JP2009142650A - 便座装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】瞬間的に便座を暖める(便座を迅速に昇温させる)構成を採用する場合であっても、優れた安全性、優れた耐久信頼性、及び、優れたエネルギー効率を同時に得ることのできる便座装置の提供。
【解決手段】着座面401Uを有する金属を含み内部に中空部を有する便座400と、着座面401Uの裏面に設けた便座ヒータ450と、便座ヒータ450の着座面401Uに密着している面と反対側の面に密着する第1の耐熱断熱部材801とを含み、第1の耐熱断熱部材801は便座ヒータ450の測端部より外方に延出する拡幅部801aを有し、拡幅部801aは着座面401Uの裏面に密接された状態で配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、便座装置に関する。
従来から、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置の分野においては、人体に不快感を与えないようにするために、例えば、洗浄に用いる洗浄水を適切な温度に調整する加熱装置や、便座などの人体との接触部の温度を適切な温度に調整する便座装置等、様々な機能を有する装置を備えた衛生洗浄装置が開発されてきている。なかでも、上記便座装置は、冬場等気温が低い場合においても使用者が不快を感じることなく便座に着座することができるよう様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、少ない消費電力で効率の良い暖房を行うことができるとともに安価かつ容易に製造できる便座装置を提供することを意図して、以下の構成の便座装置が提案されている。
すなわち、特許文献1には、着座面を有するマグネシウム合金により形成された便座ケーシング(便座)と、この便座ケーシングの内部(着座面の裏面)に設けられた加熱手段としての線状ヒータ(線状発熱体)とを備える便座装置が提案されている(特許文献1、請求項1、段落番号[0025]を参照)。
上記線状ヒータは、芯線と、芯線に巻回される発熱線、ならびに芯線および発熱線を覆う被覆チューブにより構成されている。線状ヒータは、便座ケーシングの裏面全体にわたって蛇行するように配置されており、発熱線の両端部に電源回路が接続されている(特許文献1、段落番号[0063]、[0065]を参照)。
また、特許文献1に記載の便座装置は、使用者が使用するときに、電源回路から発熱線に電圧を印加することにより発熱線を発熱させ、更にその熱を被覆チューブを介して便座ケーシングに伝達させることにより便座ケーシングの温度を上昇させる構成を有している。
また、例えば、特許文献2には、構成材料を樹脂とする樹脂成形品のベース(便座)を有する暖房便座(便座装置)において、樹脂成形品のベース(便座)の着座面の裏面に配置された面状発熱ヒータ(ヒータ)から発生する熱の放熱による熱損失を低減することなどを意図して、面状発熱ヒータ(ヒータ)と樹脂成形品のベース(便座)との間に断熱材(の層)を配置した構成の暖房便座(便座装置)が提案されている(特許文献2、段落番号[0009]、[0018]、図1を参照)。
特開2003−310485号公報 特開2006−204449号公報
しかしながら、上記従来の便座装置であっても、優れた安全性、優れた耐久信頼性、及び、優れたエネルギー効率を同時に得る観点からは未だ改善の余地があった。
すなわち、上記従来の便座装置は、十分なエネルギー効率を確保するため、使用者が使用するときだけに瞬間的に便座を暖めるために、使用時において便座の裏面に配置したヒータに大電流を投入する構成となっている。
そのため、便座の裏面に配置されたヒータ近傍の温度が高温になる場合を想定すると、例えば、上述の特許文献2の便座装置のように、ヒータと便座の裏面との間に断熱材の層を配置した場合、断熱材の不燃化のための更なる検討や、断熱材の経年劣化を抑制するための更なる検討など、優れた安全性及び優れた耐久信頼性を更に確実に得るための検討を鋭意継続する必要があり、この観点からは未だ改善の余地があった。
また、ヒータと便座の裏面との間に断熱材の層を配置しない構成の便座装置の場合(例えば、特許文献1など)には、なおさら、便座の裏面に配置されたヒータ近傍の温度が高温になる場合の優れた安全性及び優れた耐久信頼性を更に確実に得るための検討を鋭意継続する必要があり、この観点からは未だ改善の余地があった。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、使用者が使用しない場合には便座を暖めず使用者が使用するときに瞬間的に便座を暖める(便座を迅速に昇温させる)構成を採用する場合であっても、優れた安全性、優れた耐久信頼性、及び、優れたエネルギー効率を同時に得ることのできる便座装置を提供することを目的とする。
