JP2009052574A - リリーフバルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】煩雑な調整作業を要することなく、しかも製造コストが著しく増大する事態を招かずに複数のリリーフ圧に変更可能なリリーフバルブ装置を提供する。
【解決手段】バルブ本体110の内部に構成したバネ室Aと、本体入力ポート112におけるバネ室A側の開口端部に構成したシート面112aに対して当接または離隔するようにバネ室Aの内部に移動可能に配設したポペット部材140と、ポペット部材140を本体入力ポート112のシート面112aに押すことにより本体入力ポート112を閉じた状態に維持するリリーフバネ150とを備え、リリーフバネ150のバネ力に抗してポペット部材140がシート面112aから離隔し、本体入力ポート112が開口した場合にバネ室Aを通じて本体入力ポート112と本体出力ポート113との間を接続させるリリーフバルブ装置であって、バネ室Aに制御圧ポート202を接続するように減圧バルブ200を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のリリーフ圧に変更可能なリリーフバルブ装置に関するもので、特に長大化を招くことなく複数のリリーフ圧に変更することのできるリリーフバルブ装置に関する。
この種のリリーフバルブ装置としては、バルブ本体に設けられた本体入力ポートと、この本体入力ポートに構成されたシート面に対して当接または離隔するように設けられたポペット部材と、ポペット部材を本体入力ポートのシート面に押すように設けられたリリーフバネとを備えたものがある。このリリーフバルブ装置では、本体入力ポートに接続した油圧回路の油圧により、リリーフバネのバネ力に抗してポペット部材がシート面から離隔し、本体入力ポートが開口した場合に油圧回路のリリーフが行われることになる。リリーフバルブ装置が動作中においてリリーフ圧を変更するには、ポペット部材のシート面に対する押圧力を変更すれば良い。
例えば、特許文献1では、バルブ本体に対してピストンを移動可能に配設するとともに、ピストンとポペット部材との間にリリーフバネを介在させるようにしている。この特許文献1のものでは、バルブ本体に油を供給してピストンを移動させることによりリリーフバネを圧縮し、そのバネ力を変更するようにしている。
ここで、このリリーフバルブ装置では、リリーフバネが最も圧縮した状態でのポペット部材の押圧力を設定するための高圧側設定機構と、リリーフバネが最も伸長した状態での押圧力を設定するための低圧側設定機構とが必要となる。従って、単にこれらの高圧側設定機構及び低圧側設定機構を構成したのでは、ピストンの軸方向に沿った全長が長大化するおそれがある。このため特許文献1では、高圧側設定機構をピストンに内蔵させることにより、装置の長大化を抑えるようにしている。
一方、特許文献2では、バルブ本体とポペット部材との間に圧力室を構成するようにしている。この特許文献2のものでは、圧力室に圧力流体を供給した場合にポペット部材をシート面から離隔する方向に補助力を付与することによりシート面に対するポペット部材の押圧力を変更するようにしている。
このリリーフバルブ装置では、圧力の設定機構を二つ設ける必要がないため、装置の長大化を招くことなくリリーフ圧を変更することが可能となる。
特開2000−55221号公報 特開平9−229219号公報
しかしながら、特許文献1に記載ものにあっては、設定機構をピストンに内蔵させたため、これを調整するための作業もピストンの内部で行わなければならない。しかも、調整には特殊な工具が必要となるため、この特殊工具がない場合に調整ができない等、調整作業自体困難であるといわざるを得ない。
一方、特許文献2に記載のものでは、調整作業が煩雑化することはない。しかしながら、バルブ本体とポペット部材との間に圧力室を構成するためには、両者にきわめて精度の高い加工が必要となり、製造コストが著しく増大することになる。
本発明は、上記実情に鑑みて、煩雑な調整作業を要することなく、しかも製造コストが著しく増大する事態を招くことなく複数のリリーフ圧に変更可能なリリーフバルブ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係るリリーフバルブ装置は、バルブ本体の内部に構成してあり、本体入力ポート及び本体出力ポートを介して外部に開口するバネ室と、前記本体入力ポートにおけるバネ室側の開口端部に構成したシート面に対して当接または離隔するように前記バネ室の内部に移動可能に配設したポペット部材と、前記ポペット部材を前記本体入力ポートのシート面に押す方向にバネ力を作用させることにより前記本体入力ポートを閉じた状態に維持するリリーフバネとを備え、前記リリーフバネのバネ力に抗して前記ポペット部材がシート面から離隔し、前記本体入力ポートが開口した場合に前記バネ室を通じて前記本体入力ポートと前記本体出力ポートとの間を接続させるリリーフバルブ装置であって、前記バネ室に制御圧ポートを接続した減圧バルブを設けることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係るリリーフバルブ装置は、上述した請求項1において、中空孔を有した柱状を成し、該中空孔が前記本体入力ポートを介してバネ室に連通するように前記バルブ本体に連結するとともに、前記中空孔を外部に開口する筒部入力ポート及び筒部出力ポートを有した筒状体と、前記筒状体の中空孔に前記本体入力ポートに連通するバルブ室を構成し、かつ前記筒部入力ポートと前記筒部出力ポートとの間を