JP2004299514A - Steering device for vehicle - Google Patents

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JP2004299514A
JP2004299514A JP2003094170A JP2003094170A JP2004299514A JP 2004299514 A JP2004299514 A JP 2004299514A JP 2003094170 A JP2003094170 A JP 2003094170A JP 2003094170 A JP2003094170 A JP 2003094170A JP 2004299514 A JP2004299514 A JP 2004299514A
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steering
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vehicle
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Yasuo Shimizu
康夫 清水
Katsuji Watanabe
勝治 渡辺
Yoshinari Kono
誉得 河野
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a steering device of rack-and-pinion type capable of suppressing the wear of the slide surface of a rack bar and/or the contacting surface of a rack guide to push the rack bar. <P>SOLUTION: The steering device for a vehicle is structured so that a rack-and-pinion mechanism composed of a pinion coupled with a steering wheel of the vehicle and the rack bar 26 coupled with each steering vehicle wheel is installed in the steering system leading from the steering wheel to the steering vehicle wheel and that the rack guide 70 to push the rack bar 26 to the pinion is installed in a position mating with the pinion. The rack guide 70 is structured so that a plurality of dints 74c are formed in its contacting surface 74a abutting to the rack bar. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ステアリング装置の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ステアリング装置の種類としては、ラックアンドピニオン式、ボールナット式、ウォームセクタ式、ウォームピン式等がある。近年は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置が多用され、開発も進んでいる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−331946公報(第4−5頁、図1−図3)
【0004】
特許文献1による従来の車両用ステアリング装置の概要を、次の図8で説明する。図8は従来の車両用ステアリング装置の概要図であり、特開2002−331946公報の図3を再掲する。なお、符号は振り直した。
【0005】
従来の車両用ステアリング装置100は、図示せぬステアリングハンドルから操舵車輪に至るステアリング系に補助トルクを加えるようにした、電動パワーステアリング装置である。詳しくは、車両用ステアリング装置100は、ステアリングハンドルにピニオン軸101を連結し、ピニオン軸101にラックアンドピニオン機構102を介してラック軸103を連結することで、ステアリング系にラックアンドピニオン機構102を備えた、ラックアンドピニオン式ステアリング装置である。ラックアンドピニオン機構102は、ピニオン軸101に形成したピニオン104とラック軸103に形成したラック105とからなる。
【0006】
さらに、車両用ステアリング装置100は、ラック軸103をピニオン104に押し付ける作用をなすラックガイド110を、ピニオン104と対向する位置に備える。ラックガイド110は、ラック105と反対側からラック軸103に当て部材111を当て、この当て部材111をガイド部112及び圧縮ばね113を介して調整ボルト114にて押すようにしたものである。ピニオン104とラック105との噛み合いの遊び(バックラッシ)を零又は最小限にすることができるとともに、ラック軸103をその軸方向へ摺動可能に支持することができる。
図中、121は操舵トルクセンサ、122は補助トルクをを発生する電動モータ、123はウォームギヤ機構、124はハウジングである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のラックガイド110は、当て部材111の接触面111aに対してラック軸103が頻繁に摺動するものである。摺動することで、ラック軸103の摺動面及び接触面111aは摩耗し得る。その摩耗粉は、ラック軸103の摺動面と接触面111aとの間に残留する。残留した摩耗粉によって、ラック軸103の摺動面や接触面111aは研磨され、更に摩耗が進むことになる。
【0008】
しかも、ラック軸103の摺動面や接触面111aは、全面が均一に摩耗するとは限らない。摩耗量が不均一であると、ピニオン104とラック105との間のバックラッシを、車両用ステアリング装置としての適切な状態に維持することは困難になる。その場合には、ラック軸は軸方向に摺動する他に、ラック軸103に作用する外乱によって周方向にも若干摺動し得る。この結果、更に摩耗が進むことになる。ラックアンドピニオン式ステアリング装置100の耐久性や操舵感覚(操舵フィーリング)をより高めるには、更なる検討の余地がある。
【0009】
そこで本発明の目的は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置において、ラック軸の摺動面やラック軸を押すラックガイドの接触面の摩耗を抑制することができる技術を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、車両のステアリングハンドルにより操舵車輪を操舵するステアリング系に、操舵車輪に連結したラック軸とピニオンとからなるラックアンドピニオン機構を備えるとともに、ラック軸をピニオンに押し付ける作用をなすラックガイドを備えた車両用ステアリング装置において、ラックガイドのうち、ラック軸に当てる接触面に複数の窪みを設けたことを特徴とする。
【0011】
ラックガイドのうち、ラック軸に当てる接触面に複数の窪みを設けたので、これらの窪みにグリース等の油を溜めることにより、ラックガイドの接触面とラック軸の摺動面との間に、油膜を介在させることができる。この油膜の潤滑効果によって、接触面と摺動面との間の摩擦抵抗を低減させることができるとともに、接触面や摺動面の摩耗を抑制することができる。
【0012】
さらには、接触面にラック軸が摺動することで発生した微量の摩耗粉を、複数の窪みに溜めることができる。この結果、摩耗粉は接触面と摺動面との間に残留しない。従って、残留した摩耗粉によって接触面や摺動面が研磨される心配はない。このため、接触面や摺動面の摩耗を抑制することができる。
