JP2009156292A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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Koji Masuda
耕治 増田
Ryuichi Sakakibara
隆一 榊原
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Abstract

【課題】より効果的にブレーキの引きずりの低減を実現可能なディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車輪と共に回転するディスクロータの両側面に押圧される一対の摩擦部材と、一方の前記摩擦部材を支持する裏板を押圧するピストンと、前記ピストンを摺動自在に内嵌するシリンダ部を備えたキャリパとを有するディスクブレーキ装置であって、前記ピストンの内部には空洞部が形成されており、一端側が前記空洞部の底面に当接されると共に他端側が前記裏板に当接される伸縮自在な第1の蛇腹部と、当該ディスクブレーキ装置は、前記第1の蛇腹部内の空気を前記キャリパ外へ流出するための、一端側が前記第1の蛇腹部に内包されると共に他端側が前記キャリパ外へと導出される第1の気管とを有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ディスクブレーキ装置に関する。
従来、自動車等の車両に利用されるディスクブレーキ装置の一つとして、車輪等の回転体と共に回転するディスク(ディスクロータ)の両側に配設されるパッド、それらのパッドをディスクに向けて押圧するピストン(油圧ピストン)を備えた装置が知られている。
このようなディスクブレーキ装置では、ピストンにブレーキ油圧が作用すると、ピストンに変位が生ずるに従って、2つのパッドが共にディスク側に変位し、遂にはディスクが2つのパッド間に挟持された状態となる。この場合、ディスクには、ブレーキ油圧に応じた制動力が作用する。
また、上記のディスクブレーキ装置に、さらに、2つのパッドを離間方向に付勢するスプリングを備えた装置も知られている。このようなディスクブレーキ装置では、ブレーキ油圧が解除されると、2つのパッドはスプリングの付勢力により離間方向に変位する。その結果、油圧ピストンが原位置に復帰すると共に、2つのパッドとディスクロータとの間に所定のクリアランスが形成される。
このようにして、ブレーキ操作中に、ブレーキ油圧に応じた制動力をディスクロータに作用させることができると共に、非ブレーキ操作中においてブレーキの引きずりを防止することができる。
その他、従来のディスクブレーキ装置としては、例えば以下の技術が知られている。
例えば、特許文献1には、液圧ピストン内部に設けられたエアー室の圧力を大気圧にすることで、空圧ピストンがスプリングの反発力でシールの摺動抵抗に打ち勝ちエアー室の当接部に接する位置に復帰させる技術が開示されている。
また、特許文献2乃至5には、ディスクブレーキ装置の冷却等を目的とする種々の技術が開示されている。
特開平10−331886号公報 特開2000−213576号公報 特開昭62−067337号公報 特表2005−514570号公報 実開平09−018042号公報
ここで、従来のディスクブレーキ装置の例を図1及び図2に示す。図1及び図2は、それぞれ従来のディスクブレーキ装置の例を示す図(その1)、従来のディスクブレーキ装置の例を示す図(その2)である。
図1に示すディスクブレーキ装置1では、当該ディスクブレーキ装置1を用いた制動が終了すると、ピストン7は図1中左方向に移動する。この移動におけるピストン7とシリンダ11間の引きずりを防止するために、図1に示すように、シールリトラクト機構8が設けられている。
なお、ピストン7とインナ側パッド5a(及びパッド裏板6a)は合体されずにそれぞれ独立して配設されている。そのため、インナ側パッド5a(及びパッド裏板6a)はピストン7と共に移動することがなく、インナ側パッド5a(及びパッド裏板6a)はディスク3の振れである程度戻されるものの、完全には戻りきれずに引きずりが発生して燃費等に悪影響を及ぼすという問題があった。
図2に示すディスクブレーキ装置1では、この引きずりを防止するために、さらに、ピストン7とインナ側パッド5a(及びパッド裏板6a)を固定する固定クリップ9が設けられている。しかしながら、インナ側パッド5a(及びパッド裏板6a)が固定されると、ブレーキ鳴き等に影響を及ぼしてしまう。
