JP2009068958A - 光測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学部品の定期的なメンテナンスを必要とすることなく長期間にわたり測定対象物からの光を正確に測定することのできる光測定方法を提供する。
【解決手段】ステップS2において、光検出光学系50をマイクロ分析チップ10に対して合焦状態に調整する。ステップS3において、光検出器62によってマイクロ分析チップ10から発生する蛍光の強度を測定する。ステップS4において、測定した強度を光検出器62の飽和照度と比較する。比較の結果、測定した強度が光検出器62の飽和照度以上である場合には、ステップS5において、対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の相対距離を変更してステップ3の測定工程に戻る。
【選択図】 図9

Description

本発明は、測定対象物からの光を測定する光測定方法に関する。
蛍光観察において、試料に含まれる蛍光物質の濃度が高い場合、光検出器の受光面に入射する光の単位面積当たりの光量すなわち照度が高く、光検出器の出力が飽和してしまうことがある。このようなときは、試料から発生した蛍光強度の情報を正確に取得することができない。
特開2004−177307号公報は、このような不具合を解消する顕微鏡を開示している。この顕微鏡では、光検出器の出力が飽和するのを避けるために、光路中にNDフィルターを入れることによって、ダイナミックレンジを実質的に拡大している。
特開2004−177307号公報
しかし、長期間の使用によるNDフィルターの特性劣化や、NDフィルターに付着するホコリや汚れによって、検出情報が変化してしまう。これを避けるためには、NDフィルターの定期的なメンテナンスが必要となる。
本発明の目的は、光学部品の定期的なメンテナンスを必要とすることなく長期間にわたり測定対象物からの光を正確に測定することのできる光測定方法を提供することである。
本発明による光測定方法は、対物レンズと光検出器を含む光検出光学系を測定対象物に対して合焦状態に調整する調整工程と、前記光検出器によって前記測定対象物からの光の強度を測定する測定工程と、測定した前記強度を前記光検出器の飽和照度と比較する比較工程と、測定した前記強度が前記飽和照度以上である場合に前記対物レンズと前記測定対象物の相対距離を変更して測定工程に戻る位置変更工程とを有している。
また本発明による別の光測定方法は、第一の光検出光学系を測定対象物に対して合焦状態に調整する第一の調整工程と、前記第一の光検出光学系と実質的に同じ第二の光検出光学系を測定対象物に対して非焦状態に調整する第二の調整工程と、前記第一の光検出光学系と第二の光検出光学系によって前記測定対象物からの光の強度を同時に測定する測定工程と、前記第一の光検出光学系によって測定した強度を前記第一の光検出光学系の光検出器の飽和照度と比較する比較工程と、前記第一の光検出光学系によって測定した強度が前記飽和照度未満である場合には前記第一の光検出光学系によって測定した強度を測定値とし、前記第一の光検出光学系によって測定した強度が前記飽和照度以上である場合には前記第二の光検出光学系によって測定した強度を測定値とする判定工程とを有している。
本発明によれば、光学部品の定期的なメンテナンスを必要とすることなく長期間にわたり測定対象物からの光を正確に測定することのできる光測定方法を提供する。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<第一実施形態>
免疫分析装置は、臨床検査医療において、血清中に含まれる腫瘍マーカー、各種ホルモン、感染症の病原体の抗体などの測定に用いられる。この種の装置においては、被験者の負担を軽減するために、測定に用いる検体の量をより少なくすることが求められている。少量の検体による測定を可能にする方法として、測定に必要な一連の工程を一つの基板(チップ)上で行なうLOC(lab on a chip、ラボオンアチップ)という技術がある。LOCの一例では、大きさ数cmのプラスチック製基板に設けた微小な流路内で検体と試薬の導入・攪拌・測定を行なう。
図1は、本発明の第一実施形態で使用するマイクロ分析チップの構成を概略的に示している。図1に示すように、マイクロ分析チップ10は、蛍光物質を含む流体が流れる微小な流路20を有している。流路20は第一流路22と第二流路24と第三流路26とから構成され、これらはほぼY字型に連結している。第一流路22の端部には第一液を導入するための第一導入口32が設けられ、第二流路24の端部には第二液を導入するための第二導入口34が設けられている。また、第三流路26の端部には排出口36が設けられており、排出口36には第一液と第二液を吸引するための吸引機構が取り付けられる。流路20は、蛍光物質に対する励起光が照射される検出領域40を除いて、遮光されている。流路20(より詳しくは第三流路26)は、検出領域40内を直線的に延びている。
