JP2008112050A - Heat roller, fixing device and image forming apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、トナーを記録媒体上に定着させるための定着装置に用いられるヒートローラの構成に関する。更には、上記のヒートローラを用いる定着装置及び画像形成装置に関する。 The present invention relates to a configuration of a heat roller used in a fixing device for fixing toner on a recording medium. Furthermore, the present invention relates to a fixing device and an image forming apparatus using the heat roller.
特許文献1は、電子写真式の画像形成装置に用いられる熱ローラ定着式の定着装置を開示する。この特許文献1の定着装置はヒートローラとプレスローラとを圧接してニップ部を形成し、このニップ部を通過する用紙を加熱及び加圧することで、トナーを用紙に定着させる構成になっている。特許文献1の構成では、ヒートローラは円筒状に構成されるとともに、その内部には熱源としてのハロゲンランプが配置されている。
しかし、上記特許文献1に開示されるようなハロゲンランプ内蔵型のヒートローラは、ローラを内部から加熱する構成であるため、加熱を開始してからローラ表面が必要な温度に上昇するまでの時間が長くなってしまい、ウォームアップタイムの短縮という観点で改善の余地があった。また、熱源が円筒状のローラの内周側に配置されているためにローラ表面の効率的な加熱ができず、省エネルギーの観点からも改善の余地が残されていた。 However, the halogen lamp built-in heat roller disclosed in Patent Document 1 has a configuration in which the roller is heated from the inside, and therefore, the time from the start of heating until the roller surface rises to the required temperature. There is room for improvement in terms of shortening the warm-up time. Further, since the heat source is arranged on the inner peripheral side of the cylindrical roller, the roller surface cannot be efficiently heated, and there is room for improvement from the viewpoint of energy saving.
本願発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、ウォームアップタイムを短縮でき、省電力化が可能なヒートローラ、定着装置及び画像形成装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a heat roller, a fixing device, and an image forming apparatus capable of reducing the warm-up time and saving power.
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。 The problems to be solved by the present invention are as described above. Next, means for solving the problems and the effects thereof will be described.
本発明の第1の観点によれば、トナーを記録媒体上に定着させるための定着装置に用いられるヒートローラの以下の構成が提供される。即ち、電気絶縁性を有する合成樹脂からなり、円柱形状又は円筒形状を有するベース体と、このベース体の外周上に積層される電気絶縁層と、この電気絶縁層上に複数本の線からなるパターン形状を有するように形成されるとともに電圧の印加により発熱する発熱層と、を含む面状発熱体と、この面状発熱体上に積層される弾性層と、この弾性体上に積層され、トナーに対して高い離型性を有する離型層と、を含む。 According to a first aspect of the present invention, there is provided the following configuration of a heat roller used in a fixing device for fixing toner on a recording medium. That is, it is made of a synthetic resin having electrical insulating properties, and has a base body having a columnar shape or a cylindrical shape, an electrical insulating layer laminated on the outer periphery of the base body, and a plurality of wires on the electrical insulating layer. A sheet heating element including a heating layer formed to have a pattern shape and generating heat upon application of a voltage, an elastic layer stacked on the sheet heating element, and stacked on the elastic body, And a release layer having a high releasability with respect to the toner.
これにより、ローラ表面の近くに熱源即ち面状発熱体が配置されるので、ローラ表面の温度を急速に上昇させることができ、ウォームアップタイムを短縮できる。また、ベース体の外方に面状発熱体が配置されるので、ヒートローラの中心部の無駄な加熱を防止でき、省電力性に優れる。更には、面状発熱体の発熱層は複数の線からなるパターン形状を有しているので、発熱ムラを軽減できる。また、面状発熱体と離型層との間に弾性層が配置されているので、定着後のトナーに適度の光沢を付与でき、光沢感のある画像を形成することができる。 Thereby, since the heat source, that is, the planar heating element is arranged near the roller surface, the temperature of the roller surface can be rapidly increased, and the warm-up time can be shortened. In addition, since the planar heating element is disposed outside the base body, useless heating of the center portion of the heat roller can be prevented, and power saving is excellent. Furthermore, since the heat generating layer of the planar heat generating element has a pattern shape composed of a plurality of lines, uneven heat generation can be reduced. In addition, since the elastic layer is disposed between the sheet heating element and the release layer, the toner after fixing can be imparted with appropriate gloss and a glossy image can be formed.
