JP2009105364A - 太陽光コジェネレイション - Google Patents

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Abstract

【課題】
太陽光発電は次世代のエネルギー供給源として期待の星である。しかしながら発電セルのエネルギー変換効率が15%前後である現在、何れの設置サイトに置いても必要な受光面積が大きくなり、設置スペースやエネルギー単価等の点に於いて石油、ガスを用いたエネルギー装置に比し実用的な不利は否めない。そこで電力と同時に温熱を獲得するコジェネレイション方式が有望であるがこれを製品として具体化する上で多くの課題がある。
【解決手段】
冬季の厳寒期に発電セルの上面から輻射と熱伝導により散逸される温熱ロスの低減策、発電セルで発生する温熱を収集する機構の簡素化と高性能化、さらには冬季の厳寒期でも確実に作動する凍結の無い構造と材料システムにつき技術策を提示し、太陽光を利用した電力と温熱のコジェネレイション装置の商品化の方向を提示した。
【選択図】 図3

Description

現在日本国内はもとより海外でも太陽光発電装置及び太陽熱温水器(太陽光集熱装置)が注目されてきており、石油資源の消費削減、地球温暖化防止、石油資源関連部材の価格高騰の抑制、その他の地球環境的要請乃至は社会的ニーズに合った装置システムとして伸張が期待されている。しかしながらその市場規模は何れも日本国内の家庭用としても年間10万台の販売規模に満たない。一方ガス・石油給湯装置が400万台規模であり家庭用エアコンが700万台規模であるものと比べ極めてニッチェであり、市場規模は未だ小さい。このためガス石油を消費しないその省エネルギー性、地球温暖化防止効果、都心のヒートアイランド削減などの優位性は充分な効果をあげていない。
本発明の技術が適用される技術分野は民生用特に家庭用、業務用、さらには工業用に使われる太陽光を利用したエネルギー供給システム装置に関する分野である。その装置は太陽光を受けて発電と温熱供給とを行う太陽光利用装置(以下太陽光コジェネレイション装置と呼ぶ)と、その太陽光発電セルを支持する背面基板をヒートシンクとして利用し、これにより集熱される太陽光温熱を冷却配管などに伝える方式を組み合わせたシステムである。これにより現在の単独機能の太陽光発電装置及び太陽熱温水器の市場分野を大きく拡大進展させることが期待される。
単独機能の太陽光発電装置と太陽熱温水器の市場規模が伸びない理由はその装置への投資価格に対し出力効果が不十分であるためである。即ち初期投資を回収する期間(PBT)が7年〜30年と長期であり、家庭用太陽電池では投資の回収に30年もかかる場合があるためである。
さらに太陽光発電装置では広い受光面積が必要で、このため装置が大型化し設置可能な場所が限定されることもその大きな要因となっている。例えば家庭用の3KWの太陽光発電装置では通常30平方メーターの受光面積が必要であり、そのため設置スペース上の制約が大きいばかりでなく、実際の据付工事が極めて大変な作業を伴う事も価格アップ要因であり、且つ又普及拡大を妨げている要因である。
他方、太陽光温水器の場合は以上の課題は決定的では無いが、冬季には外気温度の低下に伴い出力温水の温度が40℃程度まで低下してしまい風呂などに利用するにはガス乃至は電気を利用しての追い炊き装置が必要となる。また、寒冷地に於いては水の凍結の問題がある。また、そのエネルギー出力が温水に限られており、消費者のその他多くの種類のエネルギー用途を賄えない点などが広く普及する事を妨げていると考えられる。
またエネルギー効率の点では、太陽光発電装置に照射される太陽光エネルギーが電力へ変換される変換効率(ECR)は実用化されている装置で14%程度であり、その他86%は利用できていない状況にあり、これが大面積の装置を必要とし、発電された電力コストが商用電力で得られるコストの2倍以上に達する主要な原因となっている。このため発電セル自体のECRの向上が期待されている。
一方、数十年前から、同じ受光面で電力と温熱を得ることができる太陽光コジェネレイション装置の研究及び開発が検討されてきている。即ち発電セルの背面にヒートシンクとしての金属板を設置し、その金属板と一体化された配管に水や冷媒を通じて発電セルで生じた温熱を収集するものである。この方式によれば太陽光発電装置と太陽熱温水器を別々に設置したものに比べて全体の受光面積が小型化でき、コストダウンと同時に設置スペースの削減という二つの基本効果が達成でき、また装置の設置工事も簡略化できる。さらに発電セルを強制的に冷却する事により発電セルの温度を低下させることができ、発電セルの発電効果が改善されるという利点が生じる。また家庭や店舗で用いた場合に電力と給湯用温熱と暖房用温熱が同時に得られるという利点がある。しかしながら数十年来の技術研究を経た現在でもこの方式は具体的な商品の形で市場で実現されていない。
本発明が実現しようとしている技術はこの太陽光から電力と温熱の双方を同時に発生させる太陽光コジェネレイション装置を実用的な形で実現するための構造、材料、方式に関するものである。太陽光コジェネレイション装置の技術面の狙いは単位受光面積あたりのエネルギー変換効率(TCR:トータルコンバージョンレシオ)を単一機能である太陽光発電装置の電気エネルギー変換効率(ECR)や太陽光温水器の熱エネルギー変換効率(HCR)の値に比べて大幅に向上させる事にある。
他方、太陽光発電装置の最近の研究開発は目覚しいものがある。シリコン結晶のセルを用いたものでも多結晶化、シリコン結晶の薄板化、結晶事体の発電特性向上や結晶表面の受光特性改善などの研究が進展している。またシリコンアモルファスをガラス面乃至はプラスチックフィルム面に形成したもの乃至はそれをシリコン結晶と積層させてECRを向上させたものも今後の期待である。このアモルファスを建材用窓ガラス上に形成してビルなどの窓材として用いて窓が発電するようにしたものも実用化されている。また銅やインヂュームなどシリコンと異なった材質をセル材料として用いてシリコンの使用量を削減させ、シリコン材料の代替として材料不足を回避するものも有望である。本発明の太陽光コジェネレイション装置に関わる技術はこれらの太陽光発電装置そのもの乃至はその改善品及びその技術を利用して太陽光コジェネレイション装置として仕上げるための技術分野に関するものである。
以上の様な実用上もエネルギー効率上も効果が高いと想定される太陽光コジェネレイション装置が実用化されていない理由は多々あリ、太陽光発電モジュールと集熱装置としての機構の構成が未熟で高効率で耐久性があり実用性があるものが開発できていないためであるが、その主な技術的な要因は
1、冬季の様に外界が低温度の時に発電セルからの放熱、特に輻射放熱ロスが多く、さらに降雪による性能低下を含めて冬季にはTCRが著しく低下する。
2、冷却媒体に水を用いた通常の方式では冬季には凍結不良となるし、空気を媒体とした場合、広い受光面積から集熱させるには総合的な熱効率収支が悪化してしまう。
3、集熱するために、モジュールは外界と断熱する構造となる。これにより変換効率TCRを高くする方式をとることになるが、集熱装置が故障などで作動していない時はセル及びセル周囲が100℃程度の高温度に晒され、耐久性の問題が生じやすい。
などが主な理由であり、現在も解決がされていない。
