JP2009139315A - 血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法 - Google Patents

血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009139315A
JP2009139315A JP2007318309A JP2007318309A JP2009139315A JP 2009139315 A JP2009139315 A JP 2009139315A JP 2007318309 A JP2007318309 A JP 2007318309A JP 2007318309 A JP2007318309 A JP 2007318309A JP 2009139315 A JP2009139315 A JP 2009139315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood pressure
concentration
blood
dihydrobiopterin
model animal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007318309A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5084481B2 (ja
Inventor
Naoki Yamamoto
尚基 山本
Isamu Watanabe
勇 渡邉
Hiroko Jokura
博子 城倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2007318309A priority Critical patent/JP5084481B2/ja
Publication of JP2009139315A publication Critical patent/JP2009139315A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5084481B2 publication Critical patent/JP5084481B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

【課題】血圧値と血中BP類量との関係を明らかにし、血中のBP類濃度に注目した血圧調整剤のスクリーニング方法及び評価方法を提供する。
【解決手段】ヒトを除くモデル動物に候補物質を投与する工程と、当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程とを含み、上記候補物質によりジヒドロビオプテリン濃度が増加した場合には当該候補物質に血圧上昇作用があると判定し、上記候補物質によりジヒドロビオプテリン濃度が減少した場合には当該候補物質に血圧降下作用があると判定する。
【選択図】なし

Description

本発明は、血圧降下作用又は血圧上昇作用を有する血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法に関する。
血管内皮から産生される一酸化窒素(以下、『NO』という)は、1980年初頭に内皮由来弛緩因子(EDRF:endothelium-derived relaxing factor)として見出され、血管トーヌスや血圧等を調節する因子として重要であることが知られている。また、今までにNOの合成酵素(以下、『NOS』という)の活性の低下は、種々の疾患(循環器疾患、消化器疾患、腎・泌尿器疾患、神経疾患等)と密接に関与していることが知られている。実際に、循環器障害等の指標である血圧値の高い者は、血圧値の低い者と比較し、NOSによって産生されたNOの代謝物である血中の総酸化窒素(以下、「NOx」という)量が低下すること(非特許文献1)、また、NOS活性の低下が高血圧と関連すること(非特許文献2〜4)を考慮すると、血管トーヌスや血圧を調節する因子として重要なNO及びNOSは、血圧値に対しても重要であると考える。
そこで循環器等障害等を推測する上で血圧値、及び血中NOx量を測定することは非常に重要と考えられるが、そこには種々の問題がある。先ず、血圧測定の問題点として挙げられる事象としては、家庭における血圧(home blood pressure(以下、「HBP」という))及び自由行動下血圧(ambulatory blood pressure(以下、「ABP」という))に比較し、医療機関等の外来診療時の血圧(casual blood pressure(以下、「CBP」という))が高くなる白衣高血圧や、HBP、ABPは高値に対しCBPが低い仮面高血圧等が知られている(非特許文献5)。以上のように、体内環境を反映する循環器障害等の指標になり得る血圧を正確に知ることは難しい。
そこで、血圧値を正確に知るために、血圧値を補佐する血中のマーカーが有用になりえるが、その候補として挙げることができる血中NOx量は測定上問題がある。血中NOx量測定の問題点として上げられる事象としては、食品中にはNOxが含まれることが多く(非特許文献6)、摂取する食品によって血中NOx量が影響をうけること(非特許文献7)や、実験器具からの血中NOx量用測定試料の汚染(非特許文献8)がある。以上のように、血圧値を正確に知りえるために、血圧値を補佐するに足りるNOx以外の血中マーカーを、NOSという視点から探索することが望まれる。
一方、上述したNOはNOSにより、アルギニンがシトルリンに代謝される際に産生される。NOSの機能調節を担う因子としては、今までに、NOS遺伝子の解析から、カルモジュリン(CaM)、フラビン(FAD、FMN)、NADPH、ヘム蛋白及びテトラヒドロビオプテリン(以下、「BH4」という)の結合部位がNOSに存在することが判明している。実際に、BH4がNOSの機能制御に関与することが報告されている。近年、BH4と同様の、ビオプテリン(以下、「BP」という)類(BH4、ジヒドロビオプテリン(以下、「BH2」という)及びBPを指す)に含まれるBH2もNOSの機能制御に関与するとして報告され、BH4、BH2によるNOSの機能制御の仕方も注目されている(非特許文献9〜15)。
