JP2009105499A - 信号判別装置、高インピーダンス導電体識別装置、及びそれらの方法 - Google Patents

信号判別装置、高インピーダンス導電体識別装置、及びそれらの方法 Download PDF

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Abstract

【課題】出力信号が高インピーダンス導電体を経由してノイズが重畳して減衰した信号から、出力信号を判別するためにノイズを除去するという課題があった。
【解決手段】ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成する信号生成部と、出力信号を高インピーダンス導電体に出力する出力部と、高インピーダンス導電体を経由することで出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号が入力され且つサンプリング期間中にオンになるスイッチと、サンプリング期間中にスイッチのオン動作により伝送される入力信号を格納するグランド接続されたコンデンサと、コンデンサに格納された入力信号をデジタル信号に変換するデジタル変換部と、出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、平均化されたデジタル信号のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較する処理部有して信号判別装置を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ノイズと信号とを判別するための信号判別装置、高インピーダンス導電体識別装置、及びそれらの方法に関する。本発明は、より詳しくは、出力信号を高インピーダンス導電体に出力し、高インピーダンス導電体を経由することでノイズが重畳して減衰した信号からノイズを取り除くことで出力信号を判別する信号判別装置及びその方法、及び、出力信号が出力された高インピーダンス導電体を識別する識別装置及びその方法に関する。
信号を判別するために、処理対象となる信号に対して波形成形を行い、デジタル化した信号に対してノイズ除去処理する方法が採用される。
例えば、無線信号である受信信号を比較器で正又は負の閾値と比較して“1”又は“0”の論理値を生成し、カウンタで、論理値をカウントすることで周波数を算定するとともに、他のカウント値と比較して小さなカウント値をカウントしないことで、高周波ノイズ成分により生じた論理値の生成を防ぐ装置がある(下記特許文献1)。
特開2000−180481号公報
しかしながら、当該装置は、低インピーダンス特性を有する無線信号のノイズ除去を目的としたものであるため、高インピーダンス特性を有する信号を処理する場合、伝送路内での電気信号の反射損失等を生じて、信号の正確な伝送が困難となる。
さらに、信号を判別するために、信号からノイズを除去する別な装置として、図1に示すように、バイパスコンデンサを利用した装置がある。このノイズ除去装置2は、バイパスコンデンサ3を有し、バイパスコンデンサ3の容量を大きくすることで、広範囲の周波数成分を吸収することが可能になる。しかし、ノイズ除去のためにバイパスコンデンサ3の容量を大きくすると、そのバイパスコンデンサ3の入力インピーダンスが小さくなるため、入力信号1が受信機5に伝送されずグランド4に流れてしまう。一方、バイパスコンデンサ3の容量を小さくすると、ノイズ除去能力が下がるという問題がある。
また、バイパスコンデンサ3の代わりにバンドパスフィルタのようなフィルタ回路を受信機5の前に配置してノイズ除去する技術もある。しかし、フィルタの遮断特性は、構成素子の精度、即ちキャバシタや抵抗の精度やオペアンプ等の性能、温度変化、経年変化に左右されるため、フィルタの場合、十分な遮断特性が得られずに信号識別のための所定の閾値を超えるノイズが混入する場合がある。
上述のような問題点に鑑み、本発明は、高インピーダンス導電体を介してオリジナルの信号にノイズが重畳した信号からノイズ除去してオリジナルの信号を判別する装置又は方法を提供することを課題とする。
ある実施形態では、ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成する信号生成部と、前記出力信号を高インピーダンス導電体に出力する出力部と、前記高インピーダンス導電体を経由することで前記出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号が入力され且つサンプリング期間中にオンになるスイッチと、前記サンプリング期間中に前記スイッチのオン動作により伝送される入力信号を格納するグランド接続されたコンデンサと、前記コンデンサに格納された入力信号をデジタル信号に変換するデジタル変換部と、前記デジタル信号に含まれるノイズを取り除いて前記出力信号成分を判別するために、出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、該平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較する処理部と、を有する信号判別装置が提供される。
また、上記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値は、上記出力信号のハイ電圧値又はロー電圧値を示すタイミングにおいて抽出されても良い。
さらに、前記電圧差分値は、前記平均化されたデジタル電圧値と、該平均化されたデジタル電圧値より先の周期で同期し且つ前記平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第1の平均化されたデジタル電圧値との第1の電圧差分値と、前記平均化されたデジタル電圧値と、前記平均化されたデジタル電圧値より後の周期で同期し且つ前記平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第2の平均化されたデジタル電圧値との第2の電圧差分値と、を加えたものであっても良い。
また、上記電圧差分値が、第1の電圧差分値と第2の電圧差分値とを平均したものでも良い。
