JP2009100234A - 符号化器、符号化方法、及び復号方法 - Google Patents

符号化器、符号化方法、及び復号方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な受信品質を得ること。
【解決手段】差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列Hに基づいて符号化を施す場合において、差集合巡回符号化部510は、検査行列Horgに基づいて入力データに対し差集合巡回符号化を施し、記憶部520は、当該プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより、複数のプロトグラフを結合した結果、検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語を保持し、パリティ修正部530は、記憶部520に保持された過去の符号語を用いて、差集合巡回符号化部510から出力されるパリティビットを修正する。
【選択図】図6

Description

本発明は、差集合巡回符号又はLDPC−BC符号を用いた符号化器、符号化方法、及び復号方法に関する。
近年、実現可能な回路規模で高い誤り訂正能力を発揮する誤り訂正符号として、低密度パリティ検査(LDPC:Low-Density Parity-Check)符号に注目が集まっている。LDPC符号は、誤り訂正能力が高く、かつ実装が容易なので、IEEE802.11nの高速無線LAN(Local Area Network)システムやデジタル放送システムなどの誤り訂正符号化方式に採用されている。
LDPC符号は、低密度なパリティ検査行列Hで定義される誤り訂正符号である。また、LDPC符号は、検査行列Hの列数Nと等しいブロック長を持つブロック符号である。例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3では、ランダム的なLDPC符号、Array LDPC符号、QC−LDPC符号(QC:Quasi-Cyclic)が提案されている。
しかし、現在の通信システムの多くは、イーサネット(登録商標)のように、送信情報を、可変長のパケットやフレーム毎にまとめて伝送するという特徴がある。このようなシステムにブロック符号であるLDPC符号を適用する場合、例えば、可変長なイーサネット(登録商標)のフレームに対して固定長のLDPC符号のブロックをどのように対応させるかといった課題が生じる。IEEE802.11nでは、送信情報系列にパディング処理やパンクチャ処理を施すことで、送信情報系列の長さと、LDPC符号のブロック長の調節を行っているが、パディングやパンクチャによって、符号化率が変化したり、冗長な系列を送信することを避けることは困難である。
このようなブロック符号のLDPC符号(以降、これをLDPC−BC:Low-Density Parity-Check Block Codeと標記する)に対して、任意の長さの情報系列に対しての符号化・復号化が可能なLDPC−CC(Low-Density Parity-Check ConvolutionalCode)の検討が行われている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
LDPC−CCは,低密度なパリティ検査行列により定義される畳み込み符号であり、例えば符号化率R=1/2(=b/c)のLDPC−CCのパリティ検査行列H[0,n]は、図21で示される。ここで、H[0,n]の要素h (m)(t)は、0または1をとる。また、h (m)(t)以外の要素は全て0である。MはLDPC−CCにおけるメモリ長、nはLDPC−CCの符号語の長さを表す。図21に示されるように、LDPC−CCの検査行列は行列の対角項とその近辺の要素にのみに1が立っており、行列の左下および右上の要素はゼロであり、平行四辺形型の行列であるという特徴がある。
ここで,h (0)(t)=1,h (0)(t)=1であるとき、検査行列H[0,n]Tで定義されるLDPC−CCの符号化器は図21で表される。図22に示すように、LDPC−CCの符号化器は、ビットレングスcのシフトレジスタM+1個とmod2加算器で構成される。このため、LDPC−CCの符号化器には、生成行列の乗算を行う回路や後退(前方)代入法に基づく演算を行うLDPC−BCの符号化器に比べ、非常に簡易な回路で実現することができるという特徴がある。また、図22の符号化器は、畳み込み符号の符号化器であるため、情報系列を固定長のブロックに区切って符号化する必要はなく、任意の長さの情報系列を符号化することができる。
ところで、LDPC−CCと同様な特徴をもつ符号として、検査行列のサイズが小さいLDPC―BC又は差集合巡回符号をプロトグラフとし、当該プロトグラフを複数結合(接続)するために、検査行列に「1」を追加することで新しい検査行列を作成し、この新しい検査行列に基づき符号化及び復号を行う方法が考えられる。
この新しい検査行列において、プロトグラフをブロック長が小さいLDPC―BC又は差集合巡回符号の検査行列で構成することにより、パケットサイズが小さいデータを送信する場合においても、余分なビットを送信する量を少なくすることができるため、データの伝送効率の面で有利であるという特長をもつ。
R. G. Gallager, "Low-density parity check codes," IRE Trans. Inform. Theory, IT-8, pp-21-28, 1962. D. J. C. Mackay, "Good error-correcting codes based on very sparse matrices," IEEE Trans. Inform. Theory, vol.45, no.2, pp399-431, March 1999. J. L. Fan, "Array codes as low-density parity-check codes," proc. of 2nd Int. Symp. on Turbo Codes, pp.543-546, Sep. 2000. Y. Kou, S. Lin, and M. P. C. Fossorier, "Low-density parity-check codes based on finite geometries: A rediscovery and new results," IEEE Trans. Inform. Theory, vol.47, no.7, pp2711-2736, Nov. 2001. A. J. Felstorom, and K. Sh. Zigangirov,"Time-Varying Periodic Convolutional Codes With Low-Density Parity-Check Matrix,"IEEE Transactions on Information Theory, Vol.45, No.6,pp2181-2191, September 1999. R. M. Tanner, D. Sridhara, A. Sridharan, T. E. Fuja, and D. J. Costello Jr., "LDPC block and convolutional codes based on circulant matrices," IEEE Trans. Inform. Theory, vol.50, no.12, pp.2966-2984, Dec. 2004. G. Richter, M. Kaupper, and K. Sh. Zigangirov,"Irregular low-density parity-Check convolutional codes based on protographs,"Proceedingof IEEE ISIT 2006,pp1633-1637. R. D. Gallager, "Low-Density Parity-Check Codes," Cambridge, MA: MIT Press, 1963. M. P. C. Fossorier, M. Mihaljevic, and H. Imai, "Reduced complexity iterative decoding of low density parity check codes based on belief propagation," IEEE Trans. Commun., vol.47., no.5, pp.673-680, May 1999. J. Chen, A. Dholakia, E. Eleftheriou, M. P. C. Fossorier, and X.-Yu Hu, "Reduced-complexity decoding of LDPC codes," IEEE Trans. Commun., vol.53., no.8, pp.1288-1299, Aug. 2005. 和田山 正、"低密度パリティ検査符号とその復号方法" トリケップス. 江藤良純、金子敏信 監修、"誤り訂正符号とその応用" オーム社. S. Lin, D. J. Jr., Costello, "Error control coding : Fundamentals and applications," Prentice-Hall. 今井秀樹、"符号理論" 社団法人 電子情報通信学会.
