JP2009098222A - Heat roller, fixing device and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、主要には、トナーを記録媒体上に定着させるための定着装置に用いられるヒートローラの構成に関する。 The present invention mainly relates to a configuration of a heat roller used in a fixing device for fixing toner on a recording medium.
特許文献1は、電子写真式の画像形成装置に用いられる熱ローラ定着式の定着装置を開示する。この特許文献1の定着装置は、ヒートローラとプレスローラとを圧接してニップ部を形成し、このニップ部を通過する用紙を加熱及び加圧することで、トナーを用紙に定着させる構成になっている。特許文献1の構成では、ヒートローラは円筒状に構成されるとともに、その内部には熱源としてのハロゲンランプが配置されている。
しかし、上記特許文献1に開示されるようなハロゲンランプ内蔵型のヒートローラは、ローラを内部から加熱する構成であるため、加熱を開始してからローラ表面が必要な温度に上昇するまでの時間が長くなってしまい、ウォームアップタイムの短縮という観点から改善の余地があった。また、熱源が円筒状のローラの無い周側に配置されているためにローラ表面の効率的な加熱ができず、省エネルギーの観点からも改善の余地が残されていた。 However, the halogen lamp built-in heat roller disclosed in Patent Document 1 has a configuration in which the roller is heated from the inside, and therefore, the time from the start of heating until the roller surface rises to the required temperature. There was room for improvement from the viewpoint of shortening the warm-up time. Further, since the heat source is arranged on the peripheral side without the cylindrical roller, the roller surface cannot be efficiently heated, and there is still room for improvement from the viewpoint of energy saving.
本願発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、ウォームアップタイムを短縮でき、省電力化が可能なヒートローラ、定着装置及び画像形成装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a heat roller, a fixing device, and an image forming apparatus capable of reducing the warm-up time and saving power.
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。 The problems to be solved by the present invention are as described above. Next, means for solving the problems and the effects thereof will be described.
本発明の観点によれば、トナーを記録媒体上に定着させるための定着装置に用いられるヒートローラの以下の構成が提供される。即ち、このヒートローラは、ベース体と、アルミ層と、発熱層と、離型層と、を含む。前記ベース体は、円形の断面輪郭を有するように構成されている。前記アルミ層は、前記ベース体の周面に形成されている。前記発熱層は、複数本の線からなるパターン形状を有するとともに、電圧の印加により発熱するように構成されている。前記離型層は、前記トナーに対して高い離型性を有するように構成されている。前記ベース体の半径方向外方に前記発熱層が配置され、前記発熱層の半径方向外方に前記離型層が配置される。前記アルミ層は前記発熱層の半径方向内方に配置されている。 According to an aspect of the present invention, the following configuration of a heat roller used in a fixing device for fixing toner on a recording medium is provided. That is, the heat roller includes a base body, an aluminum layer, a heat generation layer, and a release layer. The base body is configured to have a circular cross-sectional profile. The aluminum layer is formed on the peripheral surface of the base body. The heat generating layer has a pattern shape composed of a plurality of lines and is configured to generate heat upon application of a voltage. The release layer is configured to have a high release property with respect to the toner. The heat generating layer is disposed radially outward of the base body, and the release layer is disposed radially outward of the heat generating layer. The aluminum layer is disposed radially inward of the heat generating layer.
この構成により、ヒートローラ表面の近くに熱源即ち発熱層が配置されるので、ヒートローラ表面の温度を急速に上昇させることができ、ウォームアップタイムを顕著に短縮できる。また、ベース体の外方に発熱層が配置されるので、ヒートローラの中心部の無駄な加熱を防いで省電力を実現することができる。更に、発熱層において発生する熱がローラ中心側に逃げるのを、当該発熱層の内側に位置するアルミ層の断熱効果によって防止することができ、記録媒体を効率良く加熱できる。この結果、省電力性の一層の向上に寄与できる。 With this configuration, since the heat source, that is, the heat generation layer is arranged near the surface of the heat roller, the temperature of the surface of the heat roller can be rapidly increased, and the warm-up time can be significantly shortened. In addition, since the heat generating layer is disposed outside the base body, it is possible to prevent unnecessary heating of the center portion of the heat roller and to save power. Further, the heat generated in the heat generating layer can be prevented from escaping to the roller center side by the heat insulating effect of the aluminum layer located inside the heat generating layer, and the recording medium can be efficiently heated. As a result, it can contribute to further improvement of power saving.