別な実施形態では、ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成する信号生成部と、出力信号を高インピーダンス導電体に出力する出力部と、高インピーダンス導電体を経由することで出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号が入力され且つサンプリング期間中にオンになるスイッチと、サンプリング期間中にスイッチのオン動作により伝送される入力信号を格納するグランド接続されたコンデンサと、コンデンサに格納された入力信号をデジタル信号に変換するデジタル変換部と、デジタル信号に含まれるノイズを取り除いて出力信号成分を判別するために、出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、該平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較する処理部と、を有し、出力部が、異なる2の高インピーダンス回路に出力信号を交互に出力し、処理部が、出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号から算出された電圧差分値と閾値とを比較して、回路が閉じている高インピーダンス回路を識別する高インピーダンス導電体が提供される。
別な実施形態では、ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成し、出力信号を高インピーダンス導電体に出力し、高インピーダンス導電体を経由することで出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号をサンプリング期間中にスイッチで受信し、サンプリング期間中にスイッチのオン動作により伝送される入力信号をグランド接続されたコンデンサに格納し、コンデンサに格納された入力信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号に含まれる高周波のノイズを取り除いて出力信号成分を判別するために、出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較する信号判別方法が提供される。
出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値は、出力信号のハイ電圧値又はロー電圧値を示すタイミングにおいて抽出しても良い。
電圧差分値は、ノイズ除去対象となる平均化されたデジタル電圧値と、平均化されたデジタル電圧値より先の周期で同期し且つ平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第1の平均化されたデジタル電圧値との第1の電圧差分値と、平均化されたデジタル電圧値と、平均化されたデジタル電圧値より後の周期で同期し且つ平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第2の平均化されたデジタル信号の電圧値との第2の電圧差分値と、を加えたものでも良い。
電圧差分値が、第1の電圧差分値と第2の電圧差分値とを平均したものでも良い。
別な実施形態では、ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成し、出力信号を高インピーダンス導電体に出力し、高インピーダンス導電体を経由することで出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号をサンプリング期間中にスイッチで受信し、サンプリング期間中にスイッチのオン動作により伝送される入力信号をグランド接続されたコンデンサに格納し、コンデンサに格納された入力信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号に含まれる高周波のノイズを取り除いて出力信号成分を判別するために、出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較することを有し、信号生成ステップが2の異なる周期を有する出力信号を生成し、変換ステップが、異なる2の高インピーダンス回路に出力信号を交互に出力し、比較ステップが、出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号から算出された電圧差分値と閾値とを比較して、回路が閉じている高インピーダンス回路を識別する高インピーダンス導電体識別方法が提供される。
本発明の一実施形態によれば、コンデンサを低容量とすることで高インピーダンス特性を有する信号に適した高インピーダンス入力を実現し、さらに、デジタル変換部のオン・オフ周期に合わせた短いホールド時間よりコンデンサにおける短周期のノイズの削除を可能にする。さらに、この高インピーダンス入力は、インピーダンス整合を必要せず入力信号をそのままADCに入力可能なため、信号増幅による入力信号へのノイズ混入が回避できる。
さらに、本発明の一実施形態によれば、処理部が出力信号に同期したデジタル変換部から信号に対して平均化を行うことで、デジタル変換部のオン・オフ周期より長く、出力信号より短い周期のノイズを除去することができる。入力信号の周期を出力信号と同期することで検出しているので、ホワイトノイズによる周期の誤認識を防ぐことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、出力信号より低周波のノイズは、デジタル信号のハイ又はローレベル信号と隣接するロー又はハイレベル信号から求めた2つの差分値を平均化処理することで削除することができる。
このように、本発明の一実施形態によれば、ノイズ混入の回避、高周波及び低周波ノイズの除去処理を行うことで、入力信号から高インピーダンス導電体に出力した出力信号成分の判別を容易にする。
さらに本発明の一実施形態によれば、高インピーダンス導電体を経由することでノイズが重畳して減衰した入力信号から、高周波ノイズ及び/又は低周波のノイズ除去を行うようにしたので、入力信号から高インピーダンス導電体に出力した出力信号成分を判別することを可能にする。
