JP2009057009A - Electric power steering system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。 The present invention relates to an electric power steering apparatus.
電動パワーステアリング装置は、操舵補助力を得るための電動モータと、この電動モータの回転を操舵機構に伝達する減速機を有している。減速機は、複数のギヤを有している。これらのギヤの歯面には、減速機の組立時に、グリースが塗布される(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、組立後の短期間のうちに、潤滑不良が生じることがあった。具体的には、電動パワーステアリング装置の高出力化に対応するために、金属製歯部を有するウォームホイールを用いることが考えられている。このウォームホイールの初期慣らし運転(なじみ運転)中に、潤滑不良が生じていた。その結果、歯面の摩耗量が過大になっていた。
そこで、本発明の目的は、潤滑不良の発生を抑制できる電動パワーステアリング装置を提供することである。
However, poor lubrication may occur within a short period after assembly. Specifically, in order to cope with the high output of the electric power steering device, it is considered to use a worm wheel having a metal tooth portion. During the initial running-in operation (familiar operation) of this worm wheel, poor lubrication occurred. As a result, the amount of wear on the tooth surface was excessive.
Therefore, an object of the present invention is to provide an electric power steering device that can suppress the occurrence of poor lubrication.
本発明の電動パワーステアリング装置(1)は、電動モータ(23)の回転を操舵機構(11)に伝達するための伝動装置(24)と、この伝動装置を収容するハウジング(26)と、伝動装置に潤滑剤(27)を供給するための潤滑剤供給装置(28)とを備え、この潤滑剤供給装置は、供給路(45)を介して上記ハウジング内(39)に連通する潤滑剤収容室(44)と、潤滑剤収容室内の潤滑剤を加圧可能な加圧機構(48)とを含むことを特徴とする。本発明によれば、加圧機構によって加圧された潤滑剤収容室内の潤滑剤が供給路を通じてハウジング内の伝動装置に供給される。従って、潤滑不良の発生が抑制される。 The electric power steering device (1) of the present invention includes a transmission (24) for transmitting the rotation of the electric motor (23) to the steering mechanism (11), a housing (26) for housing the transmission, and a transmission. And a lubricant supply device (28) for supplying a lubricant (27) to the device, the lubricant supply device containing a lubricant in communication with the inside of the housing (39) via a supply passage (45). It includes a chamber (44) and a pressurizing mechanism (48) capable of pressurizing the lubricant in the lubricant accommodating chamber. According to the present invention, the lubricant in the lubricant accommodating chamber pressurized by the pressurizing mechanism is supplied to the transmission device in the housing through the supply path. Therefore, occurrence of poor lubrication is suppressed.
また、本発明において、上記加圧機構は、シリンダ(46)内を上記潤滑剤収容室と付勢部材収容室(55)とに仕切りシリンダ内を進退可能なピストン(47)と、上記付勢部材収容室に収容されピストンを付勢する付勢部材(49)とを含む場合がある。この場合、潤滑剤の供給を、実用的な構成により実現できる。
また、本発明において、上記シリンダの端壁(51)に、内部に上記供給路を区画する筒状突起(60)が形成され、この筒状突起が、ハウジングに設けられた固定孔(61)に挿入されて固定されている場合がある。この場合、潤滑剤供給装置とハウジングとを、簡素な構造で容易に接続できる。
Further, in the present invention, the pressurizing mechanism includes a piston (47) capable of partitioning the inside of the cylinder (46) into the lubricant containing chamber and the biasing member containing chamber (55) and advancing and retracting the inside of the cylinder, and the biasing device. And an urging member (49) that is accommodated in the member accommodating chamber and urges the piston. In this case, the supply of the lubricant can be realized by a practical configuration.
Further, in the present invention, a cylindrical protrusion (60) for defining the supply path is formed in the end wall (51) of the cylinder, and the cylindrical protrusion is formed in the fixing hole (61) provided in the housing. There are cases where it is inserted and fixed. In this case, the lubricant supply device and the housing can be easily connected with a simple structure.
また、本発明において、上記伝動装置は、互いに噛み合う一対のギヤ(31,32)を含み、上記供給路の出口(62)は、上記一対のギヤの噛み合い部(40)に臨んでいる場合がある。この場合、潤滑剤が、伝動装置の一対のギヤの噛み合い部に確実に供給される。
なお、上記括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
In the present invention, the transmission device may include a pair of gears (31, 32) meshing with each other, and the outlet (62) of the supply path may face the meshing portion (40) of the pair of gears. is there. In this case, the lubricant is reliably supplied to the meshing portion of the pair of gears of the transmission.