前記のヒートローラにおいては、前記アルミ層はアルミ粉末を含むことが好ましい。 In the heat roller, the aluminum layer preferably contains aluminum powder.
この構成により、簡単な構成で断熱効果を良好に発揮させることができる。 With this configuration, the heat insulation effect can be satisfactorily exhibited with a simple configuration.
前記のヒートローラにおいては、前記アルミ層は、前記アルミ粉末が混合された組成物を前記ベース体の周面にコートすることにより形成されていることが好ましい。 In the heat roller, the aluminum layer is preferably formed by coating a peripheral surface of the base body with a composition in which the aluminum powder is mixed.
この構成により、アルミ粉末をベース体の周面に均一にコートできる。従って、アルミ層の断熱効果を安定的に発揮させて、ヒートローラの表面温度をムラ無く上昇させることができる。 With this configuration, the aluminum powder can be uniformly coated on the peripheral surface of the base body. Therefore, the heat insulation effect of the aluminum layer can be stably exhibited, and the surface temperature of the heat roller can be increased without unevenness.
前記のヒートローラにおいては、前記アルミ層は蒸着により形成されていることが好ましい。 In the heat roller, the aluminum layer is preferably formed by vapor deposition.
この構成により、アルミ層を極めて薄い薄膜として形成できるとともに、その断熱効果を良好に発揮させることができる。 With this configuration, the aluminum layer can be formed as an extremely thin thin film, and the heat insulating effect can be exhibited well.
前記のヒートローラにおいては、前記アルミ層は前記ベース体の外周面に形成されていることが好ましい。 In the heat roller, the aluminum layer is preferably formed on the outer peripheral surface of the base body.
この構成により、ベース体への熱の伝達自体を前記アルミ層によって防止することができる。従って、ヒートローラのウォームアップ時間を短縮する効果を十分に発揮させつつ、ベース体を厚肉に形成してヒートローラの強度を確保することも容易である。 With this configuration, the heat transfer itself to the base body can be prevented by the aluminum layer. Accordingly, it is easy to secure the strength of the heat roller by forming the base body thickly while sufficiently exhibiting the effect of shortening the warm-up time of the heat roller.
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本発明の他の観点によれば、前記のヒートローラを備える定着装置、及びこの定着装置を備える画像形成装置が提供される。
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According to another aspect of the present invention, a fixing device including the heat roller and an image forming apparatus including the fixing device are provided.
この構成により、ウォームアップタイムを短縮できるとともに、省電力性に優れる定着装置及び画像形成装置を実現することができる。 With this configuration, it is possible to realize a fixing device and an image forming apparatus that can shorten the warm-up time and are excellent in power saving.
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るコピーファクシミリ複合機の外観斜視図、図2は複合機の本体内部の様子を示す正面断面図である。 Next, embodiments of the invention will be described. FIG. 1 is an external perspective view of a copy facsimile multifunction peripheral according to an embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a front sectional view showing the inside of the main body of the multifunction peripheral.