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、
使用者が着座するための着座面を有しており、構成材料として金属を含み内部に中空部を有する中空状の便座と、
前記便座の前記中空部において、前記便座の前記着座面の裏面上に前記便座に対して密接された状態でかつ電気的に絶縁された状態で配置されており、電流により発熱するシート状の前記便座ヒータと、
前記便座ヒータの前記着座面に密着している面と反対側の面に密着した状態で配置されており、第1の耐熱断熱材を主成分として含む第1の耐熱断熱部材と、
前記便座の暖房が必要なときに前記便座ヒータに電力を供給して発熱させるヒータ駆動部と、
前記ヒータ駆動部を制御する制御部と、
を少なくとも備えており、
前記第1の耐熱断熱部材は、前記便座ヒータの前記測端部より外方に延出する拡幅部を有しており、
前記拡幅部は、前記便座の前記裏面上に密接された状態で配置されている、
便座装置を提供する(請求項1)。
上述の構成により、便座ヒータの熱は便座ヒータの着座面に直接伝わるとともに、便座ヒータの着座面に密着している面と反対側の面に密着した状態で配置した第1の耐熱断熱部材により、着座面以外には無駄な熱が伝わることを抑制することができる。そのため、本発明の便座装置は優れたエネルギー効率を確保できる。
また、第1の耐熱断熱部材はその拡幅部で着座面の裏面に密接保持された構成となっているので、第1の耐熱断熱部材は高温に上昇する便座ヒータに近い部分を避けた部分で保持されていることになる。そのため、第1の耐熱断熱部材は、拡幅部により便座ヒータの熱による影響を受けにくく長期間に亘り安定して便座ヒータを着座面の裏面に密接保持される。さらに、第1の耐熱断熱材が便座ヒータを抱持する構成となっているので、便座ヒータは長期間に亘り安定して着座面の裏面に密接保持することができる。そのため、本発明の便座装置は優れた安全性、優れた耐久信頼性を確保できる。
更に、本発明の便座装置は、ヒータ駆動部を制御する制御部により、便座と発熱線とを確実に絶縁しつつ、使用者が使用しない場合には便座を暖めず使用者が使用するときに瞬
間的に便座を暖める(便座を迅速に昇温させる)こともできる。
すなわち、本発明の便座装置によれば、使用者が使用しない場合には便座を暖めず使用者が使用するときに瞬間的に便座を暖める(便座を迅速に昇温させる)構成を採用する場合であっても、優れた安全性、優れた耐久信頼性、及び、優れたエネルギー効率を同時に得ることができる。
また、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点、特に、優れた安全性、優れた耐久信頼性を得る観点から、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する保持手段を更に備えていることが好ましい(請求項2)。
更に、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点から、請求項2の構成を採用する場合には、前記保持手段は、前記拡幅部と前記便座の前記裏面との間に粘着剤を配置することにより、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する構成を有することが好ましい(請求項3)。
これにより、第1の耐熱断熱部材を簡単な構成で着座面の裏面に保持することができる。
また、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点から、請求項2の構成を採用する場合には、前記保持手段は、前記拡幅部と前記便座の前記裏面との間に接着剤を配置することにより、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する構成を有することが好ましい(請求項4)。
これにより、第1の耐熱断熱部材を簡単な構成で着座面の裏面に保持することができる。
更に、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点から、請求項1〜4のうちのいずれか1つの構成を採用する場合には、前記保持手段は、前記便座の前記中空部において、前記第1の耐熱断熱部材のうちの少なくとも前記拡幅部の部分を前記便座の前記裏面の側に向けて押圧する第1の耐熱断熱材よりも耐熱性の低い第2の耐熱断熱材を主成分として含む第2の耐熱断熱部材を配置することにより、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する構成を有することが好ましい。