In addition, although the alphanumeric characters in the parentheses indicate reference signs of corresponding components in the embodiments described later, the scope of the claims is not limited by these reference signs.
本発明の好ましい実施の形態の添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成の模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering System)1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に第1の自在継手4を介して連結された中間シャフト5と、中間シャフト5に第2の自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン歯8に噛み合うラック歯9を有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー10とを有している。
A preferred embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a schematic diagram of a schematic configuration of an electric power steering apparatus according to an embodiment of the present invention.
Referring to FIG. 1, an electric power steering system (EPS) 1 includes a steering shaft 3 connected to a steering member 2 such as a steering wheel, and a first
ピニオンシャフト7およびラックバー10によりラックアンドピニオン機構からなる操舵機構11が構成されている。ラックバー10は、車体12に固定されるラックハウジング13内に図示しない複数の軸受を介して直線往復自在に支持されている。ラックバー10には、一対のタイロッド14が結合されている。各タイロッド14は対応するナックルアーム15を介して対応する転舵輪16に連結されている。
The
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン歯8およびラック歯9によって、自動車の左右方向に沿ってのラックバー10の直線運動に変換される。これにより、転舵輪16の転舵が達成される。
図1を参照して、ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸17と、ピニオンシャフト7に連なる出力軸18とに分割されている。これら入力軸17および出力軸18はトーションバー19を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸17に操舵トルクが入力されたときに、トーションバー19が弾性ねじり変形し、これにより、入力軸17および出力軸18が相対回転するようになっている。
When the steering member 2 is operated and the steering shaft 3 is rotated, this rotation is converted by the
With reference to FIG. 1, the steering shaft 3 is divided into an
トーションバー19を介する入力軸17および出力軸18の間の相対回転変位量により操舵トルクを検出するトルクセンサ20が設けられている。また、車速を検出するための車速センサ21が設けられている。また、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)22が設けられている。また、操舵補助力を発生させるための電動モータ23と、この電動モータ23の出力回転を減速する減速機24とが設けられている。この減速機24は、電動モータ23の出力回転を操舵機構11に伝達する伝動装置として機能する。
A
トルクセンサ20および車速センサ21からの検出信号が、ECU22に入力されるようになっている。ECU22は、トルク検出結果や車速検出結果等に基づいて、操舵補助用の電動モータ23を制御する。電動モータ23の出力回転が減速機24を介して減速されてピニオンシャフト7に伝達され、ラックバー10の直線運動に変換されて、操舵が補助されるようになっている。
Detection signals from the
図1を参照して、また、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングシャフト3を回転自在に支持するステアリングコラム25を有している。ステアリングコラム25は、当該ステアリングコラム25の一部を構成するハウジング26を有している。ハウジング26に、トルクセンサ20、電動モータ23および減速機24が配置されている。
また、本実施形態では、電動パワーステアリング装置1は、減速機24に潤滑剤27を供給するための潤滑剤供給装置28を有している。この潤滑剤供給装置28は、ハウジング26の外側に配置されている。
Referring to FIG. 1, the electric power steering apparatus 1 has a
In the present embodiment, the electric power steering device 1 includes a
