JP2009112624A - 心拍測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体の心拍を正確に測定する。
【解決手段】センサ10により得られた生体の心拍波形信号はピークホールド部18でピークホールドされる。パターン検出・周期判定部20は、階段状のピークホールド信号から順次増大するパターンを検出し、これを心電図におけるP波とR波に対応させて最大ピークのR波を検出する。R波の時間間隔から心拍を算出する。順次増大するパターンが検出できない場合、順次減少するパターンを補完的に検出し、これを心電図におけるR波とT波に対応させて最大ピークのR波を検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は心拍測定装置、特に生体信号センサにより検出された心拍波形信号からノイズを除去して心拍を測定する装置に関する。
従来より、生体信号センサから得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置が知られている。例えば、特許文献1には、生体信号センサから得られる生体信号に含まれる心拍信号のピークタイミングを検出し、検出されたピークタイミングと隣り合うピークタイミングの時間的間隔に基づいて心拍数を算出することが記載されている。具体的には、心拍に対応した信号を抽出し、抽出信号のレベルピーク値を保持して得られるエンベロープ信号を取得し、エンベロープ信号をA/D変換し、デジタル心拍信号が増加傾向から減少傾向に推移する推移時点を検出し、推移時点から0.5秒間、増加傾向に転じなければ検出した推移時点をピークタイミングと判定することが記載されている。
特開平8−140950号公報
上記のようにピークタイミングを検出し、検出されたピークタイミングと隣り合うピークタイミングの時間的間隔に基づいて心拍数を算出する場合、検出されたピークタイミングが必ず生体の心拍に基づいたピークタイミングでなければならない。しかしながら、実際の検出においては心拍信号が生体の種類や生体の状態、生体を取り巻く環境等により突発的なピークや連続したピーク等を備えた複雑な波形となり、突発的なピークをピークタイミングと誤検出する、あるいは連続したピーク等によりピークタイミングを検出できない事態が生じ得ることとなり、心拍数を正確に算出することができない問題があった。
本発明の目的は、突発的なピークや連続したピーク等のノイズの影響によらず、正確に心拍を測定することができる装置を提供することにある。
本発明は、生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に増大するパターンを抽出し、前記パターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、抽出した前記R波の時間間隔に基づいて心拍を算出する算出手段とを有することを特徴とする。
また、本発明は、生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に減少するパターンを抽出し、前記パターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、抽出した前記R波の時間間隔に基づいて心拍を算出する算出手段とを有することを特徴とする。
また、本発明は、生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に増大するパターンを抽出するとともに、前記増大するパターンが抽出できない場合に補完的に順次減少するパターンを抽出し、前記増大するパターンあるいは前記減少するパターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、抽出した前記R波の時間間隔に基づいて心拍を算出する算出手段とを有することを特徴とする。
また、本発明は、生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に増大するパターンを抽出し、前記増大するパターンの最大ピークを心電図のR波として抽出するとともに、ピークレベルが順次階段状に減少するパターンを抽出し、前記減少するパターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、前記増大するパターンから抽出した前記R波の時間間隔に基づいて第1心拍を算出するとともに、前記減少するパターンから抽出した前記R波の時間間隔に基づいて第2心拍を算出し、前記第1心拍と前記第2心拍の統計処理から心拍を算出する算出手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ピークホールド信号の順次増大するパターンあるいは順次減少するパターンを心電図のP波とR波のパターン、あるいはR波とT波のパターンの反映として抽出することによりR波を検出するので、R波単独で検出する場合に比べてノイズの影響によらず確実にR波を検出し心拍を算出することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について、生体信号センサとして圧力センサを用いる場合について説明する。
図1に、本実施形態における心拍測定装置1の構成ブロック図を示す。人間や動物等の生体の所定位置に設けられた圧力センサ10からのセンサ信号(心拍波形信号)が心拍測定装置1に供給される。