本発明は、上記の点に鑑みて、この問題を解消するために発明されたものであり、より効果的にブレーキの引きずりの低減を実現可能なディスクブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明におけるディスクブレーキ装置は、車輪と共に回転するディスクロータの両側面に押圧される一対の摩擦部材と、一方の前記摩擦部材を支持する裏板を押圧するピストンと、前記ピストンを摺動自在に内嵌するシリンダ部を備えたキャリパとを有するディスクブレーキ装置であって、前記ピストンの内部には空洞部が形成されており、一端側が前記空洞部の底面に当接されると共に他端側が前記裏板に当接される伸縮自在な第1の蛇腹部と、当該ディスクブレーキ装置は、前記第1の蛇腹部内の空気を前記キャリパ外へ流出するための、一端側が前記第1の蛇腹部に内包されると共に他端側が前記キャリパ外へと導出される第1の気管とを有するように構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明におけるディスクブレーキ装置では、前記第1の蛇腹部内の空気が前記第1の気管を介して前記キャリパ外へと流出されると、前記第1の蛇腹部は収縮し、前記一方の摩擦部材は前記裏板を介して前記ピストンに当接されるように移動するように構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明におけるディスクブレーキ装置は、前記第1の蛇腹部内に冷却空気が流入するための、前記第1の気管と同一の又は異なる別の気管を有するように構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明における前記第1の気管は、一端側が前記第1の蛇腹部に内包されると共に他端側が前記ピストンの外面へと導出される第1の導出機構と、該第1の導出機構と連通すべく前記シリンダ部の側面から前記キャリパ外へと導出するように設けられた第2の導出機構により構成されるように構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明におけるディスクブレーキ装置は、前記キャリパは他方の前記摩擦部材を支持する裏板を押圧する爪部をさらに有し、前記爪部には、一端側が当該爪部に当接されると共に他端側が前記裏板に当接される伸縮自在な第2の蛇腹部が設けられ、当該ディスクブレーキ装置は、前記第2の蛇腹部内の空気を前記キャリパ外へ流出するための、一端側が前記蛇腹部に内包されると共に他端側が前記キャリパ外へと導出される第2の気管をさらに有するように構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明におけるディスクブレーキ装置では、前記第2の蛇腹部内の空気が前記第2の気管を介して前記キャリパ外へと流出されると、前記第2の蛇腹部は収縮し、前記他方の摩擦部材は前記裏板を介して前記爪部に当接されるように移動するように構成することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明におけるディスクブレーキ装置は、前記一方の摩擦部材及び前記他方の摩擦部材の各々が前記ディスクロータから同一距離移動されるように、前記第1の気管又は前記第2の気管を介して流出される空気量を制御する流量制御手段をさらに備えたように構成することができる。
本発明によれば、より効果的にブレーキの引きずりの低減を実現可能なディスクブレーキ装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について図3及び図4を用いて説明する。
(装置の構成)
図3は、実施形態1におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。図3では、実施形態1におけるディスクブレーキ装置の断面図を示している。
図3に示すように、実施形態1におけるディスクブレーキ装置1は、車輪と共に回転するディスクロータ3と、ディスクロータ3の両側面(両側の摺動面)に押圧される一対の摩擦部材としてのインナ側パッド5a(一方の摩擦部材)及びアウタ側パッド5b(他方の摩擦部材)とを備えている。このインナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bは、それぞれパッド裏板6a、6bによって裏面側から支持されている。
キャリパ10は、図1中左右方向に変位可能に、図示しない車体にキャリパーブラケットを介して取り付けられている。キャリパ10はシリンダ11を有しており、シリンダ11には有底の穴12が穿設されており、この穴12には、ピストン7が摺動可能に嵌挿(内嵌)されている。穴12の底には非図示のポートが設けられ、図示しないマスターシリンダに接続され、ブレーキペダルの操作によってブレーキ油がポート内に流入し、ピストン7を駆動するようになっている。