図1に示す画像形成装置としてのコピーファクシミリ複合機75は、画像読取部76と、操作パネル77と、本体78と、給紙カセット79と、を備えている。
A copy
画像読取部76は、フラットベッドスキャナ及びオートドキュメントフィードスキャナとして機能するように構成されている。操作パネル77は、コピー部数及びファクシミリ送信先等をユーザが複合機75に対し指示するためのものである。
The
本体78には、記録媒体としての用紙に画像を形成する画像形成部等が内蔵されている。また、本体78は、通信回線を介して画像データを伝送するための図略の送受信部等を備えている。給紙カセット79は、前記用紙を前記画像形成部へ順次供給できるように構成されている。
The
コピーファクシミリ複合機75の内部の様子が図2に示される。この図2に示すように、前記本体78の上面には、読み取るべき原稿を載置するプラテンガラス82が設けられる。本体78の上方には原稿台カバー83が設けられており、この原稿台カバー83によって、原稿をプラテンガラス82上に押圧して固定できるようになっている。
The inside of the copy
前記原稿台カバー83には自動原稿供給装置(オートドキュメントフィーダ、ADF)84が配設されている。このADF84は、原稿台カバー83の上部に設けられた原稿トレイ85と、この原稿トレイの下方に設けられた排出トレイ86と、を備える。
The
図2に示すように、前記原稿台カバー83の内部には、原稿トレイ85と排出トレイ86とを繋ぐ湾曲状の原稿搬送経路87が構成されている。この原稿搬送経路87には、分離ローラ88及び複数の搬送ローラ89が配置されている。この構成で、原稿トレイ85に重ねてセットされた原稿は、1枚ずつ分離されて湾曲状の前記原稿搬送経路87に沿って搬送され、原稿読取位置を通過した後、排出トレイ86へ排出される。
As shown in FIG. 2, a curved
図2に示すように、本体78の上部にはスキャナユニット90が備えられる。このスキャナユニット90は、光源91と、反射ミラー92,93,94と、集光レンズ95と、電荷結合素子(CCD)96と、を備えている。
As shown in FIG. 2, a
光源91は、前記プラテンガラス82又は前記ADF84の原稿読取位置に対して光を照射する。原稿からの反射光は、反射ミラー92,93,94によって更に反射し、集光レンズ95によって収束して、CCD96の部分に結像する。CCD96は、この収束光を電気信号に変換して出力する。
The
スキャナユニット90の光源91及び反射ミラー92等は適宜移動可能に構成している。従って、複合機75をフラットベッドスキャナとして使用する場合は、光源91及び反射ミラー92等を一定の速度で移動させて、プラテンガラス82上の原稿を走査することができる。また、複合機75をADFスキャナとして使用する場合は、光源91及び反射ミラー92等をADF84の前記原稿読取位置まで移動した状態で静止させ、原稿搬送経路87を搬送される原稿を走査することができる。
The
前述のように、原稿からの反射光はCCD96へ導かれて結像し、CCD96は原稿に応じた電気信号を出力する。この信号は適宜の変換処理後に後述の画像形成部11に送られて印刷され、又は、前記送受信部によって他のファクシミリ装置へ通信回線を介して送信される。
As described above, the reflected light from the original is guided to the
図2に示すように、本体78の下部には、用紙100を供給する給紙カセット79が備えられる。この給紙カセット79は装置正面側(図2の紙面手前側)に引出可能に構成されている。給紙カセット79の上方には、画像形成部11、定着装置51、及び排紙トレイ80が備えられている。
As shown in FIG. 2, a
本体78の内部には、給紙カセット79から排紙トレイ80へ用紙100を搬送するための搬送路24が形成されている。この搬送路24は、給紙カセット79の一端側から上方に向かって延びた後、水平方向に湾曲して画像形成部11に至り、更に水平方向へ延びて定着装置51を通過した後、排紙トレイ80上に至るように構成されている。
Inside the
給紙カセット79の上方には給紙ローラ21が配置されており、給紙カセット79内に積層された最上層の用紙100に前記給紙ローラ21が接触するように構成されている。この状態で給紙ローラ21が駆動されることで、最上層の用紙100が分離されてピックアップされ、前記搬送路24に向けて送り出される。
A paper feed roller 21 is disposed above the
搬送路24において前記給紙ローラ21のすぐ下流側には、搬送ローラ22,23が配置されている。この搬送ローラ22,23は、それに対向配置されるローラとの間に用紙100をニップしつつ駆動されることで、用紙100を下流側の画像形成部11へ搬送する。
Conveying
画像形成部11は、図2に示すように、感光ドラム12の周囲に、帯電器13と、LEDヘッド14と、現像器15と、転写ローラ16と、を配置して構成されている。