NOSの機能調節にかかわるBP類の研究では、既知報告より、実験動物において、高血圧や糖尿病発症時における血管機能障害には、BH4の生体内量、BP類の存在比(BH4/BH2)の低下が関与していることが報告され(非特許文献16〜21)、さらに、BH4投与の臨床的な試みとしては血管機能障害を改善することが報告されている(非特許文献16〜18及び20)。また、ヒトにおいて、インスリン抵抗性患者や腎疾患保有者は、BP類の存在比(BH4/BH2)の低下が関与していることが報告されている(非特許文献22及び23)。さらに、動脈硬化、冠状動脈疾患及び高血圧等様々な疾患を対象として、BH4投与の臨床的な試みがなされ、血管機能障害を改善することが報告されている(非特許文献24〜37)。
以上のことから、実験動物、ヒトにおいて、血管機能障害に関わる動脈硬化症、高血圧症、高コレステロール血症、糖尿病性血管障害の発症の予防、治療などの種々の疾患に対し、BP類が重要と考えられている。
Node KらHypertension(1997)30:405-408 Huang PLら Nature(1995)377:239-242 Forte PらLancet(1997)349:837-842 Taddei SらCirculation(1996)94:1298-1303 小原拓らJornal of Blood Pressure(2004)11(8)19-23 姫野万里子J.Kanazawa Med.Univ(2001)26:170-180 姫野万里子ら日本内科学会雑誌(2001)90:265 石橋隆治らNitric oxide(2000)4(5)516-525 Gross SSらNitric Oxide Biology and Pathobiology(2000)167-187 Knowles RGらBiochem J(1994)298: 249-258 Vasquez-Vivar JらBiochem J. (2002)362(Pt 3):733-9 Blau NらArterioscler Thromb Vasc Biol. (2003)23(5):913-4 Vasquez-Vivar JらProc Natl Acad Sci U S A(1998)95: 9220-9225 Vasquez-Vivar JらFree Radic Res(2003)37(2)121-7 Kuzkaya NらJ Biol Chem(2003)278(25)22546-54 Katusic ZSらAm J Physiol Heart Circ Physiol(2001)281(3)H981-6 Landmesser UらJ Clin Invest(2003)111(8)1201-9 Shinozaki KらJ Pharmacol Sci(2003)91(3)187-91 Cosentino FらCirculation(1995)91:139-144 Hong HJら Hypertension(2001)38:1044-1048 Kerr SらHypertension(1999)33(6):1353-8 Shinozaki KらJ Am Coll Cardiol(2001)(7)1821-8 Yokoyama KらNephrol Dial Transplant(2002)(6)1032-6 Stroes EらJ Clin Invest(1997)99:41-46 Fukuda YらHeart(2002)87:264-269 Wyss CAらEur J Nucl Med Mol Imaging(2005)32(1):84-91 Tiefenbacher CPらCirculation(2000)102:2172-2179 Verma SらJ Thorac Cardiovasc Surg(2000)120: 668-671 Maier WらJ Cardiovasc Pharmacol(2000)35:173-178 Higashi YらAm J Hypertens(2002)15:326-332 Fukuda YらCirc J(2002)66:58-62 Setoguchi SらJ Cardiovasc Pharmacol(2002)39:363-368 Ueda SらJ Am Coll Cardiol(2000)35:71-75 Heitzer TらCirc Res(2000)86:E36-E41 Heitzer TらDiabetologia(2000)43:1435-1438 Guzik TJらCirculation(2002)105:1656-1662 Ihlemann NらAm J Physiol Heart Circ Physiol(2003)285: H875-H882
以上のように血圧値を正確に知りえるために血圧値を補佐するに足りるNOx以外の血中マーカーが望まれている。このような血中マーカーとしては、BP類が該当すると考えられるが、血圧値とBP類との関係は明らかになっていない。そこで、本発明は、血圧値と、血中BP類量との関係を明らかにし、血中のBP類濃度に注目した血圧調整剤のスクリーニング方法及び評価方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明者らが鋭意検討した結果、BP類のなかでも特に血中BH2濃度が血圧値を相関しているといった新規な知見を見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法は、ヒトを除くモデル動物に候補物質を投与する工程と、当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程とを含み、上記候補物質によりジヒドロビオプテリン濃度が増加した場合には当該候補物質に血圧上昇作用があると判定し、上記候補物質によりジヒドロビオプテリン濃度が減少した場合には当該候補物質に血圧降下作用があると判定するものである。
