JP2009133242A - 水平対向型エンジンの吸排気構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】水平対向型エンジンの吸排気効率の向上及び小型化・コンパクト化を図る。
【解決手段】固定ピストン61Aの延長上のエンジンケース41に可動スリーブ43が移動自在に嵌合するように設けられたライナ部52aと、ライナ部52aと可動スリーブ43の頂部43bとで囲まれる吸入チャンバ90と、吸入チャンバ90と燃焼室48とが連通するように可動スリーブ43の頂部43bに開けられた吸気穴43eと、吸気穴43eを開閉する吸気バルブ82と、固定ピストン61Aの内側に設けられた排気ポート61eと、燃焼室48と排気ポート61eとが連通するように固定ピストン61Aの冠面61dに開けられた排気口61wと、排気口61wを開閉する排気バルブ74とを備え、吸入チャンバ90内の混合気を吸気穴43eを介して燃焼室48に流入させ、混合気が燃焼室48内で燃焼した後に排気ガスを排気口61wを介して排気ポート61eへ排出する。
【選択図】図5
【解決手段】固定ピストン61Aの延長上のエンジンケース41に可動スリーブ43が移動自在に嵌合するように設けられたライナ部52aと、ライナ部52aと可動スリーブ43の頂部43bとで囲まれる吸入チャンバ90と、吸入チャンバ90と燃焼室48とが連通するように可動スリーブ43の頂部43bに開けられた吸気穴43eと、吸気穴43eを開閉する吸気バルブ82と、固定ピストン61Aの内側に設けられた排気ポート61eと、燃焼室48と排気ポート61eとが連通するように固定ピストン61Aの冠面61dに開けられた排気口61wと、排気口61wを開閉する排気バルブ74とを備え、吸入チャンバ90内の混合気を吸気穴43eを介して燃焼室48に流入させ、混合気が燃焼室48内で燃焼した後に排気ガスを排気口61wを介して排気ポート61eへ排出する。
【選択図】図5
Description
本発明は、水平対向型エンジンの吸排気構造の改良に関するものである。
従来、シリンダに2つのピストンが対向するように移動自在に嵌合し、これらのピストンにそれぞれコネクティングロッドを介して2本のクランクシャフトが連結された対向型エンジンが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
英国特許第558115号明細書
特許文献1のFIG.2を以下の図16で説明し、特許文献1のFIG.3を以下の図17で説明する。なお、符号は振り直した。
図16は従来のエンジンの断面図であり、クランクケース200に2本のクランクシャフト201,202が平行に配置され、これらのクランクシャフト201,202の間に且つクランクシャフト201,202にシリンダ軸が直交するようにクランクケース200にシリンダ203が設けられ、このシリンダ203に両端の開口からそれぞれピストン204,206が移動自在に挿入され、ピストン204の端部に一体にヨーク207が形成され、このヨーク207がコネクティングロッド208,208を介して2本のクランクシャフト201,202にそれぞれ連結され、ピストン206の端部に一体にヨーク211が形成され、このヨーク211がコネクティングロッド212,212を介して2本のクランクシャフト201,202にそれぞれ連結されている。2つのピストン204,206間には燃焼室216が形成される。
図16は従来のエンジンの断面図であり、クランクケース200に2本のクランクシャフト201,202が平行に配置され、これらのクランクシャフト201,202の間に且つクランクシャフト201,202にシリンダ軸が直交するようにクランクケース200にシリンダ203が設けられ、このシリンダ203に両端の開口からそれぞれピストン204,206が移動自在に挿入され、ピストン204の端部に一体にヨーク207が形成され、このヨーク207がコネクティングロッド208,208を介して2本のクランクシャフト201,202にそれぞれ連結され、ピストン206の端部に一体にヨーク211が形成され、このヨーク211がコネクティングロッド212,212を介して2本のクランクシャフト201,202にそれぞれ連結されている。2つのピストン204,206間には燃焼室216が形成される。
シリンダ203は、ピストン204側の側壁に形成された複数の吸気ポート221と、これらの吸気ポート221に連通するように形成された吸気通路222と、ピストン206側の側壁に形成された複数の排気ポート223と、これらの排気ポート223に連通するように形成された排気通路224,226とを備える。
吸気ポート221は、ピストン204がクランクケース200の端部側の死点に移動したときに燃焼室216に連通し、排気ポート223は、ピストン206がクランクケース200の端部側の死点に移動したときに燃焼室216に連通する。
吸気通路222には、外部からブロア等の充填装置で新気が供給される。
吸気通路222には、外部からブロア等の充填装置で新気が供給される。
図17は従来のエンジンの排気通路を示す断面図であり、シリンダ203の周方向に複数の排気ポート223が形成され、これらの排気ポート223に連通するように排気通路224,226が形成され、これらの排気通路224,226が排気出口227,227に連通している。
特許文献1のエンジンの吸排気構造では、各ピストン204,206が端部側の死点に移動したときに吸排気する構造であるため、吸気ポート221及び排気ポート223は、シリンダ203の両端部に形成されるので、吸気ポート221、排気ポート223がシリンダ203の中央から大きく離れる。
また、吸気ポート221の半径方向外側に吸気通路222が位置し、排気ポート223の半径方向外側に排気通路224,226が位置し、各シリンダ203間に排気出口227が位置するため、吸気側の通路及び排気側の通路が複雑に屈曲している。
以上のように、排気ポート223がシリンダ203の中央から大きく離れ、吸気側の通路及び排気側の通路が複雑に屈曲することから、外部から新気を燃焼室216に導入する、あるいは、燃焼室216で燃焼後の排気ガスを外部に排出するときの吸排気効率が低下する。
更に、新気を吸気通路222に導入するためのブロア等の充填装置をクランクケース200に設けると、エンジンが大型になる。
本発明の目的は、吸排気効率の向上及び小型化・コンパクト化が図れる水平対向型エンジンの吸排気構造を提供することにある。
請求項1に係る発明は、エンジンケースに上下方向に離れるようにそれぞれ水平に配置された回転自在の2本のクランクシャフトと、これらの2本のクランクシャフト間に配置され、各クランクシャフトの軸線を通る面に対して直角方向に延びるよう配置された2つの固定ピストンと、これらの固定ピストンにそれぞれ移動自在に取付けられた可動スリーブと、固定ピストンと可動スリーブとで囲まれる燃焼室と、2本のクランクシャフトと2つの可動スリーブとをそれぞれ連結するコネクティングロッドとから構成された水平対向型エンジンであって、固定ピストンの延長上のエンジンケースに可動スリーブが移動自在に嵌合するように設けられたケースシリンダと、このケースシリンダと可動スリーブの天井部とで囲まれる吸入チャンバと、この吸入チャンバと燃焼室とが連通するように可動スリーブの天井部に開けられた吸気口と、この吸気口を開閉する吸気バルブと、固定ピストンの内側に設けられた排気ポートと、燃焼室と排気ポートとが連通するように固定ピストンの冠面に開けられた排気口と、この排気口を開閉する排気バルブとを備え、吸入チャンバに吸入された混合気を吸気バルブで開かれた吸気口を介して燃焼室に流入させ、混合気が燃焼室内で燃焼した後に、排気ガスを排気バルブで開かれた排気口から排気ポートを介して外部に排出することを特徴とする。
