JP2009100981A - 回胴式遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者にとって有利な状態の作動の決定に遊技者の力量を反映させることが可能な回胴式遊技機を提供する。
【解決手段】ボーナスゲームの作動に係る特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されたとき、前記第1の態様とは異なる第2の態様で表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態を決定し、ボーナスゲームの作動が行われると、この決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態の作動を行うか否かを決定するようにした。また、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知する。
【選択図】図70
【解決手段】ボーナスゲームの作動に係る特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されたとき、前記第1の態様とは異なる第2の態様で表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態を決定し、ボーナスゲームの作動が行われると、この決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態の作動を行うか否かを決定するようにした。また、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知する。
【選択図】図70
Description
本発明は、回胴式遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールが並んで備えられ、メダルやコイン等(以下、「メダル等」という)が投入されたことを条件に、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」という)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力するスタートスイッチと、前記複数のリールの夫々に対応して複数備えられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」という)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、前記複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、前記スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行う制御部と、を備えた回胴式遊技機が知られている。通常、このような回胴式遊技機では、全てのリールの回転の停止が行われると、当該複数のリールによって、予め定められた図柄の組合せが遊技者に対して表示されているか否かが判定され、この予め定められた図柄の組合せが表示されていると判定されると、いわゆる入賞が成立し、メダル等が遊技者に対して払い出される。
現在、主流の回胴式遊技機では、遊技者による開始操作を検出すると、乱数を用いた抽籤を行い、この結果(以下、「内部当籤役」という)と、遊技者による停止操作を検出したタイミングとに基づいて、リールの回転の停止が行われている。例えば、前記抽籤の結果、前記予め定められた図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が決定されているときに、遊技者による停止操作を検出すると、当該予め定められた図柄の組合せが表示されるように、リールの回転が所定の期間(例えば、190msec)以内で継続し、その後、停止するようになっている。また、決定された内部当籤役が表示を許容しない図柄の組合せは、その表示が回避されるように、リールの回転が前記所定の期間以内で継続し、その後、停止するようになっている。
上記従来の回胴式遊技機では、複数のリール全ての回転が停止された結果、該当する図柄の組合せが表示されることを条件に、メダル等の払い出しに係る内部当籤役が相対的に高い確率で決定されるボーナスゲームの作動を行うものが主流となっている。そして、近年、上記ボーナスゲームにおいて行われるメダル等の払い出し時にスピーカから出力する効果音のパターンを複数種類設けておき、メダルの払い出しに係る図柄の組合せが表示されたときにその停止操作が所定のタイミングで行われたことを条件に、上記効果音のパターンを変化させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この回胴式遊技機によれば、遊技者により行われた停止操作のタイミングに関連してスピーカにより出力される効果音を変化させることによって、ボーナスゲームにおいて行う演出が画一的になってしまうのを避け、遊技者が興味を失くしてしまうのを防ぐようにしている。
特開2005−211599号公報
しかしながら、前述した従来の回胴式遊技機では、遊技者により行われた停止操作のタイミングに関連してスピーカから出力される効果音が単に変化されるにすぎず、そのことが、遊技者が獲得できるメダル等の量に反映されるものではなかったため、訴求力に乏しく、遊技者の興味を十分に喚起できない虞が有った。
そこで、本発明は、遊技者の力量を遊技者にとって有利な状態の作動の決定に反映させることが可能な回胴式遊技機を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のような回胴式遊技機を提供する。
請求項1に記載の回胴式遊技機は、複数の図柄が夫々の表面に配された複数のリール(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R)と、開始操作の検出に基づいて抽籤により内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の内部抽籤処理)と、前記複数のリールの夫々の回転を行うリール回転手段(例えば、後述のステッピングモータ49L,49C,49R)と、前記複数のリールの種別に応じた停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ7S)と、リールの回転方向における位置をリールの種別に応じて特定する位置特定手段(例えば、後述のCPU31、後述の図柄カウンタ)と、前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われると、前記位置特定手段により特定される位置と前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転を停止するリール停止手段(例えば、後述のリール停止制御処理)と、特定の図柄の組合せ(例えば、後述の赤7−赤7−赤7)が前記複数のリールにより表示されると、ボーナスゲーム(例えば、後述のBB1)の作動を行うボーナスゲーム作動手段(例えば、後述のボーナス作動チェック処理)と、前記特定の図柄の組合せが前記複数のリールにより表示されると、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率がそれぞれで異なる複数の抽籤状態(例えば、後述の3つのAT抽籤状態)の何れかを決定する抽籤状態決定手段(例えば、後述の特殊キャラクタ抽籤処理)と、前記ボーナスゲームの作動が前記ボーナスゲーム作動手段により行われると、前記抽籤状態決定手段により決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態(例えば、後述のAT)の作動を行うか否かを決定する有利状態決定手段(例えば、後述のBB1・BB2作動中演出抽籤処理)と、前記遊技者にとって有利な状態の作動を行うと前記有利状態決定手段により決定されたとき、前記遊技者にとって有利な状態の作動を行う有利状態作動手段(例えば、後述のAT作動状態演出抽籤処理)と、前記特定の図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(例えば、後述のBB1)が前記内部当籤役決定手段により決定されたとき、その旨を遊技者に対して報知する報知手段(例えば、後述の液晶表示装置5、後述のボーナス確定演出処理等)と、を備え、前記抽籤状態決定手段は、前記特定の図柄の組合せが第1の態様(例えば、後述の2つの入賞判定ラインに沿って表示される特殊な態様)で前記複数のリールにより表示されたとき、前記特定の図柄の組合せが前記第1の態様とは異なる第2の態様(例えば、後述の1つの入賞判定ラインに沿って表示される通常の態様)で前記複数のリールにより表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態(例えば、後述の「非SP状態」よりも「SP状態(通常キャラクタ)」、又は、後述の「SP状態(通常キャラクタ)」よりも「SP状態(特殊キャラクタ)」)を決定し、前記リール停止手段は、前記特定の図柄の組合せの表示を許容する第1の内部当籤役(例えば、後述の「BB1」)が前記内部当籤役決定手段により決定された場合、前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置(例えば、後述の停止開始位置)が予め定められた範囲内(例えば、左リール3Lであれば、後述の図柄位置「17」〜図柄位置「20」及び図柄位置「0」〜図柄位置「4」)であり且つ特定の位置(例えば、後述の図柄位置「2」)であるとき、前記特定の図柄の組合せが前記第1の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止する一方で、前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が前記予め定められた範囲内であり且つ前記特定の位置を除いた位置であるとき、前記特定の図柄の組合せが前記第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止し、また、前記特定の図柄の組合せの表示を許容する第2の内部当籤役(例えば、後述の「BB1+スイカ」)が前記内部当籤役決定手段により決定された場合、前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であるとき、及び、前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が前記予め定められた範囲内であり且つ前記特定の位置を除いた位置であるとき、前記特定の図柄の組合せが前記第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止し、前記報知手段は、前記第1の内部当籤役が前記内部当籤役決定手段により決定されたとき、前記特定の図柄の組合せが前記第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知する(例えば、後述のボーナス報知実行処理)ことを特徴としている。
この回胴式遊技機によれば、ボーナスゲームの作動に係る特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されたとき、前記第1の態様とは異なる第2の態様で表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態を決定し、この決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態(以下、有利な状態)の作動を行うか否かを決定するようにした。
即ち、遊技者が停止操作を行い、その結果、特定の図柄の組合せを第1の態様で表示させることができたときは、それを表示させることができなかったときよりも、有利な状態の作動が行われるか否かの決定が遊技者にとって有利にはたらくようになる。したがって、遊技者により行われる停止操作の技量を、有利な状態の作動が行われるか否かの決定に反映させることができるので、停止操作を行う際に自己の力量を発揮しようという動機付けを遊技者に行うことができるようになり、訴求力の向上を図ることが可能となる。
また、特定の図柄の組合せを第1の態様で表示させるためには、位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内に含まれるようなタイミングをはかりつつ、さらに特定の位置となるようなタイミングをはかって停止操作を行うことが遊技者に求められる。この結果、遊技者に対して比較的高い技量を求めることができるようになり、遊技者にとって有利な結果が容易に生じ得ないようにすることができる。そして、遊技者が特定の図柄の組合せを第1の態様で表示させることができたときには、それを成し遂げたという達成感や満足感をより大きいものとすることができる。
また、特定の図柄の組合せの表示を許容する第1の内部当籤役が決定された場合では、停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であるとき、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止するようにする一方で、特定の図柄の組合せの表示を許容する第2の内部当籤役が決定された場合では、停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であっても、特定の図柄の組合せが第1の態様とは異なる第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止するようにした。即ち、特定の図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役の種別に応じて、特定の図柄の組合せを第1の態様で表示することが可能なときとそうでないときとを設けるようにしている。
そして、第1の内部当籤役が決定されたとき、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知するようにしたので、力量を発揮すべきときが遊技者にわかり、そのタイミングをはかった停止操作を闇雲に行う必要がなくなるので、遊技者の負担を軽減することができる。
請求項2に記載の回胴式遊技機は、前記複数のリールにより表示される図柄の組合せに基づいて遊技媒体(例えば、後述のメダル等)の払い出しを遊技者に対して行う払出手段(例えば、後述のメインCPUの制御によるメインフローチャートにおけるS16)を備え、前記報知手段は、遊技者にとって有利な状態の作動が前記有利状態作動手段により行われている場合に、前記遊技媒体の払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(例えば、後述の赤ベル又は青ベル)が前記内部当籤役決定手段により決定されると、その種別を遊技者に対して報知すること(例えば、後述のAT作動状態演出抽籤処理におけるS614)を特徴としている。
この回胴式遊技機によれば、遊技者にとって有利な状態の作動が行われている場合に、遊技媒体の払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が決定されると、その種別を遊技者に対して報知するようにした。したがって、遊技者にとって有利な状態の作動が行われると、遊技媒体の払い出しに係る内部当籤役が決定された場合、遊技者はその種類が何であるかを事前に知ることができるようになるので、狙うべき図柄の組合せが分かり、上記適切なタイミングをはかり易くなる。この結果、より多くの遊技媒体を遊技者が獲得できる可能性が増すので、訴求力を向上させるのに好適となる。
本発明の回胴式遊技機によれば、ボーナスゲームの作動に係る特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されたとき、前記第1の態様とは異なる第2の態様で表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態を決定し、この決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態の作動を行うか否かを決定するようにしたので、遊技者の力量を遊技者にとって有利な状態の作動の決定に反映させることが可能となる。また、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知するようにしたので、遊技者が力量を発揮すべきときを知ることができ、停止操作を行う際の負担を軽減することができる。
本発明の実施の形態に係る回胴式遊技機(以下、「スロットマシン1」という)の構成について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、スロットマシン1の概観について説明する。
スロットマシン1には、後述の主制御回路71などを収容するキャビネット1aとキャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとが設けられている。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横一列に設けられている。
フロントドア1bの中央には、正面側から見てリール3L,3C,3Rの手前側、即ち、リール3L,3C,3Rに重畳する位置に、液晶表示装置5が設けられている。液晶表示装置5の液晶表示部5aは、図柄表示領域4L,4C,4R及び演出表示領域23により構成されている。
図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられており、各リールの前方に位置するようにそれぞれが設けられている。図柄表示領域4L,4C,4Rは、各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成となっており、図柄表示領域4L,4C,4Rを透して、その背後に設けられている各リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となっている。また、演出表示領域23を含む液晶表示部5aでは、後述の副制御回路72により映像の表示が行われ、演出が実行される。
3つの図柄表示領域4L,4C,4Rのそれぞれには、その表示領域内における上段、中段及び下段のそれぞれの領域に1個の図柄が表示されることにより、対応するリールの表面に配された複数の図柄のうち3個の図柄が表示される(即ち、図柄表示領域4L,4C,4Rは、複数のリール毎にその表面に配された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段を構成し、以下では「表示窓」と称す)。尚、表示窓は、必ずしも3つのリールのそれぞれに一対一で対応する構成である必要はなく、例えば1つの表示窓により各リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄を表示する構成を採用しても良い。
表示窓4L,4C,4Rには、上段、中段及び下段のうち予め定められた何れかをそれぞれ結ぶ擬似的なライン(以下、入賞判定ライン)が形成される。本実施の形態の入賞判定ラインとしては、各表示窓4L,4C,4Rの中段を組み合わせてなるセンターライン8c、各表示窓4L,4C,4Rの上段を組み合わせてなるトップライン8b、各表示窓4L,4C,4Rの下段を組み合わせてなるボトムライン8d、左表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの上段を組み合わせてなるクロスアップライン8a、及び、左表示窓4Lの上段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの下段を組み合わせてなるクロスダウンライン8eの5つが設けられている。
液晶表示装置5の下方には、略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の左側には、決定・選択ボタン12が設けられている。遊技者は、この決定・選択ボタン12を押すことにより、液晶表示装置5の表示画面の切り替え等を指示するための入力を行う。
台座部10の右側には、遊技者の手により外部から放り込まれるメダルを受け入れるためのメダル投入口22が設けられている。基本的に、メダル投入口22に1枚のメダルが入れられると、今回の遊技において投入されるメダルの枚数(以下、投入枚数)として1枚がカウントされる。そして、投入枚数が最大枚数(本実施の形態では3枚)に達した以降においてメダル投入口22に入れられたメダルは、予め定められた枚数(本実施の形態では50枚)を上限として、スロットマシン1内に預けることが可能となっている(いわゆるクレジット機能)。
また、台座部10の左側には、上記のようにスロットマシン1内に預けられたメダルの中から、投入する枚数を決定するための1−ベットボタン11及び最大ベットボタン13が設けられている。各ベットボタンが押されると、ベットボタンの種類に応じた値が投入枚数としてカウントされる(即ち、1−ベットボタン11であれば1枚であり、最大ベットボタン13であれば3枚)。
台座部10の中央には、7セグメントLEDから成る7セグ表示器18が設けられている。7セグ表示器18は、前述の投入枚数、入賞判定ラインに沿って予め定められた図柄の組合せが表示されたときに遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、スロットマシン1内に預けられている遊技者所有のメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などをデジタル表示する。
台座部10の前面部の左寄りには、スロットマシン1内に預けられているメダルを、正面下部に設けられたメダル払出口15から排出させるための精算ボタン14が設けられている。メダル払出口15から排出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
台座部10の前面部の中央左寄りには、3つのリール3L,3C,3Rすべての回転を開始するためのスタートレバー6が設けられている。また、スタートレバー6の右側には、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられ、該当するリールの回転を停止させるためのストップボタン7L,7C,7Rが設けられている。例えば、左ストップボタン7Lが押されると、左リール3Lの回転が停止される。
以下では、3つのリールのすべてが回転しているときにおいて各ストップボタンの何れか1つが遊技者により押されるときを「第1停止操作」或いは「第1停止」という。また、これに続き、3つのリールのうち残り2つが回転しているときにおいてこれらに対応する各ストップボタンの何れか1つが遊技者により押されるときを「第2停止操作」或いは「第2停止」という。さらにまた、続いて、3つのリールのうち残り1つが回転しているときにおいてこれに対応するストップボタンが遊技者により押されるときを「第3停止操作」或いは「第3停止」という。
フロントドア1bの上部には、LEDからなるランプ101L,101Rが設けられている。また、フロントドア1bの下部には、スピーカ21L,21Rが設けられている。本実施の形態のスロットマシン1では、前述の液晶表示装置5により行われる映像の表示、ランプ101L,101Rにより行われる所定の点灯及び消灯のパターン(以下、点消灯パターン)での光の出力、スピーカ21L,21Rにより行われる効果音や楽曲等の音の出力、或いはこれらの組合せによって、内部当籤役等に基づいた演出を行う。
尚、図示は省略しているが、キャビネット1aの内部には、スロットマシン1に電源を投入するための電源ボタン、設定値の変更を開始するための設定変更ボタン、予め定められた複数の設定値(本実施の形態では、「1」、「4」、「6」及び「H」の4段階)の何れかを決定するためのリセットボタンが設けられている。
次に、図2を参照して、スロットマシン1の各リール3L,3C,3Rの表面に配されている図柄の配列について説明する。
各リール3L,3C,3Rの表面には複数種類の図柄がリールの回転方向に連続して配されている。より具体的には、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各位置(後述のRAM33に設けられる図柄カウンタにより特定される位置であり、図柄位置「0」〜「20」)に対して、赤7(図柄61)、青7(図柄62)、BAR(図柄63)、スイカ(図柄64)、ベル(図柄65)、リプレイ(図柄66)、チェリー(図柄67)及び星(図柄68)の何れかが配されている。尚、各リール3L,3C,3Rは、図中の矢印方向に、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述の主制御回路71により制御され、表示窓4L,4C,4R内において、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数の図柄がリールの回転に伴って変動する。
次に、図3を参照して、主制御回路71、副制御回路72、主制御回路71及び副制御回路72と電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を含むスロットマシン1の回路構成について説明する。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、CPU31、記憶手段であるROM32及びRAM33により構成されている。ROM32には、CPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図26〜図38参照)、後述の内部抽籤テーブル等の各種テーブル(例えば、後述の図5〜図19参照)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。RAM33には、後述の内部当籤役格納領域等の各種格納領域(例えば、後述の図20〜図25参照)が設けられ、種々のデータが記憶される。
CPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、基準クロックパルスを発生する。発生される基準クロックパルスに基づいて、後述の割込処理などが行われる。乱数発生器36は、一定の範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、乱数発生器36により発生された乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出(サンプリング)する。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、7セグ表示器18、ホッパー40、ステッピングモータ49L,49C,49Rなどがある。また、マイクロコンピュータ30の各出力ポートには、CPU31から出力される制御信号を受けて、前述の各アクチュエータの動作を制御するための各回路がそれぞれ接続されている。各回路としては、表示部駆動回路48、モータ駆動回路39及びホッパー駆動回路41がある。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18による各種情報(払出枚数等)の表示の制御を行う。ホッパー駆動回路41は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能なメダル払出装置として機能するホッパー40の駆動を制御し、メダルの排出を制御する。
モータ駆動回路39は、主制御回路71からのパルスをステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力することによって、ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御し、リール3L,3C,3Rの回転及びその停止の制御を行う。本実施の形態では、ステッピングモータ49L,49C,49Rの回転を所定の減速比をもってリール3L,3C,3Rに伝達するギア(図示せず)が備えられており、ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して16回のパルスの出力が行われることによって、リールの表面に配された図柄1個分の回転が行われる構成となっている。
また、マイクロコンピュータ30の各入力ポートには、スイッチ類等がそれぞれ接続されており、前述のアクチュエータ等の制御が行われる契機となる所定の信号を入力する。具体的には、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S、1−ベットスイッチ11S、最大ベットスイッチ13S、精算スイッチ14S、設定変更スイッチ19S、リセットスイッチ20S、メダルセンサ22S、リール位置検出回路50及び払出完了信号回路51が接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により押し下げられたことを検出する。ストップスイッチ7Sは、各ストップボタン7L,7C,7Rが遊技者により押されたことを検出する。
1−ベットスイッチ11Sは1−ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。最大ベットスイッチ13Sは最大ベットボタン13が遊技者により押されたことを検出する。メダルセンサ22Sは、遊技者によりメダル投入口22に入れられたメダルがセレクタ(図示せず)を通過することを検出する。セレクタは、材質や形状などが適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22から入れられた適正なメダルを、大量のメダルを貯留可能な収容部を備えるホッパー40へ案内する通路を形成している。尚、本実施の形態では、メダル投入口22に遊技者によりメダルが入れられること及び各ベットボタンが遊技者により押されたことを含めて「投入操作」という。
精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの動作により、ホッパー40により排出されたメダルが払出枚数に達したか否かを検出する。
