JP2009101925A - 荷受台昇降装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の荷受台昇降装置は、荷受台の高さ位置が上昇端直前範囲に位置していると検知されると、荷受台の上昇速度を減速させるように制御する上昇速度減速部61を備えた制御装置60を有している。制御装置60は、さらに、荷受台が上昇端位置と、上昇端直前位置との間に位置していると検知されかつ格納スイッチS4が押圧操作されたときから、荷受台が格納直前位置まで回動するのに要する動作時間が経過したと、経過時間判断部63により判断されると、荷受台の回動速度を減速させるように制御する回動速度減速部62と、を有している。
【選択図】 図5
Description
上記起立格納式の荷受台昇降装置には、荷受台を上昇端位置まで上昇させたときや、荷受台を起立させた格納位置まで回動させたときに、荷受台が上昇端位置及び格納位置を越えて上昇又は回動しないようにするためのストッパが設けられており、荷受台を一定の位置で停止できるように構成されている。このため、上昇する荷受台が上昇端位置で停止する際、及び回動する荷受台が格納位置で停止する際には、一定速度で上昇、及び回動する荷受台が前記ストッパに接触し、騒音が発生するおそれがあった。
ここで、荷受台の上昇速度及び回動速度を常に低速作動させれば、前記騒音を抑えることができるが、この場合、荷受台の昇降や格納に要する時間が増加し、作業効率を低下させてしまう。
そこで、上昇動作中又は格納動作中の荷受台が、上昇端位置の直前又は格納位置の直前に達したことを検知する検知センサをそれぞれ設けるとともに、シリンダに供給される作動油量を減少させるための油圧経路を設け、これら検知センサの出力信号に応じて油圧経路を切り替えて作動油の供給量を減少させることで、荷受台が上昇端位置又は格納位置に到達する直前にその動作速度を減少させ、騒音の発生を抑制する方策が採られていた(例えば、特許文献1,2参照)。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、より簡易な構成で、作業効率を低下させることなく、上昇する荷受台が上昇端位置で停止する際、及び回動する荷受台が格納位置で停止する際の両方において発生する騒音を防止することができる荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
この場合、油圧ポンプの吐出油量を減少させることで、荷受台の上昇速度及び回動速度を減速させるので、例えば、両シリンダの動作速度を減少させるべくシリンダに供給される作動油量を減少させる専用の油圧経路を設けた場合と比較して、両シリンダに作動油を供給するための油圧経路を簡易な構成にできる。従って、当該荷受台昇降装置の製造コストの上昇を抑制しつつ、荷受台の速度の減速制御を実現することができる。
この場合、経過時間判断手段は、荷受台が動作している間のみの時間を積算計時するので、荷受台の格納動作の途中で、当該荷受台の動作を一時的に停止すると、経過時間判断手段は、計時を止める。再度、荷受台が動作を開始すると、経過時間判断手段は、計時を止めたときの時間に積算して再度時間の計時を開始する。このため、計時される時間には、荷受台が動作していない間の時間が排除されるので、経過時間判断手段は、荷受台が実際に動作した時間を正確に把握することができ、より正確に動作時間が経過したか否かを判断することができる。
図1において、貨物自動車の車体1には、荷物を収容する荷箱2が搭載されている。荷箱2の後端面は扉2aにより開閉可能である。車体1の後部には、荷物を積み下ろしするための荷受台昇降装置3が取り付けられている。荷受台昇降装置3は、荷受台4と、その基端側を支持して昇降させる昇降装置5と、荷受台4と昇降装置5との間に架設され、荷受台4を支持するとともに回動させて起立格納する格納シリンダ6(図2も参照。)とを備えている。格納状態の荷受台4は、荷箱2の後端面に沿って垂直に起立している。この格納状態から、荷箱2の後端面下方に位置する回動支点のピン15(図2も参照。)を中心として時計回り方向に回動することにより、荷受台4は、図の二点鎖線で示す水平に展開された状態となる。また、この位置から荷受台4の水平を維持したまま、着地するまで下降することができる。