しかしながら、プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより複数のプロトグラフを結合した検査行列を生成し、当該検査行列に基づいて符号化を行う符号化方法、及び復号方法については、十分な検討がなされておらず、特に、受信品質の改善に関する考察について、十分に議論がされているわけではない。
本発明は、かかる点を考慮してなされたものであり、差集合巡回符号又はLDPC−BCの検査行列をプロトグラフとして用い、プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより複数のプロトグラフを結合した検査行列に基づいて符号化、及び復号を施す場合において、良好な受信品質を得ることができる符号化器、符号化方法、及び復号方法を提供する。
本発明の符号化器の一つの態様は、差集合巡回符号の検査行列がプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列に基づいて符号化を施す符号化器であって、入力データに対し差集合巡回符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成する差集合巡回符号化手段と、過去の前記符号語のうち、前記プロトグラフを結合した場合に、前記検査行列の検査式に含まれる過去の前記符号語を保持する記憶手段と、前記記憶手段に保持された過去の前記符号語を用いて、前記差集合巡回符号化手段から出力される前記パリティビットを修正するパリティ修正部と、を具備する構成を採る。
本発明の符号化器の一つの態様は、前記記憶手段は、過去の前記組織化ビットを記憶し、前記パリティ修正手段は、過去の前記組織化ビットを用いて、前記差集合巡回符号化手段から出力される前記パリティビットを修正する構成を採る。
本発明の符号化器の一つの態様は、前記記憶手段は、過去の前記パリティビットを記憶し、前記パリティ修正手段は、過去の前記パリティビットを用いて、前記差集合巡回符号化手段から出力される前記パリティビットを修正する構成を採る。
本発明の符号化方法の一つの態様は、差集合巡回符号の検査行列がプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列を用いて符号化を施す符号化方法であって、入力データに対し差集合巡回符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成するステップと、過去の前記符号語のうち、前記プロトグラフを結合した場合に、前記検査行列の検査式に含まれる過去の前記符号語を保持するステップ、保持された過去の前記符号語を用いて、生成される前記パリティビットを修正するステップと、を有するようにした。
本発明の復号方法の一つの態様は、差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数の当該プロトグラフを結合するために、当該プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された、検査行列Hに基づいて符号化された符号語を復号する復号方法であって、当該プロトグラフと異なる位置に追加された「1」により前記検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語が、他の過去の符号語に置き換わるように、前記検査行列Hに対し、前記追加される「1」の位置が変更された検査行列H1を用いて、復号を施すようにした。
本発明によれば、ブロック長をパケットサイズに合わせた差集合巡回符号又はLDPC−BCの検査行列をプロトグラフとして、余分なビットを送信する量を少なくし、データ伝送効率の劣化を回避しつつ、良好な受信品質を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
先ず、実施の形態の具体的な構成及び動作を説明する前に、LDPC−BC符号及び差集合巡回符号の一般的な符号化方法及び復号方法について説明する。
(符号化方法)
LDPC−BC及び差集合巡回符号では、生成行列Gを情報ベクトルnに乗ずることにより、符号化データ(符号語)を得る。つまり、符号化データ(符号語)cは、c=n×Gと表すことができる。ここで、生成行列Gは、あらかじめ設計された検査行列Hに対応して求められたものである。具体的には、生成行列Gは、G×H=0を満たす行列である。
(復号方法)
LDPC―BCでは、非特許文献8〜非特許文献10に示されているようなBP(Belief Propagation)復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行った場合、優れた受信品質を得ることができる。
LDPC−BCでは、符号長より少ない数の検査式が存在するのに対し、差集合巡回符号の検査行列は、符号長に対し符号長と同数の検査式が存在する。このため、LDPC符号と同様に、差集合巡回符号においても、非特許文献8〜非特許文献10に示されているようなBP(Belief Propagation)復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行った場合、優れた受信品質を得ることができることになる。
以下では、復号側での復号アルゴリズムの一例として、sum-product復号アルゴリズムについて説明する。sum-product復号は、BP復号の一種である。
以下の説明では、2元(M×N)行列H={Hmn}を、復号対象であるLDPC符号の検査行列とする。集合[1,N]={1,2,・・・,N}の部分集合A(m),B(n)を次式のように定義する。
Figure 2009100234
Figure 2009100234
なお、A(m)は検査行列Hのm行目において“1”である列インデックスの集合を意味し、B(n)は検査行列Hのn行目において“1”である行インデックスの集合を意味する。
・Step A・1(初期化):
mn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、事前値対数比βmn=0と設定する。また、ループ変数(反復回数)lsum=1と設定し、ループ最大回数をlsum,maxと設定する。
・Step A・2(行処理):
m=1,2,・・・,Mの順にHmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、次の更新式を用いて外部値対数比αmnを更新する。
Figure 2009100234
Figure 2009100234
Figure 2009100234
なお、fはGallagerの関数であり、λはビット毎の対数尤度である。
・Step A・3(列処理):
n=1,2,・・・,Nの順にHmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、次の更新式を用いて外部値対数比βmnを更新する。
Figure 2009100234
・Step A・4(対数尤度比の計算):
n∈[1,N]について対数尤度比Lを、次式のように求める。
Figure 2009100234
・Step A・5(反復回数のカウント):
もしlsum<lsum,maxならばlsumをインクリメントして、step A・2に戻る。一方、lsum=lsum,maxの場合、式(8)に示すように符号語wを推定し、sum-product復号を終了する。
Figure 2009100234
ところで、送信系列(符号化後のデータ)をu=(n,n,n,n,…)とし、情報系列のベクトルi=(i,i,i,i,…)とすると、式(9)が成立する。
Figure 2009100234
なお、式(9)において、Gは生成行列であり、検査行列Hと生成行列Gとの間には、式(10)の関係式が成立する。
Figure 2009100234
このように、式(9),(10)を利用することで、LDPC−BCに対し、sum-product復号を用いて、送信系列を求めることができる。
図1は、復号器として、sum-product復号を用いたときの構成の一例を示す図である。図1の復号器100において、対数尤度比記憶部103は、対数尤度比信号101、タイミング信号102を入力とし、タイミング信号102に基づいてデータ区間の対数尤度比を記憶する。そして、数尤度比記憶部103は、記憶した対数尤度比を信号104として行処理演算部105に出力する。
行処理演算部105は、対数尤度比信号104、列処理後の信号112を入力とし、検査行列Hに「1」が存在する位置において、上述のStep A・2(行処理)の演算を行う。復号器は反復復号を行っているので、行処理演算部105は、1回目の復号時には、対数尤度比信号104を用いて行処理を行い(上述のStep A・1の処理に相当する)、2回目の復号時には、列処理後の信号112を用いて行処理を行う。そして、行処理演算部105は、行処理後の信号106を行処理後データ記憶部107に出力する。
行処理後データ記憶部107は、行処理後の信号106を入力とし、すべての行処理後の値(信号)を記憶する。そして、行処理後データ記憶部107は、行処理後の信号108を列処理演算部109及び対数尤度比演算部115に出力する。
列処理演算部109は、行処理後の信号108及び制御信号114を入力とし、制御信号114から最後の反復演算でないことを確認し、検査行列Hに「1」が存在する位置において、上述のStep A・3(列処理)の演算を行う。そして、列処理演算部109は、列処理後の信号110を列処理後データ記憶部111に出力する。
列処理後データ記憶部111は、列処理後の信号110を入力とし、すべての列処理後の値(信号)を記憶する。そして、列処理後データ記憶部111は、列処理後の信号112を行処理演算部105に出力する。
制御部113は、タイミング信号102を入力とし、反復回数をカウントし、反復回数を制御信号114として列処理演算部109及び対数尤度比演算部115に出力する。
対数尤度比演算部115は、行処理後の信号108、制御信号114を入力とし、制御信号114に基づいて最後の反復演算であると判断した場合、検査行列Hに「1」が存在する位置に対して、Step A・4(対数尤度比の計算)の演算を施し、対数尤度比信号116を得る。そして、対数尤度比演算部115は、対数尤度比信号116を判定部117に出力する。
判定部117は、対数尤度比信号116を入力とし、符号語を推定し、推定ビット118を出力する。
ここでは、BP復号として、sum-product復号について述べたが、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号などを用いることでも、LDPC−BCに対し復号を行うことができる。
一般的なLDPC符号では、検査式の数は符号長の数より少ないのに対し、差集合巡回符号の検査行列は、後述するように、符号長と同数の検査式が存在する。このため、差集合巡回符号を用いた場合においても、LDPC符号と同様に、復号側では、差集合巡回符号の検査行列Horgを用い、非特許文献8〜非特許文献10に示されているようなBP(Belief Propagation)復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行った場合、優れた受信品質を得ることができる。