リール位置検出回路50は、例えば発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが1回転したことを示すリールインデックスをリール3L,3C,3R毎に検出する。本実施の形態では、リールが1回転したことを示すリールインデックスが検出されてから、前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数を計数することによって、リールの回転方向における位置(リールインデックスが検出される位置を基準とするリールの回転角度とも言える)を検出することが可能となっている。
前述のステッピングモータ49L,49C,49Rに対して出力されたパルスの数は、RAM33に設けられるパルスカウンタによって計数され、パルスカウンタにより16回のパルスの出力が計数される毎に、RAM33に設けられる図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、リールの種別に応じて設けられ、リールインデックスが後述のリール位置検出回路50によって検出される毎にその値がクリアされる。
また、図5に示すように、本実施の形態のROM32には、上記図柄カウンタにより管理されるリールの回転方向における各位置と、当該各位置に配される図柄の種別を特定するデータ(以下、図柄コード)とが対応づけられたデータテーブル(以下、図柄配置テーブル)が記憶されている。
上記図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに、センターライン8c(より厳密には、各表示窓4L,4C,4R内の縦方向における中段の領域の中心部)に位置する図柄を図柄位置「0」として、リールの回転方向に移動する順に、各図柄に対して図柄位置「0」〜「20」を割り当てていることから、表示窓の中段に位置する図柄の種別を各リールに応じて特定可能となっている。尚、CPU31により制御される図柄カウンタは、リールの回転方向における位置をリールの種別に応じて特定する位置特定手段を構成する。また、図柄カウンタ及び図柄配置テーブルは、所定の位置にある図柄を特定する図柄特定手段を構成する。
設定変更スイッチ19Sは、専用の鍵が鍵穴に差し込まれて所定方向に回動されたことを検出する鍵型のスイッチであり、管理者等によって行われる上記の操作を検出する。リセットスイッチ20Sは、リセットボタンが管理者等により押されたことを検出する。
設定値は、遊技者にとっての有利さの度合いをはかる指標となるデータであり、基本的に、後述の内部抽籤処理における内部当籤役の当籤確率等に関わる。入賞に係る内部当籤役の当籤確率が高いほど、より多くのメダルを獲得することができる可能性が生じるので、遊技者にとっては有利となる。本実施の形態では、設定値として「1」、「4」、「6」及び「H」の4段階を設けており、遊技者にとっての有利さの度合いは「H」が最も高く、次いで「6」、続いて「4」、そして「1」が最も低い。
次に、図4を参照して、副制御回路72の回路構成について説明する。
主制御回路71と副制御回路72とは電気的に接続されており、主制御回路71から副制御回路72への一方向通信が行われる構成となっている。そして、副制御回路72は、主制御回路71から送信された各種コマンド(後述するスタートコマンドなど)に基づいて演出の内容の決定や実行などの各種処理を行う。副制御回路72には、その動作が制御される主要なアクチュエータとして、液晶表示装置5、スピーカ21L,21R及びランプ101が接続されている。副制御回路72は、複数種類の演出データの何れかを決定する演出データ決定手段、決定された演出データに基づいて演出を実行する演出実行手段を構成する。
副制御回路72は、基本的に、サブCPU81、制御ROM82及びSDRAM83を主たる構成要素としている。サブCPU81は、主制御回路71から送信された各種コマンドに基づいて、制御ROM82内に記憶された制御用プログラム等に従い、映像、音、光の出力を制御する。SDRAM83は、サブCPU81が制御用プログラムを実行する場合の、作業用の一時記憶手段として構成される。SDRAM83には、後述の内部当籤役やSP状態フラグ等のフラグデータを格納する格納領域、後述のATゲーム数カウンタや正解数カウンタといった0の意味を示すデータ及び1以上の意味を示すデータを格納可能な格納領域が設けられる。
制御ROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。プログラム記憶領域は、サブCPU制御用プログラム(図57〜図72)を記憶する。具体的には、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出の内容(後述の演出データ等)の決定、並びに、液晶表示装置5により映像の表示を行うためのアニメーションデータの登録、スピーカ21L,21Rにより音の出力を行うためのサウンド演出リクエスト及びランプ101L,101Rにより光の出力を行うためのLEDデータの登録を行う演出登録タスクなどが含まれている。
データ記憶領域は、各種テーブル(図45〜図56)を記憶するテーブル記憶領域、複数種類の演出データを記憶する演出データ記憶領域、キャラクタオブジェクトデータといったアニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域、光の点灯パターン等を定めたLEDデータを記憶するLED制御データ記憶領域、BGMや効果音といったサウンドデータを記憶するサウンドデータ記憶領域などが含まれている。
また、副制御回路72には、上記アニメーションデータ等を記憶する描画制御データ記憶領域に基づいて、液晶表示装置5による映像の表示を制御するためのレンダリングプロセッサ84、描画用SDRAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87が設けられている。
レンダリングプロセッサ84は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力される信号(コマンド)に応じて、レンダリングを行う。レンダリングプロセッサ84が行うタスクに必要なデータは起動時に描画用SDRAM85に展開される。レンダリングにより作成された映像は、ドライバ87を介して液晶表示装置5により表示される。
また、副制御回路72には、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するためのデジタルシグナルプロセッサ(以下、DSP)90、オーディオRAM91、A/D変換器88及びアンプ89が設けられている。
DSP90は、サブCPU81と接続されており、サブCPU81により出力される信号(コマンド)に応じて、指定されたサウンドデータの出力を行う。DSP90が行うタスクに必要なデータはオーディオRAM91に展開される。A/D変換器88は、サウンドデータのデジタルからアナログへの変換を行う。アナログに変換が行われると、増幅器であるアンプ89を介してスピーカ21L,21Rにより出力される。
また、サブCPU81には、ランプ101が接続されている。サブCPU81は、光の点灯パターン等を記憶するLED制御データ記憶領域に基づいて、ランプ101による光の出力を制御する。
以下では、図5〜図19を参照して、主制御回路71のROM32に記憶されている各種テーブルについて説明する。まず、図5を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの表面に配されている図柄の配列(図2参照)をデータにより表したものであって、図柄カウンタにより管理されるリールの回転方向における各位置「0」〜「20」に応じて、当該各位置に配される図柄の種別を示す図柄コードを規定している。図柄コードは、1バイトのデータであり、赤7(図柄61)〜星(図柄68)の8種の図柄に応じて、「1(00000001B)」〜「8(00001000B)」のそれぞれが割り当てられている。
次に、図6を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
本実施の形態のスロットマシン1では、前述の入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている予め定められた図柄の組合せと一致する場合に、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動等が行われる。図柄組合せテーブルは、予め定められた図柄の組合せを示すデータと、入賞作動フラグ及び払出枚数とを規定する。
入賞作動フラグは、入賞判定ラインに対して表示された図柄の組合せの種別を特定するデータである。入賞作動フラグは、基本的に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータであり、後述の表示役格納領域に格納される。尚、入賞判定ラインに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている予め定められた図柄の組合せの何れにも一致しない場合には、入賞作動フラグとして「ハズレ」が決定される。
格納領域識別データは、対応する入賞作動フラグが格納される表示役格納領域(後述の図20)の種別を特定するためのデータである(より具体的には、格納領域のアドレスを算出するためのオフセット)。本実施の形態では、表示役1格納領域及び表示役2格納領域の2つが設けられており、これらの表示役格納領域に格納されるデータ(より具体的にいうならば、各入賞判定ラインに応じて特定された入賞作動フラグの論理和)を説明の便宜上「表示役」と称す。即ち、本実施の形態においては、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せを、格納される領域の相違をもって、別種の表示役として管理し、仮に同一のビットパターンからなるものだとしても、夫々が異なる図柄の組合せを特定できるようにしている。
払出枚数は、遊技者に対して払い出しを行うメダルの枚数を表すデータであり、その数値に基づいてホッパー40の駆動によるメダルの排出や、クレジットカウンタの加算が行われる。本実施の形態では、表示役として、赤ベル、青ベル、チェリー及びスイカが決定されたとき、払出枚数として0を超える数値が決定され、メダルの払い出しが行われる。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。再遊技の作動が行われると、そのときの投入枚数と同数のメダルが、次回において遊技者による投入操作に基づかずに自動的に投入されるようになり、遊技者は次回において所有するメダルを消費しなくて済むようになる。
また、表示役としてBB1及びBB2が決定されたとき、後述のビッグボーナスゲーム(以下、BB)の作動が行われる。また、表示役としてMBが決定されたとき、後述のミドルボーナスゲーム(以下、MB)の作動が行われる。本実施の形態では、リプレイ、赤ベル、青ベル、チェリー、スイカ、BB1、BB2及びMBが決定されたとき、メダルの払い出し等といった所定の利益が遊技者に対して付与されることから、本実施の形態では、これらを含めて「入賞」と称す。
次に、図7を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動の作動が決定されたとき、RAM33の格納領域に格納されるデータを規定する。本実施の形態では、後でフローチャート(後述の図26)を参照して説明するが、BB1の作動及びBB2の作動が行われている間は、レギュラーボーナス(以下、RB)の作動が連続的に行われる一方で、MBの作動が行われている間は、チャレンジボーナス(以下、CB)の作動が連続的に行われる構成を採用している。
ボーナス作動時テーブルは、BB1の作動が行われるとき、BB2の作動が行われるとき及びMBの作動が行われるとき、RAM33に格納されるデータとして、作動中フラグ及びボーナス終了枚数カウンタを規定する。作動中フラグは、作動が行われているボーナスゲームの種別を特定するためのデータである。また、ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの作動中において遊技者に対して払い出すメダルの総数を規定するデータである。尚、ボーナス終了枚数カウンタの減算が行われる結果、0に更新されたことを条件にその作動が終了する。
本実施の形態では、表示役としてBB1又はBB2が決定されたときでは、ボーナス終了枚数カウンタに345がセットされる一方で、表示役としてMBが決定されたときでは、ボーナス終了枚数カウンタに120がセットされる。
ボーナス作動時テーブルは、RBの作動が行われるとき及びCBの作動が行われるとき、RAM33に格納されるデータとして、作動中フラグ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタを規定する。遊技可能回数カウンタは、開始操作の検出に基づいて抽籤処理が実効された回数(即ち、遊技回数)を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、メダルの払い出しに係る表示役が決定された回数を管理するためのデータである。尚、上記各カウンタの減算が行われる結果、0に更新されたことを条件にその作動が終了する。
本実施の形態では、RBの作動が開始されるときでは、遊技可能回数カウンタに12がセットされ且つ入賞可能回数カウンタに8がセットされる一方で、MBの作動が開始されるときでは、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタのそれぞれに1がセットされる。
次に、図8を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定する。遊技状態は、選択する内部抽籤テーブルの種別を識別するためのデータであり、後述の制御プログラムに従って、主制御回路71のCPU31により管理される。各遊技状態に応じて設けられた内部抽籤テーブルを使い分けることによって、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
本実施の形態では、一般遊技状態及びRB遊技状態が設けられており、それぞれに応じて内部抽籤テーブルが規定されている。具体的には、RBの作動が行われているときはRB遊技状態として管理され、RBの作動が行われていないときは一般遊技状態として管理される。
次に、図9及び図10を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、抽籤値とデータポインタとを規定する。抽籤値は、これが割り当てられたデータ(即ち、内部抽籤テーブルにおいてはデータポインタ)が決定されるときの乱数値を規定したものであり、より具体的には、その個数を規定したものであるといえる。本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」の中から抽出される乱数値を、内部抽籤テーブルに規定されている当籤番号1を先頭とする各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁借り」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(即ち65536)」によって表すことができる。即ち、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、当籤確率が高く、これが割り当てられたデータが決定され易いといえる。前述の内部抽籤テーブル等決定テーブルにより規定されている抽籤回数は、各当籤番号について上記の桁借りが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
データポインタは、後述の当たり要求フラグの決定に用いられるデータであり、各当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが規定されている。即ち、上記抽籤の結果、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタの両方が取得される構成となっている。
図9は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1〜当籤番号15に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。図10は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1に応じた抽籤値とデータポインタとを規定する。RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、後述のメダルの払い出しに係る内部当籤役が相対的に高い確率で決定されるようになっている。
尚、図示は省略しているが、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、設定値に応じて設けられており、設定値が高いほど、メダルの払い出しやボーナスゲームの作動に係るデータポインタの当籤確率が高くなるように各抽籤値が規定されている。
次に、図11及び図12を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて当り要求フラグを規定する。当り要求フラグは、後述の内部当籤役格納領域(より具体的には、それぞれ1バイトからなる内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域)に格納されるデータであり、基本的に各ビットに固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイト×2の大きさからなるデータである。
本実施の形態では、この内部当籤役格納領域に格納されるデータ(より具体的にいうならば、当り要求フラグの論理和)を説明の便宜上「内部当籤役」と称す。つまり、本実施の形態においては、入賞に係る図柄の組合せを、格納される領域の相違をもって、別種の内部当籤役として管理し、仮に同一のビットパターンからなるものだとしても、夫々が異なる図柄の組合せの表示を許容できるようにしている。尚、前述のデータポインタの決定と、当り要求フラグの決定と、内部当籤役の決定とは、等価な関係にあるといえる。
内部当籤役は、後述の入賞に係る図柄の組合せのうち、入賞判定ライン8a〜8eに対してその表示を許容する図柄の組合せの種別を特定するデータであるともいえ、例えば、その内容が「BB1+スイカ」である場合、BB1に係る図柄の組合せの表示及びスイカに係る図柄の組合せの表示のそれぞれが許容されることとなる。尚、許容するとは、遊技者による停止操作の検出に基づいて、入賞に係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるようにリールの回転が停止する位置を決定することを意味する。尚、データポインタが「0」のときは、その内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許容されないことを示す。
図11は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示又は再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許容するものであって、1バイトからなる当たり要求フラグ(即ち、データ1)を規定している。データ1は後述の内部当籤役1格納領域に格納される。各小役・リプレイ用データポインタ「0」〜「7」に応じて決定される内部当籤役の種類は図示の通りである。
尚、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当り要求フラグ「赤ベル」が決定される当籤番号2の抽籤値、並びに、当り要求フラグ「青ベル」が決定される当籤番号3の抽籤値は、その大きさがそれぞれ等しく規定されている(したがって、当籤確率の偏りからこれらの何れが決定されたかを予想することは難しい)。
図12は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許容するものであって、1バイトからなる当たり要求フラグ(即ち、データ2)を規定している。このデータ2は後述の内部当籤役2格納領域に格納される。各ボーナス用データポインタ「0」〜「3」に応じて決定される内部当籤役の種類は図示の通りである。
尚、本実施の形態では、例えば、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて当籤番号が「7」のときのように、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが共に0を超える値であるとき、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示と、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示とが共に許容される内部当籤役が決定されることとなる。
次に、図13を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、後述の持越役格納領域に格納されているデータ及び小役・リプレイ用データポインタ(両者を含めて言い換えると、内部当籤役)に応じて、停止テーブルの種別を規定する。停止テーブルは、後述の「滑り駒数」の決定、つまり、リールの回転を停止する位置の決定に用いられるデータテーブルである。
ここで、いわゆる「滑り駒数」について説明する。本実施の形態のスロットマシン1では、ストップボタンが押されると、基本的に、押されたときから規定時間(190msec)以内に該当するリールの回転を停止する制御を行うようにしている。つまり、遊技者からすれば、ストップボタンを押したのち上記規定時間の経過内にリールの回転が停止された場合、目当ての図柄が下方に移動した後に停止することとなる。本実施の形態では、これを、いわゆるリールの「滑り」と呼び、説明の便宜上、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。より具体的にいえば、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、基準とする位置(例えばセンターライン8c)を通過する図柄の数が滑り駒数であるといえる。
そして、ストップボタンが押されると、入賞に係る内部当籤役が決定されたときであれば、前述した「滑り」を利用して、これが許容する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるように各リールの回転を停止する(これを「引き込み」と呼ぶ)。これに対して、ハズレに係る内部当籤役が決定されたときであれば、前述した「滑り」を利用して、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されることがないように各リールの回転を停止する(これを「蹴飛ばし」と呼ぶ)。
尚、本実施の形態では、滑り駒数の最大値X(Xは自然数)は、上記規定時間(190msec)とリールの表面に配された図柄の個数(21個)との関係から「4」に定められている。したがって、ストップボタンが押されたときに、例えばセンターライン8c上にある図柄から4個先までの範囲内にある各図柄の何れかが、上記センターライン8c上に到達したときに、該当するリールの回転を停止することが可能となっている。
ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置(以下、「停止開始位置」という)に、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかを加算した図柄位置が、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)となる。
ここで、図2を参照すると、例えば各リール3L,3C,3Rの表面に配された図柄「リプレイ」や中リール3C及び右リール3Rの表面に配された図柄「ベル」は、各リールの表面において、他の図柄が「X+1」個(即ち、5個)連続しない間隔で配されている。このような図柄から構成される図柄の組合せは、その表示が許容される内部当籤役が決定されていれば、各リールの図柄位置の何れが停止開始位置となっても、前述したリールの「滑り」を利用して入賞判定ライン上に引き込まれるようになる。
これに対して、例えば図柄「赤7」や図柄「青7」は、各リールの表面において、他の図柄がX+1個(即ち、5個)連続する間隔で配されている。このような図柄から構成される図柄の組合せ(即ち、赤ベル「赤7−ベル−ベル」や青ベル「青7−ベル−ベル」といった図柄の組合せ)は、その表示が許容される内部当籤役が決定されているとき、停止開始位置によっては「滑り」を利用してもその表示が行われない場合がある。したがって、このような図柄の組合せが表示されるには、適切なタイミングでの停止操作を行うこと(即ち、いわゆる目押しと称される停止操作に関する技量)が遊技者に要求される。
また、リールの回転が停止したときに表示窓により表示される図柄の個数をY(Yは自然数であり、本実施の形態では上段、中段、及び下段の「3」)とすると、赤ベルに係る図柄の組合せ(赤7−ベル−ベル)を構成する図柄「赤7」と青ベルに係る図柄の組合せ(青7−ベル−ベル)を構成する図柄「青7」は、左リール3Lの表面において、両者の間に他の図柄がX+Y−1個(即ち、6個)連続するように配されている。
つまり、図柄「赤7」及び図柄「青7」は、仮に一方が左表示窓4Lに表示されるとき、最大可能滑り駒数Xに含まれる範囲で他方が引き込まれることがないような間隔(いわば排他的な関係となるような間隔)をもって配されるようにしている。これによって、内部当籤役として赤ベルが決定されているか又は内部当籤役として青ベルが決定されているかが分からない状況においては、遊技者は、左リール3Lに対応する停止操作を行う際、運や勘などに頼って何れか一方の図柄を選択する必要が生じ、該当する図柄の組合せを表示させることは容易ではなくなる。
次に、図14〜図17を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、3つのリール3L,3C,3Rそれぞれの図柄位置(換言するならば停止開始位置)「0」〜「20」に応じて、停止データ用滑り駒数を規定する。
停止データ用滑り駒数とは、停止テーブルに基づいて決定される仮の滑り駒数である。本実施の形態では、原則、停止テーブルに基づいて滑り駒数が決定されるが、この停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、当該適切な滑り駒数に変更するようにしている(詳細は後述する)。これによって、停止テーブルが有するデータに仮に不備があったとしても、内部当籤役に基づいて適切な滑り駒数が決定されるようになる。但し、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在しない場合には、原則の通り、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数に基づいてリールの回転が停止される。
まず、図14及び図15を参照して、持越役格納領域に格納されているデータが「01H」であるとき(即ち、持越役がBB1であるとき)に選択される停止テーブルについて説明する。
図14に示す停止テーブルA0は、持越役がBB1であり、当り要求フラグとして「ハズレ」が決定されたとき(後述するがこのとき内部当籤役格納領域に格納されているデータは「BB1」となる)に選択される。
停止テーブルA0を参照すると、左リール3Lについて規定されている停止データ用滑り駒数に基づいて決定される可能性のある停止予定位置は、「0」、「2」、「4」、「9」、「11」及び「16」の何れかとなる。これらの停止予定位置のうち停止予定位置「2」にて左リール3Lの回転が停止されると、左表示窓4Lの上段及び下段に図柄「赤7」が表示される(図2を参照のこと)。
停止テーブルA0の構成によれば、上記停止予定位置「2」が決定されることとなる停止開始位置は「2」のみとなっている。即ち、遊技者は、図柄位置「2」に配された図柄「スイカ」が左表示窓4L内の中段に到達するタイミングをはかって左ストップボタン7Lを押すことができたとき(いわゆる「ビタ押し」をしたとき)のみ、左表示窓4Lの上段及び下段に図柄「赤7」を表示させることが可能となる。したがって、きわめて高い技量が遊技者に求められるようになっている。
続いて、中リール3Cについて規定されている停止データ用滑り駒数に基づいて決定される可能性のある停止予定位置は、「1」、「2」、「3」、「8」、「10」、「12」及び「17」の何れかとなる。これらの停止予定位置のうち停止予定位置「2」にて中リール3Cの回転が停止されると、中表示窓4Cの中段に図柄「赤7」が表示される(図2を参照のこと)。そして、停止テーブルA0の構成によれば、左リール3Lと同様に、この停止予定位置「2」が決定されることとなる停止開始位置は「2」のみとなっている。
さらに続いて、右リール3Rについて規定されている停止データ用滑り駒数に基づいて決定される可能性のある停止予定位置は、「0」、「2」、「4」、「9」〜「13」及び「18」の何れかとなる。これらの停止予定位置のうち停止予定位置「2」にて右リール3Rの回転が停止されると、右表示窓4Rの上段及び下段に図柄「赤7」が表示される(図2を参照のこと)。そして、停止テーブルA0の構成によれば、他のリールと同様に、この停止予定位置「2」が決定されることとなる停止開始位置は「2」のみとなっている。
このように、停止テーブルA0が参照されると、各リール3L,3C,3Rの停止予定位置が「2」であるとき、BB1に係る図柄の組合せ「赤7−赤7−赤7」がクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eの2つの入賞判定ラインに沿って並び、特殊な態様で表示される。上記2つの入賞判定ラインに沿ってBB1に係る図柄の組合せが表示されるときは、特定の図柄の組合せの第1の態様に相当する。これに対して、1つの入賞判定ラインに沿ってBB1に係る図柄の組合せが表示されるときは、特定の図柄の組合せの第2の態様に相当する。