マイクロ分析チップ10は、適宜な方法によって作製される。たとえば、流路20に対応する溝を形成した第一基板に、第二基板を張り合わされることによって作製される。これらの基板は、たとえば、PSやPMMAなどの樹脂材料をシリコンの型から射出成型して作製される。あるいは、半導体の加工技術を応用してシリコンなどの基板上に流路20になる溝を異方性エッチングなどの微細加工技術を用いて形成した後、この溝を覆う蓋体を基板に接合することによって作製してもよい。ガラス基板から作る手法も知られている。
マイクロ分析チップ10は、これに限らないが、たとえば、外形寸法が約80mm×60mm×1.7mmである。流路20は、これに限らないが、たとえば、幅が約0.5mm、深さが約0.9mmである。
第一液たとえば検体を含む流体が第一導入口32から第一流路22に導入される。また第二液たとえば試薬を含む流体が第二導入口34から第二流路24に導入される。第一液と第二液はそれぞれ第一流路22と第二流路24を通って第三流路26に進入し、第三流路26内で混合され所定の化学反応を起こす。
免疫学的検査で使用される蛍光法は、蛍光検出イムノアッセイが知られている。この手法は、測定対象物体の抗原または抗体を、蛍光色素を標識した抗体または抗原に反応させ、励起光を照射した際に発生する蛍光量もしくは発光量を光検出器で検出する。たとえば、フルオレシンの結合した標識抗体を用いた場合、495nmの励起光を照射すると、515nm付近の蛍光が出る。
図2は、図1のマイクロ分析チップを用いて蛍光測定を行なうための光測定装置の構成を概略的に示している。図2に示すように、光測定装置の光検出光学系50は、光源52と、コリメートレンズ54と、蛍光ミラーユニット56と、対物レンズ58と、収束レンズ60と光検出器62とを有している。光源52は、蛍光物質に対する励起光を含む光を射出する。コリメートレンズ54は光源52の光射出側に配置され、光源52から射出された光を平行化する。蛍光ミラーユニット56は、光源52からの励起光と蛍光物質から発生した蛍光とを分離する。対物レンズ58は、蛍光ミラーユニット56で分離された励起光を収束させるとともに、蛍光物質から発生した蛍光を集光する。収束レンズ60は、蛍光ミラーユニット56を通過した蛍光を収束させる。光検出器62は、蛍光物質から発生した蛍光を検出する。
光測定装置の光検出光学系50は、対物レンズ58をパワーの高いものに変更し、コリメートレンズ54と収束レンズ60を省略することも可能である。
光源52は、これに限らないが、たとえば、ハロゲンランプや水銀ランプ、レーザー、LEDで構成されてよい。光検出器62は、これに限らないが、たとえば、フォトダイオードやフォトマルチプライヤーやCCDカメラで構成されてよい。蛍光ミラーユニット56は、たとえば、励起光を選択的に透過する励起フィルターと、励起光を選択的に反射し蛍光を選択的に透過するダイクロイックミラーと、蛍光を選択的に透過する吸収フィルターとから構成されている。蛍光ミラーユニット56は、検出する蛍光物質に合った波長帯域のものが使用される。
光源52から射出された光は、コリメートレンズ54によって平行化され、蛍光ミラーユニット56に到達する。蛍光ミラーユニット56は、蛍光物質に対する励起波長の光つまり励起光を選択的に反射する。蛍光ミラーユニット56で反射された励起光は、対物レンズ58によって収束される。
マイクロ分析チップ10の第三流路26内を流れる流体(たとえば反応液)中の蛍光物質は、励起光の照射を受けて蛍光を発生する。また励起光の一部はマイクロ分析チップ10で反射される。蛍光と励起光の一部は、対物レンズ58に入射し、その後、蛍光ミラーユニット56に到達する。蛍光ミラーユニット56は、蛍光を選択的に透過し、励起光を反射する。蛍光ミラーユニット56を透過した蛍光は、収束レンズ60によって収束され、光検出器62に入射する。光検出器62は、受光した光の強度に対応した電気信号を出力する。
図3は、本実施形態による蛍光測定方法における1回目と2回目の測定における光検出光学系と測定対象物の位置関係を示している。また図9は、本実施形態による蛍光測定方法のフローチャートである。以下、これらの図を参照しながら本実施形態による蛍光測定方法について説明する。
まずステップS1において、マイクロ分析チップ10を上下に移動可能なステージ70上にセットする。第一導入口32から第一液を導入するとともに第二導入口34から第二液を導入し、第一液と第二液を第三流路26内で混合させる。