本発明は、差集合巡回符号の検査行列又はLDPC−BCの検査行列をプロトグラフとし、プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより、複数のプロトグラフを結合した検査行列に基づいて符号化を施し、上記BP復号アルゴリズム等により復号を行う場合において、検査行列を工夫することで、符号化側では、比較的単純な方法で符号化を行うことができるとともに、復号側での受信品質を改善するものである。
(実施の形態1)
本実施の形態は、差集合巡回符号の検査行列をプロトグラフとする符号化方法、復号方法、及び符号化器について詳しく説明する。なお、以下では、差集合巡回符号として、(21,11)差集合巡回符号を用いる場合を例に説明する。
(検査行列の構成)
図2に、(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgの一例を示す。図2に示す(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgは、1行目の(1,0,0,0,0,0,0,0,0,0,1,0,0,1,1,0,0,0,0,1,0)を右に巡回置換して得られる。
(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgにより定義される符号語(送信ベクトル)をw=(x,p)とする。ここで、xは、11ビットのデータ(x,x,x,x,x,x,x,x,x,x,x10)を示し、pは、10ビットのパリティビット(p,p,p,p,p,p,p,p,p,p)を示す。このとき、式(11)であらわされる送信ベクトルwに対し、式(12)が成立することから、式(12)を展開して、式(13−1)〜(13−21)を得る。
Figure 2009100234
Figure 2009100234
Figure 2009100234
式(13−1)〜(13−21)において、「^」は排他的論理和を示す。
このように、(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgでは、符号長21に対し21個の検査式(式(13−1)〜(13−21))が存在する。式(13−1)〜(13−21)から、10ビットのパリティビットは、式(14−1)〜(14−10)にようにあらわされる。
Figure 2009100234
このように、図2に示す(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgを用いる場合、11ビットのデータ(x,x,x,x,x,x,x,x,x,x,x10)から、10ビットのパリティビット(p,p,p,p,p,p,p,p,p,p)が作成されることになる。本実施の形態では、上述のように定義される(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgをプロトグラフとする検査行列Hについて検討する。
図3は、本実施の形態の検査行列Hの構成の概念図の一例を示している。本提案の検査行列Hは、図2の検査行列Horgを対角線201上に配置し、対角線201の上三角の要素は「0」とするものとする。送信ベクトルwを式(15)のようにあらわすとき、検査行列Hと送信ベクトルwの間には式(16)が成立する。
Figure 2009100234
Figure 2009100234
なお、式(15)において、xi,jはデータであり、qi,jはパリティである。
図4は、図2に示した(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgをプロトグラフとした場合の検査行列Hの一例を示している。検査行列Hを、複数のプロトグラフが結合(接続)した符号とするために、プロトグラフ300を対角線上に配置し、さらに、プロトグラフ300とは異なる位置に検査行列「1」を追加する。プロトグラフとは異なる位置に「1」が配置されることにより、検査行列の検査式に過去の符号語が含まれるようになるので、復号側(受信側)で過去の尤度を結合することができるようになる。
図4には、(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgのプロトグラフ300を結合(接続)するために、位置301及び位置303に「1」が追加された例が示されている。
位置301及び位置303に「1」が追加されたことにより、検査式は以下の式(17−1)〜(17−21)のようになる。
Figure 2009100234
上記検査式(17−1)〜(17−21)と、図2に示した(21,11)差集合巡回符号の検査行列に対応する検査式(13−1)〜(13−21)との比較から、位置301に「1」を追加したことにより、q1,7は、式(18)のように表される。
Figure 2009100234
ここで、p1,7は、(21,11)差集合巡回符号において、式(14−8)により求められるパリティである。
このように、位置301に「1」を追加したことにより、過去(時点0(i=0))の符号語x0,0が、時点1(i=1)のパリティq1,7を求める際に関連することになる。
同様に、位置303に追加した「1」により、q2,7は、式(19)のように表される。
Figure 2009100234
ここで、p2,7は、(21,11)差集合巡回符号において、式(14−8)により求められるパリティである。このように、位置303に「1」を追加したことにより、過去(時点1(i=1))の符号語x1,0が、時点2(i=2)のパリティq2,7を求める際に関連することになる。
式(18),(19)に示すように、位置301,303に追加した「1」により、(21,11)差集合巡回符号のパリティp1,7,p2,7は、パリティq1,7,q2,7に書き換えられる。
一方、検査式(17−9)以外では、q1,j=p1,j(j≠7)、q2,j=p2,j(j≠7)のままであるため、図4の検査行305,306に示す、q1,j,q2,j含む他の検査式(17−5),(17−6),(17−19),(17−21)が満たされなくなり、検査行列Hが、式(16)を満たさなくなってしまう。
ここで、検査行列Hが、式(16)を満たさなくなってしまうのは、位置301に追加された「1」によって、式(18)に示すように、パリティp1,7が書き換えられるのに対し、パリティp1,7を含む他の検査行305(式(7−5),(7−6),(7−19),(7−21))はそのままで書き換えられていないからである。
そこで、本実施の形態の検査行列Hでは、プロトグラフを結合するために追加された「1」により書き換えられるパリティqi,7を含む他の検査行305,306において、「1」を追加した列と同じ列に「1」を追加するようにした。
つまり、プロトグラフを結合するために「1」を追加するにあたり、まず、i番目の符号語を求める際に関連させたい(i−1)番目の符号語をxi,0とし、さらに、当該符号語xi,0により修正したいパリティビットをパリティpi,7とした場合、当該パリティpi,7を含む検査行305,306において、符号語xi,0に対応する列に「1」を追加する。
このようにすることで、プロトグラフを結合するために当該プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより、i番目のパリティを求める際に関連することになった過去の符号語xi,0が、パリティqi,7を含む全ての検査式に含まれるようになるので、式(16)を満たすようになる。
図5に、図4の検査行列に基づき作成した本実施の形態の検査行列の一例を示す。図5に示す例では、パリティqi,7を含む検査式において、プロトグラフを結合するために追加された「1」の列と同じ列、つまり、図5において位置401に「1」を追加する。このようにすることで、検査式(7−5),(7−6),(7−19),(7−21)が、それぞれ、検査式(20−1),(20−2),(20−3),(20−4)のように書き換えられ、検査行305が「0」を満たすようになる。
Figure 2009100234
同様に、図5において位置403に“1”を追加すると、検査行306が「0」を満たすようになり、検査行列Hが、式(16)を満たすようになる。これにより、図5の検査行列Hを用いて、非特許文献8〜非特許文献11に示されているようなBP(Belief Propagation)復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行うことができるようになる。
(符号化器の構成)
図5において、プロトグラフ405をH、プロトグラフ300をHorgとあらわすと、図5の検査行列Hは、式(21)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
以下では、式(21)のようにあらわされる検査行列Hに基づく符号化器の構成例について説明する。
図6は、図4の検査行列Hに基づき符号化を施す符号化器の構成の一例を示している。図5において、符号化器500は、差集合巡回符号化部510、記憶部520、及びパリティ修正部530を備えて構成される。
差集合巡回符号化部510は、データ501(xi,0,xi,1,xi,2,xi,3,xi,4,xi,5,xi,6,xi,7,xi,8,xi,9,xi,10)を入力とし、式(14−1)〜(14−21)を用いて、パリティ503を生成する。差集合巡回符号化部510は、生成したパリティ503(pi,0,pi,1,pi,2,pi,3,pi,4,pi,5,pi,6,pi,7,pi,8,pi,9)をパリティ修正部530に出力する。
記憶部520は、データ501を入力とし、プロトグラフとは異なる位置に「1」を追加した結果、検査式に含まれるxi−1,0を少なくとも記憶する。そして、記憶部520は、パリティ修正部530がi番目の符号化を行う際に、記憶している(i−1)番目のデータxi−1,0(505)をパリティ修正部530に出力する。
パリティ修正部530は、パリティ503(pi,0,pi,1,pi,2,pi,3,pi,4,pi,5,pi,6,pi,7,pi,8,pi,9)、及び、(i−1)番目のデータ505(xi−1,0)を入力する。そして、パリティ修正部530は、式(22)を用いてパリティ503を修正し、修正後のパリティ506(qi,0,qi,1,qi,2,qi,3,qi,4,qi,5,qi,6,qi,7,qi,8,qi,9)を符号化器500の出力結果として出力する。
Figure 2009100234
このように、符号化側では、式(22)を用いて、差集合巡回符号化部510から出力されるパリティpi,7を修正するだけで、式(16)を満たす符号化を施すことができるので、簡易な構成で符号化器500を構成することができる。