また、本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法においては、例えば、上記モデル動物として高血圧モデル動物を使用し、当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度の減少を測定することで血圧降下剤を同定することができる。
なお、本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法において、血中のジヒドロビオプテリン濃度の測定方法としては特に限定されず、従来公知の手法を適宜使用することができる。血中のジヒドロビオプテリン濃度としては、例えば血中のジヒドロビオプテリン及びビオプテリンの合算値として測定された値であってもよい。
また、本発明に係る血圧調整剤の評価方法は、ヒトを除くモデル動物に評価対象物質を投与する工程と、当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程とを含むものである。特に、上記ジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程では、ジヒドロビオプテリン濃度の変動程度、変動タイミングを評価することが好ましい。また、上記ジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程では、当該他の物質やストレス等の各種因子などの他の因子によるジヒドロビオプテリン濃度の変動を評価することが好ましい。
本発明によれば、血圧値を補佐する新規な血中マーカーに基づいて、種々の候補物質のなかから血圧調節剤となりうる物質をスクリーニングすることができる。特に、本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法によれば、当該新規なマーカーに従って血圧値の変化を高精度に計測できるため、信頼性に優れたスクリーニングを行うことができる。
また、本発明によれば、上記血圧マーカーに基づいて、評価対象物質の血圧降下作用について評価することができる。特に、本発明に係る血圧調整剤の評価方法によれば、当該新規なマーカーに従って血圧値の変化を高精度に計測できるため、信頼性に優れた評価を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法及び血圧調整剤の評価方法は、血中のジヒドロビオプテリン濃度が血圧値と相関しているといった新規知見に基づいている。ここで、血圧調整剤とは、血圧上昇剤及び血圧降下剤の両者を含む意味である。すなわち、本発明に係る血圧調製剤のスクリーニング方法では、血中のジヒドロビオプテリン濃度の変動に基づいて、供試された候補物質における血圧上昇作用或いは血圧降下作用を判断している。すなわち、本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法によれば、血圧調整作用の存否が未知又は未確定な物質を候補物質として、当該候補物質における血圧調整作用を判断している。
また、本発明に係る血圧調整剤の評価方法では、血中のジヒドロビオプテリン濃度の変動に基づいて、評価対象物質における血圧上昇作用或いは血圧降下作用を評価している。すなわち、本発明に係る血圧調整剤の評価方法は、血圧調整作用を有することが既知である或いは示唆されている物質を評価対象物質として、当該評価対象物質における血圧調製作用を判断している。
詳細には、モデル動物に対して候補物質や評価対象物質を投与したときに血中のジヒドロビオプテリン濃度が上昇した場合、これら物質が血圧上昇作用を有すると判断する。逆に、モデル動物に対して候補物質や評価対象物質を投与したときに血中のジヒドロビオプテリン濃度が減少した場合、これら物質が血圧降下作用を有すると判断する。
本発明において、血中のジヒドロビオプテリン濃度を測定する手法としては、従来公知の手法を適宜使用することができる。ここで、血中のジヒドロビオプテリン濃度とは、血中のBH2を直接的に測定することで得られる値でもよいし、血中のBH2をアルカリ条件下で酸化してビオプテリンとし当該ビオプテリンを測定した値(換算値)であってもよい。すなわち、ヒドロキシビオプテリン濃度としては、血中に含まれるBH2をビオプテリンに換算して測定した値でもよい。
なお、血中には、ビオプテリンの還元型としてBH2の他にBH4(テトラヒドロキシビオプテリン)が含まれる。BP類の測定方法を開示する文献(T. Fukushimaら Anal Biochem(1980)102;176-188)によれば、BH2はアルカリ条件下及び酸性条件下のいずれにおいても酸化されるとビオプテリンとなるが、BH4はアルカリ条件下において酸化されるとプテリンとなり酸性条件下においてビオプテリンとなる。したがって、血中の還元型ビオプテリンをアルカリ条件下で酸化し、生成されたビオプテリン濃度を測定した場合には、血中にそもそも存在しているビオプテリンとBH2由来のビオプテリンを併せた値として測定されることとなる。このように血中のヒドロキシビオプテリン濃度をビオプテリン濃度に換算して測定する場合には、BH4を測定することなくBH2を高精度に測定することができる。
また、本発明に係るスクリーニング方法における候補物質、本発明に係る血圧調整剤の評価方法における評価対象物質とは、特に限定されず如何なる物質であってもよい。これら物質としては、単独の物質であってもよいし、複数の構成成分からなる混合物であってもよい。これら物質としては、例えば植物からの抽出物のように未同定の物質を含むような構成であってもよいし、既知の組成物を所定の組成比で含むような構成であってもよい。また、これら物質としては、タンパク質、核酸、脂質、多糖類、有機化合物及び無機化合物のいずれでもよい。