本発明は一般に、出力信号を高インピーダンス導電体に出力し、高インピーダンス導電体を経由することでノイズが重畳して減衰した入力信号からノイズを取り除くことでその入力信号から出力信号を判別する方法及び装置に適用できる。図2は、本発明の一実施例による信号判別装置の概略回路図である。図示のように、本発明の一実施形態による信号判別装置10aでは、銅線等で構成された信号線23を介して、高インピーダンス特性を有する高インピーダンス導電体32が接続されている。
信号判別装置10aは、入力信号をサンプル及びホールドし、デジタル変換するADC(アナログデジタルコンバータ)15、及び、ADC15で生成されたデジタル信号を受信し、信号判別処理を実行する処理部16の処理で利用されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーション等)等を格納する記憶部17、プロセッサ等から構成される信号生成部21、信号生成部21で発生した信号を高インピーダンス導電体32に送信するための出力部24、外部コンピュータ26とネットワーク接続するための通信部22を有する。さらに、ADC15は、入力信号に対してサンプル/ホールド切替をするためのスイッチ11、グランド接続され、入力信号を一時的にホールドするためのコンデンサ12、コンデンサ12にホールドされた信号を受信し、デジタル変換するデジタル変換部14を有する。なお、記憶部17は、信号生成部21が出力した信号を格納することができる。また、処理部16が、信号生成部21を代用することもできる。
なお、ADC15は、半導体デバイスである。そして、半導体デバイスであるため、ADC15は、その入力インピーダンスは高く(例えば、1Mオーム)、高インピーダンスの信号に対するインピーダンス整合(具体的には、コイル、コンデンサ、抵抗器等によるインピーダンス整合を行い、及び、その整合処理により失ったゲインの増幅等)を必要としない。そのため、ADC15は、インピーダンス整合による入力信号へのノイズ混入が回避でき、減衰した入力信号が、ADCの処理可能な電圧レベルの場合は、入力信号をそのままデジタル信号に変換可能である。
また、コンデンサ12は、デジタル変換部14で行うビット変換処理のために一定値の電圧を保持するために必要となるコンデンサである。また、ADC15は、入力信号の周期よりも十分に短い周期(数μs〜数十μs)でスイッチ11のオン・オフを繰り返すため電圧保持に必要なコンデンサ容量は少なくてよく、加えて、高インピーダンスの入力信号に合わせてインピーダンス入力を高くするために、コンデンサの容量は、十分に小さい必要がある。一方で、コンデンサの充電時間よりも短い周期を有するノイズは、コンデンサでの充電中に平均化されるため、コンデンサの充電時間が短すぎると、除去されるノイズの周期は短くなり、除去能が低下する。このため、高インピーダンス入力の実現と、高周波ノイズの削除とを考慮すると、コンデンサの容量としては3pf以上で15pf以下が好ましく、より好ましくは5pf以上で9pf以下である。このように、コンデンサ12は、容量が非常に小さいため高インピーダンス特性を有し、高インピーダンス入力を実現し、デジタル変換部14のオン・オフ周期に合わせた短いホールド時間を達成すると共に高周波ノイズの削除を目的とする。そのため、従来のバイバスコンデンサ3とその目的及び性能において大きく相違する。
処理部16は、プロセッサ等から構成され、記憶部23に記憶されるプログラムの手順に従って各種処理を実行する。記憶部17は、例えば不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(SRAM、DRAMなど)によって構成される。
処理部16は、信号生成部21が発生した信号を記憶部17に格納するとともに、その出力信号に再度アクセス可能である。そのため、後述のように出力信号の周期に同期させて入力信号を処理して、受信した信号が出力信号によるものか、ノイズのみによるものかを判別することが可能になる。
高インピーダンス導電体32は、高インピーダンス特性を有し、信号判別装置10aのADC15及び出力部24と連結することで、高インピーダンス回路を構成する。高インピーダンス導電体32は、信号生成部21が発生した出力信号を出力部24経由で受領し、その信号を、高インピーダンス特性により減衰し、さらにノイズを重畳する。なお、この高インピーダンス導電体32は、高インピーダンス特性を有するものであれば、どのような物質でも良く、例えば、人体(シート、衣服、手袋等絶縁体を含む)、スイッチ、タッチパネル等の機器が該当する。ここでいう高インピーダンスとは、1MΩ以上のインピーダンスのことであり、本発明は、10MΩ以上の高インピーダンス導電体に好適に使用できる。後述のような人体と静電容量式のタッチセンサーとを含む回路の場合、インピーダンスが10MΩ以上の高インピーダンスとなり得る。
図3を用いて、本発明の一実施形態による信号判別処理の流れについて説明する。最初に、信号生成部21でハイとローの電圧値(例えば、矩形波、ハイを最大値、ローを最小値とする正弦波等)を有する出力信号が生成され、高インピーダンス回路に出力される。(ステップ101)。次に、高インピーダンス信号(高インピーダンス回路(1メガΩ以上)を通って減衰した信号)がADC15に入力信号として入力される。入力信号は大きく減衰し、ノイズが重畳している(ステップ102)。
入力信号の一例を模式的に示したものを図4の111に示す。図4の入力信号111は、出力部24からの周期的パルス列から構成される矩形波の出力信号112に対して出力信号112より高周期のランダム性ホワイトノイズ113が重畳した信号である。一方、入力信号111は、出力信号112同様に周期的パルス列を有する。しかしながら、このようなホワイトノイズ113は、入力信号111から出力信号112を検出する上で問題を生ずる。例えば、入力信号111から出力信号112を識別するために、閾値114を用いて、出力信号112の信号周期の認識を行うと、ホワイトノイズ113がランダムに閾値114を超えるため、実際の出力信号の周期116より短周期でランダムな周期115として誤って認識してしまう。
