JP2009105805A - 無線装置およびそれを備えたメッシュ型ネットワーク - Google Patents

無線装置およびそれを備えたメッシュ型ネットワーク Download PDF

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Abstract

【課題】等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って経路選択を行なう無線装置を提供する。
【解決手段】無線装置1は、各隣接無線装置間におけるリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合CpEXを各リンクに対して演算し、その演算した各リンクの割合CpEXを用いて各リンクのコストCostnewを演算する。そして、無線装置1は、その演算した各リンクのコストCostnewの総和が最小になる経路を各送信先に対して検出し、その検出した経路を用いて各送信先へパケットを送信する。
【選択図】図14

Description

この発明は、無線装置およびそれを備えたメッシュ型ネットワークに関し、特に、自律的に構築される無線ネットワークを構成する無線装置およびそれを備えたメッシュ型ネットワークに関するものである。
複数のインターフェースを搭載し、マルチチャネルで動作可能なアドホックネットワーク用の端末が利用できるようになってきており、マルチチャネルでアドホックネットワークを構成できるようになってきている。
マルチチャネルのアドホックネットワークは、1つのチャネルでネットワークを構成した場合に比べ、ネットワークのスループットが向上することが指摘されている(非特許文献1,2)。
このような、マルチチャネルを用いたアドホックネットワークにおいては、複数のチャネルに跨って張られたリンクをそれぞれのチャネルの状態やリンク間の干渉の度合を適切に評価し、その評価結果をデータの転送に反映させることが、ネットワークの性能をより向上させる上で重要である。
マルチチャネル環境においては、各チャネルの状態に依存して干渉の度合に差が生じる。電子レンジ等の電子機器およびBluetooth等の無線デバイスの影響等は、ルーティング方法によって回避し難い干渉であるが、同一ネットワーク内のリンク間の干渉というネットワークのトポロジーに依存した干渉であれば、ルーティングメトリックに干渉の影響を含めることにより、干渉の影響を軽減できる。
そして、このようなメトリックによって干渉の影響を回避する方法が提案されている(非特許文献3〜5)。
非特許文献3に記載の回避方法は、リンクの帯域の大きさを考慮したメトリックを用いる。即ち、従来のメトリックであるETX(Expected Transmission Count)は、次式に示すようにパケットロス率pのみによって決定される。
Figure 2009105805
式(1)によって演算されるETXは、リンクの帯域を考慮していないため、低ロスでありさえすれば、帯域の小さいリンクであっても高く評価する傾向がある。そこで、帯域の大きさを考慮したETT(Expected Transmission Time)を次式によって演算する。
Figure 2009105805
式(2)において、Sは、パケットサイズであり、Bは、データレートである。
そして、式(2)によって演算されたETTを次式に代入してWCETT(Weighted Cumulative ETT)を演算する。
Figure 2009105805
式(3)において、βは、0≦β≦1の範囲の値を持つ可変パラメータであり、Xは、チャネルが同じであるETTの合計である。また、iは、ホップ数である。
この方式は、フロー内の干渉を考慮しているが、フロー間の干渉を考慮していないため、フロー間の干渉が多い環境では、高いスループットを達成できない。また、メトリックWCETTは、等張性(isotonity)を満たしていない。そのため、この方式は、プロアクティブ型であり、かつ、Hop−by−Hop型のルーティングプロトコルにおいては、経路選択がループフリーであること、および経路の最適解を保証できない。
ここで、等張性とは、ループからなる経路を排除して経路選択を行なうことを言う。また、Hop−by−Hop型のルーティングプロトコルとは、中継器である無線装置がパケットの送信先のみを参照してパケットを送信先へ中継するための経路を選択するルーティングプロトコルを言う。
非特許文献4に記載の回避方法は、フロー間の干渉を考慮し、等張性を満たした方式である。即ち、この回避方法は、次式によってメトリックMICを演算する。
Figure 2009105805
式(4)において、Nは、ネットワークにおける端末の総数である。また、min(ETT)は、ネットワークにおける最小のETTであり、無線カードの最低の送信レートに基づいて見積もられる。更に、Nは、リンクl上で相互に干渉する隣接無線装置のセットである。更に、CH(i)は、端末iに割り当てられたチャネルである。更に、prev(i)は、経路pに沿った端末iの以前のホップ数である。
このメトリックMICは、第2項(CRC)によって、このままでは、等張性を満たさないが、バーチャル端末を用いることによって等張性を満たす。
更に、非特許文献5に記載の回避方法は、上述したWCETTを用いて干渉の影響を詳細に見積もる方式である。
A. Raniwala, and T. Chiueh, "Architecture and algorithms for an IEEE 802.11-based multi-channel wireless mesh network," Proc. INFOCOM, 2005. L. Loyola, T. Kumagai, K. Nagata, S. Otsuki and S. Aikawa, "Multi-channel wireless LAN mesh architecture with DCF-based inter AP communication and idle channel search packet forwarding," Proc. GLOBECOM’05, Vol. 6, pp. 3279-3284, 2005. R. Draves, J. Padhye, and B. Zill, "Routing in multi-radio, multi-hop wireless mesh networks", in Proc. ACM MOBICOM, pp. 114-128, 2004. Y. Yang, J. Wang, and R. Kravets, "Designing routing metrics for mesh networks," Proc. WiMesh’05, 2005. P. Subramanian, M. M. Buddhicot, and S. Miller, "Interference aware routing in multi-radio wireless mesh networks," Proc. WiMesh’06, 2006.
しかし、非特許文献3に記載の方法は、等張性を満たしていないため、プロアクティブ型であり、かつ、Hop−by−Hop型のルーティングプロトコルにおいては、経路選択がループフリーであること、および経路の最適解を保証できないという問題がある。
また、非特許文献4に記載の方法においては、最短経路探索に用いられるダイクストラアルゴリズムの計算量は、端末数に応じて指数的に増加するため、ネットワークの規模が大きくなると計算量が莫大に増加し、規模が大きいネットワークに対して実装し難くなるという問題がある。
更に、非特許文献5に記載の方法は、WCETTを用いているため、等張性を満たさないという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って経路選択を行なう無線装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って経路選択を行なう無線装置を備えたメッシュ型ネットワークを提供することである。
この発明によれば、無線装置は、複数の無線装置がメッシュ状に配置されたネットワークに用いられ、複数のチャネルを用いて無線通信を行なう無線装置であって、ルーティングテーブルと、複数のインターフェースと、テーブル作成手段と、通信手段とを備える。ルーティングテーブルは、経路情報を格納する。複数のインターフェースは、各々が複数のチャネルの中から選択された1つのチャネルを用いてパケットを送受信する。テーブル作成手段は、フロー内のチャネル干渉を考慮したときのフロー内のスループットの最大値に対する割合が相対的に大きい経路をループからなる経路を排除して検出し、その検出した経路を送信先までの最適経路として格納することによりルーティングテーブルを作成する。通信手段は、ルーティングテーブルから最適経路を選択してパケットを送信する。
好ましくは、テーブル作成手段は、スループットの最大値に対する割合が相対的に大きいとき相対的に小さくなり、スループットの最大値に対する割合が相対的に小さいとき相対的に大きくなる経路指標と経路指標に対応付けられた送信先とを最適経路としてルーティングテーブルに格納する。
好ましくは、テーブル作成手段は、評価対象のリンクを通過する全てのフローである複数のフローにおけるチャネル分布に基づいて評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合を演算し、その演算したスループットの最大値に対する割合に基づいて経路指標を演算するとともに、その演算した経路指標を送信先に対応付けてルーティングテーブルに格納する。
好ましくは、テーブル作成手段は、チャネル分布に基づいて複数のフローにおけるチャネルの分布パターンの全種類を検出し、その検出した全種類の分布パターンを複数の基本分布パターンに分類して各基本分布パターンに分類された分布パターンの個数を計数し、その計数した個数と全種類の分布パターンの個数と各基本分布パターンにおけるスループットの実測された最大値に対する割合とに基づいて評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合を演算する。
好ましくは、テーブル作成手段は、各基本分布パターンに分類された分布パターンの個数と、全種類の分布パターンの個数と、各基本分布パターンにおけるスループットの実測された最大値に対する割合とに基づいて、各基本分布パターンにおけるスループットの実測された最大値に対する割合をチャネルの分布パターンが各基本分布パターンに分類される確率によって重み付け平均し、評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合を演算する。
好ましくは、テーブル作成手段は、評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合に反比例するように経路指標を演算する。
