JP2009097537A - Vベルト式無段変速装置 - Google Patents

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Kazuhiro Maeda
和広 前田
Kazuhisa Kiryu
和久 桐生
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Abstract

【課題】駆動シフト部材及び従動シフト部材の少なくとも一方を容易に塑性加工し得るようにした構造簡単なVベルト式無段変速装置を提供する。
【解決手段】駆動プーリ12の可動プーリ半体17を軸方向に移動すべくミッションケース2に支持される従動シフト部材20と,この従動シフト部材20と同軸上で支持されて駆動源44より回転される駆動シフト部材30との間に,部材30の回転を部材20に軸方向の動きとして伝達する運動変換手段37を設けたVベルト式無段変速装置において,駆動シフト部材30に,従動シフト部材20を囲繞するドラム部35を形成し,それの底面に,ドラム部35の開放面を向きながら同一周方向に向かって傾斜するカム面38をドラム部35の周方向に沿って形成し,これらカム面38と,従動シフト部材20に設けられてカム面38に摺動可能に係合する係合部39とで運動変換手段37を構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は,入力軸に固定される固定プーリ半体と,入力軸に軸方向移動可能に支持されて固定プーリ半体との間にVベルト溝を画成する可動プーリ半体とで駆動プーリを構成し,可動プーリ半体を軸方向に移動し得るようミッションケースに回転不能且つ軸方向移動可能に支持される従動シフト部材と,この従動シフト部材と同軸上でミッションケースに支持されて駆動源より回転駆動される駆動シフト部材との間に,その駆動シフト部材の回転を従動シフト部材に軸方向の動きとして伝達する運動変換手段を設けたVベルト式無段変速装置の改良に関する。
かゝるVベルト式無段変速装置は,例えば特許文献1に開示されるように,既に知られている。
特開2005−114057号公報
従来のかゝるVベルト式無段変速装置では,運動変換手段が,駆動シフト部材及び従動シフト部材の一方に設けられる雄ねじと,それらの他方に設けられる雌ねじとを螺合して構成されており,これらねじの形成には切削加工を余儀なくされていたため,製作に手間と時間がかかり,コストの低減が困難であった。またそれらを鍛造等の金型成形により成形しようとすれば,構造が複雑な金型が必要となり,やはりコストの低減が困難である。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,駆動シフト部材及び従動シフト部材の少なくとも一方を容易に金型成形し得るようにした構造簡単なVベルト式無段変速装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,入力軸に固定される固定プーリ半体と,入力軸に軸方向移動可能に支持されて固定プーリ半体との間にVベルト溝を画成する可動プーリ半体とで駆動プーリを構成し,可動プーリ半体を軸方向に移動し得るようミッションケースに回転不能且つ軸方向移動可能に支持される従動シフト部材と,この従動シフト部材と同軸上でミッションケースに支持されて駆動源より回転駆動される駆動シフト部材との間に,その駆動シフト部材の回転を従動シフト部材に軸方向の動きとして伝達する運動変換手段を設けたVベルト式無段変速装置において,駆動シフト部材及び従動シフト部材の一方に,駆動シフト部材及び従動シフト部材の他方を囲繞する有底円筒状のドラム部を形成し,このドラム部内の底面に,ドラム部の開放面を向きながら同一周方向に向かって傾斜する複数のカム面をドラム部の周方向に沿って等間隔に形成し,これらカム面と,駆動シフト部材及び従動シフト部材の他方に設けられて前記カム面に摺動可能に係合する複数の係合部とで前記運動変換手段を構成したことを第1の特徴とする。尚,前記駆動源は,後述する本発明の実施例中の電動モータ44に対応する。
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記カム面の両端に,前記係合部が当接して駆動及び従動シフト部材の最大相対回転角度を規制する第1及び第2規制壁を突設したことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前記ドラム部の開放端部の内周面に,前記従動シフト部材の外周面に密接するシール部材を装着したことを第3の特徴とする。尚,前記シール部材は,後述する本発明の実施例中のオイルシール51に対応する。
