JP2009077037A - 基地局制御装置およびデータ転送制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基地局制御装置の呼処理部で受信データオーバフローの可能性がある。
【解決手段】上位装置からのデータを受信する基地局制御装置内のパケット制御部において、内部バッファに蓄積した受信データを呼処理部に転送する際、蓄積データを連続的に送信せず、転送周期毎に一定サイズ以下に分割して送信する。また、呼処理部からのデータ送信停止(XOFF)およびデータ送信再開要求(XON)メッセージを監視して、内部バッファに蓄積されているデータの転送を、検出メッセージに応じて停止・再開する。
【選択図】図11
【解決手段】上位装置からのデータを受信する基地局制御装置内のパケット制御部において、内部バッファに蓄積した受信データを呼処理部に転送する際、蓄積データを連続的に送信せず、転送周期毎に一定サイズ以下に分割して送信する。また、呼処理部からのデータ送信停止(XOFF)およびデータ送信再開要求(XON)メッセージを監視して、内部バッファに蓄積されているデータの転送を、検出メッセージに応じて停止・再開する。
【選択図】図11
Description
本発明は、基地局制御装置およびデータ転送制御方法に係り、特に安定した通信が可能な基地局制御装置およびデータ転送制御方法に関する。
無線通信の分野では、通信方式の異なる各種の無線通信システムが導入されている。携帯電話の第3世代の無線通信システムとして、複数ユーザの音声信号にそれぞれ異なる拡散符号を適用し、符号拡散された複数の音声信号を合成して、1つの周波数で搬送する符号分割多重接続(CDMA:Code Division Multiple Access)技術を用いた無線通信システムがある。CDMA2000 1x 800MHz方式の無線通信システムの詳細な構成と動作は、非特許文献1で規定されている。1つの周波数(FA)で形成できるトラフィックチャネルの数には上限があるため、CDMAの各基地局は、多重化して送信される一群の周波数をサービス周波数として使用することで、接続可能な移動機の台数をサービスエリアのトラフィックに応じて確保する。
上記移動無線システムは、移動機に多様なサービスを提供する。そのサービスは、音声通信とデータ通信に大別される。特許文献1では、サービス種別(SO:Service Option)として、音声通信のService Option3(SO3)と、データ通信サービスとして、cdma2000 1X移動機の高速パケットデータ通信のSO33(データレート:下り9.6+153.6kbit/s)(ここで、9.6kbit/sはユーザごと、153.6kbit/sはユーザ間でシェアするデータレート)と、SO25(データレート:下り14.4+56.6kbit/s)、標準速度のSO15(データレート:下り14.4bps)等がある。それらは、公衆データネットワーク網のインターネット接続サービスとして各種パケットデータ通信サービスが提供されている。
データ通信サービスは、まず移動機からの発信または移動機への着信接続による移動機と基地局間でサービスネゴシエーションが行なわれ、開始される。次に、トラフィックチャネル(TCH)の割当て完了により無線リンクが設定される。更に、移動機とIPパケット終端装置(PDSN:Packet Data Serving Node)間でPPP接続を行うことでセッションを確立する。データ呼では、移動機がデータの送受信を行っている状態をACTIVEと呼ぶ。一方、呼接続されているもののデータ通信していない(無通信)場合、無通信状態を判定する内部タイマ(Inactivity Timer)満了をもってDORMANT状態に遷移する。これは、実質的にデータ通信を行っていない呼が無線リソースを使用し続けることで無線リソースの使用効率が低下することを回避するためである。これは、リソースの有効活用ために行われる状態遷移(制御)であり、データ呼がDORMANT状態に遷移すると無線リンクが解放される。但し、データ呼のセッション(PPP接続)は維持される。
通信中のデータ呼がDORMANT状態に遷移するケースとしては、前述した内部タイマ満了による場合、異種ベンダの基地局同士などでデータ通信中の呼がハンドオフする際ドーマントハンドオフ(Dormant Handoff)しかサポートしていない場合が挙げられる。
前者のケースは、移動機を使用するユーザが、移動機のインターネット接続サービスを利用する等の目的でデータ呼を設定し目的の情報を取得した後、Inactivity Timer満了までの間、無操作の状態であった場合に発生し、無線リンクが解放され、DORMANTとなる。DORMANT状態からACTIVE状態への遷移は、ユーザが別の情報を取得するために移動機を操作することによって、無線リンクの接続処理が行われ、ACTIVE状態となりデータ通信が再開される。
次に後者のケースは、データ通信中の移動機がソース基地局のゾーンから異種ベンダのターゲット基地局のゾーンに移動した際に、ハンドオフ処理を行う基地局間でドーマントハンドオフ(Dormant Handoff)しかサポートしていない場合に発生する。ソース基地局とターゲット基地局が同一ベンダであれば、移動機は通信中のソース基地局だけでなくターゲット基地局も追加接続して複数の基地局と同時に通信を行うソフトハンドオフがサポートされるため、ゾーンを移動しても良好な通信が連続的に保証される。しかしながら、ソースとターゲットが異種ベンダの基地局の場合、各基地局におけるベンダ独自のインタフェース仕様によって、ソフトハンドオフがサポートできない。このため、データ呼のハンドオフ方式は、Dormant Handoffとなる。この方式は、移動機がデータのダウンロードを行っている等の通信中であっても、ACTIVE状態からDORMANT状態に遷移させて行なわれる。