これにより、便座ヒータを長期間に亘り安定して着座面の裏面に密接保持することがより確実にできるようになる。
また、第1の耐熱断熱材よりも耐熱性の低い第2の耐熱断熱材は、第1の耐熱断熱材よりもコストが低いため、コストアップを抑制して安価な便座装置を構成する上で有効である。
また、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点から、請求項5の構成を採用する場合には、前記第2の耐熱断熱部材は、前記便座の前記中空部において、前記便座の前記裏面に対向する前記中空部内の底面と第1の耐熱断熱部材との間に渡設されていることが好ましい(請求項6)。
これにより、第2の耐熱断熱部材により第1の耐熱断熱部材及び便座ヒータを簡単な構成で保持することができるようになる。そのため、低コストで生産性の高い便座装置を構成することができる。
更に、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点から、請求項6の構成を採用する場合には、前記第2の耐熱断熱部材は、前記便座の前記中空部において、前記第1の耐熱断熱部材が占める部分の下方の当該中空部分の略全空間を占めるように充填されていることが好ましい(請求項7)。
これにより、第2の耐熱断熱部材により第1の耐熱断熱部材及び便座ヒータを簡単な構成で保持することができるようになるとともに、第1の耐熱断熱材と便座ヒータをより安定した状態で着座面の裏面に密接又は密着させることができ、断熱性能もより高めることができる。
また、本発明の便座装置においては、本発明の効果をより確実に得る観点から、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の構成を採用する場合には、第1の耐熱断熱部材の構成材料である第1の耐熱断熱材は、便座ヒータの表面温度で10年以上の使用をしても分解(合成樹脂材料であれば熱分解および加水分解しない)材料であることが好ましい。
上記の観点から、本発明の便座装置においては、第1の耐熱断熱材がエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EDPM)であることが好ましい(請求項8)。そして、十分な耐熱性を得る観点から、第1の耐熱断熱「部材」は第1の耐熱断熱材のみから構成することがより好ましい。
ここで、本明細書において「EDPM」とは、「ゴム・エラストマー活用ノート」、(1990年3月1日)、ゴム・エラストマー研究会編、(株)工業調査会発行、87頁に記載のエチレン−プロピレン−ジエンゴムをいう。
このEPDMは、エチレンとプロピレンとの共重合体であるエチレン−プロピレンゴム(EPM)に、少量の第3成分を導入し、主鎖中に二重結合をもたせたものである。第3成分の種類や量の違いにより様々な合成ゴムとすることができる。代表的な第3成分としては、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)などがあげられる。EPDMは、EPMに比べ加硫しやすく、容易に高強度の製品を得ることができること、耐候性や耐熱性が優れていること、電気的特性がよいなどがあるので好ましい。
このようなEDPMとしては、日東電工社製、商品名:「エプトシーラー」が好ましく挙げられる。
また、本発明の便座装置において、請求項5〜8のうちのいずれか1項に記載の構成を採用する場合、第2の耐熱断熱材は、第1の耐熱断熱材よりも耐熱性が低いものであれば特に限定されない。ただし、入手容易性やコストの観点からは、第2の耐熱断熱材は、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂であることが好ましい(請求項9)。
なお、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリスチレンはそれぞれ単独で第2の耐熱断熱「部材」の構成材料として使用してもよい。
更に、本発明の便座装置において、前記便座ヒータには、前記便座の前記裏面上に屈曲蛇行する状態で配設された線状ヒータが含まれており、前記線状ヒータは、発熱線と、前記発熱線の外周部を覆う絶縁層とを含んでいてもよい。これにより、便座と便座ヒータとの電気的な絶縁をより確実に確保できるようになる。
本発明によれば、使用者が使用しない場合には便座を暖めず使用者が使用するときに瞬間的に便座を暖める(便座を迅速に昇温させる)構成を採用する場合であっても、優れた安全性、優れた耐久信頼性、及び、優れたエネルギー効率を同時に得ることのできる便座装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号付し、重複する説明は省略する。また、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