【0013】
このようなことから、接触面や摺動面の摩耗を抑制することによって、ラックアンドピニオン機構におけるピニオンとラックとの間のバックラッシを、車両用ステアリング装置としての適切な状態に維持することができる。従って、車両用ステアリング装置の耐久性をより高めることができるとともに、車両用ステアリング装置をより円滑に操舵できるようにして操舵感覚を高めることができる。
しかも、バックラッシを適切な状態に維持できるので、ラック軸が外乱によって周方向に摺動することを抑制でき、この結果、接触面や摺動面の摩耗を、より抑制することができる。
【0014】
請求項2は、ステアリング系が、ステアリングハンドルで発生した操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、この操舵トルクセンサの検出信号に応じた補助トルクを発生してステアリング系に付加する電動モータと、を備えたことを特徴とする。
ラックガイドの接触面やラック軸の摺動面の摩耗を抑制することによって、ラックアンドピニオン機構におけるピニオンとラックとの間のバックラッシを、車両用ステアリング装置としての適切な状態に維持することができる。
【0015】
ところで、操舵トルクに電動モータの補助トルクを加えた複合トルクにより、ラックアンドピニオン機構を介して操舵車輪を操舵しているとき、電動モータが停止信号や逆転信号を受けた直後には、電動モータのロータは慣性によって回り続けようとする。この結果、ピニオンも回り続けようとする。
【0016】
これに対して、ラック軸には路面反力が作用しているので、停止しようとする。しかも、ピニオンとラックとの間のバックラッシは、車両用ステアリング装置としての適切な状態にある。すなわち、バックラッシが零又は微小なので、ピニオンが慣性によって回ろうとしても、極めて速やかに応答性良く停止する。
【0017】
このようにして、電動モータが過剰応答(オーバーシュート)することを抑制することができる。従って、車両用ステアリング装置を電動パワーステアリング装置として用いる場合であっても、車両用ステアリング装置の操舵感覚を高めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車両用ステアリング装置の模式図である。車両用ステアリング装置10は、車両のステアリングハンドル21から車両の操舵車輪(前輪)29,29に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる、電動パワーステアリング装置である。
【0019】
ステアリング系20は、ステアリングハンドル21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。
【0020】
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成したピニオン31に、ラック軸26に形成したラック32を噛み合わせた、ラックアンドピニオン歯車である。このようにして、ピニオン31を車両のステアリングハンドル21に連結し、ラック32を車両の操舵車輪29,29に連結することができる。すなわち、ステアリングハンドル21に連結したピニオン31と操舵車輪29,29に連結ラック軸26とからなるラックアンドピニオン機構25をステアリング系20に備える。
【0021】
運転者がステアリングハンドル21を操舵することで、この操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27を介して、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
【0022】
補助トルク機構40は、ステアリングハンドル21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、このトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ43で発生し、補助トルクを伝動機構44及びピニオン軸24を介して、ステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達し、このラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27によって、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
従って、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクによって、操舵車輪29,29を操舵することができる。
【0023】
このようにして、電動モータ43の出力軸46とピニオン31との間に、伝動機構44を介在させ、この伝動機構44とステアリングハンドル21との間に、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ41を介在させる。ピニオン31は、ステアリングハンドル21の操舵トルクに応じて電動モータ43が発生した補助トルクを付加される歯車である。
【0024】
すなわち、ステアリング系20に、ステアリングハンドル21で発生した操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ41と、この操舵トルクセンサ41の検出信号に応じた補助トルクを発生してステアリング系20のうちステアリングハンドル21とピニオン31との間に付加する電動モータ43と、を備えることで、車両用ステアリング装置10を電動パワーステアリング装置として用いることができる。
【0025】
図2は本発明に係る車両用ステアリング装置の全体構成図であり、左端部及び右端部を断面して表したものである。この図は、車両用ステアリング装置10のラック軸26を、車幅方向(図左右方向)に延びるハウジング51に軸方向へスライド可能に収容したことを示す。
ラック軸26は、ハウジング51から突出した長手方向両端にボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27を連結した軸である。53,53はダストシール用ブーツである。
【0026】
図3は図2の3−3線断面図であり、車両用ステアリング装置10の縦断面構造を示す。
車両用ステアリング装置10は、ピニオン軸24、ラックアンドピニオン機構25、操舵トルクセンサ41及び伝動機構44をハウジング51に収納し、このハウジング51の上部開口を上部カバー部54で塞いだものである。操舵トルクセンサ41は、上部カバー部54に取付けたものである。
【0027】
伝動機構44は、電動モータ43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達するウォームギヤ機構、すなわち倍力機構である。詳しく述べると伝動機構44は、電動モータ43の出力軸46に設けたウォーム47と、ピニオン軸24に結合するとともにウォーム47に噛み合わせたウォームホイール48(以下、単に「ホイール48」と言う。)とからなる。
【0028】
ハウジング51は、上下に延びるピニオン軸24の上部、長手中央部及び下端を3個の軸受55〜57を介して回転可能に支承したものであり、さらに電動モータ43を取付けるとともに、ラックガイド70を備える。図中、58はロックナット、59はオイルシールである。
【0029】
ところで、操舵トルクセンサ41は、ピニオン軸24に、残留歪みが付与され作用トルクに応じて磁歪特性が変化する第1残留歪み部61及び第2残留歪み部62を設け、これら第1・第2残留歪み部61,62の周囲に、第1・第2残留歪み部61,62に生じた磁歪効果を電気的に検出する検出部63を設け、検出部63の検出信号をトルク検出信号として出力するようにした、磁歪式トルクセンサである。
【0030】
第1・第2残留歪み部61,62は、ピニオン軸24の軸長手方向に互いに逆方向の残留歪みが付与された磁歪膜からなる。
検出部63は、ピニオン軸24を通した筒状のコイルボビン64,65と、コイルボビン64,65に巻いた第1多層ソレノイド巻きコイル66並びに第2多層ソレノイド巻きコイル67と、第1・第2多層ソレノイド巻きコイル66,67の周囲を囲う磁気シールド用バックヨーク68と、からなる。
