JP2009074830A - 電子非自動はかりの校正方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定の不確かさを求める計測器の検査・校正方法を支援するコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータに、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を記憶する手順と、校正作業場所の情報を記憶する手順と、被校正計測器の校正に使用する標準器の登録情報から標準器の不確かさ情報を取得する手順と、温度のデータを記憶する手順と、標準器を用いて測定された被校正計測器の測定結果を記憶する手順と、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、被校正計測器の種別情報や校正場所に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、標準器の不確かさ情報、温度及び被校正計測器の測定結果を用いて、被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶する手順と、を実行させる。一般のユーザでも、測定の不確かさを明示した計測器の校正を簡単に行うことができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、電子非自動はかりを検査・校正する方法と、これらの計測器の検査・校正を支援するコンピュータプログラムと、そのプログラムが記録された記録媒体に関し、一般ユーザが、計測器の検査・校正を容易に実施できるようにしたものである。
従来から、工場の製造現場や研究機関では多数の計測器が使用されており、生産される部品や製品の精度は、計測器の精度に大きく依存している。この計測器の信頼性を確保するためには、特定の計量標準と比較して、計測器の特性を明らかにする“校正”が必要である。
我が国では、計量法校正事業者認定制度(JCSS:Japan Calibration Service System)が設けられており、この制度の下で認定された校正事業者は、ユーザの計測器に校正を行った場合に、JCSSのロゴ付き校正証明書を発行することができる。
校正の証明に対しては、国際的に次の条件が求められている。
(1)校正に使用された標準が国家標準へのトレーサビリティが取れていること、
(2)「測定の不確かさ」が提示されていること、
(3)校正機関がISO/IEC17025に適合していること。
経済活動が国際化している現在、部品や製品の国際間での円滑な流通を図る上で、国際基準に準拠した校正の証明は、極めて重要である。
JCSSでは、ISO/IEC17025を基準に事業者を認定している。JCSS認定事業者は、特定標準器または特定標準物質により校正された特定二次標準器により校正され、または、特定二次標準器に連鎖した計測器により校正された常用参照標準を用いて校正を行い、「測定の不確かさ」を見積り、その見積り表を校正証明書に添付する。そのため、JCSSのロゴ付き校正証明書は、(1)(2)(3)の条件を満たしており、国際的に通用する。
ここで、「測定の不確かさ」について説明する。
「不確かさ」は、「測定の結果に付随した、合理的な測定量に結びつけられ得る値のばらつきを特徴づけるパラメータ」と定義されている。即ち、「誤差」が「真の値」からの測定値のずれを示すものであるのに対し、「不確かさ」は、測定値からどの程度のばらつきの範囲内に「真の値」があるかを示している。そもそも「誤差」を定量的に表現するのは不可能であるので(「真の値」は誰にも分からない理想的な量であり、「真の値」が分からないので「誤差」も知ることができない)、{ HYPERLINK "http://ja.wikipedia.org/wiki/c¢oc≡≡" \o "確率" ,確率}的に表現することで定量化しようとしたのが「不確かさ」である。
具体的には、考えられる全ての誤差要因を洗い出し、各要因のばらつきを求め、それらを合成して計測の「不確かさ」が算出される(下記特許文献1参照)。
例えば、電子非自動はかりの場合では、「不確かさ」をもたらす要因として、図30に示す各誤差要因を挙げることができる。
これらの要因のばらつきは、測定データを取り標準偏差を求める統計的方法によって評価され(Aタイプ)、あるいは、文献等のデータより分布を推定し分布に応じた計算を適用する方法等で評価される(Bタイプ)。
こうした手法で求めた不確かさは、各不確かさの二乗和の平方根を取ることにより“合成標準不確かさ”として合成され、合成標準不確かさに包含係数(k)を乗じて“拡張不確かさ”が算出される。
はかりの校正には、計測の信頼性の確認を目指すユーザの要求を実現する評価手法が求められる。このため、各種の不確かさの要因の中で有意なものを選択し、ユーザの使用状況に即した現実的な不確かさを見積もることが重要とされている。
特開2006−215011号公報
部品や製品の国際間の流通が普遍化している現在では、測定の不確かさを明示した計測器の校正は、校正事業者の校正だけでなく、ユーザ自身が計測器の校正を行う場合にも必要であり、計測器の「測定の不確かさ」を確認し、国際的に認知され得る信頼性を維持できるように計測器の管理に努めることが求められる。
しかし、測定の不確かさの算出は、極めて複雑であり、特別の訓練を受けた専門家以外の人には、不確かさを見積ることが難しい。
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、測定の不確かさを求める計測器の検査・校正方法を支援するコンピュータプログラムと、そのプログラムが記録された記録媒体とを提供し、また、測定の不確かさを求める電子非自動はかりの校正方法を提供することを目的としている。