開閉するように前記筒状体の中空孔に移動可能に配設し、前記筒部入力ポートから前記バルブ室に至る間に絞通路を有したバルブ部材と、前記バルブ部材が前記筒部出力ポートを閉塞する位置を維持するように前記バルブ室に配設したバルブバネとを備え、前記筒状体の筒部出力ポートを前記バネ室の本体出力ポートと隔絶する一方、前記バルブ部材の絞通路からバルブ室及び本体入力ポートを介してポペット部材に油圧を作用させ、この油圧により前記リリーフバネのバネ力に抗して前記ポペット部材がシート面から離隔した場合、前記筒部入力ポートと前記バルブ室との間に生じる差圧により前記バルブバネのバネ力に抗して前記バルブ部材を移動させ、前記筒状体の筒部出力ポートを開口させることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係るリリーフバルブ装置は、上述した請求項1において、前記減圧バルブの元圧ポートをリリーフ対象となる油圧回路に接続したことを特徴とする。
本発明によれば、減圧バルブの制御圧ポートからバネ室に油を供給することにより、本体入力ポートのシート面に対するポペット部材の押圧力を増大することができる。従って、圧力の設定機構を二つ設けることがないため、装置の長大化を招いたり、調整作業が煩雑化することなく、複数のリリーフ圧に変更することが可能となる。しかも、ポペット部材やバルブ本体に何等加工を施す必要もないため、製造コストが著しく増大する事態を招くこともない。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るリリーフバルブ装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1であるリリーフバルブ装置を示したものである。ここで例示するリリーフバルブ装置は、ホイールローダやブルドーザ等の建設機械に適用される油圧回路に設けられるもので、リリーフバルブユニット100を備えている。リリーフバルブユニット100は、リリーフ対象となる油圧回路に接続される部分であり、バルブ本体110と筒状体120とバルブブロック130とを備えて構成してある。
バルブ本体110は、柱状に構成したもので、その軸心部分に収容空間110aを有している。収容空間110aは、円柱状の空間であり、一端がバルブ本体110の基端部において外部に開口する一方、他端がバルブ本体110の先端部に設けた本体入力ポート112を介して外部に開口している。本体入力ポート112は、収容空間110aに比べて細径に形成した貫通孔であり、バルブ本体110において収容空間110aの軸心延長上となる部位に形成してある。
この本体入力ポート112には、収容空間110aとの会合部にシート面112aが構成してある。シート面112aは、収容空間110aに向けて漸次太径となるように構成したテーパ状の内壁面である。尚、図からも明らかなように、本体入力ポート112の先端部開口は、基端部よりも太径に構成してある。
また、バルブ本体110には、本体出力ポート113が設けてあるとともに、ネジ溝111が形成してある。本体出力ポート113は、収容空間110aの先端部において径方向に沿うように形成してあり、収容空間110aをバルブ本体110の外周面に開口するものである。図には明示していないが、本実施の形態1では、収容空間110aの軸心に対して放射状、かつ互いに等間隔となるように複数の本体出力ポート113がバルブ本体110に設けてある。
ネジ溝111は、収容空間110aにおいてバルブ本体110の基端部側に位置する部に形成したものである。このネジ溝111には、バネ座部材114が装着してある。
バネ座部材114は、円柱状を成し、かつ先端部外周面にネジ部115を有したボルト状部材である。バネ座部材114には、その軸心部分にガイド孔116が設けてある。ガイド孔116は、バネ座部材114の軸心に沿って形成した円柱状の孔であり、バネ座部材114の先端面にのみ開口している。このバネ座部材114は、ネジ部115を介して収容空間110aのネジ溝111に取り付けることにより収容空間110aの一端を塞ぐ。これにより、バルブ本体110の収容空間110aに本体入力ポート112及び本体出力ポート113のみによって外部に連通したバネ室Aが構成される。尚、図中の符号117は、バルブ本体110に対してバネ座部材114が弛緩するのを防止するロックナット、符号118aは、バルブ本体110とバネ座部材114とロックナット117との間に介在させたシール部材である。
さらに、バルブ本体110には、バネ室Aの内部にポペット部材140及びリリーフバネ150が収容してある。ポペット部材140は、先端に向けて漸次小径となる円錐状部材であり、本体入力ポート112のシート面112aに当接した場合に本体入力ポート112を閉塞することが可能である。このポペット部材140は、基端に設けたガイド軸部141をバネ座部材114のガイド孔116に嵌合させることにより、シート面112aに対して当接または離隔するようにバネ室Aの内部に移動可能に配設してある。リリーフバネ150は、ポペット部材140とバネ座部材114との間に介在するコイルバネである。このリリーフバネ150は、ポペット部材140をシート面112aに当接することにより、本体入力ポート112を閉じた状態に維持する機能を有している。リリーフバネ150のバネ力は、バルブ本体110に対してバネ座部材114の位置を移動させることによって変更することが可能であり、リリーフセット圧となるように設定してある。