これら物質をモデル動物に投与する際、その投与量や投与間隔等に関しては特に限定されず、適宜設定することができる。また、モデル動物としては、特に限定されず、マウス、ラット、サル等のヒトを除く哺乳動物を挙げることができる。特に、高血圧モデルラット等の高血圧モデル動物を使用することが好ましい。
本発明に係るスクリーニング方法、評価方法において、これら物質をモデル動物に投与した後、当該モデル動物から血液を採取するが、採血時期及び採血間隔等に関しては、特に限定されず適宜設定することができる。
上述したように、本発明に係る血圧調整剤のスクリーニング方法によれば、血圧上昇作用を有する物質或いは血圧降下作用を有する物質を、供試された候補物質のなかから高精度に同定することができる。
例えば、血圧調整作用を有する既知の物質(例えば、既知の昇圧剤や降圧剤)をモデル動物に投与した時のヒドロキシビオプテリン濃度の変動と比較することによって、当該既知の物質による血圧調整作用と候補物質との類似性を特徴付けることもできる。既知の昇圧剤や降圧剤は、その薬効が発現するタイミングや血圧調整の程度などに応じて種々に分類される。したがって、既知の血圧調整剤をモデル動物に投与し、モデル動物におけるヒドロキシビオプテリン濃度の変動度合いや変動タイミングを予めモニターし、これら変動度合いや変動タイミングについて比較することによって、候補物質のなかから既知の昇圧剤や降圧剤と類似する物質をスクリーニングすることができる。
本発明に係る血圧調製剤のスクリーニング方法によって同定された、血圧上昇作用を有する物質は、低血圧を原因とする疾患等の治療薬や予防薬の候補となりうる。また、本発明に係る血圧調製剤のスクリーニング方法によって同定された、血圧降下作用を有する物質は、高血圧症、又は高血圧状態により引き起こされる疾患、例えば脳卒中、脳梗塞、脳出血、心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞、腎硬化症、又は腎不全等の治療又は予防薬の候補になりうる。特に、高血圧状態から、高血圧症、脳卒中等の発症を予防するために用いることもできる。
また、本発明に係る血圧調整剤の評価方法によれば、評価対象物質における血圧調整作用を評価することができる。本発明に係る血圧調整剤の評価方法においては、血圧調整作用を有する既知の物質を評価対象物質として使用することもできる。ここで、評価とは、血圧調整作用に関する効果の程度の評価、血圧調整作用に関する効果の発現時期の評価、血圧調整作用に対する各種因子による影響の評価等を意味する。すなわち、評価対象物質をモデル動物に投与した後、ヒドロキシビオプテリン濃度の変動度合いや変動タイミングをモニターすることによって、当該候補物質による血圧調整作用に関する効果の程度や効果の発現時期を評価することができる。さらに、候補物質を投与したモデル動物に他の物質を更に投与したり、ストレスを付加したりすることで、当該他の物質やストレス等の各種因子による血圧調整作用に対する影響を評価することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
本実施例では、血中の血中BP類量及び窒素酸化物量と血圧値との関係を検討した。
<検査対象者における食事コントロール>
本試験には降圧薬等を服薬していない健常男性16名を検査対象者とした。本試験における採血時間は、日内変動による本試験測定項目への影響を考え、午前9時から9時半の間に行った。また、食事摂取内容変動による測定結果への影響を避ける為に、全対象者は3日前より禁酒を、さらに、前日は同じ夕食を摂取した。さらに採血当日、全対象者は水以外の摂取を控え、採血1時間前より全ての飲食を控えた。なお、全対象者は、採血12時間前に食事は済ませた。
<血圧測定>
検査対象者は、測定前10分間の安静を経て、全自動血圧計(TM-2655VP:A&D CO.,LTD製)を用いて血圧を2回測定した。得られた血圧の平均値を測定結果として用いた。
<血中総窒素酸化物(NOx)量の測定>
検査対象者から採血した血液試料からNOx測定用血漿試料を調製した。NOx測定用血漿試料は、100%メタノールと1:1と混合し4℃、10,000 xgで、20分間遠心し、除タンパクした。その後、Griess試薬反応を利用したHPLCシステム(ENO-20; Eicom社製)を用いて上清に含まれる総窒素酸化物量を測定し、血漿中酸化窒素量を算出した。
<血中BP類量の測定>
検査対象者から採血した血液試料を用いて、血中に含まれるBP類を測定した。本測定は、全対象例において血中BP類量の測定は、BP類の測定方法を開示する文献(T. Fukushimaら Anal Biochem(1980)102;176-188)に記載された方法に準拠して行った。当該文献によれば、還元型BP類(即ちBH4)量は、酸性条件下におけるヨウ素酸化反応から求められる総BP類量(還元型BP類量と酸化型BP類量との和)とアルカリ性条件下におけるヨウ素酸化反応から求められる酸化型BP類量から算出した。BP類の存在比率は、還元型BP類量(BH4)/酸化型BP類量(BH2)として表記した。
<酸性条件下におけるヨウ素酸化反応>
BP類測定用血漿試料200μLに、40μL 1N HCl、及び、100μLヨウ素酸化液(1% I2、2% KI)を添加し、混合した。室温、暗所にて1時間静置後、20μL 5%アスコルビン酸、及び、40μL 蒸留水を加え、反応を停止した。反応後、サンプルは限外ろ過(Microcon 10NMWL:Millipore Corp., Bedford, MA, USA)し、ヨウ素酸化物を含むろ液をHPLC試料とした。