作用として、可動スリーブが固定ピストン側から吸入チャンバ側へ移動すると、燃焼室内が負圧になり、吸気弁が吸気口を開き、吸入チャンバ内の混合気が吸気口を介して燃焼室内に流入する。
また、可動スリーブが吸入チャンバ側から固定ピストン側へ移動すると、燃焼室内で混合気が燃焼して出来た燃焼ガスは、排気バルブが排気口を開いたときに排気口を介して排気ポートに排気ガスとして流出し、排気ポートから外部に排出される。
以上のように、混合気は、固定ピストンの延長上に設けられたエンジンケースと可動スリーブの天井部とで囲まれる吸入チャンバから吸気口を介して燃焼室に流入し、燃焼室で燃焼した後に、燃焼室から排気口を介して固定ピストンの内側の排気ポートに排気ガスとして流出し、排気ポートから外部に排出されるため、吸気及び排気に関わるガスが直線的にスムーズに流れる。
また、吸気バルブ及び排気バルブのうち、可動スリーブの天井部には吸気バルブのみが設けられ、固定ピストンの冠面には排気バルブのみが設けられるから、吸気バルブ及び排気バルブのそれぞれの傘部の外径を大きくすることが可能になり、吸排気の通気抵抗が小さくなる。
更に、可動スリーブの天井部に吸気バルブ、吸気口等の吸気系を設け、固定ピストンの内側に排気バルブ、排気口、排気ポートなどの排気系を設けることで、例えば、排気系を吸気系と同様に可動スリーブの天井部に設けるのに比べて、エンジンの中央部にマスが集中し、エンジンが小型、コンパクトになる。
請求項2に係る発明は、一対の吸入チャンバに吸気マニホールドが接続され、この吸気マニホールドの入口に、吸気マニホールドの上流に設けられる混合気の供給側から吸入チャンバへの混合気の一方向の流れのみを許容するリードバルブが配置されることを特徴とする。
作用として、左右の固定ピストンのうち、一方の固定ピストン側が、可動スリーブが吸入チャンバ側から固定ピストン側へ移動して燃焼室内の混合気が圧縮される圧縮行程で、他方の固定ピストン側が、可動スリーブが吸入チャンバ側から固定ピストン側へ移動して燃焼室内で燃焼した後の燃焼ガスが燃焼室から排気口を介して排気ポートへ排出される排気行程では、両方の吸入チャンバが共に負圧になることで両方の吸気バルブが閉弁するとともにリードバルブが開弁し、吸気マニホールドの入口から吸気マニホールド内を通って両方の吸入チャンバ内に混合気が流入する。
また、左右の固定ピストンのうち、一方の固定ピストン側が、燃焼室内の混合気が燃焼により膨張して可動スリーブが固定ピストン側から吸入チャンバ側へ移動する燃焼行程で、他方の固定ピストン側が、可動スリーブが固定ピストン側から吸入チャンバ側へ移動して吸入チャンバ内の混合気が吸気口から燃焼室内に吸入される吸入行程では、一方の吸入チャンバ内の圧力が高くなってその吸入チャンバ内の混合気が押し出されるとともに吸気マニホールドを介して他方の吸入チャンバ内へ過給される。
請求項3に係る発明は、固定ピストンの内側に、排気ポートを環状に囲む冷却水通路が設けられていることを特徴とする。
作用として、燃焼室内での混合気の燃焼時に高温になった排気ポート及びその周囲が環状の冷却水通路に流れる冷却水で冷却される。また、吸気バルブ、吸気ポートなどの吸気系は、固定ピストン側の排気系とは離れた可動スリーブの天井部に設けてあるため、固定ピストン側ほど高温にはならず、吸入チャンバから吸気口を介して燃焼室に混合気が導入されるときのガスの流れによって十分に冷却される。
作用として、燃焼室内での混合気の燃焼時に高温になった排気ポート及びその周囲が環状の冷却水通路に流れる冷却水で冷却される。また、吸気バルブ、吸気ポートなどの吸気系は、固定ピストン側の排気系とは離れた可動スリーブの天井部に設けてあるため、固定ピストン側ほど高温にはならず、吸入チャンバから吸気口を介して燃焼室に混合気が導入されるときのガスの流れによって十分に冷却される。
請求項1に係る発明では、固定ピストンの延長上のエンジンケースに可動スリーブが移動自在に嵌合するように設けられたケースシリンダと、このケースシリンダと可動スリーブの天井部とで囲まれる吸入チャンバと、この吸入チャンバと燃焼室とが連通するように可動スリーブの天井部に開けられた吸気口と、この吸気口を開閉する吸気バルブと、固定ピストンの内側に設けられた排気ポートと、燃焼室と排気ポートとが連通するように固定ピストンの冠面に開けられた排気口と、この排気口を開閉する排気バルブとを備え、吸入チャンバに吸入された混合気を吸気バルブで開かれた吸気口を介して燃焼室に流入させ、混合気が燃焼室内で燃焼した後に、排気ガスを排気バルブで開かれた排気口から排気ポートを介して外部に排出するので、混合気を吸入チャンバから可動スリーブの天井部に設けられた吸気口を介して燃焼室に流入させ、燃焼室内で燃焼した後の排気ガスを燃焼室から固定ピストンの冠面に形成された排気口を介して排気ポートに排出するため、混合気及び排気ガスをエンジン左右端側からエンジン中心側へ直線的に流すことができ、また、吸気バルブと排気バルブとを、可動スリーブの天井部と固定ピストンの冠面とに分けて配置することができ、従来のエンジンの吸排気バルブのように、シリンダヘッドに吸気バルブと排気バルブとの両方を配置するのに比べて吸排気バルブの傘部の外径を大きくすることができ、通気抵抗を低減することができて、吸排気効率を向上させることができる。これにより、エンジン出力の向上や燃料消費率の低減を図ることができる。
更に、固定ピストンの内側に排気系を配置しているため、例えば、排気系を吸気系と同様に可動スリーブの天井部に配置するのに比べて、エンジンの小型化、コンパクト化を図ることができる。
請求項2に係る発明では、一対の吸入チャンバに吸気マニホールドが接続され、この吸気マニホールドの入口に、吸気マニホールドの上流に設けられる混合気の供給側から吸入チャンバへの混合気の一方向の流れのみを許容するリードバルブが配置されるので、左右の燃焼室のうち、一方の燃焼室側が燃焼行程で、他方の燃焼室側が吸入行程であるときに、一方の燃焼室側の可動スリーブで一方の吸入チャンバを圧縮して、一方の吸入チャンバ内の混合気を吸気マニホールドを介して他方の吸入チャンバへ押し出し、混合気をその吸入チャンバ及び燃焼室へ過給することができる。従って、特別に過給機を設けることなくエンジン出力を高めることができる。
