JP2009060159A - 高周波モジュール - Google Patents

高周波モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2009060159A
JP2009060159A JP2007223029A JP2007223029A JP2009060159A JP 2009060159 A JP2009060159 A JP 2009060159A JP 2007223029 A JP2007223029 A JP 2007223029A JP 2007223029 A JP2007223029 A JP 2007223029A JP 2009060159 A JP2009060159 A JP 2009060159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
metal base
frequency
circuit board
frequency module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007223029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4825756B2 (ja
Inventor
Koji Shimada
光志 嶋田
Tadashi Isono
磯野  忠
Kazuo Matsuura
一雄 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2007223029A priority Critical patent/JP4825756B2/ja
Publication of JP2009060159A publication Critical patent/JP2009060159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4825756B2 publication Critical patent/JP4825756B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】製造コストを低く抑えることができるとともに、車載時等の過酷な環境下において発生する熱応力や機械的応力に十分に耐え得、もって、信頼性の向上等も図ることのできる合理的な構造を持つ高周波モジュールを提供する。
【解決手段】表面に高周波信号の生成や送受信処理等を行う高周波回路が設けられるとともに、裏面に高周波信号の送受信を行うための送受信端子11a、11bが設けられた高周波回路基板11と、該高周波回路基板11の裏面側に一方の面が接合される、複数枚の薄金属板12aが重ね合わされた構造の金属ベース12と、前記金属ベースの他方の面に対向配置される部材が高周波アンテナ13とを備え、前記金属ベース12に、アンテナ13と高周波回路基板11との間で高周波信号の送受信を行わせるための導波路10が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、金属ベースと、誘電体基板上に高周波回路部品が実装されてなる高周波回路基板と、を備えた高周波モジュール、特に、ミリ波レーダ用として好適な高周波モジュールに関する。
近年のITS(高度道路情報システム)化に伴い、自動車の安全運転システムのセンサとしてミリ波レーダが開発されている。ミリ波は、周波数が30GHz〜300GHz(真空中での波長は1mm〜10mm程度)の電波で、車載ミリ波レーダとしては主に76GHz〜77GHzを使い、小電力ミリ波レーダとして技術的条件が規定されている。
ミリ波レーダと同様の技術として、より波長の短い赤外線レーダがあり検出原理などは同じだが、赤外線レーダは、ミリ波レーダより低価格だが反面、赤外線レーダは激しい雨や霧といった気象条件下では、吸収されたり拡散されたりしてしまう。
これに対してミリ波レーダは、天候による性能劣化が非常に小さく前方を走る先行車を検知できるため、運転者の視覚を補助し衝突事故等の防止の一助となることが期待されており、安価で信頼性の高い車載用ミリ波レーダ用の高周波モジュールが望まれている。
この車載用ミリ波レーダに好適な高周波モジュールとして、従来、例えば、特許文献1に見られるように、高周波アンテナと、導波路が形成された金属ベースと、多層誘電体基板(セラミック等が素材)上に高周波回路部品が実装されてなる高周波回路基板とを備え、高周波回路基板の回路面側、すなわち、高周波信号の生成や送受信処理等を行う回路部品の実装面側と金属ベースとを接合することにより、気密パッケージ化を図り、回路部品を水分による腐食等から保護するようにしたものが知られている。
かかる特許文献1に所載の高周波モジュールにおいては、アンテナの送信端子と受信端子間の距離よりも、高周波回路基板の送信端子と受信端子間の距離が短くされ、これによって小型化、低コスト化が図られている。