ブレーキ油がポート内に流入すると、ピストン7が図1に示す非動作状態から図1中右方向に摺動し、パッド裏板6aを介してインナ側パッド5aをディスクロータ3の側面に押圧する。インナ側パッド5aがディスクロータ3に押圧されると、ピストン7は摺動を停止する。ピストン7が摺動を停止した後も、ブレーキ油がポート内に流入すれば穴12内の油圧が上昇する。その結果、停止したピストン7が逆に穴12の内面を押圧し、シリンダ11を構成するシリンダハウジング11aを図1中左方向に押圧する。シリンダハウジング11aは図1中左右方向に変位可能とされているので、油圧の上昇に伴って、シリンダハウジング11aが図1中左方向に変位することになる。
シリンダハウジング11aの非シリンダ形成側には爪11bが形成されており、シリンダハウジング11aの左方向へ変位に伴って、爪11bがパッド裏板6bを介してアウタ側パッド5bをディスクロータ3の側面に押圧する。したがって、ディスクロータ3を一対のインナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bにより押圧挟持する状態となり、ディスクロータ3を効率的に制動させることが可能となる。
本実施形態1におけるディスクブレーキ装置1では、さらに、ピストン7の内部には空洞部が形成されており、同空洞部内に伸縮自在な蛇腹部(第1の蛇腹部)14が配設されている。蛇腹部14は、一端側が空洞部の底面に当接されると共に他端側がパッド裏板6aに当接されている。
また、ディスクブレーキ装置1では、配管(第1の気管)13が、その一端側が蛇腹部14に内包されると共に他端側がキャリパ10外へと導出するように配設されている。この配管は、例えばバキューム配管でありエンジン負圧等を利用して蛇腹部14内の空気を吸引(バキューム)するものである。
これにより、当該ディスクブレーキ装置1を用いた制動が終了すると共に蛇腹部14内の空気が配管13を介してキャリパ10外へと流出されるようにすることにより、蛇腹部14は収縮し、インナ側パッド5aは、パッド裏板6aを介してピストン7に当接されるように移動する。つまり、ピストン7から離れたインナ側パッド5aはピストン7側に引き戻される。そのため、ブレーキの引きずりを低減することができる。
なお、蛇腹部14とパッド裏板6a(インナ側パッド5a)とは結合させないようにすることにより、インナ側パッド5aは自由に動くことが可能になるため、ブレーキ鳴き等に悪影響を及ぼすことはない。
このような構成について図4を用いて補足説明する。図4は、実施形態1におけるディスクブレーキ装置の補足説明のための図である。
図4(a)では、インナ側パッド5aがピストン7側(図中矢印方向)に引き戻されたときのディスクブレーキ装置1の構成を示している。前述のように、蛇腹部14はパッド裏板6a(インナ側パッド5a)に接しているが、インナ側パッド5aは自由に動くことができる。そのため、ブレーキ鳴き等に悪影響を及ぼすことはない。
図4(b)では、インナ側パッド5aがディスクロータ3に押圧されたときのディスクブレーキ装置1の構成を示している。図4(a)及び図4(b)に示されるように、配管13はシリンダ11に対しては固定されるものの、ピストン7に対しては摺動可能であるように構成することもできる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について図5及び図6を用いて説明する。
前述の実施形態1におけるディスクブレーキ装置1では、ピストン7の内部に形成された空洞部内に蛇腹部(第1の蛇腹部)14が配設されていた。本実施形態2では、爪11b(爪部)に蛇腹部(第2の蛇腹部)16が配設される形態について説明を行う。
(装置の構成)
図5は、実施形態2におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。図5では、実施形態2におけるディスクブレーキ装置の断面図を示している。図5における各構成要素の内の前述の実施形態1においても説明を行った構成要素については、前述の実施形態1と同様であるとしてここでは説明を省略する。
本実施形態2におけるディスクブレーキ装置1では、爪11bに蛇腹部(第2の蛇腹部)16を配設するための穴が形成されており、同穴内に伸縮自在な蛇腹部(第2の蛇腹部)16が配設されている。蛇腹部16は、一端側が爪11bに当接されると共に他端側がパッド裏板6bに当接されている。