本発明の第1の特徴によれば,駆動シフト部材が従動シフト部材に対して回転すると,係合部がカム面を滑りながら上り下りすることで,駆動シフト部材の回転が従動シフト部材に軸方向の動きとして伝達し,その結果,従動シフト部材が従動プーリの可動プーリ半体を固定プーリ半体側に移動させ,Vベルトが係合する駆動プーリのベルト溝の有効径を増減させ,無段変速を行うことができる。
ところで,上記カム面は,駆動及び従動シフト部材の一方に形成したドラム部内の底面に形成する際,その数,勾配及びストロークを任意に設定し得るので,所望の変速特性を容易に得ることができる。しかもカム面は,ドラム部の開放面に向かっているので,ドラム部の軸方向に分割される2つ割りの単純な金型により前記一方の部材を成形するとき,そのカム面を同時に成形することができる。金型成形には,鍛造,鋳造,焼結,プラスチック成形等が含まれる。
本発明の第2の特徴によれば,カム面と協働して運動変換手段を構成する係合部が駆動及び従動シフト部材の最大相対回転角度,即ち可動プーリ半体の軸方向移動限界を規制する規制部材を兼ねることになり,構造の簡素化に寄与し得る。
さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前記ドラム部の開放端部の内周面に,前記従動シフト部材の外周面に密接するシール部材を装着したことを第3の特徴とする。
本発明の第3の特徴によれば,ドラム部の開放面をシール部材で封鎖することができ,したがってカム面及び係合部の摺動部に塗布されたグリースのドラム部外への流出を防ぐと共に,ドラム部内へのダストの侵入を防ぐことができ,これにより,カム面及び係合部相互の摺動を常に円滑にして,それらの耐久性を長期に亙り保持することができる。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る自動二輪車用Vベルト式無段変速装置の縦断平面図,図2は図1の2部拡大図,図3は図1の3部拡大図,図4は上記Vベルト式無段変速装置における駆動及び従動シフト部材の分解斜視図,図5上記駆動シフト部材の平面図,図6は図5の6−6線断面図である。
先ず,図1において,自動二輪車に搭載されるエンジンEのクランクケース1の一側にミッションケース2が連設される。このミッションケース2は,クランクケース1に一体に形成される内側ケース半部2aと,この内側ケース半部2aにボルト結合される外側ケース半部2bとよりなっており,このミッションケース2内の前部に,クランクケース1に支承されるクランク軸3の出力端部である入力軸4が,またその後部には入力軸4に平行な出力軸5がそれぞれ配置され,これら入力軸4及び出力軸5間をVベルト式無段変速装置6が連結する。
出力軸5は,内側ケース半部2aに左右一対のボールベアリング7,7′を介して支承される。さらにミッションケース2の後部には,出力軸5に平行な後車軸8が左右一対のボールベアリング9,9′を介して支承され,これら出力軸5及び後車軸8間を減速ギヤ装置10が連結する。内側ケース半部2aから外側方に突出する後車軸8の外端部には後輪11が装着される。
無段変速装置6は,入力軸4に取り付けられる駆動プーリ12と,出力軸5に取り付けられる従動プーリ13と,これら入力及び出力軸4,5に巻き掛けられるVベルト14とを備える。
図2示すように,上記駆動プーリ12は,入力軸4にスプライン嵌合すると共にナット15により固定される固定プーリ半体16と,入力軸4の外周に嵌合固定される筒軸18に軸方向摺動可能にスプライン嵌合される可動プーリ半体17とより構成され,これら固定及び可動プーリ半体16,17の対向面間に,Vベルト14が係合する断面V字状のベルト溝19が画成される。
可動プーリ半体17は,その外側方に突出するハブ17aを有していて,このハブ17aが筒軸18に摺動自在にスプライン嵌合しており,そのハブ17aの外周に環状の従動シフト部材20がボールベアリング21を介して取り付けられる。そのボールベアリング21おいて,インナレース21aはハブ17aに,それの環状段部22とサークリップ23とで軸方向移動不能に取り付けられ,またそのアウタレース21bは従動シフト部材20に,それの環状段部24とサークリップ25とで軸方向移動不能に取り付けられる。したがって,従動シフト部材20は,可動プーリ半体17に対し相対回転可能であると共に,軸方向では可動プーリ半体17と共に移動するようになっている。
図1及び図2に示すように,この従動シフト部材20の,可動プーリ半体17側の端部には回り止め板26が相対回転不能に嵌合されると共に,サークリップ27により固定される。この回り止め板26の半径方外方に突出した端部にはガイド孔28が設けられており,このガイド孔28は,内側ケース半部2aの内壁に入力軸4と平行に突設される回り止め軸29に摺動可能に嵌合される。したがって,筒軸18の軸方向に移動可能な従動シフト部材20は,回り止め板26及び回り止め軸29により回転を阻止される。
入力軸4には,従動シフト部材20に同軸上で隣接する駆動シフト部材30がボールベアリング31を介して相対回転自在に嵌合される。上記ボールベアリング31において,そのインナレース31aは,前記筒軸18と入力軸4の根元の環状段部32との間に挟持されることで入力軸4上に固定され,そのアウタレース31bは駆動シフト部材30のハブ30aに,それの内周の環状段部33及びサークリップ34により固定される。
駆動シフト部材30には,前記従動シフト部材20を同心状に囲繞する有底円筒状のドラム部35が一体に形成されており,このドラム部35と従動シフト部材20との間に,駆動シフト部材30の回転を直線運動に変換して従動シフト部材20に伝達する運動変換手段37が構成される。
この運動変換手段37は,図2,図5及び図6に示すように,ドラム部35内の底面に周方向等間隔に並んで形成される複数条(図示例では3条)のカム面38,38…と,従動シフト部材20の外周面に角状に突設されて上記カム面38,38…に係合される複数の係合部39,39…とで構成される。
上記カム面38,38…は,ドラム部35の開放面側に向きながらドラム部35の同一周方向に向かってドラム部35の底面から離れるような斜面になっており,各カム面38の低位部には,それに隣接するカム面38の高位部に向かって起立する第1規制壁40が形成され,また各カム面38の高位部には第2規制壁41が突設される。図示例では,第1及び第2規制壁40,41は,ドラム部35と一体の同一突起物の表裏に形成される。
而して,従動シフト部材20に対して駆動シフト部材30を正,逆転させれば,係合部39,39…がカム面38,38…を滑りながら往復動することで,従動シフト部材20を軸方向に往復動させることができ,これにより可動プーリ半体17を固定プーリ半体16に対して離間,近接させ,駆動プーリ12のベルト溝19の有効径を変化させることができる。この従動シフト部材20の軸方向移動限界,即ち駆動シフト部材30の従動シフト部材20に対する最大回転角度は,各係合部39が対応のカム面38両端部の第1及び第2規制壁40,41に当接することで規制される。
引き続き図2において,上記駆動シフト部材30には,ミッションケース2に取り付けられる電動モータ44のロータ軸44aが減速ギヤ装置45を介して連結される。この減速ギヤ装置45は,ロータ軸44aに固着されるピニオン46と,ミッションケース2に支持される中間軸47に設けられてピニオン46に噛合する大径ギヤ48と,この大径ギヤ48に一体に形成される小径ギヤ49と,駆動シフト部材30の外周に形成されて小径ギヤ49に噛合する最大径の最終ギヤ50とからなっており,ロータ軸44aの回転を2段階減速して駆動シフト部材30に伝達するようになっている。電動モータ44は,エンジン回転数及びスロットル開度,駆動プーリ12の可動プーリ半体17の軸方向移動量,更にはライダのマニュアルシフト入力に応じて図示しない電子制御ユニットにより正転又は逆転方向に通電制御される。即ち,電動モータ44による自動変速制御のみならず,電動モータ44によるマニュアルシフト制御が可能になっている。
前記カム面38,38…及び係合部39,39…の摺動部にはグリースが塗布される。そしてドラム部35の先端部内周には,従動シフト部材20の外周面に摺動可能に密接するオイルシール51が装着される。このオイルシール51により,上記グリースのドラム部35外への流出を防ぐと共に,ドラム部35内へのダストの侵入を防ぐことができる。また前記ボールベアリング21及びボールベアリング31は,上記グリースの流出を防ぐべくシール付きに構成される。
次に,図3により,従動プーリ13側の構造について説明する。従動プーリ13は固定プーリ半体55を備えており,この固定プーリ半体55は,外側ケース半部2b側に長く延びて出力軸5にニードルベアリング53及びボールベアリング54を介して支承されるハブ55aを一体に備えている。このハブ55aの外周に相対回転及び軸方向摺動可能に可動プーリ半体56のハブ56aが摺動可能に嵌合され,これら固定及び可動プーリ半体55,56の対向面間に,Vベルト14が係合する断面V字状のベルト溝57が画成される。
可動プーリ半体56は,戻しばね58の付勢力により固定プーリ半体55側に,即ち従動プーリ13のベルト溝57の有効径の拡張方向に付勢され,この戻しばね58の付勢力がVベルト14に張りを付与する。