また、かかる高周波モジュールは、前記金属ベースが2枚の金属プレートで構成され、この2枚の金属プレートに、高周波回路基板の送受信端子とアンテナの送受信端子とを結ぶ導波路が形成されている。詳しくは、一方の金属プレートには、高周波回路基板に対して垂直の導波路部(貫通穴)が形成され、他方の金属プレートには前記垂直導波路部に直交する水平導波路部(溝+穴)が形成されている。
特開2002−84208号公報(特許第34285755号号公報)
前記特許文献1に所載の(従来の)高周波モジュールでは、次のような解決すべき課題があった。
すなわち、従来の高周波モジュールでは、高周波回路基板の表面(部品実装面)側を金属ベースに接合する形態をとり、この部品実装面の気密封止を行うようになっているため、部品実装面側に電気的特性向上のためのフィルタ等を取り付けることが難しく、また、気密封止を行うことで、工数増加による製造コスト等の増大を招いてしまうという問題があった。
また、従来の高周波モジュールでは、高周波回路基板の小型化に伴って高周波アンテナと高周波回路基板のサイズの差が大きくなるため、それらの間に配在される金属ベースに前記のような垂直導波路部と水平導波路部とからなる導波路を形成して、前記サイズの差を吸収するようにしているが、金属ベースを構成する2枚の金属プレートに異なる形状及び異なる加工方法の導波路(垂直導波路部と水平導波路部)を形成するようになっているので、コストの増大等を招くという問題もあった。
また、気密パッケージ化を図るべく、線膨張係数に大きな差がある高周波回路基板と金属ベースとを接合しているので、車載時等の過酷な環境下においての温度変化に伴う熱応力によって高周波回路基板がダメージを受ける虞があり、さらに、製造時における加圧締付や車載時等における振動・衝撃に伴う機械的応力が金属ベース(に形成される導波路)及び高周波回路基板に悪影響を及ぼす虞もある。
また、導波路が垂直導波路部と水平導波路部とで構成されていることから、導波路が長くなるとともに、折れ曲がったものとなり、そのため、導波路を通る高周波信号が劣化しやすい等の信頼性に関わる問題もある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製造コストを低く抑えることができるとともに、車載時等の過酷な環境下において発生する熱応力や機械的応力に十分に耐え得、もって、信頼性の向上等も図ることのできる合理的な構造を持つ高周波モジュールを提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る高周波モジュールは、基本的には、表面に高周波信号の生成や送受信処理等を行う高周波回路が設けられるとともに、裏面に高周波信号の送受信を行うための送受信端子が設けられた高周波回路基板と、該高周波回路基板の裏面側に一方の面が接合される、複数枚の薄金属板が重ね合わされた構造の金属ベースと、を備え、前記金属ベースに、該金属ベースにおける他方の面に対向配置される部材と前記高周波回路基板との間で高周波信号の送受信を行わせるための導波路が形成されていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記金属ベースの他方の面に対向配置される部材は、高周波アンテナとされる。
前記導波路は、好ましくは、前記金属ベースを構成する各薄金属板を厚み方向に貫通する透孔からなっている。
前記導波路は、好ましくは、前記高周波回路基板に対して垂直に形成される。
前記導波路は、好ましくは、断面矩形とされる。
他の好ましい態様では、前記金属ベースを構成する複数枚の薄金属板において隣り合うもの相互の位置決め固定を図るべく、隣り合う薄金属板の一方に凸部及び/又は凹部が設けられるとともに、他方に前記凸部及び/又は凹部に嵌合する凹部及び/又は凸部が設けられる。
この場合、好ましくは、前記位置決め固定用の凸部及び/又は凹部は、前記各薄金属板における外周部の複数箇所に設けられるとともに、前記導波路の近傍にも設けられる。
別の好ましい態様では、前記導波路が形成された、前記金属ベースとは別体の導波路形成体を備え、前記金属ベースに前記導波路形成体が挿着される貫通穴が形成される。
この場合、前記導波路形成体は、好ましくは、一対の分割半体を接合してなる柱状体とされ、その中央部を貫通するように前記導波路が形成される。
前記導波路形成体は、好ましくは、金属製とされる。
これとは別に、前記導波路形成体を構成する一対の分割半体は、好ましくは、それぞれ樹脂製の半柱状体の外表面に金属コーティングを施したものとされる。
他の好ましい態様では、前記金属ベースに、前記高周波回路基板を位置決めして接合するための、前記高周波回路基板の平面視外形に対応した平面視外形を持つ凹状載置部が形成される。
他の好ましい態様では、前記金属ベースにおける前記高周波回路基板の周囲に、当該金属ベースと前記高周波回路基板との線膨張係数の差に起因して生じる熱応力を緩和すべく、複数の直線状あるいは曲線状の長穴ないしスリットが形成される。
さらに、他の好ましい態様では、前記金属ベースは、前記アンテナ等の、当該金属ベースの他方の面に対向配置される部材にねじ類等の締結部材で締付固定されるようになっており、当該金属ベースの前記締付固定部周りに、締付固定時に発生する機械的応力を緩和すべく、直線状あるいは曲線状の長穴ないしスリットが形成される。