好ましくは、テーブル作成手段は、演算したスループットの最大値に対する割合に基づいて、当該無線装置と当該無線装置に隣接する隣接無線装置との間の全てのリンクについてリンクのコストを演算する。通信手段は、テーブル作成手段が全てのリンクについてリンクのコストを演算すると、その演算されたリンクのコストをフラッディングする。
好ましくは、テーブル作成手段は、他の無線装置からフラッディングされたリンクのコストを受信し、その受信したリンクのコストに基づいて、経路指標を演算する。
好ましくは、テーブル作成手段は、評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合に基づいて、無線通信を行なうアプリケーションの種類に応じて異なる方法を用いて経路指標を演算する。
好ましくは、テーブル作成手段は、無線通信の送信レートが相対的に高い場合、評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合に反比例するように経路指標を演算する。
また、この発明によれば、メッシュ型ネットワークは、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の無線装置を備える。
この発明によれば、無線装置は、フロー内のチャネル干渉を考慮したときのフロー内のスループットの最大値に対する割合が相対的に大きい経路をループからなる経路を排除して検出し、その検出した経路からなる送信先までの最適経路を格納してルーティングテーブルを作成し、その作成したルーティングテーブルから送信先までの経路を選択する。つまり、無線装置は、フロー内のチャネル干渉を考慮したときのフロー内のスループットの最大値に対する割合が相対的に大きい経路を選択する。
従って、この発明によれば、フロー内のチャネル干渉を考慮したときのフロー内のスループットの最大値に対する割合に基づいて経路を選択するので、等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って、計算量を増大させることなく経路を選択できる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態によるメッシュ型ネットワークの概略図である。メッシュ型ネットワーク100は、無線装置1〜7を備える。無線装置1〜7は、無線通信空間にメッシュ状に配置され、無線メッシュネットワークを自律的に構成している。
そして、無線装置1〜7の各々は、例えば、2つのインターフェースIF1,IF2を有し、2つのインターフェースIF1,IF2を用いて無線通信を行なう。この場合、各無線装置1〜7における2つのインターフェースIF1,IF2は、メッシュ型ネットワーク100が構成された時点で相互に異なるチャネルが割り当てられている。
より具体的には、各無線装置1〜7における2つのインターフェースIF1,IF2は、n(nは2以上の整数)個のチャネルCh1〜Chnから任意に選択された2つのチャネルChi,Chj(i,jは、i≠jを満たす正の整数)が割り当てられる。従って、各無線装置1〜7において2つのインターフェースIF1,IF2に割り当てられる2つのチャネルは、他の無線装置において2つのインターフェースIF1,IF2に割り当てられた2つのチャネルと同じであることもあれば、異なることもある。
メッシュ型ネットワーク100においては、各無線装置1〜7は、図1における紙面上、横方向および斜め方向に存在する隣接無線装置との間で直接無線通信を行なうことができる。
従って、無線装置1は、インターフェースIF1(チャネルChi)を用いて無線装置4との間で無線通信を行なうとともに、インターフェースIF2(チャネルChj)を用いて無線装置3との間で無線通信を行なう。
そして、無線装置1は、インターフェースIF1(チャネルChi)を用いて無線装置4との間で無線通信を行なう場合、無線装置2,3を介して無線通信4との間で無線通信を行なうことができ、無線装置7を介して無線装置4との間で無線通信を行なうこともでき、無線装置6,5を介して無線通信4との間で無線通信を行なうこともできる。
また、無線装置1は、インターフェースIF2(チャネルChj)を用いて無線装置3との間で無線通信を行なう場合、無線装置2を介して無線通信3との間で無線通信を行なうことができ、無線装置7を介して無線装置3との間で無線通信を行なうこともでき、無線装置6,5,4を介して無線通信3との間で無線通信を行なうこともできる。
このように、メッシュ型ネットワーク100においては、各無線装置1〜7は、2つのインターフェースIF1,IF2を用いてマルチホップによって送信先との間で無線通信を行なう。従って、メッシュ型ネットワーク100においては、マルチチャネル環境におけるアドホックネットワークが構成される。
しかし、メッシュ型ネットワーク100のスループットを向上させるためには、各無線装置1〜7が2つのチャネルを用いて行なう無線通信(=フロー)のスループットを向上させる必要がある。
そこで、以下においては、各無線装置1〜7が2つのチャネルを用いて行なう無線通信(=フロー)のスループットを向上させるように経路選択を行なう通信方式について説明する。
なお、この発明の実施の形態においては、送信元と送信先との間で無線通信経路を確立するプロトコルとしてOLSR(Optimized Link State Routing)プロトコルを用いる。このOLSRプロトコルは、プロアクティブ型、かつ、Hop−by−Hop型のルーティングプロトコルであり、HelloメッセージおよびTC(Topology Control)メッセージを用いて経路情報を交換し、ルーティングテーブルを作成するプロトコルである。
図2は、図1に示す無線装置1の構成を示す概略ブロック図である。無線装置1は、アンテナ10,11と、入力部12と、出力部13と、ユーザアプリケーション14と、通信制御部15とを含む。
アンテナ10,11の各々は、無線通信空間を介して他の無線装置からデータを受信し、その受信したデータを通信制御部15へ出力するとともに、通信制御部15からのデータを無線通信空間を介して他の無線装置へ送信する。
入力部12は、無線装置1の操作者が入力したメッセージおよびデータの宛先を受付け、その受付けたメッセージおよび宛先をユーザアプリケーション14へ出力する。出力部13は、ユーザアプリケーション14からの制御に従ってメッセージを表示する。
ユーザアプリケーション14は、入力部12からのメッセージおよび宛先に基づいてデータを生成して通信制御部15へ出力する。
通信制御部15は、ARPA(Advanced Research Projects Agency)インターネット階層構造に従って、通信制御を行なう複数のモジュールからなる。即ち、通信制御部15は、無線インターフェースモジュール16と、MAC(Media Access Control)モジュール17と、バッファ18と、LLC(Logical Link Control)モジュール19と、IP(Internet Protocol)モジュール20と、ルーティングテーブル21と、TCPモジュール22と、UDPモジュール23と、ルーティングデーモン24とからなる。
無線インターフェースモジュール16は、物理層に属し、2つのインターフェースIF1,IF2を有する。そして、無線インターフェースモジュール16は、所定の規定に従って送信信号または受信信号の変復調を行なうとともに、2つのインターフェースIF1,IF2の少なくとも1つを用いて信号を送受信する。
MACモジュール17は、MAC層に属し、MACプロトコルを実行して、以下に述べる各種の機能を実行する。
即ち、MACモジュール17は、ルーティングデーモン24から受けたHelloパケットを無線インターフェースモジュール16を介してブロードキャストする。また、MACモジュール17は、データ(パケット)の再送制御等を行なう。
バッファ18は、データリンク層に属し、パケットを一時的に格納する。LLCモジュール19は、データリンク層に属し、LLCプロトコルを実行して隣接する無線装置との間でリンクの接続および解放を行なう。
IPモジュール20は、インターネット層に属し、IPパケットを生成する。IPパケットは、IPヘッダと、上位のプロトコルのパケットを格納するためのIPデータ部とからなる。そして、IPモジュール20は、TCPモジュール22からデータを受けると、その受けたデータをIPデータ部に格納してIPパケットを生成する。
そうすると、IPモジュール20は、プロアクティブ型のルーティングプロトコルであるOLSRプロトコルに従ってルーティングテーブル21を検索し、生成したIPパケットを送信するための経路を決定する。そして、IPモジュール20は、その決定した経路に沿ってIPパケットを送信先へ送信する。
ルーティングテーブル21は、インターネット層に属し、後述するように、各送信先に対応付けて経路情報を格納する。
TCPモジュール22は、トランスポート層に属し、TCPパケットを生成する。TCPパケットは、TCPヘッダと、上位のプロトコルのデータを格納するためのTCPデータ部とからなる。そして、TCPモジュール22は、生成したTCPパケットをIPモジュール20へ送信する。
UDPモジュール23は、トランスポート層に属し、ルーティングデーモン24によって作成されたUpdateパケットをブロードキャストし、他の無線装置からブロードキャストされたUpdateパケットを受信してルーティングデーモン24へ出力する。
ルーティングデーモン24は、プロセス/アプリケーション層に属し、他の通信制御モジュールの実行状態を監視するとともに、他の通信制御モジュールからのリクエストを処理する。
また、ルーティングデーモン24は、他の無線装置から受信したHelloパケットの経路情報に基づいて、後述する方法によって、最適な経路を算出してルーティングテーブル21をインターネット層に動的に作成する。
なお、図1に示す無線装置2〜7の各々も、図2に示す無線装置1の構成と同じ構成からなる。
図3は、OLSRプロトコルにおけるパケットPKTの構成図である。パケットPKTは、パケットヘッダPHDと、メッセージヘッダMHDとからなる。なお、パケットPKTは、UDPモジュール23のポート番号698番を使用して送受信される。
パケットヘッダPHDは、パケット長と、パケットシーケンス番号とからなる。パケット長は、16ビットのデータからなり、パケットのバイト数を表す。また、パケットシーケンス番号は、16ビットのデータからなり、どのパケットが新しいかを区別するために用いられる。そして、パケットシーケンス番号は、新しいパケットが生成される度に“1”づつ増加される。従って、パケットシーケンス番号が大きい程、そのパケットPKTが新しいことを示す。
メッセージヘッダMHDは、メッセージタイプと、有効時間と、メッセージサイズと、発信元アドレスと、TTLと、ホップ数と、メッセージシーケンス番号と、メッセージとからなる。
メッセータイプは、8ビットのデータからなり、メッセージ本体に書かれたメッセージの種類を表し、0〜127は、予約済みである。有効時間は、8ビットのデータからなり、受信後に、このメッセージを管理しなければならない時間を表す。そして、有効時間は、仮数部と、指数部とからなる。