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、入力手段から入力された、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報を記憶手段で保持する手順と、入力手段から入力された、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、入力手段から選択された、前記被校正計測器の校正に使用する標準器の登録された情報から使用標準器の不確かさ情報を取得する手順と、入力手段から入力された、温度のデータを含む気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、前記使用標準器を用いて測定された前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、を実行させる。
コンピュータは、このコンピュータプログラムに従って、校正する計測器の測定範囲や最小測定単位、及び、校正作業の場所(校正室か製造現場か)等に応じて、不確かさ算出式を選定し、その式を用いて、常用参照標準の不確かさ、はかりに起因する不確かさ、環境条件に起因する不確かさ等を算出する。
また、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する手順と、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、記憶手段に予め登録された標準器の一覧情報を表示して前記被校正計測器の校正に使用する標準器の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された使用標準器の登録された情報から当該使用標準器の不確かさ情報を取得する手順と、温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、前記使用標準器を用いて測定する前記被校正計測器での測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、を実行させる。
コンピュータは、このコンピュータプログラムに従って、ユーザの入力をGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)により誘導する。
また、本発明のコンピュータプログラムでは、コンピュータに、さらに、算出された前記被校正計測器の測定値の不確かさを、表示手段に表示し、または、印字する手順を実行させる。
コンピュータは、このコンピュータプログラムに従って、計測器の測定の不確かさを表示画面に表示し、また、プリンタから校正結果として印刷させる。
また、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、校正する電子非自動はかりのひょう量と目量との情報を含む電子非自動はかりの種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する手順と、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、常用参照標準として管理されている分銅の一覧情報を表示して前記電子非自動はかりの校正に使用する分銅の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された分銅の登録された情報から当該分銅の不確かさ情報を取得する手順と、温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、前記分銅を用いて測定する前記電子非自動はかりでの測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記電子非自動はかりの測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記電子非自動はかりの種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記分銅の不確かさ情報、気象環境情報及び電子非自動はかりの測定結果を用いて、前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、算出された前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを、表示手段に表示し、または、印字する手順と、を実行させる。
コンピュータは、このコンピュータプログラムに従って、不確かさの見積りが可能な電子非自動はかりの検査・校正を支援する。
また、本発明の記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータに、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する手順と、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、記憶手段に予め登録された標準器の一覧情報を表示して前記被校正計測器の校正に使用する標準器の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された使用標準器の登録された情報から当該使用標準器の不確かさ情報を取得する手順と、温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、前記使用標準器を用いて測定する前記被校正計測器での測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、算出した前記被校正計測器の測定値の不確かさを表示手段に表示し、または、印字する手順と、を実行させるためのプログラムを記録している。
この記録媒体に記録されたプログラムを読み取ったコンピュータは、そのプログラムに基づく動作により、不確かさの見積りが可能な計測器の検査・校正を支援することができる。