次に図3に戻ると、ステップ103では、ADC15のスイッチが入力信号の周期よりも十分に短い周期(数μsから数十μs)でオン・オフを繰り返し、コンデンサ12に信号を充電する。そして、充電された電荷に対応する信号を、オン・オフの都度、処理部16へ離散的時系列で標本化された複数のデジタル電圧値を有するデジタル信号として送信する(ステップ104)。入力信号はコンデンサ12に有限時間充電するので、入力信号が積分(平均化)され、このコンデンサの充電時間より短い周期を有するノイズは平均化される。
次に、ステップ105では、処理部16は、ADC15から受け取ったデジタル信号のうち、出力信号がローからハイおよびハイからローに切り替わった時点を基準として、任意の時点から規定の数(2以上、好ましくは4以上)のADCからのデジタル電圧値を抽出することで入力信号から出力信号のパルスと同期したパルスを取得する。そして、抽出したデジタル電圧値を平均化し、それぞれ入力信号の特定のパルスのハイ電圧値およびロー電圧値とする(以下、この平均化による高周波ノイズを除去する処理を「高周波ノイズ除去処理」と言う)。このようにして、出力信号のハイとローとの切り替えタイミングにおける既定の数のデジタル電圧値を抽出して入力信号から出力信号のパルスと同期したパルスを取得し、その抽出したデジタル電圧値からハイ電圧値およびロー電圧値を計算する。これによって、ノイズの周期がコンデンサの充電時間より長く、出力信号の周期よりも短い複数のデジタル電圧値が、平均化される。また、入力信号の周期の検出を出力信号と同期することで行い、ハイ電圧値とロー電圧値とを検出している。つまり入力信号から周期を検出しない方法のため、周期の誤検出にともなう信号処理エラーを防ぐことができる。なお、出力信号が正弦波の場合は、ローからハイへの切り替え時点ではなく、正弦波が最大値・最小値をとった時点をそのタイミングすることができる。また、CPUはADCからの連続するデジタル電圧値を平均化する必要はなく、例えば、ADCから離散時間において1つおきのデジタル電圧値を平均化処理しても良い。得られるハイ電圧値およびロー電圧値の確度を高めるため、上記処理を連続する複数の入力信号のパルスに対して繰り返すことが好ましい。例えばこの繰り返しは10周期分である。
また、別の形態として、入力信号の1周期から、ハイとローそれぞれ1つだけデジタル電圧値を抽出してもよい。ただし、この場合ハイ電圧値およびロー電圧値は平均化されていないので、複数の周期についてこの処理を行わないと、高周波ノイズ除去が行われないことになる。入力信号の1周期から、ハイとローそれぞれに複数のデジタル電圧値を抽出すると、より少ない周期数で高周波ノイズの平均化が行えるので、高周波ノイズ処理時間が短縮できる。得られたハイ電圧値とロー電圧値との差分(電圧差分値)を求めると、高周波ノイズの影響を排除した入力信号のみの電圧差分値が検出できる。
高周波ノイズ除去処理を模式的に表したものを図5に示す。図5の入力信号111は、出力部24からの矩形波である出力信号112に対して出力信号112より高周期のホワイトノイズ113が重畳した信号である。このような信号に対して、上記の高周波ノイズ除去処理を行うことで、ホワイトノイズが他の信号と平均化され、出力信号112と同形の高周波ノイズ除去処理済み波形121が生成される。
次に図3に戻る。ステップ105で得られたデジタル電圧値のハイ電圧値およびロー電圧値には、低周波のノイズが重畳している場合がある。その場合、これらの電圧値の差分をとっただけでは、真の電圧差分値を計算できない。このときの入力信号を模式的に表したものを図6の201に示す。図6の入力信号201は、出力信号に対して低周波のノイズが重畳した信号である。図6では、低周波に重畳した入力信号201を表すために、相対的に閾値202を変動させて示している。このように入力信号201が、低周波ノイズに重畳しているため、入力信号201が閾値202に達しない状況203が生じる。特に、高インピーダンス導電体を経由した入力信号は201大きく減衰しているため、このように実際の出力信号の振幅よりも低周波ノイズの振幅の方が大きくなる場合が生じやすい。さらに、波形検出タイミングの揺らぎであるジッタ204が発生する。そのため、閾値を用いて入力信号201の信号周期の認識処理を行うと、検出周期206は、実際の出力信号の周期205より長周期であり、かつ、ジッタ204によるタイミングのずれを生じ、信号の周期及びタイミングにおいて正確な認識が行えなくなる。
そこで、ステップ106では、低周波ノイズを以下の演算処理を行って除去する。上記によって求めた入力信号のパルスのハイ電圧値と、その前後に隣接するロー電圧値とを使用し、それぞれのロー電圧値とハイ電圧値との差分を計算する。そして、それら2の差分の相和平均を求める。その相和平均は、低周波ノイズの影響をキャンセルしており、真のハイ電圧値とロー電圧値との差分、つまり入力信号の真の電圧差分値をもたらす(以下、この差分の平均により低周波ノイズを除去する処理を「低周波ノイズ除去処理」と言う)。この処理をデジタル信号の10周期分繰り返すことで、10個の電圧差分値がえられる。ここでも、入力信号の周期を出力信号と同期させることで得ているので、ジッタの影響を受けることなく、低周波ノイズの除去及び出力信号成分の判別が可能になる。
図7を用いて、ステップ106で実行する低周波ノイズ除去処理を詳細に説明する。入力信号201は、低周波ノイズ210に重畳するため、立上り又は立下りのスロープに出力信号の矩形波が重畳した波形となる。入力信号の立上りはスロープの傾き分増加するのでローレベル電圧とそのローレベル電圧の直後のハイレベル電圧との差分は、出力信号の本来の差分より大きくなる。また、この傾向は、出力信号が無い状態でもノイズがあるため、その低周波ノイズが存在するだけで、なんらかの出力信号ありと判断されてしまう。その状況は立下りのスロープの場合も同じである。