このとき、差集合巡回符号化部510が、パケットサイズに合わせたブロック長で符号化を行うようにすれば、余分なビットを送信する量を少なくすることができ、データ伝送効率の劣化を回避することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列Hに基づいて符号化を施す場合において、差集合巡回符号化部510は、検査行列Horgに基づいて入力データに対し差集合巡回符号化を施し、記憶部520は、当該プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより、複数のプロトグラフを結合した結果、検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語を保持し、パリティ修正部530は、記憶部520に保持された過去の符号語を用いて、差集合巡回符号化部510から出力されるパリティビットを修正するようにした。
符号化側では、差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数のプロトグラフを結合するために、プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された検査行列Hを用いて符号化を施す場合に、予め、i番目の符号語を生成するにあたり関連する(i−1)番目の過去の符号語と、過去の符号語を用いて修正するi番目のパリティビットを選択しておき、入力データに対し差集合巡回符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成し、選択したi番目のパリティビットを選択した(i−1)番目の過去の符号語で修正するようにした。
このようにすることで、過去の符号語が検査式に含められ、プロトグラフが結合される。過去の符号語を検査式に含めることにより、プロトグラフ同士の確率伝播の関係から、フェージングの影響による受信電界強度の低下の影響を軽減することができるので、受信品質を改善することができる。また、検査式(16)を満たす検査行列Hに基づいた符号化を施すので、復号側では、BP復号アルゴリズムを用いて、過去の尤度を結合しながら復号することができ、優れた復号特性を得ることができる。
以上の説明では、プロトグラフを結合(接続)するために関連する符号語が1ビット(xi−1,0)の場合について説明したが、これに限ったものではなく、2ビット以上の場合についても同様に実施することができる。以下、プロトグラフを結合するために関連する符号語が2ビットの場合の符号化、及び復号方法の一例について説明する。
図7は、プロトグラフを結合(接続)するために関連する符号語が2ビットの場合の検査行列Hの構成の一例を示している。図7において、図4及び図5と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。図7は、図5に対し、さらに、位置601に「1」を追加することで、過去の符号語xi−1,0に加え、過去の符号語xi−1,2を検査式にさらに含めるようにした場合の例である。
図5の位置401に「1」を追加したように、qi,9を含む検査式に対応する位置601に「1」を追加することで、検査行列Hが式(16)を満たすようになる。
符号化器の構成は図6と同様の構成を採る。ただし、記憶部520は、検査式に関連するxi−1,0及びxi−2,2を少なくとも記憶し、xi−1,0及びxi−2,2をパリティ修正部530に出力する。パリティ修正部530は、式(23−1)〜(23−3)によりパリティビットを求める。
Figure 2009100234
このように、検査行列の位置401及び位置601に「1」を追加することにより、図7の検査行列Hは、式(16)を満たすようになる。したがって、復号側では、図7のように「1」が追加された検査行列Hを用いることにより、非特許文献8〜非特許文献10に示されているようなBP復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行うことができる。
図7において、プロトグラフ602をHとすると、図7の検査行列は、式(24)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
関連する過去の符号語を3ビット以上とする場合についても、上述と同様の方法で、検査行列を生成すれば、同様に実施することができる。すなわち、符号化側では、プロトグラフを結合するために関連させたい過去の符号語と、当該過去の符号語により修正したいパリティビットを決定し、パリティビットを過去の符号語によって修正するようにすればよく、過去の符号語と当該過去の符号語を用いて修正するパリティビットとの組み合わせが複数あってもよい。その際には、式(24)に示される検査行列Hの下三角行列の0行列が、0行列でない行列(HnやHmに相当)にさらに書き換えられ、例えば、検査行列Hは、式(25−1),(25−2)のように表される。式(25−1),(25−2)において、Hp,Hqは、式(24)に示される検査行列Hの下三角行列の0行列が、0行列でない行列に書き換えられた行列に相当する。
Figure 2009100234
なお、本実施の形態では、(21,11)差集合巡回符号の検査行列をプロトグラフとする場合を例に説明したが、他の差集合巡回符号を用いても同様に実施することができる。他の差集合巡回符号については、非特許文献12及び非特許文献13に記載されている。また、差集合巡回符号以外の符号、例えば、LDPC―BC、BCH符号等の場合においても同様に実施することができる。LDPC−BCの場合については、実施の形態3及び実施の形態4において説明する。
また、本実施の形態では、「1」を追加する位置をデータ(xi−1,0)に関連する位置(例えば、位置401)とする場合について説明したが、これに限ったものではなく、パリティに関連する位置に「1」を追加してもよい。その例については、実施の形態5で説明する。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1における図5の検査行列Hの変形方法と変形による利点について詳しく説明する。
図5の検査行列Hは、式(21)に示すように(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgをプロトグラフ300として対角線上に配置した行列である。ところで、差集合巡回符号は、直交符号であるため、非特許文献14に記載されているパンクチャを行った場合においても受信品質の劣化を抑えることができ、かつ、パンクチャ方法に制限を設けずとも、受信品質の劣化を抑えることができるので、非常に簡単にパンクチャするビットを選択できるという利点を持っている。
しかし、図5に示した検査行列Hでは、プロトグラフ300を結合(接続)するために、検査行列Hの位置401及び位置403に「1」を追加したことにより、検査行列Hは、xi−1,0の存在により直交性を失う。そのため、非特許文献14に記載されているパンクチャ方法に制限を与える必要がある。この場合、パンクチャによる受信品質の劣化を抑えるためには、検査行列Hに「1」を追加したことにより、検査式に関連することになった符号語xi−0がパンクチャされないようにし、符号語xi−0以外のビット(xi,1,xi,2,xi,3,xi,4,xi,5,xi,6,xi,7,xi,8,xi,9,xi,10,qi,0,qi,1,qi,2,qi,3,qi,4,qi,5,qi,6,qi,7,qi,8,qi,9)を送信しないビット(間引くビット)として選択するようにするとよい。しかし、「1」を挿入する数が増え、関連する符号語数が増えるにしたがい、パンクチャする方法が限られる。また、関連する符号語がパンクチャされる場合には、受信品質の劣化を招くことになる。
また、一般に、タナーグラフを描いた際、長さ4のループ(ループ:あるノードから始まりそのノードで終わる周回路(周回するパス))が存在する場合、BP復号を行うと受信品質が劣化するという問題がある(非特許文献11参照)。
図5の検査行列では、位置401に追加した「1」により、位置401と位置402との間に長さ4のループが形成される。また、位置403に追加した「1」により、位置403と位置404との間に長さ4のループが形成される。このため、図5の検査行列Hを用いた場合にBP復号を行うと受信品質が劣化してしまう。
そこで、本実施の形態では、図5に示した検査行列Hと等価の検査行列であり、かつ、パンクチャ方法に関わらず受信品質の劣化を受けにくい検査行列の生成方法について詳しく説明する。以下では、図5の検査行列Hを図8のような検査行列H1に変更する方法を提案する。
図8において、プロトグラフ300は、(21,11)差集合巡回符号の検査行列であり、プロトグラフ300において、x0,0に関連する検査行700の間には、式(26−1)〜(26−5)に示す関係式が成立する。
Figure 2009100234
したがって、式(26−1)〜(26−5)から、x0,0は、式(27−1)〜(27−5)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
同様に、検査行列Hの対角線上のプロトグラフ300においても、一般的に、以下の関係式(28−1)〜(28−5)が成立する。
Figure 2009100234
本実施の形態では、上記式(28−1)〜(28−5)の関係式を利用して、図5のプロトグラフ405を、図8のプロトグラフ703のように書き換えるようにした。具体的には、図5の位置401に追加された「1」により、xi,0が含まれるようになった検査式において、xi,0を、式(28−1)〜(28−5)を用いて、xi,0以外の符号語で置き換えるようにした。
例えば、図8において、検査行705は、式(28−1)を用いて置き換えられている。同様に、検査行706,707,708,709は、それぞれ、式(28−2),(28−3),(28−4),(28−5)を用いて置き換えられている。
同様に、図5の位置403に追加された「1」により、xi,0が含まれるようになった検査式において、xi,0を、式(28−1)〜(28−5)を用いて、xi,0以外の符号語で置き換えるようにした。図8において、検査行702は、式(28−1)〜(28−5)を用いて置き換えられた後の検査式である。
図8の検査行702から分かるように、式(28−1)〜(28−5)を用いて、xi,0を含む検査式を置き換えることにより、検査行列H1の直交性が確保されるようになる。この結果、パンクチャの方法に特別な制限を設けることなく、パンクチャを施すことができるようになる。
また、図8の検査行列H1には、長さ4のループが含まれなくなるようになるので、図5の検査行列Hを用いる場合に比し、受信品質を改善することができる。
図8において、プロトグラフ703をH、プロトグラフ300をHorgとすると、図7の検査行列H1は、式(29)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
式(29)から分かるように、差集合巡回符号の検査行列Horgが、検査行列Hにより結合されることになる。式(29)の検査行列H1は、式(21)の検査行列Hと等価であるため、本実施の検査行列H1に基づく符号化器の構成は、実施の形態1と同様の構成を採ることができる。
復号側では、図5の検査行列Hに代えて、図8の検査行列H1を用いて復号を施す。検査行列Hと等価であり、かつ、直交性が確保された検査行列H1を用いて復号することができるので、符号化側では、パンクチャの方法に制限を設けることなく、パンクチャを施すことができ、パンクチャ方法による受信品質の劣化を抑えることができる。
