JP2009102518A - 重金属類の低減化処理材及び重金属の低減化処理方法及びその造粒化処理材の製造方法及び地盤材料 - Google Patents

重金属類の低減化処理材及び重金属の低減化処理方法及びその造粒化処理材の製造方法及び地盤材料 Download PDF

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Abstract

【課題】廃棄物中に含まれる多種類の有害物質を同時に低減化できる処理技術を提供することを課題とする
【解決手段】国頭マージ土などの赤土を主成分とすることを特徴とする処理材(剤)を用いた重金属類の低減化処理方法であり、赤土に対して、0.05〜0.5重量%の結晶化促進剤、1〜25重量%の固化材、1〜15重量%の高炉スラグ微粉末、30〜50重量%の石炭灰飛灰を混合し、さらに、水固体重量比が20〜23%となるように水を加えて造粒処理して製造した処理材を用いた重金属類の低減化処理方法である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、重金属類の低減化処理材、及び重金属の低減化処理方法、及びその低減化処理材による造粒化処理材の製造方法及びその造硫化処理剤を用いた地盤材料に関する。
近年、港湾整備や石炭火力発電所などから排出される廃棄物としての石炭灰飛灰や浚渫汚泥(又は土砂)の処理量の増大に伴って、既存の処分場が飽和状態となっていることから、これら大量の浚渫土砂や石炭灰飛灰の処理が注目され、環境に対して安全に有効利用することが強く求められている。
浚渫土砂は、脱水・固化処理した後、破砕して盛土材や緑地用の土などの地盤材料として利用されたり、焼成処理してタイルやレンガそして構造材として用いるなどの試みがなされている。
この浚渫土砂の多くは天然由来の土砂であるが、堆積場所によっては生活排水や工場廃水による有害な物質(重金属類や人工合成化学物質等)を含むことから、重金属類や人工合成化学物質などが処分の際に環境基準値を超えて含有(溶出)する場合がある。
また、石炭灰(底灰と飛灰)は、樹脂材などの固化剤と混合して、人工大理石やブロック材としての利用や、セメント固化材と混合して路盤材や埋戻し材などの再利用材として使用されることも注目されている。
この石炭飛灰においても、フッ素、ホウ素、セレンなどの有害な無機質の重金属物質が含まれており、石炭灰飛灰による再利用材を道路材や埋戻し材として用いる場合には、環境省で定められている重金属の溶出試験値が環境基準値以内になることが求められる。
石炭灰などの再利用においては、含水土壌の改良材の技術として、特許第3243804号公報などが開示されている。
また、有害物質を含む土壌処理剤の技術として、特開2005−232341号公報が開示されている。
特許第3243804号公報 特開2005−232341号公報
しかしながら、上記の特許第3243804号公報では、含水土壌を再利用可能となるようにその強度を増加させ、かつ、砂のような流動性を付与するというものであり、重金属などの有害物質を低減化して環境基準に適合した土壌にする技術ではない。
また、特開2005−232341号公報は、土壌中に含まれる毒性の高い六価クロムを安定な三価クロムに還元するもので六価クロムに限定された技術であり、さらに、重亜硫酸ソーダと蛋白質を用いたものであり、かつ、化学薬品を必要とする技術となっていることから、六価クロム以外のフッ素、ホウ素、セレンなどの有害物質の低減化とはならない。
本発明は、上記に示すような廃棄物中に含まれる多種類の有害物質を同時に低減化できる処理技術を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために本発明では、重金属類の低減化処理材として赤土を主成分とすることを特徴とするものであり、かつ、該赤土が国頭マージであることを特徴とするものである。
該赤土は、全国各地に分散して分布しており、粘着力が弱く、水に溶けやすく、また、粒子が非常に細かいために沈殿しにくく、降雨などで流出しやすい。特に、沖縄県内では、国頭マージと称されており、pH4〜6の酸性土壌で鉄分とアルミニウムを多く含む独特の赤色土壌として広範囲に分布している。
この国頭マージの鉱物含有率(%)についての測定例を以下に示す。
採取地名 : 石川 宜野座 恩納

