JP2009099331A - 電装部品収納構造及び照明器具 - Google Patents

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順也 林
Keiichi Shimizu
圭一 清水
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Abstract

【課題】防水性能を担保しつつ、電装部品に不具合が生じても収納部の内圧が過度に上昇することを防ぐことができる電装部品収納構造及び照明器具を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、コンデンサCを含む電装部品9bと、電装部品9bが収納される収納部11aと、収納部11aに形成された電源線導出孔11cと、電源線導出孔11cよりも外形寸法が大きく形成された外形部と、電源線を挿通する電源線挿通孔15aとを有し、前記外形部は前記電源線導出孔11cの形成部分に圧入されて電源線導出孔11cを閉塞するとともに、電源線挿通孔15aは前記外形部が電源線導出孔11cの形成部分に圧入される際に縮径されるように構成された閉塞体15とを備える電装部品収納構造である。
【選択図】図3

Description

本発明は、防水型の照明器具等に適する電装部品収納構造及びその構造を備えた照明器具に関する。
屋外で使用される例えば、照明器具においては、防水性能が求められる。このため、特に、光源を点灯する電装部品が実装された点灯回路を、密閉された収納部に収納する必要がある。ところが、電装部品のうち、電解コンデンサは、過電流や経年使用の末期時等の異常時に破裂し、内容物の飛散等を引き起こす場合がある。このような場合、密閉された収納部の内圧が上昇し、二次的破損を誘引する可能性がある。
従来、防水性を担保するため、配線基板の裏面に電源供給部を実装し、電源リード線を含めて合成樹脂等でモールドした構成が知られている(特許文献1参照)。また、密閉空間の下層に制御回路及び変圧器を設け、その下層の外側に電線固定手段を備えた照明器具が提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−59335号公報 実用新案登録第3075358号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2には、防水構造は示されてはいるものの、電装部品の異常による収納部の内圧上昇の問題には何ら着目されていない。したがって、この問題を解消する技術的開示は、全く示されていない。
本発明は、上記問題点に着目し、これを解消すべくなされたもので、防水性能を担保しつつ、電装部品に不具合が生じても収納部の内圧が過度に上昇することを防ぐことができる電装部品収納構造及び照明器具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の電装部品収納構造は、コンデンサを含む電装部品と;電装部品が収納される収納部と;収納部に形成された電源線導出孔と;電源線導出孔よりも外形寸法が大きく形成された外形部と、電源線を挿通する電源線挿通孔とを有し、前記外形部は前記電源線導出孔の形成部分に圧入されて電源線導出孔を閉塞するとともに、電源線挿通孔は前記外形部が電源線導出孔の形成部分に圧入される際に縮径されるように構成された閉塞体と;を具備することを特徴とする。電源線導出孔、電源線挿通孔は、円形、楕円形、四角形等で形成でき、形状には限定されない。
請求項2に記載の電装部品収納構造は、請求項1に記載の電装部品収納構造において、前記閉塞体の電源線挿通孔の径寸法は、電源線の径寸法とほぼ同一又は僅かに小さいことを特徴とする。ほぼ同一又は僅かに小さいとは、幾何学的に厳密な意味ではなく、誤差、微差等を許容することを意味している。
請求項3に記載の照明器具は、請求項1又は請求項2に記載の電装部品収納構造を備えた光源ユニットと;この光源ユニットが配設される器具本体と;を具備することを特徴とする。
本発明によれば、防水性能を担保しつつ、電装部品に不具合が生じても収納部の内圧が過度に上昇することを防ぐことができる電装部品収納構造及び照明器具を提供することができる。
以下、本発明の電装部品収納構造及び照明器具の実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1は、電装部品収納構造及び照明器具を適用した照明装置を分解して示す斜視図、図2は、照明器具を示す上面図、図3は、図2のA−A線に沿って切断して示す断面図、図4は、電源線の導出構造を示す説明図である。図1において、この照明装置は、庭園に設置する屋外用のいわゆる、ガーデンライト1を示している。ガーデンライト1は、照明器具2、アルミニウム等で形成された金属製のポール3及び照明器具2に装着される透光性のグローブ4とから構成されている。照明器具2は、筒状の本体5と、この本体5に取り付けられる光源ユニット6とから構成されており、ポール3の上端側に取付けられて使用される。一方、ポール3の基端側は地中等に埋没されて立設される。なお、本発明の照明器具は、ポール等と組合わせることなく、照明器具として単独で使用に適するように構成してもよい。