メッセージサイズは、16ビットのデータからなり、メッセージの長さを表す。発信元アドレスは、32ビットのデータからなり、メッセージを生成した無線装置を表す。TTLは、8ビットのデータからなり、メッセージが転送される最大ホップ数を指定する。そして、TTLは、メッセージが転送される時に”1”づつ減少される。そして、TTLが“0”である場合、メッセージは、転送されない。ホップ数は、8ビットのデータからなり、メッセージの生成元からのホップ数を表す。そして、ホップ数は、最初、“0”に設定され、転送される毎に“1”づつ増加される。メッセージシーケンス番号は、16ビットのデータからなり、各メッセージに割当てられる識別番号を表す。そして、メッセージシーケンス番号は、メッセージが作成される毎に、“1”づつ増加される。メッセージは、送信対象のメッセージである。
OLSRプロトコルにおいては、各種のメッセージが図3に示す構成のパケットPKTを用いて送受信される。
図4は、図2に示すルーティングテーブル21の構成図である。ルーティングテーブル21は、送信先、次の無線装置、およびメトリックからなる。送信先、次の無線装置、およびメトリックは、相互に対応付けられている。“送信先”は、送信先の無線装置のIPアドレスを表す。“次の無線装置”は、送信先にパケットPKTを送信するときに、次に送信すべき無線装置のIPアドレスを表す。
メトリックは、各無線装置1〜7が送信先へパケットを送信または中継する場合に各無線装置1〜7から送信先までの間に存在するリンクのコストの総和のうち、最小の総和からなる。メトリックについては、後に詳述する。
図5は、ネイバーリストNTBLの構成を示す概略図である。ネイバーリストNTBLは、自己のアドレスと、自己と隣接無線装置との間のリンクのチャネルと、隣接無線装置のアドレスと、隣接無線装置と自己から2ホップの無線装置との間のチャネルと、自己から2ホップの無線装置のアドレスとを含む。
自己のアドレス、自己と隣接無線装置との間のリンクのチャネル、隣接無線装置のアドレス、隣接無線装置と自己から2ホップの無線装置との間のチャネルおよび自己から2ホップの無線装置のアドレスは、相互に対応付けられる。
“自己のアドレス”は、ネイバーリストNTBLを作成する無線装置のIPアドレスからなる。自己と隣接無線装置との間のリンクのチャネルは、自己と隣接無線装置との間の無線通信に用いられているリンクのチャネルからなる。
“隣接無線装置のアドレス”は、ネイバーリストNTBLを作成する無線装置に隣接する無線装置のIPアドレスからなる。
隣接無線装置と自己から2ホップの無線装置との間のチャネルは、隣接無線装置と自己から2ホップの無線装置との間の無線通信に用いられているリンクのチャネルからなる。
自己から2ホップの無線装置のアドレスは、自己から2ホップの位置に存在する無線装置のIPアドレスからなる。
図6は、図2に示す無線インターフェースモジュール16、IPモジュール20およびルーティングデーモン24の機能のうち、本発明に係る機能を示す機能ブロック図である。
無線インターフェースモジュール16は、インターフェースIF1,IF2を含む。IPモジュール20は、通信手段201を含む。ルーティングデーモン24は、テーブル作成手段241を含む。
インターフェースIF1,IF2は、それぞれ、チャネルChi,Chjが割り当てられている。そして、インターフェースIF1は、アンテナ10に接続されており、インターフェースIF2は、アンテナ11に接続されている。
インターフェースIF1は、通信手段201からパケットを受け、その受けたパケットをチャネルChiを用いてアンテナ10を介してパケットを他の無線装置へ送信するとともに、アンテナ10を介して他の無線装置から受信したパケットを通信手段201または通信手段201およびテーブル作成手段241へ出力する。
インターフェースIF2は、通信手段201からパケットを受け、その受けたパケットをチャネルChjを用いてアンテナ11を介して他の無線装置へ送信するとともに、アンテナ11を介して他の無線装置から受信したパケットを通信手段201または通信手段201およびテーブル作成手段241へ出力する。
通信手段201は、TCPモジュール22からTCPパケットを受け、その受けたTCPパケットをデータ部に格納してIPパケットを作成する。そして、通信手段201は、ルーティングテーブル21を参照してIPパケットの送信経路を決定し、その決定した送信経路に沿ってインターフェースIF1,IF2のいずれかを用いてIPパケットを送信する。
また、通信手段201は、インターフェースIF1,IF2のいずれかから受けたパケットを上位層へ出力する。
テーブル作成手段241は、インターフェースIF1,IF2のいずれかから受けたHelloメッセージおよびTCメッセージに基づいて、後述する方法によって、ルーティングテーブル21をインターネット層に動的に作成する。
この発明においては、各無線装置1〜7は、OLSRプロトコルに従ってルーティングテーブル21を作成する。OLSRプロトコルに従ったルーティングテーブル21の作成について説明する。無線装置1〜7は、ルーティングテーブル21を作成する場合、HelloメッセージおよびTCメッセージを送受信する。
Helloメッセージは、各無線装置1〜7が有する情報の配信を目的として、定期的に送信される。そして、この発明においては、各無線装置1〜7は、自己に割り当てられたチャネルを示すチャネル情報を含めてHelloメッセージを送信する。このHelloメッセージを受信することによって、各無線装置1〜7は、周辺の無線装置に関する情報を収集でき、自己の周辺にどのような無線装置が存在するのかを認識する。
OLSRプロトコルにおいては、各無線装置1〜7は、ローカルリンク情報を管理する。そして、Helloメッセージは、このローカルリンク情報の構築および送信を行なうためのメッセージである。ローカルリンク情報は、「リンク集合」、「隣接無線装置集合」、「2ホップ隣接無線装置集合とそれらの無線装置へのリンク集合」、「MPR集合」、および「MPRセレクタ集合」を含む。
リンク集合は、直接的に電波が届く無線装置(隣接無線装置)の集合へのリンクのことであり、各リンクは、2つの無線装置間のアドレスの組の有効時間によって表現される。なお、有効時間は、そのリンクが単方向なのか双方向なのかを表すためにも利用される。
隣接無線装置集合は、各隣接無線装置のアドレス、およびその無線装置の再送信の積極度(Willingness)等によって構成される。2ホップ隣接無線装置集合は、隣接無線装置に隣接する無線装置の集合を表す。
MPR集合は、MPRとして選択された無線装置の集合である。なお、MPRとは、各パケットPKTをメッシュ型ネットワーク100内の全ての無線装置1〜7へ送信する場合、必要最小限の通信回数によってパケットPKTを全ての無線装置1〜7へ送信できるように中継無線装置を選択することである。
MPRセレクタ集合は、自己をMPRとして選択した無線装置の集合を表す。
ローカルリンク情報が確立される過程は、概ね、次のようになる。Helloメッセージは、初期の段階では、各無線装置1〜7が自己の存在を知らせるために、自己のアドレスが入ったHelloメッセージを隣接する無線装置へ送信する。これを、無線装置1〜7の全てが行ない、各無線装置1〜7は、自己の周りにどのようなアドレスを持った無線装置が存在するのかを把握する。このようにして、リンク集合および隣接無線装置集合が構築される。
そして、構築されたローカルリンク情報は、再び、Helloメッセージによって定期的に送り続けられる。これを繰返すことによって、各リンクが双方向であるのか、隣接無線装置の先にどのような無線装置が存在するのかが徐々に明らかになって行く。各無線装置1〜7は、このように徐々に構築されたローカルリンク情報を蓄える。
更に、MPRに関する情報も、Helloメッセージによって定期的に送信され、各無線装置1〜7へ告知される。各無線装置1〜7は、自己が送信するパケットPKTの再送信を依頼する無線装置として、いくつかの無線装置をMPR集合として隣接無線装置の中から選択している。そして、このMPR集合に関する情報は、Helloメッセージによって隣接する無線装置へ送信されるので、このHelloメッセージを受信した無線装置は、自己をMPRとして選択してきた無線装置の集合を「MPRセレクタ集合」として管理する。このようにすることにより、各無線装置1〜7は、どの無線装置から受信したパケットPKTを再送信すればよいのかを即座に認識できる。
Helloメッセージの送受信により各無線装置1〜7において、ローカルリンク集合が構築されると、メッシュ型ネットワーク100全体のトポロジーを知らせるためのTCメッセージが無線装置1〜7へ送信される。このTCメッセージは、MPRとして選択されている全ての無線装置によって定期的に送信される。そして、TCメッセージは、各無線装置とMPRセレクタ集合との間のリンクを含んでいるため、メッシュ型ネットワーク100内の全ての無線装置1〜7は、全てのMPR集合および全てのMPRセレクタ集合を知ることができ、全てのMPR集合および全てのMPRセレクタ集合に基づいて、メッシュ型ネットワーク100全体のトポロジーを知ることができる。
そして、各無線装置1〜7は、Helloメッセージとは別に、MPRを用いてTCメッセージを頻繁に交換する。これによって、各無線装置1〜7は、メッシュ型ネットワーク100の全体のトポロジーを知ることができる。
図7は、メッシュ型ネットワーク100の具体例を示す図である。各無線装置1〜7は、隣接無線装置から受信したHelloメッセージに含まれているチャネル情報に基づいて、次の方法によって各リンクのチャネルを検知する。
例えば、無線装置2の通信手段201は、チャネルCh1,Ch2がそれぞれインターフェースIF1,IF2に割り当てられていれば、インターフェースIF1のMACアドレスMACadd1−2にチャネルCh1を対応付けたチャネル情報MACadd1−2:Ch1と、インターフェースIF2のMACアドレスMACadd2−2にチャネルCh2を対応付けたチャネル情報MACadd2−2:Ch2とをメッセージに格納したHelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]を生成する。そして、無線装置2の通信手段201は、その生成したHelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]をインターフェースIF1,IF2を用いてブロードキャストする。なお、MACアドレスMACadd1−2,MACadd2−2は、無線装置2のMACアドレスであることが識別可能なアドレスである。
そして、無線装置2のパケットを受信可能な範囲内に配置された無線装置1,3〜6は、自己の2つのインターフェースIF1,IF2の少なくとも1つにチャネルCh1,Ch2のいずれかが割り当てられていれば、無線装置2からブロードキャストされたHelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]を受信することができる。