<1>衛生洗浄装置およびそれを備えるトイレ装置の外観
図1は本発明の第1実施形態に係る便座装置、衛生洗浄装置およびそれを備えるトイレ装置を示す外観斜視図である。トイレ装置1000はトイレットルーム内に設置される。
トイレ装置1000において、便器700には衛生洗浄装置100が取り付けられる。衛生洗浄装置100は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および蓋部500、洗浄ノズル40を含む洗浄機能部により構成される。前記衛生洗浄装置100より洗浄機能部を除いた各構成要素が便座装置110を構成する。
<2> 便座装置
(2−1)便座装置の構成
図2は、便座装置110の構成を示す模式図である。上述のように、便座装置110は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および入室検知センサ600を備える。
図2に示すように、本体部200は、制御部90、温度測定部401、ヒータ駆動部402、便座温調ランプRA1および着座センサ610を含む。
また、便座部400は便座ヒータ450およびサーミスタ401aを備える。
制御部90は、例えばマイクロコンピュータからなり、使用者の入室および便座部400の温度等を判定する判定部、タイマ機能を有する計時部、種々の情報を記憶する記憶部、ならびに、ヒータ駆動部402の動作を制御するための通電率切替回路等を含む。
本体部200の温度測定部401は、便座部400のサーミスタ401aに接続されている。これにより、温度測定部401は、サーミスタ401aから出力される信号に基づいて便座部400の温度を測定する。以下、サーミスタ401aを通じて温度測定部401により測定される便座部400の温度を測定温度値と称する。
また、本体部200のヒータ駆動部402は、便座部400の便座ヒータ450に接続されている。これにより、ヒータ駆動部402は便座ヒータ450を駆動する。
本実施形態において、便座装置110は次のように動作する。初期設定時では、制御部90がヒータ駆動部402を制御することにより、便座部400が例えば約18℃となるように温度調整される。このときの温度を待機温度と称する。
ここで、使用者が遠隔操作装置300の便座温度調整スイッチを操作することにより、
便座設定温度が制御部90に送信される。制御部90は、遠隔操作装置300から受信した便座設定温度を記憶部に記憶する。
使用者がトイレットルームに入室すると、入室検知センサ600が使用者の入室を検知する。それにより、使用者の入室検知信号が制御部90に送信される。
次に、通常の使用時の動作について説明する。制御部90の判定部は、入室検知センサ600からの入室検知信号により使用者のトイレットルームへの入室を検知する。そこで、判定部は、便座部400の測定温度値、および記憶部に記憶された便座設定温度に基づいて便座ヒータ450の駆動に関する特定のヒータ制御パターンを選択する。
通電率切替回路は、選択されたヒータ制御パターンおよび計時部により得られる時間情報に基づいてヒータ駆動部402の動作を制御する。
それにより、ヒータ駆動部402により便座ヒータ450が駆動され、便座部400の温度が便座設定温度へと瞬時に上昇される。
(2−2)便座部の構成
図3は、便座部400の分解斜視図である。図4(a)は、便座部400の便座ヒータ450の平面図、図4(b)は、図4(a)の領域C72の拡大図である。図5は、便座部400の平面図である。
図3に示すように、便座部400は、主としてアルミニウムにより形成された略楕円形状の上部便座ケーシング410、略馬蹄形状の便座ヒータ450および合成樹脂により形成された略楕円形状の下部便座ケーシング420を備える。
以下、着座した使用者から見て前方側を便座部400の前部とし、着座した使用者から見て後方側を便座部400の後部とする。
図4(a)および図5に示すように、便座ヒータ450は、前部の一部が切り取られた略馬蹄状に形成される。なお、便座ヒータ450は、略楕円形状を有してもよい。便座ヒータ450は、例えばアルミニウムからなる金属箔451、453および線状ヒータ460を含む。
線状ヒータ460は、断面円形の発熱線461とエナメル層および絶縁被覆層からなる絶縁層462により構成される。断面円形の発熱線461の外周面がエナメル層および絶縁被覆層で順に被覆される。
線状ヒータ460は、シート中央部SE3からシート一方端部SE1までの領域およびシート中央部SE3からシート他方端部SE2までの領域において上部便座ケーシング410の形状に合わせて蛇行形状に配設される。
