JP2009165523A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技盤27を前方側から載置搭載した遊技機本体14の前方に前面扉81を配置したパチンコ遊技機であって、前面扉81の閉塞に伴って前面扉81背面の干渉プレート91を遊技機本体14側に配設されたスライド式固定ユニット33内のレバーに干渉させ、この干渉作用によって係留状態の係合プレートの係留状態を解除させて係合プレートを板バネの付勢力によって上動させ遊技盤27を前面から押圧するようにしたため遊技機本体14に対する遊技盤27の密着性が保持されることとなる。
【選択図】 図7
Description
例えば遊技盤30は同文献1の図14に示すように周縁に散点的に配設された複数の係止固定具211,212によって遊技機本体12に対して固定(係合)されており、遊技機本体12側の棚部分に載置された状態で後方に脱落しないように保持されている。
この場合に上記のように遊技盤30の脱落はないものの、遊技盤が遊技機本体12にしっかりと押しつけられずに本来セットされるべき位置から若干ずれて遊技盤30が遊技機本体12対してわずかに傾いて載置されてしまう可能性があった。このような症状は潜在的に各種不具合の原因となると考えられ、特に問題となるのは遊技盤30と遊技機本体12の前面側の機構との協調性である。
遊技盤30はその前面側にレールユニット50を含む遊技面が配設されており、遊技機本体12にセットされると遊技機本体12の開口部から遊技面は前方側に露出されレールユニット50は遊技機本体12側に突出されることとなる。そして、レールユニット50の外レール52は遊技機本体12の発射機構から斜め上方に発射されるパチンコ球を受け止める機能を有するため、遊技盤30のわずかな傾きがパチンコ球のレール部材の滑走の妨げとなる場合があるからである。
ところで、特許文献1では遊技盤30は遊技機本体12に対して後方側から装着保持するように構成されていたが、特許文献2のパチンコ機のように例えばその図1に示すように遊技盤20を機枠20に対して前方側から装着保持するような遊技機も存在する。このような構成の遊技機においても、遊技盤20のわずかな傾きがパチンコ球のレール部材の滑走の妨げとなる点については特許文献1と同様である。従って、特許文献2のような前方側から遊技盤を装着保持させる遊技機においても特許文献1の遊技機と同様の問題が生じていた。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、ある一のパネル体の固定をし忘れてもそれを原因とした不具合が生じにくい遊技機を提供するものである。
このような場合でも本請求項1の発明では前方パネル体を当該一のパネル体に対して相対的に閉塞させるようにすれば自然に前方パネル体側の干渉部材が選択固定手段に干渉してこれを作動させて選択固定手段の固定作用が有効とされることとなる。つまり、選択固定手段を機能させるのを忘れていても前方パネル体を閉塞した段階で選択固定手段は前方パネル体側の干渉部材によって作動させられて当該一のパネル体を後方パネル体に対して固定するという機能を発揮できることとなる。
ここに「後方パネル体」とは相対的に一のパネル体に対して後方(遊技者から見た奥側)に配置されるパネル体をいい、「前方パネル体」とは相対的に一のパネル体に対して前方(遊技者側)に配置されるパネル体をいう。
この構成は請求項1の選択固定手段をより具体化して示したものである。このような構成では一のパネル体に対して相対的に前方パネル体を閉塞させると干渉部材が解除手段に干渉することによって係合片の係留状態が解除されると付勢手段の付勢力に基づいて退避位置にある係合片が進出して一のパネル体と係合することとなる。これによって選択固定手段による一のパネル体を前方パネル体に対する固定作用が機能することとなる。
ここに「係合片の進出と退避」はスライド移動だけではなく回転によって進出状態と退避状態を取りうる場合も含む概念である。
係合片にこのような斜状の押圧面を形成することによって係合片の進出に伴って一のパネル体を後方方向に押圧する力を発生させることができる。これによって単に係合片は一のパネル体の前方に配置されて前方から一のパネル体を支持するだけではなく、積極的に一のパネル体を後方側当接面に対して押動させることができるため、一のパネル体は後方側当接面との間に少しの隙間もなく配置させることが可能となる。
請求項3の発明では係合片の押圧面が当接する一のパネル体の前部寄りの形状は特に限定はされない。しかし、一のパネル体をスムーズに押動させるためには少なくとも押圧面と面接触する斜状の案内面を設けることが好ましい。
