JP2009086039A - 光回路モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の機能あるいは多段型の機能を有する小型の光回路モジュールを提供すること。
【解決手段】光回路モジュールは、主面に、交差する複数の溝8を有するとともにこの溝8の交差部に凹部M1〜M3が形成された基板3と、溝3のそれぞれに先端を凹部M1〜M3に向けて配置された光ファイバ1と、凹部M1〜M3に配置された透光性部材2aとを具備する。
【選択図】図1
【解決手段】光回路モジュールは、主面に、交差する複数の溝8を有するとともにこの溝8の交差部に凹部M1〜M3が形成された基板3と、溝3のそれぞれに先端を凹部M1〜M3に向けて配置された光ファイバ1と、凹部M1〜M3に配置された透光性部材2aとを具備する。
【選択図】図1
Description
本発明は、単一又は複数の波長光を用いる光伝送方式の光通信用機器、光センシングシステム用機器内に使用する光回路モジュールに関する。
光通信用機器における光回路の小型・集積化に向けて、各種の光回路モジュールが使用されている。その一つの例が図10に示した多芯型の光分岐・結合器である。屈折率分布型(Graded Index型、略してGIという)のGIレンズ110を、シングルモードファイバ(以下、SMファイバという)105の片端に接続した2組の光コリメータ系を有し、1組の対角が直角、3組の対辺が平行な六角プリズムと、その六角プリズムと合わせることにより外径が四角形となる2つの直角三角形プリズムを有する光学部材111を有し、直角三角形プリズムの斜辺に誘電体多層膜112等からなるハーフミラー膜を形成、各光軸を一致させて装着した前記2組の光コリメータ系の4個のGIレンズ110からなるものである。
この場合、ポートAAの一つの光コリメータ系のGIレンズ110から出射した光がハーフミラー膜112で、所定の分岐比で透過、反射し、透過光は、対向したポートBBのもう一方のGIレンズ110に入射、接続されたSMファイバ105から出射する。反射光は、六角プリズム内を透過し、対向して並行に設置されたもう一つのハーフミラー膜112に入射、所定の分岐比で透過、反射、透過光はそのまま吸収体により吸収される。反射光はポートDDの他の光コリメータ系のGIレンズ110に入射、接続されたSMファイバ105から出射される。ポートDDから入射した光も同様な条件で、ポートCCのSMファイバ105から、所定の分岐比の透過光が出射され、ポートAAのSMファイバ105からも出射される。
又、誘電体多層膜112は、ハーフミラー機能による分岐結合だけでなく、特手の波長の光を反射、透過する光合分波機能も装着可能である。その場合、ポートAAから入射した光は、誘電体多層膜112である特定の波長光を透過、反射し、ポートBB、ポートDDから異なる波長の光を出射する。ポートCCからはポートDDから入射した場合に出射される。
特開平2−25807号公報
近年、こうした従来構造の光回路モジュールの機能を複数個組み合わせて、複数の機能あるいは多段型の機能を有する光回路モジュールが要求されるようになってきた。しかしながら、従来構造の光回路モジュールを複数個、一つの基板上に実装して集積化しようとすると、効率よく実装することができず、最終製品としての複数の機能あるいは多段型の機能を有する光回路モジュールが大型化するという課題を有していた。
そこで、本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、小型の光回路モジュールを提供することを目的とする。
本発明の光回路モジュールは、主面に、交差する複数の溝を有するとともに該溝の交差部に凹部が形成された基板と、前記溝のそれぞれに先端を前記凹部に向けて配置された光ファイバと、前記凹部に配置された透光性部材とを具備することを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記光ファイバは、前記凹部側の先端に屈折率分布型ファイバを具備することを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記光ファイバは、前記屈折率分布型ファイバの先端にさらにコアレスファイバを具備することを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記溝の交差角を2Θ、前記凹部の幅をS、前記凹部を介して同軸上で対向する前記屈折率分布型ファイバ間の距離をCL、前記屈折率分布型ファイバの作動距離をWDとしたときに、CL・cosΘ>S、かつ、CL=2WDであることを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記透光性部材が透光性板であることを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記透光性板が石英から成ることを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記溝の断面が、V字状、U字状、矩形状であることを特徴とする。