<アルカリ性条件下におけるヨウ素酸化反応>
検査対象者から採血した血液試料からBP類測定用血漿試料を調製した。そしてBP類測定用血漿試料200μLに、40μLの1N NaOH及び100μLヨウ素酸化液(1% I2、2% KI)を添加し、混合した。室温、暗所にて1時間静置後、20μL 5%アスコルビン酸及び40μLの 2N HClを加え、反応を停止した。反応後、サンプルは限外ろ過し、ヨウ素酸化物を含むろ液をHPLC試料とした。
<HPLCによる検出>
得られたHPLC試料50μLをHPLCシステム(Shimadzu社製)を用いて解析し、血漿中に含まれるBP類量及びBH4/BH2を算出した。HPLCシステム概要は下に記す。サンプルは50μLをinertsil ODS-3カラム(4.6 x 250 mm, GL Science社製)に注入し、カラム温度35℃下で、2種類の溶離液50mmol/L 酢酸/蒸留水(pH 3.0)と50mmol/L 酢酸/メタノールを用い、リニアグラジュエント下、流速0.5 mL/minで溶離した。検出は励起波長350nm、蛍光波長450nmで行った。
(HPLCシステム概要)
システムコントロラー:SCL-10Avp
カラムオーブン:CTO-10ACvp
ポンプ:LC10ADvp
オートサンプラー:SIL-10ADvp
ディテクター:RF-10AxL
<結果の解析>
検査対象者の年齢、血圧値、心拍数、BP類量及びNOx量について測定した結果を表1に示した。表1に示す結果は平均値±標準偏差(Average(Ave)±standard deviation(SD))で表した。また、表1において、Ageは年齢を示し、SBPは収縮期血圧を示し、DBPは拡張期血圧を示し、MBPは平均血圧を示し、HRは心拍数を示し、BP'sは総BP類量を示し、BH4はBH4量を示し、BH2はBH2量を示し、BH4/BH2はBP類の存在比を示し、NOxは総酸化窒素量を示している。
Figure 2009139315
また、相関の検定には、PEARSONの検定を用い、有意差検定はStatViewTM(SAS Institute社製)を用い、FisherのγのZ変換を施行した。本検定においては、p値が0.05未満のものを統計学的有意差があるとした。PEARSONの検定結果を表2に示し、FisherのγのZ変換の結果(P値)を表3に示す。
Figure 2009139315
Figure 2009139315
表2に示した結果において、下線を記した数値は、絶対値が大きいため相関が高いと判断することができる。表3に示した結果において、P<0.05であるものに下線を記したが、これらP<0.05であるものは相関の度合いが統計的に有意であると判断することができる。
表3の結果から、血圧値(特に、収縮期血圧及び平均血圧)とBH2量(血中のBH2濃度と同義)とが統計的に有意に相関していることが明らかとなった。また、表2の結果から、血圧値(特に収縮期血圧)とBH4/BH2の値との相関に有意傾向があるということが明らかとなった。
〔実施例2〕
本実施例では、BH2をモデル動物に投与したときの血圧の変動を検証した。
本実施例には、Wister系ラット(spontaneously hypertensive rat(SHR):10週齢、♂;日本SLCより購入)を用いた。ラットは、室温23±2℃、湿度55±10%、12時間の明暗サイクル(明期;AM7:00〜PM7:00)下で予備飼育した。なお、飼育期間中ラットには、全て、CE-2固形食を自由摂食、水道水を自由飲水させた。試験の際、SHR (♂;18〜26週齢(N=8))を、1.5%α-クロラロース+7%ウレタン溶液の腹腔投与(0.1mL/100g体重)により麻酔し、生理食塩水に溶解したBH2(12.5μM/kg体重)を、右大腿静脈から静脈投与した。対照として生理食塩水を投与した。投与後、左大腿動脈にカニュレーションした圧トランデューサー(ポリグラフシステム、日本電光社製)により、血圧の変動量を経時的に測定した。
BH2投与群及び対照群の血圧を投与後経過時間0〜40秒で10秒おきに測定して、各群の血圧値について平均値±標準偏差を算出した。そして、有意差検定はStatViewTM(SAS Institute社製)を用い、Repeated Measures ANOVAを施行した。本検定においては、p値が0.05未満のものを統計学的有意差があるとした。結果を図1に示す。
図1に示した結果より、BH2を投与したモデル動物においては、血圧値が有意に上昇することが明らかとなった。実施例1の結果と併せて考察すると、血中のBH2濃度は、血圧値と正に相関しており、血中のBH2濃度は血圧値をモニターするに足るマーカーとして利用できることが明らかとなった。
〔実施例3〕
本実施例では、血中のBH2濃度の変動に基づいて候補物質のなかから血圧調整剤をスクリーニングできることを実証するため、既知の血圧降下剤を高血圧モデルラットに投与したときのBH2濃度の変動を検証した。
本実施例では、Wister系ラット(SHR :10週齢、♂;日本SLCより購入)を用いた。ラットは、室温23±2℃、湿度55±10%、12時間の明暗サイクル(明期;AM7:00〜PM7:00)下で13週齢まで予備飼育した。なお、飼育期間中ラットには、全て、CE-2固形食を自由摂食、水道水を自由飲水させた。
予備飼育期間中に収縮期血圧(tail-cuff法)を測定し、高血圧であることを確認した後、クロロゲン酸(CQA:Cayman社製)(300mg/kg)含有生理食塩水を経口ゾンデにより強制投与した。なお、CQAは、後述する参考実験例に示すように血圧降下作用を有する物質である。CQA投与後一定時間後に、ラットにペントバルビタール注射液(40mg/kg)を腹腔投与し、深麻酔状態を確認後、腹部大動脈から全採血した。全血は抗凝固剤(終濃度2mM EDTA)、及び還元剤(0.1%DTE)を含む採血管に採取し、4℃で2000 xgで20分遠心して得られた上清をBP類測定用血漿試料とした。血漿は使用時まで-80℃に保存した。