【0031】
ラックガイド70は、ラック32と反対側からラック軸26に当てるガイド部71と、このガイド部71を圧縮ばね72(調整ばね72)を介して押す調整ボルト73と、からなる押圧手段である。ガイド部71と調整ボルト73との間には、調整ボルト73の調整方向に若干の隙間を有する。ガイド部71は、ラック軸26の背面を滑らせる当て部材74を備える。75はロックナットである。
【0032】
すなわち、車両用ステアリング装置10は、ラック軸26をピニオン31に押し付ける作用をなすラックガイド70を、ピニオン31と対向する位置に設けたものである。このようにして、ピニオン31に対してラック32を互いに噛み合う方向に押すことができるラックガイド70(押圧手段70)を設けた。
【0033】
ラック軸26がピニオン軸24の長手方向へ移動することを、ラックガイド70によって規制しつつ、このラックガイド70によって、ラック軸26をその軸方向へ摺動可能に支持することができる。
【0034】
さらにラックガイド70によれば、ハウジング51にねじ込んだ調整ボルト73にて、圧縮ばね72を介してガイド部71を適切な押圧力で押すことにより、ガイド部71でラック32に予圧を与えて、ラック32をピニオン31に押し付けることができる。すなわち、ピニオン31に対して、ラック32を互いに噛み合う方向に押すことで、ピニオン31とラック32との噛み合いの遊び(バックラッシ)を零又は最小限にして、支持することができる。
【0035】
ピニオン31の歯やラック32の歯が摩耗したときには、ラックガイド70によってラック軸26をピニオン31側に更に押すことができる。ピニオン31やラック32の歯が摩耗したり噛み合い誤差が生じることで、噛み合わせ部分の遊びが増した場合には、ラックガイド70に押されて1組の歯車の軸間距離Di、すなわちピニオン軸24の中心からラック軸26の中心までの距離Diは小さくなる。
【0036】
図4は本発明に係るラック軸とラックガイドの関係を示す斜視図であり、当て部材74の接触面74aによって、丸棒状のラック軸26を軸方向、すなわち矢印Sa方向へ摺動可能に支持するために、ラック軸26の表面26a(摺動面26a)に合わせて、当て部材74の接触面74aを円弧状に形成したことを示す。
【0037】
ラック軸26は、例えば機械構造用炭素鋼鋼材(JIS−G−4051)やクロムモリブデン鋼鋼材(JIS−G−4105)等の鉄鋼製品である。
当て部材74は、ほぼ一定厚み(例えば1〜2mm程度)の湾曲したガイド用パッドであり、耐摩耗性を有するとともに摩擦抵抗が小さい材料からなり、例えば、ポリアセタール樹脂又はポリアセタールを含んだ樹脂や、ポリテトラフルエチレン樹脂(略記;PTFE、テフロン(登録商標))等のフッ素樹脂などの、樹脂製品が好適である。
【0038】
図5は本発明に係るラック軸とラックガイドの関係を示す断面図であり、上記図3に対応させて表した。
当て部材74の接触面74aは、ラック軸26の半径(例えば15mm程度)と同一又は若干大きい半径Ruの円弧面である。当て部材74は、接触面74aとは反対側に嵌合凸部74bを一体に形成したものである。
【0039】
ガイド部71は、一端に当て部材74を支持する支持面71aを形成するとともに、支持面71aの中心に嵌合孔71bを形成し、さらに他端に圧縮ばね72を受けるばね受け面71cを形成した、焼結金属製丸棒材である。
【0040】
支持面71aは、当て部材74の背面全体を受けるように円弧面としたものである。嵌合孔71bに嵌合凸部74bを圧入等によって嵌合することにより、ガイド部71に当て部材74を一体的に取付けることができる。
なお、ガイド部71に対する当て部材74の取付け構造は任意であり、適宜設定すればよく、例えば接着してもよい。
【0041】
図6は図5の6矢視図であり、当て部材74の接触面74aに複数の窪み74c・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を形成したことを示す。具体的には、接触面74aの全面にわたって、多数の窪み74c・・・を一定間隔で千鳥状に配列した。これらの窪み74c・・・は小径の円形状の凹部であり、グリース等の油を溜める油溜めの役割、及び、摩耗粉を溜める摩耗粉溜めの役割を果たす。
【0042】
多数の窪み74c・・・を有する複雑な当て部材74を、ガイド部71とは別部材によって構成したので、これらの当て部材74並びにガイド部71を別々に生産することができ、生産性が高まる。
【0043】
図7は本発明に係るラックガイドの窪みの断面図である。接触面74aに形成した窪み74cは、深さが概ね一様であり、例えば0.5mm程度である。なお、窪み74cは、当て部材74を貫通した貫通孔を含む。
【0044】
次に、上記構成のラックガイド70の作用について図5に基づき説明する。
多数の窪み74c・・・にグリース等の油を溜めることにより、接触面74aとラック軸26の摺動面26aとの間には、油膜が介在する。油膜の潤滑効果によって、接触面74aと摺動面26aとの間の摩擦抵抗を低減させることができるとともに、接触面74aや摺動面26aの摩耗を抑制することができる。しかも、接触面74aと摺動面26aとの間の、使用初期における摩擦抵抗を長期にわたって維持することができる。
【0045】
さらには、接触面74aに対してラック軸26が摺動することにより、接触面74aや摺動面26aは微小ではあるが摩耗し得る。その摩耗粉は、ラック軸26が接触面74aを摺動することにより移動して、窪み74c・・・に溜まる。この結果、摩耗粉は接触面74aと摺動面26aとの間に残留しない。従って、残留した摩耗粉によって接触面74aや摺動面26aが研磨される心配はない。このため、接触面74aや摺動面26aの摩耗を抑制することができる。
【0046】
本発明者等が実験したところによると、接触面74aに多数の窪み74c・・・を設けた場合には、従来の窪みが無い平坦な接触面74aに比べて、摩耗量が概ね1/10程度に低減したことが判明した。
【0047】
特に、接触面74aに対してラック軸26を高速で摺動させる場合に、摩耗を抑制する効果が顕著になる。
このようなことから、接触面74aや摺動面26aの摩耗を抑制することによって、ピニオン31(図3参照)とラック32との間のバックラッシを、車両用ステアリング装置10(図3参照)としての適切な状態に維持することができる。従って、車両用ステアリング装置10の耐久性をより高めることができるとともに、車両用ステアリング装置10をより円滑に操舵できるようにして操舵感覚を高めることができる。
しかも、バックラッシを適切な状態に維持できるので、ラック軸26が外乱によって周方向に摺動することを抑制でき、この結果、接触面74aや摺動面26aの摩耗を、より抑制することができる。
【0048】
次に、上記構成の車両用ステアリング装置10の作用について、図1に基づき説明する。
操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラックアンドピニオン機構25を介して操舵車輪29,29を操舵しているとき、電動モータ43が制御部42から停止信号や逆転信号を受けた直後には、電動モータ43のロータは慣性によって回り続けようとする。この結果、ピニオン軸24並びにピニオン31も回り続けようとする。
【0049】
これに対して、ラック軸26には操舵車輪29,29を介して路面反力が作用しているので、停止しようとする。しかも、ピニオン31とラック32との間のバックラッシは、車両用ステアリング装置10としての適切な状態にある。すなわち、バックラッシが零又は微小なので、ピニオン31が慣性によって回ろうとしても、極めて速やかに停止する。
【0050】
このようにして、電動モータ43が過剰応答(オーバーシュート)することを抑制することができる。従って、車両用ステアリング装置10を電動パワーステアリング装置として用いる場合であっても、車両用ステアリング装置10の操舵感覚を高めることができる。
【0051】