図7を参照すると、低周波ノイズ除去する対象となる入力信号パルスを220aとする。次に、入力信号パルス220aに隣接する2つの入力信号パルス222a、223aの電圧と、入力信号パルス220aの電圧との差分を求める。そして求めた2つの差分値の相加平均をとり、低周波ノイズが取り除かれた入力信号パルス261aが算出される。式に示すと以下のようになる。
221a(差分)=220a(電圧)−222a(電圧)
231a(差分)=220a(電圧)−223a(電圧)
261a(電圧差分値)=(221a(差分)+231a(差分))/2
他の入力信号入力220b−d、240a−dについても、隣接する2つのハイレベル/ローレベル信号の電圧との差分を算定し、その2つの差分値の相加平均により、それぞれ低周波ノイズ除去信号レベル261b−d、271a−dを生成することができる。
入力信号パルス261a−d、271a−dに示すように、本実施形態は、高インピーダンス特性の入力信号から、低周波ノイズのノイズ除去を行うことが可能である。そのため、本発明によるノイズ除去方法では、ステップ106の高周波ノイズ除去処理でホワイトノイズや定常周期の高周波ノイズを除去することが可能であり、加えて、ステップ111の低周波ノイズ除去処理で低周波ノイズの除去も行うことができる。
次に図3に戻る。ステップ107では、上記で検出したp−p値が、回路が閉じた状態の高インピーダンス信号によるものか、回路が開いた状態のノイズによるものかを判別すれば、入力信号に含まれる出力信号成分の有無を判別できる。そこで、ステップ106で測定した入力信号の10周期分の電圧差分値の平均値を求め、これが事前に定めた閾値以上であれば、高インピーダンス信号の入力があったものと判定する。この閾値は、ノイズからでは生じない高さの電圧であり、且つ高インピーダンス入力信号が有することができる電圧である。測定する入力信号の周期数は1でもよいが、周期数を増やすと、より真に近い値が得られる。つまり、出力信号判別のエラーを抑制できる。
入力がノイズの場合、ノイズの周波数と出力信号の周波数が異なるかぎり、ノイズから得られる電圧差分値は0に近い値となり、閾値より低くなるのでノイズとして判断できる。ノイズの周波数と出力信号の周波数が同じ場合は、誤認識する虞がある。ただし、使用環境で発生するノイズの周波数は予め測定することで判別するため、それとは異なる周波数の出力信号を使用することで、このような問題を回避することができる。ステップ106における差分の平均値を計算するかわりに、差分10周期分(20個)の総和を求め、それを閾値と比較することでも、同様に識別することができる。この総和は、電圧差分値を10周期分について測定し、それらの総和をとって2倍したものと同じ値となる。
以上で、信号判別処理は終了する。
なお、上記の低周波ノイズが冗長しない環境下においては、ステップ106の低周波ノイズ除去処理をスキップしても良い。
このように、本実施形態では、高インピーダンス特性の入力信号から、高周波ノイズ及び/又は低周波のノイズ除去を行うことが可能であり、さらに、入力信号から出力信号成分を判別することを可能にする。
図8は、本発明の1実施形態による高インピーダンス導電体識別装置の概略回路図である。図示のように、高インピーダンス導電体識別装置10bは、図2で説明した信号判別装置10aの高インピーダンス導電体32を、高インピーダンス導電体A32aと表記し、さらに、新たな高インピーダンス導電体B32bを追加した構成となる。それぞれの高インピーダンス導電体32a、32bにはスイッチ33a、33bが設けられており、その開閉が信号出力のタイミングとは無関係に、任意のタイミングで開閉する。このような状況は後述するようなカーナビを自動車内で人が操作する場合に起こりうる。入力信号のレベルは高インピーダンス導電体を経ているため大きく減衰しておりノイズと同程度になっているため、入力信号からノイズを除去して、出力信号の有無を正確に判定する必要がある。
高インピーダンス導電体識別装置は、図3で説明した信号判別処理を実行する。ただし、ステップ101では、出力部が、異なる高インピーダンス導電体が含まれる2の高インピーダンス回路に、同一の出力信号を交互に出力する。そして、ステップ107では、処理部16が、出力信号に同期して算出された電圧差分値と前記閾値とを比較し、閾値より大きい電圧差分値を有する入力信号を受信したタイミングでどちらの高インピーダンス回路に出力信号を出力していたかを認識することで、回路が閉じている高インピーダンス回路を識別する。なお、出力される出力信号は2の高インピーダンス導電体それぞれにユニークなものであってもよいが、同一の出力信号を使用すると装置構成がシンプルにできる。
このように、本実施形態では、閾値より大きい電圧差分値を有する入力信号を受信した時点で出力信号が経由した高インピーダンス導電体が高インピーダンス導電体A32a、高インピーダンス導電体B32bのどちらであるかを識別することが可能になる。
本発明の効果を示すため、図9に示す人体を経由した入力信号に対するノイズと信号との判別を行う信号判別装置を構成した。
信号判別装置40は、ワンチップマイコン10c(Cypress Semiconductor Corporation CY8C29466)、ワンチップマイコン10cとケーブル、バス、又は、ネットワーク接続され且つマイコン10cの出力値を確認するためのコンピュータ26、人体に信号を通過させるための静電容量式の電極44、45(ワンチップマイコン10cと電気的に接続されている縦20cm×横20cmの銅箔の上に、縦10cm×横10cm×高1cmのアクリル板を配置したもの)、入力信号をワンチップマイコン10cの5V電源の中央2.5Vにバイアスする為の4.7Mオーム抵抗2本41、ノイズ信号をポイントTP2に注入するシグナルジェネレータ(Tektronix AFG3102)42、ポイントTP1及びTP2で波形を確認するためのオシロスコープ(Tektronix DPO4054)43を有する。
ワンチップマイコン10cは、ADC15c、CPU16c、プログラム18cを格納するメモリ17c、下部電極45に接続し、矩形波の識別信号を出力する出力ポート24c、コンピュータ25と接続するための通信ポート22cを有する。プログラム18cは、出カポートより5Vp−p、1.66kHzの矩形波を出力し、その矩形波が、ローからハイおよびハイからローに切り替わった時点を基準として、任意の時点からADC15cからのデジタル電圧値を4つ抽出し、その結果をコンピュータ25に送り、コンピュータ25の表示部で結果が表示されうる。なお、シグナルジェネレータ42で発信するノイズは、2.5Vp−p50Hz正弦波、又は、2.5Vp−p100kHzの正弦波とした。