前記のヒートローラにおいては、前記弾性層はシリコンゴム層であることが好ましく、このシリコンゴム層は発泡シリコーン層であることが更に好ましい。 In the heat roller, the elastic layer is preferably a silicone rubber layer, and more preferably, the silicone rubber layer is a foamed silicone layer.
これにより、定着後のトナーに良好な光沢を付与できるので、一層の高画質化を図ることができる。 As a result, a good gloss can be imparted to the toner after fixing, and a higher image quality can be achieved.
本発明の第2の観点によれば、前記ヒートローラと、このヒートローラの外周面に弾接するプレスローラと、を含む定着装置が提供される。 According to a second aspect of the present invention, there is provided a fixing device including the heat roller and a press roller that elastically contacts the outer peripheral surface of the heat roller.
これにより、ウォームアップタイムが短く、省電力で、形成画像の画質に優れる画像形成装置を提供できる。 Thereby, it is possible to provide an image forming apparatus having a short warm-up time, power saving, and excellent image quality of the formed image.
前記の定着装置においては、前記プレスローラがスポンジのプレスローラであることが好ましい。 In the fixing device, the press roller is preferably a sponge press roller.
これにより、ヒートローラの熱が逃げるのをスポンジの断熱効果によって防止できるので、一層の省電力化を図ることができる。また、ヒートローラとプレスローラとの間のニップ部の面積を広く確保できるので、記録媒体に対してトナーを確実に定着させることができる。 Thereby, it is possible to prevent the heat of the heat roller from escaping by the heat insulating effect of the sponge, so that further power saving can be achieved. In addition, since a large area of the nip portion between the heat roller and the press roller can be ensured, the toner can be reliably fixed to the recording medium.
本発明の第3の観点によれば、電子写真方式により記録媒体上に未定着のトナー画像を形成するための画像形成部と、前記定着装置と、を含む画像形成装置が提供される。 According to a third aspect of the present invention, there is provided an image forming apparatus including an image forming unit for forming an unfixed toner image on a recording medium by electrophotography and the fixing device.
これにより、ファーストプリントタイムを短縮できるとともに、省電力性に優れ、画質の良好な画像形成装置を提供できる。 As a result, the first print time can be shortened, and an image forming apparatus with excellent power saving and good image quality can be provided.
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るコピーファクシミリ複合機の外観斜視図、図2は複合機の本体内部の様子を示す正面断面図である。 Next, embodiments of the invention will be described. FIG. 1 is an external perspective view of a copy facsimile multifunction peripheral according to an embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a front sectional view showing the inside of the main body of the multifunction peripheral.
図1の外観斜視図に示すように、画像形成装置としてのコピーファクシミリ複合機75は、フラットベッドスキャナ及びオートドキュメントフィードスキャナとして機能する画像読取部76と、コピー部数やファクシミリ送信先等を指示するための操作パネル77と、記録媒体としての用紙に画像を形成する画像形成部等を内蔵した本体78と、前記用紙を順次供給する給紙カセット79と、を備えている。この本体78は、通信回線を介して画像データを伝送するための図略の送受信部等を備える。
As shown in the external perspective view of FIG. 1, a copy