つまり、係合片が邪魔となって一のパネル体を後方パネル体に対する所定の配置位置に配置させることを不可能とさせるものである。従って一のパネル体を後方パネル体に対する所定の配置位置に配置させるためには一旦に係合片を退避させなくてはならない。係合片を一旦退避させ係留手段に係合させた後に所定の配置位置に一のパネル体を配置させるようにする。この後は作業者が能動的に係留手段を解除させてもよく、例え係留手段を解除させなくとも前方パネル体の干渉部材の干渉によって解除させることが可能である。
一のパネル体がこのような遊技盤であれば、選択固定手段が作用していない場合には遊技機本体に載置された状態で遊技盤がしっかりと密着していない状態が生じる可能性がある。特に遊技機本体側の遊技球発射機構から発射された遊技球は助走後に遊技盤側のレール部材に飛び移りレール部材を滑走するのであるが、遊技盤がしっかりと遊技機本体に密着していないとパチンコ球は設計通りに滑走できずいわゆるパチンコ球の「飛びむら」が生じてしまう可能性がある。
ところが、このように遊技盤の前面側の下端寄り位置に配置された選択固定手段では必ず一のパネル体を後方パネル体に対する固定作用を機能させることができるため、選択固定手段を作用させるのを失念しても遊技盤は遊技機本体にしっかりと固定され、パチンコ球の「飛びむら」が生じにくくなる。特に選択固定手段を前面側の下端寄り位置に配置することは一のパネル体において助走後の遊技球の飛び移り位置に近い箇所が確実に後方パネル体に密着させられることとなるため「飛びむら」の発生防止の観点から好ましい。
図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機11は支持枠体かつパネル体としての外枠12を備えている。外枠12は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に取り付けられる。外枠12は上下左右の各枠板12a〜12dによって四角形に枠組みされた木製の枠体とされている。下部枠板12d上面には幕板13が配設されている。
外枠12内には遊技機本体14が装着されている。後方パネル体としての遊技機本体14はパチンコ遊技機の構造的な中核を形成する正面視において長方形形状をなすパネル状の構成部材であって、外枠12内において幕板13上に配置されている。図1〜図3及び図5に示すように、遊技機本体14は正面視において略長方形の外郭を備えたABS製のパネルとされている。遊技機本体14は正面から見て左方寄りにおいて上下に配設された開閉金具15aを有し、外枠12側の開閉金具15bに軸支されて開閉軸線P(図3参照)を軸心として前方側に開放可能とされている。図3に示すように、遊技機本体14は開閉軸線P側とは逆側の側縁に上下方向に間隔を開けて2箇所にラッチ機構L1が配設されている。ラッチ機構L1は遊技機本体14が外枠12に対して閉塞された際に外枠12側の挿入溝D1に挿入されて係合しロック状態とされる。ロック状態の解除(つまり遊技機本体14の外枠12に対する開放)は遊技機本体14前面のキー装置K(図7参照)のキー操作によって行われる。
縦フレーム14a、横フレーム14b及び棚部28の後方寄りには遊技盤27を後方から支える後板部29が形成されている。後板部29は遊技機本体14の背部において遊技盤取り付けスペース25を取り巻くようにバリ状に形成された薄板であって遊技盤取り付けスペース25内に遊技盤27が配置された状態でその背面が後板部29に当接して密着させられることとなる。後板部29の内側は大きく開口した開口部30とされている。左右の縦フレーム14aの前方寄り上下2箇所には側部回転固定具31が配設されている。図5に示すように、回転固定具31は回動軸となる木ねじ32によって回転可能に装着されている。回転固定具31は遊技盤27の遊技盤取り付けスペース25内へのはめ込みに邪魔にならない破線で示す退避位置と同スペース25内へ遊技盤27をはめ込んだ後に遊技盤27を後板部29方向に押し付ける実線で示す押圧固定位置とを取りうる。
遊技機本体側機構部16の送球部19に隣接した位置と上部パチンコ球流入路21に隣接した位置にはそれぞれ選択固定手段としてのスライド式固定ユニット33が配設されている。
係合プレート122の裏面側上部位置には上方寄りほど板厚が薄くなるような斜状の押圧面122bが形成されている。係合プレート122の底面122cには下方に突出する一本の支持脚123が一体的に形成されている。係合プレート122は支持手段としての支持脚123によって支持されて凹部121内で立設されている。支持脚123下端は球面形状とされ凹部121内の底面121bに対し滑らかに点接触させられる。
凹部121の前面は蓋127によって封塞されている。蓋127はビス128によって固定されている。蓋127が装着された状態で凹部121の上方に係合プレート122が突出する開口部130が形成されることとなる。