また、上アーム9及び支持ブラケット7には、荷受台4が荷箱2の床面とほぼ同じ高さ位置以上に上昇しないように停止させるためのストッパ(図示せず)が設けられており、荷受台4は、荷箱2の床面2bとほぼ同じ高さ位置を上昇端位置(図2参照)として昇降可能である。
なお、以下の説明では、この荷受台4の回動動作において、荷受台4が起立格納された状態の位置を格納位置、水平展開された状態の位置を展開位置ともいう。
また、メンバ1aの上面には、上アーム9とともに回動するドグ20の突出部20bを検知するための近接センサ21が、ブラケット21aを介して固定されている。近接センサ21は、上アーム9が所定の回動角度の範囲に位置する場合に突出部20bを検知するようにその検知範囲が設定されているとともに、後述する制御装置60に接続されており、その検知結果を制御装置60に出力する。突出部20bは、荷受台4が、上昇端位置より下方の所定の昇降位置としての上昇端直前位置(図2参照)よりも上側に位置しているときに近接センサ21に検知されるように、その角度幅が設定されており、荷受台4が上昇端位置と、上昇端直前位置との間に位置していることを検知できるように構成されている。すなわち、近接センサ21及びドグ20は、荷受台4が、上昇端位置と、上昇端直前位置との間に位置していることを検知する位置検知手段を構成している。
また、上記電磁弁516,518,52は、それぞれソレノイド516s,518s,52sを備えており、各ソレノイドが励磁状態では連通位置となり、非励磁状態では逆止弁となる。
パワーユニット51は、図のように、上記の各電磁弁等の油圧機器の他、油圧機器の制御を司る制御装置60と、車載バッテリ70と油圧ポンプ513を運転するためのモータ512との間に接続されたFET53とを有している。FET53は、制御装置60に接続されており、この制御装置60からの制御信号に基づいて、モータ512と車載バッテリ70との間の電路を開閉する。
制御装置60は、FET53による電路の開閉を制御することによってモータ512に供給される電力を制御し、モータ512の回転数を所定の通常速度と、この通常速度よりも低速度の2通りの回転数に制御することができるとともに、その回転数の増減速度を所定の値に調整できるように制御することができる。制御装置60は、モータ512の回転数を通常速度で運転させる通常速度制御とする場合には、FET53によってモータ512と車載バッテリ70との電路を閉じる。また、低速度で運転させる低速度制御とする場合、予め定められたパラメータに基づいてFET53の開閉によってPWM制御を行い、前記低速度の回転数となるようにモータ512に供給される電力量を抑える。また、モータ512の回転数の増減速度を調整する場合には、モータ512に供給される電力量をPWM制御によって漸増減させる。これによって、油圧ポンプ513の作動油の吐出量を2段階に設定するとともに、その吐出量の増減速度を調整することができる。
また、制御装置60は、荷受台4の動作を制御するための機能部である上昇速度減速部61、回動速度減速部62、及び経過時間判断部63を有している。これらについては、後に詳述する。
また、制御装置60は、上昇スイッチS1がオン状態となると、モータ512を運転して所定の油圧を発生させ、電磁弁52(逆止弁側)を通して昇降シリンダ13を伸長動作させ、荷受台4を上昇させる。下降スイッチS2がオン状態となると、モータ512を停止させ、昇降シリンダ13に送り込まれた作動油を、連通位置状態の電磁弁52及び電磁弁516を通してタンク511に戻すことにより、荷受台4等の荷重が付与されている昇降シリンダ13を収縮動作させ、荷受台4を下降させる。
また、上昇速度減速部61及び回動速度減速部62は、モータ512の回転数の増減速度を調整することによっても荷受台4の上昇速度及び回動速度を通常速度からより低い速度へ減速させることもできる。
この場合、例えば、両シリンダの動作速度を減少させるべくシリンダに供給される作動油量を減少させる専用の油圧経路を設けた場合と比較して、両シリンダに作動油を供給するための油圧経路を簡易な構成にできる。従って、当該荷受台昇降装置3の製造コスト上昇を抑制しつつ、荷受台4の動作速度を変更可能な制御を実現することができる。