データ通信中におけるDormant Handoffにおいて、切り替え先であるターゲット基地局と移動機間での無線リンク接続処理は、移動機側でのデータ取得に関する操作による移動機からの発信接続、またはPDSNが移動機へのハンドオフ前のデータをハンドオフ先に対して送信し、データをターゲット基地局の上位である基地局制御装置が受信(Network Reactivation)したことを契機に実行して無線リンクを確立する。さらに、基地局制御装置(RNC:Radio Network Controller)がインターネットへのノード装置であるPDSNに対してセッションの登録を要求するメッセージを送信してターゲット基地局側に切り替えてのデータ送信を行ないデータ通信が再開される。
Network Reactivationにおいて、データ通信を再開するための契機となるPDSNからのデータ送信は、基地局や移動機に対して無線リンクの再接続を実行させ、ACTIVE状態に遷移するために行なわれるものである。PDSNから送信されたデータは、基地局制御装置に実装されているPDSNとA10/11インタフェースで接続されているパケット制御部(PCF:Packet Control Function unit)の内部バッファに蓄積され、ACTIVE状態でデータ通信を再開した時に、基地局制御装置に実装されているRadio Link Protocol(RLP)Type I〜III等のパケットデータトラフィックのレイヤ2機能を具備する呼処理部(SDU:Selection and Distribution Unit)を介して移動機に送信される。
なお、SDUは、移動機と基地局の無線区間の接続状況(電波状態)によってスループットが低下した場合、移動機へのデータ送信がスムーズに行われなくなるため、SDU内部のバッファに蓄積されたデータ量が所定の第1の閾値を超過すると、PDSNに対してデータ送信の一時的な停止を要求(XOFF)する。逆に、SDUは、蓄積データ量が所定の第2の閾値を下回った時、データ送信の再開を要求(XON)する。SDUは、これらのフロー制御機能により、受信データのバッファオーバフロー発生を回避する。この結果、通信エラーによるデータ呼の切断、バッファオーバフローによる受信データ破棄での課金誤差が生じないように制御している。
但し、この機能はデータ通信がACTIVEの時だけに有効な機能である。すなわち、上述のDORMANT状態からのNetwork ReactivationのためにPDSNが送信するデータは制御対象ではない。
現在のパケットデータ通信サービスは、TCP接続で行なわれおり、通信速度もそれほど速くない。このため、PDSNがNetwork Reactivationのために送信するデータ量は小さく、このデータがPCFの内部バッファに蓄積される。この結果、ACTIVE状態に遷移した時のデータ通信再開で連続してSDUに送信されてもデータ送信処理で特に問題は生じない。
しかし、今後パケットデータ通信サービスがUDP接続等により大容量で高速化されたサービスとして提供されることは間違いない。そのようになった場合、Network ReactivationによりPDSNが送信するデータサイズは、より高速で大容量化され、データをPCFの内部バッファに蓄積することになる。PCFの内部バッファは、基地局制御装置が収容する全てのデータ呼が共有して使用するため十分なサイズが確保されており、通常のトラッフィク範囲においてデータの通信の高速・大容量化にも対応できる。しかし、無線リンクとのインタフェースを行ない移動機にデータを送信するSDUが保有するバッファは、データ呼(セッション)単位に確保されためサイズが小さい。そのため、現状でもフロー制御を行っているが、Network ReactivationでPCFが蓄積したデータに対しては制御手段を持たないため、PCFがバッファに蓄積したデータを一括して連続送信すると、SDUのバッファオーバフローが発生し、スループット低下や課金誤差が生じる可能性が高くなる。さらに、大容量のデータがPCFとSDU間、すなわち基地局制御装置内部のネットワーク(伝送路)を占有することになり、基地局制御装置内の各機能ブロック間で伝達されるべきメッセージの送受信が阻害され、機器の正常動作が保証できない問題となりかねない。
ARIB_STD−T53 社団法人電波産業会
本発明の目的は、移動無線システムにおいて、データ呼のスループット低下、データ呼の切断のない安定した基地局制御装置およびデータ転送制御方法を提供することにある。
上述した課題は、IPパケット終端装置を介してインターネットに接続され、IPパケット終端装置から受信したデータを移動機に送信し、IPパケット終端装置から移動機宛のデータをバッファリングするパケット制御部と、移動機とパケット制御部とに接続された呼処理部と、からなり、パケット制御部は、呼処理部に対して、バッファリングしたデータを予め定められたサイズに分割して送信する基地局制御装置により、達成できる。
また、IPパケット終端装置から受信したデータを移動機に転送するデータ転送制御方法において、IPパケット終端装置から受信したデータをバッファリングするステップと、バッファリングされたデータを予め定められたサイズで取り出すステップと、取り出されたデータを再びバッファリングするステップと、再びバッファリングされたデータを予め定められた速度で移動機に送信するステップと、からなるデータ転送制御方法により、達成できる。
本発明によれば、安定した基地局制御装置およびデータ転送制御方法を提供できる。
以下、以下本発明の実施の形態について、実施例を用い図面を参照しながら説明する。なお、実質同一部位には同じ参照番号を振り、説明は繰り返さない。
図1を参照して、通信ネットワークを説明する。ここで、図1は通信ネットワークのブロック図である。図1において、通信ネットワーク500は、屋内エリアをサービス対象とする同一ベンダの設備で統一された無線通信ネットワーク100に属するコールエージェント(CA:Call Agent)装置10が公衆無線通信ネットワークの設備である移動交換局(MSC:Mobile Switching Center)40との間でIOS標準規格に定められたメッセージフォーマットおよびプロトコルに従い通信することにより、互いに結合されている。また、MSC40は、公衆電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)200に接続され、各種インタフェースを通じて通信を行っている。無線通信ネットワーク100において、CA10に、無線基地局(BTS:Base Transmission Subsystem)30を制御するための基地局制御装置(RNC:Radio Network Controller)20が接続されている。さらに、RNC20は、データ呼に対するインターネット接続サービスを提供するために、公衆のノード装置であるPDSN(Packet Data Serving Node)70とも接続される。
公衆無線通信ネットワークの設備である無線基地局BTS60は、上位装置である基地局集約装置(BSC:Base Station Controller)50に接続される。BSC50は、RNC20と同様にPDSN70に接続されている。なお、BTS30とBTS60は異種ベンダの無線基地局である。BTS30は電波到達エリア(ゾーン)Zaを、BTS60は電波到達エリア(ゾーン)Zbを構成し、互いのゾーンは隣接する関係にある。互いのゾーンが重畳する地域Zabでは異種ベンダの基地局間でハードハンドオフがサポートされ、移動機に対する各種通信サービスの連続性を保証している。
公衆の無線基地局BTS60のゾーンZb内でパケットデータ通信(データダウンロード)中の移動機80が、無線通信ネットワーク100内の無線基地局BTS30からの電波到達エリア(ゾーン)Zaに移動した際の、ドーマントハンドオフ(Dormant Handoff)の動作を以下説明する。
図1では、移動機(MS:Mobile Station)80が公衆の無線基地局BTS60とパケットデータ通信中に、隣接する無線基地局BTS30のゾーンに移動しハンドオフゾーンZabに位置した時点でDormant Handoffが起動する状態を示している。BTS60のゾーンZb内でパケットデータ通信中の移動機80は、図1に示すデータパスAで、インターネット接続を行っており、インターネット300からPDSN70とBSC50、BTS60を介して、データを受信しながら、隣接する無線基地局BTS30のゾーンZaの方に移動してハンドオフゾーンZabに位置したとき、移動機80がBTS30から受信するパイロット信号強度Paが強くなりハンドオフ起動条件を満足すると、データ呼のDormant Handoffが発生する。このハンドオフの制御手順によってPDSN70から移動機80へのデータ送信が停止して、移動機80は、DORMANT状態に遷移する。この後、PDSN70からのデータ送信経路は、ターゲット基地局であるBTS30へのデータパスBに切り替えられ、ハンドオフ完了後はデータパスBにより移動機80へのデータ通信(データダウンロード)を再開する。なお、データ通信再開後、基地局制御装置(RNC)20は、PDSN70にデータ送信停止・再開の要求を行うフロー制御によって、データ通信の最適化制御を行っている。
図2を参照して基地局制御装置の機能ブロックと、その機能ブロックの処理を説明する。ここで、図2は基地局制御装置の機能ブロック図である。図2において、基地局制御装置20は、制御プロセッサ(CCP:Communication Control Processor)210と、パケット通信サービスのために無線基地局(BTS)30とPDSN70間のデータ呼接続設定および制御機能を有するパケット制御部(PCF:Packet Control Function unit)220と、スイッチモジュールとして通信状態における移動機80とPCF220間のデータパケットを送受信する呼処理部(SDU:Selection and Distribution Unit)230とから構成されている。図2を参照して、移動機80がパケットデータ通信を行う場合の呼設定やSDUが行うフロー制御、パケットデータの受信経路とそれらに関係する機能ブロックを説明する。
通常、無線基地局BTS30のゾーンZaに在圏する移動機80が、パケットデータサービスのデータ呼を発信接続により設定する場合、音声呼と同様にデータ呼のサービス種別情報を含むメッセージがBTS30、RNC20のCCP210、CA10に伝達され、RNC20の制御プロセッサCCP210は、SDU230に対してチャネル設定を要求するなど各装置で規格に準拠した手順で無線リンクの設定が行なわれる。
さらにBTS30から内部インタフェースによるセットアップ要求をPCF220が受信するとPDSN70にデータ通信のための登録要求(A11RRQ)メッセージを送信し、その応答として登録(A11RRP)メッセージを受信することで、PCF220とPDSN70の間でA10/11インタフェースの接続を確立する。次に、移動機80(または移動機80に接続される通信端末)とPDSN70間でPPP接続がおこなわれ、パケットデータ通信のセッションが確立して、データパスによって移動機80が要求するデータを受信してサービスが提供される。
なお、SDU230は、データ呼(セッション)毎にPDSN70から受信するデータをバッファするdata buffer231を保有しており、PDSN70からPCF220を経由して受信したデータをdata buffer231に蓄積しながら、無線区間の通信速度に応じて、蓄積データを移動機80に送信する処理を行う。しかし、無線区間の通信品質が劣化してスループットが低下するなど、データ転送が円滑に実行できなくなった場合、SDU230内部のdata buffer231がPDSN70からデータを受信し続けてオーバフローとなり、一部のデータが破棄されることで再送処理が発生して課金誤差となる。これらの不具合を回避するための手段として、SDU230は、フロー制御機能を具備している。
フロー制御機能は、data buffer231のデータ蓄積量とdata buffer231の容量に対して予め設定されている2つの閾値との比較処理によって、PDSN70に対してデータ送信の停止・再開要求を行うものである。これらの閾値は、無線区間の品質状況(無線区間のフレームエラーレートに応じたSDUのバッファデータ量の閾値との比較)に応じで複数の値が準備されており、円滑なデータ通信サービスを提供するために具備されている機能である。なお、FC制御(Flow Control)で送受信されるメッセージは、FC制御メッセージで示すルートによって、送受信される。
以上の処理において、PCF220が保有する内部バッファ221は、データ呼において、SDU230と移動機80間での無線リンクや移動機80とPDSN間のPPP接続が確立する前に、PDSNからデータを受信した場合の一時的なデータ蓄積用として、PCFが収容し得る全てのデータ呼(セッション)に対する共用バッファとして用意されている。
図3を参照して、基地局制御装置を更に詳細に説明する。ここで、図3は基地局制御装置の機能ブロック図である。図3において、基地局制御装置20は、PDSN70と接続されたPCF220と、基地局30と接続されたSDU230と、CA10と基地局30と接続された制御装置(CCP)210とから構成されている。また、制御装置210とPCF220とSDU230とは、互いに相互接続されている。
PCF220は、プロセッサ222と、バッファ221と、IPセッション管理部223と、メモリ224とから構成される。また、メモリ224には、パケット制御プログラムとパケット送信可否判定プログラムとがストアされ、プロセッサ222が実行する。なお、後述する図10ではパケット送信可否判定プログラムを実行しない場合、図11ではパケット送信可否判定プログラムを実行する場合が説明されている。
SDU230は、プロセッサ232と、バッファ231と、FER監視部233と、無線リソース235と、メモリ234とから構成される。また、メモリ234には、呼処理プログラム、HHO制御プログラムがストアされ、プロセッサ232が実行する。
制御装置210は、プロセッサ212と、呼制御部213と、ハンドオフ制御部とから構成される。
制御装置210は、プロセッサ212と、呼制御部213と、ハンドオフ制御部とから構成される。
図4を参照して、基地局制御装置(RNC)を更に説明する。ここで、図4は基地局制御装置のハードウェアブロック図である。図4において、基地局制御装置(RNC)20は、Switching Backplane280で相互接続された、CCP210と、PCF220と、SDU230と、アラーム監視機構240と、Ether Port250と、冷却FAN装置260と、各部に電源供給する電源装置270とから構成される。
図5を参照して、パケット制御部(PCF)を説明する。ここで、図5はパケット制御部のハードウェアブロック図である。図5において、パケット制御部(PCF)220は、内部通信線228に接続されたプロセッサ222と、メモリ224と、Ether Port225と、通信ポート(COM Port)226と、Flash ROM227とから構成される。
図6を参照して、移動機、CCP、CA、PCF、PDSN間の発信接続制御を説明する。ここで、図6は移動機、CCP、CA、PCF、PDSN間の制御のシーケンス図である。図6において、移動機80が、Origination Messageを送信する(S11)。基地局制御装置20の制御プロセッサ(CCP)210は、移動機80にBS ACK Orderを返信する(S12)。制御プロセッサ(CCP)210は、上位装置のCA10にCM Service Requestを送信する(S13)。CA10は、CCP210に、無線リソース(Traffic CH)の割り当てを要求するAssignment Requestを返信する(S14)。無線区間のシーケンスとしてTCHセットアップが、移動機80、CCP210間で実行され(S16)、無線リンクが確立する。
その後、CCP210はPCF220に対してPPP接続のセッションを確立するためのA9 Setupを要求する(S17)。PCF220は、PDSN70に対してセッションの登録要求(A11RRQ)を送信する(S18)。PCF220は、その応答として登録通知(A11RRP)を受信する(S19)。PCF220は、CCP210にA9 Connectを応答する(S21)。CCP210は、ステップ14の応答であるAssignment CompleteをCA10に送信する(S22)。移動機80とPDSN70間でPPP接続が行なわれ(S23)、通信状態(Active)となる。
次に、図7を参照して、フロー制御のより詳細なシーケンスを説明する。ここで、図7は移動機、SDU、PCF、PDSNおよびインターネット間のActive Session中のXOFF/XON通知シーケンス図である。
図7において、その初期状態は、図2に示すように移動機80とSDU230間では無線リンクが確立しており、PCF220とPDSN70間においてもA10/11インタフェースの接続が確立して、移動機80とPDSN70間でPPP接続による通信を行っているActive状態である。
PDSN70は、移動機80側より要求されたUser Dataをインターネット300から受信し、PDSN70およびPCF220を経由してSDU230に送信する。SDU230は、PDSN70から受信したデータを内部バッファに蓄積しながら、無線リンクを通じて移動機80へ伝達する。この時、インターネット300からPDSN70、PCF220、SDU230の経路は有線接続である。したがって、データ転送速度はSDU230と移動機80間の無線区間の伝送速度(最大伝送速度は、前述のSO33でも144kbit/s)より速い。このため、SDU230はデータ呼(session)毎のdata buffer231を持っており、PCF220経由でPDSN70から受信したデータをdata buffer231に保存し、最大144kbit/sで移動機80へデータ転送する。
この際に、SDU230のdata buffer231の容量を超えるデータがPDSN70側から送信されてきた場合、data buffer231のオーバフローが発生し受信データの一部が破棄されることで、再送処理等が行われスループットの低下となる。このため、SDU230は、フロー制御機能によってデータ送信状態を制御してこれを回避する。フロー制御は、以下の通りである。SDU230は、Buffer容量に対する第1の閾値に受信した蓄積データが到達すると、PDSN70に対して、GRE XOFFメッセージを送信してデータの送信停止を要求する。この時のGRE XOFFメッセージはPCFでは透過処理される。GRE XOFFメッセージを受信したPDSN70は、移動機80へのデータ送信を一時的に中断する。
PDSN70がデータ送信を中断しても、SDU230は、移動機80に送信すべきdata buffer231に蓄積しているデータを送信しつづける。この結果、バッファの蓄積データが減り、data buffer231の蓄積データが予め設定されているdata buffer231の容量に対する第2の閾値まで減ると、SDU230はPDSN70に対して、GRE XONメッセージを送信してデータ送信の再開を要求する。GRE XONメッセージはGRE XOFFメッセージと同様にPCF220を透過して、PDSN70に伝達される。GRE XONメッセージを受信したPDSN70は、移動機80に向けてのデータ送信を再開する。PDSN70は移動機80へのデータ送信が完了すると待機状態となるが、SDU230ではdata buffer231に蓄積された移動機80への送信データがなくなるまでデータ送信を実行して、全てのデータを送信すると、一連のデータ通信が完了となる。
データ呼は、音声通話と異なり、移動機80とPDSN間で何らかのデータ通信が常に行なわれている訳ではなく、むしろ接続は維持しているがデータ送受信を行っていない無通信状態となる時間が生じやすい。この間の無線リンクは、不要に接続を維持した状態であり、無線リソースの使用効率上好ましくはない。そこで、一定時間を越えて無通信状態を継続するデータ呼は無線リンクの解放のみ行ない、PPP接続のセッションを維持するDORMANT状態に遷移して無線リソースを効率的に使用する制御が行われる。
以下、図8と図9によって、データ呼を設定している移動機80がACTIVEからDORMANTに遷移するケースを説明する。ここで、図8は、DORMANTに遷移する動作を説明するフローチャートである。また、図9は、異種ベンダの基地局間でハードハンドオフによって生じる移動機のDORMANT状態への遷移を説明する図である。
図8において、移動機80が通信中(Active)にPDSN70とのデータ送受信が行われない状態になると、データ送受信の無通信状態を監視するために移動機80が保有している内部タイマ(Inactivity Timer)の満了(S31)を契機として、移動機80は、Release Orderを送信する(S32)。これを受信した基地局制御装置の制御プロセッサ(CCP)210は、上位装置のCA10にClear Requestを通知する(S33)。Clear Requestを受信したCA10は、Clear Commandを返信する(S34)。
CCP210は、Clear Commandを受信する事で、移動機80との間の無線リソースの解放を行う(S36)。CCP210は、PCF220に無線リンクの解除をReleaseメッセージで要求する(S37)。PCF220は、無線リンクの一部であるSDUとの接続を解除し(S38)、Release CompleteをCCP210に送信する(S39)。PCF220は、またA11RRQメッセージによって、DORMANTに遷移することをPDSN70に通知する(S41)。PDSN70は、その応答であるA11RRPをPCF220に送信する(S42)。
一方、Release Completeを受信したCCP210は、ステップ34の応答であるClear CompleteをCA10に送信する(S43)。以上によって、DORMANTへの遷移が完了する。なお、移動機80のInactivity Timerの満了によってDORMANTに遷移する契機以外に、無線基地局(BTS)で保有するTimerの満了を契機に実行される場合もあるが、装置内部で行われる処理は、基本的に同じである。
図9において、公衆の無線基地局BTS60のゾーンZbに在圏し、データ通信を行っている移動機80が異種ベンダの無線基地局BTS30のゾーンZaに向かって移動するとしよう。移動機80が、ゾーンZaとゾーンZbが重畳するハンドオフゾーンZabにおいて、移動機80が無線基地局BTS30から受信するパイロット信号の強度がハードハンドオフの起動条件を満足した時、ハードハンドオフが実行される。但し、音声呼と異なりデータ呼の場合は、一時的に通信ができなくなってもサービスに影響がない事とPDSN70と移動機80のセッション(PPP接続)を維持する方がハンドフ完了後のデータ呼設定時間が短縮され効率的である。このため、データ呼が基地局60、30間でハードハンドオフする場合、ソース基地局60側のセッションは維持し、ソース基地局60との無線リンクのみを解放することで移動機80をDORMANT状態に遷移させる。
この後、ハードハンドオフ処理がソース基地局であるBTS60とターゲット基地局であるBTS30の間でドーマントハンドオフ処理が起動して、移動機80とターゲット基地局側との間で発信接続と同等の呼処理が実行される。また、ターゲット基地局との無線リンクが確立し、最後にPDSN70がターゲット基地局側の基地局制御装置RNC20に実装されているPCFからのセッション要求とPCF相当の装置を内蔵しているソース側のBSC50とのセッション終了処理をおのおの実行し、PDSN70と移動機80間のセッションを確立すべき経路を切り替えることで、処理を完了する。
図10を参照して、データ呼がデータダウンロード等の通信中に異種ベンダの基地局間でDormant HandoffしてDormant状態からNetwork ReactivationによってActive状態に遷移する時の処理の流れを説明する。ここで、図10は、Dormant状態からのNetwork Reactivationを説明する移動機、SDU、CCP、PCFおよびPDSN間のシーケンス図である。
図10において、移動機80が、ある無線基地局のゾーン内でデータダウンロード中に異種ベンダの基地局のゾーンへ移動してハンドオフが発生すると、移動機80はデータ通信中であってもDormant Handoffの手順に従ってActiveからDormant状態になる。Dormant Handoffにより移動機80の通信先基地局の切り替え処理が完了すると、PDSN70から移動機80がハンドオフする前にダウンロードしていたデータ受信が再開される。この際のダウンロードデータは、ハンドオフ先の基地局と移動機80のデータ呼再設定(Network Reactivation)の契機として、SDUと移動機80間の無線リンクが確立する前に送信されてくる。
以下、その状況を前提として説明する。PDSN70は、Network ReactivationのためにデータをPCF220に送信する(S51)。PCF220は、データを受信して、内部バッファ221に一時的に蓄積する(S52)。PCF220は、基地局制御装置(RNC)20の制御プロセッサ(CCP)210に対してデータ呼の設定(通信再開)を要求するBS Service Requestメッセージを送信する(S53)。PCF220は、CCP210からA9 BS Service Responseメッセージによる応答を受信し(S54)、CCP210からのA9 SetupメッセージでA10/11インタフェースの接続要求を待つ。しかし、これらの処理が進行している間もPDSN70からデータを受信し続けるため(S56、S58)、PCF220は、受信データを自身のBufferに蓄積し続ける(S57、S59)。
PCF220は、A9 SetupをCCPから受信すると(S61)、即PDSN70にA11 RRQを送信し(S62)、A10/11インタフェースの接続登録を要求する。これに対する応答としてPDSN70からA11 RRPを受信すると(S63)、PCF220は、CCP210に対して、A10/11インタフェースの接続登録完了を先ほどのA9 Setupの応答としてA9 Connectを送信する(S64)。CCP210は、メッセージを受信すると、SDUに対してA8 Connectを送信し(S66)、A8 ConnectメッセージをトリガーにSDU230と移動機80間のTCH SetupおよびRLPのSync Procedure等のAir Sequenceが実施される。
SDU230と移動機80間のAir Sequenceが完了することで、無線リンクが確立してデータ呼はActive状態となる。ここに至るまでにPCFがPDSNより送られてきたデータをPCF内部の共通Bufferに保存していた(S68、S69)ため、Active状態になるとPCF220は一時的に保存していたデータをSDUに向けて連続的に送信する。この時、Session毎に割り当てたSDU230のdata buffer容量を大きく上回るデータがPCF220から連続的に送信されてくると、SDU230は、フロー制御機能のために設定された閾値を超過するデータが蓄積されるため、即座にXOFFメッセージをPDSN70へ送信する(S71)。しかし、PCF220は、XOFFメッセージがSDUから送信されても、メッセージはPDSN向けのメッセージとして透過処理する。このため、PDSN70からのデータ送信は停止する(S72)が、PCF220の内部バッファに蓄積されたデータ転送は、蓄積データがなくなるまでSDUへ転送し続ける。このため、SDU230がPDSN70にデータ送信停止を要求したにもかかわらず、上位からのデータ送信が止まらない。このため、SDU230は、XOFFメッセージを再送して停止を要求する(S76)が、PCF220の蓄積データは送信され続ける。これによって、SDUでBuffer OverFlowが発生する可能性がでてくる。
またBuffer Overflowせずに正常に動作を維持できた場合も、SDU230は、フロー制御によるデータ送信停止要求がきかないと判断し、それ以上の状態悪化を回避するために、SDU230とPCF220との間でSessionのClearを実施する(S81)。PCF220は、A11 RRQ(Active to Null)をPDSNに送信し(S82)、呼(PPP Session)の切断を要請する。PDSN70は、PCF220にA11 RRPを送信する(S83)。A11 RRPを受信したPCF220は移動機80との間でDisconnect Sequenceを実施し(S84)、呼を切断する。