こうした背景の中で、太陽光発電装置から同時に熱を得るための太陽光コジェネレイション装置の技術は多くの研究や開発がされて来ている。その中で特許文献1は集熱パネルの表面に太陽電池を設ける方式の太陽光コジェネレイション装置を用い、その発電電力でヒートポンプを作動させている。
特許文献2は太陽電池を表面に装着した熱交換器をヒートポンプ装置で冷却して電池セルの温度を下げて電池セルのエネルギー変換効率であるECRを向上させている。
特許文献3も太陽光集熱器における集熱を低温度で行いその収集熱を低温度蓄熱槽に蓄熱することにより太陽電池の温度を低温度に保ち発電効率を向上させたものである。
特許文献4は太陽光発電セルの背面に集熱体を設けこの集熱体に冷却用集熱管を取り付ける構造方式に関する技術を提示している。特許文献5は太陽光発電セルの裏面の熱伝導板からヒートポンプの配管へと伝熱させる技術についての発明である。こうした方式の熱特性のシュミレーション分析を行った技術報告が非特許文献1に見られる。
特許文献6には別方式の太陽光コジェネレイション方式が提示されている。窓などのガラスにシースルー状態の太陽電池セルを設置し、そこを通過した太陽光をその奥に設けた熱媒配管を有する集熱板に照射させて温熱を得る方式の太陽光コジェネレイション装置である。
本発明で取り上げる太陽光コジェネレイション装置の最大の狙いはコンパクトでコスト効果の高いシステムであるから、電気エネルギー変換効率(ECR)の高い発電セルを用い。発電効率の高い装置に仕上げる事を最優先としている。このためECRの低いシースルー型発電セルは採用できない。対象とする方式は発電セルをヒートシンク基板上に設置して発電セルで発生する温熱を直接ヒートシンク基板へと伝熱させて集熱する構造の方式であり、特許文献6の方式は採用できない。
太陽光コジェネレイション装置は太陽光発電装置と違い生じた温熱を放散させること無く集熱して熱を利用しようとするものであるから、装置の周囲は断熱構造を採用する。電池セルの上面は空気空間を断熱層とし、その上に上面ガラスを設ける。集熱用のヒートシンク平板の下面は断熱材乃至は真空パネルなどの断熱層を設ける。熱の収集は冷却配管内に収集用媒体を循環させる事により行い、集熱と同時に発電セルを冷却する。装置停止時にこの熱収集用媒体を循環させない時間帯は装置全体は太陽光の照射を受けて温度が上昇する。特許文献7にはこの場合に上述した空気空間を空気が循環して冷却を行うことが出来る様に換気口を設け、それを開閉する技術が提示されている。
特許文献8に見られるように太陽光熱発電装置のセル表面乃至は放熱面に光の波長選択吸収特性を付与する微細加工技術がある。
以上に示した技術は太陽光コジェネレイション装置実現のための開発活動から出現したものと推定されるが、装置そのものは市場に商品の形で出現していない。この理由はいくつかあるが、最大のものは、商用電力エネルギー価格並みの価格効果のある方式乃至は装置が実現できていないためと考えられる。それは冬季の低い外界温度で効果的に作動でき、且つ設置する工事を実用的に行える方式と構成を持った装置が開発されていない事及びその結果として装置の構成が複雑でコストが実用的なレベルに収まっていない事が原因であると考えられる。技術面では熱放散が増加する事による熱回収効果不足、耐熱温度、熱歪吸収、部材の耐低温度特性が不十分、、などの問題の解決方法が明確になっていないと考えられる。このような実際に商品化する上で課題解決に必要な技術は以上に示した背景技術の中には見つけることができない。
特開昭58−158455号広報 特開平05−066065号広報 特開平07−234020号公報 特開2003−314903号公報 特開2005−195187号公報 特開2004−317117号広報 特開2004−60972号広報 特開2003−332607号広報 松下電工技報(Mar.2002)太陽エネルギー利用設計のための熱シミュレーター
以上の内容を検討課題としてまとめるとその重要なものは以下のように整理される。即ち太陽光コジェネレイション装置を家庭用や店舗用など、限られたスペースに設置する商品価値の高い商品として実用化する為に必要となる技術的な課題は以下のような項目が存在する。
(1)外界温度がゼロ℃以下で有効な総エネルギー変換効率(TCR)を確保する方式と構成の明確化。
(2)外界温度がゼロ℃以下で安定して運転でき、凍結の心配の無い方式の確立。
(3)上記方式の太陽光コジェネレイション装置の実際の設置工事特性を実用的な容易なレベルに向上させる方式と構成の明確化。
などである。特に(1)の課題に示したように、太陽光発電装置の様に広い面積を利用した装置を兼用して太陽光温熱をも収集させるコジェネレイション装置に於いては、この広い面積の集熱装置から外界への放熱を如何に低減させるかという事が最大の検討課題となる。
以上が本発明が解決しようとしている具体的な技術課題である。その中で冬季の厳寒期に発電セルから低温の外界に輻射及び伝熱により放熱する熱ロスを如何に低減できるかが最大の課題である。
前述した3項目の技術課題を全て解消する事が上記の商品システムの三つの目標課題を達成する近道である。したがって本明細書はこの3項目につき多くの解決手段を明示していく。民生用の太陽光発電装置乃至は太陽光コジェネレイション装置は通常は屋根の上など作動環境が厳しいところに設置される。しかも現在の太陽光発電装置では実用的に有効なエネルギー量を取得するためには大きな受光面積を必要とする。例えば家庭用では平均的な装置の全受光面積は25平方メートル以上であり、装置は10〜20枚程度のモジュールに分割され、夫々のモジュール内の発電セルで発電された電力を夫々のセルからモジュールそして全体の統合された送電回路にまとめて出力する。
トータルの取得エネルギーの総和を同一とするならば、その集光面積は太陽光コジェネレイション装置の場合、太陽光発電のみの装置に比べて約3分の1以下の面積規模でほぼ同等のエネルギー量が取得できる。それは太陽光発電では電気エネルギー変換効率(ECR)が全受光エネルギーの13〜5%であるのに対し太陽光コジェネレイション装置では本発明に記載した技術を取り込んだ装置を実現すれば発電電力と温熱出力を合わせてその3〜4倍に近いエネルギー出力が取得でき、その結果総合エネルギー取得効率(TCR)は50%以上にも達すると期待されるからである。
本発明が対象としている装置の方式は発電セルを金属製のヒートシンク平板上に直接乃至は間接に密着させた状態で設置し、発電セルで発生する温熱を周囲に放熱させずにそのヒートシンク平板に伝熱させて集熱させる方式を前提としている。
従って家庭用コジェネレイション装置の場合、単独の太陽電池方式に比べて全受光面積は10〜15平方メートル程度に小型化しても実用的な効果を満たすことができるが、その場合でも従来の太陽熱温水器の受光面積が4〜6平方メートルであるのに較べ大面積である事は否めない。特に冬季で外界温度がゼロ℃以下になると放熱ロスが増えて出力温熱は40℃程度まで低下してしまう。この場合風呂用の温水を得るにはガス乃至は電気で追い炊きする必要が生じるし、潜熱蓄熱方式とのシステム化を考え他場合、50℃以上に蓄熱槽の潜熱蓄熱材の融解温度を設定する通常のシステムでは蓄熱不能に陥ってしまうことになる。
一方、現在太陽光コジェネレイションの構成方式として検討されている方式の内、最近研究されている方式の一つである太陽光を光学的に集中させる方式は外気が低温度の時でもエネルギー取得の点では優れるが大規模な集光装置は家庭や店舗には適しないし、コストの面でも難しい。また発電セルをシースルーにして発電部分と集熱部分とを分離した構造の方式も技術面にはコジェネレイションに適す方式であるが、コストが高くなる事と合わせ、シースルーの発電セル自体の電気エネルギー変換効率(ECR)が低く、大面積の受光面が必要になる事からビルの窓ガラス面の利用などには適すが家庭用、店舗用には適さないと考えられる。
前述の課題を打開するには太陽光コジェネレイション装置から散逸される熱ロスを低減させて55℃程度の実用的に有効な温度まで加熱できる様にするか、又は40℃程度の低温度で蓄熱して暖房などに利用するシステムとするか、またはヒートポンプ装置により追い炊き効果を持たせたシステムにするかなどの方策があり、実用的にはこれらの方策を組み合わせて最適なシステムを実現する事となる。そこでここでは、先ずはこれらの考え方の前提として装置からの放熱ロスを低減させ、且つゼロ℃以下の低温の外界温度条件でも有効に作動できる太陽光コジェネレイション装置とその温熱出力を取り出す方式に関して必要な課題解決策である各請求項に記載の技術について順次説明する。
請求項1はこの様な全体構成の太陽光コジェネレイション装置における重要課題であるところのTCRの確保に貢献させる技術の発明である。発電セルに太陽光が入射されて発電するとともに温熱を発生させる。この温熱は上部断熱層を通して上面のガラス板に伝わり大気へと散逸される。システムの標準的な運転条件として発電セル温度を55℃に制御し、外界温度が0℃のときに、この散逸熱量は空気層の厚さが20mmの場合、太陽光の全照射エネルギー量である一平米面積辺り1KWの内の約8%と算定される。請求項1に記載の遮蔽部材を設置する事により空気層内の空気自然対流を少なくしてその散逸熱量を5%程度まで低減させる効果を期待している。
この効果を充分に発揮させるには、先ず遮蔽部材が太陽光を充分透過させる特性を有する事が必要である。太陽光温水器などでは同様な効果を狙ってガラス板と受光面の間にこの様な遮蔽部材を設置する事がある。無色透明な薄膜である厚さ0.2mm程度の2フッ化エティレン製のシートが用いられる事が多い。この結果、発電セル温度は上昇するから
この温度を制御して利用側に便利な温度に調整する必要がある。風呂用の温水を得るならセル温度を55℃以上に上げて、ヒートシンク平板から冷却配管、冷却媒体を通して蓄熱装置には50℃程度の温熱を蓄熱する。暖房用でも床暖房ならばその温度は40℃〜50℃の範囲に制御するのが効果的な場合が多い。
前述した散逸熱量を減少させる効果を狙った遮蔽部材は通常は薄膜状の樹脂フィルム乃至は樹脂平板を用いるから、それを支えて適正な位置に保持するために遮蔽部材を保持するための保持体が必要となる。この保持体はメッシュ乃至は細い枠体等で構成する。その場合に太陽光の発電セルへの照射を妨げる事が心配される。請求項2はその遮蔽部材支持体を極めて細いメッシュ乃至は枠体で構成させ照射太陽光を反射させない様にする事が重要となる。照射を妨げる面積遮蔽率を1.0%以下にするには極めて細い例えば0.5mm以下の細径のメッシュか枠体を100mmピッチの升目で構成させる構造である。遮蔽率1.0%以下であれば散逸熱量の低減効果は有効であるが、実際には面積遮蔽率は0.5%以下を狙う事が望ましい。
前記照射部材は空気の対流を阻害して発電セル表面から外界への伝熱ロスを減らすことを目的としている。さらにこの遮蔽部材に光選択反射特性を持たせる事により、発電セル表面から外界への輻射放熱を低減させる効果を持たせることにより大きな熱ロスの低減が図れる。太陽光光線の波長スペクトルは1.5ミクロンメーター以下の波長に分布している。一方55℃程度に制御される発電セルからの輻射スペクトルは2ミクロンメーター以上の長波長領域にある。そこで遮蔽部材を樹脂薄膜で極めて薄膜の異種樹脂層を組み合わせて組成させた薄膜により2ミクロンメーターより長波長の輻射光線を反射させることによりその目的は達成される。(請求項3)はこの選択反射特性を持った部材を遮蔽部材として用いる事を提示している。
従来遮蔽部材として透明で太陽光透過性が高く、太陽光による劣化の少ない材質として2フッ化エティレン薄膜を用いる事が推奨されている。上記の様な選択反射特性を持たせた薄膜の候補としてもエティレン系樹脂の多層組み合わせが有力である。例えばエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)乃至はエチレンメチルメタクリレート共重合樹脂(EMMA)などである。
同じ効果を上面のガラス板に持たせる事も有力な候補技術である。ガラス平板の表面に透明な金属膜を蒸着乃至はスパッタリングにより薄く皮膜化させることにより波長選択的な反射特性を得る事ができることはすでに実用化されて久しい。ITO皮膜や酸化錫皮膜を適正な薄膜状に被膜化させるものである。本発明に於いては従来の皮膜の仕様とは大きく異なり、その選択効果特性として2ミクロンメーター以上の波長の輻射光を反射させる効果を得るものであり、選択波長領域が長い波長なので薄膜の特性上から従来実用化されているものに対して若干厚肉の皮膜となる。請求項4ではこの光選択特性を有するガラス板を利用した太陽光コジェネレイション装置についての技術を提示している。
太陽光発電装置の発電セルの表面から反射乃至は輻射される輻射光を反射させることにより発電セルへの照射光を増加させ、その結果発電量を増加させる効果を狙った技術を請求項5に提示した。太陽光反射板を温水器モジュールの上端部に取り付けた太陽熱温水器は多くの家庭の屋根などで見受ける事ができる。この方法は同一のモジュール面積でもより大きなモジュール面積の太陽熱温水器と同等の効果を期待したものである。太陽光発電でも同様な効果を産むことが期待される。しかしながらモジュールの上部のガラス板外にこのような反射板を取り付けた場合、多くのモジュールを並べて構成する太陽光発電装置のシステムではその反射板の日陰に隣の発電モジュールを取り付けてしまう問題がある。この場合隣のモジュールはその日陰になる面積だけ隙間を空けて設置しなければならなくなる。
請求項5に提示した技術は太陽光発電装置に於いて、カバーガラスと発電セルの間に空気層の空間を設け、さらに発電セルを分離して隙間を空けて設置し、その隙間に照射される太陽光を発電セルに反射させる光反射板を設けたものである。この効果は発電セルをモジュールの全面に渡って隙間無く設置する通常の発電セルに対し発電セルの使用量を削減し、全体のコストを低減させる効果を有している。この反射板の高さ方向の寸法を収めるためにカバーガラスと発電セルの間に空間を設けるためモジュールの厚さが増してしまうという欠点があるため、その寸法は慎重に最適値を検討しなければならない。
太陽光コジェネレイション装置の場合はその効果はより顕著である。発電セルの表面からの輻射による熱の放散を軽減させる効果があるからである。この方式を請求項6に提示した。太陽光モジュールの上部断熱層内に反射板を設けることにより集中的に小面積の発電セルを照射してその温度を高める事ができるわけである。また発電セル表面積が減少している分だけそこからの外界への輻射量は減少し、熱の放散ロスが減少できる。物体からの輻射量は表面状態とその温度が同じならその面積に比例するからである。
光反射板は請求項7と請求項8に示した様に断面形状を大略三角形の長い棒状とし、その三角形の一辺を、発電セルが帯状に約50%縮小された平面に接して設置し、太陽光を全て発電セルに向けて反射させて請求項9に示した帯状(縞状に約50%の面積を持つ)に設置された発電セルに照射させる構成が実用的である。