なお、上記本発明の実施の形態において、車両用ステアリング装置10は、操舵トルクに補助トルクを付加する形式の電動パワーステアリング装置に限定されるものではない。例えば、(1)ステアリングハンドル21や操舵用ジョイステイックからピニオン軸24を分離・独立させた構成とし、ステアリングハンドル21やジョイステイックの操舵トルクに応じて電動モータから駆動トルクを発生させ、この駆動トルクによってピニオン軸24を転舵させる形式の、通称「ステアバイワイヤ式ステアリング」(特開2002−229656公報等によって知られている。)や、(2)四輪操舵(4WS)形式、等のラックアンドピニオン機構により操舵するステアリング装置にも適用することができる。
【0052】
また、ラックガイド70は、ガイド部71に当て部材74を一体に形成したものであってもよい。
また、当て部材74の材質は任意である。
また、接触面74aに形成された窪み74c・・・の形状、寸法、配列並びに間隔は任意である。
また、窪み74c・・・にグリース等の油を溜めることは、任意である。但し、油を溜めることによって、摩耗を抑制する効果は、より顕著になる。
【0053】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、ラックガイドのうち、ラック軸に当てる接触面に複数の窪みを設けたので、これらの窪みにグリース等の油を溜めることにより、ラックガイドの接触面とラック軸の摺動面との間に、油膜を介在させることができる。この油膜の潤滑効果によって、接触面と摺動面との間の摩擦抵抗を低減させることができるとともに、接触面や摺動面の摩耗を抑制することができる。
【0054】
さらには、接触面にラック軸が摺動することで発生した微量の摩耗粉を、複数の窪みに溜めることができる。この結果、摩耗粉は接触面と摺動面との間に残留しない。従って、残留した摩耗粉によって接触面や摺動面が研磨される心配はない。このため、接触面や摺動面の摩耗を抑制することができる。
【0055】
このようなことから、接触面や摺動面の摩耗を抑制することによって、ラックアンドピニオン機構におけるピニオンとラックとの間のバックラッシを、車両用ステアリング装置としての適切な状態に維持することができる。従って、車両用ステアリング装置の耐久性をより高めることができるとともに、車両用ステアリング装置をより円滑に操舵できるようにして操舵感覚を高めることができる。
しかも、バックラッシを適切な状態に維持できるので、ラック軸が外乱によって周方向に摺動することを抑制でき、この結果、接触面や摺動面の摩耗を、より抑制することができる。
【0056】
請求項2は、ステアリング系に、ステアリングハンドルで発生した操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、この操舵トルクセンサの検出信号に応じた補助トルクを発生してステアリング系のうちステアリングハンドルとピニオンとの間に付加する電動モータと、を備えることで、車両用ステアリング装置を電動パワーステアリング装置として用いることができる。
【0057】
操舵トルクに電動モータの補助トルクを加えた複合トルクにより、ラックアンドピニオン機構を介して操舵車輪を操舵しているとき、電動モータが停止信号や逆転信号を受けた直後には、電動モータのロータは慣性によって回り続けようとする。この結果、ピニオンも回り続けようとする。
【0058】
これに対して、ラック軸には路面反力が作用しているので、停止しようとする。しかも、ピニオンとラックとの間のバックラッシは、車両用ステアリング装置としての適切な状態にある。すなわち、バックラッシが零又は微小なので、ピニオンが慣性によって回ろうとしても、極めて速やかに応答性良く停止する。
【0059】
このようにして、電動モータが過剰応答(オーバーシュート)することを抑制することができる。従って、車両用ステアリング装置を電動パワーステアリング装置として用いる場合であっても、車両用ステアリング装置の操舵感覚を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用ステアリング装置の模式図
【図2】本発明に係る車両用ステアリング装置の全体構成図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】本発明に係るラック軸とラックガイドの関係を示す斜視図
【図5】本発明に係るラック軸とラックガイドの関係を示す断面図
【図6】図5の6矢視図
【図7】本発明に係るラックガイドの窪みの断面図
【図8】従来の車両用ステアリング装置の概要図
【符号の説明】
10…車両用ステアリング装置、20…ステアリング系、21…ステアリングハンドル、24…ピニオン軸、25…ラックアンドピニオン機構、26…ラック軸、26a…ラック軸の摺動面(表面)、29…操舵車輪、31…ピニオン、32…ラック、70…ラックガイド、71…ガイド部、74…当て部材、74a…ラック軸に当てる接触面、74c…窪み。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an improved technique for a vehicle steering device.
[0002]
[Prior art]
As a type of the vehicle steering device, there are a rack and pinion type, a ball nut type, a worm sector type, a worm pin type and the like. In recent years, rack-and-pinion type steering devices have been frequently used, and development has been progressing (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-331946 (pages 4-5, FIGS. 1-3)
[0004]
An outline of a conventional vehicle steering device according to Patent Document 1 will be described with reference to FIG. FIG. 8 is a schematic diagram of a conventional vehicle steering device, and FIG. 3 of JP-A-2002-331946 is shown again. The reference numerals have been re-assigned.
[0005]
The conventional vehicle steering device 100 is an electric power steering device that applies an auxiliary torque to a steering system from a steering handle (not shown) to a steered wheel. Specifically, the vehicle steering device 100 connects the pinion shaft 101 to the steering handle, and connects the rack shaft 103 to the pinion shaft 101 via the rack and pinion mechanism 102, thereby connecting the rack and pinion mechanism 102 to the steering system. This is a rack and pinion type steering device provided. The rack and pinion mechanism 102 includes a pinion 104 formed on a pinion shaft 101 and a rack 105 formed on a rack shaft 103.