心拍測定装置1は、アンチエイリアスフィルタ12、A/D変換器14、FIRハイパスフィルタ16、ピークホールド部18、パターン検出・周期判定部20、及び心拍数表示部22を備える。アンチエイリアスフィルタ12は、カットオフ周波数fc=20Hzのローパスフィルタであり、圧力センサ10から供給されたセンサ信号(心拍波形信号)の20Hz以上の高周波成分を除去することでサンプリング時の折り返し雑音(エイリアス)を排除してA/D変換器14に供給する。A/D変換器14は、高周波成分が除去されたセンサ信号(心拍波形信号)100を所定のサンプリング周波数でデジタル信号に変換してFIRハイパスフィルタ16に供給する。FIR(有限インパルス応答)ハイパスフィルタ16は、カットオフ周波数fc=5Hzのハイパスフィルタであり、5Hz以下の低周波成分を除去してピークホールド部18に供給する。ピークホールド部18は、低周波成分が除去された信号のピーク値をホールドし、パターン検出・周期判定部20に供給する。パターン検出・周期判定部20は、供給されたピークホールド信号200から特定のパターンを検出し、そのパターンに含まれる特定のピークを抽出してその周期を判定することで心拍数を算出する。パターン検出・周期判定部20で検出されるピークは、後に詳述するように心電図におけるR波に対応するピークである。パターン検出・周期判定部20は、算出した心拍数を心拍数表示部22に供給する。心拍数表示部22は、LCDや有機ELで構成され、供給された心拍数を表示する。心拍数表示部22は、心拍数のデータをSDメモリ等の外部記憶媒体に供給してもよい。パターン検出・周期判定部20は、プロセッサ及びワーキングメモリを備えるICで構成される。
図2A及び図2Bに、図1における各部の信号波形を示す。図2Aは、アンチエイリアスフィルタ12から供給されるセンサ信号(心拍波形信号)100の信号波形である。生体の所定位置に設けられた圧力センサが心拍に伴う生体の動きを圧力変化として検出する。図2Bは、ハイパスフィルタ16で低周波成分が除去され、かつ、ピークホールド部18でピークホールドされたピークホールド信号200の波形であり階段状の波形である。なお、図2Cは、比較のため、図2Aに示すセンサ信号をハイパスフィルタ16で低周波成分を除去し、絶対値化した後にローパスフィルタでエンベロープを抽出した信号波形である。ピークを検出するためにはこのようにローパスフィルタを用いてエンベロープを検出することも可能であるが、フィルタリングを行うために信号レベルが減衰してしまい、心拍信号のレベルが低い場合にそのピークを的確に捉えることが困難となる。これに対し、本実施形態のようにローパスフィルタを用いてエンベロープ信号を抽出するのではなく、単にピークホールド回路でピークホールドして階段状の信号を得る構成とすることで、図2Bに示すように信号レベルの減衰を抑制することができる。
図3に、ハイパスフィルタ16からの信号150、及びピークホールド部18からの階段状ピークホールド信号200を示す。パターン検出・周期判定部20は、このような階段状のピークホールド信号200から、信号レベルが順次増大しているパターンを検出する。このように順次増大しているパターンを心電図におけるP波とR波に対応させる。そして、P波に対応するピークとR波に対応するピークの時間間隔を算出し、算出した時間間隔tが所定の範囲内にある場合に、これらのピークは確かにP波とR波に対応するピークであるとみなし、これらのピークのうちの最大のピークをR波として特定する。時間間隔tに加え、ピーク値a、b、特にピーク間のレベル値bがしきい値を超える場合にこれらのピークが確かにP波とR波に対応するピークであるとみなしてもよい。また、パターン検出・周期判定部20は、階段状のピークホールド信号200から、信号レベルが順次減少しているパターンを検出してもよい。このように順次減少しているパターンを心電図におけるR波とT波に対応させる。そして、R波に対応するピークとT波に対応するピークの時間間隔を算出し、算出した時間間隔が所定の範囲内にある場合に、これらのピークは確かにR波とT波に対応するピークであるとみなし、これらのピークのうちの最大のピークをR波として特定する。
ここで、心電図におけるR波について説明する。図4に、心電図、すなわち心臓の活動電位の時間的変化の正常波形を示す。典型的な正常波形は、心拍1回毎に大きくP、Q、R、S、Tの5つの波で構成され、中でも目立つQ、R、S波は一括してQRS波と呼ばれる。図にはないが、これ以外にもU波という波が存在する。P波は、心房の興奮により起こる活動電位の波であり、QRS波は、心室の興奮により起こる活動電位の波であり、T波は興奮した心室の心筋細胞が再分極する過程で起こる活動電位の波である。心房に溜まった血液を心室に送るために心室が収縮する、このときの活動電位がP波であり、この時心室が膨張状態になる。次に、心室が激しく収縮し、心室の血液を全身に送り出す。このときの活動電位がR−T波となる。本実施形態では、心拍を検出する際の基準となるR波のピークを検出するに際し、R波に隣接してP波のピーク、あるいはT波のピークがあることを利用してR波のピークを検出する。すなわち、例えばP波とR波のように隣接した2つのピークが存在し、2つのピークのレベルがP波のレベルとR波のレベルの関係のように順次大きくなる、すなわち階段状のピークホールド信号において順次レベルが増大するようなパターンとなる場合に、2つのピークは確かにP波とR波に相当するピークであって、そのうちの大きい方がR波のピークであると特定する。