具体的には、線状ヒータ460は、左右6列程度のU字状部を有するように形成される。これらのU字状部は、着座した使用者の大腿部の方向にほぼ沿って並行に配置される。各U字状部における線状ヒータ460の間隔は5mm程度である。
線状ヒータ460のヒータ始端部460aおよびヒータ終端部460bは、便座部400の後部の一方側から引き出されるリード線470にそれぞれ接続される。
さらに、図4(b)に示すように、蛇行形状の線状ヒータ460の経路中に熱応力緩衝
部となる複数の折曲部CUが設けられる。
図6は、便座部400の断面を示す模式図である。便座部400の上部ケーシング410の着座面401Uの裏面の中央部には便座ヒータ450が粘着剤450aを介して設置してあり、便座ヒータ450の下面に密接して第1の耐熱断熱部材を主成分として含む第1の耐熱断熱部材801が設置してある。図に示すように、第1の耐熱断熱部材801は便座ヒータ450より幅が広く、便座ヒータ450の測端部より延出した部分で拡幅部801aを形成している。第1の耐熱断熱部材801の上面の略全面には粘着剤801bが塗布してあり、第1の耐熱断熱部材801の拡幅部801aは上部ケーシング410の着座面401Uの裏面に直接粘着しており、他の部分は便座ヒータ450のアルミ箔453に粘着している。
線状ヒータ460の周辺温度は通常のヒータ加熱時において80〜90℃を超えることはないが、経年劣化など発熱線にダメージが加わった結果、最終的に線状ヒータ460が断線に至る際には、局所的にではあるが発熱線の周囲温度は260〜300℃を超える場合がある。ヒータを挟み込む金属箔のうち、第1の耐熱断熱部材801側に位置する金属箔453の厚みが十分厚い(50μm以上)の場合は金属箔が不燃材としての効果を有するが、それ以下の場合や、金属箔453に破れなどの異常があった場合、局所的に熱エネルギーが第1の耐熱断熱部材801に加わることも想定されるため、第1の耐熱断熱部材801は耐熱温度の高い耐熱性の高い構成材料で構成されていることが求められる。
ここで、第1の耐熱断熱部材801の構成材料である第1の耐熱断熱材は、便座ヒータ450の表面温度で10年以上の使用をしても分解(合成樹脂材料であれば熱分解および加水分解しない)材料であることが好ましい。具体的には、便座ヒータ450の表面温度が60℃である場合に10年以上の使用をしても分解(合成樹脂材料であれば熱分解および加水分解しない)材料であることが好ましい。
特に、第1の耐熱断熱材は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EDPM)であることが好ましい。このEPDMは、エチレンとプロピレンとの共重合体であるエチレン−プロピレンゴム(EPM)に、少量の第3成分を導入し、主鎖中に二重結合をもたせたものである。第3成分の種類や量の違いにより様々な合成ゴムとすることができる。代表的な第3成分としては、エチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)などがあげられる。EPDMは、EPMに比べ加硫しやすく、容易に高強度の製品を得ることができること、耐候性や耐熱性が優れていること、電気的特性がよいなどがあるので好ましい。
このようなEDPMとしては、日東電工社製、商品名:「エプトシーラー」が好ましく挙げられる。
そして、十分な耐熱性を得る観点から、第1の耐熱断熱部材801は第1の耐熱断熱材のみから構成することがより好ましい。
第1の耐熱断熱部材801は拡幅部801aで着座面401Uの裏面に直接粘着されているため、上記のように線状ヒータ460が異常に昇温した場合でも、影響を受けることがほとんどなく、長期間に亘り安定して保持される。また、第1の耐熱断熱部材801が保持されることにより、便座ヒータ450が高温になり便座ヒータ450の粘着剤450aの粘着力が低下した場合でも、便座ヒータ450は第1の耐熱断熱部材801により保持されるため離脱することがない。
なお、本実施形態においては、第1の耐熱断熱部材801は粘着剤801bを保持手段
として採用したが、これに限ることではなく、例えば粘着剤801bに変えて接着材を使用しても同様の効果を得ることができる。
(第2実施形態)
図7は本発明の第2実施形態における便座部400の断面を示す模式図である。
本実施形態における便座部400の上部便座ケーシング410、便座ヒータ450、下部便座ケーシング420は第1実施形態と同様の構成となっており説明は省略する。