[0006]
Further, the vehicle steering device 100 includes a rack guide 110 that functions to press the rack shaft 103 against the pinion 104 at a position facing the pinion 104. The rack guide 110 is configured to apply a contact member 111 to the rack shaft 103 from the side opposite to the rack 105, and press the contact member 111 with an adjustment bolt 114 via a guide portion 112 and a compression spring 113. The play (backlash) of the engagement between the pinion 104 and the rack 105 can be zero or minimized, and the rack shaft 103 can be supported so as to be slidable in the axial direction.
In the figure, 121 is a steering torque sensor, 122 is an electric motor for generating an auxiliary torque, 123 is a worm gear mechanism, and 124 is a housing.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described conventional rack guide 110, the rack shaft 103 frequently slides on the contact surface 111a of the contact member 111. By sliding, the sliding surface and the contact surface 111a of the rack shaft 103 can be worn. The wear powder remains between the sliding surface of the rack shaft 103 and the contact surface 111a. The sliding surface and the contact surface 111a of the rack shaft 103 are polished by the remaining wear powder, and the wear further proceeds.
[0008]
In addition, the entire sliding surface and the contact surface 111a of the rack shaft 103 are not necessarily worn uniformly. If the wear amount is not uniform, it becomes difficult to maintain the backlash between the pinion 104 and the rack 105 in an appropriate state as a vehicle steering device. In this case, in addition to sliding in the axial direction, the rack shaft may slightly slide in the circumferential direction due to disturbance acting on the rack shaft 103. As a result, the wear further proceeds. There is room for further study to further improve the durability and steering feeling (steering feeling) of the rack and pinion type steering device 100.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a technique in a rack-and-pinion type steering device that can suppress wear of a sliding surface of a rack shaft and a contact surface of a rack guide pressing the rack shaft.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a steering system for steering a steering wheel by a steering handle of a vehicle includes a rack and pinion mechanism including a rack shaft and a pinion connected to the steering wheel, and the rack shaft is connected to a pinion. A steering device for a vehicle provided with a rack guide that presses against a rack shaft is characterized in that a plurality of depressions are provided on a contact surface of the rack guide that contacts a rack shaft.
[0011]
Of the rack guides, a plurality of depressions are provided on the contact surface that is applied to the rack shaft, so that oil such as grease is stored in these depressions, so that a space between the contact surface of the rack guide and the sliding surface of the rack shaft is provided. An oil film can be interposed. Due to the lubrication effect of the oil film, the frictional resistance between the contact surface and the sliding surface can be reduced, and the wear of the contact surface and the sliding surface can be suppressed.
[0012]
Further, a small amount of abrasion powder generated by sliding of the rack shaft on the contact surface can be stored in the plurality of depressions. As a result, no abrasion powder remains between the contact surface and the sliding surface. Therefore, there is no fear that the contact surface and the sliding surface are polished by the residual wear powder. Therefore, abrasion of the contact surface and the sliding surface can be suppressed.
[0013]
For this reason, the backlash between the pinion and the rack in the rack and pinion mechanism can be maintained in an appropriate state as a vehicle steering device by suppressing wear of the contact surface and the sliding surface. . Therefore, the durability of the vehicle steering device can be further enhanced, and the steering feeling can be enhanced by enabling the vehicle steering device to be steerable more smoothly.
In addition, since the backlash can be maintained in an appropriate state, the rack shaft can be prevented from sliding in the circumferential direction due to disturbance, and as a result, the wear of the contact surface and the sliding surface can be further suppressed.
[0014]
According to a second aspect of the present invention, the steering system includes: a steering torque sensor that detects a steering torque generated by a steering handle; and an electric motor that generates an auxiliary torque corresponding to a detection signal of the steering torque sensor and adds the assist torque to the steering system. It is characterized by having.
By suppressing the wear of the contact surface of the rack guide and the sliding surface of the rack shaft, the backlash between the pinion and the rack in the rack and pinion mechanism can be maintained in an appropriate state as a vehicle steering device. .
[0015]
By the way, when steering a steering wheel via a rack and pinion mechanism by a combined torque obtained by adding an auxiliary torque of the electric motor to the steering torque, immediately after the electric motor receives a stop signal or a reverse rotation signal, the electric motor Of the rotor try to keep rotating by inertia. As a result, the pinion also tries to keep turning.
[0016]
On the other hand, since a road surface reaction force is acting on the rack shaft, an attempt is made to stop. In addition, the backlash between the pinion and the rack is in a state suitable for a vehicle steering device. That is, since the backlash is zero or minute, even if the pinion tries to rotate by inertia, the pinion stops very quickly with good responsiveness.
[0017]
Thus, it is possible to suppress the electric motor from responding excessively (overshoot). Therefore, even when the vehicle steering device is used as the electric power steering device, the steering feeling of the vehicle steering device can be enhanced.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. The drawings should be viewed in the direction of reference numerals.
FIG. 1 is a schematic view of a vehicle steering device according to the present invention. The vehicle steering device 10 includes an electric power steering system including a steering system 20 extending from a steering wheel 21 of the vehicle to steered wheels (front wheels) 29, 29 of the vehicle, and an auxiliary torque mechanism 40 for applying an auxiliary torque to the steering system 20. Device.
[0019]
The steering system 20 connects a pinion shaft 24 to a steering handle 21 via a steering shaft 22 and universal shaft joints 23, 23, and connects a rack shaft 26 to the pinion shaft 24 via a rack and pinion mechanism 25. The left and right steering wheels 29, 29 are connected to both ends of the steering wheel 26 via left and right tie rods 27, 27 and knuckles 28, 28, respectively.
[0020]
The rack and pinion mechanism 25 is a rack and pinion gear in which a pinion 31 formed on the pinion shaft 24 is engaged with a rack 32 formed on the rack shaft 26. In this manner, the pinion 31 can be connected to the steering wheel 21 of the vehicle, and the rack 32 can be connected to the steering wheels 29, 29 of the vehicle. That is, the steering system 20 is provided with a rack-and-pinion mechanism 25 including a pinion 31 connected to the steering handle 21, steering wheels 29, 29 and a connection rack shaft 26.