請求項3に係る発明では、固定ピストンの内側に、排気ポートを環状に囲む冷却水通路が設けられているので、燃焼室内の燃焼によって高温になる排気バルブ、排気ポートなどの排気系及び固定ピストンを、冷却水通路に流れる冷却水で冷却することができる。また、可動スリーブの天井に設けられた吸気バルブ、吸気口等の吸気系は、吸入チャンバから燃焼室内に流入する吸気によって空冷することができる。従って、少ない冷却水量でエンジンを効果的に冷却することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るエンジンの第1斜視図(図中の矢印(FRONT)はエンジン前方を表す。以下同じ。)であり、エンジン10は、左右2つ割りとした左固定ブロック36及び右固定ブロック37の合わせ面10Aにベアリングを介して上下2本の上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16が挟持されるように回転自在に取付けられ、左固定ブロック36及び右固定ブロック37のそれぞれの側面にエンジンケース41が取付けられ、これら左右のエンジンケース41はそれぞれ左右に水平に延びる左シリンダ12及び右シリンダ13を構成し、上クランクシャフト14の先端に上クランク出力ギヤ103が取付けられ、この上クランク出力ギヤ103に下クランクシャフト16に回転自在に支持されたアイドルギヤ112が噛み合い、下クランクシャフト16の先端に下クランク出力ギヤ107が取付けられた内燃機関である。
図1は本発明に係るエンジンの第1斜視図(図中の矢印(FRONT)はエンジン前方を表す。以下同じ。)であり、エンジン10は、左右2つ割りとした左固定ブロック36及び右固定ブロック37の合わせ面10Aにベアリングを介して上下2本の上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16が挟持されるように回転自在に取付けられ、左固定ブロック36及び右固定ブロック37のそれぞれの側面にエンジンケース41が取付けられ、これら左右のエンジンケース41はそれぞれ左右に水平に延びる左シリンダ12及び右シリンダ13を構成し、上クランクシャフト14の先端に上クランク出力ギヤ103が取付けられ、この上クランク出力ギヤ103に下クランクシャフト16に回転自在に支持されたアイドルギヤ112が噛み合い、下クランクシャフト16の先端に下クランク出力ギヤ107が取付けられた内燃機関である。
図中の符号36a,37a及び符号36b,37bは左固定ブロック36及び右固定ブロック37のそれぞれの上面に設けられた冷却水入口、冷却水出口であり、これらの冷却水入口36a,37aと冷却水出口36b,37bとは、図示せぬウォータポンプ、ラジエータに接続されて、冷却水がエンジン10内(詳しくは、左固定ブロック36内、右固定ブロック37内)、ウォータポンプ及びラジエータを循環するように構成されている。
左右のエンジンケース41、41内には、それぞれ上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16にコネクティングロッドに連結された可動スリーブが水平移動自在に配置され、左右のエンジンケース41,41のそれぞれの端部後部には吸気マニホールドを介してスロットルボディ、エアクリーナ等の吸気装置が接続され、アイドルギヤ112及び下クランク出力ギヤ107にはリングギヤの内歯が噛み合い、そのリングギヤには出力を外部に取り出す出力軸が取付けられている。
図2は本発明に係るエンジンの第2斜視図であり、図1の状態から左右のエンジンケース41,41を取り外した状態を示している。
左固定ブロック36及び右固定ブロック37からそれぞれ側方に水平に突出する固定ピストン61A(左固定ブロック36側の固定ピストン61Aのみ示されている。)に可動スリーブ43が移動自在に嵌合し、左固定ブロック36及び右固定ブロック37内から左方にそれぞれ延びるコネクティングロッド26,27,28の各小端部26a,27a,28aに連結ピン18,19を介して左側の可動スリーブ43が連結され、同様に、左固定ブロック36及び右固定ブロック37内から右方にそれぞれ延びるコネクティングロッド26,27,28(各コネクティングロッド26,27,28は不図示)の各小端部26a,27a,28a(各小端部26a,27a,28aは不図示)に連結ピン18,19を介して右側の可動スリーブ43が連結されている。
左固定ブロック36及び右固定ブロック37からそれぞれ側方に水平に突出する固定ピストン61A(左固定ブロック36側の固定ピストン61Aのみ示されている。)に可動スリーブ43が移動自在に嵌合し、左固定ブロック36及び右固定ブロック37内から左方にそれぞれ延びるコネクティングロッド26,27,28の各小端部26a,27a,28aに連結ピン18,19を介して左側の可動スリーブ43が連結され、同様に、左固定ブロック36及び右固定ブロック37内から右方にそれぞれ延びるコネクティングロッド26,27,28(各コネクティングロッド26,27,28は不図示)の各小端部26a,27a,28a(各小端部26a,27a,28aは不図示)に連結ピン18,19を介して右側の可動スリーブ43が連結されている。
可動スリーブ43の頂部43bには、3本の吸気バルブ82(右固定ブロック37側の吸気バルブ82は1本のみ示されている。)が設けられ、これらの吸気バルブ82のそれぞれの端部に、頂部43bに中間部が回動自在に取付けられたロッカアーム86(右固定ブロック37側のロッカアーム86は2個のみ示されている。)の一端が連結され、このロッカアーム86の他端にバランス調整用の錘87(右固定ブロック37側の錘87は2個のみ示されている。)が取付けられている。
図3は本発明に係るエンジンの背面図であり、左固定ブロック36と右固定ブロック37との合わせ面10Aに上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16をそれぞれ回転自在に支持するボールベアリング106,116が挟持されるように取付けられ、左固定ブロック36及び右固定ブロック37に亘って、内部に配置された点火プラグ(不図示)に接続するプラグコード(不図示)を挿入する矩形状のプラグコード挿入口64が開けられ、このプラグコード挿入口64の下方の左固定ブロック36及び右固定ブロック37にそれぞれ排気ガスを排出する長円形の排気出口36c,37cが開けられている。
これらの排気出口36c,37cにはそれぞれ排気管が接続され、更に、排気管に消音器が接続されている。
これらの排気出口36c,37cにはそれぞれ排気管が接続され、更に、排気管に消音器が接続されている。
図4は本発明に係るエンジンの後方から見た断面図であり、エンジン10は、鉛直に延びる中心線11(中心線11は合わせ面10Aを通る。)より左側に配置された左シリンダ12と、中心線11より右側に配置された右シリンダ13と、中心線11上に且つ中心線11に直交するように互いに平行に配置された上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16と、上クランクシャフト14のクランクピン20,21,22(クランクピン22は不図示。図11参照。)にそれぞれ大端部26b,27b,28b(大端部28bは不図示。図11参照。)がベアリング24(大端部28b側のベアリング24は不図示。)を介して回転自在に連結された第1コネクティングロッド26、第2コネクティングロッド27及び第3コネクティングロッド28(不図示。図11参照。)と、下クランクシャフト16のクランクピン30,31,32(クランクピン30は不図示。図11参照。)にそれぞれ大端部26b,27b,28b(大端部28cは不図示。図11参照。)がベアリング24(大端部28b側のベアリング24は不図示。)を介して回転自在に連結された第1コネクティングロッド26、第2コネクティングロッド27及び第3コネクティングロッド28(不図示。図11参照。)と、上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16をベアリング(不図示)を介して回転自在に支持するために中心線11上で二つ割りとされた左固定ブロック36及び右固定ブロック37と、上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16のそれぞれの間に配置されたカムシャフト38を駆動するカム駆動機構39とからなる。なお、符号14Aは上クランクシャフト14の中心を通って軸方向に延びる軸線、符号16Aは下クランクシャフト16の中心を通って軸方向に延びる軸線である。