次にステップS2において、光検出光学系50をマイクロ分析チップ10に対して合焦状態に調整する。具体的には、光検出光学系50の励起光の収束位置がマイクロ分析チップ10の検出領域40内の第三流路26中に位置するように、ステージ70によってマイクロ分析チップ10の高さ位置(対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の間隔)を調整する。
続いてステップS3において、光検出器62によってマイクロ分析チップ10から発生する蛍光の強度を測定する。
ステップS4において、測定した強度を光検出器62の飽和照度と比較する。ここで、飽和照度とは、光検出器の出力の飽和を引き起こす照度の最小値である。
比較の結果、測定した強度が光検出器62の飽和照度以上である場合には、ステップS5において、対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の相対距離を変更してステップ3の測定工程に戻る。また、対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の相対距離の合焦状態からの変更量(Xmm)を記憶する。この変更量の初期値はあらかじめ0mmに設定しておく。相対距離の変更は、たとえば、ステージ70によって対物レンズ58の光軸に沿ってマイクロ分析チップ10を移動させることによって行なう。移動の結果、光検出器62によって検出される光の強度は移動前に比べて減少する。マイクロ分析チップ10は、対物レンズ58に近づく方向に移動させてもよいが、対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の接触を避けるため、対物レンズ58から遠ざかる方向に移動させるとよい。
またステップ4の比較の結果、測定した強度が光検出器62の飽和照度未満である場合には、ステップS6において、記憶した変更量に基づいて測定した強度を補正して測定を終了する。強度の補正は、測定した強度を、たとえば、X=0mmであれば1倍、X=2mmであれば25倍、X=4mmであれば250倍、X=6mmであれば1450倍することによって行なう。これらの補正係数は、たとえば、後述するように、三次元光学シミュレーションによって決定される。
本実施形態では、この一連の工程によって、光測定は、確実に、飽和照度未満の蛍光を受光した光検出器62の出力に基づいて光測定が行なわれる。つまり、マイクロ分析チップ10の光測定におけるダイナミックレンジが実質的に拡大される。その結果、光学部品の定期的なメンテナンスを必要とすることなく長期間にわたり測定対象物からの光を正確に測定することが可能となる。
以下、図10を参照しながら、マイクロ分析チップ10と対物レンズ58の相対距離の変更に伴って光検出器62によって検出される光の強度が低下することを説明する。以下では1回目の測定と2回目の測定を比較して説明する。
1回目の測定では、光検出光学系50による励起光の収束位置が第三流路26の深さ中央にあり、2回目の測定では、光検出光学系50による励起光の収束位置が第三流路26から外れていると仮定する。下記の説明では、1回目の測定の方が2回目の測定に比べて、蛍光体の励起効率が高く、かつ検出効率も高いことを述べる。なお簡略化のため、第三流路26の中央に位置する蛍光色素に着目して考える。
・励起効率について
まず、第三流路26の深さ中央における励起光の広がりについて考える。
1)1回目の測定では、光検出光学系50による励起光の収束位置が第三流路26の深さ中央にあるため、励起光は軸上の一点に収束している。言い換えれば、第三流路26の深さ中央における励起光のスポットが小さい。
2)2回目の測定では、第三流路26の深さ中央における励起光のスポットが広い。このスポットの径は、励起光の収束位置から第三流路26の深さ中央までの距離dが大きいほど大きい。
1回目の測定も2回目の測定も励起光のトータル強度はほぼ同じであると考えられるが、照度は異なる。つまり、1回目の測定では、第三流路26の深さ中央における励起光のスポットが小さいため、光軸上の照度は2回目の測定に比べて高い。光軸上の検出効率が軸外に比べて高いので、第三流路26の深さ中央における励起光のスポットが小さい1回目の測定の方が、照明の効率が高い。
・検出効率について
次に、この部分にある蛍光色素が受ける1回目と2回目の測定における光量について考える。
1)1回目の測定では、励起光の収束位置が第三流路26の深さ中央にある。第三流路26の深さ中央にある蛍光分子は、励起光を受けると蛍光を発生する。蛍光は360度全方位に発生するが、そのうち対物レンズ58を通って光検出器62によって受光される光量は、対物レンズ58のNA(ob)で決まる。