図15に示す停止テーブルA1は、持越役がBB1であり、当り要求フラグとして「スイカ」が決定されたとき(後述するがこのとき内部当籤役格納領域に格納されているデータは「BB1+スイカ」となる)に選択される。
停止テーブルA1を参照すると、左リール3Lについて決定される可能性のある停止予定位置に、前述の停止テーブルA0により決定される可能性のある「2」は含まれていない。即ち、停止開始位置が「2」であったとしても、左表示窓4Lの上段及び下段に図柄「赤7」が表示されることがない。
また、中リール3Cについて決定される可能性のある停止予定位置に、前述の停止テーブルA0により決定される可能性のある「2」は含まれていない。さらに、右リール3Rについて決定される可能性のある停止予定位置に、前述の停止テーブルA0により決定される可能性のある「2」は含まれていない。したがって、停止テーブルA1が参照されると、前述したBB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されることがない。
尚、図示は省略したが、本実施の形態では、前述の「ハズレ」を除く他の当り要求フラグが決定されたときに選択される停止テーブルは、前述したBB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示される可能性がないように、停止データ用滑り駒数を規定している。即ち、持越役がBB1である場合、当り要求フラグとして「ハズレ」が決定されたときのみ、前述したBB1に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することが可能となっている。
次に、図16及び図17を参照して、持越役格納領域に格納されているデータが「02H」であるとき(即ち、持越役がBB2であるとき)に選択される停止テーブルについて説明する。
図16に示す停止テーブルA2は、持越役がBB2であり、当り要求フラグとして「ハズレ」が決定されたときに選択される。
停止テーブルA2を参照すると、左リール3Lについて決定される可能性のある停止予定位置のうち停止予定位置「11」にて左リール3Lの回転が停止されると、左表示窓4Lの中段及び下段に図柄「青7」が表示される(図2を参照のこと)。停止テーブルA2の構成によれば、上記停止予定位置「11」が決定されることとなる停止開始位置は「11」のみとなっている。
続いて、中リール3Cについて決定される可能性のある停止予定位置のうち停止予定位置「11」にて中リール3Cの回転が停止されると、中表示窓4Cの中段に図柄「青7」が表示される(図2を参照のこと)。そして、停止テーブルA2の構成によれば、左リール3Lと同様に、この停止予定位置「11」が決定されることとなる停止開始位置は「11」のみとなっている。尚、中リール3Cの停止開始位置が「7」のとき、後述の優先順位テーブル及び優先順序テーブルが参照されることによって、停止予定位置が「11」に決定される場合がある。
さらに続いて、右リール3Rについて決定される可能性のある停止予定位置のうち停止予定位置「11」にて右リール3Rの回転が停止されると、右表示窓4Rの中段及び上段に図柄「青7」が表示される(図2を参照のこと)。そして、停止テーブルA2の構成によれば、他のリールと同様に、この停止予定位置「11」が決定されることとなる停止開始位置は「11」のみとなっている。
このように、停止テーブルA2が参照されると、各リール3L,3C,3Rの停止予定位置が「11」であるとき、BB2に係る図柄の組合せ「青7−青7−青7」がクロスアップライン8a及びセンターライン8cの2つの入賞判定ラインに沿って並び、特殊な態様で表示される。
図17に示す停止テーブルA3は、持越役がBB2であり、当り要求フラグとして「スイカ」が決定されたときに選択される。
停止テーブルA3を参照すると、左リール3Lについて決定される可能性のある停止予定位置に、前述の停止テーブルA2により決定される可能性のある「11」は含まれていない。即ち、停止開始位置が「11」であったとしても、左表示窓4Lの中段及び下段に図柄「青7」が表示されることがない。
また、中リール3Cについて決定される可能性のある停止予定位置に、前述の停止テーブルA2により決定される可能性のある「11」は含まれていない。さらに、右リール3Rについて決定される可能性のある停止予定位置に、前述の停止テーブルA2により決定される可能性のある「11」は含まれていない。したがって、停止テーブルA3が参照されると、前述したBB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されることがない。
尚、図示は省略したが、本実施の形態では、前述の「ハズレ」を除く他の当り要求フラグが決定されたときに選択される停止テーブルは、前述したBB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示される可能性がないように、停止データ用滑り駒数を規定している。即ち、持越役がBB2である場合、当り要求フラグとして「ハズレ」が決定されたときのみ、前述したBB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することが可能となっている。
次に、図18を参照して、優先順位テーブルについて説明する。
優先順位テーブル及び後述の優先順序テーブルは、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数(即ち、停止データ用滑り駒数)の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位テーブルは、予め定められた優先順位(即ち、優先順位1〜3)に応じた引込データを規定する。
優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間(内部当籤役の種別間とも言える)で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。優先順位テーブルは、優先順位3に対して「小役(メダルの払い出しに係るもの)」、優先順位2に対して小役よりも遊技者にとっての有利さの度合いが高い「ボーナス(ボーナスゲームの作動に係るもの)」、優先順位1に対して「リプレイ(再遊技の作動に係るもの)」のそれぞれに対応する引込データを規定する。
引込データは、1バイト×2の大きさからなるデータであり、その構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成と同様である。即ち、引込データ1は内部当籤役1及び表示役1に、引込データ2は内部当籤役2及び表示役2にそれぞれ対応している。
次に、図19を参照して、優先順序テーブルについて説明する。
優先順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(即ち、0〜4)の中から適用可能な数値を優先的に適用する順序(以下、優先順序)を規定するものである。詳細は後述するが、基本的に、この優先順序テーブルでは、優先順序が下位から上位までの順に各数値の検索を行っていき、検索の結果、優先順序「1」に対応する数値から優先的に適用されるようにしている。このテーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、このような場合では優先順序がより上位であるものが適用されるようにしている。
そして、本実施の形態における優先順序テーブルは、前述の停止データ用滑り駒数に基づいて、その優先順序を規定している。つまり、停止データ用滑り駒数に該当する数値が最も上位となるように優先順序が規定されており、この結果、停止データ用滑り駒数は他の滑り駒数よりも優先的に決定されるので、停止テーブルの開発の際に意図されていた図柄の表示が優先される。
以下では、図20〜図25を参照して、主制御回路71のRAM33に設けられる各種格納領域について説明する。まず、図20を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。
内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトからなる内部当籤役1格納領域及び内部当籤役2格納領域を含んで構成される。各格納領域には、前述の当り要求フラグが格納される。
内部当籤役1格納領域のビット0〜ビット4のそれぞれは、リプレイ、赤ベル、青ベル、チェリー及びスイカのそれぞれに対応している(尚、ビット5〜ビット7は未使用)。また、内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット2のそれぞれは、BB1、BB2及びMBのそれぞれに対応している(尚、ビット3〜ビット7は未使用)。
例えば、内部当籤役1格納領域に格納されているデータが「00010000B」であり、且つ、内部当籤役2格納領域に格納されているデータが「00000001B」のとき、その内容は「スイカ+BB1」となる。また、内部当籤役1格納領域に格納されているデータが「0」であり、且つ、内部当籤役2格納領域に格納されているデータが「00000001B」のとき、その内容は「BB1」となる。そして、各格納領域に格納されているデータが「0」のとき、その内容は「ハズレ」となる。
尚、RAM33には、前述の入賞作動フラグが格納される表示役格納領域が設けられている。この表示役格納領域の構成は、上記内部当籤役格納領域の構成と同じである。
次に、図21を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
当り要求フラグとしてBB1、BB2及びMBの何れかが決定されたとき、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域は、前述の内部当籤役2格納領域の構成と対応しており、ビット0〜ビット2のそれぞれは、BB1、BB2及びMBのそれぞれに対応している。
後述するが、持越役格納領域に格納されたBB1、BB2又はMBは、対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに表示されるまで保持される構成である。これは、いわゆる「持ち越し」と称されるものであり、本実施の形態では、持越役格納領域に格納されたBB1、BB2又はMBを「持越役」と称す。
持越役格納領域にBB1、BB2又はMBが格納されている間は、抽出される乱数値にかかわらず、これが内部当籤役2格納領域に格納されるようになる。これは、遊技者による停止操作が行われ、リール3L,3C,3Rの回転のそれぞれが停止した後、内部当籤役格納領域を初期化する一方、持越役格納領域を初期化しないようにすることにより実現される。したがって、例えば、持越役格納領域に「BB1」が格納されている場合に、当り要求フラグとして「ハズレ」が決定されると決定される内部当籤役は「BB1」となる一方で、当り要求フラグとして「スイカ」が決定されると決定される内部当籤役は「BB1+スイカ」となる。
次に、図22を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。
作動中フラグ格納領域は、1バイトからなり、各ビットに対して固有の作動中フラグが割り当てられている。ビット0はRB作動中フラグに、ビット1はBB1作動中フラグに、ビット2はBB2作動中フラグに、ビット3はCB作動中フラグに、ビット4はMB作動中フラグにそれぞれ対応している。尚、作動中フラグ格納領域に格納されているデータが「0」であるとき、ボーナスゲームの作動が行われておらず、一般遊技状態として扱われる。
次に、図23を参照して、有効ストップボタン格納領域の構成について説明する。
有効ストップボタン格納領域は、1バイトからなり、各ビットに対して固有のストップボタンの種別が割り当てられている。ビット0は左ストップボタンに、ビット1は中ストップボタンに、ビット2は右ストップボタンにそれぞれ対応している(尚、ビット3〜ビット7は未使用)。具体的にいえば、有効ストップボタン格納領域には、停止操作を検出することが可能なストップボタンを有効ストップボタンとして、その種別(言い換えれば、定速回転中のリールに対応するストップボタンの種別)を識別可能なデータが格納される。
尚、RAM33には、上記有効ストップボタン格納領域と同様の構成を有する作動ストップボタン格納領域が設けられている。作動ストップボタン格納領域は、有効ストップボタンに対応する停止操作が直前に検出されたストップボタンの種別を識別可能なデータが格納される。
次に、図24を参照して、図柄格納領域の構成について説明する。
図柄格納領域には、各入賞判定ライン8a〜8eに位置する各リールの図柄を特定するデータ(即ち、前述の図柄コード)が格納される。例えば、センターライン8cであれば、左表示窓4Lの中段に位置する左リール3Lの図柄に係る図柄コードと、中表示窓4Cの中段に位置する中リール3Cの図柄に係る図柄コードと、右表示窓4Rの中段に位置する右リール3Rの図柄に係る図柄コードと、が格納される。尚、図示の格納例は、各リール3L,3C,3Rの図柄位置が「2」である場合のものである。
次に、図25を参照して、表示役予想格納領域の構成について説明する。
表示役予想格納領域は、リールの種別に応じて、左リール用表示役予想格納領域、中リール用表示役予想格納領域及び右リール用表示役予想格納領域の3つを含んで構成される。各表示役格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された1バイトの優先引込順位データが格納される。
本実施の形態では、表示役予想格納領域を参照することにより、前述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かが検索される。優先引込順位データは、ビット3が「リプレイ」、ビット2が「ボーナス(BB1、BB2、MB)」、ビット1が「小役(赤ベル、青ベル、チェリー、スイカ)」、ビット0が「停止可能」にそれぞれ対応している(尚、ビット4〜ビット7は未使用)。例えば、優先引込順位データが「00000011B(003H)」のとき、その内容は「小役+停止可能」となる。また、優先引込順位データが「00000000B(000H)」のとき、その内容は「停止禁止」として扱われ、対応する図柄位置でのリールの回転の停止が回避される。
優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高く、当該優先引込順位データを参照することにより、リールの表面に配された各図柄間での優先順位の相対的な評価が可能となる。この結果、内部抽籤の結果をリールの回転を停止する位置の決定に適正に反映させることができるようになる。
また、優先引込順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。即ち、優先引込順位データとは、リールの表面に配される各図柄間の順位を示すものと言える。そして、後述するが、優先引込順位データは、内部当籤役に影響を受けて決定されるものである。尚、優先引込順位データの大きさが等しい図柄が複数存在する場合、前述の優先順序テーブルが規定する優先順序に従って1つの図柄が決定される。
次に、図26〜図38に示すフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31が実行するプログラムの内容について説明する。
先ず、図26を参照して、メインCPUの制御によるフローチャートについて説明する。スロットマシン1に電源が投入されると、初めに、CPU31は、初期化処理を行う(ステップ(以下、「S」と略記する)1)。この処理では、スタートスイッチ6S、設定変更スイッチ19S及びリセットスイッチ20Sの入力に基づいて、設定値の変更が行われる。具体的には、設定変更スイッチ19Sがオンされたとき、設定値の変更が可能な状態となり、リセットスイッチ20Sがオンされると、「1」、「4」、「6」及び「H」の何れかが選択され、スタートスイッチ6Sがオンされると、そのとき選択されている設定値がRAM33の設定値格納領域に格納される。
次に、CPU31は、設定変更有りか否かを判別する(S2)。CPU31は、設定変更有りであると判別したときには、設定変更コマンドを副制御回路72に対して送信する(S3)。設定変更コマンドには、設定値格納領域に格納されている設定値(現在の設定値)の情報が含まれる。
CPU31は、S2において設定変更有りではないと判別したとき又はS3の後には、遊技終了時初期化用の格納領域を指定して初期化する(S4)。例えば、RAM33の内部当籤役格納領域や表示役格納領域に格納されたデータがクリアされる。次に、CPU31は、後で図27を参照して説明するボーナス作動監視処理を行う(S5)。次に、CPU31は、後で図28を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S6)。この処理は、遊技者により投入されたメダルを検出する投入操作検出手段、開始操作を検出する開始操作検出手段を構成する。
次に、CPU31は、乱数値を抽出し、乱数値格納領域に格納する(S7)。次に、CPU31は、後で図29を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S8)。この処理は、内部当籤役決定手段を構成する。次に、CPU31は、後で図30を参照して説明するリール停止初期設定処理を行う(S9)。この処理は、内部当籤役に基づいて停止テーブルを決定する停止テーブル決定手段を構成する。
次に、CPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(S10)。スタートコマンドには、内部当籤役等の情報が含まれる。次に、CPU31は、全リールの回転開始を要求する(S11)。また、有効ストップボタン格納領域に「00000111B(007H)」を格納し、作動ストップボタン格納領域に「000H」を格納する。
尚、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行する割込処理(後述の図85)によってステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転を開始する。そして、その後、この割込処理によってステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転が定速に達するまで加速を行う。
次に、CPU31は、リールの回転の定速待ちを行う(S12)。尚、リールの回転が定速に達すると、上記割込処理によってステッピングモータの駆動を制御し、リールの回転が定速で行われるよう維持する。上記割込処理により行われるリールの回転にかかる制御(開始、加速、定速等)は、リール回転手段を構成する。
次に、CPU31は、後で図34を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S13)。この処理は、リール停止手段を構成する。次に、CPU31は、後で図32を参照して説明する表示役検索処理を行う(S14)。この処理は、全てのリールの回転が停止された結果、図柄表示手段により表示される図柄の組合せを特定する図柄組合せ特定手段を構成する。次に、CPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(S15)。表示コマンドには、表示役等の情報が含まれる。
次に、CPU31は、メダルの払い出しを行う(S16)。具体的には、払出枚数カウンタに基づいて、ホッパー40の駆動制御やクレジットカウンタの更新が行われる。この処理は、図柄表示手段により表示された図柄の組合せに基づいてメダル等の払い出しを行う払出手段を構成する。
次に、CPU31は、払出枚数カウンタに基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S17)。具体的には、ボーナス終了枚数カウンタが0を越える数値であるとき、当該カウンタから払出枚数として決定された数値が減算される。次に、CPU31は、作動中フラグ格納領域を参照し、BB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S18)。CPU31は、BB作動中フラグはオンであると判別したときには、後で図36を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S19)。この処理は、払出手段により払い出されたメダル等が予め定められた上限に達したことを条件にボーナスゲームの作動を終了するボーナスゲーム終了手段を構成する。
CPU31は、S18においてBB作動中フラグがオンではないと判別したとき又はS19の後に、後で図37を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S20)。この処理は、図柄表示手段により表示された図柄の組合せに基づいてボーナスゲームの作動を行うボーナスゲーム作動手段を構成する。S20の処理が終了すると、S4に移る。
次に、図27を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
初めに、CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S31)。CPU31は、BB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグはオンであると判別したときには、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S32)。CPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときにはボーナス作動監視処理を終了する一方で、RB作動中フラグはオンではないと判別したときにはボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(S33)。この処理が終了すると、ボーナス作動監視処理を終了する。
CPU31は、S31においてBB1作動中フラグ又はBB2作動中フラグはオンではないと判別したときには、MB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S34)。CPU31は、MB作動中フラグはオンではないと判別したときにはボーナス作動監視処理を終了する一方で、MB作動中フラグはオンであると判別したときにはボーナス作動時テーブルに基づいてCB作動時処理を行う(S35)。この処理が終了すると、ボーナス作動監視処理を終了する。
次に、図28を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(S51)。自動投入カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S52)。具体的には、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行い、セレクタ内のメダルの通過を促す。CPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする(S53)。
CPU31は、S52の後又はS53の後に、メダル通過が検出されたか否かを判別する(S54)。CPU31は、メダルの通過が検出されたと判別したときには、遊技状態に基づいて投入最大値をセットする(S55)。具体的には、一般遊技状態であるとき投入最大値として3をセットする一方で、BB1、BB2又はMBの作動が行われているとき投入最大値として1をセットする。
次に、CPU31は、投入枚数カウンタは投入最大値であるか否かを判別する(S56)。CPU31は、投入枚数カウンタは投入最大値ではないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算し(S57)、有効ラインカウンタに5を格納する(S58)。次に、CPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(S59)。メダル投入コマンドには、投入枚数のデータ等が含まれる。
CPU31は、S56において投入枚数カウンタは投入最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S60)。CPU31は、S54においてメダルの通過が検出されていないと判別したとき、S59の後又はS60の後に、メダルの通過途中であるか否かを判別する(S61)。CPU31は、メダルの通過途中ではないと判別したときには、ベットスイッチのチェックを行う(S62)。ベットスイッチ11S,12S,13Sがオンである場合は、その種別が特定され、投入枚数カウンタが更新される。
CPU31は、S61においてメダルの通過途中であると判別したとき又はS62の後に、投入枚数カウンタは投入最大値であるか否かを判別する(S63)。投入枚数カウンタは投入最大値ではないと判別したときには、S54に移る一方で、投入枚数カウンタは投入最大値であると判別したときには、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(S64)。CPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには、S54に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S65)。具体的には、セレクタ(図示せず)のソレノイドの駆動を行わず、メダルのメダル払出口15からの排出を促す。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図29を参照して、内部抽籤処理について説明する。
初めに、CPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブルを参照し、作動中フラグ格納領域に基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(S81)。例えば、RB作動中フラグがオンであるときRB遊技状態用内部抽籤テーブルを決定する一方で、RB作動中フラグがオフであるとき一般遊技状態用内部抽籤テーブルを決定する。次に、CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S82)。CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、抽籤回数を12に変更する(S83)。次に、CPU31は、抽出された乱数値を判定用乱数値としてセットし、当籤番号の初期値として1をセットする(S84)。
次に、CPU31は、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に基づいた抽籤値を取得する(S85)。次に、CPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S86)。次に、CPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(S87)。CPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(S88)。次に、CPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S89)。CPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときにはS85に移る一方、抽籤回数は0であると判別したときには小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S90)。即ち、内部当籤役はハズレとなる。
CPU31は、S87において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S91)。CPU31は、S90の後又はS91の後に、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて当り要求フラグを取得する(S92)。次に、CPU31は、取得した当り要求フラグを対応する内部当籤役格納領域に格納する(S93)。即ち、データ1が内部当籤役1格納領域に格納される。
次に、CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S94)。CPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときには、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて当り要求フラグを取得し、持越役格納領域に格納する(S95)。CPU31は、S95の後、S94において持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役2格納領域との論理和を内部当籤役2格納領域に格納する(S96)。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
次に、図30を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。
初めに、CPU31は、リール停止初期設定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて停止テーブルを選択し、そのアドレスを格納する(S121)。次に、CPU31は、各図柄格納領域に回転中を示す識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S122)。次に、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S123)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンを計数するためのデータである。次に、CPU31は、後で図31を参照して説明する表示役予想格納処理を行う(S124)。この処理は、各リールの表面に配された各図柄に応じた優先順位を決定する優先順位決定手段を構成する。この処理が終了すると、リール停止初期設定処理を終了する。