左シリンダ12と右シリンダ13とは基本構造が同一であり、以下では左シリンダ12についてのみ説明する。
左シリンダ12は、左固定ブロック36に取付けられたエンジンケース41と、左固定ブロック36の側面から中心線11に直交するように突出するセンタヘッド42と、このセンタヘッド42に移動自在に嵌合された有底筒状の可動スリーブ43と、この可動スリーブ43の外側面43aに第2コネクティングロッド27を連結するために設けられたコネクティングロッド連結部材44と、可動スリーブ43の外側面43aに第1コネクティングロッド26、第3コネクティングロッド28(不図示。図11参照。)を連結するために設けられたコネクティングロッド連結部材46と、可動スリーブ43の頂部43bに設けられた吸気バルブ機構47とからなる。符号12aは左シリンダ軸、13aは右シリンダ軸であり、それぞれが上クランクシャフト14の軸線14Aと下クランクシャフト16の軸線16Aとを通る平面に垂直で、2本の上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16の両側方に延びるように設けられている。上記したセンタヘッド42及び可動スリーブ43のそれぞれの中心軸と左シリンダ軸12aとは一致する。符号48はセンタヘッド42と可動スリーブ43とで形成された燃焼室である。
左シリンダ12は、左固定ブロック36に取付けられたエンジンケース41と、左固定ブロック36の側面から中心線11に直交するように突出するセンタヘッド42と、このセンタヘッド42に移動自在に嵌合された有底筒状の可動スリーブ43と、この可動スリーブ43の外側面43aに第2コネクティングロッド27を連結するために設けられたコネクティングロッド連結部材44と、可動スリーブ43の外側面43aに第1コネクティングロッド26、第3コネクティングロッド28(不図示。図11参照。)を連結するために設けられたコネクティングロッド連結部材46と、可動スリーブ43の頂部43bに設けられた吸気バルブ機構47とからなる。符号12aは左シリンダ軸、13aは右シリンダ軸であり、それぞれが上クランクシャフト14の軸線14Aと下クランクシャフト16の軸線16Aとを通る平面に垂直で、2本の上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16の両側方に延びるように設けられている。上記したセンタヘッド42及び可動スリーブ43のそれぞれの中心軸と左シリンダ軸12aとは一致する。符号48はセンタヘッド42と可動スリーブ43とで形成された燃焼室である。
エンジンケース41は、ケース本体51と、このケース本体51の端部に形成された筒状部51aに嵌合されたライナキャップ52とからなり、ライナキャップ52は、可動スリーブ43の外側面43aと摺動するライナ部52aと、このライナ部52aの端部を塞ぐためにライナ部52aに一体成形された頂壁52bとからなる。
センタヘッド42は、左固定ブロック36に一体成形されたヘッド本体61と、このヘッド本体61に設けられた後述する動弁機構(不図示)、点火プラグ(不図示)とからなる。
ヘッド本体61は、外周部に形成された固定ピストン61Aと、冷却水が流れる冷却水通路61bとを備える。
ヘッド本体61は、外周部に形成された固定ピストン61Aと、冷却水が流れる冷却水通路61bとを備える。
固定ピストン61Aは、ヘッド本体61の外周部及び端部を構成する有底筒状の部分であり、底に凹形状の冠面61dが形成され、冠面61dに近い外周面61cの端部に複数のピストンリング溝が形成され、これらのピストンリング溝にそれぞれピストンリングが装着されている。
カムシャフト38は、左固定ブロック36及び右固定ブロック37に挟まれて固定されたベアリング63で回転自在に支持されている。
カム駆動機構39は、上クランクシャフト14に取付けられたカム駆動ギヤ65と、このカムシャフト駆動ギヤ65に噛み合うようにカムシャフト38に取付けられたカムシャフト従動ギヤ66とからなる。
カム駆動機構39は、上クランクシャフト14に取付けられたカム駆動ギヤ65と、このカムシャフト駆動ギヤ65に噛み合うようにカムシャフト38に取付けられたカムシャフト従動ギヤ66とからなる。
カムシャフト従動ギヤ66の歯数は、カムシャフト駆動ギヤ65の歯数の2倍であり、カムシャフト従動ギヤ66の回転がカムシャフト駆動ギヤ65の回転によって1/2に減速される。
このように、上記エンジン10は4サイクルであるため、上クランクシャフト14の2回転あたりカムシャフト38は1回転する。
例えば、上記エンジン10を2サイクルとした場合には、上クランクシャフト14の1回転あたりカムシャフト38は1回転することになる。
例えば、上記エンジン10を2サイクルとした場合には、上クランクシャフト14の1回転あたりカムシャフト38は1回転することになる。
図5は本発明に係るエンジンの上方から見た断面図であり、センタヘッド42は、動弁機構71と、点火プラグ72とを備え、センタヘッド42のヘッド本体61は、冠面61dに開口する排気ポート61eと、点火プラグ72を取付けるためのめねじ61f及びプラグ挿入孔61gとを備える。
動弁機構71は、排気ポート61eの入口を開閉する排気バルブ74と、この排気バルブ74を移動自在に支持するためにヘッド本体61に取付けられたバルブガイド75と、排気バルブ74を閉じる側へ付勢するためにヘッド本体61に形成された空所61hの底と排気バルブ74の軸端に取付けられたばね受け部材76との間に介在されたバルブスプリング77と、排気バルブ74をカム38bで直接駆動する中空のカムシャフト38とからなる。符号78は排気バルブ74が着座する環状のバルブシートであり、排気ポート61eの開口に取付けられている。
排気ポート61e、排気バルブ74及び点火プラグ72の周囲には、それぞれ環状の冷却水通路61bが形成され、高温となる部分の冷却性が高められている。
吸気バルブ機構47は、可動スリーブ43の頂部43bに一体成形されたバルブ支持部43dと、このバルブ支持部43dに取付けられた3つのバルブガイド81(ここでは、2つのバルブガイド81が示される。)と、可動スリーブ43の頂部43bに形成された3つの吸気穴43e(ここでは、1つの吸気穴43eが示される。)を開閉するために各バルブガイド81に移動自在に挿入された吸気バルブ82(ここでは、2本の吸気バルブ82が示される。)と、バルブ支持部43dに取付けられた単一のロッカシャフト83と、このロッカシャフト83にスイング自在に取付けられるとともに一端が各吸気バルブ82に連結ピン84を介して連結された3本のロッカアーム86(ここでは、1つのロッカアーム86が示される。)と、これらのロッカアーム86の他端にそれぞれ取付けられた錘87と、各吸気バルブ82を閉じる側へ小さい付勢力で閉じるためにバルブ支持部43dと各ロッカアーム86との間に設けられた3つの捩りコイルばね88(ここでは、1つのねじりコイルばね88が示されている。)とからなる。