例えば、無線装置1のインターフェースIF1にチャネルCh1が割り当てられていれば、無線装置1のインターフェースIF1は、HelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]を受信し、その受信したHelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]を通信手段201およびテーブル作成手段241へ出力する。そして、無線装置1のテーブル作成手段241は、インターフェースIF1からHelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]を受け、チャネルCh1が割り当てられたインターフェースIF1によってHelloメッセージHMG1の受信に成功したことを検知する。
また、無線装置1のテーブル作成手段241は、HelloメッセージHMG1の送信元アドレス(=無線装置2のIPアドレスIPadd2)を参照して、HelloメッセージHMG1を無線装置2から受信したことを検知する。その結果、無線装置1のテーブル作成手段241は、チャネルCh1によって無線装置1−無線装置2間にリンクが確立されたことを検知する。
同様にして、無線装置3,4,5,6のテーブル作成手段241は、それぞれ、チャネルCh2,Ch2,Ch2,Ch1によって無線装置2−無線装置3間、無線装置2−無線装置4間、無線装置2−無線装置5間、および無線装置2−無線装置6間にリンクが確立されたことを検知する。
なお、チャネルCh1,Ch2以外のチャネルが各無線装置1,3〜6の2つのインターフェースIF1,IF2に割り当てられていた場合、各無線装置1,3〜6は、無線装置2からブロードキャストされたHelloメッセージHMG1を受信できない。従って、この場合、無線装置1,3〜6は、無線装置2との間でリンクを確立しない。
無線装置4の通信手段201は、チャネルCh2が割り当てられたインターフェースIF1によって無線装置2からのHelloメッセージHMG1の受信に成功すると、チャネルCh2,Ch3がそれぞれ無線装置4のインターフェースIF1,IF2に割り当てられており、無線装置4のインターフェースIF1が無線装置2のインターフェースIF2との間でチャネルCh2によるリンクを確立したことを示すチャネル情報MACadd2−2⇔MACadd1−4:Ch2/MACadd2−4:Ch3をメッセージに含めたHelloメッセージHMG2=[MACadd2−2⇔MACadd1−4:Ch2/MACadd2−4:Ch3]を生成する。そして、無線装置4の通信手段201は、その生成したHelloメッセージHMG2=[MACadd2−2⇔MACadd1−4:Ch2/MACadd2−4:Ch3]をインターフェースIF1,IF2を用いてブロードキャストする。
そうすると、無線装置6は、チャネルCh3が割り当てられたインターフェースIF2によってHelloメッセージHMG2=[MACadd2−2⇔MACadd1−4:Ch2/MACadd2−4:Ch3]の受信に成功し、無線装置6のテーブル作成手段241は、HelloメッセージHMG2に基づいて無線装置4−無線装置6間にチャネルCh3によるリンクが確立されたことを検知するとともに、無線装置2−無線装置4間にチャネルCh2によるリンクが確立されたことを検知する。
同様にして、無線装置6は、無線装置5からもHelloメッセージを受信し、無線装置5−無線装置6間にチャネルCh3によるリンクが確立され、無線装置2−無線装置5間にチャネルCh2によるリンクが確立されたことを検知する。
また、無線装置6は、チャネルCh1が割り当てられたインターフェースIF1によってHelloメッセージHMG1=[MACadd1−2:Ch1/MACadd2−2:Ch2]の受信に成功し、無線装置6のテーブル作成手段241は、無線装置2−無線装置6間にチャネルCh1によるリンクが確立されたことを検知する。
そして、無線装置6の通信手段201は、無線装置2,4,5からのHelloメッセージの受信に成功すると、チャネルCh1,Ch3がそれぞれ無線装置6のインターフェースIF1,IF2に割り当てられており、インターフェースIF1が無線装置2のインターフェースIF1との間でチャネルCh1によるリンクを確立したこと、および無線装置6のインターフェースIF2が無線装置4,5のインターフェースIF2との間でチャネルCh3によるリンクを確立したことを示すチャネル情報MACadd1−2⇔MACadd1−6:Ch1/MACadd2−4,MACadd2−5⇔MACadd2−6:Ch3をメッセージに含めたHelloメッセージHMG3=[MACadd1−2⇔MACadd1−6:Ch1/MACadd2−4,MACadd2−5⇔MACadd2−6:Ch3]を生成する。
そして、無線装置6の通信手段201は、その生成したHelloメッセージHMG3=[MACadd1−2⇔MACadd1−6:Ch1/MACadd2−4,MACadd2−5⇔MACadd2−6:Ch3]をインターフェースIF1,IF2を用いてブロードキャストする。
無線装置7は、チャネルCh3が割り当てられたインターフェースIF2によってHelloメッセージHMG3=[MACadd1−2⇔MACadd1−6:Ch1/MACadd2−4,MACadd2−5⇔MACadd2−6:Ch3]の受信に成功し、無線装置7のテーブル作成手段241は、無線装置6−無線装置7間にチャネルCh3によるリンクが確立されたことを検知するとともに、無線装置2−無線装置6間にチャネルCh1によるリンクが確立されたことおよび無線装置4−無線装置6間および無線装置5−無線装置6間にチャネルCh3によるリンクが確立されたことを検知する。
同様にして、無線装置8のテーブル作成手段241は、無線装置6−無線装置8間にチャネルCh1によるリンクが確立されたことを検知するとともに、無線装置4−無線装置6間および無線装置5−無線装置6間にチャネルCh3によるリンクが確立されたことを検知する。
このように、各無線装置1〜8は、自己に割り当てられたチャネルをHelloメッセージに含めてブロードキャストするとともに、自己と隣接無線装置との間に確立されたリンクのチャネルをHelloメッセージに含めてブロードキャストする。
これによって、各無線装置1〜8のテーブル作成手段241は、自己から2ホップ以内の複数のリンクにおけるチャネルの分布を検知する。
次に、各無線装置1〜8がチャネルの分布に基づいてリンクを評価する方法について説明する。なお、以下においては、無線装置2が無線装置2−無線装置6間のリンクを評価する場合を例にしてリンクを評価する方法について説明する。図8は、ネイバーリストの具体例を示す図である。無線装置2のテーブル作成手段241は、無線装置2に隣接する無線装置1,3〜6からHelloメッセージを受信し、その受信したHelloメッセージに基づいて、図8に示すネイバーリストNTBL1を作成する。
そして、無線装置2のテーブル作成手段241は、ネイバーリストNTBL1に基づいて、無線装置2から2ホップ以内の複数のリンクにおけるチャネル分布として図7に示すチャネル分布を検知する。
評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を介してパケットが送信されるフローとしては、無線装置1→無線装置2→無線装置6→無線装置7からなるフロー、無線装置1→無線装置2→無線装置6→無線装置8からなるフローおよび無線装置3→無線装置2→無線装置6→無線装置7からなるフロー等の各種のフローが存在する。
そして、これらの各フローにおいて、チャネルによるフロー内の干渉とは、2つのリンク間におけるチャネル干渉である。例えば、無線装置1→無線装置2→無線装置6→無線装置7からなるフローにおけるチャネルによるフロー内の干渉とは、無線装置1−無線装置2間のリンク、無線装置2−無線装置6間のリンクおよび無線装置6−無線装置7間のリンクのうちの任意の2つのリンク間におけるチャネル干渉である。
そして、2つのリンク間において、同じチャネルが使用されていれば、チャネル干渉が生じ、異なるチャネルが使用されていれば、チャネル干渉は生じない。
従って、1つのフローを構成する複数のリンクにおいて、2つのリンク間でチャネル干渉が生じなければ、フロー内の干渉が無いことになり、2つのリンク間でチャネル干渉が生じれば、フロー内の干渉が存在することになる。
そこで、図7に示すように、評価対象であるリンク(無線装置2−無線装置6)を通過するフローを考えた場合、フロー内の干渉の有無を示すチャネルの分布パターンは、4個の基本分布パターンに分類される。
この場合、通常のメッシュネットワークにおける無線装置の配置を考慮すれば、評価対象であるリンクに対して干渉が生じるのは、隣接のリンクだけであるので、隣接のリンクのみを考慮することにした。
図9は、フロー内の干渉の有無を示すチャネルの基本分布パターンの概念図である。なお、図9における白丸、白三角形、および白四角形は、チャネルを表す。無線装置X−無線装置A−無線装置B−無線装置Yからなるフローを考えた場合、無線装置X−無線装置A−無線装置B−無線装置Yからなるフローを構成する3個のリンクLink1〜Link3におけるチャネルの分布パターンは、図9の(a)〜(d)に示す4個の基本分布パターンになる。
図9の(a)の基本分布パターンは、連続して連結された3個のリンクLink1〜Link3の全てが同じチャネルとなる分布パターンであり、図9の(b)の基本分布パターンは、3個のリンクLink1〜Link3のうち、一方端のリンクのチャネルが他の2つのリンクのチャネルと異なる分布パターンである。
また、図9の(c)の基本分布パターンは、3個のリンクLink1〜Link3のうち、両端のリンクのチャネルが同じであり、中央のリンクのチャネルが両端のリンクのチャネルと異なる分布パターンであり、図9の(d)の基本分布パターンは、3個のリンクLink1〜Link3のチャネルが相互に異なる分布パターンである。
フローが3個のリンクからなる場合、3個のリンクにおけるチャネルの分布パターンは、図9に示す4個の基本分布パターンに必ず分類される。そこで、図9の(a)〜(d)に示す基本分布パターンをそれぞれDP_std1〜DP_std4とする。
3個のリンクにおけるチャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std1〜DP_std4であるときの無線装置X−無線装置Y間のスループットを実測した結果を表1に示す。
Figure 2009105805
なお、表1においては、スループットの最大値に対する割合も示されている。
表1から解るように、無線装置X−無線装置Y間のスループットは、3個のリンクのチャネルが相互に異なる基本分布パターンDP_std4において最も高く、基本分布パターンDP_std3、基本分布パターンDP_std2、および基本分布パターンDP_std1の順に低下する。
メッシュ型ネットワーク100におけるスループットを向上させるには、各無線装置1〜7がスループットが最大になる経路を選択してパケットを送信または中継する必要がある。