光源ユニット6は、外周面がテーパ状に形成された放熱体7、光源としての発光素子が配設された基板8、点灯回路9及び透光性カバー10を備えている。放熱体7は、図に示すようにテーパ状に形成されており、底面側の径D1と上面側の径D2は、D1>D2の寸法関係になっている。そして、光源ユニット6は、ポール3内を通る電源線に接続されて電源が供給されるようになっている。
図2及び図3において、照明器具2は、光源ユニット6と、本体5とを備えている。光源ユニット6は、放熱体7、発光素子が設けられたプリント基板8、点灯回路9、透光性カバー10及び蓋体11とから構成されている。ここで発光素子は、LEDチップ12であり、このLEDチップ12は、表面実装方式でプリント基板8に実装されている。すなわち、LEDチップ12をプリント基板8に4個配設している。プリント基板8は、金属又は絶縁材の円形の平板からなる。基板8を金属製とする場合は、アルミニウム等の熱伝導性が良好で放熱性に優れた材料を適用するのが好ましい。また、絶縁材とする場合には、放熱特性が比較的良好で、光による劣化がほとんどないセラミック材料を適用できる。さらに、合成樹脂材料を用いる場合には、例えば、ガラスエポキシ樹脂等で形成できる。
放熱体7は、アルミダイカスト製の熱伝導良好な材料で形成されている。熱伝導性を担保できれば、勿論、他の材料で形成してもよい。放熱体7は、ほぼ円筒状に形成され、点灯回路9を収納する空間部7aを有し、図示上底面を開口している。また、外周面7bは、テーパ状に形成されている。すなわち、上部から下部に行くに従い末広がりとなっており、前記したように底面側の径D1と上面側の径D2は、D1>D2の寸法関係になっている。
そして、基板8は、放熱体7の上面側に係止具8a、8aにより取り付けられている。なお、基板7と放熱体7との間には、接着剤を介在させるのが望ましい。この接着剤には、シリコーン樹脂系の接着剤に金属酸化物等を混合した熱伝導性が良好な材料を用いることができる。
次に、放熱体7内には点灯回路9が収納されている。点灯回路9は、LEDチップ12を点灯させるものであり、回路基板9aにコンデンサCや制御素子のトランジスタQ、抵抗素子R等の電装部品9bを実装して構成されている。また、回路基板9aには、コネクタ9cが取付けられており、このコネクタ9cから電源線9dが導出されている。
蓋体11は、円形板状でアルミダイカスト製であり、放熱体7の底面開口を気密に閉塞するようにパッキン16を介してねじ止めされ、放熱体7とともに点灯回路9、すなわち、電装部品9bを密閉して収納する収納部11aを形成している。また、この蓋体11には、底面に後述する閉塞体としてのブッシュ15が取付けられる凹部11bが形成されており、さらに、電源線9dが通る電源線導出孔11c、11cが形成されている。透光性カバー10は、キャップ状に形成されており、放熱体7の上面側に基板8を気密に覆うようにパッキン13を介してねじ止め14されている。
次に、本体5は、熱伝導性のアルミダイカスト製であり、ほぼ中空円筒状をなし、内周面5aがテーパ状に形成されている。このテーパは、放熱体7の外周面7bのテーパと同様に上部から下部に行くに従い末広がりとなっており、放熱体7の外周面7bのテーパと合致するように形成されている。したがって、光源ユニット6を本体5に取り付ける場合は、光源ユニット6を本体5の下面開口部から挿入するように嵌合する。続いて、本体5の内周面5aから突出する固定突起5bにねじ止めして固定する。よって、放熱体7の外周面7bは取付面を構成している。この状態では、光源ユニット6と本体5とは、テーパによって嵌合するので密着して接触することが可能となる。ここで、密着して接触とは、勿論、幾何学的に厳密な状態を意味するものではなく、多少の隙間の存在は許容する。
次に、図4は、蓋体11を裏返した状態を示している。図示するように、蓋体11のほぼ中央部には、長方形状の凹部11bが形成されており、この凹部11b内には表側に貫通する電源線導出孔11c、11cが形成されている。すなわち、本実施形態では、凹部11bが電源線導出孔11c、11cの形成部分を構成している。この電源線導出孔11c、11cの形成部分は凹部に限らず、電源線導出孔11c、11cの周囲に突状部を形成して構成してもよい。そして、凹部11bには、閉塞体としてのブッシュ15が圧入されるようになっている。ブッシュ15は、シリコーン又はエチレン・プロピレンゴム等の弾性材から形成されており、凹部11bと相似形をなし、凹部11bの電源線導出孔11c、11cに対向して電源線挿通孔15a、15aが形成されている。なお、ブッシュ15の外形部は、電源線導出孔11c、11cよりも、その外形寸法が大となっている。電源線導出孔は、1個形成して、ここに2本の電源線を通すようにしてもよいが、ブッシュ15の外形部は、その電源線導出孔よりも、外形寸法が大きいことが必要条件となる。
ブッシュ15と凹部11bとの寸法関係は、ブッシュ15の長さをL、幅をW、凹部11bの長さをL1、幅をW1とすると、L>L1、W>W1の寸法関係であり、ブッシュ15は、凹部11b内にその弾性力によって、縮められ圧入されて取付けられるようになっている。なお、この場合、必要に応じ取付けを補強するため接着剤を介在させてもよい。