As shown in FIG. 2, the image forming unit 11 is configured by arranging a
感光ドラム12は、表面に有機感光体による光導電膜が形成されるとともに、図示しない電動モータによって回転駆動されるように構成されている。帯電器13はブラシ帯電方式に構成され、この帯電器13によって感光ドラム12の表面が均一に、例えば負に帯電されるようになっている。
The photosensitive drum 12 is configured such that a photoconductive film made of an organic photoreceptor is formed on the surface and is rotated by an electric motor (not shown). The
露光器としてのLEDヘッド14は、前記帯電器13より下流側(感光ドラム12の回転方向の下流側をいう。以下、現像器15、及び転写ローラ16の説明において同じ。)に配置されており、発光ダイオード(LED)を用紙幅方向に多数並べて備えた構成となっている。そしてLEDヘッド14は、電話回線を介して受信したファクシミリ原稿の画像データ、又は、画像読取部76で読み取った画像データに対応して選択的に発光する。この結果、感光ドラム12の表面が選択的に露光され、露光部分の電荷エネルギーが消失することで静電潜像が形成される。
The LED head 14 as an exposure device is disposed downstream of the charger 13 (refers to the downstream side in the rotation direction of the photosensitive drum 12; hereinafter, the same applies to the description of the developing
現像器15は前記LEDヘッド14の下流側に配置されている。この現像器15は、非磁性一成分トナーを収容するトナー容器26を備えるとともに、トナーの撹拌のためにトナー容器26の内部で回転駆動される撹拌ブレード27を備えている。更に、現像器15は、トナー容器26の内部に配置される供給ローラ28と、この供給ローラ28に接触して配置される現像ローラ29と、この現像ローラ29の外周面に接触するように配置される規制ブレード30と、を備えている。
The developing
この構成で、供給ローラ28と現像ローラ29とは、互いに周面を逆方向に擦るように回転駆動される。また、規制ブレード30の先端は、回転駆動される現像ローラ29の周面を擦ることになる。この結果、トナー容器26内のトナーは摩擦帯電され、現像ローラ29の表面に電位差によって付着する。現像ローラ29の表面のトナーは、規制ブレード30によって付着厚さが均一になるよう調整されるとともに、当該現像ローラ29の回転によって感光ドラム12側へ送られる。その後、感光ドラム12と現像ローラ29との近接部分において、感光ドラム12の前記LEDヘッド14による露光部に相当する部分においてのみ、現像ローラ29の表面のトナーが選択的に感光ドラム12の表面へ移動する。この結果、感光ドラム12の表面上にトナー像が形成される。
With this configuration, the
転写ローラ16は、前記現像器15の下流側に配置されるとともに、感光ドラム12から搬送路24を挟んで反対側に配置されている。また、この転写ローラ16には電源からの所定の電圧が印加されている。従って、感光ドラム12の表面に形成されたトナー像は、感光ドラム12の回転によって転写ローラ16側へ近づくように移動し、その電界吸引力によって用紙100に転写される。トナー像が転写された用紙100は、感光ドラム12の回転によって、搬送路24の下流側の定着装置51へ送られる。
The
定着装置51は、回転駆動されるヒートローラ52と、このヒートローラ52に対向して配置されるプレスローラ53と、を備えている。このプレスローラ53は付勢バネによってヒートローラ52に対して押し付けられている。なお、前記ヒートローラ52及びプレスローラ53の詳細な構成については後述する。
The fixing
この構成で、用紙100がヒートローラ52とプレスローラ53との間を通過することにより、高温のヒートローラ52の熱及びプレスローラ53による圧力によって、トナー像のトナーが融解して用紙100に定着する。なお、定着装置51には、用紙100がヒートローラ52に貼り付いたまま周囲に巻き付くことを防止するための分離爪54が設けられている。
With this configuration, when the
図2に示すように、定着装置51より下流側には排紙ローラ25が設けられる。この構成で、定着装置51から送られてきた用紙100は、排紙ローラ25とそれに対向配置される従動ローラとの間でニップされて、前記排紙トレイ80上に排出される。
As shown in FIG. 2, a