また、本発明の校正方法は、電子非自動はかりの校正方法であって、校正する電子非自動はかりのひょう量と目量との情報を含む電子非自動はかりの種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する第1のステップと、 校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する第2のステップと、常用参照標準として管理されている分銅の一覧情報を表示して前記電子非自動はかりの校正に使用する分銅の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された分銅の登録された情報から当該分銅の不確かさ情報を取得する第3のステップと、温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する第4のステップと、前記分銅を用いて測定する前記電子非自動はかりでの測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記電子非自動はかりの測定結果を取得して記憶手段で保持する第5のステップと、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記電子非自動はかりの種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記分銅の不確かさ情報、気象環境情報及び電子非自動はかりの測定結果を用いて、前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する第6のステップと、算出した前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを表示手段に表示し、または、印字する第7のステップと、を備えることを特徴とする。
この校正方法により、電子非自動はかりの検査・校正に際し、測定の不確かさを見積ることができる。
また、本発明の校正方法では、前記第5のステップで、前記電子非自動はかりの測定結果を、当該電子非自動はかりからオンラインで取得して記憶手段で保持することが可能である。
電子非自動はかりとコンピュータとの間でマッチングが取れている場合は、電子非自動はかりから、コンピュータに測定結果のデータが直接送られる。
また、本発明の校正方法では、前記第5のステップで、入力手段から入力された前記電子非自動はかりの測定結果を記憶手段で保持することができる。
コンピュータとマッチングが取れていない電子非自動はかりであっても、測定結果を手入力することで、校正での測定の不確かさを見積ることができる。
本発明によれば、一般のユーザであっても、測定の不確かさを明示した計測器の校正を簡単に行うことができる。
本発明の実施形態として、電子非自動はかりの校正方法を図面に基づいて説明する。
図1は、この校正方法に使用するパーソナルコンピュータ(PC)を示す図、図2は、校正方法の手順を示すフロー図、図3は、不確かさの算出手順を示すフロー図、図4〜図10は、図3のフロー図における各手順の詳細手順を示すフロー図、図13〜図27は、PCのGUI画面を示す図、図28及び図29は、校正結果を印刷した紙片を示す図である。
図1に示すように、PC10は、記録媒体に記録されたプログラムを読み取る記録媒体読取装置11と、プログラムが格納されるメモリ14と、プログラムに従って校正方法を制御するCPU13と、電子非自動はかり40から入力した計測結果をCPU13に送るインタフェース(I/F)15と、CPU13の指示に基づいてプリンタ30での印刷を制御する印字部16と、CPU13の指示に基づいて表示器22にGUI画面を表示するGUI17と、キーボード20やマウス21からの入力を受付ける入力部18と、校正データ等を記録する記録装置19とを備えている。
この実施形態の校正方法では、ユーザが、表示器22に画面表示された指示に従って入力操作や選択操作、あるいは、電子非自動はかりの計測操作を順次行っていけば、不確かさの明示された校正結果が得られるように構成されている。
図13は、表示器22に表示されるメニュー画面を示している。ユーザは、検査・校正を開始する前に、予め「はかり登録」及び「分銅登録」を行う必要がある。
「はかり登録」ボタンをクリックすると、図14に示す「はかり登録画面」が表示される。ユーザは、この画面から「はかりの製造者」「型式」「器物番号」「ひょう量(測定範囲)」「目量(最小単位)」「目量形態(単目量/複目量/多目量)」「表示単位(kg、g等)」「内蔵分銅の有無」「読取時間」等、はかりの取扱説明書等に記載されている情報を登録し、また、定期的に実施するはかり検査の周期や次回のはかり検査の月日を登録する。これらのはかり登録情報は、記録装置19で保持される。
なお、「単目量」は、全計測範囲を同一目量で計測する形態、「複目量」は、切換により全計測範囲を異なる目量で計測できる形態(複数のはかりを有しているとみなせる)、「多目量」は、全計測範囲を複数の区域に分け、各区域を異なる目量で計測する形態を言う。
また、メニュー画面(図13)の「分銅登録」ボタンをクリックすると、図15に示す「分銅登録画面」が表示される。ユーザは、この画面から、分銅の「個別番号」「公称値」「協定質量」「拡張不確かさ」「不確かさ及び経時変化の分散」等、校正結果が添付された分銅の校正証明書に記載されている情報を登録する。これらの分銅登録情報は、記録装置19で保持される。
なお、「協定質量」とは、20℃の状態で1.2kg/m3 の密度の空気中において、8000kg/m3 の密度をもつ参照分銅と釣り合ったときの質量を言う。
また、これらの分銅に関する基礎データは、別途開発した分銅管理ソフトから、その登録データを受け取ることもできる。
さて、メニュー画面(図13)の「検査・校正開始」ボタンをクリックすると、ユーザの入力や選択操作を促す画面、あるいは、電子非自動はかりの計測操作をガイドする画面が順次表示され、電子非自動はかりの校正が行われるのであるが、画面の変化は後述するとして、校正時のCPU13の動作を図2のフロー図を用いて説明する。
CPU13は、GUI画面から入力された情報や選択された情報を通じて、「ひょう量(測定範囲)」「目量(最小単位)」「目量形態(単目量/複目量/多目量)」「表示単位(kg、g等)」「はかりの温度係数」等の情報を含む校正対象の電子非自動はかりの種別情報を取得し(ステップ1)、校正が行われる場所等の情報を含む校正作業環境情報を取得し(ステップ2)、また、使用する常用参照標準(分銅)の「公称値」「協定質量」「拡張不確かさ」「不確かさ及び経時変化の分散」等の情報を取得する(ステップ3)。