ハウジング26は、金属、例えば、アルミニウム合金により形成されている。ハウジング26は、具体的には、複数の部材により構成され、容器形状をなしている。ハウジング26の内部には、空洞29が区画されている。この空洞29内に、入力軸17および出力軸18を支持する軸受(図示せず)が保持されており、減速機24が収容されている。
減速機24は、駆動ギヤとしてのウォーム軸31と、このウォーム軸31に噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール32とを有している。ウォームホイール32は、出力軸18に固定されている。この出力軸18は、ウォームホイール32を挟んだ両側で軸受(図示せず)を介して、ハウジング26により回転自在に支持されている。
The
The
図2は、図1の電動パワーステアリング装置の断面図であり、減速機24、潤滑剤供給装置28およびその周辺部分を主に図示している。図3は、図2の III− III断面の断面図である。
図2,図3を参照して、ウォームホイール32は、ステアリングシャフト3の出力軸18の軸方向中間部に同行回転し且つ軸方向移動不能に連結されている。ウォームホイール32は、当該ウォームホイール32の外周に設けられた歯部33と、当該ウォームホイール32の径方向中央部に設けられたボス部34とを有している。ウォームホイール32は、金属部材、例えば鋼により形成されている。歯部33とボス部34とは、同行回転するように結合され、具体的には、単一部材により一体に形成されている。ボス部34が、ステアリングシャフト3の出力軸18に同行回転するように結合されている。
FIG. 2 is a cross-sectional view of the electric power steering apparatus of FIG. 1, and mainly illustrates the
Referring to FIGS. 2 and 3, the
ウォーム軸31は、その軸長方向に離隔する第1および第2の端部35,36を有し、第1および第2の端部35,36間の中間部37に歯部38を有する。ウォーム軸31の第1の端部35と電動モータ23の出力軸とは、筒状の継手を介して同軸上に動力伝達可能に連結されている。ウォーム軸31の第1および第2の端部35,36は、対応する軸受をそれぞれ介してハウジング26により回転自在に支持されている。
The
ウォーム軸31は、ハウジング26に形成された収容孔39内に収容されている。収容孔39は、上述の空洞29の一部である。収容孔39における領域41には、ウォーム軸31およびウォームホイール32の歯の噛み合い部40が配置されるとともに、潤滑剤27(図2には図示せず)が充填されている。
図3を参照して、潤滑剤供給装置28は、潤滑剤27を収容する潤滑剤収容室44と、潤滑剤27を潤滑剤収容室44からハウジング26の内部へ供給する供給路45とを有している。潤滑剤供給装置28は、潤滑剤収容室44を区画するためのシリンダ46およびピストン47を有している。潤滑剤収容室44の内部は、供給路45を介して、ハウジング26の内部に連通している。潤滑剤収容室44に潤滑剤27が溜められている。
The
Referring to FIG. 3, the
また、潤滑剤供給装置28は、潤滑剤収容室44内にある潤滑剤27を加圧する加圧機構48を有している。加圧機構48は、ピストン47と、後述するばね部材49とを有している。加圧機構48により加圧された潤滑剤27が、潤滑剤収容室44から、供給路45を通じて、ハウジング26の内部、すなわち、空洞29の収容孔39に移動する。これにより、潤滑剤27が、減速機24に供給されるようになっている。
The
具体的には、シリンダ46は、円筒形状のシリンダチューブ50と、第1および第2の端壁51,52とを有している。第1の端壁51は、シリンダ46の中心軸線が延びる方向S(軸方向Sともいう。)に関するシリンダチューブ50の一方の端部と一体に形成されることにより、この一方の端部に固定されている。第2の端壁52は、シリンダ46の軸方向Sに関するシリンダチューブ50の他方の端部と互いに別体に形成されており、この他方の端部に固定されている。
Specifically, the
ピストン47は、円柱形状をなしている。ピストン47の外周がシリンダチューブ50の内周に封止状態で嵌合されている。図示していないが、例えば、ピストン47の外周に形成された収容溝に封止部材としてのOリングが収容されている場合がある。また、ピストン47は、シリンダ46の軸方向Sに沿って移動自在に保持されている。ピストン47は、シリンダ46の軸方向Sに関する第1の位置から第2の位置へ移動するようになっている。
The
第1の位置は、ピストン47が第1の端壁51から相対的に遠ざかった位置、例えばシリンダチューブ50の軸方向中央部にある位置である。図3には、第1の位置にあるピストン47が図示されている。第2の位置は、ピストン47が第1の端壁51に相対的に近づいた位置、例えばピストン47と第1の端壁51とが当接する位置である。電動パワーステアリング装置1が組み立てられた直後には、ピストン47は第1の位置に位置するようにされている。なお、以下の説明では、特に説明しないときには、ピストン47が第1の位置に位置している場合に則して説明する。
The first position is a position where the
図3を参照して、また、ピストン47は、シリンダ46の内部を、潤滑剤収容室44および付勢部材収容室55とに仕切っている。
潤滑剤収容室44は、潤滑剤27を収容している。潤滑剤27は、流動性を有するグリースが好ましい。ピストン47が第1の位置にあるときの潤滑剤収容室44には、初期慣らし運転の間に潤滑不良の発生を防止できるような所定量の潤滑剤27を収容できるようになっている。また、潤滑剤収容室44は、供給路45に連通する供給口59を有している。軸方向Sに直交する断面において、供給口59の断面積は、ピストン47の断面積よりも小さくされている。
Referring to FIG. 3, the
The
また、シリンダ46とハウジング26とは、筒状突起60により互いに接続されている。この筒状突起60は、第1の端壁51から軸方向Sに延設されており、第1の端壁51に形成されている。筒状突起60が、ハウジング26に形成された固定孔61に挿入されている。筒状突起60の外周が、ハウジング26の固定孔61の内周に封止状態で嵌合されており、この状態で、筒状突起60がハウジング26に固定されている。筒状突起60は、潤滑剤収容室44の内部とハウジング26の内部とを連通する供給路45を区画している。この供給路45は、潤滑剤27を通すようにされている。供給路45の一方の端部に、上述の供給口59が設けられている。また、供給路45の他方の端部に、出口62が設けられている。供給路45の出口62は、ハウジング26の内部において、ウォーム軸31およびウォームホイール32の噛み合い部40に臨んでいる。
The
図3を参照して、加圧機構48は、シリンダ46内を進退可能な上述のピストン47と、ピストン47をシリンダ46の軸方向S(図3の左側)に付勢する付勢部材としてのばね部材49とを有している。
ばね部材49は、圧縮コイルばねからなる。圧縮コイルばねの軸線がシリンダ46の軸方向Sに一致するようにして、ばね部材49はシリンダ46内の付勢部材収容室55に収容されている。ピストン47がシリンダ46の軸方向Sに関してどこに位置しているかにかかわらず、ばね部材49は、シリンダ46の軸方向Sに圧縮弾性変形した状態で、ピストン47と第2の端壁52との間に挟まれている。
Referring to FIG. 3, the
The
ばね部材49は、ピストン47を、シリンダ46の軸方向Sに沿って第1の端壁51に向けて常に押圧している。これに伴い、ピストン47が、潤滑剤収容室44にある潤滑剤27を押圧している。その結果、潤滑剤27が、潤滑剤収容室44で加圧され、供給路45内でさらに加圧されて、ハウジング26内に確実に供給される。
図3を参照して、本実施形態の電動パワーステアリング装置1の減速機24が組み立てられた直後には、潤滑剤供給装置28のピストン47は第1の位置にあり、潤滑剤収容室44はもっとも広くされており、この潤滑剤収容室44の内部に潤滑剤27が満たされている。これとともに、減速機24のウォーム軸31およびウォームホイール32の歯面には、潤滑剤27が塗布されている。また、ハウジング26内におけるウォーム軸31およびウォームホイール32の噛み合い部40の周囲の上記領域41や、潤滑剤供給装置28の供給路45の出口62の近傍にも、潤滑剤27が満たされている。この状態では、潤滑剤供給装置28の潤滑剤収容室44内の潤滑剤27は、加圧されていても、ハウジング26内に移動しない。
The
Referring to FIG. 3, immediately after the
図4は、図3と同じ断面の断面図であり、初期慣らし運転中の状態を図示している。なお、図3は、組立直後の状態を図示している。図3,図4を参照して、組立直後の状態では、通例、ウォーム軸31およびウォームホイール32の歯面同士は、微小な接触部分(例えば、微小な突起)にて互いに接触している。この状態では、歯面同士の当たり面積は小さい。
FIG. 4 is a cross-sectional view of the same cross section as FIG. 3 and shows a state during initial break-in operation. FIG. 3 shows a state immediately after assembly. 3 and 4, in a state immediately after assembly, the tooth surfaces of
そこで、減速機24がユーザーにより利用される前に、減速機24の初期慣らし運転が実施される。初期慣らし運転では、減速機24が所定条件で運転される。これにより、ウォーム軸31およびウォームホイール32の歯面における上述の微小な突起が除去され、その結果、歯面同士の当たり面積が大きくされる。
初期慣らし運転中には、歯面同士の上述の微小な接触部分において面圧が過度に高まる場合がある。このような場合、潤滑剤が歯の噛み合い部40から押し出され、これに伴って供給路45の出口62の近傍にある潤滑剤27も移動する。これに伴い、潤滑剤収容室44内にある加圧された潤滑剤27が、供給路45の出口62を通じてハウジング26の内部に移動する。その結果、潤滑剤27が歯の噛み合い部40に供給される。このような潤滑剤27の移動は、少量ずつ随時行われるので、噛み合い部40には常に潤滑剤27が供給されるようになっている。その結果、初期慣らし運転中において、歯面における微小な接触部における面圧が高くなるとしても、潤滑不良の発生が防止される。
Therefore, before the
During the initial running-in operation, the surface pressure may increase excessively at the minute contact portion between the tooth surfaces. In such a case, the lubricant is pushed out from the
初期慣らし運転中、ピストン47は、第1の位置から徐々に第2の位置へ向けて移動し、潤滑剤収容室44内の潤滑剤27は少しずつ減少する。ピストン47が第1の端壁51に当接すると、潤滑剤供給装置28による潤滑剤27の供給は終了する。
また、初期慣らし運転が完了すると、歯面同士の当たり面積が大きくなっているので、歯面の接触部分における面圧が過大になる虞はない。その結果、歯面の油膜切れが生じる虞はないので、潤滑剤供給装置28が潤滑剤27を供給しなくとも、問題はない。
During the initial running-in operation, the
Further, when the initial running-in operation is completed, the contact area between the tooth surfaces is increased, so there is no possibility that the surface pressure at the contact portion of the tooth surfaces becomes excessive. As a result, there is no possibility that the oil film of the tooth surface will be cut off, so there is no problem even if the
図1を参照して、以上説明したように、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、電動モータ23の回転を操舵機構11に伝達するための伝動装置としての減速機24と、この減速機24を収容するハウジング26と、減速機24に潤滑剤27を供給するための潤滑剤供給装置28とを備えている。この潤滑剤供給装置28は、供給路45を介してハウジング26内に連通する潤滑剤収容室44と、潤滑剤収容室44内の潤滑剤27を加圧可能な加圧機構48とを含むことを特徴としている。
As described above with reference to FIG. 1, the electric power steering apparatus 1 of the present embodiment includes a
本実施形態によれば、加圧機構48によって加圧された潤滑剤収容室44内の潤滑剤27が供給路45を通じてハウジング26内の減速機24に供給される。従って、潤滑不良の発生が抑制される。従って、例えば、初期慣らし運転中の減速機24において潤滑剤が不足するような場合であったとしても、潤滑不良の発生を防止することが可能となる。ひいては、潤滑不良に起因した歯面の摩耗の発生が抑制される。また、歯面の摩耗の発生が抑制されるので、電動パワーステアリング装置1の減速機24の通常運転において、摩擦が低減される結果、操舵フィーリングが向上し、また、異音の発生が抑制される。
According to the present embodiment, the
また、本実施形態では、加圧機構48は、シリンダ46内を上記潤滑剤収容室44と付勢部材収容室55とに仕切りシリンダ46内を進退可能なピストン47と、上記付勢部材収容室55に収容されピストン47を付勢する付勢部材としてのばね部材49とを含むようにしている。この場合、潤滑剤27の供給を、実用的な構成により実現できる。
図3を参照して、本実施形態では、シリンダ46の第1の端壁51に、内部に供給路45を区画する筒状突起60が形成されている。この筒状突起60が、ハウジング26に設けられた固定孔61に挿入されて固定されている。この場合、潤滑剤供給装置28とハウジング26とを、簡素な構造で容易に接続できる。すなわち、供給路45が、シリンダ46の第1の端壁51に形成された筒状突起60という簡素な構造により実現される。また、シリンダ46と筒状突起60とを、一体的なユニットとして構成できる。これに加えて、筒状突起60が固定孔61に挿入されて固定されることにより、シリンダ46がハウジング26に容易に固定される。
Further, in the present embodiment, the
With reference to FIG. 3, in the present embodiment, a
また、本実施形態では、伝動装置としての減速機24は、互いに噛み合う一対のギヤとしてのウォーム軸31およびウォームホイール32を含んでいる。供給路45の出口62は、上記一対のギヤの噛み合い部40に臨んでいる。この場合、潤滑剤が、減速機24の一対のギヤの噛み合い部40に確実に供給される。
図3を参照して、本実施形態の減速機24は、金属製歯部を有するギヤとしてのウォーム軸31およびウォームホイール32を有している。金属製歯部を有するギヤは、電動パワーステアリング装置1の高出力化を図るために用いられるので、歯面の面圧が高くなる傾向にある。歯面の面圧が高くなると、潤滑剤が一対のギヤの噛み合い部40から押し出され易いので、潤滑不良が生じ易い。しかし、本実施形態では、潤滑不良の発生が潤滑剤供給装置28により防止されている。
In the present embodiment, the
With reference to FIG. 3, the
また、本実施形態の減速機24は、ウォーム軸31およびウォームホイール32を含んでいる。ウォーム軸31およびウォームホイール32の歯面同士は、互いに滑り運動をするので、潤滑剤がウォーム軸31およびウォームホイール32の噛み合い部40から押し出され易い。その結果、潤滑不良が生じ易い。しかし、本実施形態では、潤滑不良の発生が潤滑剤供給装置28により防止されている。
Further, the
また、本実施形態の潤滑剤供給装置28は、初期慣らし運転中の減速機24に潤滑剤27を供給するようにしている。初期慣らし運転中の減速機24においては、歯面の接触部分が微小なので、潤滑不良が生じ易い。しかし、本実施形態では、潤滑不良の発生が潤滑剤供給装置28により防止されている。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明する。
Further, the
Moreover, the following modifications can be considered about this embodiment. In the following description, the points different from the above-described embodiment will be mainly described.