コピーファクシミリ複合機75の内部の様子が図2に示される。この図2に示すように、本体78の上面には、読み取るべき原稿を載置するプラテンガラス82が設けられる。本体78の上方には原稿台カバー83が設けられており、この原稿台カバー83によって、原稿をプラテンガラス82上に押圧して固定できるようになっている。
The inside of the copy
前記原稿台カバー83には自動原稿供給装置(オートドキュメントフィーダ、ADF)84が配設されている。このADF84は、原稿台カバー83の上部に設けられた原稿トレイ85と、この原稿トレイの下方に設けられた排出トレイ86と、を備える。
The
図2に示すように、前記原稿台カバー83の内部には、原稿トレイ85と排出トレイ86とを繋ぐ湾曲状の原稿搬送経路87が構成されている。この原稿搬送経路87には、分離ローラ88及び複数の搬送ローラ89が配置されている。この構成で、原稿トレイ85に重ねてセットされた原稿は、1枚ずつ分離されて湾曲状の前記原稿搬送経路87に沿って搬送され、原稿読取位置を通過した後、排出トレイ86へ排出される。
As shown in FIG. 2, a curved
図2に示すように、本体78の上部にはスキャナユニット90が備えられる。このスキャナユニット90は、前記プラテンガラス82又は前記ADF84の原稿読取位置に対して光を照射する光源91と、原稿からの反射光を反射させる反射ミラー92,93,94と、反射光を収束させる集光レンズ95と、この収束光を電気信号に変換して出力する電荷結合素子(CCD)96と、を備えている。
As shown in FIG. 2, a
スキャナユニット90の光源91及び反射ミラー92等は適宜移動可能に構成しており、プラテンガラス82に載置された原稿を移動しつつ走査したり、あるいはADF84の前記原稿読取位置まで移動させて、原稿搬送経路87を搬送される原稿を走査したりすることができる。
The
この原稿からの反射光はCCD96へ導かれて結像し、CCD96は原稿に応じた電気信号を出力する。この信号は適宜の変換処理後に後述の画像形成部11に送られて印刷されたり、前記送受信部によって他のファクシミリ装置へ通信回線を介して送信されたりする。
The reflected light from the original is guided to the
図2に示すように、本体78の下部には、用紙100を供給する給紙カセット79が備えられる。この給紙カセット79は装置正面側(図2の紙面手前側)に引出可能に構成されている。給紙カセット79の上方には、画像形成部11、定着装置51、及び排紙トレイ80が備えられている。
As shown in FIG. 2, a
本体78の内部には、給紙カセット79から排紙トレイ80へ用紙100を搬送するための搬送路24が形成されている。この搬送路24は、給紙カセット79の一端側から上方に向かって延びた後、水平方向に湾曲して画像形成部11に至り、更に水平方向へ延びて定着装置51を通過した後、排紙トレイ80上に至るように構成されている。
Inside the
給紙カセット79の上方には給紙ローラ21が配置されており、給紙カセット79内に積層された最上層の用紙100に前記給紙ローラ21が接触するように構成されている。この状態で給紙ローラ21が駆動されることで、最上層の用紙100が分離されてピックアップされ、前記搬送路24に向けて送り出される。
A paper feed roller 21 is disposed above the
搬送路24において前記給紙ローラ21のすぐ下流側には、搬送ローラ22,23が配置されている。この搬送ローラ22,23は、それに対向配置されるローラとの間に用紙100をニップしつつ駆動されることで、用紙100を下流側の画像形成部11へ搬送する。
Conveying
画像形成部11は、図2に示すように、感光ドラム12の周囲に、帯電器13と、LEDヘッド14と、現像器15と、転写ローラ16と、を配置した構成になっている。
As shown in FIG. 2, the image forming unit 11 has a configuration in which a
感光ドラム12は、表面に有機感光体による光導電膜が形成されるとともに、図示しない電動モータによって回転駆動されるように構成されている。帯電器13はブラシ帯電方式に構成され、この帯電器13によって感光ドラム12の表面が均一に、例えば負に帯電されるようになっている。
The photosensitive drum 12 is configured such that a photoconductive film made of an organic photoreceptor is formed on the surface and is rotated by an electric motor (not shown). The
露光器としてのLEDヘッド14は、前記帯電器13より下流側(感光ドラム12の回転方向の下流側をいう。以下、現像器15、及び転写ローラ16の説明において同じ。)に配置されており、発光ダイオード(LED)を用紙幅方向に多数並べて備えた構成となっている。そしてLEDヘッド14は、電話回線を介して受信したファクシミリ原稿の画像データや、画像読取部76で読み取った画像データに対応して選択的に発光する。この結果、感光ドラム12の表面が選択的に露光され、露光部分の電荷エネルギーが消失することで静電潜像が形成される。
The LED head 14 as an exposure device is disposed downstream of the charger 13 (refers to the downstream side in the rotation direction of the photosensitive drum 12; hereinafter, the same applies to the description of the developing