次に、図31を参照して、表示役予想格納処理について説明する。
初めに、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタを検索回数として格納する(S141)。次に、CPU31は、検索対象リールを決定し、これに応じた表示役予想格納領域を指定する(S142)。尚、CPU31は、回転中のリールのうち、最も左寄りのリールから順に検索対象リールとして決定するようにしている。例えば、3つのリールすべての回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定され、次いで中リール3C、続いて右リール3Rの順に検索対象リールとして決定される。また、左リール3L及び右リール3Rの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定され、次いで右リール3Rが検索対象リールとして決定される。次に、CPU31は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S143)。
次に、CPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域にその図柄コードを格納する(S144)。例えば、現在の図柄位置データが「2」のとき、左リール3Lの図柄位置「0」に規定されている図柄コード「00000100B(スイカ)」が図柄格納領域における左表示窓の中段に格納され、左リール3Lの図柄位置「3」に規定されている図柄コード「00000001B(赤7)」が図柄格納領域における左表示窓の上段に格納され、且つ、左リール3Lの図柄位置「1」に規定されている図柄コード「00000001B(赤7)」が図柄格納領域における左表示窓の下段に格納される。
次に、CPU31は、後で図32を参照して説明する表示役検索処理を行う(S145)。この処理では、各リールの表面に配された各図柄に応じて、入賞判定ライン8a〜8eに沿って遊技者に対して表示され得る図柄の組合せの検索を行う。次に、CPU31は、後で図33を参照して説明する優先引込順位データ取得処理を行う(S146)。この処理では、上記表示役検索処理による検索の結果、特定された図柄の組合せと優先順位テーブルとに基づいて、優先引込順位データを決定する。
次に、CPU31は、決定した優先引込順位データを表示役予想格納領域に格納する(S147)。例えば、現在の図柄位置データが「0」のとき、左リール用表示役予想格納領域の図柄位置「0」に対応するアドレスが指定され、そこに決定した優先引込順位データが格納される。次に、CPU31は、表示役予想格納領域のアドレス及び図柄位置データをそれぞれ1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S148)。
尚、CPU31は、表示役予想格納領域において図柄位置「0」に対応する優先引込順位データを格納したとき、その図柄位置「0」に続くアドレスに、図柄位置「20」〜「17」のそれぞれに対応する優先引込順位データを複写することが好ましい。これは、各リールの表面において図柄位置「20」の図柄と図柄位置「0」の図柄とが連続しているためであり、例えば、停止開始位置が「20」となった場合などに、チェック回数の範囲内において優先引込順位データの比較等を行う処理の迅速化が図られる。
次に、CPU31は、図柄チェック回数は0であるか否かを判別する(S149)。CPU31は、図柄チェック回数が0ではないと判別したときには、S144に移り、図柄チェック回数が0であると判別したときには、検索回数を1減算する(S150)。次に、CPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S151)。CPU31は、検索回数が0であると判別したときには、表示役予想格納処理を終了する。
CPU31は、S151において検索回数が0ではないと判別したときには、全図柄格納領域に回転中を示す識別子を格納する(S152)。次に、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3であるか否かを判別する(S153)。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは3である(言い換えると、3つのリールすべてが回転中のとき)と判別したときには、S142に移り、ストップボタン未作動カウンタは3ではないと判別したときには、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S154)。
次に、CPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて、各図柄格納領域に図柄コードを格納する(S155)。即ち、次の検索対象リールについての処理を行う前に、一旦全ての図柄格納領域がクリアされ、再び、既に回転が停止されたリールについて各入賞判定ラインに表示されている図柄の図柄コードが格納される。この処理が終了すると、S142に移る。
次に、図32を参照して、表示役検索処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域の先頭アドレスをセットする(S181)。次に、CPU31は、図柄組合せテーブルの先頭アドレスをセットする(S182)。次に、CPU31は、図柄組合せテーブルにより規定される図柄の組合せと、図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する(S183)。即ち、各入賞判定ライン8a〜8eに応じて、左リールの図柄、中リールの図柄及び右リールの図柄からなる図柄の組合せと、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較される。
次に、CPU31は、回転中を示す識別子を除いて一致するか否かを判別する(S184)。CPU31は、一致すると判別したときには、入賞作動フラグと格納領域識別データを取得する(S185)。例えば、センターライン8cに対応する図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードが「チェリー−回転中−回転中」であるとき、図柄組合せテーブルにおけるチェリーに係る図柄の組合せ「チェリー−ANY−ANY」と一致すると判別される。
次に、CPU31は、格納領域識別データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(S186)。例えば、格納領域識別データが1のとき表示役1格納領域のアドレスがセットされる。次に、CPU31は、入賞作動フラグと、指定された表示役予想格納領域との論理和を当該表示役予想格納領域に格納する(S187)。次に、CPU31は、検索回数は0であるか否かを判別する(S188)。CPU31は、検索回数は0であると判別したときには、払出枚数を取得し、払出枚数カウンタに加算する(S189)。
CPU31は、S184において一致しないと判別したとき、S188において検索回数は0ではないと判別したとき又はS189の後に、図柄組合せテーブルのアドレスを更新する(S190)。次に、CPU31は、エンドコードであるか否かを判別する(S191)。CPU31は、エンドコードではない、即ち、図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せについて検索を行っていないと判別したときには、S183に移る一方、エンドコードであると判別したときには、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したか否かを判別する(S192)。この処理では、RAM33に格納されている有効ラインカウンタをレジスタに予め転送しておき、当該レジスタを減算した結果、0になったか否かを判別するようにしている。即ち、RAM33に格納されている有効ラインカウンタ自体の減算はここでは行わない。CPU31は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したと判別したときには、表示役検索処理を終了し、有効ラインカウンタに応じた回数を実行してないと判別したときには、図柄格納領域のアドレスを更新し(S193)、S182に移る。
次に、図33を参照して、優先引込順位データ取得処理について説明する。
初めに、CPU31は、検索対象は左リールであるか否かを判別する(S211)。CPU31は、検索対象は左リールではないと判別したときには、表示役1格納領域のビット3をクリアする(S212)。つまり、検索対象が中リール及び右リールであるときは、チェリーに対応するビットをクリアして、優先引込順位データの決定に反映されないようにする。
CPU31は、S211において検索対象は左リールであると判別したときには、内部当籤役格納領域と表示役格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役格納領域との論理積をとる(S213)。より具体的には、内部当籤役1格納領域と表示役1格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役1格納領域との論理積をとる。同様に、内部当籤役2格納領域と表示役2格納領域との排他的論理和をとり、その結果と表示役2格納領域との論理積をとる。この処理によって、表示役格納領域でのみオンとなるビットが有るか否かが判明し、このことから、表示役が内部当籤役に含まれるか否か、即ち、現在のチェック対象の図柄が、決定された内部当籤役を満足するものであるか否かが判明する。
次に、CPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S214)。尚、論理積が0ではないとき、内部当籤役が許容しない入賞に係る図柄の組合せが表示される虞が有ることが判明する。CPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは1であるか否かを判別する(S215)。即ち、回転中のリールが残り1つであるか否かが判明する。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタが1であると判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S227)、優先引込順位データ取得処理を終了する。優先引込順位データが0であるとき、「停止禁止」として扱われる。
CPU31は、S215においてストップボタン未作動カウンタが1ではないと判別したときには、チェリーに対応するビットはオンであるか否かを判別する(S216)。CPU31は、チェリーに対応するビットはオンであると判別したときには、優先引込順位データとして0をセットし(S227)、優先引込順位データ取得処理を終了する。
CPU31は、S216においてチェリーに対応するビットはオンではないと判別したときには、優先順位テーブルの先頭アドレスをセットし、チェック回数として「3」、優先順位の初期値として「1」をセットする(S217)。次に、CPU31は、優先引込順位データの初期値として「0」をセットする(S218)。
次に、CPU31は、優先順位テーブルを参照し、現在の優先順位に基づいた引込データを取得する(S219)。次に、CPU31は、内部当籤役格納領域、表示役格納領域及び引込データの論理積をとる(S220)。この処理においても、前述のS213と同様に、対応関係にある内部当籤役格納領域と、表示役格納領域と、引込データとの論理積がそれぞれとられる。
次に、CPU31は、論理積は0であるか否かを判別する(S221)。CPU31は、論理積は0ではないと判別したときには、キャリーフラグをオンにする(S222)。CPU31は、S221において論理積は0であると判別したとき又はS222の後に、キャリーフラグを含めて優先引込順位データのビットパターンを左にローテートする(S223)。ビットパターンが左にシフトされることから、優先順位が高いほど、優先引込順位データが大きくなる。次に、CPU31は、チェック回数を1減算し、優先順位を1加算する(S224)。
次に、CPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S225)。CPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S219に移り、チェック回数は0であると判別したときには、優先引込順位データを1加算する(S226)。この処理が終了すると、優先引込順位データ取得処理を終了する。
尚、上記表示役予想格納処理が行われる時期は、リールの回転の停止が現に行われる前であれば良く、ストップボタンが押された後であっても良い。この場合、停止開始位置に対応する図柄から、リールの回転方向における所定の範囲内の各図柄に対応する優先引込順位データのみを決定し、それぞれを格納するようにしても良い。より具体的には、前述の表示役予想格納処理のS143において、停止開始位置を図柄位置データとしてセットし、図柄チェック回数として最大可能滑り駒数である「4」に停止開始位置にある図柄の個数「1」を加えた「5」を適用するようにしても良い。また、本実施の形態では、優先引込順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いものとして扱う構成としているが、これに限られるものではなく、その値が小さいほど優先順位が高いものとして扱う構成とすることも可能である。
次に、図34を参照して、リール停止制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S241)。CPU31は、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、S241を繰り返す。CPU31は、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、有効ストップボタン格納領域の対応ビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する(S242)。尚、停止操作が検出されたときに図柄カウンタに格納されていた値が停止開始位置として扱われる。次に、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S243)。
次に、CPU31は、選択した停止テーブルを参照し、図柄カウンタ(言い換えると、停止開始位置)に基づいて、停止データ用滑り駒数を取得する(S244)。この処理は、停止テーブルに基づいてリールの回転を停止する位置を決定する滑り駒数決定手段を構成する。次に、CPU31は、後で図35を参照して説明する優先引込制御処理を行う(S245)。この処理は、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに図柄特定手段により特定される図柄から予め定められた範囲(例えば、最大滑り駒数「4コマ」の範囲)の図柄までの各図柄に応じた優先順位の比較を行う優先順位比較手段を構成する。
次に、CPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(S246)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。次に、CPU31は、図柄カウンタと滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、格納する(S247)。停止予定位置が格納されると、一定周期毎の割込処理(図38)によって、ステッピングモータの駆動が制御され、図柄カウンタが停止予定位置の値に更新されるのを待ってリールの回転が停止される。尚、滑り駒数と停止予定位置は、一方が決定されれば、他方も決定される関係にあるため、等価の関係にあるといえる。
次に、CPU31は、作動ストップボタンに基づいて検索対象リールを決定し、図柄位置データとして停止予定位置をセットする(S248)。次に、CPU31は、図柄配置テーブルを参照し、図柄位置データに基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に格納する(S249)。次に、CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S250)。CPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、リール停止制御処理を終了し、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、前述の表示役予想格納処理を行う(S251)。この処理では、残りの回転中のリールの各図柄について優先引込順位データを決定する。この処理が終了すると、S241に移る。
次に、図35を参照して、優先引込制御処理について説明する。
初めに、CPU31は、作動ストップボタンに応じて表示役予想格納領域のアドレスを選択し、図柄カウンタに基づいて加算する(S321)。例えば、作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、且つ図柄カウンタ(言い換えるならば停止開始位置)が「0」であれば、左リール用表示役予想格納領域の図柄位置「0」のアドレスがセットされる。
次に、CPU31は、チェック回数として5をセットする(S322)。次に、CPU31は、チェック回数の範囲内で最も大きい優先引込順位データを検索し、最優先フラグデータとしてセットする(S323)。例えば、図柄位置「0」であれば、チェック回数の範囲内は図柄位置「0」〜図柄位置「4」となる。次に、CPU31は、優先順序テーブルの先頭アドレスをセットし、優先順序の初期値として「5」をセットする(S324)。次に、CPU31は、停止データ用滑り駒数に基づいて、優先順序テーブルのアドレスを加算する(S325)。
次に、CPU31は、現在の優先順序に応じた滑り駒数を取得する(S326)。次に、CPU31は、取得した滑り駒数をS321において指定した表示役予想格納領域のアドレスに加算し、優先引込順位データを取得する(S327)。次に、CPU31は、取得した優先引込順位データは最優先フラグデータ以上であるか否かを判別する(S328)。CPU31は、最優先フラグデータ以上であると判別したときには、滑り駒数を退避する(S329)。
CPU31は、S328において最優先フラグデータを下回ると判別したとき又はS329の後に、チェック回数を1減算し、優先順序を1減算する(S330)。次に、CPU31は、チェック回数は0であるか否かを判別する(S331)。CPU31は、チェック回数は0ではないと判別したときには、S326に移る。CPU31は、チェック回数は0であると判別したときには、退避されている滑り駒数を復帰する(S332)。この処理が終了すると、優先引込制御処理を終了する。
次に、図36を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、RB作動中フラグ又はCB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S401)。CPU31は、RB作動中フラグ又はCB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S402)。CPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞が成立したか否かを判別する(S403)。
CPU31は、入賞が成立したと判別したときには、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S404)。CPU31は、S402又はS404においてボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理又はMB終了時処理を行う(S405)。即ち、作動中フラグ格納領域のクリア等を行う。次に、CPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(S406)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
CPU31は、S404においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタを1減算する(S407)。次に、CPU31は、入賞可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S408)。CPU31は、入賞可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、遊技可能回数カウンタを1減算する(S409)。次に、CPU31は、遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S410)。CPU31は、遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する。
CPU31は、S408において入賞可能回数カウンタは0であると判別したとき又はS410において遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理又はCB終了時処理を行う(S411)。RB作動中フラグ又はCB作動中フラグのクリア等を行う。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図37を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
初めに、CPU31は、表示役はBB1又はBB2であるか否かを判別する(S421)。CPU31は、表示役はBB1又はBB2であると判別したときには、ボーナス作動時テーブルを参照し、表示役に基づいてBB作動時処理を行う(S422)。CPU31は、表示役はBB1又はBB2ではないと判別したときには、表示役はMBであるか否かを判別する(S423)。CPU31は、表示役はMBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブルを参照し、MB作動時処理を行う(S424)。CPU31は、S422の後又はS424の後で、持越役格納領域に格納されているデータをクリアする(S425)。次に、CPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(S426)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
CPU31は、S423において表示役はMBではないと判別したときには、表示役はリプレイであるか否かを判別する(S427)。CPU31は、表示役はリプレイではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する一方、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタを自動投入カウンタに複写する(S428)。この処理は、再遊技作動手段を構成する。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図38を参照して、メインCPUの制御により割込処理(1.1173msec)について説明する。
初めに、CPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS431)。次に、CPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS432)。具体的には、CPU31は、各スイッチなどからの信号の入力などをチェックする。次に、CPU31は、リール制御処理を行う(ステップS433)。具体的には、リールの回転開始要求がされたときは、リール3L,3C,3Rの回転が開始され、その後一定速度での回転が行われる。また、停止予定位置が決定されたときは、該当リールの図柄カウンタが停止予定位置と同一の値に更新されるのを待って、その回転の減速及び停止が行われる。次に、CPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を行う(ステップS434)。次に、CPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS435)。この処理が終了すると、1.1173ms周期の割込処理を終了する。
次に、図39を参照して、持越役がBB1であり且つ当り要求フラグがハズレである場合(即ち、内部当籤役として「BB1」が決定される場合)に、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置「2」であるとき、実行されることとなる前述のリール停止制御処理等の具体的な内容について説明する。
(リール停止初期設定処理)
初めに、全てのリールが回転されてから各ストップボタンが押されるまでに行われる処理について説明する。
初めに、全てのリールが回転されてから各ストップボタンが押されるまでに行われる処理について説明する。
持越役がBB1であり且つ当り要求フラグがハズレであることから、前述のリール停止初期設定処理(図30)において、停止テーブルA0を選択する。
(表示役予想格納処理)
表示役予想格納処理(図31)において、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれにおける21個の各図柄について優先引込順位データを決定し、表示役予想格納領域に格納する。
表示役予想格納処理(図31)において、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれにおける21個の各図柄について優先引込順位データを決定し、表示役予想格納領域に格納する。
例えば、左リール3Lの図柄位置「2」について優先引込順位データを決定する場合について説明する。このとき、左表示窓4Lにおいては、中段に図柄位置「2」の図柄「スイカ」が、上段に図柄位置「3」の図柄「赤7」が、下段に図柄位置「1」の図柄「赤7」がそれぞれ表示されることが予想される。したがって、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示されることとなる図柄の組合せは次の通りとなる。
即ち、センターライン8cに沿って図柄の組合せ「スイカ−回転中−回転中」が、トップライン8b、ボトムライン8d、クロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eに沿って図柄の組合せ「赤7−回転中−回転中」がそれぞれ表示されることとなる。
表示役検索処理(図32)において、各入賞判定ラインに応じて、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのうち、遊技者に対して表示される可能性のある図柄の組合せの検索を行う。
検索の結果、センターライン8cに沿って表示されることなる図柄の組合せ「スイカ−回転中−回転中」と一致する図柄の組合せは、「スイカ−スイカ−スイカ」であることから、入賞作動フラグとして「スイカ」を取得する。また、他のラインに沿って表示されることなる図柄の組合せ「赤7−回転中−回転中」と一致する図柄の組合せは、「赤7−赤7−赤7」及び「赤7−ベル−ベル」であることから、入賞作動フラグとして「BB1」及び「赤ベル」を取得する。そして、これらの入賞作動フラグの論理和をとった結果、表示役として「BB1+赤ベル+スイカ」を決定する。
続いて、優先引込順位データ取得処理(図33)において、既に決定されている内部当籤役「BB1」と上記のように得られた表示役「BB1+赤ベル+スイカ」と優先順位テーブル(図18)とに基づいて、優先引込順位データの決定を行う。上記表示役の内容のうち、「スイカ+赤ベル」については、内部当籤役「BB1」によりその表示が許容されないことから、これが除外され、「BB1」に関する優先引込順位データが取得される。その結果、優先引込順位データ「00000101B=005H{ボーナス(BB1)+停止可能}」を表示役予想格納領域の図柄位置「2」のアドレスに格納する。このようにして、他の図柄位置についても同様に、優先引込順位データの決定を行う。
(第1停止操作)
続いて、3つのリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止する処理について説明していく。まず、図39の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理(図34)について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA0を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
続いて、3つのリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止する処理について説明していく。まず、図39の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理(図34)について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA0を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