さらに、温度の情報を含む気象環境情報を取得する(ステップ4)。特に、温度情報は、校正処理中の温度変化を知るために、繰り返し求める。
次いで、GUI画面を通じて、ユーザに電子非自動はかりの計測操作をガイドし、その計測結果を取得する(ステップ5)。
電子非自動はかりの検査・校正では、「繰り返し性検査」(ステップ51)、「偏置荷重検査」(ステップ52)、及び「正確さ検査」(ステップ53)の三種類が行われる。
「繰り返し性検査」は、はかりの指示値(表示された値)をゼロに設定した後、試験荷重Pを計量皿の中心に加えて計測する操作を複数回繰り返す。ひょう量100kg以下のはかりは6回、ひょう量100kgを超えるはかりは3回の測定を行い、測定データから分散Vwを求める。試験荷重Pは、単目量及び複目量では、0.1Max≦P≦Max(Maxは、はかりの最大ひょう量)の条件を満たすように設定し、多目量では、0.7Max1≦P≦Max1(Max1は、多目量はかりの最小目量を持つ部分計量範囲の最大ひょう量)の条件を満たすように設定する。試験荷重Pは単体の分銅を用いて実現することが好ましい。
「偏置荷重検査」は、図12(a)(b)に示すように、方形や円形等の計量皿を4等分し、各分割面積の重心位置に試験荷重Pを加えたときの指示値と計量皿の中央に試験荷重Pを加えたときの指示値との偏差を測定する。図12の円で囲んだ数字で示すように、はかりの指示値をゼロに設定した後、1の位置(中央)に試験荷重Pを加えて計測し、次に、2の位置に試験荷重Pを加えて計測し、同様に、3、4、5の位置に順番に試験荷重Pを加えて計測し、最後に再び1’の位置(中央)に試験荷重Pを加えて計測する。計量皿の中央に試験荷重Pを加えたときの指示値には、最初の測定値(1)と最後の測定値(1’)との平均値を使用する。試験荷重Pは、単目量及び複目量では、0.3Max≦P≦Maxの条件を満たすように設定し、多目量では、P=0.3MaxN(MaxNは、多目量はかりの最大ひょう量)に設定する。試験荷重Pは単体の分銅を用いて実現する。
「正確さ検査」は、はかりの指示値をゼロに設定した後、計量皿の中央に試験荷重P1(=P)を加えて計測し、次に、はかりの指示値をゼロに設定した後、計量皿の中央に試験荷重P2(=2P)を加えて計測し、同様に、試験荷重P3(=3P)、試験荷重P4(=4P)、試験荷重P5(=5P)、試験荷重P6(=Max)についての計測を行い、各荷重における指示値Wiの偏差(正確さ)を求める。この場合、Pは最大ひょう量(Max)の約1/6に設定する。また、Pを最大ひょう量(Max)の約1/4に設定し、試験荷重P1(=P)、P2(=2P)、P3(=3P)、P4(=Max)を測定点とする4回の測定を行い、あるいは、Pを最大ひょう量(Max)の約1/5に設定し、試験荷重P1(=P)、P2(=2P)、P3(=3P)、P4(=4P)、P5(=Max)を測定点とする5回の測定を行うようにしても良い。
各試験における、はかり40の計測値は、I/F15から取り込まれて記録装置19に記録される。
CPU13は、「正確さ検査」の計測値から、次式(数1)により、各荷重における偏差(Ai)を算出する(ステップ6)。
i = Wi −{Pi + (ei)} (数1)
ここで、Wiは指示値である。また、Pi +(ei)=協定質量であり、Piは校正分銅の公称値、eiは校正分銅の補正値を表している。
また、相対偏差aiは、次式(数2)により算出する。
i = Ai/Pi (数2)
なお、目量が1mg未満のはかりの場合は、試験荷重Piに風袋荷重Tiを加えて測定点を設定しても良い。この場合、試験荷重は計量皿の中心に置き、風袋荷重は、計量皿の偏置した位置に置く。
次に、CPU13は、メモリ14で保持されている不確かさ算出式を用いて、測定の不確かさを算出する(ステップ7)。
この不確かさの算出は、図3のフロー図に示す手順で行われる。
第1に、「繰り返し性検査」の測定結果を用いて、繰り返し性の分散Vwを算出する(ステップ71)。
具体的には、図4に示すように、校正対象のはかりのひょう量が100kg以下か否かを識別し(ステップ711)、ひょう量が100kg以下のとき(即ち、6回の測定が行われているとき)は、ステップ712の数式により標準偏差Swを算出する。また、ひょう量が100kg超のとき(即ち、3回の測定が行われているとき)は、ステップ713の数式によりSwを算出する。ここで、Max(W1:W3)は、3回の測定で求めた指示値(W1、W2、W3)の最大の指示値を表し、Mix(W1:W3)は、3回の測定で求めた指示値の最小の指示値を表している。
ステップ712またはステップ713の数式で求めた標準偏差Swを二乗して繰り返し性の分散Vwを算出する(ステップ714)。
次に、指示値の丸め誤差の分散Vrを算出する(ステップ72)。
具体的には、図5に示すように、校正対象のはかりの目量形態を識別し(ステップ721)、単目量のときは、目量をdとして、d2×1/6によりVrを算出する(ステップ722)。複目量のときは、校正対象の目量をdiとして、di 2×1/6によりVrを算出する(ステップ723)。多目量のときは、第1計量範囲の目量をd1、第i計量範囲の目量をdiとするとき、(d1 2×1/12)+(di 2×1/12)によってVr(i)を算出し(ステップ724)、Vr(i)の最大値をVrとする(ステップ725)。
次に、「偏置荷重検査」の測定結果を用いて、偏置荷重による相対分散Veを算出する(ステップ73)。
具体的には、図6に示すように、最初に計量皿の中央に試験荷重Pを置いたときの指示値と最後に計量皿の中央に試験荷重Pを置いたときの指示値との平均値W1を求め、荷重を2の位置に置いたときの測定値W2とW1との差分b2、3の位置に置いたときの測定値W3とW1との差分b3、4の位置に置いたときの測定値W4とW1との差分b4、5の位置に置いたときの測定値W5とW1との差分b5をそれぞれ算出する(ステップ731)。
次に、b2〜b5の最大値の絶対値Aを求め(ステップ732)、b2〜b5の最小値の絶対値Bを求める(ステップ733)。次に、AとBの大きさを比較して(ステップ734)、大きい方を最大差Eとする(ステップ735、736)。