本発明に係る高周波モジュールでは、高周波回路基板の表面(部品実装面)側ではなく裏面(GND面)側を、金属ベースに接合する形態をとり、従来例のように、部品実装面の気密封止は行わない。これにより、部品実装面側に電気的特性向上のためのフィルタ等を取り付けることが可能になり、また、気密封止を行わなくてもよいので、工数削減による低コスト化等を図ることができる。
また、金属ベースを複数枚の薄金属板で構成し、導波路を、各薄金属板を厚み方向に貫通する透孔で構成することにより、従来の、金属ベースを構成する2枚の金属プレートに異なる形状及び異なる加工方法の導波路(垂直導波路部と水平導波路部)を形成するようにしたものに比して、製造コストを低く抑えることができる。また、導波路を前記のように構成することにより、導波路が高周波回路基板に対して垂直に形成されることになり、そのため、導波路を、従来の垂直導波路部と水平導波路部とで形成されるものより短くすることができるとともに、真っ直ぐにすることができ、その結果、導波路を通る高周波信号の損失劣化を招きにくくなって、信頼性が向上し、さらに、金属ベースは、薄金属板を重ね合わせた構造なので、その枚数を増減することで、板厚方向の制約を無くすことができ、その結果、設計自由度も向上する。
本発明の他の特徴及び効果は、以下の実施形態の中で詳述する。
以下、本発明の高周波モジュールの実施形態を図面を参照しながら説明する。
まず、本発明に係る高周波モジュールの最適な適用対象である車載用ミリ波レーダについて、図1を用いて説明する。
図1において、ミリ波レーダ2は、車輌1の先頭部に装備され、車輌1の前面からミリ波を出射することで先行車3から反射してきた電波を受信し、その伝播時間やドップラ効果によって生じる周波数差をもとに、先行車3の位置や車輌1との相対速度を測定する。
図2は、本発明に係る高周波モジュールの一実施形態が適用された前記車載用ミリ波レーダ2の全体概略断面図である。
ミリ波レーダ2の内部は、電気的に大きく分けて3つの構成になる。高周波信号を扱う部分と中間周波数を処理する部分と電源部からなり、このうち高周波信号を扱う部分が本発明に係る高周波モジュール23である。
高周波モジュール23は、平面視矩形板状で高周波信号の発信及び反射波を受信する高周波アンテナ13(後で詳述)、打ち抜きプレス加工で作製された薄金属板12aを複数枚(ここでは5枚)重ね合わせて形成され、その中に高周波信号を送受信するのための導波路10が形成されている金属ベース12(後で詳述)、及び、積層された誘電体基板に高周波回路25(図5参照)が設けられてなる高周波回路基板11(後で詳述)で構成されている。
前記ミリ波レーダ2は、内蔵部品として、上記高周波モジュール23の他、ミリ波レーダ2で使用する電源を生成する電源回路基板8、高周波信号を中間周波数信号に周波数変換した信号を処理する信号処理基板9等を備えている。
さらに、外装部品として、外部とのインターフェイスであるコネクタ4、電源回路基板8及び信号処理基板9が収容されるリアカバー5、高周波回路基板11と金属ベース12が収容されるハウジング6、高周波アンテナ13のアンテナ面を保護するフロントカバー7を備えている。
ミリ波レーダ2において、高周波アンテナ13で受信した反射信号は、高周波回路基板11で中間周波数に周波数変換され、信号処理基板9でAD変換しDSP回路にて周波数分析を行い、距離、相対速度、角度情報を演算することにより、ターゲットの位置を演算する。演算結果は、外部とのインターフェイスであるコネクタ4を介して車輌側のコントロールユニットへ出力する。
次に、前記高周波回路基板11及び金属ベース12について、図3、図4、図5を参照しながら説明する。図3は、図2に示される高周波モジュール23の全体概略断面図、図4は、金属ベース12の上面図、図5は、高周波モジュール23の斜視図である。
高周波回路基板11は、その表面(前記金属ベース12とは反対側の面)に、高周波回路25(図5参照)を構成する所要の機能を持つ複数の高周波ICチップを実装すべく、それらのチップの厚み(高さ)にあわせたキャビティが形成され、その中に裏面の接合面をGNDとしたマイクロストリップ線路等で構成される高周波ICチップが実装され、その裏面に高周波信号の送受信を行うための送信端子11a(1箇所)及び受信端子11b(2箇所)が設けられている。
なお、前記高周波ICチップは、MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)と呼ばれるチップが使用された、発信器、電力増幅器、信号混合器等からなり、基板11の表面には、各高周波ICチップを接続するマイクロストリップ線路、トリプレート線路やコプレーナ線路等の高周波伝送線路が設けられている。各高周波ICチップは、互いに要求性能を十分に満足するアイソレーションをとることが出来るような配置になる。
また、各高周波ICチップは、同一のキャビティ内に配置されたものについては、金属ワイヤや金属リボン等で接続され、アイソレーションの必要上、異なるキャビティ内に配置されたものについては、隣接するキャビティに、それぞれ配置された高周波ICチップを高周波伝送線路で接続する。高周波ICチップのGNDである裏面と誘電体基板のGNDを電気的導通のために、ICチップの実装には導電性のAgペースト、はんだペースト等の接合剤を用いる。