含有鉱物名
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
二酸化ケイ素 69.0 72.0 72.0
酸化アルミニウム 18.0 16.0 15.0
酸化第二鉄 9.0 7.0 7.3

ケイバン比 6.3 7.4 7.9
ケイ鉄バン比 4.06 4.41 4.49
本発明では、上記に示すように、二酸化ケイ素は、65.0〜75.0%程度が好ましい。
酸化アルミニウムは、13.0〜20.0%程度が好ましく、さらに好ましいのは、15.0〜20.0%が良い。
酸化第二鉄は、5.0〜12.0%程度が好ましく、さらに好ましいのは7.0〜12.0%が良い。
該重金属類とは、石炭灰・ゴミ焼却灰や土砂などに含まれている可能性のある無機質の重金属類を示し、特に、本発明では、浚渫土砂や石炭灰飛灰に含まれているものであり、これらを再利用する場合に問題となる可能性のある重金属を示す。
環境省で定められ、かつ、環境基準に取り挙げられている8種類の無機質重金属は、水銀、鉛、ヒ素、六価クロム、セレン、ホウ素、フッ素、カドミウムである。
さらに、本発明では、上記の低減化処理材に対して、結晶化促進剤が混合されていることを特徴とする複合的な重金属類の低減化処理材としたものである。
該結晶化促進剤は、混合することで化学反応による結晶化を促進する作用を有するものであれば何れでも良く、ゲオドール剤などを使用しても良い。ゲオドール剤は、ゲオドール・スイス社製の結晶化促進剤のゲオドール原液(トレースロック剤)を希釈して使用できる。
また、本発明では、上記の低減化処理剤と結晶化促進剤に対して、固化材が混合されていることを特徴とし、重金属類の低減化を図るものである。
該固化剤は、セメント系固化材などが使用できる。普通ポルトランドセメント(Normal Portland Cement)などが好ましい。
さらに、本発明では、上記の低減化処理材と該結晶化促進剤に対して、高炉スラグ微粉末が混合されていることを特徴とする重金属類の低減化処理材としたものである。
該高炉スラグ微粉末は、製鉄所などの溶鉱炉から排出される鉱滓としての高炉スラグを粉砕して微粉末処理したものであり、その品質は比重2.80以上、比表面積5,000cm2/g以上〜10,000cm2/g未満のものである。
また、本発明では、上記の低減化処理材に対して、石炭灰飛灰が混合されていることを特徴とする重金属類の低減化処理材としたものである。
該石炭灰飛灰は、火力発電所などの燃焼炉において石炭を燃焼させた後に排出される燃焼灰であり、通常、この灰は重金属類などを含有するため、廃棄処分されていたものである。
また、本発明では、上記のいずれかの処理材(剤)を用いて処理することを特徴とする重金属類の低減化処理方法としたものである。
該処理材(剤)は重金属を含有する土壌や廃液、或いは、燃焼灰などの重金属を含有する廃棄物に混合することで、処理材(剤)の有する物理的及び、化学的な吸着と封じ込め(不溶化)作用により、廃棄物中の重金属類を化学的に安定化させたり、吸着した後に元に戻らないように固化・不溶化したりすることで低減化処理を行うものである。
また、本発明は、赤土に対して、0.05〜0.5重量%の結晶化促進剤、1〜25重量%の固化材、1〜15重量%の高炉スラグ微粉末、30〜50重量%の石炭灰飛灰を混合し、さらに、水固体重量比が20〜23%となるように水を加えて造粒処理することを特徴とする。加えて、本発明では重金属類の低減化処理を行って造粒処理材の製造を行う方法とする。なお、水固体重量比は、添加した水の重量に対する赤土、石炭灰飛灰、固化材(普通ポルトランドセメント)と高炉スラブ微粉末の合計重量の比と定義する。
重金属類は、赤土が保有するイオンがイオン変換作用などを起こしてイオン吸着処理される。さらに、重金属類は固化材等によって赤土とともに固化され、溶出できないように固定化(不溶化)処理されることで重金属類の低減化処理を実現するものである。
石炭灰の飛灰は、ポラゾン反応(自己硬化作用)と称される長期的な硬化作用を有することから、この飛灰を赤土の固化補助材として利用する。また、結晶化促進剤は赤土の固化と重金属の不溶化を促進するものである。
造粒処理は、赤土と石炭飛灰を混合した造粒処理材を使いやすい粒度に調整するためのものであり、市販されている造粒機械を使用できる。例えば、北川鉄工所社製のモバイル型混練造粒機械などでも良い。さらに、加振装置付きの造粒機械が好ましい。
造粒処理による造粒処理材は、粒径0.075mm〜75mmの粗粒分98%、粒径0.075mm未満の細粒分2%程度とすることが好ましい。
本発明では、以下の効果を奏する。
1)赤土の吸着作用を活用した重金属類の低減化処理材を実現できる。
2)国頭マージ土を活用した重金属類の低減化処理材を実現できる。
3)赤土の吸着作用と固化材、及び高炉スラグ微粉末の固定・不溶化作用を活用した効果的な重金属類の低減化処理材を実現できる。
4)赤土の吸着作用を活用した重金属類の低減化処理方法を実現できる。
5)赤土の吸着作用を活用した重金属類の低減化処理材の製造方法を実現できる。
6)重金属を含有する産業廃棄物において、特別な化学薬品を必要とせずに重金属類の低減化処理を実現できる。
7)重金属を含有する浚渫土砂、及び、石炭灰などの廃棄物の重金属類を効果的に低減化することができ、また、造粒処理材は路盤材や埋戻し材などの地盤材料として再利用することができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
〔試験例1〕本試験では、フッ素、ホウ素、セレンなどの重金属類を含有する石炭灰飛灰の汚染水と、六価クロムの重金属を含有するセメント汚染水を用いて沖縄県内で採取した赤土として国頭マージ土を使用した。
試料である石炭灰飛灰の汚染水とセメント汚染水の重金属含有量を測定した結果は、以下のとおりであった。測定した重金属の種類は以下の5種類とした。
重金属類の含有量(mg/L)