次に、校正対象のはかりの目量形態を識別し(ステップ737)、単目量のときは、ひょう量(Max)の1/3の値(Max/3)を試験荷重Pで除し、その値に最大差Eを乗じて偏差E1を求める(ステップ738)。この偏置荷重検査では、試験荷重をひょう量の1/3荷重としたときの測定結果が参照値となる。ステップ738は、測定結果をひょう量の1/3荷重に正規化するための処理である。この偏差E1の分散Veは、
Ve=(E1/Max)2 ×1/3
によって算出する(ステップ739)。複目量のときは、最大差Eを校正対象のひょう量(MaxA)の1/3荷重に正規化して偏差E1を算出し(ステップ7310)、この偏差E1の分散Veを算出する(ステップ7311)。
多目量のときは、試験荷重Pをひょう量(MaxN)の1/3荷重に設定する(ステップ7312)。この場合、最大差E=偏差E1となり(ステップ7313)、この偏差E1の分散Veを算出する(ステップ7314)。
次に、はかりの温度特性による相対分散Vtを算出する(ステップ74)。
具体的には、図7に示すように、測定中の最高温度(TMax)と最低温度(TMin)との差分(ΔT)を算出し(ステップ741)、
Vt=(ΔT×TK×10-62 ×1/12
(TKは、はかりの温度特性。なお、TKの数値はppm単位で表示されているため、TKの数値に10-6を乗算している。)
により、温度特性による相対分散Vtを算出する。
次に、常用参照標準の相対分散Vkを算出する(ステップ75)。
具体的には、図8に示すように、校正が行われた場所を識別し(ステップ751)、校正室で行われた場合は、常用参照標準の校正証明書に記載された不確かさから、不確かさの分散vkを次式により算出する。
vk={(ΣUi)/k}2
ここで、kは包含係数であり、k=2に設定されているから、不確かさの分散vkは、
vk={(ΣUi)/2}2
となる。また、常用参照標準の経時変化から、経時変化の分散vdを次式により算出する。
vd={(ΣUi)/31/22
常用参照標準の相対分散Vkは、これらを加算して、
Vk= vk+vd
={(ΣUi)/2}2+{(ΣUi)/31/22
によって算出する(ステップ752)。
校正が現場で行われているときは、vkのΣUiに1.5を乗じ、
Vk= vk+vd
={(1.5×ΣUi)/2}2+{(ΣUi)/31/22
から常用参照標準の相対分散Vkを算出する(ステップ753)。
次に、校正を行ったはかりの表示単位を識別し(ステップ754)、表示単位がグラム(g)のときは、算出したVkを常用参照標準の相対分散とし(ステップ755)、表示単位がキログラム(kg)のときは、算出したVkを106で除した値を常用参照標準の相対分散とする(ステップ756)。
次に、ステップ71、ステップ72、ステップ73、ステップ74及びステップ75で求めた分散を用いて、「正確さ検査」の計測値に対する「合成標準不確かさu」を算出する(ステップ76)。
具体的には、図9に示すように、繰り返し性の分散Vw、指示値の丸め誤差の分散Vr及び常用参照標準の相対分散Vkは負荷に独立であるが、偏置荷重による相対分散Ve及び温度特性による相対分散Vtは、計測値に比例するため、「正確さ検査」の計測値Wの二乗を乗じて(Ve・W2)、(Vt・W2)とし、次式によりuを算出する(ステップ761)。
u = (Vw+Vr+Vk+Ve・W2+Vt・W21/2
次に、「合成標準不確かさu」に包含係数kを乗じて、「正確さ検査」の計測値に対する「拡張不確かさU」を算出する(ステップ77)。
具体的には、図10に示すように、校正を行ったはかりの表示単位を識別し(ステップ771)、表示単位がグラム(g)のときは、合成標準不確かさuにk(=2)を乗じ、次式により拡張不確かさUを算出する(ステップ772)。
U = 2(Vw+Vr+Vk+Ve・W2+Vt・W21/2
なお、包含係数k=2を乗じることにより、不確かさの信頼レベルは、およそ95%に達する。
また、表示単位がキログラム(kg)のときは、ステップ772で求めた値を106で除して拡張不確かさUとする。
こうして拡張不確かさUを算出すると、図2のフロー図に戻り、「正確さ検査」の計測値に対する偏差及び拡張不確かさを表した校正結果を画面に表示し、あるいは、プリントアウトする(ステップ8)。
さて、はかりの校正を行うユーザが、メニュー画面(図13)の「検査・校正開始」ボタンをクリックすると、図16の校正設定画面が表示される。ユーザは、この設定画面から「校正実施者」「校正実施日」「校正場所」の情報を入力する。また、事前登録された校正対象のはかりを「はかり検索」で選択すると、そのはかりのデータが「器物番号」「製造者」「型式」「ひょう量」「目量」「目量の形態」に表示される。データが存在しない項目には表示されない。このとき「丸め誤差」は、はかりのひょう量と目量とから自動的に算出される。
図16の画面の全ての項目に入力した後、「次へ」をクリックすると、図17の画面が表示される。ユーザは、この画面から「表示の安定性(良/不良の選択)」「気流の影響(良/不良の選択)」「自動ゼロ設計機能(動作/停止の選択)」「環境計測器の状態(良/不良の選択)」「据付状態(良/不良の選択)」「読取時間」を設定する。
図17の画面の全ての項目に入力した後、「次へ」をクリックすると、図18の使用分銅登録画面が表示される。「登録済み分銅参照」ボタンをクリックすると、事前に登録された分銅の一覧が表示され、ユーザが、その中から使用する分銅を選択すると、その分銅の「個別番号」「公称値」「協定質量」「拡張不確かさ」「不確かさ及び経時変化の分散」等の情報が取り込まれる。なお、分銅については事前に登録しておく必要があり、この画面から手入力することはできない。
図18の画面で分銅を選択した後、「次へ」をクリックすると、図19の画面が表示される。ユーザは、この画面から計量モードの「自動」または「手動」を選択する。「自動」を選択したときは、「繰り返し性検査」「偏置荷重検査」及び「正確さ検査」のときのはかりの指示値が自動で読み取られる。「手動」を選択したときは、この指示値を手動で入力する。また、ユーザは「校正開始時間」「校正前温度」を入力する。さらに、校正に湿度、気圧情報を使用するときは、画面の項目にチェックを入れ、「校正前湿度」「校正前気圧」を入力する。
図19の画面で必要事項を入力した後、「校正開始」をクリックすると図20の画面が表示される。校正に際して「前負荷」を加えたり、「スパン調整」を行ったりした場合に、それらの事前操作は、この画面から記録される。
これらの画面を通じて入力され、または選択された情報は、全て記録装置19に記録される。そのため、後日、校正についての検証や比較を行うことが可能であり、きめ細かな校正管理が実施できる。また、入力・選択された情報の幾つかは、先に見たように、不確かさ算出式を選定するために使用される。
図20の画面で必要事項を入力した後、「次の校正項目へ」をクリックすると図21の「繰り返し性検査」の案内画面が表示される。ユーザは「試験荷重」を手入力し、はかりに分銅を載せて計量する。計量モードが「自動」の場合は、「開始」ボタンをクリックすると、読み取り時間経過後に、はかりの指示値が自動で読み取られ、その値が画面の該当欄に表示される。計量モードが「手動」の場合は、ユーザがはかりの指示値を読み取り、該当欄に入力する。この場合、「開始」ボタンは無効となる。
1回の測定が終了する毎に、ユーザは、ゼロ点の戻りをチェックする。チェックしないと、次の測定に進まない。繰り返し性検査の測定回数は、はかりのひょう量から自動で判断され、所要回数の測定が終了しないと、次の「偏置荷重検査」に進まない。また、ユーザは校正中温度を入力する。入力しないと次の「偏置荷重検査」に進まない。
図21の画面で必要事項を全て入力して「次の校正項目へ」をクリックすると、図22の「偏置荷重検査」の画面が表示される。ユーザが「試験荷重」を手入力し、最初に表示をゼロに設定した後、計量皿の1の位置(中央)に試験荷重を載せると、その指示値が指示値(1)の欄に表示される。続いて、計量皿の2の位置、3の位置、4の位置、5の位置に順に試験荷重を乗せていくと、その指示値が該当欄に表示され、最後に計量皿の1’の位置(中央)に試験荷重を載せると、その指示値(1’)が指示値(1’)の欄に表示されるとともに、指示値(1)及び指示値(1’)の平均値と各指示値(2)(3)(4)(5)との差分が該当欄に表示される。
図22の画面で必要事項を全て入力して「次の校正項目へ」をクリックすると、図23の「正確さ検査」の画面が表示される。ユーザが、校正点及び試験荷重を入力し、はかりに分銅を載せて計量を行うと、「自動」計量モードの場合、該当欄に、はかりの指示値が記入され、(数1)で算出された偏差が記入される。また、「手動」計量モードの場合、はかりの指示値をユーザが手入力すると、偏差が自動で算出されて該当欄に記入される。
図23の画面で必要事項を全て入力して「次の校正項目へ」をクリックすると、図24の画面が表示される。ユーザが「校正後温度」を入力すると、ΔTが自動的に算出されて表示される。また、TK(はかりの温度特性)を入力すると、温度特性による相対分散Vtが自動的に算出されて表示される。また、図19の画面で、校正に湿度、気圧情報を使用する設定を行ったときは、「校正後湿度」「校正後気圧」を入力する。校正は、この画面で終了となる。
図24の画面で必要事項を全て入力して「校正終了」をクリックすると、計量値Wに対して不確かさの要因別の分散の大きさが表示された不確かさの見積もり表(図25)や、計量値Wに対して偏差と拡張不確かさとが表示された校正結果(図26)が表示され、また、校正結果印刷画面(図27)から所要の設定を行うことにより、図28や図29に例示する紙片を印刷することができる。
このように、この校正方法では、電子非自動はかりの不確かさを明示した校正を簡単に行うことができる。
ここでは、不確かさの要因の内、比較的大きな影響を与える要因を対象として不確かさを見積もる場合を例示したが、他の不確かさの要因に対しても同様の見積もり手法が適用できる。そして、不確かさの要因を網羅的に見積りの対象に加えることで、JCSSレベルの校正も可能になる。
なお、ここでは、電子非自動はかりの校正を例に説明したが、本発明の不確かさを表示する校正方法は、長さ、力、圧力、電流・電圧、温度、光度、湿度、加速度、密度等を計測する多くの計測器に適用できる。
図11のフロー図は、本発明を適用して計測器一般の校正を行う場合の手順を示している。
まず、入力手段から入力された、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報を記憶手段で保持し(ステップ101)、入力手段から入力された、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報を記憶手段で保持し(ステップ102)、入力手段から選択された、被校正計測器の校正に使用する標準器の登録された情報から使用標準器の不確かさ情報を取得し(ステップ103)、また、入力手段から入力された、温度のデータを含む気象環境情報を記憶手段で保持する(ステップ104)。
次いで、前記使用標準器を用いて所要の測定を行い、測定された前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持し(ステップ105)、記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する(ステップ106)。また、必要に応じて、不確かさを伴う校正結果を表示する(ステップ107)。
また、この場合に、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、記憶手段に予め登録された標準器の一覧情報を表示して被校正計測器の校正に使用する標準器の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、また、使用標準器を用いて測定する被校正計測器での測定手順を表示手段で案内することにより、ユーザの校正時の動作が、より簡単になり、また、間違わずに校正の操作を行うことができる。
こうした校正方法は、コンピュータの動作を規定するプログラムによりコンピュータに実行させることができる。また、このプログラムが記録された記録媒体をコンピュータに装着し、コンピュータにプログラムをインストールすることで、多数のコンピュータにこの校正方法を行わせることが可能になる。
本発明のコンピュータプログラム及び記録媒体は、計測器を校正するときに、国際的に通用する「不確かさ」の情報が簡単に得られるようにしており、電子非自動はかりを始めとして、長さ、力、圧力、電流電圧、温度、光度、湿度、加速度、密度等を計測する各種の計測器の校正に極めて有用である。
本発明の実施形態に係る校正方法を実施するPCの構成を示すブロック図 本発明の実施形態に係る校正方法の手順を示すフロー図 図2のステップ7の手順を示すフロー図 図3のステップ71の手順を示すフロー図 図3のステップ72の手順を示すフロー図 図3のステップ73の手順を示すフロー図 図3のステップ74の手順を示すフロー図 図3のステップ75の手順を示すフロー図 図3のステップ76の手順を示すフロー図 図3のステップ77の手順を示すフロー図 本発明の校正方法を一般計測器に適用したときの手順を示すフロー図 偏値荷重の検査手順を説明する図 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(メニュー画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(はかり登録画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(分銅登録画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(一般事項入力画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(校正前点検画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(使用分銅登録画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(校正開始画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(前負荷登録画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(繰返し性検査画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(偏値荷重検査画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(正確さ検査画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(温度特性画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(不確かの見積り表画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(校正結果画面) 本発明の実施形態に係るGUI画面を示す図(校正結果印刷設定画面) 本発明の実施形態に係る校正結果書面を示す図 校正証明書を示す図 はかり校正の不確かさ要因を説明する図
符号の説明
10 PC
11 記録媒体読取装置
13 CPU
14 メモリ
15 I/F
16 印字部
17 GUI
18 入力部
19 記録装置
20 キーボード
21 マウス
22 表示器
30 プリンタ
40 電子非自動はかり

Claims (8)

  1. コンピュータに、
    入力手段から入力された、校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報を記憶手段で保持する手順と、
    入力手段から入力された、校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    入力手段から選択された、前記被校正計測器の校正に使用する標準器の登録された情報から使用標準器の不確かさ情報を取得する手順と、
    入力手段から入力された、温度のデータを含む気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    前記使用標準器を用いて測定された前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、
    記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
  2. コンピュータに、
    校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する手順と、
    校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    記憶手段に予め登録された標準器の一覧情報を表示して前記被校正計測器の校正に使用する標準器の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された使用標準器の登録された情報から当該使用標準器の不確かさ情報を取得する手順と、
    温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    前記使用標準器を用いて測定する前記被校正計測器での測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、
    記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
  3. 請求項1または2に記載のプログラムであって、コンピュータに、さらに、算出された前記被校正計測器の測定値の不確かさを、表示手段に表示し、または、印字する手順を実行させるためのプログラム。
  4. コンピュータに、
    校正する電子非自動はかりのひょう量と目量との情報を含む電子非自動はかりの種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する手順と、