このように、PCF220はフロー制御の機能に関して何も関与せず、SDU230から送信されてきたXOFFメッセージおよびXONメッセージを透過処理している。このために、上述したDormant HandoffでのNetwork Reactivationのような動作において、今後、パケットデータ通信サービスが高速化された場合はPDSNが送信するデータサイズが現在のサービスに比較して格段に大きくなるため、SDUでのBuffer Overflowや呼切断等が発生する可能性が高くなる。この問題の解決策について図11により説明する。
図11を参照して、図10で説明したような問題発生ケースの対策を説明する。ここで、図11は、データ転送制御機能を追加されたPCFの動作を説明するシーケンス図である。
図11において、ステップ151からステップ169までは、図10のステップ51からステップ69までと全く同じであるため、説明は割愛する。図11において、無線リンクが確立し、Dormant状態からActive 状態に遷移した際にNetwork ReactivationによるPDSN70からのデータ送信によってPCF220が一時的に保存したデータをSDU230に転送するとき、PCF220は、一括して連続的にデータを転送するのではなく、一定以下のサイズ(10kbyte程度)に分割して、その分割されたデータを転送周期毎にSDU230に送信する制御をおこなう。
PCF220は、自身のバッファにSDU230に転送すべきデータを保存しており、上述のようにSDU230に分割して送信し、且つSDU230がフロー制御によって、XOFFメッセージを送信した場合、それを検出し、PCF220のバッファに残存する保存データをSDU230に転送することを停止する。同時に、PCF220は、本来PDSN70向けに送信されているXOFFメッセージを中継し、フロー制御によって行われるPDSN70からのデータ送信も停止させる。
以上により、PCFとPDSNからのデータ送信が停止するため、SDUに蓄積されたデータは順次移動機80へ送信され、SDUのバッファに蓄積されたデータ量が上位(PCFおよびPDSN)からのデータ送信再開を要求できるBuffer閾値の条件を満足した際に、SDUはXONメッセージを送信してデータ送信を再開するように要求する。XONメッセージをPCFで検出すると内部バッファに蓄積していた残りのデータ転送を再開すると同時に、PDSNにXONメッセージを中継して、PDSN側のデータ送信も再開される。
なお、この時にPCFが再開するデータ転送の送信データサイズは前述の分割データサイズと同じ設定で実行する。さらに、PCFのBufferに蓄積されたデータを全て送信完了した後は、PDSNからの後続の受信データはバッファに蓄積せずに透過処理してSDUに転送するといったデータ通信におけるデータ転送制御を実行する。
具体的には、図11において、Active Stateに復帰したPCF220は、バッファリングしているデータを10kbyteに分割して、SDU230に送信する(S171)。SDU230は、バッファリングしながら、受信したデータを移動機80に送信する(S172、S173)。PCF220は、PDSN70からデータを受信すると(S174)、受信したデータをバッファリングする(S176)。PCF220は、バッファリングしているデータを10kbyteに分割して、SDU230に送信する(S177)。SDU230は、バッファリングしながら、バッファに蓄積したデータを移動機80に送信する(S178、S179)。PCF220は、バッファリングしているデータを10kbyteに分割して、SDU230に送信する(S181)。SDU230は、バッファリングしながら、バッファに蓄積したデータを移動機80に送信する(S182、S183)。PCF220は、PDSN70からデータを受信すると(S184)、受信したデータをバッファリングする(S186)。なお、この間もSDU230は、バッファに蓄積されたデータを移動機80に送信を続けるが、煩雑なので以下の説明では省略する。
この時点で、SDU230のバッファが予め定められた第1の閾値以上となり、SDU230は、PDSN宛にXOFFメッセージを送信する(S187)。XOFFメッセージは、PCF220により受信され、PCF220はSDU230へのデータ送信を停止する(S188)。PCF220は、またXOFFメッセージをPDSN70に送信する(S189)。XOFFメッセージを受信したPDSNは、PCF220へのデータ送信を停止する(S191)。
この時点で、SDU230のバッファが予め定められた第2の閾値未満となり、SDU230は、PDSN宛にXONメッセージを送信する(S192)。XONメッセージは、PCF220により受信され、PCF220はSDU230へのデータ送信を再開する(S193)。PCF220は、またXONメッセージをPDSN70に送信し(S194)、バッファリングしているデータを10kbyteに分割して、SDU230に送信する(S196)。XONメッセージを受信したPDSNは、PCF220へのデータ送信を再開する(S197)。
この時点で、PCF220のバッファが空になったとすると、PCF220は、PDSN70からデータを受信したとき(S198、S201))、そのままSDUに転送する(S199、S202)。
以上の動作を、図12を参照して、さらに説明する。ここで、図12は、Dormant状態からActive状態に遷移したデータ呼においてPCFが実行するデータ転送処理のフローチャートである。
データ呼がDormant状態中にNetwork Reactivation によりPDSNからデータ受信(S100)した場合、PCF220は、移動機80とSDUのAir Connectionは確立しているか否かの判定を行う(S101)。確立していない場合(NO)、PCF220は、受信データを内部バッファに蓄積し(S112)、再度ステップ100に戻る。