図7は、展開状態の荷受台4を地上から上昇端位置まで上昇させる際に制御装置60が行う処理手順を示したフローチャートである。
まず、操作者が上昇スイッチS1をオン状態とすると(ステップS101)、制御装置60は、自身が機能的に有しているタイマT1による計時を開始するとともに、低速度制御によってモータ512を作動させる(ステップS102)。これにより、昇降シリンダ13は伸長を開始し、荷受台4は地上から離れて上昇を開始する。なおこのとき、モータ512は低速度制御されるので、荷受台4の上昇速度は低速度に設定される。
このように、上昇スイッチS1は、オン状態とされることで、荷受台4を通常速度で上昇させる上昇命令としての制御信号を制御装置60に対して出力する上昇命令出力手段を構成している。
上記ステップS103,S105,S106により、制御装置60は、上昇スイッチS1がオン状態とされて荷受台4が上昇を開始してから3秒間、上昇スイッチS1の状態及び近接スイッチ21の検知状態を監視する。
この場合、荷受台4の上に荷物を載置した状態で上昇させる場合において、比較的低い速度で上昇を開始させることができるので、荷受台4上の荷物の揺れを低減でき、スムーズかつ確実に荷物の昇降を行うことができる。
上昇速度減速部61は、ステップS107において近接センサ21がドグ20を検知していると判断すると、モータ512の制御を低速度制御に設定する(ステップS109)。これにより、荷受台4は、その上昇速度が低速度に設定されるので、上昇速度が減速される。
このように、上昇速度減速部61は、上記ステップS107〜S109によって、前記上昇命令が出力されかつ近接センサ21及びドグ20により荷受台4が上昇端と、上昇端直前位置との間に位置していると検知されると、荷受台4を通常速度である速度FSよりも減速させるように制御する上昇速度減速手段を構成している。
一方、オフ状態であると判断されると、ステップS111,S112と進み、操作者が上昇スイッチS1への押圧操作を止めたと判断し、制御装置60は、モータ512を停止させ、荷受台4の上昇を止める。
ステップS110において、荷受台4が上昇端位置に達してストッパによって停止したときに、操作者が上昇スイッチS1の押圧操作を止めれば、荷受台4は、上昇端位置で停止保持される。
また、荷受台4が上昇端直前位置よりも上方にあるときに上昇スイッチS1の押圧操作を止め、操作者が再度上昇スイッチS1を押圧した場合にも、制御装置60は、ステップS106によって近接センサ21がドグ20を検知していると判断するので、荷受台4が上昇端直前位置を通過してそれよりも上方であることを認識することができる。その後、制御装置60は、ステップS109に進むので、荷受台4の上昇速度は低速度に設定される。
図8において、破線で示すタイミングf0では、上昇スイッチS1がオフ状態であり、制御装置60はモータ512を動作させないので、その端子電圧は0Vである。また、荷受台4は地上にあるので、近接センサ21は非検知の状態、上昇速度は0である。
ここで、制御装置60は、上述のように、モータ512の回転数を低速度とするために、予め定められたパラメータに基づいてFET53の開閉によってPWM制御を行う。このため、端子電圧は、図中に示すように、ほぼ車載バッテリ70の電圧値である所定電圧値と0Vの間でパルス状の波形として現れる。このような制御により、ほぼ車載バッテリ70の電圧である所定電圧値を連続して通電する通常速度制御とする場合と比較して、モータ512に供給される電力量が抑えられ、モータ512の回転数を通常速度よりも低い低速度に制御することができる。また、上記PWM制御によって低速度に制御するので、抵抗等を介することで電圧を抑えるといった方法を採る場合と比較して、発熱を抑えることができる。
また、荷受台4は、モータ512が低速度制御されることによって、上昇を開始するとともに、その上昇速度が低速度に設定される。従って、図8に示すように、荷受台4の上昇速度は、タイミングf0から序々に増加し、所定の低速度である速度LS1に達する。