本発明の光回路モジュールは、主面に、交差する複数の平行溝を有するとともに該溝の交差部に凹部が形成された基板と、前記溝のそれぞれに先端を前記凹部に向けて配置された光ファイバと、一部の前記交差部における前記凹部に配置された透光性部材と、他の前記交差部における前記凹部に配置された光学素子とを具備することを特徴とする。
本発明の光回路モジュールにおいて好ましくは、前記光学素子は、光フィルタリング機能、アイソレータ機能、ファラデー回転機能、分岐結合機能、ミラー機能、偏光機能または遮断減衰機能を具備することを特徴とする。
本発明によれば、基板の主面に光ファイバを高度に小型・集積化でき、多機能な光回路モジュールの小型化・集積化が容易となる。
次に本発明の光回路モジュールの実施形態について図に基づいて説明する。
図1は、本発明の光回路モジュールの第1の実施例で、基板3上に、透過機能を有する透光性部材2aと、分岐機能を有する光学素子2bと、先端にレンズ機能を有する32本の光ファイバ1を固定実装して構成されたものである。
使用する基板3は、図2に示した基板を用いたものである。
基板3は、厚さT、両側に光ファイバの保護被覆部を固定するテラス部3aを有する。基板3の材質は石英硝子、セラミック、シリコン基板等を使用することができる。また、基板3上に間隔Pで幅S、深さEの3つの平行溝(凹部)M1〜M3が、透光性部材2aおよび光学素子2bを設置固定する為に形成されている。又、その凹部M1〜M3の中心線において、角度2Θで交差する光ファイバ固定用の溝8が間隔Wで形成されている。光ファイバ固定用の溝8の断面形状は、光ファイバを位置決めできる形状であればよく、V溝、U溝、矩形溝等が挙げられる。尚、幅S深さEの凹部(平行溝)M1〜M3の加工は、基板3の加工時に事前に加工成形を行ってもよいが、光ファイバ1を設置固定後に加工してもよい。好ましくは、工程を簡略化するという観点からは、基板3に複数の溝8を形成しておき、この溝8に一方端側のテラス部3aから他方端側のテラス部3aにかけて延びる一本に繋がった光ファイバ1を固定し、この光ファイバ1を切断すると同時に凹部M1〜M3を形成するのがよい。
光ファイバ固定の溝8が交差する部位に形成した凹部M1〜M3には、透光性部材2aが設置されている。透光性部材2aは凹部M1〜M3を介して対向する光ファイバ1同士の光接続を行なうために設けられるものである。本発明では、凹部M1〜M3を介して第一の光軸上に沿って対向する一対の光ファイバ1と、その第一の光軸に対して角度2Θの方向に延びる第二の光軸上に沿って凹部M1〜M3を介して対向するもう一対の光ファイバとを有している。
すなわち、第一の光軸と第二の光軸とは凹部M1〜M3において交差しており、第一の光軸上で対向する光ファイバ1同士の光結合を、透光性部材2aを介して行なうことができるとともに、第二の光軸上で対向する光ファイバ1同士の光結合も透光性部材2aを介して行なうことができる。その結果、同一平面上で2方向の光軸を交差させることができ、光回路モジュールを小型化できる。従来は光ファイバ1を交差させようとすると上下にずらして立体交差する必要があり、光回路モジュールが大型化していた。また、光ファイバ1を交差させないで光回路モジュールを構成しようとすると、設計の自由度が低下し、光回路の高密度化が困難となっていた。本発明はこのような問題点を解決し、基板3表面において高密度な光回路を構成することができ、複数の機能あるいは多段型の機能を有する小型の光回路モジュールを構成することができる。
このような透光性部材2aは、誘電体多層膜のような光学機能を持たせたものではなく、単なる透過機能のみを有する光透過性の部材であればよいが、光損失を低くするために、光ファイバ1の凹部M1〜M3側の端部の屈折率にできるだけ近い屈折率を有する材料であるのがよい。例えば、透明樹脂を凹部M1〜M3に充填してもよく、石英板のような屈折率が一様の透光性板を凹部M1〜M3に実装固定してもよい。光伝送性を安定化するという観点からは透光性板を凹部M1〜M3に実装固定するのがよい。
また、透光性部材2aを透光性板で構成した場合、図2に示すような光ファイバ固定用の溝8および凹部M1〜M3を有する基板3において、凹部M1〜M3の各溝8の交差部に対応する部位に、透光性板2aと光学素子2bとを所望の光学系を構成するように実装固定するだけで、種々の光学系を容易に構成することができ、基板3の汎用性を高めることが可能となる。
光学素子2bは、光フィルタリング機能、アイソレータ機能、ファラデー回転機能、分岐結合機能、ミラー機能、偏向機能、遮断減衰機能および光合分波機能等を有するものである。
溝8の交差部に形成される凹部M1〜M3は、溝8よりも深く形成されている方が好ましい。これにより、透光性部材2aや光学素子2bを精度良く、安定して設置でき、また、光ファイバ1からの出射光を透光性部材2aや光学素子2bの略中央部に入射させることができ、透光性部材2aでの光伝送や光学素子2bでの光学効果を良好に行なうことができる。
溝8には光ファイバ1が配置されている。光ファイバ1は凹部M1〜M3によって分断された溝8のそれぞれに光ファイバ1を固定してもよいが、工程を簡略化するという観点からは、基板3の一方のテラス部3aから他方のテラス部3aに渡って延びる一本の光ファイバ1を基板3の溝8に固定した後、凹部M1〜M3に対応する光ファイバ1を除去するのがよい。好ましくは、凹部M1〜M3を基板3に形成すると同時に光ファイバ1を除去する方がより工程を簡略化できる。
光ファイバ1は好ましくは、凹部M1〜M3側の先端に屈折率分布型ファイバ(以下、GIレンズファイバともいう)を具備するのがよい。これにより、光ファイバ1から透光性部材2aに光伝送する際、あるいは透光性部材2aから光ファイバ1に光伝送する際に、光が広がって透光性部材2aにおいて交差する他の光軸上の光ファイバ1に光が進入するのを有効に抑制することができる。
より好ましくは、GIレンズファイバの先端にさらにコアレスファイバが接続されているのがよい。これにより、使用する各GIレンズファイバ間の作動距離がコアレスファイバにより正確に調整でき、低損失な接続が可能になり、レンズ特性としても安定する。
図3は、図1で使用する光ファイバ1の基板3に実装する前の構成例を示したものである。図3の光ファイバ1は、所定長さCLのコアレスファイバ7b,7cの両側に、その長さCLに対し最適な接続損失の作動距離に設定された長さGLのGIレンズファイバ6が融着接続されたものを2個準備、それらを各コアレスファイバ7b,7cの中心間距離がP/cosΘになるよう、所定の長さのシングルモード光ファイバ(以下、SMファイバという)5で融着接続して構成したものである。さらに、光ファイバ1の基板3のテラス部3aに対応する外部入出力ポートとなる端部には、長さGLのGIレンズファイバ6および長さDLのコアレスファイバ7aが接続されている。
これらの融着接続には高周波放電式の融着接続器と、精密長さにカットできるファイバカッターを用いて容易に製作することができる。コアレスファイバ7a〜7cを介した各GIレンズファイバ6間の接続損失は、0.1〜0.3dB以内のものである。
上記のような光ファイバ1を基板3の溝8にUV接着剤などにより固定実装する。このとき、コアレスファイバ7b,7cは凹部M1,M2にそれぞれ対応するように設置する。すなわち、コアレスファイバ7b,7cが凹部M1,M2を横切るように固定する。このコアレスファイバ7b,7cの凹部M1,M2に対応した部位を除去すれば、図1に示す光ファイバ1を設置固定した基板3を形成できる。好ましくは、角度2Θで交差する複数平行に並んだ溝8を基板3に形成した後、上記、SMファイバ5,GIレンズファイバ6,コアレスファイバ7a〜7cを接続して成る光ファイバ1を溝8に互いに交差するように固定し、その後、光ファイバ1の交差部およびそれに対応する基板3に切削加工を行い、光ファイバ1を除去するとともに凹部M1〜M3を形成することにより、工程を簡略化できる。
なお、光ファイバ1の固定の為、基板3上面に対し、平面状のカバーにより溝8に実装した光ファイバ1を押さえてもよい。また、凹部M1〜M3の幅Sとコアレスファイバ長CL(すなわち、屈折率分布型ファイバ6間の距離である)との関係は、CL・cosΘ>Sである。
図4は、本発明の光回路モジュールの凹部M1〜M3内に設置する光学素子2bの設置、結合条件を示した図である。図4(a)は、図1のA部の場合の実施例で、光学素子2bは、フィルタ素子又は分岐素子を実装した場合である。光学素子基板2p片面に蒸着した誘電体多層膜2qが、各GIレンズの焦点になるように設置されている。光学素子2bの厚さK(光学素子基板2pの厚さと誘電体多層膜2qの厚さとの和)が、凹部M1〜M3の溝幅Sのほぼ1/2であり、それによるスペースにはコアレスファイバ7とほぼ等しい屈折率を有する透光性のシリコンゲル等の充填剤4が、充填されており、片側の光ファイバ1から入射した光は、その焦点位置に設置された誘電体多層膜2qにより透過又は分岐反射され、反射側及び透過側のGIレンズ6により結合伝搬する。尚、光学素子2bを含めGIレンズファイバ6間の距離はCLである。
図4(b)は、後述する図9のB部の実施例で、光学素子2bとして光アイソレータを用いた場合である。光アイソレータは、ファラデー回転子2yと1/2波長板2zをルチル等の複屈折結晶板2xからなる偏光子2枚で挟んだ積層構造の偏光無依存型のもので、幅Kとしては1.5〜2mm程度で構成される。所定の波長の透過光はそのまま透過し、反射戻り光を遮断する機能を有するものである。
この場合は、入射側の光ファイバ1から角度Θで光アイソレータ素子に入射、透過光はそのまま透過し、逆側からの反射戻り光は、GIレンズファイバ6間の光軸から分離、もう一方の光ファイバ1のコア外に結合、光ファイバ1内を伝搬せずに放射する。その場合、入射光は、Pa、Pb側どちらのポートから伝搬しても、光アイソレータとして機能する。
図5は、図1のC部を拡大して示したもので、透光性部材2aとして、石英板のような透光板を固定実装した場合の実施例である。機能はGIレンズファイバ6間を低損失に接続する為に設置するものであり、コアレスファイバ7と同等な屈折率を有する部材を用いた方がよく、透光性部材2aの厚さKも、溝幅Sに近い方がよい。
図6は、本発明の光回路モジュールに使用する光ファイバ1の基板3の構成を示したものである。図6(a)は図3の光ファイバ1における凹部M1〜M3に対応する部位を示すものであり、長さCL(CL=2WD、WDはWorking Distanceの略であり、GIレンズファイバの作動距離を示す)のコアレスファイバ7b,7cを中心に、その両側に所定長さGLのGIレンズファイバ6を融着接続、そしてその両端にSMファイバ5を融着接続したものである。αはGIレンズファイバ6の集光角、ωはビームウエスト径を示したものである。
また、図6(b)は図3の光ファイバ1における右端7aに対応する部位を示すものであり、光ファイバ1端にGIレンズファイバ6に融着されたコアレスファイバ7aがあるもので、コアレスファイバ7aの長さDLは、WDよりも短い。こうした部位を片側端部、又は両側端部に有する光ファイバ1を基板3の溝上の実装固定することで、一通の光ファイバ1と共に交差部を構成することができる。例えば、一通の光ファイバ1を先に基板3の溝上に設置、その後に図6(b)に示した部位のものを交差部に設置する。その場合、
交差部での一通の光ファイバ1と接触しないよう設置しなければならない為、図6(b)のコアレスファイバ7の長さDLはWDより短く設定される。
交差部での一通の光ファイバ1と接触しないよう設置しなければならない為、図6(b)のコアレスファイバ7の長さDLはWDより短く設定される。
図7は、図6に示した光ファイバ1におけるGIレンズファイバ6の長さとWD(Working Distanceの略)との関係を示したもので、異なる比屈折率差Δを有するGIレンズファイバの場合を示したものである。使用するコアレスファイバの屈折率nlは、1.44である。
比屈折率差Δは、コア中心軸の屈折率と外周の屈折率の比率を示した指数で、
Δ=(nc2―ns2)/2nc2 であり、ncはGIレンズファイバの光軸の屈折率を示し、nsはGIレンズファイバ外周の屈折率を示す。同一のΔの場合は、GIレンズファイバ長が短い方がWDは長くなる。また、Δが異なる場合、Δが小さい方が、WDが大きい。よって、必要なWD長は、GIレンズファイバのΔとGIレンズファイバ長GLを選択すればよい。
Δ=(nc2―ns2)/2nc2 であり、ncはGIレンズファイバの光軸の屈折率を示し、nsはGIレンズファイバ外周の屈折率を示す。同一のΔの場合は、GIレンズファイバ長が短い方がWDは長くなる。また、Δが異なる場合、Δが小さい方が、WDが大きい。よって、必要なWD長は、GIレンズファイバのΔとGIレンズファイバ長GLを選択すればよい。