採取した200μLの血漿に、40μLの1N NaOH及び100μLのヨウ素酸化液(1% I2、2% KI)を添加し、混合した。室温、暗所にて1時間静置後、20μL 5%アスコルビン酸及び40μLの2N HClを加え、反応を停止した。反応後、サンプルは限外ろ過(Microcon 10NMWLミリポア社使用)し、ヨウ素酸化物を含むろ液をHPLCサンプルとした。HPLCシステム概要は下に記す。サンプルは50μLをHypersil ODS(C18)カラム(4.6 x 250 mm)に注入し、カラム温度35℃下で、溶離は15mmol/L リン酸カリウム緩衝液(pH 6.0):methanol(80%:20%)で行い、検出は励起波長350nm、蛍光波長450nmで行った。
(HPLCシステム概要)
システムコントロラー:SCL-10Avp
カラムオーブン:CTO-10ACvp
ポンプ:LC10ADvp
オートサンプラー:SIL-10ADvp
ディテクター:RF-10AxL
CQA投与後、BH2濃度を測定した結果を図2に示す。図2から解るように、血圧降下剤として知られるCQAを投与してから6時間を経過すると、BH2濃度がCQA投与時から有意に低下していることが明らかとなった。後述の参考実験例に示すように、CQAを本実施例と同条件で高血圧ラットに投与すると、投与後、約6時間程度で血圧が有意に低下している。参考実験例の結果を併せて考察すると、血中のBH2濃度を測定することによって、CQAによる血圧降下作用を高精度にモニターできることが明らかとなった。
したがって、候補物質をモデル動物に投与したときの血中のBH2濃度変動(BH2濃度の上昇或いは減少)を測定し、当該候補物質の血圧調整作用(血圧上昇作用或いは血圧降下作用)をBH2濃度変動に基づいて判断できることが明らかとなった。また、BH2濃度の変動量や変動タイミングから、当該候補物質における血圧調整作用の程度やタイミングを判断できることが明らかとなった。
〔参考実験例〕
本実験例では、実施例3で使用したCQAによる血圧降下作用を検討した。本実験例では、Wister系ラット(SHR :10週齢、♂;日本SLCより購入)を用いた。ラットは、室温23±2℃、湿度55±10%、12時間の明暗サイクル(明期;AM7:00〜PM7:00)下で13週齢まで予備飼育した。尚、飼育期間中ラットには、全て、CE-2固形食を自由摂食、水道水を自由飲水させた。予備飼育期間中に収縮期血圧(tail-cuff法)を測定し、高血圧であることを確認した後、実施例3で使用したCQA(Cayman社)(200mg/kg)含有生理食塩水を経口ゾンデにより強制投与した。投与後一定時間後に、収縮期血圧(tail-cuff法)を測定し、血圧の変動率(%)を下式に従い算出した。
Figure 2009139315
CQA投与後、血圧を測定し、血圧の変動率を算出した結果を図3に示す。図3から解るように、CQAを投与してから徐々に血圧が低下し、6時間を経過すると血圧(収縮期血圧)の変動率が最も低下していることが明らかとなった。
BH2投与後経過時間と血圧変化量との関係を示す特性図である。 CQA投与後経過時間とBH2量との関係を示す特性図である。 CQA投与後経過時間と収縮期血圧の変化率との関係を示す特性図である。

Claims (7)

  1. ヒトを除くモデル動物に候補物質を投与する工程と、
    当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程とを含み、
    上記候補物質によりジヒドロビオプテリン濃度が増加した場合には当該候補物質に血圧上昇作用があると判定し、上記候補物質によりジヒドロビオプテリン濃度が減少した場合には当該候補物質に血圧降下作用があると判定することを特徴とする、血圧調節剤の評価又はスクリーニング方法。
  2. 上記モデル動物は高血圧モデル動物であり、当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度の減少を測定することで血圧降下剤を同定することを特徴とする請求項1記載の血圧調節剤の評価又はスクリーニング方法。
  3. 上記ジヒドロビオプテリン濃度は、血中のジヒドロビオプテリン濃度及びビオプテリン濃度の合算値として測定されることを特徴とする請求項1又は2記載の血圧調節剤の評価又はスクリーニング方法。
  4. ヒトを除くモデル動物に評価対象物質を投与する工程と、
    当該モデル動物の血中におけるジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程とを含む、血圧調節剤の評価方法。
  5. 上記ジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程では、ジヒドロビオプテリン濃度の変動程度、変動タイミングを評価することを特徴とする請求項4記載の血圧調整剤の評価方法。
  6. 上記ジヒドロビオプテリン濃度を測定する工程では、他の因子によるジヒドロビオプテリン濃度の変動を評価することを特徴とする請求項4記載の血圧調整剤の評価方法。
  7. 上記ジヒドロビオプテリン濃度は、血中のジヒドロビオプテリン濃度及びビオプテリン濃度の合算値として測定されることを特徴とする請求項4乃至6いずれか一項記載の血圧調節剤の評価方法。
JP2007318309A 2007-12-10 2007-12-10 血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法 Expired - Fee Related JP5084481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007318309A JP5084481B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007318309A JP5084481B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009139315A true JP2009139315A (ja) 2009-06-25