この場合発電セルの単位表面積(1平米)あたり1KWの太陽光照射エネルギーの全てを0.5平米の発電セルに照射させることができる。発電セルの温度はヒートシンクの冷却を制御して例えば55℃という発電セル縮小前に較べ同じ温度に保つ。この結果半分の発電セル面積で同等の発電量を得る事が可能である。と同時に発電セルからの輻射による放射エネルギーロスが200W(一平米当たり)程度減少させる事ができ、その結果ヒートシンク側に得られる出力温熱は350W程度を期待できる事となる。
この場合、より具体的に説明すれば、後述する実施例にも有るように1.0メーター四方のモジュールで屋根に設置した時の屋根の傾斜に対し水平状に帯状の多数の発電セルを配置する(幅20mm長さ1mの発電セルが25本、セル間の幅も20mm)。反射板の底面の幅はこのセル間の幅に合わせて20mmとしその高さは上部ガラス板と発電セルの間の空間の隙間高さ40mmより若干小さな寸法とする。断面三角形の光反射板の両反射面で太陽光を反射して幅20mmの発電セルに照射させる。
発電セルは隙間無く全面に渡って設置した場合には請求項10に記載した反射板が有効である。これは請求項7に記載した反射板を発電セル面から一定寸法だけ浮かせて設置したものであり、具体的には上記の寸法の反射板では8〜13mm程度浮かせるのが有効である。入射する太陽光は反射板の2面で反射されその一部は反射板の底面の一辺に対抗する陰となる発電セル面へと照射される。結果的には全発電セル面の全面に渡って平均的に照射され、発電セルで発電と発熱を行う。一方55℃程度に制御された発電セルの表面からそれに見合った熱線が輻射される。その約50%程度は反射板の鏡面状の下面により反射され再び発電セルへと照射される。
この結果、発電セルから外界への輻射とそれによる放熱ロスが低減され、逆に発電セルの発電量は僅かだが増加させる事ができる。それ以上に放熱ロスの低減効果が大きく、それにより全体のエネルギー変換効率としてのTCRを増加させる事が出来る。これは外界の温度がゼロ℃以下に下がり、輻射放熱ロスが増加する冬季にその効果は著しい。この効果は前述した通りヒートシンクの無い太陽光発電装置に於いても有効であるがその効果量は発電セルの発電特性によって変化する。即ち波長の長い遠赤外輻射に対しても発電効果の高い発電セルではその効果は大きく現れる。
光反射板がこのような例えば断面三角形の立方体ではなく平板状のものでも同様な効果を持たせる事が可能であり請求項11に提示した。この反射板の事例として実施例に示した様にその表面を小さな階段状にしてカバーガラスからの太陽光は発電セル側に反射させ、発電セル側からの輻射光は発電セル側に反射させる効果を持たせたものである。例えば、小さな三角形を上下に幾つか重ね合わせて階段状にしたものでその外表面は発電セル側は発電セル面に向かい合うように反射板の中央線に対し直角に、カバーガラス側は反射板の中央線に対し若干の傾斜を持たせた並行となる形状にしたものが考えられる。この平板状光反射板の両面ともにこのような形状になっている。その平板状光反射板の断面形状は全体としては平板であるが微細にみれば上トンガリ形状の三角形を重ねた構成であり。ガラス板側からの光は発電セル方向に反射させ、発電セルからの光は夫々の三角形の下面で発電セル側に反射される訳である。
この場合、反射板表面にこのような微細な形状を形成したものや、同表面に薄膜状に樹脂を被覆させ、太陽光スペクトルは反射させ、遠赤外スペクトルは反射させない、即ち吸収する事により温熱に代えるなどの効果を持たせたものも有効である。後者のものでは輻射光を外界へ放射させないからモジュールからの輻射ロスを軽減させ、同時に反射板を加熱して温度上昇させ、その結果発電セルからの伝熱量を低減させ熱ロスを低減させる効果に繋がるわけである。このとき、さらに請求項1、2、3に記載した遮蔽部材との併用がその効果を増加させる。
前述した光反射板は太陽光モジュールの受光面全体に渡って適正な位置に適正な角度で配設する必要がある。請求項12はこれを実現するために一体成型の樹脂でつくったもので、一体の構成であるとともに、発泡材としてその熱容量を小さくし且つ熱絶縁特性を高めたものである。その表面は美麗な平坦面でクロムメッキなどにより鏡面状にしたものが有効である。光反射板と発電セルの相対位置はその効果を発揮させる上で極めて重要であるから、発電セル、カバーガラス、遮蔽部材などと精度良く組み合わされて、相対位置設定が安定して確保できるように樹脂成型した光反射板及びその外周部の形状を工夫し、活用する事が実際的である。
以上が発電セル上面からカバーガラスを通して外界に散逸する輻射及び熱エネルギーを低減させる上で有効な技術について説明してきた。
さらにここでは発電セルで生じた熱を効率よく取り出して集熱して利用するための技術について述べて行く。
発電セルの構造は種々なものがあるが、何れにしても発電セルは金属製の基板の上に接合されて形成され、その基板を通じて熱を取り出す。発電セルにおいて発熱した熱はその上面と下面などから外界に放散される。夏の様に外界温度が35℃程度になると発電セルの温度は80℃近くまで温度上昇してセルの発電効率は低下する。また冬の様に外界温度がゼロ℃以下に下がると発電セルの温度は40℃以下になりその発電効率は高くなる。従って太陽光発電装置の構造は放熱冷却を優先させた設計が取られる。
太陽光コジェネレイションの場合は、太陽光モジュールから外界への熱放散を出来る限り低減させて太陽熱を確保し、それを強制的に収集して利用するもので、その構造は断熱と輻射低減を優先させた設計が図られる。同時にその熱を有効に取り出しかつその取り出した熱の温度をその熱を利用する側で利用し易い温度に制御する。装置からの放熱ロスを少なくするには発電セルの温度を低くする事が有効であり、その熱を利用する観点からはその熱出力温度を高くする事が望ましい訳である。
この相反する必要性を満たすには発電セルからその熱をできるだけ温度降下させないで取り出す事が有効である。これを実現するには発電セルを銅板やアルミ板などの熱伝導性に優れた金属平板上に設置しその金属平板の中乃至は背面に冷却水を通じて冷却する方法が考えられる。従来この方法により多くの企業、研究所などが具体化を検討してきている。
しかしながら、この方法では冬季の水の凍結に備えて不凍液を使用するため性能は低下する、さらには沢山のモジュールを屋根上等に設置した後に冷却水の循環する冷却管を結合する必要があり、作業の増加、水漏れの品質問題などがあり実現性に劣る。
これを回避するために考えられる他の方式として空気で冷却する方式が使われているが、これではモジュールは大型化し、空気循環に必要な動力が大きくなり、且つ最終的な熱利用のために一端空気に伝えた熱を再度循環液媒体に伝えなおす必要がある。全体的にはコスト、性能面で実用性は無いと言える。そこで冷媒により熱を処理する方法である。しかしながら循環冷媒を発電セルの基板であるヒートシンク平板の背面に管路を設けて循環させる方式はコスト、施行性、接続部のリーク品質などの心配があり得策ではない。ここで推奨する技術は請求項13に提示した様にヒートシンク平板を薄い銅板乃至はアルミ板で構成してその背面にヒートパイプを設ける方法である。
そして、ヒートシンク平板の端部に置いて冷却配管を密着させて固定した構造である。
