1対の腕部14、14(図1、14参照)を形成する際に、これら両傾斜腕部60(乃至腕部14、14)と素基部64との間の折れ曲がり部25aの、曲げ方向外側部分に作用する引っ張り応力をより小さくできる。この為、これら各折れ曲がり部25aに、割れや亀裂が生じる事を有効に防止できる。
その他の工程及び作用・効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
As is clear from the results of the computer simulation as described above, in the case of this example, compared to the case of the first example of the above-described embodiment, the inclination angle of each pair of inclined arm portions 60 (each tongue shape) The rising angle of the
Other processes and operations / effects are the same as those in the first example of the embodiment described above.
[実施の形態の第4例]
請求項1、3に対応する、本発明の実施の形態の第4例に就いて、図12を用いて説明する。本例の場合には、第一中間素材49aとして、厚肉部41aを略円板状とし、この厚肉部41aの軸方向一端側(図12の上端側)で直径方向反対側位置に、それぞれこの厚肉部41aの直径方向外方に延出する状態で、1対の舌状部42、42を設けたものを使用する。特に本例の場合には、上記厚肉部41aの軸方向他端面のうち、上記1対の舌状部42、42とこの厚肉部41aの配列方向(図12の左右方向)に関して両端部に、同じく中間部に比べて軸方向他端側(図12の下端側)に突出した1対の膨出部79、79を設けている。本例の場合には、これら両膨出部79、79を半円柱形状としている。尚、この様な形状を有する第一中間素材49aは、前記図3に示した様なプレス型(第二上型35、第二下型36)とは別のプレス型を使用して形成する。
[Fourth Example of Embodiment]
A fourth example of the embodiment of the present invention corresponding to
この様な構成を有する第一中間素材49aに、予備立ち上げ工程を施す場合、図12の(A)に示す様に、この第一中間素材49aを構成する厚肉部41aの軸方向他端面に設けられた上記両膨出部79、79を、カウンターパンチ52の受凹面部57上に載置する。そして、上方に配置された潰しパンチ51を下降させて、その先端部を上記厚肉部41aの軸方向一端面に当接させる。この状態から、上記潰しパンチ51を更に下降させて、上記厚肉部41をこの潰しパンチ51と上記カウンターパンチ52との間で軸方向に圧縮し、軸方向一端側から押し潰していく。
When the first
本例の場合には、上記厚肉部41aを上記両パンチ51、52同士の間で圧縮していくと、先ず、図12の(B)に示す様に、上記両膨出部79、79を基点として、上記両舌状部42、42が、その軸方向一側面(図12の上面)を上記第一中間素材49aの中心軸に近づける方向に所定角度θ3 分だけ立ち上がる。即ち、上記潰しパンチ51による下向き力と、上記両膨出部79、79での上向きの反力とによって生じる曲げモーメントにより、上記両舌状部42、42を立ち上げる(折り曲げる)事ができる。
In the case of this example, when the
この様に、上記両舌状部42、42が所定角度θ3 分だけ立ち上げられた状態から、上記潰しパンチ51を更に下降させる事により、上記両膨出部79、79を完全に押し潰す。この結果、これら両膨出部79、79を構成する金属材料を、上記配列方向に関して上記両舌状部42、42側に流動させて、図12の(C)に示す様に、これら両舌状部42、42を更に立ち上げる(傾斜角度θ4 )。この様にして、本例の場合には、これら両舌状部42、42から、1対の傾斜腕部60a、60aを形成できて、第二中間素材50aを得られる。
尚、上述の様に上記両膨出部79、79を構成する金属材料を流動させる事により、上記両舌状部42、42が立ち上がる理由は、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
In this manner, when the both
The reason why the
以上の様に、本例の場合には、上記厚肉部41aの軸方向他端面に1対の膨出部79、79を設ける事により、金属材料の流れ速度の差の他に、曲げモーメントによって、上記両舌状部42、42を立ち上げる事ができる。この為、金属材料の流れ速度の差に基づく立ち上げ角度を小さくできる(θ4 −θ3 にできる)。従って、本例の場合には、金属材料の流動量を、前述した実施の形態の第1例の場合に比べて抑える事ができる。この結果、プレス荷重をより低く抑える事ができて、設備の大型化を有効に防止できる。尚、本例の場合には、上述した様に、上記両舌状部42、42を、曲げモーメントにより立ち上げる為、これら両舌状部42、42の基端部と、上記厚肉部41aとの折れ曲がり部25b、25bに、曲げによる引っ張り応力が僅かに作用する。従って、本例の場合には、この様な引っ張り応力に起因した割れや亀裂の発生を抑えられる範囲に、上記両膨出部79、79の大きさ(厚肉部41aの軸方向他端面からの突出量)を規制する。
その他の工程及び作用・効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合とほぼ同様である。
As described above, in the case of this example, by providing the pair of bulging
Other processes and operations / effects are substantially the same as those in the first example of the embodiment described above.