続いて、優先引込制御処理(図35)において、左リール用表示役予想格納領域を参照し、停止開始位置「2」を含む5つ分の図柄位置(即ち、図柄位置「2」〜図柄位置「6」)の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データを最優先フラグデータとしてセットする。ここでは、「005H(BB1+停止可能)」が最優先フラグデータとして決定される。
ここで、上記図柄位置「2」〜図柄位置「6」のうち、最優先フラグデータ以上となる優先引込順位データが決定されている図柄位置は、「2(即ち、停止開始位置2+滑り駒数0)」、「3(即ち、停止開始位置2+滑り駒数1)」及び「4(即ち、停止開始位置2+滑り駒数2)」である。優先順序テーブル(図19)を参照すると、上記停止データ用滑り駒数と一致する滑り駒数「0」(即ち、図柄位置「2」)の優先順序が最も高いことから、図柄位置「2」が停止予定位置として決定される。停止予定位置「2」にて左リール3Lの回転を停止する結果、左表示窓4Lにおいて、中段に図柄位置「2」の図柄「スイカ」が、上段に図柄位置「3」の図柄「赤7」が、下段に図柄位置「1」の図柄「赤7」がそれぞれ表示される。
(第1停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第2停止操作)
図39の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA0を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
図39の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA0を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「2」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「2」及び「3」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「0」に対応する図柄位置「2」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「2」にて中リール3Cの回転を停止する結果、中表示窓4Cにおいて、中段に図柄「赤7」が、上段に図柄「星」が、下段に図柄「ベル」がそれぞれ表示される。
(第2停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第3停止操作)
図39の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA0を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
図39の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA0を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「2」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「2」及び「4」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「0」に対応する図柄位置「2」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「2」にて右リール3Rの回転を停止する結果、右表示窓4Rにおいて、中段に図柄「スイカ」が、上段に図柄「赤7」が、下段に図柄「赤7」がそれぞれ表示される。
したがって、3つのリール3L,3C,3Rすべての回転が停止される結果、クロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eの2つの入賞判定ラインに沿ってBB1に係る図柄の組合せ「赤7−赤7−赤7」が表示される。このように、BB1に係る図柄の組合せの表示のみが許容される内部当籤役が決定された場合、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置である「2」のとき、BB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されることとなる。
次に、図40を参照して、持越役がBB1であり且つ当り要求フラグがスイカである場合(即ち、内部当籤役として「BB1+スイカ」が決定された場合)に、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置「2」であるとき、実行されることとなる前述のリール停止制御処理等の具体的な内容について説明する。
(リール停止初期設定処理)
持越役がBB1であり且つ当り要求フラグがスイカであることから、前述のリール停止初期設定処理において、停止テーブルA1を選択する。
持越役がBB1であり且つ当り要求フラグがスイカであることから、前述のリール停止初期設定処理において、停止テーブルA1を選択する。
(表示役予想格納処理)
前述したように、回転中の3つのリール3L,3C,3Rすべてについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
前述したように、回転中の3つのリール3L,3C,3Rすべてについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第1停止操作)
続いて、図40の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA1を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
続いて、図40の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA1を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
続いて、優先引込制御処理において、停止開始位置「2」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「2」及び「3」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「1」に対応する図柄位置「3」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「3」にて左リール3Lの回転を停止する結果、左表示窓4Lにおいて、中段に図柄「赤7」が、上段に図柄「リプレイ」が、下段に図柄「スイカ」がそれぞれ表示される。
(第1停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第2停止操作)
図40の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA1を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
図40の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA1を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「2」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「2」である。したがって、停止データ用滑り駒数「1」に対応する図柄位置「3」ではなく、優先順位がより高い図柄位置「2」を停止予定位置として決定する。この停止予定位置「2」にて中リール3Cの回転を停止する結果、中表示窓4Cにおいて、中段に図柄「赤7」が、上段に図柄「星」が、下段に図柄「ベル」がそれぞれ表示される。
(第2停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第3停止操作)
図40の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA1を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
図40の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「2」であることから、停止テーブルA1を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「2」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「3」であることから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「3」にて右リール3Rの回転を停止する結果、右表示窓4Rにおいて、中段に図柄「赤7」が、上段に図柄「リプレイ」が、下段に図柄「スイカ」がそれぞれ表示される。
したがって、3つのリール3L,3C,3Rすべての回転が停止される結果、センターライン8Cに沿ってBB1に係る図柄の組合せ「赤7−赤7−赤7」が表示される。このように、BB1に係る図柄の組合せに加えて他の入賞に係る図柄の組合せの表示が許容される内部当籤役が決定された場合、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置であっても、BB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されることはなく、通常の態様で表示されることとなる。
次に、図41を参照して、持越役がBB2であり且つ当り要求フラグがハズレである場合(即ち、内部当籤役として「BB2」が決定された場合)に、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置「11」であるとき、実行されることとなる前述のリール停止制御処理等の具体的な内容について説明する。
(リール停止初期設定処理)
持越役がBB2であり且つ当り要求フラグがハズレであることから、前述のリール停止初期設定処理において、停止テーブルA2を選択する。
持越役がBB2であり且つ当り要求フラグがハズレであることから、前述のリール停止初期設定処理において、停止テーブルA2を選択する。
(表示役予想格納処理)
前述したように、回転中の3つのリール3L,3C,3Rすべてについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
前述したように、回転中の3つのリール3L,3C,3Rすべてについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第1停止操作)
続いて、図41の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA2を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
続いて、図41の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA2を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
続いて、優先引込制御処理において、停止開始位置「11」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「11」、「12」、「14」及び「15」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「0」に対応する図柄位置「11」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「11」にて左リール3Lの回転を停止する結果、左表示窓4Lにおいて、中段に図柄「青7」が、上段に図柄「BAR」が、下段に図柄「青7」がそれぞれ表示される。
(第1停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第2停止操作)
図41の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA2を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
図41の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA2を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「11」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「11」及び「12」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「0」に対応する図柄位置「11」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「11」にて中リール3Cの回転を停止する結果、中表示窓4Cにおいて、中段に図柄「青7」が、上段に図柄「BAR」が、下段に図柄「星」がそれぞれ表示される。
(第2停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第3停止操作)
図41の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA2を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
図41の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA2を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「0」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「11」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「11」及び「12」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「0」に対応する図柄位置「11」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「11」にて右リール3Rの回転を停止する結果、右表示窓4Rにおいて、中段に図柄「青7」が、上段に図柄「青7」が、下段に図柄「BAR」がそれぞれ表示される。
したがって、3つのリール3L,3C,3Rすべての回転が停止される結果、クロスアップライン8a及びセンターライン8cの2つの入賞判定ラインに沿ってBB2に係る図柄の組合せ「青7−青7−青7」が表示される。このように、BB2に係る図柄の組合せの表示のみが許容される内部当籤役が決定された場合、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が「11」であるとき、BB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されることとなる。
尚、図示は省略しているが、左リール3Lの回転が停止予定位置「11」にて停止された場合(又は/及び右リール3Rの回転が停止予定位置「11」にて停止された場合)、続いて中リール3Cに対する停止操作が行われ、その停止開始位置が「7」となったときは、優先引込順位データ及び優先順序テーブルに基づいてより適切な滑り駒数が決定される結果、停止予定位置が「11」に決定されるようになる。
つまり、持越役がBB2である場合、中リール3Cに関しては、BB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することが可能な図柄位置が2つ存在することとなる(即ち、図柄位置「7」及び図柄位置「11」)。これに対して、持越役がBB1である場合、3つの各リール3L,3C,3Rに関して、BB1に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することが可能な図柄位置は1つである(即ち、図柄位置「2」)。したがって、BB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示させることのできる特定の停止開始位置は、BB1に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示させることのできる特定の停止開始位置よりも多く、対応する図柄の組合せを特殊な態様で表示させることが比較的やさしいといえる。
次に、図42を参照して、持越役がBB2であり且つ当り要求フラグがスイカである場合(即ち、内部当籤役として「BB2」が決定された場合)に、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置「11」であるとき、実行されることとなる前述のリール停止制御処理等の具体的な内容について説明する。
(リール停止初期設定処理)
持越役がBB2であり且つ当り要求フラグがハズレであることから、前述のリール停止初期設定処理において、停止テーブルA3を選択する。
持越役がBB2であり且つ当り要求フラグがハズレであることから、前述のリール停止初期設定処理において、停止テーブルA3を選択する。
(表示役予想格納処理)
前述したように、回転中の3つのリール3L,3C,3Rすべてについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
前述したように、回転中の3つのリール3L,3C,3Rすべてについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第1停止操作)
続いて、図42の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA3を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「3」を取得する。
続いて、図42の(1)を参照して、第1停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが左ストップボタン7Lであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA3を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「3」を取得する。
続いて、優先引込制御処理において、停止開始位置「11」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「14」及び「15」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「3」に対応する図柄位置「14」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「14」にて左リール3Lの回転を停止する結果、左表示窓4Lにおいて、中段に図柄「スイカ」が、上段に図柄「青7」が、下段に図柄「リプレイ」がそれぞれ表示される。
(第1停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の中リール3C及び右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第2停止操作)
図42の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA3を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
図42の(2)を参照して、第2停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが中ストップボタン7Cであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA3を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「1」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「11」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「11」である。したがって、停止データ用滑り駒数「1」に対応する図柄位置「12」ではなく、優先順序がより高い図柄位置「11」を停止予定位置として決定する。この停止予定位置「11」にて中リール3Cの回転を停止する結果、中表示窓4Cにおいて、中段に図柄「青7」が、上段に図柄「BAR」が、下段に図柄「星」がそれぞれ表示される。
(第2停止後)
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
表示役予想格納処理において、回転中の右リール3Rについて、前述したように、優先引込順位データの決定が行われる。
(第3停止操作)
図42の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA3を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「2」を取得する。
図42の(3)を参照して、第3停止操作時のリール停止制御処理について説明する。作動ストップボタンが右ストップボタン7Rであり、その停止開始位置が「11」であることから、停止テーブルA3を参照することによって、停止データ用滑り駒数として「2」を取得する。
優先引込制御処理において、停止開始位置「11」を含む5つ分の図柄位置の優先引込順位データのうち最大の優先引込順位データが決定されている図柄位置は「12」及び「13」である。これらのうち、優先順序テーブルを参照すると、停止データ用滑り駒数「2」に対応する図柄位置「13」の優先順序の方が高いことから、これを停止予定位置として決定する。この停止予定位置「13」にて右リール3Rの回転を停止する結果、右表示窓4Rにおいて、中段に図柄「リプレイ」が、上段に図柄「ベル」が、下段に図柄「青7」がそれぞれ表示される。
したがって、3つのリール3L,3C,3Rすべての回転が停止される結果、クロスダウンライン8eに沿ってBB2に係る図柄の組合せ「青7−青7−青7」が表示される。このように、BB2に係る図柄の組合せに加えて他の入賞に係る図柄の組合せの表示が許容される内部当籤役が決定された場合、各リール3L,3C,3Rの停止開始位置が特定の停止開始位置であっても、BB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されることはなく、通常の態様で表示されることとなる。
ここで、左リール3L又は右リール3Rの停止予定位置が「2」に決定されることとなるのは、持越役がBB1であれば(即ち、内部当籤役として「BB1」が決定された場合であれば)、停止開始位置が「2」であるときに限られている一方で(前述の図39参照)、持越役がBB2であれば(即ち、内部当籤役として「BB2」又は「BB2+スイカ」が決定された場合であれば)、停止開始位置が「2」以外であるときとなる(図43参照)。つまり、停止予定位置が上記「2」であるときのように、BB1に係る図柄の組合せの一部が特殊な態様の一部で表示されるとき、それが「滑り」を伴って表示されたものであるときは、他方の種別であるBB2が内部当籤役として決定されていることを遊技者が知ることができるようになっている。
また、左リール3L又は右リール3Rの停止予定位置が「11」に決定されることとなるのは、持越役がBB2であれば(即ち、内部当籤役として「BB2」が決定された場合であれば)、停止開始位置が「11」であるときに限られている一方で(前述の図41参照)、持越役がBB1であれば(即ち、内部当籤役として「BB1」又は「BB1+スイカ」が決定された場合であれば)、停止開始位置が「11」以外であるときとなる(図44参照)。つまり、停止予定位置が上記「11」であるときのように、BB2に係る図柄の組合せの一部が特殊な態様の一部で表示されるとき、それが「滑り」を伴って表示されたものであるときは、他方の種別であるBB1が内部当籤役として決定されていることを遊技者が知ることができるようになっている。
以上、本実施の形態のスロットマシン1における主制御回路71において実行されるプログラムの内容等について説明した。続いて、以下では、図45〜図88を参照して、本実施の形態のスロットマシン1における副制御回路72において実行されるプログラムの内容等について説明する。
副制御回路72では、前述の主制御回路71において制御されるプログラムの進行に応じて、映像、音、光、或いはこれらの組合せによる演出の内容を決定し、これを実行する。詳しい説明は追って行うが、本実施の形態の副制御回路72では、メダルの払い出しに係る所定の内部当籤役(前述の赤ベル、青ベル)が決定されると、アシストタイム(以下、「AT」と略記する)の作動が行われていること(より具体的にいうと、後述のATゲーム数カウンタに格納されている値が1以上であること)を条件に、液晶表示装置5において所定の映像を表示して、その種別を遊技者に対して報知するようにしている。尚、ATは、遊技者にとって有利な状態に相当する。
上記の内容に関して、液晶表示装置5において表示する映像の具体例を図73〜図75に示す。図73は、内部当籤役として「赤ベル」及び「青ベル」の何れも決定されていないときに表示される映像の例である。図74は、内部当籤役として「赤ベル」又は「青ベル」の何れかが決定された場合であって、ATゲーム数カウンタの値が1以上であるときに表示される映像の例である。この表示例では、内部当籤役として「赤ベル」が決定されたことを示唆する映像が示されている。具体的には、左表示窓4Lの周囲の領域の表示を赤色に変化させ、その色彩の関連性によって、左リール3Lの図柄「赤7」を狙うことを遊技者に示唆している。
この結果、遊技者は、狙うべき図柄の種別を勘や運などに頼って選択する必要がなくなるので、ストップボタンを押すタイミングをはかることに注力することができるようになる。つまり、上記の表示例であれば、図柄「赤7」が左表示窓4L内に出現するタイミングをはかってストップボタンを押すことが遊技者には分かるので、この報知が行われない場合と比べて、比較的容易に赤ベルに係る図柄の組合せ「赤7−ベル−ベル」を入賞判定ラインに沿って表示させることができるようになる。この結果、より多くの量のメダルを遊技者が獲得する可能性を生じさせることができる。尚、図示は省略したが、内部当籤役として「青ベル」が決定されたとき、左表示窓4Lの周囲の領域の表示を青色に変化させ、その色彩の関連性によって、左リール3Lの図柄「青7」を狙うことを遊技者に示唆している。
図75は、内部当籤役として「赤ベル」又は「青ベル」の何れかが決定された場合であって、ATゲーム数カウンタの値が0であるときに表示される映像の例である。この表示例は、内部当籤役として「赤ベル」が決定された場合及び内部当籤役として「青ベル」が決定された場合の両方に共通して表示される映像である。この映像では、遊技者は、内部当籤役として「赤ベル」又は「青ベル」の何れかが決定されたことを知ることはできるが、その種類までは分からないようになっている。したがって、遊技者は、左リール3Lについて狙うべき図柄の種別が図柄「赤7」であるか又は図柄「青7」であるかを勘や運などに頼って選択する必要があり、前述の報知が行われる場合と比べて、該当する図柄の組合せを表示させることが難しくなっている。
以下、図45〜図56を参照して制御ROM82に記憶されている各種テーブルについて説明する。以下で説明する各種テーブルは、基本的に、前述したATの作動を行うか否かの決定や、この決定に基づいて実行する演出内容の決定等に使用されるものである。
初めに、図45を参照して、SP抽籤状態選択テーブルについて説明する。
本実施の形態では、BB1の作動又はBB2の作動が行われている間、その作動が終了した以降においてATの作動を行うか否かの決定(より具体的には、後述のATゲーム数として0を超える数値を決定するか否かの決定)を抽籤により行うようにしている。
本実施の形態では、上記ATの作動を行うか否かを決定する抽籤(以下、「AT抽籤」という)を行うとき、ATの作動を行うと決定される確率(後述するが、ATゲーム数として1以上の数値が決定される確率であり、以下、「AT当籤確率」という)の選択や、ATの作動を継続して行う期間(後述するが、ATゲーム数として決定される数値の多寡)の決定などを、遊技者にとって相対的に有利に働かせる状態(以下、「SP状態」という)と、そうではない状態(以下、「非SP状態」という)とを設けるようにしている。
例えば、AT抽籤を行う場合、その抽籤の結果が遊技者に有利に働くとは、AT当籤確率が相対的に高いテーブルとAT当籤確率が相対的に低いテーブルとが設けられているときにおいて前者を参照することや、ATゲーム数として相対的に大きい数値が決定される確率が高いテーブルとATゲーム数として相対的に大きい数値が決定される確率が低いテーブルとが設けられている場合において前者を参照することなどが挙げられる。
尚、詳しくは後述するが、上記SP状態の作動が行われている場合においてBB1又はBB2の作動が開始されたとき、上記SP状態の作動が行われていない場合においてBB1又はBB2の作動が開始されたときと比べて、AT抽籤の結果が遊技者にとって有利に働くようになっている。
本実施の形態では、ボーナスゲームの作動が行われていないとき、基本的に、開始操作の検出に基づいてカウントされる一遊技ごとに、上記SP状態の作動を行うか否か及び上記SP状態の作動を継続して行う期間(以下、「SPゲーム数」という)を決定する抽籤(以下、「SP抽籤」という)を行うようにしている。また、このSP抽籤によりSP状態の作動を行うと決定される確率(以下、「SP当籤確率」という)がそれぞれで異なる状態(以下、「SP抽籤状態」という)を複数種類設けるようにしている。そして、上記一遊技が行われた回数(即ち、ゲーム数)に基づいて、複数種類のSP抽籤状態の何れかを選択するようにしており、そのとき選択されているSP抽籤状態に基づいて上記SP抽籤を行う。