図10は、図9の信号判別装置を用いてシグナルジェネレータ42からノイズを発信しないときに確認された波形を示す図である。範囲1001a〜1007aは、CPU16cで取得するデジタル電圧値が存在するハイレベル信号の範囲であり、範囲1001b〜1007bは、CPU16cで取得するデジタル電圧値が存在するローレベル信号の範囲である。
61は、ポイントTP1でオシロスコープ43を用いて測定された5Vp−pの出力波形を示す。71は、ポイントTP2でオシロスコープ43を用いて測定された0.6Vp−pに減衰した入力波形を示す。本実施例ではノイズを加えていないが、入力波形71は人体を経由したために実際にはノイズが混入した。ADC15cがサンプリングしたデータのうち、出力波がローからハイおよびハイからローに切り替わった時点を基準としてADC15cから取得した4つの値に対してCPU16cが上述の高周波ノイズ除去処理を実行した。その後、この処理を、10周期分実行し各々の周期で得られたデジタル電圧値のハイ電圧値およびロー電圧値から求めた電圧差分値の平均値を計算した。この処理の安定性を示すため、これを7回繰り返した結果を表1に示す。
Figure 2009105499
ADC15cは、5Vに対して10ビット(10進数で1024)の分解能を有するADCである。1(10進数)=5V/1024=50mVであるため、50mVの信号がADC15cに入力されると、“1”(10進数)のデータとして出力された。
CPU16cは、p−p電圧値に対応するデジタル電圧値としてF0(16進数)を出力する。このF0に相当する電圧値を次のように計算する。
F0(16進数)=240(10進数)
240/(2×10)=平均値12、となる。
この12という値から、電圧値は、12×50mV=600mVの電圧であることがわかる。
なお、上記のように出力信号5の電圧Vp−pに対して入力信号の電圧は、0.6Vp−pに減衰しているが、信号判別装置40はその入力信号の電圧に対して十分な分解能を有している。そのため、信号電圧を増幅せずにデジタル変換可能であり、増幅によるノイズの混入を回避している。
波形71は、シグナルジェネレータ42でノイズを重畳しなくても、人体を経由することで多くのノイズが重畳しているが、表1の電圧値に示されるように、CPU16cが平均化処理を実行することで、約0.6Vp−pの信号が入力されていることを判別することができた。
図11は、図9の信号判別装置を用いて、100kHzのノイズを重畳したときに確認された波形を示す図である。範囲2001a〜2007aは、CPU16cで取得するデジタル電圧値が存在するハイレベル信号の範囲であり、範囲2001b〜2006bは、CPU16cで取得するデジタル電圧値が存在するローレベル信号の範囲である。
62は、ポイントTP1でオシロスコープ43を用いて測定された5Vp−pの出力波形を示す。72は、ポイントTP2でオシロスコープ43を用いて測定された0.6Vp−pに減衰した入力波形を示す。入力波形72には、100kHzのノイズが重畳されている。入力波形72では、ノイズで波形62の原型をとどめていないように見えるが、ハイレベル電圧とローレベル電圧の差分に注目すると、0.6Vp−pの包括線は存在していることがわかる。
ADC15cがサンプリングしたデータのうち、出力波がローからハイおよびハイからローに切り替わった時点を基準としてADC15cから取得した4つの値に対してCPU16cが上述の高周波ノイズ除去処理を実行した。その後、この処理を、10周期分実行し各々の周期で得られたデジタル電圧値のハイ電圧値およびロー電圧値から電圧差分値を計算し、それらの平均値を求めた。処理の安定性を示すため、同じ処理を7回繰り返したときの結果を表2に示す。
Figure 2009105499
表2のデータ及び電圧値に示すように、100kHzノイズを重畳させた場合であっても、約0.6Vp−pの信号が入力されていることを判別できた。
図12は、図9の信号判別装置を用いて、50Hzの低周波ノイズを重畳したときに確認された波形を示す図である。範囲3001a〜1011aは、CPU16cで取得するデジタル電圧値が存在するハイレベル信号の範囲であり、範囲3001b〜3011bは、CPU16cで取得するデジタル電圧値が存在するローレベル信号の範囲である。
63は、ポイントTP1でオシロスコープ43を用いて測定された5Vp−pの出力波形を示す。73は、ポイントTP2でオシロスコープ43を用いて測定された0.6Vp−pに減衰した入力波形を示す。入力波形73には、50Hzの長周期ノイズが重畳された。入力波形73には、波形63よりも低周期で振幅の大きい波形が重畳されていることがわかる。
CPU16cが、ADC15cがサンプリングしたデータのうち、出力波がローからハイおよびハイからローに切り替わった時点を基準としてADC15cから取得した4つの値に対してCPU16cが上述の高周波ノイズ除去処理を実行した。その後、この処理を11周期分実行し各々の周期で得られたデジタル電圧値のハイ電圧値およびロー電圧値を用いて各周期において上述の低周波ノイズ除去処理を実行することでノイズを除去した状態の差分を求め、それらを平均して電圧差分値を得た。上記の処理を11回繰り返して行い、それぞれについて得られた平均の電圧差分値を表3に示す。
Figure 2009105499
表3に示すように、50Hzノイズを重畳させた場合であっても、約0.6Vp−pの信号が入力されていることを判別できた。
以上のように、実際の確認実験で本発明の効果があることが定量的に実証された。