錘87は、可動スリーブ43が往復動するときに、吸気バルブ74が慣性力で移動しないように吸気バルブ74と釣り合わせるためのものである。
可動スリーブ43の頂部43bとライナキャップ52とは、燃料と空気との混合気が吸入される吸入チャンバ90を形成する部分であり、左シリンダ12の吸入チャンバ90と右シリンダ13の吸入チャンバ90とには、吸気マニホールド91が接続され、吸気マニホールド91の入口91aには、吸気マニホールド91に接続されたスロットルボディ(不図示)側から吸気チャンバ90,90への混合気の流れのみを許容する一方向弁としての一対のリードバルブ92,92が設けられている。
以上に説明したように、固定ピストン61Aの内側に排気バルブ74、バルブガイド75、ばね受け部材76、バルブスプリング77、排気ポート61e等の排気系を配置しているため、例えば、排気系を吸気系と同様に可動スリーブ43の頂部43bに配置するのに比べて、エンジン10の小型化、コンパクト化を図ることができる。
図6は本発明に係るエンジンの可動部のシール構造を示す要部断面図であり、固定ピストン61Aは、外周面61cの冠面61d寄りに冠面61d側から順にそれぞれが環状のトップリング溝61j、セカンドリング溝61k、オイルリング溝61mが形成され、トップリング溝61jに環状のトップリング95、セカンドリング溝61kに環状のセカンドリング96、オイルリング溝61mに環状のオイルリング97がそれぞれ嵌められ、これらのトップリング95、セカンドリング96及びオイルリング97によって、固定ピストン61Aと可動スリーブ43との間のシールと、潤滑用オイルの掻き落としとが行われる。
可動スリーブ43は、頂部43bよりもライナキャップ52の頂壁52b側に一体に筒状のランド部43fが形成され、このランド部43fの外周面43gに環状のシールリング溝43h,43jが形成され、シールリング溝43hに環状のシールリング101、シールリング溝43jにシールリング102がそれぞれ嵌められ、これらのシールリング101,102によって、可動スリーブ43とライナキャップ52のライナ部52aとの間のシールと、潤滑用オイルの掻き落としとが行われる。
図7は本発明に係る左固定ブロック及び右固定ブロックの斜視図である。
左固定ブロック36及び右固定ブロック37は、左右対称形状で基本構造は同一であるため、以下では、特に説明が必要な部分以外は、左固定ブロック36のみ説明する。
左固定ブロック36は、縦に延びるブロック本体36Aと、このブロック本体36Aから一体に側方に延びるヘッド本体61とからなり、ヘッド本体61に筒状の固定ブロック61Aが設けられている。
左固定ブロック36及び右固定ブロック37は、左右対称形状で基本構造は同一であるため、以下では、特に説明が必要な部分以外は、左固定ブロック36のみ説明する。
左固定ブロック36は、縦に延びるブロック本体36Aと、このブロック本体36Aから一体に側方に延びるヘッド本体61とからなり、ヘッド本体61に筒状の固定ブロック61Aが設けられている。
図中の符号36k,36mは上クランクシャフト14(図2参照)をベアリングを介して支持するためにブロック本体36Aの合わせ面10Aに形成された円弧状切欠き、符号36n,36pは下クランクシャフト16(図2参照)をベアリングを介して支持するためにブロック本体36Aの合わせ面10Aに形成された円弧状切欠き、61wは固定ピストン61Aの冠面61dに設けられた排気口(詳しくは、排気口61wは冠面61dに設けられたバルブシート78に形成されている。)、36q,36rは上クランクシャフト14(図2参照)及び下クランクシャフト16(図2参照)との干渉を避けるための開口部、64a,64b(64bは右固定ブロック37側)はプラグコード挿入口64(図3参照)を形成するための挿入口用切欠き、符号98は左固定ブロック36と右固定ブロック37とを合わせるときに左固定ブロック36の合わせ面10Aに設けられた位置決め用穴に挿入して位置決めするために右固定ブロック36の合わせ面10Aに設けられた位置決め用カラーである。
また、図中の右固定ブロック37側の符号37k,37m,37n,37pは円弧状切欠き、37q,37rは開口部である。
また、図中の右固定ブロック37側の符号37k,37m,37n,37pは円弧状切欠き、37q,37rは開口部である。
図8は本発明に係るセンタヘッドのヘッド本体を示す斜視図であり、ヘッド本体61は、固定ピストン61Aの凹形状に湾曲する冠面61dに排気口61w及び点火プラグ取付用のめねじ61fを備え、排気口61wの内側には排気ポート61eが形成され、この排気ポート61eの側面に2つの排気ポート貫通孔61v,61vが対向するように開けられ、排気ポート61eの底面にバルブガイド挿入穴61sが開けられている。
図9は本発明に係る左固定ブロックの要部を示す斜視図であり、左固定ブロック36(図7参照)からヘッド本体61(図7参照)が切り離されたブロック本体36Aを示している。
ブロック本体36Aは、排気バルブ74(図5参照)及びバルブスプリング77(図5参照)が配置される空所61hと、排気ポート貫通孔61v、61v(図8参照)に連通する排気通路79と、点火プラグ72(図5参照)が挿入されるプラグ挿入孔61gと、このプラグ挿入孔61gの周囲に形成された冷却水通路61bとが形成されている。
ブロック本体36Aは、排気バルブ74(図5参照)及びバルブスプリング77(図5参照)が配置される空所61hと、排気ポート貫通孔61v、61v(図8参照)に連通する排気通路79と、点火プラグ72(図5参照)が挿入されるプラグ挿入孔61gと、このプラグ挿入孔61gの周囲に形成された冷却水通路61bとが形成されている。
図10は本発明に係る吸気バルブ機構を示す斜視図であり、可動スリーブ43の頂部43bに設けられたバルブ支持部43dで3本の吸気バルブ82が開閉自在に支持されたことを示している。
詳しくは、バルブ支持部43dに一体に設けられた一対の突出部43m,43mにロッカシャフト83が支持され、このロッカシャフト83に3つのロッカアーム86がスイング自在に取付けられ、各ロッカアーム86の一端に形成された溝86aに吸気バルブ82の軸部82aが挿入され、各ロッカアーム86の一端の側面に形成された一対の切欠き86b,86b(手前側の符号86bのみ示す。)及び吸気バルブ82の軸部82aに連結ピン84が貫通し、吸気バルブ82の軸部82aがバルブ支持部43dに設けられたバルブガイド81(3つのバルブガイド81のうち、2つのバルブガイド81を示す。)に移動自在に挿入されて、可動スリーブ43の頂部43bに3本の吸気バルブ82が取付けられている。なお、82bは吸気バルブ82の軸部82aの端部に設けられた傘部である。