JP5084481B2 JP5084481B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=40870052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007318309A Expired - Fee Related JP5084481B2 (ja) 2007-12-10 2007-12-10 血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5084481B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016159050A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 国立大学法人神戸大学 血液試料中のアンバウンドビリルビンの測定方法
RU2614521C2 (ru) * 2014-12-23 2017-03-28 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Научно-исследовательский институт нормальной физиологии им. П.К. Анохина" (ФГБНУ "НИИНФ им. П.К. Анохина") Способ моделирования сосудистой дистонии у крыс по гипотензивному типу

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002018587A1 (fr) * 2000-08-31 2002-03-07 Suntory Limited Procede de production de biopterines
WO2007119367A1 (ja) * 2006-03-20 2007-10-25 Kaneka Corporation ビオプテリンを含む組成物及びその使用方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002018587A1 (fr) * 2000-08-31 2002-03-07 Suntory Limited Procede de production de biopterines
WO2007119367A1 (ja) * 2006-03-20 2007-10-25 Kaneka Corporation ビオプテリンを含む組成物及びその使用方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2614521C2 (ru) * 2014-12-23 2017-03-28 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Научно-исследовательский институт нормальной физиологии им. П.К. Анохина" (ФГБНУ "НИИНФ им. П.К. Анохина") Способ моделирования сосудистой дистонии у крыс по гипотензивному типу
WO2016159050A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 国立大学法人神戸大学 血液試料中のアンバウンドビリルビンの測定方法
JPWO2016159050A1 (ja) * 2015-03-30 2018-02-08 国立大学法人神戸大学 血液試料中のアンバウンドビリルビンの測定方法
US10513676B2 (en) 2015-03-30 2019-12-24 National University Corporation Kobe University Measurement method for unbound bilirubin in blood sample

Also Published As

Publication number Publication date
JP5084481B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Cunnington et al. Systemic and vascular oxidation limits the efficacy of oral tetrahydrobiopterin treatment in patients with coronary artery disease
King et al. Endothelin: a potent renal and systemic vasoconstrictor peptide
Drummond et al. Amino acids are necessary for the insulin-induced activation of mTOR/S6K1 signaling and protein synthesis in healthy and insulin resistant human skeletal muscle
Björkman et al. Influence of a 60-hour fast on insulin-mediated splanchnic and peripheral glucose metabolism in humans.