蓋127の中央位置には係留手段としての略L字状の溝129が形成されている。溝129内にはレバー124が嵌挿されており、レバー124は溝109に沿って移動することとなる。溝109はレバー124を上下に案内する案内溝部129aと、レバー124が係合されて上方への移動が阻止される係合溝部129bから構成されている。スライド式固定ユニット33はこれら凹部121、係合プレート122、板バネ125、蓋107等によって構成されている。係合プレート122は遊技機本体側機構部16の前面に周囲の機構部分と干渉することなく埋設されることとなる。
遊技盤27は遊技盤27は遊技盤取り付けスペース25内に配置された状態(棚部28に載置されて遊技盤取り付けスペース25内にはめ込まれた状態)で前方側から4つの回転固定具31及びスライド式固定ユニット33の係合プレート122が作用した状態(つまり係合した状態)で後板部29に密着させられる。
遊技盤27の略中央には可変表示ユニット35が配設されている。可変表示ユニット35は大型の液晶ディスプレイ36を備えている。図8に示すように可変表示ユニット35は遊技盤27背面に配置される表示制御装置37を備えている。可変表示ユニット35の直下には始動口38が配置されており、さらにその下方にいわゆる大入賞口と呼称される可変入賞装置39が配置されている。可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート40が配置され、始動口38の左右両側方向には一般入賞口41がそれぞれ複数配置されている。遊技盤27の最下部位置にはアウト口42が設けられており、各種入賞口等に入らなかったパチンコ球はアウト口42を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤27の表面には、パチンコ球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の遊技釘44が植設されている。また、風車43等の各種部材(役物)が配設されている。
図8に示すように、外レール51は前記遊技球発射ユニット17の補助レール20の正面から見て左斜め上方であって、同補助レール20の延長方向にファール球通路24上方の空間を隔てた位置にその基端が配置されている。外レール51は基端から時計回り方向に円弧状に上方に延出され遊技面27aの頂点から若干進んだ位置(遊技面27aを時計のダイヤルと見立てた場合の略2時方向位置)にその先端が配置されている。
外レール51及び内レール52は帯状の同幅に形成されたステンレス製薄板条体から構成されている。両レール51,52は遊技面27aに対して前方に向かって略垂直に立設されている。
遊技領域に放出されたパチンコ球は落下しながら遊技釘44、装飾パネルあるいは各種役物等と干渉して弾かれながら降下し、途中始動口38、可変入賞装置39及び一般入賞口41に入賞する球以外はすべて内レール52上に落下し、同内レール52を伝わって最下部位置のアウト口42に導かれる。入賞した入賞球及びアウト口42に導かれたアウト球は図示しない排出通路を経て機外に一旦放出される。
可変表示ユニット35の背面側には表示制御装置62と主制御装置63が配設されている。表示制御装置62は液晶ディスプレイ36等の表示装置全般の制御を司る。主制御装置63は全体の制御を司るメインCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行状況に応じて必要なデータを記憶するRAM、音声や表示ランプ等の制御を行うサブCPU、クロックパルス発生回路、各種ポート等から構成されている。表示制御装置62及び主制御装置63は着脱可能である。
図4に示すように、扉枠82には開閉軸線P側とは逆側の側縁に上下方向に間隔を開けて2箇所にラッチ機構L2が配設されている。ラッチ機構L2は前面扉83が遊技機本体14に対して閉塞された際に遊技機本体14側の挿入溝D2(図5参照)に挿入されて係合しロック状態とされる。ロック状態の解除は遊技機本体14背面側からの図示しない解除装置の操作によって行われる。
扉枠82及び扉パネル83には遊技者が遊技面27aを目視するための窓部としての円形の目視用窓孔85,86がそれぞれ形成されている。図1に示すように窓ガラス87が扉枠82側の目視用窓孔85の背面側に配設されている。扉枠82側の目視用窓孔85の周囲は補強のためのリブ構造とされ、窓ガラス87が目視用窓孔85に沿って形成された取り付けリブ88の後端面に対して取着されるようになっている。
扉枠82の背面側であって目視用窓孔85の下部領域には遊技機本体14側から流入するパチンコ球を前面扉81側に導く流入通路89が配設されている。流入通路89の側方には上部バイパス通路90が配設されている。
図4に示すように、目視用窓孔85の下部寄りであって、流入通路89に隣接する位置及び上部バイパス通路90の壁面上の2箇所には後方に向かって突起する干渉部材としての干渉プレート91が配設されている。図9(a)〜(c)に示すように、干渉プレート91は平面形状において略三角形形状をなし、前記スライド式固定ユニット33のレバー124と干渉する斜状の当接縁91aを備えている。図4及び図9(c)に示すように、干渉プレート91は基部プレート91bを介して扉枠82側の壁面に対してねじ92によって固着されている。
上受け皿94の下方位置には、同じく前側へ膨出した下受け皿95が形成されている。下受け皿95内にはバイパス通路23及びファール球通路24からパチンコ球が流下する下部流出口96が配設されている。下受け皿95は上受け皿94のパチンコ球の貯留量が多すぎる場合や遊技者の能動的な操作に基づいて上受け皿94から流下させたパチンコ球を貯留するための補助的な球貯留部である。
装飾用パネル93、上受け皿94及び下受け皿95周辺は全体としてデザイン的な統一が図られている。正面から見て下受け皿95の左方には灰皿97が配設されている。下受け皿95の右方には遊技球発射ユニット17と連動するパチンコ球打ち出し用ハンドル98が前方に突出形成されている。
機構盤100及び払い出し等制御ユニット101は遊技機本体14の軸受け部120に対して支持ピンによって回動可能かつ着脱可能に取着されている。機構盤100及び払い出し等制御ユニット101は遊技機本体14に対してナイラッチ122によって固着されるようになっている。機構盤100は水平に延設されるとともにその一端から下垂する全体形状として鈎状をなすポリカーボネート製のフレーム102をベースとし、フレーム102に対して各種構成部品が固着されて構成されている。水平に延設されるフレーム部分を上部フレーム102aとし、下垂するフレーム部分を側部フレーム102bとする。
機構盤100の最上部位置であって上部フレーム102aの背面にはタンク103が配設されている。タンク103には遊技ホールの島設備から新たなパチンコ球が供給される。タンク103の下部隣接位置にはタンクレール104が配設されている。タンクレール104の下流側(図2における右側)には側部フレーム102bの背面に沿って上下方向に延びるケースレール105が配設されている。ケースレール105の途中には払い出し装置106が配設されている。パチンコ球はタンクレール104からケースレール105に案内され、後述する払い出し制御装置110による払い出し装置106の制御に基づいて適宜払い出しされる。払い出し装置106の下部位置であってケースレール105と重複状に外部電源基板107が配設されている。外部電源基板107は変圧器を介して供給される電源を遊技機全体に供給するためのメイン基板とされる。
タンクレール104の下部位置でありケースレール105、払い出し装置107及び外部電源基板107の側方位置には表示制御装置62のすべてと主制御装置63の上方寄り部分を覆う保護カバー108が配設されている。
払い出し等制御ユニット109に隣接した側方位置(外部電源基板107の下方)には払い出し中継基板114が配設されている。払い出し中継基板114は払い出し制御装置111からの払い出し装置106への払い出し信号の出力を中継する役割を果たす。タンクレール104の側方(図2における右方)の上部フレーム104aには外部端子接続基板115が配設されている。
パチンコ遊技機11を構成する各パネルを組み立てていく。すなわち外枠12に対して遊技機本体14を装着し、更に、遊技機本体14の前後から遊技盤27と機構盤100及び払い出し等制御ユニット101を取り付け、最後に前面扉81を取り付ける。
ここに遊技盤27を遊技機本体14の棚部28に載置させる場合には、遊技盤27を前面側から載置させるのであるが、スライド式固定ユニット33の係合プレート33が図11(a)のように棚部28から上方に突出した位置にある場合には、この突出した係合プレート122が邪魔となって載置させることができない。そのため、作業者はまず、突出状態の係合プレート122を図11(b)のようにレバー124が溝129の最下部位置に配置されるまで押し下げ、次いで押し下げられたレバー124を図11(c)のように係合溝部129b方向に移動させる必要がある。つまり、係合プレート122が板バネ125の付勢力によって上動してしまわないように(戻らないように)レバー124先端をつまんで係合溝部129bに係合させるわけである。この状態ではレバー124の側面が係合溝部129bの縁に係合されるため係合プレート122は上動することはできず係合プレート122は棚部28から上面には突出できない。この状態をスライド式固定ユニット33のスタンバイ状態とする。凹部121内に配設された係合プレート122は横方向の移動に対して若干の余裕を持たせてあるためこのような横方向の係合プレート122の変位が可能となっている。
この際に、基本的にはスタンバイ状態のスライド式固定ユニット33について図12(a)のように作業者が能動的にレバー124を操作して係合溝部129b位置から案内溝部129a方向に移動させる。すると図12(b)のように板バネ125の付勢力によって係合プレート122は上動する。遊技盤27は上動する係合プレート122と干渉する位置に設置されており、係合プレート122の上動に伴ってその押圧面122bは遊技盤27の前面下部位置に形成されているテーパ面34に対して接触するようになる。押圧面122b及びテーパ面34は互いの斜状面で接触するため係合プレート122が上動すると遊技盤27側に後方に対して押動する方向のベクトルが作用することとなる。つまり、係合プレート122は押圧面122b及びテーパ面34を介して遊技盤27下方寄りを後方方向に押動することとなる。その結果、遊技盤27は下方寄りでよりしっかりと後板部29方向に密着させられることとなる。
このように遊技盤27が遊技盤取り付けスペース25に正しく配置されないと、遊技盤27前面側の、外レール51が遊技機本体14側の遊技球発射ユニット17の補助レール20とわずかにオフセットされて配置されてしまうこととなる。また外レール51自体も若干前下がりに配置されてしまうこととなる。もし、遊技盤27がこのような状態で配置されたとするとそのことが原因で打ち出されたパチンコ球が滑走面と必要以上に強い摩擦で接したり窓ガラス86に衝突したり等本来の動きとは異なる挙動を示して遊技の支障を来してしまうこととなる。いわゆる「飛びむら」である。
より具体的には図8において破線で示す前面扉81が開放された状態から実線で示す閉塞された状態となる際に、図13(a)及び図14(a)に示すように干渉プレート91はレバー124に接近していく。そして、前面扉81の接近に伴って干渉プレート91の当接縁91aがレバー124に当接する。当接縁91aは斜状に構成されているため干渉プレート91の進出に伴ってレバー124を側方、つまり係合溝部129b内の退避位置から案内溝部129a方向に押動させる力が作用することとなる。その結果、図13(b)及び図14(b)に示すようにレバー124が案内溝部129aに達すると係合溝部129bのレバー124に対する係留状態が解除されて係合プレート122は板バネ125の付勢力によって上動させられる。そして、上記説明と同様係合プレート122の上動に伴ってその押圧面122bは遊技盤27前面に形成されているテーパ面34に接触し、テーパ面34を介して遊技盤27下方寄りを後方方向に押動することとなる。つまり、遊技盤27の底面27bと棚部28との間に隙間S1(遊技盤27の背面27cと後板部29との間には隙間S2)が形成されていても前面扉81を閉塞することに伴って遊技盤27は後板部29方向に押されて本来の位置に修正配置されることとなる。
(1)万一スライド式固定ユニット33を遊技盤27に係合させるのを忘れてしまって遊技盤27の下方位置において底面27bが棚部と密着せず、背面27cが後板部29に密着しないような場合であっても前面扉81の閉塞に伴って干渉プレート91を遊技機本体14側のレバー124に干渉させてスライド式固定ユニット33を作用させることができることとなっているため、係合プレート122によって遊技盤27の下部側は押圧されて自動的に位置修正された遊技盤27が本来の正しい配置位置である後板部29に密着した位置に配置されることとなり遊技球発射ユニット17から発射されたパチンコ球が「飛びむら」を起こして遊技に支障を来すという不具合が生じることがなくなる。
(2)遊技盤27はスライド式固定ユニット33がスタンバイ状態にないと係合プレート122が邪魔となって遊技機本体14の棚部28上に載置することができない。つまり遊技盤27のセットのためには必ずスライド式固定ユニット33をスタンバイ状態にさせることとなるためスライド式固定ユニット33をスタンバイ状態にすることを忘れてしまうということがない。
(3)係合プレート122の上動に伴ってその押圧面122bは遊技盤27前面に形成されているテーパ面34に接触し、テーパ面34を介して遊技盤27下方寄りを後方に押動することとなる。これによって単に遊技盤27は背後から支持するだけではなくよりしっかりと後板部29方向に圧着させられることとなる。
(4)干渉部材である干渉プレート91は前面扉81の扉枠82とは別体で形成されているため、損傷した場合でも干渉プレート91のみを交換すればよくコスト性に優れている。
・上記実施の形態ではスライド式固定ユニット33は遊技盤27の下部位置を後方に押圧するように左右方向に離間した2箇所に配設されていたが、3つ以上を配設するようにしても1つのみを配設するようにしてもよい。1つのみである場合には上記のようにアウト口42に近い遊技盤27の前面であって下部中央寄り付近が好ましい。
・上記実施の形態では前方パネル体として前面扉81を採用したが、他の機能を有するパネル体に応用することも自由である。
・スライド式固定ユニット33の係合プレート122はスライド式に進退するような構成であったが、回転式で進退する他の係合片を使用することも可能である。
・上記実施の形態では前方パネル体である前面扉81は後方パネル体である遊技機本体14に固着させるようにしていたが、前方パネル体は必ずしも後方パネル体に対して固着しなければならないものではない。
・固定手段としては回転式の機構以外に上記ラッチ機構L1,L2と挿入溝D1,D2のような挿入式の固定手段を使用することも可能である。
・干渉部材の形状は上記干渉プレート91のような板状のものに限定されるものではない。
・干渉部材としての干渉プレート91によってスタンバイ状態が解除される手段として上記実施の形態では係合溝部129bに配置されているレバー124が斜状の当接縁91aに押動されるように構成していたが、これに限定されるものではない。
・上記実施の形態のパチンコ遊技機11以外の機種に応用することも自由である。またパチンコ遊技機以外のいわゆるパチロットに応用することも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
(1)上記請求項又は付記において(請求項6の構成を含む場合)、選択固定手段は前記レール部材の下端寄り前面位置付近を固定すること。
遊技盤の下端寄りにレール部材の基部が配設されているため、この付近を固定することがもっとも遊技盤を密着させる場合の効果が大きくなるからである。
(2)上記請求項又は付記において、前記選択固定手段の係合片は前記前方パネル体の前面に埋設状に配設され、同係合片が進出すると同係合片の後面が前記一のパネル体の前部寄り位置に干渉すること。
つまり、選択固定手段が作動して係合片が進出しても単に一のパネル体を支持するだけでなく一のパネル体を後方に押圧することが可能となる。この場合に上記のように斜状の押圧面と案内面で両者が接することが好ましい。
Claims (6)
- 機能の異なる複数のパネル体を前後方向に重複配置して組み立てるようにした遊技機において、前記複数のパネル体から選択された当該一のパネル体が当該一のパネル体の後方に隣接配置された後方パネル体に対して固定手段によって固着されるとともに、当該一のパネル体の前方に隣接配置された前方パネル体が当該一のパネル体に対して開放された状態にあって、なおかつ前記固定手段から選択された少なくとも1の固定手段(以下、選択固定手段とする)の固定作用が解除されている場合には、前記前方パネル体を当該一のパネル体に対して相対的に閉塞させることに伴って前記前方パネル体側の干渉部材を前記選択固定手段に干渉させて前記選択固定手段の固定作用を有効とするようにしたことを特徴とする遊技機。
- 前記選択固定手段は、前記後方パネル体に配設される本体と、同本体内に配設され前記一のパネル体と係合する進出位置と前記一のパネル体と係合しない退避位置を取りうる係合片と、同係合片を進出方向に付勢する付勢手段と、前記係合片を退避位置で係留する係留手段と、前記干渉部材が干渉することで退避位置で付勢状態で係留されている前記係合片の係留状態が解除される解除手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記係合片の背面は押圧面が斜状に形成されており、同係合片は同係合片の進出に伴って前記一のパネル体の前部寄りと同押圧面とが干渉して同一のパネル体を後方側当接面方向に押圧することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
- 前記一のパネル体の前面には前記係合片の押圧面が当接する斜状の案内面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記係合片が進出位置に配置されている状態では前記一のパネル体を前記後方パネル体の隣接位置に配設できないことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の遊技機。
- 前記一のパネル体はレール部材によって略円形形状に区画された遊技領域をその前面に有する遊技盤であり、前記後方パネル体は前記遊技盤を載置する載置部と前面側に遊技球発射機構を備えた遊技機本体であり、前記前方パネル体は前記遊技領域を視認可能とする窓部を備えた扉枠であって、
前記遊技領域は前記窓部に面して配置され前記遊技球発射機構から発射された遊技球は助走後に同レール部材側に飛び移るように構成されており、
前記選択固定手段は同遊技機本体の前面側であって前記遊技盤の前面側下端寄り位置に隣接する位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遊技機。
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