[0021]
When the driver steers the steering wheel 21, the left and right steering wheels 29, 29 can be steered by the steering torque via the rack and pinion mechanism 25 and the left and right tie rods 27, 27.
[0022]
The auxiliary torque mechanism 40 detects a steering torque of the steering system 20 applied to the steering handle 21 with a steering torque sensor 41, generates a control signal based on the torque detection signal, and generates a control signal based on the control signal. Is generated by the electric motor 43, and the auxiliary torque is transmitted to the rack and pinion mechanism 25 of the steering system 20 via the transmission mechanism 44 and the pinion shaft 24, and the rack and pinion mechanism 25 and the left and right tie rods are transmitted. The left and right steering wheels 29, 29 can be steered by means of 27, 27.
Accordingly, the steered wheels 29, 29 can be steered by a combined torque obtained by adding the assist torque of the electric motor 43 to the steering torque of the driver.
[0023]
Thus, the transmission mechanism 44 is interposed between the output shaft 46 of the electric motor 43 and the pinion 31, and the steering torque sensor 41 for detecting the steering torque is provided between the transmission mechanism 44 and the steering handle 21. Intervene. The pinion 31 is a gear to which an auxiliary torque generated by the electric motor 43 according to the steering torque of the steering handle 21 is added.
[0024]
That is, a steering torque sensor 41 for detecting a steering torque generated by the steering handle 21 in the steering system 20, and an auxiliary torque corresponding to a detection signal of the steering torque sensor 41 to generate a steering torque in the steering system 21. With the provision of the electric motor 43 added to the pinion 31, the vehicle steering device 10 can be used as an electric power steering device.
[0025]
FIG. 2 is an overall configuration diagram of the vehicle steering device according to the present invention, and shows a left end portion and a right end portion in cross section. This figure shows that the rack shaft 26 of the vehicle steering device 10 is housed in a housing 51 extending in the vehicle width direction (the left-right direction in the figure) so as to be slidable in the axial direction.
The rack shaft 26 is a shaft in which tie rods 27, 27 are connected to both ends in the longitudinal direction protruding from the housing 51 via ball joints 52, 52. 53, 53 are boots for dust sealing.
[0026]
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line 3-3 of FIG.
The vehicle steering device 10 includes a pinion shaft 24, a rack and pinion mechanism 25, a steering torque sensor 41, and a transmission mechanism 44 housed in a housing 51, and an upper opening of the housing 51 is closed by an upper cover portion 54. The steering torque sensor 41 is attached to the upper cover 54.
[0027]
The transmission mechanism 44 is a worm gear mechanism that transmits the auxiliary torque generated by the electric motor 43 to the pinion shaft 24, that is, a booster mechanism. More specifically, the transmission mechanism 44 includes a worm 47 provided on an output shaft 46 of the electric motor 43 and a worm wheel 48 (hereinafter simply referred to as a “wheel 48”) coupled to the pinion shaft 24 and meshed with the worm 47. Consists of
[0028]
The housing 51 rotatably supports an upper portion, a longitudinal central portion, and a lower end of a vertically extending pinion shaft 24 via three bearings 55 to 57. In addition, the electric motor 43 is mounted, and the rack guide 70 is mounted on the housing 51. Prepare. In the figure, 58 is a lock nut and 59 is an oil seal.
[0029]
By the way, the steering torque sensor 41 is provided with a first residual distortion portion 61 and a second residual distortion portion 62 in which a residual strain is applied and a magnetostriction characteristic changes in accordance with an applied torque, on the pinion shaft 24, and the first and second residual distortion portions are provided. A detection unit 63 for electrically detecting the magnetostrictive effect generated in the first and second residual distortion units 61 and 62 is provided around the residual distortion units 61 and 62, and a detection signal of the detection unit 63 is output as a torque detection signal. This is a magnetostrictive torque sensor.
[0030]
The first and second residual strain portions 61 and 62 are made of a magnetostrictive film to which residual strains in directions opposite to each other in the longitudinal direction of the pinion shaft 24 are applied.
The detection unit 63 includes cylindrical coil bobbins 64 and 65 passing through the pinion shaft 24, a first multilayer solenoid wound coil 66 and a second multilayer solenoid wound coil 67 wound around the coil bobbins 64 and 65, and a first and second multilayer. And a magnetic shielding back yoke 68 surrounding the solenoid wound coils 66 and 67.
[0031]
The rack guide 70 is a pressing unit including a guide portion 71 that contacts the rack shaft 26 from a side opposite to the rack 32 and an adjustment bolt 73 that presses the guide portion 71 via a compression spring 72 (adjustment spring 72). There is a slight gap between the guide portion 71 and the adjustment bolt 73 in the adjustment direction of the adjustment bolt 73. The guide portion 71 includes a contact member 74 that slides on the rear surface of the rack shaft 26. 75 is a lock nut.
[0032]
That is, the vehicle steering device 10 is provided with a rack guide 70 that presses the rack shaft 26 against the pinion 31 at a position facing the pinion 31. Thus, the rack guide 70 (pressing means 70) capable of pressing the rack 32 in the direction in which the racks 32 mesh with each other with respect to the pinion 31 is provided.
[0033]
While the rack guide 70 regulates the movement of the rack shaft 26 in the longitudinal direction of the pinion shaft 24, the rack guide 70 can support the rack shaft 26 slidably in the axial direction.
[0034]
Further, according to the rack guide 70, the guide portion 71 is pressed with an appropriate pressing force via the compression spring 72 by the adjusting bolt 73 screwed into the housing 51, so that the guide portion 71 applies a preload to the rack 32, The rack 32 can be pressed against the pinion 31. In other words, by pushing the rack 32 against the pinion 31 in the direction in which the rack 32 meshes with each other, the play (backlash) of the engagement between the pinion 31 and the rack 32 can be reduced to zero or minimized, thereby supporting the rack.