次に、前記定着装置51の詳細な構成を説明する。拡大断面図である図3に示すように、前記定着装置51は、前記ヒートローラ52及びプレスローラ53を収容するハウジング55を備える。このハウジング55には、ベアリング56を介してヒートローラ52が回転自在に支持されるとともに、プレスローラ53が軸受体57を介して回転自在に支持される。
Next, a detailed configuration of the fixing
軸受体57はハウジング55に対してスライド自在に設けられており、軸受体57とハウジング55との間には付勢バネ58が介在される。この付勢バネ58のバネ力によってプレスローラ53がヒートローラ52に対して押し付けられ、両者が弾接する構成になっている。
The bearing
次に、ヒートローラ52及びプレスローラ53の詳細な構成について、図4を参照して説明する。図4は図3のAで示した領域(ニップ部)の拡大断面図である。
Next, detailed configurations of the
ヒートローラ52は、ベース体(耐熱担持体)31と、フィルム状ヒータ(面状発熱体)33と、離型層37と、を主要な構成として備えている。また、ヒートローラ52に圧接されるプレスローラ53は、ステンレス等の金属で形成したローラ軸61と、このローラ軸61の周囲に固定されたスポンジ体62と、このスポンジ体62の外周面に配置された離型層63と、を備えている。
The
ヒートローラ52において、前記ベース体31は断面輪郭が円形である形状(具体的には、円筒形状)を有しており、このベース体31の外側にフィルム状ヒータ33が配置されている。このベース体31の熱伝導率は、フィルム状ヒータ33の熱伝導率(後述の伝熱層36の熱伝導率)より小さく、また、ベース体31の熱容量はフィルム状ヒータ33の熱容量(伝熱層36の熱容量)よりも大きくなっている。
In the
ベース体31の外側に配置されるフィルム状ヒータ33は、発熱体(発熱層)35と、第1接着層46と、第2接着層47と、耐熱絶縁層(電気絶縁層)34と、伝熱層(均熱層)36と、を備えている。
The
フィルム状ヒータ33の発熱体35は、例えばニッケルクロム等のニッケル合金、ニッケル、又はステンレス等で構成することができる。この発熱体35は、幅の細い複数の線を平行に等間隔で並べたパターン形状に構成されている(ヒータパターン)。発熱体35の厚みは、例えば0.1μm以上100μm以下とするのが好ましく、30μm程度となるように形成することが更に好ましい。ヒータパターンを作成する方法としては、具体的には、スパッタリング、蒸着、金属箔のエッチング、パターン印刷、ブラスト等を使用することができる。
The
前記耐熱絶縁層34は、例えばポリイミド樹脂、シリコン樹脂等により構成することができる。この耐熱絶縁層34の厚みは、例えば1μm以上200μm以下とするのが好ましく、10μm以上70μm以下とするのが更に好ましい。
The heat resistant insulating
第1接着層46及び第2接着層47は、電気絶縁性及び耐熱性を有するシリコン接着剤からなる層で構成される。第1接着層46は熱伝導性の高い組成とすることが好ましい一方で、第2接着層47は断熱性の高い組成とすることが好ましい。ただし、後述の第2接着層47を熱伝導性の良い組成として、発熱体35の熱のベース体31側への伝播は後述のアルミ層32によって阻止するようにしても良い。
The first
フィルム状ヒータ33の伝熱層36は、例えば1μm以上50μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下の厚みを有するように構成する。この伝熱層36は、ベース体31、発熱体35、及び後述のアルミ層32の何れよりも高い熱伝導率を有するものを用いて形成することが好ましい。また、伝熱層36の熱伝導率は、例えば10W/m・K以上とするのが好ましい。伝熱層36の材料としては、例えば銅又はアルミニウム等の金属を使用することが考えられる。また、窒化アルミニウム(AlN)又は炭化ケイ素(SiC)等のセラミックスを伝熱層36として使用することもできる。
The
ヒートローラ52の最外周には離型層37が配置される。この離型層37は、トナーに対して離型性の高い材料(表面エネルギーが低く分子間凝集力の小さい材料)、例えばテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂より構成することができる。離型層37の厚みとしては、例えば30μm程度とすることが考えられる。
A
また、前記フィルム状ヒータ33とベース体31との間にはアルミ層32が介在される。このアルミ層32は、前記発熱体35、第1接着層46、第2接着層47、耐熱絶縁層34、伝熱層36及びベース体31の何れよりも低い熱伝導率を有するものが好ましい。具体例としては、数μm〜数十μm程度の大きさの微細なアルミ粉末を混合したシリコン液をスプレー塗装によりベース体31の外周面にコートし、若しくはベース体31を上記シリコン液にディップすることでコートし、これをアルミ層32とすることが考えられる。
An
フィルム状ヒータ33は、例えば以下の方法で形成することができる。即ち、基材としてのポリイミドフィルムの一側の面に銅箔を貼り合わせたものを用意する。なお、このポリイミドフィルムが図5に示す耐熱絶縁層34に相当し、銅箔が伝熱層36に相当する。次に、ポリイミドフィルムにおいて銅箔の貼合せ面と反対側の面に、所定の厚みのシリコン接着層を形成する。なお、このシリコン接着層が第1接着層46に相当する。