そこで、無線装置2のテーブル作成手段241は、図7に示すチャネル分布が得られると、評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を通過する複数のフローの全てを検出し、その検出した複数のフローにおけるチャネルの分布パターンを基本分布パターンDP_std1〜DP_std4に分類する。
そして、無線装置2のテーブル作成手段241は、各基本分布パターンDP_std1〜DP_std4に分類されるチャネルの分布パターンの個数P〜Pを計数する。
また、無線装置2のテーブル作成手段241は、表1におけるスループットの最大値に対する割合である0.61,0.65,0.78,1.0をそれぞれCp1,Cp2,Cp3,Cp4として保持している。
そうすると、無線装置2のテーブル作成手段241は、評価対象のリンク(無線装置2−無線装置6)におけるチャネルによる干渉を考慮したときのスループットの最大値に対する割合CpEXを次式によって演算する。
Figure 2009105805
なお、式(5)におけるPallは、評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を通過するフローの最大個数である。
そして、無線装置2のテーブル作成手段241は、式(5)を用いて演算したスループットの最大値に対する割合CpEXを次式に代入して評価対象のリンクのコストCostnewを演算する。
Figure 2009105805
式(6)においては、Costは、例えば、評価対象となるリンクのホップ数(=1)である。
式(5)における(P/Pall),(P/Pall),(P/Pall),(P/Pall)は、それぞれ、評価対象のリンクを通過する複数のフローにおけるチャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std1〜DP_std4に分類される確率であり、Cp1〜Cp4は、それぞれ、チャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std1〜DP_std4であるときのスループットの実測された最大値に対する割合であるので、評価対象のリンクを用いて無線通信を行なったときのスループットの最大値に対する割合CpEXを式(5)を用いて演算することは、各基本分布パターンDP_std1〜DP_std4におけるスループットの実測された最大値に対する割合Cp1〜Cp4をチャネルの分布パターンが各基本分布パターンDP_std1〜DP_std4に分類される確率(P/Pall),(P/Pall),(P/Pall),(P/Pall)によって重み付け平均してスループットの最大値に対する割合CpEXを演算することに相当する。
コストCostnewの具体的な求め方について説明する。無線装置2のテーブル作成手段241は、評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を通過するフローの最大個数として次の14個のフローを検出する。
(1)無線装置1−無線装置2−無線装置6−無線装置8からなるフロー
(2)無線装置1−無線装置2−無線装置6−無線装置4からなるフロー
(3)無線装置1−無線装置2−無線装置6−無線装置5からなるフロー
(4)無線装置1−無線装置2−無線装置6−無線装置7からなるフロー
(5)無線装置3−無線装置2−無線装置6−無線装置8からなるフロー
(6)無線装置4−無線装置2−無線装置6−無線装置8からなるフロー
(7)無線装置5−無線装置2−無線装置6−無線装置8からなるフロー
(8)無線装置3−無線装置2−無線装置6−無線装置4からなるフロー
(9)無線装置3−無線装置2−無線装置6−無線装置5からなるフロー
(10)無線装置3−無線装置2−無線装置6−無線装置7からなるフロー
(11)無線装置4−無線装置2−無線装置6−無線装置5からなるフロー
(12)無線装置4−無線装置2−無線装置6−無線装置7からなるフロー
(13)無線装置5−無線装置2−無線装置6−無線装置4からなるフロー
(14)無線装置5−無線装置2−無線装置6−無線装置7からなるフロー
なお、無線装置2のテーブル作成手段241は、ループが形成される無線装置4−無線装置2−無線装置6−無線装置4からなるフローおよび無線装置5−無線装置2−無線装置6−無線装置5からなるフローを評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を通過するフローから除外する。
そして、無線装置2のテーブル作成手段241は、評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を通過するフローを検出すると、上記の(1)のフローにおけるチャネルの分布パターンを基本分布パターンDP_std1に分類し、上記の(2)〜(7)のフローにおけるチャネルの分布パターンを基本分布パターンDP_std2に分類し、上記の(8)〜(14)のフローにおけるチャネルの分布パターンを基本分布パターンDP_std4に分類する。
この場合、基本分布パターンDP_std3に分類されるチャネルの分布パターンは、存在しない。
その後、無線装置2のテーブル作成手段241は、基本分布パターンDP_std1に分類されたチャネルの分布パターンの個数Pを1個と計数し、基本分布パターンDP_std2に分類されたチャネルの分布パターンの個数Pを6個と計数し、基本分布パターンDP_std3に分類されたチャネルの分布パターンの個数Pを0個と計数し、基本分布パターンDP_std4に分類されたチャネルの分布パターンの個数Pを7個と計数する。また、無線装置2のテーブル作成手段241は、評価対象であるリンク(=無線装置2−無線装置6)を通過する複数のフローの全個数Pallを14個と計数する。
そうすると、無線装置2のテーブル作成手段241は、P=1、P=6、P=0、P=7、Cp1=0.61、Cp2=0.65、Cp3=0.78、Cp4=1.0、Pall=14を式(5)に代入し、評価対象のリンク(無線装置2−無線装置6)におけるチャネルによる干渉を考慮したときのスループットの最大値に対する割合CpEXを演算する。その結果、次式に示すように、CpEX=0.82が得られる。
Figure 2009105805
そして、無線装置2のテーブル作成手段241は、その演算したCpEX=0.82を式(6)に代入してコストCostnewを演算する(式(8)参照)。
Figure 2009105805
無線装置2のテーブル作成手段241は、無線装置2−無線装置4からなるリンク、無線装置2−無線装置5からなるリンクおよび無線装置4−無線装置6からなるリンクについても、上述した方法によってコストCostnewを演算する。
また、無線装置2のテーブル作成手段241は、無線装置1−無線装置2からなるリンクおよび無線装置3−無線装置2からなるリンクのコストCostnewを演算する場合、次の方法によってコストCostnewを演算する。
図10は、フロー内の干渉の有無を示すチャネルの他の基本分布パターンの概念図である。無線装置1−無線装置2からなるリンクおよび無線装置3−無線装置2からなるリンクのコストCostnewを演算する場合、評価対象となるリンクの一方側にのみリンクが存在するので、フロー内でチャネルによる干渉が生じるチャネルの基本分布パターンは、図10の(a),(b)に示す2つの基本分布パターンとなる。
即ち、無線装置A−無線装置B間のリンクを評価対象のリンクとすると、無線装置A−無線装置B間のリンクにおけるチャネルが無線装置B−無線装置Y間のリンクにおけるチャネルと同じになる基本分布パターン(図10の(a)参照)と、無線装置A−無線装置B間のリンクにおけるチャネルが無線装置B−無線装置Y間のリンクにおけるチャネルと異なる基本分布パターン(図10の(b)参照)とが存在する。
評価対象であるリンクを通過するフローにおけるチャネルの分布パターンが図10の(a),(b)に示す基本分布パターンになるときのスループットの実測値を表2に示す。
Figure 2009105805
図10の(a)に示す基本分布パターンをDP_std5とし、図10の(b)に示す基本分布パターンをDP_std6とすると、評価対象のリンクを通過するフローにおけるチャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std6であるときのスループットの最大値に対する割合Cp6は、表2から1.0であり、評価対象のリンクを通過するフローにおけるチャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std5であるときのスループットの最大値に対する割合Cp5は、表2から0.68である。
また、基本分布パターンDP_std5に分類されるチャネルの分布パターンの個数をPとし、基本分布パターンDP_std6に分類されるチャネルの分布パターンの個数をPとし、評価対象のリンクを通過する複数のフローの全数をPallとすると、無線装置1のテーブル作成手段241は、評価対象のリンク(無線装置1−無線装置2)におけるチャネルによる干渉を考慮したときのスループットの最大値に対する割合CpEXは、次式によって演算される。
Figure 2009105805
無線装置1のテーブル作成手段241は、式(9)によってスループットの最大値に対する割合CpEXを演算すると、その演算した割合CpEXを式(6)に代入して評価対象のリンク(無線装置1−無線装置2)のコストCostnewを演算する。
なお、式(9)における(P/Pall),(P/Pall)は、それぞれ、評価対象のリンクを通過する複数のフローにおけるチャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std5,DP_std6に分類される確率であり、Cp5,Cp6は、それぞれ、チャネルの分布パターンが基本分布パターンDP_std5,DP_std6であるときのスループットの実測された最大値に対する割合であるので、評価対象のリンクを用いて無線通信を行なったときのスループットの最大値に対する割合CpEXを式(9)を用いて演算することは、各基本分布パターンDP_std5,DP_std6におけるスループットの実測された最大値に対する割合Cp5,Cp6をチャネルの分布パターンが各基本分布パターンDP_std5,DP_std6に分類される確率(P/Pall),(P/Pall)によって重み付け平均してスループットの最大値に対する割合CpEXを演算することに相当する。
無線装置1のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、無線装置1−無線装置2からなるリンクのコストCostnewを演算する。より具体的には、無線装置1のテーブル作成手段241は、式(9)を用いて、CpEX=0.68×(1/4)+1×(3/4)=0.92を演算し、その演算したCpEX=0.92を式(6)に代入してコストCostnew=1/0.91=1.09を演算する。
