JP2009123296A - 光学的情報媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録層11とこの記録層11の両面に保護層1,2を備え、レーザ光照射により前記記録層11に対する情報の記録或いは再生を行う構造の光学的情報記録媒体であって、前記記録層11がレーザ光照射により相変化する相変化層からなり、前記保護層1,2がGaの酸化物とCrの酸化物との混合物を組成として構成した。そして、この保護層を構成する酸化物の混合物の組成を、(Ga2O3)1−x(Cr2O3)xとし、前記xが0.5≦x≦0.8の範囲に有る値としたこと。
【選択図】図1
Description
一般にこれを回折限界と呼んでおり、レーザ光の波長がλ、対物レンズの開口数がNA(Numerical Aperture)である時、λ/(4NA) が再生分解能の限界となる。
これは、レーザ照射時に、一定温度以上になった領域ではマスク層の反射率が変化することから、レーザ光のビーム径が実効的に小さくなることを利用したものである。その結果、微小な記録マークの再生が可能となり、高密度化を実現することができる。
本発明は、上述した関連技術の有する不都合を改善し、特に十分な再生可能回数を確保することができる信頼性の高い高速大容量の超解像光ディスクを提供することにある。
ここで、最初に本実施形態の基本的な構成内容を説明し、その後に全体的な内容を説明する。
図1は、本実施形態における光学的情報記録媒体の基本的な積層構成を示す。この図1に示すように、本実施形態における光学的情報記録媒体は、記録層11とこの記録層11の両面に保護層1,2を備え、レーザ光照射により前記記録層1,2に対する情報の記録或いは再生を行う構造となっている。この内、前述した記録層11は、レーザ光照射により相変化する相変化層からなり、前記保護層はGaの酸化物とCrの酸化物との混合物を組成として構成されている。
まず、上述した図1の構成は、ROM媒体の例を表している。凹凸のピット(図示せず)が形成された基板10上に、保護層1、記録層である超解像マスク層(超解像層)11、保護層2、反射層12を順に積層した構成となっている。基板10としては、ポリカーボネート(PC)のようなプラスチック、或いはガラスなどが用いられている。
ここで、非晶質状態と溶融状態はいずれも原子配列が乱れた状態であり、光学特性が類似している。その結果、反射率がほぼ同じになってしまうため、溶融領域が有効なマスク層として機能せず高密度化を実現することができない。
これに対し、相変化材料を用いた超解像光ディスクでは、相変化層は溶融後に非晶質状態ではなく結晶状態になる必要がある。
そこで、Biとの相互拡散が生じにくく、且つ熱負荷に対する耐久性が高い材料について検討した結果、Gaの酸化物とCrの酸化物との混合物からなる誘電体層が好適であることを、試行錯誤の結果、発明者は見いだした。本実施形態では、保護層1,2として、この誘電体層を使用している。
ここで、Gaの酸化物とCrの酸化物の混合物からなる誘電体層は、記録層(超解像層11)に接して厚さ5〔nm〕程度の界面層11A,11B(図4参照)として用いても良く、また、前述した図1に示すように厚さ10〔nm〕以上の保護層1,2として用いても良い。
誘電体層(保護層)1であるGa2O3−Cr2O3については、(Ga2O3)50〔mol%〕−(Cr2O3)50〔mol%〕からなるターゲットを、Arガス雰囲気中でスパッタリングすることにより成膜した。このGa2O3−Cr2O3については、実際に成膜された膜組成を分析したところ、分析誤差(検出精度)の範囲内でターゲット組成と同一となっていることが確認できた。
前述した実施例1と同一の基板を用いて図4(表1)に示す構成のディスク(Disk)を作成し、再生後の誤り率を103回及び105回測定した。再生パワーは、各々のディスクに対して、初期の再生において最も誤り率が低くなるパワーに設定した。この場合の構成を図5に示す。
又、ZnS−SiO2として、「(ZnS)80〔mol%〕−(SiO2)20〔mol%〕」を用いた。
書き換え型の相変化光ディスクで一般に用いられているGeNを界面層11A,11Bに適用したディスク(Disk)Bでは、103回の再生回数は実現できるが、105回再生後は誤り率を測定することができなかった。
この場合、例えば、レーザ入射面から、Ga2O3−Cr2O3層、相変化超解像層、Ga2O3−Cr2O3層、記録層、誘電体層、反射層を順に積層した構成となり、記録層としてはCo3O4などを用いることができる。
10 基板
11 記録層である超解像層(超解像マスク層)
11A,11B 界面層
12 反射層
Claims (7)
- 記録層とこの記録層の両面に保護層を備え、レーザ光照射により前記記録層に対する情報の記録或いは再生を行う構造の光学的情報記録媒体であって、
前記記録層がレーザ光照射により相変化する相変化層からなり、前記保護層がGaの酸化物とCrの酸化物との混合物を組成として構成され、
この保護層を構成する酸化物の混合物の組成を、(Ga2O3)1−x (Cr2O3)x とし、前記xが0.5≦x≦0.8の範囲に有る値としたことを特徴とした光学的情報記録媒体。 - 前記請求項1に記載の光学的情報記録媒体において、
前記記録層の組成である相変化層を、レーザ光照射によって光学特性が変化する超解像層としたことを特徴とする光学的情報記録媒体。 - 前記請求項2に記載の光学的情報記録媒体において、
前記超解像層は、その組成が(GeTe)1−y (Bi2Te3)y で表される物質により構成され、且つ前記記号yの値を、0.3≦y≦1の範囲に有る値としたことを特徴とする光学的情報記録媒体。 - 前記請求項2又は3に記載の光学的情報記録媒体において、
前記各保護層を(Ga2O3)1−x (Cr2O3)x とは別の他の酸化物で構成すると共に、この各保護層と前記記録層との間に界面層をそれぞれ設け、この界面層を(Ga2O3)1−x (Cr2O3)x で表わされる酸化物の混合物で形成し、この場合の前記記号xの値を、0.5≦x≦0.8の範囲に有る値としたことを特徴とした光学的情報記録媒体。 - 前記請求項4に記載の光学的情報記録媒体において、
前記各界面層の厚さを、前記各保護層厚さよりも薄く設定したことを特徴とした光学的情報記録媒体。 - 前記請求項1に記載の光学的情報記録媒体において、
前記記録層の組成である相変化層を、Sbなどの元素を多く含む相変化材料で構成したことを特徴とする光学的情報記録媒体。 - 前記請求項1に記載の光学的情報記録媒体において、
前記記録層の組成である相変化層を、Ge1Sb2Te4,InSb,又はGaSbを組成物として形成したことを特徴とする光学的情報記録媒体。
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JP2004310992A (ja) * | 2003-03-25 | 2004-11-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 情報記録媒体とその製造方法 |
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JP2005129205A (ja) * | 2003-10-02 | 2005-05-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 情報記録媒体及びその製造方法 |
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