JP2009128413A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置のサステイン回路における発熱部の放熱を十分に行い、なおかつ高速・大電流パルスを扱うサステイン回路の性能を向上することである。
【解決手段】ヒートパイプ103を用いて、発熱部102と放熱部である放熱フィン104の分離配置を可能にする。構造部材の配置により放熱部の物理的な厚さが許容される画面中央などに放熱部を配置可能なようにする。これにより、操作者の取り扱いに際して装置の厚さを感じさせないだけでなく、配線長が長くなることによるノイズ等の不具合の発生を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サステイン回路内にある発熱素子の放熱にヒートパイプを用い、発熱素子である駆動素子を画面端部に配置し、装置中央部側でかつ空いた空間にヒートパイプ及び放熱フィン配置して放熱を可能にした薄型プラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイ装置はプラズマディスプレイパネル(以下「PDP」)を用いた平面型デジタル表示装置の一種である。他の平面型デジタル表示装置と同じように、プラズマディスプレイ装置も熱処理が重要な要素となる。プラズマディスプレイ装置の熱の発生源の一つとしてサステイン回路が上げられる。サステイン回路は、高速・大電流パルスでパネルを駆動するため大量の熱を発生するからである。
サステイン回路は高速なパルス信号を扱う関係で、回路の駆動素子の配置も制約を受ける。これらの制約から、サステイン回路の出力素子である駆動半導体(パワー半導体)は、パネル電極からの配線長が短くなるように、パネルの両端部に配置されているのが一般的である。
この出力素子に用いられるパワー半導体は、パルス幅が約1μ秒でピーク値が100Aを超える電流パルスを扱うため、発熱が非常に大きい。このため、出力素子は並列に接続され、それらに放熱板に取り付けることで放熱していた。放熱板は放熱能力を強化するために表面積を大きくする必要があり、このパワー半導体の放熱に用いる放熱板の体積も大きなものとなっていた。
大きな体積の放熱板をパネルの両端部に配置する図9に示す従来構造は、プラズマディスプレイ装置の奥行き(装置の厚み)を低減する上で大きな障害となっていた。特に、画面の両端部における奥行きは重要で、プラズマディスプレイ装置の使い勝手、デザインに大きな影響を及ぼす。
一方、画面中央部の厚みは、据え置き型の場合、転倒防止の観点から装置の設置床面積を確保する必要があり、画面両端部に比べて大幅に許容される傾向にある。
また、放熱板の高さを低くした場合、基板上に占めるサステイン回路の面積が大きくなり、サステイン回路基板面積の増加が避けられない。基板面積の増加は、コストが増加するだけではなく、高速・大電流パルスの配線長も長くなり、特性の劣化、ノイズの増加などの課題をもたらす。
この為、現実のプラズマディスプレイ装置では、放熱板の高さと基板面積の妥協点を探りながら設計が行われていた。
現状、平面表示装置全般の薄型化が進んでいる現状を鑑みると、体積の大きな放熱板をつけることは商業上好ましくない。しかし、体積の増大を招く大きな放熱板の実装は、薄型化を実現する際の大きな障害となる。すなわち、放熱板の性能は、自然空冷あるいは強制空冷の場合では、放熱板に接触する空気との熱交換であるため、放熱板の表面積(周辺の空気との接触面積)と熱放射率が影響する。このため、放熱形態が決まれば、設計の自由度は小さく、大きな改善は望めなかった。
熱の移動を図る技術としては、ヒートパイプを用いる手法が一般的である。PDPの分野でもこのヒートパイプを用いる方法が過去に開示されている。
これらの放熱に関する先行技術としては、特開平9−191440号公報(以下特許文献1)では、PDP裏面に溝を設けたアルミ板を固着させ、この溝にヒートパイプを埋め込むことで、放熱効率の増大を図る技術が記載されている。
また、特開平9−233406号公報(以下特許文献2)では、PDP裏面にアルミ板で固定されたヒートパイプを介して熱を移動させた後に、排気ファンで筐体背後に排気放熱する技術が開示されている。
特開平10−207381号公報(以下特許文献3)では、短冊状のアルミ板をPDP背面全面に縦横に並べ、かつPDP上部端においてアルミ板間をヒートパイプで接続することで、局部的な温度上昇を抑える技術が記載されている。
特開平11−065459号公報(以下特許文献4)では、PDP背面にヒートパイプを略45度傾けて配置し、縦置き時 及び 横置き時でも同程度の放熱効果を維持する技術が開示されている。
特開平11−251777号公報(以下特許文献5)には、PDPの背面全面にアルミ板等の高熱伝導性の熱伝導板及びヒートパイプを設け、該ヒートパイプ経由で熱伝導板上方に設けた放熱フィン(放熱板)から熱を排出する技術が記載されている。
特開2006−189838号公報(以下特許文献6)には、駆動回路及びPDPパネルで発生した熱をヒートパイプで保護カバープレートに伝える技術が開示されている。
特開平9−191440号公報 特開平9−233406号公報 特開平10−207381号公報 特開平11−65459号公報 特開平11−251777号公報 特開2006−189838号公報
しかし、特許文献1ないし5記載の技術は、PDP自体の冷却に関するものであり、パネルの部分加熱を防ぐ手段を開示しているに過ぎず、これらをサステイン回路に直接適用することはできない。
また、特許文献6記載の技術は回路の冷却に関するものであるが、画面下部あるいは上部に放熱構造が必要となり、プラズマディスプレイ装置の薄型化には効果が無い。
本発明の目的は、サステイン回路における発熱部(大部分は出力部の駆動用パワー半導体素子)の放熱を十分に行い、なおかつ高速・大電流パルスを扱うサステイン回路の性能を向上すること、具体的には、ヒートパイプを用いてサステイン基板から放熱板を削除し、放熱能力を向上しつつ上記課題を解決するものである。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
本発明の代表的な実施の形態に係わるプラズマディスプレイ装置は、PDPと、PDPを固定する為のシャシーと、発熱源と、放熱部材とを含み、シャシーは該プラズマディスプレイ装置を固定するための構造部材の取り付け構造を有し、放熱部材は取り付け構造の周辺に配置され、発熱源はPDPの背面側の外周周辺のいずれかに存在し、放熱部材と発熱源との間をヒートパイプにより熱力学的に接続されることを特徴とする。
また、本発明の代表的な実施の形態に係わる別のプラズマディスプレイ装置は、PDPと、発熱源と、放熱部材と含み、PDPの背面側の実装密度の低い箇所に放熱部材を有し、発熱源はPDPの背面側の外周周辺のいずれかに存在し、放熱部材と発熱源との間をヒートパイプにより熱力学的に接続されることを特徴とする。
これらのプラズマディスプレイ装置において、発熱源はPDPに電力を供給し、放電のための電圧や電流を制御するサステイン回路の複数の半導体素子であっても良い。
このプラズマディスプレイ装置においては、複数の半導体素子の放熱面を複数の半導体素子が設置される基板の実装面と略平行に実装されることを特徴としても良い。
このプラズマディスプレイ装置においては、複数の半導体素子が面実装されることを特徴としても良い。
このプラズマディスプレイ装置において、ヒートパイプが複数の半導体素子の全てに熱力学的に接続されていることを特徴としても良い。
このプラズマディスプレイ装置において、更に熱伝導性を有するバックカバーを有し、放熱部材は前記シャシー及び/又はバックカバーとの間に熱伝導性のある絶縁シートを挟みこんでシャシー及び/又はバックカバーと密着することを特徴としても良い。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
本発明の適用されたプラズマディスプレイ装置では、画面両端部における放熱板の設置を排除できることから、プラズマディスプレイ装置の外周部の厚みを非常に薄くすることが可能になる。
また、サステイン基板から体積の大きな放熱板が削除され、関連部品が接近配置でき、高速・大電流の流れる配線を短縮でき、出力部周辺の配線自由度も大幅に向上し、ノイズの低減や駆動波形ひずみも低減できるなど、性能向上も同時に実現できる。
更には、出力部の高さが低くなることにより、サステイン基板を画面端部ぎりぎりまで寄せて実装できるため、パネル電極との配線長も短縮でき、パネル駆動特性は改善される。
本発明によるプラズマディスプレイ装置は、回路発熱部を放熱する放熱板の配置について、プラズマディスプレイ装置の機構設計との関連性を持たせることで、画面両端部の装置の薄さを実現した点に特徴がある。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係わるプラズマディスプレイ装置について説明する。
図1は本実施の形態に係わるプラズマディスプレイ装置の基板構成・放熱部材の実装形態を表す概念図である。また、図2は図1のプラズマディスプレイ装置のA−A´断面における断面図である。このプラズマディスプレイ装置は、シャシー101、発熱部(発熱源)102、ヒートパイプ103、放熱フィン(放熱部材)104、サステイン基板105、電源基板106、構造部材取り付け位置107、バックカバー110及びPDP111を含んで構成される。なお、図1ではバックカバー110及びPDP111は省略している。
シャシー101はパネルと回路基板、構造体の保持にあたると同時に、パネルの発熱を均等化する役目やパネルの放熱を担っている。材料はアルミニウム板が使われているが、最近鉄板も使われ始めている。
発熱部102はサステイン回路の出力部スイッチ回路部であり、回路の中でもっとも発熱の大きなパワー半導体周辺の箇所である。従来、この発熱部を構成する複数のパワー半導体が大きな放熱板に取り付けられ、プラズマディスプレイ装置の画面端部の厚みを低減する際の大きな障害となっていた。この発熱部(パワー半導体)を寝かせた形で使うことでプラズマディスプレイ装置外周部の高さを低くすることができる。
ヒートパイプ103は両端を密閉した中空のパイプの内側に、毛細管現象が生じる細い溝が切られており、純水のような作動液(用途により液体の種類が異なる)が、ごく少量封入されたものである。パイプの内側の管壁表面には、毛細管現象によりパイプ全体に作動液が付着しており、パイプのある部分に熱が加わるとその部分の作動液は瞬時に蒸発する。この時、蒸発した部分では気化熱が奪われる。蒸発した液体は、パイプの低温部で再び結露して液体に戻り循環する。この原理により、ヒートパイプは熱を効率よく伝播する。
放熱フィン104はヒートパイプ103により伝播してきた熱を放熱するための部材である。放熱フィンの形状、枚数などは、放熱量により最適に決定される。
サステイン基板105はPDPを光らせるためのエネルギーを供給する基板である。サステイン回路の出力部(図1では発熱部102)は、性能の劣化を最小限にするためにパネル両端部に配置されるのが一般的であり、そのため、サステイン基板105も画面両端部に配置される。
電源基板106はプラズマディスプレイ装置全体に電力を供給する基板を示す。電源基板106上の電源回路は、装置内でもっとも大きな電力を扱うが、装置内における配置は、重量や電力の配分も考慮され、画面中央部に設置されるのが一般的である。本発明においても、従来の配置を変更する必要も無いため、電源基板106をほぼ画面中央部に配置している。
構造部材取り付け位置107は、プラズマディスプレイ装置を固定するための構造部材(いわゆる「脚」)を取り付けるための位置を表している。
バックカバー110は内部保護用のカバーである。
PDP111はプラズマディスプレイ装置の表示用部材である。シャシー101とPDP111の間は、熱伝導性の良好な両面テープ、あるいは接着剤などで接合されているのが一般的である。なお、PDP111は面積の広い面を2面有するが、表示面と反対側の面を「背面」と本明細書では称呼する。なお、プラズマディスプレイ装置の「背面」は必ずしも平面である必要は無い。シャシー101との位置決めや固定用のボスなどを有していても問題ない。
プラズマディスプレイ装置において、サステイン基板105では全体の70%前後の電力を扱っている。この電力はサステイン回路の出力素子パワー半導体により制御されるため、パワー半導体は大型で、使用する個数も多い。このため、素子の発熱が大きいだけでなく素子数が多いため、発熱部全体の体積(基板に占める面積も)は大きなものである。この熱を効率良く放熱するためにヒートパイプの原理は大変有効で、本発明では、発熱部と放熱部を分離するためにヒートパイプ103を使っている。
発熱部102で発生した大量の熱は、ヒートパイプ103によってサステイン基板105から離れた箇所に位置する画面中央部付近にある放熱フィン104に伝達される。すなわち、プラズマディスプレイ装置の厚さの制約が比較的ゆるい画面中央部付近に大きな放熱フィン104を配置することで、放熱部である放熱フィン104と発熱部102を分離し、放熱機構を画面周辺部から中央部に移動させることが可能となる。
また、図9に示すような従来の構造では、放熱板117による無効面積が多く取られ、配線が長くなり性能・安定性向上の大きな障害となっていた。本実施の形態を採用することで、放熱板をサステイン基板105上から削除し、基板上に占める発熱部102の占める面積を大幅に削減している。発熱部102は、原理的にパワー半導体のチップ面積以上であれば良く、サステイン基板105は小型にできるため、大きな自由スペースが生まれる。このスペースを回路配線(基板上のパターン)や部品配置にも活用し、大電流・高速パルスにとって最適な回路パターンが設計できる。また、基板面積そのものの縮小に用いても良い。
このように、背が高く体積の大きな部分を極力画面中央部または固定用構造部材の取り付け位置周辺に集め、画面周辺部は背の低い部品を配置する。これにより、プラズマディスプレイ装置の画面周辺部の厚みを薄く操作者に感じさせることが可能になる。
図3は本発明の第1の実施の形態にかかわるプラズマディスプレイ装置の基板構成・放熱部材の別の実装形態を表す概念図である。
この実施の形態では、ヒートパイプ103を発熱部102全体に密着させ、熱を上方(原理的には下方でも可能)に伝播させる構造としたものである。図3では、放熱フィン104のスペースを確保するため、ヒートパイプ103を滑らかに上方にまげて放熱フィンに接合している。図1の構造と比較して、図3の構造では、発熱部102の全体に同じヒートパイプ103を接合させ、熱力学的に接続している。これは、発熱部102における複数個のパワー半導体それぞれの温度均一性を実現するためである。温度の均一性は、パワー半導体を並列動作させる場合には、特に重要である。
図3においては、放熱フィン104を画面上部に配置したが、原理的には画面下部に配置しても放熱は可能である。下部に配置した場合は、ヒートパイプ103の熱伝播効率が若干低下する。しかし、画面下部の増加した奥行きをスピーカーの背面空間として用い豊かな音を出すといった、放熱とは異なる目的の新たな付加価値を生み出すことも可能である。
また、放熱上の必要に応じ、図2に示すように放熱フィン104をシャシー101やバックカバー110に密着し、熱結合を図ることもできる。シャシー101やバックカバー110は一般的に金属で作られており、表面積も大きいので、放熱板として利用する価値は大きい。また、バックカバー110を金属の代わりに熱放散係数の大きな樹脂や、熱伝導性の良い金属板に熱拡散が大きくなる塗装あるいは貼り付け等を行い、更なる放熱向上を図ることもできる。また、金属カバーの外側で放熱の必要性の大きな箇所に、熱放射率の高い材料を部分的に貼り付けても良い。
図4は放熱フィン104をシャシー101やバックカバー110に密着させたときの断面図である。図4において、シャシー101、ヒートパイプ103、放熱フィン104などは金属製である。また、バックカバー110は樹脂の場合もあるが一般的には金属板で作られている。前述のように放熱特性を向上させるためにそれぞれの金属を密着させた場合、電気的にも結合し電流が容易に流れることになる。迷走電流となった場合は、不要輻射特性の悪化やノイズの増加、誤動作の発生などが生じる可能性があり、プラズマディスプレイ装置としての性能が劣化する。本図では、これを避けるために、金属板同士の電気的結合を避ける手段としての実装方法を示す。図4において、ヒートパイプ103に接続されている金属類は、絶縁シート113で絶縁されている。しかし、絶縁シート113で容量結合が生じるため高周波成分の多い電気信号は完全には絶縁できない。この対策として、一般の回路実装でも、放熱関連の金属部は回路のグランド電位に接地されている。
一方で、放熱部材の金属部をプラズマディスプレイ装置内のほかの金属部に電気的に接続すると迷走電流が流れ易くなる。これを防止するために、図4ではさらに他との電気的な結合を遮断するために、シャシー101、放熱フィン104とバックカバー110との間に絶縁シート113を挿入し、熱伝導を行ない電気伝導は行わない構成としている。これにより、それぞれの金属部材を通して迷走電流が流れることを防止している。
図5は放熱フィン104及びその周りの拡大図である。図5では、絶縁シート113をシャシー101側、バックカバー110側の両方に付ける構成としたが、装置全体の特性によってはそれぞれ削除も可能である。
図6は放熱フィンの拡大図を示す。放熱フィンの端部やヒートパイプ接合部を折り曲げて接触面積を増加させた例を示したものである。折り曲げの具体的な方法は、放熱フィンを作成時に一体成型のプレスを用いれば容易であり、安価に大量に製造できる。
次に、ヒートパイプ103を取り付ける発熱部(パワー半導体)について説明する。
図7、図8は発熱部102の構成を詳細に記載したものである。図7は発熱部102の構成の第1の形態102−1を示し、図8は第2の形態102−2を示す。なお、いずれにも特化しない場合は発熱部102で、いずれかに特化する場合には発熱部102−1又は発熱部102−2で説明する。
この発熱部102はパワーMOSFETやIGBTなどの駆動素子112とヒートパイプ103に熱を伝導する熱伝導板114、熱伝導板とヒートパイプを密着し固定する押さえ板115、駆動素子112と熱伝導板114とを電気的に絶縁して熱を効率よく伝える絶縁シート113から構成される。
発熱部102−1は足のついたTO−220、あるいはTO−3Pのような駆動素子用のパッケージ形態を使った場合を示している。
パワーパッケージとしては小型で一般的なTO−220においても立ち形態で使った場合、駆動素子だけの高さをとっても20mmほどになることを考慮すると、面付け実装にすることで5mm以下にできる。さらに大型のTO−3Pパッケージを用いた場合は、差が一層拡大し、基板上の高さは大幅に低減できる。高さ方向にある程度の設計上の許容度があれば、従来どおりの立ち形態でも本発明の適用は可能である。本発明に駆動素子112を立ち形態で実装した場合には、高さの低減効果は、放熱板の削除に関する高さ量のみとなる。
発熱部102−2は面付け専用パッケージの駆動素子を使った場合を示す。面付け専用パッケージの半導体素子を用いた場合、回路と接続する足は無く、バンプ116を用いて基板上の回路と駆動素子112を電気的に接続する。この方法だと、駆動素子112の基板上の高さは、発熱部102−1の場合と比較するとさらに低くなり、2mm前後で実現できる。本発明への適用にあたっては、駆動素子112はパッケージを持たないベアチップでも良いし、面実装の専用パッケージに装着されたものでも良い。