パターン検出・周期判定部20は、ピークホールド信号200から順次増大するパターンを検出してもよく、あるいは順次減少するパターンを検出してもよい。いずれの場合でも、最大ピークがR波に対応するピークである。また、パターン検出・周期判定部20は、ピークホールド信号200から順次増大するパターンを検出するとともに、順次減少するパターンを検出してもよい。例えば、まず、順次増大するパターンを検出し、順次増大するパターンが検出されない場合に、次に順次減少するパターンを検出してもよい。順次増大するパターンあるいは順次減少するパターンの少なくともいずれかによりR波に対応するピークを抽出し、これらのピークの時間間隔から心拍を算出することができる。
図5及び図6に、ピークホールド信号200から順次増大するパターンと順次減少するパターンを検出する場合のパターン検出・周期判定部20の処理フローチャートを示す。
図5において、まず、階段状のピークホールド信号200が供給されると、今回のピーク値が前回のピーク値よりも大きいか否か、つまり順次増大(上昇)しているか否かを判定する(S101)。順次増大している場合、アップカウンタの値が0であるか否かを確認する(S102)。アップカウンタは、階段状のピークホールド信号200が段階的に増大している場合に1ずつインクリメントされるパラメータであり、初期値は0にリセットされている。最初に増大していると判定された場合には、アップダウンカウンタは初期値0のままである。最初の増大である場合(S102でYESと判定)、次にピークホールド信号200が減少している場合に1ずつインクリメントされるダウンカウンタを0にリセットした上で(S103)、現在の値(最新値)を新たな最大値とするように更新する(S104)。そして、更新後の最大値の時間データをメモリに記憶する(S105)。また、アップカウンタを1だけインクリメントする(S106)。
以後、再びS101以降の処理を繰り返す。今回のピーク値が前回のピーク値よりも大きいか否か、つまり順次増大しているか否かを判定し(S101)、順次増大している場合、アップカウンタの値が0であるか否かを判定する(S102)。S106でアップカウンタがインクリメントされている場合、アップカウンタは0ではないのでS102でNOと判定され、次に、今回の値である最新値がしきい値、例えば250(レベル値)を超えるものであり、かつ、最新値が現在の最大値(S104で更新された最大値)との差がしきい値、例えば120(レベル値)を超えるか否かを判定する(S107)。この判定は、心電図におけるP波とR波のレベル差に基づくものであり、図4に示すようにR波はP波よりもレベルが大きい。したがって、このような有意な大小関係が存在するか否かを判定するための処理である。最新値及び差分値がいずれもしきい値を超える、つまり、前回のピークよりも今回のピークの方が有意に大きいと判定された場合には、P波とR波に対応するピークを検出した可能性があるので、さらに、これらのピークの時間間隔を算出し、算出した時間間隔がしきい値、例えば80msecを超えているか否かを判定する(S108)。この判定は、心電図におけるP波とR波の時間差に基づくものであり、図4に示すようにP波とR波との間には一定の時間差が存在する。従って、このような有意な時間差が存在するか否かを判定するための処理である。2つのピークの時間間隔がしきい値を超える場合には、確かにP波とR波に対応するピークであると確定し、今回の値を最大値として更新する(S104)。そして、最大値の時間データをメモリに記録し(S105)、アップカウンタをさらに1だけインクリメントする(S106)。S107でNO、つまり今回のピーク値がしきい値を超えない場合や、今回の値と最大値との差がしきい値を超えない場合には、P波とR波に対応するピークではなくノイズであるとして最大値は更新しない。また、S108でNO、つまり2つのピークの時間間隔がしきい値を超えない場合もP波とR波に対応するピークではなくノイズであるとして最大値は更新しない。その後、再びS101以降の処理を繰り返し、今回の値が前回の値より大きいか否かを判定する(S101)。
一方、S101で今回の値が前回の値よりも小さい場合、図6の処理に移行する。図6において、まず、アップカウンタが2であるか否かを判定する(S201)。2つのピークが存在し、順次2回増大する場合には図5のS106でアップカウンタは2に設定されている。これはP波とR波のピークに対応するものであるから、メモリに記憶された時間データを用いて前回検出されたR波のピークと今回検出されたR波のピークの時間間隔を算出する(S202)。次に、このように算出された周期が所定の範囲内に存在するか否かを判定する(S203)。所定の範囲は、正常な心拍数の範囲に応じて設定され、例えば下限は0.2s、上限は2secに設定される。算出された周期が所定の範囲内にある場合、算出された周期は心拍数として確からしい値であるとみなし、過去の心拍数との移動平均を算出して心拍数表示部22に供給する(S204)。そして、メモリに記憶された最大値及び最小値をクリアし、最大値時間データを更新し、アップカウンタを0にリセットする(S205)。