McNulty et al. Effect of plasma insulin level on myocardial blood flow and its mechanism of action
US11234980B2 (en) Pharmaceutical composition for the treatment of pulmonary arterial hypertension
Mitchell et al. Single-and multiple-dose pharmacokinetic, safety, and tolerability profiles of olanzapine long-acting injection: an open-label, multicenter, nonrandomized study in patients with schizophrenia
Rasmussen et al. Effects of oxytocin in normal man during low and high sodium diets
Hamada et al. Effect of the angiotensin II receptor antagonist losartan on uric acid and oxypurine metabolism in healthy subjects
JP5084481B2 (ja) 血圧調節剤のスクリーニング方法及び評価方法
Lebrec et al. Hemodynamics and pharmacokinetics of tezosentan, a dual endothelin receptor antagonist, in patients with cirrhosis
Kirch et al. Dose‐dependence of the nifedipine‐digoxin interaction?
US7416857B2 (en) Differential diagnosis with hepcidin
Maron et al. Elevated pulmonary arterial and systemic plasma aldosterone levels associate with impaired cardiac reserve capacity during exercise in left ventricular systolic heart failure patients: a pilot study
Jeremy et al. Sustained increases of plasma homocysteine, copper, and serum ceruloplasmin after coronary artery bypass grafting
Bubb et al. Modified redox signaling in vasculature after chronic infusion of the insulin receptor antagonist, S961
Mariotti et al. Meal amino acids with varied levels of arginine do not affect postprandial vascular endothelial function in healthy young men
US20130004972A1 (en) Method for the detection of prediabetes
Qi et al. Measurement of glomerular filtration rate in conscious mice
Uhing et al. The effect of anesthesia and surgery on CYP3A activity in rats
Kjeldsen et al. Sympathetic nervous system involvement in essential hypertension: increased platelet noradrenaline coincides with decreased β-adrenoreceptor responsiveness
Stridh et al. C-peptide normalizes glomerular filtration rate in hyperfiltrating conscious diabetic rats
Magné et al. Whole-body basal nitric oxide production is impaired in postprandial endothelial dysfunction in healthy rats
Ullman et al. Effects of losartan, prazosin and a vasopressin V1‐receptor antagonist on renal and femoral blood flow in conscious sheep
Zaporowska-Stachowiak et al. Comparison of the serum insulin and endothelin level in patients with essential and renovascular hypertension

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120821

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5084481

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees