JP2009080380A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制し、熱による悪影響を防止できる液晶装置及びその液晶装置を用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】真空セル29がスペーサ36と第3及び第4基板34,35とに囲まれた真空層37を有することとしたので、真空層37自体を光源28と独立して容易に形成できる。これにより、例えば光源28として複数の冷陰極管33がケース5の内底部40に配置されているような場合にも、真空層37を簡単に当該光源の真上に配置し、極めて容易に光源28と液晶パネル2との間の熱の伝達を抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、パーソナルコンピュータや携帯電話機等に用いられる液晶装置及びその液晶装置を用いた電子機器に関する。
従来、パーソナルコンピュータや携帯電話機等の電子機器の表示装置として液晶装置が用いられているが、透過型や半透過反射型では、光源の輝度を高めようとする場合にその光源からの発熱量が大きくなり、液晶パネル等、周辺部材にその熱が伝わり、当該周辺部材に悪影響を及ぼすという問題があった。
そこで、平面状光源の発光面の上方側に透光性を有する支持板を配置し、当該平面光源と支持板との間の周縁に封止剤を設けて真空空間を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−31997号公報(段落[0010]、図1)。
しかしながら、特許文献1の提案は、光源自体の発光面が当該特許文献1のように平面である場合は、その発光面の周縁に設けられた気密性を有する封止剤を介して当該平面光源の上面側に支持板を配置し、当該支持板と発光面との間を真空にできるように密閉空間を形成することができるが、例えばケースの内部に収容された多数の冷陰極管からの光をその真上に配置された拡散シート等の光学部材に射出して液晶パネルに当該光を照射するような所謂、直下型光源の場合は、光源である多数の冷陰極管の上にスペーサを介して一枚の支持板を配置し、真空空間を形成できるように密閉することは難しいという問題がある。
また、仮に内底部に冷陰極管が多数配置されたケース上方の開放側を支持板等で密閉することができたとしても、当該冷陰極管が多数収容されたケース内を真空にすると支持板に強い負荷がかかり撓んでしまう等の問題もある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされるもので、表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制し、熱による悪影響を防止できる液晶装置及びその液晶装置を用いた電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の主たる観点に係る液晶装置は、光を射出する光源と、前記光源を内底部に収容するケースと、液晶を狭持する第1及び第2基板を有し、前記光源から射出された光を前記第2基板側から入射させるように配置された液晶パネルと、前記液晶パネルと前記光源との間に配置され、それぞれ透光性及び硬質性を有する第3基板及び第4基板と、前記第3基板と第4基板との間に挟まれた枠状のスペーサと、前記スペーサと前記第3及び第4基板とに囲まれた真空層とを有する真空セルと、前記ケース内で、前記真空セルと前記光源との間に形成された空気層とを具備することを特徴とする。
ここで、「第1及び第2基板」とは、例えばガラス基板等のことであり、偏光板や位相差板等をガラス基板等の表面に設ける場合はこれらも含む。
本発明は、光源と液晶パネルとの間に真空層を有する真空セルを配置したので、単純に空間を設けるより省スペース化を図りながら、光源からの熱が液晶パネル等の周辺部材に伝わるのを抑制することができ、当該周辺部材の劣化等を防止することが可能となる。
また、スペーサと第3及び第4基板とに囲まれた真空層を有する真空セルを具備することとしたので、真空層自体を光源と独立して容易に形成できる。これにより、例えば光源として複数の冷陰極管がケースの内底部に配置されているような場合にも、真空層を有する真空セルを簡単に当該光源の真上に配置し、極めて容易に光源と液晶パネルとの間に熱の伝達を抑制する真空層を形成できる。
さらに真空層が、スペーサと透光性及び硬質性を有する第3及び第4基板とに囲まれることとしたので、当該第3及び第4基板が外気圧による負荷で撓んだりすることもなく、表示品質を向上できる。これにより、例えば冷陰極管が多数収容されたケース内を真空にすると支持板に強い負荷がかかり撓んでしまう等の問題を確実に解消できる。
本発明の一の形態によれば、前記第3及び第4基板は、少なくとも一方が拡散性を有することを特徴とする。これにより、拡散シートを省略できるので部品点数を少なくできるほか、液晶装置の厚みをより薄くすることが可能となる。また、真空層で完全には熱の伝わりを止められなかった場合にも拡散シート自体がないので、当該シートの熱による撓みがなく、表示品位の低下を防げる。
本発明の一の形態によれば、前記真空セルと前記液晶パネルとの間に、拡散シートを更に具備することを特徴とする。これにより、第3及び第4基板を例えば拡散性のないガラス板とすることができ、多種多様な液晶装置に対応可能である。
本発明の一の形態によれば、前記真空層は、前記第3基板と第4基板との間隔を保持する拡散性粒子を有することを特徴とする。これにより、第3基板と第4基板との間隔をより確実に保持することができ、第3及び第4基板の硬質性をあまり高くできない場合やその厚さを薄くしなければならない場合等でも第3及び第4基板の撓みを防ぐことが可能となる。また、当該粒子自体が拡散性を有するので光源からの光をより均一化させて液晶パネルに射出することができる。
本発明の一の形態によれば、前記第3及び第4基板は、ガラス板であることを特徴とする。これにより、容易に透光性及び硬質性のある第3及び第4基板を製造できる。
本発明の一の形態によれば、前記第3及び第4基板は、ポリカーボネート板であることを特徴とする。これにより、容易に透光性及び硬質性のある第3及び第4基板を製造できる。
本発明の一の形態によれば、前記光源は、前記内底部に並設された複数の冷陰極管であって、該冷陰極管と前記真空セルとの間が前記空気層とされていることを特徴とする。これにより、内底部から平面的に比較的均一な光を液晶パネル側に射出することができる。
本発明の一の形態によれば、前記光源は、前記内底部に均一に配置された複数の発光ダイオードであって、該発光ダイオードと前記真空セルとの間が前記空気層とされていることを特徴とする。これにより、光源の寿命を長くすることができる他、消費電力も小さくでき、液晶装置の高い表示品質を維持することが容易となる。
本発明の他の観点に係る電子機器は、上述の液晶装置を備えることを特徴とする。
本発明は、表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制し、熱による悪影響を防止できる液晶装置を備えたので、表示品位の高い電子機器を低コストで提供できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあたっては、液晶装置の例としてTFT(Thin Film Trannsistor)アクティブマトリックス型の液晶装置、またその液晶装置を用いた電子機器について説明するが、これに限られるものではない。また、以下の図面においては各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る液晶装置の概略斜視図、図2は図1のA−A線断面図(ドライバーIC(Integrated Circuit)は切断していない。)及び図3は照明装置とケースの分解斜視図である。
(液晶装置の構成)
液晶装置1は、例えば図1に示すように液晶パネル2、当該液晶パネル2や後述する光源に電気的に接続されたフレキシブル基板3、当該液晶パネル2に光を射出する照明装置4及び当該照明装置等を収容するケース5を有する。ここで、液晶装置1には、ケース5等の他にも、その他の付帯機構が必要に応じて付設される(図示しない)。
液晶パネル2は、図1及び図2に示すようにシール材6を介して貼り合わされた第1基板7及び第2基板8及び両基板の間隙に封入されたTN(Twisted Nematic)型の液晶9等を有する。
第1及び第2基板7,8は、それぞれ例えばガラスといった透光性を有する板状部材からなる第1及び第2の基材10,11を有し、図2に示すように第1及び第2の基材10,11の外側(液晶とは反対側)には、入射光を偏光させるための偏光板12,13が夫々貼着されている。なお、第1及び第2基板7,8は例えば図2に示すように第1基板7と第2基板8とが重なる領域の内側に有効表示領域Bを有する。
また、第2の基材11はその内側(液晶側)に例えば図1及び図2に示すようにY軸方向に複数の走査線14が並行して形成され、X軸方向に複数のデータ線15が並行して形成されており、更にその走査線14及びデータ線15等の液晶側には配向膜16が形成されている。走査線14及びデータ線15は、例えばニッケル等から形成されており、図示しないTFTに電気的に接続されている。また、TFTはITO(インジウムスズ酸化物)等からなる画素電極17に電気的に接続されている。
すなわち、走査線14の一端はTFTの図示しないゲート電極に、他端は後述する外部用端子にそれぞれ電気的に接続されている。さらにデータ線15の一端はTFTの図示しないデータ線に、他端は後述する外部用端子にそれぞれ電気的に接続されている。
また、第2の基材11は、例えば図1及び図2に示すように第1の基材10の外周縁から張出した張出し部18を有し、走査線14及びデータ線15は、シール材6で囲まれる領域から当該張出し部18に延在されており、フレキシブル基板3の後述する配線パターンに電気的に接続される各外部用端子19に電気的に接続されている。
一方、第1の基材10は例えば図2に示すようにその内側(液晶側)表面に共通電極20が形成されており、その共通電極20の液晶側には配向膜21が形成されている。
尚、第1及び第2の基材10,11の液晶側には、図示しないが必要に応じて下地層、反射層、着色層及び光遮蔽層等が形成されている。
次に、フレキシブル基板3は例えば図1及び図2に示すように基板としてのベース基材22上に銅(Cu)等から形成された配線パターン23,24が形成され、液晶駆動用のドライバーIC25等が実装されている。
ここで、ベース基材22は可撓性を有するフイルム状の部材である。また、配線パターン23は、一端がベース基材22の張出し部側の端に形成されている接続用端子(図示しない)に電気的に接続されている。例えば、その接続用端子は液晶パネル2の外部用端子19に図示しないスルーホール及び異方性導電膜26を介して電気的に接続されている。
更に配線パターン23の他端は、例えば一部は分岐したベース基材22aに形成されており、光源に電気的に接続され、残りはドライバーIC25の実装領域に並設された図示しない電極用端子に電気的に接続されている。
また、ドライバーIC25は例えば図2に示すようにその実装面に接続用端子と電気的に接続する複数配列されたバンプ27を有する。
配線パターン24は、例えば図1及び図2に示すように一端がドライバーIC25のバンプ27に電気的に接続された図示しない接続用端子に電気的に接続されている。
次に、照明装置4は例えば図1及び図2に示すように液晶パネル2に光を供給するユニットであり、光源28、当該光源28と液晶パネル2との間に配置された真空セル29、当該真空セル29と液晶パネル2との間に配置された2枚のレンズシート30,31及び当該真空セル29と光源28との間に形成された空気層32等を有する。
ここで、光源28は例えば複数の冷陰極管33が後述するケース5の内底部に図1及び図2に示すようにY軸方向に並設されており、ベース基材22aに形成された配線パターン23に電気的に接続されている。勿論、フレキシブル基板の配線パターンによらずにリード配線で電気的に接続しても良い。
また、真空セル29は例えば図2及び図3に示すように対向して配置された第3及び第4基板34、35、当該第3及び第4基板34、35に挟まれた枠状のスペーサ36及び当該第3及び第4基板34、35とスペーサ36とに囲まれた真空層37を有する。
ここで、第3及び第4基板34、35は透光性及び硬質性を有し、例えばガラス板により図1及び図2に示すように略第1及び第2基板7,8に平面的に重なるように略矩形状に形成されている。さらに第3及び第4基板34、35は、拡散性を有するように例えば夫々の真空層37側面に図示しないビーズコート層が形成されている。これにより、別途拡散シートを設けなくても光源28からの光を拡散させ均一な平面光として液晶パネル2に射出することができる。
また、スペーサ36は例えば図1から図3に示すようにその外周が、第3及び第4基板34,35の外周に略一致するように枠状に形成されており、その中央部には図2及び図3に示すように略矩形状の開口38がその内側に液晶パネル2の有効表示領域Bを含むように形成されている。スペーサ36は、例えば後述するように紫外線硬化型樹脂が第3及び第4基板34,35の間で硬化したものであり、その外周縁が第3及び第4基板34,35の外周縁に略一致するように、形成されている。
さらに真空層37は、光源28から液晶パネル2への熱の伝わりを十分抑制できる程度の真空度に形成されており、真空セル全体の厚さが例えば約2mm位になるように真空層37の厚さは、約0.6mmから1.5mm位に形成されている。
また、2枚のレンズシート30,31は図1から図3に示すように真空セル29と略同じ大きさに形成されており、真空セル29から射出される光の輝度を向上させ液晶パネル2の偏光板13に照射するものである。
次に、ケース5は例えば図1及び図2に示すように上部に開口した凹部39を有する箱形状からなり、当該凹部39にレンズシート30,31、真空セル29、空気層32及び光源28が収容されている。
ここで、凹部39は例えば図2及び図3に示すように内底部40と内壁41を有し、内底部40には光源28例えば冷陰極管33が複数並設され収容されている。また、内壁41は、例えば図2及び図3に示すように段部42が形成されており、当該段部42にレンズシート30,31及び真空セル29が、冷陰極管33から所定の間隔で保持され、この間隔には空気が存在し空気層32を形成している。
更にケース5は、例えば図3に示すように張出し部18側の側壁43の略左下端に案内口44が設けてあり、図2に示すように分岐されたフレキシブル基板が引き出され、或は折り曲げられている。
尚、上述の説明では第3及び第4基板34,35の双方が拡散性を有するものとして説明したが、勿論これに限られるものではなくいずれか一方のみが拡散性を有するものであってもよい。また、第3及び第4基板34,35はガラス板に限られるものではなく例えばポリカーボネート板であってもよい。これにより製造が容易となる。
(液晶装置の製造方法)
次に、以上のように構成された液晶装置1の製造方法について特に真空セル29を中心に簡単に説明する。
図4は真空セルの製造方法を説明する図である。
まず、第3及び第4基板34,35のいずれか、例えば図4(a)に示すように第4基板35の一方の面の周縁に閉じた環状になるように紫外線硬化型樹脂45を所定量ディスペンサー等により塗布する。
そして、真空下、紫外線硬化型樹脂45が塗布された第4基板35の面に丁度重なるように第3基板34を当該紫外線硬化型樹脂45を挟んで第4基板35に押圧し、紫外線硬化型樹脂45を部分的に紫外線を照射し硬化させ、仮止めして、第3基板34の第4基板35への押圧を解除する。
この状態で、真空を大気開放すると第3及び第4基板34,35に挟まれた環状の紫外線硬化型樹脂45は、その環状の内側が真空であるためさらに当該大気圧により第3及び第4基板34,35に挟まれ押圧された状態となる。そして、当該紫外線硬化型樹脂45に紫外線を照射することで完全に当該紫外線硬化型樹脂45は硬化して、例えば図4(b)に示すように第3及び第4基板34,35に挟まれた枠状のスペーサ36となる。
スペーサ36になったときの環状の内側は、密閉された内部空間となり真空層37が形成されることとなる。なお、上述した紫外線硬化型樹脂45の第4基板面に塗布する量は、完全硬化してスペーサ36となったときのスペーサ36の厚さが0.6mmから1.5mmとなるような所定量とする。
これで第3及び第4基板34,35と、当該第3基板34と第4基板35との間に挟まれたスペーサ36と、当該スペーサ36と第3基板34と第4基板35とに囲まれた真空層37とを有する真空セル29が完成する。
さらにケース5内底部40に冷陰極管33を複数並設し、当該ケース5の内壁41の段部42に真空セル29を配置固定し、その上にレンズシート31,30を配置固定する。また、レンズシート30の上に液晶パネル2を配置して、フレキシブル基板3を張出し部18の外部用端子19等に電気的に接続等して液晶装置1が完成する。
以上で液晶装置1の製造方法の説明を終了する。
尚、真空セル29の製造方法は上述の方法に限られるものではなく、例えば図5に示す方法でも勿論よい。
ここで、図5は真空セルの他の製造方法を説明する説明図である。
まず、第3及び第4基板34,35のいずれか、例えば図5(a)に示すように第4基板35の一方の面の周縁に一部途切れた環状になるように紫外線硬化型樹脂45を所定量ディスペンサー等により塗布する。
そして、例えば大気下で紫外線硬化型樹脂45が塗布された第4基板35の面に丁度重なるように第3基板34を当該紫外線硬化型樹脂45を挟んで第4基板35に押圧し、紫外線硬化型樹脂45を部分的に紫外線を照射し硬化させ、仮止めして、第3基板34の第4基板35への押圧を解除する。これにより、例えば図5(b)に示すように上記紫外線硬化型樹脂45の途切れた部分が開口46となり、仮止めされた第3及び第4基板34,35を真空下に置くことで内部に形成された空間Cが真空となる。
この後、真空下で開口46に封止材47例えば紫外線硬化型樹脂を詰めて、真空下を大気下とすると第3及び第4基板34,35に挟まれた封止材47を含む環状の紫外線硬化型樹脂は、その環状の内側が真空であるためさらに当該大気圧により第3及び第4基板34,35に挟まれ押圧された状態となる。そして、当該紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射することで完全に当該紫外線硬化型樹脂は硬化して、例えば図5(c)に示すように第3及び第4基板34,35に挟まれた枠状のスペーサ36となる。
これで第3及び第4基板34,35と、当該第3基板34と第4基板35との間に挟まれたスペーサ36と、当該スペーサ36と第3基板34と第4基板35とに囲まれた真空層37とを有する真空セル29が完成する。
このように本実施形態によれば、光源28と液晶パネル2との間に真空層37を有する真空セル29を配置したので、単純に空間を設けるより省スペース化を図りながら、光源28からの熱が液晶パネル等の周辺部材に伝わるのを抑制することができ、当該周辺部材の劣化等を防止することが可能となる。
また、真空セル29がスペーサ36と第3及び第4基板34,35とに囲まれた真空層37を有することとしたので、真空層37自体を光源28と独立して容易に形成できる。これにより、例えば光源28として複数の冷陰極管33がケース5の内底部40に配置されているような場合にも、真空層37を簡単に当該光源の真上に配置し、極めて容易に光源28と液晶パネル2との間の熱の伝達を抑制することができる。
さらに真空層37が、スペーサ36と透光性及び硬質性を有する第3及び第4基板34,35とに囲まれることとしたので、当該第3及び第4基板34,35が外気圧による負荷で撓んだりすることもなく、表示品質を向上できる。これにより、例えば冷陰極管33が多数収容されたケース内を真空にすると先行技術文献のような支持板に強い負荷がかかり撓んでしまう等の問題が確実に解消できる。
更に第3及び第4基板34,35は、拡散性を有することとしたので、拡散シートを省略でき、部品点数を少なくできるほか、液晶装置1の厚みをより薄くすることが可能となる。また、拡散シート自体がないので、当該拡散シートの撓みがなく、表示品位の低下を防げる。
また、光源28は内底部40に並設された複数の冷陰極管33であって、該冷陰極管33と真空セル29との間が空気層32とされているので、当該内底部40から平面的に比較的均一な光を液晶パネル側に射出することができる。
(第2実施形態)
次に本発明に係る液晶装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、真空セルと液晶パネルとの間に拡散シートを具備する点が第1の実施形態と異なっているのでその点を中心に説明する。尚、液晶装置の製造方法については第1の実施形態と略同様であるのでその説明は省略する。
(液晶装置の構成)
図6は本発明の第2の実施形態に係る液晶装置の断面図である。
液晶装置101は、例えば図6に示すように液晶パネル2、当該液晶パネル2等に電気的に接続された可撓性基板としてのフレキシブル基板3、当該液晶パネル2に光を射出する照明装置104及び照明装置等を収容するケース5とを有する。ここで、液晶装置101には、ケース5等の他にも、その他の付帯機構が必要に応じて付設される(図示しない)。
照明装置104は、図6に示すように液晶パネル2に光を供給するユニットであり、光源28、当該光源28と液晶パネル2との間に配置された真空セル29、当該真空セル29と液晶パネル2との間に配置された2枚のレンズシート30,31と拡散シート151及び当該真空セル29と光源28との間に形成された空気層32等を有する。
ここで、拡散シート151は光源28から入射された光の方向性を様々な角度に拡散させ均一な光とするものであり、例えば図6に示すようにレンズシート31と真空セル29の第3基板34との間に配置されている。拡散方法としては表面に設けられている図示しないビーズコート層のビーズへの入光、出光により拡散させている。また、その大きさはレンズシート30,31や真空セル29の第3及び第4基板とほぼ同じ大きさに形成されている。
尚、真空セル29の第3及び第4基板34,35は第1の実施形態と同様拡散性を持たせてもいいが、第3及び第4基板34,35と別途に拡散シート151を設けるので拡散性のない普通のガラス板であってもよい。
このように本実施形態によれば、真空セル29と液晶パネル2との間に、拡散シート151を更に具備することとしたので、第3及び第4基板34,35を例えば拡散性のないガラス板とすることができ、多種多様な液晶装置に対応可能である。
(第3の実施形態)
次に本発明に係る液晶装置の第3の実施形態について説明する。本実施形態においては、光源28が冷陰極管点ではなく発光ダイオードである点が第1の実施形態と異なっているのでその点を中心に説明する。尚、液晶装置の製造方法については第1の実施形態と略同様であるのでその説明は省略する。
(液晶装置の構成)
図7は本発明の第3の実施形態に係る液晶装置の断面図及び図8は光源の配置を説明する説明図である。
液晶装置201は、例えば図7及び図8に示すように液晶パネル2、当該液晶パネル2等に電気的に接続された可撓性基板としてのフレキシブル基板3、当該液晶パネル2に光を射出する照明装置204及びこれら液晶パネルや照明装置等を収容するケース5とを有する。ここで、液晶装置201には、ケース5等の他にも、その他の付帯機構が必要に応じて付設される(図示しない)。
照明装置204は、例えば図7及び図8に示すように液晶パネル2に光を供給するユニットであり、光源28、当該光源28と液晶パネル2との間に配置された真空セル29、当該真空セル29と液晶パネル2との間に配置された2枚のレンズシート30,31及び当該真空セル29と光源28との間に形成された空気層32等を有する。
ここで、光源28は例えば複数の発光ダイオード233がケース5の内底部40に図8(図中の斜線部分)に示すようにXY軸方向にマトリックス状に並設されており、ベース基材22aに形成された配線パターン23に電気的に接続されている。また、各発光ダイオード233は光の射出面が液晶パネル方向に向けて配列されている。勿論、発光ダイオード233の個数や配列は図8に限られるものではなく、例えばもっと数が少なくしてもよい。
このように本実施形態によれば、光源28はケース5の内底部40に均一に配置された複数の発光ダイオード233であって、該発光ダイオード233と真空セル29との間が空気層32とされているので、光源28の寿命を長くすることができる他、消費電力も小さくでき、液晶装置201の高い表示品質を維持することが容易となる。
(第4の実施形態)
次に本発明に係る液晶装置の第4の実施形態について説明する。本実施形態においては、真空層に基板間の間隔を保持する拡散性粒子を有することとした点が第1の実施形態と異なっているのでその点を中心に説明する。尚、液晶装置の製造方法については第1の実施形態と略同様であるのでその説明は省略する。
(液晶装置の構成)
図9は本発明の第4の実施形態に係る液晶装置の断面図である。
液晶装置301は、例えば図9に示すように液晶パネル2、当該液晶パネル2等に電気的に接続された可撓性基板としてのフレキシブル基板3、当該液晶パネル2に光を射出する照明装置304及びこれら液晶パネルや照明装置等を収容するケース5とを有する。ここで、液晶装置301には、ケース5等の他にも、その他の付帯機構が必要に応じて付設される(図示しない)。
照明装置304は、例えば図9に示すように液晶パネル2に光を供給するユニットであり、光源28、当該光源28と液晶パネル2との間に配置された真空セル329、当該真空セル329と液晶パネル2との間に配置された2枚のレンズシート30,31及び当該真空セル329と光源28との間に形成された空気層32等を有する。
ここで、真空セル329は例えば図9に示すように対向して配置された第3及び第4基板34、35、当該第3及び第4基板34、35に挟まれた枠状のスペーサ36及び当該第3及び第4基板34、35とスペーサ36とに囲まれた真空層337を有する。
また、真空層337は光源28から液晶パネル2への熱の伝わりを十分抑制できる程度の真空度に形成されており、所定の間隔で直径が真空層337の厚さと略同一の拡散性粒子352が配置されている。
このように本実施形態によれば、真空層337は、第3基板34と第4基板35との間隔を保持する拡散性粒子352を有することとしたので、第3基板34と第4基板35との間隔をより確実に保持することができ、第3及び第4基板34,35の硬質性をあまり高くできない場合やその厚さを薄くしなければならない場合等でも第3及び第4基板34,35の撓みを防ぐことが可能となる。また、当該拡散性粒子352自体が拡散性を有するので光源28からの光をより均一化させて液晶パネル2に射出することができる。
(第5の実施形態・電子機器)
次に、上述した液晶装置1,101,201,301を備えた本発明の第5の実施形態に係る電子機器について説明する。
図10は本発明の第5の実施形態に係る携帯電話機の外観概略図及び図11はパーソナルコンピュータの外観概略図である。
例えば、携帯電話機400は、図10に示すように複数の操作ボタン471の他、受話口472、送話口473を有する外枠に例えば、液晶装置1を備えている。
また、パーソナルコンピュータ500は、図11に示すようにキーボード581を備えた本体部582と、液晶表示ユニット583とから構成されており、液晶表示ユニット583は外枠に例えば、液晶装置1を備えている。
これらの電子機器は、液晶装置1の他に図示しないが表示情報出力源、表示情報処理回路等の様々な回路及びそれらの回路に電力を供給する電源回路等からなる表示信号生成部等を含んで構成される。
更に液晶装置1には例えば、パーソナルコンピュータ500の場合にあってはキーボード581から入力された情報に基づき表示信号生成部によって生成された表示信号が供給されることによって、表示画像が液晶装置1に表示される。
本実施形態によれば、表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制し、熱による悪影響を防止できる液晶装置1を備えたので、表示品位の高い電子機器を低コストで提供できる。
特に上述したような携帯可能な電子機器にあっては、室外で用いても画面表示が鮮明であることが求められており、表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制できる本発明の意義は大きいといえる。
尚、電子機器としては、他に液晶装置が搭載されたタッチパネル、プロジェクタ、液晶テレビやビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション、ページャ、電子手帳、電卓等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、上述した例えば液晶装置1,101,201,301が適用可能なのは言うまでもない。
また、本発明は上述したいずれの実施形態にも限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、上述した各実施形態を組み合わせ得る。
例えば上述した実施形態では、電気光学装置の一例として薄膜トランジスタ素子アクティブマトリクス型の液晶装置について説明したがこれに限られるものではなく、例えば、薄膜ダイオード素子アクティブマトリクス型やパッシブマトリクス型の液晶装置であってもよい。これにより、多種多様な液晶装置についても、表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制し、熱による悪影響を防止できる。
更に上述の説明では、ドライバーIC25をフレキシブル基板3に実装するCOF(Chip On Film)として説明したがこれに限られるものではなく、例えばCOG(Chip On Glass)の場合であってもよい。これにより、多種多様な液晶装置についても、表示輝度を上げながら液晶パネル等、周辺部材への光源からの熱の伝わりを抑制し、熱による悪影響を防止できる。
第1の実施形態に係る液晶装置の概略斜視図である。 図1のA−A線断面図(ドライバーICは切断していない。)である。 第1の実施形態に係る照明装置とケースの分解斜視図である。 第1の実施形態に係る真空セルの製造方法を説明する図である。 真空セルの他の製造方法を説明する説明図である。 第2の実施形態に係る液晶装置の断面図である。 第3の実施形態に係る液晶装置の断面図である。 第3の実施形態に係る光源の配置を説明する説明図である。 第4の実施形態に係る液晶装置の断面図である。 第5の実施形態に係る携帯電話機の外観概略図である。 第5の実施形態に係るパーソナルコンピュータの外観概略図である。
符号の説明
1,101,201,301 液晶装置、 2 液晶パネル、 3 フレキシブル基板、 4,104,204,304 照明装置、 5 ケース、 6 シール材、 7 第1基板、 8 第2基板、 9 液晶、 10 第1の基材、 11 第2の基材、 12,13 偏光板、 14 走査線、 15 データ線、 16,21 配向膜、 17 画素電極、 18 張出し部、 19 外部用端子、 20 共通電極、 22 ベース基材、 23,24 配線パターン、 25 ドライバーIC、 26 異方性導電膜、 27 バンプ、 28 光源、 29,329 真空セル、 30,31 レンズシート、 32 空気層、 33 冷陰極管、 34 第3基板、 35 第4基板、 36 スペーサ、 37,337 真空層、 38,46 開口、 39 凹部、 40 内底部、 41 内壁、 42 段部、 43 側壁、 44 案内口、 45 紫外線硬化型樹脂、 47 封止材、 151 拡散シート、 233 発光ダイオード、 352 拡散性粒子、 400 携帯電話機、 471 操作ボタン、 472 受話口、 473 送話口、 500 パーソナルコンピュータ、 581 キーボード、 582 本体部 、 583 液晶表示ユニット、 B 有効表示領域、 C 空間

Claims (9)

  1. 光を射出する光源と、
    前記光源を内底部に収容するケースと、
    液晶を狭持する第1及び第2基板を有し、前記光源から射出された光を前記第2基板側から入射させるように配置された液晶パネルと、
    前記液晶パネルと前記光源との間に配置され、それぞれ透光性及び硬質性を有する第3基板及び第4基板と、前記第3基板と第4基板との間に挟まれた枠状のスペーサと、前記スペーサと前記第3及び第4基板とに囲まれた真空層とを有する真空セルと、
    前記ケース内で、前記真空セルと前記光源との間に形成された空気層と
    を具備することを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1に記載の液晶装置であって、
    前記第3及び第4基板は、少なくとも一方が拡散性を有することを特徴とする液晶装置。
  3. 請求項1に記載の液晶装置であって、
    前記真空セルと前記液晶パネルとの間に、拡散シートを更に具備することを特徴とする液晶装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の液晶装置であって、
    前記真空層は、前記第3基板と第4基板との間隔を保持する拡散性粒子を有することを特徴とする液晶装置。
  5. 請求項1に記載の液晶装置であって、
    前記第3及び第4基板は、ガラス板であることを特徴とする液晶装置。
  6. 請求項1に記載の液晶装置であって、
    前記第3及び第4基板は、ポリカーボネート板であることを特徴とする液晶装置。
  7. 請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の液晶装置であって、
    前記光源は、前記内底部に並設された複数の冷陰極管であって、該冷陰極管と前記真空セルとの間が前記空気層とされていることを特徴とする液晶装置。
  8. 請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の液晶装置であって、
    前記光源は、前記内底部に均一に配置された複数の発光ダイオードであって、該発光ダイオードと前記真空セルとの間が前記空気層とされていることを特徴とする液晶装置。
  9. 請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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