六価クロム セレン ホウ素 フッ素 ヒ素
セメント
汚染水 0.1940

石炭灰
汚染水 0.0016 0.626 0.88 0.0008
上記のセメント汚染水と石炭灰汚染水を純水で1/2に希釈して試料液とした。
また、赤土は、上記の国頭マージの鉱物含有率(%)についての測定例中における沖縄県うるま市石川地域の農地より採取した赤土を使用した。
赤土による重金属類の低減化確認試験では、1/2に希釈した上記のセメント汚染水と石炭灰汚染水の重量に対して、赤土の重量を1)0%、2)17%、3)25%、4)33%の4つの条件で混合・攪拌した後、各々の重金属の含有量を測定するものである。
図1は、その測定結果を示すものであり、(1)は赤土による重金属含有量低減の測定結果表を示し、(2)は赤土による重金属含有量低減効果図を示す。
この測定結果より、六価クロムは、約1/40、セレンは、約1/7、ホウ素は、約1/2、フッ素は、約1/5、ヒ素は約1/7となっており、いずれも含有量が著しく低減していることがわかる。
赤土による吸着作用については、上記の分析結果に示されている、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化第二鉄が重要な吸着要因となっている。これらの成分比率としてのケイバン比、或いはケイ鉄バン比が、重金属類の吸着作用に大きく影響するものと思われる。
吸着現象を、広義に解釈すると、「2相(固相と液相、固相と気相など)の界面にある物質が濃縮される現象」と定義されていることから、今回の吸着は土粒子と汚染水との界面における吸着となる。
土粒子と汚染水中に含有される各種溶質の間に働く代表的な吸着は、
1)イオン化していない有機化合物などの分子と帯電していない粒子表面間での分子間力(ロンドン・ファンデルワース力)により、溶質が粒子表面に密着して吸着する場合
2)イオンの形態で溶解した溶質と帯電した粒子表面間のクーロン力により、一部は粒子表面に密着し、残りの溶質が表面に密着せずに界面近傍に拘束される場合
などである。
赤土は粒子が細かいことから粘土鉱物に分類される。また、粘土に含まれるケイ素Si、アルミニウムAl、鉄Feの各元素は鉱物粒子の縁辺部で酸素Oや水素Hと結合してSi−OH、Al−OH、Fe−OHなどのイオン吸着基(表面水酸基)を形成してマイナスイオンM−OHの形態となる。ここに、形態の記号Mはケイ素Si、アルミニウムAl、鉄Feの金属(Metal)元素とする。
ここで、リン酸イオン、ヒ酸イオン、クロム酸イオン、セレン酸イオン、ホウ酸イオンなどのオキソ酸イオンは、粘土鉱物粒子の縁辺部における表面水酸基の水酸化物イオンM−OHを置換して直接配位する。この反応は配位子変換反応と呼ばれており、六価クロムやセレンなどのマイナスのオキソ酸イオンは鉱物の粒子表面において表面錯体(配位子交換)を形成して吸着される。
上記のことから赤土に含まれる酸化アルミニウム、酸化第二鉄は、重金属類のイオンとの配位子変換反応による吸着作用が大きく影響していることが推察される。
次に、本発明の重金属の低減化処理材等を用いた造粒処理材の製造方法について図面を用いて説明する。
図2は、本発明による造粒処理材の製造方法を示すフロー図である。
S−1)原料配合工程
原料としては、赤土の100重量%に対して結晶化促進剤を0.1重量%、普通ポルトランドセメントを10.0重量%、高炉スラグ微粉末を5.0重量%、石炭灰飛灰を50.0重量%とし、これらの合計重量の約20重量%の調整水を混合した。
S−2)混合攪拌工程
造粒装置にて一定速度で攪拌し、十分に原料を混合させた。造粒装置は、北川鉄工所社製のモバイル造粒機械を使用した。攪拌の回転速度は、100〜200回転/分とし、15分間攪拌した。
S−3)造粒工程
混合攪拌工程で原料が十分に混合された後、造粒装置により、振動を加えて3分間、攪拌し、できあがった製品を排出する。また、振動処理の併用によって混合・加振された原料は、球状になって排出される。粒径は、1mm〜70mm程度となる。
S−4)養生工程
造粒処理材は、3日から1週間、自然乾燥により養生する。
十分に養生・乾燥した後、粒状処理材が完成する。粒径は1mm〜70mm程度であり、多孔質で赤褐色の重金属類の低減化処理が施された材料となる。