また固定プーリ半体55のハブ55aには,その外周面から突出するガイドピン59が固設され,このガイドピン59は,可動プーリ半体56のハブ56aに設けられる略軸方向のガイド溝60に摺動自在に係合される。これによって固定及び可動プーリ半体55,56は,軸方向の相対移動を可能にしながら回転方向に連結される。
固定プーリ半体55のハブ55aと出力軸5との間には遠心クラッチ61が設けられる。この遠心クラッチ61は,上記ハブ55aの先端にナット62で固着される駆動板63と,この駆動板63を囲繞するようにして出力軸5の端部にスプライン嵌合され,且つナット64で固定されるクラッチドラム65と,このクラッチドラム65の内周面に接離し得るように駆動板63に揺動自在に軸支されるクラッチシュー66と,このクラッチシュー66をクラッチドラム65の内周面から離間する方向に付勢するクラッチばね67とで構成され,固定プーリ半体55の回転が所定値以上になると,クラッチシュー66がその遠心力によりクラッチばね67の付勢力に抗して半径方向外方に揺動してクラッチドラム65の内周面に圧接して遠心クラッチ61を接続状態にするようになっている。前記戻しばね58は,上記駆動板63と可動プーリ半体56との間に縮設される。
以上において,固定プーリ半体16,55同士,並びに可動プーリ半体17,56同士は,それぞれ対角線上に配置される。
次に,この実施例の作用について説明する。
エンジンEの運転中,クランク軸3の回転は,先ず,入力軸4から駆動プーリ12及びVベルト14を介して従動プーリ13へと伝達する。次に,この従動プーリ13の回転数が所定値以上になると,遠心クラッチ61が前述のようにして接続状態となるので,従動プーリ13の回転は遠心クラッチ61を介して出力軸5へ,さらに減速ギヤ装置45を経て後車軸8及び後輪11へと伝達する。
このような動力伝達中,電動モータ44の正転により減速ギヤ装置45を介して駆動シフト部材30を矢印A方向(図4)に正転させると,駆動シフト部材30と共に回転するカム面38,38…と,回り止め軸29及び回り止め板26により回転を阻止される従動シフト部材20の係合部39,39…とが相対的に滑り,カム面38,38…が係合部39,39…を押し上げていくことになり,これにより従動シフト部材20が従動プーリ13の可動プーリ半体17を固定プーリ半体16側に移動させ,Vベルト14が係合する駆動プーリ12のベルト溝19の有効径を増加させ,Vベルト14は駆動プーリ12の大径側への移動を余儀なくされる。その結果,従動プーリ13側ではVベルト14が戻しばね58の付勢力に抗して可動プーリ半体56を押し返し,従動プーリ13のベルト溝57の小径側へと移動することになり,駆動プーリ12及び従動プーリ13間,即ち入力軸4及び出力軸5間の変速比は,ローからトップへと無段階に制御される。
また電動モータ44の逆転により駆動シフト部材30を矢印B方向(図4)に逆転させると,駆動シフト部材30のカム面38,38…は,従動シフト部材20の係合部39,39…から逃げるように回転するが,駆動プーリ12の可動プーリ半体17は,Vベルト14の張力により固定プーリ半体16から離れる方向に移動して従動シフト部材20を押圧するので,係合部39,39…はカム面38,38…を滑り下りることになり,駆動プーリ12のベルト溝19の有効径が減少していく。一方,従動プーリ13側では,戻しばね58の付勢力により可動プーリ半体56を固定プーリ半体55に対して押動し,Vベルト14が係合する従動プーリ13のベルト溝57の有効径を増加させる。こうして,入力軸4及び出力軸5間の変速比は,トップからローへと無段階に制御される。
駆動プーリ12の可動プーリ半体17のロー位置及びトップ位置は,通常,それらの位置を検出するセンサからの信号を得て電子制御ユニットが電動モータ44の作動を停止することにより規制されるが,電動モータ44が誤作動により過回転した場合には,可動プーリ半体17のトップ位置側では,その移動限界は,係合部39がカム面38の高位部の第2規制壁41に当接することにより機械的に規制され,また可動プーリ半体17のロー位置側では,その移動限界は,係合部39がカム面38の低位部の第1規制壁40に当接することで機械的に規制される。
ところで,上記カム面38,38…は,駆動シフト部材30のドラム部35内の底面に形成する際,その数,勾配及びストロークを任意に設定し得るので,所望の変速特性を容易に得ることができる。しかもカム面38,38…は,駆動シフト部材30のドラム部35の先端開放面に向かっているので,ドラム部35の軸方向に分割される2つ割りの単純な金型により,駆動シフト部材30を成形するとき,カム面38,38…を同時に成形することができる。