本実施形態が第1実施形態と異なるのは第1の耐熱断熱材の保持手段が異なる点である。図7に示すように、便座ヒータ450に密着して配置する第1の耐熱断熱部材801は、第1実施形態と同様に粘着剤801bで着座面410Uの裏面と便座ヒータ450の下面に粘着するのに加え、第1の耐熱断熱部材801の拡幅部801aと下部便座ケーシング420との間に第1の耐熱断熱材よりも耐熱性の低い第2の耐熱断熱材を主成分として含む第2の耐熱断熱部材802を渡設し、第1の耐熱断熱部材801を着座面410Uの裏面に押圧するようにして保持する構成としている。
第2の耐熱断熱部材802は便座ヒータ450と直接接触する構成でないため、第1の耐熱断熱部材801より耐熱温度の低い第2の耐熱断熱材を主成分として構成されている。
ここで、第2の耐熱断熱部材802の主成分となる第2の耐熱断熱材は、第1の耐熱断熱材よりも耐熱性が低いものであれば特に限定されない。ただし、入手容易性やコストの観点からは、第2の耐熱断熱材は、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂であることが好ましい。
なお、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリスチレンはそれぞれ単独で第2の耐熱断熱部材の構成材料として使用してもよい。
第2の耐熱断熱部材802の設置方法としては、第2の耐熱断熱部材802を下部便座ケーシング420に、あらかじめ貼り付けておいてから上下の便座ケーシングを嵌合させることで上記の構成を容易に実現できる。
第1の耐熱断熱部材801を便座ヒータ450に密着して固定する粘着剤や接着剤は便座ヒータの熱により接着強度が次第に低下し、経年的に便座ヒータ450から第1の耐熱断熱部材801が剥がれ落ちることもあり、当初の便座表面の温度特性が得られなくなる可能性が生じる。
上記構成を採用することにより、第1の耐熱断熱部材801のうちの少なくとも拡幅部801aを第1の耐熱断熱材よりも耐熱性の低い第2の耐熱断熱材を使用した第2の耐熱断熱部材802を介して下部便座ケーシング420から機械的に支持することにより、便座ヒータ450を長期間に亘り安定して保持することができる。
また、第1の耐熱断熱材は材料コストが高いため、直接ヒータに触れない部分については、できるだけ第1の耐熱断熱材よりも安価な耐熱性の低い第2の耐熱断熱材を使用した第2の耐熱断熱部材802を使用することにより、便座装置を可能な限り低コストで実現することができる。
なお、本実施形態においては、第1の耐熱断熱部材801を粘着剤あるいは接着剤と第
1の耐熱断熱材よりも耐熱性の低い第2の耐熱断熱材を使用した第2の耐熱断熱部材802を併用して保持する構成としたが、本発明の便座装置は、この構成に限るものではなく、第2の耐熱断熱部材802のみで第1の耐熱断熱部材801を機械的に保持する構成でも同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図8は本発明の第3実施形態における便座部400の断面を示す模式図である。本実施形態における便座部400の上部便座ケーシング410、便座ヒータ450、下部便座ケーシング420は第1実施形態および2と同様の構成となっており説明は省略する。
本実施形態が第2実施形態と異なるのは第1の耐熱断熱部材801の保持手段が異なる点である。図8に示すように、便座ヒータ450に密着して配置する第1の耐熱断熱部材801は、第1実施形態と同様に粘着剤で着座面410Uの裏面と便座ヒータ450の下面に粘着するのに加え、第1の耐熱断熱部材801の下面と下部便座ケーシング420との間全体に第2の耐熱断熱部材802を充填し、第1の耐熱断熱部材801を着座面410Uの裏面に押圧するようにして保持する構成としている。第2の耐熱断熱部材802は便座ヒータ450と直接接触する構成でないため、第1の耐熱断熱材より耐熱温度の低い第2の耐熱断熱材を使用している。
上記構成を採用することにより、便座ヒータ450と第1の耐熱断熱部材801をより確実に保持することができるとともに、便座ヒータ450の着座面401U以外への放熱をより多く抑制することができエネルギー効率の高い便座装置を構成することができる。
また、便座部400の内部の全体を便座ヒータ450と第1の耐熱断熱部材801と第2の耐熱断熱部材802で充填することにより、便座部400の強度を向上することができる。
なお、本実施形態においては、第1の耐熱断熱部材801を粘着剤あるいは接着剤と第2の耐熱断熱部材802を併用して保持する構成としたが、本発明の便座装置はこの構成に限るものではなく、第2の耐熱断熱部材802のみで機械的に保持する構成でも同様の効果を得ることができる。
本発明の便座装置は、温水洗浄便座装置に適用することができる。また、本発明の便座装置は、高温の発熱体に断熱材を安定して設置できるので、高温発熱体を使用する他の暖房器具の用途等にも適用できる。