図45に示すSP抽籤状態選択テーブルは、所定のゲーム数、より具体的には、100回のゲーム数を1セットとしてカウントするセット数に応じて、SP抽籤状態を規定する。したがって、ゲーム数が100回に達するごとに、抽籤状態の再選択が行われるようになっている。尚、ゲーム数が予め定められた回数(本実施の形態では1000回)に達した以降は、SP抽籤状態の再選択が行われず、固定されることとなる。
また、SP抽籤状態選択テーブルは、カウントされるゲーム数に応じて選択されていくSP抽籤状態のパターンがそれぞれで異なるように、複数種類(本実施の形態では、テーブル番号「1」〜「20」の20種類)が設けられている。SP抽籤状態選択テーブルの選択は、主制御回路71において設定値の変更が行われたときか、又は、ボーナスゲームの作動が終了したときにおいて行われる。この選択は抽籤により行われ、各SP抽籤状態選択テーブルが選択される確率がそれぞれで均一(即ち、1/20)となるように抽籤値を規定したテーブル(以下、「SP抽籤状態選択テーブル決定テーブル」という)が参照される(図示を省略)。
基本的に、SP抽籤状態選択テーブルは、ゲーム数のカウントが進んでいくにつれて、SP当籤確率が高いSP抽籤状態が選択されていく構成となっている。そして、後述するが、何れのSP抽籤状態選択テーブルにおいても、最終的には遊技者にとって最も有利なSP抽籤状態が選択されるようになる。言い換えれば、ボーナスゲームの作動が行われない期間が長く継続するほどSP抽籤が遊技者にとって有利に働くといえ、これは、酷な状況にいる遊技者の救済を図ろうというものである。
また、SP抽籤状態選択テーブルでは、カウントされるゲーム数に応じた抽籤状態を予め指定するデータを規定しておき、これに従って抽籤状態を選択していくようにしたので、例えばカウントされるゲーム数に応じて専用の抽籤を行い、その結果によって抽籤状態を選択する場合などと比べて、制御系にかかる負荷の軽減を図ることができる。
次に、図46を参照して、SP抽籤テーブルについて説明する。
SP抽籤テーブルは、前述したSP抽籤状態に応じて、予め定められた複数種類の数値をSPゲーム数として規定し、各SPゲーム数が決定される抽籤値を規定している。
SP抽籤テーブルは、SPゲーム数として、「0」、「10」、「20」、「25」、「30」、「50」、「75」、「100」及び「10000」を規定している。ここで、「10000」という数値は、他の数値と比べると著しく大きいが、これは、ボーナスゲームの作動が行われるまでSP状態の作動を継続して行うことで、その後のAT抽籤等を遊技者に有利に働かせることを目的としている。即ち、これを実現するのに好適であれば、「10000」に限らず、如何なる数値をも採用することができる。
ここで、本実施の形態のサブCPU81は、SP状態の作動及びその終了の管理を上記SPゲーム数が1以上であるか否かに基づいて行うようにしている。このため、上記SP抽籤テーブルによってSPゲーム数として1以上の数値が決定されるということは、SP状態の作動を行うと決定されたことと同義である。
即ち、SP抽籤テーブルでは、SPゲーム数として1以上の数値が決定される抽籤値をSP状態の作動を行うと決定される抽籤値として規定している一方で、SPゲーム数として「0」が決定される抽籤値をSP状態の作動を行わないと決定される抽籤値として規定しているといえる。尚、このことは、後述するAT抽籤テーブル等を参照して行われるATの作動に関しても同様である。
また、SP抽籤テーブルは、SP抽籤状態として、SP当籤確率が相対的に高い状態(即ち、「c」或いは「C」または「◎」)と、SP当籤確率が相対的に低い状態(即ち、「a」或いは「A」)と、SP当籤確率が上記2つの状態の中間に位置する状態(即ち、「b」或いは「B」)と、前述のSP抽籤状態選択テーブルには規定されていない特殊な状態(即ち、「ボーナス後」)とを規定している。
ここで、「a」と「A」、「b」と「B」、及び「c」と「C」は、それぞれ全体としてのSP当籤確率は等しいが、「a」よりも「A」、「b」よりも「B」、及び「c」よりも「C」の方が、SPゲーム数として前述の「10000」が決定される確率が高い。また、「◎」は、「c」及び「C」と全体としてのSP当籤確率は等しいが、SP抽籤に当籤した場合は、必ず上記「10000」が決定されるようになっており、遊技者にとって有利であるといえる。
また、後でフローチャートを参照して説明するが、特殊なSP抽籤状態である「ボーナス後」は、ボーナスゲームの作動が終了したときにセットされる。「ボーナス後」では、SP抽籤に必ず当籤するように抽籤値が規定されていることから、ボーナスゲームの作動が終了した後では、SP状態の作動が必ず行われることとなる。これにより、ボーナスゲームの作動が終了しても、遊技者の興味を維持することができるようにしている。
尚、上記SP抽籤テーブルを参照したSP抽籤は、開始操作の検出に基づいた一遊技ごとに行われ、そのとき決定される内部当籤役の種別等がその当籤確率に反映されることはなく、上記複数のSP抽籤状態のそれぞれに応じた一定の当籤確率にて行われる。
次に、図47を参照して、キャラクタ振分けテーブルについて説明する。
キャラクタ振分けテーブルは、BB1に係る図柄の組合せが表示されたとき又はBB2に係る図柄の組合せが表示されたときに使用される。本実施の形態では、BB1の作動又はBB2の作動が行われると、液晶表示装置5において所定の映像を表示することによって、予め設定されている人物キャラクタと遊技者との間で麻雀の対局が展開される内容の演出(以下、「対局演出」という)を実行する。
キャラクタ振分けテーブルは、対局相手となるキャラクタを、予め定められた種類のキャラクタ(以下、通常キャラクタ)の中から選択するか、或いは、この通常キャラクタとは異なる特定のキャラクタ(以下、特殊キャラクタ)を選択するかを決定する抽籤(以下、特殊キャラクタ抽籤)を行うために使用される。尚、通常キャラクタとしては、キャラクタA、キャラクタB及びキャラクタCの3種類が設けられており、特殊キャラクタとしてはキャラクタDの1種類が設けられている。
キャラクタ振分けテーブルは、RAM33の設定値格納領域に格納されている設定値(即ち、現在の設定値)に応じて、SP状態の作動が行われているときに各キャラクタが決定される抽籤値と、SP状態の作動が行われていないときに各キャラクタが決定される抽籤値とを規定している。
特殊キャラクタは、SP状態の作動が行われているときにのみ決定されるようにその抽籤値が規定されている。また、現在の設定値が高いほど、特殊キャラクタが決定される確率が高い。
詳しくは後述するが、特殊キャラクタが選択されると、同じSP状態の作動が行われているという条件下であっても、通常キャラクタが選択された場合よりも、AT抽籤の結果が遊技者に有利に働くようになっている。つまり、SP状態の作動が行われていなかったとき(非SP状態)、SP状態の作動が行われ且つ通常キャラクタが選択されたとき{SP状態(通常キャラクタ)}及びSP状態の作動が行われ且つ特殊キャラクタが選択されたとき{SP状態(特殊キャラクタ)}の3種類を、AT当籤確率がそれぞれで異なる状態(以下、「AT抽籤状態」という)として設けるようにしている。
上記の特殊キャラクタ抽籤が行われた結果に基づいて、液晶表示装置5において表示される映像の具体例を図76及び図77に示す。図76は、上記特殊キャラクタ抽籤に当籤しなかったときに液晶表示装置5において表示される映像の具体例である。特殊キャラクタが決定されなかったことから、通常キャラクタであるキャラクタA、キャラクタB及びキャラクタCの3人の中から何れかが対局相手として選択される映像が表示されている。これに対して、図77は、上記特殊キャラクタ抽籤に当籤したときに液晶表示装置5において表示される映像の具体例である。特殊キャラクタが決定されたことから、特殊キャラクタであるキャラクタDが対局相手として選択された映像が表示されている。
次に、図48を参照して、昇格抽籤テーブルについて説明する。
昇格抽籤テーブルは、前述したBB1に係る図柄の組合せが2つの入賞判定ラインに沿って表示されたとき又はBB2に係る図柄の組合せが2つの入賞判定ラインに沿って表示されたときに使用される。本実施の形態では、BB1に係る図柄の組合せが上記の特殊な態様で表示されたとき又はBB2に係る図柄の組合せが上記の特殊な態様で表示されたとき、前述のAT抽籤状態を、遊技者にとってより有利なものに変更するか否かを抽籤(以下、「昇格抽籤」という)により決定するようにしている。
昇格抽籤テーブルは、BB1に係る図柄の組合せが上記の特殊な態様で表示されたとき昇格抽籤に当籤となる抽籤値と、BB2に係る図柄の組合せが上記の特殊な態様で表示されたとき昇格抽籤に当籤となる抽籤値とを規定している。BB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されたとき、BB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されたときよりも昇格抽籤に当籤する確率が高い。
前述したように、持越役がBB2である場合、中リール3Cに関しては、BB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することが可能な図柄位置の数は、持越役がBB1である場合のそれよりも多い。即ち、BB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示させることは、BB1に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示させることよりも、比較的やさしいということできる。つまり、昇格抽籤テーブルは、対応する図柄の組合せを特殊な態様で表示させる難易度がより高いほど、昇格抽籤に当籤する確率が高くなるように抽籤値を規定している。
前述したように、AT抽籤状態には、「非SP状態」、「SP状態(通常キャラクタ)」及び「SP状態(特殊キャラクタ)」の3種類が設けられているが、上記昇格抽籤に当籤すると、そのとき該当するAT抽籤状態から遊技者にとって有利さの度合いが1段階高いものへと変更するようにしている。例えば、AT抽籤状態が「非SP状態」に該当するときであれば、1段階上の「SP状態(通常キャラクタ)」に変更されるようになり、AT抽籤状態が「SP状態(通常キャラクタ)」に該当するときであれば、1段階上の「SP状態(特殊キャラクタ)」に変更されるようになる。
次に、図49を参照して、BB1・BB2作動時AT抽籤テーブルについて説明する。
BB1・BB2作動時AT抽籤テーブルは、予め定められた複数種類の数値をATゲーム数として規定しており、現在の設定値に応じて、AT抽籤状態が「非SP状態」であるときに各ATゲーム数が決定される抽籤値と、AT抽籤状態が「SP状態(通常キャラクタ)」であるときに各ATゲーム数が決定される抽籤値と、AT抽籤状態が「SP状態(特殊キャラクタ)」であるときに各ATゲーム数が決定される抽籤値とをそれぞれ規定している。また、BB1・BB2作動時AT抽籤テーブルは、ATゲーム数として、「0」、「10」、「20」、「30」、「50」、「80」、「100」、「150」、「200」及び「400」を規定しており、各ATゲーム数に応じて予め定められた演出番号を規定している。
上記3種類のAT抽籤状態におけるAT当籤確率を比べると、「SP状態(特殊キャラクタ)」が最も高く、「SP状態(通常キャラクタ)」がこれに続いて高く、「非SP状態」が最も低くなっている。そして、相対的に大きい数値のATゲーム数が決定される確率も、上記と同様の順序となっている。尚、現在の設定値が高いほど、AT当籤確率等は高い。
また、BB1・BB2作動時AT抽籤テーブルでは、ATゲーム数が決定されると、その数値に応じて予め対応付けられた演出番号が選択されるようになっている。演出番号は、後述のBB1・BB2作動時演出内容決定テーブルに規定する複数種類の演出内容の何れかを指定するためのデータである。
後でフローチャートを参照して説明するが、本実施の形態では、BB1の作動又はBB2の作動が開始されると、予め定められたゲーム数ごとに、このBB1・BB2作動時AT抽籤テーブルを参照してAT抽籤を行うようにしている。具体的には、10回をひと括りとするゲーム数ごと、即ち、BB1の作動又はBB2の作動が開始されてからカウントされるゲーム数が、1回、11回、21回といった「10のn倍+1」となるときにAT抽籤を行うようにしている。そして、AT抽籤によってATゲーム数が決定されると、決定されたATゲーム数に対応する演出内容を決定し、次回のAT抽籤が行われるまでの期間にわたって、これを実行するようにしている。したがって、AT抽籤の結果が直ちに知らされる場合とちがい、遊技者は、AT抽籤の結果にいつも期待を抱きながら過ごすことができるようになる。
次に、図50を参照して、BB1・BB2作動時演出内容決定テーブルについて説明する。
BB1・BB2作動時演出内容決定テーブルは、前述の演出番号に応じて演出内容を規定する。演出内容とは、液晶表示装置5により表示する映像のパターン、スピーカ21L,21Rにより出力する音のパターン及びLED101により出力する光のパターンのそれぞれを指定するデータ(以下、演出データ)を規定したものである。
BB1・BB2作動時演出内容決定テーブルが規定する演出内容は、演出ゲーム数カウンタの値に応じて演出データを規定している。演出ゲーム数カウンタは、前述したようにAT抽籤が行われる周期であって、また、その抽籤の結果に応じた演出を実行する周期でもある10ゲームをカウントするために設けられるデータである。演出ゲーム数カウンタが取りうる値である「10」〜「1」の夫々に応じて演出データが選択され、各ゲーム数に応じた一連の映像の表示等によって所定の物語が展開されていく様子が遊技者に対して表示される。
各演出番号に基づいて実行される具体的な演出内容について説明すると、ATゲーム数として「0」が決定されたときに選択される演出番号「1」〜「10」では、前述した麻雀の対局相手として決定されたキャラクタに遊技者が負ける内容の演出が実行される。これに対して、ATゲーム数として「1」以上が決定されたときに選択される演出番号「10」〜「100」では、対局相手のキャラクタに遊技者が勝つ内容の演出が実行される。
そして、ATゲーム数として「1」以上が決定されたとき、そのATゲーム数の種別に応じて、勝ったときの麻雀の役の種類が異なるようにしている。例えば、ATゲーム数「10」が決定されたときの「1翻役」に対してATゲーム数「400」が決定されたときの「ダブル役満」というように、決定されたATゲーム数が相対的に大きい数値であるほど、より大きい役の種類によって勝つ内容の演出が実行される。したがって、遊技者は、実行される演出の内容によって、直前に行われたAT抽籤により決定されたATゲーム数を知ることができるようになっている。
上記の対局演出が実行されるとき、液晶表示装置5において表示される映像の具体例を図78〜図81に示す。図78に示す表示例は、AT抽籤が実行されたゲーム(即ち、上記演出ゲーム数カウンタが10のとき)において表示される映像を示す。麻雀牌が配られ、対局が開始されるときの様子が示されている。図79に示す表示例は、遊技者側が、あと1つ所望の牌が揃うと麻雀における役が完成する状態(いわゆるリーチ状態)となったときの様子が示されている。図80に示す表示例は、対局演出が10ゲームごとに終了するとき(即ち、上記演出ゲーム数カウンタが1のとき)において表示される映像を示す。遊技者が上記所望の牌を引き当てて役を完成させた結果、対戦相手であるキャラクタに勝ったときの様子が示されている。図示した映像では、役の種類が「2翻役」であり、ATゲーム数として20が決定されたことが遊技者に知らされる。図81に示す表示例は、BB1の作動が終了するとき又はBB2の作動が終了するときにおいて表示される映像を示す。BB1の作動及びBB2の作動を通して行われたAT抽籤の結果、決定されたATゲーム数の合計が遊技者に対して知らされる。
次に、図51を参照して、特殊AT抽籤テーブルについて説明する。
特殊AT抽籤テーブルは、ATゲーム数カウンタの値が「0」である場合において、内部当籤役として「赤ベル」又は「青ベル」が決定されたとき、該当する図柄の組合せを表示させることができたときに使用される。特殊AT抽籤テーブルは、ATゲーム数として決定される数値「0」、「10」、「50」、「100」及び「200」と、各ATゲーム数が決定される抽籤値とを規定している。
つまり、本実施の形態では、内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定された場合に、その種別を示す情報が遊技者に報知されなかったにもかかわらず(このとき前述の図75に示す映像が表示されている)、内部当籤役として決定された赤ベルに係る図柄の組合せ又は青ベルに係る図柄の組合せを遊技者が表示させることができたとき、いわば特典的な措置として、AT抽籤を実行するようにしている。
ここで、本実施の形態においてATゲーム数カウンタが「0」のときとは、前述したボーナスゲームの作動中においてAT抽籤が行われた結果、ATゲーム数として1以上の数値が決定されなかった状況、或いは、ATゲーム数として1以上の数値が決定され、その後上記情報が報知されることに伴ってその値が「0」に減算された状況(即ち、ATの作動が終了するとき)が該当する。即ち、前者の場合では斯様な状況から救済される機会を与えることができる一方で、後者の場合ではATの作動が延命される機会を与えることができるので、遊技者が抱く期待を持続させることが可能となっている。
次に、図52〜図54を参照して、一般遊技状態において参照されるテーブルについて説明する。これらのテーブルは、一般遊技状態において実行する演出内容を決定するために用いられる。サブCPU81により管理される遊技状態が一般遊技状態であるときとは、ボーナスゲームの作動が行われていないとき及びATの作動が行われていないときが該当する。
上記一般遊技状態では、基本的に、前述のSP抽籤に当籤したか否かや、持越役があるか否かなどに基づいて演出内容が決定される。したがって、この一般遊技状態において実行される演出内容によって、SP状態の作動が決定されたか否かや、持越役があるか否かを遊技者が推測できるようにして、遊技者が一喜一憂する機会を多く設けるようにし、興趣の向上を図っている。
まず、一般遊技状態において実行する演出内容について、液晶表示装置5において表示する映像の具体例(図84〜図88を参照)を参照しつつ説明する。液晶表示装置5の液晶表示部5aにおいて4つの部屋が表示され、4人のキャラクタが各部屋を移動する内容の演出が実行される。図84に示すように、液晶表示装置5の表示画面の下方(より具体的には表示窓3L,3C,3Rの下方)の領域に対してメインとなる部屋を示す映像を表示し、液晶表示装置5の表示画面の上方(より具体的には表示窓3L,3C,3Rの上方)における横並びの3つの各領域に対してサブとなる部屋を示す映像を表示している。また、液晶表示装置5の表示画面の右方の領域には、学校や体育館等が配置された地図を示す映像(マップ映像)を表示している。
図85に示すように、メイン及びサブを含む4つの部屋のそれぞれに1人のキャラクタが配置されている状態を初期の形として、この状態から、図86〜図88に示すように、キャラクタが各部屋を移動していく内容の演出(以下、キャラクタ移動演出という)が行われる。追って説明していくが、遊技者は、上記のキャラクタ移動演出によって推移していくキャラクタの位置関係を観察することによって、SP状態の作動が決定されたか否かを推測する。
図52を参照して、キャラクタ移動実行抽籤テーブルについて説明する。
キャラクタ移動実行抽籤テーブルは、液晶表示装置5の表示画面上において前述したキャラクタの移動を行うか否かを決定する抽籤(以下、キャラクタ移動実行抽籤)を行うために使用される。キャラクタ移動実行抽籤テーブルは、SP前兆状態であるか否かに応じて、キャラクタの移動を行うと決定する抽籤値(即ち、当籤となる抽籤値)を規定している。
ここで、本実施の形態では、基本的に、前述したSP抽籤に当籤したとき、直ちにSP状態の作動を行わず、予め定められた回数(本実施の形態では10回)のゲーム数がカウントされるまでの期間、その作動の開始を待機するようにしている。これは、この期間内において所定の内容の演出を実行するなどして、SP状態の作動が行われることに対する遊技者の期待を高揚させることを目的としている。SP前兆状態とは、このSP抽籤に当籤してからSP状態の作動を開始するまでの状態をいう。つまり、SP前兆状態であるときとは、SP抽籤に当籤し、SP状態の作動が開始されることが既に決定されていることを示すものである。
キャラクタ移動実行抽籤テーブルでは、SP前兆状態の作動が行われているとき、その作動が行われていないときよりも、キャラクタ移動実行抽籤に当籤する確率が高い。したがって、前述したキャラクタの移動が頻繁に行われる傾向にあれば、遊技者は、SP前兆状態なのではないかという推測をたてることができる。
また、後でフローチャートを参照して説明するが、キャラクタ移動実行抽籤は、SP前兆状態の作動が行われていないときでは所定の内部当籤役(本実施の形態ではハズレを採用)が決定されたときにのみ行われるのに対して、SP前兆状態の作動が行われているときでは決定された内部当籤役の種別にかかわらず行われるようにしている。したがって、内部当籤役として「ハズレ」以外の種類が決定されたときにキャラクタの移動が行われたとすると、遊技者は、SP前兆状態であることを知ることができる。
次に、図53を参照して、キャラクタ移動実行時演出振分けテーブルについて説明する。
キャラクタ移動実行時演出振分けテーブルは、前述のキャラクタ移動実行抽籤に当籤したときに、どのキャラクタをどの部屋に移動させるかといった演出内容を決定するために使用される。キャラクタ移動実行時演出振分けテーブルは、上記演出内容を複数規定しており、SP前兆状態であるときに各演出内容が決定されるときの抽籤値と、SP前兆状態ではないときに各演出内容が決定されるときの抽籤値とを規定している。
キャラクタ移動実行時演出振分けテーブルは、各部屋に位置するキャラクタの人数等を特定するためのデータ(以下、キャラクタ位置データ)に応じて設けられている。即ち、現在のキャラクタの位置に応じて、次にキャラクタが移動する部屋の決定が行われるようにしている。
前述したように、液晶表示装置5の表示画面には、下方の領域にメインとなる部屋(メイン部屋)が表示され、上方の3箇所の領域にそれぞれサブとなる部屋(サブ部屋)が表示される。ここで、図84に示すように、3つのサブ部屋を左側から順にサブ1、サブ2及びサブ3とすると、メイン及びサブ1〜サブ3からなる4つの各部屋に位置するキャラクタの人数を「メインにいる人数(Z1:0〜4),サブ1にいる人数(Z2:0〜4),サブ2にいる人数(Z3:0〜4),サブ3にいる人数(Z4:0〜4)」の形によって表したものを便宜上キャラクタ位置データとする。例えば、各部屋のそれぞれに1人のキャラクタが配置されている状態では、そのキャラクタ位置データは「1,1,1,1」となる。
図85に示すように、各部屋のそれぞれに1人のキャラクタが配置されている状態を初期の形とすると、メインに最初に配置されたキャラクタをメインマスタ、サブ1に最初に配置されたキャラクタをサブマスタ1、サブ2に最初に配置されたキャラクタをサブマスタ2、及びサブ3に最初に配置されたキャラクタをサブマスタ3と呼ぶ。初期の状態としてどのキャラクタをどの部屋に配置するかの決定は、抽籤等により行われる。
そして、最初に各部屋に配置されていたキャラクタが他の部屋に移動したとき、その移動したキャラクタを移動先の部屋のゲストと呼ぶ。例えば、上記初期の状態から、図86に示すように、サブマスタ3がサブ1に移動してきたとき、そのキャラクタ位置データは「1,2,1,0」となり、サブ1に移動してきたサブマスタ3はサブゲスト1となる。尚、図100に示すキャラクタ移動実行時演出振分けテーブルは、キャラクタ位置データが上記「1,2,1,0」のときに選択される。また、図示は省略しているが、他のキャラクタ位置データに対応するキャラクタ移動実行時演出振分けテーブルも設けられている。
キャラクタ移動実行時演出振分けテーブルでは、SP前兆状態であるとき、SP前兆状態ではないときよりも高い確率にて、複数のキャラクタが同じ部屋に集まる演出内容が決定される傾向にある。例えば、図示の例では、サブマスタ2がメインに移動したり(結果、キャラクタ位置データは「2,2,0,0」となる)、サブマスタ2がサブ1に移動する(結果、キャラクタ位置データは「1,3,0,0」となる)演出内容が決定され易くなっている。したがって、複数のキャラクタが同じ部屋に集まるように移動する内容の演出が頻繁に行われたとすると、遊技者は、SP前兆状態なのではないかという推測をたてることができる。尚、SP前兆状態が終了し、SP状態の作動が開始されるときの演出内容(以下、SP突入時演出)では、図87に示すように、4人のキャラクタがメインに集合する様子が映像にて表示されるようにしている。
図54及び図55を参照して、連続演出発展時振分けテーブルについて説明する。
本実施の形態では、一般遊技状態において、前述したキャラクタ移動演出を行う一方で、複数のゲーム数にわたって特定のキャラクタに焦点をあてた物語を展開する内容の演出(以下、連続演出)を行うようにしている。連続演出を行うか否かは専用の抽籤(以下、連続演出抽籤)を行うことにより決定される。そして、連続演出抽籤に当籤したとき、その連続演出の内容を、持越役があるか否か(即ち、BB1、BB2又はMBの何れかが内部当籤役として決定されているか否か)に基づいて決定するようにしている。したがって、連続演出を行うことによって、その内容などから持越役があるか否かを遊技者が推測できるようにして、興趣の向上を図るようにしている。
図示は省略したが、連続演出抽籤は、連続演出を実行すると決定されるときの抽籤値を規定するテーブルを参照して行われる。そして、連続演出発展時振分けテーブルは、この連続演出抽籤に当籤したときに使用される。
連続演出発展時振分けテーブルは、キャラクタ位置データに応じて設けられている。図54に示す連続演出発展時振分けテーブルは、キャラクタ位置データが「1,1,1,1」であるときに選択される。また、図55に示す連続演出発展時振分けテーブルは、キャラクタ位置データが「1,2,1,0」であるときに選択される。尚、図示は省略しているが、他のキャラクタ位置データに対応する連続演出発展時振分けテーブルも設けられている。
連続演出発展時振分けテーブルは、連続演出に係る演出内容を複数規定しており、決定された内部当籤役の種別ごとに各演出内容が決定される抽籤値を、持越役が有るか否かに応じて規定している。
連続演出発展時振分けテーブルでは、持越役が有るとき、1箇所に集合しているキャラクタ(図86を参照すると、サブマスタ1とサブゲスト1)に関連する連続演出が決定される確率が高い。したがって、この傾向が見られたとき、遊技者は、持越役が有るのではないかという推測をたてることができる。
また、持越役が存在しないときでは、或る内部当籤役(例えばチェリーなど)について連続演出が行われないのに対して、持越役が存在するときでは、上記内部当籤役について連続演出が行われるようにしている。したがって、上記内部当籤役が決定されたとき、連続演出が行われたとすると、遊技者は、持越役が有ることを知ることができる。
上記連続演出が行われると決定されたときに液晶表示装置5において表示される映像の具体例を図88に示す。液晶表示装置5の表示画面では、右方のマップ映像において体育館が拡大表示され、サブマスタ1とサブゲスト1のうちサブゲスト1が部屋から退出し、体育館に向かう様子が示されている。尚、図56に、連続演出の種類とその内容とを定める対応表を示す。
続いて、図57〜図72に示すフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU81が実行するプログラムの内容について説明する。
まず、図57を参照して、サブCPUにより行われる主基板通信タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S502)。次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S501に移る。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S504)、S501に移る。
次に、図58を参照して、サブCPUにより行われる演出登録タスクについて説明する。
初めに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(S512)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。例えば、内部当籤役、表示役、作動中フラグ、作動ストップボタン等といった主制御回路71において管理されている各種データをSDRAM83の所定の領域に複写する。次に、サブCPU81は、後で図59を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定及び登録や、登録されている演出内容に基づいた演出データの選択及びその実行を行う。
サブCPU81は、S514の後、又は、S512においてメッセージは無いと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S515)。アニメーションデータの登録は、上記演出内容決定処理において登録された演出内容に基づいて行われる。次に、サブCPU81は、サウンド演出リクエストを行う(S516)。サウンド演出リクエストは、上記演出内容決定処理において登録された演出内容に基づいてDSP90に対して行われる。次に、サブCPU81は、LEDデータの登録を行う(S517)。LEDデータの登録は、上記演出内容決定処理において登録された演出内容に基づいて行われる。この処理が終了すると、S511に移る。
次に、図59を参照して、演出内容決定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、設定変更コマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。サブCPU81は、設定変更コマンド受信時であると判別したときには、後で図60を参照して説明するSP抽籤状態初期設定処理を行う(S522)。この処理では、SP抽籤状態選択テーブルの決定及びSP抽籤状態のセット等が行われる。