また、ディスクブレーキ装置1は、配管(第2の気管)15が、その一端側が蛇腹部16に内包されると共に他端側がキャリパ10外へと導出するように配設されている。この配管15は、前述の図1の配管13と同様に例えばバキューム配管でありエンジン負圧等を利用して蛇腹部16内の空気を吸引(バキューム)するものである。
これにより、当該ディスクブレーキ装置1を用いた制動が終了すると共に蛇腹部16内の空気が配管15を介してキャリパ10外へと流出されるようにすることにより、蛇腹部16は収縮し、アウタ側パッド5bは、パッド裏板6bを介して爪11bに当接されるように移動する。つまり、爪11bから離れたアウタ側パッド5bは爪11b側に引き戻される。そのため、ブレーキの引きずりを低減することができる。
なお、蛇腹部16とパッド裏板6b(アウタ側パッド5b)とは結合させないようにすることにより、アウタ側パッド5bは自由に動くことが可能になるため、ブレーキ鳴き等に悪影響を及ぼすことはない。
このような構成について図6を用いて補足説明する。図6は、実施形態2におけるディスクブレーキ装置の補足説明のための図である。
図6では、アウタ側パッド5bが爪11b側(図中矢印方向)に引き戻されたときのディスクブレーキ装置1の構成を示している。前述のように、蛇腹部16はパッド裏板6b(アウタ側パッド5b)に接しているが、アウタ側パッド5bは自由に動くことができる。そのため、ブレーキ鳴き等に悪影響を及ぼすことはない。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態について図7乃至図9を用いて説明する。
前述の実施形態1及び2におけるディスクブレーキ装置1では、伸縮自在な蛇腹部がそれぞれピストン7の内部又は爪11bに配設される形態について説明を行ってきた。本実施形態3では、これら一のディスクブレーキ装置1に両蛇腹部が配設される形態について説明を行う。
(装置の構成)
図7は、実施形態3におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。図7では、実施形態3におけるディスクブレーキ装置の断面図を示している。図7における各構成要素の内の前述の実施形態1及び2においても説明を行った構成要素については、前述の実施形態1及び2と同様であるとしてここでは説明を省略する。
なお、本実施形態3におけるディスクブレーキ装置1では、配管13が蛇腹部14及び蛇腹部16の両方と接続されている。つまり、配管13は、その一端側が蛇腹部14に内包され且つ蛇腹部16に内包されると共に他端側がキャリパ10外へと導出するように配設されている。この配管は、前述と同様に、例えばバキューム配管でありエンジン負圧等を利用して蛇腹部14及び蛇腹部16内の空気を吸引(バキューム)するものである。
実施形態3におけるディスクブレーキ装置1では、さらに、インナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bの各々がディスクロータ3から同一距離移動されるように、配管13を介して流出される空気量を制御する流量制御部を設ける。これにより、より確実にブレーキの引きずりを低減することができる。この制御動作の一例について図8及び図9を用いて説明する。
図8は、実施形態3における引きずり低減制御動作の一例を示すフローチャートである。
図9は、実施形態3における引きずり低減制御動作を説明するための図である。
まず、制動中であるか否かを判定する(S1)。ここでは、例えば当該車両に搭載された油圧制御部等が供給する油圧量に応じて制動中であるか否かを判定する。既知の技術であるため、ここでは詳細な説明については省略する。
ステップS1においてYESの場合、即ち制動中である場合(S1、YES)、ステップS2へ移る。ステップS1においてNOの場合、即ち制動中でない場合(S1、NO)、ステップS1へ再び戻る。
ステップS2へ移った場合、制動が終了したか否かを判定する(S2)。ここでは、例えば当該車両に搭載された油圧制御部等が供給する油圧量に応じて制動が終了したか否かを判定する。既知の技術であるため、ここでは詳細な説明については省略する。
ステップS2においてYESの場合、即ち制動が終了した場合(S2、YES)、ステップS3へ移る。ステップS2においてNOの場合、即ち制動が終了していない場合(S2、NO)、ステップS2へ再び戻る。
ステップS3へ移った場合、エアーを送り込む(S3)。ここでは、流量制御部が配管13を介して図9(a)中矢印方向にエアー(空気)を送り込む。そうすると、ディスクロータ3とインナ側パッド5a及びディスクロータ3とアウタ側パッド5bとの隙間が均等になる。つまり、キャリパ10がディスクロータ3に対して中立位置に置かれることになる。
