JP2009129785A - 発光ダイオード照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光ダイオードのカバー体を備える発光ダイオード照明器具において、発光ダイオードからの光を拡散して出射するタイプと拡散せずに出射するタイプのいずれにもカバー体を容易に共用できるようにする。
【解決手段】樹脂成型品からなるカバー体7は、上面7aが平滑面に形成され発光ダイオード6に対向する下面7bが細かい凹凸のある粗面7cに形成される。粗面7cの上にはカバー体7と屈折率が略同一の樹脂材料によって光透過層7dが形成される。光透過層7dは、カバー体7の製造過程において、上下が逆に載置されたカバー体7に対して樹脂を滴下することによって形成される。従って、発光ダイオード6から出射された光は、カバー体7を拡散せずにほぼ直線的に通過する。光透過層7dを形成しないカバー体7をそのまま用いることによって、発光ダイオード6からの光が粗面7cによって拡散されるので、拡散タイプの照明器具に共用することができる。
【選択図】図3
【解決手段】樹脂成型品からなるカバー体7は、上面7aが平滑面に形成され発光ダイオード6に対向する下面7bが細かい凹凸のある粗面7cに形成される。粗面7cの上にはカバー体7と屈折率が略同一の樹脂材料によって光透過層7dが形成される。光透過層7dは、カバー体7の製造過程において、上下が逆に載置されたカバー体7に対して樹脂を滴下することによって形成される。従って、発光ダイオード6から出射された光は、カバー体7を拡散せずにほぼ直線的に通過する。光透過層7dを形成しないカバー体7をそのまま用いることによって、発光ダイオード6からの光が粗面7cによって拡散されるので、拡散タイプの照明器具に共用することができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、発光ダイオードの保護用のカバー体を備える発光ダイオード照明器具に関する。
発光ダイオードは、1つ当たりの発光出力が小さいので、照明器具を構成するためには通常、基板上に多数の発光ダイオードが集合的に設けられ、それら多数の発光ダイオードに水や塵埃等が接触しないように発光ダイオードを覆うカバー体が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の集魚灯は、基板上に設けられた多数の発光ダイオードが防水ケース内に収納されており、さらに防水ケースの内壁又は外壁には粗面が形成されて、発光ダイオードから出射される光が拡散され、光束密度の均一化や照射範囲の拡大等が図られている。
実用新案登録第3099741号公報
ところで、発光ダイオードを用いた照明器具においては、発光ダイオードの種類や照明器具の用途に応じて、上記集魚灯のように、発光ダイオードからの光が拡散されて外周へ出射し、比較的広い範囲を照明するようにカバー体に粗面が形成されたタイプと、発光ダイオードからの光が拡散されずにほぼ直線的に外周へ出射し、比較的狭い範囲を高い輝度で照明するようにカバー体の表面が平滑面に形成されたタイプとの2つがある。
例えば、前者のタイプの照明器具としては、上記集魚灯の他に、光色が赤色、緑色、青色の各発光ダイオードを備え、各発光ダイオードからの光がカバー体によって拡散されることによって混色され、離れた位置に居るユーザからは照明光が白色に見えるように構成したものがある。
また、後者のタイプの照明器具としては、発光ダイオードとしてフルカラー発光ダイオード(赤色、緑色、青色を発光するチップが単一のパッケージに収納されて白色を含む種々の光色を出射するように構成されたもの)を備え、発光ダイオード自体から出射される光を極力輝度が落ちないようにして外周を照明させるように構成したものがある。
上記のように両タイプの発光ダイオード照明器具は、用いる発光ダイオードの種類が異なるだけで、基板や基板の収納ケース等の部品の多くは容易に共用できる。ところが、カバー体は、その機能が正反対であるために、従来共用することが不可能であったことから、両タイプの発光ダイオード照明器具を製造するに際して、比較的大きな部品であるカバー体を別個に用意しなければならず、それだけコストが嵩む要因となっていた。