上記した高インピーダンス導電体識別装置は、操作者識別装置として利用することができる。かかる場合、人体は、高インピーダンス特性を有するが、人体に電流を流して回路内に人体が存在するか否かを判別する操作者識別装置には特有の問題がある。例えば、識別装置が送出した矩形波の識別信号は、操作者の人体(シート、衣服、手袋等絶縁体を含む)、スイッチ、タッチパネル等を経由することで、信号電圧が急激に減衰する。また、人体等は、高インピーダンスのため、識別機器は、その減衰した識別信号について伝送路内での電気信号の反射損失を防ぎ、正確な伝送を可能とするためには、インピーダンス整合をとる必要がある。そのため、識別機器は、入力インピーダンスを高くする必要がある。
さらに、人体等を経由した識別信号には、外来の高周波、低周波のノイズが重畳されてくる。そのため、正確に操作者を識別するためには、インピーダンス整合を取るとともに、ノイズを除去した上で識別信号を測定する必要がある。
図13は、本発明の一実施形態による高インピーダンス導電体識別装置の操作者識別装置への適用例を示す図である。識別装置10bが有するユニットは、図8で説明した通りである。識別装置10bは、図示されない車の中に配置され、高インピーダンス特性を有する操作者32d(車のドライバー)と、操作者32e(車の助手席に座った人)に、例えば、車のシート部に設置された電極、及び、車に配置されたタッチパネル・ディスプレイ55(例えば、カーナビゲーションシステムのディスプレイや、テレビジョン・ディスプレイ等)や、他のデバイス52(エアコン、ワイパー、キーロック等車に装備される装置を制御する制御盤等)に、それぞれスイッチ53、54を介して接続される。
なお、一人の操作者が識別装置10bに接続された複数のデバイスに接触した場合、デバイス毎に操作者を識別する必要がある。そのため、スイッチ53、54は、出力部24から出力される識別信号に応じてタイミング制御等によりオン/オフすることで、識別信号と入力信号のタイミングについて同一性を判断することで、操作装置毎に操作者の判別も可能になる。
このように、操作者識別が可能になることで、運転中にドライバ32dがタッチパネル55に接触したことで、ドライバ32dに送信された識別信号を、操作者識別装置が受信し送出信号との同一性を判断した場合、運転中のためタッチパネルに「使用禁止」の警告を表示するなどの使用法が可能になる。
さらに、助手席の操作者32eがタッチパネルに触ったことを識別信号の同一性から判断できた場合は、タッチパネルの使用を可能にすることができる。
また、操作者が、車の制御系等のデバイス52の操作を行い、車の安全走行に問題が生じる場合は、助手席の操作者のそのデバイスの使用を無効にすることも可能である。
上述したように、本発明による高インピーダンス識別装置は、高インピーダンス入力を要求し且つ高周波及び/又は低周波のノイズを信号から除去可能であるため、操作者識別装置に利用可能であり、識別能力の向上という効果を提供する。
本発明による識別装置10bは、コンピュータ関連ゲームの分野でも可能である。例えば、操作者識別装置がゲーム機の中に格納され、操作者が、操作者識別装置に電気接続されたコントローラ(ジョイステック、マウスを含む)及びゲーム・シートなどに接触することで、操作者の識別を行うことが可能である。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素を組合せること、その変形及びバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理及び請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種趣の変形を行えることは明らかである。
図1は、先行技術のノイズ除去装置の概略回路図である。 図2は、本発明の一実施例による信号判別装置の概略回路図である。 図3は、本発明の一実施例による信号判別処理の流れを示す図である。 図4は、高周期ノイズが重畳した入力信号を示す波形図である。 図5は、本発明の一実施例による高周期ノイズが重畳した入力信号のノイズ除去を示す波形図である。 図6は、低周期ノイズが重畳した入力信号を示す波形図である。 図7は、本発明の実施例による低周期ノイズが重畳した入力信号のノイズ除去を示す波形図である。 図8は、本発明の一実施例による高インピーダンス導電体識別装置を示す図である。 図9は、本発明の一実施例による人体を経由した入力信号からノイズと信号を判別する信号判別装置を示す図である。 図10は、本発明の一実施例による識別装置におけるオシロスコープで測定した入力信号の波形図である。 図11は、本発明の一実施例による識別装置におけるオシロスコープで測定した高周波ノイズが重畳した入力信号の波形図である。 図12は、本発明の一実施例による識別装置におけるオシロスコープで測定した低周波ノイズが重畳した入力信号の波形図である。 図13は、本発明による操作者識別装置を示す概略図である。
符号の説明
10a 信号判別装置
10b 高インピーダンス導電体識別装置
11 スイッチ
12 コンデンサ
14 デジタル変換部
15 ADC
16 処理部
17 記憶部
21 信号生成部
22 通信部
32 高インピーダンス導電体

Claims (10)

  1. ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成する信号生成部と、
    前記出力信号を高インピーダンス導電体に出力する出力部と、
    前記高インピーダンス導電体を経由することで前記出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号が入力され且つサンプリング期間中にオンになるスイッチと、
    前記サンプリング期間中に前記スイッチのオン動作により伝送される前記入力信号を格納するグランド接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサに格納された前記入力信号をデジタル信号に変換するデジタル変換部と、
    前記デジタル信号に含まれるノイズを取り除いて前記出力信号成分を判別するために、前記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、該平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較する処理部と、を有することを特徴とする信号判別装置。