[0035]
When the teeth of the pinion 31 or the teeth of the rack 32 are worn, the rack guide 70 can further push the rack shaft 26 toward the pinion 31. If the teeth of the pinion 31 or the rack 32 are worn out or a meshing error occurs, and the play of the meshing portion increases, the rack guide 70 pushes the gear and the distance Di between the pair of gears, that is, the pinion shaft The distance Di from the center of 24 to the center of the rack shaft 26 becomes smaller.
[0036]
FIG. 4 is a perspective view showing the relationship between the rack shaft and the rack guide according to the present invention. The contact surface 74a of the contact member 74 supports the round bar-shaped rack shaft 26 slidably in the axial direction, that is, the direction of the arrow Sa. This indicates that the contact surface 74a of the contact member 74 is formed in an arc shape in conformity with the surface 26a (sliding surface 26a) of the rack shaft 26.
[0037]
The rack shaft 26 is a steel product such as a carbon steel material for machine structure (JIS-G-4051) or a chromium molybdenum steel material (JIS-G-4105).
The contact member 74 is a curved guide pad having a substantially constant thickness (for example, about 1 to 2 mm), and is made of a material having abrasion resistance and low frictional resistance. For example, a polyacetal resin or a resin containing polyacetal, A resin product such as a fluororesin such as polytetrafluethylene resin (abbreviation: PTFE, Teflon (registered trademark)) is suitable.
[0038]
FIG. 5 is a sectional view showing the relationship between the rack shaft and the rack guide according to the present invention, and is shown corresponding to FIG.
The contact surface 74a of the contact member 74 is an arc surface having a radius Ru equal to or slightly larger than the radius (for example, about 15 mm) of the rack shaft 26. The contact member 74 has a fitting projection 74b integrally formed on the side opposite to the contact surface 74a.
[0039]
The guide portion 71 has a support surface 71a for supporting the contact member 74 at one end, a fitting hole 71b at the center of the support surface 71a, and a spring receiving surface 71c for receiving the compression spring 72 at the other end. It is a round bar made of sintered metal.
[0040]
The support surface 71 a is an arc surface so as to receive the entire back surface of the contact member 74. By fitting the fitting projection 74b into the fitting hole 71b by press-fitting or the like, the contact member 74 can be integrally attached to the guide portion 71.
The attachment structure of the contact member 74 to the guide portion 71 is arbitrary, and may be set as appropriate.
[0041]
FIG. 6 is a view taken in the direction of arrow 6 in FIG. 5, and shows that a plurality of depressions 74 c... Specifically, a large number of depressions 74c are arranged in a staggered manner at regular intervals over the entire surface of the contact surface 74a. These depressions 74c are small circular concave portions having a role of an oil reservoir for storing oil such as grease and a role of a wear powder reservoir for storing wear powder.
[0042]
Since the complicated contact member 74 having a large number of depressions 74c is formed as a member separate from the guide portion 71, these contact members 74 and the guide portion 71 can be produced separately, and productivity is increased. .
[0043]
FIG. 7 is a sectional view of a recess of the rack guide according to the present invention. The depression 74c formed in the contact surface 74a has a substantially uniform depth, for example, about 0.5 mm. The depression 74c includes a through-hole penetrating the contact member 74.
[0044]
Next, the operation of the rack guide 70 having the above configuration will be described with reference to FIG.
By storing oil such as grease in the many depressions 74c, an oil film is interposed between the contact surface 74a and the sliding surface 26a of the rack shaft 26. Due to the lubricating effect of the oil film, the frictional resistance between the contact surface 74a and the sliding surface 26a can be reduced, and the wear of the contact surface 74a and the sliding surface 26a can be suppressed. In addition, the frictional resistance between the contact surface 74a and the sliding surface 26a in the initial stage of use can be maintained for a long time.
[0045]
Further, when the rack shaft 26 slides with respect to the contact surface 74a, the contact surface 74a and the sliding surface 26a can be worn, though minute. The abrasion powder moves as the rack shaft 26 slides on the contact surface 74a, and accumulates in the recesses 74c. As a result, no abrasion powder remains between the contact surface 74a and the sliding surface 26a. Therefore, there is no fear that the contact surface 74a and the sliding surface 26a are polished by the residual wear powder. Therefore, abrasion of the contact surface 74a and the sliding surface 26a can be suppressed.
[0046]
According to experiments conducted by the present inventors, when a large number of depressions 74c are provided in the contact surface 74a, the amount of wear is approximately 1/10 compared with the conventional flat contact surface 74a having no depression. It was found that it was reduced to a degree.
[0047]
In particular, when the rack shaft 26 is slid at high speed with respect to the contact surface 74a, the effect of suppressing abrasion becomes remarkable.
Therefore, by suppressing the wear of the contact surface 74a and the sliding surface 26a, the backlash between the pinion 31 (see FIG. 3) and the rack 32 is used as the vehicle steering device 10 (see FIG. 3). Can be maintained in an appropriate state. Therefore, the durability of the vehicle steering device 10 can be further enhanced, and the steering feeling can be enhanced by enabling the vehicle steering device 10 to be steerable more smoothly.
In addition, since the backlash can be maintained in an appropriate state, the rack shaft 26 can be prevented from sliding in the circumferential direction due to disturbance, and as a result, the wear of the contact surface 74a and the sliding surface 26a can be further suppressed. .
[0048]
Next, the operation of the vehicle steering device 10 having the above configuration will be described with reference to FIG.
When the steering wheels 29, 29 are being steered via the rack and pinion mechanism 25 by the combined torque obtained by adding the assisting torque of the electric motor 43 to the steering torque, the electric motor 43 outputs a stop signal or a reverse rotation signal from the control unit 42. Immediately after receiving, the rotor of the electric motor 43 tends to keep rotating by inertia. As a result, the pinion shaft 24 and the pinion 31 also try to keep rotating.
[0049]
On the other hand, since a road surface reaction force acts on the rack shaft 26 via the steering wheels 29, 29, an attempt is made to stop. Moreover, the backlash between the pinion 31 and the rack 32 is in an appropriate state as the vehicle steering device 10. That is, since the backlash is zero or minute, even if the pinion 31 tries to rotate by inertia, the pinion 31 stops very quickly.
[0050]
In this way, it is possible to suppress the electric motor 43 from responding excessively (overshoot). Therefore, even when the vehicle steering device 10 is used as an electric power steering device, the steering feeling of the vehicle steering device 10 can be enhanced.
[0051]
In the above embodiment of the present invention, the vehicle steering device 10 is not limited to an electric power steering device of a type that adds an auxiliary torque to a steering torque. For example, (1) the pinion shaft 24 is separated and independent from the steering handle 21 and the steering joystick, and a drive torque is generated from an electric motor in accordance with the steering torque of the steering handle 21 and the joystick. Rack-and-steer (eg, steer-by-wire steering) (known in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-229656) of a type in which the pinion shaft 24 is steered by the steering wheel, and (2) a four-wheel steering (4WS) type. The present invention can also be applied to a steering device that is steered by a pinion mechanism.
[0052]
Further, the rack guide 70 may be such that the contact member 74 is formed integrally with the guide portion 71.
The material of the contact member 74 is arbitrary.
Further, the shapes, dimensions, arrangements, and intervals of the depressions 74c formed on the contact surface 74a are arbitrary.
It is optional to store oil such as grease in the recesses 74c. However, the effect of suppressing wear by storing oil becomes more remarkable.
[0053]
【The invention's effect】
The present invention has the following effects by the above configuration.
According to the first aspect of the present invention, since a plurality of depressions are provided on the contact surface of the rack guide which is in contact with the rack shaft, oil such as grease is stored in these depressions, so that the contact surface of the rack guide and the sliding surface of the rack shaft. , An oil film can be interposed. Due to the lubrication effect of the oil film, the frictional resistance between the contact surface and the sliding surface can be reduced, and the wear of the contact surface and the sliding surface can be suppressed.
[0054]
Further, a small amount of abrasion powder generated by sliding of the rack shaft on the contact surface can be stored in the plurality of depressions. As a result, no abrasion powder remains between the contact surface and the sliding surface. Therefore, there is no fear that the contact surface and the sliding surface are polished by the residual wear powder. Therefore, abrasion of the contact surface and the sliding surface can be suppressed.
[0055]
For this reason, the backlash between the pinion and the rack in the rack and pinion mechanism can be maintained in an appropriate state as a vehicle steering device by suppressing wear of the contact surface and the sliding surface. . Therefore, the durability of the vehicle steering device can be further enhanced, and the steering feeling can be enhanced by enabling the vehicle steering device to be steerable more smoothly.
In addition, since the backlash can be maintained in an appropriate state, the rack shaft can be prevented from sliding in the circumferential direction due to disturbance, and as a result, the wear of the contact surface and the sliding surface can be further suppressed.
[0056]
According to a second aspect of the present invention, a steering system includes a steering torque sensor for detecting a steering torque generated by a steering handle, and an auxiliary torque corresponding to a detection signal of the steering torque sensor to generate a steering torque between the steering handle and the pinion. And an electric motor to be added therebetween, so that the vehicle steering device can be used as an electric power steering device.
[0057]
When the steering wheel is steered through the rack and pinion mechanism by the combined torque obtained by adding the assist torque of the electric motor to the steering torque, immediately after the electric motor receives the stop signal or the reverse rotation signal, the rotor of the electric motor is rotated. Tries to keep turning by inertia. As a result, the pinion also tries to keep turning.
[0058]
On the other hand, since a road surface reaction force is acting on the rack shaft, an attempt is made to stop. In addition, the backlash between the pinion and the rack is in a state suitable for a vehicle steering device. That is, since the backlash is zero or minute, even if the pinion tries to rotate by inertia, the pinion stops very quickly with good responsiveness.
[0059]
Thus, it is possible to suppress the electric motor from responding excessively (overshoot). Therefore, even when the vehicle steering device is used as the electric power steering device, the steering feeling of the vehicle steering device can be enhanced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of a vehicle steering device according to the present invention.
FIG. 2 is an overall configuration diagram of a vehicle steering device according to the present invention.
FIG. 3 is a sectional view taken along line 3-3 in FIG. 2;
FIG. 4 is a perspective view showing a relationship between a rack shaft and a rack guide according to the present invention.
FIG. 5 is a sectional view showing a relationship between a rack shaft and a rack guide according to the present invention.
6 is a view taken in the direction of arrow 6 in FIG. 5;
FIG. 7 is a sectional view of a recess of a rack guide according to the present invention.
FIG. 8 is a schematic view of a conventional vehicle steering device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Vehicle steering apparatus, 20 ... Steering system, 21 ... Steering handle, 24 ... Pinion shaft, 25 ... Rack and pinion mechanism, 26 ... Rack shaft, 26a ... Sliding surface (surface) of rack shaft, 29 ... Steering wheel Reference numerals 31, pinion, 32, rack, 70, rack guide, 71, guide portion, 74, contact member, 74a, contact surface contacting the rack shaft, 74c, depression.

Claims (2)

車両のステアリングハンドルにより操舵車輪を操舵するステアリング系に、操舵車輪に連結したラック軸とピニオンとからなるラックアンドピニオン機構を備えるとともに、前記ラック軸を前記ピニオンに押し付ける作用をなすラックガイドを備えた車両用ステアリング装置において、前記ラックガイドは、前記ラック軸に当てる接触面に複数の窪みを設けたことを特徴とする車両用ステアリング装置。A steering system that steers steered wheels by a steering handle of the vehicle includes a rack and pinion mechanism including a pinion and a rack shaft connected to the steered wheels, and a rack guide that functions to press the rack shaft against the pinion. A steering apparatus for a vehicle, wherein the rack guide has a plurality of depressions on a contact surface that contacts the rack shaft. 前記ステアリング系は、前記ステアリングハンドルで発生した操舵トルクを検出する操舵トルクセンサと、この操舵トルクセンサの検出信号に応じた補助トルクを発生して前記ステアリング系に付加する電動モータと、を備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用ステアリング装置。The steering system includes: a steering torque sensor that detects a steering torque generated by the steering handle; and an electric motor that generates an auxiliary torque according to a detection signal of the steering torque sensor and adds the assist torque to the steering system. The vehicle steering device according to claim 1, wherein:
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