本発明の第1実施形態における便座装置、衛生洗浄装置およびトイレ装置を示す外観斜視図 本発明の第1実施形態における便座装置の構成を示す模式図 本発明の第1実施形態における便座部の分解斜視図 本発明の第1実施形態における(a)は便座ヒータの平面図、(b)は(a)の領域の拡大図 本発明の第1実施形態における便座部の平面図 本発明の第1実施形態における便座部の断面を示す模式図 本発明の第2実施形態における便座部の断面を示す模式図 本発明の第1実施形態における便座部の断面を示す模式図
符号の説明
110 便座装置
400 便座部(便座)
401U 着座面
450 便座ヒータ
461 発熱線
462 絶縁層
801 第1の耐熱断熱部材
801a 拡幅部
801b 粘着剤
802 第2の耐熱断熱部材

Claims (10)

  1. 使用者が着座するための着座面を有しており、構成材料として金属を含み内部に中空部を有する中空状の便座と、
    前記便座の前記中空部において、前記便座の前記着座面の裏面上に前記便座に対して密接された状態でかつ電気的に絶縁された状態で配置されており、電流により発熱するシート状の前記便座ヒータと、
    前記便座ヒータの前記着座面に密着している面と反対側の面に密着した状態で配置されており、第1の耐熱断熱材を主成分として含む第1の耐熱断熱部材と、
    前記便座の暖房が必要なときに前記便座ヒータに電力を供給して発熱させるヒータ駆動部と、
    前記ヒータ駆動部を制御する制御部と、
    を少なくとも備えており、
    前記第1の耐熱断熱部材は、前記便座ヒータの前記測端部より外方に延出する拡幅部を有しており、
    前記拡幅部は、前記便座の前記裏面上に密接された状態で配置されている、
    便座装置。
  2. 前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する保持手段を更に備えている、
    請求項1に記載の便座装置。
  3. 前記保持手段は、前記拡幅部と前記便座の前記裏面との間に粘着剤を配置することにより、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する構成を有する、
    請求項2に記載の便座装置。
  4. 前記保持手段は、前記拡幅部と前記便座の前記裏面との間に接着剤を配置することにより、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する構成を有する、
    請求項2に記載の便座装置。
  5. 前記保持手段は、前記便座の前記中空部において、前記第1の耐熱断熱部材のうちの少なくとも前記拡幅部の部分を前記便座の前記裏面の側に向けて押圧する第1の耐熱断熱材よりも耐熱性の低い第2の耐熱断熱材を主成分として含む第2の耐熱断熱部材を配置することにより、前記拡幅部を前記便座の前記裏面に密接された状態で保持する構成を有する、
    請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の便座装置。
  6. 前記第2の耐熱断熱部材は、前記便座の前記中空部において、前記便座の前記裏面に対向する前記中空部内の底面と第1の耐熱断熱部材との間に渡設されている、
    請求項5に記載の便座装置。
  7. 前記第2の耐熱断熱部材は、前記便座の前記中空部において、前記第1の耐熱断熱部材が占める部分の下方の当該中空部分の略全空間を占めるように充填されている、
    請求項6に記載の便座装置。
  8. 第1の耐熱断熱材がエチレン−プロピレン−ジエンゴムである、
    請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の便座装置。
  9. 第2の耐熱断熱材が、エチレン−プロピレンゴム、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、及び、ポリスチレンからなる群より選択される少なくとも1種の合成樹脂である、
    請求項5〜8のうちのいずれか1項に記載の便座装置。
  10. 前記便座ヒータには、前記便座の前記裏面上に屈曲蛇行する状態で配設された線状ヒータが含まれており、
    前記線状ヒータは、発熱線と、前記発熱線の外周部を覆う絶縁層とを含んでいる、
    請求項1〜9のうちのいずれか1項に記載の便座装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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