発電セルの温熱はヒートシンクに伝熱され、ヒートパイプに伝わりその中の冷媒を蒸発させる。蒸発した冷媒はヒートパイプの中を自然循環し冷却配管で冷却された熱出力部分へと流れそこで凝縮して液体となり再びヒートパイプの中を発電セル冷却部分へと戻りこれを繰り返す。冷媒を流動させる動力は伝熱される熱そのものでありポンプなどは不要である。しかして発電セルで発生した熱はヒートシンク平板の一端である熱出力部分へと集熱される。
ここで、1KWの太陽光を受けて1平米の面積のヒートシンク平板で例えばアルミ板のみで構成しヒートパイプを用いない場合、58℃の発電セルから53℃の冷却配管へと300Wの熱の伝熱を確保するにはヒートシンク平板の厚さは100mmもの厚さが必要であるが、ヒートパイプを使えばヒートシンク平板が実用的な2mm程度の厚さでも同等な効果を得る事ができる。ヒートパイプに封入される冷媒は水を用いる事が多いが、ここでは外気がマイナス20℃に下がっても凍結しないようにプロパンなどのHC冷媒を用いる。これはHFC冷媒乃至はCO2冷媒でも良い。ヒートパイプ自体がこれら冷媒が夏の日照りの中での120℃での高い圧力に耐えることが可能で、マイナス30℃で凍結せず、且つ50℃近辺での作動における熱運搬性能が設定値を満たしていれば良い。
水は熱運搬特性に優れているので、凍結の心配の無い温暖地用には利用されるし、寒冷地でもエティレングリコール溶液などを混ぜた不凍液にして使用する事も可能である。ヒートパイプをヒートシンク平板に接合した場合、その熱出力部分は発電セルの範囲をその外側までヒートパイプ付きヒートシンク平板を延長させ、そこで冷却配管を伝熱関係に取り付ける。この部分が前述した熱出力部分となる。この部分におけるヒートパイプ内では冷媒が凝縮して放熱して液化する。従って相応の長さの凝縮部分が必要になる。例えば1平米の正方形モジュールではこのモジュールの外側に30センチメーター程度の熱出力部分が必要になるわけである。しかしながらこれでは熱出力部分だけ太陽光を受けるモジュールがその効果を発揮できず、デッドスペースとなる。太陽光コジェネレイションシステム全体としては所用面積が増加し、その分だけ屋根上に増加したスペースが必要となるし、コストも増加するという問題が生じる。
そこで、請求項14、15ではこの問題を解決するための技術を提示する。この効果はヒートシンクの熱出力部分の寸法とその所用面積を最小化乃至はゼロにするための技術である。後述する実施例では発電セル冷却部分の外側に連続して延長し熱出力部分を設け、そこで冷却配管と伝熱関係に固定している。この状態では例えば熱出力部分は10mm直径の冷却配管を固定するために100mm程度の延長部分を設ければ良いことになる。しかしながらこの場合100mm程度の長さのヒートパイプ部分で凝縮放熱させる事が必要となり、1000mmの長さの発電セル冷却部分の蒸発域の長さに比較し凝縮放熱域が短かすぎる事となりその部分の伝熱のための所用温度差が結果として大きくなる。即ち発電セルと冷却配管の間の温度差は例えば設計上5.0度に収めようとしたものでも8.0度程度に拡大し、温熱取得性能の劣化乃至は最終温熱出力温度の低下を招く恐れがある。
そこでその改善策として、発電セル冷却部分の一部と熱出力部分に跨った形で、ヒートシンク平板とヒートパイプをその下面から伝熱関係に支える100mm程度の厚肉のアルミ板製の伝熱促進ブロックを宛がって、冷却配管との伝熱を確保するように冷却配管固定金具との間で締め付けて固定する方法を提示している。これによれば伝熱促進ブロックの温度は冷却配管の温度に殆ど近い温度になるから、このブロックの宛がわれた範囲はヒートパイプは冷却されて凝縮放熱域となるし、同時にヒートシンクはこのブロックにより効果的に冷却される。この結果熱出力部分の発電セル冷却部分からの出っ張り寸法を小さくすることができる訳である。
さらにこの熱出力部分の発電セル冷却部分から外側への出っ張りを無くすには、上記の伝熱促進ブロックの発電セル冷却部分側の下側に冷却配管を伝熱関係に固定する方法が実用的である。具体的には上面から発電セル、ヒートシンク平板、それに固定されたヒートパイプ、さらにその下に厚肉の伝熱促進ブロック、更にその下側に冷却配管を冷却配管固定金具により固定する構造である。この場合全体を固定するボルトなどの金具はヒートシンク平板と冷却配管固定金具の間で全体を締め付けて固定する事になる。従ってこの固定用ボルトの上面はヒートシンク平板に埋め込まれた様にヒートシンク平板と面一の平面とし、その上に発電セルが接合された構造とする。
この場合冷却配管は伝熱促進ブロックの下面に固定する構成となるが、必要に拠っては事前に伝熱促進ブロックの中に埋め込んでおいても良い。但しこの場合は冷却配管はモジュールと一緒に運ばれて設置されるから、その出入り口で連結配管と連結させる事が必要になり、工事性やリークの信頼性悪化を考えれば推奨できない。あくまで太陽光モジュールを設置した後で冷却配管を締め付けて固定する方法によりモジュール間を跨った一本の冷却配管を用いる方式が実用的である。
以上、太陽光の温熱を効率よく冷却配管に伝熱する各種技術について述べてきた。しかしながら太陽は雨の日は照らないし、曇りの日、さらには外気温度がマイナスとなる厳寒期にはロスが増えてそのエネルギー獲得効果は低下する。その結果温熱出力温度を実用的な52〜3℃とするとその熱エネルギー取得量は大幅に少なくなってしまう。このような実態でも効果的に太陽光エネルギーを獲得するには熱取得温度を下げる事が有効である。例えば52℃ではなくて40℃と設定して制御することで、その太陽光エ熱ネルギーは減らすことなく獲得する事ができる。特に厳寒期では発電セルの温度を高く制御すれば放散熱量が増加して獲得熱量は減少し、場合によってはゼロ近くなる。しかしながら発電セル温度を46℃程度で冷却配管及び冷却媒体の温度を40℃程度に制御することにより太陽光総エネルギー変換効率TCRは夏と同等なレベルを確保できるわけである。
この為の改善方法としてシステム構成上のアイデアを請求項16に示し、実施例で後述する。太陽光の温熱利用側では消費の時間との時間差調整のため蓄熱槽を組み合わせる。特に低温度で大量の熱量を高いスペース効率で蓄熱するには潜熱材料を利用した蓄熱方式が効果的である。例えば55℃に融解温度のあるパラフィンを用いれば55℃の温熱を蓄熱する場合、水と比較して同一蓄熱槽で2.5倍程度以上の熱量を蓄熱できる。この状態でさらに前述したような低温度蓄熱をも可能にするシステムを実現する目的である。前述したような実態を踏まえて全体のシステムとして有効に太陽熱を利用するためには、定格温度の熱を貯める蓄熱槽とそれより低い温度の熱を貯める蓄熱槽の双方を組み合わせるアイデアである。例えば53℃の融解温度を持つパラフィンを用いた蓄熱槽と40℃のパラフィンを用いた蓄熱槽の双方を組み込んで、太陽光コジェネレイション装置の運転状態に対応して何れかの蓄熱槽を選択してその熱量を蓄熱する方式である。
40℃の温熱は暖房装置用にそのまま用いたり、風呂用にはガス乃至はヒートポンプなどで追い炊きして利用する事が可能である。双方の蓄熱槽は勿論構造的には一体の蓄熱槽に組み込んでも若干の断熱層を設ければ問題なく、実用上有効である。冷却配管を連通する冷却媒体はプロパンなど凍結しない蒸発凝縮を伴う冷媒を利用する。またこの蓄熱にも凍結する事のないパラフィンなどの潜熱蓄熱材を利用する。前述したようにヒートシンクの冷却用のヒートパイプの媒体にも冷媒を利用する。以上のように全て蒸発潜熱又は融解潜熱を用いた伝熱、熱運搬システムで構成されるから、全体の熱効率の高い、厳寒期でも凍結の心配の無いシステムを構成するものである。