The
続いて、このシリコン接着層に、厚み25μmのステンレス箔を加熱圧着させる。そして、上記ステンレス箔を、ウェットエッチング等の公知の方法で、複数の線を有するパターン形状に加工する。この結果、ステンレス箔からなるヒータパターン形状の発熱体(発熱層)35が形成される。 Subsequently, a stainless foil having a thickness of 25 μm is heated and pressure-bonded to the silicon adhesive layer. Then, the stainless steel foil is processed into a pattern shape having a plurality of lines by a known method such as wet etching. As a result, a heater pattern-shaped heating element (heating layer) 35 made of stainless steel foil is formed.
なお、前記発熱体35の形成方法としては、当該箔状の材料をウェットエッチング、ドライエッチング、ブラスト等の方法で予め所定のヒータパターン形状に加工してから、第1接着層46に貼り付けてもよい。また、ワイヤ状の材料を予めヒータパターン形状に加工したものを第1接着層46に貼り付けても良い。
In addition, as the formation method of the said
更に、このヒータパターンの上に、更にシリコン接着層を形成する。なお、このシリコン接着層が前記第2接着層47に相当する。これにより、良好な可撓性を備えたフィルム状ヒータ33が得られる。
Further, a silicon adhesive layer is further formed on the heater pattern. This silicon adhesive layer corresponds to the second
次に、電気絶縁性を有する樹脂、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を円筒状に成形したベース体31を用意する。次に、アルミ粉末を混合したシリコン液をベース体31の外周面にスプレーによって塗布し、コート層を形成する。このコート層が図4のアルミ層32に相当する。
Next, a
その後、前記の手順によって得られたフィルム状ヒータ33を、その第2接着層47側の面がベース体31の外周面(前記アルミ層32)に対向するように配置し、加熱圧着させる。この結果、ベース体31から半径方向外方に向かって順に、アルミ層32と、第2接着層47と、発熱体35と、第1接着層46と、耐熱絶縁層34と、伝熱層36と、が配置されることになる。
Thereafter, the film-
上記のようにフィルム状ヒータ33を巻き付けた後、フィルム状ヒータ33の縁部同士を、例えば半田接合等の方法を用いて溶融接合する。これにより、フィルム状ヒータ33がベース体31上で位置ズレしないように確実に固定できる。
After winding the
更に、前記フィルム状ヒータ33の外周面に、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル共重合体等のフッ素樹脂層を形成し、離型層37とする。以上の工程によりヒートローラ52を製造することができる。
Further, a fluororesin layer such as a tetrafluoroethylene / perfluoroalkylvinyl copolymer is formed on the outer peripheral surface of the
こうして製造されたヒートローラ52は、発熱体35の熱を第1接着層46、耐熱絶縁層34、伝熱層36及び離型層37を経由してヒートローラ52の外周面側に良好に伝達することができる。また、発熱体35の熱のローラ中心部への伝達はアルミ層32によって阻止することができる。以上により、ヒートローラ52の表面温度を素早く上昇させることができ、コピーファクシミリ複合機75におけるウォームアップタイムの短縮、及び省電力化に貢献することができる。
The
以上に示すように、本実施形態のコピーファクシミリ複合機75は、トナーを用紙100上に定着させる定着装置51を備えている。そして、この定着装置51において用いられるヒートローラ52は、ベース体31と、アルミ層32と、発熱体35と、離型層37と、を備えている。前記ベース体31は、円形の断面輪郭を有する円筒形状に構成されている。前記アルミ層32は、前記ベース体31の周面に形成されている。前記発熱体35は、複数本の線からなるヒータパターンを有するとともに電圧の印加により発熱するように構成されている。離型層37は、前記トナーに対して高い離型性を有するように構成されている。そして、前記ベース体31の半径方向外方に前記発熱体35が配置され、この発熱体35の半径方向外方に前記離型層37が配置されている。また、前記アルミ層32は前記発熱体35の半径方向内方に配置されている。
As described above, the copy
この構成により、ローラ表面の近くに熱源即ち発熱体35が配置されるので、特許文献1のハロゲンランプ内蔵型のヒートローラに比べてローラ表面の温度を急速に上昇させることができ、ウォームアップタイムを顕著に短縮できる。また、ベース体31の外方に発熱体35が配置されるので、ヒートローラ52の中心部の無駄な加熱を防いで電力を節約することができる。更に、発熱体35から発生する熱がローラの中心側に逃げるのを前記アルミ層32の断熱効果によって防止することができ、用紙100を効率良く加熱できる。この結果、省電力性を向上させることができる。
With this configuration, since the heat source, that is, the
また、本実施形態において、前記アルミ層32はアルミ粉末を含んで構成されている。
In the present embodiment, the
この構成により、簡単な構成で断熱効果を良好に発揮させることができる。 With this configuration, the heat insulation effect can be satisfactorily exhibited with a simple configuration.
また、本実施形態において、前記アルミ層32は、前記アルミ粉末が混合されたシリコン液を前記ベース体31の周面にコートすることにより形成されている。
In the present embodiment, the
この構成により、アルミ粉末を均一にベース体31の周面にコートできる。従って、アルミ層32の断熱効果を安定的に発揮させて、ヒートローラ52の表面温度をムラ無く上昇させることができる。
With this configuration, the aluminum powder can be uniformly coated on the peripheral surface of the
なお、前記アルミ層は蒸着により形成することもできる。 The aluminum layer can also be formed by vapor deposition.
この場合、アルミ層を極めて薄い薄膜として形成できるとともに、その断熱効果を良好に発揮させることができる。 In this case, the aluminum layer can be formed as an extremely thin thin film, and the heat insulation effect can be exhibited well.
ここで上述したように、本実施形態においてアルミ層32は円筒形状のベース体31の外周面に形成されているが、図6に示す変形例のヒートローラ52aのように、アルミ層32をベース体31の内周面に形成することもできる。なお、以降の変形例の説明において、上記実施形態の構成と同一である部材には図面に同一の符号を付して、その説明を省略する。
As described above, in the present embodiment, the
図6のヒートローラ52aは、アルミ層32をベース体31の内周面に配置し、ベース体31の外周面にはフィルム状ヒータ33が直接巻き付けられている。この構成によっても、ヒートローラ52aの中心部が無駄に加熱されるのをアルミ層32によって抑制し、ウォームアップタイムを短縮できる。
In the
ただし、図6の変形例では、円筒状のベース体31の熱容量を減らすために薄肉状とし、ベース体31側に熱が逃げにくくなるように構成することが好ましい。しかしながら、ヒートローラ52aの強度を確保する必要もあり、ベース体31の薄肉化も限界がある。
However, in the modified example of FIG. 6, it is preferable that the
この点、図4の構成では、前記アルミ層32は前記ベース体31の外周面に形成されている。
In this regard, in the configuration of FIG. 4, the
従って、図4のヒートローラ52においては、ベース体31への熱の伝達自体をアルミ層32で防止することができる。従って、ヒートローラ52の表面温度の上昇時間を短縮する効果を良好に発揮させつつ、ベース体31を厚肉に形成して強度を確保することも容易である。
Therefore, in the
以上に本発明の好適な実施形態及び変形例を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。 Although the preferred embodiments and modifications of the present invention have been described above, the above configuration can be further modified as follows.