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
4 操舵力補助装置
5 タイロッド
6 ステアリングギヤユニット
7a、7b 自在継手
8 中間シャフト
9 入力軸
10 第一ヨーク
11 第二ヨーク
12 十字軸
13 基部
14 腕部
15 結合孔
16 円孔
17 基部
18 腕部
19 軸受カップ
20 素材
21 第一中間素材
22 素基部
23 舌状部
24 第二中間素材
25、25a、25b 折れ曲がり部
26 素材
27 第一予備中間素材
28 第一上型
29 第一下型
30a、30b 凹曲面部
31a、31b 平面部
32 円板部
33 素舌状部
34 第二予備中間素材
35 第二上型
36 第二下型
37 厚肉部成形用凹部
38 舌状部成形用凹部
39 押込用凸部
40 空間
41、41a 厚肉部
42 舌状部
43 平坦面部
44 凸円弧面部
45 凹入部
46 バリ
47a、47b 抑え型
48 打ち抜きパンチ
49、49a 第一中間素材
50、50a 第二中間素材
51、51a 潰しパンチ
52、52a カウンターパンチ
53 拘束型
54、54a 外側平面
55 先端面
56 凸曲面部
57、57a 受凹面部
58 拘束孔
59、59a、59b 拘束面
60、60a 傾斜腕部
61 基半部
62 先半部
63 段差部
64 素基部
65 第三中間素材
66、66a 押込パンチ
67 分割ダイス
68 台座
69a 上側ダイス
69b 下側ダイス
70、70a 加工用孔
71、71a 加工面部
72 案内面部
73 絞り部
74、74a 逃げ部
75 平坦部
76 支持凹部
77 第四中間素材
78 凹溝部
79 膨出部
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Steering wheel 2 Steering shaft 3 Steering column 4 Steering force auxiliary device 5 Tie rod 6 Steering gear unit 7a, 7b Universal joint 8 Intermediate shaft 9 Input shaft 10 First yoke 11 Second yoke 12 Cross shaft 13 Base portion 14 Arm portion 15 Joint hole 16 circular hole 17 base portion 18 arm portion 19 bearing cup 20 material 21 first intermediate material 22 element base portion 23 tongue-shaped portion 24 second intermediate material 25, 25a, 25b bent portion 26 material 27 first preliminary intermediate material 28 first upper mold 29 1st lower mold | type 30a, 30b Concave-curved surface part 31a, 31b Plane part 32 Disc part 33 Raw tongue-shaped part 34 2nd preliminary | backup intermediate material 35 2nd upper mold | type 36 2nd lower mold | type 37 Thick part forming recessed part 38 Tongue | Convex part forming part 39 Indentation convex part 40 Space 41, 41a Thick part 42 Tongue part 43 Flat Surface portion 44 Convex arc surface portion 45 Recessed portion 46 Burr 47a, 47b Holding die 48 Punch punch 49, 49a First intermediate material 50, 50a Second intermediate material 51, 51a Crushing punch 52, 52a Counter punch 53 Restrained die 54, 54a Outer plane 55 End surface 56 Convex curved surface part 57, 57a Receiving surface part 58 Restraint hole 59, 59a, 59b Restraint surface 60, 60a Inclined arm part 61 Base half part 62 Front half part 63 Step part 64 Element base part 65 Third intermediate material 66, 66a Indentation punch 67 Split die 68 Base 69a Upper die 69b Lower die 70, 70a Processing hole 71, 71a Processing surface portion 72 Guide surface portion 73 Restriction portion 74, 74a Escape portion 75 Flat portion 76 Support recess 77 Fourth intermediate material 78 Concavity Groove part 79 bulge part
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