また、図8の検査行列H1には、長さ4のループが含まれないので、図5の検査行列Hを用いて復号を施す場合に比べ、受信品質を改善することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数の当該プロトグラフを結合するために、当該プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された、検査行列Hに基づいて符号化された符号語を復号する場合に、当該プロトグラフと異なる位置に追加された「1」により検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語xi,0が、他の過去の符号語に置き換わるように、検査行列Hに対し、追加される「1」の位置が変更された検査行列H1を用いて復号を施すようにした。
検査行列H1は、検査行列Hと等価であるため、実施の形態1と同様にBP復号できるともに、検査行列H1は、直交性を確保しているので、符号化側におけるパンクチャ方法に特別な制限を設ける必要がなくなる。加えて、検査行列H1には、長さ4のループが含まれなくなるので、受信品質を改善することができるようになる。
なお、本実施の形態では、プロトグラフを結合(接続)するために関連する符号語が1ビットの場合の検査行列Hと等価な検査行列H1を作成する方法について述べたが、これに限ったものではなく、プロトグラフを結合するために関連する符号語が2ビット以上の場合についても同様に等価な検査行列を作成することができる。また、本実施の形態では、(21,11)差集合巡回符号を例に説明したが、他の差集合巡回符号を用いても同様に、実施することができる。他の差集合巡回符号については、非特許文献12及び非特許文献13に記載されている。
(実施の形態3)
本実施の形態では、差集合巡回符号の検査行列に代え、LDPC−BCの検査行列をプロトグラフとする符号化方法、復号方法、及び符号化器について説明する。
(検査行列の構成)
図9に、LDPC―BCの検査行列Horgの一例を示す。図9の検査行列により定義される符号語(送信ベクトル)をw=(x,p)とする。ここで、xは、16ビットのデータ(x,x,x,x,x,x,x,x,x,x,x10,x11,x12,x13,x14,x15)であり、pは、12ビットのパリティビット(p,p,p,p,p,p,p,p,p,p,p10,p11)を示す。このとき、式(30)であらわされる送信ベクトルwに対し、式(31)が成立することから、式(31)を展開して、式(32−1)〜(32−12)を得る。
Figure 2009100234
Figure 2009100234
Figure 2009100234
式(32−1)〜(32−12)において、「^」は排他的論理和を示す。
上記式(32−1)〜(32−12)から、12ビットのパリティを求めることができる。また、検査行列Horgが、式(31)を満たすことから、復号側では、検査行列Horgを用いて、非特許文献8〜非特許文献10に示されているようなBP(Belief Propagation)復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行いデータを得ることができる。
本実施の形態では、上述のように定義されるLDPC−BCの検査行列Horgをプロトグラフとする検査行列Hについて検討する。
図10は、本実施の形態の検査行列の構成の概念図の一例を示している。本提案の検査行列Hは、図9の検査行列Horgを対角線201上に配置し、対角線201の上三角の要素は「0」とするものとする。送信ベクトルwを式(33)のようにあらわすとき、検査行列Hと送信ベクトルwの間には式(34)が成立する。
Figure 2009100234
Figure 2009100234
図11は、図9に示したLDPC−BCの検査行列Horgをプロトグラフとした場合の検査行列Hの一例を示している。検査行列Hを、複数のプロトグラフが結合(接続)した符号とするために、プロトグラフ800を対角線上に配置し、さらに、プロトグラフ800とは異なる位置に「1」を追加する。プロトグラフとは異なる位置に配置された「1」は、復号側(受信側)で尤度を結合するために用いられる。
図11には、LDPC−BCの検査行列Horgのプロトグラフ800を結合(接続)するために、位置802及び位置804に「1」が追加された例が示されている。
位置802及び位置804に「1」が追加されたことにより、検査式は以下の式(35−1)〜(35−12)のようになる。
Figure 2009100234
位置802及び位置804に「1」が追加されたことにより、過去の符号語xi−1,2が検査式(35−12)に含まれるようになる。
この検査式(35−12)には、2つのパリティqi,10,qi,11が含まれている。そこで、以下では、パリティqi,10,qi,11のうち、LDPC−BC符号化により生成されるpi,11と過去の符号語xi−1,2とを用いて、式(36)から、パリティqi,11を書き換える場合について説明する。なお、パリティqi,10を書き換える場合については、後述する。
Figure 2009100234
位置802及び位置804に追加した「1」により、パリティq1,11,q2,11は、LDPC−BCのパリティp1,11,p2,11を用いて、式(36)より書き換えられる。このとき、検査式(35−1)〜(35−12)には、qi,11を含む検査式が式(35−12)のみであるので、位置802及び位置804に「1」を追加した場合において、図11の検査行列Hは、式(34)を満たす。
したがって、図11の検査行列Hを用いて、非特許文献8〜非特許文献11に示されているようなBP復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行うことができる。
なお、LDPC−BC符号化により生成されるpi,10を用いて、式(37)から、パリティqi,10を書き換える場合には、位置802及び位置804に「1」を追加したことにより、検査式(35−11)が満たされなくなってしまう。
Figure 2009100234
そこで、pi,10を用いて、式(37)から、パリティqi,10を書き換える場合には、実施の形態1に示した場合と同様に、検査式(35−11)において、xi−1,2が含まれるように、検査行列Hに「1」をさらに追加する必要がある。なお、この場合には、検査行列Hに長さ4のループが含まれるようになるため、実施の形態2と同様に、検査行列Hを等価な検査行列に置き換えるようにすることが望ましい。なお、この点については、実施の形態4において説明する。
(符号化器の構成)
図11において、プロトグラフ800をHorg、プロトグラフ806をHとあらわすと、図11の検査行列Hは、式(38)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
以下では、式(38)であらわされる検査行列Hに基づく符号化器の構成例について説明する。
図12は、図11の検査行列Hに基づき符号化を施す符号化器の構成の一例を示している。図12において、符号化器900は、LDPC−BC符号化部910、記憶部920、及びパリティ修正部930を備えて構成される。
LDPC−BC符号化部910は、データ901(xi,0,xi,1,xi,2,xi,3,xi,4,xi,5,xi,6,xi,7,xi,8,xi,9,xi,10,xi,11,xi,12,xi,13,xi,14,xi,15)を入力とし、式(34)の関係式を用いて、パリティ903を生成する。LDPC−BC符号化部910は、生成したパリティ903(pi,0,pi,1,pi,2,pi,3,pi,4,pi,5,pi,6,pi,7,pi,8,pi,9,pi,10,pi,11)をパリティ修正部930に出力する。
記憶部920は、データ901を入力とし、検査式に関連するxi−1,2を少なくとも記憶する。そして、記憶部920は、パリティ修正部930がi番目の符号化を行う際に、記憶している(i−1)番目のデータ905(xi−1,2)をパリティ修正部930に出力する。
パリティ修正部930は、パリティ903(pi,0,pi,1,pi,2,pi,3,pi,4,pi,5,pi,6,pi,7,pi,8,pi,9,pi,10,pi,11)、及び、(i−1)番目のデータ905(xi−1,2)を入力する。そして、パリティ修正部930は、式(39−1),(39−2)を用いてパリティ903を修正し、修正後のパリティ906(qi,0,qi,1,qi,2,qi,3,qi,4,qi,5,qi,6,qi,7,qi,8,qi,9,qi,10,qi,11)を出力する。
Figure 2009100234
このように、符号化側では、式(39−2)を用いて、LDPC−BC符号化部910から出力されるパリティpi,11を修正するだけで、式(34)を満たす符号化を施すことができるので、簡易な構成で符号化器900を構成することができる。
このとき、LDPC−BC符号化部910が、パケットサイズに合わせたブロック長で符号化を行うようにすれば、余分なビットを送信する量を少なくすることができ、データ伝送効率の劣化を回避することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、LDPC−BCの検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列Hに基づいて符号化を施す場合において、LDPC−BC符号化部910は、検査行列Horgに基づいて入力データに対しLDPC−BC符号化を施し、記憶部920は、当該プロトグラフと異なる位置に「1」を追加することにより、複数のプロトグラフを結合した結果、検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語を保持し、パリティ修正部930は、記憶部920に保持された過去の符号語を用いて、LDPC−BC符号化部910から出力されるパリティビットを修正するようにした。
符号化側では、LDPC−BCの検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数のプロトグラフを結合するために、プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された検査行列Hを用いて符号化を施す場合に、予め、i番目の符号語を生成するにあたり関連する(i−1)番目の過去の符号語と、過去の符号語を用いて修正するi番目のパリティビットを選択しておき、入力データに対しLDPC−BC符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成し、選択したi番目のパリティビットを選択した(i−1)番目の過去の符号語で修正するようにした。
このようにすることで、過去の符号語が検査式に含められ、プロトグラフが結合される。過去の符号語を検査式に含めることにより、プロトグラフ同士の確率伝播の関係から、フェージングの影響による受信電界強度の低下の影響を軽減することができるので、受信品質を改善することができる。また、検査式(34)を満たす検査行列Hに基づいた符号化を施すので、復号側では、BP復号アルゴリズムを用いて、過去の尤度を結合しながら復号することができ、優れた復号特性を得ることができる。