続いてステップS4へ移って、バキュームを行う(S4)。ここでは、流量制御部が配管13を介して図9(b)中矢印方向にバキューム(空気の吸引)を行う。そうすると、インナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bは隙間が均等な状態で引き戻される。つまり、流量制御部は、インナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bの各々がディスクロータ3から同一距離移動されるように、配管13(又は、配管13及び配管15)を介して流出される空気量を制御している。このようにしてインナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bは引き戻される。
以上で示される動作により、実施形態3におけるディスクブレーキ装置1によれば、ディスクロータ3に対しキャリパ10を中立位置にしてから(S3参照)、インナ側パッド5a及びアウタ側パッド5bを共に引き戻している(S4参照)。これにより、より確実にブレーキの引きずりを低減することが可能になる。
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態について図10及び図11を用いて説明する。
前述の実施形態1乃至3におけるディスクブレーキ装置1では、蛇腹部を利用してブレーキの引きずりを低減することを実現する形態について説明を行ってきた。ここでは、この蛇腹部を活用してピストン7周辺部を冷却させる形態について説明を行う。
(装置の構成)
図10は、実施形態4におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。図10では、実施形態4におけるディスクブレーキ装置の断面図を示している。図10における各構成要素の内の前述の実施形態1乃至3においても説明を行った構成要素については、前述の実施形態1乃至3と同様であるとしてここでは説明を省略する。
図10に示すディスクブレーキ装置1における配管13は、ここでは、蛇腹部14内に冷却空気を流入する。つまり、例えばキャリパ10内のフルードの温度が上昇するベーパロック時に配管13を介してエアコン等の冷気が送り込まれるように構成する。これにより、ピストン7周辺部を冷却させることが可能である。
なお、図11の実施形態4の変形例におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図に示されるように、別の配管17を配設して当該配管17を用いて蛇腹部14内に冷却空気を流入させることにより、ピストン7周辺部を冷却させる事もできる。
[第5の実施形態]
以下、本発明の第5の実施形態について図12を用いて説明する。
前述の実施形態1におけるディスクブレーキ装置1では、ピストン7の内部に伸縮自在な蛇腹部14が配設される形態(図3参照)について説明を行ってきた。しかしながら、配管13が図3に示すように配設されると、配管13の断面積分だけピストン7の面積を無駄に(損失)してしまう点が懸念される。本実施形態5では、この点について改善する為の別の配管13の配設の形態について説明を行う。
(装置の構成)
図12は、実施形態5におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。図12では、実施形態5におけるディスクブレーキ装置の断面図を示している。
図12(a)に示すディスクブレーキ装置1では、配管13は、一端側が蛇腹部14に内包されると共に他端側がピストン7の外面へと導出される第1の導出機構13bと、導出機構13bと連通すべくシリンダ11の側面からキャリパ10外へと導出するように設けられた配管溝13aを含む第2の導出機構により構成されている。
これにより、ピストン7が移動した場合(図12(b)参照)であっても、第1の導出機構13bと第2の導出機構は連通された状態を保持することができる。そのため、ピストン7の面積を無駄にすることなく、前述の実施形態1のようにブレーキの引きずりを低減することができる。なお、これに伴いシールリトラクト機構8は図12(a)のように、シリンダ11の下部に変更することが好ましい。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記各実施形態にあげたその他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