    校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    常用参照標準として管理されている分銅の一覧情報を表示して前記電子非自動はかりの校正に使用する分銅の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された分銅の登録された情報から当該分銅の不確かさ情報を取得する手順と、
    温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    前記分銅を用いて測定する前記電子非自動はかりでの測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記電子非自動はかりの測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、
    記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記電子非自動はかりの種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記分銅の不確かさ情報、気象環境情報及び電子非自動はかりの測定結果を用いて、前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、
    算出された前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを、表示手段に表示し、または、印字する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
  5. コンピュータに、
    校正する計測器の測定範囲と最小測定単位との情報を含む被校正計測器の種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する手順と、
    校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    記憶手段に予め登録された標準器の一覧情報を表示して前記被校正計測器の校正に使用する標準器の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された使用標準器の登録された情報から当該使用標準器の不確かさ情報を取得する手順と、
    温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する手順と、
    前記使用標準器を用いて測定する前記被校正計測器での測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記被校正計測器の測定結果を取得して記憶手段で保持する手順と、
    記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記被校正計測器の種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記使用標準器の不確かさ情報、気象環境情報及び被校正計測器の測定結果を用いて、前記被校正計測器の測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する手順と、
    算出した前記被校正計測器の測定値の不確かさを表示手段に表示し、または、印字する手順と、
    を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  6. 電子非自動はかりの校正方法であって、
    校正する電子非自動はかりのひょう量と目量との情報を含む電子非自動はかりの種別情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記種別情報を記憶手段で保持する第1のステップと、
    校正作業場所の情報を含む校正作業環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記校正作業環境情報を記憶手段で保持する第2のステップと、
    常用参照標準として管理されている分銅の一覧情報を表示して前記電子非自動はかりの校正に使用する分銅の選択を促す選択画面を表示手段に表示し、選択された分銅の登録された情報から当該分銅の不確かさ情報を取得する第3のステップと、
    温度のデータを含む気象環境情報の入力を促す入力画面を表示手段に表示し、入力された前記気象環境情報を記憶手段で保持する第4のステップと、
    前記分銅を用いて測定する前記電子非自動はかりでの測定手順を表示手段で案内し、案内に従って行われた前記電子非自動はかりの測定結果を取得して記憶手段で保持する第5のステップと、
    記録手段に保持されている不確かさ算出式の中から、前記電子非自動はかりの種別情報及び校正作業環境情報に基づいて、算出に使用する不確かさ算出式を選定し、前記分銅の不確かさ情報、気象環境情報及び電子非自動はかりの測定結果を用いて、前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを算出し、算出結果を記憶手段で保持する第6のステップと、
    算出した前記電子非自動はかりの測定値の不確かさを表示手段に表示し、または、印字する第7のステップと、
    を備えることを特徴とする電子非自動はかりの校正方法。
  7. 請求項6に記載の電子非自動はかりの校正方法であって、前記第5のステップで、前記電子非自動はかりの測定結果を、当該電子非自動はかりからオンラインで取得して記憶手段で保持することを特徴とする電子非自動はかりの校正方法。
  8. 請求項6に記載の電子非自動はかりの校正方法であって、前記第5のステップで、入力手段から入力された前記電子非自動はかりの測定結果を記憶手段で保持することを特徴とする電子非自動はかりの校正方法。
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