そこで、本発明は、発光ダイオードを挟んで基板と反対側にカバー体を備える発光ダイオード照明器具において、発光ダイオードからの光を拡散して出射するタイプと、発光ダイオードからの光を拡散せずに出射するタイプとで、カバー体を容易に共用することができ、低コスト化が図れる発光ダイオード照明器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板と、前記基板に取付けられた発光ダイオードと、前記発光ダイオードを挟んで前記基板と反対側に設けられたカバー体と、を備える発光ダイオード照明器具において、前記カバー体は、前記発光ダイオードに対向する面が粗面に形成され、かつ、その粗面を覆って平滑化する、前記カバー体と屈折率が略同一である材料による光透過層が形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発光ダイオード照明器具において、前記光透過層が、前記基板と前記カバー体とで挟まれた空間に充填された前記カバー体と屈折率が略同一である材料によって形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、カバー体の発光ダイオードに対向する面が粗面に形成され、かつ、その粗面を覆って平滑化する光透過層が形成されるので、発光ダイオードからの光を拡散して出射するタイプ及び拡散せずに出射するタイプのいずれの発光ダイオード照明器具にも、カバー体を容易に共用することができ、低コストとなる。
請求項2の発明によれば、発光ダイオードの基板とカバー体との間の空間に光透過層を形成する材料が充填されるので、発光ダイオード照明器具の防水機能、及び機械的強度を向上させることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る発光ダイオード照明器具について、図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオード照明器具1は、例えば、壁と床との接合部に沿って配置される細長形状の照明器具であって、図1に示されるように、壁面等への取付け板2と、取付け板2に固定される支持板3と、支持板3上に脚部材4(図2参照)を介して固定される細長い基板5と、基板5上に1列に並べて実装されたフルカラー発光ダイオード(以下、FCLEDという)6と、FCLED6に直接水が接触せず塵埃が付着しないようにFCLED6の上方を覆うカバー体7と、を備える。
以下、本発明の第1の実施形態に係る発光ダイオード照明器具について、図1乃至図4を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオード照明器具1は、例えば、壁と床との接合部に沿って配置される細長形状の照明器具であって、図1に示されるように、壁面等への取付け板2と、取付け板2に固定される支持板3と、支持板3上に脚部材4(図2参照)を介して固定される細長い基板5と、基板5上に1列に並べて実装されたフルカラー発光ダイオード(以下、FCLEDという)6と、FCLED6に直接水が接触せず塵埃が付着しないようにFCLED6の上方を覆うカバー体7と、を備える。
各FCLED6は、パッケージ内に赤色、緑色、青色の光を出力するチップが収納されて白色光を出射するものであり、基板5の裏面に取付けられた電源回路(不図示)と点灯回路(不図示)によって所定の明るさに点灯される。
カバー体7は、下向きに凹所を有するドーム状に形成された光透過性のアクリル樹脂からなる樹脂成型品であり、支持板3上に固定されることによって基板5とFCLED6を囲繞する閉空間を形成する(図2参照)。カバー体7の上面7aは、汚れが付着し難い平滑面に形成され、下面7bは、アクリル樹脂の表面が細かい凹凸を有する粗面7cに形成され、該粗面7cを覆うようにシリコン樹脂、又はエポキシ樹脂による薄い光透過層7dが形成されている(図3参照)。光透過層7dの表面は平滑面7eに形成されている。
カバー体7の製造手順を説明することによってカバー体7の下面7bの構造をさらに説明する。すなわち、カバー体7は、基材としてのアクリル樹脂成型品を、図4に示されるように上下を逆にした状態で載置した上、この状態で上を向いている粗面7cにシリコン樹脂、又はエポキシ樹脂7fを滴下し、シリコン樹脂、又はエポキシ樹脂7fが樹脂自体の重量と流動性によって粗面7cの上に均一に広がり、この広がった樹脂層(光透過層7d)によって粗面7cの凹凸が覆われるようにして製造される。換言すると、カバー体7は、基材としてのアクリル樹脂の粗面7cを、シリコン樹脂、又はエポキシ樹脂7fによってポッティング処理されることによって製造される。
カバー体7の下面7bは、上記のようにして容易に平滑面7eに形成され(平滑化され)、シリコン樹脂、又はエポキシ樹脂7fの屈折率は、カバー体7の基材であるアクリル樹脂と略同一であるので、FCLED6から出射されてカバー体7に進入する光Lは、図3に示されるように、拡散されずほぼ直線的に進行して外周へと出射し、比較的高い輝度で対象物を照明する。