また、荷受台4は、モータ512が通常速度制御されることによって、その上昇速度が所定の通常速度である速度FS1に設定される。従って、図8に示すように、荷受台4の上昇速度は、速度LS1からさらに増加し、速度FS1に達する。荷受台4の高さ位置は、上昇速度が増加するので、その傾きがタイミングf1とf2の間と比較して増加する。
さらに速度LS1で上昇する荷受台4は、タイミングf4において上昇端位置に達するとストッパによって停止するので、上昇速度は0となる。荷受台4が上昇端位置に達することで操作者は、上昇スイッチS1の押圧操作を解除するので(タイミングf5)、モータ512の端子電圧は0Vとなり、当該モータ512は停止し、荷受台4は、上昇端位置で停止保持される。
なお、荷受台4の上昇速度である速度LS1は、当該荷受台4が上昇して上昇端位置に達しストッパによって停止したときに大きな騒音が発生しない程度の速度に設定されている。
図9は、上昇端位置において展開状態(展開位置)にある荷受台4を格納位置まで回動させる際に制御装置60が行う処理手順を示したフローチャートである。
まず、操作者が格納スイッチS4を押圧操作すると(ステップS201)、制御装置60は、近接センサ21がドグ20を検知しているか否かを判断する(ステップS202)。ドグ20を検知していないと判断すると、制御装置60は、処理を終える。近接センサ21がドグ20を検知していなければ、荷受台4が上昇端位置に位置していないからである。
経過時間t2が3秒未満でないと判断すると、制御装置60は、自身が機能的に有しているタイマT2による計時を開始するとともに、通常速度制御にてモータ512に運転を開始させる(ステップS204)。
このように、格納スイッチS4は、オン状態とされることで、荷受台4を通常速度で格納位置に回動させる格納命令としての制御信号を制御装置60に対して出力する格納命令出力手段を構成している。
一方、格納スイッチS4がオフ状態でないと判断すると、制御装置60は、タイマT2により計時される経過時間t2が3秒以上であるか否かを、経過時間判断部63に判断させる(ステップS207)。経過時間t2が3秒以上ではないと判断すると、経過時間判断部63は、ステップS206に戻る。
経過時間t2が3秒以上であると判断すると、制御装置60は、モータ512の制御が低速度制御となるように回動速度減速部62に設定させる(ステップS208)。このように、上記ステップS206,S207により、制御装置60は、格納スイッチS4がオン状態とされて荷受台4が回動を開始してから3秒間、格納スイッチS4がオフ状態であるか否かを監視する。そして、タイマT2の経過時間t2が3秒以上となると、モータ512は低速度制御され、荷受台4の回動速度は低速度に設定されるので、回動速度が減速される。経過時間t2が3秒以上となる前に格納スイッチS4の押圧操作が解除されれば、モータ512を停止し、荷受台4の回動を停止する。
すなわち、制御装置60の経過時間判断部63及びタイマT2は、当該タイマT2が計時する経過時間t2に基づいて、荷受台4が上昇端直前位置と上昇端との間に位置していることが検知され(ステップS202)かつ、格納スイッチS4が押圧操作されて格納する旨の制御信号が出力されたとき(ステップS201)から、荷受台4が格納直前位置まで回動するのに要する動作時間である3秒が経過したか否かを判断する(ステップS207)経過時間判断手段を構成している。
また、回動速度減速部62は、経過時間判断部63により前記動作時間が経過したと判断されると、荷受台4の回動速度を通常速度から低速度に減速するように制御する回動速度減速手段を構成している。
一方、格納スイッチS4がオフ状態であると判断すると、制御装置60は、ステップS210に進み、タイマT2を停止し(ステップS210)、電磁弁518を閉じ(ステップS211)、モータ512を停止する(ステップS212)。これにより、荷受台4は、現状の位置で回動を停止する。
ステップS209において、荷受台4が格納位置に達してストッパによって停止したとき、操作者が格納スイッチS4の押圧操作を止めれば、荷受台4は格納位置で回動を停止保持される。
このため、タイマT2は、格納スイッチS4が押圧操作され、荷受台4が格納位置への回動動作をしている間のみ、経過時間t2を積算計時するように構成されている。