発熱部102−1に対し発熱部102−2は、足が無いため配線長が短くなりパルス特性は大幅に改善されることが期待できる。また、基板への素子実装の自動化も容易であるなどの特徴もある。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは言うまでもない。
放熱機構が必要となる電子機器であって構造材などの配置の制約により、放熱機構を所定の箇所に配置することが望ましいものであれば、本発明の適用が可能である。
本明細書の説明では、主にプラズマディスプレイ装置を説明に用いたが必ずしもこれには限定されない。液晶表示装置やその他の電子機器への応用も可能である。
本発明にかかわるプラズマディスプレイ装置の基板構成・放熱部材の実装形態を表す概念図である。 図1のプラズマディスプレイ装置のA−A´断面における断面図である。 本発明にかかわるプラズマディスプレイ装置の基板構成・放熱部材の別の実装形態を表す概念図である。 本発明の放熱フィンをシャシーやバックカバーに密着させたときの断面図である。 本発明の放熱フィンの周辺を示す図である。 本発明の放熱フィンの拡大図である。 本発明の発熱部の一例を表す図である。 本発明の発熱部の別の一例を表す図である。 従来のプラズマディスプレイ装置の断面の一例を表す断面図である。
符号の説明
101…シャシー、102…発熱部、103…ヒートパイプ、104…放熱フィン、
105…サステイン基板、106…電源基板、107…構造部材取り付け位置、
110…バックカバー、111…PDP、112…駆動素子、
113…絶縁シート、114…熱伝導板、
115…押さえ板、116…バンプ、117…放熱板

Claims (7)

  1. プラズマディスプレイパネルと、前記プラズマディスプレイパネルを固定する為のシャシーと、発熱源と、放熱部材とを含むプラズマディスプレイ装置であって、
    前記シャシーは該プラズマディスプレイ装置を固定するための構造部材の取り付け構造を有し、
    前記放熱部材は前記取り付け構造の周辺に配置され、
    前記発熱源は前記プラズマディスプレイパネルの背面側の外周周辺のいずれかに存在し、
    前記放熱部材と前記発熱源との間をヒートパイプにより熱力学的に接続されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. プラズマディスプレイパネルと、発熱源と、放熱部材と、を有するプラズマディスプレイ装置であって、
    前記プラズマディスプレイパネルの背面側の実装密度の低い箇所に前記放熱部材を有し、
    前記発熱源は前記プラズマディスプレイパネルの背面側の外周周辺のいずれかに存在し、
    前記放熱部材と前記発熱源との間をヒートパイプにより熱力学的に接続されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  3. 請求項1または2記載のプラズマディスプレイ装置において、前記発熱源は前記プラズマディスプレイパネルに電力を供給し、放電のための電圧や電流を制御するサステイン回路を有する基板上の複数の半導体素子であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  4. 請求項3記載のプラズマディスプレイ装置において、前記複数の半導体素子は、該半導体素子の放熱面が前記基板を実装するシャシーの面と略平行に実装されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  5. 請求項4記載のプラズマディスプレイ装置において、前記複数の半導体素子が前記基板上に面実装されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  6. 請求項3ないし5のいずれか1項に記載のプラズマディスプレイ装置において、前記ヒートパイプが前記複数の半導体素子の全てに熱力学的に接続されていることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  7. 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置において、更に熱伝導性を有するバックカバーを有し、
    前記放熱部材は前記シャシー及び/又は前記バックカバーとの間に熱伝導性のある絶縁シートを挟みこんで前記シャシー及び/又は前記バックカバーと密着することを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
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