現像器15は前記LEDヘッド14の下流側に配置されている。この現像器15は、非磁性一成分トナーを収容するトナー容器26を備えるとともに、トナーの撹拌のためにトナー容器26の内部で回転駆動される撹拌ブレード27を備えている。更に、現像器15は、トナー容器26の内部に配置される供給ローラ28と、この供給ローラ28に接触して配置される現像ローラ29と、この現像ローラ29の外周面に接触するように配置される規制ブレード30と、を備えている。
The developing
この構成で、供給ローラ28と現像ローラ29とは、互いに周面を逆方向に擦るように回転駆動される。また、規制ブレード30の先端は、回転駆動される現像ローラ29の周面を擦ることになる。この結果、トナー容器26内のトナーは摩擦帯電され、現像ローラ29の表面に電位差によって付着する。現像ローラ29の表面のトナーは、規制ブレード30によって付着厚さが均一になるよう調整されるとともに、当該現像ローラ29の回転によって感光ドラム12側へ送られる。その後、感光ドラム12と現像ローラ29との近接部分において、感光ドラム12の前記LEDヘッド14による露光部に相当する部分においてのみ、現像ローラ29の表面のトナーが選択的に感光ドラム12の表面へ移動する。この結果、感光ドラム12の表面上にトナー像が形成される。
With this configuration, the
転写ローラ16は、前記現像器15の下流側に配置されるとともに、感光ドラム12から搬送路24を挟んで反対側に配置されている。また、この転写ローラ16には電源からの所定の電圧が印加されている。従って、感光ドラム12の表面に形成されたトナー像は、感光ドラム12の回転によって転写ローラ16側へ近づくように移動し、その電界吸引力によって用紙100に転写される。トナー像が転写された用紙100は、感光ドラム12の回転によって、搬送路24の下流側の定着装置51へ送られる。
The
定着装置51は、回転駆動されるヒートローラ52と、このヒートローラ52に対向して配置されるプレスローラ53と、を備えている。このプレスローラ53は付勢バネによってヒートローラ52に対して押し付けられている。なお、前記ヒートローラ52及びプレスローラ53の詳細な構成については後述する。
The fixing
この構成で、用紙100がヒートローラ52とプレスローラ53との間を通過すると、高温のヒートローラ52の熱及びプレスローラ53による圧力によって、トナー像のトナーが融解して用紙100に定着する。なお、定着装置51には、用紙100がヒートローラ52に貼り付いたまま周囲に巻き付くことを防止するための分離爪54が設けられている。
With this configuration, when the
図2に示すように、定着装置51より下流側には排紙ローラ25が設けられる。この構成で、定着装置51から送られてきた用紙100は、排紙ローラ25とそれに対向配置される従動ローラとの間でニップされて、前記排紙トレイ80上に排出される。
As shown in FIG. 2, a
次に、前記定着装置51の詳細な構成を説明する。定着装置51の拡大断面図が図3に示され、この図3に示すように、この定着装置51は、前記ヒートローラ52及びプレスローラ53を収容するハウジング55を備える。このハウジング55には、ベアリング56を介してヒートローラ52が回転自在に支持されるとともに、プレスローラ53が軸受体57を介して回転自在に支持される。
Next, a detailed configuration of the fixing
軸受体57はハウジング55に対してスライド自在に設けられており、軸受体57とハウジング55との間には付勢バネ58が介在される。この付勢バネ58のバネ力によってプレスローラ53がヒートローラ52に対して押し付けられ、両者が弾接する構成になっている。
The bearing
次に、ヒートローラ52及びプレスローラ53の詳細な構成を図4を参照して説明する。図4は図3のAで示した領域(ニップ部)の拡大断面図である。ヒートローラ52は、ベース体(耐熱担持体)31と、フィルム状ヒータ(面状発熱体)33と、弾性層38と、離型層37と、を主要な構成として備えている。
Next, detailed configurations of the
ベース体31は円筒形状を有しており、このベース体31の外側にフィルム状ヒータ33が配置されている。このフィルム状ヒータ33は、耐熱絶縁層34と、発熱体(発熱層)35と、を備えて構成されている。
The
フィルム状ヒータ33の発熱体35は、例えばステンレスや、ニッケルクロム等のニッケル合金や、ニッケル等で構成することができる。この発熱体35は、幅の細い複数の線を平行に等間隔で並べたパターン形状に構成されている(ヒータパターン)。発熱体35の厚みは、例えば0.1μm以上100μm以下とするのが好ましく、30μm程度となるように形成することが更に好ましい。ヒータパターンを作成する方法としては、具体的には、スパッタリング、蒸着、金属箔のエッチング、パターン印刷、ブラスト等を使用することができる。
The
フィルム状ヒータ33の耐熱絶縁層34の厚みは、例えば1μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上70μm以下とするのが良い。耐熱絶縁層34の材料としては、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂等が好ましいが、これらに限定されない。
The thickness of the heat-resistant insulating
弾性層38は適宜の弾性を有する層であり、本実施形態ではシリコンゴム層、具体的には発泡シリコーン層とされている。この弾性層38の厚みは0.1mm以上0.5mm以下とすることが好ましい。 The elastic layer 38 is a layer having appropriate elasticity, and in this embodiment, is a silicon rubber layer, specifically, a foamed silicone layer. The thickness of the elastic layer 38 is preferably 0.1 mm or more and 0.5 mm or less.
