JP2009057313A - 植物の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】植物基材の表面に液状のポリシラザン含有コーティング材の膜を形成し、ポリシラザンをシリカ転化してコーティング層を形成する。また、植物基材の表面に液状のポリシラザン含有コーティング材の膜を形成し、ポリシラザンをシリカ転化して一次コーティング層を形成し、当該一次コーティング層の上に有機材料の二次コーティング層を形成する。
【選択図】なし
Description
本発明のもう一つの目的は、コーティング材の適用による意図しない植物の変色や色の染み出しを防止する植物の加工方法を提供することにある。
本発明のさらにもう一つの目的は、コーティングによって植物本来の自然な風合いや外観が損なわれることがない植物の加工方法を提供することにある。
−(SiH2NH)− + 2H2O → SiO2 + NH3 + 2H2
花材への前処理は必ずしも必要としない。表面に水や有機溶剤が付着しているときは、それらを乾燥等により除去しておく。
花材の表面にポリシラザン含有コーティング材の膜を形成する場合、好適には液状のコーティング材を噴霧する方法により行うことができるが、これに限定されるものではなく、液状のコーティング材を刷毛により塗布方法、もしくは液状のコーティング材に浸す方法その他の方法により行っても良い。液状のポリシラザン含有コーティング材の好ましい一例である「アクアミカ」(AZ エレクトロニックマテリアルズ株式会社の商品名)には、エアーゾル(スプレー缶)タイプ(例えば「アクアミカ NP140−01 防汚コーティングスプレー1.0%」)が市販されている。花材表面から所定間隔、例えば15cm〜20cm離れたところから液状のコーティング材を噴霧して、ムラのない均等な塗膜を形成する。押し花、リーフ(葉っぱ)等の平たい形状の花材に対しては片面または両面に所定時間噴霧する。他方、ドライフラワー、プリザーブドフラワー等の立体形状の花材に対しては、花材表面に満遍なく塗膜が形成されるように各方向から噴霧する。噴霧した直後は液状のコーティング材の膜を視認することができるので、膜の形成具合に注意しながら作業を行う。
既に述べたとおり、ポリシラザンは所定の反応触媒の存在下で常温でもシリカ転化可能である。例えばアミン系の反応触媒を含有する「アクアミカ」NP110、NP140、SP140、およびUP140(AZ エレクトロニックマテリアルズ株式会社製)では、常温において約2週間でシリカ転化する。また、50℃・湿度90%の高温多湿環境下では、3時間でシリカ転化する。
なお、本発明は、コーティング材の膜に含まれているポリシラザンが100%シリカ転化しないと所期の効果が得られないというものではなく、常温放置により徐々にシリカ転化する場合でも、植物の保存性に関わる上述の効果を奏することができる。
その花材が変形する等の外力や衝撃が与えられる可能性があるときには、花材表面に、ポリシラザンをシリカ転化して一次コーティング層を形成した後に、その一次コーティング層の上に有機材料の二次コーティング層を形成することがより好ましい。ポリシラザンをシリカ転化させた一次コーティング層は、それ自体クラックが入らない緻密な膜であるが、シリカ転化反応が進むに従って膜の硬度が増すので、長期間経過後に花材を変形させると、コーティング層にクラックが入り、ガスバリア性が低下するおそれがある。そこで、一般に柔軟性の優れた有機材料の二次コーティング層をさらに設けることにより、花材の変形にも良く追従することが可能なフレキシブルな複合コーティング層を得ることができる。
二次コーティング層は、例えば、液状のポリシラザン含有コーティング材を噴霧して膜を形成し、10分程度常温放置して乾燥させた後に、シリコーン系のはっ水コーティング材を噴霧して形成することができる。この場合、一次コーティング層の上に可能な限り均一な二次コーティング層が形成されるよう留意する。
ドライフラワーの表面にほぼ均一にコーティング材をスプレー塗布し、室温(24℃)の室内で自然乾燥させた。コーティング材は数分で指触乾燥した。このコーティング作業を3回行った。コーティング後のドライフラワーの外観については、コーティング層は無色透明で光沢もなく、肉眼ではコーティング層の有無を判別することが困難であり、ドライフラワー本来の自然な外観はまったく損なわれなかった。
実施例2の試料では花弁でのカビの発生をほぼ完全に防止することができた。また褪色はなく、保存状態は極めて良好であった。
実施例3の試料では、実施例1よりもわずかに多めにカビの発生が認められたが、褪色はなく保存状態は良好であった。すなわち、片面コーティングの場合でも、湿潤による劣化防止効果、長期保存効果に優れることがわかった。
比較例1の資料では、色が変色し、また独特の模様が生じた。
なお、比較用のコーティングなしの試料は萎びて変形し、腐りかけた花弁には大量のカビが発生し、全体にわたって褪色が見られた。
実施例4の試料を、比較用のコーティングなしの押し花と共に、空気中に1ヶ月間置いた。比較用のコーティングなしの試料では、ピンク、黄色、オレンジ、(葉の)緑、紫の色で褪色が認められたが、コーティングした実施例4の試料では褪色は認められなかった。
実施例5の試料を、比較用のコーティングなしのドライフラワーと共に、常温高湿の室内に1ヶ月間置いた。比較用のコーティングなしの試料では、ピンク、紫の色で褪色が認められたが、コーティングした実施例5の試料では褪色は認められなかった。
実施例6の試料を、比較用のコーティングなしのプリザーブドフラワーと共に、常温高湿の室内に1ヶ月間置いた。比較用のコーティングなしのプリザーブドフラワーでは染料の染み出しが認められたが、コーティングした実施例6の試料では染料の染み出しは認められなかった。
Claims (12)
- 植物基材の表面に液状のポリシラザン含有コーティング材の膜を形成し、ポリシラザンをシリカ転化してコーティング層を形成することを特徴とする植物の加工方法。
- 前記コーティング材は、パーヒドロポリシラザンと非アルコール系の有機溶媒とを含むことを特徴とする請求項1記載の植物の加工方法。
- 液状のコーティング材を植物基材の表面に噴霧することにより膜を形成することを特徴とする請求項1または2記載の植物の加工方法。
- 前記植物基材は、ドライフラワー、プリザーブドフラワー、押し花、押し葉および押し草を含む加工された植物、並びに、生花、生葉および生草を含む生の植物のいずれかであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の植物の加工方法。
- 植物基材の表面に液状のポリシラザン含有コーティング材の膜を形成し、ポリシラザンをシリカ転化して一次コーティング層を形成し、当該一次コーティング層の上に有機材料の二次コーティング層を形成することを特徴とする植物の加工方法。
- 前記コーティング材は、パーヒドロポリシラザンと非アルコール系の有機溶媒とを含むことを特徴とする請求項5記載の植物の加工方法。
- 液状のコーティング材を噴霧することにより植物基材の表面にコーティング材の液状膜を形成することを特徴とする請求項5または6記載の植物の加工方法。
- 前記植物基材は、ドライフラワー、プリザーブドフラワー、押し花、押し葉および押し草を含む加工された植物、並びに、生花、生葉および生草を含む生の植物のいずれかであることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の植物の加工方法。
- 植物基材の表面に、ポリシラザン含有コーティング材のポリシラザンをシリカ転化して形成したコーティング層を有することを特徴とする加工植物。
- 植物基材の表面に、ポリシラザン含有コーティング材の前記ポリシラザンをシリカ転化して形成した一次コーティング層と、前記一次コーティング層の上に形成した有機材料の二次コーティング層とを有することを特徴とする加工植物。
- ポリシラザン含有コーティング材はパーヒドロポリシラザンを含むことを特徴とする請求項9または10記載の加工植物。
- 前記植物基材は、ドライフラワー、プリザーブドフラワー、押し花、押し葉および押し草を含む加工された植物、並びに、生花、生葉および生草を含む生の植物のいずれかであることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の加工植物。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112369771A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-02-19 | 中国地质大学(武汉) | 一种柚子皮首饰材料的制备方法 |
CN115606584A (zh) * | 2021-07-16 | 2023-01-17 | 拉奇企业股份有限公司 | 植物长期保存制程 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0967202A (ja) * | 1995-08-28 | 1997-03-11 | Shiseido Co Ltd | ドライフラワー、その製造方法及び製造用キット |
JP2003170060A (ja) * | 2001-12-10 | 2003-06-17 | Nippon Light Metal Co Ltd | 光触媒機能を有する表面処理製品 |
JP2006206453A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Coronet:Kk | 植物の加工方法 |
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2007
- 2007-08-31 JP JP2007225263A patent/JP2009057313A/ja active Pending
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