以上の説明では、プロトグラフを結合(接続)するために関連する符号語が1ビット(xi−1,0)の場合について説明したが、これに限ったものではなく、2ビット以上の場合についても同様に実施することができる。
また、本実施の形態では、図9に示すようなLDPC−BCの検査行列をプロトグラフとする場合を例に説明したが、他のLDPC−BCを用いても同様に実施することができる。
また、本実施の形態では、「1」を追加する位置をデータ(xi−1,2)に関連する位置(例えば、位置802)とする場合について説明したが、これに限ったものではなく、パリティに関連する位置に「1」を追加してもよい。その例については、実施の形態5で説明する。
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態3における図11の検査行列Hの変形方法について説明する。
図13は、LDPC−BCの検査行列をプロトグラフとした場合の検査行列を示す図である。なお、図13において図11と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
図13に示す検査行列Hは、LDPC−BCの検査行列のプロトグラフを結合(接続)するために位置1002及び位置1004に「1」を追加した場合の例である。
位置1002及び位置1004に「1」を追加することにより、検査式(40−1),(40−2)を得る。
Figure 2009100234
このように、位置1002及び位置1004に「1」が追加されたことにより、検査式(40−1),(40−2)に、過去の符号語xi−1,0が含まれるようになる。このとき、検査式(40−1),(40−2)のいずれにもパリティqi,0が含まれていることから、以下では、LDPC−BC符号化により生成されるパリティpi,0を用いて、式(41)から、パリティqi,0を書き換える場合について説明する。
Figure 2009100234
式(41)を用いることにより、位置1002及び位置1004に追加した「1」により、LDPC−BCのパリティp1,0,p2,0は、パリティq1,0,q2,0に書き換えられる。
このように、図13の検査行列Hは、検査式に関連する過去の符号語としてxi−1,0を選択し、過去の符号語xi−1,0により修正されるパリティビットとしてパリティqi,0を選択した場合に、式(34)を満たすように、「1」が追加された場合の例である。
図13に示す検査行列Hは、式(34)を満たすので、非特許文献8〜非特許文献11に示されているようなBP復号、BP復号を近似したmin-sum復号、offset BP復号、Normalized BP復号、shuffled BP復号など行うことができる。
図13において、プロトグラフ800をHorg、プロトグラフ1000をHとすると、図13の検査行列Hは、式(42)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
非特許文献11に示されているように、一般に、タナーグラフを描いた際、長さ4のループが存在する場合、BP復号を行うと受信品質が劣化するという問題がある。図13の検査行列では、位置1002及び位置1004に「1」を追加したことにより、位置1002と位置1001との間、及び、位置1004と位置1003との間に、長さ4のループが発生し、これにより、受信品質が劣化する。
この問題を解決するために、本実施の形態では、図13に示した検査行列Hと等価の検査行列であり、かつ、長さ4のループの数を少なくした検査行列の作成方法について説明する。
図14に、本実施の形態の検査行列の構成の一例を示す。図14において、図11及び図13と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
図14において、プロトグラフ800は、LDPC−BCの検査行列であり、プロトグラフ800において、xi−0に関する検査行1100の間には、式(43−1)〜(43−3)に示す関係式が成立する。
Figure 2009100234
したがって、式(43−1)〜(43−3)から、x0,0は、式(44−1)〜(44−3)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
同様に、検査行列Hの対角線上のプロトグラフ800において、一般的に、以下の関係式(45−1)〜(45−3)が成立する。
Figure 2009100234
本実施の形態では、上記式(45−1)〜(45−3)の関係式を利用して、図13のプロトグラフ1000を、図14のプロトグラフ1103のように書き換えるようにした。具体的には、図13の位置1002に追加された「1」により、xi,0が含まれるようになった検査式において、xi,0を、式(45−1)〜(45−3)を用いて、xi,0以外の符号語で置き換えるようにした。
例えば、図14において、検査行1105は、式(45−1)を用いて置き換えられている。同様に、検査行1106は、それぞれ、式(45−2)を用いて置き換えられている。
このようにすることで、図14の検査行列H1には、長さ4のループが含まれなくなるようになるので、図13の検査行列Hを用いる場合に比し、受信品質を改善することができる。
図14において、プロトグラフ1103をH、プロトグラフ800をHorgとすると、図14の検査行列H1は、式(46)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
式(46)から分かるように、LDPC−BCの検査行列Horgが、検査行列Hにより結合されることになる。式(46)の検査行列H1は、式(38)の検査行列Hと等価であるため、本実施の形態の検査行列H1に基づく符号化器の構成は、実施の形態1と同様の構成を採ることができる。
復号側では、図13の検査行列Hに代えて、図14の検査行列H1を用いて復号を施す。図13の検査行列Hと等価である図14の検査行列H1には、長さ4のループが含まれないので、図13の検査行列Hを用いて復号を施す場合に比べ、受信品質を改善することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、LDPC−BCの検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数の当該プロトグラフを結合するために、当該プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された、検査行列Hに基づいて符号化された符号語を復号する場合に、当該プロトグラフと異なる位置に追加された「1」により検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語xi,0が、他の過去の符号語に置き換わるように、検査行列Hに対し、追加される「1」の位置が変更された検査行列H1を用いて復号を施すようにした。
検査行列H1は、検査行列Hと等価であるため、実施の形態1から実施の形態3と同様にBP復号できるともに、検査行列H1には、長さ4のループが含まれなくなるので、受信品質を改善することができるようになる。
以上の説明では、プロトグラフを結合(接続)するために関連する符号語が1ビット(xi−1,0)の場合について説明したが、これに限ったものではなく、2ビット以上の場合についても同様に実施することができる。
また、本実施の形態では、図9に示すようなLDPC−BCの検査行列をプロトグラフとする場合を例に説明したが、他のLDPC−BCを用いても同様に実施することができる。
また、本実施の形態では、「1」を追加する位置をデータ(xi−1,0)に関連する位置(位置1002)とする場合について説明したが、これに限ったものではなく、パリティに関連する位置に「1」を追加してもよい。その例については、実施の形態5で説明する。
(実施の形態5)
実施の形態1から実施の形態4では、検査行列に追加する「1」をデータに関連する位置とする場合について説明したが、本実施の形態では、パリティに関連する位置に「1」を追加した場合の例を説明する。なお、以下では、LDPC−BCの検査行列をプロトグラフとする場合を例に説明する。
図15に、本実施の形態における検査行列の一例を示す。図15の検査行列Hは、パリティに関連する位置に「1」が追加された場合の構成を示している。なお、図15において、図13と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。図15の検査行列Hにおいて、プロトグラフ800は、実施の形態3及び実施の形態4で用いたLDPC−BCの検査行列である。
図15に示す検査行列Hでは、LDPC−BCの検査行列のプロトグラフを結合(接続)するために位置1201及び位置1202に「1」を追加した場合の例である。
位置1201及び位置1202に「1」を追加することにより、式(47−1),(47−2)に示すように、検査式にパリティpi−1,10が含まれるようになる。
Figure 2009100234
図15は、プロトグラフを結合するために関連する符号語としてパリティpi−1,10を選択し、このパリティpi−1,10により、式(48)を用いて、パリティqi,0を修正することとした場合の例である。
Figure 2009100234
なお、図16は、図15の検査行列Hと等価の検査行列である。図16において、図13及び図15と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
図15の検査行列Hには、長さ4のループが存在していたのに対し、図16の検査行列H1では、パリティpi−1,10を他の符号語で置き換えることにより、長さ4のループが含まれないようになっている。
具体的には、式(32−11)から、一般式、式(49)を得ることができるので、式(49)を用いて、図15の検査行1203,1204において、パリティpi−1,10に関連する位置に配置された「1」を、(xi,1,xi,10,xi,12,xi,14,pi,9)に関連する位置に置き換えるようにした。これにより、図15の検査行1203,1204が、図16の検査行1302,1303に置き換わる。
Figure 2009100234
復号側では、図15の検査行列Hに代えて、図15の検査行列Hと等価な図16の検査行列H1を用いて復号を施す。図16の検査行列H1には、長さ4のループが含まれないので、図15の検査行列Hを用いて復号を施す場合に比べ、受信品質の劣化を防ぐことができる。
(符号化器の構成)
図15において、プロトグラフ800をHorg、プロトグラフ1200をHとあらわすと、図15の検査行列は、以下のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
図17は、図15の検査行列H又は図16の検査行列H1に基づき符号を施す符号化器の構成を示している。図17において、図5及び図12と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。図17の符号化器1400は、図12の符号化器900の記憶部920及びパリティ修正部930に代えて、記憶部1410及びパリティ修正部1420を備えて構成される。
記憶部1410は、パリティ903を入力とし、プロトグラフとは異なる位置に「1」を追加することにより、検査式に含まれるpi−1,0を少なくとも記憶する。そして、記憶部1410は、パリティ修正部1420がi番目の符号化を行う際に、記憶している(i−1)番目のパリティpi−1,0(1405)をパリティ修正部1420に出力する。
パリティ修正部1420は、式(48)及び式(51)に基づいて、パリティqi,jを生成し、得られたパリティqi,j(1406)を符号化器1400の出力結果として出力する。
Figure 2009100234
以上の説明では、LDPC−BCの検査行列をプロトグラフとする場合を例に説明したが、これに限ったものではなく、実施の形態1で説明した差集合巡回符号の検査行列をプロトグラフとする場合においても、同様に実施することができる。
また、例えば、BCH符号等のブロック符号をプロトグラフとする場合においても同様に実施することができる。
(実施の形態6)
これまでの実施の形態1から実施の形態5では、1種類のプロトグラフを複数結合して検査行列を生成する場合について説明したが、実際には、複数種類のプロトグラフを結合することも可能である。そこで、本実施の形態では、実施の形態1で用いた(21,11)差集合巡回符号の検査行列と実施の形態3で用いたLDPC−BCの検査行列とをプロトグラフとし、これら2種類のプロトグラフを結合するために、プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された検査行列に基づく符号化方法、復号方法、及び符号化器について説明する。
図18に、本実施の形態における検査行列Hの一例を示す。図18の検査行列Hでは、複数のプロトグラフを結合し、かつ、式(52)を満たすように、位置1503及び位置1505に「1」が追加されている。
Figure 2009100234
なお、式(52)において、wは、符号語(送信ベクトル)であり、符号語(送信ベクトル)wは、式(53)のようにあわらわれる。
Figure 2009100234
なお、式(53)において、xi,jはデータであり、qi,jはパリティである。
図18の検査行列Hにおいて、プロトグラフ800は、LDPC−BCの検査行列である。以下、LDPC−BCの検査行列をHorg1とあらわす。また、プロトグラフ300は、(21,11)差集合巡回符号の検査行列である。以下、(21,11)差集合巡回符号の検査行列をHorg2とあらわす。
図18の検査行列Hは、プロトグラフを結合するために関連する符号語をx2i+1,0及びx2i,0とし、符号語x2i+1,0によりパリティビットq2i+2,10を修正するとして選択し、かつ、符号語x2i,0によりパリティビットq2i+1,9を修正するとして選択した場合の例である。
位置1503に「1」が追加された行に対応する検査式は、以下の式(54−1)〜(54−5)のようになる。
Figure 2009100234
位置1503に「1」を追加したことにより、q2i+1,9は、式(55)のように表される。
Figure 2009100234
同様に、位置1505に「1」が追加された行に対応する検査式は、以下の式(56−1)〜(56−2)のようになる。
Figure 2009100234
位置1505に「1」を追加したことにより、q2i,10は、式(57)のように表される。
Figure 2009100234
このように、図18、q2i+1,9を過去の符号語x2i,0を用いて修正するようにし、q2i+2,10を過去の符号語x2i+1,0を用いて修正するとして、位置1503及び位置1505に「1」を追加するようにした。
(符号化器の構成)
図18において、LDPC−BCの検査行列であるプロトグラフ1506をHm1、(21,11)差集合巡回符号の検査行列であるプロトグラフ1507をHm2とあらわすと、図18の検査行列は、式(58)のようにあらわすことができる。
Figure 2009100234
以下では、式(58)であらわされる検査行列Hに基づく符号化器の構成例について説明する。
図19は、図18の検査行列Hに基づき符号化を施す符号化器の構成の一例を示している。なお、図19において、図6及び図12と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図19において、符号化器1600は、振り分け部1610、LDPC−BC符号化部910、差集合巡回符号化部510、記憶部520,920、及びパリティ修正部1620,1630を備えて構成される。
振り分け部1610は、データxを入力とし、データxを、データ1603(x2i,0,x2i,1,x2i,2,x2i,3,x2i,4,x2i,5,x2i,6,x2i,7,x2i,8,x2i,9,x2i,10,x2i,11,x2i,12,x2i,13,x2i,14,x2i,15)とデータ1608(x2i+1,0,x2i+1,1,x2i+1,2,x2i+1,3,x2i+1,4,x2i+1,5,x2i+1,6,x2i+1,7,x2i+1,8,x2i+1,9,x2i+1,10)とに振り分ける。振り分け部1610は、データ1603をLDPC−BC符号化部910及び記憶部920に出力するとともに、データ1608を差集合巡回符号化部510及び記憶部520に出力する。
LDPC−BC符号化部910は、データ1603を入力とし、パリティ1605(p2i,0,p2i,1,p2i,2,p2i,3,p2i,4,p2i,5,p2i,6,p2i,7,p2i,8,p2i,9,p2i,10,p2i,11)を生成し、生成したパリティ1605をパリティ修正部1620に出力する。
記憶部920は、データ1603を入力とし、検査式に関連するx2i,0を少なくとも記憶する。そして、記憶部920は、パリティ修正部1630が(2i+1)番目の符号化を行う際に、記憶している2i番目のデータx2i,0(1607)をパリティ修正部1630に出力する。
差集合巡回符号化部510は、データ1608を入力とし、パリティ1612(p2i+1,0,p2i+1,1,p2i+1,2,p2i+1,3,p2i+1,4,p2i+1,5,p2i+1,6,p2i+1,7,p2i+1,8,p2i+1,9)を生成し、生成したパリティ1612をパリティ修正部1630に出力する。
記憶部520は、データ1608を入力とし、プロトグラフとは異なる位置に「1」を追加することにより、検査式に含まれるx2i-1,0を少なくとも記憶する。そして、記憶部520は、パリティ修正部1620が2i番目の符号化を行う際に、記憶している(2i−1)番目のデータx2i-1,0(1614)をパリティ修正部1620に出力する。
パリティ修正部1620は、LDPC−BC符号化部910から出力されるパリティp2i,j(1605)と記憶部520に保持されるデータx2i-1,0(1614)を入力とし、式(57),(59)に基づいて、パリティq2i,jを取得し、得られたパリティq2i,j(1609)を符号化器1600の出力結果として出力する。
Figure 2009100234
同様に、パリティ修正部1630は、差集合巡回符号化部510から出力されるパリティp2i+1,j(1612)と記憶部520に保持されるデータx2i,0(1607)を入力とし、式(55),(60)に基づいて、パリティq2i+1,jを取得し、得られたパリティq2i+1,j(1616)を符号化器1600の出力結果として出力する。
Figure 2009100234
以上のように、本実施の形態によれば、パリティ修正部1620は、記憶部520に保持された(2i+1)番目の符号語x2i+1,0を用いて、LDPC−BC符号化部910から出力される(2i+2)番目パリティp2i+2,jを修正して、パリティq2i+2,jを取得し、パリティ修正部1630は、記憶部920に保持された2i番目の符号語x2i,0を用いて、差集合巡回符号化部510から出力される(2i+1)番目パリティp2i+1,jを修正して、パリティq2i+1,jを取得するようにするようにした。このようにすることで、検査行列の対角線上に異なる種類のプロトグラフを配置し、これらプロトグラフを過去の符号語を用いて結合した検査行列に基づいて、比較的簡易な処理で符号化を施すことができる。
なお、本実施の形態では、LDPC−BCの検査行列及び(21,11)差集合巡回符号の検査行列をプロトグラフとし、これらプロトグラフを結合する場合を例に説明したが、これに限ったものではない。
(実施の形態7)
上述の実施の形態では、差集合巡回符号の検査行列又はLDPCの検査行列をプロトグラフとし、これらプロトグラフを複数結合する場合を例に説明した。ところで、イーサネット(登録商標)や無線LANのフレームなどのように送信情報系列が可変長な場合には、送信情報系列長がプロトタイプを構成する検査行列のブロック長よりも短いような場合が考えられる。本実施の形態は、送信情報系列長が可変するような場合においても、確実にデータ伝送効率の劣化を防止することができ、かつ、伝送品質を向上させることができる符号化器及び符号化方法について説明する。
図20は、本実施の形態に係る符号化器の構成の一例を示す図である。なお、図20において、図6と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。図20の符号化器1700は、図6の符号化器500に対し、パリティ修正部530に代えて、パリティ修正部1730を備え、データ長カウント部1710及びパリティ演算切替部1720をさらに追加した構成を採る。
データ長カウント部1710は、データ501(xi,0,xi,1,xi,2,xi,3,xi,4,xi,5,xi,6,xi,7,xi,8,xi,9,xi,10)を入力とし、データ501のデータ長をカウントし、カウント値をパリティ演算切替部1720に出力する。
パリティ演算切替部1720は、カウント値に基づいて、パリティ修正部1730においてパリティ修正を行うか否かの指示信号をパリティ修正部1730に出力する。具体的には、パリティ演算切替部1720は、カウント値が、差集合巡回符号化部510のブロック長より長い場合、パリティ修正部1730において、パリティ修正部530と同様に、式(22)を用いてパリティpi,7を修正するような指示信号をパリティ修正部1730に出力する。一方、カウント値が、差集合巡回符号化部510のブロック長以下の場合、パリティ修正部1730において、パリティ修正を行わないような指示信号をパリティ修正部1730に出力する。
パリティ修正部1730は、パリティ演算切替部1720からの指示信号に応じて、パリティ修正を行うか否か切替る。したがって、データ501のデータ長が、差集合巡回符号化部510のブロック長より長い場合、パリティ修正部1730は、式(22)を用いて、パリティpi,7を修正し、修正後のパリティqi,7を符号化器1700の出力結果として出力する。一方、データ501のデータ長が、差集合巡回符号化部510のブロック長以下の場合、パリティ修正部1730は、パリティ修正を行わず、差集合巡回符号化部510から出力されるパリティを符号化器1700の出力結果として出力する。
このようにすることで、データ長が差集合巡回符号のブロック長以下の場合には、差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして結合された検査行列H(図3参照)を用いずに、検査行列Horgのみを用いて符号化が施されるようになるので、余分に送信されるビット量を最小限に抑えることができ、データ伝送効率の劣化を防止することができる。
一方、データ長が差集合巡回符号のブロック長より長い場合、パリティの書き換えを行い、差集合巡回符号の検査行列Horgを連結するため、受信品質が向上するという効果を得ることができる。
なお、通信相手が復号に用いる検査行列を切り替えることができるように、通信相手に対し、パリティ修正を行ったか否かを通知するための制御情報を送信する必要がある。
以上のように、本実施の形態によれば、データ長カウント部1710は、データ501のデータ長をカウントし、パリティ演算切替部1720は、データ長に応じて、パリティ修正を行うか否かの指示信号をパリティ修正部1730に出力し、パリティ修正部1730は、パリティ演算切替部1720からの指示信号に応じて、パリティ修正を行うか否か切替るようにした。これにより、送信情報系列が可変な場合においても、余分に送信されるビット量を最小限に抑え、データ伝送効率の劣化を防止することができ、かつ、パリティの書き換えを行った場合、受信品質が向上するという効果を得ることができる。
なお、以上の説明では、パリティ演算切替部1720は、データ501のデータ長に応じて、パリティ修正を行うか否か切り替えるようにしたが、データ長に代えて、例えば、通信相手からの制御信号に応じて切り替えるようにしてもよい。
以上の説明では、差集合巡回符号を例に説明したが、この符号に限ったものではなく、LDPC符号等のブロック符号であれば同様に実施することができる。また、本実施の形態では、実施の形態1〜6の連結方法を用いる場合を例に説明したが、これに限ったものではなく、他の連結方法を用いる場合でも同様に実施することができる。つまり、オリジナルのブロック符号をベースとし、データ長がオリジナルのブロック符号長より長い場合、簡単な演算で、パリティビットを書き換えることにより、オリジナルのブロック符号を連結する場合であれば、同様に実施することができる。
なお、本発明は上記すべての実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、主に、符号化器及び復号器で実現する場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この符号化方法及び復号方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
例えば、上記符号化方法及び復号方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
また、上記符号化方法及び復号方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
本発明は、差集合巡回符号又はLDPC−BC符号を接続して形成された検査行列に基づく符号を適用する通信システムに広く適用できる。
sum-product復号を施す復号器の構成の一例を示すブロック図 本実施の形態1における(21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgの一例を示す図 実施の形態1における検査行列Hの構成の概念図の一例を示す図 (21,11)差集合巡回符号の検査行列Horgをプロトグラフとした場合の検査行列Hの一例を示す図 実施の形態1の検査行列Hの一例を示す図 実施の形態1に係る符号化器の要部構成を示すブロック図 実施の形態1の検査行列Hの別の一例を示す図 本実施の形態2の検査行列Hの一例を示す図 LDPC―BCの検査行列Horgの一例を示す図 本実施の形態3における検査行列の構成の概念図の一例を示す図 実施の形態3における検査行列Hの一例を示す図 実施の形態3に係る符号化器の要部構成を示すブロック図 LDPC−BCの検査行列をプロトグラフとした場合の検査行列を示す図 本実施の形態4の検査行列の構成の一例を示す図 本実施の形態5における検査行列の一例を示す図 図15の検査行列Hと等価な検査行列の一例を示す図 実施の形態5に係る符号化器の要部構成を示すブロック図 本実施の形態6における検査行列Hの一例を示す図 実施の形態6に係る符号化器の要部構成を示すブロック図 実施の形態7に係る符号化器の要部構成を示すブロック図 LDPC−CCの検査行列を示す図 LDPC−CC符号化器の構成例を示す図
符号の説明
105 行処理演算部
107 行処理後データ記憶部
109 列処理演算部
111 列処理後データ記憶部
115 対数尤度比演算部
117 判定部
113 制御部
103 対数尤度比記憶部
500,900,1600 符号化器
510 差集合巡回符号化部
520,920,1410 記憶部
530,930,1420,1620,1630,1730 パリティ修正部
910 LDPC−BC符号化部
1610 振り分け部
1710 データ長カウント部
1720 パリティ演算切替部

Claims (10)

  1. 差集合巡回符号の検査行列がプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列に基づいて符号化を施す符号化器であって、
    入力データに対し差集合巡回符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成する差集合巡回符号化手段と、
    過去の前記符号語のうち、前記プロトグラフを結合した場合に、前記検査行列の検査式に含まれる過去の前記符号語を保持する記憶手段と、
    前記記憶手段に保持された過去の前記符号語を用いて、前記差集合巡回符号化手段から出力される前記パリティビットを修正するパリティ修正部と、
    を具備する符号化器。
  2. 前記記憶手段は、過去の前記組織化ビットを記憶し、
    前記パリティ修正手段は、過去の前記組織化ビットを用いて、前記差集合巡回符号化手段から出力される前記パリティビットを修正する
    請求項1に記載の符号化器。
  3. 前記記憶手段は、過去の前記パリティビットを記憶し、
    前記パリティ修正手段は、過去の前記パリティビットを用いて、前記差集合巡回符号化手段から出力される前記パリティビットを修正する
    請求項1に記載の符号化器。
  4. 差集合巡回符号の検査行列がプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列を用いて符号化を施す符号化方法であって、
    入力データに対し差集合巡回符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成するステップと、
    過去の前記符号語のうち、前記プロトグラフを結合した場合に、前記検査行列の検査式に含まれる過去の前記符号語を保持するステップ、
    保持された過去の前記符号語を用いて、生成される前記パリティビットを修正するステップと、
    を有する符号化方法。
  5. 差集合巡回符号の検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数の当該プロトグラフを結合するために、当該プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された、検査行列Hに基づいて符号化された符号語を復号する復号方法であって、
    当該プロトグラフと異なる位置に追加された「1」により前記検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語が、他の過去の符号語に置き換わるように、前記検査行列Hに対し、前記追加される「1」の位置が変更された検査行列H1を用いて、復号を施す復号方法。
  6. LDPC−BCの検査行列がプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列に基づいて符号化を施す符号化器であって、
    入力データに対しLDPC−BC符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成するLDPC−BC符号化手段と、
    過去の前記符号語のうち、前記プロトグラフを結合した場合に、前記検査行列の検査式に含まれる過去の前記符号語を保持する記憶手段と、
    前記記憶手段に保持された過去の前記符号語を用いて、前記LDPC−BC符号化手段から出力される前記パリティビットを修正するパリティ修正部と、
    を具備する符号化器。
  7. 前記記憶手段は、過去の前記組織化ビットを記憶し、
    前記パリティ修正手段は、過去の前記組織化ビットを用いて、前記LDPC−BC符号化手段から出力される前記パリティビットを修正する
    請求項1に記載の符号化器。
  8. 前記記憶手段は、過去の前記パリティビットを記憶し、
    前記パリティ修正手段は、過去の前記パリティビットを用いて、前記LDPC−BC符号化手段から出力される前記パリティビットを修正する
    請求項1に記載の符号化器。
  9. LDPC−BCの検査行列がプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置された検査行列を用いて符号化を施す符号化方法であって、
    入力データに対しLDPC−BC符号化を施し、組織化ビット及びパリティビットから成る符号語を生成するステップと、
    過去の前記符号語のうち、前記プロトグラフを結合した場合に、前記検査行列の検査式に含まれる過去の前記符号語を保持するステップ、
    保持された過去の前記符号語を用いて、生成される前記パリティビットを修正するステップと、
    を有する符号化方法。
  10. LDPC−BCの検査行列Horgがプロトグラフとして用いられ、かつ、当該プロトグラフが対角線上に配置され、かつ、複数の当該プロトグラフを結合するために、当該プロトグラフと異なる位置に「1」が追加された、検査行列Hに基づいて符号化された符号語を復号する復号方法であって、
    当該プロトグラフと異なる位置に追加された「1」により前記検査行列Hの検査式に含まれる過去の符号語が、他の過去の符号語に置き換わるように、前記検査行列Hに対し、前記追加される「1」の位置が変更された検査行列H1を用いて、復号を施す復号方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013175799A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Toshiba Corp 符号化装置及び通信装置

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