一方、金属ベース12は、前述したように、打ち抜きプレス加工で作製された薄金属板12aを複数枚(ここでは5枚)重ね合わせて形成され、その中に高周波信号を送受信するのための導波路10(ここでは3本)が形成されている。導波路10は、各薄金属板12aを厚み方向に貫通する、打ち抜きプレス加工により作成された同一寸法形状(断面矩形)の透孔10aで構成されており、この導波路10は、組立状態において、アンテナ13及び高周波回路基板11に対して垂直となる。
上記のような実装状態の高周波回路基板11(の裏面側)を金属ベース12の上面に位置決めして接合するため、金属ベース12の最上段の薄金属板12aには、図4に示される如くに、前記高周波回路基板11の平面視外形(ここでは長方形)に対応した平面視外形を持つ凹状載置部15が形成されており、この凹状載置部15に、ディスペンサ等によって導電性のAgペースト、はんだペースト等の接合材を塗布した後、高周波回路基板11を位置決めして載せ置き、接合する。また、このように高周波回路基板11がその上面に接合された金属ベース12は、高周波アンテナ13の裏面側に、その下面を押し当てた状態でねじ類35等の締結部材によって接合する。これにより、高周波回路基板11の送信端子11aと導波路10とアンテナ13の送信端子13aとが一直線上に位置決めされて相互に接続され、また、高周波回路基板11の受信端子11bと導波路10とアンテナ13の受信端子13bとが一直線上に位置決めされて相互に接続される。
かかる構成を有する本実施形態の高周波モジュール23においては、高周波回路基板11の出力回路の送信端子11aから出力された高周波信号は、金属ベース12に形成されている導波管構造の導波路10を通過して高周波アンテナ13の送信端子13aに達し、該高周波アンテナ13から高周波信号を出力する。逆に、ある物体から反射した高周波信号は高周波アンテナ13の受信端子13bに入力され、金属ベース12に設けられた導波管構造の導波路10を通過して高周波回路基板11の受信回路の受信端子11bに入力される。
また、金属ベース12及びそれに形成される導波路10を前記のように構成することで次のような作用効果が得られる。すなわち、高周波信号を送受信するユニット同士を接続する構造において中間に位置する金属ベース12は、そこを通過する高周波信号の通り道である導波路10の加工が必要になる。金属ベース12の機能として、破損から保護する効果も期待されるので板厚を厚くすることが考えられるが、板厚を厚くすると剛性は高められるが、その厚みのある金属板に、高周波信号に必要なアスペクト比が極めて高い、微細な穴加工が必要となる。しかし、高周波信号の導波路10は矩形導波管形状でアスペクト比が極めて高く、そのようなアスペクト比の高い微細な穴加工は困難である。
このように、板厚を厚くすると、加工コストが安く済むプレス加工で導波路10を形成することができないため、加工コストが高くつく、例えばフォトエッチングやレーザ加工等を採用する必要があった。
そこで、本実施形態では、加工コストが高くなることを回避すべく、前記のように複数枚の薄金属板12aを重ね合わせて金属ベース12となし、各薄金属板12aに、加工コストが安く済むプレス加工で、高周波信号が通過するのに必要な微細な透孔10a(平面視矩形)を形成するようにしている。
従来の、金属ベースを構成する2枚の金属プレートに垂直導波路部と水平導波路部を形成するようにしたものでは、プレス加工と切削加工等の別加工が必要になり、導波路形状も複雑になるため、工数増による高コスト化を招くことになるが、本実施形態のようにすることで、従来の金属ベースに必要であった切削加工等の別加工が不要になり、低コスト化を図ることができるとともに、導波路形状の簡素化(一直線状化)により、信号の損失劣化を招きにくくなり、さらに、金属ベース12は、薄金属板12aを重ね合わせた構造なので、その枚数を増減することで、板厚方向の制約を無くすことができ、その結果、設計自由度も向上する。
以上の構成に加え、本実施形態の高周波モジュール23では、次のような構成が付加されている。すなわち、多層誘電体基板である高周波回路基板11と金属ベース12のような組合せの場合、線膨張係数の異なるものを接続することになり、温度変化による膨張時又は収縮時に発生する熱応力によって高周波回路基板11にダメージを与えるおそれがある。そこで、本実施形態では、金属ベース12と高周波回路基板11との線膨張係数の差に起因して生じる熱応力を緩和すべく、高周波回路基板11の接合部位である金属ベース12の凹状載置部15の周囲に(四辺に沿うように)、直線上のスリット31、31、32、32が設けられている。
また、金属ベース12は、その四隅に設けられたねじ穴14に通されるねじ類35等の締結部材で前記アンテナ13に締付固定されるようになっているが、このねじ類35等による締付固定時や車載時等の振動衝撃により発生する機械的な応力を緩和すべく、金属ベース12の締付固定部(ねじ類35)周り(のうちの内方側)に、直線状の一対のスリットが相互に垂直に形成されている。