〔試験例2〕
次に、前記の製造方法により製造された、造粒処理材が環境基準値を許容することを確認する目的で重金属類の溶出試験を実施した。
本溶出試験は、上記の8種類の無機質重金属類を対象とした。また、試験は環境庁告示第46号に準じて実施し、その試験結果は図3に示す重金属溶出試験結果一覧表のとおりである。
造粒処理材の溶出試験結果では,カドミウム、鉛、ヒ素、総水銀の4つの金属がすべて計量下限値以下NDとなった。また、六価クロム、セレン、ホウ素は2個の試験供試体中の1個が計量下限値以下となり、各々の残りが環境基準値の約1/2.3、1/10、1/100となった。さらに、フッ素は2個の供試体の平均が環境基準値の約1/5に低減された。
上記のことから、赤土、石炭灰飛灰、結晶化促進剤、固化材(普通ポルトランドセメント)、高炉スラグ微粉末を用いた造粒処理材は環境基準値を許容し、地盤環境に対して安全な地盤材料であることが確認できた。
〔試験例3〕
本試験は、造粒処理材が酸性雨などの強酸性水や、地盤汚染による強アルカリ水等による影響を受けた場合を想定して、酸性液、中性液、アルカリ性液による重金属類の再溶出の可・否をカラム通水試験で検討した。なお、ここでの中性液は酸性液とアルカリ性液の結果と比較するために用いた。
カラム通水試験では対象とする重金属類を、六価クロム、セレン、ヒ素、ホウ素の4種類とした。さらに、通水液はpH4の硝酸液、pH7の純水、pH12の水酸化ナトリウム液を使用した。カラムは、塩化ビニールパイプで作成し、試験材料である造粒処理材を充填し、カラム上方に設置したタンクから通水液を完全飽和状態を維持した状態でカラム内に点滴させた。
通水条件は、図4に示す通水条件表のとおり、液固比を0.1、0.2、0.5、1、10とし、通水時間を2(h)、4(h)、10(h)、20(h)、200(h)、通水量を100(ml)、200(ml)、500(ml)、1,000(ml)、10,000(ml)、の各5段階に設定した。なお、通水試験における液固比はカラム内に充填する試料の重量に対する通水液の重量と定義すれば、
液固比=通水の重量÷試料の重量 (1)式
として求められる。また、(1)式で通水液の比重を1とすれば通水時間に対する通水容量が求まる。さらに、通水液はカラム上部から1分間に約0.83ml/minの一定速度で滴定させた。
上記の通水条件による試験結果は、図5に示すカラム通水試験結果表のようになった。
造粒処理材の通水試験結果では、六価クロム、セレン、ヒ素の3つの重金属が酸性、中性、アルカリ性の通水液に対してほぼすべてが計量下限値以下NDになる。また、ホウ素についても酸性液とアルカリ性液が環境基準値の約1/8及び、中性液が同基準値の約1/9と極く微量な値を示して環境基準値を十分に許容する。
上記の通水試験結果から、造粒処理材は酸性水やアルカリ性水に対して化学的に安定している材料であることが確認できた。このことは,低減化処理材(赤土)、結晶化促進剤、普通ポルトランドセメント、高炉スラグ微粉末によって重金属類が安定的に吸着、或いは、固化・不溶化されたことが推察される。
このような目的に用いられる重金属類の低減化処理材(剤)は、例えば、港湾施設整備により排出された浚渫土砂や、火力発電所から排出される重金属を含有する廃棄物に混合することにより、重金属の含有量(溶出量)を著しく軽減し、環境基準値をすべてクリアできるため、路盤材を始めとした盛土材や緑地用の土などの地盤材料として安全に再利用することができる。
セメント汚染水と石炭灰飛灰の汚染水に対する赤土による重金属類の低減化確認試験結果の分析一覧表を示す図である。 本発明による造粒化処理材の製造方法を示すフロー図である。 造粒処理材における重金属類溶出試験結果の一覧表を示す図である。 カラム通水試験における通水条件一覧表を示す図である。 カラム通水試験結果の一覧表を示す図である。
符号の説明
S−1 原料配合工程
S−2 第1混合工程
S−3 第2混合工程
S−4 造粒工程
S−5 養生工程
該結晶化促進剤は、混合することで化学反応による結晶化を促進する作用を有するものであれば何れでも良く、該結晶化促進剤の原液を希釈して使用できる。