例えば、コアレスファイバ7b,7cの長さCLが2400μm必要な場合、必要なWDは、1200μmである。よって、Δ=0.67(%)のGIレンズファイバ6を用いた場合、GIレンズファイバ6の長さGLは1000μmであれば、必要なコアレスファイバ7b,7cの長さCLを得ることができる。
図8は、GIレンズファイバ6の長さと集光角αの関係を示したもので、集光角αは、
α=tan―1{2λ/(πnlω)}で表せる。なお、λは光波長を示し、nlはコアレスの屈折率を示し、ωはGIレンズファイバのビームウエスト径を示す。
α=tan―1{2λ/(πnlω)}で表せる。なお、λは光波長を示し、nlはコアレスの屈折率を示し、ωはGIレンズファイバのビームウエスト径を示す。
光学素子2bによっては、DWDM伝送用多層膜フィルタのように集光角αにより挿入損失、スペクトラム特性が大きく変動するものがある。それに対応するには、適切な集光角αのGIレンズファイバ長を設定、それに対応するWDによるコアレスファイバ長の光学系を設定する必要性がある。それにより、低損失で、スペクトラム特性の安定した結合系を設定することができる。
次に、本発明の光回路モジュールの実施の形態の一例として、図1に示した異なる分岐比のスター状の光多分岐器について説明する。使用する光学素子2bは、例えば、図4(a)に示したタイプの片側に誘電体多層膜フィルタ2qを蒸着した分岐機能を有する石英基板からなるものを用いることができる。また、透光性部材2aは、例えば、図5に示した石英製の透光性板を用いることができる。
図1の実施例では、Piから入れた光は、P1、p5=Pi/4、P2,P6=Pi/8、P3,P4,P7、P8=Pi/16の分岐光出力として得ることができ、光送信機の光出力光源の多分岐、受信機の減衰器用多分岐器として用いることができる。
本発明においては、図1のC部に示すように、2方向の光伝送を同一平面において交差させることができる。つまり、一方の光軸(第一の光軸)と他方の光軸(第二の光軸)とは凹部M2において交差しており、第一の光軸上で対向する光ファイバ1同士の光結合を透光性部材2aを介して行なうことができるとともに、第二の光軸上で対向する光ファイバ1同士の光結合も透光性部材2aを介して行なうことができる。その結果、同一平面上で2方向の光軸を交差させることができ、光回路モジュールを小型化できる。従来は光ファイバ1を交差させようとすると上下にずらして立体交差する必要があり、光回路モジュールが大型化していた。また、光ファイバ1を交差させないで光回路モジュールを構成しようとすると、設計の自由度が低下し、光回路の高密度化が困難となっていた。本発明はこのような問題点を解決し、基板3表面において高密度な光回路を構成することができる。
また、上記のように透光性部材2aを用いることにより、同じ基板3を用いて、透光性部材2aおよび光学素子2bを適宜入れ替えるだけで、別の光回路を形成することが可能と成る。例えば、図1で用いた基板3(図2に示すもの)における凹部M1〜M3に設置する光学素子2bの種類を替えたり、透光性部材2aおよび光学素子2bの配置を替えることによって、図9に示すような他の光回路モジュールを構成することができる。
図9は、本発明の光回路モジュールの実施の形態の他の例であり、光ファイバ増幅器用の光回路を構成した場合の実施例である。図9(a)は実装基板3の実装構成例、図9(b)は光ファイバ増幅器の光回路を示した実施例と、その光配線図を示したものである。
光学素子2bとしては分岐素子2d、合波素子2e、光アイソレータ素子2fを使用、GIレンズファイバ6によりY状接続部を4カ所、X状接続部を1カ所設定したものである。両側の光ファイバ端には、図9(b)に示す光回路に対応したポート名を示している。先ず、Piから入射した光は、モニター用カプラに相当する所定の分岐比を有する分岐素子2dに入射、そこで入射光の一部の光を反射、分岐(2〜5%程度)し、分岐光をP1として出射する。透過光は、光アイソレータ機能を有する光学素子2fに入射、入射光はそのまま透過、反射戻り光を遮断する。その後、入射光は、特定の波長光を合波する機能を有する光学素子2eに入射、P2からの励起光と合波する。その後、合波された入射信号光と励起光が、P3から出射され、P3ポートに融着接続された希土類添加ファイバ(図示せず)に入射、励起光により希土類元素が高いエネルギー準位に励起され、低いエネルギー準位に遷移する際、入射した信号光が誘導放出により増幅される。