家庭用、民生用分野で消費されるエネルギーを充分に賄え、環境に優しい装置システムを実現するために従来も多くの検討がなされて来た。その一つとして従来からも太陽光発電と太陽光温水器を一体化してエネルギー変換効率を大幅に高めたコジェネレイションシステムはその有力手段として長く検討されてきた。今回の広範な技術発明の効果はそのコジェネレイションシステムの実現に極めて高い見通しを与えることができたものであると考えられる。この内容は先に述べた様に以下の三つに纏める事ができる。
即ち、発電モジュールに温熱収集効果を組み込み一体化したコジェネレイション装置を実現する。その受光面積当たりのエネルギー変換効率を太陽光発電のみの場合に比べ倍以上の効果を確保(ECR=15%、TCR=50%)し、その結果製品設置投資に対するコストパフォーマンス効果を増大させる。さらに厳冬期でも作動媒体の凍結を生じさせずに有効に作動する信頼性の高いシステムを実現する。
この三つの目標を実現するため、先に述べた3項目の技術課題に解決策を提示したものである。これらは太陽光エネルギー利用効率を著しく増大させ、化石燃料に匹敵するエネルギーコストと利便性で太陽光利用エネルギー装置を実現するための革新的な技術である。 これにより家庭用、民生用、事業用のエネルギー装置として電力と同時に利用可能な温熱を供給でき、それを給湯や冷暖房その他に利用できる太陽光エネルギーシステムを実現し、自然エネルギーをフルに利用した民生用のエネルギーシステムの実現の道を拓いた。以上により今後推進されていくであろう化石燃料から自然エネルギー利用による再利用可能なエネルギー供給システムへの転換に向けて貢献できる実用的な太陽光コジェネレイション装置実現のための具体的な技術施策を与えることができたと考える。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
図1は太陽光コジェネレイション装置を使った家庭用、店舗用のライフラインシステム(LLS 電力、温熱を供給するシステム)の代表事例を示す。図2は家庭の屋根の上に設置した本発明による太陽光コジェネレイション装置の代表事例を概略の断面構造によって示している。図3は本発明の太陽光コジェネレイション装置の構造を示す断面図であるが周囲の細部構造(例えば断熱材、固定用金具)などは省略している。図4、5、6は光反射板1、2、3を夫々組み込んだ夫々の太陽光コジェネレイション装置の断面構造拡大図であるが、一部分の拡大図でありそれに連なる隣の部分は記載を省略している。
図1に示した代表事例は太陽光コジェネレイション装置であり、その特長は一つの太陽光コジェネレイション装置100によって電力と温熱を発生させ、電力はパワーコントローラー32を介して商用電力の送電線ライン33に逆潮流させて電力会社に売電している。
温熱は冷却管11を通して出力し冷却管切替弁28で選択されて55℃を境に高温度である場合は基本的には高温蓄熱槽31に設置された融解温度52℃のパラフィンを融解させる事により蓄熱している。低温度である場合は中温蓄熱槽30に設置された融解温度40℃のパラフィンを融解させる事により蓄熱している。高温蓄熱層31には水道水37が連通され、約50℃の温水になって給湯ライン38から屋内に供給される。
太陽光コジェネレイション装置で発電された電力は発電セル3内のリード回路(図示せず)を通りモジュール外部に導かれ、他の発電モジュールからのリードと合わされ、パワーコントローラ(電力変換器)を通して商用電力に合流できる電力モードに調整されて逆潮流される。この逆潮流された電力は電力会社が買い取り太陽光コジェネレイションシステムの所有者にその購入額が支払われる。
図2及び図3に示す如く、一方発電セル3は58℃程度に保たれ、そこに照射された太陽光の総エネルギーの内、40パーセント程度のエネルギーが発電セルの背面に配設されたヒートシンク平板5へと更にヒートパイプ伝熱管6内の液体のプロパン冷媒へと流れそれを蒸発させる。蒸発したプロパンガスはヒートパイプ内を上昇し熱出力部分43へと達しそこで凝縮し53℃程度の温熱を放出する。伝熱促進ブロック13が接触している部分では発電セルからの温熱は大半が直に伝熱促進ブロックに伝熱される。これとヒートパイプからの伝熱が合わさって主に伝熱促進ブロックを通じて冷却配管へと伝熱される。伝熱促進ブロック13は10.0mmの板厚のアルミニウム平板製のブロックで10本のヒートパイプ伝熱管6に嵌めあうように10本の溝が講じてあり、その部分の伝熱を保つと共に熱出力部分43では冷却配管固定金具12(2mm厚さのアルミ製)との間で、強固に締め付けて伝熱促進ブロック13及びヒートシンク平板5から冷却配管11への伝熱効果を高めている。
図には示していない別案として、伝熱促進ブロックの下側に冷却配管を固定する事により、熱出力部分43を発電セル冷却部分の範囲に取り込んでしまう構成も可能であるが、この場合は冷却配管を後付け工事する時にその作業が大変になるが、熱出力部分という太陽光を利用できないデッドスペースをゼロにするという大きな効果を有するのでこれも有効な構成案である。
冷却配管内は図示してない冷媒ポンプにより作動される液冷媒が流れ、そこで53℃の温熱を受け取って蒸発し、循環して図1に示した蓄熱槽30乃至は31においてパラフィンを融解させてそこで凝縮して放熱しそこに蓄熱する。
発電セルで発生した温熱を周囲に散逸させることなくこの蓄熱槽に効果的に蓄えるためここで提示する技術を整理すると以下のようである。
1、ガラス板2と発電セル間に空気層を設けて断熱する
2、と共に、そこに遮蔽部材9を設けてこの空気の対流を防止する。
3、同時に遮蔽部材9は発電セル3からの輻射光を反射乃至は吸収する事によりガラス板2を通して外界に放散させない。
4、またヒートシンク平板5とヒートパイプ伝熱管6及び伝熱促進ブロック13及び冷媒循環型冷却パイプ11を通して温度降下を出来る限り少なくして蓄熱槽に熱を運搬する。
5、さらに下部断熱層は充分な厚さと材料選定及び内部に空気層形成したもので伝熱ロスを最小に抑えている。
6、さらにモジュール枠体15の周囲には充分な厚さの断熱材(図示せず)を形成して放熱を防止している。
7、さらに発電セルからの輻射放熱を防止する新しい技術が最も効果的と考えられを図4、5、6に提示したもので後で説明する。
以上から解るとおり発電セル周りの全箇所の熱散逸の可能性に対してその低減に寄与できる技術策を実現すべく検討しているわけである。
さらに詳しく説明すると例えば、3項の遮蔽部材9は2フッ化エティレン製の薄膜をベースにその片面に更に薄膜の樹脂層を形成させた太陽光に対しては透過性の極めて高いものであるが、発電セルからの波長の長い(2ミクロンメーター以上)輻射光は反射乃至は吸収してしまいガラス板2から外界に散逸させない効果を有する。同時に空気層を上下に分割して空気の対流を阻害し発電セル3からガラス板2への伝熱を低減させるものである。
その支持部材10は図3から知れる通り多数の断面形状が三角の細い横桟によって支えている。横桟による入射太陽光を反射してしまう損失を少なくするためその幅寸法は0.3mmでピッチは40mmである。従ってその面積占有率は1%以下で且つその断面は三角形であるから上面から照射される太陽光はこの横桟に当たっても発電セル方向に反射させるような形状と表面処理がなされている。このため入射太陽光の遮蔽率はほとんどゼロとなり太陽光コジェネレイション装置の性能低下への影響はほとんど無いといえる。