2)2回目の測定では、励起光の収束位置が第三流路26から外れている。このとき、光検出器62の受光面と共役な面は励起光の収束位置に位置する。光検出器62の受光面の投影像の大きさをφとする。第三流路26の深さ中央にある蛍光分子は、励起光が受けると蛍光を発生する。蛍光は360度全方位に発生するが、そのうち対物レンズ58に取り込まれる蛍光は、光検出器62の受光面の投影像の大きさφと、励起光の収束位置から第三流路26の深さ中央までの距離dで決まるNA(det)=φ/2dで決まる。
つまり、第三流路26の深さ中央から励起光の収束位置までの距離dを大きくすると、NA(ob)>NA(det)になるため、光検出器62に受光される蛍光の光量が減少する。つまり、2回目の測定の方が1回目の測定に比べて検出効率が低くなる。さらに、対物レンズ58の倍率を高くするとφが小さくなるため、ND(det)はより小さくできる。
次に、三次元光学シミュレーションによる補正係数の決定について説明する。図11は、補正係数を決定するための三次元光学シミュレーションにおける光学系を示している。三次元光学シミュレーションにおける条件を以下に記す。
・マイクロ分析チップは、下側プラスチック基板10aと上側プラスチック基板10bとで構成され、下側プラスチック基板10aの厚さは0.6mm、上側プラスチック基板10bの厚さは0.2mmである。第三流路26の深さは0.9mmであり、第三流路26内には蛍光物質が均一に分散している。
・対物レンズは、焦点距離が4mm、NAが0.5である。
・収束レンズは、焦点距離が10mmである。
・検出器は、受光面の直径が1mmである。
・対物レンズ58と収束レンズ60の間隔D1は14mm、収束レンズ60と光検出器62の間隔D2は10mmである。
・対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の相対距離は、励起光の収束位置が第三流路26の深さ中央に位置するときを0mmとし、マイクロ分析チップ10が対物レンズ58に近づく方向をプラス、マイクロ分析チップ10が対物レンズ58から遠ざかる方向をマイナスとする。
・励起光はレーザー光で、絞り66を通って対物レンズ58に直径4mmの平行光で入射する。
・第三流路26内の蛍光体が励起光を吸収して蛍光を発する。シミュレーションでは、蛍光体は複数の三次元セルに区切られている。励起光は、蛍光体の吸収係数に従って三次元セルに吸収される。蛍光は、三次元セルから360度全方位に射出される。
・蛍光のうち、光検出器62に到達した蛍光の強度を求める。
図12は、三次元光学シミュレーションによって得られた対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の相対距離と蛍光の測定強度との関係を示しているグラフである。図12から分かるように、励起光の収束位置が第三流路26の深さ中央に位置するときを基準にして、マイクロ分析チップ10が対物レンズ58に2mm近づくと蛍光強度は1/26に減少し、また、マイクロ分析チップ10が対物レンズ58から2mm遠ざかると蛍光強度は1/25に、4mm遠ざかると1/250に、6mm遠ざかると1/1450に減少する。これらの減少率の逆数を、前述した強度補正の補正係数とする。
本実施形態は、本発明を蛍光測定に適用した例を説明したが、本発明は発光測定に適用してもかまわない。その場合には、光源52とコリメートレンズ54と蛍光ミラーユニット56は必要ない。
また本実施形態では、マイクロ分析チップ10と対物レンズ58の相対距離を変更するためにマイクロ分析チップ10を移動させているが、これに代えて、光検出光学系50全体を移動させてもよい。
<第二実施形態>
図4は、本実施形態による蛍光測定方法における1回目と2回目の測定における光検出光学系と測定対象物の位置関係を示している。本実施形態では、ステージ70はマイクロ分析チップ10を上下に移動させる機能を特に有していない。その代わり、光検出光学系50は、対物レンズ58を、その光軸に沿って移動させる駆動機構64を有している。駆動機構64は、たとえば、ピックアップユニットで採用されているものを使用してよい。
本実施形態の光測定方法では、前述のステップ2において、駆動機構64によって対物レンズ58をその光軸に沿って移動させることによって、光検出光学系50をマイクロ分析チップ10に対して合焦状態に配置する。また前述のステップS5において、駆動機構64によって対物レンズ58をその光軸に沿って移動させることによって、対物レンズ58とマイクロ分析チップ10の相対距離を変更する。光測定方法のそのほかの工程は第一実施形態とまったく同様である。