ロッカアーム86は、他端に筒状部86cが形成され、この筒状部86cの中空部に錘87が嵌合され、ロッカシャフト83に巻き付けられた捩りコイルばね88(図5参照)の一端がバルブ支持部43dの突出部43mに掛けられ、捩りコイルばね88の他端がロッカアーム86に掛けられて、ロッカアーム86が、吸気バルブ82の閉じる側に付勢されている。
ロッカアーム86のロッカシャフト83より吸気バルブ82側の部分に吸気バルブ82を加えたものの重心に作用するモーメントと、ロッカアーム86のロッカシャフト83より錘87側の部分に錘87を加えたものの重心に作用するモーメントとは、大きさが同じで且つ向きが反対である。従って、可動スリーブ43が移動することにより吸気バルブ82側に作用する慣性力を錘87側に作用する慣性力で打ち消すことができる。
更に、ロッカアーム86のロッカシャフト83より吸気バルブ82側の部分(吸気バルブ82を含まない)の重心に作用するモーメントと、ロッカアーム86のロッカシャフト83より錘87側の部分(錘87を含まない)の重心に作用するモーメントとを大きさが同じで向きが反対になるようにし(即ち、ロッカアーム86自体をロッカシャフト83に対して釣り合わせる)、且つ吸気バルブ82の重心に作用するモーメントと錘87の重心に作用するモーメントとを大きさが同じで向きが反対になるようにする、即ち、ロッカシャフト83の中心と吸気バルブ82の重心との距離をL1、吸気バルブ82の質量をM1、ロッカシャフト83の中心と錘87の重心との距離をL2、錘87の質量をM2としたときに、M1・L1=M2・L2となるようにすれば、可動スリーブ43が移動することにより吸気バルブ82に作用する慣性力を錘87に作用する慣性力で打ち消すことができる。
図11は本発明に係るエンジンの側方から見た断面図であり、上クランクシャフト14は、テーパ軸14a、前ジャーナル軸14b、クランク部14c及び後ジャーナル軸14dからなり、テーパ軸14aに上クランク出力ギヤ103がナット104で取付けられ、前ジャーナル軸14bが左固定ブロック36(不図示)及び右固定ブロック37にローラベアリング105を介して回転自在に取付けられ、クランク部14cに設けられたクランクピン20,21,22にそれぞれ第1コネクティングロッド26、第2コネクティングロッド27、第3コネクティングロッド28がそれぞれ連結され、後ジャーナル軸14dが左固定ブロック36及び右固定ブロック37にボールベアリング106を介して回転自在に取付けられている。
下クランクシャフト16は、テーパ軸16a、前ジャーナル軸16b、クランク部16c及び後ジャーナル軸16dからなり、テーパ軸16aに下クランク出力ギヤ107がナット108で取付けられ、前ジャーナル軸16bの前部にボールベアリング111,111を介してアイドルギヤ112が回転自在に取付けられるとともに、前ジャーナル軸14bの後部が左固定ブロック36及び右固定ブロック37にローラベアリング114を介して回転自在に取付けられ、クランク部16cに設けられたクランクピン30,31,32にそれぞれ第1コネクティングロッド26、第2コネクティングロッド27、第3コネクティングロッド28がそれぞれ連結され、後ジャーナル軸16dが左固定ブロック36及び右固定ブロック37にボールベアリング116を介して回転自在に取付けられている。
上クランク出力ギヤ103はアイドルギヤ112に噛み合い、下クランク出力ギヤ107及びアイドルギヤ112は、上クランク出力ギヤ103及び下クランク出力ギヤ107の前方に配置されたリングギヤ118の内歯に噛み合う。
これにより、上クランクシャフト14の出力は、上クランク出力ギヤ103、アイドルギヤ112及びリングギヤ118を介してリングギヤ118に取付けられた出力軸120に出力され、下クランクシャフト16の出力は、下クランクギア107、リングギヤ118を介して出力軸120に出力される。出力軸120は、左固定ブロック36及び右固定ブロック37にベアリング(不図示)を介して回転自在に支持されている。
カムシャフト38は、左固定ブロック36及び右固定ブロック37にベアリング63,122を介して回転自在に支持されている。符号38Aはカムシャフト38の軸線、123はカムシャフト38のテーパ部38cにカムシャフト従動ギヤ66を取付けるナットである。
以上に述べたエンジン10の作用の概要を次に説明する。
図4、図5及び図11において、例えば、左シリンダ12において、吸気マニホールド91、吸入チャンバ90を介して燃焼室48に燃料及び空気からなる混合気を供給して点火すると、燃焼室48内の圧力が上昇し、センタヘッド42に対して可動スリーブ43がライナキャップ52の頂壁52b側である下死点側へ移動する。
図4、図5及び図11において、例えば、左シリンダ12において、吸気マニホールド91、吸入チャンバ90を介して燃焼室48に燃料及び空気からなる混合気を供給して点火すると、燃焼室48内の圧力が上昇し、センタヘッド42に対して可動スリーブ43がライナキャップ52の頂壁52b側である下死点側へ移動する。
このとき、可動スリーブ43にコネクティングロッド連結部材44,46を介して取付けられた一組の第1〜第3コネクティングロッド26,27,28がそれぞれ上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16を回転させる。上クランクシャフト14と下クランクシャフト16とは逆回転する。
上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16の回転は、上クランク出力ギヤ103、アイドルギヤ112、下クランク出力ギヤ107及びリングギヤ118を介して出力軸120からエンジン10の外部に取り出されて利用されるとともに、これらの上クランクシャフト14及び下クランクシャフト16と、上クランク出力ギヤ103、アイドルギヤ112、下クランク出力ギヤ107及びリングギヤ118との慣性モーメントによって回転が継続され、また、カムシャフト駆動ギヤ65が回転することによりカムシャフト従動ギヤ66が回転し、カムシャフト38のカム38bが排気バルブ74,74を駆動し、所定のタイミングで燃焼ガスを排出する。上記した可動スリーブ43が下死点側へ移動したときには、吸入チャンバ90内の混合気は、可動スリーブ43によって圧縮され、吸気マニホールド91を通って右シリンダ13側の吸入チャンバ90を至り、吸気バルブ74を開けて燃焼室48に流入する。以上により、可動スリーブ43の往復動が継続される。
可動スリーブ43が往復動している間は、燃焼室48で発生する燃焼熱や各部の摺動により発生する熱で、特にセンタヘッド42が高温になるため、冷却水通路61bに冷却水を循環させることで冷却する。
図12は図1の12−12線断面図である。
左固定ブロック36は、冷却水入口36aから下方に延びる冷却水通路36dと、この冷却水通路36dに直交するように接続されるとともに点火プラグ72(図5参照)、排気バルブ74(図5参照)の周囲にそれぞれ環状に延びる冷却水通路61bに接続された冷却水通路36fと、冷却水通路61bに接続された水平に延びる冷却水通路36gと、この冷却水通路36gから直交するように冷却水出口36cまで上方に延びる冷却水通路36hとを備える。右固定ブロック37も同様な冷却水通路を備える。