ステップ101でSDUと移動機80間でAir Connectionが確立していた場合(YES)、PCF220は、FlagとしてF=1を立てる(S102)。次に、PCF220は、FlagのTrue/Falseの判定を行う(S103)。ここで、F=1の場合、PCF220はSDUに向けてデータの送信が可能、F=0の場合、PCF220はSDUに向けてのデータ送信はNGである。ステップ102でF≠0であれば、PCF220は、次の判定であるbufferに蓄積したデータがあるか否か(S104)を判定する。ここで蓄積データがある場合は(YES)、PCF220は、小さな塊でSDUにデータを送信する(S106)。ステップ103で蓄積データがない場合、PCF220は、PDSNから受信したデータをSDUに透過処理を行う(S109)。
PCF220がSDU230に向けてデータを継続して送信し続けた場合、SDU230のXOFF閾値が超える場合があるため、PCF220は、判定基準としてSDUからXOFFメッセージを受信したか否か(S107)を行う。XOFFメッセージを受信した場合、PCF220は、XONを受信したか否かの判定を実施し(S108)、受信していない場合、F=0にFlagを変更(S111)し、ステップ103へ戻る。ステップ107にてXOFFを受信していない場合は、引き続きデータ送信が可能であることを意味するため、PCF220は、ステップ102へ戻り、同じフローの過程を繰り返す。同様に、ステップ108にて、受信した場合(YES)、ステップ102に戻る。
なお、PCFは、移動機がデータダウンロード中に無線区間の品質が劣化してスループットが低下した場合などPCFが一時的に内部バッファにデータを蓄積した状態においても同様のデータ送信制御の手順を実行してもよい。
本実施例に拠れば、SDUでの受信データのバッファオーバフローによる課金誤差の発生や通信エラーによるデータ呼の切断、基地局制御装置内のPCF−SDU間で多量のデータを送信することで内部ネットワークを圧迫して各種制御メッセージの伝達を阻害して正常動作が保証されなくなると言ったトラブルを回避して、良好なデータ通信(スループット)を確保でき、ネットワークリソースを効率的に使用することができる。
10…コールエージェント(CA:Call Agent)、20…基地局制御装置(RNC:Radio Network Controller)、30…基地局(BTS:Base Transmission Subsystem)、60…基地局(BTS:Base Transmission Subsystem)、40…移動交換局(MSC:Mobile Switching Center)、50…基地局集約装置(BSC:Base Station Controller)、70…IPパケット終端装置(PDSN:Packet Data Serving Node)、200…公衆電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)、210…制御プロセッサ(CCP:Communication Control Processor)、220…パケット制御部(PCF:Packet Control Function unit)、221…内部バッファ、230…呼処理部(SDU:Selection and Distribution Unit)、231…内部バッファ、300…インターネット、500…通信ネットワーク。
Claims (5)
- IPパケット終端装置を介してインターネットに接続され、前記IPパケット終端装置から受信したデータを移動機に送信する基地局制御装置において、
前記IPパケット終端装置から前記移動機宛のデータをバッファリングするパケット制御部と、前記移動機と前記パケット制御部とに接続された呼処理部と、からなり、
前記パケット制御部は、前記呼処理部に対して、バッファリングした前記データを予め定められたサイズに分割して送信することを特徴とする基地局制御装置。 - 請求項1に記載の基地局制御装置であって、
前記パケット制御部は、前記移動機がDORMANT状態にあるとき前記データをバッファリングし、前記移動機がACTIVE状態にあるとき前記呼処理部にバッファリングした前記データを送信することを特徴とする基地局制御装置。 - 請求項1または請求項2に記載の基地局制御装置であって、
前記呼処理部は、前記データを受信しながらバッファリングする内部バッファを備え、前記内部バッファの蓄積量が第1の閾値を超えたとき、前記IPパケット終端装置宛にデータ送信停止メッセージを送信し、前記内部バッファの蓄積量が第2の閾値未満となったとき、前記IPパケット終端装置宛にデータ送信再開メッセージを送信し、
前記パケット制御部は、前記呼処理部が送信した前記データ送信停止メッセージまたは前記データ送信再開メッセージを検出して、前記呼処理部へのデータ送信を停止または再開することを特徴とする基地局制御装置。 - 請求項3に記載の基地局制御装置であって、
前記第1の閾値または前記第2の閾値は、前記移動機との通信速度に応じて選択することを特徴とする基地局制御装置。 - IPパケット終端装置から受信したデータを移動機に転送するデータ転送制御方法において、
前記IPパケット終端装置から受信したデータをバッファリングするステップと、
バッファリングされた前記データを予め定められたサイズで取り出すステップと、
取り出されたデータを再びバッファリングするステップと、
再びバッファリングされた前記データを予め定められた速度で前記移動機に送信するステップと、からなるデータ転送制御方法。
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