同様にして、無線装置2のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、無線装置2−無線装置1からなるリンクのコストCostnew(=1.09)および無線装置2−無線装置3からなるリンクのコストCostnew(=1.09)を演算し、無線装置3のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、無線装置3−無線装置2からなるリンクのコストCostnew(=1.09)を演算し、無線装置6のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、無線装置6−無線装置7からなるリンクのコストCostnew(=1/0.84=1.19)および無線装置6−無線装置8からなるリンクのコストCostnew(=1/0.84=1.19)を演算し、無線装置7のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、無線装置7−無線装置6からなるリンクのコストCostnew(=1/0.84=1.19)を演算し、無線装置8のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、無線装置8−無線装置6からなるリンクのコストCostnew(=1/0.84=1.19)を演算する。
このように、無線装置1〜3,6〜8のテーブル作成手段241は、式(9)および式(6)を用いて、一方側にのみリンクが存在する評価対象のリンクのコストCostnewを演算する。
メッシュ型ネットワーク100においては、MPRである無線装置は、自己が隣接無線装置との間で有する全てのリンクのコストCostnewを演算し、その演算したコストCostnewをTCメッセージに含めてフラッディングする。例えば、無線装置2がMPRである場合、無線装置2のテーブル作成手段241は、式(5),(6)または式(9),(6)を用いて、上述した方法によって、無線装置1,3〜6との間のリンクのコストCostnewを演算し、その演算したコストコストCostnewをTCメッセージに含めてフラッディングする。
より具体的には、MPRである無線装置2のテーブル作成手段241は、無線装置2と無線装置1,3〜6との間のリンクのコストCostnew1〜Costnew5を式(5),(6)または式(9),(6)を用いて演算し、その演算したコストCostnew1〜Costnew5を含むTCメッセージ=[IPadd1:Costnew1/IPadd3:Costnew2/IPadd4:Costnew3/IPadd5:Costnew4/IPadd6:Costnew5]を作成する。そして、無線装置2のテーブル作成手段241は、通信手段201を介してTCメッセージ=[IPadd1:Costnew1/IPadd3:Costnew2/IPadd4:Costnew3/IPadd5:Costnew4/IPadd6:Costnew5]をフラッディングする。
これによって、他の無線装置1,3〜8は、無線装置2と無線装置1,3〜6との間のリンクのコストコストCostnew1〜Costnew5を収集できる。
図11は、図7に示すチャネルの分布パターンにおける各リンクのコストを示す図である。各無線装置1〜8は、MPRである無線装置から送信されたTCメッセージを受信することにより、図7に示すチャネルの分布パターンにおける各リンクのコストCostnewを収集する。各無線装置1〜8が収集したリンクのコストCostnewを示すと、図11に示すようになる。
図12は、ルーティングテーブル21の具体例を示す図である。無線装置1のテーブル作成手段241は、MPRである無線装置から受信したTCメッセージに基づいて、図11に示す各リンクにおけるコストCostnewを収集し、その収集したコストCostnewを用いて図12に示すルーティングテーブル21Aを作成する。
例えば、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置2を送信先とする場合、無線装置2のIPアドレスIPadd2を“送信先”および“次の無線装置”に格納し、無線装置1−無線装置2間のリンクのコストCostnew=1.09をメトリックに格納し、ルーティングテーブル21Aの第1行目の経路情報を作成する。
また、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置3を送信先とする場合、無線装置3のIPアドレスIPadd3を“送信先”に格納し、無線装置2のIPアドレスIPadd2を“次の無線装置”に格納し、無線装置1−無線装置2−無線装置3からなるフローにおける2つのリンクのコストCostnew=1.09,Costnew=1.09の和(=2.18)を演算して “2.18”をメトリックに格納し、ルーティングテーブル21Aの第2行目の経路情報を作成する。
無線装置1のテーブル作成手段241は、以下、同様にして、ルーティングテーブル21Aの第3行目から第7行目の経路情報を作成してルーティングテーブル21Aを完成する。
この場合、ルーティングテーブル21Aのメトリックは、送信先までのリンクにおけるコストCostnewの総和のうち、最小の総和からなり、ダイクストラ法によってコストCostnewの総和が最小である経路を求める。
図13は、ルーティングテーブル21の他の具体例を示す図である。無線装置2のテーブル作成手段241は、図11に示す各リンクにおけるコストCostnewに基づいて、各送信先までのフローにおけるリンクのコストCostnewの総和のうち、最小の総和を演算し、その演算した最小の総和をメトリックに格納して図13に示すルーティングテーブル21Bを作成する。
無線装置1の通信手段201は、上位層から無線装置7宛てのTCPパケットを受け、その受けたTCPパケットをデータ部に格納してIPパケットを生成する。そして、無線装置1の通信手段201は、その生成したIPパケットを無線装置7へ送信するための経路をルーティングテーブル21Aを参照して決定する。即ち、無線装置1の通信手段201は、ルーティングテーブル21Aを参照して、“送信先”の欄に格納された無線装置7に対応して“次の無線装置”の欄に格納された無線装置2を検出し、IPパケットを送信する経路を無線装置2を経由する経路であると決定する。そして、無線装置1の通信手段201は、インターフェースIF1(=チャネルCh1)を介してIPパケットを無線装置2へ送信する。
無線装置2のインターフェースIF1(=チャネルCh1)は、無線装置1から送信されたパケットを受信し、その受信したパケットを通信手段201へ出力する。
そして、無線装置2の通信手段201は、インターフェースIF1から受けたパケットのヘッダを参照して、その受けたパケットの送信先が無線装置7であることを検知する。そうすると、無線装置2の通信手段201は、ルーティングテーブル21Bを参照して、パケットを無線装置7へ送信するための経路が無線装置6を経由する経路であることを検知する。そして、無線装置2の通信手段201は、インターフェースIF1(=チャネルCh1)を介してパケットを無線装置6へ送信する。
その後、無線装置6は、無線装置2からパケットを受信し、その受信したパケットの送信先のみを参照して、無線装置2と同じ動作によってパケットを無線装置7へ中継する。
無線装置1,2,6以外の無線装置3〜5,7,8も、無線装置1,2,6と同じように、スループットの最大値に対する割合Cpexの逆数の総和が最小になるように決定された経路を用いてパケットを送信するとともに、受信したパケットの受信先のみを参照してパケットを送信先へ中継する。
このように、この発明においては、各無線装置1〜7は、スループットの最大値に対する割合Cpexの逆数の総和が最小になるように経路を決定し、その決定した経路を用いてHop−by−Hopによってパケットを送信先へ送信する。つまり、各無線装置1〜7は、スループットの最大値に対する割合Cpexの総和が最大小になるように経路を決定し、その決定した経路を用いてHop−by−Hopによってパケットを送信先へ送信する。
図14は、各リンクのコストの他の例を示す図である。なお、図14における白丸、白三角形、白四角形および白五角形は、チャネルを表す。図14に示す場合、メッシュ型ネットワーク100は、碁盤目状に配置された無線装置1〜9からなる。そして、各無線装置1〜9は、自己を中心にして両側の隣接無線装置との間でリンクを確立しているので、チャネル干渉が生じるチャネルの基本分布パターンは、図9に示す基本分布パターンDP_std1〜DP_std4からなる。
そこで、チャネルの分布パターンを基本分布パターンDP_std1〜DP_std4に分類して各リンクにおけるコストCostnewを演算した結果、図14に示すようになる。
図15および図16は、ルーティングテーブル21の更に他の具体例を示す図である。無線装置1のテーブル作成手段241は、図14に示す各リンクにおけるコストCostnewをTCメッセージに基づいて収集し、図15に示すルーティングテーブル21Cを作成する。
無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置2を送信先とする場合、無線装置2のIPアドレスIPadd2を“送信先”および“次の無線装置”に格納し、コストCostnew=1.20をメトリックに格納し、ルーティングテーブル21Cの第1行目の経路情報を作成する。
また、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置5を送信先とする場合、無線装置1−無線装置4−無線装置5からなる経路におけるコストCostnewの総和SM1と、無線装置1−無線装置2−無線装置5からなる経路におけるコストCostnewの総和SM2とを演算する。より具体的には、無線装置1のテーブル作成手段241は、SM1=1.20+1.14=2.34およびSM2=1.20+1.14=2.34を演算する。そして、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置1−無線装置4−無線装置5からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM1)と、無線装置1−無線装置2−無線装置5からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM2)とが同じであることを検知する。
そうすると、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置5のIPアドレスIPadd5を“送信先”に格納し、無線装置2,4のIPアドレスIPadd2,IPadd4を“次の無線装置”に格納し、 “2.34”をメトリックに格納し、ルーティングテーブル21Cの第4行目の経路情報を作成する。