本実施形態は、第一実施形態と同じ利点を有する。また、本実施形態では、光検出器62からマイクロ分析チップ10までの距離が変わらないので、ステージ70を含めた光測定装置全体を第一実施形態に比べてコンパクトに構成することが可能である。対物レンズ58を移動させる駆動機構64にピックアップユニットの分野で実績のあるものを使用することによって、対物レンズ58を高精度で移動させることができる。
<第三実施形態>
図5は、本実施形態による光測定装置を模式的に示している。本実施形態では、光測定装置は、二系統の光検出光学系50Aと50Bを有している。光検出光学系50Aと50Bのおのおのは、第二実施形態の光検出光学系50と同様に構成されている。光検出光学系50Aと50Bは実質的に同じである。光検出光学系50Aと50Bによる二つの測定位置P1とP2は、たとえば、図6に示されるように、第三流路26の軸A1に沿って配置されている。あるいは、光検出光学系50Aと50Bによる二つの測定位置P1とP2は、図7に示されるように、第三流路26の軸A1に垂直な軸A2に沿って配置されている。
本実施形態では、まず、駆動機構64によって対物レンズ58をその光軸に沿って移動させることによって、光検出光学系50Aをマイクロ分析チップ10に対して合焦状態に調整する。また、駆動機構64によって対物レンズ58をその光軸に沿って移動させることによって、光検出光学系50Bをマイクロ分析チップ10に対して非焦状態に調整する。
次に、光検出光学系50Aと光検出光学系50Bによってマイクロ分析チップ10から発生する蛍光の強度を同時に測定する。
続いて、光検出光学系50Aによって測定した強度を光検出光学系50Aの光検出器62の飽和照度と比較する。
比較の結果、光検出光学系50Aによって測定した強度が光検出光学系50Aの光検出器62の飽和照度未満である場合には、光検出光学系50Aによって測定した強度を測定値とする。また、光検出光学系50Aによって測定した強度が光検出光学系50Aの光検出器62の飽和照度以上である場合には、光検出光学系50Bによって測定した強度を測定値とする。
したがって本実施形態では、光測定は、ほとんどの場合、飽和照度未満の蛍光を受光した光検出器62の出力に基づいて行なわれる。つまり、マイクロ分析チップ10の光測定におけるダイナミックレンジが実質的に拡大される。また、図7に示されるように、光検出光学系50Aと50Bによる二つの測定位置P1とP2が第三流路26内に軸A2に沿って配置されている場合には、第三流路26の同じ個所で光測定を行なうため、光検出光学系50Aと50Bの条件を同じにして測定することが可能となる。また、光検出光学系50Bの対物レンズ58のNAを小さくすると、さらにダイナミックレンジを広げることができる。
<第四実施形態>
図8は、本実施形態による蛍光測定方法における1回目と2回目の測定における光検出光学系と測定対象物の位置関係を示している。本実施形態では、測定対象物はマイクロ分析チップ10ではなくセル型の容器82で構成されている。容器82は、ガラスやプラスチックなど、透明性の高い材料で作られてよい。容器82は保持機構84によって保持される。保持機構84は、対物レンズ58の光軸に沿って容器82を移動させることができる。
本実施形態における光測定方法の工程は第一実施形態とまったく同様である。
本実施形態は、第一実施形態と同じ利点を有する。また、本実施形態では、検体を流さなくても光測定を行なうことができる。
本実施形態では、容器82と対物レンズ58の相対距離を変更するために容器82を移動させているが、これに代えて、光検出光学系50全体を移動させてもよい。また、第二実施形態と同様に、対物レンズ58だけを移動させてもよい。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
本発明の第一実施形態で使用するマイクロ分析チップの構成を概略的に示している。 図1のマイクロ分析チップを用いて蛍光測定を行なうための光測定装置の構成を概略的に示している。 本発明の第一実施形態による蛍光測定方法における1回目と2回目の測定における光検出光学系と測定対象物の位置関係を示している。 本発明の第二実施形態による蛍光測定方法における1回目と2回目の測定における光検出光学系と測定対象物の位置関係を示している。 本発明の第三実施形態による光測定装置を模式的に示している。 図5に示した光測定装置の二つの光検出光学系による二つの測定位置のマイクロ分析チップの流路に対する配置を示している。 図5に示した光測定装置の二つの光検出光学系による二つの測定位置のマイクロ分析チップの流路に対する別の配置を示している。 本発明の第四実施形態による蛍光測定方法における1回目と2回目の測定における光検出光学系と測定対象物の位置関係を示している。 本発明の第一実施形態による蛍光測定方法のフローチャートである。 マイクロ分析チップと対物レンズの相対距離の変更に伴う蛍光の測定強度の低下を説明するための図である。 補正係数を決定するための三次元光学シミュレーションにおける光学系を示している。 三次元光学シミュレーションによって得られた対物レンズとマイクロ分析チップの相対距離と蛍光の測定強度との関係を示している。