ヒートローラ52の最外周には離型層37が配置される。この離型層37は、トナーに対して離型性の高い材料(表面エネルギーが低く分子間凝集力の小さい材料)、例えばテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂よりなり、厚みとしては例えば30μm程度となるように形成する。
A release layer 37 is disposed on the outermost periphery of the
フィルム状ヒータ33は、例えば以下の方法で形成することができる。即ち、基材としてのポリイミドフィルム(耐熱絶縁層34に相当)の一側の面に、厚み25μmのステンレス箔を、ポリイミド、シリコーン等の耐熱接着剤で加熱圧着させる。この耐熱接着剤は、スクリーン印刷等の公知の方法で付与することができる。次に、上記ステンレス箔を、ウェットエッチング等の公知の方法で、複数の線を有するパターン形状に加工する。この結果、ステンレス箔からなるヒータパターン形状の発熱体(発熱層)35が形成され、良好な可撓性を備えたフィルム状ヒータ33が得られる。
The
なお、前記発熱体35の形成方法としては、当該箔状の材料をウェットエッチング、ドライエッチング、ブラスト等の方法で予め所定のヒータパターン形状に加工してから、ポリイミドフィルムに貼り付けてもよい。また、ワイヤ状の材料を予めヒータパターン形状に加工したものを別途ポリイミド、シリコーン等の耐熱接着剤でポリイミドフィルムに貼り付けても良い。更に、スパッタリングや蒸着等の薄膜プロセスを用いて箔体を形成しても良いし、薄膜プロセスによってヒータパターンを直接形成しても良い。
In addition, as the formation method of the said
次に、電気絶縁性を有する樹脂、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を円筒状に成形したベース体31を用意する。そして、前記の手順によって得られたフィルム状ヒータ33を、その耐熱絶縁層34側の面がベース体31の外周面に対向するように配置し、シリコーン、ポリイミド等の耐熱接着剤で加熱圧着させる。前記耐熱接着剤は、スクリーン印刷等の公知の方法で付与することができる。
Next, a
その後、前記フィルム状ヒータ33の外周面に、0.5mm程度の厚みの発泡シリコーン層を形成し、弾性層38とする。更に、この弾性層38の外周面にテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニル共重合体等のフッ素樹脂層を形成し、離型層37とする。以上の工程によりヒートローラ52を製造することができる。
Thereafter, a foamed silicone layer having a thickness of about 0.5 mm is formed on the outer peripheral surface of the
以上に示すように、本実施形態のヒートローラ52は、電気絶縁性を有する合成樹脂からなり、円柱形状又は円筒形状を有するベース体31と、このベース体31の外周上に積層される耐熱絶縁層34と、を備える。また、耐熱絶縁層34上には、複数本の線からなるパターン形状を有するように発熱体35が形成され、前記耐熱絶縁層34と発熱体35とによりフィルム状ヒータ33が構成される。更に、前記フィルム状ヒータ33上に弾性層38が積層され、弾性層38の上には更に、トナーに対して高い離型性を有する離型層37が積層される。
As described above, the
これにより、ローラ表面の近くに熱源即ちフィルム状ヒータ33が配置されるので、特許文献1のハロゲンランプ内蔵型のヒートローラに比べてローラ表面の温度を急速に上昇させることができ、ウォームアップタイムを顕著に短縮できる。また、ベース体31の外方にフィルム状ヒータ33が配置されるので、ヒートローラ52の中心部の無駄な加熱を防いで電力を節約することができる。更に、前記弾性層38により定着トナーに光沢を生じさせることができるので、光沢感及び高級感のある画像を得ることができる。この効果は、特に写真などを画像形成する場合に有効である。
Thereby, since the heat source, that is, the
また、本実施形態のヒートローラ52においては、前記弾性層38はシリコンゴム層(具体的には発泡シリコーン層)として構成されている。これにより、定着トナーに良好な光沢を付与することができる。
In the
次に、定着装置51において前記ヒートローラ52に弾接されるプレスローラ53の構成を説明する。図4に示すように、このプレスローラ53は、ステンレス等の金属で形成したローラ軸61と、このローラ軸61の周囲に固定された円柱状のスポンジ体62と、このスポンジ体62の外周面に配置された離型層63と、を備える。
Next, the configuration of the
このようにスポンジのプレスローラ53とすることで、前記スポンジ体62の内部に含まれる空気の断熱作用により、ヒートローラ52の熱がプレスローラ53側に逃げることを抑制できる。特に本実施形態では、熱容量の小さなフィルム状ヒータ33によって用紙100を加熱することとしており、ヒートローラ52の表面の温度が低下しやすいので、上記のような断熱効果が有用である。更には、ヒートローラ52とのニップ部においてプレスローラ53のスポンジ体62が弾性変形するので、当該ニップ部における用紙100とヒートローラ52との接触面積を広く確保できる。従って、定着装置51を通過する用紙100にトナーを良好に定着させることができる。
By using the