従って、荷受台4の格納動作の途中で、格納スイッチS4の押圧操作を解除し荷受台4の回動を停止すると、タイマT2は、経過時間t2の計時を止める。再度、格納スイッチS4が押圧操作され回動を開始すると、タイマT2は、計時を止めたときの経過時間に積算して再度経過時間t2の計時を開始する。このため、経過時間t2には、荷受台4が回動動作していない間の時間が排除されるので、タイマT2は、荷受台4が実際に動作した時間を正確に計時することができ、経過時間判断部63は、より正確に前記動作時間が経過したか否かを判断することができる。
これにより、格納直前位置まで達していないと判断すれば、荷受台4を通常速度で回動させ、格納直前位置まで達していると判断すれば、低速度で回動させることができる。
図10において、破線で示すタイミングf6では、格納スイッチS4がオフ状態であり、制御装置60はモータ512を動作させないので、その端子電圧は0Vである。また、荷受台4は、展開位置であるとともに上昇端位置にあるので、近接センサ21は検知の状態、回動速度は0である。
この場合、モータ512の端子電圧は、所定電圧値で一定に現れる。荷受台4は、モータ512が通常速度制御されることによって、回動を開始するとともに、その回動速度が通常速度に設定される。従って、図10に示すように、荷受台4の回動速度は、タイミングf7から序々に増加し、所定の通常速度である速度FS2に達する。
次に、制御装置60は、格納スイッチS4がオン状態となったタイミングf7から3秒後であるタイミングf8において、モータ512の制御を低速度制御に設定する。従って、モータ512の端子電圧は、図8と同様、所定電圧値と0Vの間でパルス状の波形として現れる。また、荷受台4の角度は、タイミングf8において、格納直前位置(図1参照)に達する。
さらに速度LS2で回動する荷受台4は、タイミングf9において格納位置に達すると荷箱やストッパ等に当接して停止するので、回動速度は0となる。荷受台4が格納位置に達することで操作者は、格納スイッチS4の押圧操作を解除するので(タイミングf10)、モータ512の端子電圧は0Vとなり、当該モータ512は停止する。
なお、荷受台4の回動速度である速度LS2は、当該荷受台4が回動して格納位置に達しストッパによって停止したときに大きな騒音が発生しない程度の速度に設定されている。
また、本実施形態の荷受台昇降装置3では、通常速度で上昇する荷受台4を上昇端直前位置から減速させることができ、さらに、通常速度で格納位置へ向けて回動する荷受台4を格納直前位置から減速させることができる。つまり、通常速度で動作する荷受台4を停止する直前で減速させるので、荷受台4の動作の全てを低速度にした場合と比較して、作業効率を低下させることがない。
すなわち、第一の実施形態では、荷受台4の上昇速度及び回動速度を2段階に設定するために、制御装置60がモータ512の回転数を制御し油圧ポンプ513の吐出圧力を調整することで実現したが、本実施形態では、制御装置60が上記のフローコントロールバルブ532,533が配置されたバイパス経路への切り替えを制御することによって実現されている。このため、本実施形態では、モータ512は所定の回転数に設定され、油圧ポンプ513は、一定の油圧で作動油を吐出する。
ここで、フローコントロールバルブ532は、調整弁519よりも格納シリンダ6への作動油の流量を減少させるように設定されている。従って、電磁弁531を励磁してバイパス経路側に切り替えた場合、通常経路の場合と比較して、格納シリンダ6へ供給される作動油の流量は減少する。このように本実施形態では、電磁弁531の切り替えによって、格納シリンダ6に供給される作動油の流量を2段階に調整することができる。
従って、電磁弁533を励磁してバイパス経路側に切り替えた場合、通常経路の場合と比較して、昇降シリンダ13へ供給される作動油の流量は減少するので、電磁弁533の切り替えによって、昇降シリンダ13に供給される作動油の流量を2段階に調整することができる。
従って、本実施形態の荷受台昇降装置3においても、上記第一の実施形態と同様、上昇する荷受台4が上昇端位置で停止する際、及び回動する荷受台4が格納位置で停止する際の両方において発生する騒音を抑制することができる。