符号の説明
10…マイクロ分析チップ、10a…下側プラスチック基板、10b…上側プラスチック基板、20…流路、22…第一流路、24…第二流路、26…第三流路、32…第一導入口、34…第二導入口、36…排出口、40…検出領域、50,50A,50B…光検出光学系、52…光源、54…コリメートレンズ、56…蛍光ミラーユニット、58…対物レンズ、60…収束レンズ、62…光検出器、64…駆動機構、66…絞り、70…ステージ、82…容器、84…保持機構、A1,A2…軸、D1,D2…間隔、P1,P2…測定位置。

Claims (10)

  1. 測定対象物からの光を測定する光測定方法であり、
    対物レンズと光検出器を含む光検出光学系を測定対象物に対して合焦状態に調整する調整工程と、
    前記光検出器によって前記測定対象物からの光の強度を測定する測定工程と、
    測定した前記強度を前記光検出器の飽和照度と比較する比較工程と、
    測定した前記強度が前記飽和照度以上である場合に前記対物レンズと前記測定対象物の相対距離を変更して測定工程に戻る位置変更工程とを有している、光測定方法。
  2. 前記位置変更工程は、前記対物レンズと前記測定対象物の相対距離の合焦状態からの変更量を記憶する工程を含んでおり、
    前記測定方法はさらに、測定した強度が前記飽和照度未満である場合、測定した前記強度を記憶した前記変更量に基づいて補正する補正工程を有している、請求項1に記載の光測定方法。
  3. 前記位置変更工程は、前記対物レンズの光軸に沿って前記測定対象物を移動させる、請求項1に記載の光測定方法。
  4. 前記位置変更工程は、前記対物レンズの光軸に沿って前記対物レンズを移動させる、請求項1に記載の光測定方法。
  5. 前記測定対象物が、蛍光物質を含む流体が流れる流路を有するマイクロ分析チップであり、
    前記光検出光学系が、前記蛍光物質に対する励起光を射出する光源と、前記光源からの前記励起光と前記蛍光物質から発生する蛍光とを分離する蛍光ミラーユニットとをさらに含んでいる、請求項1に記載の光測定方法。
  6. 前記測定対象物が、セル型の容器である、請求項1に記載の光測定方法。
  7. 測定対象物からの光を測定する光測定方法であり、
    第一の光検出光学系を測定対象物に対して合焦状態に調整する第一の調整工程と、
    前記第一の光検出光学系と実質的に同じ第二の光検出光学系を測定対象物に対して非焦状態に調整する第二の調整工程と、
    前記第一の光検出光学系と第二の光検出光学系によって前記測定対象物からの光の強度を同時に測定する測定工程と、
    前記第一の光検出光学系によって測定した強度を前記第一の光検出光学系の光検出器の飽和照度と比較する比較工程と、
    前記第一の光検出光学系によって測定した強度が前記飽和照度未満である場合には前記第一の光検出光学系によって測定した強度を測定値とし、前記第一の光検出光学系によって測定した強度が前記飽和照度以上である場合には前記第二の光検出光学系によって測定した強度を測定値とする判定工程とを有している、光測定方法。
  8. 前記測定対象物が、蛍光物質を含む流体が流れる流路を有するマイクロ分析チップであり、
    前記第一および第二の光検出光学系のおのおのが、前記蛍光物質に対する励起光を射出する光源と、前記光源からの前記励起光と前記蛍光物質から発生する蛍光とを分離する蛍光ミラーユニットと、前記蛍光ミラーユニットで分離された前記励起光を収束させるとともに前記蛍光物質から発生した蛍光を集光する対物レンズと、前記対物レンズを介して前記蛍光物質から発生した蛍光を検出する光検出器とを含んでいる、請求項7に記載の光測定方法。
  9. 前記第一および第二の光検出光学系による二つの測定位置が、前記流路の軸に沿って配置されている、請求項8に記載の光測定方法。
  10. 前記第一および第二の光検出光学系による二つの測定位置が、前記流路の軸に垂直な軸に沿って配置されている、請求項8に記載の光測定方法。
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