特に、高周波回路基板11(誘電体基板)の素材にセラミックを使用する場合、硬度は高いが割れやすいという特徴を持つので、ねじ穴14の周囲スリット33、33と高周波回路基板11の周囲のスリット31、32は有効である。これにより、特に温度的にも機械的にも厳しい応力のかかる自動車に搭載されるミリ波レーダ2に適用される高周波モジュール23の信頼性を向上させることができる。
図6は、さらに別の構成を付加した金属ベース12の上面図である。
図示の金属ベース12は、薄金属板12aを重ね合わせて所要の線路長の導波路10を形成したものであるので、薄金属板12a同士の重ね合わせ時に、各薄金属板12aに形成されている導波路10(透孔10a)について正確な位置合わせが必要になる。そこで、本例では、金属ベース12を構成する複数枚の薄金属板12aにおいて隣り合うもの相互の位置決め固定を図るべく、隣り合う薄金属板12aの一方の四辺外周端近くの中央部に凸部及び/又は凹部17が設けられるとともに、導波路10の周囲にも凸部及び/又は凹部18が設けられ、さらに、隣り合う薄金属板12aの他方の四辺外周端近くの中央部に前記凸部及び/又は凹部17に嵌合する凹部及び/又は凸部が設けられるとともに、導波路10の周囲にも前記凸部及び/又は凹部18に嵌合する凹部及び/又は凸部が設けられている。このように、各薄金属板12aに、隣り合うもの同士で嵌合する凹凸部を設けることにより、各薄金属板12aを相互にずれを生じることなく正確に重ね合わせることができ、導波路10も段差等を生じることなく真っ直ぐに形成することができる。
また、凸凹部を有する薄金属板12aを重ね合わせることで、薄金属板12a同士の密着度が増し、これによって、導波路10の電気的信頼性が向上する。さらに、この凹凸加工を導波路10(透孔10a)と同時にプレス加工で行うことにより、低コスト化も図れる。
次に、前記金属ベース12及び導波路10の他の構成を、図7(A)、(B)を参照して説明する。
図示例の金属ベース12’は、導波路10’が形成された、当該金属ベース12’とは別体の導波路形成体20が挿着されるようになっている。言い換えれば、金属ベース12’には、その上面が図7(A)に示されているように、前記導波路形成体20が挿着される貫通穴19が形成されている。
前記導波路形成体20は、図7(B)に示される如くの、金属製の一対の分割半体21、21を接合してなる円柱状体とされ、その中央部を貫通するように前記導波路10’が形成されている。
前述した図1〜図5に示される金属ベース12では、各薄金属板12aをプレス加工で打ち抜くことにより導波路10を形成したが、本例では、導波路形成体20を別ピースとして加工(導波路10’を作成)し、その後、導波路10’を有する導波路形成体20を金属ベース12’の貫通穴19に挿着するようにされる。
導波路形成体20の作製にあたっては、導波路10’が半分作成された分割半体21を製作するとともに、それを所要の長さにスライスし、同じ寸法形状の一対の分割半体21、21を、その導波路面同士が対面するように重ね合わせて接合する。
このように、導波路10’を有する導波路形成体20を、金属ベース12’とは別体で作製することによって、製造自由度の向上にもなる。
図8は、上記とは素材が異なる導波路形成体20’を示す。図示例の導波路形成体20’を構成する一対の分割半体21’、21’は、それぞれ樹脂製の半柱状体21a’の外表面に金属コーティング21b’を施したものである。このようにすることにより、図7(B)に示される金属製の導波路形成体20に比して、安価に製造できるメリットがある。また、電気的にも、樹脂の表面を金属コーティングすることにより、金属製のものと同等性能を得ることが可能である。
本発明に係る高周波モジュールの適用対象である車載用ミリ波レーダの説明に供される図。 本発明に係る高周波モジュールの一実施形態が適用された車載用ミリ波レーダの全体概略断面図。 図2に示される高周波モジュールの全体概略断面図。 図2に示される金属ベースの上面図。 図2に示される高周波モジュールの斜視図。 図2〜図5の構成に別の構成を付加した金属ベースの上面図。 金属ベース及び導波路の他の構成を示し、(A)は金属ベースの他の構成例の上面図、(B)は導波路形成体を示す斜視図。 図7とは異なる構成の導波路形成体を示す図。
符号の説明
1 :車輌
2 :ミリ波レーダ
3 :先行車
4 :コネクタ
5 :リアカバー
6 :ハウジング
7 :フロントカバー
8 :電源回路基板
9 :信号処理基板
10 :導波路
10a:透孔
11 :高周波回路基板
11a:送信端子
11b:受信端子
12 :金属ベース
13 :高周波アンテナ
14 :ねじ穴
15 :凹状載置部
31〜33:スリット
17 :凸部又は凹部
18 :凸部又は凹部
19 :貫通穴
20 :導波路形成体
21 :分割半体

Claims (14)

  1. 表面に高周波信号の生成や送受信処理等を行う高周波回路が設けられるとともに裏面に高周波信号の送受信を行うための送受信端子が設けられた高周波回路基板と、該高周波回路基板の裏面側に一方の面が接合される、複数枚の薄金属板が重ね合わされた構造の金属ベースと、を備えた高周波モジュールであって、