また各カム面38の両端には,係合部39が当接して可動プーリ半体17の軸方向移動ストロークを規制する第1及び第2規制壁40,41を形成したので,係合部39が可動プーリ半体17の軸方向移動ストロークを規制する規制部材を兼ねることになり,構造の簡素化に寄与し得る。
またカム面38,38…に係合する係合部39,39…も,円筒状の従動シフト部材20の外周面に突設されるもので,その形状が単純であるから,従動シフト部材20の軸方向に分割される2つ割りの単純な金型により成形するとき,係合部39,39…を同時に成形することができる。
またカム面38,38…及び係合部39,39…の摺動部にはグリースが塗布されると共に,ドラム部35の先端部内周には,従動シフト部材20の外周面に摺動可能に密接するオイルシール51を装着したので,このオイルシール51により,上記グリースのドラム部35外への流出を防ぐと共に,ドラム部35内へのダストの侵入を防ぐことができ,これにより,カム面38,38…及び係合部39,39…相互の摺動を常に円滑にして,それらの耐久性を長期に亙り保持することができる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,前記カム面38,38…を備えるドラム部35を従動シフト部材20に設ける一方,前記係合部39,39…を駆動シフト部材30に設けることもできる。また前記係合部39,39…として従動シフト部材20の外周面に前記カム面38,38…を滑るピンを植え込むこともでき,さらにそのピンに,前記カム面38,38…を転がるローラを取り付けることもできる。また前記係合部39,39…として,前記カム面38,38…に対応するカム面とすることもできる。
本発明の一実施例に係る自動二輪車用Vベルト式無段変速装置の縦断平面図。 図1の2部拡大図。 図1の3部拡大図。 上記Vベルト式無段変速装置における駆動及び従動シフト部材の分解斜視図。 上記駆動シフト部材30の平面図。 図5の6−6線断面図。
符号の説明
2・・・・・・ミッションケース
4・・・・・・入力軸
12・・・・・駆動プーリ
16・・・・・固定プーリ半体
17・・・・・可動プーリ半体
19・・・・・ベルト溝
20・・・・・従動シフト部材
30・・・・・駆動シフト部材
35・・・・・ドラム部
37・・・・・運動変換手段
38・・・・・カム面
39・・・・・係合部
40・・・・・第1規制壁
41・・・・・第2規制壁
43・・・・・駆動源(電動モータ)
51・・・・・シール部材(オイルシール)

Claims (3)

  1. 入力軸(4)に固定される固定プーリ半体(16)と,入力軸(4)に軸方向移動可能に支持されて固定プーリ半体(16)との間にVベルト溝(19)を画成する可動プーリ半体(17)とで駆動プーリ(12)を構成し,可動プーリ半体(17)を軸方向に移動し得るようミッションケース(2)に回転不能且つ軸方向移動可能に支持される従動シフト部材(20)と,この従動シフト部材(20)と同軸上でミッションケース(2)に支持されて駆動源(44)より回転駆動される駆動シフト部材(30)との間に,その駆動シフト部材(30)の回転を従動シフト部材(20)に軸方向の動きとして伝達する運動変換手段(37)を設けたVベルト式無段変速装置において,
    駆動シフト部材(30)及び従動シフト部材(20)の一方に,駆動シフト部材(30)及び従動シフト部材(20)の他方を囲繞する有底円筒状のドラム部(35)を形成し,このドラム部(35)内の底面に,ドラム部(35)の開放面を向きながら同一周方向に向かって傾斜する複数のカム面(38)をドラム部(35)の周方向に沿って等間隔に形成し,これらカム面(38)と,駆動シフト部材(30)及び従動シフト部材(20)の他方に設けられて前記カム面(38)に摺動可能に係合する複数の係合部(39)とで前記運動変換手段(37)を構成したことを特徴とするVベルト式無段変速装置。
  2. 請求項1記載のVベルト式無段変速装置において,
    前記カム面(38)の両端に,前記係合部(39)が当接して駆動及び従動シフト部材(40,41)の最大相対回転角度を規制する第1及び第2規制壁(40,41)を突設したことを特徴とするVベルト式無段変速装置。
  3. 請求項1記載のVベルト式無段変速装置において,
    前記ドラム部(35)の開放端部の内周面に,前記従動シフト部材(20)の外周面に密接するシール部材(51)を装着したことを特徴とするVベルト式無段変速装置。
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