また、S201でアップカウンタが2でない、例えば1である場合、R波に対応するピークを検出することなくピークホールド信号200が減少したことを意味するから、次に、順次減少するパターンを検出する処理に移行する。すなわち、まず、アップカウンタが1であり、かつ、ダウンカウンタが1であるか否かを判定する(S207)。ダウンカウンタの初期値は0であり、順次増大するパターンが検出された場合には図5のS103で0にリセットされているから、順次増大するパターンから順次減少するパターンに変化した場合には、ダウンカウンタは未だ0のままである。そこで、S107でNOと判定された場合には、さらにアップカウンタが1であり、かつ、ダウンカウンタが0であるか否かを判定する(S210)。この条件を満たす場合、最小値を今回の値である最新値に更新し(S211)、最小値の時間データをメモリに記憶してダウンカウンタを1だけインクリメントする(S206)。そして、再びS101以降の処理を繰り返す。
S101以降の処理を繰り返し、再び今回の値が前回の値より小さい場合、アップカウンタが2であるか否かを判定する(S201)。アップカウンタが例えば1の場合にはNOと判定され、次に、アップカウンタが1であり、かつ、ダウンカウンタが1であるか否かを判定する(S207)。S206でダウンカウンタが1だけインクリメントされてダウンカウンタの値が1に設定されている場合、S207でYESと判定される。これは、階段状のピークホールド信号200が1回だけ増大した後減少に転じ、2回連続して順次減少したことを意味する。したがって、R波とT波に相当するピークである可能性があるので、メモリに記憶されている最大値がしきい値である250を超えており、かつ、最大値とS211で更新した最小値の差がしきい値である120を超えているか否かを判定する(S208)。この判定は、心電図におけるR波とT波のレベル差に基づくものであり、図4に示すようにR波はT波よりもレベルが大きい。したがって、このような有意な大小関係が存在するか否かを判定するための処理である。最大値及び差分値がいずれもしきい値を超える場合には、R波とT波に対応するピークを検出した可能性があるので、さらに、これらのピークの時間間隔を算出し、算出した時間間隔がしきい値、例えば80msecを超えているか否かを判定する(S209)。この判定は、心電図におけるR波とT波の時間差に基づくものであり、図4に示すようにR波とT波との間には一定の時間差が存在する。従って、このような有意な時間差が存在するか否かを判定するための処理である。2つのピークの時間間隔がしきい値を超える場合には、確かにR波とT波に対応するピークであると確定し、最大値としてメモリに記憶してあるピークはR波に対応するピークであるとしてその時間間隔を算出する(S202)。そして、算出した周期が所定の範囲内にあるか否かを判定し(S203)、所定の範囲内にある場合に周期の移動平均を算出して心拍数表示部22に供給する(S204)。その後、最大値、最小値、最大値の時間データをクリアするとともに、アップカウンタを0にリセットする(S205)。また、ダウンカウンタをさらに1だけインクリメントする(S206)。ダウンカウンタをインクリメントする結果、2回連続して減少する場合にはダウンカウンタの値は2となり、再びS101以降の処理を繰り返して再び今回の値が前回より小さいと判定された場合、アップカウンタ=0、かつダウンカウンタ=2であるためS201、S207、S210でいずれもNOと判定され、R波に相当するピークが検出されることはない。
このように、本実施形態では、階段状のピークホールド信号200から順次増大する(2回連続して増大する)パターンを検出してR波を特定し、あるいは順次増大するパターンが検出されない場合には順次減少するパターン(2回連続して減少するパターン)を補完的に検出することでR波を特定し、特定したR波の時間間隔から心拍数を算出する。単独のR波を検出するのではなく、P波に続くR波のパターン、あるいはR波に続くT波のパターンを検出する構成であるため、ノイズの影響にもかかわらず確実にR波を検出することが可能である。
なお、本実施形態において、階段状のピークホールド信号200から順次増大するパターンのみを検出してR波を特定してもよい。この場合、S201でNOと判定された場合には最大値及び最大値時間データをクリアし、アップカウンタを0にリセットして再びS101の処理を繰り返す。また、同様に階段状のピークホールド信号200から順次減少するパターンのみを検出してR波を特定してもよい。この場合、図5においてS101を前回の値より小さいと読み替え、S102をダウンカウンタと読み替え、S107を最大値−最小値と読み替え、S104、S105を最小値と読み替え、S106をダウンカウンタと読み替え、S201をダウンカウンタと読み替えればよい。
さらに、階段状のピークホールド信号200から順次増大するパターンのみを検出してR波を特定し、その周期から心拍数を算出し、これと並行して、階段状のピークホールド信号200から順次減少するパターンのみを検出してR波を特定し、その周期から心拍数を算出し、2つの心拍数の統計的処理、例えば平均値を算出することで最終的な心拍数を算出することも可能である。算出された2つの心拍数のうちのいずれかを特定の基準(例えば小さい方を採用するとの基準)に基づいて採用してもよい。
本実施形態に含まれる心拍算出方法を以下に列挙する。
(A)階段状ピークホールド信号200から順次増大するパターンを検出してR波を特定し、R波の周期から心拍を算出する。
(B)階段状ピークホールド信号200から順次減少するパターンを検出してR波を特定し、R波の周期から心拍を算出する。
(C)階段状ピークホールド信号200から順次増大するパターンを検出するとともに、これが検出できない場合に補完的に順次減少するパターンを検出してR波を特定し、R波の周期から心拍を算出する。