従来のディスクブレーキ装置の例を示す図(その1)である。 従来のディスクブレーキ装置の例を示す図(その2)である。 実施形態1におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。 実施形態1におけるディスクブレーキ装置の補足説明のための図である。 実施形態2におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。 実施形態2におけるディスクブレーキ装置の補足説明のための図である。 実施形態3におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。 実施形態3における引きずり低減制御動作の一例を示すフローチャートである。 実施形態3における引きずり低減制御動作を説明するための図である。 実施形態4におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。 実施形態4の変形例におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。 実施形態5におけるディスクブレーキ装置の構成例を示す図である。
符号の説明
1 ディスクブレーキ装置
3 ディスクロータ
5a インナ側パッド
5b アウタ側パッド
6a、6b パッド裏板
7 ピストン
8 シールリトラクト機構
10 キャリパ
11 シリンダ
11a シリンダハウジング
11b 爪
13、15、17 配管
13a 配管溝
14 蛇腹部(第1の蛇腹部)
16 蛇腹部(第2の蛇腹部)

Claims (7)

  1. 車輪と共に回転するディスクロータの両側面に押圧される一対の摩擦部材と、一方の前記摩擦部材を支持する裏板を押圧するピストンと、前記ピストンを摺動自在に内嵌するシリンダ部を備えたキャリパとを有するディスクブレーキ装置であって、
    前記ピストンの内部には空洞部が形成されており、
    一端側が前記空洞部の底面に当接されると共に他端側が前記裏板に当接される伸縮自在な第1の蛇腹部と、
    当該ディスクブレーキ装置は、前記第1の蛇腹部内の空気を前記キャリパ外へ流出するための、一端側が前記第1の蛇腹部に内包されると共に他端側が前記キャリパ外へと導出される第1の気管と、
    を有することを特徴とするディスクブレーキ装置。
  2. 前記第1の蛇腹部内の空気が前記第1の気管を介して前記キャリパ外へと流出されると、前記第1の蛇腹部は収縮し、前記一方の摩擦部材は前記裏板を介して前記ピストンに当接されるように移動することを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置。
  3. 前記第1の蛇腹部内に冷却空気が流入するための、前記第1の気管と同一の又は異なる別の気管を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のディスクブレーキ装置。
  4. 前記第1の気管は、一端側が前記第1の蛇腹部に内包されると共に他端側が前記ピストンの外面へと導出される第1の導出機構と、該第1の導出機構と連通すべく前記シリンダ部の側面から前記キャリパ外へと導出するように設けられた第2の導出機構により構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のディスクブレーキ装置。
  5. 前記キャリパは他方の前記摩擦部材を支持する裏板を押圧する爪部をさらに有し、
    前記爪部には、一端側が当該爪部に当接されると共に他端側が前記裏板に当接される伸縮自在な第2の蛇腹部が設けられ、
    当該ディスクブレーキ装置は、前記第2の蛇腹部内の空気を前記キャリパ外へ流出するための、一端側が前記蛇腹部に内包されると共に他端側が前記キャリパ外へと導出される第2の気管をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のディスクブレーキ装置。
  6. 前記第2の蛇腹部内の空気が前記第2の気管を介して前記キャリパ外へと流出されると、前記第2の蛇腹部は収縮し、前記他方の摩擦部材は前記裏板を介して前記爪部に当接されるように移動することを特徴とする請求項5に記載のディスクブレーキ装置。
  7. 前記一方の摩擦部材及び前記他方の摩擦部材の各々が前記ディスクロータから同一距離移動されるように、前記第1の気管又は前記第2の気管を介して流出される空気量を制御する流量制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載のディスクブレーキ装置。
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