なお、調整弁519、フローコントロールバルブ532,534の流量の設定や、油圧ポンプ513の作動油の吐出圧力は、格納シリンダ6及び昇降シリンダ13それぞれについて、所定の上昇速度及び回動速度に設定されるように調整される。また、電磁弁531,533は、制御装置60に接続され、上述の実施形態において説明した、通常速度と低速度との切り替えのタイミングで切り替えるように制御される。
また、上昇端直前位置は、上昇速度として設定される通常速度(速度FS1)、低速度(速度LS1)に応じて設定されるものであり、上昇端位置と上昇端位置との間の距離は、上昇端位置に達するまでに確実に減速できる程度に設定される。また、格納位置直前位置についても同様であり、回動速度として設定される通常速度(速度FS2)、低速度(速度LS2)応じて、格納直前位置と格納位置との間の距離は、格納位置に達するまでに確実に減速できる程度に設定される。
図12は、展開状態の荷受台を地上から上昇端位置まで上昇させる際のタイミングチャートの別の態様を示したものである。この場合、荷受台4の昇降速度を通常速度まで増速させる増速区間及び通常速度から減速させる減速区間において、図のように荷受台4の昇降速度を滑らかに変化するように増減速させるように、モータ512の回転数を制御している。
この場合、荷受台4が停止する際に生じる騒音をより効果的に抑制できるとともに、荷物を載せて荷受台4を上昇させるときの荷受台4上の荷物の揺れをより低減できる。
4 荷受台
5 昇降装置
6 格納シリンダ
13 昇降シリンダ
20 ドグ(位置検知手段)
21 近接センサ(位置検知手段)
60 制御装置
61 上昇速度減速部
62 回動速度減速部
63 経過時間判断部
512 モータ
513 油圧ポンプ
S1 上昇スイッチ(上昇命令出力手段)
S4 格納スイッチ(格納命令出力手段)
T2 タイマ
Claims (3)
- 荷受台と、
昇降シリンダによって前記荷受台を支持し昇降させる昇降装置と、
前記荷受台を起立させた格納位置と水平に展開させた展開位置との間で回動させる格納シリンダと、
前記両シリンダを駆動する駆動手段と、
前記荷受台が、上昇端位置と、この上昇端位置より下方の所定の昇降位置との間に位置していることを検知する位置検知手段と、
前記駆動手段を制御することで、前記荷受台の昇降動作及び回動動作を制御する制御装置と、
前記荷受台を所定の上昇速度で上昇させる上昇命令を、前記制御装置に対して出力するための上昇命令出力手段と、
前記荷受台を所定の回動速度で格納位置に回動させる格納命令を、前記制御装置に対して出力するための格納命令出力手段と、を備え、
前記制御装置は、前記上昇命令が出力され、かつ前記位置検知手段により前記荷受台が前記上昇端と、前記所定の昇降位置との間に位置していると検知されると、前記荷受台を前記所定の上昇速度よりも減速させるように前記駆動手段を制御する上昇速度減速手段と、
前記位置検出手段により前記荷受台が前記上昇端と、前記所定の昇降位置との間に位置していると検知されかつ前記格納命令が出力されたときから、前記荷受台が前記格納位置に近い所定の回動位置まで回動するのに要する動作時間が経過したか否かを判断する経過時間判断手段と、
前記経過時間判断手段により前記動作時間が経過したと判断されると、前記荷受台を前記所定の回動速度よりも減速させるように前記駆動手段を制御する回動速度減速手段と、を備えていることを特徴とする荷受台昇降装置。 - 前記駆動手段は、前記両シリンダに作動油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプを駆動するモータと、を有しており、
前記上昇速度減速手段及び回動速度減速手段は、前記モータの回転数を減少させることで、前記油圧ポンプの吐出油量を減少させて、前記荷受台の上昇速度及び回動速度をそれぞれ減速させる請求項1に記載の荷受台昇降装置。 - 前記経過時間判断手段は、前記荷受台が格納位置に向かって動作している間のみの時間を積算計時し、この時間に基づいて前記動作時間が経過したか否かを判断する請求項1又は2に記載の荷受台昇降装置。
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