更に、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置6を送信先とする場合、無線装置1−無線装置2−無線装置3−無線装置6からなる経路におけるコストCostnewの総和SM3と、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6からなる経路におけるコストCostnewの総和SM4と、無線装置1−無線装置4−無線装置5−無線装置6からなる経路におけるコストCostnewの総和SM5とを演算する。
より具体的には、無線装置1のテーブル作成手段241は、SM3=1.20+1.20+1.20=3.60、SM4=1.20+1.14+1.14=3.48およびSM5=1.20+1.14+1.14=3.48を演算する。そして、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM4)および無線装置1−無線装置4−無線装置5−無線装置6からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM5)が同じであり、無線装置1−無線装置2−無線装置3−無線装置6からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM3)よりも小さいことを検知する。
そうすると、無線装置1のテーブル作成手段241は、メトリックが最小となる無線装置2または無線装置4を経由する経路を選択し、無線装置6のIPアドレスIPadd6を“送信先”に格納し、無線装置2,4のIPアドレスIPadd2,IPadd4を“次の無線装置”に格納し、 “3.48”をメトリックに格納し、ルーティングテーブル21Cの第5行目の経路情報を作成する。
更に、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置9を送信先とする場合、無線装置1−無線装置2−無線装置3−無線装置6−無線装置9からなる経路におけるコストCostnewの総和SM6と、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6−無線装置9からなる経路におけるコストCostnewの総和SM7と、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置8−無線装置9からなる経路におけるコストCostnewの総和SM8と、無線装置1−無線装置4−無線装置5−無線装置6−無線装置9からなる経路におけるコストCostnewの総和SM9と、無線装置1−無線装置4−無線装置5−無線装置8−無線装置9からなる経路におけるコストCostnewの総和SM10と、無線装置1−無線装置4−無線装置7−無線装置8−無線装置9からなる経路におけるコストCostnewの総和SM11とを演算する。
より具体的には、無線装置1のテーブル作成手段241は、SM6=1.20+1.20+1.20+1.20=4.80、SM7=1.20+1.14+1.14+1.20=4.68、SM8=1.20+1.14+1.14+1.20=4.68、SM9=1.20+1.14+1.14+1.20=4.68、SM10=1.20+1.14+1.14+1.20=4.68およびSM11=1.20+1.20+1.20+1.20=4.80を演算する。そして、無線装置1のテーブル作成手段241は、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置6−無線装置9からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM7)、無線装置1−無線装置2−無線装置5−無線装置8−無線装置9からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM8)、無線装置1−無線装置4−無線装置5−無線装置6−無線装置9からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM9)、および無線装置1−無線装置4−無線装置5−無線装置8−無線装置9からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM10)が同じであり、無線装置1−無線装置2−無線装置3−無線装置6−無線装置9からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM6)および無線装置1−無線装置4−無線装置7−無線装置8−無線装置9からなる経路のメトリック(=コストCostnewの総和SM11)よりも小さいことを検知する。
そうすると、無線装置1のテーブル作成手段241は、メトリックが最小となる無線装置2,5または無線装置4,5を経由する経路を選択し、無線装置9のIPアドレスIPadd9を“送信先”に格納し、無線装置2,4のIPアドレスIPadd2,IPadd4を“次の無線装置”に格納し、 “4.68”をメトリックに格納し、ルーティングテーブル21Cの第8行目の経路情報を作成する。
無線装置1のテーブル作成手段241は、上述した方法によって、ルーティングテーブル21Cの第2行目、第3行目、第6行目および第7行目の経路情報も作成し、ルーティングテーブル21Cを完成する。
無線装置2のテーブル作成手段241は、図14に示す各リンクにおけるコストCostnewに基づいて、各送信先までのフローにおけるリンクのコストCostnewの総和のうち、最小の総和を演算し、その演算した最小の総和をメトリックに格納して図16に示すルーティングテーブル21Dを作成する。
無線装置1の通信手段201は、上位層から無線装置9宛てのTCPパケットを受け、その受けたTCPパケットをデータ部に格納してIPパケットを生成する。そして、無線装置1の通信手段201は、その生成したIPパケットを無線装置9へ送信するための経路をルーティングテーブル21Cを参照して決定する。即ち、無線装置1の通信手段201は、ルーティングテーブル21Cを参照して、“送信先”の欄に格納された無線装置9に対応して“次の無線装置”の欄に格納された無線装置2を検出し、IPパケットを送信する経路を無線装置2を経由する経路であると決定する。そして、無線装置1の通信手段201は、インターフェースIF1を介してIPパケットを無線装置2へ送信する。
無線装置2のインターフェースIF1は、無線装置1から送信されたパケットを受信し、その受信したパケットを通信手段201へ出力する。
そして、無線装置2の通信手段201は、インターフェースIF1から受けたパケットのヘッダを参照して、その受けたパケットの送信先が無線装置9であることを検知する。そうすると、無線装置2の通信手段201は、ルーティングテーブル21Dを参照して、パケットを無線装置9へ送信するための経路が無線装置5を経由する経路であることを検知する。そして、無線装置2の通信手段201は、インターフェースIF2を介してパケットを無線装置5へ送信する。
その後、無線装置5は、無線装置2からパケットを受信し、その受信したパケットの送信先のみを参照して、無線装置2と同じ動作によってパケットを無線装置6へ中継する。また、無線装置6は、無線装置5からパケットを受信し、その受信したパケットの送信先のみを参照して、無線装置5と同じ動作によってパケットを無線装置9へ中継する。
無線装置1,2,5,6以外の無線装置3,4,7〜9も、無線装置1,2,5,6と同じように、スループットの最大値に対する割合Cpexの逆数の総和が最小になるように決定された経路を用いてパケットを送信するとともに、受信したパケットの受信先のみを参照してパケットを送信先へ中継する。
このように、この発明においては、各無線装置1〜9は、スループットの最大値に対する割合Cpexの逆数の総和が最小になるように経路を決定し、その決定した経路を用いてHop−by−Hopによってパケットを送信先へ送信する。
図17は、この発明によるメッシュ型ネットワーク100における通信方法を説明するためのフローチャートである。
一連の動作が開始されると、各無線装置1〜7は、Helloメッセージを隣接無線装置から受信し、上述した方法によって自己から2ホップ内のリンクにおけるチャネルの分布パターンを検出する(ステップS1)。
そして、各無線装置1〜7は、評価対象のリンクを決定し(ステップS2)、ループとなる経路を排除して評価対象のリンクを通過する全てのフローである複数のフローを検出するとともに、その複数のフローの個数Pallを検出する(ステップS3)。
その後、各無線装置1〜7は、その検出した複数のフローにおけるチャネルの分布パターンをチャネルによる干渉の有無を示す基本分布パターンDP_std1〜DP_std4(またはDP_std5,DP_std6)に分類し(ステップS4)、各基本分布パターンDP_std1〜DP_std4(またはDP_std5,DP_std6)に分類されたチャネルの分布パターンの個数P〜P(またはP,P)を計数する(ステップS5)。
そうすると、各無線装置1〜7は、検出した複数のフローの個数Pallと、計数したチャネルの分布パターンの個数P〜P(またはP,P)と、チャネルの各基本分布パターンDP_std1〜DP_std4(またはDP_std5,DP_std6)におけるスループットの最大値に対する割合Cp1〜Cp4(またはCp5,Cp6)とに基づいて、評価対象のリンクにおけるスループットの最大値に対する割合CpEXを演算する(ステップS6)。
そして、各無線装置1〜7は、全てのリンクに対してスループットの最大値に対する割合CpEXの演算が終了したか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7において、全てのリンクに対してスループットの最大値に対する割合CpEXの演算が終了していないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS2へ戻り、ステップS7において、全てのリンクに対してスループットの最大値に対する割合CpEXの演算が終了したと判定されるまで、上述したステップS2〜ステップS7が繰り返し実行される。
そして、ステップS7において、全てのリンクに対してスループットの最大値に対する割合CpEXの演算が終了したと判定されると、各無線装置1〜7は、ステップS6において演算された割合CpEXを用いて各リンクにおけるコストCostnewを上述した方法によって演算する(ステップS8)。その後、MPRである無線装置は、その演算したコストCostnewをTCメッセージに含めてネットワーク全体にフラッディングする(ステップS9)。
そして、各無線装置1〜7は、TCメッセージを受信してフラッディングされたコストCostnewを収集し、ネットワーク全体のトポロジーを検出する(ステップS10)。
そうすると、各無線装置1〜7は、各送信先に対して、送信先までのリンクのコストCostnewの総和のうち、最小の総和を検出する(ステップS11)。
その後、各無線装置1〜7は、その検出した最小の総和を各送信先に対応するメトリックに格納してルーティングテーブル21を作成する(ステップS12)。そして、各無線装置1〜7は、その作成したルーティングテーブル21を参照して経路を決定し、その決定した経路に従ってパケットを送信または中継する(ステップS13)。これによって、一連の動作が終了する。