左固定ブロック36は、冷却水入口36aから下方に延びる冷却水通路36dと、この冷却水通路36dに直交するように接続されるとともに点火プラグ72(図5参照)、排気バルブ74(図5参照)の周囲にそれぞれ環状に延びる冷却水通路61bに接続された冷却水通路36fと、冷却水通路61bに接続された水平に延びる冷却水通路36gと、この冷却水通路36gから直交するように冷却水出口36cまで上方に延びる冷却水通路36hとを備える。右固定ブロック37も同様な冷却水通路を備える。
図13(a)〜(c)は本発明に係るエンジンの冷却水通路を示す断面図である。
(a)は図5の13−13線断面図であり、冷却水通路61bは、点火プラグ72(図5参照)を挿入するプラグ挿入孔61gを囲む第1通路61pと、排気バルブ74を囲む第2通路61qと、固定ピストン61Aの内側に環状に形成された第3通路61rとからなる。
(a)は図5の13−13線断面図であり、冷却水通路61bは、点火プラグ72(図5参照)を挿入するプラグ挿入孔61gを囲む第1通路61pと、排気バルブ74を囲む第2通路61qと、固定ピストン61Aの内側に環状に形成された第3通路61rとからなる。
上記の第1通路61p、第2通路61q及び第3通路61rの内側に位置する内壁61uの内側には、排気通路79が形成され、この排気通路79に、排気バルブ74側から延びる排気ポート61eが、前記の排気ポート61eを貫通する2つの排気ポート貫通孔61vを介して接続されている。
排気通路79は前述の排気出口36c,37c(共に図3参照)に連結されている。
排気通路79は前述の排気出口36c,37c(共に図3参照)に連結されている。
(b)は(a)のb−b線断面図であり、プラグ挿入孔61gの周囲に第1通路61pが形成され、排気ポート61e、バルブガイド挿入穴61s及び空所61hの周囲に第2通路61qが形成され、固定ピストン61Aの側壁61t及び冠面61dの内側に第3通路61rが形成されている。
(c)は(a)のc−c線断面図であり、第3通路61rは、冠面61dに沿って冠面61dの近傍に形成された部分でもあり、燃焼室48(図5参照)から受ける燃焼熱で高温になった冠面61dを第3通路61rに流れる冷却水で効果的に冷却することができる。
以上に述べたエンジン10の各行程の作用を次に説明する。なお、ここでは、左シリンダ12の各部の符号の末尾に「L」が付けられ、右シリンダ13の各部の符号の末尾に「R」が付けられている。
図14(a),(b)は本発明に係るエンジンにおける左・右シリンダの各行程を示す第1作用図である。
(a)は左シリンダの排気行程と右シリンダの圧縮行程とを示す作用図であり、左シリンダ12及び右シリンダ13の可動スリーブ43L,43Rをエンジン10の中心側へ移動させて、可動スリーブ43L,43Rが上死点に達した状態を示している。
(a)は左シリンダの排気行程と右シリンダの圧縮行程とを示す作用図であり、左シリンダ12及び右シリンダ13の可動スリーブ43L,43Rをエンジン10の中心側へ移動させて、可動スリーブ43L,43Rが上死点に達した状態を示している。
この上死点に至るまでに、左シリンダ12では、排気バルブ74Lは開き、吸気バルブ82Lは閉じ、燃焼室48L内の爆発を終えて出来た燃焼ガスが排気され、右シリンダ13では排気バルブ74R及び吸気バルブ82Rは閉じ、上死点前に点火プラグ72Rが点火されて混合気が爆発し、可動スリーブ43Rは燃焼室48R内の圧力上昇に伴い、上死点から下死点側へ移動する。
また、可動スリーブ43L,43Rが上死点へ移動することにより、左シリンダ12及び右シリンダ13の吸入チャンバ90L,90Rは圧力が低くなるので、吸気マニホールド91のリードバルブ92,92が開き、矢印で示すように吸入チャンバ90L,90R内に混合気が流入する。
(b)は左シリンダの吸入行程と右シリンダの燃焼行程とを示す作用図であり、右シリンダ13の可動スリーブ43Rが燃焼室48R内の混合気の燃焼による高い圧力によって下死点まで移動するときに、吸入チャンバ90R内の混合気が圧縮されることで、混合気が吸入チャンバ90Rから排気マニホールド91内の通路を通って左シリンダ12側の吸入チャンバ90Lへ移動し、更に、左シリンダ12の可動スリーブ43が上死点から下死点まで移動している間に、吸入チャンバ90L内の圧力で吸気バルブ82Lが開き、混合気が燃焼室48L内に流入する。即ち、左シリンダ12の燃焼室48Lへの混合気の過給が行われる。
図15(a),(b)は本発明に係るエンジンにおける左・右シリンダの各行程を示す第2作用図である。
(a)は左シリンダの圧縮行程と右シリンダの排気行程とを示す作用図であり、左シリンダ12及び右シリンダ13のそれぞれの可動スリーブ43L,43Rが再び上死点に達した状態を示している。
(a)は左シリンダの圧縮行程と右シリンダの排気行程とを示す作用図であり、左シリンダ12及び右シリンダ13のそれぞれの可動スリーブ43L,43Rが再び上死点に達した状態を示している。
この上死点に至るまでに、左シリンダ12では排気バルブ74L及び吸気バルブ82Lは閉じ、上死点前に点火プラグ72Lが点火されて混合気が爆発し、可動スリーブ43Lは燃焼室48L内の圧力上昇に伴い、上死点から下死点側へ移動し、右シリンダ13では、排気バルブ74Rは開き、吸気バルブ82Rは閉じ、燃焼室48R内の爆発を終えて出来た燃焼ガスが排気される。
また、可動スリーブ43L,43Rが上死点へ移動することにより、左シリンダ12及び右シリンダ13のそれぞれの吸入チャンバ90L,90Rは圧力が低くなるので、吸気マニホールド91のリードバルブ92,92が開き、矢印で示すように吸気チャンバ90L,90R内に混合気が流入する。
(b)は左シリンダの燃焼行程と右シリンダの吸入行程とを示す作用図であり、左シリンダ12の可動スリーブ43Lが燃焼室48L内の混合気の燃焼による高い圧力によって下死点まで移動するときに、吸入チャンバ90L内の混合気が圧縮されることで、混合気が吸入チャンバ90Lから吸気マニホールド91内の通路を通って右シリンダ13側の吸入チャンバ90Rへ移動し、更に、右シリンダ13の可動スリーブ43が上死点から下死点まで移動している間に、吸入チャンバ90R内の圧力で吸気バルブ82Rが開き、混合気が燃焼室48R内に流入する。即ち、右シリンダ12の燃焼室48Rへの混合気の過給が行われる。
このように、可動スリーブ43L,43Rの頂部に吸気バルブ82L,82Rが設けられ、センタヘッド42(図5参照)の冠面に排気バルブ74L,74Rが設けられることで、例えば、吸入チャンバ90Rから燃焼室48Rに混合気が流入し、(a)に示したように、燃焼室48R内の燃焼後の燃焼ガスが排気ポート61e(図5参照)へ排出される構造であるため、吸気時及び排気時のガスの流れが直線的になり、更に、吸気バルブ82L,82Rと排気バルブ74L,74Rとを可動スリーブ43L,43Rとセンタヘッド42とに分けて配置するために吸気バルブ82L,82R及び排気バルブ74L,74Rの傘部の外径を大きくすることができ、以上から、吸気バルブ82L,82Rと排気バルブ74L,74Rのオーバーラップ時の掃気が促進され、且つ通気抵抗を低減することができて、吸排気効率を向上させることができる。
また、以上の図14(b)、図15(b)に示したように、吸入チャンバ90L,90Rに吸気マニホールド91が接続され、この吸気マニホールド91の入口に、吸気マニホールド91の上流に設けられる混合気の供給側(即ち、スロットルボディ、エアクリーナ)から吸入チャンバ90L,90Rへの混合気の一方向の流れのみを許容するリードバルブ92,92(図14(a)参照)が配置されるので、例えば、図14(b)において、左右の燃焼室48L,48Rのうち、一方の燃焼室48R側が燃焼行程で、他方の燃焼室48L側が吸入行程であるときに、一方の燃焼室48R側の可動スリーブ43Rで一方の吸入チャンバ90Rを圧縮して、一方の吸入チャンバ90R内の混合気を吸気マニホールド91を介して他方の吸入チャンバ90Lへ押し出し、混合気をその吸入チャンバ90L及び燃焼室48Lへ過給することができる。従って、特別に過給機を設けることなくエンジン出力を高めることができる。
以上に述べたセンタヘッド42の冷却水通路の冷却水の流れを図12及び図13で説明する。以下では左固定ブロック36及び左シリンダ12について説明する。右固定ブロック37及び右シリンダ13については、左固定ブロック36及び左シリンダ12と同一であり、説明は省略する。
図12において、矢印で示されるように、冷却水入口36aから流入した冷却水は、冷却水通路36d、冷却水通路36fを通って冷却水通路61bに至る。
図12において、矢印で示されるように、冷却水入口36aから流入した冷却水は、冷却水通路36d、冷却水通路36fを通って冷却水通路61bに至る。
そして、冷却水通路61b内の冷却水は、図13(b)に示されるように、プラグ挿入孔61g周りの第1通路61pを冠面61d側へ流れて点火プラグ72及びその周囲を冷却し、更に、図13(b),(c)に示されるように、第1通路61pから冠面61dに沿った第3通路61rに流れて冠面61d及び側壁61t、特に、トップリング溝61j、セカンドリング溝61k、オイルリング溝61m及びトップリング95(図6参照)、セカンドリング96(図6参照)、オイルリング97(図6参照)を冷却し、更に、排気バルブ74周りの第2通路61qに流れて排気バルブ74及びその周囲を冷却する。
この後、冷却水は、図12において、冷却水通路61bから冷却水通路36g、冷却水通路36hを通って冷却水出口36cに至る。
この後、冷却水は、図12において、冷却水通路61bから冷却水通路36g、冷却水通路36hを通って冷却水出口36cに至る。
以上の図13(a)〜(c)に示したように、固定ピストン61Aの内側に、排気ポート61eを環状に囲む冷却水通路61b、詳しくは第2通路61qが設けられているので、燃焼室48(図5参照)内の燃焼によって高温になる排気バルブ74、排気ポート61eなどの排気系及び固定ピストン61Aを、冷却水通路61bに流れる冷却水で冷却することができる。
また、図5に示された可動スリーブ43の頂部43bに設けられた吸気バルブ82、吸気穴43e等の吸気系は、吸入チャンバ90から燃焼室48内に流入する吸気によって空冷することができる。従って、少ない冷却水量でエンジン10を効果的に冷却することができる。
尚、本実施形態では、図5に示したように、エンジンケース41と吸気マニホールド91とを別体にしたが、これに限らず、エンジンケース41のケース本体51と吸気マニホールド91の一部とを一体成形し、エンジンケース41のライナキャップ52と吸気マニホールド91の残りの部分とを一体成形することで、エンジンケース41側にライナキャップ52側を組み付けたときに吸気マニホールド91の機能を果たすように構成してもよい。
本発明の吸排気構造は、2本のクランクシャフトが可動スリーブに連結された水平対向型エンジンに好適である。
10…水平対向型エンジン、14,16…クランクシャフト(上クランクシャフト、下クランクシャフト)、14A,16A…軸線、26,27,28…コネクティングロッド(第1コネクティングロッド、第2コネクティングロッド、第3コネクティングロッド)、41…エンジンケース、43…可動スリーブ、43b…天井部(頂部)、43e…吸気口(吸気穴)、48…燃焼室、52a…ケースシリンダ(ライナ部)、61A…固定ピストン、61b…冷却水通路、61e…排気ポート、61w…排気口、74…排気バルブ、82…吸気バルブ、90…吸入チャンバ、91…吸気マニホールド、92…リードバルブ。
Claims (3)
- エンジンケースに上下方向に離れるようにそれぞれ水平に配置された回転自在の2本のクランクシャフトと、これらの2本のクランクシャフト間に配置され、各クランクシャフトの軸線を通る面に対して直角方向に延びるよう配置された2つの固定ピストンと、これらの固定ピストンにそれぞれ移動自在に取付けられた可動スリーブと、前記固定ピストンと前記可動スリーブとで囲まれる燃焼室と、前記2本のクランクシャフトと前記2つの可動スリーブとをそれぞれ連結するコネクティングロッドとから構成された水平対向型エンジンであって、
前記固定ピストンの延長上の前記エンジンケースに前記可動スリーブが移動自在に嵌合するように設けられたケースシリンダと、このケースシリンダと前記可動スリーブの天井部とで囲まれる吸入チャンバと、この吸入チャンバと前記燃焼室とが連通するように前記可動スリーブの天井部に開けられた吸気口と、この吸気口を開閉する吸気バルブと、前記固定ピストンの内側に設けられた排気ポートと、前記燃焼室と前記排気ポートとが連通するように前記固定ピストンの冠面に開けられた排気口と、この排気口を開閉する排気バルブとを備え、
前記吸入チャンバに吸入された混合気を吸気バルブで開かれた吸気口を介して前記燃焼室に流入させ、混合気が燃焼室内で燃焼した後に、排気ガスを排気バルブで開かれた排気口から排気ポートを介して外部に排出することを特徴とする水平対向型エンジンの吸排気構造。 - 前記一対の吸入チャンバに吸気マニホールドが接続され、この吸気マニホールドの入口に、吸気マニホールドの上流に設けられる混合気の供給側から前記吸入チャンバへの混合気の一方向の流れのみを許容するリードバルブが配置されことを特徴とする請求項1記載の水平対向型エンジンの吸排気構造。
- 前記固定ピストンの内側に、前記排気ポートを環状に囲む冷却水通路が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の水平対向型エンジンの吸排気構造。
Priority Applications (1)
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JP2007309200A JP2009133242A (ja) | 2007-11-29 | 2007-11-29 | 水平対向型エンジンの吸排気構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013046466A1 (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 株式会社石川エナジーリサーチ | 対向ピストン型エンジン |
CN110360006A (zh) * | 2018-04-09 | 2019-10-22 | 丰田自动车株式会社 | 对置活塞内燃机 |
-
2007
- 2007-11-29 JP JP2007309200A patent/JP2009133242A/ja active Pending
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