尚、図中の符号119は、バルブ本体110の外周面に形成した外周ネジ部である。この外周ネジ部119は、バルブ本体110の先端部において本体出力ポート113の開口位置よりも僅かに基端側となる部位に形成してある。また符号110bは、バルブ本体110の外周面に形成した環状のシール装着溝である。シール装着溝110bは、その外周部にシールリング118bを装着するもので、外周ネジ部119よりも基端側で、かつバルブ本体110の中央部に形成した太径部との境界となる部位に形成してある。
筒状体120は、バルブ本体110とは別体に構成したもので、軸心部分に中空孔を有した柱状を成している。筒状体120には、中空孔の基端部側となる部分にバネ座壁121が形成してある。バネ座壁121は、筒状体120の中空孔を軸方向に沿って先端側と基端側とに分割するように構成したものであり、中空孔の軸心部分に連結ポート122を有している。この筒状体120は、バネ座壁121よりも基端側となる中空孔にバルブ本体110の先端部を嵌着させ(しまり嵌め)、かつバルブ本体110の先端面がバネ座壁121に当接するようにバルブ本体110の先端部に連結してある。この状態においては、バルブ本体110の本体入力ポート112と筒状体120のバネ座壁121に形成した連結ポート122とが互いに合致することになる。これにより、バネ座壁121よりも先端側となる中空孔が連結ポート122及び本体入力ポート112を介してバネ室Aに連通する。
この筒状体120には、それぞれが個別に中空孔に連通するように筒部入力ポート123及び筒部出力ポート124が設けてある。筒部入力ポート123は、筒状体120の先端面に開口した孔であり、筒状体120の中空孔と同一の内径に構成してある。筒部出力ポート124は、中空孔の先端部において径方向に沿って設けてあり、中空孔を筒状体120の外周面に開口するものである。この筒部出力ポート124は、個々の開口がバルブ本体110に形成した本体出力ポート113よりも太径であり、合計した総開口面積も本体出力ポート113よりも大きく形成してある。図には明示していないが、本実施の形態1では、中空孔の軸心に対して放射状、かつ互いに等間隔となるように複数の筒部出力ポート124が筒状体120に設けてある。
筒状体120の中空孔には、ストッパ部材160、バルブ部材170及びバルブバネ180が収容してある。
ストッパ部材160は、一端部の外周にフランジを有した円筒状部材であり、フランジを筒状体120の先端面に当接させた状態で、筒状体120の中空孔の開口端部に装着してある。このストッパ部材160の内部通路160aは、実質的に筒状体120の筒部入力ポートとなる。従って、以下においては筒状体120の筒部入力ポートとして、ストッパ部材160の内部通路160aを指示することとする。
バルブ部材170は、先端壁171によって先端面が閉塞し、かつ筒状体120の中空孔に嵌合することのできる外径に構成した円筒状部材である。このバルブ部材170は、先端面を筒状体120の先端側に向けた状態で中空孔の内部に収容してあり、筒状体120との間にバルブ室Bを構成している。
図からも明らかなように、バルブ部材170は、軸方向に沿った全長が、バネ座壁121の先端面からストッパ部材160の基端面との間の距離よりも小さく構成してある。従って、バルブ部材170は、筒状体120の内部において軸心方向に移動することが可能である。バルブ部材170が筒状体120の最も先端側に移動した場合には、バルブ部材170の先端面がストッパ部材160に当接する。この状態においては、バルブ本体110に形成した筒部出力ポート124の開口がバルブ部材170の外周面によって閉塞されることになる。この結果、バルブ本体110の筒部入力ポート160aと筒部出力ポート124とが隔絶した状態となる。一方、バルブ部材170が筒状体120の最も基端側に移動した場合には、バルブ部材170の先端面が筒状体120に形成した筒部出力ポート124よりも基端側に位置し、筒状体120の筒部入力ポート160aと筒部出力ポート124とが互いに接続されることになる。
また、バルブ部材170には、先端壁171に絞通路172が設けてある。絞通路172は、バルブ本体110に形成した本体入力ポート112の最も細径となる中間部分よりもさらに細径となる貫通孔であり、筒状体120の中空孔と同一軸心上となる位置に設けてある。
バルブバネ180は、筒状体120に形成したバネ座壁121の先端面とバルブ部材170の先端壁171との間に介在したコイルバネである。このバルブバネ180は、バルブ部材170の先端面をストッパ部材160に当接することにより、バルブ部材170の外周面によって筒状体120の筒部出力ポート124を閉じた状態に維持する機能を有している。
尚、図中の符号190は、オイルシール部材であり、筒状体120の外周面において筒部出力ポート124の開口位置よりも先端部側に位置する部位に形成した環状溝に装着してある。
バルブブロック130は、上述したバルブ本体110及び筒状体120を保持するためのものである。バルブブロック130には、これらバルブ本体110及び筒状体120を挿入するための装着孔131が設けてある。装着孔131は、筒状体120及びバルブ本体110の先端部を挿入可能、かつバルブ本体110の太径部を挿通不可とする内径に形成したもので、その開口端部内周面にブロックネジ溝132を有している。このブロックネジ溝132は、装着孔131にバルブ本体110の先端部を挿入した場合にバルブ本体110の外周面に形成した外周ネジ部119に螺合することにより、バルブ本体110をバルブブロック130に取り付けることが可能である。