上述したように、この発明においては、各無線装置1〜7は、ループとなる経路を排除して評価対象のリンクを通過する全てのフローを検出し、その検出した全てのフローにおけるチャネルの分布パターンをチャネルによる干渉の有無を示す基本分布パターンに分類して評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合CpEXを演算し、その演算した割合CpEXを各経路の指標を示すメトリックに反映させて各経路を選択する(ステップS3〜ステップS13参照)。
つまり、各無線装置1〜7は、評価対象であるリンクを用いて無線通信を行なった場合に期待されるスループットの最大値に対する割合を求め、その求めた割合が相対的に大きいリンクを含む経路を選択する。
従って、この発明によれば、上述した割合CpEXおよびコストCostnewを演算して経路を選択するので、等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って計算量の増大を抑制して経路を選択できる。
なお、上記においては、各無線装置1〜7は、式(6)に従ってコストCostnewを演算すると説明したが、この発明においては、これに限らず、各無線装置1〜7は、ユーザアプリケーション14の種類に応じて、コストCostnewを演算するようにしてもよい。
即ち、各無線装置1〜7は、FTP(File Transfer Protocol)のような高いデータレートを有するアプリケーションに対しては、次式によってコストCostnewを演算する。
Figure 2009105805
なお、式(10)におけるAirTimeCostは、パケットが無線通信空間を伝搬している時間であり、パケットサイズ、送信レートおよびパケットエラー率を用いて演算される。
各無線装置1〜7は、ユーザアプリケーション14が相対的に高いデータレートを有するアプリケーションである場合、スループットの最大値に対する割合CpEXに反比例するようにコストCostnewを演算する。
また、各無線装置1〜7は、VoIP(Voice over Internet Protocol)のような低いデータレートを有するアプリケーションに対しては、次式によってコストCostnewを演算する。
Figure 2009105805
この場合、各無線装置1〜7は、上述したスループットの最大値に対する割合CpEXを用いずにCostnewを演算する。
更に、各無線装置1〜7は、Videoを送受信するアプリケーションに対しては、次式によってCostnewを演算する。
Figure 2009105805
式(12)におけるαは、0<α<1を満たす実数である。そして、αは、干渉の影響をFTPの場合に対してどの程度含めるかによって決定され、干渉の影響をFTPの半分程度含める場合、α=0.5に設定される。
なお、この発明においては、テーブル作成手段241が上述した方法によってルーティングテーブル21を作成することは、フロー内のチャネル干渉を考慮したときのフロー内のスループットの最大値に対する割合が相対的に大きい経路をループからなる経路を排除して検出し、その検出した経路を送信先までの最適経路として格納することによりルーティングテーブル21を作成することに相当する。
また、上記においては、各無線装置1〜9は、相互に異なるチャネルが割り当てられた2つのインターフェースを備えると説明したが、この発明においては、これに限らず、各無線装置1〜9は、相互に異なるチャネルが割り当てられた3個以上のインターフェースを備えていてもよく、一般的には、相互に異なるチャネルが割り当てられた複数のインターフェースを備えていればよい。
更に、上記においては、各無線装置1〜9は、プロアクティブ型、かつ、Hop−by−Hop型のルーティングプロトコルを用いてルーティングテーブル21を作成すると説明したが、この発明においては、これに限らず、各無線装置1〜9は、プロアクティブ型、かつ、Hop−by−Hop型のルーティングプロトコルであれば、どのようなプロトコルを用いてルーティングテーブル21を作成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って経路選択を行なう無線装置に適用される。また、この発明は、等張性を満たし、実装が容易なルーティングプロトコルに従って経路選択を行なう無線装置を備えたメッシュ型ネットワークに適用される。
この発明の実施の形態によるメッシュ型ネットワークの概略図である。 図1に示す無線装置の構成を示す概略ブロック図である。 OLSRプロトコルにおけるパケットの構成図である。 図2に示すルーティングテーブルの構成図である。 ネイバーリストの構成を示す概略図である。 図2に示す無線インターフェースモジュール、IPモジュールおよびルーティングデーモンの機能のうち、本発明に係る機能を示す機能ブロック図である。 メッシュ型ネットワークの具体例を示す図である。 ネイバーリストの具体例を示す図である。 フロー内の干渉の有無を示すチャネルの基本分布パターンの概念図である。 フロー内の干渉の有無を示すチャネルの他の基本分布パターンの概念図である。 図7に示すチャネルの分布パターンにおける各リンクのコストを示す図である。 ルーティングテーブルの具体例を示す図である。 ルーティングテーブルの他の具体例を示す図である。 各リンクのコストの他の例を示す図である。 ルーティングテーブルの更に他の具体例を示す図である。 ルーティングテーブルの更に他の具体例を示す図である。 この発明によるメッシュ型ネットワークにおける通信方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1〜9 無線装置、10,11 アンテナ、12 入力部、13 出力部、14 ユーザアプリケーション、15 通信制御部、16 無線インターフェースモジュール、17 MACモジュール、18 バッファ、19 LLCモジュール、20,20A IPモジュール、21 ルーティングテーブル、22 TCPモジュール、23 UDPモジュール、24 ルーティングデーモン、100 メッシュ型ネットワーク、201 通信手段、241 テーブル作成手段。

Claims (11)

  1. 複数の無線装置がメッシュ状に配置されたネットワークに用いられ、複数のチャネルを用いて無線通信を行なう無線装置であって、
    経路情報を格納するルーティングテーブルと、
    各々が前記複数のチャネルの中から選択された1つのチャネルを用いてパケットを送受信する複数のインターフェースと、
    フロー内のチャネル干渉を考慮したときの前記フロー内のスループットの最大値に対する割合が相対的に大きい経路をループからなる経路を排除して検出し、その検出した経路を送信先までの最適経路として格納することにより前記ルーティングテーブルを作成するテーブル作成手段と、
    前記ルーティングテーブルから前記最適経路を選択してパケットを送信する通信手段とを備える無線装置。
  2. 前記テーブル作成手段は、前記スループットの最大値に対する割合が相対的に大きいとき相対的に小さくなり、前記スループットの最大値に対する割合が相対的に小さいとき相対的に大きくなる経路指標と前記経路指標に対応付けられた送信先とを前記最適経路として前記ルーティングテーブルに格納する、請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記テーブル作成手段は、評価対象のリンクを通過する全てのフローである複数のフローにおけるチャネル分布に基づいて前記評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合を演算し、その演算したスループットの最大値に対する割合に基づいて前記経路指標を演算するとともに、その演算した経路指標を前記送信先に対応付けて前記ルーティングテーブルに格納する、請求項2に記載の無線装置。
  4. 前記テーブル作成手段は、前記チャネル分布に基づいて前記複数のフローにおけるチャネルの分布パターンの全種類を検出し、その検出した全種類の分布パターンを複数の基本分布パターンに分類して各基本分布パターンに分類された分布パターンの個数を計数し、その計数した個数と前記全種類の分布パターンの個数と各基本分布パターンにおけるスループットの実測された最大値に対する割合とに基づいて前記評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合を演算する、請求項3に記載の無線装置。
  5. 前記テーブル作成手段は、前記各基本分布パターンに分類された分布パターンの個数と、前記全種類の分布パターンの個数と、各基本分布パターンにおけるスループットの実測された最大値に対する割合とに基づいて、各基本分布パターンにおけるスループットの実測された最大値に対する割合をチャネルの分布パターンが各基本分布パターンに分類される確率によって重み付け平均し、前記評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合を演算する、請求項4に記載の無線装置。
  6. 前記テーブル作成手段は、前記評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合に反比例するように前記経路指標を演算する、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の無線装置。
  7. 前記テーブル作成手段は、前記演算したスループットの最大値に対する割合に基づいて、当該無線装置と当該無線装置に隣接する隣接無線装置との間の全てのリンクについてリンクのコストを演算し、
    前記通信手段は、前記テーブル作成手段が前記全てのリンクについて前記リンクのコストを演算すると、その演算されたリンクのコストをフラッディングする、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の無線装置。
  8. 前記テーブル作成手段は、他の無線装置からフラッディングされたリンクのコストを受信し、その受信したリンクのコストに基づいて、前記経路指標を演算する、請求項7に記載の無線装置。
  9. 前記テーブル作成手段は、前記評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合に基づいて、無線通信を行なうアプリケーションの種類に応じて異なる方法を用いて前記経路指標を演算する、請求項3に記載の無線装置。
  10. 前記テーブル作成手段は、前記無線通信の送信レートが相対的に高い場合、前記評価対象のリンクを用いて無線通信を行なった場合のスループットの最大値に対する割合に反比例するように前記経路指標を演算する、請求項9に記載の無線装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の無線装置を備えたメッシュ型ネットワーク。
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