また、例えば5項の下部断熱層には内部に沢山の空気層空間(図中の白い長方形)を保有した発泡ウレタン樹脂製の25.0ミリメーターの厚さの断熱部材7が貼り付けられている。これにより発電セル3とヒートシンク基板5との積層体から外部への熱の伝導を最小に抑えている。
一方、発電セル接着剤4はホットメルト樹脂(EVA)にアルミ粒子を混入させて伝熱特性を向上させた1.0mmのシート状のものとを0.1mmの電気絶縁用の樹脂シートを張り合わせたものである。これは接着後も弾性を維持してヒートシンク平板(アルミ2.0mm平板)の温度歪から発電セルの破壊を防止している。同時に、混入させたアルミ粒子は発電セルの発熱量のヒートシンク平板への伝熱を助けている。この接着剤による発電セルとヒートシンク平板間の温度差は平均約1.5℃程度に小さくするように設定している。さらに同時に上記電気絶縁樹脂シートは発電セル側に配置しており、発電セルとそのリードの電気絶縁性を保っている。
冷却配管11内を流れるプロパンガスは図2の様に太陽光コジェネレイション装置100のヒートシンク平板5の熱出力部分43で蒸発して熱を吸収する。この冷却配管の工事性と工事上で接続箇所の無い連続パイプ(ここでは家庭用では9.52mm径の銅管)を用いる事ができるように熱出力部分は構造的に多くの工夫が取り込まれているわけである。
図4は発電セル3からガラス板2を通して輻射によって熱放散される熱量を低減させる技術を示している。発電セルは飛び飛びの帯状に設置されておりその幅は20mm、そのピッチは40mmであるからセルの無い部分も20mm幅である。全モジュールに渡って断面が三角形の光反射板8が設置されている。この反射板8は全体を一体成型されたABS樹脂の表面をクロムメッキして鏡面の様になっている。その底面はセル面のセルの無い部分に薄い断熱材である支持部材29を介して接合されている。照射される太陽光1は殆ど全てが図に示される様に反射されて発電セルに照射される。その為に光反射板の取り付け角シータは最適角度に設定されている。その結果発電セルへの照射太陽光の密度は約2倍となる。発電量と照射光量の関係がリニアーな特性のある発電セルならば発電セルにおける発電量は発電セルの温度を同じに制御すれば、全面を発電セルとし反射板8の無い通常の装置と同じになる。
一方太陽光による温熱の発生量も発電セルの温度を同じとすれば通常の装置と同じになると考えられる。しかしながら発電セルからの外界への輻射による放射エネルギーは単位発電セル面積当たり同一となるから、その面積が半減した分だけ減少しその放射エネルギーの削減効果は、発電セルの温度を58℃に制御し、外界が0℃の厳寒期である場合、ステファンボルツマンの式をベースに計算すると約1KWの太陽光を受ける黒体である1平米受光面あたり180W程度の削減になると計算される。この値は極めて大きなもので、太陽光コジェネレイション装置の全エネルギー変換効率を18%近く高める効果を有していると算定される。
この様に発電セルの面積を半減しても同等またはそれ以上の発電と温熱出力を得られる効果は太陽光コジェネレイション装置のみでは無く太陽電池の場合でも極めて大きいと考えられる。即ち発電セルを半減させる事によるコストが低減できるし、発電セルのシリコン乃至はインジュームなどの貴重な金属の使用量を減少させる事ができるからである。図から分かるとおり下部断熱材はその中に空白で示した空気層を設けてあるから伝熱特性に優れその分だけエネルギー変換効率TCRは向上するし、断熱材の材料費の削減が可能である
図5ではこの断面が三角形の光反射板8の底辺を発電セル上面より10mmだけ浮かせたもので、この場合は発電セル面には100%の面積に発電セルを設置する。光反射板8のモジュールに対する取り付け角シータを最適角度に設定したから図4と同様に太陽光入射光はほぼ100%発電セル面に照射される。しかしながらその反射光と発電セル表面からの輻射光は反射板8の下面の反射面で約50%が反射されて発電セルに戻る事になる。
この結果、発電セル面での受光量が増加し発電量と発熱量は若干であるが増加する。さらに発電セルからの外界への輻射放散も妨げられるから外界への放熱ロスは低減される。
この効果は、太陽電池の場合にも同等な発電量の増加は若干であるが期待できる。
図6に示した反射板は大略平板であるが、細部は三角形断面のものを積み重ねた形状の反射板である。その効果は図5と同等であるが、反射板に新しいアイデアを盛り込む事が可能である。即ち単純な反射板ではなく、表面に光透過性の薄膜を蒸着する事により上部ガラスからの入射太陽光の短波長スペクトル光線は発電セルへと反射させ、発電セルから放射される長波長スペクトル輻射光線は反射させない乃至は発電セル方向へと反射させる機能を反射板の表面に付加することが可能である。この場合は図6に示した様な小さな三角形の積み重ねではなく全くの平板になる。
以上3種類の光反射板と発電セルとの構成を提示した。この反射板の効果は先に提示した遮蔽部材9との併用も夫々の効果の足し合わせにはならないが、それぞれの有効性は妨げないと考えられる。
太陽光コジェネレイションシステム商品事例の該略図 太陽光コジェネレイション装置屋根上設置状態の概略断面構造図 太陽光コジェネレイション装置代表事例の断面構造図 太陽光コジェネレイション装置の光反射板1組込み事例の断面構造図 太陽光コジェネレイション装置の光反射板2組込み事例の断面構造図 太陽光コジェネレイション装置の光反射板3組込み事例の断面構造図
符号の説明
1 太陽光
2 ガラス板
3 発電セル
4 発電セル接合材
5 ヒートシンク平板
6 ヒートパイプ伝熱管
7 下部断熱層
8 太陽光モジュール光反射板
9 遮蔽部材
10 遮蔽部材指示部材
11 冷却配管
12 屋根冷却配管固定金具
13 伝熱促進ブロック
14 止めボルト
15 モジュール枠体
28 冷却管切替弁
29 反射板支持部材
30 中温蓄熱槽
31 高温蓄熱槽
32 パワーコントローラー
33 送電線ライン
34 高温媒体ライン
35 中温媒体ライン
37 水道水
38 給湯ライン
39 温水ライン
40 空調用ファンコイルユニット
41 床暖房壁面暖房パネル
42 発電セル冷却部分
43 熱出力部分
100太陽光コジェネレイション装置
101モジュール据付台
102据付アングル
103屋根

Claims (16)

  1. 太陽光透過性の高いガラス板などを上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルと金属製のヒートシンク平板を積層したコジェネレイションコア、さらにその下に下部断熱層を順次接合させて全体を平板状に構成させ、前記上部断熱層内に、即ち前記上面カバー下面と前記発電セル上面の間の適宜位置に太陽光透過性の高い薄膜乃至は薄板からなる少なくとも一枚の平面状の遮蔽部材を設置して前記発電セルからの放熱ロスを低減させ、同時に前記ヒートシンク平板に接合された冷却配管に連通される冷却媒体を制御して前記発電セル乃至は前記ヒートシンク平板の温度を制御した事を特徴とする太陽光コジェネレイション装置。
  2. 請求項1に記載の太陽光コジェネレイション装置に於いて、前記上面カバーと前記発電セルの間に太陽光遮蔽面積率が1%以下の金属乃至は樹脂製のメッシュ乃至は枠体に支持させて平面状に設置させた事を特長とした前記遮蔽部材とその遮蔽部材支持体。