サブCPU81は、S521において設定変更コマンド受信時ではないと判別したときには、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S523)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、後で図61を参照して説明する各遊技カウンタ更新処理を行う(S524)。この処理では、SP状態カウンタ等の更新が行われる。次に、サブCPU81は、後で図62を参照して説明する演出抽籤処理を行う(S525)。この処理では、遊技状態に応じた演出内容の決定が行われる。
サブCPU81は、S523においてスタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S526)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、停止コマンド受信時処理を行う(S527)。この処理では、登録されている演出番号に基づいて、停止操作の検出が行われたことに対応する演出データがセットされ、演出が進行される。
サブCPU81は、S526においてリール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S528)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で図69を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S529)。この処理では、表示役に基づいて各種データの決定が行われる。
サブCPU81は、S528において表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S530)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、現在選択されているSP抽籤状態テーブル番号をリセットする(S531)。次に、サブCPU81は、ボーナスゲームの種別に応じて演出データをセットする(S532)。次に、サブCPU81は、ボーナスゲームの種別に応じて、ワークRAM84の遊技状態(サブ)格納領域に格納されているデータをBB1作動状態、BB2作動状態及びMB作動状態の何れかに変更する(S533)。
サブCPU81は、S530においてボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S534)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、ボーナスゲーム終了時用の演出データをセットする(S535)。次に、後で図71を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S536)。この処理では、SP抽籤状態選択テーブルの決定及びSP抽籤状態のセット等が行われる。次に、サブCPU81は、後で図72を参照して説明するボーナス終了時遊技状態変更処理を行う(S537)。この処理では、ATゲーム数カウンタの値等に基づいて、遊技状態(サブ)がAT作動状態又は一般遊技状態の何れかに変更される。
サブCPU81は、S522、S525、S527、S529、S533又はS537の後、並びにS534においてボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、コマンドに基づいて演出データをセットする(S538)。この処理では、演出データがいまだセットされていない場合に、決定された演出内容或いは受信したコマンドに基づいて演出データがセットされる。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図60を参照して、SP抽籤状態初期設定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、SP抽籤状態選択テーブル番号を決定する(S541)。この処理では、SP抽籤状態選択テーブル決定テーブル(図示せず)を参照し、SP抽籤状態選択テーブル番号「1」〜「20」の何れかを抽籤により決定する。次に、サブCPU81は、決定されたSP抽籤状態テーブル番号に基づいて、SP抽籤状態選択テーブルをセットする(S542)。次に、サブCPU81は、ワークRAM84のセット回数カウンタに「1」をセットする(S543)。
次に、サブCPU81は、セットされているSP抽籤状態選択テーブルを参照し、セット数カウンタ「1」に応じたSP抽籤状態をセットする。前述した8通りのSP抽籤状態は、ワークRAM84のSP抽籤状態格納領域(図示せず)において管理される。次に、サブCPU81は、ワークRAM84のSP抽籤状態カウンタに「100」をセットする(S545)。この処理が終了すると、SP抽籤状態初期設定処理を終了する。
次に、図61を参照して、各遊技カウンタ更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、持越役格納領域は0であるか否かを判別する(S551)。尚、ワークRAM84には、主制御回路71のRAM33と同様に、内部当籤役格納領域や持越役格納領域等が設けられている。サブCPU81は、持越役格納領域は0ではないと判別したときには、各遊技カウンタ更新処理を終了する一方で、持越役格納領域は0であると判別したときには、SP状態フラグはオンであるか否かを判別する(S552)。SP状態フラグは、SP状態であるか否かを識別するデータである。サブCPU81は、SP状態フラグはオンであると判別したときには、SP状態カウンタを1減算する(S553)。
サブCPU81は、SP状態フラグはオンではないと判別したときには、SP前兆状態フラグはオンであるか否かを判別する(S554)。SP前兆状態フラグは、SP前兆状態であるか否かを識別するデータである。サブCPU81は、SP前兆状態フラグはオンであると判別したときには、SP前兆状態カウンタを1減算する(S555)。
サブCPU81は、S553及びS555の後、又は、S554においてSP前兆状態フラグはオンではないと判別したときには、SP抽籤状態カウンタを1減算する(S556)。次に、サブCPU81は、SP抽籤状態カウンタは0であるか否かを判別する(S557)。サブCPU81は、SP抽籤状態カウンタは0ではないと判別したときには、各遊技カウンタ更新処理を終了する。
サブCPU81は、S557においてSP抽籤状態カウンタは0であると判別したときには、セット数カウンタに1を加算する(S558)。次に、サブCPU81は、SP抽籤状態選択テーブルを参照し、セット数カウンタに基づいてSP抽籤状態を変更する(S559)。
次に、サブCPU81は、セット数カウンタは11に満たないか否かを判別する(S560)。サブCPU81は、セット数カウンタは11に満たないと判別したときには、SP抽籤状態カウンタに100をセットして(S561)、各遊技カウンタ更新処理を終了する。サブCPU81は、S560においてセット数カウンタは11に達していると判別したときには、SP抽籤状態カウンタに10000をセットして(S562)、各遊技カウンタ更新処理を終了する。
次に、図62を参照して、演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、後で図67を参照して説明するボーナス確定演出処理を行う(S571)。この処理では、持越役が有り、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示が許容されているとき、その旨を遊技者に対して報知する演出(以下、ボーナス確定演出)を行うか否かが抽籤により決定される。次に、サブCPU81は、後で図68を参照して説明するボーナス報知実行処理を行う(S572)。この処理では、持越役がBB1又はBB2である場合に上記ボーナス確定演出を行うと決定されたとき、他の入賞に係る当り要求フラグ(例えばスイカ)が決定されていないことを条件に、BB1であるか又はBB2であるかの種別を遊技者に報知し、該当する図柄の組合せを前述した特殊な態様で表示させるように遊技者に促す演出(以下、2ライン揃え可能報知)が実行される。
次に、サブCPU81は、BB1作動状態(サブ)又はBB2作動状態(サブ)であるか否かを判別する(S573)。サブCPU81は、BB1作動状態(サブ)又はBB2作動状態(サブ)であると判別したときには、後で図63を参照して説明するBB1・BB2作動中演出抽籤処理を行う(S574)。この処理では、前述したAT抽籤を行うとともに、対局演出を実行する。
サブCPU81は、S573においてBB1作動状態(サブ)又はBB2作動状態(サブ)ではないと判別したときには、MB作動状態(サブ)であるか否かを判別する(S575)。サブCPU81は、MB作動状態(サブ)であると判別したときには、MB作動中演出抽籤処理を行う(S576)。この処理では、予め定められた映像を液晶表示装置5により表示するなどしてMB作動用の演出が実行される。
サブCPU81は、S575においてMB作動状態(サブ)ではないと判別したときには、AT作動状態(サブ)であるか否かを判別する(S577)。サブCPU81は、AT作動状態(サブ)であると判別したときには、後で図64を参照して説明するAT作動状態演出抽籤処理を行う(S578)。この処理では、内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定されたとき、ATゲーム数カウンタ等に基づいてその種別が報知される。
サブCPU81は、S577においてAT作動状態(サブ)ではないと判別したときには、後で図65を参照して説明する一般遊技状態演出抽籤処理を行う(S579)。この処理では、前述したSP状態等に基づいたキャラクタ移動演出を実行する。サブCPU81は、S574、S576、S578及びS579の後、後で図66を参照して説明するSP抽籤処理を行う(S580)。この処理では、前述したSP抽籤状態に基づいてSP抽籤を行う。
次に、サブCPU81は、上記各処理を行った結果、演出内容が決定されているか否かを判別する(S581)。サブCPU81は、演出内容が決定されていないと判別したときには、演出テーブルを選択し、これに基づいて演出内容を決定する(S582)。サブCPU81は、S582の後又はS581において演出内容が決定されていると判別したときには、決定された演出内容に基づいて演出データをセットする(S583)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
次に、図63を参照して、BB1・BB2作動中演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、AT抽籤ゲームであるか否かを判別する(S591)。演出ゲーム数カウンタが0であるとき、AT抽籤ゲームであると判別する。サブCPU81は、AT抽籤ゲームであると判別したときには、BB1・BB2作動時AT抽籤テーブルを参照し、現在のAT抽籤状態に基づいてAT抽籤処理を行う(S592)。次に、サブCPU81は、AT抽籤に当籤したか否かを判別する(S593)。AT抽籤の結果、決定されたATゲーム数が1以上のときAT抽籤に当籤したこととなる。サブCPU81は、AT抽籤に当籤したと判別したときには、決定されたATゲーム数をBB作動中獲得ATゲーム数カウンタに加算し、決定されたATゲーム数に応じた演出番号(11〜100の何れか)をセットする(S594)。これに対して、AT抽籤に当籤しなかったと判別したときには、非当籤(即ち、ATゲーム数「0」)に応じた演出番号(1〜10の何れか)をセットする(S595)。
このS598又はS599においてセットされた演出番号に基づいて映像(例えば図125参照)が表示されることにより、BB1の作動又はBB2の作動中においてAT抽籤が行われたとき、その結果を遊技者が適宜知ることができるようになる。したがって、斯様な報知が行われない場合とちがって、ATの作動が行われるか否かの決定について遊技者が一喜一憂する機会が増し、その決定を遊技者がより楽しむことができるようになる。
サブCPU81は、S564及びS595の後、演出ゲーム数カウンタに10をセットする(S596)。サブCPU81は、S596の後又はS591においてAT抽籤ゲームではないと判別したときには、BB1・BB2作動時演出内容決定テーブルを参照し、演出ゲーム数カウンタに基づいて演出データを取得する(S597)。次に、サブCPU81は、演出ゲーム数カウンタを1減算する(S598)。次に、サブCPU81は、現在のBB作動中獲得ATゲーム数カウンタの値を報知する(S599)。つまり、このときまでに決定されたATゲーム数の合計が遊技者に知らされる(図78参照)。これにより、BB1の作動又はBB2の作動が行われている間、自らが獲得できたATゲーム数をいつでも把握できるという安心を遊技者に与えることができる。この処理が終了すると、BB1・BB2作動中演出抽籤処理を終了する。
次に、図64を参照して、AT作動状態演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ATゲーム数カウンタは1以上であるか否かを判別する(S611)。サブCPU81は、ATゲーム数カウンタは1以上であると判別したときには、ATゲーム数カウンタを1減算する(S612)。次に、サブCPU81は、内部当籤役は赤ベル又は青ベルであるか否かを判別する(S613)。尚、小役・リプレイ用データポインタとして4が決定された場合に決定される内部当籤役「赤ベル+青ベル」であるときは、この判別は「否」となる(後述のS615等についても同様)。
サブCPU81は、S613において内部当籤役は赤ベル又は青ベルであると判別したときには、ベルの種別を報知する演出内容(左リールの色報知演出)を決定する(S614)。つまり、内部当籤役が赤ベルであるときと青ベルであるときとで異なる演出内容が決定される(図74参照)。
サブCPU81は、ATゲーム数カウンタは1以上ではないと判別したときには、内部当籤役は赤ベル又は青ベルであるか否かを判別する(S615)。サブCPU81は、内部当籤役は赤ベル又は青ベルであると判別したときには、内部当籤役が赤ベル又は青ベルの何れかであることを報知する演出内容を決定する(S616)。つまり、内部当籤役が赤ベルであるときと青ベルであるときとで共通する演出内容が決定される(図75参照)。
サブCPU81は、S614及びS616の後、又は、S613及びS615において内部当籤役は赤ベル又は青ベルではないと判別したときには、SP状態フラグはオンであるか否かを判別する(S617)。サブCPU81は、SP状態フラグはオンであると判別したときには、SP状態カウンタは0であるか否かを判別する(S618)。サブCPU81は、SP状態カウンタは0であると判別したときには、SP終了時演出を決定し、SP状態フラグをオフにする(S619)。一般遊技状態におけるSP終了時演出では、液晶表示装置5により表示している映像(図73参照)の背景が夕方から昼へと変化する。
サブCPU81は、S617においてSP状態フラグはオンではないと判別したときには、SP前兆状態フラグはオンであるか否かを判別する(S620)。サブCPU81は、SP前兆状態フラグはオンであると判別したときには、SP前兆状態カウンタは0であるか否かを判別する(S621)。サブCPU81は、SP前兆状態カウンタは0であると判別したときには、SP前兆状態フラグをオフ且つSP状態フラグをオンにし、SP突入時演出をセットする(S622)。一般遊技状態におけるSP突入時演出では、液晶表示装置5により表示している映像(図73参照)の背景が昼から夕方へと変化する。次に、サブCPU81は、退避していたSPゲーム数を復帰し、SP状態カウンタにセットする(S623)。
サブCPU81は、S619及びS623の後、S618においてSP状態カウンタは0ではないと判別したとき、S620においてSP前兆状態フラグはオンではないと判別したとき、又は、S621においてSP状態カウンタは0ではないと判別したとき、その他演出抽籤処理を行う(S624)。この処理では、未だ演出内容が決定されていないとき、SP状態及びSP前兆状態等に基づいて演出内容が決定される。
次に、図65を参照して、一般遊技状態演出抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、SP状態フラグはオンであるか否かを判別する(S631)。サブCPU81は、SP状態フラグはオンであると判別したときには、SP状態カウンタは0であるか否かを判別する(S632)。つまり、SP状態カウンタが0に更新されたときであり、SP状態の作動が終了するときであるか否かが判別される。サブCPU81は、SP状態カウンタは0であると判別したときには、SP終了時演出を決定し、SP状態フラグをオフにする(S633)。一般遊技状態(サブ)におけるSP終了時演出では、液晶表示装置5の表示画面において4つの部屋のそれぞれに各キャラクタが戻っていく様子の映像が表示される(図85参照)。この処理が終了すると、一般遊技状態演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S632においてSP状態カウンタは0ではないと判別したときには、SP状態中節目ゲームであるか否かを判別する(S634)。サブCPU81は、SP状態カウンタが10ずつ更新される周期(10ゲーム目、20ゲーム目、…、10nゲーム目)をSP状態中節目ゲームであると判別する。例えば、SP状態カウンタの値を10で除算した結果が0になったときに、SP状態中節目ゲームであると判別することもできる。サブCPU81は、SP状態中節目ゲームであると判別したときには、SP継続時演出を決定し(S635)、一般遊技状態演出抽籤処理を終了する。SP継続時演出では、液晶表示装置5の表示画面においてメイン部屋に集まっていた4人のキャラクタが各部屋に一旦戻っていき、最終的に再びまたメイン部屋に集まってくる様子の映像が表示される。即ち、SP状態の終了時演出が一旦実行された後に再びSP状態の突入時演出を行うことによって、遊技者が抱く期待に起伏を生じさせることができる。
サブCPU81は、S631においてSP状態フラグはオンではないと判別したとき又はS634においてSP状態中節目ゲームではないと判別したときには、SP前兆状態フラグはオンであるか否かを判別する(S636)。サブCPU81は、SP前兆状態フラグはオンではないと判別したときには、内部当籤役はハズレであるか否かを判別する(S637)。サブCPU81は、内部当籤役はハズレであると判別したときには、キャラクタ移動実行抽籤テーブルを参照し、非SP前兆状態に基づいて、キャラクタ移動実行抽籤処理を行う(S638)。
サブCPU81は、S636においてSP前兆状態フラグはオンであると判別したときには、SP前兆状態カウンタは0であるか否かを判別する(S639)。つまり、SP前兆状態の作動が終了するときであるか否かが判別される。サブCPU81は、SP前兆状態カウンタは0であると判別したときには、SP前兆状態フラグをオフ且つSP状態フラグをオンにし、SP突入時演出をセットする(S640)。一般遊技状態(サブ)におけるSP突入時演出では、液晶表示装置5の表示画面において各部屋に位置していた4人のキャラクタがメイン部屋に集合する様子の映像が表示される(図87参照)。次に、サブCPU81は、後述のSP抽籤処理におけるS664において退避していたSPゲーム数を復帰し、SP状態カウンタにセットする(S641)。この処理が終了すると、一般遊技状態演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S639においてSP前兆状態カウンタは0ではないと判別したときには、キャラクタ移動実行抽籤テーブルを参照し、SP前兆状態に基づいて、キャラクタ移動実行抽籤処理を行う(S642)。サブCPU81は、S638及びS642の後、キャラクタ移動実行抽籤に当籤したか否かを判別する(S643)。サブCPU81は、キャラクタ移動実行抽籤に当籤したと判別したときには、キャラクタの現在位置に応じた移動実行時演出振分けテーブルを参照し、演出内容を決定する(S644)。この処理が終了すると、一般遊技状態演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S637において内部当籤役はハズレではないと判別したとき又はS643においてキャラクタ移動実行抽籤に当籤しなかったと判別したときには、連続演出抽籤処理を行う(S645)。サブCPU81は、内部当籤役に応じて連続演出抽籤に当籤するときの抽籤値を規定しているテーブル(図示せず)を参照し、連続演出抽籤を行う。尚、上記テーブルは、当籤確率が相対的に低い種類の内部当籤役(例えばスイカ)が決定されたとき、当籤確率が相対的に高い種類の内部当籤役(例えば赤ベル+青ベル)が決定されたときよりも、連続演出抽籤の当籤確率が高くなるように抽籤値を規定するようにしても良い。
次に、サブCPU81は、連続演出抽籤に当籤したか否かを判別する(S646)。サブCPU81は、連続演出抽籤に当籤したと判別したときには、キャラクタの現在位置に応じた連続演出発展時振分けテーブルを参照し、内部当籤役及び持越役に基づいて演出内容を決定する(S647)。この処理が終了すると、一般遊技状態演出抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S646において連続演出抽籤に当籤しなかったと判別したときには、その他演出抽籤処理を行う(S648)。次に、当籤した内容に応じた演出を決定する(S649)。この処理が終了すると、一般遊技状態演出抽籤処理を終了する。
次に、図66を参照して、SP抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、SP状態フラグがオンか又はSP前兆状態フラグがオンか、若しくはBB1作動状態,BB2作動状態又はMB作動状態であるか否かを判別する(S661)。サブCPU81は、SP状態フラグがオンか又はSP前兆状態フラグがオンか、若しくはBB1作動状態,BB2作動状態又はMB作動状態であると判別したときには、SP抽籤処理を終了する一方で、SP状態フラグがオンか又はSP前兆状態フラグがオンか、若しくはBB1作動状態,BB2作動状態又はMB作動状態の何れでもないと判別したときには、SP抽籤テーブルを参照し、現在のSP抽籤状態に基づいてSP抽籤処理を行う(S662)。
次に、サブCPU81は、SP抽籤により決定されたSPゲーム数が1以上(即ち当籤)であるか否かを判別する(S663)。サブCPU81は、SPゲーム数が1以上ではないと判別したときには、SP抽籤処理を終了する一方で、SPゲーム数が1以上であると判別したときには、当籤したSPゲーム数を退避するとともに、SP前兆状態フラグをオンにし、SP前兆状態カウンタに10をセットする(S664)。この処理が終了すると、SP抽籤処理を終了する。
前述したように、上記SP状態の作動が行われているときにボーナスゲームの作動が開始されることになれば、BB1・BB2の作動中におけるAT抽籤が遊技者にとって有利にはたらくようになる。したがって、ボーナスゲームの作動が行われていないとき、開始操作の検出に基づいてSP抽籤を行うことによって、ボーナスゲームの作動が開始されるときまでの期間においても、SP状態の作動が行われたり行われなかったりといった挙動に遊技者が一喜一憂することができるようになる。したがって、ボーナスゲームの作動が行われていないときでも、遊技者が抱く期待の程度に起伏を生じさせることができる。
また、SP状態の作動を行うと決定される確率がそれぞれで異なる複数のSP抽籤状態を設け、100ゲーム毎にこれらの何れかを選択し、この選択されたSP抽籤状態に基づいてSP抽籤を行うようにした。したがって、SP抽籤が常に一定の確率で行われることがないようにすることができるので、程度の異なる期待を遊技者が抱くことができるようになる。
また、上記SP状態の作動を行うと決定されると、10ゲームがカウントされるまでの期間、SP前兆状態の作動を行い、キャラクタ移動演出が相対的に高い確率で実行された後で、その作動が開始されるようにしている。したがって、SP状態の作動を行うと決定された後で直ちにその作動が開始されるような場合とちがい、SP状態の作動が行われるのではないかという期待を遊技者に抱かせたままこれを持続させることができるようになっている。
次に、図67を参照して、ボーナス確定演出処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット2の何れかがオンであるか否かを判別する(S671)。サブCPU81は、内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット2の何れもオンではないと判別したときには、ボーナス確定演出処理を終了する一方で、内部当籤役2格納領域のビット0〜ビット2の何れかがオンであると判別したときには、実行されている演出に基づいて所定の割合でボーナス確定演出をセットする(S672)。尚、連続演出が行われているときであれば、連続演出が終了するまでボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されていることが報知されない。この処理が終了すると、ボーナス確定演出処理を終了する。
次に、図68を参照して、ボーナス報知実行処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、ボーナス確定演出がセットされているか否かを判別する(S681)。サブCPU81は、ボーナス確定演出がセットされていないと判別したときには、ボーナス報知実行処理を終了する一方で、ボーナス確定演出がセットされていると判別したときには、内部当籤役1格納領域の何れかのビットがオンであるか否かを判別する(S682)。つまり、スイカやリプレイといった他の入賞に係る図柄の組合せの表示が許容されているか否かが判別される。
サブCPU81は、S682において内部当籤役1格納領域の何れかのビットがオンではないと判別したときには、2ライン揃え可能報知をオンにセットし(S683)、ボーナス報知実行処理を終了する。2ライン揃え可能報知がオンにセットされると、持越役の種別に応じて、BB1に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することができることを示唆する映像が液晶表示装置5により表示されるか又はBB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することができることを示唆する映像が液晶表示装置5により表示される(図83参照)。
他方、サブCPU81は、S682において内部当籤役1格納領域の何れかのビットがオンであると判別したときには、2ライン揃え可能報知をオフにセットし(S684)、ボーナス報知実行処理を終了する。2ライン揃え可能報知がオフにセットされると、前述のBB1に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することができることを示唆する映像及びBB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示することができることを示唆する映像とは異なる映像が液晶表示装置5により表示される(図84参照)。
次に、図69を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、表示役はBB1又はBB2であるか否かを判別する(S701)。サブCPU81は、表示役はBB1又はBB2であると判別したときには、後で図70を参照して説明する特殊キャラクタ抽籤処理を行い(S702)、表示コマンド受信時処理を終了する。この処理では、前述したAT抽籤状態の決定等が行われる。
サブCPU81は、S701において表示役はBB1又はBB2ではないと判別したときには、AT作動状態(サブ)であり、且つ内部当籤役は赤ベル又は青ベルであるか否かを判別する(S703)。サブCPU81は、AT作動状態(サブ)であり、且つ内部当籤役は赤ベル又は青ベルであると判別したときには、表示役は赤ベル又は青ベルであるか否かを判別する(S704)。サブCPU81は、AT作動状態(サブ)ではないか或いは内部当籤役は赤ベル又は青ベルではないと判別したときには、表示コマンド受信時処理を終了する。
サブCPU81は、S704において表示役は赤ベル又は青ベルであると判別したときには、ATゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S705)。サブCPU81は、ATゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、表示コマンド受信時処理を終了する一方で、ATゲーム数カウンタは0であると判別したときには、特殊AT抽籤テーブルを参照し、AT抽籤処理を行う(S706)。
このように、ボーナスゲームの作動が行われるとき以外でも、AT抽籤を行う機会を設けるようにしたので、ATの作動が行われるか否かの決定について遊技者が一喜一憂する機会が増し、その決定を遊技者がより楽しむことができるようになる。つまり、内部当籤役として赤ベルが決定されたか又は青ベルが決定されたかが報知されない状況において、遊技者が運や勘などに頼って停止操作を行い、その結果、赤ベルに係る図柄の組合せ又は青ベルに係る図柄の組合せを表示させることができたときは、AT抽籤が行われる機会が遊技者に与えられ、再びATの作動が行われることへの望みを遊技者が抱くことができるようになる。この結果、ATの作動が終了してしまうときや、そもそもATの作動が決定されなかったときにおいても、赤ベルに係る図柄の組合せ又は青ベルに係る図柄の組合せを独力で表示することができるように停止操作を行うという動機付けを遊技者に行うことができ、遊技者がより楽しめるようにすることができる。