ここで、バルブブロック130に対してバルブ本体110及び筒状体120を取り付ける場合には、まず、バルブ本体110の先端部に筒状体120を圧入して嵌着させる。その後、バルブ本体110の収容空間110aにポペット部材140及びリリーフバネ150を収容した状態でバルブ本体110の基端部にシール部材118aを介してバネ座部材114を取り付ける。バネ座部材114には、さらにロックナット117を装着する。筒状体120には、バルブバネ180及びバルブ部材170を収容させた後、その開口端部にストッパ部材160を圧入すれば、リリーフバルブユニット100が組み上がる。この状態からバルブ本体110のシール装着溝110bにシールリング118bを装着するとともに、筒状体120の環状溝にオイルシール部材190を装着した後、筒状体120からバルブブロック130の装着孔131に挿入する。その後、上述したようにバルブブロック130のブロックネジ溝132に対してバルブ本体110の外周ネジ部119を螺合させれば、バルブブロック130に対するリリーフバルブユニット100の脱落が防止される。このとき、バルブ本体110のシール装着溝110bに装着したシールリング118bは、バルブブロック130とバルブ本体110との間に圧接された状態となる。尚、以下においては便宜上、リリーフバルブユニット100をバルブブロック130に取り付けた状態を単に「組付状態」と称して説明を行う。
バルブブロック130に対してリリーフバルブユニット100が組付状態にある場合には、筒状体120において筒部出力ポート124よりも先端部側に位置する部分(以下、「高圧ポート133」という)が装着孔131の内周面に挿入され、さらにその外周部に設けたオイルシール部材190が装着孔131の内周面に圧接される。この結果、バルブブロック130の装着孔131は、リリーフバルブユニット100が装着されている部分と、筒状体120の先端面よりも奥方に位置する部分とが互いに隔絶された状態となる。
また、バルブブロック130の装着孔131には、バルブ本体110の本体出力ポート113に対応する部位に制御圧室用溝部134が設けてあるとともに、筒状体120の筒部出力ポート124に対応する部位にタンク室用溝部135が設けてある。制御圧室用溝部134は、本体出力ポート113を取り囲むように構成した環状の凹所である。この制御圧室用溝部134は、バルブブロック130に対してリリーフバルブユニット100が組付状態にある場合、リリーフバルブユニット100との間にバルブ本体110のバネ室Aに連通した制御圧室Cを構成するものである。タンク室用溝部135は、筒部出力ポート124を取り囲むように構成した環状の凹所である。このタンク室用溝部135は、バルブブロック130に対してリリーフバルブユニット100が組付状態にある場合、リリーフバルブユニット100との間にタンク室Dを構成するものである。図からも明らかなように、これら制御圧室C及びタンク室Dは、筒状体120の外周面とバルブブロック130における装着孔131の内周面とが圧接することにより、互いに隔絶された状態にある。
一方、リリーフバルブ装置は、リリーフバルブユニット100とは別体に構成した減圧バルブ200を備えている。減圧バルブ200は、上述したリリーフバルブユニット100のバネ室Aに対して油を供給するためのものである。本実施の形態1では、電磁ソレノイド201に対して流す電流を増加するに従って圧力設定値が高くなる電磁比例式のパイロット型減圧バルブを適用している。図1に示すように、この減圧バルブ200は、バルブブロック130の制御圧室Cを介してバルブ本体110のバネ室Aに制御圧ポート202を接続し、かつ元圧ポート203をバルブブロック130の高圧ポート133に接続した状態でリリーフバルブ装置を構成する。
このリリーフバルブ装置をリリーフすべき油圧回路に適用する場合には、バルブブロック130の高圧ポート133に油圧回路を接続するとともに、バルブブロック130のタンク室DをタンクTに接続すれば良い。図2は、実施の形態1のリリーフバルブ装置の機能を模式的に示した油圧回路図である。以下、図1及び図2を適宜参照しながらリリーフバルブ装置の作用について説明する。
まず、このリリーフバルブ装置に対しては、油圧回路からバルブブロック130の高圧ポート133に供給される油がバルブ部材170の絞通路172を通じて筒状体120のバルブ室Bに供給され、該バルブ室Bの油圧がバルブ本体110の本体入力ポート112を介してポペット部材140に加えられることになる。
いま、減圧バルブ200の電磁ソレノイド201に電流を流していないとすると、リターンスプリング204の押圧力により、スプール205が図1において最も右側に移動した位置に保持される。この状態においては、元圧ポート203と制御圧ポート202とが隔絶された状態に保持されるとともに、制御圧ポート202がタンクポート206に連通した状態となる。つまり、制御圧ポート202からバルブ本体110のバネ室Aに油が供給されることもなく、タンク圧が作用するため、本体入力ポート112のシート面112aに対するポペット部材140の押圧力は、リリーフバネ150のバネ力のみとなる。
従って、筒状体120のバルブ室B及びバルブ本体110の本体入力ポート112を介してポペット部材140に加えられる油の圧力がリリーフバネ150のバネ力より小さい場合、ポペット部材140は本体入力ポート112のシート面112aに当接された状態を維持するため、油圧回路の油がリリーフされることはない。
これに対してポペット部材140に加えられる油の圧力がリリーフバネ150のバネ力より大きくなると、リリーフバネ150のバネ力に抗してポペット部材140が図1において右側に移動し、本体入力ポート112のシート面112aからポペット部材140が離隔する。これにより、バルブ室Bの油が本体入力ポート112を通じてバルブ本体110のバネ室Aに流入され、さらに本体出力ポート113を通じて制御圧室Cに至る。
ここで、バルブブロック130の高圧ポート133と筒状体120のバルブ室Bとは、バルブ部材170の絞通路172を通じて互いに連通するものである。しかもこの絞通路172は、本体入力ポート112に比して細径に構成したものである。従って、バルブ室Bの油が本体入力ポート112を通じてバネ室Aに流入した場合、筒状体120のバルブ室Bの圧力が低くなり、高圧ポート133の油圧によりバルブバネ180の押圧力に抗してバルブ部材170が筒状体120の基端側(図1中の右側)に移動する。この結果、筒状体120の筒部入力ポート160aが筒部出力ポート124に連通することになり、油圧回路の油が筒部出力ポート124、タンク室Dを介して大量にタンクTにリリーフされることとなる。
上記リリーフバルブ装置によれば、バルブ本体110の基端部から突出したバネ座部材114及びロックナット117を適宜操作すればリリーフバネ150のバネ力を調整することができる。すなわち、バネ座部材114に螺合したロックナット117を弛緩させれば、バネ座部材114をバルブ本体110の収容空間110aに対して移動させることができる。バネ座部材114がバルブ本体110の収容空間110aに対して移動すると、リリーフバネ150の長さが変更されるため、ポペット部材140に対する押圧力が変更される。これらの作業は、スパナ等の通常の工具を用いて作業者が視認しながら行うことが可能であり、調整作業が煩雑化する事態を招くことがない。
尚、筒状体120のバルブ室Bからバルブ本体110のバネ室Aに流入された油は、制御圧ポート202を通じて減圧バルブ200に送給され、タンクポート206を通じてタンクTに回収されることになる。
一方、上述したリリーフバルブ装置において減圧バルブ200の電磁ソレノイド201に電流を流すと、電磁ソレノイド201が進出移動し、スプール205が図1において左側に移動する。これにより、減圧バルブ200の元圧ポート203と制御圧ポート202とが互いに連通し、元圧ポート203の油が制御圧ポート202を通じてバルブ本体110のバネ室Aに供給されることになる。バネ室Aに供給された油は、その圧力が本体入力ポート112のシート面112aに対してポペット部材140を押す方向に作用する。つまり、バネ室Aに油が供給された状態においては、本体入力ポート112のシート面112aに対するポペット部材140の押圧力が(リリーフバネ150のバネ力)+(バネ室Aに供給された油の圧力)となる。この結果、油圧回路のリリーフ圧を、リリーフバネ150のバネ力よりも高い圧力に変更することが可能となる。
しかも、減圧バルブ200の制御圧ポート202から供給される油は、電磁ソレノイド201に流した電流に比例した圧力となる。つまり、元圧ポート203から制御圧ポート202に供給された油の圧力が電磁ソレノイド201の押圧力以上となると、スプール205が図1において右側に移動し、元圧ポート203と制御圧ポート202とが隔絶された状態になり、制御圧ポート202への油の供給が停止される。制御圧ポート202の圧力が低下すれば、再びスプール205が図1において左側に移動し、元圧ポート203の油が制御圧ポート202を通じてバルブ本体110のバネ室Aに供給されることになる。以下、これらの動作が繰り返し行われ、減圧バルブ200の制御圧ポート202から供給される油が電磁ソレノイド201に流した電流に比例した圧力に調整される。従って、電磁ソレノイド201に流す電流の値を変更することにより、油圧回路のリリーフ圧を複数の値に変更することも可能となる。
尚、減圧バルブ200の制御圧ポート202からバルブ本体110のバネ室Aに対して油が供給されている状態においても、ポペット部材140が本体入力ポート112のシート面112aから離隔すると、筒状体120のバルブ室Bからバルブ本体110のバネ室Aに油が流入され、さらに本体出力ポート113を通じて制御圧室Cに至る。この場合には、スプール205が図1において右側に移動して制御圧ポート202がタンクポート206に連通し、タンクポート206を通じてタンクTに回収されることになる。
以上のように、上述したリリーフバルブ装置によれば、減圧バルブ200の制御圧ポート202を通じてバルブ本体110のバネ室Aに油を供給することにより、本体入力ポート112のシート面112aに対するポペット部材140の押圧力を増大することができる。従って、圧力の設定機構を二つ設ける必要もないため、装置の長大化を招いたり、調整作業が煩雑化することなく、リリーフ圧を複数の値に変更することが可能となる。しかも、上記リリーフバルブ装置によれば、ポペット部材140やバルブ本体110に何等加工を施す必要もないため、製造コストが著しく増大する事態を招くこともない。
尚、上述した実施の形態1では、バルブ本体と筒状体とを別々に構成した後、両者を嵌着させることによって一体的に取り扱えるように構成しているため、組立作業の容易化を図ることが可能となる。しかしながら、本発明はこれらに限定されない。例えば、バルブ本体と筒状体とは、必ずしも一体的に扱えるように構成する必要はなく、別々に構成したままそれぞれをバルブブロックに組み付けるようにしても構わない。逆に、バルブ本体と筒状体とを予め一体に構成すれば、嵌着させることなくこれらを一体的に取り扱うことが可能である。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2であるリリーフバルブ装置を示したものである。ここで例示するリリーフバルブ装置は、実施の形態1と同様に、ホイールローダやブルドーザ等の建設機械に適用される油圧回路に設けられるもので、実施の形態1とはリリーフバルブユニットの詳細構成のみが異なったものである。以下、実施の形態2のリリーフバルブ装置について説明を行う。尚、実施の形態2において実施の形態1と同様に構成に関しては、同一の符号を付してそれぞれの詳細説明を省略している。
実施の形態2のリリーフバルブ装置に適用されるリリーフバルブユニット300は、バルブ本体110とバルブブロック320とを備えて構成してある。
バルブ本体110は、柱状に構成したもので、その軸心部分に収容空間110aを有している。収容空間110aは、円柱状の空間であり、一端がバルブ本体110の基端部において外部に開口する一方、他端がバルブ本体110の先端部に設けた本体入力ポート112を介して外部に開口している。本体入力ポート112は、収容空間110aに比べて細径に形成した貫通孔であり、バルブ本体110において収容空間110aの軸心延長上となる部位に形成してある。
この本体入力ポート112には、収容空間110aとの会合部にシート面112aが構成してある。シート面112aは、収容空間110aに向けて漸次太径となるように構成したテーパ状の内壁面である。尚、図からも明らかなように、本体入力ポート112の先端部開口は、基端部よりも太径に構成してある。
また、バルブ本体110には、本体出力ポート113が設けてあるとともに、ネジ溝111が形成してある。本体出力ポート113は、収容空間110aの先端部において径方向に沿うように形成してあり、収容空間110aをバルブ本体110の外周面に開口するものである。図には明示していないが、本実施の形態1では、収容空間110aの軸心に対して放射状、かつ互いに等間隔となるように複数の本体出力ポート113がバルブ本体110に設けてある。尚、図中の符号113aは、バルブ本体110の外周面に形成した環状の連通溝である。この連通溝113aは、本体出力ポート113においてバルブ本体110の外周面に開口した端部を互いに連通するものである。
ネジ溝111は、収容空間110aにおいてバルブ本体110の基端部側に位置する部に形成したものである。このネジ溝111には、バネ座部材114が装着してある。
バネ座部材114は、円柱状を成し、かつ先端部外周面にネジ部115を有したボルト状部材である。バネ座部材114には、その軸心部分にガイド孔116が設けてある。ガイド孔116は、バネ座部材114の軸心に沿って形成した円柱状の孔であり、バネ座部材114の先端面にのみ開口している。このバネ座部材114は、ネジ部115を介して収容空間110aのネジ溝111に取り付けることにより収容空間110aの一端を塞ぐ。これにより、バルブ本体110の収容空間110aに本体入力ポート112及び本体出力ポート113のみによって外部に連通したバネ室Aが構成される。尚、図中の符号117は、バルブ本体110に対してバネ座部材114が弛緩するのを防止するロックナット、符号118aは、バルブ本体110とバネ座部材114とロックナット117との間に介在させたシール部材である。
さらに、バルブ本体110には、バネ室Aの内部にポペット部材140及びリリーフバネ150が収容してある。ポペット部材140は、先端に向けて漸次小径となる円錐状部材であり、本体入力ポート112のシート面112aに当接した場合に本体入力ポート112を閉塞することが可能である。このポペット部材140は、基端に設けたガイド軸部141をバネ座部材114のガイド孔116に嵌合させることにより、シート面112aに対して当接または離隔するようにバネ室Aの内部に移動可能に配設してある。リリーフバネ150は、ポペット部材140とバネ座部材114との間に介在するコイルバネである。このリリーフバネ150は、ポペット部材140をシート面112aに当接することにより、本体入力ポート112を閉じた状態に維持する機能を有している。リリーフバネ150のバネ力は、バルブ本体110に対してバネ座部材114の位置を移動させることによって変更することが可能であり、リリーフセット圧となるように設定してある。
尚、図中の符号119は、バルブ本体110の外周面に形成した外周ネジ部である。この外周ネジ部119は、バルブ本体110の先端部において本体出力ポート113の開口位置よりも僅かに基端側となる部位に形成してある。また符号110bは、バルブ本体110の外周面に形成した環状のシール装着溝である。シール装着溝110bは、その外周部にシールリング118bを装着するもので、外周ネジ部119よりも基端側で、かつバルブ本体110の中央部に形成した太径部との境界となる部位に形成してある。さらに、図中の符号191は、オイルシール部材であり、バルブ本体110の外周面において連通溝113aよりも先端部側に位置する部位に形成した環状溝に装着してある。
バルブブロック320は、上述したバルブ本体110を保持するためのものである。バルブブロック320には、バルブ本体110を挿入するための装着孔321が設けてある。装着孔321は、バルブ本体110の先端部を挿入可能、かつバルブ本体110の太径部を挿通不可とする内径に形成したもので、その開口端部内周面にブロックネジ溝322を有している。このブロックネジ溝322は、装着孔321にバルブ本体110の先端部を挿入した場合にバルブ本体110の外周面に形成した外周ネジ部119に螺合することにより、バルブ本体110をバルブブロック320に取り付けることが可能である。
ここで、バルブブロック320に対してバルブ本体110を取り付ける場合には、まず、バルブ本体110の収容空間110aにポペット部材140及びリリーフバネ150を収容した状態でバルブ本体110の基端部にシール部材118aを介してバネ座部材114を取り付ける。バネ座部材114には、さらにロックナット117を装着すれば、リリーフバルブユニット300が組み上がる。この状態からバルブ本体110のシール装着溝110bにシールリング118bを装着するとともに、バルブ本体110の環状溝にオイルシール部材191を装着した後、バルブ本体110をその先端部からバルブブロック320の装着孔321に挿入する。その後、上述したようにバルブブロック320のブロックネジ溝322に対してバルブ本体110の外周ネジ部119を螺合させれば、バルブブロック320に対するリリーフバルブユニット300の脱落が防止される。このとき、バルブ本体110のシール装着溝110bに装着したシールリング118bは、バルブブロック320とバルブ本体110との間に圧接された状態となる。尚、以下においては便宜上、リリーフバルブユニット300をバルブブロック320に取り付けた状態を単に「組付状態」と称して説明を行う。
バルブブロック320に対してリリーフバルブユニット300が組付状態にある場合には、バルブ本体110において本体出力ポート113よりも先端部側に位置する部分に設けたオイルシール部材191が装着孔321の内周面に圧接される。この結果、バルブブロック320の装着孔321は、バルブ本体110の先端面よりも先端部側に位置する部分(以下、「高圧ポート333」という)と、リリーフバルブユニット300が装着されている部分とが互いに隔絶された状態となる。
また、バルブブロック320の装着孔321には、バルブ本体110の本体出力ポート113を連通した連通溝113aに対応する部位に制御圧室用溝部334が設けてある。制御圧室用溝部334は、本体出力ポート113を取り囲むように構成した環状の凹所である。この制御圧室用溝部334は、バルブブロック320に対してリリーフバルブユニット300が組付状態にある場合、リリーフバルブユニット300との間にバルブ本体110のバネ室Aに連通した制御圧室Cを構成するものである。
このリリーフバルブ装置をリリーフすべき油圧回路に適用する場合には、バルブブロック320の高圧ポート333に油圧回路を接続すれば良い。図4は、実施の形態2のリリーフバルブ装置の機能を模式的に示した油圧回路図である。以下、図3及び図4を適宜参照しながらリリーフバルブ装置の作用について説明する。
まず、このリリーフバルブ装置に対しては、油圧回路からバルブブロック320の高圧ポート333に供給される油の圧力がバルブ本体110の本体入力ポート112を介してポペット部材140に加えられることになる。
いま、減圧バルブ200の電磁ソレノイド201に電流を流していないとすると、リターンスプリング204の押圧力により、スプール205が図3において最も右側に移動した位置に保持される。この状態においては、元圧ポート203と制御圧ポート202とが隔絶された状態に保持されるとともに、制御圧ポート202がタンクポート206に連通した状態となる。つまり、制御圧ポート202からバルブ本体110のバネ室Aに油が供給されることもなく、タンク圧が作用するため、本体入力ポート112のシート面112aに対するポペット部材140の押圧力は、リリーフバネ150のバネ力のみとなる。
従って、バルブ本体110の本体入力ポート112を介してポペット部材140に加えられる油の圧力がリリーフバネ150のバネ力より小さい場合、ポペット部材140は本体入力ポート112のシート面112aに当接された状態を維持するため、油圧回路の油がリリーフされることはない。
これに対してポペット部材140に加えられる油の圧力がリリーフバネ150のバネ力より大きくなると、リリーフバネ150のバネ力に抗してポペット部材140が図3において右側に移動し、本体入力ポート112のシート面112aからポペット部材140が離隔する。これにより、高圧ポート333の油、つまり油圧回路の油が本体入力ポート112を通じてバルブ本体110のバネ室Aに流入され、さらに本体出力ポート113を介して制御圧室Cに至る。制御圧室Cの油は、制御圧ポート202を通じて減圧バルブ200に送給され、タンクポート206を通じてタンクTにリリーフされることになる。
上記リリーフバルブ装置によれば、バルブ本体110の基端部から突出したバネ座部材114及びロックナット117を適宜操作すればリリーフバネ150のバネ力を調整することができる。すなわち、バネ座部材114に螺合したロックナット117を弛緩させれば、バネ座部材114をバルブ本体110の収容空間110aに対して移動させることができる。バネ座部材114がバルブ本体110の収容空間110aに対して移動すると、リリーフバネ150の長さが変更されるため、ポペット部材140に対する押圧力が変更される。これらの作業は、スパナ等の通常の工具を用いて作業者が視認しながら行うことが可能であり、調整作業が煩雑化する事態を招くことがない。
一方、上述したリリーフバルブ装置において減圧バルブ200の電磁ソレノイド201に電流を流すと、電磁ソレノイド201が進出移動し、スプール205が図3において左側に移動する。これにより、減圧バルブ200の元圧ポート203と制御圧ポート202とが互いに連通し、元圧ポート203の油が制御圧ポート202を通じてバルブ本体110のバネ室Aに供給されることになる。バネ室Aに供給された油は、その油圧が本体入力ポート112のシート面112aに対してポペット部材140を押す方向に作用する。つまり、バネ室Aに油が供給された状態においては、本体入力ポート112のシート面112aに対するポペット部材140の押圧力が(リリーフバネ150のバネ力)+(バネ室Aに供給された油の圧力)となる。この結果、油圧回路のリリーフ圧を、リリーフバネ150のバネ力よりも高い圧力に変更することが可能となる。
しかも、減圧バルブ200の制御圧ポート202から供給される油は、電磁ソレノイド201に流した電流に比例した圧力となる。つまり、元圧ポート203から制御圧ポート202に供給された油の圧力が電磁ソレノイド201の押圧力以上となると、スプール205が図3において右側に移動し、元圧ポート203と制御圧ポート202とが隔絶された状態になり、制御圧ポート202への油の供給が停止される。制御圧ポート202の圧力が低下すれば、再びスプール205が図3において左側に移動し、元圧ポート203の油が制御圧ポート202を通じてバルブ本体110のバネ室Aに供給されることになる。以下、これらの動作が繰り返し行われ、減圧バルブ200の制御圧ポート202から供給される油が電磁ソレノイド201に流した電流に比例した圧力に調整される。従って、電磁ソレノイド201に流す電流の値を変更することにより、油圧回路のリリーフ圧を複数の値に変更することも可能となる。
尚、減圧バルブ200の制御圧ポート202からバルブ本体110のバネ室Aに対して油を供給されている状態においても、ポペット部材140が本体入力ポート112のシート面112aから離隔すると、バルブブロック320の高圧ポート333からバルブ本体110のバネ室Aに油が流入され、さらに本体出力ポート113を通じて制御圧室Cに至る。この場合には、スプール205が図3において右側に移動して制御圧ポート202がタンクポート206に連通し、タンクポート206を通じてタンクTに回収されることになる。
以上のように、上述したリリーフバルブ装置によれば、減圧バルブ200の制御圧ポート202を通じてバルブ本体110のバネ室Aに油を供給することにより、本体入力ポート112のシート面112aに対するポペット部材140の押圧力を増大することができる。従って、圧力の設定機構を二つ設ける必要もないため、装置の長大化を招いたり、調整作業が煩雑化することなく、リリーフ圧を複数の値に変更することが可能となる。しかも、上記リリーフバルブ装置によれば、ポペット部材140やバルブ本体110に何等加工を施す必要もないため、製造コストが著しく増大する事態を招くこともない。
本発明の実施の形態1であるリリーフバルブ装置を示す概念図である。 図1に示したリリーフバルブ装置の油圧回路図である。 本発明の実施の形態2であるリリーフバルブ装置を示す概念図である。 図3に示したリリーフバルブ装置の油圧回路図である。
符号の説明
100 リリーフバルブユニット
110 バルブ本体
112 本体入力ポート
112a シート面
113 本体出力ポート
120 筒状体
121 バネ座壁
133 高圧ポート
140 ポペット部材
150 リリーフバネ
170 バルブ部材
172 絞通路
200 減圧バルブ
201 電磁ソレノイド
202 制御圧ポート
203 元圧ポート
300 リリーフバルブユニット
334 制御圧室用溝部
A バネ室

Claims (3)

  1. バルブ本体の内部に構成してあり、本体入力ポート及び本体出力ポートを介して外部に開口するバネ室と、
    前記本体入力ポートにおけるバネ室側の開口端部に構成したシート面に対して当接または離隔するように前記バネ室の内部に移動可能に配設したポペット部材と、
    前記ポペット部材を前記本体入力ポートのシート面に押す方向にバネ力を作用させることにより前記本体入力ポートを閉じた状態に維持するリリーフバネと
    を備え、前記リリーフバネのバネ力に抗して前記ポペット部材がシート面から離隔し、前記本体入力ポートが開口した場合に前記バネ室を通じて前記本体入力ポートと前記本体出力ポートとの間を接続させるリリーフバルブ装置であって、
    前記バネ室に制御圧ポートを接続した減圧バルブを設けることを特徴とするリリーフバルブ装置。
  2. 中空孔を有した柱状を成し、該中空孔が前記本体入力ポートを介してバネ室に連通するように前記バルブ本体に連結するとともに、前記中空孔を外部に開口する筒部入力ポート及び筒部出力ポートを有した筒状体と、
    前記筒状体の中空孔に前記本体入力ポートに連通するバルブ室を構成し、かつ前記筒部入力ポートと前記筒部出力ポートとの間を開閉するように前記筒状体の中空孔に移動可能に配設し、前記筒部入力ポートから前記バルブ室に至る間に絞通路を有したバルブ部材と、
    前記バルブ部材が前記筒部出力ポートを閉塞する位置を維持するように前記バルブ室に配設したバルブバネと
    を備え、前記筒状体の筒部出力ポートを前記バネ室の本体出力ポートと隔絶する一方、前記バルブ部材の絞通路からバルブ室及び本体入力ポートを介してポペット部材に油圧を作用させ、この油圧により前記リリーフバネのバネ力に抗して前記ポペット部材がシート面から離隔した場合、前記筒部入力ポートと前記バルブ室との間に生じる差圧により前記バルブバネのバネ力に抗して前記バルブ部材を移動させ、前記筒状体の筒部出力ポートを開口させることを特徴とする請求項1に記載のリリーフバルブ装置。
  3. 前記減圧バルブの元圧ポートをリリーフ対象となる油圧回路に接続したことを特徴とする請求項1に記載のリリーフバルブ装置。
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