例えば、図示しないが、付勢部材としては、コイルばね、皿ばね等のばね部材を用いてもよい。また、付勢部材としては、弾性体を用いてもよい。弾性体としては、上述のばね部材の他、弾性変形可能なゴム部材を挙げることができる。また、付勢部材として、アクチュエータとしてのソレノイドを用いてもよい。このソレノイドは、可動部としての鉄心と、この鉄心を進退させるコイルとを有している。鉄心がピストンに連結される。コイルに通電することにより、鉄心およびピストンを付勢することができる。 For example, although not shown, a spring member such as a coil spring or a disc spring may be used as the biasing member. Further, an elastic body may be used as the urging member. Examples of the elastic body include a rubber member that can be elastically deformed in addition to the above-described spring member. Further, a solenoid as an actuator may be used as the urging member. This solenoid has an iron core as a movable part and a coil for moving the iron core forward and backward. The iron core is connected to the piston. By energizing the coil, the iron core and the piston can be energized.
また、潤滑剤収容室を区画する容器の少なくとも一部を、自身の弾性で潤滑剤を加圧可能なメンブレン等の弾性膜部材で構成してもよい。これにより、構造を簡素化できる。
また、上述の実施形態の潤滑剤供給装置28を、図示しないが、互いに噛み合う一対のギヤとしてのウォーム軸と斜歯歯車とを有する減速機、互いに噛み合う一対の平歯車を有する減速機、互いに噛み合う一対の斜歯歯車を有する減速機等に適用することもできる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で種々の変更を施すことができる。
Further, at least a part of the container that partitions the lubricant storage chamber may be formed of an elastic film member such as a membrane that can pressurize the lubricant by its own elasticity. Thereby, the structure can be simplified.
In addition, although not shown, the
1…電動パワーステアリング装置、11…操舵機構、23…電動モータ、24…減速機(伝動装置)、26…ハウジング、27…潤滑剤、28…潤滑剤供給装置、31…ウォーム軸(ギヤ)、32…ウォームホイール(ギヤ)、39…収容孔(ハウジング内)、40…噛み合い部、44…潤滑剤収容室、45…供給路、46…シリンダ、47…ピストン、48…加圧機構、49…ばね部材(付勢部材)、51…第1の端壁(端壁)、55…付勢部材収容室、60…筒状突起、61…固定孔、62…出口。 DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Electric power steering device, 11 ... Steering mechanism, 23 ... Electric motor, 24 ... Reduction gear (transmission device), 26 ... Housing, 27 ... Lubricant, 28 ... Lubricant supply device, 31 ... Worm shaft (gear), 32 ... Worm wheel (gear), 39 ... Accommodating hole (inside housing), 40 ... Engagement part, 44 ... Lubricant accommodation chamber, 45 ... Supply path, 46 ... Cylinder, 47 ... Piston, 48 ... Pressure mechanism, 49 ... Spring member (biasing member), 51 ... first end wall (end wall), 55 ... biasing member accommodating chamber, 60 ... cylindrical protrusion, 61 ... fixing hole, 62 ... exit.
Claims (4)
この伝動装置を収容するハウジングと、
伝動装置に潤滑剤を供給するための潤滑剤供給装置とを備え、
この潤滑剤供給装置は、供給路を介して上記ハウジング内に連通する潤滑剤収容室と、潤滑剤収容室内の潤滑剤を加圧可能な加圧機構とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 A transmission device for transmitting the rotation of the electric motor to the steering mechanism;
A housing that houses the transmission,
A lubricant supply device for supplying a lubricant to the transmission device;
The lubricant supply device includes a lubricant storage chamber communicating with the housing through a supply path, and a pressurizing mechanism capable of pressurizing the lubricant in the lubricant storage chamber. apparatus.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020131920A (en) * | 2019-02-19 | 2020-08-31 | オイレス工業株式会社 | Rack guide and gear mechanism |
-
2007
- 2007-09-03 JP JP2007227997A patent/JP2009057009A/en active Pending
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