次に、サブCPU81は、AT抽籤に当籤したか否かを判別する(S707)。サブCPU81は、当籤したと判別したときには、決定されたATゲーム数をATゲーム数カウンタにセットして(S708)、表示コマンド受信時処理を終了する。サブCPU81は、S704において表示役は赤ベル又は青ベルではないと判別したとき又はS707において当籤しなかったと判別したときには、ATゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S709)。
サブCPU81は、S709においてATゲーム数カウンタは0でではないと判別したときには、表示コマンド受信時処理を終了する一方で、ATゲーム数カウンタは0であると判別したときには、AT作動状態終了時演出をセットする(S710)。次に、サブCPU81は、一般遊技状態(サブ)に変更する(S711)。この処理が終了すると、表示コマンド受信時処理を終了する。
次に、図70を参照して、特殊キャラクタ抽籤処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、停止予定位置に基づいて、BB1に係る図柄の組合せ又はBB2に係る図柄の組合せが特殊な態様(2ライン揃い)で表示されたか否かを判別する(S731)。各リール3L,3C,3Rの停止予定位置が何れも「2」であるときBB1に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されたと判別される(図39参照)。これに対して、各リール3L,3C,3Rの停止予定位置が何れも「11」であるときBB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されたと判別される(図41参照)。
サブCPU81は、BB1に係る図柄の組合せ又はBB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されたと判別したときには、昇格抽籤テーブルを参照し、BBの種別に基づいて昇格抽籤処理を行う(S732)。次に、サブCPU81は、昇格抽籤に当籤したか否かを判別する(S733)。サブCPU81は、昇格抽籤に当籤したと判別したときには、SP状態フラグはオンであるか否かを判別する(S734)。
サブCPU81は、SP状態フラグはオンではないと判別したときには、AT抽籤状態を「SP状態(通常キャラクタ)」にセットして、BB1・BB2開始時通常キャラクタ選択演出(図76参照)を決定する(S735)。このように、AT抽籤状態が「非SP状態」に該当する状況であっても、昇格抽籤に当籤すると、遊技者にとって1段階有利な「SP状態(通常キャラクタ)」に変更されるようになる。この処理が終了すると、特殊キャラクタ抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、SP状態フラグはオンであると判別したときには、AT抽籤状態を「SP状態(特殊キャラクタ)」にセットして、BB1・BB2開始時特殊キャラクタ選択演出(図77参照)を決定する(S736)。このように、昇格抽籤に当籤すると、遊技者にとって1段階有利なAT抽籤状態に変更されるようになる。この処理が終了すると、特殊キャラクタ抽籤処理を終了する。
尚、S736においてBB1・BB2開始時特殊キャラクタ選択演出が決定されるが、このときに、例えばファンファーレなどの派手な音を鳴らすなど、映像、音、光或いはこれらの組合せによって、後述のS740において決定されるBB1・BB2開始時特殊キャラクタ選択演出との差異を設けた演出内容が実行されるようにしても良い。これによって、BB1に係る図柄の組合せ又はBB2に係る図柄の組合せを特殊な態様で表示させることができた結果、最も有利なAT抽籤状態が決定されたという達成感や、自らの技量の高さを他者に顕示することでの優越感を満たすことができ、遊技者がより楽しめるようになる。
サブCPU81は、S731においてBB1に係る図柄の組合せ又はBB2に係る図柄の組合せが特殊な態様で表示されていないと判別したとき又はS733において昇格抽籤に当籤しなかったと判別したときには、SP状態フラグはオンであるか否かを判別する(S737)。サブCPU81は、SP状態フラグはオンであると判別したときには、キャラクタ振分けテーブルを参照し、特殊キャラクタ抽籤処理を行う(S738)。次に、サブCPU81は、特殊キャラクタ抽籤に当籤したか否かを判別する(S739)。サブCPU81は、特殊キャラクタ抽籤に当籤したと判別したときには、AT抽籤状態を「SP状態(特殊キャラクタ)」にセットして、BB1・BB2開始時特殊キャラクタ選択演出を決定し(S740)、特殊キャラクタ抽籤処理を終了する。
サブCPU81は、S739において特殊キャラクタ抽籤に当籤しなかったと判別したとき又はS737においてSP状態フラグはオンではないと判別したときには、該当するAT抽籤状態をセットして、BB1・BB2開始時通常キャラクタ選択演出を決定する(S741)。該当するAT抽籤状態としては、S739において特殊キャラクタ抽籤に当籤しなかったと判別したときには「SP状態(通常キャラクタ)」にセットされる一方で、S737においてSP状態フラグはオンではないと判別したときには「非SP状態」にセットされる。この処理が終了すると、特殊キャラクタ抽籤処理を終了する。
このように、昇格抽籤に当籤しなかったときでは、SP状態の作動が行われていたことを条件に、遊技者にとって最も有利なAT抽籤状態「SP状態(特殊キャラクタ)」に変更するか否かの決定が別途行われるようにしたので、遊技者がより楽しめるようになる。また、特殊キャラクタが決定されたとき、通常キャラクタが決定されたときよりも遊技者にとって有利なAT抽籤状態が決定されたことになるので、AT抽籤の結果を遊技者にとって有利なものとするか否かの決定に、ボーナスゲームの作動中において実行される演出内容が反映されるようになり、遊技者の興味を増すことができる。
次に、図71を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB1作動状態(サブ)又はBB2作動状態(サブ)であるか否かを判別する(S751)。サブCPU81は、BB1作動状態(サブ)又はBB2作動状態(サブ)であると判別したときには、BB作動中獲得ATゲーム数カウンタの値を報知する演出内容を決定する(S752)。つまり、ボーナスゲームの作動を通して決定されたATゲーム数の合計が遊技者に知らされる(図81参照)。これにより、遊技者は、ボーナスゲームを通して自らが獲得したATゲーム数の多寡を知り、ATの作動がどの程度の期間継続して行われるのかを知ることができるようになる。次に、サブCPU81は、BB作動中獲得ATゲーム数カウンタの値をATゲーム数カウンタに加算する(S753)。
サブCPU81は、S753の後、又は、S751においてBB1作動状態(サブ)及びBB2作動状態(サブ)ではないと判別したときには、SP抽籤テーブルを参照し、SP抽籤状態「ボーナス後」に基づいてSP抽籤処理を行う(S754)。前述したように、SP抽籤状態が「ボーナス後」のとき、SPゲーム数として1以上の数値が必ず決定される。
次に、サブCPU81は、決定されたSPゲーム数をSP状態カウンタにセットする(S755)。次に、サブCPU81は、SP状態フラグをオンにし、SP突入時演出をセットする(S756)。つまり、ボーナスゲームの作動が終了した後では、SP状態の作動が必ず行われる。そして、SP抽籤状態が「ボーナス後」のときは、他の抽籤状態と異なり、SP抽籤に当籤しても、SP前兆状態を経由することなく、SP状態の作動が開始される。
次に、サブCPU81は、前述したSP抽籤状態初期設定処理を行う(S757)。上記SP状態の作動が終了した後、この処理において決定されたSP抽籤状態選択テーブルに基づいてSP抽籤状態の管理が行われる。この処理が終了すると、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
次に、図72を参照して、ボーナス終了時遊技状態更新処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、BB1の作動又はBB2の作動が終了したか否かを判別する(S761)。サブCPU81は、BB1の作動又はBB2の作動が終了していないと判別したときには、ATゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S762)。サブCPU81は、S761においてBB1の作動又はBB2の作動が終了したと判別したとき又はS762においてATゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、遊技状態(サブ)をAT作動状態に変更し(S763)、ボーナス終了時遊技状態更新処理を終了する。
サブCPU81は、S762においてATゲーム数カウンタは0であると判別したときには、ボーナスゲーム作動時の遊技状態(サブ)はAT作動状態であったか否かを判別する(S764)。サブCPU81は、ボーナスゲーム作動時の遊技状態(サブ)はAT作動状態であったと判別したときには、遊技状態(サブ)をAT作動状態に変更し(S765)、ボーナス終了時遊技状態更新処理を終了する。他方、ボーナスゲーム作動時の遊技状態(サブ)はAT作動状態ではないと判別したときには、遊技状態(サブ)を一般遊技状態に変更し(S766)、ボーナス終了時遊技状態更新処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態のスロットマシン1は、BB1(又はBB2)に係る図柄の組合せが2つの入賞判定ラインに沿って並ぶ特殊な態様で表示されたとき、1つの入賞判定ラインに沿って並ぶ通常の態様で表示されたときよりも、ATの作動を行うと決定される確率がより高いAT抽籤状態を決定し、この決定されたAT抽籤状態に基づいてAT抽籤を行い、ATの作動を行うか否かを決定するようにした。
つまり、遊技者が停止操作を行い、その結果、BB1に係る図柄の組合せを上記特殊な態様で表示させることができたときは、それを表示させることができなかったときよりも、ATの作動が行われるか否かの決定が遊技者にとって有利にはたらくようになる。したがって、遊技者により行われる停止操作の技量を、有利な状態であるATの作動が行われるか否かの決定に反映させることができるので、停止操作を行う際に自己の力量を発揮しようという動機付けを遊技者に行うことができるようになり、訴求力の向上を図ることが可能となる。
また、本実施の形態では、BB1に係る図柄の組合せの表示が許容される内部当籤役が決定されたときには上記特殊な態様でこれを表示させることを可能とする一方で、BB1に係る図柄の組合せの表示が他の入賞に係る図柄の組合せの表示とともに許容される内部当籤役が決定されたときには上記特殊な態様でこれを表示させることができないようにした。そして、BB1に係る図柄の組合せの表示が許容される内部当籤役が決定されて、上記特殊な態様でこれを表示させることが可能な状態であるときには、これを遊技者に対して報知し、適切な停止操作を行うように促すようにした。したがって、力量を発揮すべきときが遊技者にわかるようになるので、そのタイミングをはかった停止操作を闇雲に行う必要がなくなり、遊技者の負担を軽減することができる。
また、本実施の形態では、内部当籤役として「赤ベル」又は「青ベル」の何れかが決定されたとき、ATの作動が行われていることを条件に、その種別を遊技者に対して報知するようにした。したがって、ATの作動が行われているとき、内部当籤役として赤ベル又は青ベルが決定された場合、遊技者はその種類が何であるかを事前に知ることができるようになるので、狙うべき図柄の組合せが分かり、適切なタイミングを計り易くなる。この結果、より多くのメダルを遊技者が獲得できる可能性が増すので、BB1に係る図柄の組合せ(又はBB2に係る図柄の組合せ)を表示させる際に自己の力量を発揮しようという動機付けを行うのに好適となる。
前述してきた通り、本実施の形態のスロットマシン1では、特定の図柄の組合せ(例えば、後述の赤7−赤7−赤7)が前記複数のリールにより表示されると、ボーナスゲーム(例えば、後述のBB1)の作動を行うボーナスゲーム作動手段(例えば、後述のボーナス作動チェック処理)と、特定の図柄の組合せが複数のリールにより表示されると、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率がそれぞれで異なる複数の抽籤状態(例えば、後述の3つのAT抽籤状態)の何れかを決定する抽籤状態決定手段(例えば、後述の特殊キャラクタ抽籤処理)と、ボーナスゲームの作動がボーナスゲーム作動手段により行われると、抽籤状態決定手段により決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態(例えば、後述のAT)の作動を行うか否かを決定する有利状態決定手段(例えば、後述のBB1・BB2作動中演出抽籤処理)と、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと有利状態決定手段により決定されたとき、遊技者にとって有利な状態の作動を行う有利状態作動手段(例えば、後述のAT作動状態演出抽籤処理)と、を備え、抽籤状態決定手段は、特定の図柄の組合せが第1の態様(例えば、後述の2つの入賞判定ラインに沿って表示される特殊な態様)で複数のリールにより表示されたとき、特定の図柄の組合せが第1の態様とは異なる第2の態様(例えば、後述の1つの入賞判定ラインに沿って表示される通常の態様)で複数のリールにより表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態(例えば、後述の「非SP状態」よりも「SP状態(通常キャラクタ)」、又は、後述の「SP状態(通常キャラクタ)」よりも「SP状態(特殊キャラクタ)」)を決定することを特徴としている。
また、リールの回転方向における位置をリールの種別に応じて特定する位置特定手段(例えば、後述のCPU31、後述の図柄カウンタ)を備え、リール停止手段は、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置(例えば、後述の停止開始位置)が予め定められた範囲内(例えば、左リール3Lであれば、後述の図柄位置「17」〜図柄位置「20」及び図柄位置「0」〜図柄位置「4」)であり且つ特定の位置(例えば、後述の図柄位置「2」)であるとき、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止する一方で、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置を除いた位置であるとき、特定の図柄の組合せが第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止することを特徴としている。
また、特定の図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(例えば、後述のBB1)が内部当籤役決定手段により決定されたとき、その旨を遊技者に対して報知する報知手段(例えば、後述の液晶表示装置5、後述のボーナス確定演出処理等)を備えたことを特徴としている。
また、リール停止手段は、特定の図柄の組合せの表示を許容する第1の内部当籤役(例えば、後述の「BB1」)が内部当籤役決定手段により決定された場合、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であるとき、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止する一方で、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置を除いた位置であるとき、特定の図柄の組合せが第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止し、また、特定の図柄の組合せの表示を許容する第2の内部当籤役(例えば、後述の「BB1+スイカ」)が内部当籤役決定手段により決定された場合、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であるとき、及び、停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置を除いた位置であるとき、特定の図柄の組合せが第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止することを特徴としている。
また、報知手段は、第1の内部当籤役が内部当籤役決定手段により決定されたとき、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知する(例えば、後述のボーナス報知実行処理)ことを特徴としている。
また、複数のリールにより表示される図柄の組合せに基づいて遊技媒体(例えば、後述のメダル等)の払い出しを遊技者に対して行う払出手段(例えば、後述のメインCPUの制御によるメインフローチャートにおけるS16)を備え、報知手段は、遊技者にとって有利な状態の作動が有利状態作動手段により行われている場合に、遊技媒体の払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役(例えば、後述の赤ベル又は青ベル)が内部当籤役決定手段により決定されると、その種別を遊技者に対して報知すること(例えば、後述のAT作動状態演出抽籤処理におけるS614)を特徴としている。
また、報知手段は、抽籤状態決定手段により遊技者にとってより有利な抽籤状態(例えば、前述の「SP状態(特殊キャラクタ)」)が決定されると、その旨を報知すること(例えば、前述の特殊キャラクタ抽籤処理におけるS735)を特徴としている。
また、0の意味を示すデータ及び1以上の意味を示すデータを格納可能な格納領域(例えば、後述のATゲーム数カウンタ)を有する格納手段(例えば、後述のSDRAM83)を備え、有利状態決定手段は、抽籤状態決定手段により決定された抽籤状態に基づいて、0の意味を示すデータ及び1以上の意味を示すデータを含む複数種類のデータの何れかを抽籤により格納領域に格納されているデータに加算することによって遊技者にとって有利な状態の作動を行うか否かを決定し、また、特定の図柄の組合せが第1の態様で複数のリールにより表示されたとき、特定の図柄の組合せが第1の態様とは異なる第2の態様で複数のリールにより表示されたときよりも高い確率で1以上の意味を示すデータを格納領域に格納されているデータに加算するものであり、有利状態作動手段は、格納領域に1以上の意味を示すデータが格納されているとき、遊技者にとって有利な状態の作動を行うことを特徴としている。
また、開始操作の検出が行われると、格納領域に格納されているデータから1の意味を示すデータを減算する減算手段(例えば、前述の一般遊技状態演出抽籤処理におけるS662)を備えたことを特徴としている。
また、抽籤状態決定手段は、ボーナスゲームの作動が行われる場合に、特定の演出データ(例えば、前述の特殊キャラクタ選択演出)が決定されたとき、この特定の演出データとは異なる演出データ(例えば、前述の通常キャラクタ選択演出)が決定されたときよりも遊技者に有利な抽籤状態(例えば、前述の「SP状態(特殊キャラクタ)」)を決定することを特徴としている。
また、本実施の形態のスロットマシン1は、特定状態(例えば、前述のSP状態)の作動を行うと決定される確率がそれぞれで異なる複数の抽籤状態(例えば、前述のSP抽籤状態)の何れかを決定する第2の抽籤状態決定手段(例えば、前述のSP状態初期設定処理、前述の各遊技カウンタ更新処理におけるS559)と、開始操作の検出が行われると、第2の抽籤状態決定手段により決定された抽籤状態に基づいて特定状態の作動を行うか否かを抽籤により決定する特定状態作動決定手段(例えば、前述のSP抽籤処理)と、特定状態の作動を行うと決定されたことを条件に、特定状態の作動を行う特定状態作動手段(例えば、前述の一般遊技状態演出抽籤処理における640,S641、前述のAT作動状態演出抽籤処理における622,S623)と、を備え、抽籤状態決定手段(例えば、前述の特殊キャラクタ抽籤処理)は、特定状態の作動が行われている場合にボーナスゲームの作動が開始されるとき、特定状態の作動が行われていない場合にボーナスゲームの作動が開始されるときよりも遊技者にとって有利な抽籤状態(例えば、前述のAT抽籤状態)を決定することを特徴としている。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明の回胴式遊技機が備える、リール、内部当籤役決定手段、リール回転手段、停止操作検出手段、リール停止手段、ボーナスゲーム作動手段、抽籤状態決定手段、有利状態決定手段、有利状態作動手段などの具体的構成については前述した本実施の形態の各要素に限らず任意に変更可能である。
本実施の形態では、リールの回転方向における各位置のうち、特定の図柄の組合せを第1の態様で表示することが可能となる特定の位置として、1つの図柄位置(前述の持越役がBB1であれば図柄位置「2」であり、BB2であれば図柄位置「11」である)を採用したが、本発明はこれに限らず、例えば、BB1であれば図柄位置「2」及び図柄位置「3」というように、複数の図柄位置を採用することもできる。
また、3つの全てのリール3L,3C,3Rについて、特定の位置となるように停止操作を行うことを遊技者に求めるようにしているが、これに限らず、例えば、本実施の形態における赤ベルに係る図柄の組合せなどのように、一部のリールについて、特定の位置となるように停止操作を行うことを遊技者に求めるようにしても良い。
また、特定の図柄の組合せが第1の態様で表示される場合として、BB1に係る図柄の組合せ(又はBB2に係る図柄の組合せ)が2つの入賞判定ラインに沿って表示されるときを採用しているが、本発明はこれに限らず、その具体的な態様は任意に変更可能である。
また、抽籤状態決定手段は、BB1に係る図柄の組合せが上記の特殊な態様で表示されたとき、1段階有利なAT抽籤状態に変更するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば、「非SP状態」から「SP状態(特殊キャラクタ)」に変更するというように、遊技者にとって有利な結果が生じるものであれば変更の態様は如何なるものであっても良い。また、抽籤状態として、3つのAT抽籤状態を設けているが、2種類であっても良く、また、4種類以上を設けるようにしても良い。
また、本実施の形態では、遊技者にとって有利な状態としてATを採用し、赤ベル又は青ベルが内部当籤役として決定されたときにその種別を報知するようにしたが、本発明はこれに限らず、報知を行う対象を他の入賞に係る内部当籤役としても良い。
また、ATに限らず、再遊技の作動に係る内部当籤役が相対的に高い確率で決定される状態(いわゆるリプレイタイム)や、メダルの払い出しに係る内部当籤役が相対的に高い確率で決定される状態(いわゆる小役の集中)を採用するようにしても良い。
また、本実施の形態では、内部当籤役が決定されると、これに基づいて停止テーブルを決定し、当該停止テーブルに基づいてリールの回転を停止するようにしている。即ち、内部当籤役に「基づいて」とは、内部当籤役そのものであることに限らず、そのデータに加工等を施した結果(或いは、そのデータから導き出されるデータ)をも含む概念である。同様に、開始操作の検出に「基づいて」とは、開始操作の検出が行われた直後であることに限らず、開始操作の検出が行われて所定の時間が経過するのを待った後であることなどをも含む。このように、他で使用される「基づいて」についても、上記と同様のことが言える場合がある。
また、本実施の形態において適用した、図1及び図2に示す装置構成、図3及び図4に示す回路構成及びその周辺装置、図5〜図19及び図45〜図56に示すテーブルの構成、図20〜図25に示すRAMの格納領域の構成、図26〜図38及び図57〜図72に示すフローチャートの構成、図73〜図88に示す液晶表示装置5において表示する映像などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のようなスロットマシンの他、リール及びその表面に配される図柄を映像により表示するビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。更に、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
尚、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 遊技機
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
6S スタートスイッチ
7L、7C、7R ストップボタン
7S ストップスイッチ
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
81 サブCPU
82 制御ROM
83 SDRAM
3L,3C,3R リール
4L,4C,4R 表示窓
5 液晶表示装置
6 スタートレバー
6S スタートスイッチ
7L、7C、7R ストップボタン
7S ストップスイッチ
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
81 サブCPU
82 制御ROM
83 SDRAM
Claims (2)
- 複数の図柄が夫々の表面に配された複数のリールと、
開始操作の検出に基づいて抽籤により内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
前記複数のリールの夫々の回転を行うリール回転手段と、
前記複数のリールの種別に応じた停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、
リールの回転方向における位置をリールの種別に応じて特定する位置特定手段と、
前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われると、前記位置特定手段により特定される位置と前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転を停止するリール停止手段と、
特定の図柄の組合せが前記複数のリールにより表示されると、ボーナスゲームの作動を行うボーナスゲーム作動手段と、
前記特定の図柄の組合せが前記複数のリールにより表示されると、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率がそれぞれで異なる複数の抽籤状態の何れかを決定する抽籤状態決定手段と、
前記ボーナスゲームの作動が前記ボーナスゲーム作動手段により行われると、前記抽籤状態決定手段により決定された抽籤状態に基づいて、遊技者にとって有利な状態の作動を行うか否かを決定する有利状態決定手段と、
前記遊技者にとって有利な状態の作動を行うと前記有利状態決定手段により決定されたとき、前記遊技者にとって有利な状態の作動を行う有利状態作動手段と、
前記特定の図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が前記内部当籤役決定手段により決定されたとき、その旨を遊技者に対して報知する報知手段と、を備え、
前記抽籤状態決定手段は、
前記特定の図柄の組合せが第1の態様で前記複数のリールにより表示されたとき、前記特定の図柄の組合せが前記第1の態様とは異なる第2の態様で前記複数のリールにより表示されたときよりも、遊技者にとって有利な状態の作動を行うと決定される確率が高い抽籤状態を決定し、
前記リール停止手段は、
前記特定の図柄の組合せの表示を許容する第1の内部当籤役が前記内部当籤役決定手段により決定された場合、
前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であるとき、前記特定の図柄の組合せが前記第1の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止する一方で、
前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が前記予め定められた範囲内であり且つ前記特定の位置を除いた位置であるとき、前記特定の図柄の組合せが前記第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止し、
また、
前記特定の図柄の組合せの表示を許容する第2の内部当籤役が前記内部当籤役決定手段により決定された場合、
前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が予め定められた範囲内であり且つ特定の位置であるとき、及び、前記前記停止操作検出手段により停止操作の検出が行われたときに前記位置特定手段により特定される位置が前記予め定められた範囲内であり且つ前記特定の位置を除いた位置であるとき、前記特定の図柄の組合せが前記第2の態様で表示されるように該当するリールの回転を停止し、
前記報知手段は、
前記第1の内部当籤役が前記内部当籤役決定手段により決定されたとき、前記特定の図柄の組合せが前記第1の態様で表示可能であることを遊技者に対して報知することを特徴とする回胴式遊技機。 - 前記複数のリールにより表示される図柄の組合せに基づいて遊技媒体の払い出しを遊技者に対して行う払出手段を備え、
前記報知手段は、
遊技者にとって有利な状態の作動が前記有利状態作動手段により行われている場合に、前記遊技媒体の払い出しに係る図柄の組合せの表示を許容する内部当籤役が前記内部当籤役決定手段により決定されると、その種別を遊技者に対して報知することを特徴とする請求項1に記載の回胴式遊技機。
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JP2007276276A JP2009100981A (ja) | 2007-10-24 | 2007-10-24 | 回胴式遊技機 |
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