以上に本発明の好適な実施形態及び変形例を説明したが、上記の構成は更に以下のように変更することができる。 Although the preferred embodiments and modifications of the present invention have been described above, the above configuration can be further modified as follows.
ベース体31は、中空の円筒状に形成することに代えて、円柱状に形成することができる。また、ベース体31の材料としては、PPSに限定されず、ガラスエポキシ等の耐熱樹脂や、アルミナ、ムライト、ジルコニア、ガラスセラミックス等の無機材料を採用することができる。
The
例えば、ベース体31とフィルム状ヒータ33との間に耐熱断熱層を設置することができる。この耐熱断熱層の構成としては、例えば、セラミックファイバーを主成分とするマット、ガラスファイバー、発泡樹脂、多孔質セラミックス等を用いたものが考えられる。
For example, a heat-resistant and heat-insulating layer can be installed between the
本発明のヒートローラ及び定着装置は、コピーファクシミリ複合機に限らず、コピー、ファクシミリ、プリンタ等、様々な電子写真式の画像形成装置に適用することができる。 The heat roller and the fixing device of the present invention can be applied to various electrophotographic image forming apparatuses such as a copying machine, a facsimile machine, and a printer, as well as a copying facsimile multifunction machine.
31 ベース体
33 フィルム状ヒータ(面状発熱体)
34 耐熱絶縁層(電気絶縁層)
35 発熱体(発熱層)
37 離型層
38 弾性層
51 定着装置
52 ヒートローラ
53 プレスローラ
75 コピーファクシミリ複合機(画像形成装置)
100 用紙(記録媒体)
31
34 Heat-resistant insulation layer (electrical insulation layer)
35 Heating element (heating layer)
37 Release layer 38
100 paper (recording medium)
Claims (6)
電気絶縁性を有する合成樹脂からなり、円柱形状又は円筒形状を有するベース体と、
このベース体の外周上に積層される電気絶縁層と、この電気絶縁層上に複数本の線からなるパターン形状を有するように形成されるとともに電圧の印加により発熱する発熱層と、を含む面状発熱体と、
この面状発熱体上に積層される弾性層と、
この弾性体上に積層され、トナーに対して高い離型性を有する離型層と、
を含むことを特徴とするヒートローラ。 In a heat roller used in a fixing device for fixing toner on a recording medium,
A base body made of a synthetic resin having electrical insulation, and having a columnar shape or a cylindrical shape;
A surface including an electrical insulation layer laminated on the outer periphery of the base body, and a heat generation layer formed on the electrical insulation layer so as to have a pattern shape composed of a plurality of lines and generating heat upon application of voltage. A heating element,
An elastic layer laminated on the planar heating element;
A release layer laminated on the elastic body and having high releasability with respect to the toner;
The heat roller characterized by including.
前記弾性層はシリコンゴム層であることを特徴とするヒートローラ。 The heat roller according to claim 1,
The heat roller, wherein the elastic layer is a silicon rubber layer.
前記シリコンゴム層は発泡シリコーン層であることを特徴とするヒートローラ。 The heat roller according to claim 2,
The heat roller, wherein the silicone rubber layer is a foamed silicone layer.
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2006
- 2006-10-31 JP JP2006295637A patent/JP2008112050A/en active Pending
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