(D)階段状ピークホールド信号200から順次増大するパターンを検出してR波を特定し、R波の周期から心拍を算出するとともに、順次減少するパターンを検出してR波を特定し、R波の周期から心拍を算出し、2つの心拍から最終的な心拍を算出する。
実施形態の構成ブロック図である。 センサ信号(心拍波形信号)のタイミングチャートである。 ピークホールド信号のタイミングチャートである。 絶対値化及びローパスフィルタを介した信号のタイミングチャートである。 階段状ピークホールド信号の拡大タイミングチャートである。 心電図の波形説明図である。 実施形態の処理フローチャート(その1)である。 実施形態の処理フローチャート(その2)である。
符号の説明
10 圧力センサ、12 アンチエイリアスフィルタ、14 A/D変換器、16 ハイパスフィルタ、18 ピークホールド部、20 パターン検出・周期判定部、22 心拍数表示部。

Claims (7)

  1. 生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、
    前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、
    前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、
    前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に増大するパターンを抽出し、前記パターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、
    抽出した前記R波の時間間隔に基づいて心拍を算出する算出手段と、
    を有することを特徴とする心拍測定装置。
  2. 生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、
    前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、
    前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、
    前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に減少するパターンを抽出し、前記パターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、
    抽出した前記R波の時間間隔に基づいて心拍を算出する算出手段と、
    を有することを特徴とする心拍測定装置。
  3. 生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、
    前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、
    前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、
    前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に増大するパターンを抽出するとともに、前記増大するパターンが抽出できない場合に補完的に順次階段状に減少するパターンを抽出し、前記増大するパターンあるいは前記減少するパターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、
    抽出した前記R波の時間間隔に基づいて心拍を算出する算出手段と、
    を有することを特徴とする心拍測定装置。
  4. 生体信号センサにより得られた心拍波形信号から心拍を測定する装置であって、
    前記心拍波形信号の低周波成分を除去するハイパスフィルタ手段と、
    前記ハイパスフィルタ手段からの信号のピークレベルを保持するピークホールド手段と、
    前記ピークホールド手段からのピークホールド信号を処理する処理手段であって、ピークレベルが順次階段状に増大するパターンを抽出し、前記増大するパターンの最大ピークを心電図のR波として抽出するとともに、ピークレベルが順次階段状に減少するパターンを抽出し、前記減少するパターンの最大ピークを心電図のR波として抽出する処理手段と、
    前記増大するパターンから抽出した前記R波の時間間隔に基づいて第1心拍を算出するとともに、前記減少するパターンから抽出した前記R波の時間間隔に基づいて第2心拍を算出し、前記第1心拍と前記第2心拍の統計処理から心拍を算出する算出手段と、
    を有することを特徴とする心拍測定装置。
  5. 請求項1、3、4のいずれかに記載の装置において、
    前記処理手段は、前記増大するパターンの隣接する2つのピークの時間間隔がしきい値を超える場合に前記最大ピークを心電図のR波として抽出することを特徴とする心拍測定装置。
  6. 請求項2、3、4のいずれかに記載の装置において、
    前記処理手段は、前記減少するパターンの隣接する2つのピークの時間間隔がしきい値を超える場合に前記最大ピークを心電図のR波として抽出することを特徴とする心拍測定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の装置において、
    前記生体信号センサは、心拍に伴う生体の動きを圧力として検出する圧力センサであることを特徴とする心拍測定装置。
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