なお、カバー体7の基材としてのアクリル樹脂成型品に形成された粗面7cは、樹脂成型機の金型に細かい凹凸を付与することによって樹脂成型時に形成されるようにしてもよいし、樹脂成型機から取出した樹脂成型品にサンドブラスト処理等によって事後的に形成してもよい。
本実施形態の発光ダイオード照明器具1のカバー体7は、粗面7cを有するアクリル樹脂成型品に、略同一の屈折率の樹脂材料によってポッティング処理を行うだけで、発光ダイオードからの光をほぼ直線的に外周へ出射させるようになるので、発光ダイオードとしてFCLED6を用い、比較的狭い範囲に高い輝度で照明を行うタイプの発光ダイオード照明器具1を容易に製造することができる。
また、本実施形態の発光ダイオード照明器具1のカバー体7は、樹脂材料によるポッティング処理を省略し、粗面7cを有するアクリル樹脂成型品をそのまま用いるだけで、発光ダイオードからの光を拡散して外周へ出射させることができるので、赤色、緑色、青色の光色を出射する3種類の発光ダイオードを用い、それらの発光ダイオードからの光を拡散して混色させるタイプの発光ダイオード照明器具(以下、光拡散タイプ発光ダイオード照明器具という)に適用して、当該タイプの発光ダイオード照明器具も容易に製造することができる。
光拡散タイプ発光ダイオード照明器具の構造について、図5乃至図7を参照して説明する。光拡散タイプ発光ダイオード照明器具100は、発光ダイオード照明器具1と略同一の構造を有し、同一部分には同一番号を付す。具体的には、光拡散タイプ発光ダイオード照明器具100は、図5、6に示されるように、壁面等への取付け板2と、取付け板2に固定される本体ケース30と、本体ケース30に収納される細長い基板5と、基板5上に1列に並べて実装された赤色、緑色、青色の各発光ダイオード6r、6g、6bと、各発光ダイオード6r、6g、6bの上方を覆うカバー体70と、を備える。各発光ダイオード6r、6g、6bは、赤色、緑色、青色の順で繰り返し配置されている。
ここで用いられるカバー体70は、粗面7cを有するアクリル樹脂成型品が、ポッティング処理を施されることなくそのまま用いられる。従って、カバー体70の上面70aは平滑面であり、下面70bは、細かい凹凸を有する粗面70cである(図7参照)。発光ダイオード6r、6g、6bから出射された光は、図7に示されるように、粗面70cによって拡散されて混色され、光拡散タイプ発光ダイオード照明器具100から離れた位置のユーザからは白色に見える。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る発光ダイオード照明器具について、図8を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオード照明器具10は、カバー体7の構成を除いて、第1の実施形態の発光ダイオード照明器具1と同一の構成であり、同一部分には同一番号を付す。具体的には、本実施形態の発光ダイオード照明器具10は、壁面等への取付け板2と、取付け板2に固定される支持板3と、支持板3に脚部材4を介して固定される細長い基板5と、基板5上に1列に並べて実装されたFCLED6と、各FCLED6の上方を覆うカバー体7と、を備える。
次に、本発明の第2の実施形態に係る発光ダイオード照明器具について、図8を参照して説明する。本実施形態の発光ダイオード照明器具10は、カバー体7の構成を除いて、第1の実施形態の発光ダイオード照明器具1と同一の構成であり、同一部分には同一番号を付す。具体的には、本実施形態の発光ダイオード照明器具10は、壁面等への取付け板2と、取付け板2に固定される支持板3と、支持板3に脚部材4を介して固定される細長い基板5と、基板5上に1列に並べて実装されたFCLED6と、各FCLED6の上方を覆うカバー体7と、を備える。
本実施形態の発光ダイオード照明器具10のカバー体7は、樹脂材料によるポッティング処理を施されておらず上面7aが平滑面であり、下面7bが粗面7cのままのアクリル樹脂成型品である。そして、基板5とカバー体7とで挟まれた空間には、シリコン樹脂、又はエポキシ樹脂が厚く充填されて光透過層7gが形成されている。光透過層7gの厚みは、本実施形態では、基板5を越えてさらに下方にまで延びて形成されているが、少なくとも光透過層7gの下面がFCLED6の発光面よりも下位であればよい。
本実施形態の発光ダイオード照明器具10では、FCLED6から出射された光は、直接光透過層7gに進入し、光透過層7gとカバー体7の下面7bとの境界(粗面7c)を通過してカバー体7を経てカバー体7の外周へ出射するが、シリコン樹脂、又はエポキシ樹脂は、カバー体7の下面7bとの間に隙間を有さずに充填されており、かつ、光透過層7gにおける屈折率とカバー体7における屈折率が略同一であるので、FCLED6から出射された光は、拡散されることなくほぼ直線的に出射する。
以上のように、本実施形態の発光ダイオード照明器具10でも、粗面7cを有するアクリル樹脂成型品に、樹脂材料を充填して光透過層7gを形成するだけで、発光ダイオードからの光をほぼ直線的に外周へ出射させるようになるので、発光ダイオードとしてFCLED6を用い、比較的狭い範囲に高い輝度で照明を行うタイプの発光ダイオード照明器具10を容易に製造することができる。
また、本実施形態の発光ダイオード照明器具10では、FCLED6の全体が樹脂層(光透過層7g)の内部に鋳込まれたようになるので、FCLED6が水や塵埃に接触することがほぼ完全に防止されて高い防水機能を得ることができ、かつ高い機械的強度を得ることができる。
1 発光ダイオード照明器具
5 基板
6 発光ダイオード
7 カバー体
7b 下面(発光ダイオードに対向する面)
7c 粗面
7d 光透過層
7e 平滑面
7g 光透過層
10 発光ダイオード照明器具
70 カバー体
70c 粗面
5 基板
6 発光ダイオード
7 カバー体
7b 下面(発光ダイオードに対向する面)
7c 粗面
7d 光透過層
7e 平滑面
7g 光透過層
10 発光ダイオード照明器具
70 カバー体
70c 粗面
Claims (2)
- 基板と、前記基板に取付けられた発光ダイオードと、前記発光ダイオードを挟んで前記基板と反対側に設けられたカバー体と、を備える発光ダイオード照明器具において、
前記カバー体は、前記発光ダイオードに対向する面が粗面に形成され、かつ、その粗面を覆って平滑化する、前記カバー体と屈折率が略同一である材料による光透過層が形成されていることを特徴とする発光ダイオード照明器具。 - 前記光透過層が、前記基板と前記カバー体とで挟まれた空間に充填された前記カバー体と屈折率が略同一である材料によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオード照明器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007304972A JP2009129785A (ja) | 2007-11-26 | 2007-11-26 | 発光ダイオード照明器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007304972A JP2009129785A (ja) | 2007-11-26 | 2007-11-26 | 発光ダイオード照明器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009129785A true JP2009129785A (ja) | 2009-06-11 |
Family
ID=40820499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007304972A Withdrawn JP2009129785A (ja) | 2007-11-26 | 2007-11-26 | 発光ダイオード照明器具 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2009129785A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012156180A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Stanley Electric Co Ltd | 発光装置およびその製造方法 |
-
2007
- 2007-11-26 JP JP2007304972A patent/JP2009129785A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012156180A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Stanley Electric Co Ltd | 発光装置およびその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110201 |