    前記金属ベースには、該金属ベースにおける他方の面に対向配置される部材と前記高周波回路基板との間で高周波信号の送受信を行わせるための導波路が形成されていることを特徴とする高周波モジュール。
  2. 前記金属ベースの他方の面に対向配置される部材が高周波アンテナであることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  3. 前記導波路は、前記金属ベースを構成する各薄金属板を厚み方向に貫通する透孔からなっていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  4. 前記導波路は、前記高周波回路基板に対して垂直に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  5. 前記導波路は、断面矩形とされていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  6. 前記金属ベースを構成する複数枚の薄金属板において隣り合うもの相互の位置決め固定を図るべく、隣り合う薄金属板の一方に凸部及び/又は凹部が設けられるとともに、他方に前記凸部及び/又は凹部に嵌合する凹部及び/又は凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  7. 前記位置決め固定用の凸部及び/又は凹部は、前記各薄金属板における外周部の複数箇所に設けられるとともに、前記導波路の近傍にも設けられていることを特徴とする請求項6に記載の高周波モジュール。
  8. 前記導波路が形成された、前記金属ベースとは別体の導波路形成体を備え、前記金属ベースに前記導波路形成体が挿着される貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  9. 前記導波路形成体は、一対の分割半体を接合してなる柱状体とされ、その中央部を貫通するように前記導波路が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の高周波モジュール。
  10. 前記導波路形成体は、金属製であることを特徴とする請求項8に記載の高周波モジュール。
  11. 前記導波路形成体を構成する一対の分割半体は、それぞれ樹脂製の半柱状体の外表面に金属コーティングを施したものであることを特徴とする請求項9に記載の高周波モジュール。
  12. 前記金属ベースに、前記高周波回路基板を位置決めして接合するための、前記高周波回路基板の平面視外形に対応した平面視外形を持つ凹状載置部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  13. 前記金属ベースにおける前記高周波回路基板の周囲に、当該金属ベースと前記高周波回路基板との線膨張係数の差に起因して生じる熱応力を緩和すべく、直線状あるいは曲線状の長穴ないしスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
  14. 前記金属ベースは、前記アンテナ等の、当該金属ベースの他方の面に対向配置される部材にねじ類等の締結部材で締付固定されるようになっており、当該金属ベースの前記締付固定部周りに、締付固定時に発生する機械的応力を緩和すべく、直線状あるいは曲線状の長穴ないしスリットが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高周波モジュール。
JP2007223029A 2007-08-29 2007-08-29 高周波モジュール Expired - Fee Related JP4825756B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007223029A JP4825756B2 (ja) 2007-08-29 2007-08-29 高周波モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007223029A JP4825756B2 (ja) 2007-08-29 2007-08-29 高周波モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009060159A true JP2009060159A (ja) 2009-03-19
JP4825756B2 JP4825756B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=40555540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007223029A Expired - Fee Related JP4825756B2 (ja) 2007-08-29 2007-08-29 高周波モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4825756B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2617525A (en) * 2021-01-08 2023-10-11 Res & Innovation Uk Radio frequency module