その際、希土類添加ファイバ内の両方向に発生する広帯域なASE光成分などの光は、前記光アイソレータ機能を有する光学素子2fで遮断される。希土類添加ファイバのもう一方端は、P4に融着接続され、増幅信号光とASE光がP4に入射される。又、P5からも別な励起光を入射、合波機能を有する別の光学素子2eで反射、希土類添加ファイバを励起増幅することができる。増幅された信号光は光学素子2eを透過、X状に接続された光アイソレータ機能をもつ光学素子2fに他のポートから入射、通過する。その後、分岐機能を有する光学素子2dに入射、一部増幅光を分岐P6から出射し、Poから増幅光を出力する。このような構成にすることにより、光回路モジュール9の両側の光ファイバに希土類添加光ファイバ、励起光源、PD等のモニター用光モジュールからの光ファイバを融着接続することで、容易に集積構造の小型光ファイバ増幅器を構成することができる。
なお、本発明で用いる光ファイバ1は、上記実施例では、SMファイバの先端にGIレンズファイバおよびその先端にコアレスファイバを接続したものを用いたが、これに限られず、SMファイバのみで構成してもよく、SMファイバの先端にGIレンズファイバを接続したものを用いてもよい。
図1に示した本発明の光モジュールを異なる分岐比のスター状の光多分岐器として構成、実際に作製した。光ファイバ1の実装用の基板3として、例えば、長さ24mm、幅6mm、P=6mm、S=1.5mm、E=0.3mm、厚さT=1.5mm、W=1mm、Θ=3°の断面がU溝のファイバ固定用の溝8を各3列有する石英ガラス製の基板を3個準備した。
U溝深さは、110μmである。U溝はV溝と異なり、光ファイバ1を溝底面で面接触で固定できる為、接着剤等で光ファイバ1を固定した場合、温度変動による接着剤の収縮・膨張による光ファイバ1への応力負荷が線接触となるV溝に比較して緩和され、負荷応力に起因する光弾性効果による偏波依存損失などの温度変動特性が軽減される。
光ファイバ1は、図3に示したものを以下のようにして作製した。まず、GIレンズファイバ6は、クラッド径125μm、コア径110μm、比屈折率差Δ=0.85のものを準備、長さGL=740μmに切断して使用した。コアレスファイバ7は、外径125μmの石英製のものを準備、長さCL=1.7mm、DL=0.7mmに切断して使用した。SMファイバ5は、長さSL=2.83mmに切断して使用した。各光ファイバ1は、片側のSMファイバ5に下記所定の長さのGIレンズファイバ6,コアレスファイバ7等を順次融着接続した。
次に準備した光ファイバ1を実装用の基板3上のU溝内の所定の位置に、UV接着剤により固定した。その後、基板3上の透光性部材2aおよび光学素子2bを実装する所定位置の平行溝(凹部M1〜M3)に対応する部分のコアレスファイバ7の部分をダイシングソーにより切断加工した。
使用する光学素子2bは、図4(a)に示したタイプの片側に誘電体多層膜フィルタ2qを蒸着した50±2%の分岐機能を有する石英基板2pからなるK=0.64mmものを用いた。また、使用する透光性部材2aは、図5に示した石英製のK=1.3mmの透光性板を用いた。各透光性部材2aおよび各光学素子2bは、縦横1mm角の基板である。尚、CL・cosΘ=1.7>S=1.5である。
各光学素子2bの分岐する中心波長は、光学素子2eが、中心波長155±20nm及び1310±20nm光の内、50±2%を透過・反射するものである。
透光性板2aおよび光学素子2bは、平行溝M1〜M3の片側壁面のコアレスファイバ7と薄い透光性のUV接着剤で固定されており、隙間部に透光性のゲル4を充填したものである。光学素子2bの実装固定位置は、図4(a)に示したように誘電体多層膜2qが、各接続用のGIレンズファイバ6端とCL/2=0.85mmの所になるように固定する。又、使用する光ファイバを含め、全ての材料を石英系に統一したので、光軸ズレが生じず、各GIレンズファイバ6間の接続損失は、0.1〜0.2dB/箇所 程度である。その後、光ファイバ1、光学素子2b、透光性板2aを実装した基板3を、長さ30mmの円筒状又は矩形状の実装ケースに固定することにより光回路モジュールとして完成する。
図1の実施例では、Piから入れた波長1550nm帯の光は、P1、p5=Pi/4、P2,P6=Pi/8、P3,P4,P7、P8=Pi/16の分岐光出力として得ることができ、光送信機の光出力光源の多分岐、受信機の減衰器用多分岐器として用いることができる。
なお、本発明は上記の実施の形態の例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何等支障ない。例えば、本実施例では、本実施例においてはスター状の光分岐結合器として示したが、その他多波長の光合分波器(4〜16CH)として構成、機能させることも可能である。また、透光性部材2aを介した光ファイバ1同士の接続構造としては、図5に示したX状の2方向の透過結合構造だけでなく、Y状の1方向の透過結合構造としてもよい。
1.光ファイバ
2a.透光性部材
2b.光学素子
3.基板
5.SMファイバ
6.GIレンズファイバ
7.コアレスファイバ
8.溝
9:凹部
2a.透光性部材
2b.光学素子
3.基板
5.SMファイバ
6.GIレンズファイバ
7.コアレスファイバ
8.溝
9:凹部
Claims (9)
- 主面に、交差する複数の溝を有するとともに該溝の交差部に凹部が形成された基板と、前記溝のそれぞれに先端を前記凹部に向けて配置された光ファイバと、前記凹部に配置された透光性部材とを具備することを特徴とする光回路モジュール。
- 前記光ファイバは、前記凹部側の先端に屈折率分布型ファイバを具備することを特徴とする請求項1記載の光回路モジュール。
- 前記光ファイバは、前記屈折率分布型ファイバの先端にさらにコアレスファイバを具備することを特徴とする請求項2記載の光回路モジュール。
- 前記溝の交差角を2Θ、前記凹部の幅をS、前記凹部を介して同軸上で対向する前記屈折率分布型ファイバ間の距離をCL、前記屈折率分布型ファイバの作動距離をWDとしたときに、
CL・cosΘ>S かつ CL=2WD
であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の光回路モジュール。 - 前記透光性部材が透光性板であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光回路モジュール。
- 前記透光性板が石英から成ることを特徴とする請求項5記載の光回路モジュール。
- 前記溝の断面が、V字状、U字状、矩形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の光回路モジュール。
- 主面に、交差する複数の平行溝を有するとともに該溝の交差部に凹部が形成された基板と、前記溝のそれぞれに先端を前記凹部に向けて配置された光ファイバと、一部の前記交差部における前記凹部に配置された透光性部材と、他の前記交差部における前記凹部に配置された光学素子とを具備することを特徴とする光回路モジュール。
- 前記光学素子は、光フィルタリング機能、アイソレータ機能、ファラデー回転機能、分岐結合機能、ミラー機能、偏光機能または遮断減衰機能を具備することを特徴とする請求項8記載の光回路モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007252425A JP2009086039A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 光回路モジュール |
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JP2007252425A JP2009086039A (ja) | 2007-09-27 | 2007-09-27 | 光回路モジュール |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009210623A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-17 | Kyocera Corp | 光複合モジュールおよび光送受信器 |
US11513296B2 (en) * | 2018-06-29 | 2022-11-29 | Nakahara Opto-Electronics | Optical component, optical connection component with graded index lens, and method of manufacturing optical component |
-
2007
- 2007-09-27 JP JP2007252425A patent/JP2009086039A/ja active Pending
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