  3. 太陽光を透過させ同時に発電セル表面からの輻射光を反射させる目的のために、太陽光の持つ0.3〜1.5ミクロンメーターの範囲の短かい波長域において高い光透過特性を持ち、一方55℃付近の温度の黒体からの輻射光の持つ2ミクロンメーター以上の長い波長域において光反射特性を有する選択反射特性を持った事を特長とした、請求項1に記載の遮蔽部材。
  4. 太陽光透過性の高いガラス板を上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、発電セルと金属製のヒートシンク基板を積層したコジェネレイションコア、さらにその下に下部断熱層を順次接合させて平板状に構成させた太陽光モジュールに於いて、太陽光を透過させ同時に発電セル表面からの輻射光を反射させる目的のために、太陽光の持つ0.3〜1.5ミクロンメーターの範囲の短い波長域において高い光透過特性を持ち一方55℃付近の温度の黒体からの輻射光の持つ2ミクロンメーター以上の長い波長域の光に対し光反射特性を有する選択反射特性を持たせる為に、前記ガラス板の下面に透明の薄膜を被膜させた事を特長とした太陽光コジェネレイション装置。
  5. 太陽光透過性の高いガラス板などを上面カバーとし、その下に空気層、更にその下に発電セルを設けて全体を平板状に構成させ、且つ前記発電セルを部分的に取り除いた太陽光モジュールに於いて、前記空気層内に、即ち前記上面カバー下面と前期発電セル上面の間に、発電セルを取り除いた部分に照射する太陽光を発電セル上面へと反射させるための光反射板を設置した事を特長とする太陽光発電装置。
  6. 太陽光透過性の高いガラス板などを上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、発電セルと金属製のヒートシンク基板を積層したコジェネレイションコア、さらにその下に下部断熱層を順次接合させて全体を平板状に構成させ、且つ前記発電セルを部分的に取り除いた太陽光モジュールに於いて、前記上部断熱層内に、即ち前記上面カバー下面と前期発電セル上面の間に、前記発電セルを取り除いた部分に照射する太陽光を発電セル上面へと反射させる光反射板を設置した事を特長とする太陽光コジェネレイション装置。
  7. 断面形状が略三角形で発電セル表面乃至は該発電セルと連なる平面に該三角形の一辺が接する乃至は相対する様に、且つ他の二辺は上面カバーの方向へと立ち上げた様に配置させ、入射した太陽光を効率よく発電セル表面に向けて反射させるために表面を金属メッキなどによって鏡の様な高い光反射特性を持たせた事を特長とした請求項5、6の何れか一項に記載の装置に用いた光反射板。
  8. 請求項7に記載した前記光反射板を用いた事を特長とする請求項5乃至は請求項6に記載の太陽光発電装置乃至は太陽光コジェネレイション装置。
  9. 発電セルを帯状に取り除き、該取り除いた部分にその底辺位置が一致する様に請求項7に記載の前記光反射板を設置し、発電セル部分へと太陽光を反射させる事を特長とした請求項5ないしは請求項6に記載の太陽光発電装置乃至は太陽光コジェネレイション装置
  10. 太陽光透過性の高いガラス板などを上面カバーとし、その下に空気層、更にその下に発電セルを設けて全体を平板状に構成させた太陽光モジュールに於いて、断面形状が略三角形の光反射板を発電セル表面に該三角形の一辺が相対する様に、且つ他の二辺は上面カバーの方向へと立ち上げた様に、且つ入射した太陽光を効率よく発電セル表面に向けて反射させるために全三辺の表面を金属メッキなどによって鏡の様な高い光反射特性を持たせ、且つ該光反射板の該底部反射面を発電セル表面から所用寸法の隙間を持たせて浮かせて前記空気層内に配置させた事を特長とした太陽光発電装置乃至は太陽光コジェネレイション装置。
  11. 太陽光透過性の高いガラス板などを上面カバーとし、その下に空気層、更にその下に発電セルを設けて全体を平板状に構成させた太陽光モジュールに於いて前記空気層内に設置され、断面形状が平板状乃至は全体として平板に近い形状で、両面に入射した太陽光を発電セル表面に向けて反射させるとともに、発電セル表面からの輻射光乃至は太陽光の発電セル表面における反射光を通常の方向に反射させるのではなくて発電セル表面方向に戻す方向に反射させる為に例えば階段状の微細な表面形状にする乃至は長波長の輻射光を吸収する様な表面処理を施す等、ガラス板を通過してくる太陽光入射光の場合と発電セル方向から入射する輻射光の場合とで、異なる光反射特性乃至は光吸収特性を持たせた事を特長とした光反射板。
  12. 本体材料としてプラスチックなど熱伝導性の小さな材料を用いて多数の反射板を一体に構成乃至は成型し、該反射板の表面を金属メッキした薄い金属皮膜などにより鏡面状にした事を特長とした請求項10に記載された太陽光コジェネレイション装置に使用される光反射板乃至は請求項7、11の何れか一項に記載の光反射板。
  13. 太陽光透過性の高いガラス板などを上面カバーとし、その下に空気層からなる上部断熱層、その下に発電セルと金属製のヒートシンク平板を積層したコジェネレイションコア、さらにその下に下部断熱層を順次接合させて全体を平板状に構成させた太陽光モジュールに於いて、前記金属製のヒートシンク平板としてアルミニウムロールボンド製で内部に管路を持つ合わせ平板、乃至はアルミニウム押し出し成型による多穴管の管路付き平板、乃至は背面にヒートパイプ用管路を伝熱関係に取り付けたアルミニウム製乃至は銅製の平板を用い、前記管路内に水乃至はHFC乃至はHC乃至はCO2のガス及び液を封入し、該管路の軸方向を前記太陽光モジュールを設置する時に傾斜させる方向に合わせて設置させ、該ヒートパイプとヒートシンク平板の一部である熱出力部分で強制冷却させる事により、前記発電セルで生じた太陽熱を該熱出力部分において収集させた事を特徴とした太陽光コジェネレイション装置。
  14. 前記金属製のヒートシンク平板の大部分を前記発電セルと接合した発電セル冷却部分とし、残りの部分をヒートシンク平板を冷却するための冷却媒体を連通した冷却配管と接合された熱出力部分とし、前記ヒートシンク平板と伝熱関係に接合した複数本のヒートパイプを前記発電セル冷却部分と前記熱出力部分にまたがって配置し、且つ全体の太陽光コジェネレイション装置を傾斜した屋根や垂直な外壁面に設置する時に前記熱出力部分を前記発電セル冷却部分より高い位置になるように乃至は水平に設置する構造とした太陽光コジェネレイション装置に於いて、
    前記冷却配管と前記ヒートシンク平板と前記ヒートパイプとを固定して相互の伝熱関係をより強化するために、前記発電セル冷却部分の一部と前記熱出力部分にまたがってアルミニウム乃至は銅製の伝熱促進用ブロック乃至は伝熱補強体を宛がって締め付けて、より効果の高い伝熱関係にした事を特徴とした太陽光コジェネレイション装置。
  15. 前記発電セル冷却部分の一部を前記熱出力部分とに兼用し、前記熱出力部分の発電セル部分からの出っ張りを無くした事を特長とした請求項14に記載の太陽光コジェネレイション装置
  16. 熱出力部分で冷却配管を連通する媒体に与えた熱出力を、該冷却配管をパラフィンなどの融解潜熱を持つ蓄熱材を利用した蓄熱槽に連通させて蓄熱させるシステムに於いて、融点温度を55℃プラスマイナス5℃の間と40℃プラスマイナス5℃の間に夫々持った蓄熱材を夫々利用した二つの蓄熱槽を備えた事を特長とした太陽光コジェネレイションシステム。
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