さて、次に、電源線9d、電源線導出孔11c、11c及び電源線挿通孔15a、15aの寸法関係について説明する。電源線導出孔11c、11cは、電源線9dの径寸法より大きく形成されている。一方、電源線挿通孔15a、15aは、電源線9dの径寸法とほぼ同じか、又は僅かに小さい程度に形成されている。概略的に示すと、電源線導出孔11c、11c>電源線9dの径寸法≧電源線挿通孔15a、15a、の関係である。
以上の寸法関係において、電源線9dをコネクタ9cから電源線導出孔11c、11c、電源線挿通孔15a、15aを通し、ブッシュ15を凹部11bに圧入する。この場合、ブッシュ15の外形部は、電源線導出孔11c、11cよりも、その外形寸法が大きく形成されているので、ブッシュ15は、電源線導出孔11c、11cを閉塞するように圧入される。すると、この圧入によりブッシュ15が縮められるのに伴い、電源線挿通孔15a、15aが縮径される。したがって、電源線9dはブッシュ15との密着度が高まり、結果的に収納部11aが液密状態とされ、所期の防水性が得られることとなる。加えて、この電源線9dとブッシュ15との密着の程度は、防水性は担保するが、電装部品9bの異常で収納部11aの内圧が高まった場合には、内圧を軽減するように排気、つまり通気可能な程度に調整されている。なお、電源線9dとブッシュ15との所期の密着度が保たれれば、電源線挿通孔15a、15aは、電源線9dの径寸法より多少大きく形成してもよい。
以上のように構成された光源ユニット6は防水性を備えており、照明器具2は屋外での使用に適している。この照明器具2の使用にあたっては、まず、点灯回路9に電源を供給し、LEDチップ12に通電する。すると、LEDチップ12から出た光は透光性カバー10を通過して上方に照射される。ここで、電装部品9bに異常を来たし、仮に、コンデンサCが破損、破裂し、収納部11aの内圧が上昇すると、二次的な破損を誘引する可能性があるが、上記のように電源線9dとブッシュ15との密着部分によって収納部11a内の上昇した圧力を排気することができる。また、特に、破損の可能性を含んでいるコンデンサCと電源線9bを導出するブッシュ15とは、相対的に間隔を空けて配設しているので、電源線9bが破損の影響を受けるのを軽減でき、安全性を高めることができる。
一方、LEDチップ12から発生する熱は、主として、基板8裏面のほぼ全面から放熱体7へ伝わり、さらに放熱体7の外周面7bから、これとテーパ嵌合する本体5の内周面5へと伝導され、放熱される。また、照明器具2がポール3に取り付けられている場合には、本体5からポール3へ熱が伝導され、放熱が促進される。このように各部材は、熱的に結合されており、前記熱伝導経路と放熱で基板8の温度上昇を抑制することができる。また、点灯回路9は、放熱体7内に収納されているので、点灯回路9から発生する熱も同様に放熱体7の外周面7bから本体5の内周面5へと伝導され、放熱される。
よって、本実施形態によれば、防水性能を担保しつつ、電装部品に不具合が生じても収納部11aの内圧が過度に上昇することを防ぐことができる。また、放熱性が良好で、発光素子12が配設された基板8の温度上昇を効果的に抑制でき、点灯回路9からの熱も効果的に放熱できる。
本発明の電装部品収納構造は、照明器具のみならず、勿論、他の電気器具に適用できる。また、屋外用に好適だが、屋内用に適用してもよい。
本発明の電装部品収納構造及び照明器具を適用した照明装置を示す分解斜視図である。 同照明器具を示す上面図である。 同照明器具を示す断面図である。 本発明にかかる電源線の導出構造を示す説明図である。
符号の説明
C・・・コンデンサ、 9b・・・電装部品、 9d・・・電源線、
11a・・・収納部、 11c・・・電源線導出孔、
15・・・閉塞体(ブッシュ)、 15a・・・電源線挿通孔

Claims (3)

  1. コンデンサを含む電装部品と;
    電装部品が収納される収納部と;
    収納部に形成された電源線導出孔と;
    電源線導出孔よりも外形寸法が大きく形成された外形部と、電源線を挿通する電源線挿通孔とを有し、前記外形部は前記電源線導出孔の形成部分に圧入されて電源線導出孔を閉塞するとともに、電源線挿通孔は前記外形部が電源線導出孔の形成部分に圧入される際に縮径されるように構成された閉塞体と;
    を具備することを特徴とする電装部品収納構造。
  2. 前記閉塞体の電源線挿通孔の径寸法は、電源線の径寸法とほぼ同一又は僅かに小さいことを特徴とする請求項1に記載の電装部品収納構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電装部品収納構造を備えた光源ユニットと;
    この光源ユニットが配設される器具本体と;
    を具備することを特徴とする照明器具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013127889A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Panasonic Corp 照明装置および照明器具
JP2016076402A (ja) * 2014-10-07 2016-05-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 電気機器、およびその製造方法

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