ベース体31は、中空の円筒状に形成することに代えて、例えば円柱状に形成することができる。ベース体31を円柱状に形成した場合は、その外周面に前記アルミ層32を形成することになる。また、ベース体31を円筒状に形成した場合、前記アルミ層32をベース体31の外周面と内周面の両方に形成することができる。
The
ベース体31の材料としては、PPSに限定されず、液晶性ポリマー、ガラスエポキシ等の耐熱樹脂を採用することができる。また、アルミナ、ムライト、ジルコニア、ガラスセラミックス等の無機材料をベース体31の材料として採用することができる。
The material of the
ベース体31を熱伝導率が高い材料で構成することも可能で、例えば、AlN、SiC等の材料、又はアルミニウム等の金属でベース体31を構成するように変更することができる。ただし、省電力の観点からは、熱伝導率の低い材料でベース体31を構成することが好ましい。また、上記のような熱伝導率が高い材料でベース体31を構成する場合は、当該ベース体31の内周面ではなく外周面にアルミ層32を形成することが極めて好ましい。
The
本発明のヒートローラ及び定着装置は、コピーファクシミリ複合機に限らず、コピー、ファクシミリ、プリンタ等、様々な電子写真式の画像形成装置に適用することができる。 The heat roller and the fixing device of the present invention can be applied to various electrophotographic image forming apparatuses such as a copying machine, a facsimile machine, and a printer, as well as a copying facsimile multifunction machine.
31 ベース体
32 アルミ層
33 フィルム状ヒータ(面状発熱体)
35 発熱体
37 離型層
51 定着装置
75 コピーファクシミリ複合機(画像形成装置)
100 用紙(記録媒体)
31
35
100 paper (recording medium)
Claims (7)
前記ベース体の周面に形成されるアルミ層と、
複数本の線からなるパターン形状を有するとともに電圧の引加により発熱する発熱層と、
トナーに対して高い離型性を有する離型層と、
を含み、
前記ベース体の半径方向外方に前記発熱層が配置され、前記発熱層の半径方向外方に前記離型層が配置され、
前記アルミ層は前記発熱層の半径方向内方に配置されていることを特徴とする、トナーを記録媒体上に定着させるための定着装置に用いられるヒートローラ。 A base body having a circular cross-sectional profile;
An aluminum layer formed on the peripheral surface of the base body;
A heat generation layer having a pattern shape composed of a plurality of lines and generating heat by applying a voltage;
A release layer having a high releasability to toner;
Including
The heat generating layer is disposed radially outward of the base body, and the release layer is disposed radially outward of the heat generating layer;
The heat roller used in a fixing device for fixing toner onto a recording medium, wherein the aluminum layer is disposed radially inward of the heat generating layer.
前記アルミ層はアルミ粉末を含むことを特徴とするヒートローラ。 The heat roller according to claim 1,
The heat roller, wherein the aluminum layer contains aluminum powder.
前記アルミ層は、前記アルミ粉末が混合された組成物を前記ベース体の周面にコートすることにより形成されていることを特徴とするヒートローラ。 The heat roller according to claim 2,
The aluminum roller is formed by coating the peripheral surface of the base body with a composition in which the aluminum powder is mixed.
前記アルミ層は蒸着により形成されていることを特徴とするヒートローラ。 The heat roller according to claim 1,
The heat roller, wherein the aluminum layer is formed by vapor deposition.
前記アルミ層は前記ベース体の外周面に形成されていることを特徴とするヒートローラ。 The heat roller according to any one of claims 1 to 4,
The heat roller, wherein the aluminum layer is formed on an outer peripheral surface of the base body.
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