Claims (9)

  1. 赤土を主成分とすることを特徴とする重金属類の低減化処理材。
  2. 前記の赤土が国頭マージ土であることを特徴とする請求項1に記載の重金属類の低減化処理材。
  3. 結晶化促進剤が混合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の重金属類の低減化処理材。
  4. 前記の請求項1から請求項3までのいずれかの処理材(剤)に、固化材が混合されていることを特徴とする重金属類の低減化処理材。
  5. 高炉スラグ微粉末が混合されていることを特徴とする請求項5に記載の重金属類の低減化処理材。
  6. 石炭灰飛灰が混合されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの項に記載の重金属類の低減化処理材。
  7. 前記の請求項1から請求項6までのいずれかの処理材(剤)を用いて処理することを特徴とする重金属類の低減化処理方法。
  8. 赤土に対して、0.05〜0.5重量%の結晶化促進剤と、1〜25重量%の固化剤と、1〜15重量%の高炉スラグ微粉末と、30〜50重量%の石炭灰飛灰とを混合し、水固体重量比が20〜23%となるように水を加えて造粒処理することを特徴とする重金属類の低減化処理材による造粒処理材の製造方法。
  9. 前記の請求項8に記載の製造方法により製造された造粒処理材を用いた強酸性液,強アルカリ性液に対して化学的な安全性を有する地盤材料。
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