  2. 前記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値は、前記出力信号のハイ電圧値又はロー電圧値を示すタイミングにおいて抽出される請求項1に記載の判別装置。
  3. 前記電圧差分値は、前記平均化されたデジタル電圧値と、該平均化されたデジタル電圧値より先の周期で同期し且つ前記平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第1の平均化されたデジタル電圧値との第1の電圧差分値と、前記平均化されたデジタル電圧値と、前記平均化されたデジタル電圧値より後の周期で同期し且つ前記平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第2の平均化されたデジタル電圧値との第2の電圧差分値と、を加えたものである請求項1又は2に記載の信号判別装置。
  4. 前記電圧差分値が、前記第1の電圧差分値と前記第2の電圧差分値とを平均したものである請求項3に記載の信号判別装置。
  5. ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成する信号生成部と、
    前記出力信号を高インピーダンス導電体に出力する出力部と、
    前記高インピーダンス導電体を経由することで前記出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号が入力され且つサンプリング期間中にオンになるスイッチと、
    前記サンプリング期間中に前記スイッチのオン動作により伝送される前記入力信号を格納するグランド接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサに格納された前記入力信号をデジタル信号に変換するデジタル変換部と、
    前記デジタル信号に含まれるノイズを取り除いて前記出力信号成分を判別するために、前記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、該平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較する処理部と、を有し、
    前記出力部が、異なる2の高インピーダンス回路に前記出力信号を交互に出力し、
    前記処理部が、前記出力信号にノイズが重畳して減衰した前記入力信号から算出された電圧差分値と前記閾値とを比較して、回路が閉じている高インピーダンス回路を識別する高インピーダンス導電体の識別装置。
  6. ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成し、
    前記出力信号を高インピーダンス導電体に出力し、
    前記高インピーダンス導電体を経由することで前記出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号をサンプリング期間中にスイッチで受信し、
    前記サンプリング期間中に前記スイッチのオン動作により伝送される前記入力信号をグランド接続されたコンデンサに格納し、
    前記コンデンサに格納された入力信号をデジタル信号に変換し、
    前記デジタル信号に含まれる高周波のノイズを取り除いて前記出力信号成分を判別するために、前記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、
    前記平均化されたデジタル電圧値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較することを特徴とする信号判別方法。
  7. 前記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値は、前記出力信号のハイ電圧値又はロー電圧値を示すタイミングにおいて抽出される請求項6に記載の判別方法。
  8. 前記電圧差分値は、前記平均化されたデジタル電圧値と、該平均化されたデジタル電圧値より先の周期で同期し且つ前記平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第1の平均化されたデジタル電圧値との第1の電圧差分値と、前記平均化されたデジタル電圧値と、前記平均化されたデジタル電圧値より後の周期で同期し且つ前記平均化されたデジタル電圧値とレベルが異なる第2の平均化されたデジタル電圧値との第2の電圧差分値と、を加えたものである請求項6又は7に記載の信号判別方法。
  9. 前記電圧差分値が、前記第1の電圧差分値と前記第2の電圧差分値とを平均したものである請求項8に記載の信号判別方法。
  10. ハイ電圧値とロー電圧値を有する出力信号を生成し、
    前記出力信号を高インピーダンス導電体に出力し、
    前記高インピーダンス導電体を経由することで前記出力信号にノイズが重畳して減衰した入力信号をサンプリング期間中にスイッチで受信し、
    前記サンプリング期間中に前記スイッチのオン動作により伝送される前記入力信号をグランド接続されたコンデンサに格納し、
    前記コンデンサに格納された前記入力信号をデジタル信号に変換し、
    前記デジタル信号に含まれる高周波のノイズを取り除いて前記出力信号成分を判別するために、前記出力信号と同期するデジタル信号に含まれる複数のデジタル電圧値を平均化し、
    前記平均化されたデジタル信号値のハイ電圧値とロー電圧値との電圧差分値を予め設定された閾値と比較することを有し、
    前記信号生成ステップが2の異なる周期を有する出力信号を生成し、
    前記変換ステップが、異なる2の高インピーダンス回路に前記出力信号を交互に出力し、
    前記比較ステップが、前記出力信号にノイズが重畳して減衰した前記入力信号から算出された電圧差分値と前記閾値とを比較して、回路が閉じている高インピーダンス回路を識別する高インピーダンス導電体識別方法。
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