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0926457A (ja) * 1995-07-12 1997-01-28 Mitsubishi Electric Corp 半導体素子評価装置
JP2003087009A (ja) * 2001-09-14 2003-03-20 Toshiba Corp 導波管ダイプレクサ及び導波管
JP2003118010A (ja) * 2001-10-17 2003-04-23 Bridgestone Corp タイヤ用コア

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0926457A (ja) * 1995-07-12 1997-01-28 Mitsubishi Electric Corp 半導体素子評価装置
JP2003087009A (ja) * 2001-09-14 2003-03-20 Toshiba Corp 導波管ダイプレクサ及び導波管
JP2003118010A (ja) * 2001-10-17 2003-04-23 Bridgestone Corp タイヤ用コア

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2617525A (en) * 2021-01-08 2023-10-11 Res & Innovation Uk Radio frequency module

Also Published As

Publication number Publication date
JP4825756B2 (ja) 2011-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5707657B2 (ja) 表面装着用の小型マイクロ波部品
JP6673648B2 (ja) 安定性を目的とした自動車レーダーサブシステムのパッケージング
JP4861303B2 (ja) レーダセンサ
JP6095444B2 (ja) アンテナ装置およびレーダ装置
JP6121680B2 (ja) レーダモジュールおよびそれを用いた速度計測装置
JP5209610B2 (ja) 高周波回路基板、高周波回路モジュールおよびレーダ装置
EP1777551A2 (en) Millimeter-wave radar apparatus and millimeter radar system
JP4588073B2 (ja) マイクロ波用途のための小型電子部品
CN111758044A (zh) 用于机动车辆周围环境检测的、带塑料天线的雷达系统
US20080316126A1 (en) Antenna System for a Radar Transceiver
US9445535B2 (en) High-frequency module
US11791542B2 (en) RF devices including conformal antennas and methods for manufacturing thereof
JPWO2009123233A1 (ja) 高周波モジュールおよびその製造方法ならびに該高周波モジュールを備えた送信器、受信器、送受信器およびレーダ装置
JP2023539499A (ja) 一枚の基板と一個の成形体から構成された導波路アンテナを有する周辺を捕捉するためのレーダシステム
JP2018505624A (ja) アンテナ装置およびアンテナ装置を製造するための方法
JP4827825B2 (ja) 高周波モジュール
EP3486999B1 (en) Packaged devices with integrated antennas
JP4825756B2 (ja) 高周波モジュール
JP2010093146A (ja) 高周波モジュール及び送受信装置
CN116581520A (zh) 天线装置、雷达传感器装置和用于制造天线装置的方法
JP6311822B2 (ja) 高周波モジュール
EP4007063A1 (en) Semiconductor device with substrate integrated hollow waveguide and method therefor
CN114914672A (zh) 雷达组件的成形波导天线
JP6135485B2 (ja) 高周波モジュール
JP2010096500A (ja) 高周波モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090413

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110912

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140916

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees